パッケージ効率が改善された吸収性製品
吸収性製品が提供される。吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して吸収性製品、より具体的には、改善されたパッケージ効率を呈する柔軟性のある使い捨て吸収性物品を含むパッケージ、結果として、より小さく環境により優しい製品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ、パンツ型おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁用下着、吸収性挿入物などの吸収性物品は、身体排出物を吸収し、収容する。そのような物品は、身体排出物が、吸収性物品の着用者に接触する衣類又はその他の物品、例えば寝具等を汚し、濡らし、ないしは別の方法で汚染するのを防止することを目的としている。吸収性物品は、乾燥した状態で、又は尿(若しくはその他の身体排出物)を含んだ状態で、数時間着用され得る。濡れた状態及び乾燥した状態の両方におけるそのような吸収性物品のフィット性及び快適さを常に改善しようとする努力がなされている。
【0003】
現在の多くの吸収性物品、特にエアフェルト(又はセルロース)の吸収性コアを有するものは、下着内に最初に設置したときには柔らかく柔軟性があるが、濡れると硬くなる。そのような、柔軟性があるが硬くなる性質は、他の種類のコアを有する吸収性物品でも見られる。更に、そのようなエアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品は、通常分厚い。全体的に、エアフェルト(又はセルロース)を利用するこれまでの吸収性物品は分厚く、多少着心地が悪い。
【0004】
その上、そのようなエアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品は、そのような物品内の大量の空隙(例えば、セルロース繊維の間)が1パッケージ当たりのより少ない吸収性物品及び1箱当たりのより少ないパッケージにつながるため、出荷効率が悪い。製品の圧縮は、エアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品の梱包効率を増大させ得るが、圧縮しすぎると、そのような吸収性物品の吸収力有効性が低減される。更に、圧縮しすぎると、製品が硬くなり着心地が悪くなることにより、又は吸収性物品の個々の構成要素、例えば吸収性コアの見かけ柔らかさが低減することにより、そのような吸収性物品の美的魅力を低減させ得る。セルロースを含む吸収性パッドを圧縮して薄い形状を得ると、パッド内に硬い場所ができ、その結果、より剛性のパッド及び均一性に欠けた吸収性材料となることが多い。
【0005】
これまでのエアフェルト吸収性物品の大きな体積/重量比のため、そのような物品の出荷及び梱包は、殆どの場合、重量ではなく体積により制限される。言い換えると、これまでのエアフェルト吸収性物品を梱包及び/又は出荷する際、コンテナ又は車両の最大重量容量に達する前に、コンテナ又は車両の最大体積に達する。これでは、コンテナ又は車両の最大重量負荷能力が十分利用されていないため、出荷の不効率をもたらす。本質的に、出荷される吸収性物品内の空気の量のせいで、出荷能力が損なわれる。
【0006】
吸収性微粒子ポリマー材料などの吸収性ポリマー材料(超吸収性ポリマーとしても知られる)を含めることにより、使い捨ておむつなどの吸収性物品に改善がなされてきた。吸収性微粒子ポリマー材料は、液体を吸収し、膨張し、吸収性微粒子ポリマーが、吸収力、フィット性及び/又は快適さを最適化する特定のパターン、構成、又はマトリックスで配置されたときに、特に有効であり得る。エアフェルトコアと吸収性ポリマー材料との組み合わせにより、以前のおむつより薄く、より柔軟性があり、より吸収性のあるおむつが得られる。このタイプのおむつの構造は現在普及しており、ここしばらく使用されてきた。しかしながら、これらのおむつは依然としてある程度、分厚く、濡れたときに硬く、様々な店舗への出荷には効率が悪いとみなされる。
【0007】
したがって、使い心地がより良く、濡れても柔軟性を維持し、様々な店舗に出荷するコスト効率がより良い、より薄く、あまり分厚くないおむつを有することが望ましい。分厚さを低減させるための1つの選択肢は、吸収性コアからエアフェルトを減らす又は排除することである。この取り組みで難しい点は、吸収性物品が乾燥しているか濡れているかにかかわらず、吸収性微粒子ポリマー材料が、その材料の不動化を助けるエアフェルトコアなしに吸収性物品内でその意図する場所に固定されたままであることも余儀なくされることである。いくつかの近年の公開文献は、エアフェルトコアを低減又は排除し、不動化した吸収性微粒子ポリマー材料と組み合わせたおむつを開示している。例えば、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、米国特許公開第2008/0312617号に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許公開第2008/0312617号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の出願は、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品のための吸収性コアを開示しているが、パッケージに入れるよう圧縮した際に物品に硬く剛性の場所ができないようにする構造に対するニーズはいまだに存在する。そのような物品の製品配送及び出荷を十分に最適化する構造(単位体積当たりのより多い物品、及び梱包される物品数当たりのより少ない梱包の観点からの最適化)に対するニーズも存在する。これらのタイプの出荷効率は、物品を様々な店舗及び倉庫に出荷するのに必要なパレットの数及びトラックの数を減らすことにより、そのような物品の出荷の環境に対する影響を低減する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態では、吸収性製品は内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【0011】
別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する。
【0012】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈し、使い捨て吸収性物品は、剛性試験に従って測定したとき、約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する。
【0013】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【0014】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する。
【0015】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性物品は、幼児用おむつ及び小児用おむつからなる群から選択される。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書は、発明とみなされる主題を特に指摘して明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、様々な実施形態が、添付の図面と関連させた以下の説明から更によく理解されると考えられる。
【図1】実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品の平面図。
【図2】図1の吸収性物品の断面図。
【図3】図1及び2の吸収性物品の吸収性コア層の部分断面図。
【図4】別の実施形態による吸収性コアの部分断面図。
【図5A】パッケージの幅を示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの側面図。外側表面は、明確にする目的で透明に図示されている。
【図5B】パッケージの高さを示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの側面図。外側表面は、明確にする目的で透明に図示されている。
【図5C】パッケージの深さを示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの斜視図。
【図6A】上部固定具アセンブリ及び下部固定具アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。
【図6B】試験片を嵌め込む上部固定具アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。
【図6C】上部固定具アセンブリの正面平面詳細図。
【図6D】図6Cのプランジャブレードの詳細図。
【図6E】上部固定具アセンブリの右側面詳細図。
【図6F】下部固定具アセンブリの正面平面詳細図。
【図7A】二つ折りにされた吸収性物品の側面図。
【図7B】三つ折りにされた吸収性物品の側面図。
【0017】
本明細書の図面は、必ずしも一定の比率の縮尺で描かれてはいない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
「吸収性物品」とは、身体排出物を吸収及び収容するデバイスを指し、より詳細には、着用者の体に接して又は近接して設置されて、体から排出される様々な排出物を吸収し封じ込めるデバイスを指す。吸収性物品には、おむつ、トレーニングパンツ、及び成人失禁用下着を挙げることができる。
【0019】
「吸収性コア」は、吸収性物品が受け取った液体を吸収し保管するために、吸収性物品のトップシートとバックシートとの間に通常配置される構造体を意味し、1つ以上の基材と、1つ以上の基材上に配置された吸収性ポリマー材料と、吸収性微粒子ポリマー材料を1つ以上の基材上に不動化するための、吸収性微粒子ポリマー材料上及び1つ以上の基材の少なくとも一部分上の熱可塑性組成物と、を含み得る。多層の吸収性コアにおいて、吸収性コアはカバー層を包含してもよい。1つ以上の基材及びカバー層は、不織布を備えてもよい。更に、吸収性コアは、実質的にセルロースを含まなくてもよい。吸収性コアは、1つ以上の基材、吸収性ポリマー材料、熱可塑性組成物、所望によりカバー層、及び所望により補助接着剤を含む。
【0020】
「吸収性ポリマー材料」、「吸収性ゲル材料」、「AGM」、「超吸収体」及び「超吸収性材料」は、本明細書においては同じ意味で使用され、浸透作用により少なくともそれ自体の重量の5倍の0.9%食塩水溶液を吸収することができる実質的に非水溶性のポリマー粒子を指す。
【0021】
「吸収性微粒子ポリマー材料」は、乾燥した状態で流動可能なように粒子状形態である吸収性ポリマー材料を指すために本明細書で使用される。
【0022】
「吸収性微粒子ポリマー材料領域」は、本明細書で使用するとき、第1の基材及び第2の基材が多数の超吸収性粒子によって隔てられたコアの領域を指す。吸収性微粒子ポリマー材料領域の境界は、重なり合った形の外辺部により画定される。第1の基材と第2の基材との間の外辺部の外側にはいくらかの外部超吸収性粒子が存在してもよい。
【0023】
「捕捉システム」とは、吸収性コアが体液を吸収できるまで体液の一時的リザーバとして機能する構造体を意味する。捕捉システムは、吸収性コアと直接接触していてもよく、トップシートとバックシートとの間に存在する。捕捉システムは、単一層であってもよく、又は、着用者の皮膚に面する上部捕捉層及び着用者の衣類に面する下部捕捉層などの複数の層を含んでもよい。捕捉システムは、尿の噴出のような急増する液体を受け取るように機能してもよい。
【0024】
「エアフェルト」又は「セルロース」は、本明細書では同じ意味で使用され、セルロース繊維の一形態である粉砕木材パルプを指す。
【0025】
「使い捨て」は、通常の意味では、様々な期間にわたって限定された使用回数、例えば、約20回未満、約10回未満、約5回未満、若しくは約2回未満の後に、処分される又は廃棄される物品を意味するのに使用される。
【0026】
「おむつ」とは、着用者の腰部及び脚部を取り巻くように、胴体下部の周囲で乳児及び失禁症状のある人によって一般に着用され、特に尿及び糞便を受け取り収容するように構成されている吸収性物品を指す。「おむつ」という用語には、本明細書で使用する場合、以下で定義されている「パンツ」も含まれる。
【0027】
「繊維」及び「フィラメント」は、同じ意味で使用される。
【0028】
「不織布」は、一方向に又は不規則に配向され、摩擦及び/又は粘着及び/又は接着により固着された繊維の、人造シート、ウェブ、又はバットであるが、紙と、縫うかどうかを問わず、織られた、編まれた、房状の、糸若しくはフィラメントの結合を組み込んでステッチボンドされた、又は湿式ミリングによるフェルト加工された製品と、を除く。繊維は天然起源のものであっても人工起源のものであってもよく、ステープル又は連続フィラメントであっても、若しくはその場で形成されてもよい。市販の繊維は、約0.001mm未満から約0.2mmを超える範囲の直径を有し、いくつかの異なる形態、短繊維(ステープル繊維又は細断繊維として知られる)、連続単繊維(フィラメント又はモノフィラメント)、連続フィラメントの撚っていない束(麻くず(tow))、及び連続フィラメントの撚り束(編み糸)、によって提供される。不織布は、メルトブローイング、スパンボンディング、溶剤紡糸、電界紡糸、及びカーディングなど、多くの方法により形成できる。不織布の坪量は通常、1平方メートル当たりのグラム(gsm)で表される。
【0029】
「乳児用」おむつとは、通常、約0〜6ヶ月の幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループのおむつでは、4つのサイズが一般的である:早産児(約2721.6g(6lbs)まで)、新生児(約4535.9g(10lbs)まで)、サイズ1の乳児(通常は約3628.7〜6350.3g(8〜14lbs))、及びサイズ2の乳児(通常は約5443.1〜8164.7g(12〜18lbs))。このタイプのおむつの設計の特徴は、柔らかさ及び/又は皮膚に対して優しいなどの効果に焦点を当てるのが一般的である。
【0030】
「幼児用」おむつとは、通常、約6〜12ヶ月の幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループのおむつでは、5つのサイズが一般的である:サイズ3(約7.3〜12.7kg(16〜28lbs))、サイズ4(約10.0〜16.8kg(22〜37lbs))、サイズ5(約12.2kg(27lbs)より大きい)、サイズ6(約15.9kg(35lbs)より大きい)、及びサイズ7(約18.6kg(41lbs)より大きい)。このタイプのおむつの設計の特徴は、フィット性及び伸縮性などの効果に焦点を当てるのが一般的であり、幼児がはったり歩いたりする際の更なる柔軟性を可能にする。
【0031】
「小児用」おむつとは、通常、約12ヶ月を超え、トイレ施設の使用を学ぶ段階にいる可能性がある幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループでは、3つのサイズが一般的である:サイズ4(約7.3〜15.4kg(16〜34lbs))、サイズ5(約13.6〜18.1kg(30〜40lbs))、及びサイズ6(約16.8kg(37lbs)より大きい)。このタイプのおむつの設計の特徴は、フィット性及び設置/除去の簡単さなどの効果に焦点を当てるのが一般的であり、幼児がトイレ施設使用の訓練をする際により便利にする。これらのおむつは、以下に定義されるようにパンツ若しくはトレーニングパンツとして設計されてもよく、又は単により大きいサイズのおむつであってもよい。上記の様々なサイズの重複した体重範囲は、成長の各段階にいる幼児の様々なサイズ及び体形に対応するためである。
【0032】
「パンツ」又は「トレーニングパンツ」とは、本明細書で使用するとき、乳児又は大人の着用者用に設計された腰部開口部及び脚部開口部を有する使い捨て衣類を指す。パンツは、着用者の脚を脚部開口に挿入して、パンツを着用者の胴体下部周りの適所まで滑らせることによって、着用者の定位置に設置されてもよい。パンツは、再び取り付け可能な及び/又は再び取り付け不可能な接着(例えば、縫い目、溶接、接着剤、粘着接着、締め具など)を用いて、物品の一部分を共に接合することが挙げられるが、これらに限定されない、いずれかの好適な技術により予備成形されてもよい。パンツは、物品の周囲沿いのいずれかの箇所で(例えば、側面締結、前側腰部締結)予備形成されてよい。「パンツ(単数又は複数)」という用語が本明細書では使用されるが、パンツは一般に、「閉止おむつ」、「予締結おむつ」、「プルオン型おむつ」、「トレーニングパンツ」、及び「おむつパンツ」とも呼ばれる。好適なパンツが、米国特許第5,246,433号(Hasseら、1993年9月21日発行)、米国特許第5,569,234号(Buellら、1996年10月29日発行)、米国特許第6,120,487号(Ashton、2000年9月19日発行)、米国特許第6,120,489号(Johnsonら、2000年9月19日発行)、米国特許第4,940,464号(Van Gompelら、1990年7月10日発行)、米国特許第5,092,861号(Nomuraら、1992年3月3日発行)、米国特許公開第2003/0233082 A1号、題名「Highly Flexible And Low Deformation Fastening Device」(2002年6月13日出願)、米国特許第5,897,545号(Klineら、1999年4月27日発行)、米国特許第5,957,908号(Klineら、1999年9月28日発行)に開示されている。
【0033】
「実質的にセルロースを含まない」又は「実質的にエアフェルトを含まない」とは、本明細書では、10重量%未満のセルロース繊維、5%未満のセルロース繊維、1%未満のセルロース繊維を含有する、セルロース繊維を含有しない、又は微量を超えたセルロース繊維を含有しない、吸収性コアなどの物品を述べるのに使用される。微量のセルロース繊維は、吸収性コアの薄さ、吸収性コアの柔軟性、又は吸収性コアの吸収力に実質的に影響しない。例えば、吸収性コアのセルロース繊維の重量%は、吸収性コア内に見られる吸収性微粒子ポリマー材料及びセルロース繊維の総量を基に計算される。
【0034】
「実質的に連続的に分布した」は、本明細書で使用するとき、吸収性微粒子ポリマー材料領域内で第1の基材と第2の基材が多数の超吸収性粒子によって隔てられていることを示す。吸収性微粒子ポリマー材料領域において第1の基材と第2の基材との間に小さな偶然接触領域は存在してもよいことが認められる。第1の基材と第2の基材との間にある偶然接触領域は、意図的であっても意図的でなくてもよい(例えば人工物の製造)が、枕状体(pillows)、ポケット、管、キルトパターンなどのような幾何学的配置を形成しない。
【0035】
「熱可塑性接着剤材料」は、本明細書で使用するとき、乾燥した状態及び濡れた状態の両方において超吸収性材料を不動化する目的で超吸収性材料に塗布され、繊維が形成されるポリマー組成物を含むものと解される。本発明の熱可塑性接着剤材料は、超吸収性材料を覆って繊維性網状組織を形成する。
【0036】
「厚さ」及び「キャリパー」は、本明細書において同じ意味で使用される。
【0037】
「バッグ内圧縮」とは、本明細書で使用するとき、ポリ袋内で圧縮下にて測定して、10のおむつパッドのスタックの高さ(バッグ内スタック高さ)を1から引いたものをミリメートルで表し、それを圧縮前の同じタイプの10のおむつパッドのスタックの高さで割り、それに100をかけたもの、即ち(1−バッグ内スタック高さ/圧縮前のスタック高さ)×100(パーセントで報告)である。
【0038】
実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、Procter and Gamble Company所有の米国特許公開第2008/0312617号に開示されている。おむつなどの、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、図1に示されている。おむつ10は、その広げられた非収縮(弾性による収縮がない)状態で示され、おむつ10の一部は、おむつ10の下層構造をより明瞭に示すために、切り取られている。着用者に接触するおむつ10の部分は、図1において観察者の方を向いている。おむつ10は、一般に、シャーシ12と、シャーシ内に配置される吸収性コア14とを含んでもよい。
【0039】
図1におけるおむつ10のシャーシ12は、おむつ10の本体を含んでもよい。シャーシ12は、液体透過性であり得るトップシート18、及び/又は液体不透過性であり得るバックシート20を包含する外側カバー16を含んでもよい。吸収性コア14は、トップシート18とバックシート20との間に包まれていることもある。シャーシ12は、サイドパネル22、弾性レッグカフ24、及び弾性ウエスト機構26を更に含んでもよい。
【0040】
レッグカフ24及び弾性ウエスト機構26は通常、弾性部材28をそれぞれ含んでもよい。おむつ10の1つの末端部は、おむつ10の第1腰部区域30として構成されてもよい。おむつ10の反対側の末端部は、おむつ10の第2腰部区域32として構成されてもよい。おむつ10の中間部分は、股領域34として構成されてもよく、これは、第1腰部区域30と第2腰部区域32との間を長手方向に延びている。腰部区域30及び腰部区域32は、着用者のウエストの周りでギャザーを寄せて改善されたフィット性及び封入性をもたらすように、弾性要素を包含してもよい(弾性ウエスト機構26)。股領域34は、おむつ10が着用されたとき、通常、着用者の脚の間に配置される、おむつ10の部分である。
【0041】
おむつ10は、その長手方向軸36及び横断方向軸38と共に図1に描かれている。おむつ10の外周40は、長手方向縁部42がおむつ10の長手方向軸36に対して概ね平行に延び、終縁部44がおむつ10の横断方向軸38に対して概ね平行に長手方向縁部42の間を延びる、おむつ10の外側縁部によって画定される。シャーシ12は、締結装置もまた含んでよく、これは少なくとも1つの締結部材46と、少なくとも1つの格納されたランディング領域48とを包含してもよい。
【0042】
また、前及び後耳パネル、ウエストキャップ機構、弾性体などを含む、当該技術分野において既知のその他の機構をおむつ10に搭載して、フィット性、封入性、美的特性を向上させてもよい。このような追加機構は当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第3,860,003号及び米国特許第5,151,092号に記載されている。
【0043】
おむつ10を着用者の周りの所定位置に保持するために、第1腰部区域30の少なくとも一部は、締結部材46によって第2腰部区域32の少なくとも一部に取り付けられて、脚部開口部(単数又は複数)及び物品の腰部を形成することができる。締結する時、締結装置が物品の腰部周辺の引張荷重を支える。締結装置により、物品のユーザーは、締結装置の1つの要素、例えば締結部材46を持ち、少なくとも2箇所で第1腰部区域30を第2腰部区域32に連結させることができる。これは、締結装置要素間の固着強度の操作により達成されてもよい。一実施形態では、締結部材46は、テープタブ締結具、フック・ループ式ファスナー、マッシュルーム・ループ式ファスナー、スナップ、ピン、ベルトなど、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。通常、締結部材46は、再締結可能、又は再閉止可能であるように構成されている。実施形態によっては、締結部材46は、締結要素、例えば外側カバー16と係合又は別の方法で接合するように構成されてもよい。他の実施形態では、締結要素は、締結具ランディング領域48であり得る。締結具ランディング領域48は、前側腰部区域30にある外側カバー16に位置する一片のループ状材料であり得、フック型締結部材46に係合するように構成されている。代替的実施形態では、ランディング領域48は、テープタブ締結部材46と係合するように構成されたフィルムであってよい。
【0044】
おむつ10は、再閉止可能な締結装置を備えてもよく、あるいは、パンツ型おむつの形態で提供されてもよい。吸収性物品がおむつである場合、おむつを着用者に固定するために、シャーシに接合した再閉止可能な締結装置を含むことが可能である。吸収性物品がパンツ型おむつである場合、物品は、シャーシに、また互いに接合した少なくとも2つのサイドパネルを含み、パンツを形成してもよい。締結装置及びそのいずれの構成要素も、このような使用に好適ないずれの材料を包含してもよく、それにはプラスチック、フィルム、発泡体、不織布、織布、紙、ラミネート、繊維強化プラスチックなど、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。締結装置を構成する材料は、可撓性であってよい。可撓性により、締結装置を体の形状に適合させることができ、それ故に、締結装置が着用者の皮膚に刺激を与えたり傷つけたりする可能性を低減させることができる。
【0045】
一体型吸収性物品の場合、シャーシ12及び吸収性コア14は、おむつの複合構造を形成するために追加される他の機構と共におむつ10の主構造を形成してもよい。トップシート18、バックシート20、及び吸収性コア14は、様々な周知の構成に組み合わせることができるが、いくつかのおむつ構成が米国特許第5,554,145号、題名「Absorbent Article With Multiple Zone Structural Elastic−Like Film Web Extensible Waist Feature」(Roeら、1996年9月10日発行)、米国特許第5,569,234号、題名「Disposable Pull−On Pant」(Buellら、1996年10月29日発行)、及び米国特許第6,004,306号、題名「Absorbent Article With Multi−Directional Extensible Side Panels」(Roblesら、1999年12月21日発行)に概して述べられている。
【0046】
図1のトップシート18は、全体的に又は部分的に伸縮性を持たせてもよく、又は縮小してトップシート18と吸収性コア14との間に空間を提供してもよい。伸縮性のある、又は縮小させたトップシートを包含する代表的な構造は、米国特許第5,037,416号(Allenら、1991年8月6日発行)、題名「Disposable Absorbent Article Having Elastically Extensible Topsheet」、及び米国特許第5,269,775号(Freelandら、1993年12月14日発行)、題名「Trisection Topsheets for Disposable Absorbent Articles and Disposable Absorbent Articles Having Such Trisection Topsheets」に更に詳細に記載されている。
【0047】
バックシート26は、トップシート18に接合されてもよい。バックシート20は、吸収性コア14に吸収され、おむつ10内に収容される排出物が、ベッドシーツ及び下着などの、おむつ10に接触する可能性があるその他の外部物品を汚すのを防ぎ得る。バックシート26は、液体(例えば、尿)に対して実質的に不透過性であってもよく、不織布のラミネート及び約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有する熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを含んでもよい。好適なバックシートフィルムとしては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,Ind.)によって製造され、商標名X15306、X10962、及びX10964で販売されるものが挙げられる。他の好適なバックシート材料としては、蒸気をおむつ10から逃がす一方で液体排出物がバックシート10を通過するのを依然として防止する通気性材料を挙げてもよい。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブのような材料、フィルムコートされた不織布ウェブのような複合材料、及びMitsui Toatsu Co.(Japan)によりESPOIR NO(登録商標)の表記で製造されるような、またEXXON Chemical Co.(Bay City,Tex.)によりEXXAIRE(登録商標)の表記で製造されるようなミクロ孔質フィルムを挙げてもよい。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、Clopay Corporation,Cincinnati,OhioからHYTREL(登録商標)ブレンドP183097の名称で入手できる。そのような通気性複合材料は、国際出願番号WO 95/16746(1995年6月22日公開、E.I.DuPont)に、より詳細に述べられている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを含む他の通気性バックシートが、米国特許第5,571,096号(Dobrinら、1996年11月5日発行)に記載されている。
【0048】
バックシートは、WSP 70.5(08)に従って、37.8℃及び相対湿度60%で測定され、約2000g/24h/m2を超える、約3000g/24h/m2を超える、約5000g/24h/m2を超える、約6000g/24h/m2を超える、約7000g/24h/m2を超える、約8000g/24h/m2を超える、約9000g/24h/m2を超える、約10000g/24h/m2を超える、約11000g/24h/m2を超える、約12000g/24h/m2を超える、約15000g/24h/m2を超える水蒸気透過率(WVTR)を有することができる。
【0049】
図2は、図1の断面線2−2に沿った図1のおむつ10の断面図を示す。着用者に面する側から順に、おむつ10は、トップシート18と、吸収性コア14の構成要素と、バックシート20と、を含んでもよい。おむつ10は、液体透過性トップシート18とバックシート20との間に配置される捕捉システム50を更に含んでもよい。一実施形態では、おむつ10は、液体透過性トップシート18と吸収性コア14の着用者に面する側との間に配置される捕捉システム50を含んでもよい。捕捉システム50は、吸収性コア14と直接接触していてもよい。捕捉システム50は、単一層を含んでもよく、又は、着用者の皮膚に面する上部捕捉層52及び着用者の衣類に面する下部捕捉層54などの多層を含んでもよい。捕捉システムは、尿の噴出のような急増する液体を受け取るように機能してもよい。換言すれば、捕捉システム50は、吸収性コア14が液体を吸収できるまで液体の一時的リザーバとしての機能を果たしてもよい。
【0050】
下部捕捉層54は、高い流体吸い上げ能力を有し得る。流体吸い上げは、吸収性材料の1グラム当たりに吸収された流体のグラムで測定されて、「最大吸い上げ」値により表される。したがって、高い流体吸い上げは、材料の高い容量に対応しており、捕捉材料により吸収されるべき流体の完全な捕捉を確実にするので有益である。下部捕捉層54は、約10g/gの最大吸い上げを有し得る。
【0051】
上部捕捉層54の関連属性は、その中間脱着圧(MDP)である。MDPは、付加される2.1kPa(0.3psi)の機械的圧力の下で、0cmの毛管吸引高さにおいて、下部捕捉層54をその容量の約50%まで脱水するのに必要とされる、毛管圧力の度合いである。一般に、比較的より低いMDPが有用であり得る。より低いMDPによって、下部捕捉層54は、上部捕捉材料からより効果的に排液させることが可能になってもよい。下部捕捉層54が毛管力によって液体を縦方向に移動させる能力は、重力、及び上部捕捉層の脱着と関連した対向する毛管力によって直接的に影響される。これらの毛管力を最小限に抑えると、下部捕捉層54の性能に好影響を与えることがある。しかしながら、下部捕捉層54はまた、上方の層(特に上部捕捉層52及びトップシート18)から排液するために、また、液体が吸収性コア構成要素によって離隔されるまで液体を一時的に保持するために、適切な毛管吸収吸引を有してもよい。したがって、下部捕捉層54は、5cmを超える最小MDPを有し得る。更に、下部捕捉層54は、急速な捕捉を提供するために、約20.5cm H2O未満、又は約19cm H2O未満、又は約18cm H2O未満のMDP値を有する。
【0052】
一実施形態では、図1、2及び4に示される吸収性コア14は、概してトップシート18とバックシート20との間に配置され、2つの層、即ち第1の吸収層60及び第2の吸収層62を含む。図3に最もよく示されるように、吸収性コア14の第1の吸収層60は、基材64と、基材64上の吸収性微粒子ポリマー材料66と、第1の基材64上の吸収性微粒子ポリマー材料66を覆い、不動化するための接着剤としての、吸収性微粒子ポリマー材料66上及び第1の基材64の少なくとも一部の上の熱可塑性組成物68と、を含む。吸収性コア14の第1の吸収層60は、また、熱可塑性組成物68上にカバー層(図示せず)を含んでもよい。
【0053】
同様に、図2及び4に最良に例示されているように、吸収性コア14の第2の吸収層62もまた、基材72と、第2の基材72上の吸収性微粒子ポリマー材料74と、第2の基材72上の吸収性微粒子ポリマー材料74を不動化するための、吸収性微粒子ポリマー材料74上及び第2の基材72の少なくとも一部分上の熱可塑性組成物76とを含んでもよい。図示されていないが、第2の吸収層62は、カバー層を含んでもよい。
【0054】
第1の吸収層60の基材64は、ダスティング層と呼ばれることがあり、おむつ10のバックシート20に面する第1表面78(図3)、及び吸収性微粒子ポリマー材料66に面する第2表面80を有する。同様に、第2の吸収層62の基材72はコアカバーと呼ばれることがあり、おむつ10のトップシート18に面する第1表面と、吸収性微粒子ポリマー材料74に面する第2表面とを有する。第1の基材64及び第2の基材72は、外周の周辺部で接着剤により互いに接着されて、吸収性微粒子ポリマー材料66と吸収性微粒子ポリマー材料74を吸収性コア14内に保持するための包みを吸収性微粒子ポリマー材料66と吸収性微粒子ポリマー材料74の周りに形成することが可能である。
【0055】
第1の吸収層60及び第2の吸収層62の基材64及び基材72は、不織布材料であってよい。不織布は多孔質であってよく、約32マイクロメートルの孔径を有することができる。
【0056】
図2及び4に示されるように、吸収性微粒子ポリマー材料66及び吸収性微粒子ポリマー材料74は、各第1の吸収層60の基材64及び第2の吸収層62の基材72に粒子の塊90になって付着され、ランド領域94の間にランド領域94と接合領域96とを含むグリッドパターンを形成する。本明細書で定義されたように、ランド領域94は、熱可塑性接着剤材料が不織布基材又は補助接着剤と直接的に接触しない領域であり、接合領域96は、熱可塑性接着剤材料が不織布基材又は補助接着剤と直接的に接触する領域である。グリッドパターン内の接合領域96は、吸収性微粒子ポリマー材料66及び吸収性微粒子ポリマー材料74をほとんど又は全く含まない。ランド領域94及び接合領域96は、様々な形状を有することができ、それには円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、及び多角形などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
ランド領域94の大きさは様々であってよい。ランド領域94の幅は、約8mm〜約12mmの範囲であり得る。一方、接合領域96は、約5mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1.5mm未満、約1mm、又は約0.5mm未満の幅又はより大きなスパンを有し得る。
【0058】
接合領域96は、規則的又は不規則的なパターンで配置できる。一実施形態では、ランド領域94及び接合領域96の配列により、0度、0度より大きい、又は15〜30度、又は約5〜約85度、又は約10〜約60度、又は約15〜約30度であり得る角度が形成される。
【0059】
第1の吸収層60及び第2の吸収層62をオフセットできるように吸収性コア14を形成するよう、第1の吸収層60及び第2の吸収層62を共に組み合わせてもよく、その結果、吸収性ポリマー材料66及び74は吸収性ポリマー領域全体に実質的に連続して分配される。ある実施形態では、第1の基材64及び第2の基材72全体に吸収性ポリマー材料66及び74が塊90で不連続的に分配されているにもかかわらず、吸収性ポリマー材料66及び74は、吸収性ポリマー材料領域全体にわたって実質的に連続して分配されている。ある実施形態では、吸収層は、第1の吸収層60のランド領域94が第2の吸収層62の接合領域96に面し、第2の吸収層62のランド領域が第1の吸収層60の接合領域96に面するように、オフセットされてもよい。ランド領域94及び接合領域96が適切に寸法設定され配列される場合、その結果生じる吸収性ポリマー材料66及び74の組み合わせは、吸収性コア14の吸収性ポリマー材料領域全体にわたる吸収性ポリマー材料の実質的に連続した層である(即ち、第1の基材64及び第2の基材72は、それらの間に、吸収性微粒子ポリマー材料66の塊90をそれぞれが含む複数のポケットを形成しない)。
【0060】
ある実施形態では、吸収性ポリマー材料66及び74の量は、コアの長さに沿って異なってもよい。吸収性コア14内に存在する吸収性ポリマー材料66及び74の量は、様々であり得るが、ある実施形態では、吸収性コアの約80重量%を超える、又は吸収性コアの約85重量%を超える、又は吸収性コアの約90重量%を超える、又はコアの約95重量%を超える量で吸収性コア内に存在する。特定の実施形態では、吸収性コア14は、第1の基材64及び第2の基材72、吸収性ポリマー材料66及び74、並びに熱可塑性組成物68及び76を含む。そのような実施形態では、吸収性コア14は、実質的にセルロースを含まない。
【0061】
おむつなどの殆どの吸収性物品に関して、液体の排出は、主におむつの前側半分において生じることが判明した。したがって、吸収性コア14の前側半分は、コアの吸収能力の大部分を含むべきである。それ故、特定の実施形態によると、前記吸収性コア14の前側半分は、超吸収性材料の約60%超、又は超吸収性材料の約65%、70%、75%、80%、85%、又は90%超を含んでもよい。前側半分は、長手方向軸36の中間点と第1腰部区域30に配置される終縁部44との間の区域として画定される。
【0062】
特定の実施形態では、吸収性コア14は、一般的に圧縮性であり、適合性があり、着用者の皮膚に刺激がなく、かつ尿及び他の特定の身体排出物などの液体を吸収し保持することのできる、あらゆる吸収性材料を更に含んでもよい。このような実施形態では、吸収性コア14は、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプ、捲縮セルロース塊(creped cellulose wadding)、コフォームを包含するメルトブローポリマー、化学的に剛化、変性、若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップとティッシュラミネートを包含するティッシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、又は他のあらゆる既知の吸収性材料若しくは材料の組み合わせなど、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品において一般に使用される多種多様の液体吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア14は、少量(通常約10%未満)の材料、例えば、接着剤、ワックス、油などを更に含んでもよい。
【0063】
吸収性組立体として使用される代表的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号(Weismanら)、米国特許第4,834,735号(Alemanyら)、米国特許第4,888,231号(Angstadt)、米国特許第5,260,345号(DesMaraisら)、米国特許第5,387,207号(Dyerら)、米国特許第5,397,316号(LaVonら)、及び米国特許第5,625,222号(DesMaraisら)に記載される。
【0064】
一実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74を覆い、少なくとも部分的に不動化するよう機能し得る。一実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74内でポリマー間に本質的に均一に配置され得る。しかしながら、特定の実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74と少なくとも部分的に接触しており、第1の吸収層60及び第2の吸収層62の基材層64及び72と部分的に接触している、繊維性層として提供されてもよい。図4は、このような構造体を示しており、この構造体において、吸収性ポリマー材料66及び74は、不連続な層として提供され、また繊維性熱可塑性接着剤材料68及び76の層は、吸収性ポリマー材料66及び74の層の上に置かれ、その結果、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74と直接接触しているが、基材64及び72の第2表面80及び84とも直接接触しており、基材は、吸収性ポリマー材料66及び74によって覆われていない。このことは、それ自体が本質的に長さ方向及び幅方向の寸法に比べて比較的小さい厚さの二次元構造体である熱可塑性接着剤材料68及び76の繊維性層に、本質的に三次元の構造を付与する。換言すれば、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料68及び76、並びに基材64及び72の第2表面の間で波形を呈する。
【0065】
これにより、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74を覆うための空洞を提供することができ、これにより、この材料を不動化する。更なる態様では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、基材64及び72に結合し、その結果、吸収性ポリマー材料66及び74を基材64及び72に固着させる。いくつかの熱可塑性接着剤材料はまた、吸収性ポリマー材料66及び74と基材64及び72との両方に浸透して、更なる不動化及び固着をもたらす。勿論、本明細書に開示される熱可塑性接着剤材料は、湿潤不動化(即ち、物品が濡れた状態であるとき又は少なくとも部分的に負荷されたときの吸収性材料の不動化)を大きく改善する一方、これらの熱可塑性接着剤材料は、吸収性コア14が乾燥状態であるときにも吸収性材料を非常に良好に不動化する。熱可塑性接着剤材料68及び76は、ホットメルト接着剤と呼ばれることもある。
【0066】
理論に束縛されるものではないが、吸収性ポリマー材料66及び74を不動化するのに最も有用な熱可塑性接着剤材料は、良好な粘着挙動と良好な接着挙動とを組み合わせることが判明した。良好な接着は、熱可塑性接着剤材料68及び76と、吸収性微粒子ポリマー材料66及び74並びに基材64及び72との間の良好な接触を促進することがある。良好な粘着により、接着剤は、特に外力に反応して、即ち、ひずみに反応して破断する可能性が低下する。吸収性コア14が液体を吸収すると、吸収性ポリマー材料66及び74は膨張し、熱可塑性接着剤材料68及び76が外力を受ける。ある実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、破断を伴わずに、また吸収性ポリマー材料66及び74の膨張を抑制する大きな圧縮力を付与せずに、このような膨張を可能にすることができる。
【0067】
特定の実施形態によると、熱可塑性接着剤材料68及び76は、ASTM法D−36−95「環球法(Ring and Ball)」によって測定されたときに50℃〜300℃の範囲の軟化点を有する単一の熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーのブレンドを全体に含んでもよく、あるいは、熱可塑性接着剤材料は、粘着付与樹脂、可塑剤、及び酸化防止剤などの添加剤などの他の希釈剤と組み合わせた少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む、ホットメルト接着剤であってもよい。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、典型的には10,000を超える分子量(Mw)、及び通常は室温未満又は−6℃>Tg<16℃のガラス転移温度(Tg)を有する。特定の実施形態では、ホットメルト中のポリマーの典型的な濃度は、約20〜約40重量%の範囲内である。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、非感水性であってもよい。代表的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を包含する(スチレン)ブロックコポリマーであり、Aブロックは、典型的にはポリスチレンを含む非エラストマーポリマーブロックであり、またBブロックは、不飽和接合したジエン又はその(部分的に)水素添加したバージョンである。Bブロックは典型的には、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。
【0068】
使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、シングルサイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるエチレンポリマーである。その中で、少なくとも1つのコモノマーは、エチレンと重合されて、コポリマー、ターポリマー、又はより高い次数のポリマーを作製することができる。同様に適用可能なものは、C2〜C8のαオレフィンのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーである、非晶質ポリオレフィン又は非晶質ポリαオレフィン(APAO)である。
【0069】
代表的な実施形態では、粘着付与樹脂は、典型的には5,000未満のMw及び通常は室温を超えるTgを有し、ホットメルト中の樹脂の典型的な濃度は、約30〜約60%の範囲内であり、可塑剤は、典型的には1,000未満の低いMw及び室温未満のTgを有し、約0〜約15%の典型的濃度を有する。
【0070】
特定の実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、繊維の形態で存在する。いくつかの実施形態では、繊維は、約1〜約50マイクロメートル、又は約1〜約35マイクロメートルの平均厚さ、及び約5mm〜約50mm、又は約5mm〜約30mmの平均長さを有する。基材64及び72又はいずれかの他の層、特にいずれかの他の不織布層に対する熱可塑性接着剤材料68及び76の接着を改善するため、このような層は、補助接着剤で前処理されてもよい。
【0071】
吸収性コア14はまた、図面に例示されていない補助接着剤を含んでもよい。吸収性微粒子ポリマー材料66及び74の適用前に、各基材64及び72に対する吸収性微粒子ポリマー材料66及び74並びに熱可塑性接着剤材料68及び76の接着性を向上させるために、補助接着剤が、第1の吸収層60及び第2の吸収層62の各々の第1の基材64及び第2の基材72上に付着されてもよい。補助接着剤は、吸収性微粒子ポリマー材料66及び74を不動化するのを助けることもでき、上述したのと同じ熱可塑性接着剤材料を含んでもよく、又は更に、H.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)Product No.HL−1620−Bなどの噴霧可能なホットメルト接着剤が挙げられるがこれに限定されない他の接着剤を含んでもよい。補助接着剤は、あらゆる好適な手段によって基材64及び72に塗布されてもよいが、特定の実施形態によると、約0.5〜約2mm離隔した幅約0.5〜約1mmのスロットで塗布されてもよい。
【0072】
これらのタイプの吸収性物品は、薄く、柔軟性、吸収性があり、着け心地がより良いのに加えて、意外な利益を有する。これらの吸収性物品は、以前のエアフェルトコアの吸収性物品に比べて、製造、梱包、及び保管中に、過圧縮による使用中の製品の剛性増大を引き起こすことなしに、より高レベルに圧縮することができる。圧縮性の増大は、より低い出荷費、より低い保管/倉庫費、削減された梱包費、削減された棚載せ(shelving)/仕入れ(stocking)費、より低い廃棄費などの、多くの費用削減効果をもたらす。圧縮性の増大は更に、吸収性物品の未開封のパッケージのバッグ内スタックの厚さ、即ちバッグ内スタック高さを低減することにより、より小さいパッケージサイズをもたらして、環境により優しい梱包を提供する。
【0073】
一実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載のバッグ内スタック高さ試験により約80mm未満のバッグ内スタック高さを有し得る。別の実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載のバッグ内スタック高さ試験により、約78mm未満、更に別の実施形態では76mm未満のバッグ内スタック高さを有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約72mm〜約80mm、更に別の実施形態では約74mm〜約78mmのバッグ内スタック高さを有し得る。
【0074】
典型的に、吸収性物品などの製品は、個々では販売されず、複数の吸収性物品を含むパッケージで販売される。例えば、乳児用おむつなどの小さい吸収性物品は、30個以上のおむつのパッケージとして販売され得、小児用トレーニングパンツは、12〜18個のトレーニングパンツのパッケージとして販売され得る。一実施形態では、吸収性物品は、ポリ袋にパッケージ化される。別の実施形態では、パッケージは、プラスチックの「収縮包装」容器であってよい。図5aに示されるように、パッケージ100は、ポリ袋である。パッケージ100は、内部空隙102、外面112、並びに高さ寸法、幅寸法、及び深さ寸法を有する。パッケージ100は、当該分野で既知の任意の形であってよい。例えば、パッケージは、多面体容器を画定又は形成する多面形を有することができる。内部102は、吸収性物品104を収容するための内部空隙を画定する。一実施形態では、吸収性物品は全て互いに同一であってよい。
【0075】
吸収性物品104は、内部102内でスタック106を形成するように配置される。本物品は、どの方向に積み重ねてもよい。本明細書で使用するとき、用語「スタック」とは、整然とした積み重なりを意味する。例えば、この物品は、パッケージの内部に、縦に、水平に、又は任意の角度で積み重ねることができる。図5aに示されるように、パッケージ100は、パッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義されるパッケージ幅108を有する。本開示による吸収性物品は、図7aに示されるように二つ折りにされてもよいし、図7bに示されるように三つ折りにされてもよい。他の適切な折り重ね方法、例えば丸めることや二重二つ折りも想到される。パッケージ100は、内部空隙にアクセスするための機構又は手段、例えばガセット、ミシン目線、タブ、接着性開口部、又は当該技術分野において既知のその他の任意の手段を含んでもよい。
【0076】
パッケージ100は、異なる材料でできていてもよいし、実質的に同じ種類の材料でできていてもよい。パッケージ100は、一層で構成されてもよいし、積層体でできていてもよい。材料は、低密度ポリエチレンと、線状低密度ポリエチレン、メタロセン、エチレンビニルアセテート、サーリン、ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、及び/又はナイロンとのブレンドのインフレーションフィルム又はキャストフィルムを含むことができる。
【0077】
パッケージ内に入れられる吸収性物品の数は、例えば折り畳み寸法、重量、及び目標とする圧縮率の範囲などのいくつかの要因による。例えば、乳児用おむつ(0〜6ヶ月)は、幼児を抱いたり幼児に寄り添ったりしたときに、消費者にとって非常に柔らかいバックシートの感触を有することが見込まれる。バックシートの柔らかさが低減するのを防ぐために、これらのおむつは通常、パッケージに収容されるパッドの数を基に製品パッケージ内で30〜38%までしか圧縮(バッグ内圧縮としても知られている)されない。
【0078】
幼児用おむつ(6〜12ヶ月)及び小児用おむつ(12〜24ヶ月超)は、母親がそれほど長時間その年齢グループの幼児を抱いたり幼児に寄り添ったりすることに時間を費やさないので、同じバックシート柔らかさ条件を有さない。この年齢グループでは、おむつ性能の条件(吸収力以外)は、主に伸縮性、柔軟性、及びフィット性に関し、はったり歩いたりすることを学んでいる幼児に関連している。おむつの剛性はこれらのおむつにとって重要な製品特性であり、パッケージ内での製品の過圧縮により悪影響を及ぼされる可能性がある。これらのおむつは、通常、製品パッケージ内で約50〜57%まで圧縮される。これらのおむつが57%を超えて圧縮されると、コアの過圧縮に伴い全体的なおむつの剛性がもたらされる。
【0079】
パンツ及びトレーニングパンツ(24ヶ月超)は、交換しやすさに焦点を当てて設計されている。着脱の容易さ並びに横開けの特徴が、これらのおむつの最も重要な2要素である。吸収性及び柔らかさは、トイレトレーニングを助長するために、また製品コストを最小化するために、犠牲となる。したがって、この範囲のおむつは、材料及び出荷費を削減するために、57%を超えて過圧縮されることがある。しかしながら、バックシートの粗さ及び全体的なおむつの剛性は、パンツ分野では製品の欠点として見られる。
【0080】
驚くことに、実質的にエアフェルトを含まない幼児サイズ及び小児サイズのおむつでは、目標とする圧縮率範囲を、おむつの主要な消費者美的特性(剛性/柔軟性、柔らかさなど)に悪影響を及ぼさずに増大できることがわかった。例えば、本開示による吸収性製品は、約58%を超えるバッグ内圧縮を有してもよい。別の実施形態では、吸収性製品は、約58%〜約62%、更に別の実施形態では、約58.5%〜約61.5%、更に別の実施形態では、約59%〜約61%のバッグ内圧縮を有してもよい。更に、実質的にエアフェルトを含まないおむつを有する吸収性製品のバッグ内圧縮を増大させ、同時に剛性を低減させ柔軟性を増大させることができる。一実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載の剛性試験により約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約325N/m未満、更に別の実施形態では約310N/m未満の長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約285N/m〜約355N/m、更に別の実施形態では約295N/m〜約345N/mの長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。
【0081】
剛性の観点で測定された、エアフェルトコアを有するおむつに対する過圧縮の影響を下表1に示す。
【表1】
【実施例】
【0082】
実施例1〜7は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(サイズ3/4T、数量23、ロット番号b1919719F 19.1)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0083】
実施例8〜14は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量28、ロット番号9200U01766 05:16)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0084】
実施例15〜21は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量25、ロット番号9242U01764 11:50)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。これらのおむつのうち10個が袋から取り出され、実施例22〜28と類似した条件下、即ち40mmの高さで2秒間圧縮され(本開示による吸収性物品の製造ラインから袋詰め機への移動中の圧縮をシミュレーションすることを意図する)、次いで74mmの高さで24時間保持された(本開示による吸収性物品のバッグ内での圧縮をシミュレーションすることを意図する)。これは、実施例22〜28と類似した条件下で圧縮された現在のエアフェルトおむつが製品の剛性に悪影響を及ぼすことを実証する。
【0085】
実施例22〜28は、本開示による吸収性物品(サイズ5、数量40、ロット番号9244U01762X1504)の実施形態である。これらの実施例は、それほど剛性ではないため、上記の実施例1〜21からのエアフェルトコアを有する他の比較対象のおむつ及びパンツより柔軟性があった。
【0086】
剛性は、以下の試験により測定される。図6a及び6bは、剛性を測定するのに使用される剛性試験装置300を示す。剛性試験装置300は、コンピューターインターフェース内蔵の定速伸張引張試験機302(好適な計器は、MTS Systems Corp.,Eden Prairie,Minnesotaから市販されている、Test Works 4というソフトウェアのもとでのMTS Allianceである)に25Nのロードセルを装着したものを備える。また、試験装置300は、上部の可動式試験固定具304、及び下部の固定式試験固定具306も備える。上部の可動式試験固定具304にはプランジャブレード308を用い、下部の固定式試験固定具306として基部支持プラットフォーム310を用いる。全ての試験は、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された空調室で行われる。以下で更に詳しく論じるように、剛性試験中は、上部固定具アセンブリ304は、図7aに示されているような第1の位置から、図7bに示されているような第2の位置に移動して、下部の固定式試験固定具306の上に配置された試験片312を嵌め込んで屈曲させる。
【0087】
プランジャブレード308の構成要素をアルミニウムで作製して、利用可能なロードセル容量を最大化する。シャフト314は、引張試験機を嵌合するように機械加工されており、また、プランジャブレード308を安定化させると共に、基部支持プラットフォーム310と直交する整列を維持するために、ロッキングカラー316を有する。プランジャブレードは、長さ318Lを300mmの長さ、高さ318Hを65mm、及び厚さ318Tを3.25mmに画定し、1.625mmの連続半径322を有する材料接触縁320を有する。ブレード及び主止めねじ328を水平にするために、止めねじ326が取り付けられたブラケット324を使用して、調整後にプランジャブレード308を適所にしっかりと保持する。
【0088】
図6a及び6bに示されているように、下部の試験固定具306は、シャフト330及びロッキングカラー332と共に、引張試験機302に取り付けられている。2つの支持プラットフォーム310は、移動可能な状態でレール334の上に取り付けられている。2つの支持プラットフォームはそれぞれ、85mmの幅336W及び300mmの長さ(図面の平面と垂直な長さ)を有する試験表面336を有する。試験表面336は、最小限の摩擦係数を有するように、研磨済みのステンレス鋼で作製されている。各プラットフォーム310は、個々のプラットフォームの位置を(四捨五入して0.01mm単位で)読み取るデジタル位置モニター338、及び、調節後にプラットフォーム310の位置を固定する止めねじ340を有する。2つのプラットフォームは、調整可能な間隙幅344を有する間隙342を形成する。2つのプラットフォーム310は、間隙の縁部において四角をなしており、プレート縁部は前面から後面に平行でなければならない。表面364は、同じ平面内に配置されるように、同じ高さでなければならない。
【0089】
試験片312には、例えば図1に示される吸収性物品を挙げることができる。以下に、試験片312の長手方向曲げ剛性を測定するための剛性試験を実行するために行う工程を説明する。試験片の長手方向曲げ剛性を試験するには、プランジャブレードを正確にそろえて(±0.02mm)、プランジャブレードが、支持プラットフォーム310の上面364に直交すると共に、間隙縁部366に対して斜めにならないようにする。位置モニター338を用いて、支持プラットフォーム310の2つの間隙縁部366の間が50.00±0.02mmになるように、間隙342の幅344を正確に設定し、プランジャブレード308を間隙342の中心に正確に(±0.02mm)置く。引張試験機を圧縮試験用にプログラムする。プランジャブレード308の材料接触縁320から、支持プラットフォーム310の上面364までが25mmになるように、標点距離を設定する。50mmの距離にわたって500mm/分で下がるようにクロスヘッドを設定する。データ収集速度を200Hzに設定する。
【0090】
試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、試験片を予調整する。予調整中、試験片は試験直前までパッケージ内で圧縮及び密封されたままであるべきである。試験片は、パッケージ内と同じ形状に折り畳まれた状態で試験され、1回より多くの回数を試験されるべきではない。
【0091】
長手方向曲げ剛性を試験するには、上側358を上に向けて、間隙342を覆うように、支持プラットフォーム310の上面364の上に試験片を平らに設置する。長手方向軸36がプランジャブレード308の長さ寸法と平行に、プランジャブレードのシャフト314の下で横方向38及び長手方向346の中心になるように、試験片を設置する。ロードセルをゼロに合わせ、引張試験機及びデータ収集を始める。
【0092】
力(N)対変位(m)の曲線から最大ピーク力(N)及び剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラムする。剛性は、この曲線の直線領域の力/変位曲線の傾きとして計算されるが、この傾きを計算するには、総ピーク力の少なくとも25%の最小線分を用いる。剛性は、0.1N/m単位で記録される。所定の製品に対して少なくとも5つのサンプルがこの方法で測定され、剛性値を合計して平均及び標準偏差を計算する。
【0093】
消費者は大抵、より小さく、環境により優しい製品梱包を好む。上述したように、圧縮性の増大はより小さいパッケージサイズをもたらし、そのため梱包材料、例えば吸収性物品の1パッケージ当たりに必要とされるフィルム材料の量を削減する。吸収性物品に使用される梱包材料の量を比較するための1つの方法は、パッケージ幅、高さ、及び深さを測定し、等式:表面積=(幅×高さ×2)+(幅×深さ×2)+(高さ×深さ×2)を利用してパッケージ表面積を計算することによって、バッグ又はフィルム利用率を計算することである。次いで、このパッケージ表面積をバッグのパッド数、即ちパッケージ内の吸収性物品の数で割って、1パッドあたりの表面積が得られる。しかしながら、そのような計算は、おむつのサイズに関連する相違を考慮できない。したがって、様々なパッケージのバッグ利用率を比較するための1つの方法は、パッケージ内の吸収性物品の折り畳まれたスタックの長さにおける違いを正規化することである。
【0094】
図5aに示されるように、パッケージ幅108は、おむつパッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義される。図5bに示されるように、パッケージ高さ120は、下パネルと上パネルの最高点との間の最大距離として定義される。図5cに示されるように、パッケージ深さ130は、おむつパッケージの前パネルと後パネルとの間の最大距離として定義される。
【0095】
したがって、バッグ利用率は、以下の等式により決定できる。
【数1】
【0096】
以下の表2から実施例1〜5の平均を使用して、バッグ利用率を以下のように決定する。
【数2】
【0097】
一実施形態では、本開示による吸収性製品は、0.031m2/pad/m未満のバッグ利用率を有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満、更に別の実施形態では、約0.029m2/pad/m未満のバッグ利用率を有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約0.027m2/pad/m〜約0.030m2/pad/mのバッグ利用率を有し得る。
【0098】
実施例
以下の実施例は、米国で市販されているおむつと、本開示により最適化されたパラメータを有するおむつとの間の比較を提供する。表2〜6は、以下に詳細に説明される、折り畳まれたスタックの長さ試験及びバッグ内スタック高さ試験により測定された様々なおむつパッケージのデータ(折り畳まれたスタックの長さ、バッグ内スタック高さ、及びバッグ利用率)を提供する。
【表2−1】
【表2−2】
【0099】
実施例1〜5は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ3、数量36、それぞれのロット番号UT915306F 10:09、UT915306F 09:50、UT916806B 06:17、UT915306F 09:50、及びUT9168068 06:17)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0100】
実施例6〜10は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ3、数量52、それぞれのロット番号UT815001B 22:24、BI913412B 00:20、BI913412B 00:20、BI913412B 00:19、及びBI913412B 00:20)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0101】
実施例11〜15は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ3、数量26、ロット番号BI914617B 23:58(実施例11及び12)、BI920317B 06:00(実施例13)、並びにBI920317B 01:19(実施例14及び15))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0102】
実施例16〜21は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ3、数量76、ロット番号9154U01142 02:35 15837(実施例16及び17)、9192U01142 09:41 38287(実施例18及び19)、並びに9095U01142 11:03 25875(実施例20及び21))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0103】
実施例22〜26は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ3、数量31、ロット番号9242U01762X1028、9242U01762X1009(実施例23〜26))。
【0104】
実施例27〜31は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ3、数量52、ロット番号9242U01762X1251(実施例27及び28)、並びに9242U011762X1317(実施例29〜31))。
【表3−1】
【表3−2】
【0105】
実施例32〜36は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ4、数量31、それぞれのロット番号PA913908B 20:06、BI917716B 22:41、WP 920310 F、PA913908B 20:05、及びWP 920310 F)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0106】
実施例37〜41は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ4、数量64、それぞれのロット番号UT916502B 2049 #9917、BI916812X 10:15 82616、BI919112X 11:16 331403、UT917102F 10:01 4548、及びUT917102F 09:57)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0107】
実施例42〜46は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ4、数量23、ロット番号BI911212B 21:24(実施例42〜44)、及びBI911212B 21:18(実施例45及び46))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0108】
実施例47〜51は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ4、数量27、それぞれのロット番号9200 UO1129 21:15(実施例47〜49)、9194UO1129 11:46、及び9214 UO1754 19:30)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0109】
実施例52〜56は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ4、数量27、ロット番号924762U01762X1755(実施例52、53及び55)、並びに924762U01762X1754(実施例54及び56))。
【0110】
実施例57〜61は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ4、数量46、ロット番号9247U01762X10:36)。
【表4】
【0111】
実施例62〜67は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ5、数量35、ロット番号PA919002B 04:11(実施例62及び63)、BI907015X 02:03 16118(実施例64及び65)、並びにPA915502F 17:00(実施例66及び67))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0112】
実施例68〜72は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ5、数量23、それぞれのロット番号PA914807X 17:15、PA914907X 02:04、及びPA917707B 04:55(実施例70〜72))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0113】
実施例73〜77は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ5、数量20、それぞれのロット番号UT918102F 16:33(実施例73〜75)、UT907802F 14:11、及びUT918102F 14:45)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0114】
実施例78〜83は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量56、ロット番号9208UO1130 08:07 02501(実施例78〜81)、及び9292UO1130 21:12 46676(実施例82及び83))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0115】
実施例84〜88は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ5、数量40、ロット番号9244U01762X1504)。
【表5】
【0116】
実施例89〜93は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ6、数量40、それぞれのロット番号PA901405B 03:52、PA901405B 03:54、WP 823109F、PA8142055 15:17、及びPA901505F 14:41)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0117】
実施例94〜98は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ6、数量34、それぞれのロット番号PA913107X 11:39、PA913107X 11:37、PA913207X 01:32、PA919007F 10:19、及びPA910207X 23:21)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0118】
実施例99〜103は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ6、数量20、ロット番号9141UO17642235(実施例81〜84)、及び9155UO17641647)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【表6−1】
【表6−2】
【表6−3】
【表6−4】
【表6−5】
【0119】
実施例104〜108は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(女児用S〜M、数量27、ロット番号PA19915B 23:25(実施例104、105及び108)、PA916113X 17:29(実施例106)、並びにPA916113X 17:31(実施例107))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0120】
実施例109〜113は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(女児用L〜XL、数量21、ロット番号PA920414F 17:46(実施例109及び110)、PA915614B 01:54、PA915414F 10:38、並びにPA915614B 01:52)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0121】
実施例114〜118は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(男児用S〜M、数量15、それぞれのロット番号PA917215F 15:09、PA917915F 16:02、PA917915F 16:04、PA916315F 10:44、及びPA917915F 16:04)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0122】
実施例119〜123は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(男児用L〜XL、数量21、ロット番号PA919613F 14:33(実施例119及び120)、並びにPA920914F 18:05(実施例121〜123))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0123】
実施例124〜128は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用2T/3T、数量44、それぞれのロット番号PA920017F 07:03、PA920910B 03:55、PA919917B 06:28、並びにPA920910B 04:17(実施例127及び128))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0124】
実施例129〜133は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用3T/4T、数量23、それぞれのロット番号BI919619B 20:40、BI917919B 05:35(実施例130〜132)、及びPA917009X 19:14)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0125】
実施例134〜138は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用4T/5T、数量19、ロット番号PA921018F 10:48)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0126】
実施例139〜143は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用2T/3T、数量26、ロット番号PA922610F08:48(実施例139及び140)、PA921210B23:28、PA92120B23:21、並びにPA92120B23:20)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0127】
実施例144〜148は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用3T/4T、数量23、ロット番号PA92189B02:00(実施例144〜147)、及びPA919312B03:07)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0128】
実施例149〜153は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用4T/5T、数量19、ロット番号PA920718F 12:39(実施例139〜142)、並びにPA915818X 03:06)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0129】
実施例154〜158は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用2T/3T、数量26、ロット番号PA914610X 01:46(実施例154〜157)、並びにUT911011F 09:25)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0130】
実施例159〜163は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用3T/4T、数量23、ロット番号UT911812B 23:34(実施例159及び160)、UT919412F07:36(実施例161)、並びにBI917219B 03:11(実施例162及び163))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0131】
実施例164〜168は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用4T/5T、数量19、ロット番号UT909610B 23:35(実施例164〜166)、並びにBI912818F 08:46(実施例167及び168))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0132】
実施例169〜173は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用2T/3T、数量26、ロット番号WP919510F(実施例169〜172)、並びにPA914810X 18:23)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0133】
実施例174〜178は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用3T/4T、数量23、ロット番号UT917312B 21:51(実施例174及び175)、UT917312B 17:43(実施例176及び177)、並びにUT917312F 17:42)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0134】
実施例179〜183は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用4T/5T、数量19、ロット番号BI910818B 23:42(実施例179及び180)、PA911418X 02:48(実施例181)、並びにBI919918B 01:34(実施例182及び183))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0135】
実施例184〜188は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(女児用サイズ4、数量26、ロット番号9215U0175512:45、9214U0175516:19(実施例185〜187)、及び9214U175512:46)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0136】
実施例189〜193は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(女児用サイズ5、数量23、ロット番号914U0112806:15、9205U0175520:33、及び918U0175517:44(実施例191〜193))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0137】
実施例194〜198は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(男児用サイズ4、数量26、ロット番号9109U01701R06:26(実施例194及び195)、9191U0175503:59(実施例196及び197)、並びに9109U1701R06:25)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0138】
実施例199〜203は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(男児用サイズ5、数量23、ロット番号9227U0175510:51(実施例199及び200)、9123U0175504:27、9207U175519:34、並びに9207U0175519:30)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0139】
実施例204〜208は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(女児用サイズS/M、数量17、ロット番号9213U0112601:47(実施例204〜207)、及び9156U0112600:34)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0140】
実施例209〜213は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(女児用サイズL/XL、数量13、ロット番号9030U0112620:06、9030U0112616:52、及び9136U0112600:40(実施例211〜213))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0141】
実施例214〜218は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(男児用サイズS/M、数量17、ロット番号9091U0112623:43、9147U0112621:33、9212U0112618L54、並びに9220U0112603:23(実施例217及び218))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0142】
試験方法
以下に記載される試験方法及び装置は、本開示の実施形態を試験するのに有用であり得る。
【0143】
剛性試験
剛性試験は上記に詳述される。
【0144】
バッグ内スタック高さ
バッグ内スタック高さは以下のように測定される。
【0145】
機器
・おもりを加えるための水平摺動プレート(垂直平面で上下に動く水平プレート)を含むおむつパッケージ化万能試験機(Universal Diaper Packaging Tester)(UDPT)(モデル番号M−ROEL;機械番号MK−1071)。これは、吊るしたおもりで相殺されて、水平摺動プレートアセンブリからおむつパッケージに下方への力が加えられていないことを常に確実にする。UDPTは、Matsushita Industry Co.LTD、7−21−101 Midorigaoka−cho、Ashiya−city、Hyogo、JAPAN、郵便番号659−0014から入手可能である。
・850g(±5g)のおもり。
【0146】
定義
・図5aに示されるように、パッケージ幅108は、おむつパッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義される。
・バッグ内スタック高さ=(パッケージ幅/1スタック当たりのパッド数)×おむつパッド10枚。
【0147】
装置較正
・水平摺動プレートを、その底部が試験機底板に触れるまで引き下げる。
・水平摺動スケールの横に位置するデジタルメーターを、ゼロの印に合わせる。
・水平摺動プレートを上げて、試験機底板から離す。
【0148】
試験手順
・おむつパッケージのサイドパネルの1つを、試験機底板の中央に立ててその幅に沿って置く。試験されるパッケージに垂直摺動プレート(水平平面で左右に動く垂直プレート)が触れないように、垂直摺動プレートを確実に右に引く。
・垂直摺動プレートに、850gのおもりを加える。
・水平摺動プレートを、その底部がパッケージの所望の最も高い点に軽く触れるまで、下方にゆっくりと摺動させる。
・パッケージの幅をmmで測定する(底板の頂部から、おむつのパッケージの頂部までの距離)。デジタルメーターに示される読み取り値を記録する。
・850gのおもりを取り除く。
・水平摺動プレートを上げて、おむつパッケージから離す。
・おむつのパッケージを取り除く。
【0149】
計算/記録
・「バッグ内スタック高さ」=(パッケージ幅/1スタック当たりのパッド数)×10を計算し記録する。
・サンプルの識別、即ち、試験される製品の完全な記載(製品の商品名/サイズ)を記録する。
・各幅測定に関する決定値を1mm単位で記録する。
【0150】
所定の製品に関して同じパッド数を有する少なくとも5つのおむつパッケージをこの方法で測定し、バッグ内スタック高さの値を合計して、平均及び標準偏差を計算する。
・測定されるパッケージの製造日を記録する(パッケージコーディングから得られる)。
・試験日及び使用される分析方法を記録する。
【0151】
折り畳まれたスタックの長さ
折り畳まれたスタックの長さは、以下のように測定される。
【0152】
機器
・おもりを加えるための水平摺動プレート(垂直平面で上下に動く水平プレート)を含むおむつパッケージ化万能試験機(UDPT)(モデル番号M−ROEL;機械番号MK−1071)。これは、吊るしたおもりで相殺されて、水平摺動プレートアセンブリからおむつパッケージに下方への力が加えられていないことを常に確実にする。UDPTは、Matsushita Industry Co.LTD、7−21−101 Midorigaoka−cho、Ashiya−city、Hyogo、JAPAN、郵便番号659−0014から入手可能である。
・850g(±5g)のおもり。
【0153】
定義
・図7a及び7bに示されるように、パッドのノーズ部142は、吸収性物品の外側のパッド折り畳み部分であり、パッドのテール部140は、吸収性物品の外側のエンドフラップ端部である。
・図7a及び7bに更に示されるように、スタック長さは、おむつパッド10枚の、折り畳まれたパッドの平均長さ144である。
【0154】
装置較正
・水平摺動プレートを上げて試験機底板から離して、おむつのスタックを試験機底板に設置させる。
・垂直摺動プレート(水平平面で左右に動く垂直プレート)が垂直固定プレートに触れるまで、垂直摺動プレートを左に動かす。
・水平摺動プレートの横に位置するデジタルメーターを、ゼロの印に合わせる。
・垂直摺動プレートを右に動かして、おむつのスタックを試験機底板に設置させる。
【0155】
スタック長さ
準備
・10個のおむつを試験機底部上で個々に重ねて置く。テープ付きのおむつに関しては、ランディング領域側をUDPT内で上向きにする。パンツに関しては、前側をUDPT内で上向きにする。
・10個のおむつのスタックを、折り畳まれたパッド長さに沿って(「ノーズ部」は垂直固定プレートに面する)試験機底部上に、スタックと垂直固定プレートとの間に十分な接触が得られるように設置する。
【0156】
試験手順
・水平摺動プレートに、850gのおもりを加える。
・水平摺動プレートを、その底部がおむつのスタックに軽く触れるまで、下方にゆっくりと摺動させる。プレートがおむつスタックで静止するように、プレートを解放する。
・おもりが乗ったスタックを15秒間調整する。
・垂直摺動プレートが第1のパッドのテール部に触れるまで、垂直摺動プレートを垂直固定プレートに向けて動かす。垂直摺動プレートが第1のパッドのテール部に接触すると同時にプレートを動かすのを止める。
・デジタルメーターに示される読み取り値を記録する。
・850gのおもりを取り除く。
・水平摺動プレートを上げて、おむつのスタックから離す。
・おむつのスタックを取り除く。
【0157】
計算/記録
・スタック長さの測定値を記録する。所定の製品に関して少なくとも5つのサンプル(同じパッド数を有する5つのおむつパッケージ)をこの方法で測定し、折り畳まれたスタック長さの値を合計して、平均及び標準偏差を計算する。
・サンプルの識別、即ち、試験される製品の完全な記載(製品の商品名/サイズ)を記録する。
・測定されるパッケージの製造日を記録する(パッケージコーディングから得られる)。
・試験日及び使用される分析方法を記録する。
【0158】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0159】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体が参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本明細書における用語のいかなる意味又は定義が、参照により組み込まれる文書の同じ用語のいかなる意味又は定義と矛盾する限りにおいて、本明細書における当該用語の意味又は定義が優先されるものとする。
【0160】
本発明の特定の実施形態が説明及び記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して吸収性製品、より具体的には、改善されたパッケージ効率を呈する柔軟性のある使い捨て吸収性物品を含むパッケージ、結果として、より小さく環境により優しい製品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ、パンツ型おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁用下着、吸収性挿入物などの吸収性物品は、身体排出物を吸収し、収容する。そのような物品は、身体排出物が、吸収性物品の着用者に接触する衣類又はその他の物品、例えば寝具等を汚し、濡らし、ないしは別の方法で汚染するのを防止することを目的としている。吸収性物品は、乾燥した状態で、又は尿(若しくはその他の身体排出物)を含んだ状態で、数時間着用され得る。濡れた状態及び乾燥した状態の両方におけるそのような吸収性物品のフィット性及び快適さを常に改善しようとする努力がなされている。
【0003】
現在の多くの吸収性物品、特にエアフェルト(又はセルロース)の吸収性コアを有するものは、下着内に最初に設置したときには柔らかく柔軟性があるが、濡れると硬くなる。そのような、柔軟性があるが硬くなる性質は、他の種類のコアを有する吸収性物品でも見られる。更に、そのようなエアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品は、通常分厚い。全体的に、エアフェルト(又はセルロース)を利用するこれまでの吸収性物品は分厚く、多少着心地が悪い。
【0004】
その上、そのようなエアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品は、そのような物品内の大量の空隙(例えば、セルロース繊維の間)が1パッケージ当たりのより少ない吸収性物品及び1箱当たりのより少ないパッケージにつながるため、出荷効率が悪い。製品の圧縮は、エアフェルト(又はセルロース)の吸収性物品の梱包効率を増大させ得るが、圧縮しすぎると、そのような吸収性物品の吸収力有効性が低減される。更に、圧縮しすぎると、製品が硬くなり着心地が悪くなることにより、又は吸収性物品の個々の構成要素、例えば吸収性コアの見かけ柔らかさが低減することにより、そのような吸収性物品の美的魅力を低減させ得る。セルロースを含む吸収性パッドを圧縮して薄い形状を得ると、パッド内に硬い場所ができ、その結果、より剛性のパッド及び均一性に欠けた吸収性材料となることが多い。
【0005】
これまでのエアフェルト吸収性物品の大きな体積/重量比のため、そのような物品の出荷及び梱包は、殆どの場合、重量ではなく体積により制限される。言い換えると、これまでのエアフェルト吸収性物品を梱包及び/又は出荷する際、コンテナ又は車両の最大重量容量に達する前に、コンテナ又は車両の最大体積に達する。これでは、コンテナ又は車両の最大重量負荷能力が十分利用されていないため、出荷の不効率をもたらす。本質的に、出荷される吸収性物品内の空気の量のせいで、出荷能力が損なわれる。
【0006】
吸収性微粒子ポリマー材料などの吸収性ポリマー材料(超吸収性ポリマーとしても知られる)を含めることにより、使い捨ておむつなどの吸収性物品に改善がなされてきた。吸収性微粒子ポリマー材料は、液体を吸収し、膨張し、吸収性微粒子ポリマーが、吸収力、フィット性及び/又は快適さを最適化する特定のパターン、構成、又はマトリックスで配置されたときに、特に有効であり得る。エアフェルトコアと吸収性ポリマー材料との組み合わせにより、以前のおむつより薄く、より柔軟性があり、より吸収性のあるおむつが得られる。このタイプのおむつの構造は現在普及しており、ここしばらく使用されてきた。しかしながら、これらのおむつは依然としてある程度、分厚く、濡れたときに硬く、様々な店舗への出荷には効率が悪いとみなされる。
【0007】
したがって、使い心地がより良く、濡れても柔軟性を維持し、様々な店舗に出荷するコスト効率がより良い、より薄く、あまり分厚くないおむつを有することが望ましい。分厚さを低減させるための1つの選択肢は、吸収性コアからエアフェルトを減らす又は排除することである。この取り組みで難しい点は、吸収性物品が乾燥しているか濡れているかにかかわらず、吸収性微粒子ポリマー材料が、その材料の不動化を助けるエアフェルトコアなしに吸収性物品内でその意図する場所に固定されたままであることも余儀なくされることである。いくつかの近年の公開文献は、エアフェルトコアを低減又は排除し、不動化した吸収性微粒子ポリマー材料と組み合わせたおむつを開示している。例えば、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、米国特許公開第2008/0312617号に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許公開第2008/0312617号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の出願は、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品のための吸収性コアを開示しているが、パッケージに入れるよう圧縮した際に物品に硬く剛性の場所ができないようにする構造に対するニーズはいまだに存在する。そのような物品の製品配送及び出荷を十分に最適化する構造(単位体積当たりのより多い物品、及び梱包される物品数当たりのより少ない梱包の観点からの最適化)に対するニーズも存在する。これらのタイプの出荷効率は、物品を様々な店舗及び倉庫に出荷するのに必要なパレットの数及びトラックの数を減らすことにより、そのような物品の出荷の環境に対する影響を低減する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態では、吸収性製品は内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【0011】
別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する。
【0012】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈し、使い捨て吸収性物品は、剛性試験に従って測定したとき、約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する。
【0013】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【0014】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、を含むシャーシを有する。吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する。
【0015】
更に別の実施形態では、吸収性製品は、内部空隙と外面とを有するパッケージと、パッケージの内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品と、を含む。使い捨て吸収性物品のそれぞれは、トップシートと、バックシートと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、第2の腰部区域から横方向に外側に延び、第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する。吸収性物品は、幼児用おむつ及び小児用おむつからなる群から選択される。吸収性製品は、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本明細書は、発明とみなされる主題を特に指摘して明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、様々な実施形態が、添付の図面と関連させた以下の説明から更によく理解されると考えられる。
【図1】実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品の平面図。
【図2】図1の吸収性物品の断面図。
【図3】図1及び2の吸収性物品の吸収性コア層の部分断面図。
【図4】別の実施形態による吸収性コアの部分断面図。
【図5A】パッケージの幅を示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの側面図。外側表面は、明確にする目的で透明に図示されている。
【図5B】パッケージの高さを示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの側面図。外側表面は、明確にする目的で透明に図示されている。
【図5C】パッケージの深さを示す、一実施形態による吸収性物品のパッケージの斜視図。
【図6A】上部固定具アセンブリ及び下部固定具アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。
【図6B】試験片を嵌め込む上部固定具アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。
【図6C】上部固定具アセンブリの正面平面詳細図。
【図6D】図6Cのプランジャブレードの詳細図。
【図6E】上部固定具アセンブリの右側面詳細図。
【図6F】下部固定具アセンブリの正面平面詳細図。
【図7A】二つ折りにされた吸収性物品の側面図。
【図7B】三つ折りにされた吸収性物品の側面図。
【0017】
本明細書の図面は、必ずしも一定の比率の縮尺で描かれてはいない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
「吸収性物品」とは、身体排出物を吸収及び収容するデバイスを指し、より詳細には、着用者の体に接して又は近接して設置されて、体から排出される様々な排出物を吸収し封じ込めるデバイスを指す。吸収性物品には、おむつ、トレーニングパンツ、及び成人失禁用下着を挙げることができる。
【0019】
「吸収性コア」は、吸収性物品が受け取った液体を吸収し保管するために、吸収性物品のトップシートとバックシートとの間に通常配置される構造体を意味し、1つ以上の基材と、1つ以上の基材上に配置された吸収性ポリマー材料と、吸収性微粒子ポリマー材料を1つ以上の基材上に不動化するための、吸収性微粒子ポリマー材料上及び1つ以上の基材の少なくとも一部分上の熱可塑性組成物と、を含み得る。多層の吸収性コアにおいて、吸収性コアはカバー層を包含してもよい。1つ以上の基材及びカバー層は、不織布を備えてもよい。更に、吸収性コアは、実質的にセルロースを含まなくてもよい。吸収性コアは、1つ以上の基材、吸収性ポリマー材料、熱可塑性組成物、所望によりカバー層、及び所望により補助接着剤を含む。
【0020】
「吸収性ポリマー材料」、「吸収性ゲル材料」、「AGM」、「超吸収体」及び「超吸収性材料」は、本明細書においては同じ意味で使用され、浸透作用により少なくともそれ自体の重量の5倍の0.9%食塩水溶液を吸収することができる実質的に非水溶性のポリマー粒子を指す。
【0021】
「吸収性微粒子ポリマー材料」は、乾燥した状態で流動可能なように粒子状形態である吸収性ポリマー材料を指すために本明細書で使用される。
【0022】
「吸収性微粒子ポリマー材料領域」は、本明細書で使用するとき、第1の基材及び第2の基材が多数の超吸収性粒子によって隔てられたコアの領域を指す。吸収性微粒子ポリマー材料領域の境界は、重なり合った形の外辺部により画定される。第1の基材と第2の基材との間の外辺部の外側にはいくらかの外部超吸収性粒子が存在してもよい。
【0023】
「捕捉システム」とは、吸収性コアが体液を吸収できるまで体液の一時的リザーバとして機能する構造体を意味する。捕捉システムは、吸収性コアと直接接触していてもよく、トップシートとバックシートとの間に存在する。捕捉システムは、単一層であってもよく、又は、着用者の皮膚に面する上部捕捉層及び着用者の衣類に面する下部捕捉層などの複数の層を含んでもよい。捕捉システムは、尿の噴出のような急増する液体を受け取るように機能してもよい。
【0024】
「エアフェルト」又は「セルロース」は、本明細書では同じ意味で使用され、セルロース繊維の一形態である粉砕木材パルプを指す。
【0025】
「使い捨て」は、通常の意味では、様々な期間にわたって限定された使用回数、例えば、約20回未満、約10回未満、約5回未満、若しくは約2回未満の後に、処分される又は廃棄される物品を意味するのに使用される。
【0026】
「おむつ」とは、着用者の腰部及び脚部を取り巻くように、胴体下部の周囲で乳児及び失禁症状のある人によって一般に着用され、特に尿及び糞便を受け取り収容するように構成されている吸収性物品を指す。「おむつ」という用語には、本明細書で使用する場合、以下で定義されている「パンツ」も含まれる。
【0027】
「繊維」及び「フィラメント」は、同じ意味で使用される。
【0028】
「不織布」は、一方向に又は不規則に配向され、摩擦及び/又は粘着及び/又は接着により固着された繊維の、人造シート、ウェブ、又はバットであるが、紙と、縫うかどうかを問わず、織られた、編まれた、房状の、糸若しくはフィラメントの結合を組み込んでステッチボンドされた、又は湿式ミリングによるフェルト加工された製品と、を除く。繊維は天然起源のものであっても人工起源のものであってもよく、ステープル又は連続フィラメントであっても、若しくはその場で形成されてもよい。市販の繊維は、約0.001mm未満から約0.2mmを超える範囲の直径を有し、いくつかの異なる形態、短繊維(ステープル繊維又は細断繊維として知られる)、連続単繊維(フィラメント又はモノフィラメント)、連続フィラメントの撚っていない束(麻くず(tow))、及び連続フィラメントの撚り束(編み糸)、によって提供される。不織布は、メルトブローイング、スパンボンディング、溶剤紡糸、電界紡糸、及びカーディングなど、多くの方法により形成できる。不織布の坪量は通常、1平方メートル当たりのグラム(gsm)で表される。
【0029】
「乳児用」おむつとは、通常、約0〜6ヶ月の幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループのおむつでは、4つのサイズが一般的である:早産児(約2721.6g(6lbs)まで)、新生児(約4535.9g(10lbs)まで)、サイズ1の乳児(通常は約3628.7〜6350.3g(8〜14lbs))、及びサイズ2の乳児(通常は約5443.1〜8164.7g(12〜18lbs))。このタイプのおむつの設計の特徴は、柔らかさ及び/又は皮膚に対して優しいなどの効果に焦点を当てるのが一般的である。
【0030】
「幼児用」おむつとは、通常、約6〜12ヶ月の幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループのおむつでは、5つのサイズが一般的である:サイズ3(約7.3〜12.7kg(16〜28lbs))、サイズ4(約10.0〜16.8kg(22〜37lbs))、サイズ5(約12.2kg(27lbs)より大きい)、サイズ6(約15.9kg(35lbs)より大きい)、及びサイズ7(約18.6kg(41lbs)より大きい)。このタイプのおむつの設計の特徴は、フィット性及び伸縮性などの効果に焦点を当てるのが一般的であり、幼児がはったり歩いたりする際の更なる柔軟性を可能にする。
【0031】
「小児用」おむつとは、通常、約12ヶ月を超え、トイレ施設の使用を学ぶ段階にいる可能性がある幼児を対象とする吸収性物品を指す。このグループでは、3つのサイズが一般的である:サイズ4(約7.3〜15.4kg(16〜34lbs))、サイズ5(約13.6〜18.1kg(30〜40lbs))、及びサイズ6(約16.8kg(37lbs)より大きい)。このタイプのおむつの設計の特徴は、フィット性及び設置/除去の簡単さなどの効果に焦点を当てるのが一般的であり、幼児がトイレ施設使用の訓練をする際により便利にする。これらのおむつは、以下に定義されるようにパンツ若しくはトレーニングパンツとして設計されてもよく、又は単により大きいサイズのおむつであってもよい。上記の様々なサイズの重複した体重範囲は、成長の各段階にいる幼児の様々なサイズ及び体形に対応するためである。
【0032】
「パンツ」又は「トレーニングパンツ」とは、本明細書で使用するとき、乳児又は大人の着用者用に設計された腰部開口部及び脚部開口部を有する使い捨て衣類を指す。パンツは、着用者の脚を脚部開口に挿入して、パンツを着用者の胴体下部周りの適所まで滑らせることによって、着用者の定位置に設置されてもよい。パンツは、再び取り付け可能な及び/又は再び取り付け不可能な接着(例えば、縫い目、溶接、接着剤、粘着接着、締め具など)を用いて、物品の一部分を共に接合することが挙げられるが、これらに限定されない、いずれかの好適な技術により予備成形されてもよい。パンツは、物品の周囲沿いのいずれかの箇所で(例えば、側面締結、前側腰部締結)予備形成されてよい。「パンツ(単数又は複数)」という用語が本明細書では使用されるが、パンツは一般に、「閉止おむつ」、「予締結おむつ」、「プルオン型おむつ」、「トレーニングパンツ」、及び「おむつパンツ」とも呼ばれる。好適なパンツが、米国特許第5,246,433号(Hasseら、1993年9月21日発行)、米国特許第5,569,234号(Buellら、1996年10月29日発行)、米国特許第6,120,487号(Ashton、2000年9月19日発行)、米国特許第6,120,489号(Johnsonら、2000年9月19日発行)、米国特許第4,940,464号(Van Gompelら、1990年7月10日発行)、米国特許第5,092,861号(Nomuraら、1992年3月3日発行)、米国特許公開第2003/0233082 A1号、題名「Highly Flexible And Low Deformation Fastening Device」(2002年6月13日出願)、米国特許第5,897,545号(Klineら、1999年4月27日発行)、米国特許第5,957,908号(Klineら、1999年9月28日発行)に開示されている。
【0033】
「実質的にセルロースを含まない」又は「実質的にエアフェルトを含まない」とは、本明細書では、10重量%未満のセルロース繊維、5%未満のセルロース繊維、1%未満のセルロース繊維を含有する、セルロース繊維を含有しない、又は微量を超えたセルロース繊維を含有しない、吸収性コアなどの物品を述べるのに使用される。微量のセルロース繊維は、吸収性コアの薄さ、吸収性コアの柔軟性、又は吸収性コアの吸収力に実質的に影響しない。例えば、吸収性コアのセルロース繊維の重量%は、吸収性コア内に見られる吸収性微粒子ポリマー材料及びセルロース繊維の総量を基に計算される。
【0034】
「実質的に連続的に分布した」は、本明細書で使用するとき、吸収性微粒子ポリマー材料領域内で第1の基材と第2の基材が多数の超吸収性粒子によって隔てられていることを示す。吸収性微粒子ポリマー材料領域において第1の基材と第2の基材との間に小さな偶然接触領域は存在してもよいことが認められる。第1の基材と第2の基材との間にある偶然接触領域は、意図的であっても意図的でなくてもよい(例えば人工物の製造)が、枕状体(pillows)、ポケット、管、キルトパターンなどのような幾何学的配置を形成しない。
【0035】
「熱可塑性接着剤材料」は、本明細書で使用するとき、乾燥した状態及び濡れた状態の両方において超吸収性材料を不動化する目的で超吸収性材料に塗布され、繊維が形成されるポリマー組成物を含むものと解される。本発明の熱可塑性接着剤材料は、超吸収性材料を覆って繊維性網状組織を形成する。
【0036】
「厚さ」及び「キャリパー」は、本明細書において同じ意味で使用される。
【0037】
「バッグ内圧縮」とは、本明細書で使用するとき、ポリ袋内で圧縮下にて測定して、10のおむつパッドのスタックの高さ(バッグ内スタック高さ)を1から引いたものをミリメートルで表し、それを圧縮前の同じタイプの10のおむつパッドのスタックの高さで割り、それに100をかけたもの、即ち(1−バッグ内スタック高さ/圧縮前のスタック高さ)×100(パーセントで報告)である。
【0038】
実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、Procter and Gamble Company所有の米国特許公開第2008/0312617号に開示されている。おむつなどの、実質的にエアフェルトを含まない吸収性コアを有する吸収性物品が、図1に示されている。おむつ10は、その広げられた非収縮(弾性による収縮がない)状態で示され、おむつ10の一部は、おむつ10の下層構造をより明瞭に示すために、切り取られている。着用者に接触するおむつ10の部分は、図1において観察者の方を向いている。おむつ10は、一般に、シャーシ12と、シャーシ内に配置される吸収性コア14とを含んでもよい。
【0039】
図1におけるおむつ10のシャーシ12は、おむつ10の本体を含んでもよい。シャーシ12は、液体透過性であり得るトップシート18、及び/又は液体不透過性であり得るバックシート20を包含する外側カバー16を含んでもよい。吸収性コア14は、トップシート18とバックシート20との間に包まれていることもある。シャーシ12は、サイドパネル22、弾性レッグカフ24、及び弾性ウエスト機構26を更に含んでもよい。
【0040】
レッグカフ24及び弾性ウエスト機構26は通常、弾性部材28をそれぞれ含んでもよい。おむつ10の1つの末端部は、おむつ10の第1腰部区域30として構成されてもよい。おむつ10の反対側の末端部は、おむつ10の第2腰部区域32として構成されてもよい。おむつ10の中間部分は、股領域34として構成されてもよく、これは、第1腰部区域30と第2腰部区域32との間を長手方向に延びている。腰部区域30及び腰部区域32は、着用者のウエストの周りでギャザーを寄せて改善されたフィット性及び封入性をもたらすように、弾性要素を包含してもよい(弾性ウエスト機構26)。股領域34は、おむつ10が着用されたとき、通常、着用者の脚の間に配置される、おむつ10の部分である。
【0041】
おむつ10は、その長手方向軸36及び横断方向軸38と共に図1に描かれている。おむつ10の外周40は、長手方向縁部42がおむつ10の長手方向軸36に対して概ね平行に延び、終縁部44がおむつ10の横断方向軸38に対して概ね平行に長手方向縁部42の間を延びる、おむつ10の外側縁部によって画定される。シャーシ12は、締結装置もまた含んでよく、これは少なくとも1つの締結部材46と、少なくとも1つの格納されたランディング領域48とを包含してもよい。
【0042】
また、前及び後耳パネル、ウエストキャップ機構、弾性体などを含む、当該技術分野において既知のその他の機構をおむつ10に搭載して、フィット性、封入性、美的特性を向上させてもよい。このような追加機構は当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第3,860,003号及び米国特許第5,151,092号に記載されている。
【0043】
おむつ10を着用者の周りの所定位置に保持するために、第1腰部区域30の少なくとも一部は、締結部材46によって第2腰部区域32の少なくとも一部に取り付けられて、脚部開口部(単数又は複数)及び物品の腰部を形成することができる。締結する時、締結装置が物品の腰部周辺の引張荷重を支える。締結装置により、物品のユーザーは、締結装置の1つの要素、例えば締結部材46を持ち、少なくとも2箇所で第1腰部区域30を第2腰部区域32に連結させることができる。これは、締結装置要素間の固着強度の操作により達成されてもよい。一実施形態では、締結部材46は、テープタブ締結具、フック・ループ式ファスナー、マッシュルーム・ループ式ファスナー、スナップ、ピン、ベルトなど、及びそれらの組み合わせを含んでもよい。通常、締結部材46は、再締結可能、又は再閉止可能であるように構成されている。実施形態によっては、締結部材46は、締結要素、例えば外側カバー16と係合又は別の方法で接合するように構成されてもよい。他の実施形態では、締結要素は、締結具ランディング領域48であり得る。締結具ランディング領域48は、前側腰部区域30にある外側カバー16に位置する一片のループ状材料であり得、フック型締結部材46に係合するように構成されている。代替的実施形態では、ランディング領域48は、テープタブ締結部材46と係合するように構成されたフィルムであってよい。
【0044】
おむつ10は、再閉止可能な締結装置を備えてもよく、あるいは、パンツ型おむつの形態で提供されてもよい。吸収性物品がおむつである場合、おむつを着用者に固定するために、シャーシに接合した再閉止可能な締結装置を含むことが可能である。吸収性物品がパンツ型おむつである場合、物品は、シャーシに、また互いに接合した少なくとも2つのサイドパネルを含み、パンツを形成してもよい。締結装置及びそのいずれの構成要素も、このような使用に好適ないずれの材料を包含してもよく、それにはプラスチック、フィルム、発泡体、不織布、織布、紙、ラミネート、繊維強化プラスチックなど、又はそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。締結装置を構成する材料は、可撓性であってよい。可撓性により、締結装置を体の形状に適合させることができ、それ故に、締結装置が着用者の皮膚に刺激を与えたり傷つけたりする可能性を低減させることができる。
【0045】
一体型吸収性物品の場合、シャーシ12及び吸収性コア14は、おむつの複合構造を形成するために追加される他の機構と共におむつ10の主構造を形成してもよい。トップシート18、バックシート20、及び吸収性コア14は、様々な周知の構成に組み合わせることができるが、いくつかのおむつ構成が米国特許第5,554,145号、題名「Absorbent Article With Multiple Zone Structural Elastic−Like Film Web Extensible Waist Feature」(Roeら、1996年9月10日発行)、米国特許第5,569,234号、題名「Disposable Pull−On Pant」(Buellら、1996年10月29日発行)、及び米国特許第6,004,306号、題名「Absorbent Article With Multi−Directional Extensible Side Panels」(Roblesら、1999年12月21日発行)に概して述べられている。
【0046】
図1のトップシート18は、全体的に又は部分的に伸縮性を持たせてもよく、又は縮小してトップシート18と吸収性コア14との間に空間を提供してもよい。伸縮性のある、又は縮小させたトップシートを包含する代表的な構造は、米国特許第5,037,416号(Allenら、1991年8月6日発行)、題名「Disposable Absorbent Article Having Elastically Extensible Topsheet」、及び米国特許第5,269,775号(Freelandら、1993年12月14日発行)、題名「Trisection Topsheets for Disposable Absorbent Articles and Disposable Absorbent Articles Having Such Trisection Topsheets」に更に詳細に記載されている。
【0047】
バックシート26は、トップシート18に接合されてもよい。バックシート20は、吸収性コア14に吸収され、おむつ10内に収容される排出物が、ベッドシーツ及び下着などの、おむつ10に接触する可能性があるその他の外部物品を汚すのを防ぎ得る。バックシート26は、液体(例えば、尿)に対して実質的に不透過性であってもよく、不織布のラミネート及び約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有する熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを含んでもよい。好適なバックシートフィルムとしては、Tredegar Industries Inc.(Terre Haute,Ind.)によって製造され、商標名X15306、X10962、及びX10964で販売されるものが挙げられる。他の好適なバックシート材料としては、蒸気をおむつ10から逃がす一方で液体排出物がバックシート10を通過するのを依然として防止する通気性材料を挙げてもよい。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブのような材料、フィルムコートされた不織布ウェブのような複合材料、及びMitsui Toatsu Co.(Japan)によりESPOIR NO(登録商標)の表記で製造されるような、またEXXON Chemical Co.(Bay City,Tex.)によりEXXAIRE(登録商標)の表記で製造されるようなミクロ孔質フィルムを挙げてもよい。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、Clopay Corporation,Cincinnati,OhioからHYTREL(登録商標)ブレンドP183097の名称で入手できる。そのような通気性複合材料は、国際出願番号WO 95/16746(1995年6月22日公開、E.I.DuPont)に、より詳細に述べられている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを含む他の通気性バックシートが、米国特許第5,571,096号(Dobrinら、1996年11月5日発行)に記載されている。
【0048】
バックシートは、WSP 70.5(08)に従って、37.8℃及び相対湿度60%で測定され、約2000g/24h/m2を超える、約3000g/24h/m2を超える、約5000g/24h/m2を超える、約6000g/24h/m2を超える、約7000g/24h/m2を超える、約8000g/24h/m2を超える、約9000g/24h/m2を超える、約10000g/24h/m2を超える、約11000g/24h/m2を超える、約12000g/24h/m2を超える、約15000g/24h/m2を超える水蒸気透過率(WVTR)を有することができる。
【0049】
図2は、図1の断面線2−2に沿った図1のおむつ10の断面図を示す。着用者に面する側から順に、おむつ10は、トップシート18と、吸収性コア14の構成要素と、バックシート20と、を含んでもよい。おむつ10は、液体透過性トップシート18とバックシート20との間に配置される捕捉システム50を更に含んでもよい。一実施形態では、おむつ10は、液体透過性トップシート18と吸収性コア14の着用者に面する側との間に配置される捕捉システム50を含んでもよい。捕捉システム50は、吸収性コア14と直接接触していてもよい。捕捉システム50は、単一層を含んでもよく、又は、着用者の皮膚に面する上部捕捉層52及び着用者の衣類に面する下部捕捉層54などの多層を含んでもよい。捕捉システムは、尿の噴出のような急増する液体を受け取るように機能してもよい。換言すれば、捕捉システム50は、吸収性コア14が液体を吸収できるまで液体の一時的リザーバとしての機能を果たしてもよい。
【0050】
下部捕捉層54は、高い流体吸い上げ能力を有し得る。流体吸い上げは、吸収性材料の1グラム当たりに吸収された流体のグラムで測定されて、「最大吸い上げ」値により表される。したがって、高い流体吸い上げは、材料の高い容量に対応しており、捕捉材料により吸収されるべき流体の完全な捕捉を確実にするので有益である。下部捕捉層54は、約10g/gの最大吸い上げを有し得る。
【0051】
上部捕捉層54の関連属性は、その中間脱着圧(MDP)である。MDPは、付加される2.1kPa(0.3psi)の機械的圧力の下で、0cmの毛管吸引高さにおいて、下部捕捉層54をその容量の約50%まで脱水するのに必要とされる、毛管圧力の度合いである。一般に、比較的より低いMDPが有用であり得る。より低いMDPによって、下部捕捉層54は、上部捕捉材料からより効果的に排液させることが可能になってもよい。下部捕捉層54が毛管力によって液体を縦方向に移動させる能力は、重力、及び上部捕捉層の脱着と関連した対向する毛管力によって直接的に影響される。これらの毛管力を最小限に抑えると、下部捕捉層54の性能に好影響を与えることがある。しかしながら、下部捕捉層54はまた、上方の層(特に上部捕捉層52及びトップシート18)から排液するために、また、液体が吸収性コア構成要素によって離隔されるまで液体を一時的に保持するために、適切な毛管吸収吸引を有してもよい。したがって、下部捕捉層54は、5cmを超える最小MDPを有し得る。更に、下部捕捉層54は、急速な捕捉を提供するために、約20.5cm H2O未満、又は約19cm H2O未満、又は約18cm H2O未満のMDP値を有する。
【0052】
一実施形態では、図1、2及び4に示される吸収性コア14は、概してトップシート18とバックシート20との間に配置され、2つの層、即ち第1の吸収層60及び第2の吸収層62を含む。図3に最もよく示されるように、吸収性コア14の第1の吸収層60は、基材64と、基材64上の吸収性微粒子ポリマー材料66と、第1の基材64上の吸収性微粒子ポリマー材料66を覆い、不動化するための接着剤としての、吸収性微粒子ポリマー材料66上及び第1の基材64の少なくとも一部の上の熱可塑性組成物68と、を含む。吸収性コア14の第1の吸収層60は、また、熱可塑性組成物68上にカバー層(図示せず)を含んでもよい。
【0053】
同様に、図2及び4に最良に例示されているように、吸収性コア14の第2の吸収層62もまた、基材72と、第2の基材72上の吸収性微粒子ポリマー材料74と、第2の基材72上の吸収性微粒子ポリマー材料74を不動化するための、吸収性微粒子ポリマー材料74上及び第2の基材72の少なくとも一部分上の熱可塑性組成物76とを含んでもよい。図示されていないが、第2の吸収層62は、カバー層を含んでもよい。
【0054】
第1の吸収層60の基材64は、ダスティング層と呼ばれることがあり、おむつ10のバックシート20に面する第1表面78(図3)、及び吸収性微粒子ポリマー材料66に面する第2表面80を有する。同様に、第2の吸収層62の基材72はコアカバーと呼ばれることがあり、おむつ10のトップシート18に面する第1表面と、吸収性微粒子ポリマー材料74に面する第2表面とを有する。第1の基材64及び第2の基材72は、外周の周辺部で接着剤により互いに接着されて、吸収性微粒子ポリマー材料66と吸収性微粒子ポリマー材料74を吸収性コア14内に保持するための包みを吸収性微粒子ポリマー材料66と吸収性微粒子ポリマー材料74の周りに形成することが可能である。
【0055】
第1の吸収層60及び第2の吸収層62の基材64及び基材72は、不織布材料であってよい。不織布は多孔質であってよく、約32マイクロメートルの孔径を有することができる。
【0056】
図2及び4に示されるように、吸収性微粒子ポリマー材料66及び吸収性微粒子ポリマー材料74は、各第1の吸収層60の基材64及び第2の吸収層62の基材72に粒子の塊90になって付着され、ランド領域94の間にランド領域94と接合領域96とを含むグリッドパターンを形成する。本明細書で定義されたように、ランド領域94は、熱可塑性接着剤材料が不織布基材又は補助接着剤と直接的に接触しない領域であり、接合領域96は、熱可塑性接着剤材料が不織布基材又は補助接着剤と直接的に接触する領域である。グリッドパターン内の接合領域96は、吸収性微粒子ポリマー材料66及び吸収性微粒子ポリマー材料74をほとんど又は全く含まない。ランド領域94及び接合領域96は、様々な形状を有することができ、それには円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、及び多角形などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
ランド領域94の大きさは様々であってよい。ランド領域94の幅は、約8mm〜約12mmの範囲であり得る。一方、接合領域96は、約5mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1.5mm未満、約1mm、又は約0.5mm未満の幅又はより大きなスパンを有し得る。
【0058】
接合領域96は、規則的又は不規則的なパターンで配置できる。一実施形態では、ランド領域94及び接合領域96の配列により、0度、0度より大きい、又は15〜30度、又は約5〜約85度、又は約10〜約60度、又は約15〜約30度であり得る角度が形成される。
【0059】
第1の吸収層60及び第2の吸収層62をオフセットできるように吸収性コア14を形成するよう、第1の吸収層60及び第2の吸収層62を共に組み合わせてもよく、その結果、吸収性ポリマー材料66及び74は吸収性ポリマー領域全体に実質的に連続して分配される。ある実施形態では、第1の基材64及び第2の基材72全体に吸収性ポリマー材料66及び74が塊90で不連続的に分配されているにもかかわらず、吸収性ポリマー材料66及び74は、吸収性ポリマー材料領域全体にわたって実質的に連続して分配されている。ある実施形態では、吸収層は、第1の吸収層60のランド領域94が第2の吸収層62の接合領域96に面し、第2の吸収層62のランド領域が第1の吸収層60の接合領域96に面するように、オフセットされてもよい。ランド領域94及び接合領域96が適切に寸法設定され配列される場合、その結果生じる吸収性ポリマー材料66及び74の組み合わせは、吸収性コア14の吸収性ポリマー材料領域全体にわたる吸収性ポリマー材料の実質的に連続した層である(即ち、第1の基材64及び第2の基材72は、それらの間に、吸収性微粒子ポリマー材料66の塊90をそれぞれが含む複数のポケットを形成しない)。
【0060】
ある実施形態では、吸収性ポリマー材料66及び74の量は、コアの長さに沿って異なってもよい。吸収性コア14内に存在する吸収性ポリマー材料66及び74の量は、様々であり得るが、ある実施形態では、吸収性コアの約80重量%を超える、又は吸収性コアの約85重量%を超える、又は吸収性コアの約90重量%を超える、又はコアの約95重量%を超える量で吸収性コア内に存在する。特定の実施形態では、吸収性コア14は、第1の基材64及び第2の基材72、吸収性ポリマー材料66及び74、並びに熱可塑性組成物68及び76を含む。そのような実施形態では、吸収性コア14は、実質的にセルロースを含まない。
【0061】
おむつなどの殆どの吸収性物品に関して、液体の排出は、主におむつの前側半分において生じることが判明した。したがって、吸収性コア14の前側半分は、コアの吸収能力の大部分を含むべきである。それ故、特定の実施形態によると、前記吸収性コア14の前側半分は、超吸収性材料の約60%超、又は超吸収性材料の約65%、70%、75%、80%、85%、又は90%超を含んでもよい。前側半分は、長手方向軸36の中間点と第1腰部区域30に配置される終縁部44との間の区域として画定される。
【0062】
特定の実施形態では、吸収性コア14は、一般的に圧縮性であり、適合性があり、着用者の皮膚に刺激がなく、かつ尿及び他の特定の身体排出物などの液体を吸収し保持することのできる、あらゆる吸収性材料を更に含んでもよい。このような実施形態では、吸収性コア14は、一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕木材パルプ、捲縮セルロース塊(creped cellulose wadding)、コフォームを包含するメルトブローポリマー、化学的に剛化、変性、若しくは架橋されたセルロース繊維、ティッシュラップとティッシュラミネートを包含するティッシュ、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、又は他のあらゆる既知の吸収性材料若しくは材料の組み合わせなど、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品において一般に使用される多種多様の液体吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア14は、少量(通常約10%未満)の材料、例えば、接着剤、ワックス、油などを更に含んでもよい。
【0063】
吸収性組立体として使用される代表的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号(Weismanら)、米国特許第4,834,735号(Alemanyら)、米国特許第4,888,231号(Angstadt)、米国特許第5,260,345号(DesMaraisら)、米国特許第5,387,207号(Dyerら)、米国特許第5,397,316号(LaVonら)、及び米国特許第5,625,222号(DesMaraisら)に記載される。
【0064】
一実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74を覆い、少なくとも部分的に不動化するよう機能し得る。一実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74内でポリマー間に本質的に均一に配置され得る。しかしながら、特定の実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74と少なくとも部分的に接触しており、第1の吸収層60及び第2の吸収層62の基材層64及び72と部分的に接触している、繊維性層として提供されてもよい。図4は、このような構造体を示しており、この構造体において、吸収性ポリマー材料66及び74は、不連続な層として提供され、また繊維性熱可塑性接着剤材料68及び76の層は、吸収性ポリマー材料66及び74の層の上に置かれ、その結果、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74と直接接触しているが、基材64及び72の第2表面80及び84とも直接接触しており、基材は、吸収性ポリマー材料66及び74によって覆われていない。このことは、それ自体が本質的に長さ方向及び幅方向の寸法に比べて比較的小さい厚さの二次元構造体である熱可塑性接着剤材料68及び76の繊維性層に、本質的に三次元の構造を付与する。換言すれば、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料68及び76、並びに基材64及び72の第2表面の間で波形を呈する。
【0065】
これにより、熱可塑性接着剤材料68及び76は、吸収性ポリマー材料66及び74を覆うための空洞を提供することができ、これにより、この材料を不動化する。更なる態様では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、基材64及び72に結合し、その結果、吸収性ポリマー材料66及び74を基材64及び72に固着させる。いくつかの熱可塑性接着剤材料はまた、吸収性ポリマー材料66及び74と基材64及び72との両方に浸透して、更なる不動化及び固着をもたらす。勿論、本明細書に開示される熱可塑性接着剤材料は、湿潤不動化(即ち、物品が濡れた状態であるとき又は少なくとも部分的に負荷されたときの吸収性材料の不動化)を大きく改善する一方、これらの熱可塑性接着剤材料は、吸収性コア14が乾燥状態であるときにも吸収性材料を非常に良好に不動化する。熱可塑性接着剤材料68及び76は、ホットメルト接着剤と呼ばれることもある。
【0066】
理論に束縛されるものではないが、吸収性ポリマー材料66及び74を不動化するのに最も有用な熱可塑性接着剤材料は、良好な粘着挙動と良好な接着挙動とを組み合わせることが判明した。良好な接着は、熱可塑性接着剤材料68及び76と、吸収性微粒子ポリマー材料66及び74並びに基材64及び72との間の良好な接触を促進することがある。良好な粘着により、接着剤は、特に外力に反応して、即ち、ひずみに反応して破断する可能性が低下する。吸収性コア14が液体を吸収すると、吸収性ポリマー材料66及び74は膨張し、熱可塑性接着剤材料68及び76が外力を受ける。ある実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、破断を伴わずに、また吸収性ポリマー材料66及び74の膨張を抑制する大きな圧縮力を付与せずに、このような膨張を可能にすることができる。
【0067】
特定の実施形態によると、熱可塑性接着剤材料68及び76は、ASTM法D−36−95「環球法(Ring and Ball)」によって測定されたときに50℃〜300℃の範囲の軟化点を有する単一の熱可塑性ポリマー又は熱可塑性ポリマーのブレンドを全体に含んでもよく、あるいは、熱可塑性接着剤材料は、粘着付与樹脂、可塑剤、及び酸化防止剤などの添加剤などの他の希釈剤と組み合わせた少なくとも1つの熱可塑性ポリマーを含む、ホットメルト接着剤であってもよい。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、典型的には10,000を超える分子量(Mw)、及び通常は室温未満又は−6℃>Tg<16℃のガラス転移温度(Tg)を有する。特定の実施形態では、ホットメルト中のポリマーの典型的な濃度は、約20〜約40重量%の範囲内である。特定の実施形態では、熱可塑性ポリマーは、非感水性であってもよい。代表的なポリマーは、A−B−A三元ブロック構造、A−B二元ブロック構造、及び(A−B)n放射状ブロックコポリマー構造を包含する(スチレン)ブロックコポリマーであり、Aブロックは、典型的にはポリスチレンを含む非エラストマーポリマーブロックであり、またBブロックは、不飽和接合したジエン又はその(部分的に)水素添加したバージョンである。Bブロックは典型的には、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素添加ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素添加イソプレン)、及びこれらの混合物である。
【0068】
使用してもよい他の好適な熱可塑性ポリマーは、メタロセンポリオレフィンであり、これは、シングルサイト又はメタロセン触媒を使用して調製されるエチレンポリマーである。その中で、少なくとも1つのコモノマーは、エチレンと重合されて、コポリマー、ターポリマー、又はより高い次数のポリマーを作製することができる。同様に適用可能なものは、C2〜C8のαオレフィンのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーである、非晶質ポリオレフィン又は非晶質ポリαオレフィン(APAO)である。
【0069】
代表的な実施形態では、粘着付与樹脂は、典型的には5,000未満のMw及び通常は室温を超えるTgを有し、ホットメルト中の樹脂の典型的な濃度は、約30〜約60%の範囲内であり、可塑剤は、典型的には1,000未満の低いMw及び室温未満のTgを有し、約0〜約15%の典型的濃度を有する。
【0070】
特定の実施形態では、熱可塑性接着剤材料68及び76は、繊維の形態で存在する。いくつかの実施形態では、繊維は、約1〜約50マイクロメートル、又は約1〜約35マイクロメートルの平均厚さ、及び約5mm〜約50mm、又は約5mm〜約30mmの平均長さを有する。基材64及び72又はいずれかの他の層、特にいずれかの他の不織布層に対する熱可塑性接着剤材料68及び76の接着を改善するため、このような層は、補助接着剤で前処理されてもよい。
【0071】
吸収性コア14はまた、図面に例示されていない補助接着剤を含んでもよい。吸収性微粒子ポリマー材料66及び74の適用前に、各基材64及び72に対する吸収性微粒子ポリマー材料66及び74並びに熱可塑性接着剤材料68及び76の接着性を向上させるために、補助接着剤が、第1の吸収層60及び第2の吸収層62の各々の第1の基材64及び第2の基材72上に付着されてもよい。補助接着剤は、吸収性微粒子ポリマー材料66及び74を不動化するのを助けることもでき、上述したのと同じ熱可塑性接着剤材料を含んでもよく、又は更に、H.B.Fuller Co.(St.Paul,MN)Product No.HL−1620−Bなどの噴霧可能なホットメルト接着剤が挙げられるがこれに限定されない他の接着剤を含んでもよい。補助接着剤は、あらゆる好適な手段によって基材64及び72に塗布されてもよいが、特定の実施形態によると、約0.5〜約2mm離隔した幅約0.5〜約1mmのスロットで塗布されてもよい。
【0072】
これらのタイプの吸収性物品は、薄く、柔軟性、吸収性があり、着け心地がより良いのに加えて、意外な利益を有する。これらの吸収性物品は、以前のエアフェルトコアの吸収性物品に比べて、製造、梱包、及び保管中に、過圧縮による使用中の製品の剛性増大を引き起こすことなしに、より高レベルに圧縮することができる。圧縮性の増大は、より低い出荷費、より低い保管/倉庫費、削減された梱包費、削減された棚載せ(shelving)/仕入れ(stocking)費、より低い廃棄費などの、多くの費用削減効果をもたらす。圧縮性の増大は更に、吸収性物品の未開封のパッケージのバッグ内スタックの厚さ、即ちバッグ内スタック高さを低減することにより、より小さいパッケージサイズをもたらして、環境により優しい梱包を提供する。
【0073】
一実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載のバッグ内スタック高さ試験により約80mm未満のバッグ内スタック高さを有し得る。別の実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載のバッグ内スタック高さ試験により、約78mm未満、更に別の実施形態では76mm未満のバッグ内スタック高さを有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約72mm〜約80mm、更に別の実施形態では約74mm〜約78mmのバッグ内スタック高さを有し得る。
【0074】
典型的に、吸収性物品などの製品は、個々では販売されず、複数の吸収性物品を含むパッケージで販売される。例えば、乳児用おむつなどの小さい吸収性物品は、30個以上のおむつのパッケージとして販売され得、小児用トレーニングパンツは、12〜18個のトレーニングパンツのパッケージとして販売され得る。一実施形態では、吸収性物品は、ポリ袋にパッケージ化される。別の実施形態では、パッケージは、プラスチックの「収縮包装」容器であってよい。図5aに示されるように、パッケージ100は、ポリ袋である。パッケージ100は、内部空隙102、外面112、並びに高さ寸法、幅寸法、及び深さ寸法を有する。パッケージ100は、当該分野で既知の任意の形であってよい。例えば、パッケージは、多面体容器を画定又は形成する多面形を有することができる。内部102は、吸収性物品104を収容するための内部空隙を画定する。一実施形態では、吸収性物品は全て互いに同一であってよい。
【0075】
吸収性物品104は、内部102内でスタック106を形成するように配置される。本物品は、どの方向に積み重ねてもよい。本明細書で使用するとき、用語「スタック」とは、整然とした積み重なりを意味する。例えば、この物品は、パッケージの内部に、縦に、水平に、又は任意の角度で積み重ねることができる。図5aに示されるように、パッケージ100は、パッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義されるパッケージ幅108を有する。本開示による吸収性物品は、図7aに示されるように二つ折りにされてもよいし、図7bに示されるように三つ折りにされてもよい。他の適切な折り重ね方法、例えば丸めることや二重二つ折りも想到される。パッケージ100は、内部空隙にアクセスするための機構又は手段、例えばガセット、ミシン目線、タブ、接着性開口部、又は当該技術分野において既知のその他の任意の手段を含んでもよい。
【0076】
パッケージ100は、異なる材料でできていてもよいし、実質的に同じ種類の材料でできていてもよい。パッケージ100は、一層で構成されてもよいし、積層体でできていてもよい。材料は、低密度ポリエチレンと、線状低密度ポリエチレン、メタロセン、エチレンビニルアセテート、サーリン、ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、及び/又はナイロンとのブレンドのインフレーションフィルム又はキャストフィルムを含むことができる。
【0077】
パッケージ内に入れられる吸収性物品の数は、例えば折り畳み寸法、重量、及び目標とする圧縮率の範囲などのいくつかの要因による。例えば、乳児用おむつ(0〜6ヶ月)は、幼児を抱いたり幼児に寄り添ったりしたときに、消費者にとって非常に柔らかいバックシートの感触を有することが見込まれる。バックシートの柔らかさが低減するのを防ぐために、これらのおむつは通常、パッケージに収容されるパッドの数を基に製品パッケージ内で30〜38%までしか圧縮(バッグ内圧縮としても知られている)されない。
【0078】
幼児用おむつ(6〜12ヶ月)及び小児用おむつ(12〜24ヶ月超)は、母親がそれほど長時間その年齢グループの幼児を抱いたり幼児に寄り添ったりすることに時間を費やさないので、同じバックシート柔らかさ条件を有さない。この年齢グループでは、おむつ性能の条件(吸収力以外)は、主に伸縮性、柔軟性、及びフィット性に関し、はったり歩いたりすることを学んでいる幼児に関連している。おむつの剛性はこれらのおむつにとって重要な製品特性であり、パッケージ内での製品の過圧縮により悪影響を及ぼされる可能性がある。これらのおむつは、通常、製品パッケージ内で約50〜57%まで圧縮される。これらのおむつが57%を超えて圧縮されると、コアの過圧縮に伴い全体的なおむつの剛性がもたらされる。
【0079】
パンツ及びトレーニングパンツ(24ヶ月超)は、交換しやすさに焦点を当てて設計されている。着脱の容易さ並びに横開けの特徴が、これらのおむつの最も重要な2要素である。吸収性及び柔らかさは、トイレトレーニングを助長するために、また製品コストを最小化するために、犠牲となる。したがって、この範囲のおむつは、材料及び出荷費を削減するために、57%を超えて過圧縮されることがある。しかしながら、バックシートの粗さ及び全体的なおむつの剛性は、パンツ分野では製品の欠点として見られる。
【0080】
驚くことに、実質的にエアフェルトを含まない幼児サイズ及び小児サイズのおむつでは、目標とする圧縮率範囲を、おむつの主要な消費者美的特性(剛性/柔軟性、柔らかさなど)に悪影響を及ぼさずに増大できることがわかった。例えば、本開示による吸収性製品は、約58%を超えるバッグ内圧縮を有してもよい。別の実施形態では、吸収性製品は、約58%〜約62%、更に別の実施形態では、約58.5%〜約61.5%、更に別の実施形態では、約59%〜約61%のバッグ内圧縮を有してもよい。更に、実質的にエアフェルトを含まないおむつを有する吸収性製品のバッグ内圧縮を増大させ、同時に剛性を低減させ柔軟性を増大させることができる。一実施形態では、本開示による吸収性製品は、本明細書に記載の剛性試験により約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約325N/m未満、更に別の実施形態では約310N/m未満の長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約285N/m〜約355N/m、更に別の実施形態では約295N/m〜約345N/mの長手方向曲げ剛性を有する吸収性物品を含み得る。
【0081】
剛性の観点で測定された、エアフェルトコアを有するおむつに対する過圧縮の影響を下表1に示す。
【表1】
【実施例】
【0082】
実施例1〜7は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(サイズ3/4T、数量23、ロット番号b1919719F 19.1)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0083】
実施例8〜14は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量28、ロット番号9200U01766 05:16)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0084】
実施例15〜21は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量25、ロット番号9242U01764 11:50)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。これらのおむつのうち10個が袋から取り出され、実施例22〜28と類似した条件下、即ち40mmの高さで2秒間圧縮され(本開示による吸収性物品の製造ラインから袋詰め機への移動中の圧縮をシミュレーションすることを意図する)、次いで74mmの高さで24時間保持された(本開示による吸収性物品のバッグ内での圧縮をシミュレーションすることを意図する)。これは、実施例22〜28と類似した条件下で圧縮された現在のエアフェルトおむつが製品の剛性に悪影響を及ぼすことを実証する。
【0085】
実施例22〜28は、本開示による吸収性物品(サイズ5、数量40、ロット番号9244U01762X1504)の実施形態である。これらの実施例は、それほど剛性ではないため、上記の実施例1〜21からのエアフェルトコアを有する他の比較対象のおむつ及びパンツより柔軟性があった。
【0086】
剛性は、以下の試験により測定される。図6a及び6bは、剛性を測定するのに使用される剛性試験装置300を示す。剛性試験装置300は、コンピューターインターフェース内蔵の定速伸張引張試験機302(好適な計器は、MTS Systems Corp.,Eden Prairie,Minnesotaから市販されている、Test Works 4というソフトウェアのもとでのMTS Allianceである)に25Nのロードセルを装着したものを備える。また、試験装置300は、上部の可動式試験固定具304、及び下部の固定式試験固定具306も備える。上部の可動式試験固定具304にはプランジャブレード308を用い、下部の固定式試験固定具306として基部支持プラットフォーム310を用いる。全ての試験は、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された空調室で行われる。以下で更に詳しく論じるように、剛性試験中は、上部固定具アセンブリ304は、図7aに示されているような第1の位置から、図7bに示されているような第2の位置に移動して、下部の固定式試験固定具306の上に配置された試験片312を嵌め込んで屈曲させる。
【0087】
プランジャブレード308の構成要素をアルミニウムで作製して、利用可能なロードセル容量を最大化する。シャフト314は、引張試験機を嵌合するように機械加工されており、また、プランジャブレード308を安定化させると共に、基部支持プラットフォーム310と直交する整列を維持するために、ロッキングカラー316を有する。プランジャブレードは、長さ318Lを300mmの長さ、高さ318Hを65mm、及び厚さ318Tを3.25mmに画定し、1.625mmの連続半径322を有する材料接触縁320を有する。ブレード及び主止めねじ328を水平にするために、止めねじ326が取り付けられたブラケット324を使用して、調整後にプランジャブレード308を適所にしっかりと保持する。
【0088】
図6a及び6bに示されているように、下部の試験固定具306は、シャフト330及びロッキングカラー332と共に、引張試験機302に取り付けられている。2つの支持プラットフォーム310は、移動可能な状態でレール334の上に取り付けられている。2つの支持プラットフォームはそれぞれ、85mmの幅336W及び300mmの長さ(図面の平面と垂直な長さ)を有する試験表面336を有する。試験表面336は、最小限の摩擦係数を有するように、研磨済みのステンレス鋼で作製されている。各プラットフォーム310は、個々のプラットフォームの位置を(四捨五入して0.01mm単位で)読み取るデジタル位置モニター338、及び、調節後にプラットフォーム310の位置を固定する止めねじ340を有する。2つのプラットフォームは、調整可能な間隙幅344を有する間隙342を形成する。2つのプラットフォーム310は、間隙の縁部において四角をなしており、プレート縁部は前面から後面に平行でなければならない。表面364は、同じ平面内に配置されるように、同じ高さでなければならない。
【0089】
試験片312には、例えば図1に示される吸収性物品を挙げることができる。以下に、試験片312の長手方向曲げ剛性を測定するための剛性試験を実行するために行う工程を説明する。試験片の長手方向曲げ剛性を試験するには、プランジャブレードを正確にそろえて(±0.02mm)、プランジャブレードが、支持プラットフォーム310の上面364に直交すると共に、間隙縁部366に対して斜めにならないようにする。位置モニター338を用いて、支持プラットフォーム310の2つの間隙縁部366の間が50.00±0.02mmになるように、間隙342の幅344を正確に設定し、プランジャブレード308を間隙342の中心に正確に(±0.02mm)置く。引張試験機を圧縮試験用にプログラムする。プランジャブレード308の材料接触縁320から、支持プラットフォーム310の上面364までが25mmになるように、標点距離を設定する。50mmの距離にわたって500mm/分で下がるようにクロスヘッドを設定する。データ収集速度を200Hzに設定する。
【0090】
試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、試験片を予調整する。予調整中、試験片は試験直前までパッケージ内で圧縮及び密封されたままであるべきである。試験片は、パッケージ内と同じ形状に折り畳まれた状態で試験され、1回より多くの回数を試験されるべきではない。
【0091】
長手方向曲げ剛性を試験するには、上側358を上に向けて、間隙342を覆うように、支持プラットフォーム310の上面364の上に試験片を平らに設置する。長手方向軸36がプランジャブレード308の長さ寸法と平行に、プランジャブレードのシャフト314の下で横方向38及び長手方向346の中心になるように、試験片を設置する。ロードセルをゼロに合わせ、引張試験機及びデータ収集を始める。
【0092】
力(N)対変位(m)の曲線から最大ピーク力(N)及び剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラムする。剛性は、この曲線の直線領域の力/変位曲線の傾きとして計算されるが、この傾きを計算するには、総ピーク力の少なくとも25%の最小線分を用いる。剛性は、0.1N/m単位で記録される。所定の製品に対して少なくとも5つのサンプルがこの方法で測定され、剛性値を合計して平均及び標準偏差を計算する。
【0093】
消費者は大抵、より小さく、環境により優しい製品梱包を好む。上述したように、圧縮性の増大はより小さいパッケージサイズをもたらし、そのため梱包材料、例えば吸収性物品の1パッケージ当たりに必要とされるフィルム材料の量を削減する。吸収性物品に使用される梱包材料の量を比較するための1つの方法は、パッケージ幅、高さ、及び深さを測定し、等式:表面積=(幅×高さ×2)+(幅×深さ×2)+(高さ×深さ×2)を利用してパッケージ表面積を計算することによって、バッグ又はフィルム利用率を計算することである。次いで、このパッケージ表面積をバッグのパッド数、即ちパッケージ内の吸収性物品の数で割って、1パッドあたりの表面積が得られる。しかしながら、そのような計算は、おむつのサイズに関連する相違を考慮できない。したがって、様々なパッケージのバッグ利用率を比較するための1つの方法は、パッケージ内の吸収性物品の折り畳まれたスタックの長さにおける違いを正規化することである。
【0094】
図5aに示されるように、パッケージ幅108は、おむつパッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義される。図5bに示されるように、パッケージ高さ120は、下パネルと上パネルの最高点との間の最大距離として定義される。図5cに示されるように、パッケージ深さ130は、おむつパッケージの前パネルと後パネルとの間の最大距離として定義される。
【0095】
したがって、バッグ利用率は、以下の等式により決定できる。
【数1】
【0096】
以下の表2から実施例1〜5の平均を使用して、バッグ利用率を以下のように決定する。
【数2】
【0097】
一実施形態では、本開示による吸収性製品は、0.031m2/pad/m未満のバッグ利用率を有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約0.030m2/pad/m未満、更に別の実施形態では、約0.029m2/pad/m未満のバッグ利用率を有し得る。別の実施形態では、吸収性製品は、約0.027m2/pad/m〜約0.030m2/pad/mのバッグ利用率を有し得る。
【0098】
実施例
以下の実施例は、米国で市販されているおむつと、本開示により最適化されたパラメータを有するおむつとの間の比較を提供する。表2〜6は、以下に詳細に説明される、折り畳まれたスタックの長さ試験及びバッグ内スタック高さ試験により測定された様々なおむつパッケージのデータ(折り畳まれたスタックの長さ、バッグ内スタック高さ、及びバッグ利用率)を提供する。
【表2−1】
【表2−2】
【0099】
実施例1〜5は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ3、数量36、それぞれのロット番号UT915306F 10:09、UT915306F 09:50、UT916806B 06:17、UT915306F 09:50、及びUT9168068 06:17)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0100】
実施例6〜10は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ3、数量52、それぞれのロット番号UT815001B 22:24、BI913412B 00:20、BI913412B 00:20、BI913412B 00:19、及びBI913412B 00:20)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0101】
実施例11〜15は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ3、数量26、ロット番号BI914617B 23:58(実施例11及び12)、BI920317B 06:00(実施例13)、並びにBI920317B 01:19(実施例14及び15))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0102】
実施例16〜21は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ3、数量76、ロット番号9154U01142 02:35 15837(実施例16及び17)、9192U01142 09:41 38287(実施例18及び19)、並びに9095U01142 11:03 25875(実施例20及び21))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0103】
実施例22〜26は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ3、数量31、ロット番号9242U01762X1028、9242U01762X1009(実施例23〜26))。
【0104】
実施例27〜31は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ3、数量52、ロット番号9242U01762X1251(実施例27及び28)、並びに9242U011762X1317(実施例29〜31))。
【表3−1】
【表3−2】
【0105】
実施例32〜36は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ4、数量31、それぞれのロット番号PA913908B 20:06、BI917716B 22:41、WP 920310 F、PA913908B 20:05、及びWP 920310 F)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0106】
実施例37〜41は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ4、数量64、それぞれのロット番号UT916502B 2049 #9917、BI916812X 10:15 82616、BI919112X 11:16 331403、UT917102F 10:01 4548、及びUT917102F 09:57)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0107】
実施例42〜46は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ4、数量23、ロット番号BI911212B 21:24(実施例42〜44)、及びBI911212B 21:18(実施例45及び46))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0108】
実施例47〜51は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ4、数量27、それぞれのロット番号9200 UO1129 21:15(実施例47〜49)、9194UO1129 11:46、及び9214 UO1754 19:30)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0109】
実施例52〜56は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ4、数量27、ロット番号924762U01762X1755(実施例52、53及び55)、並びに924762U01762X1754(実施例54及び56))。
【0110】
実施例57〜61は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ4、数量46、ロット番号9247U01762X10:36)。
【表4】
【0111】
実施例62〜67は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ5、数量35、ロット番号PA919002B 04:11(実施例62及び63)、BI907015X 02:03 16118(実施例64及び65)、並びにPA915502F 17:00(実施例66及び67))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0112】
実施例68〜72は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ5、数量23、それぞれのロット番号PA914807X 17:15、PA914907X 02:04、及びPA917707B 04:55(実施例70〜72))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0113】
実施例73〜77は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES PURE & NATURAL(サイズ5、数量20、それぞれのロット番号UT918102F 16:33(実施例73〜75)、UT907802F 14:11、及びUT918102F 14:45)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0114】
実施例78〜83は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ5、数量56、ロット番号9208UO1130 08:07 02501(実施例78〜81)、及び9292UO1130 21:12 46676(実施例82及び83))の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0115】
実施例84〜88は、本開示による吸収性製品の実施形態である(サイズ5、数量40、ロット番号9244U01762X1504)。
【表5】
【0116】
実施例89〜93は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES SNUG & DRY(サイズ6、数量40、それぞれのロット番号PA901405B 03:52、PA901405B 03:54、WP 823109F、PA8142055 15:17、及びPA901505F 14:41)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0117】
実施例94〜98は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LITTLE MOVERS(サイズ6、数量34、それぞれのロット番号PA913107X 11:39、PA913107X 11:37、PA913207X 01:32、PA919007F 10:19、及びPA910207X 23:21)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【0118】
実施例99〜103は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS CRUISERS(サイズ6、数量20、ロット番号9141UO17642235(実施例81〜84)、及び9155UO17641647)の商標で市販されているエアフェルトおむつである。
【表6−1】
【表6−2】
【表6−3】
【表6−4】
【表6−5】
【0119】
実施例104〜108は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(女児用S〜M、数量27、ロット番号PA19915B 23:25(実施例104、105及び108)、PA916113X 17:29(実施例106)、並びにPA916113X 17:31(実施例107))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0120】
実施例109〜113は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(女児用L〜XL、数量21、ロット番号PA920414F 17:46(実施例109及び110)、PA915614B 01:54、PA915414F 10:38、並びにPA915614B 01:52)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0121】
実施例114〜118は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(男児用S〜M、数量15、それぞれのロット番号PA917215F 15:09、PA917915F 16:02、PA917915F 16:04、PA916315F 10:44、及びPA917915F 16:04)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0122】
実施例119〜123は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES GOOD NITES(男児用L〜XL、数量21、ロット番号PA919613F 14:33(実施例119及び120)、並びにPA920914F 18:05(実施例121〜123))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0123】
実施例124〜128は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用2T/3T、数量44、それぞれのロット番号PA920017F 07:03、PA920910B 03:55、PA919917B 06:28、並びにPA920910B 04:17(実施例127及び128))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0124】
実施例129〜133は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用3T/4T、数量23、それぞれのロット番号BI919619B 20:40、BI917919B 05:35(実施例130〜132)、及びPA917009X 19:14)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0125】
実施例134〜138は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(女児用4T/5T、数量19、ロット番号PA921018F 10:48)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0126】
実施例139〜143は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用2T/3T、数量26、ロット番号PA922610F08:48(実施例139及び140)、PA921210B23:28、PA92120B23:21、並びにPA92120B23:20)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0127】
実施例144〜148は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用3T/4T、数量23、ロット番号PA92189B02:00(実施例144〜147)、及びPA919312B03:07)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0128】
実施例149〜153は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES LEARNING DESIGN(男児用4T/5T、数量19、ロット番号PA920718F 12:39(実施例139〜142)、並びにPA915818X 03:06)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0129】
実施例154〜158は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用2T/3T、数量26、ロット番号PA914610X 01:46(実施例154〜157)、並びにUT911011F 09:25)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0130】
実施例159〜163は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用3T/4T、数量23、ロット番号UT911812B 23:34(実施例159及び160)、UT919412F07:36(実施例161)、並びにBI917219B 03:11(実施例162及び163))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0131】
実施例164〜168は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(女児用4T/5T、数量19、ロット番号UT909610B 23:35(実施例164〜166)、並びにBI912818F 08:46(実施例167及び168))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0132】
実施例169〜173は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用2T/3T、数量26、ロット番号WP919510F(実施例169〜172)、並びにPA914810X 18:23)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0133】
実施例174〜178は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用3T/4T、数量23、ロット番号UT917312B 21:51(実施例174及び175)、UT917312B 17:43(実施例176及び177)、並びにUT917312F 17:42)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0134】
実施例179〜183は、Kimberly−Clark CorporationによりHUGGIES COOL ALERT(男児用4T/5T、数量19、ロット番号BI910818B 23:42(実施例179及び180)、PA911418X 02:48(実施例181)、並びにBI919918B 01:34(実施例182及び183))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。これらの特定の実施例は、本明細書で定義されるような実質的にセルロースを含まない吸収性コアを有さない。
【0135】
実施例184〜188は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(女児用サイズ4、数量26、ロット番号9215U0175512:45、9214U0175516:19(実施例185〜187)、及び9214U175512:46)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0136】
実施例189〜193は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(女児用サイズ5、数量23、ロット番号914U0112806:15、9205U0175520:33、及び918U0175517:44(実施例191〜193))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0137】
実施例194〜198は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(男児用サイズ4、数量26、ロット番号9109U01701R06:26(実施例194及び195)、9191U0175503:59(実施例196及び197)、並びに9109U1701R06:25)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0138】
実施例199〜203は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS EASY UPS(男児用サイズ5、数量23、ロット番号9227U0175510:51(実施例199及び200)、9123U0175504:27、9207U175519:34、並びに9207U0175519:30)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0139】
実施例204〜208は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(女児用サイズS/M、数量17、ロット番号9213U0112601:47(実施例204〜207)、及び9156U0112600:34)の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0140】
実施例209〜213は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(女児用サイズL/XL、数量13、ロット番号9030U0112620:06、9030U0112616:52、及び9136U0112600:40(実施例211〜213))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0141】
実施例214〜218は、Procter & Gamble CompanyによりPAMPERS UNDERJAMS(男児用サイズS/M、数量17、ロット番号9091U0112623:43、9147U0112621:33、9212U0112618L54、並びに9220U0112603:23(実施例217及び218))の商標で市販されているエアフェルトトレーニングパンツである。
【0142】
試験方法
以下に記載される試験方法及び装置は、本開示の実施形態を試験するのに有用であり得る。
【0143】
剛性試験
剛性試験は上記に詳述される。
【0144】
バッグ内スタック高さ
バッグ内スタック高さは以下のように測定される。
【0145】
機器
・おもりを加えるための水平摺動プレート(垂直平面で上下に動く水平プレート)を含むおむつパッケージ化万能試験機(Universal Diaper Packaging Tester)(UDPT)(モデル番号M−ROEL;機械番号MK−1071)。これは、吊るしたおもりで相殺されて、水平摺動プレートアセンブリからおむつパッケージに下方への力が加えられていないことを常に確実にする。UDPTは、Matsushita Industry Co.LTD、7−21−101 Midorigaoka−cho、Ashiya−city、Hyogo、JAPAN、郵便番号659−0014から入手可能である。
・850g(±5g)のおもり。
【0146】
定義
・図5aに示されるように、パッケージ幅108は、おむつパッケージの同じ圧縮スタック軸110に沿った2つの隆起最高点間の最大距離として定義される。
・バッグ内スタック高さ=(パッケージ幅/1スタック当たりのパッド数)×おむつパッド10枚。
【0147】
装置較正
・水平摺動プレートを、その底部が試験機底板に触れるまで引き下げる。
・水平摺動スケールの横に位置するデジタルメーターを、ゼロの印に合わせる。
・水平摺動プレートを上げて、試験機底板から離す。
【0148】
試験手順
・おむつパッケージのサイドパネルの1つを、試験機底板の中央に立ててその幅に沿って置く。試験されるパッケージに垂直摺動プレート(水平平面で左右に動く垂直プレート)が触れないように、垂直摺動プレートを確実に右に引く。
・垂直摺動プレートに、850gのおもりを加える。
・水平摺動プレートを、その底部がパッケージの所望の最も高い点に軽く触れるまで、下方にゆっくりと摺動させる。
・パッケージの幅をmmで測定する(底板の頂部から、おむつのパッケージの頂部までの距離)。デジタルメーターに示される読み取り値を記録する。
・850gのおもりを取り除く。
・水平摺動プレートを上げて、おむつパッケージから離す。
・おむつのパッケージを取り除く。
【0149】
計算/記録
・「バッグ内スタック高さ」=(パッケージ幅/1スタック当たりのパッド数)×10を計算し記録する。
・サンプルの識別、即ち、試験される製品の完全な記載(製品の商品名/サイズ)を記録する。
・各幅測定に関する決定値を1mm単位で記録する。
【0150】
所定の製品に関して同じパッド数を有する少なくとも5つのおむつパッケージをこの方法で測定し、バッグ内スタック高さの値を合計して、平均及び標準偏差を計算する。
・測定されるパッケージの製造日を記録する(パッケージコーディングから得られる)。
・試験日及び使用される分析方法を記録する。
【0151】
折り畳まれたスタックの長さ
折り畳まれたスタックの長さは、以下のように測定される。
【0152】
機器
・おもりを加えるための水平摺動プレート(垂直平面で上下に動く水平プレート)を含むおむつパッケージ化万能試験機(UDPT)(モデル番号M−ROEL;機械番号MK−1071)。これは、吊るしたおもりで相殺されて、水平摺動プレートアセンブリからおむつパッケージに下方への力が加えられていないことを常に確実にする。UDPTは、Matsushita Industry Co.LTD、7−21−101 Midorigaoka−cho、Ashiya−city、Hyogo、JAPAN、郵便番号659−0014から入手可能である。
・850g(±5g)のおもり。
【0153】
定義
・図7a及び7bに示されるように、パッドのノーズ部142は、吸収性物品の外側のパッド折り畳み部分であり、パッドのテール部140は、吸収性物品の外側のエンドフラップ端部である。
・図7a及び7bに更に示されるように、スタック長さは、おむつパッド10枚の、折り畳まれたパッドの平均長さ144である。
【0154】
装置較正
・水平摺動プレートを上げて試験機底板から離して、おむつのスタックを試験機底板に設置させる。
・垂直摺動プレート(水平平面で左右に動く垂直プレート)が垂直固定プレートに触れるまで、垂直摺動プレートを左に動かす。
・水平摺動プレートの横に位置するデジタルメーターを、ゼロの印に合わせる。
・垂直摺動プレートを右に動かして、おむつのスタックを試験機底板に設置させる。
【0155】
スタック長さ
準備
・10個のおむつを試験機底部上で個々に重ねて置く。テープ付きのおむつに関しては、ランディング領域側をUDPT内で上向きにする。パンツに関しては、前側をUDPT内で上向きにする。
・10個のおむつのスタックを、折り畳まれたパッド長さに沿って(「ノーズ部」は垂直固定プレートに面する)試験機底部上に、スタックと垂直固定プレートとの間に十分な接触が得られるように設置する。
【0156】
試験手順
・水平摺動プレートに、850gのおもりを加える。
・水平摺動プレートを、その底部がおむつのスタックに軽く触れるまで、下方にゆっくりと摺動させる。プレートがおむつスタックで静止するように、プレートを解放する。
・おもりが乗ったスタックを15秒間調整する。
・垂直摺動プレートが第1のパッドのテール部に触れるまで、垂直摺動プレートを垂直固定プレートに向けて動かす。垂直摺動プレートが第1のパッドのテール部に接触すると同時にプレートを動かすのを止める。
・デジタルメーターに示される読み取り値を記録する。
・850gのおもりを取り除く。
・水平摺動プレートを上げて、おむつのスタックから離す。
・おむつのスタックを取り除く。
【0157】
計算/記録
・スタック長さの測定値を記録する。所定の製品に関して少なくとも5つのサンプル(同じパッド数を有する5つのおむつパッケージ)をこの方法で測定し、折り畳まれたスタック長さの値を合計して、平均及び標準偏差を計算する。
・サンプルの識別、即ち、試験される製品の完全な記載(製品の商品名/サイズ)を記録する。
・測定されるパッケージの製造日を記録する(パッケージコーディングから得られる)。
・試験日及び使用される分析方法を記録する。
【0158】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0159】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体が参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本明細書における用語のいかなる意味又は定義が、参照により組み込まれる文書の同じ用語のいかなる意味又は定義と矛盾する限りにおいて、本明細書における当該用語の意味又は定義が優先されるものとする。
【0160】
本発明の特定の実施形態が説明及び記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空隙と外面とを有するパッケージと、
前記パッケージの前記内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品であって、前記使い捨て吸収性物品のそれぞれが、トップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、前記第2の腰部区域から横方向に外側に延び、前記第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する、複数の使い捨て吸収性物品と、を含み、
前記吸収性物品が、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する、吸収性製品。
【請求項2】
前記吸収性製品が、約78mm未満のバッグ内スタック高さを呈する、請求項1に記載の吸収性製品。
【請求項3】
前記吸収性製品が、約72mm〜約80mmのバッグ内スタック高さを呈する、請求項1に記載の吸収性製品。
【請求項4】
前記吸収性製品が、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項5】
前記吸収性製品が、約0.027m2/pad/m〜約0.030m2/pad/mの計算されたバッグ利用率を呈する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項6】
前記吸収性コアが、第1及び第2の基材、吸収性微粒子ポリマー材料、及び熱可塑性接着剤材料から本質的になる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項7】
前記吸収性微粒子ポリマー材料が、前記吸収性コアの約80重量%を超える量で前記吸収性コアに存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項8】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験方法に従って測定したとき、約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項9】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験方法に従って測定したとき、約325N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項10】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験に従って測定したとき、約285N/m〜約355N/mの長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項1】
内部空隙と外面とを有するパッケージと、
前記パッケージの前記内部空隙内に配置される複数の使い捨て吸収性物品であって、前記使い捨て吸収性物品のそれぞれが、トップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に位置する実質的にセルロースを含まない吸収性コアと、第1の腰部区域と、第2の腰部区域と、第1及び第2の腰部区域の間を長手方向に延びる股領域と、前記第2の腰部区域から横方向に外側に延び、前記第1の腰部区域に位置するランディング領域と解放可能に結合されるように構成された締結部材と、を有する、複数の使い捨て吸収性物品と、を含み、
前記吸収性物品が、バッグ内スタック高さ試験に従って測定したとき、約80mm未満のバッグ内スタック高さを呈する、吸収性製品。
【請求項2】
前記吸収性製品が、約78mm未満のバッグ内スタック高さを呈する、請求項1に記載の吸収性製品。
【請求項3】
前記吸収性製品が、約72mm〜約80mmのバッグ内スタック高さを呈する、請求項1に記載の吸収性製品。
【請求項4】
前記吸収性製品が、約0.030m2/pad/m未満の計算されたバッグ利用率を呈する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項5】
前記吸収性製品が、約0.027m2/pad/m〜約0.030m2/pad/mの計算されたバッグ利用率を呈する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項6】
前記吸収性コアが、第1及び第2の基材、吸収性微粒子ポリマー材料、及び熱可塑性接着剤材料から本質的になる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項7】
前記吸収性微粒子ポリマー材料が、前記吸収性コアの約80重量%を超える量で前記吸収性コアに存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項8】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験方法に従って測定したとき、約355N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項9】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験方法に従って測定したとき、約325N/m未満の長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【請求項10】
前記使い捨て吸収性物品が、剛性試験に従って測定したとき、約285N/m〜約355N/mの長手方向曲げ剛性を呈する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図7A】
【図7B】
【公表番号】特表2013−505796(P2013−505796A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531119(P2012−531119)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/050635
【国際公開番号】WO2011/041352
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/050635
【国際公開番号】WO2011/041352
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]