説明

ビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類

【課題】材料としての安定性が向上された新規なビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)


(式中、nは1であり、Ar,Ar,Ar,Arは各々独立して無置換の又は置換基を有する炭素数6〜30のアリール基を表し、Ar=Ar、Ar=Arであって、Ar〜Arの内、少なくとも1つのアリール基が多環式芳香族基である。R、Rは各々独立して水素、フェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Rは無置換の若しくは置換基を有する低級アルキル基、フェニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を表す。)で示されるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類に関する。これらビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類は医農薬中間体や、有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送材料等電子材料としての用途が期待される有用な化合物である。
【背景技術】
【0002】
従来、ビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類については、極限られた報告例しか知られていない。
【0003】
例えば、特開平4−337359号公報には、テトラキス(p−アミノフェニル)−2,5−ジアミノ−N−置換ピロールが例示されているが、具体的な合成例は示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−337359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記したように既存の化合物としては、アリール基が特定の位置に特定の置換基を有するフェニル基であるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類しか知られていない。
【0006】
近年、有機EL及び電子写真用感光材料において、材料としての安定性の向上を求める要望が高まり、そのため、ビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類のアリール基を、置換基を有するフェニル基以外にナフチル基、フルオレニル基、ビフェニル基等の多環芳香族基を導入する必要があった。
【0007】
例えば、有機ELの正孔輸送材料として一般的に良く使用されるTPDは、ガラス転移温度(Tg)が、およそ60℃であることが報告されている。これに対し、3−メチルフェニル基を1−ナフチル基で置き換えたNPD及びその誘導体は、Tgが95〜110℃まで向上することが報告されている。素子の耐熱性と輸送材料のTgには相関がみられ、Tgが高いほど素子の耐熱性が向上することが知られている。
【0008】
しかしながら、ビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類においてこれまでこのような試みはなされていなかった。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、材料としての安定性が向上された新規なビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明のビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類を見出し、本発明を完成するに至った。。即ち本発明は、下記一般式(1)
【0011】
【化1】

【0012】
(式中、nは1〜3の整数であり、Ar,Ar,Ar,Arは各々独立して無置換の又は置換基を有する炭素数6〜30のアリール基を表し、Ar〜Arの内、少なくとも1つのアリール基が多環式芳香族基である。R、Rは各々独立して水素、フェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Rは無置換の若しくは置換基を有する低級アルキル基、フェニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を表す。)
に示されるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、医農薬中間体や、有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送材料等電子材料として有用でありかつ材料としての安定性が向上された新規なN−置換ビス(ジアリールアミノ)ピロール類を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の上記一般式(1)で示されるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類において、Ar〜Arで示されるアリール基としては、特に限定するものではないが、具体的には、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基等の無置換の又は置換基を有するフェニル基,1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基等の無置換の又は置換基を有するナフチル基,9−アントラセニル基等の無置換の又は置換基を有するアントラセニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基等の無置換の又は置換基を有するフルオレニル基、1−ピレニル基等の無置換の又は置換基を有するピレニル基、4−(3−メチルジフェニルアミノ)フェニル基等を例示することができる。但し、Ar〜Arで示されるアリール基のうち、少なくとも1つのアリール基は多環式芳香族基である。
【0015】
本発明の上記一般式(1)で示されるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類としては、具体的には、2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−メチルピロール、2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−フェニルピロール、2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−ベンジルピロール、2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フ
ェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−N−タシャリーブトキシカルボニルピロール等の2,5−ビス(ジアリールアミノ)−N−置換ピロール類、5,5’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’−ビ(N−タシャリーブトキシカルボニルピロール)、等の5,5’−ビス(ジアリールアミノ)−2,2’−ビ(N−置換ピロール)類、5,5’’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)、5,5’’−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]−2,2’:5’2’’−ター(N−ターシャリーブトキシピロール)等の5,5’’−ビス(ジアリールアミノ)−2,2’:5’,2’’−ター(N−置換ピロール)類等を例示することができる。
【0016】
これらビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類は、いかなる方法により製造されても差し支えないが、例えば、下記一般式(2)
【0017】
【化2】

【0018】
(式中、XはCl、Br又はIを表し、n及びR,R,Rは一般式(1)の定義に同じ。)
に示されるジハロゲン化N−置換ピロール類と下記一般式(3)
【0019】
【化3】

【0020】
(式中、Ar、Arは各々独立して炭素数6〜30のアリール基を表す。)
で示されるN,N−ジアリールアミンとをパラジウム化合物とトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンからなる触媒を用い、塩基の存在下でアミノ化させることにより収率良く製造することができる。
【0021】
上記製造法で使用されるジハロゲン化N−置換ピロール類としては、例えば、2,5−ジクロロ−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ジクロロ−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジクロロ−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジクロロ−N−メチルピロール、2,5−ジクロロ−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ジクロロ−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジクロロ−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジクロロ−N−フェニルピロール、2,5−ジクロロ−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ジクロロ−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジクロロ−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジクロロ−N−ベンジルピロール、2,5−ジクロロ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ジクロロ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジクロロ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジクロロ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ジブロモ−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ジブロモ−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジブロモ−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジブロモ−N−メチルピロール、2,5−ジブロモ−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ジブロモ−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジブロモ−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジブロモ−N−フェニルピロール、2,5−ジブロモ−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ジブロモ−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジブロモ−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジブロモ−N−ベンジルピロール、2,5−ジブロモ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ジブロモ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジブロモ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジブロモ−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、2,5−ジヨード−N−メチルピロール、3−メチル−2,5−ジヨード−N−メチルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジヨード−N−メチルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジヨード−N−メチルピロール、2,5−ジヨード−N−フェニルピロール、3−メチル−2,5−ジヨード−N−フェニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジヨード−N−フェニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジヨード−N−フェニルピロール、2,5−ジヨード−N−ベンジルピロール、3−メチル−2,5−ジヨード−N−ベンジルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジヨード−N−ベンジルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジヨード−N−ベンジルピロール、2,5−ジヨード−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3−メチル−2,5−ジヨード−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジメチル−2,5−ジヨード−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール、3,4−ジフェニル−2,5−ジヨード−N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール等の2,5−ジハロゲン化N−置換ピロール類、5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルメチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルメチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−メチルピロール)、5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−フェニルピロール)、5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ベンジルピロール)、5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルメチルピロール)、4,3’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビ(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)等の5,5’−ジハロゲン化−2,2’−ビ(N−置換ピロール)類、5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ター(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ター(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)、5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ター(N−メチルピロール)、5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ター(N−フェニルピロール)、5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ター(N−ベンジルピロール)、5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ター(N−ターシャリーブトキシカルボニルピロール)等の5,5’’−ジハロゲン化−2,2’:5’,2’’−ター(N−置換ピロール)類等を例示することができる。これらハロゲン化N−置換ピロール類は、N−置換ピロール類をハロゲン化することにより合成することができる。例えば、文献記載の方法(J.Org.Chem.,Vol.46,No.11,pp.2221−2225)に従って合成を行うこともできる。
【0022】
上記製造法で使用されるN,N−ジアリールアミンのAr、Arで示されるアリール基としては、各々独立してフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基等の無置換の又は置換基を有するフェニル基,1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基等の無置換の又は置換基を有するナフチル基,9−アントラセニル基等の無置換の又は置換基を有するアントラセニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基等の無置換の又は置換基を有するフルオレニル基、1−ピレニル基等の無置換の又は置換基を有するピレニル基、4−(3−メチルジフェニルアミノ)フェニル基等を例示することができる。
【0023】
なお、上記一般式(3)で示されるN,N−ジアリールアミン類は、アリールハライドとアニリン類から本反応条件でアミノ化することにより容易に合成することができ、その単離操作を経ずそのまま引き続きN−置換ハロゲン化ピロール類を反応させることもできる。
【0024】
上記製造法において、上記一般式(3)で示されるN,N−ジアリールアミンの使用量は、上記一般式(2)に示されるジハロゲン化N−置換ピロール類中ののハロゲン原子1モルに対して0.1〜5倍モルの範囲であればよいが、反応収率の向上、後処理の簡便化という観点から、0.5〜2倍モルの範囲とすることが好ましい。
【0025】
上記製造法では、パラジウム化合物とトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンを含む触媒の存在下、アミノ化反応を進行させる。
【0026】
上記製造法で使用されるパラジウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸ナトリウム四水和物、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸カリウム等の4価パラジウム化合物類,塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(II)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラジウム(II)、パラジウムトリフルオロアセテート(II)等の2価パラジウム化合物類,トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の0価パラジウム化合物類を例示することができる。
【0027】
上記製造法においてパラジウム化合物の使用量は、特に限定するものではないが、上記一般式(2)で示されるジハロゲン化N−置換ピロール類中のハロゲン原子1モルに対してパラジウム換算で、通常0.001〜20.0モル%の範囲であり、高価なパラジウム化合物を使用することから、好ましくは0.01〜5.0モル%の範囲である。
【0028】
上記製造法における触媒成分の1つとして用いられるホスフィン配位子としては、例えば、触媒の活性、生成物の選択性が特異的に高いことから、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンが特に好ましく使用される。このトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンの使用量としては、特に限定するものではないが、パラジウム化合物に対して、通常0.01〜10000倍モルの範囲であり、高価なホスフィンを使用することから、0.1〜10倍モルの範囲であることが好ましい。
【0029】
上記製造法においては、触媒成分としてパラジウム化合物とトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンからなる触媒が用いられるが、これら触媒成分は、反応系にそれぞれ触媒成分として別々に加えても良いし、予めこれら触媒成分よりなる錯体の形に調製して添加しても良い。
【0030】
上記製造法で用いられる塩基としては、特に制限するものではないが、例えば、ナトリウム、カリウムの炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド等の無機塩基又は3級アミン等の有機塩基が挙げられる。これらの内、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウムターシャリーブトキシド、ナトリウムターシャリーブトキシド、カリウムターシャリーブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが好ましく、これらは反応系に直接そのまま加えても、また、アルカリ金属、水素化アルカリ金属とアルコールからその場で調製して反応系に供してもよい。
【0031】
上記製造法において塩基の使用量は、特に制限するものではないが、上記一般式(2)で示されるハロゲン化N−置換ピロール類中のハロゲン原子に対して、0.5倍モル以上とすることが好ましく、反応終了後の後処理操作を容易とするため、1.0〜5.0倍モルの範囲とすることが特に好ましい。
【0032】
上記製造法は、通常は不活性溶媒下で実施することが好ましい。そのような不活性溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であれば良く、特に限定するものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒,テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒,アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホトリアミド等が挙げられる。これらの内、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒が特に好ましく用いられる。
【0033】
上記製造法は、常圧下で、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましいが、所望に応じ加圧条件であっても実施することが可能である。
【0034】
上記製造法において反応条件としては、アミノ化反応が進行する条件であればよく特に制限するものではないが、例えば、反応温度として20〜300℃、より好ましくは、50〜200℃の範囲であり、反応時間として数分〜72時間の範囲で製造することができる。
【実施例】
【0035】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例になんら制限されるものではない。
【0036】
実施例1
冷却管、温度計、磁気回転子を付した200mlの四つ口フラスコに、室温下2,5−ジブロモ−1−メチルピロール2.00g(0.008mol)、ナトリウムターシャリーブトキシド1.74g(2.4当量)、キシレン20mlを仕込み、フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミン4.38g(0.02mol)、キシレン10mlを仕込んだ。更に酢酸パラジウム44.8mg(2.0mol%)、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンの0.1g/mlトルエン溶液を1.6ml(8.0mol%)加えた後、120℃まで昇温し、そのまま20時間加熱撹拌した。反応終了後、室温まで放冷し、50mlの水を加えて撹拌し水洗を行った。水洗後、分液ロートにて有機相を分離し、有機相を減圧下で濃縮しキシレンを除去した後、n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1を溶離液としてシリカゲル(和光純薬製)クロマトグラフィーにより精製した。溶媒を減圧下に除去して黄色粉体1.36gの2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−1−メチルピロールを得た(GC純度>99%、収率33.0%)。MASS分析により分子量測定を行い、生成物が理論分子量の515を有することを確認した。また、NMR(日本電子製GSX−400)、IR(島津製作所製IR−8000)により構造を確認した。
【0037】
得られた2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−1−メチルピロールのH−NMR(400MHz,溶媒:CDCl,標準:TMS)チャートを図1に示す。図1中のδ1.2〜2.3間のピークは溶媒等の微量成分に由来する。
【0038】
得られた2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−1−メチルピロールの13C−NMR(100MHz,溶媒:CDCl,標準:TMS)チャートを図2にを示す。
【0039】
得られた2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−1−メチルピロールのIR(KBr錠剤成形)のチャートを図3に示す。
【0040】
表1に上記実施例1の生成物の構造を示す。
【0041】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施例1で得られた化合物のH−NMR(400MHz,溶媒:CDCl,標準:TMS)チャートである。
【図2】実施例1で得られた化合物の13C−NMR(100MHz,溶媒:CDCl,標準:TMS)である。
【図3】実施例1で得られた化合物ののIR(KBr錠剤成形)のチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)
【化1】

(式中、nは1であり、Ar,Ar,Ar,Arは各々独立して無置換の又は置換基を有する炭素数6〜30のアリール基を表し、Ar=Ar、Ar=Arであって、Ar〜Arの内、少なくとも1つのアリール基が多環式芳香族基である。R、Rは各々独立して水素、フェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Rは無置換の若しくは置換基を有する低級アルキル基、フェニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を表す。)
で示されるビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類。
【請求項2】
一般式(1)においてnが1であり、Arが無置換の又は置換基を有するフェニル基であり、かつArが無置換の又は置換基を有するフェニル基又はナフチル基であることを特徴とする請求項1に記載のビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類。
【請求項3】
一般式(1)において、R及びRが同時に水素であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類。
【請求項4】
一般式(1)において、Rがメチル基であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のビス(ジアリールアミノ)N−置換ピロール類。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−180231(P2010−180231A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−87209(P2010−87209)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【分割の表示】特願平11−63695の分割
【原出願日】平成11年3月10日(1999.3.10)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】