説明

ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせる。
【解決手段】ビデオゲーム処理装置100が、移動フィールドにおいてプレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視し、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付け、移動フィールドから受け付けられた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが操作する複数のプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるビデオゲームが各種提供されている。このRPGでは、一般に、プレイヤの操作に応じて行動するプレイヤキャラクタが、所定目的の達成を阻害する敵キャラクタとの戦闘に勝利することによって、プレイヤキャラクタに対して経験値やアイテムなどの様々な特典が与えられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、RPGにおいて、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇するとバトル画面に移行することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−248271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来のゲームシステムでは、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇した場合、バトル画面に移行して遭遇した敵キャラクタとの戦闘が行われるが、戦闘相手となる敵キャラクタが強制的に決定されてしまうため、ゲーム内容が単調になってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題を解消すべく、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタが固定的に選定されてしまうことなく、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせることができるようにビデオゲームを制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視手段と、前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付手段と、前記移動フィールドから該戦闘相手受付手段によって受け付けられた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
上記の構成としたことで、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタが固定的に選定されてしまうことなく、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせることができるようになる。
【0009】
前記戦闘相手受付手段は、前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたときから所定の戦闘相手受付時間が経過するまで、戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける構成とされていてもよい。
【0010】
前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、前記移動フィールド上に存在している敵キャラクタの動作を停止する動作停止手段を含み、前記戦闘相手受付手段は、前記移動フィールド上で停止している複数の敵キャラクタのうち、当該移動フィールド上を移動する前記プレイヤキャラクタによって接触された敵キャラクタを戦闘相手とする敵キャラクタとして受け付ける構成とされていてもよい。
【0011】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視処理と、前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定したことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付処理と、前記移動フィールドから該戦闘相手受付処理にて受け付けた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行処理とを含むことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視処理と、前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定したことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付処理と、前記移動フィールドから該戦闘相手受付処理にて受け付けた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタが固定的に選定されてしまうことなく、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態を示すビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。ビデオゲーム処理装置100は、ユーザAによって管理され、ユーザAの操作を受け付け、この操作に応じてビデオゲームを進行する。ビデオゲーム処理装置100は、同様の構成を成す他のビデオゲーム処理装置と無線通信を行うための機能を有する。ビデオゲーム処理装置100には、携帯可能なゲーム機器、設置型のゲーム機器、コンピュータ装置、携帯電話端末などの各種の情報処理装置を適用することができる。
【0016】
ビデオゲーム処理装置100は、図1に示すように、ゲームプログラム読み取り部10、制御部11、記憶部12、赤外線送受信部13、表示部14、音声出力部15、およびプレイヤ操作受付部16を含む。
【0017】
ゲームプログラム読み取り部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読み取り部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、この実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、RPGに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。
【0018】
制御部10は、ゲームプログラム読み取り装置10により読み取られたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行する。この実施形態では、ユーザAがプレイヤとなる。
【0019】
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムや各種のデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、他のビデオゲーム処理装置との通信やゲームの進行に従って登録・更新される各種の情報や、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体から読み出されたゲームにおいて使用される各種の情報が格納される。
【0020】
赤外線送受信部13は、他のビデオゲーム処理装置との通信のために、赤外線を送出したり受信したりする。表示部14は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部14は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
【0021】
音声出力部15は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。プレイヤ操作受付部16は、複数のボタンなどで構成され、ユーザAの操作を受け付け、その結果を制御部11に通知する。
【0022】
本例のビデオゲーム処理装置100では、ゲームカートリッジ20からゲームプログラムを読み取る方式が採用されている。しかし、ビデオゲーム処理装置100は、例えば、ゲームを配信するゲームサーバから無線または有線でゲームプログラムをダウンロードするように構成してもよい。
【0023】
次に、本例のビデオゲーム処理装置100の動作について説明する。
図2は、ビデオゲーム処理装置100が実行するバトル移行処理の例を示すフローチャートである。図2に示すバトル移行処理は、ビデオゲームにおける敵キャラクタと遭遇可能な移動フィールドをプレイヤキャラクタ(プレイヤであるユーザAによって操作されるキャラクタ)PCが移動しているときに繰り返し実行される。ここでは、移動フィールドにおいて、プレイヤキャラクタPCがノンプレイヤキャラクタ(NPC:ビデオゲーム処理プログラムに従って制御されるキャラクタ)である敵キャラクタと遭遇したあと、バトルフィールドに移行するまでの処理について説明する。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
【0024】
バトル移行処理において、制御部11は、先ず、エンカウントトリガを発動するか否か判定する(ステップS101)。「エンカウントトリガ」は、移動フィールドにおいてプレイヤキャラクタPCが敵キャラクタに遭遇したときに発動される。すなわち、制御部11は、移動フィールドにおいて、プレイヤキャラクタPCが敵キャラクタに遭遇したか否かを監視する処理を行う。なお、「移動フィールド」は、プレイヤキャラクタPCが所定の目的を達成するために移動していくことが可能なフィールドであり、本例では敵キャラクタなどの他のオブジェクトも表示される。
【0025】
図3及び図4は、それぞれ、移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。ここでは、プレイヤキャラクタPCと、複数の敵キャラクタNPCa〜NPCeとが移動フィールド上に表示されているものとする。移動フィールドにおいて、プレイヤキャラクタPCからの距離が予め定められた所定距離X内に敵キャラクタNPCa〜NPCeが位置していない例えば図3に示すような状態から、プレイヤキャラクタPCから所定距離X内に敵キャラクタNPCa〜NPCeのいずれか(ここでは敵キャラクタNPCb)が入った例えば図4に示すような状態となったときに、エンカウントトリガが発動される。すなわち、制御部11は、ステップS101にて、プレイヤキャラクタPCから所定距離X内に敵キャラクタNPCa〜NPCeのいずれかが入っているか否かを確認する(具体的には、各敵キャラクタNPCa〜NPCeが位置する座標がプレイヤキャラクタPCから所定距離X内の座標であるか否かを確認する。)ことで、プレイヤキャラクタPCが敵キャラクタに遭遇したか否かを監視する。
【0026】
プレイヤキャラクタPCから所定距離X内に敵キャラクタNPCa〜NPCeのいずれかが入っていることを確認すると(ステップS101のY)、制御部11は、エンカウントトリガを発動することとし、エイムタイムへの移行を選択するか否か判定する(ステップS102)。「エイムタイム」は、戦闘相手とする敵キャラクタ(ターゲットとする敵キャラクタ)をユーザに指定させるための作業時間を意味する。
【0027】
ステップS102では、制御部11は、例えば、エンカウントトリガを発動したときに、エンカウントトリガの発動条件となるプレイヤキャラクタPCからの所定距離XよりもさらにプレイヤキャラクタPCから離れた特定距離Y(図3、図4参照)内に敵キャラクタが複数存在している場合には、エイムタイムへの移行を選択することに決定し、特定距離Y内に敵キャラクタが1体のみである場合には、エイムタイムへの移行を選択しないことに決定する。
【0028】
エイムタイムへの移行を選択しない場合には(ステップS102のN)、制御部11は、プレイヤキャラクタPCから所定距離X内に入っていた敵キャラクタと対戦するバトルフィールドに移行する。
【0029】
エイムタイムへの移行を選択する場合には(ステップS102のY)、制御部11は、エイムタイムの計時を開始するとともに、移動フィールド上の全ての敵キャラクタNPCa〜NPCeの動作を停止する(ステップS103)。すなわち、本例では、制御部11は、エイムタイム中は、移動フィールドに表示されているキャラクタのうちプレイヤキャラクタPCのみが動作可能な状態に制御する。制御部11は、エイムタイム中は、表示部14に表示するゲーム画面において、例えば図5に示すように、エイムタイムの残り時間を報知するためのATG(エイムタイムゲージ)を表示する。
【0030】
エイムタイム中は、制御部11は、プレイヤであるユーザAの操作に基づくエンカウントチェックを受け付け(ステップS104)、受け付けた敵キャラクタをエンカウント登録する(ステップS105)。「エンカウントチェック」は、対戦相手とする敵キャラクタを選択することを意味する。「エンカウント登録」は、対戦相手として敵キャラクタを登録することを意味する。
【0031】
本例では、ユーザAによるビデオゲーム処理装置100が備えるコントローラの操作によって、移動フィールド上で唯一移動可能なキャラクタとなっているプレイヤキャラクタPCを移動させ、移動フィールド上でエンカウントチェックを希望する敵キャラクタにプレイヤキャラクタPCを触れさせることで、敵キャラクタのエンカウントチェックを行う。具体的には、ユーザAは、例えば図6に示すように、プレイヤキャラクタPCをルートPに沿って移動させて敵キャラクタNPCbに接触させることによって敵キャラクタNPCbをエンカウントチェックし、続いてプレイヤキャラクタPCをルートQに沿って移動させて敵キャラクタNPCeに接触させることによって敵キャラクタNPCeをエンカウントチェックし、さらにプレイヤキャラクタPCをルートRに沿って移動させて敵キャラクタNPCcに接触させることによって敵キャラクタNPCcをエンカウントチェックする。なお、例えば図6に示すように、エンカウントチェックされた敵キャラクタNPCb,NPCe,NPCcの近傍(ここでは頭上)には、その旨を示すマーク102a,102b,102cが表示される。
【0032】
すなわち、制御部11は、エイムタイム中はエンカウントチェックがなされたか否か(具体的には、プレイヤキャラクタPCが位置する座標が、敵キャラクタのいずれかの位置する座標と重なって、プレイヤキャラクタPCが敵キャラクタのいずれかに接触したか否か)を監視し、ステップS104にてエンカウントチェックを受け付け、受け付けた敵キャラクタの近傍にエンカウントチェック済を示すマークを表示するとともに、ステップS105にて受け付けた敵キャラクタをエンカウント登録する。敵キャラクタNPCb,NPCe,NPCcのエンカウントチェックを受け付けた場合には、制御部11は、ステップS105にて、例えば図7に示すように、エンカウントチェックを受け付けた各敵キャラクタNPCb,NPCe,NPCcをエンカウントキャラクタとして登録する。図7は、エンカウントチェック済の敵キャラクタが登録されるエンカウントキャラクタ登録情報の例を示す説明図である。エンカウントキャラクタ登録情報は、例えば記憶部12に格納されている。
【0033】
エイムタイムが終了すると(ステップS106のY)、制御部11は、移動フィールドが表示されているゲーム画面を閉じて、エンカウントキャラクタ登録情報として登録されている敵キャラクタとプレイヤキャラクタPCとの戦闘が行われるバトルフィールドが表示されるゲーム画面(バトル画面)に移行する(ステップS107)。例えば、エンカウントキャラクタ登録情報として敵キャラクタNPCb,NPCe,NPCcが登録されていた場合には、制御部11は、例えば図8に示すように、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCb,NPCe,NPCcとの戦闘が行われるバトルフィールドが表示されるゲーム画面(バトル画面)に移行する。
【0034】
以上の動作によって、移動フィールドにおいてプレイヤキャラクタPCが敵キャラクタに遭遇したと判定したときに、ただちにバトルフィールドに移行することなくエイムタイムの計時を開始し、エイムタイムが終了するまで移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタから戦闘相手とする敵キャラクタの選択を受け付け、選択された敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行する処理が実行される。
【0035】
なお、上記の例では、移動フィールド上を動き回っているプレイヤキャラクタPCが敵キャラクタに接触したか否かを監視することでエンカウントチェックを受け付けるようにしていたが、プレイヤキャラクタPCを移動させることなく、コントローラの操作によるエンカウントチェック対象の敵キャラクタの選択を受け付け、選択されている状態で決定されたことに応じてエンカウントチェックを受け付けるようにしてもよい。この場合、例えば図9に示すように、制御部11は、エイムタイム中は各敵キャラクタの近傍にチェックボックス103a〜103dを表示し、コントローラの操作によるチェックボックス103a〜103dのいずれかの選択を受け付け、いずれかのチェックボックスが選択されている状態で決定操作がなされたことに応じてチェックボックスにチェックを表示し、チェックされたチェックボックスに対応する敵キャラクタのエンカウントチェックを受け付けるようにすればよい。図9では、2つのチェックボックス103a,103cにチェックが表示され、対応する2体の敵キャラクタNPCb,NPCcのエンカウントチェックを受け付けられた状態が示されている。
【0036】
また、上記の例では、エイムタイムは時間経過によってのみ終了するものとしていたが、ユーザAの操作に応じて強制的に終了するようにしてもよい。
【0037】
また、上記の例では、移動フィールド上の全ての敵キャラクタNPCa〜NPCeのエンカウントチェックを受け付けることが可能な構成としていたが、エンカウントトリガの発動条件となるプレイヤキャラクタPCからの距離が特定距離Y内のエリアに位置している敵キャラクタ(図5の例では敵キャラクタNPCb,NPCc,NPCe)のみのエンカウントチェックを受け付けることが可能な構成としてもよい。このように構成すれば、対戦相手として固定的に決定される場合の敵キャラクタ群の中から希望する敵キャラクタを選択することが可能となる。
【0038】
また、上記の例では、移動フィールド上の全ての敵キャラクタNPCa〜NPCeの中から対戦相手とする敵キャラクタの選択を受け付ける構成としていたが、プレイヤキャラクタPCからの距離が所定距離X内のエリアに位置している敵キャラクタ(図5の例では敵キャラクタNPCb)については強制的にエンカウントチェックされたものとし、その他の敵キャラクタの中から対戦相手として追加する敵キャラクタの選択を受け付けるようにしてもよい。このように構成した場合には、エンカウントトリガ発動の原因となった敵キャラクタを含む敵キャラクタが対戦相手となることになり、常に遭遇した相手を含む敵キャラクタと戦闘を行うことになるため、ゲーム上の流れを矛盾させることなくゲームを進行させることが可能となる。
【0039】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置100が、移動フィールドにおいてプレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視し、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付け、移動フィールドから受け付けられた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行する構成としたので、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタが固定的に選定されてしまうことなく、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせることができるようになる。
【0040】
すなわち、移動フィールドにおいてプレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したときに、固定的に戦闘相手を決定して直ちにバトルフィールドに移行するのではなく、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付けるようにしたので、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせることができるようにビデオゲームを制御することが可能となり、ゲーム内容のバリエーションを増加させることができるようになる。
【0041】
また、戦闘相手とする敵キャラクタをユーザが選択可能な構成としているので、バトルフィールドに移行したあとの戦術や移動フィールド上に存在している敵キャラクタとの戦闘順番などを考慮して自由に今回の戦闘相手となる敵キャラクタ群を選択することが可能となり、ゲーム内容のバリエーションを増加させることができるようになる。
【0042】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたときから所定の戦闘相手受付時間(エイムタイム)が経過するまで、戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける構成としているので、戦闘相手とする敵キャラクタの選択を所定時間内に完了させるように仕向けることが可能となり、ゲーム内容のバリエーションをさらに増加させることができるようになる。
【0043】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、移動フィールド上に存在している敵キャラクタの動作を停止させ、移動フィールド上で停止している複数の敵キャラクタのうち、その移動フィールド上を移動するプレイヤキャラクタによって接触された敵キャラクタを戦闘相手とする敵キャラクタとして受け付ける構成としているので、プレイヤキャラクタを移動フィールド上で動かすことによって戦闘相手とする敵キャラクタを選択させることが可能となり、ゲーム内容のバリエーションをさらに増加させることができるようになる。
【0044】
なお、上述した実施形態では、RPGを例に挙げて説明したがこれに限定されず、バトル処理が実行されるものであればRPG以外のビデオゲームに適用することができる。
【0045】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100は、自己が備える記憶装置に記憶されている制御プログラム(ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇して戦闘が行われる際に、戦闘相手となる敵キャラクタの選定に自由度を持たせるのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態におけるビデオゲーム処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】バトル移行処理の例を示すフローチャートである。
【図3】移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【図4】移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【図5】移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【図6】移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【図7】エンカウントキャラクタ登録情報の例を示す説明図である。
【図8】バトルフィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【図9】移動フィールドが表示されたゲーム画面の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
10 ゲームプログラム読み取り部
11 制御部
12 記憶部
13 赤外線送受信部
14 表示部
15 音声出力部
16 プレイヤ操作受付部
100 ビデオゲーム処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視手段と、
前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付手段と、
前記移動フィールドから該戦闘相手受付手段によって受け付けられた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記戦闘相手受付手段は、前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたときから所定の戦闘相手受付時間が経過するまで、戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定されたことに応じて、前記移動フィールド上に存在している敵キャラクタの動作を停止する動作停止手段を含み、
前記戦闘相手受付手段は、前記移動フィールド上で停止している複数の敵キャラクタのうち、当該移動フィールド上を移動する前記プレイヤキャラクタによって接触された敵キャラクタを戦闘相手とする敵キャラクタとして受け付ける
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視処理と、
前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定したことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付処理と、
前記移動フィールドから該戦闘相手受付処理にて受け付けた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項5】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
移動フィールドにおいて前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したか否かを監視する遭遇監視処理と、
前記プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定したことに応じて、移動フィールド上に存在している複数の敵キャラクタの中から戦闘相手とする敵キャラクタを受け付ける戦闘相手受付処理と、
前記移動フィールドから該戦闘相手受付処理にて受け付けた敵キャラクタを戦闘相手とするバトルフィールドに移行するバトルフィールド移行処理とを
実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−35562(P2010−35562A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−197868(P2008−197868)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】