パチンコ遊技機
【課題】所定個数及び所定時間を上限として開閉を繰り返す開閉系単位遊技から構成される、可変入賞口への入賞に起因した賞球払出数が相対的に少ない特殊特別遊技と、相対的に多い通常特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、特殊特別遊技での賞球払出数が少なくなり過ぎ、特殊特別遊技と通常特別遊技との利益差が設計値を大幅に超える事態を回避する手段の提供。
【解決手段】可変入賞口を閉から開に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、開閉を繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技を備え、特殊特別遊技時には、通常特別遊技時での開放系単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が開放系単位遊技となる内容とするよう構成されている。
【解決手段】可変入賞口を閉から開に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、開閉を繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技を備え、特殊特別遊技時には、通常特別遊技時での開放系単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が開放系単位遊技となる内容とするよう構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な特別遊技に移行するタイプのパチンコ遊技機であって、特別遊技の種類として、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技(通常の単位遊技よりも相対的に入賞し難く単位遊技における上限入賞個数に到達し難い場合が典型的であるので、以下では「低利益単位遊技」を典型例とする)から構成される特殊特別遊技(通常特別遊技よりも単位遊技における上限入賞個数に到達し難く可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に少ない場合が典型的であるので、以下では「低利益特別遊技」を典型例とする)と、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技(開閉系単位遊技よりも相対的に入賞し易く単位遊技における上限入賞個数に到達し易い場合が典型的であるので、以下では「高利益単位遊技」を典型例とする)から構成される通常特別遊技(特殊特別遊技よりも単位遊技における上限入賞個数に到達し易く可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に多い場合が典型的であるので、以下では「高利益特別遊技」を典型例とする)とを実現可能なパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のパチンコ遊技機の大部分は、ソフト的な手法(従来の第1種等)又は機械的な手法(従来の第2種等)により当否抽選を実行し、当該抽選に当選した場合、非特別遊技時には閉状態である可変入賞口を所定条件(通常は所定個数及び所定時間を上限とする)下で開状態とする特別遊技を実行する機能を有している。そして、最近では、遊技の興趣性を高めるべく特別遊技時の出球にメリハリをつけるため、単位遊技数を複数パターン設ける、単位遊技の開放時間を複数パターン設ける、単位遊技における開放態様(開放し続けるパターン、開閉するパターン等)を複数パターン設ける、複数の可変入賞口を設置する(効率的に入賞できる位置と当該位置よりは効率的に入賞できない位置とにそれぞれを配置、可変入賞口毎に賞球数を異ならせる等)、といった工夫をすることを通じ、相対的に少ない累積賞球しか獲得できない低利益特別遊技と相対的に多い累積賞球を獲得できる高利益特別遊技との実現を図っている。
【特許文献1】特開2010−104438
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、低利益特別遊技と高利益特別遊技の実現を目指す場合、前述のように単位遊技数や単位遊技の開放時間等を設定する訳であるが、遊技者の遊技手法(発射強度等)や釘設定等により、設計者が予定している累積賞球数が実現されないことがある。特に、低利益特別遊技時での累積賞球払出数と高利益特別遊技時での累積賞球払出数との間でそれ程大きな差が出ないよう設計したとしても、低利益特別遊技時での累積賞球払出数が予想を超えて少なくなる事態を招くことが間々ある。例えば、最近よくある機種として、特別遊技の単位遊技における大入賞口の開放態様として、短期間の開放動作を複数回繰り返すパターンを主な態様とするものが存在する。このような機種では、大入賞口の開放期間が短期間であるが故に、大入賞口を狙って遊技球を発射したとしても、遊技球が大入賞口に到達するタイミングと大入賞口が開放するタイミングとの不一致に起因して、遊技球が大入賞口に入球しないことが頻発する。この場合、単位遊技における入球数を予測することは困難であり、設計者が予定している累積賞球数を大幅に下回る事態を招くことがある(前述したようなタイミングの不一致が復調するまでには時間を要することがあるため、特に、大入賞口の開放動作回数が少ない場合には顕著となりやすい)。そこで、本発明は、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技から構成される、可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に少ない低利益特別遊技と、一定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技から構成される、累積賞球払出数が相対的に多い高利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技での賞球払出数が少なくなり過ぎ、低利益特別遊技と高利益特別遊技との利益差が設計値を大幅に超える事態を回避する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明(1)は、
遊技球が入球不能又は困難な閉状態と当該閉状態よりも遊技球が入球し易い開状態とを採り得る可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)と、
始動口(第1特図始動口2210、第2特図始動口2110)への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段(当否抽選手段1135)と、
当否抽選手段(当否抽選手段1135)による当否抽選の結果が当選である場合、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技の内容を決定する手段であって、特別遊技として、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技と、のいずれかを選択し得る特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)と、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)が決定した内容に従い、可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)の閉状態及び開状態を制御する特別遊技実行制御手段(特別遊技制御手段1170)と
を有するパチンコ遊技機において、
特別遊技内容決定手段(特別遊技制御手段1170)は、実行すべき特別遊技として特殊特別遊技を決定した場合、当該特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、通常特別遊技を構成する開放系単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数については、開放系単位遊技となる内容とする
ことを特徴とするパチンコ遊技機である。
【0005】
本発明(2)は、特別遊技内容決定手段(特別遊技制御手段1170)は、特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、何回目の単位遊技で開放系単位遊技を実行するかを決定する際に利用される、開閉系単位遊技と開放系単位遊技の実行順序パターンが複数選択可能な特殊特別遊技時内容決定用テーブル(低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a―1、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a―2)を更に有する、前記発明(1)のパチンコ遊技機である。
【0006】
本発明(3)は、
特別遊技実行制御手段(特別遊技制御手段1170)は、
特殊特別遊技時、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を開放系単位遊技とするか開閉系単位遊技とするかの決定をする特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)
を更に有する、前記発明(1)又は(2)のパチンコ遊技機である。
【0007】
本発明(4)は、
特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)は、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、一単位遊技における上限個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)のカウント値が特定値に達していない場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)のカウント値が所定値に達していない場合、前記ある単位遊技を開放系単位遊技とする決定をし得る、前記発明(3)のパチンコ遊技機である。
【0008】
本発明(5)は、
特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)は、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、一単位遊技における上限入賞個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)のカウント値が特定値に達している場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)のカウント値が所定値に達している場合、前記ある単位遊技を開閉系単位遊技とする決定をし得る、前記発明(3)又は前記発明(4)のパチンコ遊技機である。
【0009】
次に、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の定義を説明することとする。「始動口への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行」とは、ソフトによる抽選や機械的振分による抽選等のいずれをも包含し、例えば、従来の第1種(複合機も含む)であれば、始動口への遊技球の入球を契機として取得した乱数(擬似乱数を含む)を用いて、当否抽選用テーブルを参照して当否抽選を実行することを意味し、従来の第2種であれば、始動口への遊技球の入球を契機として、特定領域を有する役物を開放する(この際、当該開放時に役物内に入球した遊技球が役物内の特定領域に振り分けられた場合には当選)ことを意味する。ここで、従来の第1種(複合機を含む)の「乱数」とは、パチンコ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本特許請求の範囲や本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。高利益特別遊技に関する「期待賞球数が所定数」とは、理論値、例えば、(高利益特別遊技の際に開状態となる可変入賞口に遊技球が1球入賞した際の賞球数)×(高利益特別遊技における単位遊技数)×(単位遊技における入賞個数の上限値)、であってもよく、或いは、実測値、例えば、過去に実行された高利益特別遊技における、可変入賞口に入賞したことに起因して払い出された実払出賞球数、であってもよい。「高利益特別遊技を構成する高利益単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数」とは、高利益特別遊技を構成する高利益単位遊技回数をXとする場合、Xに所定割合T(0<T<1)を乗じた値XTであるか、このXTが整数でないときにはそれを切り上げ、切り捨て又は四捨五入した結果の整数を指す。また、高利益単位遊技及び低利益単位遊技は、同一の可変入賞口で実行しても異なる可変入賞口で実行してもよい。更には、高利益特別遊技における高利益単位遊技と低利益特別遊技における高利益単位遊技も、同一の可変入賞口で実行しても異なる可変入賞口で実行してもよい。更には、単位遊技の終了条件である「所定個数」や「所定時間」についても、各種単位遊技(例えば、高利益特別遊技における高利益単位遊技での条件、低利益特別遊技における高利益単位遊技での条件、低利益特別遊技における低利益単位遊技での条件)で同一でも異なっていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明(1)によれば、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技と、閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の高利益単位遊技から構成される、累積期待賞球数が所定数である高利益特別遊技と、複数回の低利益単位遊技を少なくとも含む、累積期待賞球数が前記所定数よりも少ない低利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時には、高利益特別遊技時での高利益単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が高利益単位遊技となる内容とするよう構成されているので、釘調整等の他の要因に基づく、低利益特別遊技時での賞球払出数と高利益特別遊技時での賞球払出数との間での設計値から大幅に外れる事態を回避することができるという効果を奏する。
【0011】
本発明(2)によれば、前記効果に加え、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技を何回目の単位遊技で実行するかを決定することができるよう構成されているので、高利益単位遊技の発生にランダム性をもたせることができるという効果を奏する。
【0012】
本発明(3)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時における、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該低利益特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を高利益単位遊技とするか低利益単位遊技とするかを決定するよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数を調整することが容易になるという効果を奏する。
【0013】
本発明(4)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が特定値に達していない場合、当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた低利益単位遊技を高利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より下回る事態を回避することができるという効果を奏する。
【0014】
本発明(5)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が特定値に達した場合、特定値に達した当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた高利益単位遊技を低利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より上回ることを担保した上で、低利益特別遊技へ移行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での乱数取得処理のフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での図柄表示処理・特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図15】図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図17】図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留情報管理・保留表示制御処理のフローチャートである。
【図18】図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図19】図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図20】図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
【図22】図22は、本発明の最良形態の第1変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図25】図25は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での賞球払出制御処理のフローチャートである。
【図27】図27は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における作用図である。
【図28】図28は、本発明の最良形態の第2−1変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための最良形態】
【0016】
以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、本最良形態に係る第1種第1種複合機には何ら限定されず、出球の異なる二種類の特別遊技{高利益特別遊技の期待累積賞球払出個数=A、低利益特別遊技の期待累積賞球払出個数=B、A≦B×α(ここで、αは1を超える数、例えば、2、3・・・7、8、9、10)}を実行可能なパチンコ遊技機{例えば、従来の第1種、第2種、第3種等)}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、本形態は、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した最良形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある最良形態についての変更例は、別の最良形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本最良形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
【0017】
ここで、各構成要素について説明する前に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0018】
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0019】
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0020】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1特図始動口2210、第2特図始動口2110、普図始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230、演出表示装置2310、普通図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0021】
次に、第1特図始動口2210は、第1遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1特図始動口2210は、第1特図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1特図始動口入球検出装置2211は、第1特図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1特図始動口入球情報を生成する。
【0022】
次に、第2特図始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2特図始動口2110は、第2特図始動口入球検出装置2111と、第2特図始動口電動役物2112と、第2特図始動口電動役物2112を開閉させるための第2特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、第2特図始動口入球検出装置2111は、第2特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2特図始動口入球情報を生成する。次に、第2特図始動口電動役物2112は、第2特図始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0023】
ここで、図1に示すように、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1特図始動口2210の存在により、第2特図始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2特図始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
【0024】
尚、本最良形態では、第2特図始動口側に電動役物を設けるよう構成したが、第1始動口側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本最良形態では、第1特図始動口と第2特図始動口とを重ねるように配置したがこれにも限定されず、第1特図始動口と第2特図始動口とを離隔して設けるよう構成してもよい。例えば、第1特図始動口と第2特図始動口との入球割合が略同一となるよう構成してもよい。
【0025】
次に、普図始動口2410は、普図始動口入球検出装置2411を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2411は、普図始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2410への遊技球の入球は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0026】
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当たり図柄や小当たり図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)を開閉させるための第1大入賞口電動役物ソレノイド2122a(第2大入賞口電動役物ソレノイド2222a)とを備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1遊技に基づく特別遊技と第2遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
【0027】
次に、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1遊技(第2遊技)に対応する第1特別図柄(第2特別図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)と、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)とを備える。ここで、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1遊技(第2遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、第1特別図柄表示部2131(第2特別図柄表示部2231)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1特別図柄(第2特別図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0028】
尚、第1特別図柄(第2特別図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1特別図柄(第2特別図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1特別図柄(第2特別図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0029】
次に、演出表示装置2310は、第1特別図柄・第2特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
【0030】
次に、普通図柄表示装置2420は、普通図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、普通図柄表示装置2420は、普図表示部2421と、普図保留表示部2422とを備える。ここで、普図保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
【0031】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0032】
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1特図始動口2210(第2特図始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置(サブサブ基板)2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0033】
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置(主制御基板)1000は、遊技に係る各種周辺機器と情報伝達可能に接続されている。まず、主制御装置1000は、I/Oポートを介して、第1主遊技周辺機器、第2主遊技周辺機器、第1・第2主遊技共用周辺機器、補助遊技周辺機器と接続されている。具体的には、第1特図始動口2210や第2特図始動口2110や第1大入賞口2120や第2大入賞口2220からの入球信号を受信したり、第1特別図柄表示装置2130等への表示コマンドを送信したりする。更に、主制御装置1000は、演出制御を司る演出制御手段(サブメイン基板)2320と、一方向的に情報送信可能なように接続されている。尚、演出制御手段2320は、演出を実行する演出表示装置2310(サブサブ基板)に演出コマンドを送信可能なように接続されている。更に、主制御装置1000は、賞球払出の制御を司る賞球払出制御装置(賞球払出制御基板)3000と双方向に情報伝達可能に接続されている。尚、賞球払出制御装置3000は、賞球払出動作を実行する賞球払出装置(ステッピングモータ等の駆動手段とスプロケット等を含む装置)と駆動制御可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御基板1000、サブ基板(演出制御手段2320、演出表示装置2310)、賞球払出制御基板3000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0034】
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1遊技、第2遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器側に各種遊技情報{例えば、サブメイン基板2320側には、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、16R大当たり(出球多)、16R大当たり(出球少)、2R大当たり(出球実質無し)、小当たり、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等;賞球払出制御基板3000側には、賞球払出コマンド}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400と、を有している。
【0035】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1主遊技側乱数・第2主遊技側乱数・補助遊技側乱数に基づき特別遊技の当否及び第2特図始動口電動役物2112の開放可否を抽選する当否抽選手段1135と、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件{特別遊技中でないこと、特別図柄の変動中でないこと等}を充足したか否かの判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、限定頻度遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄や普通図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0036】
まず、入球判定手段1110は、第1特図始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1特図始動口入球判定手段1111と、第2特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2特図始動口入球判定手段1112と、普図始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1113とを有している。
【0037】
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1特図始動口2210への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得する第1特図乱数取得判定実行手段1121と、第2特図始動口2110への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数等)を取得する第2特図乱数取得判定実行手段1122と、補助遊技側選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1123とを有している。
【0038】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0039】
次に、保留制御手段1130は、第1特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、第2特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2特図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2特図保留手段1132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1133aに保留するための普図保留手段1133と、を有している。ここで、第1特図保留手段1131、第2特図保留手段1132及び普図保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a及び普図保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
【0040】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、大当たりや小当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に特別遊技実行許可フラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、第2特図始動口電動役物2112を開放させるか否かを決定する電チュー開放可否決定手段1135cと、第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dと、を有している。以下、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bと第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dとを詳述する。
【0041】
まず、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bは、第1特別図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1特図用当否抽選テーブル1135b−1と、第2特別図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2特図用当否抽選テーブル1135b−3と、を有している。尚、本最良形態では、大当たりと小当たりとを同一テーブルに構成したが、これには限定されず、別テーブルで大当たりと小当たりを決定するよう構成してもよい。ここで、表1は、当否抽選用テーブル1135bの一例である。この表から分かるように、大当たり確率は第1特別図柄と第2特別図柄とで同じであるが、小当たり確率は第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも高く設定されている。尚、以下での大当たり及び小当たりの確率はあくまで例示である。
【表1】
【0042】
次に、表2は、第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dの一例を示したものである。ここで、当該表から分かるように、本最良形態では、普図時間短縮(時短)フラグがオンである場合の方が、電チュー開放当選確率が高く構成されている。
【表2】
【0043】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1主遊技側乱数(特に、特別図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第1特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1特図内容決定手段1141と、取得した第2主遊技側乱数(特に、特別図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第2特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2特図内容決定手段1142と、取得した補助遊技側乱数(特に、普通図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1143と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0044】
まず、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)を有している。そして、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)は、第1特別図柄(第2特別図柄)の停止図柄を決定する際に参照される第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)と、第1特別図柄(第2特別図柄)の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)と、を有している。以下、これらを詳述する。
【0045】
まず、表3は、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1及び第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1の一例を示したものである。下記例から分かるように、本最良形態では、大当たり図柄として複数存在している。そして、後述するように、この図柄の種類や遊技状態等に基づいて、特別遊技時の利益状態や特別遊技後の遊技状態が決まるよう構成されている(これについては後述する)。
【表3】
【0046】
次に、表4は、第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例を示したものである。尚、本最良形態では両者のテーブル構成は共通するので一纏めにしてある。当該表から分かるように、まず、時短遊技でハズレの場合には、他のハズレテーブルと比較して相対的に短い変動時間が選択されるよう構成されている。更には、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。
【表4】
【0047】
次に、普図内容決定手段1143は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1143aを有している。更に、普図内容決定用抽選テーブル1143aは、普通図柄の停止図柄を決定する際に参照される普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1と、普通図柄の変動態様(変動態様)を決定する際に参照される普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2とを有している。以下、表を参照しながら各テーブルを説明する。
【0048】
まず、表5は、普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1の一例を示したものである。この表から分かるように、本最良形態では、補助遊技側乱数(当選乱数)に基づき当選が決定された場合には、所定の当たり図柄「7」が割り当てられる一方、ハズレが決定された場合には、所定のハズレ図柄「−」が割り当てられるように構成されている。
【表5】
【0049】
次に、表6は、普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2の一例を示したものである。普図時短フラグがオンである状況下で普通図柄が変動する場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して短時間変動するように構成されている(例えば、変動時間X=1秒、変動時間Y=30秒)。
【表6】
【0050】
次に、表示制御手段1150は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131上で、所定時間第1特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1特図制御手段1151と、第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231上で、所定時間第2特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2特図制御手段1152と、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1154とを有している。
【0051】
ここで、第1特図制御手段1151は、前記第1特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2特図制御手段1152は、前記第2特図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2特図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2特図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2特図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1154は、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1154aを有している。また、普図変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
【0052】
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2特図始動口電動役物2112の開放時間を決定する際に参照される電チュー開放時間決定用参照テーブル1163と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放時間を管理する電チュー開放時間管理用タイマ1162と、を有している。
【0053】
ここで、表7は、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163の一例を示したものである。当該表から分かるように、普図時短フラグがオンである状況下で電チュー開放抽選に当選した場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して長い時間開放するように構成されている(例えば、開放時間α=3秒、開放時間β=0.1秒)。
【表7】
【0054】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(高利益特別遊技、低利益特別遊技、実質賞球無特別遊技)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たりに当選している(特別遊技実行許可フラグがオンである)か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、低利益特別遊技の実行時、当該特別遊技で予定されている累積賞球払出個数の下限値を担保するための処理を実行する低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、低利益特別遊技時の単位遊技における大入賞口の動作内容(開閉態様)を決定する低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aを有している。そして、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時の単位遊技における大入賞口の開閉態様を決定するために参照される低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1を更に有している。また、特別遊技時間管理手段1174は、ラウンド時間を管理するラウンド実行用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
【0055】
ここで、表8−1は、特別遊技内容参照テーブル1172aの一例である。また、表8−2は、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1の一例である。この表から分かるように、当たり図柄「7A及び7B」は、多くの出球を獲得できる高利益特別遊技である。他方、「5A−1〜5A−5、5B−1〜5B−5」は、高利益特別遊技よりも少ない出球しか獲得できない低利益特別遊技である。尚、設計値的には、高利益特別遊技の賞球払出予定数をA(本例では、1Rの最大入賞個数=10個、R数=16R、賞球払出数=13球、であるので、10×16×13=2080個)、低利益特別遊技の賞球払出予定数をBとした場合、B/Aが所定値C以上(例えば1/8以上)となるよう設計されている。以下、この設計内容について詳述する。本最良形態では、高利益特別遊技及び低利益特別遊技においては、開放対象の大入賞口、最大ラウンド数、1ラウンド最大入賞個数、最大開放時間について同一である。しかしながら、低利益特別遊技においては、開放対象の大入賞口の開閉態様が「開閉」である点において高利益特別遊技とは異なる。即ち、低利益特別遊技においては、1ラウンド中に大入賞口が短期間の開放動作を複数回繰り返すため、高利益特別遊技よりも大入賞口への入球が制限されることとなるが、大入賞口への入球が制限される度合いを予測することは困難である。そのため、低利益特別遊技中における大入賞口への入球個数を予測することが困難であることに起因して、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bを算出することも困難である。そこで、本最良形態では、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bが所定値C以上となることを担保するために、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1で予め設定しておき、該動作内容として「最大開放時間まで大入賞口が開放動作を行うラウンドがn回以上(nは1より大きい自然数)」となるよう設定されているのである。即ち、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bは、(nが2の場合では、1Rの最大入賞個数=10個、R数=2R、賞球払出数=13球、として、10×2×13=260個の担保分に、14R分の予測不可分α個が加えられ、260+α個)となり、B/Aが(1/8+α)となることで、所定値C(1/8)以上となる設計となるのである。尚、本最良形態では、説明の便宜上、高利益特別遊技と低利益特別遊技は開放対象の大入賞口、は同一であるとしたが、これには限定されず、高利益特別遊技と低利益特別遊技では開放対象の大入賞口を異ならせてもよい(大入賞口が異なることに起因して、最大ラウンド数、賞球払出数を異ならせてもよい)。更に、「1A、1B、3A、3B、2A、2B、4A、4B」は、殆ど出球を獲得できない実質賞球無特別遊技である。また、当たり図柄「7A、7B」と当たり図柄「1A、1B、3A、3B」の場合、開放時間が異なる(前者は30秒、後者は0.5秒)ものの、ラウンド中は開放し続ける特別遊技が実行されるという点で共通する。他方、当たり図柄「2A、2B、4A、4B」の場合は、1ラウンド中に開閉する開放パターンの特別遊技が実行される。このように、前述した当たり図柄「1A、1B、3A、3B」と当たり図柄「2A、2B、4A、4B」とを比較すると、内部的には相違するものの、一回の開閉時間(0.5秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当たり1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当たり2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は全く同一の開放時間・開放パターンの特別遊技が繰り広げられる。
【表8】
【0056】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技の内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、特別図柄に関する特定遊技への移行可否及びその内容を決定する際に参照される特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aと、普通図柄に関する特定遊技の移行可否及びその内容を決定する際に参照される普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bと、を更に有している。以下、これらについて詳述する。
【0057】
まず、表9は、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に遊技状態決定用参照テーブル)の一例を示したものである。ここで、表9の内容を説明する前に本最良形態における各遊技状態を整理する。まず、本最良形態における「特図確変遊技状態」とは、特別遊技への移行当選確率が「特図通常遊技状態」のそれよりも高い状態(特図確変フラグがオン)を指す。また、「特図時短遊技状態」とは、特別図柄の変動時間が「特図通常遊技状態」よりも相対的に短い状態(特図時短フラグがオン)を指す。尚、特図時短遊技状態の状況下では、本最良形態では、「普図時短フラグ」もオンになる。
【表9】
【0058】
次に、表10は、遊技状態が切り替わったときに当該遊技状態の回数を決定する際に参照される、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に回数決定用参照テーブル)の一例を示したものである。表10から分かるように、特図確率変動遊技の場合には、次の大当たりまで当該遊技が継続するよう回数には制限が課せられていない(時短付の場合には時短遊技についても次の大当たりまで)。他方、時短付の通常遊技の場合には、所定回数だけ当該遊技が継続するように構成されている。
【表10】
【0059】
次に、表11は、普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bの一例である。表11から分かるように、特別図柄の時短フラグと連動して普通図柄の時短フラグもオンとなるように構成されている。尚、処理の欄で詳述するように、特図時短フラグがオフになった場合、普図時短フラグもオフになるように構成されている。
【表11】
【0060】
次に、特定遊技終了条件判定手段1181は、特図時短回数をカウント可能な特図時短回数カウンタ1181bを更に有している。
【0061】
次に、遊技関連情報一時記憶手段1190は、特別図柄に関する制御や特別遊技に関する制御等の主遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための主遊技関連情報一時記憶手段1191と、普通図柄に関する制御や第2特図始動口電動役物2112に関する制御等の補助遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192と、を有している。
【0062】
ここで、主遊技関連情報一時記憶手段1191は、第1特別図柄及び第2特別図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための第1特図・第2特図関連情報一時記憶手段1191aと、主遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための主遊技側遊技状態一時記憶手段1191bと、特別遊技の処理に関する情報を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cと、を有している。
【0063】
また、補助技関連情報一時記憶手段1192は、普通図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための普図関連情報一時記憶手段1192aと、補助遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bと、を有している。
【0064】
次に、賞球払出決定手段1400は、今回入賞した入賞口を踏まえて賞球払出数を決定する際に参照される賞球払出数決定用参照テーブル1401を更に有している。ここで、表12は、賞球払出数決定用参照テーブル1401の一例を示したものである。
【表12】
【0065】
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器と、第2遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器と、第1遊技側と第2遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400と、演出出力に係るサブ基板(サブメイン基板2320、サブサブ基板2310)と、払出実行に係る払出制御基板3000と、を有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0066】
まず、第1主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第1特図始動口2210と、第1特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1特別図柄表示装置2130とを有している。
【0067】
次に、第2主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第2特図始動口2110と、第2特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2特別図柄表示装置2230とを有している。
【0068】
次に、第1・第2遊技共用周辺機器は、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、を有する。
【0069】
次に、補助遊技周辺機器2400は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2410と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2420とを有している。
【0070】
次に、演出制御手段2320(サブメイン基板と称される副制御基板)は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322と、を有している。ここで、演出制御手段2320が実行する主たる演出は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄と称される、遊技の結果に影響を与えない演出用図柄の表示制御である。以下、上記各手段を詳述する。
【0071】
まず、情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
【0072】
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。
【0073】
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照するための停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2と、を更に有している。
【0074】
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
【0075】
尚、演出制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
【0076】
尚、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0077】
次に、図4〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。
【0078】
はじめに、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する普図始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理10を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行し、ステップ5000に移行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき賞球払出数を決定した上、賞球払出制御装置3000側で賞球払出可能状態となった後、情報送信手段1300が、賞球払出制御装置3000側に賞球払出コマンドを送信し、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0079】
次に、図5は、図4におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技側乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の主遊技側乱数取得処理を実行し、ステップ1200に移行する。
【0080】
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1113は、普図始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技側乱数を取得する。そして、ステップ1108で、普図保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。
【0081】
次に、図7は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1特図始動口入球判定手段1111は、第1特図始動口2210の第1特図始動口入球検出装置2211から第1特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得し、第1特図保留手段1131が、第1特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1主遊技側乱数を第1特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2特図始動口入球判定手段1112は、第2特図始動口2110の第2特図始動口入球検出装置2111から第2特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技側乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数)を取得し、第2特図保留手段1132が、第2特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2主遊技側乱数を第2特図保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
【0082】
次に、図8は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、電チュー開放可否決定手段1135cは、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、今回消化される補助遊技側乱数に基づき、電チュー開放当否抽選テーブル1135dを参照して当否を決定し、続いて、普図内容決定手段1143は、当否結果に基づき、普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1を参照して停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図内容決定手段1143は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2を参照し、普通図柄の変動時間を決定する。そして、ステップ1212で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1154は、普図変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1154aは、普図変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1154は、普図表示部2421上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、当該遊技状態に基づき、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163を参照し、第2特図始動口電動役物2112の開放時間を決定した上、補助遊技関連情報一時記憶手段1193に開放時間をセットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開放する。
【0083】
次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、電チュー開放期間管理用タイマ1162を参照し、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aに一時記憶した開放時間の終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を閉鎖する。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
【0084】
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
【0085】
次に、図9は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述する第1特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述する第2特別図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述する特別遊技作動条件判定処理を実行し、次のステップ(特別遊技制御処理16)に移行する。
【0086】
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄表示処理及び第2特別図柄表示処理のフローチャートである。尚、本処理は、第1特別図柄側及び第2特別図柄側で共通するため、特記する場合を除き、第1特別図柄側を主に記載することとし、第2特別図柄側は括弧書きで記載する。まず、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。次に、ステップ1402で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。尚、「変動開始許可フラグ」とは、後述する変動開始条件充足判定処理においてオンとなる、特別遊技中や特別図柄変動中でないこと等を条件としてオンになるフラグである。ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。
【0087】
次に、ステップ1404で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図保留情報一時記憶手段1131a(第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数){第2主遊技側乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1特図用当否抽選テーブル1135b−1(第2特図用当否抽選テーブル1135b−3)を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、本最良形態では、同一の抽選テーブルで大当たり及び小当たりの抽選を実行したがこれには限定されない。例えば、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行するように構成してもよい。更には、先に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行し、小当たり抽選にはずれた場合又は当たった場合でも重ねて大当たり抽選を実行してもよい。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
【0088】
そして、ステップ1412で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)内の各抽選テーブルを参照し、第1主遊技側乱数(例えば、第1特別図柄決定乱数、第1変動態様決定乱数){第2主遊技側乱数(例えば、第2特別図柄決定乱数、第2変動態様決定乱数)}に基づいて第1特別図柄(第2特別図柄)に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態(確率変動遊技状態等)に基づいて決定される(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1特別図柄(第2特別図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上で、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオンする。
【0089】
そして、ステップ1422で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上での特別図柄の変動表示を停止し、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
【0090】
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。
【0091】
次に、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0092】
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0093】
次に、図11は、図10におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cをそれぞれ参照し、特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、現在第1特別図柄も第2特別図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の保留、即ち、本例では第2特別図柄側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の特図情報一時記憶手段(第2特図情報一時記憶手段1192b)にアクセスし、優先消化側の第2特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。他方、ステップ1808でNoの場合(優先消化側の保留が無い場合)には、ステップ1812で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の第1特別図柄に係る変動許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802又はステップ1804でNoの場合にも次の処理(ステップ1402)に移行する。
【0094】
次に、図12は、図10におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、特図確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否か、即ち、非確変時短遊技中であるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1457で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の特図時間短縮フラグをオフにする。そして、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の普図時間短縮フラグをオフにし、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1451、ステップ1452及びステップ1456及でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0095】
次に、図13は、図9におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、各種パラメータに基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットすると共に、低利益特別遊技に係る特別遊技である場合には、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a―1を参照して、ラウンドごとの大入賞口の開閉態様を、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする。そして、ステップ1507で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報記憶領域)に一時記憶されている過去の当選図柄及び遊技状態に関する情報を、今回の当選図柄及び現在の遊技状態に関する情報に更新する。尚、この遊技状態情報は、特別遊技終了後の遊技状態を決定する際に利用される。以上で、特別遊技内容のセット処理を終了する。
【0096】
次に、ステップ1508で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、今回の当たりが小当たりでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域内の特図確変フラグをオフにする。
【0097】
次に、ステップ1516で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図時短フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1516でYesの場合、ステップ1518で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図時短フラグをオフにする。そして、ステップ1519で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、普図時短フラグをオフにする。そして、ステップ1520で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特図時短回数カウンタ1181bをクリアして時短回数を0回にする。そして、ステップ1528で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行し、ステップ1508でNoの場合及びステップ1516でNoの場合にはステップ1528に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1516に移行する。
【0098】
次に、図14は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0099】
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1626に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技制御手段1170は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。ここで、低利益特別遊技の場合には、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)に登録されている開閉態様が夫々のラウンドごとにセットされることとなる。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1626に移行する。
【0100】
次に、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628でYesの場合にも、ステップ1630に移行する。
【0101】
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174aをリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、高利益特別遊技及び低利益特別遊技に係る大当たりであれば16ラウンド、実質賞球無特別遊技に係る小当たりであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0102】
次に、図15は、図14におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して特図遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した特図遊技状態をセットする。次に、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bを参照して特図遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した普図遊技状態をセットし、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。
【0103】
次に、図16〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図16は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ6500で、演出制御手段2320は、後述する保留情報管理・保留表示処理を実行する。次に、ステップ6100(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300で、演出制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行し、ステップ6400に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0104】
次に、図17は、図16でのステップ6500のサブルーチンに係る、保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から保留情報を受信したか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を加算する。そして、ステップ6505で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値と同数の保留表示をし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。他方、ステップ6502でNoの場合、ステップ6506で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6506でYesの場合、ステップ6508で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を減算する。そして、ステップ6510で、演出制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ6505に移行する。
【0105】
次に、図18は、図16でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6100(1)と第2装飾図柄に係るステップ6100(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御基板1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、ステップ6102で受信した図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1及び停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2を参照し、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。そして、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理{ステップ6200(1)の第1装飾図柄表示制御処理}に移行する。
【0106】
次に、図19は、図16でのステップ6200(1)及び(2)のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6200(1)と第2装飾図柄に係るステップ6200(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322aのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
【0107】
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0108】
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0109】
次に、図20は、図16でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6358で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、ステップ1624で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ6312で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
【0110】
尚、ステップ6302、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
【0111】
次に、図21を参照しながら、本最良形態に係る作用を説明する。本例は、低利益特別遊技5A−2もしくは5B−2に当選した場合における、低利益特別遊技状態での様子を示した図である。まず、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)が参照され、5A−2もしくは5B−2に対応した低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が決定される。そして、特別遊技開始後、1ラウンド目と3ラウンド目は、選択された動作内容が「開放」であるため、大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作している。また、2ラウンド目は、選択された動作内容が所定の開閉態様に基づき開閉動作を行う内容であるため、大入賞口の開閉動作を16回繰り返している。そのため、2ラウンド目の入球個数を予測することは困難であるが、1ラウンド目と3ラウンド目は、大入賞口へ最大入賞個数(10個)分の入球があることを担保できる状態であり、1ラウンド目と3ラウンド目の合計2ラウンド分の賞球払出予定数を担保することができることとなる。
【0112】
本最良形態によれば、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技と、閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の高利益単位遊技から構成される、累積期待賞球数が所定数である高利益特別遊技と、複数回の低利益単位遊技を少なくとも含む、累積期待賞球数が前記所定数よりも少ない低利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時には、高利益特別遊技時での高利益単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が高利益単位遊技となる内容とするよう構成されているので、釘調整等の他の要因に基づく、低利益特別遊技時での賞球払出数と高利益特別遊技時での賞球払出数との間での設計値から大幅に外れる事態を回避することができるという効果を奏する。
【0113】
次に、本最良形態の第1の変更例(第1変更例)を説明する。本最良形態では、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)を用いて、低利益特別遊技の大当たり図柄ごとに低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が決定されるよう構成されているが、これには限定されない。例えば、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を抽選して決定する方法が挙げられるが、その場合の変更例について詳述する。
【0114】
まず、本最良形態では、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル)に、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として複数種類「5A−1、5A−2、5A−3、5A−4、5A−5」(「5B−1、5B−2、5B−3、5B−4、5B−5」)存在しているが、第1変更例では、「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している(図示せず)。また、特別図柄内容参照テーブルにも同様に、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している(図示せず)。そして、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を決定するために参照されていた低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1は、第1変更例では参照されないよう構成されている。その代わりに、低利益特別遊技時には、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づく抽選処理により、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を決定するよう構成されている。
【0115】
表13は、第1変更例における低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2の一例である。この表から分かるように、第1変更例では、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が複数種類存在しており、後述するような抽選処理により任意の開放パターンが選択されることとなる。
【表13】
【0116】
次に、図22は、本最良形態の第1変更例における図13のステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ1530及びステップ1532の存在である。即ち、ステップ1530で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、今回の特別遊技が低利益特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1530でYesの場合、ステップ1532で、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づき任意のパターンを抽選して決定し、決定したパターンを特別遊技関連情報一時記憶手段1191cへ一時記憶し、ステップ1507へ移行する。ここで、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づく抽選用の乱数は、抽選の際に新たな乱数を生成してもよいし、始動口への入球時に予め取得(図7のステップ1306、ステップ1314のタイミングで取得)しておいてもよい。尚、ステップ1530でNoの場合には、ステップ1507へ移行する。
【0117】
第1変更例によれば、本最良形態での効果に加え、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技を何回目の単位遊技で実行するかを、低利益特別遊技に係る大当たり図柄の種類よりも数多くのパターンの中から抽選により決定することができるよう構成されているので、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)のバリエーションにより幅をもたせることができるという効果を奏する。
【0118】
次に、本最良形態の第2の変更例(第2変更例)を説明する。本最良形態及び第1変更例では、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1もしくは低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2を用いて、特別遊技開始時において予め低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を決定していたが、これには限定されない。以下、その場合の変更例について詳述するが、本最良形態及び第1変更例の構成と、以下の変更例の構成を組み合わせた構成とすることも可能であることを補足しておく。
【0119】
まず、第2変更例では、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル)には、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として、「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在しており、特別図柄内容参照テーブルにも、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している。そして、第2変更例では、特別遊技制御手段1170は、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175a、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1及び低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2を有していないため、予め低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を決定することはできない。その代わりに、特別遊技制御手段1170は、低利益特別遊技中に所定条件を満たした場合には、特別遊技中の各ラウンドにおける、大入賞口の開放動作を変更する低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bを有している。そして、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、低利益特別遊技中に所定数の払出があったかどうかを判定するリミッター到達判定手段1175b−1を有しており、リミッター到達判定手段1175b−1は、低利益特別遊技時における賞球の累計払出個数をカウントするための賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を更に有している。そして、当該賞球払出個数カウンタ1175b−1−1は、後述する処理の欄で詳述するように、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220から入球信号を受信した際に、当該入球に基づき払い出される賞球数分、デクリメントされる。尚、インクリメント方式を採り、所定数に到達したか否かを判定するように構成してもよい。
【0120】
次に、図23は、本最良形態の第2変更例における図4の主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ5000(特に低利益特別遊技時の累積賞球払出数管理処理)の存在である。即ち、ステップ5000で、主制御装置1000は、後述の賞球払出制御処理を実行し、再びステップ10に戻る。
【0121】
次に、図24は、本最良形態の第2変更例における図9のステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ1530(2)及びステップ1532(2)の存在である。即ち、ステップ1530(2)で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、今回の特別遊技が低利益特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1530(2)でYesの場合、ステップ1532(2)で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、低利益特別遊技フラグをオンにし、ステップ1507へ移行する。ここで、「低利益特別遊技フラグ」とは、今回実行される特別遊技が低利益特別遊技であるときにオンになるフラグである。そして、後述するように、このフラグがオンであり、特別遊技中に所定条件を満たした場合には、特別遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口は最大開放時間分の開放動作を行うこととなる。尚、ステップ1530(2)でNoの場合には、ステップ1507へ移行する。
【0122】
次に、図25は、本最良形態の変更例における図4のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。本最良形態からの第1の変更点は、ステップ1652(2)、ステップ1654(2)の存在である。また、第2の変更点は、ステップ1613−1(2)、ステップ1613−2(2)、ステップ1613−3(2)及びステップ1614(2)の存在である。そして、第3の変更点は、ステップ1656(2)の存在である。即ち、第1の変更点は、ステップ1652(2)で、特別遊技実行手段1173は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、低利益特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1652(2)でYesの場合、ステップ1654(2)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1に所定数(例えば、「高利益特別遊技における期待獲得賞球個数」÷「n」+「X」)をセットし、ステップ1608へ移行する。ここで、nは、1よりも大きい数(例えば2、3、4・・・のような整数であっても、2.5のような数であってもよい)である。また、Xは、低利益特別遊技での賞球が高利益特別遊技での賞球のn分の1以上(又は超過)となることを担保するためのマージン(高利益特別遊技での賞球数が予定数を超過する場合を想定)であり、1以上の整数(上限は特に限定されないが、当該低利益特別遊技で開放する大入賞口の賞球個数(1個当たり)×m(mは自然数)である。尚、ステップ1652(2)でNoの場合には、ステップ1608へ移行する。また、第2の変更点は、ステップ1613−1(2)で、特別遊技実行手段1173は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、低利益特別遊技フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1613−1(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−1(2)でNoの場合、ステップ1613−2(2)で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドを含めて残りラウンド数が「Pラウンド超過」であるか否か(例えば、最大ラウンド数が16ラウンドで、P=2の場合、1〜14ラウンドが該当)を判定する。ここで、Pの値には、ステップ1654(2)で、賞球払出個数カウンタ1175aにセットされた所定数の賞球払出を期待できる最低ラウンド数(例えば、所定数が260個の場合、低利益特別遊技での1Rの最大入賞個数=10個、賞球払出数=13球、であるので、P=260÷10÷13=2、となる)がセットされる。ステップ1613−2(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−2(2)でNoの場合、ステップ1613−3(2)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定する。ステップ1613−3(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−3(2)でNoの場合、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)において、最大開放時間分開放し続ける開放パターンをセットし、ステップ1616へ移行する。そして、第3の変更点は、ステップ1656(2)で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の低利益特別遊技フラグをオフにし(本例では、今回の当たりが低利益特別遊技であるか否かに拘わらず、このタイミングで当該フラグをオフにしているが、当該フラグがオンの場合にのみ当該処理を実行してもよい)、ステップ1638へ移行する。
【0123】
次に、図26は、本最良形態の第2変更例における図23のステップ5000のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理である。ここで、ある入賞口から入賞信号があった場合、図中の前半の点線囲みが、低利益特別遊技中における大入賞口からの入賞信号に基づく低利益特別遊技時の賞球払出個数(総計)管理制御処理であり、図中の後半の点線囲みが、当該入賞信号に基づく通常の賞球払出制御処理である。
【0124】
まず、ステップ5002で、賞球払出決定手段1400は、入賞口から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ5002でYesの場合、ステップ5004で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、低利益特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ5004でYesの場合、ステップ5006で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、ステップ5002で受信した入賞信号が低利益特別遊技に係る入賞口(本例では第2大入賞口2220)からのものであるか否かを判定する。ステップ5006でYesの場合、ステップ5008で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出数決定用参照テーブル1401を参照して、低利益特別遊技に係る入賞口に対応した賞球数を取得した上、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値から当該賞球数を減算し、ステップ5010に移行する。尚、ステップ500でNoの場合には、ステップ5012に移行し、ステップ5004又はステップ5006でNoの場合には、ステップ5010に移行する。以上で、当該入賞信号に基づく通常の賞球払出制御処理が終了する。
【0125】
そして、ステップ5010以降では通常の賞球払出制御処理が実行される。まず、ステップ5010で、賞球払出決定手段1400は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を遊技関連情報一時記憶手段1190の未払出賞球情報一時記憶領域に一時記憶する。次に、ステップ5012で、賞球払出決定手段1400は、払出制御基板3000側で賞球払出可能か否か、即ち、払出制御基板3000側で現在払出動作が実行中である状況や払出関連エラーが発生している状況等ではないか否かを判定する。ステップ5012でYesの場合、ステップ5014で、賞球払出決定手段1400は、未払出賞球情報一時記憶領域に未払出賞球情報が一時記憶されている場合には、賞球払出数決定用参照テーブル1401を参照し、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンドを賞球払出コマンド一時記憶領域にセットした後、情報送信手段1300は、当該賞球払出コマンド一時記憶領域にセットされた賞球払出コマンドを賞球払出制御装置3000側に送信し、次の処理(入賞処理10)に移行する。尚、ステップ5012でNoの場合にも、次の処理(入賞処理10)に移行する。
【0126】
尚、ステップ1613−2(2)で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドを含めて残りラウンド数が「Pラウンド超過」であるか否かを判定しており、Pの値は、所定数の賞球払出を期待できる最低ラウンド数としているが、これには限定されず、Pの値は1よりも大きい自然数としてもよい。その場合、Pに低利益特別遊技の最大ラウンド数以上の数値を設定した場合(ステップ1613−2(2)で必ずNoとなる)には、低利益特別遊技の1ラウンド目からステップ1613−3(2)が実行される。即ち、低利益特別遊技の1ラウンド目から所定数の払出があるまでは、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させ、所定数の払出があった次ラウンドからは、大入賞口が開閉動作を行うこととなる。そのため、Pの値としてより大きな値を設定することによって、低利益特別遊技において所定数の払出を早期のうちに担保することが可能となる。また、Pの値は、低利益特別遊技ごとに抽選によって任意の値へ変更してもよいし、低利益特別遊技に係る大当たり図柄ごとに予め定めておいてもよい。
【0127】
また、図25のステップ1654(2)及び図26のステップ5008で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を「賞球払出個数」として処理しているが、これには限定されず、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を「大入賞口への入賞個数」としてもよい。その場合には、図25のステップ1654(2)では、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、所定数{例えば、「高利益特別遊技における期待獲得賞球個数」÷「n」÷「当該低利益特別遊技で開放する大入賞口の賞球個数(1個当たり)」+「X」}をセットし、ステップ1608へ移行すればよい。ここで、nは、1よりも大きい数(例えば2、3、4・・・のような整数であっても、2.5のような数であってもよい)である。また、Xは、低利益特別遊技での賞球が高利益特別遊技での賞球のn分の1以上(又は超過)となることを担保するためのマージン(高利益特別遊技での賞球数が予定数を超過する場合を想定)であり、1以上の整数である。また、図26のステップ5008では、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を1減算し、ステップ5010に移行すればよい。
【0128】
次に、図27を参照しながら、本最良形態の変更例に係る作用を説明する。本例では、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出があった場合(上段)と、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出が無かった場合について示してある。まず、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出が無かった場合、残る2ラウンドにおいては、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させるため、残る2ラウンドは大入賞口へ最大入賞個数(10個)分の入球があることを担保できる状態となり、合計2ラウンド分の賞球払出予定数を担保することができることとなる。他方、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出があった場合には、残る2ラウンドにおいては、大入賞口が開閉動作を行う。そのため、低利益特別遊技において大入賞口への入球頻度が高く、早期のうちに所定数の払出を満たすことが多い状況であれば、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させる機会を減らすことが可能となる。
【0129】
本変更例によれば、可変入賞口への入賞に起因した賞球払出数が相対的に少ない低利益特別遊技と相対的に多い高利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時における、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該低利益特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を高利益単位遊技とするか低利益単位遊技とするかを決定するよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数を調整することが容易になるという効果を奏する。
【0130】
本変更例によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段が特定値に達していない場合、当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた低利益単位遊技を高利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より下回る事態を回避することができるという効果を奏する。
【0131】
本変更例によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段が特定値に達した場合、特定値に達した当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた高利益単位遊技を低利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より上回ることを担保した上で、低利益特別遊技へ移行することができるという効果を奏する。
【0132】
次に、第2変更例からの変更例(第2−1変更例)を説明する。第2変更例では、図25のステップ1654(2)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1に所定数をセットし、その後、図25のステップ1613−3(2)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定している。即ち、低利益特別遊技時における賞球払出数の下限数に到達したか否かを、実際に払出された賞球数に基づき判定しているが、これには限定されない。以下、その場合の変更例について詳述するが、第2変更例の構成と、以下の第2−1変更例の構成を組み合わせた構成とすることも可能であることを補足しておく。
【0133】
まず、第2−1変更例では、リミッター到達判定手段1175b−1は、低利益特別遊技時において所定個数の賞球払出のあったラウンド数をカウントするための上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2を更に有している。そして、当該上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2は、後述する処理の欄で詳述するように、当該ラウンド中に第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220へ所定個数の入球があった場合に1がデクリメントされる。尚、インクリメント方式を採り、所定数に到達したか否かを判定するように構成してもよい。
【0134】
次に、図28は、第2−1変更例における図4のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。第2変更例からの第1の変更点は、ステップ1654(3)の存在である。また、第2の変更点は、ステップ1613−3(3)の存在である。そして、第3の変更点は、ステップ1629(3)の存在である。即ち、第1の変更点は、ステップ1654(3)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2に所定数(例えば、ステップ1613−2(2)でセットされているP値と同じ数値)をセットし、ステップ1608へ移行する。また、第2の変更点は、ステップ1613−3(3)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定する。そして、第3の変更点は、ステップ1629(3)で、特別遊技実行手段1173は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2の値を1デクリメントし、ステップ1630へ移行する。
【0135】
本変更例によれば、第2変更例での効果に加え、当該ラウンド中に第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220へ所定個数の入球があったラウンドの数をカウントすればよいので、処理が簡素化されることにより、メイン側の処理負担を軽減することができるという効果を奏する。
【0136】
次に、第2変更例からの変更例を説明する。第2変更例では、高利益特別遊技の賞球払出予定数及び低利益特別遊技の賞球払出予定数は、所定の計算式に基づき算出されている(例えば、高利益特別遊技の賞球払出予定数であれば、「低利益特別遊技における期待獲得賞球個数」×「n」−「X」であり、「期待獲得賞球個数」は、「1Rの最大入賞個数」×「R数」×「賞球払出数」である)が、これには限定されず、高利益特別遊技の賞球払出予定数及び低利益特別遊技の賞球払出予定数を実測値に基づき算出してもよい。その場合には、高利益特別遊技もしくは低利益特別遊技の終了時に、賞球の総払出個数を記憶しておき、該記憶された払出個数を次回の特別遊技時の賞球払出予定数とすればよく、遊技機の設定(釘調整やネカセ等)に起因して、所定の計算式によって算出された賞球払出予定数と実測値が剥離するような場合に好適である。更に、賞球払出予定数の実測値は、所定回数(例えば、5回)の特別遊技分の平均値であってもよく、実測値にばらつきがある場合には更に好適である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選に当選した場合に遊技者にとって有利な特別遊技に移行するタイプのパチンコ遊技機であって、特別遊技の種類として、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技(通常の単位遊技よりも相対的に入賞し難く単位遊技における上限入賞個数に到達し難い場合が典型的であるので、以下では「低利益単位遊技」を典型例とする)から構成される特殊特別遊技(通常特別遊技よりも単位遊技における上限入賞個数に到達し難く可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に少ない場合が典型的であるので、以下では「低利益特別遊技」を典型例とする)と、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技(開閉系単位遊技よりも相対的に入賞し易く単位遊技における上限入賞個数に到達し易い場合が典型的であるので、以下では「高利益単位遊技」を典型例とする)から構成される通常特別遊技(特殊特別遊技よりも単位遊技における上限入賞個数に到達し易く可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に多い場合が典型的であるので、以下では「高利益特別遊技」を典型例とする)とを実現可能なパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のパチンコ遊技機の大部分は、ソフト的な手法(従来の第1種等)又は機械的な手法(従来の第2種等)により当否抽選を実行し、当該抽選に当選した場合、非特別遊技時には閉状態である可変入賞口を所定条件(通常は所定個数及び所定時間を上限とする)下で開状態とする特別遊技を実行する機能を有している。そして、最近では、遊技の興趣性を高めるべく特別遊技時の出球にメリハリをつけるため、単位遊技数を複数パターン設ける、単位遊技の開放時間を複数パターン設ける、単位遊技における開放態様(開放し続けるパターン、開閉するパターン等)を複数パターン設ける、複数の可変入賞口を設置する(効率的に入賞できる位置と当該位置よりは効率的に入賞できない位置とにそれぞれを配置、可変入賞口毎に賞球数を異ならせる等)、といった工夫をすることを通じ、相対的に少ない累積賞球しか獲得できない低利益特別遊技と相対的に多い累積賞球を獲得できる高利益特別遊技との実現を図っている。
【特許文献1】特開2010−104438
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、低利益特別遊技と高利益特別遊技の実現を目指す場合、前述のように単位遊技数や単位遊技の開放時間等を設定する訳であるが、遊技者の遊技手法(発射強度等)や釘設定等により、設計者が予定している累積賞球数が実現されないことがある。特に、低利益特別遊技時での累積賞球払出数と高利益特別遊技時での累積賞球払出数との間でそれ程大きな差が出ないよう設計したとしても、低利益特別遊技時での累積賞球払出数が予想を超えて少なくなる事態を招くことが間々ある。例えば、最近よくある機種として、特別遊技の単位遊技における大入賞口の開放態様として、短期間の開放動作を複数回繰り返すパターンを主な態様とするものが存在する。このような機種では、大入賞口の開放期間が短期間であるが故に、大入賞口を狙って遊技球を発射したとしても、遊技球が大入賞口に到達するタイミングと大入賞口が開放するタイミングとの不一致に起因して、遊技球が大入賞口に入球しないことが頻発する。この場合、単位遊技における入球数を予測することは困難であり、設計者が予定している累積賞球数を大幅に下回る事態を招くことがある(前述したようなタイミングの不一致が復調するまでには時間を要することがあるため、特に、大入賞口の開放動作回数が少ない場合には顕著となりやすい)。そこで、本発明は、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技から構成される、可変入賞口への入賞に起因した累積賞球払出数が相対的に少ない低利益特別遊技と、一定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技から構成される、累積賞球払出数が相対的に多い高利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技での賞球払出数が少なくなり過ぎ、低利益特別遊技と高利益特別遊技との利益差が設計値を大幅に超える事態を回避する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明(1)は、
遊技球が入球不能又は困難な閉状態と当該閉状態よりも遊技球が入球し易い開状態とを採り得る可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)と、
始動口(第1特図始動口2210、第2特図始動口2110)への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段(当否抽選手段1135)と、
当否抽選手段(当否抽選手段1135)による当否抽選の結果が当選である場合、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技の内容を決定する手段であって、特別遊技として、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技と、のいずれかを選択し得る特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)と、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)が決定した内容に従い、可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)の閉状態及び開状態を制御する特別遊技実行制御手段(特別遊技制御手段1170)と
を有するパチンコ遊技機において、
特別遊技内容決定手段(特別遊技制御手段1170)は、実行すべき特別遊技として特殊特別遊技を決定した場合、当該特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、通常特別遊技を構成する開放系単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数については、開放系単位遊技となる内容とする
ことを特徴とするパチンコ遊技機である。
【0005】
本発明(2)は、特別遊技内容決定手段(特別遊技制御手段1170)は、特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、何回目の単位遊技で開放系単位遊技を実行するかを決定する際に利用される、開閉系単位遊技と開放系単位遊技の実行順序パターンが複数選択可能な特殊特別遊技時内容決定用テーブル(低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a―1、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a―2)を更に有する、前記発明(1)のパチンコ遊技機である。
【0006】
本発明(3)は、
特別遊技実行制御手段(特別遊技制御手段1170)は、
特殊特別遊技時、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を開放系単位遊技とするか開閉系単位遊技とするかの決定をする特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)
を更に有する、前記発明(1)又は(2)のパチンコ遊技機である。
【0007】
本発明(4)は、
特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)は、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、一単位遊技における上限個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)のカウント値が特定値に達していない場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)のカウント値が所定値に達していない場合、前記ある単位遊技を開放系単位遊技とする決定をし得る、前記発明(3)のパチンコ遊技機である。
【0008】
本発明(5)は、
特殊特別遊技時賞球調整手段(低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175b)は、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)への入賞球履歴として、一単位遊技における上限入賞個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段(賞球払出個数カウンタ1175b−1−1)のカウント値が特定値に達している場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段(上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2)のカウント値が所定値に達している場合、前記ある単位遊技を開閉系単位遊技とする決定をし得る、前記発明(3)又は前記発明(4)のパチンコ遊技機である。
【0009】
次に、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の定義を説明することとする。「始動口への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行」とは、ソフトによる抽選や機械的振分による抽選等のいずれをも包含し、例えば、従来の第1種(複合機も含む)であれば、始動口への遊技球の入球を契機として取得した乱数(擬似乱数を含む)を用いて、当否抽選用テーブルを参照して当否抽選を実行することを意味し、従来の第2種であれば、始動口への遊技球の入球を契機として、特定領域を有する役物を開放する(この際、当該開放時に役物内に入球した遊技球が役物内の特定領域に振り分けられた場合には当選)ことを意味する。ここで、従来の第1種(複合機を含む)の「乱数」とは、パチンコ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本特許請求の範囲や本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。高利益特別遊技に関する「期待賞球数が所定数」とは、理論値、例えば、(高利益特別遊技の際に開状態となる可変入賞口に遊技球が1球入賞した際の賞球数)×(高利益特別遊技における単位遊技数)×(単位遊技における入賞個数の上限値)、であってもよく、或いは、実測値、例えば、過去に実行された高利益特別遊技における、可変入賞口に入賞したことに起因して払い出された実払出賞球数、であってもよい。「高利益特別遊技を構成する高利益単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数」とは、高利益特別遊技を構成する高利益単位遊技回数をXとする場合、Xに所定割合T(0<T<1)を乗じた値XTであるか、このXTが整数でないときにはそれを切り上げ、切り捨て又は四捨五入した結果の整数を指す。また、高利益単位遊技及び低利益単位遊技は、同一の可変入賞口で実行しても異なる可変入賞口で実行してもよい。更には、高利益特別遊技における高利益単位遊技と低利益特別遊技における高利益単位遊技も、同一の可変入賞口で実行しても異なる可変入賞口で実行してもよい。更には、単位遊技の終了条件である「所定個数」や「所定時間」についても、各種単位遊技(例えば、高利益特別遊技における高利益単位遊技での条件、低利益特別遊技における高利益単位遊技での条件、低利益特別遊技における低利益単位遊技での条件)で同一でも異なっていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明(1)によれば、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技と、閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の高利益単位遊技から構成される、累積期待賞球数が所定数である高利益特別遊技と、複数回の低利益単位遊技を少なくとも含む、累積期待賞球数が前記所定数よりも少ない低利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時には、高利益特別遊技時での高利益単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が高利益単位遊技となる内容とするよう構成されているので、釘調整等の他の要因に基づく、低利益特別遊技時での賞球払出数と高利益特別遊技時での賞球払出数との間での設計値から大幅に外れる事態を回避することができるという効果を奏する。
【0011】
本発明(2)によれば、前記効果に加え、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技を何回目の単位遊技で実行するかを決定することができるよう構成されているので、高利益単位遊技の発生にランダム性をもたせることができるという効果を奏する。
【0012】
本発明(3)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時における、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該低利益特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を高利益単位遊技とするか低利益単位遊技とするかを決定するよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数を調整することが容易になるという効果を奏する。
【0013】
本発明(4)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が特定値に達していない場合、当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた低利益単位遊技を高利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より下回る事態を回避することができるという効果を奏する。
【0014】
本発明(5)によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が特定値に達した場合、特定値に達した当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた高利益単位遊技を低利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より上回ることを担保した上で、低利益特別遊技へ移行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図3】図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
【図4】図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での乱数取得処理のフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での図柄表示処理・特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図15】図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
【図17】図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での保留情報管理・保留表示制御処理のフローチャートである。
【図18】図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【図19】図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【図20】図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用図である。
【図22】図22は、本発明の最良形態の第1変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【図25】図25は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での賞球払出制御処理のフローチャートである。
【図27】図27は、本発明の最良形態の第2変更例に係るパチンコ遊技機における作用図である。
【図28】図28は、本発明の最良形態の第2−1変更例に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための最良形態】
【0016】
以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、本最良形態に係る第1種第1種複合機には何ら限定されず、出球の異なる二種類の特別遊技{高利益特別遊技の期待累積賞球払出個数=A、低利益特別遊技の期待累積賞球払出個数=B、A≦B×α(ここで、αは1を超える数、例えば、2、3・・・7、8、9、10)}を実行可能なパチンコ遊技機{例えば、従来の第1種、第2種、第3種等)}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、本形態は、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した最良形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある最良形態についての変更例は、別の最良形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本最良形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。
【0017】
ここで、各構成要素について説明する前に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0018】
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0019】
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0020】
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1特図始動口2210、第2特図始動口2110、普図始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230、演出表示装置2310、普通図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0021】
次に、第1特図始動口2210は、第1遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1特図始動口2210は、第1特図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1特図始動口入球検出装置2211は、第1特図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1特図始動口入球情報を生成する。
【0022】
次に、第2特図始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2特図始動口2110は、第2特図始動口入球検出装置2111と、第2特図始動口電動役物2112と、第2特図始動口電動役物2112を開閉させるための第2特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、第2特図始動口入球検出装置2111は、第2特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2特図始動口入球情報を生成する。次に、第2特図始動口電動役物2112は、第2特図始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0023】
ここで、図1に示すように、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110とは、上下に重なる位置に配されており、通常時は第1特図始動口2210の存在により、第2特図始動口2110の上部が塞がれている。そして、後述するように、通常遊技時には、第2特図始動口2110へは殆ど遊技球が入球しないように構成されている。
【0024】
尚、本最良形態では、第2特図始動口側に電動役物を設けるよう構成したが、第1始動口側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本最良形態では、第1特図始動口と第2特図始動口とを重ねるように配置したがこれにも限定されず、第1特図始動口と第2特図始動口とを離隔して設けるよう構成してもよい。例えば、第1特図始動口と第2特図始動口との入球割合が略同一となるよう構成してもよい。
【0025】
次に、普図始動口2410は、普図始動口入球検出装置2411を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2411は、普図始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2410への遊技球の入球は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
【0026】
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当たり図柄や小当たり図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)を開閉させるための第1大入賞口電動役物ソレノイド2122a(第2大入賞口電動役物ソレノイド2222a)とを備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1遊技に基づく特別遊技と第2遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
【0027】
次に、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1遊技(第2遊技)に対応する第1特別図柄(第2特別図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)と、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)とを備える。ここで、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1遊技(第2遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、第1特別図柄表示部2131(第2特別図柄表示部2231)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1特別図柄(第2特別図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
【0028】
尚、第1特別図柄(第2特別図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1特別図柄(第2特別図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1特別図柄(第2特別図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0029】
次に、演出表示装置2310は、第1特別図柄・第2特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
【0030】
次に、普通図柄表示装置2420は、普通図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、普通図柄表示装置2420は、普図表示部2421と、普図保留表示部2422とを備える。ここで、普図保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
【0031】
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0032】
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1特図始動口2210(第2特図始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置(サブサブ基板)2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出制御装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0033】
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置(主制御基板)1000は、遊技に係る各種周辺機器と情報伝達可能に接続されている。まず、主制御装置1000は、I/Oポートを介して、第1主遊技周辺機器、第2主遊技周辺機器、第1・第2主遊技共用周辺機器、補助遊技周辺機器と接続されている。具体的には、第1特図始動口2210や第2特図始動口2110や第1大入賞口2120や第2大入賞口2220からの入球信号を受信したり、第1特別図柄表示装置2130等への表示コマンドを送信したりする。更に、主制御装置1000は、演出制御を司る演出制御手段(サブメイン基板)2320と、一方向的に情報送信可能なように接続されている。尚、演出制御手段2320は、演出を実行する演出表示装置2310(サブサブ基板)に演出コマンドを送信可能なように接続されている。更に、主制御装置1000は、賞球払出の制御を司る賞球払出制御装置(賞球払出制御基板)3000と双方向に情報伝達可能に接続されている。尚、賞球払出制御装置3000は、賞球払出動作を実行する賞球払出装置(ステッピングモータ等の駆動手段とスプロケット等を含む装置)と駆動制御可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御基板1000、サブ基板(演出制御手段2320、演出表示装置2310)、賞球払出制御基板3000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0034】
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1遊技、第2遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器側に各種遊技情報{例えば、サブメイン基板2320側には、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、16R大当たり(出球多)、16R大当たり(出球少)、2R大当たり(出球実質無し)、小当たり、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等;賞球払出制御基板3000側には、賞球払出コマンド}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御装置3000を制御する賞球払出決定手段1400と、を有している。
【0035】
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1主遊技側乱数・第2主遊技側乱数・補助遊技側乱数に基づき特別遊技の当否及び第2特図始動口電動役物2112の開放可否を抽選する当否抽選手段1135と、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件{特別遊技中でないこと、特別図柄の変動中でないこと等}を充足したか否かの判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態、限定頻度遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄や普通図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0036】
まず、入球判定手段1110は、第1特図始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1特図始動口入球判定手段1111と、第2特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2特図始動口入球判定手段1112と、普図始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1113とを有している。
【0037】
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1特図始動口2210への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得する第1特図乱数取得判定実行手段1121と、第2特図始動口2110への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数等)を取得する第2特図乱数取得判定実行手段1122と、補助遊技側選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1123とを有している。
【0038】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0039】
次に、保留制御手段1130は、第1特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、第2特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2特図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2特図保留手段1132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1133aに保留するための普図保留手段1133と、を有している。ここで、第1特図保留手段1131、第2特図保留手段1132及び普図保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a及び普図保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。
【0040】
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、大当たりや小当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に特別遊技実行許可フラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、第2特図始動口電動役物2112を開放させるか否かを決定する電チュー開放可否決定手段1135cと、第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dと、を有している。以下、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bと第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dとを詳述する。
【0041】
まず、特別遊技の当否抽選の際に参照される当否抽選用テーブル1135bは、第1特別図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1特図用当否抽選テーブル1135b−1と、第2特別図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2特図用当否抽選テーブル1135b−3と、を有している。尚、本最良形態では、大当たりと小当たりとを同一テーブルに構成したが、これには限定されず、別テーブルで大当たりと小当たりを決定するよう構成してもよい。ここで、表1は、当否抽選用テーブル1135bの一例である。この表から分かるように、大当たり確率は第1特別図柄と第2特別図柄とで同じであるが、小当たり確率は第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも高く設定されている。尚、以下での大当たり及び小当たりの確率はあくまで例示である。
【表1】
【0042】
次に、表2は、第2特図始動口電動役物2112の開放抽選の際に参照される電チュー開放当否抽選テーブル1135dの一例を示したものである。ここで、当該表から分かるように、本最良形態では、普図時間短縮(時短)フラグがオンである場合の方が、電チュー開放当選確率が高く構成されている。
【表2】
【0043】
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1主遊技側乱数(特に、特別図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第1特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1特図内容決定手段1141と、取得した第2主遊技側乱数(特に、特別図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき、第2特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2特図内容決定手段1142と、取得した補助遊技側乱数(特に、普通図柄決定用乱数及び変動態様決定用乱数)に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1143と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0044】
まず、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)を有している。そして、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)は、第1特別図柄(第2特別図柄)の停止図柄を決定する際に参照される第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)と、第1特別図柄(第2特別図柄)の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)と、を有している。以下、これらを詳述する。
【0045】
まず、表3は、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1及び第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1の一例を示したものである。下記例から分かるように、本最良形態では、大当たり図柄として複数存在している。そして、後述するように、この図柄の種類や遊技状態等に基づいて、特別遊技時の利益状態や特別遊技後の遊技状態が決まるよう構成されている(これについては後述する)。
【表3】
【0046】
次に、表4は、第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例を示したものである。尚、本最良形態では両者のテーブル構成は共通するので一纏めにしてある。当該表から分かるように、まず、時短遊技でハズレの場合には、他のハズレテーブルと比較して相対的に短い変動時間が選択されるよう構成されている。更には、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。
【表4】
【0047】
次に、普図内容決定手段1143は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1143aを有している。更に、普図内容決定用抽選テーブル1143aは、普通図柄の停止図柄を決定する際に参照される普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1と、普通図柄の変動態様(変動態様)を決定する際に参照される普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2とを有している。以下、表を参照しながら各テーブルを説明する。
【0048】
まず、表5は、普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1の一例を示したものである。この表から分かるように、本最良形態では、補助遊技側乱数(当選乱数)に基づき当選が決定された場合には、所定の当たり図柄「7」が割り当てられる一方、ハズレが決定された場合には、所定のハズレ図柄「−」が割り当てられるように構成されている。
【表5】
【0049】
次に、表6は、普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2の一例を示したものである。普図時短フラグがオンである状況下で普通図柄が変動する場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して短時間変動するように構成されている(例えば、変動時間X=1秒、変動時間Y=30秒)。
【表6】
【0050】
次に、表示制御手段1150は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131上で、所定時間第1特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1特図制御手段1151と、第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231上で、所定時間第2特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2特図制御手段1152と、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1154とを有している。
【0051】
ここで、第1特図制御手段1151は、前記第1特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2特図制御手段1152は、前記第2特図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2特図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2特図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2特図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1154は、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1154aを有している。また、普図変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
【0052】
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2特図始動口電動役物2112の開放時間を決定する際に参照される電チュー開放時間決定用参照テーブル1163と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放時間を管理する電チュー開放時間管理用タイマ1162と、を有している。
【0053】
ここで、表7は、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163の一例を示したものである。当該表から分かるように、普図時短フラグがオンである状況下で電チュー開放抽選に当選した場合、当該フラグがオフである状況下で当選した場合と比較して長い時間開放するように構成されている(例えば、開放時間α=3秒、開放時間β=0.1秒)。
【表7】
【0054】
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(高利益特別遊技、低利益特別遊技、実質賞球無特別遊技)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、当たりに当選している(特別遊技実行許可フラグがオンである)か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1173と、低利益特別遊技の実行時、当該特別遊技で予定されている累積賞球払出個数の下限値を担保するための処理を実行する低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、低利益特別遊技時の単位遊技における大入賞口の動作内容(開閉態様)を決定する低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aを有している。そして、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時の単位遊技における大入賞口の開閉態様を決定するために参照される低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1を更に有している。また、特別遊技時間管理手段1174は、ラウンド時間を管理するラウンド実行用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
【0055】
ここで、表8−1は、特別遊技内容参照テーブル1172aの一例である。また、表8−2は、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1の一例である。この表から分かるように、当たり図柄「7A及び7B」は、多くの出球を獲得できる高利益特別遊技である。他方、「5A−1〜5A−5、5B−1〜5B−5」は、高利益特別遊技よりも少ない出球しか獲得できない低利益特別遊技である。尚、設計値的には、高利益特別遊技の賞球払出予定数をA(本例では、1Rの最大入賞個数=10個、R数=16R、賞球払出数=13球、であるので、10×16×13=2080個)、低利益特別遊技の賞球払出予定数をBとした場合、B/Aが所定値C以上(例えば1/8以上)となるよう設計されている。以下、この設計内容について詳述する。本最良形態では、高利益特別遊技及び低利益特別遊技においては、開放対象の大入賞口、最大ラウンド数、1ラウンド最大入賞個数、最大開放時間について同一である。しかしながら、低利益特別遊技においては、開放対象の大入賞口の開閉態様が「開閉」である点において高利益特別遊技とは異なる。即ち、低利益特別遊技においては、1ラウンド中に大入賞口が短期間の開放動作を複数回繰り返すため、高利益特別遊技よりも大入賞口への入球が制限されることとなるが、大入賞口への入球が制限される度合いを予測することは困難である。そのため、低利益特別遊技中における大入賞口への入球個数を予測することが困難であることに起因して、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bを算出することも困難である。そこで、本最良形態では、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bが所定値C以上となることを担保するために、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1で予め設定しておき、該動作内容として「最大開放時間まで大入賞口が開放動作を行うラウンドがn回以上(nは1より大きい自然数)」となるよう設定されているのである。即ち、低利益特別遊技の賞球払出予定数Bは、(nが2の場合では、1Rの最大入賞個数=10個、R数=2R、賞球払出数=13球、として、10×2×13=260個の担保分に、14R分の予測不可分α個が加えられ、260+α個)となり、B/Aが(1/8+α)となることで、所定値C(1/8)以上となる設計となるのである。尚、本最良形態では、説明の便宜上、高利益特別遊技と低利益特別遊技は開放対象の大入賞口、は同一であるとしたが、これには限定されず、高利益特別遊技と低利益特別遊技では開放対象の大入賞口を異ならせてもよい(大入賞口が異なることに起因して、最大ラウンド数、賞球払出数を異ならせてもよい)。更に、「1A、1B、3A、3B、2A、2B、4A、4B」は、殆ど出球を獲得できない実質賞球無特別遊技である。また、当たり図柄「7A、7B」と当たり図柄「1A、1B、3A、3B」の場合、開放時間が異なる(前者は30秒、後者は0.5秒)ものの、ラウンド中は開放し続ける特別遊技が実行されるという点で共通する。他方、当たり図柄「2A、2B、4A、4B」の場合は、1ラウンド中に開閉する開放パターンの特別遊技が実行される。このように、前述した当たり図柄「1A、1B、3A、3B」と当たり図柄「2A、2B、4A、4B」とを比較すると、内部的には相違するものの、一回の開閉時間(0.5秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当たり1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当たり2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は全く同一の開放時間・開放パターンの特別遊技が繰り広げられる。
【表8】
【0056】
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技の内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、特別図柄に関する特定遊技への移行可否及びその内容を決定する際に参照される特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aと、普通図柄に関する特定遊技の移行可否及びその内容を決定する際に参照される普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bと、を更に有している。以下、これらについて詳述する。
【0057】
まず、表9は、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に遊技状態決定用参照テーブル)の一例を示したものである。ここで、表9の内容を説明する前に本最良形態における各遊技状態を整理する。まず、本最良形態における「特図確変遊技状態」とは、特別遊技への移行当選確率が「特図通常遊技状態」のそれよりも高い状態(特図確変フラグがオン)を指す。また、「特図時短遊技状態」とは、特別図柄の変動時間が「特図通常遊技状態」よりも相対的に短い状態(特図時短フラグがオン)を指す。尚、特図時短遊技状態の状況下では、本最良形態では、「普図時短フラグ」もオンになる。
【表9】
【0058】
次に、表10は、遊技状態が切り替わったときに当該遊技状態の回数を決定する際に参照される、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183a(特に回数決定用参照テーブル)の一例を示したものである。表10から分かるように、特図確率変動遊技の場合には、次の大当たりまで当該遊技が継続するよう回数には制限が課せられていない(時短付の場合には時短遊技についても次の大当たりまで)。他方、時短付の通常遊技の場合には、所定回数だけ当該遊技が継続するように構成されている。
【表10】
【0059】
次に、表11は、普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bの一例である。表11から分かるように、特別図柄の時短フラグと連動して普通図柄の時短フラグもオンとなるように構成されている。尚、処理の欄で詳述するように、特図時短フラグがオフになった場合、普図時短フラグもオフになるように構成されている。
【表11】
【0060】
次に、特定遊技終了条件判定手段1181は、特図時短回数をカウント可能な特図時短回数カウンタ1181bを更に有している。
【0061】
次に、遊技関連情報一時記憶手段1190は、特別図柄に関する制御や特別遊技に関する制御等の主遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための主遊技関連情報一時記憶手段1191と、普通図柄に関する制御や第2特図始動口電動役物2112に関する制御等の補助遊技に関連した処理の際の情報を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192と、を有している。
【0062】
ここで、主遊技関連情報一時記憶手段1191は、第1特別図柄及び第2特別図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための第1特図・第2特図関連情報一時記憶手段1191aと、主遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための主遊技側遊技状態一時記憶手段1191bと、特別遊技の処理に関する情報を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cと、を有している。
【0063】
また、補助技関連情報一時記憶手段1192は、普通図柄の表示制御に関する情報を一時記憶するための普図関連情報一時記憶手段1192aと、補助遊技側の遊技状態に関する情報を一時記憶するための補助遊技側遊技状態一時記憶手段1192bと、を有している。
【0064】
次に、賞球払出決定手段1400は、今回入賞した入賞口を踏まえて賞球払出数を決定する際に参照される賞球払出数決定用参照テーブル1401を更に有している。ここで、表12は、賞球払出数決定用参照テーブル1401の一例を示したものである。
【表12】
【0065】
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器と、第2遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器と、第1遊技側と第2遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400と、演出出力に係るサブ基板(サブメイン基板2320、サブサブ基板2310)と、払出実行に係る払出制御基板3000と、を有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0066】
まず、第1主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第1特図始動口2210と、第1特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1特別図柄表示装置2130とを有している。
【0067】
次に、第2主遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第2特図始動口2110と、第2特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2特別図柄表示装置2230とを有している。
【0068】
次に、第1・第2遊技共用周辺機器は、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、を有する。
【0069】
次に、補助遊技周辺機器2400は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2410と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2420とを有している。
【0070】
次に、演出制御手段2320(サブメイン基板と称される副制御基板)は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322と、を有している。ここで、演出制御手段2320が実行する主たる演出は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄と称される、遊技の結果に影響を与えない演出用図柄の表示制御である。以下、上記各手段を詳述する。
【0071】
まず、情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
【0072】
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。
【0073】
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照するための停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2と、を更に有している。
【0074】
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
【0075】
尚、演出制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
【0076】
尚、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0077】
次に、図4〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。
【0078】
はじめに、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する普図始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理10を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行し、ステップ5000に移行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき賞球払出数を決定した上、賞球払出制御装置3000側で賞球払出可能状態となった後、情報送信手段1300が、賞球払出制御装置3000側に賞球払出コマンドを送信し、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0079】
次に、図5は、図4におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の補助遊技側乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の主遊技側乱数取得処理を実行し、ステップ1200に移行する。
【0080】
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1113は、普図始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1123は、補助遊技側乱数を取得する。そして、ステップ1108で、普図保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(主遊技側乱数取得処理1300)に移行する。
【0081】
次に、図7は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1特図始動口入球判定手段1111は、第1特図始動口2210の第1特図始動口入球検出装置2211から第1特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得し、第1特図保留手段1131が、第1特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1主遊技側乱数を第1特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2特図始動口入球判定手段1112は、第2特図始動口2110の第2特図始動口入球検出装置2111から第2特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2主遊技側乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数)を取得し、第2特図保留手段1132が、第2特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2主遊技側乱数を第2特図保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
【0082】
次に、図8は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、電チュー開放可否決定手段1135cは、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、今回消化される補助遊技側乱数に基づき、電チュー開放当否抽選テーブル1135dを参照して当否を決定し、続いて、普図内容決定手段1143は、当否結果に基づき、普図停止図柄決定用参照テーブル1143a−1を参照して停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図内容決定手段1143は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、普図変動態様決定用参照テーブル1143a−2を参照し、普通図柄の変動時間を決定する。そして、ステップ1212で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1154は、普図変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1154aは、普図変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1154は、普図表示部2421上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192を参照して補助遊技側の遊技状態情報を取得した上、当該遊技状態に基づき、電チュー開放時間決定用参照テーブル1163を参照し、第2特図始動口電動役物2112の開放時間を決定した上、補助遊技関連情報一時記憶手段1193に開放時間をセットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開放する。
【0083】
次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、電チュー開放期間管理用タイマ1162を参照し、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aに一時記憶した開放時間の終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を閉鎖する。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aのフラグ領域内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
【0084】
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
【0085】
次に、図9は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述する第1特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述する第2特別図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述する特別遊技作動条件判定処理を実行し、次のステップ(特別遊技制御処理16)に移行する。
【0086】
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄表示処理及び第2特別図柄表示処理のフローチャートである。尚、本処理は、第1特別図柄側及び第2特別図柄側で共通するため、特記する場合を除き、第1特別図柄側を主に記載することとし、第2特別図柄側は括弧書きで記載する。まず、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。次に、ステップ1402で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。尚、「変動開始許可フラグ」とは、後述する変動開始条件充足判定処理においてオンとなる、特別遊技中や特別図柄変動中でないこと等を条件としてオンになるフラグである。ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。
【0087】
次に、ステップ1404で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図保留情報一時記憶手段1131a(第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技側乱数(第2主遊技側乱数)を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、第1主遊技側乱数(第1当選乱数){第2主遊技側乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1特図用当否抽選テーブル1135b−1(第2特図用当否抽選テーブル1135b−3)を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、本最良形態では、同一の抽選テーブルで大当たり及び小当たりの抽選を実行したがこれには限定されない。例えば、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行するように構成してもよい。更には、先に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行し、小当たり抽選にはずれた場合又は当たった場合でも重ねて大当たり抽選を実行してもよい。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
【0088】
そして、ステップ1412で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)内の各抽選テーブルを参照し、第1主遊技側乱数(例えば、第1特別図柄決定乱数、第1変動態様決定乱数){第2主遊技側乱数(例えば、第2特別図柄決定乱数、第2変動態様決定乱数)}に基づいて第1特別図柄(第2特別図柄)に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態(確率変動遊技状態等)に基づいて決定される(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1特別図柄(第2特別図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上で、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオンする。
【0089】
そして、ステップ1422で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上での特別図柄の変動表示を停止し、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
【0090】
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。
【0091】
次に、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0092】
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
【0093】
次に、図11は、図10におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cをそれぞれ参照し、特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、現在第1特別図柄も第2特別図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の保留、即ち、本例では第2特別図柄側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1808でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、優先消化側の特図情報一時記憶手段(第2特図情報一時記憶手段1192b)にアクセスし、優先消化側の第2特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。他方、ステップ1808でNoの場合(優先消化側の保留が無い場合)には、ステップ1812で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の保留が存在するか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、非優先消化側の第1特別図柄に係る変動許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802又はステップ1804でNoの場合にも次の処理(ステップ1402)に移行する。
【0094】
次に、図12は、図10におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、特図確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1451でYesの場合、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否か、即ち、非確変時短遊技中であるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、特図時短回数カウンタ1181aを参照して、特図時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1457で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の特図時間短縮フラグをオフにする。そして、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の普図時間短縮フラグをオフにし、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。尚、ステップ1451、ステップ1452及びステップ1456及でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
【0095】
次に、図13は、図9におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、各種パラメータに基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットすると共に、低利益特別遊技に係る特別遊技である場合には、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a―1を参照して、ラウンドごとの大入賞口の開閉態様を、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cにセットする。そして、ステップ1507で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報記憶領域)に一時記憶されている過去の当選図柄及び遊技状態に関する情報を、今回の当選図柄及び現在の遊技状態に関する情報に更新する。尚、この遊技状態情報は、特別遊技終了後の遊技状態を決定する際に利用される。以上で、特別遊技内容のセット処理を終了する。
【0096】
次に、ステップ1508で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、今回の当たりが小当たりでないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域内の特図確変フラグをオフにする。
【0097】
次に、ステップ1516で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図時短フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1516でYesの場合、ステップ1518で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図時短フラグをオフにする。そして、ステップ1519で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、普図時短フラグをオフにする。そして、ステップ1520で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特図時短回数カウンタ1181bをクリアして時短回数を0回にする。そして、ステップ1528で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理(ステップ1600の特別遊技制御処理)に移行し、ステップ1508でNoの場合及びステップ1516でNoの場合にはステップ1528に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1516に移行する。
【0098】
次に、図14は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0099】
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1626に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技制御手段1170は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。ここで、低利益特別遊技の場合には、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)に登録されている開閉態様が夫々のラウンドごとにセットされることとなる。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1626に移行する。
【0100】
次に、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628でYesの場合にも、ステップ1630に移行する。
【0101】
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、ラウンド実行用タイマ1174aをリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、高利益特別遊技及び低利益特別遊技に係る大当たりであれば16ラウンド、実質賞球無特別遊技に係る小当たりであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
【0102】
次に、図15は、図14におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、特図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aを参照して特図遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した特図遊技状態をセットする。次に、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、遊技関連情報一時記憶手段1190(遊技内容決定用情報一時記憶領域)を参照して今回の当たりの契機となった図柄情報及び遊技状態情報を取得した上、普図特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183bを参照して特図遊技状態を決定し、遊技状態一時記憶手段1190に当該決定した普図遊技状態をセットし、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。
【0103】
次に、図16〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図16は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ6500で、演出制御手段2320は、後述する保留情報管理・保留表示処理を実行する。次に、ステップ6100(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300で、演出制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行し、ステップ6400に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
【0104】
次に、図17は、図16でのステップ6500のサブルーチンに係る、保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から保留情報を受信したか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を加算する。そして、ステップ6505で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値と同数の保留表示をし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。他方、ステップ6502でNoの場合、ステップ6506で、装図保留情報表示制御手段2322bは、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6506でYesの場合、ステップ6508で、装図保留情報表示制御手段2322bは、装図保留情報一時記憶手段2322b−1の装図保留カウンタ値に1を減算する。そして、ステップ6510で、演出制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ6505に移行する。
【0105】
次に、図18は、図16でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6100(1)と第2装飾図柄に係るステップ6100(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御基板1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、ステップ6102で受信した図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1及び停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2を参照し、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。そして、ステップ6106で、装図表示内容決定手段2322a−1は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理{ステップ6200(1)の第1装飾図柄表示制御処理}に移行する。
【0106】
次に、図19は、図16でのステップ6200(1)及び(2)のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。ここで、第1装飾図柄に係るステップ6200(1)と第2装飾図柄に係るステップ6200(2)とは処理が共通するので、両者を一纏めにして説明することとする。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322aのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
【0107】
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0108】
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
【0109】
次に、図20は、図16でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6358で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、ステップ1624で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ6312で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
【0110】
尚、ステップ6302、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(ステップ7100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
【0111】
次に、図21を参照しながら、本最良形態に係る作用を説明する。本例は、低利益特別遊技5A−2もしくは5B−2に当選した場合における、低利益特別遊技状態での様子を示した図である。まず、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)が参照され、5A−2もしくは5B−2に対応した低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が決定される。そして、特別遊技開始後、1ラウンド目と3ラウンド目は、選択された動作内容が「開放」であるため、大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作している。また、2ラウンド目は、選択された動作内容が所定の開閉態様に基づき開閉動作を行う内容であるため、大入賞口の開閉動作を16回繰り返している。そのため、2ラウンド目の入球個数を予測することは困難であるが、1ラウンド目と3ラウンド目は、大入賞口へ最大入賞個数(10個)分の入球があることを担保できる状態であり、1ラウンド目と3ラウンド目の合計2ラウンド分の賞球払出予定数を担保することができることとなる。
【0112】
本最良形態によれば、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技と、閉状態と開状態とを繰り返し続ける低利益単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技であって、複数回の高利益単位遊技から構成される、累積期待賞球数が所定数である高利益特別遊技と、複数回の低利益単位遊技を少なくとも含む、累積期待賞球数が前記所定数よりも少ない低利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時には、高利益特別遊技時での高利益単位遊技回数を基準とした所定割合分の回数が高利益単位遊技となる内容とするよう構成されているので、釘調整等の他の要因に基づく、低利益特別遊技時での賞球払出数と高利益特別遊技時での賞球払出数との間での設計値から大幅に外れる事態を回避することができるという効果を奏する。
【0113】
次に、本最良形態の第1の変更例(第1変更例)を説明する。本最良形態では、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1(表8−2参照)を用いて、低利益特別遊技の大当たり図柄ごとに低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が決定されるよう構成されているが、これには限定されない。例えば、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を抽選して決定する方法が挙げられるが、その場合の変更例について詳述する。
【0114】
まず、本最良形態では、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル)に、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として複数種類「5A−1、5A−2、5A−3、5A−4、5A−5」(「5B−1、5B−2、5B−3、5B−4、5B−5」)存在しているが、第1変更例では、「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している(図示せず)。また、特別図柄内容参照テーブルにも同様に、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している(図示せず)。そして、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を決定するために参照されていた低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1は、第1変更例では参照されないよう構成されている。その代わりに、低利益特別遊技時には、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づく抽選処理により、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)を決定するよう構成されている。
【0115】
表13は、第1変更例における低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2の一例である。この表から分かるように、第1変更例では、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)が複数種類存在しており、後述するような抽選処理により任意の開放パターンが選択されることとなる。
【表13】
【0116】
次に、図22は、本最良形態の第1変更例における図13のステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ1530及びステップ1532の存在である。即ち、ステップ1530で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、今回の特別遊技が低利益特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1530でYesの場合、ステップ1532で、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175aは、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づき任意のパターンを抽選して決定し、決定したパターンを特別遊技関連情報一時記憶手段1191cへ一時記憶し、ステップ1507へ移行する。ここで、低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2に基づく抽選用の乱数は、抽選の際に新たな乱数を生成してもよいし、始動口への入球時に予め取得(図7のステップ1306、ステップ1314のタイミングで取得)しておいてもよい。尚、ステップ1530でNoの場合には、ステップ1507へ移行する。
【0117】
第1変更例によれば、本最良形態での効果に加え、可変入賞口を閉状態から開状態に可変し続ける高利益単位遊技を何回目の単位遊技で実行するかを、低利益特別遊技に係る大当たり図柄の種類よりも数多くのパターンの中から抽選により決定することができるよう構成されているので、低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容(開放パターン)のバリエーションにより幅をもたせることができるという効果を奏する。
【0118】
次に、本最良形態の第2の変更例(第2変更例)を説明する。本最良形態及び第1変更例では、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1もしくは低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2を用いて、特別遊技開始時において予め低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を決定していたが、これには限定されない。以下、その場合の変更例について詳述するが、本最良形態及び第1変更例の構成と、以下の変更例の構成を組み合わせた構成とすることも可能であることを補足しておく。
【0119】
まず、第2変更例では、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル)には、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として、「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在しており、特別図柄内容参照テーブルにも、低利益特別遊技に係る大当たり図柄として「5A−1」(「5B−1」)の1種類のみ存在している。そして、第2変更例では、特別遊技制御手段1170は、低利益特別遊技時単位遊技内容決定手段1175a、低利益特別遊技時単位遊技内容参照テーブル1175a−1及び低利益特別遊技時単位遊技内容抽選テーブル1175a−2を有していないため、予め低利益特別遊技中の各ラウンドにおける大入賞口の動作内容を決定することはできない。その代わりに、特別遊技制御手段1170は、低利益特別遊技中に所定条件を満たした場合には、特別遊技中の各ラウンドにおける、大入賞口の開放動作を変更する低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bを有している。そして、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、低利益特別遊技中に所定数の払出があったかどうかを判定するリミッター到達判定手段1175b−1を有しており、リミッター到達判定手段1175b−1は、低利益特別遊技時における賞球の累計払出個数をカウントするための賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を更に有している。そして、当該賞球払出個数カウンタ1175b−1−1は、後述する処理の欄で詳述するように、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220から入球信号を受信した際に、当該入球に基づき払い出される賞球数分、デクリメントされる。尚、インクリメント方式を採り、所定数に到達したか否かを判定するように構成してもよい。
【0120】
次に、図23は、本最良形態の第2変更例における図4の主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ5000(特に低利益特別遊技時の累積賞球払出数管理処理)の存在である。即ち、ステップ5000で、主制御装置1000は、後述の賞球払出制御処理を実行し、再びステップ10に戻る。
【0121】
次に、図24は、本最良形態の第2変更例における図9のステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。本最良形態からの変更点は、ステップ1530(2)及びステップ1532(2)の存在である。即ち、ステップ1530(2)で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、今回の特別遊技が低利益特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1530(2)でYesの場合、ステップ1532(2)で、特別遊技制御手段1170は、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、低利益特別遊技フラグをオンにし、ステップ1507へ移行する。ここで、「低利益特別遊技フラグ」とは、今回実行される特別遊技が低利益特別遊技であるときにオンになるフラグである。そして、後述するように、このフラグがオンであり、特別遊技中に所定条件を満たした場合には、特別遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口は最大開放時間分の開放動作を行うこととなる。尚、ステップ1530(2)でNoの場合には、ステップ1507へ移行する。
【0122】
次に、図25は、本最良形態の変更例における図4のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。本最良形態からの第1の変更点は、ステップ1652(2)、ステップ1654(2)の存在である。また、第2の変更点は、ステップ1613−1(2)、ステップ1613−2(2)、ステップ1613−3(2)及びステップ1614(2)の存在である。そして、第3の変更点は、ステップ1656(2)の存在である。即ち、第1の変更点は、ステップ1652(2)で、特別遊技実行手段1173は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、低利益特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1652(2)でYesの場合、ステップ1654(2)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1に所定数(例えば、「高利益特別遊技における期待獲得賞球個数」÷「n」+「X」)をセットし、ステップ1608へ移行する。ここで、nは、1よりも大きい数(例えば2、3、4・・・のような整数であっても、2.5のような数であってもよい)である。また、Xは、低利益特別遊技での賞球が高利益特別遊技での賞球のn分の1以上(又は超過)となることを担保するためのマージン(高利益特別遊技での賞球数が予定数を超過する場合を想定)であり、1以上の整数(上限は特に限定されないが、当該低利益特別遊技で開放する大入賞口の賞球個数(1個当たり)×m(mは自然数)である。尚、ステップ1652(2)でNoの場合には、ステップ1608へ移行する。また、第2の変更点は、ステップ1613−1(2)で、特別遊技実行手段1173は、遊技関連情報一時記憶手段1190を参照し、低利益特別遊技フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1613−1(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−1(2)でNoの場合、ステップ1613−2(2)で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドを含めて残りラウンド数が「Pラウンド超過」であるか否か(例えば、最大ラウンド数が16ラウンドで、P=2の場合、1〜14ラウンドが該当)を判定する。ここで、Pの値には、ステップ1654(2)で、賞球払出個数カウンタ1175aにセットされた所定数の賞球払出を期待できる最低ラウンド数(例えば、所定数が260個の場合、低利益特別遊技での1Rの最大入賞個数=10個、賞球払出数=13球、であるので、P=260÷10÷13=2、となる)がセットされる。ステップ1613−2(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−2(2)でNoの場合、ステップ1613−3(2)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定する。ステップ1613−3(2)でYesの場合、ステップ1614へ移行する。他方、ステップ1613−3(2)でNoの場合、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに一時記憶されている開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)において、最大開放時間分開放し続ける開放パターンをセットし、ステップ1616へ移行する。そして、第3の変更点は、ステップ1656(2)で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c内の低利益特別遊技フラグをオフにし(本例では、今回の当たりが低利益特別遊技であるか否かに拘わらず、このタイミングで当該フラグをオフにしているが、当該フラグがオンの場合にのみ当該処理を実行してもよい)、ステップ1638へ移行する。
【0123】
次に、図26は、本最良形態の第2変更例における図23のステップ5000のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理である。ここで、ある入賞口から入賞信号があった場合、図中の前半の点線囲みが、低利益特別遊技中における大入賞口からの入賞信号に基づく低利益特別遊技時の賞球払出個数(総計)管理制御処理であり、図中の後半の点線囲みが、当該入賞信号に基づく通常の賞球払出制御処理である。
【0124】
まず、ステップ5002で、賞球払出決定手段1400は、入賞口から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ5002でYesの場合、ステップ5004で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、遊技関連情報一時記憶手段1190のフラグ領域を参照し、低利益特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ5004でYesの場合、ステップ5006で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、ステップ5002で受信した入賞信号が低利益特別遊技に係る入賞口(本例では第2大入賞口2220)からのものであるか否かを判定する。ステップ5006でYesの場合、ステップ5008で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出数決定用参照テーブル1401を参照して、低利益特別遊技に係る入賞口に対応した賞球数を取得した上、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値から当該賞球数を減算し、ステップ5010に移行する。尚、ステップ500でNoの場合には、ステップ5012に移行し、ステップ5004又はステップ5006でNoの場合には、ステップ5010に移行する。以上で、当該入賞信号に基づく通常の賞球払出制御処理が終了する。
【0125】
そして、ステップ5010以降では通常の賞球払出制御処理が実行される。まず、ステップ5010で、賞球払出決定手段1400は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を遊技関連情報一時記憶手段1190の未払出賞球情報一時記憶領域に一時記憶する。次に、ステップ5012で、賞球払出決定手段1400は、払出制御基板3000側で賞球払出可能か否か、即ち、払出制御基板3000側で現在払出動作が実行中である状況や払出関連エラーが発生している状況等ではないか否かを判定する。ステップ5012でYesの場合、ステップ5014で、賞球払出決定手段1400は、未払出賞球情報一時記憶領域に未払出賞球情報が一時記憶されている場合には、賞球払出数決定用参照テーブル1401を参照し、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンドを賞球払出コマンド一時記憶領域にセットした後、情報送信手段1300は、当該賞球払出コマンド一時記憶領域にセットされた賞球払出コマンドを賞球払出制御装置3000側に送信し、次の処理(入賞処理10)に移行する。尚、ステップ5012でNoの場合にも、次の処理(入賞処理10)に移行する。
【0126】
尚、ステップ1613−2(2)で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドを含めて残りラウンド数が「Pラウンド超過」であるか否かを判定しており、Pの値は、所定数の賞球払出を期待できる最低ラウンド数としているが、これには限定されず、Pの値は1よりも大きい自然数としてもよい。その場合、Pに低利益特別遊技の最大ラウンド数以上の数値を設定した場合(ステップ1613−2(2)で必ずNoとなる)には、低利益特別遊技の1ラウンド目からステップ1613−3(2)が実行される。即ち、低利益特別遊技の1ラウンド目から所定数の払出があるまでは、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させ、所定数の払出があった次ラウンドからは、大入賞口が開閉動作を行うこととなる。そのため、Pの値としてより大きな値を設定することによって、低利益特別遊技において所定数の払出を早期のうちに担保することが可能となる。また、Pの値は、低利益特別遊技ごとに抽選によって任意の値へ変更してもよいし、低利益特別遊技に係る大当たり図柄ごとに予め定めておいてもよい。
【0127】
また、図25のステップ1654(2)及び図26のステップ5008で、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を「賞球払出個数」として処理しているが、これには限定されず、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を「大入賞口への入賞個数」としてもよい。その場合には、図25のステップ1654(2)では、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、所定数{例えば、「高利益特別遊技における期待獲得賞球個数」÷「n」÷「当該低利益特別遊技で開放する大入賞口の賞球個数(1個当たり)」+「X」}をセットし、ステップ1608へ移行すればよい。ここで、nは、1よりも大きい数(例えば2、3、4・・・のような整数であっても、2.5のような数であってもよい)である。また、Xは、低利益特別遊技での賞球が高利益特別遊技での賞球のn分の1以上(又は超過)となることを担保するためのマージン(高利益特別遊技での賞球数が予定数を超過する場合を想定)であり、1以上の整数である。また、図26のステップ5008では、低利益特別遊技時単位遊技内容変更手段1175bは、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1のカウンタ値を1減算し、ステップ5010に移行すればよい。
【0128】
次に、図27を参照しながら、本最良形態の変更例に係る作用を説明する。本例では、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出があった場合(上段)と、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出が無かった場合について示してある。まず、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出が無かった場合、残る2ラウンドにおいては、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させるため、残る2ラウンドは大入賞口へ最大入賞個数(10個)分の入球があることを担保できる状態となり、合計2ラウンド分の賞球払出予定数を担保することができることとなる。他方、低利益特別遊技の残り2ラウンドまでに所定数の払出があった場合には、残る2ラウンドにおいては、大入賞口が開閉動作を行う。そのため、低利益特別遊技において大入賞口への入球頻度が高く、早期のうちに所定数の払出を満たすことが多い状況であれば、強制的に大入賞口を最大開放時間(30秒)まで開放動作させる機会を減らすことが可能となる。
【0129】
本変更例によれば、可変入賞口への入賞に起因した賞球払出数が相対的に少ない低利益特別遊技と相対的に多い高利益特別遊技とを実現可能なパチンコ遊技機において、低利益特別遊技時における、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該低利益特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を高利益単位遊技とするか低利益単位遊技とするかを決定するよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数を調整することが容易になるという効果を奏する。
【0130】
本変更例によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段が特定値に達していない場合、当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた低利益単位遊技を高利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より下回る事態を回避することができるという効果を奏する。
【0131】
本変更例によれば、前記効果に加え、低利益特別遊技時賞球数カウント手段が特定値に達した場合、特定値に達した当該単位遊技以後又は当該単位遊技の次の単位遊技以後に予定されていた高利益単位遊技を低利益単位遊技とするよう構成されているので、低利益特別遊技時での賞球払出数が設計値より上回ることを担保した上で、低利益特別遊技へ移行することができるという効果を奏する。
【0132】
次に、第2変更例からの変更例(第2−1変更例)を説明する。第2変更例では、図25のステップ1654(2)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1に所定数をセットし、その後、図25のステップ1613−3(2)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、賞球払出個数カウンタ1175b−1−1を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定している。即ち、低利益特別遊技時における賞球払出数の下限数に到達したか否かを、実際に払出された賞球数に基づき判定しているが、これには限定されない。以下、その場合の変更例について詳述するが、第2変更例の構成と、以下の第2−1変更例の構成を組み合わせた構成とすることも可能であることを補足しておく。
【0133】
まず、第2−1変更例では、リミッター到達判定手段1175b−1は、低利益特別遊技時において所定個数の賞球払出のあったラウンド数をカウントするための上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2を更に有している。そして、当該上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2は、後述する処理の欄で詳述するように、当該ラウンド中に第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220へ所定個数の入球があった場合に1がデクリメントされる。尚、インクリメント方式を採り、所定数に到達したか否かを判定するように構成してもよい。
【0134】
次に、図28は、第2−1変更例における図4のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。第2変更例からの第1の変更点は、ステップ1654(3)の存在である。また、第2の変更点は、ステップ1613−3(3)の存在である。そして、第3の変更点は、ステップ1629(3)の存在である。即ち、第1の変更点は、ステップ1654(3)で、低利益特別遊技時賞球下限数担保手段1175は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2に所定数(例えば、ステップ1613−2(2)でセットされているP値と同じ数値)をセットし、ステップ1608へ移行する。また、第2の変更点は、ステップ1613−3(3)で、リミッター到達判定手段1175b−1は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2を参照し、カウンタ値が0以下であるか否かを判定する。そして、第3の変更点は、ステップ1629(3)で、特別遊技実行手段1173は、上限個数払出ラウンド数カウンタ1175b−1−2の値を1デクリメントし、ステップ1630へ移行する。
【0135】
本変更例によれば、第2変更例での効果に加え、当該ラウンド中に第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220へ所定個数の入球があったラウンドの数をカウントすればよいので、処理が簡素化されることにより、メイン側の処理負担を軽減することができるという効果を奏する。
【0136】
次に、第2変更例からの変更例を説明する。第2変更例では、高利益特別遊技の賞球払出予定数及び低利益特別遊技の賞球払出予定数は、所定の計算式に基づき算出されている(例えば、高利益特別遊技の賞球払出予定数であれば、「低利益特別遊技における期待獲得賞球個数」×「n」−「X」であり、「期待獲得賞球個数」は、「1Rの最大入賞個数」×「R数」×「賞球払出数」である)が、これには限定されず、高利益特別遊技の賞球払出予定数及び低利益特別遊技の賞球払出予定数を実測値に基づき算出してもよい。その場合には、高利益特別遊技もしくは低利益特別遊技の終了時に、賞球の総払出個数を記憶しておき、該記憶された払出個数を次回の特別遊技時の賞球払出予定数とすればよく、遊技機の設定(釘調整やネカセ等)に起因して、所定の計算式によって算出された賞球払出予定数と実測値が剥離するような場合に好適である。更に、賞球払出予定数の実測値は、所定回数(例えば、5回)の特別遊技分の平均値であってもよく、実測値にばらつきがある場合には更に好適である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球不能又は困難な閉状態と当該閉状態よりも遊技球が入球し易い開状態とを採り得る可変入賞口と、
始動口への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、
当否抽選手段による当否抽選の結果が当選である場合、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技の内容を決定する手段であって、特別遊技として、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技と、のいずれかを選択し得る特別遊技内容決定手段と、
特別遊技内容決定手段が決定した内容に従い、可変入賞口の開状態及び閉状態を制御する特別遊技実行制御手段と
を有するパチンコ遊技機において、
特別遊技内容決定手段は、実行すべき特別遊技として特殊特別遊技を決定した場合、当該特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、通常特別遊技を構成する開放系単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数については、開放系単位遊技となる内容とする
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
特別遊技内容決定手段は、特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、何回目の単位遊技で開放系単位遊技を実行するかを決定する際に利用される、開閉系単位遊技と開放系単位遊技の実行順序パターンが複数選択可能な特殊特別遊技時内容決定用テーブルを更に有する、請求項1記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
特別遊技実行制御手段は、
特殊特別遊技時、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を開放系単位遊技とするか開閉系単位遊技とするかの決定をする特殊特別遊技時賞球調整手段
を更に有する、請求項1又は2記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
特殊特別遊技時賞球調整手段は、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、一単位遊技における上限個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段のカウント値が特定値に達していない場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が所定値に達していない場合、前記ある単位遊技を開放系単位遊技とする決定をし得る、請求項3記載のパチンコ遊技機。
【請求項5】
特殊特別遊技時賞球調整手段は、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、一単位遊技における上限入賞個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段のカウント値が特定値に達している場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が所定値に達している場合、前記ある単位遊技を開閉系単位遊技とする決定をし得る、請求項3又は4記載のパチンコ遊技機。
【請求項1】
遊技球が入球不能又は困難な閉状態と当該閉状態よりも遊技球が入球し易い開状態とを採り得る可変入賞口と、
始動口への遊技球の入球に基づき当否抽選を実行する当否抽選手段と、
当否抽選手段による当否抽選の結果が当選である場合、所定個数及び所定時間を上限として可変入賞口を閉状態から開状態に遷移させ当該開状態を維持し続ける開放系単位遊技と、所定個数及び所定時間を上限として閉状態と開状態とを繰り返し続ける開閉系単位遊技と、から構成される単位遊技候補の中から複数の単位遊技を組み合わせてなる特別遊技の内容を決定する手段であって、特別遊技として、複数回の開放系単位遊技から構成される通常特別遊技と、複数回の開閉系単位遊技を少なくとも含む特殊特別遊技と、のいずれかを選択し得る特別遊技内容決定手段と、
特別遊技内容決定手段が決定した内容に従い、可変入賞口の開状態及び閉状態を制御する特別遊技実行制御手段と
を有するパチンコ遊技機において、
特別遊技内容決定手段は、実行すべき特別遊技として特殊特別遊技を決定した場合、当該特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、通常特別遊技を構成する開放系単位遊技の回数を基準とした所定割合分の回数については、開放系単位遊技となる内容とする
ことを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
特別遊技内容決定手段は、特殊特別遊技を構成する複数回の単位遊技の内、何回目の単位遊技で開放系単位遊技を実行するかを決定する際に利用される、開閉系単位遊技と開放系単位遊技の実行順序パターンが複数選択可能な特殊特別遊技時内容決定用テーブルを更に有する、請求項1記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
特別遊技実行制御手段は、
特殊特別遊技時、ある単位遊技を実行するに際し、当該ある単位遊技より前に実行された当該特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴に基づき、当該ある単位遊技を開放系単位遊技とするか開閉系単位遊技とするかの決定をする特殊特別遊技時賞球調整手段
を更に有する、請求項1又は2記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
特殊特別遊技時賞球調整手段は、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、一単位遊技における上限個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段のカウント値が特定値に達していない場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が所定値に達していない場合、前記ある単位遊技を開放系単位遊技とする決定をし得る、請求項3記載のパチンコ遊技機。
【請求項5】
特殊特別遊技時賞球調整手段は、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、当該特殊特別遊技における可変入賞口への入賞に基づく累積賞球数又は累積入賞個数をカウントするための特殊特別遊技時賞球数カウント手段を有するか、或いは、特殊特別遊技での可変入賞口への入賞球履歴として、一単位遊技における上限入賞個数である前記所定個数が入賞した単位遊技数をカウントするための上限個数入賞単位遊技数カウント手段を更に有しており、
特殊特別遊技時賞球数カウント手段のカウント値が特定値に達している場合又は上限個数入賞単位遊技数カウント手段のカウント値が所定値に達している場合、前記ある単位遊技を開閉系単位遊技とする決定をし得る、請求項3又は4記載のパチンコ遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2012−11051(P2012−11051A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−151352(P2010−151352)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】
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