説明

パチンコ遊技機

【課題】遊技球の排出構成に工夫を凝らし、内レールに沿いその左右両側から下方へ転動する各遊技球を、互いに衝突することなく、円滑に遊技盤の後方へ排出させるようにしたパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】左側球排出筒部材45は、図4にて示すごとく、環状部材41の下壁41cにその下面側から組み付けられており、この左側球排出筒部材45は、その延出端開口部45aにて、アウト口30内に開口している。右側球排出筒部材46は、演出壁43aの左右方向中間下部にその後面側から組み付けられており、この右側球排出筒部材46は、その延出端開口部46aにて、アウト口30内に開口している。これにより、左側球排出筒部材45は、内レール22bの左側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球を延出端開口部45aからアウト口30を介し遊技盤の後方へ排出し、一方、右側球排出筒部材46は、内レール22bの右側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球を延出端開口部46aからアウト口30を介し遊技盤の後方へ排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球を遊技盤の後方へ排出するようにしたパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のパチンコ遊技機としては、下記特許文献1に記載のパチンコ遊技機が提案されている。このパチンコ遊技機において、その遊技盤の遊技領域内に順次発射された各遊技球は、遊技盤の盤面に沿い下方へ転動していく。
【0003】
ここで、当該各遊技球のうち入賞口へ入賞することなく下方へ転動する遊技球は、遊技盤に設けた案内レールに沿い転動して、当該案内レールの下端部上に位置するアウト口内に進入して排出されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−195339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記パチンコ遊技機によると、遊技盤の遊技領域内に順次発射された各遊技球のうち2つの遊技球が、案内レールに沿いその左右両側からアウト口に進入する場合、当該2つの遊技球は、アウト口の入り口近辺で互いに衝突して、アウト口内に進入することなくそのまま滞留する事態が発生するおそれがある。
【0006】
これでは、遊技盤の盤面における遊技球の円滑な転動が阻害されて、遊技を円滑に行うことができない。
【0007】
そこで、本発明は、このようなことに対処するために、遊技球の排出構成に工夫を凝らし、内レールに沿いその左右両側から下方へ転動する各遊技球を、互いに衝突することなく、円滑に遊技盤の後方へ排出させるようにしたパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の解決にあたり、本発明に係るパチンコ遊技機は、請求項1の記載によれば、
遊技盤(20)と、
この遊技盤の盤面の外周部に沿い下方に向けて凸な湾曲状となるように配置してなる内レール(22b)とを備えるものである。
【0009】
当該パチンコ遊技機において、
内レールの左側部位の上面に沿い右側下方へ転動する遊技球を、遊技盤の後方へ排出する左側排出路(45)と、
内レールの右側部位の上面に沿い左側下方へ転動する遊技球を、遊技盤の後方へ排出する右側排出路(46)とを備えることを特徴とする。
【0010】
これによれば、内レールの左側部位の上面に沿い右側下方に向けて転動する遊技球(左側球)は、左側排出路を通り遊技盤の後方へ排出される。一方、内レールの右側部位の上面に沿い左側下方に向けて転動する遊技球(右側球)は、右側排出路を通り遊技盤の後方へ排出される。
【0011】
このように、左側排出路及び右側排出路が、左側球及び右側球を遊技盤の後方へ排出する互いに独立的な専用通路としての役割を果たすため、左側球及び右側球が、互いに衝突することなく、円滑に遊技盤の後方へ排出され得る。その結果、左側球及び右側球が、例えば、内レールの下端中央部近辺にて球詰まりを起こすことがない。
【0012】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載のパチンコ遊技機において、
左右両側排出路のいずれか一方の排出路は、その排出部(45a)にて、他方の排出路の排出部(46a)とともに、当該排出部の前側に位置するように、遊技盤のうち内レールの下端中央部の直上に対する対応部位に形成した開口部(30)内に延在するようにしたことを特徴とする。
【0013】
このように、左右両側排出路のいずれか一方の排出路は、その排出部(45a)にて、他方の排出路の排出部(46a)とともに、当該排出部の前側に位置するように、遊技盤のうち内レールの下端中央部の直上に対する対応部位に形成した開口部(30)内に延在するので、左側球及び右側球が、例えば、内レールの下端中央部近辺にて球詰まりを起こすことなく独立的に遊技盤の後方へ排出されることとなり、その結果、請求項1に記載の作用効果がより一層向上され得る。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、左側球が左側排出路を通り遊技盤の後方へ排出され、一方、右側球が右側排出路を通り遊技盤の後方へ排出されるので、左側球及び右側球が内レールの下端中央部近辺にて衝突して球詰まりを起こすことがない。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明が適用されるパチンコ遊技機の一実施形態を、前扉を開いた状態で示す斜視図である。
【図2】図1のパチンコ遊技機の下部を、前扉を開いた状態で示す拡大斜視図である。
【図3】上記一実施形態における光演出装置の拡大斜視図である。
【図4】図3の光演出装置を下側後方からみた斜視図である。
【図5】図3の光演出装置の下面図である。
【図6】図3の光演出装置の分解斜視図である。
【図7】図6の光演出装置の演出部材43を斜め後方からみた斜視図である。
【図8】図6の光演出装置の演出部材43を斜め下方からみた斜視図である。
【図9】図6の光演出装置の演出部材43を斜め横後方からみた斜視図である。
【図10】図1のパチンコ遊技機の要部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
【0018】
図1に示すパチンコ遊技機は、パチンコホール内の島に立設されるもので、このパチンコ遊技機は、機枠PFと遊技機本体Bと前扉FDとにより構成されている。なお、前扉FDは、前枠FD1と、この前枠FD1の中空部に組み付けた窓ガラスFD2とにより構成されており、この前扉FDは、前枠FD1の左縁部にて、遊技機本体Bの左縁部を介し、機枠PFの左縁部に前後方向に開閉可能に支持されている。また、図1において、図示上下左右方向は、当該パチンコ遊技機を正面から見たときの上下左右方向に対応し、また、図示前後方向は、当該パチンコ遊技機の正後方向に対応する。
【0019】
遊技機本体Bは、枠体BFを備えており、この枠体BFは、その左縁部にて、機枠PFの左縁部に前後方向へ回動可能に支持されている。なお、枠体BFの右下部には、球発射装置10が配設されている。
【0020】
また、当該遊技機本体Bは、遊技盤20を備えており、この遊技盤20は、枠体BFの中空部に嵌装されている。
【0021】
遊技盤20の盤面21には、外レール22aと内レール22bとからなるガイドレール22が取り付けられている。このガイドレール22は、その内周側において、遊技盤20の盤面21上に区画された遊技領域23を形成する。また、ガイドレール22は、前扉FDの前面右下部に設けられた操作ハンドル(図示しない)の回動操作により、球発射装置10から発射される遊技球を、外レール22aと内レール22bの間を通して遊技領域23内に案内する。なお、技盤20には、図示しないが、通常のデジパチ型のパチンコ遊技機と同様に、センター装飾部材、画像表示器、障害釘群、大入賞口装置、電動チューリップ(第2始動口装置)、スルーゲート、風車、複数の普通入賞口装置などが設けられている。
【0022】
光演出装置40は、図1にて示すごとく、遊技盤20にその盤面21側から内レール22bの下端部上に沿い、アウト口30(図2参照)内に組み付けられている。本実施形態では、アウト口30は、図2にて示すごとく、内レール22bの下端部の直上にて、遊技盤20に開口形成されている。
【0023】
当該光演出装置40は、図3〜図9のいずれかに示すごとく、ケーシング40aを備えている。このケーシング40aは、環状部材41と、透光板42と、演出部材43と、蓋部材44とにより構成されており、当該ケーシング40aは、演出部材43を遊技盤20の盤面21から前方へ突出させ、環状部材41、透光板42及び蓋部材44をアウト口30内に嵌装するようにして、遊技盤20に組み付けられている。
【0024】
環状部材41は、図6にて示すごとく、上壁41a、左側壁41b、下壁41c及び右側壁41dでもって環状に形成されている。ここで、上壁41aの左右方向中央部には、凹状通路部41eが、前後方向に沿い、上に向けて凹な半円筒状にて形成されており、この凹状通路部41eは、後述する入賞球通路の途中通路を構成する。
【0025】
透光板42は、略四角板状の透明板部42aと、この透明板部42aの上下方向中央左右両端部から互いに逆方向に突出する両取り付け部42b、42bとを有している。当該透光板42は、その透明板部42aにて、環状部材41と演出部材43との間に複数のネジの締着により挟持されており、当該透光板42の両取り付け部42b、42bは、アウト口30の外周部に遊技盤20の盤面21側からネジ止めされている。
【0026】
演出部材43は、透明の演出壁43aと、この演出壁43aの上端部から後方へ延出する上壁43bと、この上壁43bの左右方向中央部に設けてなる入賞口体43cと、演出壁43aの左右両端上側部部位から後方に延出して上壁43bとともにコ字状壁を構成する左右両側壁43d、43eと、演出壁43aの左右両側下端部に設けた左右両側アウト球入路43f、43gとを備えている。
【0027】
ここで、演出壁43aは、その後方から入射する光を透過させて、「RUSH」の英文字でもって光学的に演出効果を発揮する。入賞口体43cは、その底壁部にて、上壁43bの左右方向中央切り欠き部内に嵌着されており、当該入賞口体43cは、上方及び後方に向けて開口するように、左右方向断面コ字状にかつ前後方向断面L字状に構成されている。
【0028】
左右両側アウト球入路43f、43gのうち、左側アウト球入路43fは、演出壁43aの左側下端部の後側にて当該左側下端部とともに上方及び左右方向に開口する横断面コ字状の通路となるように構成されている。この左側アウト球入路43fは、遊技盤20の盤面21の前方かつ内レール22bの上面に沿うように位置しており、当該左側アウト球入路43fは、その入り口部43hにて、内レール22bの左側部位に向けて開口する。これにより、内レール22bの左側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球が左側アウト球入路43f内にその入り口部43hから進入する。
【0029】
右側アウト球入路43gは、演出壁43aの右側下端部の後側にて当該右側下端部とともに上方及び左右方向に開口する横断面コ字状の通路となるように構成されている。この右側アウト球入路43gは、遊技盤20の盤面21の前方かつ内レール22bの上面に沿うように位置しており、当該右側アウト球入路43gは、その入り口部43iにて、内レール22bの右側部位に向けて開口する。これにより、内レール22bの右側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球が右側アウト球入路43f内にその入り口部43iから進入する。
【0030】
なお、入賞口体43cは、その上側開口部にて、パチンコ遊技機のスタートチャッカー(図示しない)の入賞口を構成しており、当該入賞口体43cに対する上側開口部からの遊技球の入賞の際に、遊技制御回路(図示しない)が、遊技者に有利な遊技状態となる特定遊技状態を発生させるか否かについての大当たり抽選を行う。
【0031】
当該光演出装置40は、図4〜図9のいずれかにて示すごとく、左側球排出筒部材45及び右側球排出筒部材46を備えている。左側球排出筒部材45は、図4にて示すごとく、環状部材41の下壁41cにその下面側から組み付けられている。詳細には、左側球排出筒部材45は、その外周壁の長手方向中間部位にて、両ステイにより、環状部材41の下壁41cに各ネジの締着により組み付けられている(図4参照)。
【0032】
この左側球排出筒部材45は、左アウト球入路43fの内部から略水平に後方右側へ湾曲状に延出した後下方へ折れ曲がって延出するように構成されており、当該左側球排出筒部材45は、その延出端開口部45aにて、アウト口30内に延在して開口している。これにより、左側球排出筒部材45は、内レール22bの左側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球を導入して、延出端開口部45aからアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出する。
【0033】
右側球排出筒部材46は、演出壁43aの左右方向中間下部にその後面側から組み付けられている。詳細には、右側球排出筒部材46は、両ステイにより、演出壁43aの左右方向中間下部に各ネジの締着により組み付けられている(図7参照)。
【0034】
この右側球排出筒部材46は、右アウト球入路43gの内部から後方やや下方へ湾曲状に延出するように構成されており、当該右側球排出筒部材46は、その延出端開口部46aにて、アウト口30内に延在して開口している。これにより、右側球排出筒部材46は、内レール22bの右側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球を導入して、延出端開口部46aからアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出する。本実施形態では、右側球排出筒部材46の延出開口部46aが、左側球排出筒部材45の延出開口部45aとともに、当該延出開口部45aの後側にて、アウト口30内に延在している。なお、これに代えて、右側球排出筒部材46の延出開口部46aが、左側球排出筒部材45の延出開口部45aとともに、当該延出開口部45aの前側にて、アウト口30内に延在するようにしてもよい。
【0035】
蓋部材44は、その外周部を環状部材41にその後方からネジにより締着することで組み付けられている。
【0036】
発光反射体47は、蓋部材44の前面に組み付けられることで、環状部材41内に収容されており、当該発光反射体47は、発光板部材47aと、湾曲状反射板47bとにより構成されている。
【0037】
発光板部材47aは、湾曲状反射板47bの上下方向中間部位から前方へ延出する取り付け板部47cと、この取り付け板部47cに設けた所定個数(例えば、6個)の発光ダイオード47dとにより構成されている。ここで、取り付け板部47cは、その延出外周部にて、前方へ凸な円弧状に形成されている。また、各発光ダイオード47dは、取り付け板部47cの延出外周部にその円弧方向に沿い所定間隔をおいて配設されており、当該各発光ダイオード47dは、発光駆動されて、上方に向けて光を出射する。
【0038】
湾曲状反射板47bは、取り付け板部47cを境界として上下両側部位47e、47fに区画されており、上側部位47eは、反射部位(以下、反射部位47eともいう)として機能する。しかして、湾曲状反射板47bは、反射部位47eにて、各発光ダイオード47dからの光を透光板42に向けて反射する。
【0039】
なお、本実施形態では、各発光ダイオード47dの発光パターンを制御することにより、反射部位47eにより反射される光を透光板42の透明窓部42a及び演出部材43の演出壁43aを通して遊技者に視認させて光演出を行う。
【0040】
また、当該光演出装置40は、上側入賞球通路部材48及び下側入賞球通路部材49を有しており、上側入賞球通路部材48及び下側入賞球通路部材49は、演出部材43の入賞口体43c及び環状部材41の凹状通路部41eとともに、入賞球通路を構成する。これに伴い、上側入賞球通路部材48は、その上端開口部にて凹状通路部41eにその後方から開口するように蓋部材44の後面左右方向中央部に沿い下方に向けて延出している。
【0041】
下側入賞球通路部材49は、その上端開口部にて、入賞センサ50のセンサケーシング51を介し上側入賞球通路部材48の延出端開口部に連通するように、蓋部材44の後面左右方向中央部に沿い下方に向けて延出している。
【0042】
入賞センサ50は、センサケーシング51内に収容されて、上側入賞球通路部材48の内部から下側入賞球通路部材49の内部に落下する遊技球を入賞球として検出する。なお、センサケーシング51は、蓋部材44の後面から後方へ延出している。また、検出された遊技球は、下側入賞球通路部材49の下端開口部49aから遊技盤20の裏側に排出される。
【0043】
以上のように構成した本実施形態において、当該パチンコ遊技機の遊技盤20の遊技領域23内にガイドレール22の外レール22aと内レール22bとの間を通り順次案内される遊技球は、遊技盤20の盤面21に沿い下方へ転動していく。
【0044】
ここで、このように転動する遊技球が、図10にて示すごとく、光演出装置40の入賞口体43c内にその上側開口部から進入すると、当該遊技球は、環状部材41の凹状通路部41e、上側入賞球通路部材48及び下側入賞球通路部材49を通り排出される。
【0045】
このような排出過程において、遊技球が上側入賞球通路部材48の内部から下側入賞球通路部材49の内部に転動するとき、当該遊技球は、入賞センサ50により入賞球として検出される。これに伴い、上記遊技制御回路において、所定の条件下で大当たり抽選が行われる。
【0046】
また、上述のように下方へ転動する各遊技球が、光演出装置40の入賞口体43c内に進入することなく、内レール22bの左側部位の上面及び右側部位の上面に沿い下方へ転動すると、内レール22bの左側部位の上面上の遊技球(以下、左側球ともいう)は、内レール22bの左側部位の上面に沿い内レール22bの中央下部、換言すれば、光演出装置40に向けて左側から転動し、一方、内レール22bの右側部位の上面上の遊技球(以下、右側球ともいう)は、内レール22bの右側部位の上面に沿い内レール22bの下端中央部、換言すれば、光演出装置40に向けて右側から転動することとなる。このことは、左側球及び右側球は、内レール22bの左側部位及び右側部位の各上面に沿い互いに接近して衝突する方向に転動することを意味する。
【0047】
しかしながら、光演出装置40には、左側球排出筒部材45及び右側球排出筒部材46が、上述のごとき構成にて設けられている。従って、内レール22bの下端中央部に左側から達する左側球は、左側球排出筒部材45を通りアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出され、一方、内レール22bの中央下部に右側から達する右側球は、右側球排出筒部材46を通りアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出されることとなる。
【0048】
ここで、左側球排出筒部材45は、左側アウト球入路43fを通して、内レール22bの中央下部から左側へ開口し、一方、右側球排出筒部材46は、右側アウト球入路43gを通して内レール22bの中央下部から右側へ開口している。従って、左側球は内レール22bの左側部位から左側アウト球入路43fを通り左側球排出筒部材45内に円滑に進入してアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出され、一方、右側球は内レール22bの右側部位から右側アウト球入路43gを通り右側球排出筒部材46内に円滑に進入してアウト口30を介し遊技盤20の後方へ排出され得る。
【0049】
このように、左側球排出筒部材45が、左側球のアウト口30を介する遊技盤20の後方への排出専用の通路としての役割を果たし、一方、右側球排出筒部材46が、右側球のアウト口30を介する遊技盤20の後方への排出専用の通路としての役割を果たすことから、左側球及び右側球が、内レール22bの下端中央部にて左右から衝突して球詰まりを招くという事態の発生を未然に防止することができる。
【0050】
ここで、右側球排出筒部材46の延出開口部46aが、左側球排出筒部材45の延出開口部45aとともに、当該延出開口部45aの後側にて、アウト口30内に延在するので、上述した効果がより一層確実に達成され得る。なお、右側球排出筒部材46の延出開口部46aが、左側球排出筒部材45の延出開口部45aとともに、当該延出開口部45aの前側にて、アウト口30内に延在するようにしても、同様の作用効果を達成することができる。
【0051】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた左側球排出筒部材45及び右側球排出筒部材46のうちいずれか一方を廃止してもよい。例えば、左側球排出筒部材45を廃止した場合には、内レール22bの左側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球は、直接、アウト口30内に進入させて遊技盤20の後方へ排出するようにしてもよい。
【0052】
この場合には、内レール22bの右側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球は、右側球排出筒部材46を通してアウト口を介し遊技盤20の後方へ排出されるので、内レール22bの左側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球が、内レール22bの右側部位の上面に沿い下方へ転動する遊技球と衝突するようなことはない。
【0053】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べたアウト口30は、左右両側の球排出筒部材45、46の各延出端開口部45a、46aを延在させる単なる開口部であってもよい。
【0054】
また、本発明の実施にあたり、左右両側球排出筒部材45、46は、上記実施形態にて述べたように筒状に限ることなく、それぞれ、排出路であればよい。
【符号の説明】
【0055】
20…遊技盤、22b…内レール、23…遊技領域、30…アウト口、
45…左側球排出筒部材、45a、46a…延出端開口部、46…右側球排出筒部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤と、この遊技盤の盤面の外周部に沿い下方に向けて凸な湾曲状となるように配置してなる内レールとを備えるパチンコ遊技機において、
前記内レールの左側部位の上面に沿い右側下方へ転動する遊技球を、前記遊技盤の後方へ排出する左側排出路と、
前記内レールの右側部位の上面に沿い左側下方へ転動する遊技球を、前記遊技盤の後方へ排出する右側排出路とを備えることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記左右両側排出路のいずれか一方の排出路は、その排出部にて、他方の排出路の排出部とともに、当該排出部の前側に位置するように、前記遊技盤のうち前記内レールの下端中央部の直上に対する対応部位に形成した開口部内に延在するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−75471(P2012−75471A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220600(P2010−220600)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】