説明

ヒト表面組織の制御された熱処理のための方法およびシステム

【課題】ヒト表面組織の制御された熱処理のための方法およびシステムの提供。
【解決手段】音響エネルギー付与の精密な空間的および時間的制御を介して様々な形態、大きさ、および深度の熱損傷を制御可能に生じさせる能力に基づく、ヒト表面組織の制御された熱傷のための方法およびシステム。本装置は、制御システム(300)および処置計画、エネルギーの制御および送出、処置条件の監視を容易にするプローブを含む。関心領域内のヒト表面組織における制御された熱傷のための治療処置システムであって、前記処置システムを制御するように構成された制御システムと、前記関心領域内に均一な損傷を生成するように構成されたプローブと、を備え、前記制御システムおよび前記プローブは、前記均一な損傷を生成するための空間的および時間的制御を行うように構成される、治療処置システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して治療処置システム、さらに詳しくはヒト表面組織における制御された熱傷に対する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
美容適用のためのヒト表面組織の治療処置の現在の技術は、いくつかの異なるエネルギー源を活用する。典型的な従来のエネルギー源には、剥離および非剥離レーザー、無線周波(RF)エネルギー、そしてさらに最近では超音波を利用した技術が含まれる。超音波を利用した治療法の現在の例には、Kloptek(特許文献1およびその関連継続、特許文献2)、Hissongら(特許文献3)、およびColeman(特許文献4)において開示されているものがある。
【0003】
Kloptekは特許文献1において、「従来の温熱治療よりも有意に低い用量」を使用することによって外部表皮に有害な損傷を与えずに真皮層が「徐々に刺激されまたは炎症を起こす」ように集束超音波ビームを適用することによって皮膚の皺を軽減する方法を冒頭で示唆している。焦点強度500〜1500W/cmでわずか10ns〜200μsの時間、つまり5μJ/cm〜0.3ジュール/cmでエネルギーが適用されるため、開示されている方法論は非熱傷を主張するのみである。このような低量のエネルギーにもかかわらず、穏やかな刺激および炎症とは対照的に傷害を引き起こすのに十分な47〜75℃まで組織温が上昇するとKloptekは主張している。その後Kloptekは特許文献2においてパルス状(連続波とは対照的に)超音波の使用を開示しているが、同じ低い焦点強度(500−1500W/cm)とパルス幅(10ns−200μs)であり、そのような音響励振が真皮層において音響衝撃波およびキャビテーション効果を生じさせると主張している。実際は、組織の熱容量の本質的な限界、例えば皮膚の特定熱容量は約3430J/kg/Kであり、また音波の波及効果のため、特許文献1および特許文献2の特許においてまとめて教示されているように、そのような「徐々の刺激および炎症」で組織においてそのようなキャビテーション、温度上昇または衝撃波を誘発することはその技術に精通している者にとって技術的には不可能ではないにしても極めて難しい。
【0004】
Hissongは、剥離のステップが「皮膚の外部表面下50〜100μmに位置する開始縁から開始」し、「50〜100μmの深度」の損傷、つまり皮膚の表面より50μmから250μmの深度から広がっている損傷を生じさせるための局所性損傷の形成を含む、0.5〜12MHzからの周波数での皮膚再生方法を開示している。Hissongはまた、「2〜60秒間」の皮膚の加熱が局所的損傷を形成すると主張している。しかしながら、多数の欠点がHissongの技術の実用性を制限している。
【0005】
例えば、そのような長時間のエネルギー送出は結果として、横方向および軸方向の両方で有意な熱拡散および損傷の成長を引き起こし、浅い50μmから250μmの深度に渡って局所性損傷の配置を大幅に妨げる。第二に、Hissongの最高周波数、つまり12MHzが出願において考慮されていたとしたら、相当する組織における波長は約128μmとなるであろう。音響ビームプロファイルに対する焦点深度、つまり焦点ビームの長さがいくつかの波長から成ることを考慮すると、最もしっかりした回折限界的集束に対してさえも、熱的に誘導された損傷である長さ50から150μmというそのような短/サブ波長を生じさせることは実用的ではない。さらに、より低い周波数では、熱的に誘導された損傷であるそのような短/サブ波長を生じさせることはより難しいであろう。なお、強力な集束の使用は比較的大きな開口変換器を必要とするため、Hissongによって教示された多要素塗布器は非常に大きくなって顔面皮膚および頸部組織上を音響的に結合することは難しくなり、主張されているように損傷を融合させることは極めて難しいだろう。最後に、Hissongによって開示されているような、そのように浅い深度および長期処置回数に限定された損傷は、実用性および臨床処理能力の範囲に限界があり、このことは長期に渡ってミクロンレベルに固定された携帯プローブの維持という要件によってさらに妨げられる。
【0006】
Colemanは、集束超音波剥離は活性表面で機械的に組み合わされて「配列した要素を放出する複数の個別超音波」を有する多要素単位を形成する別々の単一要素より開始し、「超音波エネルギーを放出し、放出された超音波エネルギーを、超音波放出部材からの所定の距離に集束させること」を提示したと主張している。Colemanは「配列に取り囲まれた要素を放出する複数の個別超音波」とさらに教示し、「互いに分離され明確に分かれ、同じ固定された所定の距離で外側に位置している各集束帯」で設定した。最後に、Colemanは「超音波エネルギーを放出するために選択的かつ独立して作動可能であり、および超音波エネルギーを放出しないために選択的かつ独立して作業可能でない前述の配列にある超音波放出要素」による組織内の損傷の形成を説明している。
【0007】
よって、Colemanは損傷形成案において柔軟性に対する本当の必要性を認識し、別々に作動された多要素変換器配列に共に格納された固定集束単一要素から、別々の損傷を組み合わせることによって様々な形態の損傷を生じさせようとしていると思われる。残念ながらそのような技術は熱膨張への多大な依存のため、空間的および時間的、そしてその精度においても大きく限られている。また、多要素配列は広い面積に及ぶよう構成されており、対象組織はほとんどの場合湾曲しているため、Colemanによって教示された集束超音波剥離装置を音響的に結合することは難しいであろう。さらに、良好な強度を得るために集束皿状変換器要素、または少なくとも平面ディスクが大きくなければならず、良好な集束、つまり高強度の獲得、低副ローブおよびグレーティングローブを達成するためにそのような要素を波長レベルで間隔を空ける必要があるため、配列が操作にとって煩わしくなる。最後に、Colemanは平面的な損傷を形成しようとしているが、そのような損傷はエネルギーの側方熱拡散を通して形成されるため、その損傷は縦方向にも制御不可能に成長する。
【0008】
従って、従来の治療処置技術には、多数の基礎的物理制限、技術的困難、そしてヒト表面組織内の任意の形態、大きさ、深度の損傷の柔軟かつ正確な生成および制御を妨げる実用性問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,113,559号明細書
【特許文献2】米国特許第6,325,769号明細書
【特許文献3】米国特許第6,595,934号明細書
【特許文献4】米国特許第6,692,450号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の様々な側面によれば、ヒト表面組織における制御された熱傷に対する治療処置方法およびシステムは、音響エネルギー付与の精密な空間的および時間的制御を通して様々な形態、大きさ、および深度の熱損傷を制御可能に生じさせる能力に基づいている。典型的実施例によれば、典型的な治療処置システムは、処置計画、音響エネルギーの制御および/または送出、および/または関心領域に対する処置状況の監視を容易にすることができる制御システムおよびプローブシステムを含む。結果として、表面ヒト組織において熱傷の均一な(conformal)損傷を制御可能に生じさせる能力を実現することができる。
【0011】
典型的実施例によれば、典型的な処置方法によって熱傷の領域が制御された均一な形態および大きさを構成することが可能となり、制御された空間的および時間的様式で組織の破壊(剥離)が可能となる。例えば、熱損傷は狭いまたは広い側方範囲、長いまたは短い軸長、および/または表面外部の組織までを含む深いまたは浅い位置で、適切かつ選択的に生成され得る。さらに、島状の別々の破壊を組織関心領域の一部または全体に生じさせることもでき、および/または隣接するまたは重なった構造を離れた損傷から生じさせることができる。本発明の他の典型的実施例によれば、典型的方法は隣接する熱傷を生成するための関心領域の一部または全体へのスキャニングを含むことができる。均一な損傷は変換器の構造および配置の選択などの変換器音響エネルギー空間分布の独立した選択および制御を通してだけでなく、駆動振幅レベル、周波数/波形の選択、および組織の熱剥離を制御するために調節および最適化ができるタイミング配列などの時間的制御を通しても達成することができる。また、音響結合インターフェースの温度を制御することができるため、さらに損傷形成制御の別の典型的方法が可能となる。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
関心領域内のヒト表面組織における制御された熱傷のための治療処置システムであって、
該処置システムを制御するように構成された制御システムと、
該関心領域内に均一な損傷を生成するように構成されたプローブと、
を備え、該制御システムおよび該プローブは、該均一な損傷を生成するための空間的および時間的制御を行うように構成される、治療処置システム。
(項目2)
前記空間的制御は、変換器構成、距離、配置、方向および動作を含む1つ以上の空間的パラメータの操作制御を含む、項目1に記載の治療処置システム。
(項目3)
前記時間的制御は、駆動振幅レベル、周波数/波形、およびタイミング配列を含む1つ以上の時間的パラメータの操作制御を含む、項目1に記載の治療処置システム。
(項目4)
前記空間的および時間的制御は、開ループフィードバック制御ループを通して容易となる、項目1に記載の治療処置システム。
(項目5)
前記空間的および時間的制御は、閉ループフィードバック制御ループを通して容易となる、項目1に記載の治療処置システム。
(項目6)
前記制御システムは、
該制御システムおよび前記プローブにエネルギーを供給するように構成された電源コンポーネントと、
前記空間的および時間的パラメータを監視するように構成された感知および監視コンポーネントと、
表面ヒト組織接合部分および組織内へのさらなる深部において温度制御を容易にするように構成された冷却および結合制御と、
前記治療処置システムの全体制御に対する処理および制御論理コンポーネントと、
を備える、項目1に記載の治療処置システム。
(項目7)
前記プローブは、
前記制御システムと相互作用するための制御インターフェースと、
前記関心領域へ剥離超音波エネルギーを提供するように構成された変換器と、
該関心領域へ該変換器を音響的に結合させるための結合コンポーネントと、
該制御システムによる制御を容易にするための監視および感知コンポーネントと、
該プローブの手動および自動化動作のうちの1つを含む動作機構と、
を備える、項目1に記載の治療処置システム。
(項目8)
前記変換器構成は、集束、平面、非集束要素、1つ以上の単一要素、多要素および配列変換器、1つ以上の一次元、二次元、環状配列、直線、曲線、扇形、および球形配列による1つ以上の構造を備える、項目2に記載の治療処置システム。
(項目9)
前記変換器構成は、プラスチック、ポリウレタン、セラミック、金属、液体、および合成物のうち少なくとも1つから成る、1つ以上の球状レンズ、円柱状レンズ、電子的集束レンズ、凹面形レンズおよび薄型レンズを備える、項目8に記載の治療処置システム。
(項目10)
前記変換器構成は、1つ以上の周波数で励起される広帯域変換器を備える、項目2に記載の治療処置システム。
(項目11)
前記プローブは、センサ、動作センサ、スイッチ、作動装置、指示器、エンコーダ、プローブ識別、記憶装置、開口選択およびマルチプレクサ、電子整合ネットワーク、および切り替え、相互連結、接合具、取っ手、および使い捨て部材のうち少なくとも1つを備える、項目7に記載の治療処置システム。
(項目12)
前記制御システムは、処置計画、表示部、スイッチ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、コンピュータ、制御ファームウェア、ユーザーおよび制御ソフトウェアのうちの少なくとも1つを備える、項目6に記載の治療処置システム。
(項目13)
前記制御システムは、直流電力供給装置、電流センサ、電力検出および測定、波形合成装置、発振器、デジタルプログラム可能論理、増幅器/ドライバ、ビーム作成器、高調波フィルター、整合ネットワーク、冷却/音響結合/熱制御/音響集束制御ハードウェア、動作機構ドライバおよび制御、動作センサ、監視および閉ループ制御、インターフェーシングおよび制御、外部入力/出力ハードウェアおよび外部インターフェースのうちの1つ以上を備える、項目6に記載の治療処置システム。
(項目14)
前記プローブは、前記変換器と関心部との間の接合部分および関心領域間内への温度を調整するように構成された変換器音響結合、冷却、および/または液体充填音響レンズ効果機構を備える、項目6に記載の治療処置システム。
(項目15)
前記プローブは、組織接合部分に対して押し下げられ、それにより血液還流が少なくとも部分的に遮断され、組織が表面の処置関心領域において扁平になる、項目1に記載の治療処置システム。
(項目16)
前記制御された熱傷は、生物学的修復機構を引き起こすように継続的または不連続に沈着される、項目1に記載の治療処置システム。
(項目17)
前記の制御された熱傷は、前記表面ヒト組織の少なくとも1つの位置において、熱傷の形態および深度を変化させることにより、修復の最適化された周期を容易にするように沈着される、項目1に記載の治療処置システム。
(項目18)
前記変換器構成は、液体充填、ゲル充填、固体ゲルレンズ、ゴムまたは複合レンズ、または表面組織および/または音響結合媒体よりも低い速度および適切な電力処理能力を有する任意の材料のうちの少なくとも1つの外形の凸面形レンズを備える、項目2に記載の治療処置システム。
(項目19)
前記変換器構成は、単一変換要素内の映像化/治療複合変換器を備え、該映像化変換器は該治療変換器から電気的に分離される、項目2に記載の治療処置システム。
(項目20)
前記制御システムは、一次元、二次元、および三次元映像化または処置のうちの少なくとも1つを容易にするように構成された映像化システムを備える、項目1に記載の治療処置システム。
(項目21)
関心領域内のヒト表面組織における制御された熱傷のための方法であって、
様々な選択肢から熱損傷の少なくとも1つの形態、大きさ、および方向を選択するステップと、
制御システムおよびプローブに1つ以上の空間的パラメータを提供するステップと、
該制御システムおよび該プローブに1つ以上の時間的パラメータを提供するステップと、
該関心領域内の該熱損傷の該選択された形態、大きさ、および方向を生じさせるための該空間的パラメータおよび該時間的パラメータに基づき、該制御システムおよび該プローブの操作を制御するステップと、
を含む、方法。
(項目22)
前記制御操作は、前記熱損傷の前記選択された形態、大きさ、および方向を得た時を決定するために閉ループフィードバックループを活用するステップを備える、項目20に記載の方法。
(項目23)
前記制御操作は、前記熱損傷の前記選択された形態、大きさ、および方向を得た時を決定するために閉ループフィードバックループを活用するステップを備える、項目20に記載の方法。
(項目24)
前記空間的パラメータは、変換器構成、距離、配置、方向、および動作を含む、項目20に記載の方法。
(項目25)
前記時間的パラメータは、駆動振幅レベル、周波数/波形、およびタイミング配列を含む、項目20に記載の方法。
(項目26)
前記制御システムおよびプローブは、0〜30mmの可変深度および1〜40MHzの周波数範囲内で、組織の熱容量を越えるのに十分な時間およびエネルギーレベルによって熱損傷を生成するように制御される、項目20に記載の方法。
(項目27)
関心領域内の制御された熱傷に対して構成された処置システムであって、
該処置システムの空間的および時間的制御を容易にするように構成された制御システムと、
空間的および時間的制御のために構成された変換器を含むプローブであって、該プローブは、可変的形態、大きさ、および方向の均一な損傷を生成するように構成され、該損傷は、該関心領域に対する組織の熱容量を越えるのに十分な時間およびエネルギーレベルにおいて、1MHzと40MHzの間の周波数での該変換器の操作を通して、0と30mmの間の表面ヒト組織の深度内で構成されるプローブと、
を備える処置システム。
(項目28)
前記制御システムは、変換器構成、距離、配置、方向および動作を含む1つより多いの空間的パラメータの操作の制御、および駆動振幅レベル、周波数/波形、およびタイミング配列を含む1つより多いの時間的パラメータの操作の制御を行うように構成される、項目26に記載の処置システム。
(項目29)
前記処置システムは、開ループおよび閉ループフィードバックシステムのうちの少なくとも1つの中で構成される、項目27に記載の処置システム。
(項目30)
前記変換器は、映像化/治療複合変換器を含む、項目26に記載の処置システム。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の主題は明細書の結びの部分において特に指摘され、明確に主張されている。しかしながら、構造および操作の方法の両方に関して、本発明は特許請求の範囲および添付の図面と併せて取り上げられている次の説明を参照することによって最も良く理解することができ、またここでは類似部分を類似番号で示すことができる。
【図1】図1は本発明の典型的実施例による、ヒト表面組織の制御された熱傷に対する典型的な治療処置システムのブロック図を示す。
【図2】図2は本発明の典型的実施例による、制御された熱傷の複数の損傷を含むヒト表面組織の関心領域の断面図を示す。
【図3A】図3Aおよび3Bは本発明の典型的実施例による、典型的な制御システムのブロック図を示す。
【図3B】図3Aおよび3Bは本発明の典型的実施例による、典型的な制御システムのブロック図を示す。
【図4A】図4Aおよび4Bは本発明の典型的実施例による、典型的なプローブシステムのブロック図を示す。
【図4B】図4Aおよび4Bは本発明の典型的実施例による、典型的なプローブシステムのブロック図を示す。
【図5】図5は本発明の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図6A】図6Aおよび6Bは本発明の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図6B】図6Aおよび6Bは本発明の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図7】図7は本発明の様々な典型的実施例による、超音波処置に対する典型的な変換器構成を示す。
【図8】図8Aおよび8Bは本発明の別の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図9】図9は本発明の典型的実施例による、超音波処置に対する2次元配列として構成された典型的な変換器を示す。
【図10A】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図10B】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図10C】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図10D】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図10E】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図10F】図10A−10Fは本発明の他の典型的実施例による、典型的な変換器の断面図を示す。
【図11】図11は本発明の典型的実施例による、音響結合および冷却システムの概略図を示す。
【図12】図12Aおよび12Bは本発明の典型的実施例による、典型的な開ループおよび閉ループフィードバックシステムのブロック図を示す。
【図13】図13は本発明の典型的実施例による、様々な空間的に制御された構造に対するシミュレーション結果の典型図を示す。
【図14】図14は本発明による、一対の損傷結果のシミュレーション結果の典型図を示す。
【図15】図15は本発明による、一対の損傷結果のシミュレーション結果の別の典型図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明はここで様々なコンポーネントおよび処理ステップに関して説明することができる。当然のことながら、そのようなコンポーネントおよびステップは、特定の機能を実行するために構成されたあらゆる数の金属部品によって実現することができる。例えば、本発明は1つ以上の制御システムまたは他の制御装置下で様々な機能を実行する様々な医療処置装置、視覚映像化および表示装置、入力端末および類似物を採用することができる。また、本発明はあらゆる数の医療または処置状況において実践することができ、ここで説明されているようなヒト表面組織の制御された熱傷に対する治療処置方法に関する典型的実施例は、本発明の典型的適用のうち数例にすぎない。例えば、検討されている原理、特徴、および方法は他のあらゆる医療または他組織または処置用途に適用することができる。
【0014】
本発明の様々な側面によれば、ヒト表面組織の制御された熱傷に対する治療処置方法およびシステムは、音響エネルギー付与の精密な空間的および時間的制御を通して様々な形態、大きさ、および深度の熱損傷を制御可能に生じさせる能力に基づいている。図1を参照すると、典型的実施例によれば、典型的な治療処置システム100は、処置計画、音響エネルギーの制御および/または送出、および/または関心領域106に対する処置状況の監視を容易にすることができる制御システム102およびプローブシステム104を含む。関心領域106はヒト表面組織内に構成され、組織の外部表面直下から約30mm以上の深度を含む。
【0015】
治療処置システム100は、音響エネルギー付与の精密な空間的および時間的制御を通して関心領域106内の表面ヒト組織に熱傷の均一な損傷を制御可能に生じさせる能力を伴って構成され、つまり、プローブ104の制御は、そのような制御が組織に依存していない選択された時間および空間パラメータ内に限られている。典型的な実施例によれば、制御システム102およびプローブシステム104は音響エネルギーの分布の様式を制御することによって、音響エネルギーの空間的制御に対して適切に構成することができる。例えば、関心領域106に高周波の音波を当てる1つ以上の変換器構成の種類の選択、プローブシステム104が特定の方向またはそうでなければ関心領域106からの距離の変化を有する隣接する熱傷を生じさせるために関心領域106の一部または全体をスキャンするように構成されているような関心領域106に関連した音響エネルギーの送出に対するプローブシステム104の選択および配置、および/または他の環境的パラメータの制御、例えば音響結合インターフェースの温度を制御することができる、および/またはプローブ104のヒト組織に対する結合を通して、空間的制御を実現することができる。空間的制御パラメータに加え、制御システム102およびプローブシステム104もまた、組織の熱剥離を制御するために駆動振幅レベル、周波数/波形の選択、つまり振動の種類
、突発または連続波形、およびタイミング配列、および他のエネルギー駆動特徴の調節および最適化などを通して、時間的制御に対して構成することができる。空間的および/または時間的制御はまた、様々な空間的および時間的特徴の監視などを通して、開ループおよび閉ループフィードバック配置を通しても促進することができる。結果として、6自由度内の音響エネルギーの制御、例えば空間的にX、YおよびZ域内、ならびにXY、YZおよびXZ域内の回転軸は、様々な形態、大きさ、および方向の均一な損傷を生成するために適切に達成することができる。
【0016】
例えば、そのような空間的および/または時間的制御を通して、典型的な処置システム100は、熱傷の領域が任意の形態および大きさを持つことを可能にし、制御された様式で組織の破壊(剥離)が可能となる。図2を参照すると、1つ以上の熱損傷を組織の関心領域200内に生じさせることができ、そのような損傷は、外部表面の組織203までを含む、狭いまたは広い側方範囲、長いまたは短い軸長、および/または深いまたは浅い位置を有する。例えば、葉巻形損傷を、垂直配置204および/または水平配置206において生じさせることができる。また、雨滴形損傷208、扁平平面損傷210、円形損傷212および/または他のV字形/楕円形損傷214をとりわけ形成することができる。例えば、キノコ形損傷220が初期円形または葉巻形損傷222の初期生成などを通して生成され、成長する損傷224をさらに生成する熱膨張を引き起こす剥離超音波の継続的な適用によって、そのような熱膨張はキノコ形損傷220ができるまで続く。複数の形態を様々な大きさおよび方向で構成することもでき、例えば、損傷208は、全て空間的および/または時間的制御によって望ましい角度で右回りまたは左回りの回転方向にしたり、または選択した通りにより大きくまたはより小さくすることができる。さらに、島状の別々の破壊、つまり組織領域全体に離散した複数の損傷を、組織の関心領域200内の一部または全体に生成することもできる。また、隣接および/または重なった構造216を損傷の制御された構造より生成することができる。例えば、一連の1つ以上の交差した損傷218は、様々な種類の処置方法を容易にするように組織領域にそって生じさせることができる。
【0017】
制御された熱傷の特定の構造は、望ましい組織および治療効果を達成するように選択される。例えば、熱および非熱流動、キャビテーション性、流体力学的、剥離性、収斂性、透熱性、および/または共鳴誘導型組織効果を含むがそれに限定されないあらゆる組織効果を実現することができる。そのような効果は、高度な実用性を提供するために関心領域200内の約0−30000μmの範囲に及ぶ処置深度で適切に実現することができる。
【0018】
再度図1を参照すると、制御システム102およびプローブシステム104で構成される典型的な治療処置システム100は、様々な構成も含み、様々な別の副システムおよびコンポーネントに細分することができる。例えば、治療処置システム100は音響エネルギーの空間的および/または時間的分布を容易にするために適切な位置に配置された様々なシステムおよびプローブコンポーネントに分けられる。また、制御システム102およびプローブシステム104は、プローブシステム104内の映像化変換器を操作および制御するように構成された制御システム102内の映像化副システム、例えば、組織パラメータ監視に対して構成された別々の映像化変換器および別々の治療変換器、または映像/治療化複合変換器などの他の副システムを含むことができる。
【0019】
図3Aおよび3Bを参照すると、典型的実施例によれば、典型的な制御システム300は治療システムユーザーによって行われた調節可能な設定によれば治療処置過程全体の調整および制御に対して構成することができる。例えば、制御システム300は、電源コンポーネント302、感知および監視コンポーネント304、冷却および結合制御306、および/または処理および制御論理コンポーネント308を適切に含むことができる。制御システム300は、制御された熱傷に対する治療システムを実施するようにより多くのまたはより少ない副システムおよびコンポーネントを伴って様々な方法で構成および最適化することができ、図3Aおよび3Bの実施例は説明目的のためにすぎない。
【0020】
例えば、電源コンポーネント302に対して、制御システム300は変換器電子増幅器/ドライバ312によって必要とされる電力を含む、制御システム全体に対する電気エネルギーを提供するように構成された1つ以上の直流(DC)電力供給装置303を含むことができる。DC電流センサ305もまた、安全および監視目的で増幅器/ドライバ312へ流れる電力のレベルを確認するために備えることができる。
【0021】
増幅器/ドライバ312は、多チャネルまたは単一チャネル電力増幅器および/またはドライバを含むことができる。変換器配列構成に対する典型的な実施例によれば、増幅器/ドライバ312はまた、配列集束を容易にするようにビーム作成器を伴って構成することもできる。典型的なビーム作成器は、関連切り替え論理を持つ発振器/デジタル制御された波形合成装置310によって電気的に励起することができる。
【0022】
電源コンポーネントはまた、様々なフィルター構成314も含むことができる。例えば、ドライバの能率および効率を向上させるために切替可能高調波フィルター、および/または整合を増幅器/ドライバ312の出力において使用することができる。電力検出コンポーネント316もまた、適切な操作および較正を確認するために含むことができる。例えば、典型的なプローブシステムへ流れる電力量を監視するために、電力およびその他エネルギーの検出コンポーネント316を使用することができる。
【0023】
様々な感知および監視コンポーネント304もまた、制御システム300内で適切に実施することができる。例えば、典型的な実施例によれば、監視、感知、および相互作用制御コンポーネント324は、関心領域からの音響または他の空間的および時間的情報などの情報を受け取って処理するために、変換器プローブ104内で実施される様々な動作検出システムとともに操作するよう構成することができる。感知および監視コンポーネントはまた、様々な制御、相互作用およびスイッチ309および/または電力検出装置316も含むことができる。そのような感知および監視コンポーネント304は、処置システム100内の開ループおよび/または閉ループフィードバックシステムを容易にすることができる。さらに、監視、感知および相互作用制御コンポーネント324は、一次元、二次元および/または三次元映像化機能に対して構成された映像化システムを含むことができる。そのような映像化システムは、写真および他の視覚光学的方法、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)、光干渉断層撮影法(OCT)、電磁気、マイクロ波、またはラジオ周波数(RF)方法、陽電子放出断層撮影法(PET)、赤外線、超音波、音響または他の適切な視覚化の方法、局所化、または関心領域106の監視のうち少なくとも1つに基づく映像診断法を含むことができる。さらに、温度測定装置およびコンポーネントなどの様々なその他の組織パラメータ監視コンポーネントを、監視、感知および相互作用制御コンポーネント324内に構成することができ、そのような監視装置は未知のまたは以下に考案される映像診断法を含む。
【0024】
冷却/結合制御システム306は、典型的なプローブ104からの廃熱を除去し、表面組織接合部分および組織へのさらなる深部において制御された温度を提供し、および/または変換器プローブ104から関心領域106へ音響結合を提供するために備えることができる。そのような冷却/結合制御システム306はまた、様々な結合およびフィードバックコンポーネントとともに、開ループおよび/または閉ループフィードバック配置の両方において操作するよう構成することもできる。
【0025】
処理および制御論理コンポーネント308は、ファームウェアおよび制御ソフトウェア326を含むマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コンピュータボード、および関連コンポーネントのうちの1つ以上といった様々なシステムプロセッサおよびデジタル制御論理307を含むことができ、これはユーザー制御および相互作用回路、ならびに通信、表示、相互作用、保存、文書化、および他の有用な機能に対する入力/出力回路およびシステムに結びつく。システムソフトウェアおよびファームウェア326は、全ての初期化、タイミング、レベル設定、監視、安全性監視、およびユーザー定義の処置目的を達成するために必要なその他全てのシステム機能を制御する。さらに、様々な制御スイッチ308もまた、操作を制御するように適切に構成することができる。
【0026】
典型的な変換器プローブ104もまた、様々な様式で構成され、その操作を容易にするように様々な実施例において多数の再利用可能および/または使い捨てコンポーネントおよび部品を含むことができる。例えば、変換器プローブ104は、組織接合部分に対する変換器の結合を容易にするためのあらゆる種類の変換器プローブ筐体または配置内で構成することができ、そのような筐体は特定の処置適用によって様々な形態、輪郭および構成を含む。例えば、典型的な実施例によれば、変換器プローブ104は、組織接合部分に対して押し下げられてよく、それにより血液還流が部分的または完全に遮断され、組織が表面の処置関心領域106において扁平になる。変換器プローブ104は、1つ以上のシリアルEEPROM(メモリ)などのプローブ取っ手、電子整合、変換器使用歴および較正を認証するために、例えば、電子的に切替可能である電子整合、マルチプレクサ回路および/または開口/要素選択回路、および/またはプローブ識別装置などのあらゆる種類の整合を含むことができる。変換器プローブ104はまた、ケーブルおよび接合具、動作機構、動作センサおよびエンコーダ、熱監視センサ、および/またはユーザー制御および状態関連スイッチ、およびLEDなどの指示器を含むこともできる。例えば、プローブ104における動作機構は、複数の損傷を制御可能に生じさせるために使用することができ、またプローブ動作の感知自体は、複数の損傷を制御可能に生じさせ、および/または、例えばプローブ104が突然引っ張られたり落とされた場合に安全目的で損傷の生成を止めるために使用することができる。また、プローブ104の空間的位置および姿勢が制御可能に損傷を生成することを補うために制御システムに送られることによって、外部動作エンコーダアームを使用中にプローブを保持するために使用することができる。さらに、様々な典型的な実施例によれば、表面形状測定装置などの感知機能性またはその他の映像診断法をプローブに組み込むことができる。
【0027】
図4Aおよび4Bを参照すると、典型的な実施例によれば、変換器プローブ400は、制御インターフェース402、変換器404、結合コンポーネント406、および監視/感知コンポーネント408、および/または動作機構410を含むことができる。しかしながら、変換器プローブ400は、制御された熱傷に対する超音波エネルギーを提供するようにより多くのまたはより少ない部品およびコンポーネントを伴って様々な方法で構成および最適化することができ、図4Aおよび4Bの実施例は説明目的のためにすぎない。
【0028】
制御インターフェース402は、変換器プローブ400の制御を容易にするように制御システム300との相互作用のために構成されている。制御インターフェースコンポーネント402は、マルチプレクサ/開口選択424、切替可能な電子整合ネットワーク426、シリアルEEPROMおよび/または他の処理コンポーネントおよび整合およびプローブ使用情報403、およびインターフェース接合具432を含むことができる。
【0029】
結合コンポーネント406は、関心領域への変換器プローブ400の結合を用意にするように様々な装置を含むことができる。例えば、結合コンポーネント406は、超音波エネルギーおよび信号の音響結合のために構成された冷却および音響結合システム420を含むことができる。多岐管などの可能な連結部を有する音響冷却/結合システム420は、関心領域内へ音を合わせ、接合部分および組織へのさらなる深度において温度を制御し、液体充填レンズの集束を提供し、および/または変換器の廃熱を除去するために活用することができる。結合システム420は、空気および他の気体、水および他の液体、ゲル、固体、および/またはその組み合わせ、または変換器能動素子412と関心領域との間で信号の伝達を可能にするその他の媒体を含む、様々な結合媒体の使用を通してそのような結合を容易にすることができる。結合機能の提供に加え、典型的な実施例によれば、結合システム420はまた、処置適用中に温度制御を提供するために構成することもできる。例えば、結合システム420は、結合媒体の温度を適切に制御することによって、接合部分表面または変換器プローブ400と関心領域との間の領域、および組織へのさらなる深部の制御された冷却のために構成することができる。そのような結合媒体に対する適切な温度は様々な様式で達成することができ、熱電温度計、サーミスタ、または結合媒体の温度測定のために構成されたその他の装置またはシステムなどの様々なフィードバックシステムを活用することができる。そのような制御された冷却は、変換器プローブ400の空間的および/または熱エネルギー制御をさらに容易にするように構成することができる。
【0030】
典型的な実施例によれば、さらに図11を参照するが、音響的結合および冷却1140は、変換器プローブ1104からのエネルギーおよび映像化信号を関心領域1106間で音響的に結合させ、損傷を制御するために関心領域接合部分1110および組織内へのさらなる深部へプローブにおいて熱制御を提供し、領域1144において変換器プローブからの可能な廃熱を除去するように備えることができる。温度監視は、温度測定機構1148を提供し、制御システム1102および熱制御システム1142を介して制御するように、熱センサ1146を介して結合接合部分に備えることができる。熱制御はヒートシンクまたは自然伝導および伝達などを介する、またはペルチェ熱電冷却器、冷却剤、またはポンプ、液タンク、気泡検出、流量センサ、流路/管1144および熱制御1142から成る液体利用システムなどを伴う能動冷却を介する受動冷却より構成することができる。
【0031】
引き続き図4に関して、監視および感知コンポーネント408は、例えば様々な空間的および時間的特徴を監視する開ループおよび閉ループフィードバック配置を通した空間的および/または時間的制御を容易にするように、様々な動作および/または位置センサ416、温度監視センサ418、ユーザー制御およびフィードバックスイッチ414、および制御システム300による制御を容易にするための類似したコンポーネントを含むことができる。
【0032】
動作機構410は、手動操作、機械的配置、またはその組み合わせを含むことができる。例えば、動作機構422は、変換器プローブ400の動作および位置を決定し有効にするように、加速度計、エンコーダまたはその他の位置/方向装置416の使用などを通して、制御システム300によって適切に制御することができる。直線、回転、または可変動作は、例えば処置適用および組織輪郭表面によって容易にすることができる。
【0033】
変換器404は、音響エネルギー付与の精密な空間的および時間的制御を通して、関心領域内の表面ヒト組織における熱傷の均一な損傷を生じさせるために構成された1つ以上の変換器を含むことができる。変換器404はまた、1つ以上の変換要素および/またはレンズ412を含むこともできる。変換要素は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電的活物質、または圧電性セラミック、結晶、プラスチック、および/または複合材料などのその他の圧電的活物質、ならびにニオブ酸リチウム、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、および/またはメタニオブ酸鉛を含むことができる。圧電的活物質に加えて、またはその代わりに、変換器404は放射線および/または音響エネルギーの生成のために構成されたその他の材料を含むことができる。音響整合層および/または減衰を、望ましい電子音響反応を達成するように必要に応じて使用することもできる。
【0034】
典型的な実施例によれば、変換器404の変換要素の厚さは一定となるように構成することができる。つまり、変換要素412は実質的に常に同じである厚さを有するように構成することができる。別の典型的な実施例によれば、変換要素412の厚さはまた、可変となるように構成することもできる。例えば、変換器404の変換要素412は、より低い範囲の中央動作周波数、例えば約1kHzから3MHzを提供するように選択された第一の厚さを有するよう構成することができる。変換要素404はまた、より高い範囲の中央動作周波数、例えば約3から100MHz以上を提供するように選択された第二の厚さを有するよう構成することもできる。変換器404は、望ましい反応を生成するために適切な出力を提供するように少なくとも2つ以上の周波数で励起する単一広帯域変換器として構成され得る。変換器404はまた、各変換器が1つ以上の変換要素を含む、2つ以上の個別変換器として構成され得る。変換要素の厚さは、望ましい処置範囲において中央動作周波数を提供するように構成することができる。例えば、変換器404は、約1kHzから3MHzの中央周波数範囲に相当する厚さを有する第一変換要素を伴って構成された第一変換器、および約3MHzから100MHz以上の中央周波数に相当する厚さを有する第二変換要素を伴って構成された第二変換器を含むことができる。
【0035】
変換器404は、一次元、二次元、および環状配列を含む集束、平面、または非集束の単一要素、多要素、または配列変換器、直線、曲線、扇形、および球形配列、球状、円柱状、および/または電子的な集束、非集束、および/またはレンズ効果源より成り立つことができる。例えば、図5に表された典型的な実施例を参照すると、変換器500は位相合わせを容易にするよう音響配列として構成することができる。つまり、変換器500は、可変電子時間遅延を介した様々な位相によって操作することができる電子開口の配列として構成することができる。「操作する」という意味において、変換器500の電子開口は、電子時間遅延によって起こる位相変化に適合するエネルギービームの産出および/または送出をするように、操作、駆動、使用、および/または構成することができる。例えば、これらの位相変化は、非集束ビーム、平面ビーム、および/または集束ビームを送出するために使用することができ、それぞれは関心領域510において異なる生理学的効果を達成するように併用することができる。変換器500は、ソフトウェア、および/または1つ以上の電子時間遅延を伴う電子時間遅延を伴う位相開口配列の生成、産出、および/または駆動のためのその他のハードウェアをさらに含むことができる。
【0036】
変換器500はまた、様々な周波数を使用して1つ以上の関心領域に対する集中的な処置を提供するように構成することもできる。集中的な処置を提供するために、変換器500は処置を容易にするように1つ以上の可変深度を伴って構成することができる。例えば、変換器500は、本発明との少なくとも1人の共通発明者および共通出願人を有する「可変深度超音波に対するシステムおよび方法」と題され、2004年6月に提出された米国特許出願第10/944,500号にて開示されている可変深度装置を伴って構成し、これを参照することにより組み込むことができる。また、変換器500は、本発明との少なくとも1人の共通発明者および胸中出願人を有する「多方向変換器による超音波処理に対する方法およびシステム」と題され、2004年9月16日に提出された米国特許出願第10/944,499号にて開示されているように、低調波またはパルスエコー映像化を有効にすることによって1つ以上の関心領域510を処置するよう構成することもでき、これを参照することにより組み込むこともできる。
【0037】
さらに、液体充填レンズといった、様々な機械的レンズまたは可変焦点レンズも、音場を集束および/または非集束するために使用することができる。例えば、図6Aおよび6Bに表されている典型的な実施例を参照すると、変換器600は、関心領域610の処置において柔軟性の向上を容易にするための1つ以上の変換要素606と併用して電子集束配列604を伴って構成することもできる。配列604は、変換器502と同様の様式で構成することができる。つまり、配列604は、例えばT、T・・・Tといった可変電子時間遅延を介した様々な位相によって操作することができる電子開口の配列として構成することができる。「操作する」という意味において、配列604の電子開口は、電子時間遅延によって起こる位相変化に適合する様式で、エネルギーの産出および/または送出をするように、操作、駆動、使用、および/または構成することができる。例えば、これらの位相変化は、非集束ビーム、平面ビーム、および/または集束ビームを送出するために使用することができ、それぞれは関心領域610において異なる生理学的効果を達成するように併用することができる。
【0038】
変換要素606は、凹面、凸面、および/または平面になるよう構成することができる。例えば、図6Aに表されている典型的な実施例において、変換要素606Aは、関心領域610の処置に対する集束エネルギーを提供するために凹面になるよう構成されている。付加的な実施例が「可変深度変換器システムおよび方法」と題された米国特許出願第10/944,500号において開示されており、再度これを参照することにより組み込むことができる。
【0039】
図6Bに表されている別の典型的な実施例において、変換要素606Bは、関心領域610に実質的に一定のエネルギーを提供するために、実質的に平面となるよう構成することができる。図6Aおよび6Bは、それぞれ凹面および実質的平面として構成された変換要素604で典型的な実施例を表しているが、変換要素604は、凹面、凸面、および/または実質的平面となるよう構成することができる。また、変換要素604は、凹面、凸面、および/または実質的平面構造のいずれの組み合わせとなるように構成することができる。例えば、第一変換要素を凹面となるよう構成することができる一方で、第二変換要素を実質的平面となるよう構成することができる。
【0040】
図8Aおよび8Bを参照すると、変換器404は、単一要素配列として構成されてもよく、単一要素802(例えば、様々な構造および材料の変換要素)は、複数のマスク804を伴って構成されてもよく、そのようなマスクはセラミック、金属、または要素802からのエネルギー分布の遮蔽および変更のための他の材料または構造を含み、エネルギー分布配列808を作成することができる。マスク804は、要素802に直接結合したり、または適切な固体または液体材料などの隔離部806で分離することができる。
【0041】
典型的な変換器404は、平面、集束または/および非集束音響得寝る偽を提供するよう環状配列として構成することもできる。例えば、図10Aおよび10Bを参照すると、典型的な実施例によれば、環状配列1000は、複数の環1012、1014、1016からNを含むことができる。複数の環1012、1014、1016からNは、個々の要素一式に機械的および電子的に分離することができ、平面、集束、および非集束波を作成することができる。例えば、そのような波は相当する送信および/または受信遅延τ、τ、τ3・・・τを調節する方法などによって、軸上に集中させることができる。電子集束は様々な深度位置に沿って適切に移動させることができ、可変強度またはビーム密度を有効にすることができる一方、電子非集束は変化する非集束量を有することができる。典型的な実施例によれば、レンズおよび/または凸面または凹面形環状配列1000はまた、あらゆる時間遅延差が軽減できるために集束または非集束を補助するように備えることもできる。プローブおよび/または従来のロボットアーム機構の使用などを通した、一次、二次、または3次元における、またはあらゆる経路に沿った環状配列800の動作は、関心領域内のある大きさまたは相当する空間をスキャンおよび/または処置するよう実施することができる。
【0042】
変換器404はまた、映像化/治療機能のためにその他の環状または非配列構成において構成することもできる。例えば、図10C〜10Fを参照すると、変換器は治療要素1014を伴って構成された映像化要素1012を含むことができる。要素1012および1014は単一変換要素を含むことができ、例えば、図10Cに図示されているように治療要素1014間の穴または隙間内に構成された映像化要素1012などの映像化/治療複合要素、または別々の要素が、同一変換要素内または図10Dに図示されているような別々の映像化および治療要素の間に電子的に分離することができ1022、および/または隔離部1024またはその他の整合層、またはそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、特に図10Fに関して、変換器は、集束、非集束または平面エネルギー分布に対して構成された段階的構成レンズを含む治療要素1014を伴い、集束、非集束または平面エネルギー分布に対して構成された表面1028を持つ映像化要素1012を含むことができる。
【0043】
本発明の様々な典型的実施例によれば、変換器404は、1つ以上の関心領域への集束音響エネルギーに対する一次、二次、および/または三次元処置適用を提供するように構成することができる。例えば、上記で検討しているように、変換器404は、例えば、副変換要素の単一配列を含む変換器602などの一次元配列を形成するように適宜さいの目に切られることができる。
【0044】
別の典型的な実施例によれば、変換器404は二次元配列を形成するように二次元に適宜さいの目に切られてよい。例えば、図9を参照すると、典型的な二次元配列900は、複数の二次元部分902へと適宜さいの目に切られてよい。二次元部分902は、特定の深度における処置領域に集束するように適切に構成され得るため、処置領域のそれぞれの薄片904を提供する。結果として、二次元配列900は、処置領域の映像場所の二次元薄片切断を提供することができる。
【0045】
別の典型的な実施例によれば、変換器404は、三次元処置を提供するように適切に構成することができる。例えば、関心領域の三次元処置を提供するため、再度図1を参照すると、三次元システムは、例えば、制御システム102などの制御システム内に含まれた三次元グラフィックソフトウェアを活用するものなどの、適合アルゴリズムを伴って構成されたプローブ104内の変換器を含むことができる。適合アルゴリズムは、関心領域に関する二次元映像、温度および/または処置、またはその他組織のパラメータ情報を受信し、受信した情報を処理し、そして相当する三次元映像、温度および/または処置情報を提供するように適切に構成することができる。
【0046】
典型的な実施例によれば、再度図9を参照すると、典型的な三次元システムは、処置領域の異なる映像面から薄片904を適切に受信し、受信した情報を処理し、そして例えば三次元映像、温度および/または処置情報などの体積情報906を提供するように適合アルゴリズムを伴って構成することができる。さらに、適合アルゴリズムによって受信した情報を処理した後、二次元配列900は望ましい体積領域906に対する治療加熱を適切に提供することができる。
【0047】
別の典型的な実施例によれば、三次元ソフトウェアなどの適合アルゴリズムの活用よりもむしろ、三次元映像および/または温度情報を提供するために、典型的な三次元システムは、目標領域に関連して様々な回転および/または翻訳位置から操作するようにプローブ配置内に構成された単一変換器404を備えることができる。
【0048】
変換器404に対する様々な構造をさらに図示するために、図7を参照すると、超音波治療変換器700は、単一焦点、複数焦点の配列、複数焦点の場所、および/または回折パターンに対して構成することができる。変換器700はまた、レンズ、音響コンポーネント、および機械的/電子集束を持つ、または持たない単一要素、多要素、環状配列、一次、二次、または三次元配列、広帯域変換器、および/またはそれらの組み合わせを含むこともできる。
【0049】
球状集束単一要素702、環状配列704、減衰領域を持つ環状配列706、直線集束単一要素708、一次元直線配列710、上昇集束を持つまたは持たない凹面または凸面形による一次元曲線配列、二次元配列、および変換器の三次元空間的配置として構成された変換器は、治療および/または映像化および音響監視機能を実施するために使用することができる。変換器構成については、集束/非集束は、図10Fに図示されているような機械的集束720、凸面レンズ722、凹面レンズ724、複合または複数レンズ726、平面形728、または段階的形を介して1つの面または2つの面で行うことができる。あらゆる変換器または変換器の組み合わせが、処置に対して活用することができる。例えば、環状変換器は、映像化変換器および治療変換器が、図10C―10Fに図示されているように異なる音響レンズおよびデザインを持つような、治療のために設けられた外側部および広帯域映像化のために設けられた内部ディスクとともに使用することができる。
【0050】
様々な変換器構造をさらに理解すると、再度図2を参照して、広範囲の損傷に貢献する変換器または複数の変換器の幾何学的構成がどのように作用するかがさらに理解することができる。例えば、葉巻形損傷204および206は、球状集束源、および/または扁平源からの平面損傷210より生じさせることができる。凹面平面源および配列は、「V字形」または楕円形損傷214を生成することができる。直線配列などの電子配列は、様々な深度で様々な付加的損傷を形成するために使用することができる非集束、平面、または集束音響ビームを生じることができる。配列は単独または1つ以上の平面または集束変換器と併用して使用することができる。そのような併用された変換器および配列は、非常に広い範囲の音響およびその関連利益を産出することができる。固定焦点および/または可変焦点レンズまたは複数レンズは、処置の柔軟性をさらに向上させるために使用することができる。適切な電力処理能力を持つ液体充填レンズ、ゲル充填または固体ゲルレンズ、ゴムまたは複合レンズなどの表面組織よりも低い音速を持つ凸面形レンズを活用することができ、または凹面形の薄型レンズを活用し、組織よりも高い速度を持つ材料または合成物から構成することができる。変換器源および構成の構造が、上記で示唆しているように特定形態の損傷を容易にすることができる一方、その他の空間的パラメータならびに時間的パラメータがあらゆる変換器構造および源内でさらなる形態を容易にすることができるので、そのような構造はそれらの特定形態に限定されない。
【0051】
組織内に生成された生理学的効果は、変換器構成、距離/配置、方向、および/または動作などのエネルギーの空間的配置だけでなく、時間的および時間依存性特徴によっても影響される。例えば、時間的制御に関して、各配列、二次元配列、または単一要素変換器を様々な送信周波数で使用することができ、約1MHzから40MHzの範囲の中心周波数を持つ、またはエネルギーの単一広帯域パルスさえも持つ広帯域、または比較的低い帯域のどちらかとなり得る。振幅レベルおよび周波数選択は、さらに選択肢を広げるために処置中に変更することができる。送信時間またはエネルギーレベルは、組織の熱容量を越え、制御された熱傷(壊死)および/または剥離を生成するように構成される。熱容量は、生体組織が機能を失うために十分なエネルギー/熱の最小量である。これに関連して、熱容量は生体組織破壊を引き起こすためのエネルギーの最小量である。
【0052】
そのような空間的および/または時間的制御はまた、開ループおよび/または閉ループフィードバックシステムを通して向上させることもできる。例えば、図12Aを参照すると、処置システム1200は、関心領域1206を処置するためのプローブ1204を伴って構成された制御システム1102を持つ開ループフィードバック構造を含むことができる。制御システム1202は、制御システム300内の様々な制御コンポーネントなどの制御コンポーネント1208、表示部1210、または組織パラメータ監視コンポーネント1212、またはその他の感知または監視コンポーネントを含むことができる。表示部1210は、処置領域、および/または空間的または時間的パラメータなどの映像を図示するために構成された表示部を含むことができる。そのような開ループシステムにおいて、システムユーザーは、映像および/またはその他の空間的または時間的 パラメータを適切に監視し、そして特定の処置目的を達成するために同一物を調整または修正することができる。開ループフィードバック構成のかわりに、または併用して、図12Bに図示されている典型的な実施例を参照すると、典型的な処置システム1200は、例えば、制御コンポーネント1208に提供するためにドライバ1214および増幅器1216内、または処置システム1100のその他の制御可能な側面内で信号を生成するように映像および/または空間的/時間的パラメータを監視コンポーネント1212内で適切に監視できるような閉ループフィードバックシステムを含むことができる。結果として、出力の閉ループ制御およびプローブ1204の操作を実現することができる。
【0053】
典型的な処置システムの操作中、選択されたサイズ、形態、方向の損傷構成が決定される。その損傷構成に基づき、適切な時間的パラメータとともに1つ以上の空間的パラメータが選択され、これは望ましい均一な損傷をもたらす組み合わせである。そして変換器の操作は、均一な損傷または損傷を提供するために開始することができる。開および/または閉ループフィードバックシステムもまた、頭角損傷をさらに制御するために、空間的および/または時間的特徴、および/またはその他の組織パラメータ監視を監視するように実施することができる。
【0054】
図13を参照すると、熱損傷成長を図示しているシミュレーション結果の収集を解説する。そのような損傷成長は、球状集束、円柱状集束、および平面(非集束)源で公称源音響パワーレベルであるWおよびそのレベルの2倍である2Wにおいて生成されたが、ここで開示されているように変換器のあらゆる構成を活用することができる。熱輪郭は、異なる時間で組織が65℃に達した時点を示している。円柱状集束源に対する輪郭は、短い軸に沿っているか、またはいわゆる上昇面である。この図は、異なるパワーレベルおよび源形状を持つ可能な損傷の異なる形態を強調している。また、図14を参照すると、シミュレーション結果と隣接して化学染色したブタ組織の顕微鏡写真を示して一対の損傷およびシミュレーション結果を図示する。また、図15を参照すると、オタマジャクシ形損傷および楔形損傷を強調し、化学染色したブタ組織の顕微鏡写真を示して別の一対の損傷およびシミュレーション結果を図示する。
【0055】
要約すると、送信電力レベルおよびタイミング、送信周波数および/または駆動波形の制御などを通して時間的音場の調節と併用する、大きさ、要素構成、電子または機械的レンズ、音響結合および/または冷却などの変換器の種類および分布を介した音場の空間的分布の調節は、様々な大きさ、形態、および深度の制御された熱損傷の達成を容易にすることができる。さらに、人体の修復生物学的反応は、表面ヒト組織に対する望ましい作用をさらに引き起こすことができる。
【0056】
本発明を様々な典型的な実施例を参照して上記に説明した。しかしながら、当業者には、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変更および修正が可能であることが認識されるであろう。例えば、様々な操作上のステップ、ならびに操作上のステップを実行するためのコンポーネントは、特定の適用によって、またはシステムの操作に関連したあらゆる数の費用関数の考慮において、代替方法で実施することができ、例えば様々なステップを削除、修正、または他のステップと組み合わせたりすることができる。このようなおよび他の変更または修正も、以下の特許請求の範囲に記載のとおり、本発明の範囲内に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織の関心領域内の制御された熱傷に送達するように構成された美容処置システムであって、該美容処置システムは、
映像化と治療の両方のために構成されたプローブであって、該映像化は映像化要素によって提供され、該治療は治療要素によって提供され、該プローブは、
組織の関心領域を映像化するように構成された少なくとも1つの超音波映像化要素と、
組織の関心領域を治療するように構成された少なくとも1つの超音波治療要素であって、1MHzから40MHzの間の周波数において音響エネルギーを放出するように構成された少なくとも1つの超音波治療要素と、
自動化動作機構であって、皮膚表面から0と30mmの間の表面ヒト組織の固定された深さにおいて、大きさと形態と方向性とを有する複数の熱損傷を制御可能に生成するために、該プローブ内で少なくとも該治療要素の自動化された直線的な移動を行うように構成された自動化動作機構と
を含む、プローブと、
該プローブと通信する制御システムであって、該プローブを制御して複数の熱損傷を生成するように構成される制御システムと、
該組織の関心領域内の該複数の熱損傷を表示する表示システムと
を含む、美容処置システム。
【請求項2】
前記映像化要素と前記治療要素とは、1つの変換器内で組み合わされている、請求項1に記載の美容処置システム。
【請求項3】
前記動作機構は、前記少なくとも1つの治療要素が直線方向に動作するように構成され、前記皮膚表面から固定された深さにおいて直線に沿って複数の熱損傷を制御可能に生成する、請求項1に記載の美容処置システム。
【請求項4】
少なくとも1つの損傷の形態は、円形、球状、垂直葉巻形、水平葉巻形、雨滴形、扁平平面形、およびこれらの組み合わせのうちの1つである、請求項1に記載の美容処置システム。
【請求項5】
第1の損傷形態は、第2の損傷形態とは異なる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項6】
前記複数の損傷は、前記組織の関心領域の少なくとも一部にわたって離れている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項7】
前記複数の損傷は、前記組織の関心領域の少なくとも一部にわたって重なっている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項8】
前記制御システムは、一次元、二次元、および三次元の映像化または治療情報のうちの少なくとも1つを促進するように構成された映像化システムを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項9】
前記プローブは2つの変換器を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項10】
前記動作機構は、加速度計、エンコーダ、および位置/方向装置からなる群のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項11】
前記制御システムは、前記プローブシステムからデータを変換するように動作可能なアルゴリズムを実行して、該データの三次元映像を前記表示システム上に表示するように構成されたプロセッサを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項12】
前記プローブは、
前記制御システムと相互作用する制御インターフェースと、
少なくとも1つの治療要素を前記関心領域に近接する前記皮膚表面に音響的に結合する結合コンポーネントと、
前記制御システムによって制御を促進する監視コンポーネントとセンサコンポーネントと
をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項13】
前記プローブは、球状集束レンズ、円柱状集束レンズ、電子的集束レンズ、凹面形レンズ、薄型レンズのうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項14】
前記プローブは、1つ以上の周波数において励起される少なくとも1つ以上の広帯域変換器を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項15】
前記プローブは、映像化/治療複合変換器を含み、該映像化要素は、該治療要素から電気的に分離されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項16】
前記プローブシステムは、1つ以上のレンズを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項17】
前記治療要素は、3MHz以下の周波数において音響エネルギーを放出するように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項18】
前記プローブシステムは、一次元、二次元、および環状配列を含む集束、平面、または非集束の単一要素、多要素、または配列変換器、直線、曲線、扇形、および球形配列、球状、円柱状、および/または電子的な集束、非集束、またはレンズ効果源、のうちのいずれか1つを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容処置システム。
【請求項19】
組織の関心領域内の制御された熱傷に送達するように構成された超音波美容処置システムであって、該美容処置システムは、
映像化と治療の両方のために構成されたプローブであって、該プローブは、
組織の関心領域を映像化するように構成された少なくとも1つの超音波映像化変換要素であって、1MHzから40MHzの間の周波数において音響エネルギーを放出するように構成された映像化変換要素と、
組織の関心領域を治療するように構成された少なくとも1つの超音波治療変換要素であって、1MHzから40MHzの間の周波数において音響エネルギーを放出するように構成された治療変換要素と、
自動化動作機構であって、皮膚表面から0と30mmの間の表面ヒト組織の固定された深さにおいて、大きさと形態と方向性とを有する複数の熱損傷を制御可能に生成するために該プローブ内における少なくとも1つの該治療要素の自動化された移動を行うように構成された自動化動作機構と
を含む、プローブと、
該プローブと通信する制御システムであって、該プローブを空間的かつ時間的に制御して複数の熱損傷を生成するように構成されている制御システムと、
該組織の関心領域を表示する表示システムと
を含む、超音波美容処置システム。
【請求項20】
組織の関心領域内の制御された熱傷に送達するように構成された美容処置システムであって、該美容処置システムは、
プローブであって、
組織の第1の関心領域を治療するように構成された第1の超音波治療変換器と、
組織の第2の関心領域を治療するように構成された第2の超音波治療変換器であって、該第2の関心領域は、該第1の関心領域よりも少なくとも部分的に下に位置し、該第1の変換器と該第2の変換器とは、皮膚表面から0と30mmの間の表面ヒト組織の固定された深さにおいて、大きさと形態と方向性とを有する複数の熱損傷を制御可能に生成するように1MHzから40MHzの間の周波数において音響エネルギーを放出するように構成される、第2の超音波治療変換器と
を含むプローブと、
該プローブと通信する制御システムであって、該プローブを制御して複数の熱損傷を生成するように構成されている制御システムと
を含む、美容処置システム。
【請求項21】
前記第1の変換器と前記第2の変換器との自動化された移動を行うように構成された自動化動作機構をさらに含む、請求項20に記載の美容処置システム。
【請求項22】
前記第1の変換器と前記第2の変換器とのうちの少なくとも1つは、3MHz以下の周波数において音響エネルギーを放出するように構成されている、請求項20または21に記載の美容処置システム。
【請求項23】
前記第1の変換器と前記第2の変換器とのうちの少なくとも1つは、前記関心領域を映像化するように構成されている、請求項20または21に記載の美容処置システム。
【請求項24】
前記変換器は、前記関心領域のうちの少なくとも一部を映像化するように構成された第3の変換器をさらに含む、請求項20または21に記載の美容処置システム。
【請求項25】
前記制御システムと前記第3の変換器に結合され、前記関心領域の映像を表示するように構成された表示装置をさらに含む、請求項24に記載の美容処置システム。
【請求項26】
前記第3の変換器は、前記第1の変換器と前記第2の変換器との間の超音波エネルギーを放出するようにさらに構成されている、請求項24または25に記載の美容処置システム。
【請求項27】
第1の平面は、皮膚表面下ゼロから30mmの範囲内の固定された深さにおいて第2の平面と交差する、請求項20、21、または22に記載の美容処置システム。
【請求項28】
前記プローブは、第2の変換器を受容するように構成されており、該第2の変換器は、皮下を含む関心領域を治療するように構成され、切除超音波エネルギーを標的送達して前記固定された深さとは異なる第2の固定された深さにおいて第2の複数の熱損傷を形成するように構成され、該第2の固定された深さは皮膚表面から0と30mmの間である、請求項1〜27のいずれか一項に記載の手のひらサイズのプローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−75940(P2012−75940A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−10425(P2012−10425)
【出願日】平成24年1月20日(2012.1.20)
【分割の表示】特願2007−535865(P2007−535865)の分割
【原出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(507084604)ガイデッド セラピー システムズ, エル.エル.シー. (15)
【Fターム(参考)】