説明

ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】ビデオゲームにおける戦闘の際に戦術的な攻撃を可能にすることで攻撃のバリエーションを増加させ、遊戯の興趣を向上させることを目的とする。
【解決手段】バトル関連処理において、プレイヤによる攻撃指定操作によってプレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付け、攻撃動作にもとづき敵キャラクタにダメージを与えたときに、直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、直接攻撃とは異なる特定種類の攻撃であるかを判断し、特定種類の攻撃を受けた敵キャラクタのリアクションを攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定し、パニックリアクション期間が経過するまでパニックリアクションを実行し、実行中に敵キャラクタが直接攻撃を受けたときに、特典をプレイヤキャラクタに対して付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されているプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム。)と呼ばれるゲームが各種提供されている。
【0003】
RPGでは、一般に、プレイヤの操作に応じて行動するプレイヤキャラクタが、所定目的の達成を阻害する敵キャラクタとの戦闘に勝利することによって、プレイヤキャラクタに対して経験値やアイテムなどの様々な特典が与えられる。
【0004】
RPGなどのビデオゲームでの戦闘における敵キャラクタへの攻撃は、一般に、剣など武器や一部の魔法を用いた直接攻撃か、プレイヤキャラクタや敵キャラクタとは無関係なオブジェクトアイテムを用いた間接攻撃により行われる。
【0005】
このような攻撃において、従来から、プレイヤキャラクタの移動速度や敵キャラクタとの距離などを考慮して、敵キャラクタへの攻撃の可否を判断するようにしたものはあった(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、ビデオゲームにおいて、プレイヤの操作を詳細に反映して敵キャラクタへの攻撃によるダメージ演出を行い、リアリティを高めて遊戯の興趣を高めるようにしたものはあった(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2002−166045号公報
【特許文献2】特許第3442184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、従来のビデオゲームにおける敵キャラクタへの攻撃は、単に敵キャラクタを攻撃してダメージを与え、敵キャラクタを戦闘不能状態に陥れることを目的としたものが多い。このため、攻撃に戦術的な要素を盛り込みにくく、遊戯の興趣を高めにくいという問題があった。
【0009】
本発明は、上述した問題を解消し、ビデオゲームにおける戦闘の際に戦術的な攻撃を可能にすることで攻撃のバリエーションを増加させ、遊戯の興趣を向上させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のビデオゲーム処理装置(例えば、ビデオゲーム装置100、ビデオゲーム装置本体10)は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付ける攻撃指定受付手段と、該攻撃指定受付手段が受け付けた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断する攻撃判断手段と、該攻撃判断手段により攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定するリアクション期間決定手段と、該リアクション期間決定手段により決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行するリアクション実行手段と、該リアクション実行手段によるパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断手段により前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与する特典付与手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
上記のように構成したことで、ビデオゲームにおける戦闘の際に戦術的な攻撃(例えば、特典を得るための攻撃など)を可能にすることで攻撃のバリエーションを増加させることができ、遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0012】
リアクション実行手段が、パニックリアクションの実行中に、当該パニックリアクションが実行されている攻撃対象キャラクタについて、表示画面上の表示位置の近傍位置に該パニックリアクションの程度に関する状態表示を行うように構成されていてもよい。このように構成すれば、攻撃対象キャラクタのパニックリアクションの程度を容易に視認させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0013】
リアクション期間決定手段が、パニックリアクションの実行中に、攻撃判断手段により攻撃対象キャラクタが受けた追加攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、パニックリアクション期間の残り期間を延長して新たなパニックリアクション期間を決定するように構成されていてもよい。このように構成すれば、攻撃対象キャラクタのパニックリアクション期間を攻撃によって任意に延長させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0014】
特定種類の攻撃は、例えば、攻撃対象キャラクタに対してオブジェクトアイテムを介して攻撃を加える間接攻撃を含む。このように構成すれば、オブジェクトアイテムを利用した間接攻撃を行うことでパニックリアクションを実行させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0015】
また、特定種類の攻撃は、例えば、攻撃対象キャラクタに対して火炎、氷結、麻痺、暗闇、混乱、気絶、石化、毒などの状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含み、攻撃判断手段により攻撃が特殊攻撃であると判断されたときに、該特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、特殊攻撃の種類に応じて状態異常となる状態異常リアクションとする状態異常リアクション期間を決定する状態異常リアクション期間決定手段を含み、リアクション実行手段が、該状態異常リアクション期間決定手段により決定された状態異常リアクション期間が経過するまで特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行することなく状態異常リアクションを実行し、状態異常リアクション期間が経過したあと、パニックリアクション期間が経過していなければ、当該パニックリアクション期間が経過するまで前記パニックリアクションを実行するように構成されていてもよい。このように構成すれば、状態異常を誘引する特殊攻撃を行うことで状態異常リアクションをパニックリアクションよりも優先させて実行させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0016】
リアクション実行手段が、パニックリアクションの実行中に、リアクション期間決定手段により決定された新たなパニックリアクション期間が所定の閾値を超えた場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、表示画面上の表示位置の近傍位置に該所定の閾値を超えたことを示す状態表示を行うとともにプレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第1特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、特典付与手段が、第1特定リアクションの実行中に、攻撃対象キャラクタが直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、該状態表示に応じた特典を付与するように構成されていてもよい。このように構成すれば、パニックリアクションと異なる第1特定リアクションの実行中においても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0017】
リアクション実行手段が、パニックリアクションの実行中に、リアクション期間決定手段により決定された新たなパニックリアクション期間があらかじめ設定された設定値となった場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、表示画面上の表示位置の近傍位置に該設定値にもとづいて抽選された状態表示を行うとともにプレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第2特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、特典付与手段が、第2特定リアクションの実行中に、所定の条件にもとづいて該状態表示に応じた特典を付与するように構成されていてもよい。このように構成すれば、パニックリアクションと異なる第2特定リアクションの実行中においても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0018】
特典付与手段が、パニックリアクションの実行中に、攻撃対象キャラクタが直接攻撃を受けたと判断された場合に、パニックリアクション期間の残り期間に応じて特典を付与するように構成されていてもよい。このように構成すれば、パニックリアクションの実行中において攻撃対象キャラクタを直接攻撃することでパニックリアクション期間が経過していなくても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0019】
特典付与手段が、パニックリアクションの実行中に、攻撃対象キャラクタが直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典の付与に関する抽選を行い、当該抽選結果にもとづいて特典を付与するように構成されていてもよい。このように構成すれば、パニックリアクションの実行中において攻撃対象キャラクタを直接攻撃によって戦闘不能状態とすることで特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0020】
特典は、例えば、プレイヤキャラクタおよび攻撃対象キャラクタのうち少なくともいずれか一方の状態あるいは能力に影響を与えるために利用されるアイテムである。このように構成すれば、パニックリアクションなどを利用したアイテム取得を目的とする攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0021】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付ける攻撃指定受付処理と、該攻撃指定受付処理にて受け付けた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断する攻撃判断処理と、該攻撃判断処理にて攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定するリアクション期間決定処理と、該リアクション期間決定処理にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行するリアクション実行処理と、該リアクション実行処理にてパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与する特典付与処理と、を含むことを特徴とする。
【0022】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付けさせる攻撃指定受付処理と、該攻撃指定受付処理にて受け付けさせた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断させる攻撃判断処理と、該攻撃判断処理にて攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定させるリアクション期間決定処理と、該リアクション期間決定処理にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行させるリアクション実行処理と、該リアクション実行処理にてパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与させる特典付与処理と、を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ビデオゲームにおける戦闘の際に戦術的な攻撃を可能にすることで攻撃のバリエーションを増加させることができ、遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置100の構成の例を示すブロック図である。
【0025】
図1に示すように、本例のビデオゲーム装置100は、ビデオゲーム装置本体10と、表示装置50と、サウンド出力装置60とを含む。ビデオゲーム装置本体10は、例えば市販のビデオゲーム機によって構成される。また、表示装置50は、例えばテレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成され、画像表示部51を有している。
【0026】
ビデオゲーム装置本体10は、制御部11と、RAM12と、ハードディスクドライブ(HDD)13と、サウンド処理部14と、グラフィック処理部15と、DVD/CD−ROMドライブ16と、通信インターフェイス17と、インターフェイス部18と、フレームメモリ19と、メモリーカードスロット20と、入力インターフェイス部21とを含む。
【0027】
制御部11、RAM12、ハードディスクドライブ(HDD)13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD−ROMドライブ16、通信インターフェイス17、およびインターフェイス部18は、それぞれ内部バス22に接続されている。
【0028】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、HDD13や記憶媒体70に格納された制御プログラムにしたがってビデオゲーム装置100全体の制御を行う。この制御部11は、例えばタイマ割り込みを発生させるためなどに用いられる内部タイマを備えている。RAM12は、主に制御部11のワークエリアとして用いられる。HDD13は、制御プログラムや各種のデータを保存するためのビデオゲーム装置本体10における記憶領域である。
【0029】
サウンド処理部14は、サウンド信号のD/A変換およびA/D変換を行う音声入出力インターフェイスの機能を備え、例えばスピーカによって構成されるサウンド出力装置60に接続される。サウンド処理部14は、各種の制御プログラムにしたがって処理を実行している制御部11からのサウンド出力指示にしたがって、サウンド出力装置60に対してサウンド信号を出力する。また、サウンド処理部14は、例えばマイクロフォンにより構成される図示しないサウンド入力装置に接続され、制御部11からのサウンド入力指示にしたがって、サウンド入力装置からサウンド信号を入力する。なお、サウンド出力装置60は、表示装置50あるいはビデオゲーム装置本体10に内蔵されていてもよい。
【0030】
グラフィック処理部15は、画面表示がなされる画像表示部51を有する表示装置50に接続される。グラフィック処理部15は、制御部11からの描画命令にしたがって、フレームメモリ19に画像を展開するとともに、画像表示部51に画像を表示させるためのビデオ信号を表示装置50に対して出力する。ビデオ信号によって表示される画像の切替時間は、例えば、1フレームあたり1/30秒とされる。
【0031】
DVD/CD−ROMドライブ16には、DVD−ROMやCD−ROMなどのゲーム用の制御プログラムが格納された記憶媒体70が装着される。DVD/CD−ROMドライブ16は、装着された記憶媒体70から、制御プログラムなどの各種のデータを読み出す処理を行う。記憶媒体70は、上述したDVD−ROMやCD−ROMの他に、各種のDVD(DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD+R DLなど)や各種のCD(CD−R、CD−RWなど)であってもよい。この場合、DVD/CD−ROMドライブ16の代わりに、あるいは加えて、ビデオゲーム装置本体10はこれらの記憶媒体70に対して、各種のデータの読み出しや書き込み処理を行うドライブを備えていてもよい。
【0032】
通信インターフェイス17は、インターネットなどの通信ネットワーク80に無線あるいは有線によって接続される。ビデオゲーム装置本体10は、通信インターフェイス17における通信機能を用いて、通信ネットワーク80を介して、例えば他のコンピュータとの通信を行う。
【0033】
インターフェイス部18には、入力インターフェイス部21と、メモリーカードスロット20とが接続される。インターフェイス部18は、プレイヤによるキーパッド30の操作にもとづく入力インターフェイス部21からの指示データをRAM12に格納する。すると、RAM12に格納された指示データにしたがって、制御部11が各種の演算処理を実行する。
【0034】
ビデオゲーム装置本体10は、入力インターフェイス部21を介して操作入力部(コントローラ)としてのキーパッド30に接続される。
【0035】
キーパッド30の上部には、例えば、十字キー31と、ボタン群32と、左ジョイスティック38と、右ジョイスティック39とが配設されており、十字キー31には、上方キー31a、下方キー31b、右方キー31cおよび左方キー31dが含まれ、ボタン群32には、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32cおよび□ボタン32dが含まれる。また、十字キー31が配設される基部と、ボタン群32が配設される基部との連結部には、セレクトボタン35やスタートボタン37が配設されている。なお、キーパッド30の側部にもR1ボタン36やL1ボタン33などの複数のボタンが配設されている。
【0036】
このように構成されたキーパッド30は、十字キー31、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32c、□ボタン32d、セレクトボタン35、スタートボタン37、R1ボタン36およびL1ボタン33などのそれぞれと連係するスイッチを備え、各ボタンに対して押圧力が加えられると、例えばその対応したスイッチがオンする。このスイッチのオン/オフに応じた検出信号がキーパッド30において生成されるとともに、左ジョイスティック38および右ジョイスティック39のそれぞれの傾倒方位に対応した検出信号がキーパッド30において生成される。
【0037】
キーパッド30において生成された2系統の検出信号が入力インターフェイス部21に供給され、キーパッド30からの検出信号が入力インターフェイス部21を介されることにより、キーパッド30上のどのボタンがオンされたかを示す検出情報と、左ジョイスティック38および右ジョイスティック39のそれぞれの状態を示す検出情報となる。このようにキーパッド30に対してなされたユーザによる操作指令がビデオゲーム装置本体10に与えられる。
【0038】
また、インターフェイス部18は、制御部11からの指示にしたがって、RAM12に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカードスロット20に装着されているメモリーカード90に格納する処理や、メモリーカード90に保存されている中段時のゲームのデータを読み出してRAM12に転送する処理などを行う。
【0039】
ビデオゲーム装置100でゲームを行うための制御プログラムなどの各種のデータは、例えば記憶媒体70に記憶されている。記憶媒体70に記憶されている制御プログラムなどの各種のデータは、記憶媒体70が装着されているDVD/CD−ROMドライブ16によって読み出され、RAM12にロードされる。制御部11は、RAM12にロードされた制御プログラムにしたがって、グラフィック処理部15に対して描画命令を出力する処理や、サウンド処理部14に対してサウンド出力の指示を出力する処理などの各種の処理を実行する。なお、制御部11が処理を実行している間は、ワークメモリとして用いられるRAM12に、ゲームの進行状況によって中間的に発生するデータ(例えば、ゲームの得点やプレイヤキャラクタの状態を示すデータなど)が保存される。
【0040】
この実施の形態に係る3次元ビデオゲームは、画像表示部51の表示画面上に表示される仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(PC:プレイヤによるキーパッド30の操作にしたがって動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動していくことによりゲームが進行する部分を含むゲームであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。また、フィールドは複数の面で構成され、各構成面の頂点の座標を特徴点として表したものである。
【0041】
次に、本例のビデオゲーム装置100の動作について説明する。
ここでは、説明を簡単にするため、仮想3次元空間において動作するオブジェクトとして、プレイヤキャラクタPCと、複数のノンプレイヤキャラクタ(NPC:ゲーム機側の制御(具体的には制御部11の制御)にしたがって動作するキャラクタ)と、オブジェクトアイテム(OI:プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCとは中立的な役割が与えられたアイテム)のみが存在するものとし、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。なお、本例では、RPGについてのビデオゲーム制御が実行されるものとする。
【0042】
図2は、本例のビデオゲーム装置100におけるメイン処理の例を示すフローチャートである。メイン処理は、1フレーム分の画像を生成するための処理、およびビデオゲームの制御に必要な処理であり、1/30秒ごとのタイマ割り込みに応じて実行される。なお、「1/30秒」は一例であり、メイン処理は、例えば、1フィールド期間(1/60秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしても、処理量によっては2フレーム期間(1/15秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしてもよい。
【0043】
本例では、プレイヤキャラクタPCの移動やプレイヤキャラクタPCによる戦闘を含む各種の行動が許容された共通のフィールド上でゲームが進行するものとし、当該フィールド上での所定目的が達成されるとステージ終了となり、次のフィールド上でのステージに移行するものとする。また、本例では、フィールド上に登場する各キャラクタは、同一時間軸が与えられており、一旦登場するとHP(ヒットポイント:生命力を表す値)が0にならない限り同一時間軸にしたがってフィールド上を移動したりフィールド上で静止していたりする。なお、キャラクタ画像として画像表示部51に表示される部分は、フィールドにおける仮想カメラの視界内に存在する部分である。
【0044】
メイン処理において、制御部11は、ゲーム開始前であればプレイヤによるキーパッド30の操作によりゲーム開始指示があったか否かを判定し、ゲームの実行中であれば場面変更(例えば、フィールドの変更)を行うタイミングとなったか否かを判定する(ステップS101)。場面変更を行うタイミングは、例えば、これまで画像表示部51に表示していた場面(例えば、仮想3次元空間によって表されている場面、ムービー画像による動画演出によって表されていた場面)を終了し、新たな場面に切り替えるために、画像表示部51に新たな場面を示す仮想3次元空間を表示するタイミングを意味する。
【0045】
ゲームの開始指示があったと判定したとき、あるいは場面変更を行うタイミングとなったと判定したときは(ステップS101のY)、制御部11は、制御プログラムにしたがって、初期画面(ゲーム開始時の初期画面、場面変更時の初期画面)を決定する(ステップS102)。なお、ゲームに用いられる画面やキャラクタなどの各種のデータは、記憶媒体70に格納されている。ステップS102では、初期画面あるいは変更後の場面(例えば、新しいステージ)におけるプレイヤキャラクタPCの初期表示位置、表示するノンプレイヤキャラクタNPCおよびその初期表示位置、表示するオブジェクトアイテムOIおよびその初期表示位置などが、制御プログラムにしたがって決定される。
【0046】
次いで、制御部11は、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、および視角の大きさを、制御プログラムにしたがって決定し、透視変換を行うための仮想カメラの初期設定を行う(ステップS103)。そして、ステップS115に移行する。
【0047】
ゲームの実行中であり場面変更を行うタイミングでないと判定したときは(ステップS101のN)、制御部11は、プレイヤによるキーパッド30の操作にもとづく指示データを受け付ける(ステップS104)。すなわち、プレイヤキャラクタPCの動作などを実行させるための指示データがキーパッド30から入力されているか否かを判定し、有効な指示データ(受付が許容されている指示データを意味する)が入力されていれば、その指示データを受け付ける。
【0048】
移動に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのキーパッド30の操作(移動操作)に応じて、ステップS104にて移動に関する行動を指示するための指示データ(移動指示データ:移動コマンドや十字キー31などの方向指示キーによる移動指示)を受け付けた場合には(ステップS105のY)、制御部11は、受け付けた移動指示データに応じて移動処理を実行する(ステップS106)。移動処理では、制御部11は、仮想空間(現在のフィールド上)におけるプレイヤキャラクタPCの位置を、受け付けた移動指示データに応じて移動させる。なお、移動コマンドには、例えばダッシュ指示コマンドなどがある。ダッシュ指示コマンドは、プレイヤキャラクタPCを素早く移動させるためのコマンドであり、戦闘中であれば戦闘エリアから素早く離れる(逃げる)指示を与えるためのコマンドとなる。
【0049】
次いで、制御部11は、移動処理に伴って派生するプレイヤキャラクタPCの位置情報にもとづいて移動情報を生成する(ステップS107)。すなわち、移動処理によるプレイヤキャラクタPCの位置の移動に応じて、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさのうち、必要なデータを更新し、仮想カメラの設定内容の変更を行う。移動情報は、プレイヤキャラクタPCの移動後の位置、プレイヤキャラクタPCの移動によって変更された仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさなど、移動に関する各種の情報を含む。そして、ステップS113に移行する。
【0050】
戦闘に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのキーパッド30の操作(バトル操作)に応じて、ステップS104にて戦闘に関する行動を指示するための指示データ(バトル指示データ:バトルコマンド)を受け付けた場合には(ステップS108のY)、制御部11は、受け付けたバトル指示データに応じてバトル処理を実行する(ステップS109)。バトル処理では、制御部11は、例えば、戦闘相手となっている敵キャラクタとプレイヤキャラクタPCとの戦闘結果や戦闘経過を決定したり、オブジェクトアイテムOIが戦闘にどのように関わるかを決定する処理などが実行される。
【0051】
次いで、制御部11は、バトル処理によって決定された戦闘結果や戦闘経過にもとづいてバトル情報を生成する(ステップS110)。すなわち、バトル処理による戦闘結果や戦闘経過に応じて、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなどのうち、必要な情報の更新および設定を行う。バトル情報は、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなど、戦闘に関する各種の情報を含む。そして、ステップS113に移行する。
【0052】
その他の指示を行うためのキーパッド30の操作(その他操作)に応じて、ステップS104にてその他の指示のための指示データ(その他指示データ:その他コマンド)を受け付けた場合には(ステップS111のY)、制御部11は、受け付けたその他指示データに応じて処理(例えば、会話、買物、拾得、オブジェクトアイテムOIを動かすなど)を実行する(ステップS112)。そして、ステップS112の処理結果に応じたその他の諸情報が生成され、ステップS113に移行する。
【0053】
ステップS113にて、制御部11は、ステップS107にて生成さした移動情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの現在位置を更新する。また、ステップS113にて、制御部11は、ステップS110にて生成したバトル情報や、ステップS112のあとに生成したその他の諸情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの各種の行動履歴を記憶保持する。
【0054】
次いで、制御部11は、RAM12に一旦格納されたプレイヤキャラクタPCの行動履歴を示す情報にもとづいて、行動評価処理を実行する(ステップS114)。具体的には、数値化が必要な情報に対しては、あらかじめ用意されている変換テーブルが用いられて数値化がなされ、また、重み付けが必要な情報に対しては、所定の係数が乗算されてそれらの数値が合計されて得点が計算される。そして、算出された得点がRAM12の所定のデータ領域に格納されている旧得点に加算され、再び所定のデータ領域に格納されることにより評価情報としての得点が更新される。
【0055】
そして、制御部11は、仮想カメラの設定内容などに応じて、仮想カメラから表示すべきプレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPC、オブジェクトアイテムOIを含む仮想3次元空間を仮想スクリーン上に透視変換して、画像表示部51に表示させる2次元画像を生成するための表示処理を行う(ステップS115)。表示処理を終了すると、今回のメイン処理を終了する。その後、次のフレーム期間の開始タイミングにおいてタイマ割り込みが発生すると、次回のメイン処理が実行されることとなる。そして、メイン処理が繰り返し実行されることで、キャラクタ画像がフレーム期間ごとに切り替えられて、画像表示部51にて動画が表示されることになる。
【0056】
ここで、ステップS115の表示処理について簡単に説明する。ステップS115では、制御部11は、まず、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPC、オブジェクトアイテムOIなどを含む仮想3次元空間を構成するポリゴン(Polygon)の頂点の座標のうち、少なくとも仮想スクリーン上に透視変換される範囲に含まれるポリゴンの頂点の座標を、ワールド座標系の座標から視点座標系の座標に変換する。次いで、制御部11は、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPC、オブジェクトアイテムOIなどについての視点座標系におけるポリゴンの頂点の座標をグラフィック処理部15に送信し、このグラフィック処理部15に対して描画命令を出力する。
【0057】
描画命令が入力すると、グラフィック処理部15は、視点座標系の座標にもとづいて、各面を構成する各点について、前側にある点のデータが残るようにZバッファの内容を更新する。Zバッファの内容を更新すると、グラフィック処理部15は、前側にある残った点についての画像データをフレームメモリ19に展開する。また、グラフィック処理部15は、展開される画像データに対して、シェーディングやテクスチャマッピングなどの処理も行う。
【0058】
そして、グラフィック処理部15は、フレームメモリ19に展開された画像データを順次読み出し、同期信号を付加してビデオ信号を生成し、表示装置50に出力する。表示装置50は、グラフィック処理部15から出力されたビデオ信号に対応した画像を画像表示部51に表示する。1フレーム時間ごとに画像表示部51の画像が切り替えられていくことで、プレイヤは、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPC、オブジェクトアイテムOIなどがフィールド上を移動する様子を含む画像を見ることができる。
【0059】
本例のビデオゲーム装置100では、上記ステップS108からステップS110におけるバトル処理に関連して、例えば、上述したプレイヤキャラクタPCが攻撃する敵キャラクタ(攻撃対象キャラクタ)が特定種類の攻撃を受けたときに攻撃防御不能なパニックリアクションの状態となるとともに、この場合に直接攻撃を受けたときに、プレイヤキャラクタPCに対して特典が付与されるという新たなゲーム要素を実現している。
【0060】
なお、ここでいう直接攻撃とは、プレイヤキャラクタPCから敵キャラクタが直接的にダメージを受けた攻撃(例えば、武器による打撃など)のことをいい、特定種類の攻撃とは、直接攻撃とは異なりあらかじめ定められた攻撃のことをいい、例えば間接攻撃や、状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含むものをいう。また、ここでいうダメージは、各キャラクタのヒットポイントHPを減らすもののみならず、状態に変化を起こさせる(例えば、状態異常を誘引する)ものも含む。
【0061】
ここで、上述したパニックリアクションを実行するために、本例ではプレイヤキャラクタPCや敵キャラクタには、状態異常カウンタ、状態異常カウンタ(パニック)、パニックレンジ、パニックトリガーフラグなどの各種データのパラメータが設けられている。状態異常カウンタは、例えば0から999までの可変値により構成され、敵キャラクタが個別に備える。この状態異常カウンタのカウンタ値が0より大きいときは、複数種類の状態異常の中からそのカウンタ値が示す状態異常に敵キャラクタが冒されていることを表しており、このカウント値は、例えば1フレームごとに1つずつ減算される。なお、この状態異常カウンタは、後述する状態異常カウンタ(パニック)よりも処理の優先順位が高いものである。
【0062】
状態異常カウンタ(パニック)は、例えば0から255までの固定値であるパニック上昇値とパニック下降値により構成され、攻撃データに付加される。パニック上昇値は、その攻撃を受けたときに加算するカウンタ(パニック)値を示し、このカウンタ(パニック)値が1以上であるときは、パニック下降値は0とされる。また、パニック下降値は、その攻撃を受けたときに減算するカウンタ(パニック)値を示し、このカウンタ(パニック)値が1以上であるときは、パニック上昇値は0とされる。この状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0より大きく、かつ上述した状態異常カウンタのカウンタ値が0であるときは、敵キャラクタがパニックリアクションの状態となっていることを表している。パニック上昇値やパニック下降値は、それぞれ、各攻撃に対応してあらかじめ設定されている。従って、受けた攻撃によって異なるパニック上昇値やパニック下降値が用いられる。なお、複数の攻撃それぞれに同一のパニック上昇値やパニック下降値が対応付けられていてもよい。
【0063】
敵キャラクタがパニックリアクションの状態である場合、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値によって、パニックリアクションのパニックレベルが算出され、パニックレベルごとに異なる状態表示が画像表示部51の敵キャラクタ表示位置の近傍位置に行われる。パニックレベルは、例えばレベル0(カウンタ値0)、レベル1(カウンタ値1−50)、レベル2(カウンタ値51−100)、およびレベル3(カウンタ値101−255)まで設定され、各レベルによって敵キャラクタのパニックリアクション期間やパニックリアクション時におけるパラメータの状態などが異なっている。
【0064】
なお、パニックリアクション期間は、敵キャラクタがパニックリアクションの状態となっている期間を示し、このパニックリアクション期間は、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値に依存せずに、特定種類の攻撃の種別などにより決定されても、キャラクタごとにあらかじめ定められたパラメータなどにより決定されてもよい。
【0065】
パニックレンジは、例えば敵キャラクタが個別に備え、後述するパニックトリガーに反応可能な範囲を表している。パニックトリガーフラグは、例えば0および1の固定値により構成され、攻撃データに付加されており、その攻撃がパニックトリガーであるか否かを示す。パニックトリガーは、敵キャラクタのパニックレンジに攻撃が接触した際に、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値を増加させる攻撃のことをいう。
【0066】
したがって、制御部11は、パニックトリガーがパニックレンジに接触した場合は、パニックトリガーフラグが1であればその攻撃の攻撃属性判定を行うとともに、判定された攻撃属性に対して敵キャラクタの攻撃耐性が「弱点」もしくは「通常」であるか否かを判断し、「弱点」もしくは「通常」である場合には状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値を増加させる処理を行う。なお、種々の敵キャラクタは、それぞれ後述する「火炎」や「氷結」などの特殊攻撃の攻撃属性に対して、「弱点」、「通常」、「無効」および「吸収」のうち、いずれかの攻撃耐性を有するように設定されている。
【0067】
図3は、特定種類の攻撃とこれらの攻撃による状態異常カウンタや各種のリアクション開始タイミングとの関係の例を示す説明図である。図3に示すように、特定種類の攻撃は、いわゆる魔法攻撃系の特殊攻撃と、間接攻撃とを含む。ここで、間接攻撃とは、敵キャラクタに対して、上述したオブジェクトアイテムOIを介して加えられる攻撃のことをいい、例えば、オブジェクトアイテムOIを敵キャラクタに対して投げつけて攻撃したり、攻撃した敵キャラクタをオブジェクトアイテムOIに接触させることにより攻撃したりすることなどが挙げられる。
【0068】
特殊攻撃は、例えば、「石化」、「氷結」、「麻痺」、「気絶」、「火炎」、「暗闇」、「混乱」、「毒」などの種類があるものとする。敵キャラクタに対して「石化」の特殊攻撃が行われると、状態異常カウンタの「石化」カウンタ値が加算されるとともに、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が加算される。また、敵キャラクタに対して「氷結」の特殊攻撃が行われると、状態異常カウンタの「氷結」カウンタ値が加算されるとともに、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が加算される。
【0069】
その他、敵キャラクタに対して「麻痺」、「気絶」、「火炎」、「暗闇」、「混乱」、「毒」の特殊攻撃が行われたときは、行われた特殊攻撃に対応する状態異常カウンタの「麻痺」、「気絶」、「火炎」、「暗闇」、「混乱」、「毒」カウンタ値が加算されるとともに、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が加算される。
【0070】
一方、敵キャラクタに対して間接攻撃が行われると、状態異常カウンタの「石化」、「氷結」、「麻痺」、「気絶」、「火炎」、「暗闇」、「混乱」、「毒」カウンタ値は全てクリアされるとともに、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が加算される。そして、図3に示すように、特殊攻撃が行われた場合は、敵キャラクタの状態異常リアクションを開始する状態異常リアクション開始タイミングは即時であり、パニックリアクションを開始するパニックリアクション開始タイミングは、上述した状態異常カウンタ値が0で状態異常カウンタ(パニック)値が0より大きいときとなる。また、間接攻撃が行われた場合は、状態異常カウンタのカウンタ値は全てクリアされるため、パニックリアクションが即時開始される。
【0071】
なお、図3に示した特定種類の攻撃とこれらの攻撃による状態異常カウンタや各種のリアクション開始タイミングとの関係は一例であり、例えば、敵キャラクタの種類や敵キャラクタの属性値、あるいはプレイヤキャラクタとの相性値などの他の項目が関係していてもよい。
【0072】
次に、間接攻撃について詳しく説明する。
図4〜図6は、プレイヤキャラクタが攻撃対象キャラクタである敵キャラクタに与える間接攻撃の例を示す説明図である。図4に示すように、間接攻撃は、プレイヤキャラクタPC40が、石などのオブジェクトアイテムOI42を打撃などにより直接攻撃することで移動させ、移動させたオブジェクトアイテムOI42を敵キャラクタ41に対して衝突させることでダメージを与える攻撃であってもよい。
【0073】
また、図5に示すように、間接攻撃は、プレイヤキャラクタPC40が、オブジェクトアイテムOI42を打撃などにより直接攻撃することで移動させ、移動させたオブジェクトアイテムOI42を壁43などの他のオブジェクトアイテムOIに衝突させ、その衝突により発生した衝撃波によって敵キャラクタ41に対してダメージを及ぼす攻撃であってもよい。
【0074】
さらに、図6に示すように、間接攻撃は、プレイヤキャラクタPC40が敵キャラクタ41に対して打撃などにより直接攻撃することで敵キャラクタ41を移動させ、移動させた敵キャラクタ41をオブジェクトアイテムOI42に衝突させて敵キャラクタ41に対してダメージを与える攻撃であってもよい。このような間接攻撃により敵キャラクタ41が攻撃を受けた場合は、上述したように即時パニックリアクションが開始される。なお、間接攻撃は特定種類の攻撃の一部であるため、パニックリアクションは特殊攻撃によっても図3に示した開始タイミングで開始される。ここで、パニックリアクションについて説明する。
【0075】
図7は、パニックリアクションなどの敵キャラクタのリアクションの例を示す説明図である。図7に示すように、敵キャラクタ41が図示しないプレイヤキャラクタPC40から特定種類の攻撃を受け、パニックリアクションが開始されたときは、例えば次のような敵キャラクタ41の状態表示が行われる。すなわち、パニックリアクションが開始されると、画像表示部51における敵キャラクタ41の表示位置の近傍位置(ここでは、頭上位置)に、パニックリアクションが実行されていることを示すアイコン52が、例えば回転しながら表示される。
【0076】
このアイコン52は、上述した各パニックレベルの違いにより、表示色が変えられて表示される。なお、アイコン52は、各パニックレベルの違いにより、表示色の他に、表示形態(表示の大きさや形状など)が変えられて表示されてもよい。このように状態表示が行われることにより、プレイヤキャラクタPC40を操作するプレイヤに、敵キャラクタ41がパニックリアクションの状態となっていることを容易に視認させることが可能となる。また、パニックリアクションが実行されていることを示す敵キャラクタ41の状態表示は、上述したアイコン52に限られるものではなく、敵キャラクタ41の頭上位置などに、パニックリアクション期間を表す数字を表示することで状態表示をしたり、敵キャラクタ41の表示色や表示形態を変えることで状態表示をしたりしてもよい。
【0077】
本例のビデオゲーム装置100では、このようなパニックリアクションの実行中に、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40から直接攻撃を受けた場合に、特典が付与される。具体的には、例えばパニックリアクション期間の残り期間に応じてプレイヤキャラクタPC40に対して特典が付与される。この特典は、具体的には、例えば、プレイヤキャラクタPC40および敵キャラクタ41のうち少なくともいずれか一方の状態や能力に影響を与えるために利用されるアイテムなどである。
【0078】
次に、本例のビデオゲーム装置100における特典付与を含むバトル関連処理について説明する。なお、このバトル関連処理は、図2に示したフローチャートにおけるステップS108からステップS110が繰り返し行われることにより実行される処理である。図8〜図10は、本例のビデオゲーム装置100におけるバトル関連処理の例を示すフローチャートである。ここでは、プレイヤキャラクタPC40が敵キャラクタ41に対して攻撃したことに応じて、攻撃を受けた敵キャラクタ41が各種リアクションを実行する場合を例に説明する。
【0079】
図8に示すように、バトル関連処理において、制御部11は、まず、プレイヤキャラクタPC40からの攻撃が敵キャラクタ41に命中してダメージを与えたか否かを判定する(ステップS121)。具体的には、プレイヤによるキーパッド30の操作にもとづく攻撃指示があったときに、プレイヤキャラクタPC40からの攻撃の種類(装備している武器などによる直接攻撃や使用可能な魔法による特定種類の攻撃など)と、プレイヤキャラクタPC40とフィールド上に位置している敵キャラクタ41との位置関係とに応じて、その攻撃がフィールド上に位置している敵キャラクタ41のいずれかに命中するか否かを判定する。すなわち、攻撃の種類に応じてあらかじめ定められている攻撃の有効領域の範囲(攻撃有効レンジ)に、敵キャラクタ41が位置しているか否かによって、攻撃が命中するか否かを判定する。ここでいうダメージは、敵キャラクタ41のヒットポイントHPを減らすダメージだけではなく、敵キャラクタ41の状態異常を誘引するようなダメージも含む。
【0080】
攻撃が敵キャラクタ41に命中したと判定すると(ステップS121のY)、制御部11は、敵キャラクタ41に命中した攻撃が特定種類の攻撃であるか否かを判断する(ステップS122)。すなわち、制御部11は、敵キャラクタ41に命中した攻撃が図3に示した特定種類の攻撃であるか否かを判断する。
【0081】
命中した攻撃が特定種類の攻撃であると判断した場合は(ステップS122のY)、制御部11は、命中した特定種類の攻撃が間接攻撃であるか否かを判断する(ステップS123)。すなわち、命中した特定種類の攻撃が間接攻撃であるか特殊攻撃であるかにより、パニックリアクションを実行するか状態異常リアクションを優先的に実行するかの処理が異なるため、ステップS122にて判断処理を行う。
【0082】
命中した特定種類の攻撃が間接攻撃でない(すなわち、特殊攻撃である)と判断された場合は(ステップS123のN)、制御部11は、特殊攻撃を受けた敵キャラクタ41の状態異常カウンタのカウンタ値や状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値、パニックレンジやパニックトリガーフラグなどの各パラメータにもとづいて、プレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクション期間を決定するとともに(ステップS124)、状態異常リアクション期間を決定する(ステップS125)。これらパニックリアクション期間および状態異常リアクション期間は、例えば各パラメータにもとづいて30秒や15秒などの時間によって決められても、これらのリアクション期間中に受ける攻撃の強さや回数などの許容量によって決められてもよい。
【0083】
パニックリアクション期間および状態異常リアクション期間を決定すると、制御部11は、例えば敵キャラクタ41が受けた特殊攻撃の種類により、状態異常カウンタのカウンタ値および状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値を加算する(ステップS126)。そして、制御部11は、状態異常カウンタのカウンタ値が0より大きいか否かを判断し(ステップS127)、0より大きいと判断された場合は(ステップS127のY)、状態異常リアクションが開始されていなければ状態異常リアクションを開始し、状態異常リアクションが既に開始されていればその状態異常リアクションを継続する(ステップS128)。
【0084】
一方、状態異常カウンタのカウンタ値が0であると判断された場合は(ステップS127のN)、ステップS133に移行して、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0より大きいか否かを判断する(ステップS133)。すなわち、状態異常カウンタのカウンタ値が0である場合は、状態異常リアクションを開始または継続せずにパニックリアクションを開始または継続するか否かを状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値にもとづき判断する。
【0085】
状態異常リアクションを開始または継続したら、制御部11は、プレイヤキャラクタPC40からの追加攻撃を敵キャラクタ41が受けたか否かを判定する(ステップS129)。このステップS129の処理では、状態異常リアクションあるいはパニックリアクションの開始または継続のトリガとなる攻撃のあとに、敵キャラクタ41が追加攻撃を受けたか否かを判定する。
【0086】
追加攻撃を受けたと判定された場合は(ステップS129のY)、上記ステップS122に移行して処理を繰り返す。追加攻撃を受けていないと判定された場合は(ステップS129のN)、制御部11は、加算した状態異常カウンタや状態異常カウンタ(パニックの各カウンタ値を減算し(ステップS152)、例えばカウンタ値が0となったか否かを判定して、状態異常リアクションやパニックリアクションの各リアクションを終了するか否かを判断する(ステップS153)。
【0087】
なお、上記ステップS152のカウンタ値減算処理では、例えば敵キャラクタ41が直接攻撃を受けた場合に、各カウンタ値から所定の値を減算するようにしてもよい。これにより、例えば敵キャラクタ41が直接攻撃を連続的に受けた場合に、各カウンタ値を通常よりも早めに0としやすくすることができ、結果としてプレイヤにとって新たに各カウンタ値を加算させるための特殊攻撃などを行う機会を与え、攻撃のバリエーションを増加させることが可能となる。
【0088】
各リアクションを終了しないと判断された場合は(ステップS153のN)、上記ステップS127に移行して処理を繰り返す。各リアクションを終了すると判断された場合は(ステップS153のY)、本フローチャートによる一連のバトル関連処理を終了する。
【0089】
一方、ステップS122にて、命中した特定種類の攻撃が間接攻撃であると判断された場合は(ステップS122のY)、制御部11は、攻撃を受けた敵キャラクタ41の状態異常カウンタのカウンタ値や状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値、パニックレンジやパニックトリガーフラグなどの各パラメータにもとづいて、プレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクション期間を決定する(ステップS130)。
【0090】
このパニックリアクション期間は、例えば各パラメータにもとづいて30秒や15秒などの時間によって決められても、パニックリアクション期間中に受ける攻撃の強さや回数などの許容量によって決められてもよい。なお、上記ステップS124およびこのステップS130において決定されるパニックリアクション期間は、既にパニックリアクション期間が決定されている場合は、その残り期間を延長して新たに決定されたものでもよい。
【0091】
パニックリアクション期間を決定すると、制御部11は、例えば敵キャラクタ41が受けた間接攻撃の種類により、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値を加算し(ステップS131)、カウンタ値(パニック以外)を初期化する(ステップS132)。すなわち、ステップS131では、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値に上述したパニック上昇値の値を加算して、ステップS132では、パニックリアクションよりも優先度の高い状態異常リアクションの実行を行わないようにパニック以外のカウンタ値を初期化する。
【0092】
パニック以外のカウンタ値を初期化したら、制御部11は、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0より大きいか否かを判断し(ステップS133)、0より大きいと判断された場合は(ステップS133のY)、パニックリアクションが開始されていなければパニックリアクションを開始し、パニックリアクションが既に開始されていればそのパニックリアクションを継続する(ステップS134)。
【0093】
一方、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0であると判断された場合は(ステップS133のN)、パニックリアクションは開始されずにステップS151に移行して、制御部11は、通常の戦闘処理(例えば、敵キャラクタ41を戦闘不能状態にするまで攻撃し続ける戦闘処理)を行い(ステップS151)、一連の処理を終了する。
【0094】
パニックリアクションを開始または継続したら、制御部11は、上記ステップS126あるいはステップS131にて加算した状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が所定値であるか否かを判断する(ステップS135)。状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が所定値であると判断された場合は(ステップS135のY)、図9に示すように、制御部11は、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が閾値より大きいか否かを判断する(ステップS136)。この閾値は、例えば100などの値に設定される。この場合に、ステップS136では、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値がこの100の値を超えたか否かを判断する。
【0095】
状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が閾値より大きいと判断された場合は(ステップS136のY)、制御部11は、実行していたパニックリアクションを終了し(ステップS137)、第1特定リアクションを開始して(ステップS138)、上記ステップS124あるいはステップS130にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまでこの第1特定リアクションを実行する。ここで、第1特定リアクションについて説明する。
【0096】
図11は、第1特定リアクションの敵キャラクタのリアクションの例を示す説明図である。図11に示すように、第1特定リアクションは、パニックリアクションと異なり、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が閾値を超えたことを示しつつ、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御可能な状態となるリアクションである。この場合、例えば画像表示部51における敵キャラクタ41の表示位置(ここでは、頭上位置)に、第1特定リアクションによりプレイヤキャラクタPC40に対して付与される特典として、取得可能なアイテム(ここでは、王冠)を示すアイコン53が、例えば回転しながら表示される。
【0097】
第1特定リアクションを開始すると、制御部11は、第1特定リアクションの実行中に、敵キャラクタ41が、例えば攻撃によりヒットポイントHPの残りがなくなり戦闘不能状態となったか否かを判定する(ステップS139)。戦闘不能状態となったと判定された場合は(ステップS139のY)、制御部11は、直接攻撃により戦闘不能状態となったときには、プレイヤキャラクタPC40に対して画像表示部51にアイコン53で示したアイテムを付与し(ステップS140)、ここでの処理を終了する。また、ステップS140にて、制御部11は、特定種類の攻撃により戦闘不能状態となったときには、プレイヤキャラクタPC40に対してアイテムを付与せずに処理を終了する。戦闘不能状態となっていないと判定された場合は(ステップS139のN)、上記ステップS129に移行して追加攻撃判定処理を行う。
【0098】
一方、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が閾値より大きくないと判断された場合は(ステップS136のN)、制御部11は、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が設定値であるか否かを判断する(ステップS141)。ここでは、設定値は、例えばゾロ目の数値(55,77,99など)のように、あらかじめ設定された値である。
【0099】
状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が設定値であると判断された場合は(ステップS141のY)、制御部11は、実行していたパニックリアクションを終了し(ステップS142)、第2特定リアクションを開始して(ステップS143)、上記ステップS124あるいはステップS130にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまでこの第2特定リアクションを実行する。
【0100】
第2特定リアクションは、図示は省略するが、第1特定リアクションと異なり、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が設定値となった場合に付与すべき特典の抽選を行い、その抽選により決まった特典を表す状態表示が、上述したアイコン53のように行われる(すなわち、アイコン53として抽選された特典が表示される)とともに、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御可能な状態となるリアクションである。
【0101】
第2特定リアクションを開始すると、制御部11は、状態表示により表示された付与すべき特典としてのアイテムの付与抽選を行い(ステップS144)、抽選結果に応じたアイテムをプレイヤキャラクタPC40に対して付与する(ステップS145)。したがって、第2特定リアクションでは、抽選によってはアイテムが付与されない場合も起こり得る。
【0102】
なお、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が設定値でないと判断された場合は(ステップS141のN)、上記ステップS152に移行して、各カウンタ値の減算処理を行う。
【0103】
抽選結果に応じたアイテムを付与したら、図8に示すように、制御部11は、例えば敵キャラクタ41が攻撃を受けてヒットポイントHPの残りなどがなくなっており、戦闘不能状態であるか否かを判定する(ステップS146)。このステップS146の処理は、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が所定値でないと判断された場合(ステップS135のN)にも行われる。
【0104】
戦闘不能状態であると判定された場合は(ステップS146のY)、図10に示すように、制御部11は、直接攻撃により戦闘不能状態となったときには、パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典としてのアイテムの付与抽選を行い(ステップS147)、当選した場合は(ステップS148のY)、プレイヤキャラクタPC40に対してアイテムを付与して(ステップS149)、ここでの処理を終了する。また、ステップS147にて、制御部11は、特定種類の攻撃により戦闘不能状態となったときには、アイテムの付与抽選を行わずに処理を終了する。
【0105】
戦闘不能状態でないと判定された場合は(ステップS146のN)、上記ステップS129に移行して追加攻撃判定処理を行う。なお、このステップS129にて追加攻撃を受けたと判定されたのち(ステップS129のY)、上記ステップS122にて、敵キャラクタ41に命中した攻撃が特定種類の攻撃でないと判断した場合は(ステップS122のN)、制御部11は、この敵キャラクタ41につきパニックリアクションを実行中であるか否かを判断し(ステップS151)、パニックリアクション実行中である場合は(ステップS151のY)、上記ステップS149にてプレイヤキャラクタPC40に対してアイテムを付与する。パニックリアクション実行中でない場合は(ステップS151のN)、上記ステップS151に移行して通常の戦闘処理を行い、本フローチャートによる一連のバトル関連処理を終了する。なお、上記ステップS149では、例えばパニックリアクション期間の残り期間に応じて(すなわち、例えば残り期間の長さに応じて付与するアイテムを変更するなどを行って)、プレイヤキャラクタPC40に対してアイテムを付与するようにしてもよい。
【0106】
上記のようにして、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40からの特定種類の攻撃を受けた場合に、パニックリアクションや第1および第2特定リアクションなどの特典としてのアイテム付与に関連したリアクションが実行されるため、戦闘の際に戦術的な攻撃を可能にして攻撃のバリエーションを増加させ、遊戯の興趣を向上させることが可能となる。次に、上述した状態異常リアクションとパニックリアクションの開始タイミングの相違について説明する。
【0107】
図12は、状態異常リアクションとパニックリアクションの開始タイミングを示すタイミングチャートである。ここでは、状態異常リアクションを誘引する特殊攻撃として、火炎攻撃を例に挙げて説明する。上述したように、状態異常リアクションはパニックリアクションに対して優先的に実行されるため、その開始タイミングは次のようなものとなる。図12に示すように、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40から火炎攻撃を受けた場合は、火炎攻撃の状態異常リアクションが開始されるとともに、状態異常カウンタと状態異常カウンタ(パニック)がオンとなり、各カウンタ値が加算される。
【0108】
火炎攻撃の状態異常リアクションは、状態異常カウンタのカウンタ値が0となるまで継続し、カウンタ値が0となって状態異常カウンタがオフとなると、火炎攻撃の状態異常リアクションは終了する。このとき、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が残っていると、火炎攻撃の状態異常リアクションが終了すると同時に、パニックリアクションが開始される。
【0109】
パニックリアクションは、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0となるまで継続し、カウンタ値が0となって状態異常カウンタ(パニック)がオフとなると、パニックリアクションは終了する。その後、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40から間接攻撃を受けた場合は、パニックリアクションが開始されるとともに、状態異常カウンタ(パニック)がオンとなり、このカウンタ値が加算される。
【0110】
このパニックリアクションの実行中に、敵キャラクタ41がプレイヤキャラクタPC40から再度火炎攻撃を受けた場合は、火炎攻撃の状態異常リアクションが開始されるとともにパニックリアクションは終了し、状態異常カウンタがオンとなるとともに状態異常カウンタ(パニック)のオン状態が継続され、各カウンタ値が加算される。
【0111】
火炎攻撃の状態異常リアクションは、上述したように状態異常カウンタのカウンタ値が0となるまで継続し、カウンタ値が0となって状態異常カウンタがオフとなると、火炎攻撃の状態異常リアクションは終了する。このとき、同様に状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が残っていると、火炎攻撃の状態異常リアクションが終了すると同時に、パニックリアクションが開始され、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値が0となるまで継続し、カウンタ値が0となって状態異常カウンタ(パニック)がオフとなると、パニックリアクションは終了する。
【0112】
以上説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤによる攻撃指定操作によってプレイヤキャラクタPC40の攻撃指定を受け付け、受け付けた攻撃指定に応じたプレイヤキャラクタPC40の攻撃動作にもとづき敵キャラクタ41にダメージを与えたときに(ステップS121参照)、敵キャラクタ41が受けた攻撃が、プレイヤキャラクタPC40から直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、この直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断し(ステップS122参照)、攻撃が特定種類の攻撃であると判断されたときに、この特定種類の攻撃を受けた敵キャラクタ41のリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、プレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定し(ステップS124およびステップS130参照)、決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、特定種類の攻撃を受けた敵キャラクタ41についてパニックリアクションを実行し(ステップS134参照)、このパニックリアクションの実行中に敵キャラクタ41が直接攻撃を受けたときに(ステップS139およびステップS146参照)、特典をプレイヤキャラクタPC40に対して付与する(ステップS140およびステップS149参照)ようにしたので、ビデオゲームにおける戦闘の際に戦術的な攻撃(例えば、特典を得るための攻撃など)を可能にすることで攻撃のバリエーションを増加させることができ、遊戯の興趣を向上させることができる。
【0113】
すなわち、単に敵キャラクタ41を攻撃するのみに止まらず、特定種類の攻撃をすることによりプレイヤキャラクタPC40にとって特典を得ることが可能となるため、攻撃が単調となることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
【0114】
例えば、所望とするアイテムを取得するために敵キャラクタ41を直接攻撃により戦闘不能状態とする前に、特定種類の攻撃を行ってパニックリアクションに陥れてから直接攻撃を加え、アイテムを取得することができるようになる。このように、攻撃の様々なバリエーションの工夫が可能となるので、特に、ゲームの熟練者についての遊戯意欲を維持・向上させることが期待できる。
【0115】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、パニックリアクションが実行されている敵キャラクタ41について、表示画面上の表示位置の近傍位置にこのパニックリアクションの程度に関する状態表示(図7参照)を行うように構成しているので、敵キャラクタ41のパニックリアクションの程度を容易に視認させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0116】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、敵キャラクタ41が受けた追加攻撃が特定種類の攻撃であると判断されたときに(ステップS129およびステップS122参照)、パニックリアクション期間の残り期間を延長して新たなパニックリアクション期間を決定するように構成されているので(ステップS124およびステップS130参照)、敵キャラクタ41のパニックリアクション期間を攻撃によって任意に延長させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0117】
また、上述した一実施の形態では、特定種類の攻撃は、例えば、敵キャラクタ41に対してオブジェクトアイテムOI42を介して攻撃を加える間接攻撃を含むように構成されているので、オブジェクトアイテムOI42を利用した間接攻撃を行うことでパニックリアクションを実行させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0118】
また、上述した一実施の形態では、特定種類の攻撃は、例えば、敵キャラクタ41に対して火炎、氷結、麻痺、暗闇、混乱、気絶、石化、毒などの状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含み、攻撃が特殊攻撃であると判断されたときに(ステップS122参照)、この特殊攻撃を受けた敵キャラクタ41のリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、特殊攻撃の種類に応じて状態異常となる状態異常リアクションとする状態異常リアクション期間を決定し(ステップS125参照)、決定された状態異常リアクション期間が経過するまで特殊攻撃を受けた敵キャラクタ41についてパニックリアクションを実行することなく状態異常リアクションを実行し(ステップS128参照)、状態異常リアクション期間が経過したあと、パニックリアクション期間が経過していなければ、このパニックリアクション期間が経過するまでパニックリアクションを実行するように構成されているので(図12参照)、状態異常を誘引する特殊攻撃を行うことで状態異常リアクションをパニックリアクションよりも優先させて実行させることができ、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0119】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、決定された新たなパニックリアクション期間が所定の閾値を超えた場合に(ステップS136参照)、このパニックリアクションの実行を終了して(ステップS137参照)パニックリアクションが実行されていた敵キャラクタ41について、表示画面上の表示位置の近傍位置に所定の閾値を超えたことを示す状態表示(図11参照)を行うとともにプレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御可能な状態となる第1特定リアクションをこの新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し(ステップS138参照)、第1特定リアクションの実行中に、敵キャラクタ41が直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に(ステップS139参照)、この状態表示に応じた特典を付与するように構成されているので(ステップS140参照)、パニックリアクションと異なる第1特定リアクションの実行中においても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0120】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、決定された新たなパニックリアクション期間があらかじめ設定された設定値となった場合に(ステップS141参照)、このパニックリアクションの実行を終了して(ステップS142参照)パニックリアクションが実行されていた敵キャラクタ41について、表示画面上の表示位置の近傍位置に設定値にもとづいて抽選された状態表示を行うとともにプレイヤキャラクタPC40に対して攻撃防御可能な状態となる第2特定リアクションをこの新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し(ステップS143参照)、第2特定リアクションの実行中に、所定の条件にもとづいてこの状態表示に応じた特典を付与するように構成されているので(ステップS144およびステップS145参照)、パニックリアクションと異なる第2特定リアクションの実行中においても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0121】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、敵キャラクタ41が直接攻撃を受けた場合に(ステップS150参照)、パニックリアクション期間の残り期間に応じて特典を付与するように構成されているので(ステップS149参照)、パニックリアクションの実行中において敵キャラクタ41を直接攻撃することでパニックリアクション期間が経過していなくても特典を得ることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0122】
また、上述した一実施の形態では、パニックリアクションの実行中に、敵キャラクタ41が直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に(ステップS146参照)、パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典の付与に関する抽選を行い(ステップS147参照)、この抽選結果にもとづいて特典を付与するように構成されている(ステップS148およびステップS149参照)。すなわち、パニックリアクション期間の残り期間(具体的には、状態異常カウンタ(パニック)のカウンタ値(カウント数))に応じて、特典の入手率が変化するようにしている。従って、パニックリアクションの実行中において敵キャラクタ41を直接攻撃によって戦闘不能状態とするタイミングを考慮してプレイすることで、高確率で特典が得られるようにすることが可能となり、プレイヤに戦術的な攻撃を思考させて攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0123】
なお、上述した一実施の形態では、特典は、例えば、プレイヤキャラクタおよび攻撃対象キャラクタのうち少なくともいずれか一方の状態あるいは能力に影響を与えるために利用されるアイテムであるとよい。これにより、パニックリアクションなどを利用したアイテム取得を目的とする攻撃のバリエーションを増加させることができる。
【0124】
また、上述した一実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10と表示装置50とが別体として構成されていたが、ビデオゲーム装置本体10に表示装置50を備える構成としてもよい。
【0125】
また、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができる。
【0126】
また、上述した実施の形態ではビデオゲーム装置100を例に説明したが、画像生成機能を備えた機器であれば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などの各種の機器に本発明を適用することができる。なお、携帯用ゲーム機などに適用する場合には、上述した記憶媒体70として、CD−ROMやDVD−ROMの替わりに半導体メモリーカードなどの小型の記憶媒体を用いるようにすればよい。
【0127】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10に上述した各種の処理を実行させるためのゲーム用データ(ゲームに用いられる制御プログラムなどの各種のデータ)が記憶媒体70に格納されているものとしていたが、ゲーム用データは、WWWサーバなどのサーバ装置によって配信されるものであってもよい。この場合、ビデオゲーム装置本体10は、サーバ装置によって配信されるゲーム用データを通信ネットワーク80を介して取得してHDD13に格納し、ゲーム用データをHDD13からRAM12にロードして使用するようにすればよい。なお、上記の例ではゲーム用データとしていたが、少なくとも上述した実施の形態における画像生成処理をコンピュータに実行させるための制御プログラムを含むデータであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明によれば、プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されているプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】メイン処理の例を示すフローチャートである。
【図3】特定種類の攻撃とこれらの攻撃による状態異常カウンタや各種のリアクション開始タイミングとの関係の例を示す説明図である。
【図4】プレイヤキャラクタが攻撃対象キャラクタである敵キャラクタに与える間接攻撃の例を示す説明図である。
【図5】プレイヤキャラクタが攻撃対象キャラクタである敵キャラクタに与える間接攻撃の例を示す説明図である。
【図6】プレイヤキャラクタが攻撃対象キャラクタである敵キャラクタに与える間接攻撃の例を示す説明図である。
【図7】パニックリアクションなどの敵キャラクタのリアクションの例を示す説明図である。
【図8】バトル関連処理の例を示すフローチャートである。
【図9】バトル関連処理の例を示すフローチャートである。
【図10】バトル関連処理の例を示すフローチャートである。
【図11】第1特定リアクションの敵キャラクタのリアクションの例を示す説明図である。
【図12】状態異常リアクションとパニックリアクションの開始タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0130】
10 ビデオゲーム装置本体
11 制御部
12 RAM
13 HDD
14 サウンド処理部
15 グラフィック処理部
16 DVD/CD−ROM
17 通信インターフェイス
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 メモリーカードスロット
21 入力インターフェイス部
22 内部バス
30 キーパッド
50 表示装置
51 画像表示部
60 サウンド出力装置
70 記憶媒体
80 通信ネットワーク
90 メモリーカード
100 ビデオゲーム装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付ける攻撃指定受付手段と、
該攻撃指定受付手段が受け付けた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断する攻撃判断手段と、
該攻撃判断手段により攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定するリアクション期間決定手段と、
該リアクション期間決定手段により決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行するリアクション実行手段と、
該リアクション実行手段によるパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断手段により前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与する特典付与手段と、を含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記リアクション実行手段は、前記パニックリアクションの実行中に、当該パニックリアクションが実行されている攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該パニックリアクションの程度に関する状態表示を行う
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記リアクション期間決定手段は、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断手段により攻撃対象キャラクタが受けた追加攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、前記パニックリアクション期間の残り期間を延長して新たなパニックリアクション期間を決定する
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対してオブジェクトアイテムを介して攻撃を加える間接攻撃を含む
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対して火炎、氷結、麻痺、暗闇、混乱、気絶、石化、毒などの状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含み、
前記攻撃判断手段により攻撃が前記特殊攻撃であると判断されたときに、該特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記特殊攻撃の種類に応じて状態異常となる状態異常リアクションとする状態異常リアクション期間を決定する状態異常リアクション期間決定手段を含み、
前記リアクション実行手段は、該状態異常リアクション期間決定手段により決定された状態異常リアクション期間が経過するまで前記特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行することなく前記状態異常リアクションを実行し、前記状態異常リアクション期間が経過したあと、前記パニックリアクション期間が経過していなければ、当該パニックリアクション期間が経過するまで前記パニックリアクションを実行する
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記リアクション実行手段は、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定手段により決定された新たなパニックリアクション期間が所定の閾値を超えた場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該所定の閾値を超えたことを示す状態表示を行うとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第1特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、
前記特典付与手段は、該第1特定リアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、該状態表示に応じた特典を付与する
請求項3から請求項5記載のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記リアクション実行手段は、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定手段により決定された新たなパニックリアクション期間があらかじめ設定された設定値となった場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該設定値にもとづいて抽選された状態表示を行うとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第2特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、
前記特典付与手段は、該第2特定リアクションの実行中に、所定の条件にもとづいて該状態表示に応じた特典を付与する
請求項3から請求項6のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
前記特典付与手段は、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じて特典を付与する
請求項1から請求項7のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項9】
前記特典付与手段は、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典の付与に関する抽選を行い、当該抽選結果にもとづいて特典を付与する
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項10】
前記特典は、前記プレイヤキャラクタおよび前記攻撃対象キャラクタのうち少なくともいずれか一方の状態あるいは能力に影響を与えるために利用されるアイテムである
請求項1から請求項9のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項11】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付ける攻撃指定受付処理と、
該攻撃指定受付処理にて受け付けた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断する攻撃判断処理と、
該攻撃判断処理にて攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定するリアクション期間決定処理と、
該リアクション期間決定処理にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行するリアクション実行処理と、
該リアクション実行処理にてパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与する特典付与処理と、を含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項12】
前記リアクション実行処理では、前記パニックリアクションの実行中に、当該パニックリアクションが実行されている攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該パニックリアクションの程度に関する状態表示を行う
請求項11記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項13】
前記リアクション期間決定処理では、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて攻撃対象キャラクタが受けた追加攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、前記パニックリアクション期間の残り期間を延長して新たなパニックリアクション期間を決定する
請求項11または請求項12記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項14】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対してオブジェクトアイテムを介して攻撃を加える間接攻撃を含む
請求項11から請求項13のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項15】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対して火炎、氷結、麻痺、暗闇、混乱、石化、毒などの状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含み、
前記攻撃判断手段により攻撃が前記特殊攻撃であると判断されたときに、該特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記特殊攻撃の種類に応じて状態異常となる状態異常リアクションとする状態異常リアクション期間を決定する状態異常リアクション期間決定処理を含み、
前記リアクション実行処理では、該状態異常リアクション期間決定処理にて決定された状態異常リアクション期間が経過するまで前記特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行することなく前記状態異常リアクションを実行し、前記状態異常リアクション期間が経過したあと、前記パニックリアクション期間が経過していなければ、当該パニックリアクション期間が経過するまで前記パニックリアクションを実行する
請求項11から請求項14のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項16】
前記リアクション実行処理では、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定処理にて決定された新たなパニックリアクション期間が所定の閾値を超えた場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該所定の閾値を超えたことを示す状態表示を行うとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第1特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、
前記特典付与処理では、該第1特定リアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、該状態表示に応じた特典を付与する
請求項13から請求項15のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項17】
前記リアクション実行処理では、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定処理にて決定された新たなパニックリアクション期間があらかじめ設定された設定値となった場合に、該パニックリアクションの実行を終了して当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該設定値にもとづいて抽選された状態表示を行うとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能は状態となる第2特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行し、
前記特典付与処理では、該第2特定リアクションの実行中に、所定の条件にもとづいて該状態表示に応じた特典を付与する
請求項13から請求項16のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項18】
前記特典付与処理では、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じて特典を付与する
請求項11から請求項17のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項19】
前記特典付与処理では、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典の付与に関する抽選を行い、当該抽選結果にもとづいて特典を付与する
請求項11から請求項18のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項20】
前記特典は、前記プレイヤキャラクタおよび前記攻撃対象キャラクタのうち少なくともいずれか一方の状態あるいは能力に影響を与えるために利用されるアイテムである
請求項11から請求項19のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項21】
プレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
プレイヤによる攻撃指定操作によって前記プレイヤキャラクタの攻撃指定を受け付けさせる攻撃指定受付処理と、
該攻撃指定受付処理にて受け付けさせた攻撃指定に応じた前記プレイヤキャラクタの攻撃動作にもとづき攻撃対象キャラクタにダメージを与えたときに、当該攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が、前記プレイヤキャラクタから直接的にダメージを受けた直接攻撃であるか、当該直接攻撃とは異なるあらかじめ定められた特定種類の攻撃であるかを判断させる攻撃判断処理と、
該攻撃判断処理にて攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、該特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御不能な状態となるパニックリアクションとするパニックリアクション期間を決定させるリアクション期間決定処理と、
該リアクション期間決定処理にて決定されたパニックリアクション期間が経過するまで、前記特定種類の攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行させるリアクション実行処理と、
該リアクション実行処理にてパニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、特典を前記プレイヤキャラクタに対して付与させる特典付与処理と
を実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項22】
コンピュータに、前記リアクション実行処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、当該パニックリアクションが実行されている攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該パニックリアクションの程度に関する状態表示を行わせる処理を
実行させるための請求項21記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項23】
コンピュータに、前記リアクション期間決定処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃判断処理にて攻撃対象キャラクタが受けた攻撃が前記特定種類の攻撃であると判断されたときに、前記パニックリアクション期間の残り期間を延長して新たなパニックリアクション期間を決定させる処理を
実行させるための請求項21または請求項22記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項24】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対してオブジェクトアイテムを介して攻撃を加える間接攻撃を含む
請求項21から請求項23のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項25】
前記特定種類の攻撃は、前記攻撃対象キャラクタに対して火炎、氷結、麻痺、暗闇、混乱、気絶、石化、毒などの状態異常を誘引する攻撃を加える特殊攻撃を含み、
コンピュータに、
さらに、前記攻撃判断処理により攻撃が前記特殊攻撃であると判断されたときに、該特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタのリアクションを示す被特定種類攻撃リアクションを、前記特殊攻撃の種類に応じて状態異常となる状態異常リアクションとする状態異常リアクション期間を決定させる状態異常リアクション期間決定処理を実行させ、
前記リアクション実行処理にて、該状態異常リアクション期間決定処理にて決定された状態異常リアクション期間が経過するまで前記特殊攻撃を受けた攻撃対象キャラクタについて前記パニックリアクションを実行させることなく前記状態異常リアクションを実行させ、前記状態異常リアクション期間が経過したあと、前記パニックリアクション期間が経過していなければ、当該パニックリアクション期間が経過するまで前記パニックリアクションを実行させる
ための請求項21から請求項24のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項26】
コンピュータに、
前記リアクション実行処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定処理にて決定された新たなパニックリアクション期間が所定の閾値を超えた場合に、該パニックリアクションの実行を終了させて当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該所定の閾値を超えたことを示す状態表示を行わせるとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第1特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行させ、
前記特典付与処理にて、該第1特定リアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、該状態表示に応じた特典を付与させる処理を実行させる
ための請求項23から請求項25のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項27】
コンピュータに、
前記リアクション実行処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、前記リアクション期間決定処理にて決定された新たなパニックリアクション期間があらかじめ設定された設定値となった場合に、該パニックリアクションの実行を終了させて当該パニックリアクションが実行されていた攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の表示位置の近傍位置に該設定値にもとづいて抽選された状態表示を行わせるとともに前記プレイヤキャラクタに対して攻撃防御可能な状態となる第2特定リアクションを該新たなパニックリアクション期間が経過するまで実行させ、
前記特典付与処理にて、該第2特定リアクションの実行中に、所定の条件にもとづいて該状態表示に応じた特典を付与させる処理を実行させる
ための請求項23から請求項26のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項28】
コンピュータに、前記特典付与処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けたと判断された場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じて特典を付与させる処理を
実行させるための請求項21から請求項27のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項29】
コンピュータに、前記特典付与処理にて、前記パニックリアクションの実行中に、前記攻撃対象キャラクタが前記直接攻撃を受けて戦闘不能状態となった場合に、前記パニックリアクション期間の残り期間に応じた当選確率で特典の付与に関する抽選を行わせ、当該抽選結果にもとづいて特典を付与させる処理を
実行させるための請求項21から請求項28のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項30】
前記特典は、前記プレイヤキャラクタおよび前記攻撃対象キャラクタのうち少なくともいずれか一方の状態あるいは能力に影響を与えるために利用されるアイテムである
請求項21から請求項29のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−73260(P2008−73260A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256524(P2006−256524)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】