説明

ヒトEPO受容体に対する抗体

pY461、pY430、またはp465に特異的に結合することを特徴とするヒトEPO-Rに結合する抗体は、活性化EPO受容体の測定に有用である。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発明の背景
ヒトエリスロポエチン(EPO)は、赤血球前駆細胞の増殖および分化に関与する166-aaの糖タンパク質である。これらの細胞応答は、508-aaの糖タンパク質であるヒトEPO受容体(EPO-R)により媒介される。ヒトEPO受容体(EPO-R)は単一の膜貫通ドメインを含有する508アミノ酸長のタンパク質であり(Swiss Prot P19235)、およびクラスIサイトカイン受容体の成長ホルモンサブファミリーのメンバーとして分類されている。EPO-Rは、例えば、Winkelmann, J.C. et al., Blood 76 (1990) 24-30、およびJones, S.S. et al., Blood 76 (1990) 31-35において記載されている。EPO-Rの活性化は二量体化により起きる(Matthews, D.J., PNAS 93 (1996) 9471-9476)。EPO-Rは、EPOでの刺激時にリン酸化されて「活性化EPO-R」をもたらす、8箇所の細胞質内チロシン部位を含む(Li, K. et al., J. Biol. Chem. 278 (2003) 40702-40709; Wu, H.et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 (1997) 1806-1810)。
【0002】
EPO-Rに対する抗体は、例えば、Andrea, A.D., Blood 82 (1993) 46-52; Elliott, S., Blood 107 (2006) 1892-1895; Kirkeby, A., J. Nerosci. 164 (2007) 50-58; Miura, O., Arch. Biochem. 306 (1993) 200-208; およびEP 1 146 056、EP 1 327 681、EP 0 773 962、EP 0 776 370、US 2002/0031806、US 2003/0215444、US 2004/0058393、US 2004/0071694、US 2004/0175379、US 2005/0227289、US 2005/0244409、US 2006/0018902、US 6,998,124、US 7,053,184、US 7,081,523、WO 1995/005469、WO 1996/003438、WO 2000/061637、WO 2004/035603 A2、WO 2005/100403 A2より公知である。しかしながら、EPO-Rに対する公知の抗体は非活性化EPO-Rと、活性化EPO-Rとを区別できないことが当技術分野では公知である(Jelkmann, W. et al., Crit. Rev. Onc/Hematol. 67 (2008) 39-61; Li, K. et al., J. Biol. Chem. 278 (2003) 40702-40709、およびWu, H. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 (1997) 1806-1810を参照されたい)。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、活性化ヒトEPO受容体に特異的に結合し、かつ非活性化EPO-Rと、活性化EPO-Rとを区別し、特にヒト組織由来の細胞および生検材料においてEPO-Rの活性化の特異的解析を可能にする抗体を含む。
【0004】
本発明は、ヒトEPO受容体断片である以下:
430位にリン酸化チロシン残基(下線)を含む

、461位にリン酸化チロシン残基(下線)を含む

、または465位にリン酸化チロシン残基(下線)を含む

に、特異的に結合することを特徴とする抗体を含む。
【0005】
ナンバリングは、シグナルペプチドを含まないUniProtKB/Swiss-Prot P19235のEPO受容体アミノ酸配列に関連する。
【0006】
本発明記載の抗体は、EPO受容体断片である以下:
430位にリン酸化チロシン残基を含まない

、461位にリン酸化チロシン残基を含まない

、または465位にリン酸化チロシン残基を含まない

、には結合しない。
【0007】
本発明記載の抗体は、細胞が細胞当たり100.000〜500.000の量の受容体EPO-Rを発現し(EPO-R発現細胞)、活性化のために500 pM EPOで処理されているUT7細胞の溶解物において、リン酸化(活性化)EPO受容体に特異的に結合する。本発明記載の抗体は、EPO受容体を発現し、EPOで処理されていないUT7細胞の溶解物においてはEPO受容体に結合しない。そのような結合は、ウエスタンブロットによって測定することができる。
【0008】
好ましくは、本発明は、重鎖可変ドメインCDR3領域としてSEQ ID NO: 1、9、または17のCDR3領域を含むことを特徴とする、ヒトEPO-Rに結合する抗体を含む。
【0009】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 1のCDR3領域、SEQ ID NO:2のCDR2領域、およびSEQ ID NO:3のCDR1領域、または、SEQ ID NO:9のCDR3領域、SEQ ID NO:10のCDR2領域、およびSEQ ID NO:11のCDR1領域、または、SEQ ID NO:17のCDR3領域、SEQ ID NO:18のCDR2領域、およびSEQ ID NO:19のCDR1領域を含むことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 1のCDR3領域、SEQ ID NO:2のCDR2領域、およびSEQ ID NO:3のCDR1領域を含むこと、ならびに軽鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 4のCDR3領域、SEQ ID NO:5のCDR2領域、およびSEQ ID NO:6のCDR1領域を含むことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 9のCDR3領域、SEQ ID NO:10のCDR2領域、およびSEQ ID NO:11のCDR1領域を含むこと、ならびに軽鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 12のCDR3領域、SEQ ID NO:13のCDR2領域、およびSEQ ID NO:14のCDR1領域を含むことを特徴とする。
【0012】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 17のCDR3領域、SEQ ID NO:18のCDR2領域、およびSEQ ID NO:19のCDR1領域を含むこと、ならびに軽鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 20のCDR3領域、SEQ ID NO:21のCDR2領域、およびSEQ ID NO:22のCDR1領域を含むことを特徴とする。
【0013】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:7、15、または23を含むことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、抗体は、軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:8、16、または24を含むことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:7を含み、および軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:8を含むことを特徴とする。
【0016】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:15を含み、および軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:16を含むことを特徴とする。
【0017】
好ましくは、抗体は、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:23を含み、および軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:24を含むことを特徴とする。
【0018】
好ましくは、本発明記載の抗体は、少なくとも10-8 M-1〜10-12 M-1の結合親和性でEPO-Rに結合することを特徴とする。
【0019】
本発明のさらなる態様は、本発明記載の抗体の重鎖および軽鎖をコードする核酸である。
【0020】
ヒトおよび他の定常鎖は当技術分野では周知であり、ならびに、例えばKabatにより記載されている(例えば、Johnson, G. and Wu, T.T., Nucleic Acids Res. 28 (2000) 214-218を参照されたい)。抗体はマウス由来であり、およびKabatによるマウス抗体の抗体可変配列フレームを含むことがさらに好ましい(例えば、Johnson, G. and Wu, T.T., Nucleic Acids Res. 28 (2000) 214-218を参照されたい)。
【0021】
本発明記載の抗体は、好ましくは、マウス、ウサギ、またはヒト由来である。ヒト抗体としては、アイソタイプIgG1が好ましい。
【0022】
本発明はさらに、原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞において本発明記載の核酸を発現することができる、該核酸を含有する発現ベクター、および該抗体の組換え生産のための該ベクターを含有する宿主細胞を提供する。
【0023】
本発明はさらに、本発明記載のベクターを含む原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞を含む。
【0024】
本発明はさらに、本発明記載の組換えヒトまたはヒト化抗体の生産のための方法であって、原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞において本発明記載の核酸を発現すること、および該細胞または細胞培養上清から該抗体を回収することにより特徴付けられる方法を含む。本発明はさらに、そのような組換え法により取得可能な抗体を含む。
【0025】
本発明はさらに、活性化EPO受容体を有する/発現する哺乳動物細胞を測定する/検出するための本発明記載の抗体の使用を含む。
【0026】
好ましくは、本発明記載の抗体は、ヒト組織試料の生検材料の溶解物において活性化EPO受容体を測定するために使用される。好ましくは、そのような検出はウエスタンブロットにより行われる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
発明の詳細な説明
「抗体」という用語は、抗体全体および抗体断片を含むがそれらに限定されない、種々の形態の抗体構造を包含する。
【0028】
「抗体断片」とは、完全長抗体の一部、好ましくはその可変ドメイン、または少なくともその抗原結合部位を含む。抗体断片の例は、二重特異性抗体、一本鎖抗体分子、および抗体断片から形成される多重特異性抗体を含む。scFv抗体は、例えば、Houston, J.S., Methods Enzymol. 203 (1991) 46-88において記載されている。さらに、抗体断片は、VHドメインの特徴、すなわちVLドメインとアセンブルすることができること、または、EPO-Rに結合するVLドメインの特徴、すなわちVHドメインとアセンブルすることができること、を有し、機能的な抗原結合部位を形成してそれによってヒトEPO-Rに特異的に結合する特性を有する抗体を提供する、一本鎖ポリペプチドを含む。
【0029】
「ヒト化抗体」という用語は、親イムノグロブリンと比較して異なる種のイムノグロブリンの「相補性決定領域」(CDR)を含むように、フレームワークおよび/またはCDRが改変されている抗体を指す。好ましい態様において、「ヒト化抗体」を調製するためにマウスCDRがヒト抗体のフレームワーク領域中へ移植される。例えば、Riechmann, L. et al., Nature 332 (1988) 323-327;およびNeuberger, M.S. et al., Nature 314 (1985) 268-270を参照されたい。
【0030】
「SEQ ID NO:1の重鎖CDR3領域を含む」という用語は、抗体がその重鎖CDR3領域の配列としてSEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むことを示す。抗体の他の5箇所のCDR領域について同じことを示す。
【0031】
「活性化EPO-Rへの結合」という用語は、本明細書において使用されるとき、ウエスタンブロッティングによって測定される生化学的結合アッセイにおけるヒト活性化EPO-Rへの抗体の結合を意味する。1μg/mlの抗体濃度で400以上のS/N(シグナル/ノイズ)比を抗体がもたらす場合、結合が見出される。「EPO-Rへ結合しない」という用語は、本明細書において使用されるとき、ウエスタンブロッティングによって測定される生化学的結合アッセイにおけるヒトEPO-Rへの抗体の結合を意味する。1μg/mlの抗体濃度で400未満のS/N(シグナル/ノイズ)比を抗体がもたらす場合、結合は見出されない。本発明記載の抗体の非活性化EPO Rへの結合はウエスタンブロットにおいて検出不可能であり、そのためS/N比は10よりいっそう低く、好ましくは約1以下である。
【0032】
「EPOのEPO受容体への結合」という用語は、本明細書において使用されるとき、ウエスタンブロッティングによって測定される生化学的結合アッセイにおけるヒト活性化EPO-RへのEPOの結合を意味する。1μg/mlのEPO濃度でわずか10のS/N(シグナル/ノイズ)比しかEPOがもたらさない場合、結合は見出されない。
【0033】
「pY430」という用語は、本明細書において使用されるとき、430位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の424〜437残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を意味する。「pY461」という用語は、本明細書において使用されるとき、461位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の455〜471残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を意味する。「pY465」という用語は、本明細書において使用されるとき、465位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の455〜471残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を意味する。
【0034】
本発明記載の抗体は、0.1μg/mlの抗体濃度でELISAにおいて10以上のS/N比で、pY430、pY461、またはpY465に特異的に結合することを特徴とする。
【0035】
「可変ドメイン」(軽鎖の可変ドメイン(VL)、重鎖の可変ドメイン(VH))とは、本明細書において使用されるとき、抗体を抗原に結合させることに直接関与する軽鎖と重鎖のドメインのペアの各々を示す。可変性の、軽鎖および重鎖のドメインは同じ一般構造を有し、かつ各ドメインは配列が広く保存され、3箇所の「超可変領域」(または相補性決定領域、CDR)により連結される4箇所のフレームワーク(FR)領域を含む。フレームワーク領域はβ-シートコンフォメーションをとり、CDRはβ-シート構造を連結するループを形成し得る。各鎖におけるCDRはフレームワーク領域により三次元構造に保持され、もう一方の鎖由来のCDRと共に抗原結合部位を形成する。抗体の重鎖および軽鎖のCDR3領域は、本発明記載の抗体の結合特異性/親和性において特に重要な役割を果たし、それによって本発明のさらなる対象を提供する。
【0036】
「抗体の抗原結合部分」という用語は、本明細書において使用される際、抗原結合を担う抗体のアミノ酸残基を指す。抗体の抗原結合部分は、「相補性決定領域」または「CDR」由来のアミノ酸残基を含む。「フレームワーク」または「FR」領域とは、本明細書において定義されるような超可変領域残基以外の可変ドメイン領域である。そのため、抗体の軽鎖および重鎖の可変ドメインは、N-末端からC-末端へドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、およびFR4を含む。特に、重鎖のCDR3は抗原結合に最も貢献し、および抗体の特性を定義する領域である。CDRおよびFR領域は、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991)の標準的定義、および/または「超可変ループ」由来の残基に従って決定される。
【0037】
「核酸」または「核酸分子」という用語は、本明細書において使用されるとき、DNA分子およびRNA分子を含むように意図される。核酸分子は1本鎖または2本鎖であり得るが、好ましくは2本鎖DNAである。
【0038】
「アミノ酸」という用語は、本出願内で使用されるとき、アラニン(3文字表記:ala、1文字表記:A)、アルギニン(arg、R)、アスパラギン(asn、N)、アスパラギン酸(asp、D)、システイン(cys、C)、グルタミン(gln、Q)、グルタミン酸(glu、E)、グリシン(gly、G)、ヒスチジン(his、H)、イソロイシン(ile、I)、ロイシン(leu、L)、リジン(lys、K)、メチオニン(met、M)、フェニルアラニン(phe、F)、プロリン(pro、P)、セリン(ser、S)、スレオニン(thr、T)、トリプトファン(trp、W)、チロシン(tyr、Y)、およびバリン(val、V)を含む天然に存在するカルボキシα-アミノ酸の群を示す。
【0039】
核酸は、別の核酸と機能的な関係に配置される際に「機能的に連結される」。例えば、ポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現される場合には、プレ配列または分泌リーダーのためのDNAがポリペプチドのためのDNAに機能的に連結され;配列の転写に影響を及ぼす場合には、プロモーターまたはエンハンサーがコード配列に機能的に連結され;または、翻訳を促進するように配置される場合には、リボソーム結合部位がコード配列に機能的に連結される。一般に、「機能的に連結される」とは、連結されるDNA配列が同一線上にあり、分泌リーダーの場合には、隣接し、かつリーディングフレームにあることを意味する。しかしながら、エンハンサーは隣接している必要はない。連結は適切な制限酵素部位でのライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しない場合は、従来の手法に従って合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーが使用される。
【0040】
本明細書において使用されるとき、「細胞」、「細胞株」、および「細胞培養」という表現は互換的に使用され、およびすべてのそのような名称は子孫を含む。従って、「形質転換体」および「形質転換された細胞」という単語は、初代の対象細胞、および継代の数にかかわらずそれに由来する培養物を含む。作為的または偶発的変異のために、すべての子孫がDNAの内容において正確に同一ではない可能性があることもまた理解される。最初に形質転換された細胞についてスクリーニングされたのと同じ機能または生物活性を有する変異体子孫が含まれる。
【0041】
有用なヒト重鎖定常領域の例は、SEQ ID NO: 23のアミノ酸を含む。例えば、有用なヒト軽鎖定常領域は、SEQ ID NO: 24のκ-軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む。
【0042】
本発明は、ヒト細胞組織、および生検材料における活性化EPO-Rの検出または測定のための方法を含む。
【0043】
本発明は、ヒト細胞組織、および生検材料における活性化EPO-Rの診断のための、本発明記載の抗体の使用を含む。
【0044】
本発明は、ヒト細胞組織、および生検材料において活性化EPO-Rを検出または測定する目的での診断アッセイの調製のための、本発明記載の抗体の使用を含む。
【0045】
本発明記載の抗体は、さらに、本発明記載の抗体の上述された特徴に影響を及ぼさないかまたは変化させないヌクレオチドおよびアミノ酸配列の改変である、「保存的配列改変」を有するような抗体(変異体抗体)を含む。改変は、部位特異的変異誘発およびPCRを介する変異誘発などの、当技術分野において公知である標準的技術により導入することができる。保存的アミノ酸置換は、アミノ酸残基が類似した側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものを含む。類似した側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野において定義されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、無電荷極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、無極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、β-分岐側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸を含む。従って、ヒト抗EPO-R抗体において予測される非必須のアミノ酸残基は、好ましくは同じ側鎖ファミリー由来の別のアミノ酸残基で置き換えることができる。そのため本明細書において、「変異体」抗EPO-R抗体とは、「親」抗EPO-R抗体アミノ酸配列から、親抗体の1つまたは複数の可変領域において10箇所までの、好ましくは約2〜約5箇所の、付加、欠失、および/または置換によりアミノ酸配列が異なる分子を指す。アミノ酸置換は、Riechmann, L. et al., Nature 332 (1988) 323-327 and Queen, C. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86 (1989) 10029-10033により記載されるような、分子モデリングに基づく変異誘発により行うことができる。
【0046】
本発明記載の抗体は、好ましくは組換え手段により生産される。そのような方法は当技術分野では広く知られており、ならびに、その後の抗体ポリペプチドの単離、および通常薬学的に許容される純度への精製を伴う、原核生物および真核生物細胞におけるタンパク質発現を含む。タンパク質発現のために、軽鎖および重鎖またはそれらの断片をコードする核酸を、標準的方法により発現ベクター中に挿入する。CHO細胞、NS0細胞、SP2/0細胞、HEK293細胞、COS細胞、酵母、または大腸菌(E. coli)細胞などの適切な原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞において発現を行い、および細胞から(上清からまたは細胞溶解後)抗体を回収する。
【0047】
抗体の組換え生産は、当技術分野では周知であり、および、例えば、Makrides, S.C., Protein Expr. Purif. 17 (1999) 183-202; Geisse, S. et al., Protein Expr. Purif. 8 (1996) 271-282; Kaufman, R.J., Mol. Biotechnol. 16 (2000) 151-161; Werner, R.G., Drug Res. 48 (1998) 870-880の総説論文において記載されている。
【0048】
抗体は、細胞全体において、細胞溶解物において、または、部分的に精製された形態もしくは実質的に純粋な形態において存在し得る。他の細胞成分または他の夾雑物、例えば、他の細胞核酸またはタンパク質を除去するために、アルカリ/SDS処理、CsClバンド形成、カラムクロマトグラフィー、アガロースゲル電気泳動、および当技術分野において周知である他のものを含む標準的技術により、精製を行う。Ausubel, F., et al., ed. Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing and Wiley Interscience, New York (1987)を参照されたい。
【0049】
NSO細胞における発現は、例えば、Barnes, L.M., et al., Cytotechnology 32 (2000) 109-123; Barnes, L.M., et al., Biotech. Bioeng. 73 (2001) 261-270により記載されている。一過性発現は、例えば、Durocher, Y., et al., Nucl. Acids. Res. 30 (2002) E9により記載されている。可変ドメインのクローニングは、Orlandi, R., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86 (1989) 3833-3837; Carter, P., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89 (1992) 4285-4289; Norderhaug, L., et al., J. Immunol. Methods 204 (1997) 77-87により記載されている。好ましい一過性発現系(HEK 293)は、Schlaeger, E.-J. and Christensen, K., in Cytotechnology 30 (1999) 71-83により、およびSchlaeger, E.-J., in J. Immunol. Methods 194 (1996) 191-199により記載されている。
【0050】
モノクローナル抗体は、例えば、プロテインA-Sepharose、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、またはアフィニティークロマトグラフィーなどの従来のイムノグロブリン精製手順により、培養培地から適切に分離される。モノクローナル抗体をコードするDNAおよびRNAは、従来の手順を用いて容易に単離され、配列決定される。ハイブリドーマ細胞は、そのようなDNAおよびRNAの供給源として働き得る。ひとたび単離すると、DNAを発現ベクター中に挿入してもよく、その後、宿主細胞において組換えモノクローナル抗体の合成を得るために、別のイムノグロブリンタンパク質を産生しないHEK 293細胞、CHO細胞、または骨髄腫細胞などの宿主細胞中に発現ベクターをトランスフェクションする。
【0051】
ヒトEPO-R抗体のアミノ酸配列変異体は、抗体をコードするDNA中に適切なヌクレオチド変化を導入することにより、またはペプチド合成により調製する。しかしながら、そのような改変は、例えば上述されるような非常に限定された範囲においてのみ行うことができる。例えば、改変は、IgGアイソタイプおよびエピトープ結合などの上述の抗体の特徴を変化させないが、組換え生産の収率、タンパク質安定性を改善し得るか、または精製を促進し得る。
【0052】
抗EPO-R抗体の適切なコンフォメーションを維持することに関与しない任意のシステイン残基はまた、分子の酸化安定性を改善するため、および異常な架橋を予防するために、一般的にセリンで置換してもよい。逆に、抗体の安定性を改善するために、システイン結合を抗体に付加してもよい(特に、抗体がFv断片などの抗体断片である場合)。
【0053】
抗EPO-R抗体のアミノ酸配列変異体をコードする核酸分子は、当技術分野において公知である様々な方法により調製される。これらの方法は、天然供給源からの単離(天然に存在するアミノ酸配列変異体の場合)、または、ヒト化抗EPO-R抗体の以前に調製された変異体もしくは非変異体バージョンのオリゴヌクレオチド媒介(もしくは部位特異的)変異誘発、PCR変異誘発、およびカセット変異誘発による調製を含むが、それらに限定されない。
【0054】
本発明記載の重鎖および軽鎖可変ドメインは、発現ベクター構築物を形成するために、プロモーター、翻訳開始、定常領域、3'非翻訳領域、ポリアデニル化、および転写終結の配列と併用される。重鎖および軽鎖の発現構築物は、両鎖を発現する単一の宿主細胞を形成するために、単一のベクター中に結合することができ、コトランスフェクションすることができ、連続的にトランスフェクションすることができ、または宿主細胞中に別々にトランスフェクションしてその後融合させることができる。
【0055】
別の局面において、本発明は、例えばヒト細胞組織、および生検材料における活性化EPO-Rの測定のための診断用組成物を提供する。
【0056】
配列の説明
SEQ ID No: 1 重鎖CDR3、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 2 重鎖CDR2、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 3 重鎖CDR1、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 4 軽鎖CDR3、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 5 軽鎖CDR2、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 6 軽鎖CDR1、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 7 重鎖可変ドメイン、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 8 軽鎖可変ドメイン、Mab Cl.16.7.5
SEQ ID No: 9 重鎖CDR3、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 10 重鎖CDR2、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 11 重鎖CDR1、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 12 軽鎖CDR3、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 13 軽鎖CDR2、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 14 軽鎖CDR1、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 15 重鎖可変ドメイン、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 16 軽鎖可変ドメイン、Mab Cl.8.7.16
SEQ ID No: 17 重鎖CDR3、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 18 重鎖CDR2、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 19 重鎖CDR1、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 20 軽鎖CDR3、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 21 軽鎖CDR2、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 22 軽鎖CDR1、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 23 重鎖可変ドメイン、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 24 軽鎖可変ドメイン、Mab Cl.24.11.31
SEQ ID No: 25 合成ペプチド
SEQ ID No: 26 合成ペプチド
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1a】UT-7_EPOR細胞におけるヒトEPORの時間依存的リン酸化。リン酸化ヒトEPORに対する様々なモノクローナル抗体で染色したUT7-EPOR細胞の溶解物のウエスタンブロット解析。(a)pY430(Cl.16.7.5)。すべてのモノクローナル抗体は、細胞をEPOで刺激した際にのみ特異的にEPORを検出し、刺激されていない細胞(-)は抗体により標識されない。GAPDH(グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)をローディング対照として使用した。
【図1b】UT-7_EPOR細胞におけるヒトEPORの時間依存的リン酸化。リン酸化ヒトEPORに対する様々なモノクローナル抗体で染色したUT7-EPOR細胞の溶解物のウエスタンブロット解析。(b)pY461(Cl.8.7.16)。すべてのモノクローナル抗体は、細胞をEPOで刺激した際にのみ特異的にEPORを検出し、刺激されていない細胞(-)は抗体により標識されない。GAPDH(グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)をローディング対照として使用した。
【図1c】UT-7_EPOR細胞におけるヒトEPORの時間依存的リン酸化。リン酸化ヒトEPORに対する様々なモノクローナル抗体で染色したUT7-EPOR細胞の溶解物のウエスタンブロット解析。(c)pY465(Cl.24.11.31)。すべてのモノクローナル抗体は、細胞をEPOで刺激した際にのみ特異的にEPORを検出し、刺激されていない細胞(-)は抗体により標識されない。GAPDH(グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)をローディング対照として使用した。
【実施例】
【0058】
実施例1
リン酸化型特異的EPORモノクローナル抗体の生成
pY430(Cl.16.7.5):430位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の424〜437残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を免疫原として使用した。
【0059】
pY461(Cl.8.7.16):461位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の455〜471残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を免疫原として使用した。
【0060】
pY465(Cl.24.11.31):465位にリン酸化チロシン残基を含む、成熟ヒトエリスロポエチン受容体の455〜471残基に相当する17アミノ酸の合成ペプチド

を免疫原として使用した。
【0061】
免疫化のために、ペプチドをC末端のシステインを介してKLHに連結した。Balb/cマウスを4週毎に3回免疫原で免疫し、その後融合の4日前にi.v.で追加免疫を行い、脾細胞を収集し、およびAg8骨髄腫細胞と融合させた。リン酸化型特異的抗体のスクリーニングは、標準的手順に従いペプチドでコーティングしたELISAマイクロタイタープレートを用いて、ペプチドのリン酸化型対非リン酸化型(その他の点ではリン酸化ペプチドと同一であった)に対する差次的試験により行った。EPOで刺激された細胞溶解物のウエスタンブロット上でEPORに相当する1本の特異的なバンドを検出したため、抗体クローンを選択した(実施例2)。
【0062】
SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティング:
SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングは、標準的手順およびInvitrogenのNupage(登録商標)ゲルシステムに従って行った。5.104〜105細胞に相当する溶解物を、Nupage(登録商標) Novex 4-12% Bis-Tris gelの各ラインにロードした。タンパク質をその後PVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜上に転写し、室温で2時間または4℃で一晩、抗体および抗GAPDH抗体(Abcam m9484, Abcam plc UK)とインキュベーションした。洗浄後、膜を抗マウスIgG-POD結合体とインキュベーションし、ECL試薬(Lumi-LightPLUSウエスタンブロッティング基質、Roche Applied Science #2015218)を用いて現像した。
【0063】
非活性化EPO受容体に結合することなく活性化EPO受容体のみに特異的に結合することから、抗体Cl.24.11.31、Cl.16.7.5、およびCl.8.7.16を選択した(図1)。
【0064】
実施例2
UT-7細胞の活性化
UT-7細胞株は、長期の増殖にEPOを必要とするヒト因子依存性赤白血病細胞株(ヒト骨髄急性骨髄性白血病細胞株DSMZ:ACC 137)である。UT7細胞は、L-グルタミン(2mM)、非必須アミノ酸(1×)、およびピルビン酸ナトリウム(1mM)をさらに含むRPMI培地(飢餓培地)において、10%ウシ胎児血清および10U/ml GM-CSFを添加して維持した。形質導入細胞(UT7/EPOR)は、0.4 mg/ml zeocineの添加を伴う非形質導入細胞と同じ培地(10U/mlの代わりに25U/ml GM-CSF)において維持した。各刺激の前に、L-グルタミン(2mM)、非必須アミノ酸(1×)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、および0.1%ウシ胎児血清を添加したRPMI培地における一晩のインキュベーションにより、細胞を飢餓状態にした。
【0065】
形質導入:
hEPORをコードするレトロウイルス発現ベクターおよびpVSV-G(ラブドウイルス水疱性口内炎ウイルスのG糖タンパク質をコードする発現ベクター)を一過性にトランスフェクションしたGP2-293(Clontech Laboratories, Inc)細胞由来の上清で、UT-7細胞に形質導入した。形質導入の2日後に、0.4 mg/ml zeocineおよび25U/ml GM-CSFを含有する新しいRPMIで培地を置換した。選択後、EPORを表面上に安定に発現するUT-7細胞の細胞株を取得した。
【0066】
刺激:
血清を欠乏させた細胞を、指示された時間、500 pMエリスロポエチンで、(0.1%ウシ胎児血清を添加した)飢餓培地において37℃で、1、3、および5分間刺激した。刺激後、細胞を遠心分離し、培地を捨て、ペレットを氷冷した溶解バッファー[トリス20 mM(pH7.4)、NaCl 137 mM、グリセロール 10%、Nonidet(登録商標) P-40 1%、プロテアーゼ阻害剤 1×(Pierce, # 78410)、ホスファターゼ阻害剤 1×(Pierce #78420)]において30分間4℃でインキュベーションし、その後13000 rpm、10分間、4℃での遠心分離を行った。溶解物上清を還元剤の存在下でサンプルバッファー(Nupage(登録商標), Invitrogen)中で煮沸するか、またはそのまま、のいずれかをSDS-PAGEに使用した。
【0067】
実施例1において説明したように標準的な手順に従って、対応するビオチン化ペプチドでコーティングしたマイクロタイタープレート上でのELISAにより、Mabの特異的結合を試験した。1分以内に早くもヒトEPORの明らかな活性化を示すことができ、一方刺激されていない細胞はいかなる検出可能な基礎レベルの活性化も示さない。
【0068】
実施例3
EPOにより活性化されたUT-7/EPOR細胞へのMabの結合についてのウエスタンブロットアッセイ
UT7/EPOR細胞を上述したように刺激し、ウエスタンブロットにより解析した。ウエスタンブロット上でMabは、0.5nM EPOで1〜5分間刺激した細胞においてEPORに対応するMW 66kDの1本のバンドを認識する(図1)。1分以内に早くもヒトEPORの明らかな活性化を示すことができ、一方刺激されていない細胞はいかなる検出可能な基礎レベルの活性化も示さない(図1)。ローディング対照としてGAPDHを使用した。従って、これらの抗体は、ESA(エリスロポエチン刺激剤)によるEPORの活性化を特異的に解析する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
EPO受容体断片である以下:
430位にリン酸化チロシン残基を含む

、461位にリン酸化チロシン残基を含む

、または465位にリン酸化チロシン残基を含む

に、特異的に結合することを特徴とする、ヒトEPO受容体に結合する、抗体。
【請求項2】
重鎖可変ドメインCDR3領域として、SEQ ID NO: 1、9、または17のCDR3領域を含むことを特徴とする、請求項1記載の抗体。
【請求項3】
重鎖可変ドメインが、SEQ ID NO: 1のCDR3領域、SEQ ID NO:2のCDR2領域、およびSEQ ID NO:3のCDR1領域、または、SEQ ID NO:9のCDR3領域、SEQ ID NO:10のCDR2領域、およびSEQ ID NO:11のCDR1領域、または、SEQ ID NO:17のCDR3領域、SEQ ID NO:18のCDR2領域、およびSEQ ID NO:19のCDR1領域を含むことを特徴とする、請求項1記載の抗体。
【請求項4】
重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:7を含み、かつ軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:8を含むこと、または、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:15を含み、かつ軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:16を含むこと、または、重鎖可変ドメインがSEQ ID NO:23を含み、かつ軽鎖可変ドメインがSEQ ID NO:24を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の抗体。
【請求項5】
請求項3記載の抗体の重鎖をコードし、該重鎖が、SEQ ID NO: 1のCDR3領域、SEQ ID NO:2のCDR2領域、およびSEQ ID NO:3のCDR1領域、または、SEQ ID NO:9のCDR3領域、SEQ ID NO:10のCDR2領域、およびSEQ ID NO:11のCDR1領域、または、SEQ ID NO:17のCDR3領域、SEQ ID NO:18のCDR2領域、およびSEQ ID NO:19のCDR1領域を含むことを特徴とする、核酸。
【請求項6】
請求項4記載の抗体の重鎖をコードし、該重鎖が、可変ドメインとしてSEQ ID NO:7、SEQ ID NO:15、またはSEQ ID NO:19を含むことを特徴とする、核酸。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか一項記載の抗体を含む診断キットの製造のための、方法。
【請求項8】
請求項5または6記載の核酸を含むことを特徴とする、発現ベクター。
【請求項9】
請求項8記載のベクターを含むことを特徴とする、原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞。
【請求項10】
請求項3または4記載の組換えヒトまたはヒト化抗体の生産のための方法であって、原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞において請求項5または6記載の核酸を発現すること、および該細胞または細胞培養上清から該抗体を回収することにより特徴付けられる、方法。
【請求項11】
ヒト細胞組織、および生検材料における活性化EPO受容体の測定のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の抗体の使用。
【請求項12】
試料がヒト組織の溶解物であることを特徴とする、請求項11記載の使用。
【請求項13】
測定がウエスタンブロットまたはELISAにより行われることを特徴とする、請求項12記載の使用。
【請求項14】
ヒト細胞組織、および生検材料における活性化EPO受容体の測定での使用のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の抗体。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【公表番号】特表2012−514985(P2012−514985A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545672(P2011−545672)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000130
【国際公開番号】WO2010/081679
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】