説明

パッケージの組み合わせ

【課題】取り出しやすく、テンションがあまりかからず、1つにまとめるための資材が少なくすみ、見栄えがあまり悪くならないパッケージの組み合わせを提供する。
【解決手段】本発明は、第1及び第2のパッケージ100,200と、第1及び第2の粘着シート300A,400Aとを含む、パッケージの組み合わせ1Aであり、第1及び第2のパッケージが、積み重ねられており、第1の粘着シートを、第1及び第2のパッケージの間に形成される境界面500をまたいで、第1のパッケージの第1の側面110と、第2のパッケージの第1の側面210とに貼り付け、第2の粘着シート400Aを、第1及び第2のパッケージの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面120と、第2のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面220とに貼り付け、それにより、第1及び第2のパッケージが互いに固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのパッケージを重ね、そして連結させたパッケージの組み合わせに関し、とくに衛生用品のパッケージの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の物品をまとめて包装しているパッケージを販売するとき、2つのパッケージを1組として販売する場合がある。このとき、2つのパッケージが1つにまとめられていると消費者は便利である。2つのパッケージを1つにまとめる方法には、たとえば、2つのパッケージを外装パッケージでまとめて包装する方法がある(たとえば、特許文献1)。また、他の方法には、2つのパッケージを帯で止めたり、2つのパッケージを重ね、そして、重ねた2つのパッケージをテープで巻いたりする方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2−73116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2つのパッケージを外装パッケージでまとめて包装する方法では、外装パッケージに包装されているパッケージを取り出すとき、外装パッケージを破らなければならず、面倒であるという問題点がある。帯で巻く方法では、パッケージにテンションがかかるので、パッケージ内の物品がダメージを受ける場合があるという問題点がある。とくにパッケージ内の物品が衛生用品等の柔らかい物である場合、パッケージが外れないように帯をきつく締める必要があるので、パッケージ内の物品がダメージを受ける可能性が高くなる。また、2つのパッケージを外装パッケージでまとめて包装する方法及び帯で巻く方法では、パッケージの体積に比例して外装パッケージが大きくなり帯が長くなるので、パッケージが大きくなるにしたがって、2つのパッケージを1つにまとめるために必要な資材が増加してしまうという問題点がさらにある。重ねた2つのパッケージをテープで巻く方法では、2つのパッケージを1つにまとめたものの見栄えが悪くなるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記前記課題を解決すため、以下の構成を採用した。
すなわち、本発明は、第1のパッケージと、第2のパッケージと、第1及び第2の粘着シートとを含む、パッケージの組み合わせであって、第1のパッケージと、第2のパッケージとが、積み重ねられており、第1の粘着シートを、第1のパッケージと第2のパッケージとの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの第1の側面と、第2のパッケージの第1の側面とに貼り付け、第2の粘着シートを、第1のパッケージと第2のパッケージとの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面と、第2のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面とに貼り付け、それにより、第1のパッケージと第2のパッケージとが互いに固定されている。また、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、上下方向の中間領域に、非粘着領域もしくは弱粘着領域を有し、そして当該中間領域が境界面に重なるように貼り付けられている。好ましくは、横方向に延びる弱め線が形成されており、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、弱め線と境界面とがほぼ一致するように貼り付けられている。さらに、複数の弱め線が形成されていてもよい。また、持ち手として作用するような形状を有する非粘着領域もしくは弱粘着領域を有している。好ましくは、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートの周縁に、非粘着領域もしくは弱粘着領域が形成されている。さらに、第1のパッケージ及び/又は第2のパッケージが、境界面に凹部を有するようなパッケージ形状を有しており、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、凹部をまたいで貼り付けられていてもよい。また、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートの、第1のパッケージ及び第2のパッケージと接する面の反対側の面に印刷が施されている。好ましくは、第1のパッケージは、第1の側面と、第2の側面と、第2のパッケージと接する第3の側面と、該第3の側面の反対側の第4の側面と、第1〜4の側面からなる筒を塞ぐ第5の側面及び第6の側面とからなるガゼット状の包装袋と、該包装袋の中に含まれる複数の物品とから構成され、第2のパッケージは、第1の側面と、第2の側面と、第1のパッケージと接する第3の側面と、該第3の側面の反対側の第4の側面と、第1〜4の側面からなる筒を塞ぐ第5の側面及び第6の側面とからなるガゼット状の包装袋と、該包装袋の中に含まれる複数の物品とから構成され、複数物品は、第1〜4の側面からなる筒の方向に重ねられた複数の列をなし、該複数の列は、第1の側面から第2の側面に進む方向に並んでおり、第5の側面及び第6の側面は、第1〜4の側面からなる筒を封着し、第1の側面から第2の側面に進む方向に延びるシール部をそれぞれ有し、第5の側面及び第6の側面のうちの少なくとも1つの側面は、第1の側面から第2の側面に進む方向に隣接する、複数の物品の2つの列の境界に対応する位置に弱め線を有し、該弱め線はシール部と交差する。また、好ましくは、第1のパッケージ及び/又は第2のパッケージが、衛生用品のパッケージである。また、衛生用品のパッケージが、生理用ナプキンのパッケージ、陰唇間パッドのパッケージ、タンポンのパッケージ、使い捨ておむつのパッケージ及び尿取りパッドのパッケージから成る群から選択される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、パッケージを取り出しやすく、パッケージにテンションがあまりかからず、2つのパッケージを1つにまとめるための資材が少なくすみ、パッケージの見栄えがあまり悪くならないパッケージの組み合わせを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図である。
【図2】図2は、本発明のパッケージの組み合わせに含まれるパッケージを説明するための図である。
【図3】図3は、パッケージに含まれる物品を説明するための図である。
【図4】図4は、非粘着領域および弱粘着領域を説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせの変形例を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせの変形例を説明するための図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせの変形例を説明するための図である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせの変形例を説明するための図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図である。
【図11】図11は、本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施形態−
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせを説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aを説明するための図である。図1(a)は、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせの斜視図であり、図1(b),(c)は、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせに設けられた粘着シートを説明するための図である。図1(a)に示すように、パッケージの組み合わせ1Aは、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、2枚の粘着シート300A,400Aを含む。
【0009】
図2を参照して、第1のパッケージ100と第2のパッケージとを説明する。第1のパッケージ100と第2のパッケージとを一緒に説明するために、第1のパッケージ100と第2のパッケージとを単にパッケージ100(200)と呼ぶ。
【0010】
パッケージとは、物品が中に入っている包装袋である。この包装袋は、たとえば、ガゼット状の包装袋である。ガゼット状の包装袋は、両側縁が谷折りされた筒状のフィルムの上下の開口部をヒートシールで閉じることによって作製される。包装袋の材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の一般的に使用されている公知のプラスチックフィルムである。
【0011】
パッケージ100(200)は、前面110(210)と、前面110(210)の反対側の背面120(220)と、上面130(230)と、上面130(230)の反対側の底面140(240)と、右側面150(250)と、左側面160(260)とを有する。ここで、前面110(210)と、背面120(220)と、上面130(230)と、底面140(240)と、底面140(240)とから形成される筒の方向、すなわち左側面160(260)から右側面150(250)へ進む方向をX方向とし、背面120(220)から前面110(210)へ進む方向をY方向とし、底面140(240)から上面130(230)へ進む方向をZ方向とする。
【0012】
右側面150(250)には、筒状のフィルムの開口部をヒートシールで閉じるときに形成される右シール部152(252)が設けられている。右シール部152(252)は、右側面150(250)のZ方向のほぼ真ん中に設けられており、Y方向に延びている。右側面150(250)及びシール部152(252)のY方向のほぼ真ん中にはミシン目等の弱め線154(254)が形成されている。弱め線154(254)は、シール部152(252)が延びている方向と交差する方向、好ましくは直交する方向に延びていることが好ましい。弱め線154(254)は、図2に示す直線でもよいし、曲線や波線等でもよい。消費者は、シール部152(252)を指でつまんで、右側面150(250)の弱め線154(254)の部分を引き裂くことによって、パッケージ100(200)に含まれている物品を取り出すことができる。
【0013】
左側面160(260)には、筒状のフィルムの開口部をヒートシールで封着するときに形成される左シール部162(262)が設けられている。左シール部162(262)は、左側面160(260)のZ方向のほぼ真ん中に設けられており、Y方向に延びている。
【0014】
パッケージ100(200)内の物品170(270)は、生理用ナプキン、陰唇間パッド、タンポン、使い捨ておむつ及び尿取りパッド等の衛生用品、吸収性物品等を折り畳んだものである。図3を参照して、物品170(270)の一例として、生理用ナプキンなどの吸収性物品を折り畳んだものを説明する。図3(a)は物品の斜視図であり、図3(b)は物品を展開した図である。物品170(270)は吸収性物品30とそれを被包する内装シート32とを含む。吸収性物品30は、第1および第2端部31a,31bと、両側部31c,31dとを有するパッド状であり、縦軸Pおよび横軸Qを有する。吸収性物品30は、繊維不織布シートから形成された透液性のトップシート33と、不透液性のバックシート34と、両シート33,34間に介在された吸液性コア35とを含む。吸液性コア35は、高吸収性ポリマー粒子と粉砕パルプとを混合して所要の形状に賦型したものである。
【0015】
吸収性物品30は、縦軸Pの方向の中央部において横軸Qの方向の外方へ延びる一対のウイング部36a,36bを有する。吸収性物品30の使用時に着用者の下着類等と対向することになる、ウイング部36a,36bの一方の面(非肌対向面)には、粘着剤が塗布された粘着部位37a,37bが形成されている。この粘着部位37a,37bは、剥離シート(図示せず)によって被覆されている。
【0016】
吸水性物品30のウイング部36a,36bを内側に折り返し、内装シート32とともに吸水性物品30を第1折曲線40に沿って内側に折り返し、さらに、内装シート32ともに吸水性物品30を第2折曲線41に沿って内側に折り返した後、内装シート32の両側部をシールして、止着シール44で内装シート32の外面を止着することによって、物品170(270)を形成することができる。
【0017】
図2に示すように、複数の物品170(270)をX方向に重ねて1列に並べたものをY方向に2つ並べたものがパッケージ100(200)に含まれている。Y方向に2つに並んでいる物品同士の境界はパッケージ100(200)のほぼ真ん中になるため、Y方向に2つに並んでいる物品同士の境界は、右側面150(250)の弱め線154(254)の位置とほぼ同じ位置である。すなわち、右側面150(250)の弱め線154(254)の位置は、Y方向に2つ並んでいる物品同士の境界に対応する位置である。なお、複数の物品170(270)をX方向に重ねて1列に並べたものをY方向に3つ以上並べたものがパッケージ100(200)に含まれている場合、Y方向に複数並んでいる物品同士の境界のそれぞれの位置と同じ位置の右側面150(250)に弱め線154(254)をそれぞれ設けるようにしてもよい。すなわち、右側面150(250)の弱め線154(254)の位置は、Y方向に3つ以上並んでいる物品同士の境界にそれぞれ対応する位置であってもよい。
【0018】
図1を参照して、粘着シート300Aと、粘着シート300Aが設けられている面の反対側の面に設けられている粘着シート400Aとを説明する。粘着シート300A,400Aは、シート基材の一方の面に粘着層を有するシート、ラベル又はシールである。粘着層は、常に粘着性を有していてもよいし、加熱されたときに粘着性を有するものでもよい。
【0019】
粘着シート300A,400Aが設けられているパッケージの組み合わせ1Aでは、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージ200の前面210とが同じ向きであり、第1のパッケージ100の底面140が第2のパッケージ200の上面230と接するように、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とは積み重ねられている。粘着シート300Aは、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200との間に形成される境界面500をまたいで、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージ200の前面210とに貼り付けられている。
【0020】
粘着層粘着シート300Aは略矩形形状を有し、粘着シート300Aのパッケージ100,200と接する面には、粘着領域310Aと、粘着シート300Aの端部に接着力を有さない非粘着領域320Aとが設けられている。図4を参照して非粘着領域320Aを説明する。図4(a)に示すように、非粘着領域320Aは、たとえば、シート基材302Aの一部に粘着層304Aが形成されていない領域を設けることによって形成される。または、図4(b)に示すように、粘着性を有さない樹脂層306Aを粘着層304Aの上に印刷法等によって設けることにより非粘着領域320Aを形成してもよい。
【0021】
非粘着領域320Aを設けることより、パッケージの組み合わせ1Aを第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とに分けるときに、粘着シート300Aをはがすのが容易になる。なお、非粘着領域320Aの代わりに、粘着領域310Aに比べて接着力が弱い、弱粘着領域を粘着シート300Aの端部に設けるようにしてもよい。たとえば、図4(c)に示すように、部分的に粘着層304Aが露出するように、粘着性を有さない樹脂層306Aを粘着層302Aの上に印刷法等で薄く設けることによって弱粘着領域330Aを形成してもよい。この場合も、粘着シート300Aの端の部分を容易にはがすことができ、これにより、粘着シート300Aをはがすのが容易になる。また、粘着シート300Aの形状は、矩形形状に限定されず、円形、三角形、五角形及び星形等の他の形状でもよい。
【0022】
粘着シート300Aの接着力は、パッケージの組み合わせ1Aをのうちの一方のパッケージのみを持って持ち運ぶとき、他方のパッケージが粘着シート300Aからはがれて落ちない程度の接着力であることが好ましい。また、粘着シート300Aの接着力は、消費者が、手作業でパッケージ100,200から剥離できる程度が好ましい。粘着シート300Aの強度は、パッケージの組み合わせ1Aをのうちの一方のパッケージのみを持って持ち運ぶとき、他方のパッケージの重みで粘着シート300Aが伸びたり破れたりしない程度の強度であることが好ましい。
【0023】
図1(b)に示すように、粘着シート300Aのパッケージ100,200と接する面の反対側の面は、粘着シート300Aの粘着していない部分を示す文章330A及びマーク340A、パッケージの組み合わせ1Aが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350並びにパッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク360A及び文章370Aが表示されるように印刷が施されている。これにより、消費者は、パッケージの組み合わせ1Aを構成するパッケージ100,200の数、粘着シート300Aを容易にはがせる部分及びパッケージ100,200の情報を容易に認識することができる。なお、粘着シート300Aの粘着していない部分を示す文章330A、粘着シート300Aの粘着していない部分を示すマーク340A、パッケージの組み合わせ1Aが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350、パッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示す文章360A及びその情報を示すマークのうちの少なくとも1つを表示するようにしてもよい。
【0024】
粘着シート300Aが設けられている面の反対側の面に設けられている粘着シート400Aは、境界面500をまたいで第1のパッケージ100の背面120と第2のパッケージの背面220とに貼り付けられている。粘着シート400Aの構成は、パッケージ100,200と接する面の反対側の面の表示が異なる以外、粘着シート300Aと同じである。
【0025】
図1(c)を参照して、粘着シート400Aにおけるパッケージ100,200と接する面の反対側の面の表示を説明する。図1(c)に示すように、粘着シート400Aの粘着側の面の反対側の面に、商品コード410AとJANコード420Aとが表示される。JANコードとは、商品の国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードをバーコードで表したものである。これにより、2つのパッケージ100,200のそれぞれにJANコードを印刷する必要がなくなる。なお、粘着シート400Aの粘着側の面の反対側の面に、JANコード420Aのみを表示するようにしてもよい。
【0026】
2つのパッケージ100,200のそれぞれにJANコードを印刷した場合、バーコード読み取り装置が誤ってそれぞれのJANコードを読み取ってしまい、1つのパッケージの組み合わせを購入したにもかかわらず、2つのパッケージの組み合わせを購入したという間違いが生ずる場合がある。しかし、2つのパッケージ100,200のそれぞれにJANコードを印刷せずに、粘着シート400AにJANコード420Aを表示することにより、1つのパッケージの組み合わせ1Aに1つのJANコードを表示させることができ、上記のような間違いを防止することができる。
【0027】
なお、2つのパッケージ100,200のそれぞれにJANコードを印刷する場合、2つのパッケージ100,200を重ねたときに、一方のJANコードが隠れる場所に2つのパッケージ100,200のそれぞれにJANコードを印刷するようにしてもよい。たとえば、パッケージ100,200の上面130,230にJANコードを印刷すると2つのパッケージ100,200を重ねたときに、一方のJANコードが隠れる。
【0028】
粘着シート300A,400Aは、市販のラベリングマシン等のラベル貼り機やシール貼り機等を使用して2つのパッケージ100,200を重ねたものに貼り付けられる。したがって、大がかりな生産設備を使用せずに、2つのパッケージ100,200を連結してパッケージの組み合わせ1Aを作製することができる。
【0029】
以上の本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aでは、次のような作用効果が奏する。
(1)第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、2枚の粘着シート300A,400Aとを含む、パッケージの組み合わせ1Aであって、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200とが、積み重ねられており、一方の粘着シート300Aを、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200との間に形成される境界面500をまたいで、第1のパッケージ100の前面110と、第2のパッケージ200の前面210とに貼り付け、他方の粘着シート400Aを、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200との間に形成される境界面500をまたいで、第1のパッケージの、前面110の反対側の背面120と、第2のパッケージ200の、前面210の反対側の背面220とに貼り付け、それにより、第1のパッケージ100と第2のパッケージ210とが互いに固定されているようにした。これにより、粘着テープ300A,400Aをはがしたり、破ったりするだけで、パッケージの組み合わせ1Aを分解してパッケージ100,200を取り出すことができるので、パッケージ100,200を容易に取り出すことができる。また、粘着テープ300A,400Aは、パッケージ100,200をあまり締め付けないので、パッケージの組み合わせ1Aのパッケージ100,200にテンションがあまりかからない。さらに、2つのパッケージ100,200の境界面500付近に粘着テープ300Aを貼り付けるだけで2つのパッケージ100,200を1つのパッケージの組み合わせ1Aにまとめることができ、パッケージ100,200の大きくなったり、パッケージ100,200に含まれている物品170,270の数が増えたりしても、粘着シート300A,400Aをあまり大きくする必要がないので、2つのパッケージを1つにまとめるための資材が少なくすむ。また、パッケージの見栄えがあまり悪くならない。
【0030】
さらに、粘着シート300A,400Aをはがしてパッケージの組み合わせ1Aを2つのパッケージ100,200に分解した後、はがした粘着シート300A,400Aをパッケージ100,200に貼り付けることによって、パッケージの組み合わせ1Aを2つのパッケージ100,200に分解した場で、はがした粘着シート300A,400Aをゴミとして捨てる必要がなくなり、便利である。また、右側面150,250の弱め線154,254を引き裂くことによって生じた開口部を閉じた後、はがした粘着シート300A,400Aをその閉じた部分に貼り付けて閉じた状態を固定することによって、パッケージ100,200内に含まれる物品170,270が汚れるのを防止することができる。
【0031】
(2)粘着シート300A,400Aの、第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200と接する面の反対側の面に印刷が施されているようにした。これにより、粘着シート300Aの粘着していない部分を示す文章330A及びマーク340A、パッケージの組み合わせ1Aが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350、パッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク360A及び文章370A、商品コード410A並びにJANコード420A等の様々な情報を粘着シート300A,400Aに表示することができる。
【0032】
(3)粘着シート300Aの端部に非粘着領域320Aもしくは弱粘着領域を設けるようにした。これにより、パッケージの組み合わせ1Aを第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とに分けるときに、粘着シート300Aをはがすのが容易になる。
【0033】
(4)第1のパッケージ100は、前面110と、背面120と、第2のパッケージ200と接する底面140と、底面140の反対側の上面130と、前面110、背面120、上面130及び底面140からなる筒を塞ぐ左側面160及び右側面150とからなるガゼット状の包装袋と、包装袋の中に含まれる複数の物品170とから構成され、第2のパッケージ200は、前面210と、背面220と、第2のパッケージ100と接する上面230と、上面230の反対側の底面140と、前面210、背面220、上面230及び底面240からなる筒を塞ぐ左側面260及び右側面250とからなるガゼット状の包装袋と、包装袋の中に含まれる複数の物品270とから構成され、複数物品170,270は、前面210、背面220、上面230及び底面240からなる筒の方向に重ねられた複数の列をなし、その複数の列は、前面110,210から背面120,220に進む方向に並んでおり、左側面160,260及び右側面150,250は、前面110,210、背面120,220、上面130,230及び底面140,240からなる筒を封着し、前面110,210から背面120,220に進む方向に延びるシール部152,252をそれぞれ有し、右側面150,250は、前面110,210から背面120,220に進む方向に隣接する、複数の物品17,270の2つの列の境界に対応する位置に弱め線154,254を有し、弱め線154,254はシール部152,252と交差するようにした。これにより、シール部152,252を把持して弱め線154,254を引き裂いた後に形成される開封口から製品を取り出すときに、開封口に指を入れると、指は、Y方向に並んでいる2つの物品170,270の間に入る。したがって、弱め線154,254を引き裂いた後に形成される開封口に指が入り易くなるので、消費者は、物品170,270を容易に取り出すことができる。
【0034】
(5)パッケージの組み合わせ1Aでは、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージの前面210とが同じ向きであり、第1のパッケージ100の底面140が第2のパッケージ200の上面230と接するように、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とを積み重ねて、第1のパッケージ100の前面110及び第2のパッケージ200の前面210と、第1のパッケージ100の背面120及び第2のパッケージ200の背面240とに粘着シート300A,400Aを貼り付けるようにした。これにより、第1のパッケージ100を第2のパッケージ200の上に重ねても、第1のパッケージ100の右側面150に形成されている弱め線154及び第2のパッケージ200の右側面250に形成されている弱め線254が露出し、第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200にパッケージの組み合わせ1Aを分解しなくても第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の中から物品170,270を取り出すことができ、便利である。
【0035】
以上の本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aを次のように変形することができる。
(1)以上の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aでは、粘着シート300A,400Aのパッケージ100,200と接する面には、粘着領域310Aと、非粘着領域320A又は弱粘着領域とが設けられているようにしたが、2つの粘着シート300A,400Aうちの少なくとも一方の粘着シートのパッケージ100,200と接する面には、粘着領域310Aのみが設けられているようにしてもよい。
【0036】
(2)以上の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aでは、2つの粘着シート300A,400Aの両方の、パッケージ100,200と接する面の反対側の面に印刷が施されているようにしたが、粘着シート300A及び粘着シート400Aのうちの一方の粘着シートのパッケージ100,200と接する面の反対側の面のみに印刷が施されているようにしてもよい。
【0037】
(3)以上の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aでは、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージの前面210とが同じ向きであり、第1のパッケージ100の底面140が第2のパッケージの上面230と接するように、第1のパッケージ100と第2のパッケージとを積み重ね、第1のパッケージ100の前面110及び第2のパッケージ200の前面210と、第1のパッケージ100の背面120及び第2のパッケージ200の背面240とに粘着シート300A,400Aを貼り付けるようにした。しかし、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージの背面220とが同じ向きであるように、第1のパッケージ100と第2のパッケージとを積み重ねて、第1のパッケージ100の前面110及び第2のパッケージ200の背面220と、第1のパッケージ100の背面120及び第2のパッケージ200の前面210とに粘着シート300A,400Aを貼り付けるようにしてもよいし、第1のパッケージ100の底面140が第2のパッケージの底面240と接するように、もしくは第1のパッケージ100の上面130が第2のパッケージの上面230と接するように第1のパッケージ100と第2のパッケージとを積み重ね、第1のパッケージ100の前面110及び第2のパッケージ200の前面210と、第1のパッケージ100の背面120及び第2のパッケージ200の背面240とに、もしくは第1のパッケージ100の前面110及び第2のパッケージ200の背面220と、第1のパッケージ100の背面120及び第2のパッケージ200の前面210とに粘着シート300A,400Aを貼り付けるようにしてもよい。この場合も、2つのパッケージ100,200を積み重ねても、第1のパッケージ100の右側面150に形成されている弱め線154及び第2のパッケージ200の右側面250に形成されている弱め線254が露出し、第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200にパッケージの組み合わせ1Aを分解しなくても物品170,270を第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の中から取り出すことができ、便利である。
【0038】
(4)第1のパッケージ100の右側面150及び左側面160の両方に弱め線を形成してもよいし、第1のパッケージ100の右側面150に弱め線を形成しないで左側面160のみに弱め線を形成してもよい。また、第2のパッケージ200の右側面250及び左側面260の両方に弱め線を形成してもよいし、第2のパッケージ200の右側面250に弱め線を形成しないで左側面260のみに弱め線を形成してもよい。
【0039】
(5)以上の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aでは、粘着シート300Aの端部に非粘着領域320Aもしくは弱粘着領域を設けるようにした。しかし、非粘着領域320Aもしくは弱粘着領域を設ける領域は、粘着シートの周縁であれば粘着シート300Aの端部に限定されない。たとえば、図5に示すパッケージの組み合わせ1Bの粘着シート300Bのように、粘着領域310Bと、粘着シート300Bの角に非粘着領域もしくは弱粘着領域320Bとを粘着シート300Bに設けるようにしてもよい。この場合も、パッケージの組み合わせ1Bを第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とに分けるときに、粘着シート300Bをはがすのが容易になる。他方の粘着シート400Aの場合も非粘着領域320Aもしくは弱粘着領域を設ける領域は、粘着シートの周縁であれば粘着シート300Aの端部に限定されない。
【0040】
(6)粘着シート400Aについても、粘着シート300Aと同じように、粘着シート300Aの粘着していない部分を示す文章330A及びマーク340A、パッケージの組み合わせ1Aが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350並びにパッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク360A及び文章370Aが表示されるようにしてもよい。
【0041】
(7)第1のパッケージ100の側面150,260と第2のパッケージ200の側面250,260とに境界面500をまたいで粘着シート300Aをさらに貼り付けてもよい。これにより、粘着シート300Aの表示を消費者に見えやすくするためのパッケージの組み合わせの陳列の向きの制約を減らすことができる。
【0042】
(8)粘着シートのパッケージ100,200と接する面に、粘着領域と、粘着シートのZ方向、すなわち上下方向の中間領域に、非粘着領域もしくは弱粘着領域とを設け、そしてこの中間領域が境界面500に重なるようにしてもよい。これにより、非粘着領域もしくは弱粘着領域の中間領域に指を入れて、そこから粘着シートを容易にはがすことができる。とくに粘着シートの中間領域が境界面500と重なっているので、境界面500に沿って弱粘着領域の中間領域に指を容易に入れることができる。
【0043】
−第2の実施形態−
以下、図6を参照して本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせを説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図である。図6(a)は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせの斜視図であり、図6(b)は、本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせに設けられた粘着シートを説明するための図である。図6(a)に示すように、パッケージの組み合わせ1Cは、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、2枚の粘着シート300C,400Aとを含む。
【0044】
第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aは、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aと同じであるので、第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aの説明を省略する。また、第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方も、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方と同様であるので、第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方の説明も省略する。
【0045】
粘着シート300Cは、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200との間に形成される境界面500をまたいで、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージの前面210とに貼り付けられている。
【0046】
粘着シート300Cは略矩形形状を有し、粘着シート300Cのパッケージ100,200と接する面の全面には粘着領域が設けられている。また、粘着シート300Cには、粘着シート300CのX方向、すなわち横方向に延びる弱め線310Cが形成されている。粘着シート300Cの弱め線310Cは、境界面500とほぼ一致する。これにより、パッケージの組み合わせ1Aを第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とに分けるときに、粘着シート300Cを切断するのが容易になる。また、粘着シート300Cの形状は、矩形形状に限定されず、円形、三角形、五角形及び星形等の他の形状でもよい。
【0047】
粘着シート300Cの接着力は、パッケージの組み合わせ1Cをのうちの一方のパッケージのみを持って持ち運ぶとき、他方のパッケージが粘着シート300Cからはがれて落ちないことが好ましい。第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける粘着シート300Aと異なり、粘着シート300Cの接着力は、消費者が、手作業でパッケージ100,200から剥離できない程度でもよい。粘着シート300Cの強度は、パッケージの組み合わせ1Cをのうちの一方のパッケージのみを持って持ち運ぶとき、他方のパッケージの重みで粘着シート300Cが伸びたり破れたりしないことが好ましい。
【0048】
図6(b)に示すように、粘着シート300Cのパッケージ100,200と接する面の反対側の面は、粘着シート300Cの弱め線の位置を示す文章320C及びマーク330C、パッケージの組み合わせ1Cが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350A並びにパッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク360A及び文章370Aが表示されるように印刷が施されている。これにより、消費者は、パッケージの組み合わせ1Cを構成するパッケージ100,200の数、粘着シート300Cを容易に切断できる部分及びパッケージ100,200の情報を容易に認識することができる。なお、粘着シート300Cの弱め線の位置を示す文章320C及びマーク330C、パッケージの組み合わせ1Cが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章350A並びにパッケージ100,200の情報を示すマーク360A及びパッケージ100,200の情報を示す文章370Aのうちの少なくとも1つを粘着シートに表示するようにしてもよい。
【0049】
なお、粘着シート400Aにおいても、粘着シート300Cと同じように、粘着シート400Aのパッケージ100,200と接する面の全面に粘着領域を設け、境界面500と位置がほぼ一致する弱め線を設けてもよい。
【0050】
以上の本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cでは、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aが奏する効果の他に、次のような作用効果が奏する。
横方向に延びる弱め線310Cが形成されており、粘着シート300C又は粘着シート300Cもしくは粘着シート400Aが、弱め線310Cと第1のパッケージ100と第2のパッケージ200との間に形成される境界面500とがほぼ一致するように貼り付けられているようにした。これにより、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とにパッケージの組み合わせ1Aを分けるときに、粘着シート300Cを切断するのが容易になる。また、粘着シート300Cを切断してパッケージの組み合わせ1Aを2つのパッケージ100,200に分解した後、切断された粘着シート300Cはパッケージ100,200に貼り付いているので、パッケージの組み合わせ1Cを2つのパッケージ100,200に分解した場で粘着シート300Cをゴミとして捨てる必要がなくなり、便利である。
【0051】
以上の本発明の第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cを次のように変形することができる。
(1)以上の第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cでは、粘着シート300C形成される弱め線310Cは1本であるが、複数の弱め線を粘着シートに形成するようにしてもよい。たとえば、図7のパッケージの組み合わせ1Dの粘着シート300Dが示すように、境界面500とほぼ一致する弱め線310Dの他に、弱め線310Dと平行であり、弱め線310Dの両側に設けられた弱め線340D,350Dと、弱め線310Dと交わる斜め方向の弱め線320D,330Dとを粘着シート300Dに設けるようにしてもよい。これにより、粘着シート300Dを切断する位置及び/又は方向の自由度が増えるので、第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とにパッケージの組み合わせ1Aを分けるとき、粘着シート300Cを切断するのがさらに容易になる。粘着シート400Aにおいても粘着シート300Dと同様の弱め線310D〜350Dを形成するようにしてもよい。
【0052】
(2)図8のパッケージの組み合わせ1Eの粘着シート300Eが示すように、境界面500をはさんで、境界面500と平行な2本の弱め線310E,320Eを粘着シート300Eに形成するようにしてもよい。この場合、2本の弱め線310E,320Eによってはさまれる部分330Eがはがして、2つのパッケージ100,200にパッケージの組み合わせ1Eを分解することができる。粘着シート400Aにも粘着シート300Eと同様な弱め線310E,320Eを形成するようにしてもよい。
【0053】
(3)図9のパッケージの組み合わせ1Fの粘着シート300Fが示すように、粘着シート300Fのパッケージ100,200と接する面に、粘着領域310F及び弱め線330Fの他に粘着シート300FのZ方向、すなわち上下方向の中間領域に、非粘着領域もしくは弱粘着領域320Fを設け、そしてこの中間領域が境界面500に重なるようにしてもよい。これにより、弱め線330Fの位置が境界500からずれた場合であっても、第1のパッケージの組み合わせ1Fを第1のパッケージ100と第2のパッケージ200とに分けるときに、粘着シート300Fを容易に切断することができる。したがって、この場合は、弱め線330Fの位置は、境界面500と一致する必要はない。なお、粘着シート400Aにおいても粘着シート330Fと同様に、粘着領域310F、非粘着領域もしくは弱粘着領域320F並びに弱め線330Fを設けるようにしてもよい。
【0054】
−第3の実施形態−
以下、図10を参照して本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせを説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図であり、本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせの斜視図である。図10に示すように、パッケージの組み合わせ1Gは、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、2枚の粘着シート300G,400Aを含む。
【0055】
第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aは、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aと同じであるので、第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gにおける第1のパッケージ100、第2のパッケージ200及び粘着シート400Aの説明を省略する。また、第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方も、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方と同様であるので、第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方の説明も省略する。
【0056】
粘着シート300Gは、境界面500をまたいで、第1のパッケージ100の前面110と第2のパッケージ200の前面210とに貼り付けられている。
【0057】
粘着シート300Gは略Z字形状を有し、粘着シート300Gのパッケージ100,200と接する面には、粘着領域310Gと非粘着領域320Gとが設けられている。粘着領域310Gは、粘着シート300Gは略Z字形状のうち、境界面500と平行である2つの領域に設けられている。非粘着領域320Gは、粘着シート300Gは略Z字形状のうち、境界面500と交差する領域に設けられている。粘着シート300Gの非粘着領域320Gの部分は、持ち手として作用するような形状を有しているので、消費者は、粘着シート300Gの非粘着領域320Gの部分を持って、パッケージの組み合わせ1Gを運ぶことができる。なお、非粘着領域320Gの代わりに弱粘着領域を設けてもよい。粘着シートの弱粘着領域をはがすことによって、弱粘着領域を持ち手として使用することができるからである。
【0058】
粘着シート300Gの接着力は、消費者が粘着シート300Gの非粘着領域320Gの部分を持ってパッケージの組み合わせ1Gを運ぶとき、粘着シート300Gがパッケージ100,200からはがれなければ、とくに限定されない。粘着シート300Gの強度は、消費者が粘着シート300Gの非粘着領域320Gの部分を持ってパッケージの組み合わせ1Gを運ぶとき、粘着シート300Gが破れなければとくに限定されない。
【0059】
以上の本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gでは、本発明の第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1A及び第2の実施形態のパッケージの組み合わせ1Cが奏する効果の他に、次のような作用効果が奏する。
粘着シート300Gは、持ち手として作用するような形状を有する非粘着領域を有するようにした。これにより、消費者は粘着シート300Gの非粘着領域320Gの部分を持ってパッケージの組み合わせ1Gを運ぶことができ、便利である。
【0060】
以上の本発明の第3の実施形態のパッケージの組み合わせ1Gを次のように変形することができる。
(1)粘着シートの形状は、持ち手として作用するような形状を含んでいれば、略Z字形状に限定されない。たとえば、略H字形状や略I字形状であってもよい。たとえば、境界面500と平行である2つの領域と境界面500と直交する1つの領域とから構成される略H字形状の場合、境界面500と平行である2つの領域が粘着領域であり、境界面500と直交する領域が非粘着領域もしくは弱粘着領域である。また、境界面500と直交する領域からなる略I字形状の場合、真ん中の領域が非粘着領域もしくは弱粘着領域であり、両端の2つの領域が粘着領域である。
【0061】
(2)粘着シート300Gにおいても、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける粘着シート300A,400Aと同様に、粘着シート300Gの粘着していない部分を示す文章及びマーク、パッケージの組み合わせ1Gが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章、パッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク及び文章、商品コード並びにJANコード等の様々な情報を表示するようにしてもよい。
【0062】
−第4の実施形態−
以下、図11を参照して本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせを説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせを説明するための図であり、本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせの斜視図である。図11に示すように、パッケージの組み合わせ1Hは、第1のパッケージ100と、第2のパッケージ200と、2枚の粘着シート300Hとを含む。
【0063】
第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200は、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200と同じであるので、第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の説明を省略する。また、第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方も、第1の実施形態のパッケージの組み合わせ1Aにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方と同様であるので、第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hにおける第1のパッケージ100及び第2のパッケージ200の積み重ね方の説明も省略する。
【0064】
一方の粘着シート300Hは、境界面500をまたいで第1のパッケージ100の右側面150と第2のパッケージ200の右側面250とにテンションをかけて貼り付けられ、他方の粘着シート300Hは、境界面500をまたいで第1のパッケージ100の左側面160と第2のパッケージ200の左側面260とにテンションをかけて貼り付けられている。
【0065】
粘着シート300Hは略矩形形状を有し、粘着シート300Hのパッケージ100,200と接する面の全面には粘着領域が設けられている。しかし、第1のパッケージ100の右側面150の境界面500側の領域156と第2のパッケージ200の右側面250の境界面500側の領域とを組み合わせると、境界面500に凹部を有するような形状になるので、粘着シート300HのZ方向の2つの端部の領域310Hのみがパッケージ100,200と接着しており、粘着シート300HのZ方向の中間領域320Hはパッケージ100,200と接着していない。なお、粘着シート300Hの形状は、矩形形状に限定されず、円形、三角形、五角形及び星形等の他の形状でもよい。また、粘着シート300HのZ方向の中間領域320Hはパッケージ100,200と接着しないので、中間領域320Hに非粘着領域もしくは弱粘着領域を設けてもよい。
【0066】
粘着シート300Hの接着力及び強度は、第1の実施形態の粘着シート300Aと同様であるので、粘着シート300Hの接着力及び強度の説明は省略する。
【0067】
以上の本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hでは、本発明の第1〜3の実施形態のパッケージの組み合わせ1A,1C,1Gが奏する効果の他に、次のような作用効果が奏する。
パッケージ100,200が、境界面500に凹部を有するようなパッケージ形状を有しており、粘着シート300Hが、凹部をまたいで貼り付けられているようにした。これにより、粘着シート300Hとパッケージ100,200との間に隙間が生じ、粘着シート300Hのパッケージ100,200に接する側の面にパッケージ100,200と粘着していない領域が生じるので、そこから粘着シート300Hを容易にはがすことができ、便利である。
【0068】
以上の本発明の第4の実施形態のパッケージの組み合わせ1Hを次のように変形することができる。
(1)第1の実施形態の粘着シート300A,400Aと同様に、2つの粘着シート300Hのうち、一方の粘着シート300Hのパッケージ100,200と接する面の反対側の面に、粘着シート300Hの粘着していない部分を示す文章及びマーク、パッケージの組み合わせ1Hが2つのパッケージ100,200の組み合わせであることを示す文章並びにパッケージが省資源化されている等のパッケージ100,200の情報を示すマーク及び文章を表示し、他方の粘着シート300Hのパッケージ100,200と接する面の反対側の面にJANコードを表示するようにしてもよい。
【0069】
(2)2つの粘着シート300Hのうち、一方の粘着シート300Hのみについては境界面500の凹部をまたがないで、境界面500の凹部に沿ってパッケージ100,200に貼り付け、上述の第1の実施形態の粘着シート300Aや第2の実施形態の粘着シート300Cと同様に、非粘着領域や弱め線を設けるようにしてもよい。
【0070】
以上の第1〜4の実施形態のパッケージの組み合わせは、2つのパッケージを組み合わせたパッケージの組み合わせに係るものであるが、本発明は3つ以上のパッケージを組み合わせたパッケージの組み合わせにも適用することができる。
【0071】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0072】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0073】
1A〜1H パッケージの組み合わせ
30 吸収性物品
31a,31b 端部
31c,31d 両側部
32 内装シート
33 トップシート
34 バックシート
35 吸液性コア
100 第1のパッケージ
200 第2のパッケージ
110,210 前面
120、220 背面
130,230 上面
140,240 底面
150,250 右側面
152,162,252,262 シール部
154,254 弱め線
160,260 左側面
170,270 物品
300A〜300H 粘着シート
302A シート基材
304A 粘着層
306A 樹脂層
310A,310B,310F,310G 粘着領域
320A,320B,320F,320G 非粘着領域
310C,310D,320D,330D,340D,350D,310E,320E 弱め線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパッケージと、第2のパッケージと、第1及び第2の粘着シートとを含む、パッケージの組み合わせであって、
第1のパッケージと、第2のパッケージとが、積み重ねられており、
第1の粘着シートを、第1のパッケージと第2のパッケージとの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの第1の側面と、第2のパッケージの第1の側面とに貼り付け、
第2の粘着シートを、第1のパッケージと第2のパッケージとの間に形成される境界面をまたいで、第1のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面と、第2のパッケージの、第1の側面の反対側の第2の側面とに貼り付け、
それにより、第1のパッケージと第2のパッケージとが互いに固定されている、前記パッケージの組み合わせ。
【請求項2】
第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、上下方向の中間領域に、非粘着領域もしくは弱粘着領域を有し、そして当該中間領域が前記境界面に重なるように貼り付けられている、請求項1に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項3】
横方向に延びる弱め線が形成されており、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、前記弱め線と前記境界面とがほぼ一致するように貼り付けられている、請求項1又は2に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項4】
複数の弱め線が形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項5】
持ち手として作用するような形状を有する非粘着領域もしくは弱粘着領域を有している、請求項1又は2に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項6】
第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートの周縁に、非粘着領域もしくは弱粘着領域が形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項7】
第1のパッケージ及び/又は第2のパッケージが、前記境界面に凹部を有するようなパッケージ形状を有しており、第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートが、前記凹部をまたいで貼り付けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項8】
第1の粘着シート及び/又は第2の粘着シートの、第1のパッケージ及び第2のパッケージと接する面の反対側の面に印刷が施されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項9】
前記第1のパッケージは、前記第1の側面と、前記第2の側面と、前記第2のパッケージと接する第3の側面と、該第3の側面の反対側の第4の側面と、前記第1〜4の側面からなる筒を塞ぐ第5の側面及び第6の側面とからなるガゼット状の包装袋と、該包装袋の中に含まれる複数の物品とから構成され、
前記第2のパッケージは、前記第1の側面と、前記第2の側面と、前記第1のパッケージと接する第3の側面と、該第3の側面の反対側の第4の側面と、前記第1〜4の側面からなる筒を塞ぐ第5の側面及び第6の側面とからなるガゼット状の包装袋と、該包装袋の中に含まれる複数の物品とから構成され、
前記複数物品は、前記第1〜4の側面からなる筒の方向に重ねられた複数の列をなし、該複数の列は、前記第1の側面から前記第2の側面に進む方向に並んでおり、
前記第5の側面及び第6の側面は、前記第1〜4の側面からなる筒を封着し、前記第1の側面から前記第2の側面に進む方向に延びるシール部をそれぞれ有し、
前記第5の側面及び第6の側面のうちの少なくとも1つの側面は、前記第1の側面から前記第2の側面に進む方向に隣接する、複数の物品の2つの列の境界に対応する位置に弱め線を有し、該弱め線は前記シール部と交差する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項10】
第1のパッケージ及び/又は第2のパッケージが、衛生用品のパッケージである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。
【請求項11】
前記衛生用品のパッケージが、生理用ナプキンのパッケージ、陰唇間パッドのパッケージ、タンポンのパッケージ、使い捨ておむつのパッケージ及び尿取りパッドのパッケージから成る群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のパッケージの組み合わせ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−51603(P2012−51603A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194574(P2010−194574)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】