説明

パッシブセンサ装置及びパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法

【課題】パッシブセンサ装置において、節電を図りながらしかもモードの切換を無接触でかつ必要時に直ちに行う。
【解決手段】パッシブセンサ装置1は、熱源を検知してON/OFFする赤外線センサ10と、赤外線センサ10のON/OFFについての特定のパターンを、例えば通信モードへの切り替え処理と関連づけて記憶する記憶手段を備えた制御部20とを有し、制御部20は赤外線センサ10のON/OFFパターンを監視して、設定者が行う特定の動作に基づき出力する赤外線センサ10のON/OFFパターンが前記特定のパターンと一致したとき、通信モードへの切り替え処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッシブセンサ装置及びパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セキュリティシステムなどで利用されているワイヤレスパッシブセンサ装置(人体などの熱線から放射される遠赤外線の変化を検知するパッシブセンサが内蔵された装置)は、設置される環境が天井などの高い位置であることが多いため、設置時に動作モードに設定した後は、設定変更することが無く、常時動作モードとすることが多い。
また、パッシブセンサ装置の低価格化に対する顧客ニーズなどの理由で、パッシブセンサ装置は、ワイヤレス通信機能を有している場合であっても、送信機能のみに限定して受信機能を持たせないものが多く用いられてきた。
【0003】
しかし、近年は送受信機能を有するパッシブセンサ装置が市場に投入されてきている。受信機能を有するパッシブセンサ装置は、パッシブセンサ装置の発報先である管理装置などの上位機器、または外部機器から設定情報などの電波信号(コマンド等)を受信することで、モードの切り替えなどを行うことができる。
この場合、パッシブセンサ装置が常時通信モードにあれば上位機器からのコマンドなどの受信に問題はないが、パッシブセンサ装置は通常電池で作動する都合上、できるだけ低消費電力化する必要があるため、パッシブセンサ装置は常時通信モードに設定されておらず、間欠的に通信モードと通信停止モード(スリープ)とを繰り返すか、或いは、上位機器等へ所定タイミングで定期的に問い合わせを行うなどの方法が採られている。
【0004】
この間欠受信や定期問い合わせの方法は、節電の面からは好ましいが、反面、上位機器などから例えば設定更新のためのコマンドを送信しても、パッシブセンサ装置がスリープ状態にあるときは設定の更新ができず、設定更新を行うためには、パッシブセンサ装置側の次の通信モードの立ち上がりまで待つことになる。そのため、パッシブセンサ装置が設定情報を受け取るまでにタイムラグが生じ、パッシブセンサ装置の保守、調整などを行う場合、作業能率が悪くなるという問題がある。
そこで、パッシブセンサ装置のスイッチを直接手で操作して設定を行うことが考えられるが、パッシブセンサ装置は、通常天井などの高い位置に設定されているため、脚立や梯子などを使ってパッシブセンサ装置のところまで登って行く必要がある。そのため、その作業は手間及び時間を要し、非能率であるという問題もある。
【特許文献1】特開2003−214948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、パッシブセンサ装置における従来の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、モードの切り替え操作を、パッシブセンサ装置に非接触で、しかもタイムラグなしで容易に行うことができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はパッシブセンサ装置であって、熱源を検知してON/OFFするパッシブセンサと、前記パッシブセンサのON/OFFについての特定のパターンを特定モードへの切り替え処理と関連づけて記憶する記憶手段と、前記パッシブセンサのON/OFFパターンを監視して、前記パッシブセンサのON/OFFパターンが前記特定のON/OFFパターンと一致したと判断したとき、前記特定のモードの切り替え処理を行う制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明のパッシブセンサ装置は、さらに通信部を備え、前記特定のモードは通信モードであることを特徴とする。
本発明のパッシブセンサ装置は、さらに、表示部を備え、前記表示部は前記記憶手段に記憶されたパッシブセンサのON/OFFパターンの表示を行うことを特徴とする。
本発明は、パッシブセンサと、制御部と、通信部を備えたパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法であって、パッシブセンサの特定のON/OFFパターンを、当該パターンに対して特定モードへの切り替え処理と関連付けて記憶する記憶工程と、パッシブセンサが熱源を検知したときのON/OFFパターンと、前記記憶されたON/OFFパターンとを比較する工程と、前記両パターンが一致したとき、前記特定モードの切り替え処理を行うモードの切り替え工程と、を有することを特徴とする。
本発明のパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法は、さらに、パッシブセンサ装置は前記通信部を備え、前記特定のモードは通信モードであることを特徴とする。
本発明のパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法は、さらにパッシブセンサ装置は表示部を備え、パッシブセンサが熱源を検知したとき、前記記憶されたON/OFFパターンを表示する工程と、前記表示されたON/OFFパターンに従って、前記パッシブセンサをON/OFFするよう熱源を操作する工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信部を備えたパッシブセンサ装置のモードを切り替える際に、従来のようにパッシブセンサ装置を直接操作したり、或いはパッシブセンサ装置の通信モードの立ち上がりを待つことなく、しかも、パッシブセンサ装置が手の届かない場所に設置されている場合であっても、モードの切り替えを無接触で直ちに行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のパッシブセンサ装置の実施形態を添付する図面を参照して説明する。
図1の実線は、パッシブセンサ装置1の第1、2の実施形態に共通する構成のブロック図を示す。このパッシブセンサ装置1は、パッシブセンサである赤外線センサ10と、パッシブセンサ装置1全体の制御を行うとともに、例えば、熱源の移動又は温度変化に伴う赤外線センサ10の特定のON/OFFパターン等を記憶しておく記憶部を備えた制御部20と、赤外線センサ10で検知したパターンを図示しない上位機器(管理装置)に送信する通信部30とからなっている。
また、図1の破線は、後述するパッシブセンサ装置1の第2の実施形態における、設定した特定のON/OFFパターンを表示する、例えばLEDなどからなる表示部40を示す。
【0009】
図2は、上記制御部20を示すブロック図である。
制御部20は、それぞれバス200で接続された、CPU201と、記憶部である制御のためのプログラム等を格納したROM202及びCPU201のワークエリアとして一時的な記憶領域となるRAM203と、IO(入出力)ポート204、AD変換部205、例えば通信部30や表示部40を接続するためのシリアルインターフェース部206、割り込み制御部207、タイマ部208とから成っている。
【0010】
CPU201は赤外線センサ10の出力信号から得たON/OFFパターンを、例えばRAM203に記憶する制御を行い、かつ、そのON/OFFパターンが予め記憶したON/OFFと一致するか否かの判断を行い、信号と一致したときは、そのON/OFFパターンに合わせてIOポートに接続された表示部40のLEDを点滅させる制御を行う。
AD変換部205は、赤外線センサ10の出力がアナログ出力信号である場合にこれをデジタル信号に変換する処理を行う。
シリアルインターフェース部206は、他の機器、例えば、赤外線センサ10、通信部30との接続を行う。
割り込み制御部207は、例えば、赤外線センサ10が熱源を感知するとCPU201に割り込みを掛ける制御を行う。
タイマ部208は、例えば定時応答等のための計時制御を行う。
以上の構成において、赤外線センサ10で検知した熱源からの赤外線に伴う出力信号は、シリアルインターフェース部206を介して取り込まれて、赤外線センサ10の出力電圧がアナログ電圧であるときはAD変換部205でAD変換を行って、例えばRAM203にデジタル信号として記憶などの処理が行われる。
【0011】
図3は、本実施形態で使用する赤外線センサの一例を示す。この赤外線センサ自体は従来公知又は周知ものである。
例えば、特許文献1(特開2003−214948号公報)において従来技術として記載されているものを使用することができる。
即ち、このパッシブセンサ装置は、赤外線センサ(焦電型赤外線センサ等)を用いて監視エリアからの赤外線による熱分布の変化を検知するものである。図3Aに示すように、半透明のカバー50を通る監視エリアからの赤外線を凹面鏡52で反射させ、赤外線センサ10に集光するか、または、同図3Bに示すように、監視エリアからの赤外線をレンズ54で赤外線センサ10に集光するように構成し、監視エリアからの赤外線による熱分布の変化を出力電圧の変化として出力する。
【0012】
図4Aは、通行人がセンサの監視エリアに入った後同エリアを往復した場合、図4Bは通行人がセンサ監視エリアを通過した場合の赤外線センサの出力電圧の変化量を、アナログ出力とデジタル出力波形で示したものである。ここでアナログ出力の場合は図中波線で示す閾値に達したとき、CPU201はONと判断し、その他の場合はOFFと判断する。
【0013】
以上は従来の遠赤外線を検知する赤外線センサ10と同様であるが、本発明の第1の実施形態では、従来の赤外線センサ10を用いて、人が通行する場合などの通常動作において検知される赤外線センサ10のON/OFFパターンとは明らかに異なる特定のON/OFFパターンを例えばRAM203に予め記憶させておく。
即ち、上記特定のON/OFFパターンになるように例えば熱源を赤外線センサ10の監視エリアの内外に意図的に移動させて、赤外線センサ10に検知させるか、又は、上記特定のON/OFFパターンを有する信号を別途作成して記憶させる。この場合、そのON/OFFパターンと共に、パッシブセンサ装置1のモードの切り替え、例えば通信モードへの切り替えを対応させて記憶させる。
【0014】
図4Cは、この特定のON/OFFパターンの一例を示すものである。この場合は、人が赤外線センサ10の監視エリア内での往復を所定回繰り返し、その間CPU201は赤外線センサ10の出力を監視して、そのON/OFFパターン、即ち、(i)アナログ電圧(この場合は波線で示す閾値のところでON/OFFを判断)又は(ii)デジタル電圧のON/OFFパターンをここではRAM203に記憶させると共に、その記憶させた特定のON/OFFパターンと、例えばパッシブセンサ装置1の例えばスリープモードから通信モードへのモードの切り替え処理と対応させておく。
【0015】
図5は、設定者が当該センサの監視エリアに入ったとき、予め記憶したON/OFFパターンを赤外線センサ10のON/OFFパターンとして出力させるために行う動作を示している。
即ち、図5の(i)、(ii)はそれぞれ赤外線センサ10のアナログ又はデジタル出力電圧の波形を、(iii)は、記憶されたON/OFFパターンを示し、(iv)は、この設定されたON/OFFパターン(マスク)と同じON/OFFパターンを引き出すため、設定者が一例として行う動作、即ち手の動きを示している。
【0016】
制御部20のCPU201は、例えば、人を検知すると、次に、熱源の移動に伴う赤外線センサ10のON/OFFパターンを監視して、そのパターンが予め登録されたパターンと一致するか否かを判断し、一致したときは、予め対応付けられたモードの切り替え処理を自動的に行う。
例えば、通信モードに切り替えられたパッシブセンサ装置1は、管理装置(上位機器)などからのコマンドを受信して設定の更新などの動作をリアルタイムで行うことができる。
【0017】
図6は、本願発明の第2の実施形態を示す。
この実施形態においては、赤外線センサ10が熱源、ここでは図6Aに示すように人を感知すると、図6Bに示すようにCPU201は、予め登録されたON/OFFパターンに従ったタイミングで表示部40のLEDの点灯・消灯制御を行う。
設定者は、このLEDでの点灯・消灯パターンに合わせて、熱源を操作(即ち、赤外線センサ10の監視エリア内外を行き来する、手を振る又は生体以外の他の熱源(ここでは人工熱源という)のシャッタ(カバー)を開閉するなど)して赤外線センサをON/OFFさせる。
この実施形態では、表示部40の表示パターンは、点灯と消灯を所定のタイミングで所定回繰り返す。設定者は、これを見て、LEDが消灯したら、例えば設定者は一端監視エリア外に移動し、LEDが点灯したら再び監視エリア内に入る。この動作をLEDが点滅を繰り返す間繰り返し行う。
【0018】
CPU201は、赤外線センサ10の出力電圧を監視して、その出力波形から得たON/OFFパターンと予め登録したON/OFFパターン(マスク)とを比較して、両者が一致したときは、そのON/OFFパターンに関連つけて記憶した処理、ここでは通信モードへの切り替え処理を行う。
【0019】
本実施形態によれば、設定者は、パッシブセンサ装置1のLEDの点滅パターンに合わせて、例えば赤外線センサ10の監視エリアの出入りを繰り返すだけで、無接触でパッシブセンサ装置1の通信モードへの切り替えを行うことができる。そのため、第1の実施形態のように予め、特定のON/OFFパターンを事前に記憶しておく必要がないため便利である。
【0020】
図7は、設定者が赤外線センサ10をON/OFFさせるために、シャッタ付きの人工熱源を用いた場合において、シャッタの開と閉と赤外線センサ10の出力電圧との関係を示した図である。
(i)は人工熱源のシャッタの開放と、シャッタ閉、即ちシャッタによる人工熱源の遮蔽とを所定回数交互に繰り返すことを示し、(ii)はその際におけるアナログ信号波形を示し、ここでは波線で示す閾値を越えた電圧を検知したときONとし、その他はOFFとする。(iii)はデジタル電圧波形を示す。
【0021】
図8は、図7同様にシャッタ付きの人工熱源を用いた場合の人工熱源と赤外線センサ10のON/OFFとの関係を示した図であるが、この実施形態では、表示部40のLEDの点灯及び消灯時間長に合わせてシャッタの開放と閉成による人工熱源の遮蔽を1回だけを行うことを示している。
【0022】
通信モードへの切り替えが行われると、パッシブセンサ装置1の通信部30は、管理装置側などからコマンドなどの電波信号を受信してCPU201は設定或いは設定の更新などの処理を行うか、管理装置側に通信要求信号を発信する処理を行う。
【0023】
図9は、以上で説明した第1の実施形態のパッシブセンサ装置1におけるモードの切り替え処理手順を説明するフロー図である。
先ず、制御部20のCPU201は、記憶部に赤外線センサ10の通常の出力のON/OFFパターンとは明確に区別できるON/OFFパターン(特定ON/OFFパターン)を、ここでは通信モードへの切り替え処理と関連付けて記憶手段、例えばRAM203に記憶させる(S101)。次に、CPU201は、赤外線センサ10が熱源を検知したときのON/OFFパターンを検知して(S102)、その検知された熱源による赤外線センサ10のON/OFFパターンと上記記憶手段に記憶されたON/OFFパターンとを比較する(S103)。比較の結果両者が一致しているときは(S103、YES)、前記特定モード、ここでは通信モードへの切り替え処理を実行する(S104)。
【0024】
図10は第2の実施形態のパッシブセンサ装置1におけるモードの切り替え処理手順を説明するフロー図である。
第1の実施形態と同様に、特定ON/OFFパターンを、ここでは通信モードへの切り替え処理と関連付けて記憶手段、例えばRAM203に記憶させる(S201)。次に、赤外線センサ10が熱源を検知したときは(S202、YES)、パッシブセンサ装置1はその表示部40のLEDを上記記憶されたON/OFFパターンに合わせて点滅表示を行う(S203)。
設定者は、前記表示されたON/OFFパターンを見て、それに合わせて例えば、赤外線センサ10の監視エリアに出入りして或いは人工熱源のシャッタを開閉する等して、赤外線センサ10をON/OFFさせ(S204)、その後は、第1の実施形態におけるステップS102以下と同様の処理、即ち、CPU201は、赤外線センサ10が熱源を検知したときのON/OFFパターンを検知して(S205)、その検知された熱源による赤外線センサ10のON/OFFパターンと上記記憶手段に記憶されたON/OFFパターンとを比較し、比較の結果、両者が一致しているときは(S206、YES)、前記特定モード、ここでは通信モードへの切り替え処理を実行する(S207)。
【0025】
本実施形態によれば、設定者は赤外線センサ10が特定のパターンでON/OFFするよう動作するか又は人工熱源の操作を行うだけで、パッシブセンサ装置1は直ちに通信モードに移行する。
また、パッシブセンサ装置1は、LEDなどの表示部を用いて、特定のON/OFFパターンを表示するため、設定者はセンサの監視エリアに入ってから、LEDの点灯パターンを確かめて、その指示通りに赤外線センサ10をON/OFFするよう動作するか又は人工熱源を操作するだけでパッシブセンサ装置1は直ちに通信モードに移行する。
したがって、パッシブセンサ装置1がどこに取り付けられていても、非接触で容易にかつタイムラグが発生せずにモードの切り替えを行うことができる。
【0026】
以上、赤外線センサ10のON/OFFパターンとパッシブセンサ装置1の通信モードの切り替えについて説明したが、予め登録しておくパターンは当然ことながら一つに限らず、複数のパターンをそれに対応付けたモードの切り替え機能と共に登録しておき、操作者が希望するパターンに応じて、赤外線センサ10をON/OFFすることで、異なるモードの切り替えを行うようにしてもよい。
【0027】
さらに、予め定めたパターンに従って、設定者が赤外線センサ10のON/OFFを行う場合、例えばストップウオッチを用いて、赤外線センサ10の監視エリアへの出入りを行うと、パッシブセンサ装置1により確実に認識させることができる。
また、以上の実施形態では、パッシブセンサ装置1は、赤外線センサ10が熱源、ここでは人を検知すると直ちにそのON/OFFパターンの認識と判断を行うが、例えば、モードの切り替え準備状態への移行動作を付加して、設定者は、まず、赤外線センサ10に所定のON/OFFパターンを出力させるように行動(人工熱源の操作も含む)して、パッシブセンサ装置1をモードの切り替え準備状態に移行させ、パッシブセンサ装置1は、モードの切り替え準備状態に移行したときにLEDを所定のパターンで点滅させ、設定者は、そのLEDの点滅パターンに従って赤外線センサ10をON/OFFするよう行動するようにしてもよい。
このように、モードの切り替えに当たって、パッシブセンサ装置1をモードの切り替え状態に移行させてからLEDを表示することで、誤動作をなくし、確実なモード切換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係るパッシブセンサ装置を示すブロック図である。
【図2】図1のパッシブセンサ装置の制御部を示すブロック図である。
【図3】本実施形態で使用する赤外線センサ(赤外線センサ)の一例を示す。
【図4】図4Aは、通行人がセンサの監視エリアに入り監視エリアを往復した場合、同図4Bは通行人がセンサ監視エリアを通過した場合の赤外線センサの出力電圧の変化量を、アナログ出力とAD変換したデジタル出力波形で示したものである。図4Cは、特定のON/OFFパターンの一例を示す。
【図5】第1の実施形態のパッシブセンサ装置のモード切り替えを説明する図である。
【図6】第2の実施形態のパッシブセンサ装置のモード切り替えを説明する図である。
【図7】熱源のシャッタの開と閉と赤外線センサの出力電圧との関係を示した図である。
【図8】シャッタ付きの熱源を用いた場合の熱源と赤外線センサのON/OFFとの関係を示した図である
【図9】第1の実施形態に係るパッシブセンサ装置のモードの切り替え処理手順を説明するフロー図である。
【図10】第2の実施形態に係るパッシブセンサ装置のモードの切り替え処理手順を説明するフロー図である。
【符号の説明】
【0029】
1・・・パッシブセンサ装置、10・・・パッシブセンサ(赤外線センサ)、20・・・制御部、200・・・バス、201・・・CPU、202・・・ROM、203・・・RAM、204・・・IOポート、205・・・AD変換部、206・・・シリアルインターフェース部、207・・・割り込み制御部、208・・・タイマ部、30・・・通信部、40・・・表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源を検知してON/OFFするパッシブセンサと、前記パッシブセンサのON/OFFについての特定のパターンを特定モードへの切り替え処理と関連づけて記憶する記憶手段と、前記パッシブセンサのON/OFFパターンを監視して、前記パッシブセンサのON/OFFパターンが前記特定のON/OFFパターンと一致したと判断したとき、前記特定のモードの切り替え処理を行う制御部とを備えたことを特徴とするパッシブセンサ装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたパッシブセンサ装置において、
通信部を備え、前記特定のモードは通信モードであることを特徴とするパッシブセンサ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたパッシブセンサ装置において、
表示部を備え、前記表示部は前記記憶手段に記憶されたパッシブセンサのON/OFFパターンの表示を行うことを特徴とするパッシブセンサ装置。
【請求項4】
請求項3に記載されたパッシブセンサ装置において、
前記表示部は発光部を有し、前記ON/OFFパターンの表示は、パッシブセンサが熱源を検知したとき、発光手段の点滅により行うことを特徴とするパッシブセンサ装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載されたパッシブセンサ装置において、
前記パッシブセンサ装置の前記記憶手段は、モードの切り替え準備状態への移行のためのパッシブセンサの第2のON/OFFパターンを記憶し、前記制御部は、パッシブセンサのON/OFFパターンと第2のON/OFFパターンとが一致するとき、前記パッシブセンサのON/OFFパターンの表示を行うことを特徴とするパッシブセンサ装置。
【請求項6】
パッシブセンサと、制御部と、通信部を備えたパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法であって、
パッシブセンサの特定のON/OFFパターンを、当該パターンに対して特定モードへの切り替え処理と関連付けて記憶する記憶工程と、
パッシブセンサが熱源を検知したときのON/OFFパターンと、前記記憶されたON/OFFパターンとを比較する工程と、
前記両パターンが一致したとき、前記特定モードの切り替え処理を行うモードの切り替え工程と、を有することを特徴とするパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法。
【請求項7】
請求項6に記載されたパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法において、
パッシブセンサ装置は前記通信部を備え、前記特定モードは通信モードであることを特徴とするパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載されたパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法において、
パッシブセンサ装置は表示部を備え、
パッシブセンサが熱源を検知したとき、前記記憶されたON/OFFパターンを表示する工程と、
前記表示されたON/OFFパターンに従って、前記パッシブセンサをON/OFFするよう熱源を操作する工程と、
を有することを特徴とするパッシブセンサ装置のモードの切り替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−85119(P2010−85119A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251595(P2008−251595)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】