説明

ビデオコンテンツ課金システム

【課題】ビデオコンテンツを提供するための回線や機器を簡素化して、手間を省いて、コストを抑えると共に、該ビデオコンテンツの視聴状況を集中的に把握して管理することができるようにしたビデオコンテンツ課金システムを提供する。
【解決手段】ビデオコンテンツ課金システム10は、ビデオサーバ11と課金サーバ12と管理サーバ13及びクライアント端末14を、構内通信網15又はデジタルテレビ回線16に接続して形成されている。ビデオサーバから供給されるビデオコンテンツに係る映像・音声信号は、変調部26でOFDM変調されてデジタルテレビ回線へ出力されので、デジタルテレビ回線を地上波デジタルテレビ放送と共用できる。また、発券機12aから発行されたパスワードをクライアント端末から入力することにより、管理サーバは該クライアント端末を特定できるので、管理サーバでビデオコンテンツの視聴状況を集中的に管理することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴制限が課せられたビデオコンテンツの当該視聴制限を解除するために課金する課金手段を有するビデオコンテンツ課金システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホテル、旅館等の宿泊施設、又は入院施設を備えた病院や湯治場等の長期滞在施設は、各部屋へ設置したテレビで映画や娯楽番組等からなるビデオコンテンツを有料で放映している。宿泊施設等が利用する該有料ビデオコンテンツは、映像配信業者によって衛星放送を介して配信され、また該映像配信業者から借りたDVDやハードディスクドライブ等の外部記録媒体によって提供されている。
一方、各部屋に設置されたテレビは、有料ビデオコンテンツを視聴するための課金装置を有している。該課金装置は、現金又はコインを投入するもの、カード販売機で購入したカードを挿入するプリペイドカード型のものや、宿泊料の清算時に有料ビデオコンテンツの視聴料金を併せて支払うポストペイ型のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】引用なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記有料ビデオコンテンツを提供する映像配信業者は、各宿泊施設等へ定期的に直接出向き、有料ビデオコンテンツの視聴料金を集金している。集金される視聴料金は、各宿泊施設が各部屋の課金装置に投入された現金をまとめて支払ったり、プリペイドカードをカード販売機に供給する際に回収している。
そのため、映像配信業者は、集金にコストがかかり、該集金時のコストを有料ビデオコンテンツの料金に上乗せするため、有料ビデオコンテンツを提供するコストを抑えることが困難である。
また、例えば、有料ビデオコンテンツを衛星放送で配信している場合、有料ビデオコンテンツの視聴可能範囲が略日本全国となるのに対し、映像配信業者が定期的に集金できる範囲は広くとも一県程度であって、営業所等を各県ごとに設置した場合にコストがかかるので、上記と同様に、有料ビデオコンテンツを提供するコストを抑えることが困難である。
さらに、従来の課金装置は、硬貨やコイン、又は支払済証として発行されたカードで有料ビデオコンテンツの視聴制限を解除する機能しか有していない。そのため、例えば、カードを使いまわしたり、コインを偽造する等の課金装置の不正操作によって、有料ビデオコンテンツの正規の視聴料金が十分に回収できないおそれがある。回収できなかった視聴料金は次回からの有料ビデオコンテンツの提供コストに反映され、有料ビデオコンテンツを提供するコストを抑えることが困難である。
【0005】
また、近年デジタルテレビ放送が開始され、従来の宿泊施設等では、当該デジタルテレビ放送が利用されるようになりつつある。ここで、上記の有料ビデオコンテンツはアナログ信号で提供されていることから、有料ビデオコンテンツを提供するための回線は、デジタルテレビ放送に係るデジタル信号が伝送するデジタル回線と共用することができず、有料ビデオコンテンツ用のアナログ回線を残したままデジタル回線を設けなければならなかった。さらに、宿泊施設等の各部屋に設置されたデジタルテレビ放送に対応したテレビは、有料ビデオコンテンツに係るアナログ映像・音声信号を入力することができないので、別途設けた変調器で該有料ビデオコンテンツに係るアナログ映像・音声信号をデジタル変換してからデジタルテレビ放送対応のテレビに入力している。
そのため、配線工事や変調器を各部屋毎に設置しなければならないので、手間とコストがかかっている。
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、ビデオコンテンツを提供するための回線や機器を簡素化して、手間を省いて、コストを抑えると共に、該ビデオコンテンツの視聴状況を集中的に把握して管理することができるようにしたビデオコンテンツ課金システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のビデオコンテンツ課金システムは、ビデオコンテンツを供給する少なくとも一台のビデオサーバと、
前記ビデオコンテンツが供給される複数台のクライアント端末と、
該クライアント端末で前記ビデオコンテンツを視聴する際に課金する少なくとも一台の課金サーバと、
該課金サーバで課金された前記クライアント端末、及び該クライアント端末で視聴される前記ビデオコンテンツを管理する少なくとも一台の管理サーバとからなり、
前記ビデオサーバと、前記クライアント端末と、前記課金サーバと、前記管理サーバとを構内通信網へ接続し、
前記ビデオサーバと前記クライアント端末とをテレビ放送回線で接続して、
前記ビデオサーバは、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を暗号化して、視聴制限付きビデオコンテンツを形成する暗号化手段と、
暗号化した前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を解読する秘密鍵と第1公開鍵を形成する鍵形成手段と、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を前記テレビ放送回線で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調し、前記第1公開鍵に係る第1公開信号、及び前記秘密鍵に係る秘密信号を前記構内通信網で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調する変調手段と、
前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号を出力するビデオコンテンツ出力手段と、
前記第1公開信号を出力する第1公開信号送信手段と、
前記秘密信号を出力する第1秘密信号送信手段と、
を有し、
前記課金サーバは、
前記第1公開信号送信手段から送信された前記公開信号を受信する第1公開信号受信手段と、
受信した前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵に、固有の情報を附加して形成した第2公開鍵を有料で発行する第2公開鍵発行手段と、
を有し、
前記クライアント端末は、
前記視聴制限付きビデオコンテンツが入力されるビデオコンテンツ入力手段と、
前記第2公開鍵を入力する第2公開鍵入力手段と、
入力した前記第2公開鍵に係る第2公開信号を送信する第2公開信号送信手段と、
を有し、
前記管理サーバは、
前記第1秘密信号送信手段から送信された前記秘密信号を受信する第1秘密信号受信手段と、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号を受信する第2公開信号受信手段と、
受信した前記秘密信号からなる前記秘密鍵と、受信した前記第2公開信号に含まれる前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵を照合して照合結果を形成する鍵照合手段と、
前記第2公開信号を送信した前記クライアント端末を特定する端末特定手段と、
特定した前記クライアント端末へ入力する前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号の暗号を解読して前記視聴制限を解除する解除手段と、
を有し、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記テレビ回線を伝送し、
前記第1公開信号が、前記ビデオサーバから前記課金サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記第2公開信号が、前記クライアント端末から前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記秘密信号が、前記ビデオサーバから前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送するようにして、
前記管理サーバで、秘密鍵と第1公開鍵とが一致したとき、
前記管理サーバは、第2公開鍵が入力された特定クライアント端末に対して、前記視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除するようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1に記載の発明において、前記第2公開鍵は、前記第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、該第1公開鍵が前記第2公開鍵発行手段で発行されるときに形成される発行順、発行日時といった固有の独立コードとからなり、
前記第2公開鍵に基づいて形成されたパスワードが、カード又はチケットに記載されて発行されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載のビデオコンテンツ課金システムは、ビデオコンテンツを供給する少なくとも一台のビデオサーバと、
前記ビデオコンテンツが供給される複数台のクライアント端末と、
前記ビデオコンテンツが視聴される際に該クライアント端末へ課金し、該クライアント端末で視聴される前記ビデオコンテンツを管理する少なくとも一台の管理サーバとからなり、
前記ビデオサーバと、前記クライアント端末と、前記管理サーバとを構内通信網へ接続し、
前記ビデオサーバと前記クライアント端末とをテレビ放送回線で接続して、
前記ビデオサーバは、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を暗号化して、視聴制限付きビデオコンテンツを形成する暗号化手段と、
暗号化した前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を解読する秘密鍵と第1公開鍵を形成する鍵形成手段と、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を前記テレビ放送回線で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調し、前記第1公開鍵に係る第1公開信号、及び前記秘密鍵に係る秘密信号を前記構内通信網で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調する変調手段と、
前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号を出力するビデオコンテンツ出力手段と、
前記第1公開信号を出力する第1公開信号送信手段と、
前記秘密信号を出力する第1秘密信号送信手段と、
を有し、
前記クライアント端末は、
前記視聴制限付きビデオコンテンツが入力されるビデオコンテンツ入力手段と、
前記第1公開信号送信手段から送信された前記第1公開信号を受信する第1公開信号受信手段と、
受信した前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵に、固有の情報を附加して形成した第2公開鍵を有料で発行する第2公開鍵発行手段と、
前記第2公開鍵を入力する公開鍵入力手段と、
入力した前記第2公開鍵に係る第2公開信号を送信する第2公開信号送信手段と、
を有し、
前記管理サーバは、
前記第1秘密信号送信手段から送信された前記秘密信号を受信する第1秘密信号受信手段と、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号を受信する第2公開信号受信手段と、
受信した前記秘密信号からなる前記秘密鍵と、受信した前記第2公開信号に含まれる前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵を照合して照合結果を形成する鍵照合手段と、
前記第2公開信号を送信した前記クライアント端末を特定する端末特定手段と、
特定した前記クライアント端末へ入力する前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号の暗号を解読して前記視聴制限を解除する解除手段と、
を有し、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記テレビ回線を伝送し、
前記第1公開信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記構内通信網を伝送し、
前記第2公開信号が、前記クライアント端末から前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記秘密信号が、前記ビデオサーバから前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送するようにして、
前記管理サーバで、秘密鍵と第1公開鍵とが一致したとき、
前記管理サーバは、第2公開鍵が入力された特定クライアント端末に対して、前記視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除するようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項3に記載の発明において、前記第2公開鍵は、前記第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、該第1公開鍵が入力された前記クライアント端末が有する固有の識別コードからなる独立コードとから構成されることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項3若しくは請求項4に記載の発明において、前記独立コードが、前記クライアント端末が有するMACアドレスであることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の発明において、前記変調方式が直交波周波数分割多重デジタル変調方式であって、前記テレビ回線が地上波デジタルテレビ回線であることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の発明において、前記クライアント端末は、前記公開鍵入力手段を実行するための入力装置を有していることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項7に記載の発明において、前記入力装置が、リモコンであることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項7に記載の発明において、前記入力装置が、前記クライアント端末が有するモニタ画面に配したタッチパネルであることを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項7に記載の発明において、前記入力装置が、マイクであることを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の発明において、前記ビデオサーバに、
前記ビデオコンテンツを特定する少なくともタイトルを含む検索用のインデックス信号を形成するインデックス形成手段と、
該インデックス信号をテレビ放送に準拠した変調方式へ変調する変調手段を設け、
前記インデックス信号が前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号に重畳されて前記テレビ回線を伝送するようにしたことを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項7又は請求項11の何れかに記載の発明において、前記管理サーバに、
前記ビデオサーバから前記クライアント端末へ入力された視聴制限が解除された前記ビデオコンテンツの上映記録からなる視聴ログを形成し、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号をトリガとして、前記視聴ログの記録を開始する記録手段を設けたことを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項7又は請求項11若しくは請求項12の何れかに記載の前記ビデオサーバと前記管理サーバを備えた端末局と、
前記ビデオサーバに前記ビデオコンテンツを供給するマスタービデオサーバと、前記管理サーバから前記視聴ログを収集するマスター管理サーバを備えた中央局と、
を互いに広域通信網に接続して形成したビデオコンテンツ課金システムであって、
前記マスター管理サーバが収集した前記視聴ログに対する視聴料金に係る請求信号が、前記マスター管理サーバから前記管理サーバに向かって前記広域通信網を伝送するようにして、
前記中央局が前記端末局内で視聴されるビデオコンテンツの課金を集中的に一括で管理することができるようにしたことを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項13に記載の発明において、前記ビデオコンテンツに関する番組表に係るメニュー信号が、前記マスタービデオサーバから前記ビデオサーバに向かって広域通信網を伝送するようにしたことを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載のビデオコンテンツ課金システムは、請求項1乃至請求項14の何れかに記載の発明において、前記ビデオサーバが受信したメニュー信号を、前記変調手段でテレビ放送に準拠した変調方式へ変調し、
前記テレビ回線を介して、前記クライアント端末へ送信したとき、
該クライアント端末が有するモニタ画面上で、一般のテレビ放送番組に係る電子番組表へ、前記メニュー信号からなる番組表を同時に表示可能とすると共に、
前記入力装置で該番組表に記載された前記ビデオコンテンツを選択可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号がテレビ回線を伝送し、暗号化したビデオコンテンツ解読する第1公開鍵に係る第1公開信号と秘密鍵に係る秘密信号が、テレビ回線とは別に構内通信網を伝送するようにして、映像・音声信号と、公開信号及び秘密信号とが異なる回線を伝送するようにした。
映像・音声信号をテレビ回線上で伝送させることにより、ビデオコンテンツをクライアント端末であるテレビの空きチャンネルに割り込ませることができる。
これにより、有料ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が入力されるセットトップボックス等の外部機器を省くことができる。また、有料ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が伝送する回線と従来のテレビ回線を共用することができる。
そのため、ビデオコンテンツ課金システムを簡素化することができ、コストを抑えることができる。
また、テレビ回線と独立して、構内通信網上を伝送させた公開信号、秘密信号又は解除信号によって、有料ビデオコンテンツに係る視聴制限の解除を行うことができる。
これにより、各クライアント端末の近傍にそれぞれ設置していた課金装置を省くことができる。
そのため、ビデオコンテンツ課金システムを簡素化することができ、コストを抑えることができる。
そして、公開信号、秘密信号又は解除信号を構内通信網上で伝送させて、従来の課金装置を省いたことにより、管理サーバは各クライアント端末の有料ビデオコンテンツの視聴状況を集中的に一括して管理することができる。
これにより、有料ビデオコンテンツの不正な視聴を防止することができ、該有料ビデオコンテンツの視聴状況を集中的に把握して管理することができる。
【0023】
請求項2に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、課金サーバから発行され、クライアント端末から入力された第2公開鍵が、ビデオサーバから発行された第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、発行日時、発行順といった情報からなる固有の独立コードとから構成され、該第2公開鍵に基づくパスワードが、カード又はチケットで発行されるようにした。
これにより、クライアント端末から、部屋番号、端末番号等からなるID番号とパスワードを入力することで、クライアント端末の特定と、購入したカード又はチケットによって有料ビデオコンテンツの視聴が開始されたことを管理サーバが把握することができる。そのため、従来クライアント端末の近傍にそれぞれ設けていた課金装置を省くことができるので、ビデオコンテンツ課金システムを構成する機器を簡素化して、コストを抑えることができる。
【0024】
請求項3に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオサーバから発行された第1公開鍵をクライアント端末へ直接送信し、新たに該クライアント端末を特定する情報を附加して形成した第2公開鍵を管理サーバへ送信するようにした。
これにより、課金サーバと該課金サーバが有するカード又はチケットの発券機を省くことができる。そのため、ビデオコンテンツ課金システムを構成する機器を簡素化して、コストを抑えることができる。
【0025】
請求項4に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、第2公開鍵が、ビデオサーバから発行された第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、クライアント端末が有する固有の識別コードからなる独立コードとから構成されるようにした。
これにより、クライアント端末から、予め定められたID番号を入力することで、管理サーバ側で該ID番号と固有の識別コードを照合することで、クライアント端末の特定と、該クライアント端末における有料ビデオコンテンツの購入ステップが認証されて視聴が開始されたことを管理サーバが把握することができる。ここで、ID番号は、例えば、ホテル・旅館の部屋番号といったものである。
そのため、従来クライアント端末の近傍にそれぞれ設けていた課金装置を省くことができるので、ビデオコンテンツ課金システムを構成する機器を簡素化して、コストを抑えることができる。
【0026】
請求項5に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、第2公開鍵の独立コードをクライアント端末が有するMACアドレスとした。
該MACアドレスは、構内通信網を形成するときに、通信が重複することを防ぐために予め定められている固有の識別コードであるから、管理サーバへクライアント端末を登録する手間を省くことができ、ビデオコンテンツ課金システムを構成する機器の設定作業を省略できるので、コストを抑えることができる。
【0027】
請求項6に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオコンテンツの変調形式を、直交波周波数分割多重デジタル変調方式とし、前記テレビ回線を地上波デジタルテレビ回線とした。
これにより、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を劣化し難くすることができるので、テレビ回線途中に、ブースターやノイズ除去装置を設けなくても、ビデオサーバからクライアント端末に向かって、高品質なビデオコンテンツを送信することができる。
また、地上波デジタルテレビ放送に係るデジタルテレビ回線とビデオコンテンツに係る映像・音声信号が伝送する回線を共用することができるので、ビデオコンテンツ課金システムを構成する回線を簡素化して、コストを抑えることができる。
【0028】
請求項7に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末に設けた入力装置から、公開鍵を入力することができるようにした。これにより、従来クライアント端末の近傍に設置していた課金装置を省くことができる。
これにより、ビデオコンテンツ課金システムを構成する機器を簡素化して、コストを抑えることができる。
【0029】
請求項8に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末の入力装置をリモコンとした。そのため、視聴者はクライアント端末から離れたところからパスワードを入力することができ、クライアント端末の利便性を高めることができる。
【0030】
請求項9に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末の入力装置をモニタ画面に配したタッチパネルとした。そのため、例えばモニタ画面に表示されたビデオコンテンツのサムネイル画像等を押すことによって、該ビデオコンテンツを直接選択することができる。また、配信されたビデオコンテンツの番組表から直接、視聴を所望するビデオコンテンツを選択することができる。このように、直接画面に触れて選択することができるので、クライアント端末の利便性を高めることができる。
【0031】
請求項10に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末の入力装置をマイクとした。これにより、音声入力が可能となるので、入力装置に手を触れなくても口頭で視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除し、また、視聴を所望するビデオコンテンツを選択することができるので、クライアント端末の利便性を高めることができる。
【0032】
請求項11に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオサーバに記録保存されているビデオコンテンツの概要を示し、特定するための少なくともタイトルを含む検索用のインデックス信号を形成するインデックス形成手段を設けて、インデックス信号をテレビ放送に準拠した変調方式へ変調してテレビ回線上でビデオコンテンツに係る映像・音声信号に重畳して伝送するようにした。
これにより、クライアント端末でテレビ回線から入力された各チャンネルからなる一覧画面に、ビデオサーバから供給されるビデオコンテンツのタイトル等を表示させることができる。
そのため、検索用インデックスに含まれるタイトルや例えばサムネイル画像等によって、他の無料テレビ放送に関するチャンネルを視聴していた視聴者を有料ビデオコンテンツに誘引することができる。
【0033】
請求項12に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末から送信された第2公開信号をトリガとして、該クライアント端末で視聴されるビデオコンテンツの上映時間からなる視聴ログの記録を開始するようにした。これにより、異なるクライアント端末からパスワードが二重入力されることや、IDとMACアドレス等の固有の識別コードが異なるクライアント端末からの入力を管理サーバで監視することができる。
そのため、視聴者が不正に第2公開鍵を入力して有料ビデオコンテンツを視聴することを防止することができる。
【0034】
請求項13に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、上記のビデオサーバと管理サーバを備えた端末局と、該端末局のビデオサーバにビデオコンテンツを供給するマスタービデオサーバと、該端末極の管理サーバから視聴ログを収集するマスター管理サーバを備えた中央局とを互いに広域通信網に接続して広域的なビデオコンテンツ課金システムを形成し、マスター管理サーバが収集した視聴ログに対する視聴料金に係る請求信号が、マスター管理サーバから管理サーバに向かって広域通信網を伝送するようにして、中央局が端末局内で視聴されるビデオコンテンツの課金を集中的に一括で管理することができるようにした。
これにより、マスター管理サーバは、端末局の管理サーバを集中的に一括して管理することができ、各端末局における有料ビデオコンテンツの視聴状況を把握して管理することができる。そのため、ホテル等の宿泊施設が不正に形成した公開鍵によって課金結果をごまかすことを防止することができ、視聴料金を確実に回収することができる。
【0035】
請求項14に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオコンテンツに関する番組表に係るメニュー信号が、マスタービデオサーバからビデオサーバに向かって広域通信網を伝送するようにした。
これにより、端末局内では、ビデオサーバからクライアント端末へ番組表を構内通信網を介して配信したり、番組表をプリントアウトして各部屋等に配ったりすることができる。
そのため、従来映像配信業者が負担していた紙媒体による番組表にかかるコストを抑えることができる。
【0036】
請求項15に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、ビデオサーバがマスタービデオサーバから受信したメニュー信号を、テレビ放送に準拠した変調方式へ変調し、テレビ回線を介してクライアント端末へ送信するようにして、クライアント端末が有するモニタ画面上で、一般のテレビ放送番組に係る電子番組表、いわゆる電子プログラムガイド(以下「EPG」という)へ、メニュー信号からなる番組表を同時に表示可能とすると共に、入力装置で選択可能とした。
これにより、端末局内では、クライアント端末で無料放送等の番組と共に有料ビデオコンテンツを併せて一つのEPGで表示することができるので、入力装置から直接入力することで、視聴を所望するビデオコンテンツを容易に選択することができ、クライアント端末の利便性を向上させることができる。また、従来映像配信業者が負担していた紙媒体による番組表にかかるコストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施例に係るビデオコンテンツ課金システムについて、ビデオコンテンツの配信に係る構成の概略を示すブロック図である。
【図2】第1実施例に係るビデオコンテンツ課金システムに係る構成の概略を示すブロック図である。
【図3】第1実施例に係るビデオコンテンツ課金システムにおける信号の伝送状況の概略を示すブロック図である。
【図4】第2実施例に係るビデオコンテンツ課金システムに係る構成の概略を示すブロック図である。
【図5】第2実施例に係るビデオコンテンツ課金システムにおける信号の伝送状況の概略を示すブロック図である。
【実施例1】
【0038】
本発明に係るビデオコンテンツ課金システムを、添付した図面にしたがって説明する。
図1は、ビデオコンテンツ課金システムについて、ビデオコンテンツの配信に係る構成の概略を示し、図2は、配信されたビデオコンテンツに課金して各クライアント端末に供給するための構成の概略を示したものである。
【0039】
本実施例に係るビデオコンテンツとは、映像信号及び音声信号からなる映画、娯楽・教養番組であって、ハードディスクドライブ、DVDに類する外部記録媒体に記録して保存されているものをいう。該ビデオコンテンツは、インターネットに代表される広域通信網100を介して、少なくとも一つの中央局110から、少なくとも一つ若しくは二以上の端末局120へ提供される。
広域通信網100は、インターネットの他に、衛星通信回線、有線又は無線通信回線、デジタルテレビ放送回線、電話回線等を用いても良い。
【0040】
中央局110は、マスタービデオサーバ111と、エンコーダ112と、マスター管理サーバ113とを有する。
マスタービデオサーバ111は、各端末局120に配信されるビデオコンテンツを記録保存するハードディスクドライブ(以下「HDD」という)、フラッシュメモリ、USBメモリからなる外部記録媒体114を有する。配信されるビデオコンテンツは外部記録媒体114から読み出されてエンコーダ112へ送信される。
エンコーダ112は、マスタービデオサーバ111から読み込んだビデオコンテンツに係る映像・音声信号を所定の圧縮形式にしたがって圧縮変換してエンコードするエンコード手段と、広域通信網100に接続している他のインターフェースにおいて配信しているビデオコンテンツが視聴されないように所定の暗号形式にしたがって暗号化する暗号化手段とを有する。
エンコーダ112から出力されたビデオコンテンツに係る映像・音声信号は、広域通信網100を端末局120に向かって伝送する。
また、マスター管理サーバ113は、各端末局120におけるビデオコンテンツの視聴状況を管理する管理手段と、各端末局120にビデオコンテンツの視聴料金を課金する課金手段を有する。
【0041】
上記の端末局120に設けたビデオコンテンツ課金システム10は、図2に示すように、少なくとも一台のビデオサーバ11と、少なくとも一台の課金サーバ12と、少なくとも一台の管理サーバ13、そして複数台のクライアント端末14と、構内通信網15と、デジタルテレビ回線16とを有している。
構内通信網15には、ビデオサーバ11と、課金サーバ12と、管理サーバ13、クライアント端末14が接続されている。
デジタルテレビ回線16には、ビデオサーバ11とクライアント端末14が接続されている。
【0042】
ビデオサーバ11は、入力部17と、外部記録媒体18と、エンコーダ部19と、変調部20と、出力部21とを有する。
入力部17は、広域通信網100を介して配信されたビデオコンテンツに係る映像・音声信号が入力可能な入力端子22を備え、広域通信網100を介して外部から入力されたビデオコンテンツにかけられた暗号を解読する外部暗号解読手段23を有している。
【0043】
外部記録媒体18は、HDD、フラッシュメモリ、USBメモリの何れかからなり、マスタービデオサーバ111から配信されたビデオコンテンツを記録保存している。一時的にビデオコンテンツを記録保存する場合には、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を受信しながらクライアント端末14で該映像・音声信号からなるビデオコンテンツの再生する、いわゆるストリーミング配信を行うことができる。一方、永続的にビデオコンテンツを記録保存する場合には、一旦ビデオサーバ11がマスタービデオサーバ111からダウンロードして記録保存したビデオコンテンツを、クライアント端末14から配信要求があったとき、はじめて配信する、いわゆるダウンロード配信を行うことができる。前者のストリーミング配信の場合には、視聴者は所望するビデオコンテンツを指定しなくても、受動的にビデオコンテンツを視聴することができる。また後者のダウンロード配信の場合は、視聴者は上映開始時間等に関係なく、所望するビデオコンテンツを視聴することができる。
【0044】
エンコーダ部19は、エンコード手段24と、暗号化手段25aと、鍵形成手段25bとを有する。
エンコード手段24は、入力されたビデオコンテンツに係る映像・音声信号を所定の圧縮形式にしたがって圧縮変換している。
暗号化手段25aは、好ましくは上記のエンコード処理と同時に、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を暗号化する処理を行っている。これにより、視聴制限付きビデオコンテンツが形成され、入力されたビデオコンテンツに視聴制限をかけることができる。
鍵形成手段25bは、好ましくは上記の暗号化処理と同時に、暗号化した視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号を解読するための第1公開鍵と秘密鍵を形成する。第1公開鍵は、該第1公開鍵に係る第1公開信号として構内通信網15を介して課金サーバ12へ出力されている。また秘密鍵は、該秘密鍵に係る秘密信号として構内通信網15を介して管理サーバ13へ出力されている。
後述するように管理サーバ13では、第1公開鍵と秘密鍵とが照合され、第1公開鍵と秘密鍵とが一致したときビデオコンテンツに課せられた視聴制限は解除される。第1公開鍵と秘密鍵を別のルートで管理サーバへ供給することによって、不正にビデオコンテンツが視聴されることを防ぐことができる。
また、第1公開鍵は後述する課金サーバ12で所定の処理を施されて発行されるのに対し、秘密鍵は、該秘密鍵に係る秘密信号のみが構内通信網15内を伝送し、該秘密信号はネットワークの外に流出しないため、暗号の安全性と解読非容易性を高めることができる。
【0045】
また、エンコーダ部19は、インデックス形成手段24aを有する。
インデックス形成手段24aは、エンコード手段24でビデオコンテンツに係る映像・音声信号をエンコード処理するとき、当該映像・音声信号に含まれる情報から、ビデオコンテンツを特定する少なくともタイトルに係る信号を抽出して、検索用のインデックス信号を形成している。形成されたインデックス信号は、変調部20に送信される。
インデックス信号をビデオコンテンツに係る映像・音声信号に重畳してデジタルテレビ回線16を伝送させて、クライアント端末14で該インデックス信号からなるビデオコンテンツのタイトルや、例えばサムネイル画像を再生すれば、入力されているビデオコンテンツを選択するように誘導することが容易にできる。
また、デジタルテレビ回線16にインデックス信号を伝送させることにより、クライアント端末14の空きチャンネルを利用して再生中の全番組を一覧表にした選択画面にビデオコンテンツに係るタイトルやサムネイル画像を表示させることができる。
【0046】
変調部20は、変調手段26と、信号分割手段27とを有する。
変調手段26は、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号、並びに第1公開鍵に係る第1公開信号、及び秘密鍵に係る秘密信号を所定の変調形式にしたがって変調している。
該変調手段26で変調されたビデオコンテンツに係る映像・音声信号と、第1公開鍵に係る第1公開信号、及び秘密鍵に係る秘密信号は、これらの信号が伝送する回線にあわせて、信号分割手段27で振り分けられている。
すなわち、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号は、デジタルテレビ回線16上を伝送可能に変調され、第1公開鍵に係る第1公開信号、及び秘密鍵に係る秘密信号は、構内通信網15上を伝送可能に変調される。
本実施例において、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を変調する変調形式は、直交波周波数分割多重変調形式である。
直交波周波数分割多重変調形式(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing変調形式、以下「OFDM変調形式」という)とは、デジタル変調方式の一つであって、データ信号を周波数軸上で伝送させる際に、複数の搬送波の直交性を利用し、搬送波の一部を重ね合わせて、該搬送波が互いに干渉することなく密に並列させることができるように変調することである。これにより、狭い周波数帯を効率的に利用して広帯域伝送を実現することができるので、周波数の利用効率を上げることができる。
そして、本実施例では、OFDM変調形式のうち、地上波デジタルテレビ放送に利用されている変調形式に準拠して、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を変調している。なお、これに限定されるものではなく、IEEE802.11系の無線LANに利用されているOFDM変調形式、或いは電力線モデムに利用されているOFDM変調形式に準拠してビデオコンテンツに係る映像・音声信号を変調してもよい。
このように、地上波デジタルテレビ放送等のOFDM変調方式でビデオコンテンツに係る映像・音声信号を変調することにより、該映像・音声信号は、従来のテレビ放送用の配線や、無線LAN、或いは建物に張り巡らされた家庭用電力供給線を利用することができるので、設備投資を抑えることができる。
【0047】
出力部21は、ビデオコンテンツ出力手段28と、第1公開信号送信手段29と、第1秘密信号送信手段30とを有する。
ビデオコンテンツ出力手段28は、暗号化されて視聴制限が課せられた視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号をデジタルテレビ回線16へ出力可能に形成されている。
これにより、視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号はデジタルテレビ回線16上をクライアント端末に向かって伝送するように出力される。
これにより、映像・音声信号を分割することなく連続してデジタルテレビ回線上を伝送させることができるので、クライアント端末14で受信した映像・音声信号から視聴するビデオコンテンツを再構築したとき、映像・音声の劣化を最小限に抑えることができる。
また、デジタルテレビ回線16を利用することによりクライアント端末14における空きチャンネルを利用することができる。そのため、セットトップボックス(STB)やビデオ再生機等の外部映像機器を省くことができる。
【0048】
第1公開信号送信手段29は、第1公開鍵に係る第1公開信号を構内通信網15へ出力可能に形成されている。また、第1秘密鍵送信手段30は、秘密鍵に係る秘密信号を構内通信網15へ出力可能に形成されている。
第1公開信号は、構内通信網15上を課金サーバ12に向かって伝送し、秘密信号は、構内通信網15上を管理サーバ13に向かって伝送するように出力される。
これにより、暗号を保全し、解読するうえで必要な鍵情報を、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号とは別回線で伝送させることができるので、混信を防止することができる。
【0049】
課金サーバ12は、第1公開信号受信手段31と第2公開鍵発行手段32を有する。
第1公開信号受信手段31は、出力部21の第1公開信号送信手段29から送信された公開信号を受信可能に形成されている。
第2公開鍵発行手段32は、カード又はチケットを発券する少なくとも一台、好ましくは複数台の発券機12aを備えている。該発券機12aは、カード又はチケットに第2公開鍵、若しくは第2公開鍵に係るパスワードを印字して有料で発行している。
これにより、視聴制限付きビデオコンテンツを有料化することができる。
第2公開鍵は、共通コードと独立コードとからなる。
共通コードは、視聴制限を解除するために秘密鍵と照合される部分であって第1公開鍵に係る第1公開信号からなる。
独立コードは、第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを入力したクライアント端末14を特定するための部分である。独立コードは、例えば、発券機12aの端末番号、カード又はチケットの発行順或いは発行日時からなり、重複するコードが発行されないように形成されている。
第2公開鍵発行手段32で第2公開鍵をカード又はチケットに記載して発券したとき、独立コードに係る信号は、同時に管理サーバ13に送信される。
これにより、管理サーバ13は、カード又はチケットが発券されたことを把握することができ、第2公開鍵が入力されたとき、入力したクライアント端末を特定することができる。
ここで、例えば、第2公開鍵が16桁乃至64桁以上の長大な数列から形成されている場合、該第2公開鍵をそのままパスワードとして発行すると、該パスワードが冗長化するおそれがある。そのため、公開鍵発行手段32に乱数発生手段を設け、受信した公開信号と一対一で対応する公開鍵を例えば3桁乃至6桁の文字列或いは数列で新規に生成しても良い。
このように公開鍵を簡素化して発行することにより、カード又はチケットに印字されるパスワードを見やすくすることができる。そのため、入力ミスを防ぐことができ、再度視聴料金が課金されたりするようなトラブルを防ぐことができる。
【0050】
管理サーバ13は、第1秘密信号受信手段33と、第2公開信号受信手段34と、鍵照合手段35と、端末特定手段36と、解除手段37を有する。
第1秘密信号受信手段33は、ビデオサーバ11の第1秘密信号送信手段30から送信された秘密信号を受信可能に形成されている。
第2公開信号受信手段34は、課金サーバ12の発券機12aから発行された第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを、後述するクライアント端末14が有する入力装置14bから入力したとき、該クライアント端末14から送信された第2公開鍵に係る第2公開信号を受信可能に形成されている。
そして、鍵照合手段35は、受信した秘密信号から秘密鍵を再構築し、また受信した第2公開信号に含まれている共通コードから第1公開鍵を再構築して、秘密鍵と第1公開鍵を照合し、その照合結果を形成している。
【0051】
端末特定手段36は、課金サーバ12からカード又はチケットが発行されたとき、予め第2公開鍵に含まれている独立コードを受信する。そして、受信した独立コードと、クライアント端末から入力された第2公開信号に含まれている独立コードに係る信号とを照合して、該第2公開信号を送信したクライアント端末14を特定する。
独立コードは、第2公開鍵が発券されたとき、固有のコードとして発行されている。そのため、課金サーバ12から送信された独立コードと、クライアント端末14から入力された独立コードが一致したとき、第2公開鍵を入力したクライアント端末14を特定することができる。
これにより、最初に第2公開鍵を入力したクライアント端末のみ視聴制限を解除することができるので、カード又はチケットを使いまわすといった不正使用を防止することができる。
【0052】
解除手段37は、上記の鍵照合手段35で視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号の暗号を解読したとき、ビデオコンテンツの視聴制限を解除する解除信号を特定したクライアント端末14に対して送信する。
これにより、特定した一のクライアント端末14のみ、視聴制限を解除することができるので、他のクライアント端末14で視聴制限付きビデオコンテンツが不正に視聴されることを防ぐことができる。
また、管理サーバ13で、第1公開鍵と秘密鍵を照合して、特定のクライアント端末14に対して視聴制限付きビデオコンテンツを集中的かつ一元的に解除するようにしたことにより、従来、クライアント端末14の近傍に設置されていた課金装置を省くことができる。そのため、ビデオコンテンツ課金システム10の機器の構成を簡素化することができるので、コストを抑えることができる。
【0053】
クライアント端末14は、モニタ14aと入力装置14bを備え、ビデオコンテンツ入力手段38と、第2公開鍵入力手段39と、第2公開信号送信手段40とを有する。
ビデオコンテンツ入力手段38は、デジタルテレビ回線16を伝送した視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号が入力される入力端子38aを有している。
第2公開鍵入力手段39は、発券機12aで発券されたカード又はチケットに記載されている第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを入力可能に形成され、入力装置14bから入力された第2公開鍵又はパスワードに対応する第2公開鍵に係る第2公開信号を第2公開信号送信手段40へ出力する。
第2公開信号送信手段40は、第2公開鍵入力手段39から入力された第2公開鍵に係る第2公開信号を、管理サーバ13へ送信する。
モニタ14aは、液晶、有機EL、プラズマ、LED等を利用したものであって、モニタ14aの画面は、配信されたビデオコンテンツが表示可能に形成されている。
入力装置14bは、リモコン、モニタ14aの画面を利用したタッチパネル、或いはマイクの何れかからなる。
リモコンの場合は、離れた場所から入力操作を行うことができるので、使い勝手を良くすることができる。
タッチパネルの場合は、リモコンやキーボード等の部材を省くことができるので、該リモコン等を紛失することを防止することができる。
マイクの場合は、音声で入力することができるので、手動入力操作を簡単にすることができる。そのため、使い勝手を良くし、リモコン等の付属品を紛失することを防止することができる。
【0054】
構内通信網(LAN)15は、上記のビデオサーバ11と、課金サーバ12と、管理サーバ13、クライアント端末14が接続されている。該構内通信網15上は、第1・第2公開鍵に係る第1・第2公開信号及び秘密鍵に係る秘密信号が伝送し、管理サーバ13からクライアント端末14に対して視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除する解除信号も伝送する。
デジタルテレビ回線16は、ビデオサーバ11とクライアント端末14が接続されている。デジタルテレビ回線16の始端は、端末局に設けた地上波デジタルテレビ放送を受信可能なアンテナが配されている。またデジタルテレビ回線16の終端はクライアント端末14に設けたRF端子に接続されている。
該デジタルテレビ回線16の途中でビデオサーバ11から出力された信号を割り込ませるようにしたことにより、クライアント端末14において、通常の地上波デジタルテレビ放送で使用していない空きチャンネルでビデオサーバ11から送信されたビデオコンテンツを上映することができる。
これにより、ビデオ再生機やセットトップボックスといった外部機器からビデオ入力端子を介さなくてもクライアント端末14へビデオコンテンツを入力することができるので、クライアント端末14を構成する部品点数を減らすことができ、また配線作業を簡素化することができる。
【0055】
上記の構成を有するビデオコンテンツ課金システム10は、以下に示すように使用される。
ビデオコンテンツ課金システム10に係るビデオコンテンツの配信は、大まかに広域通信網(WAN)側で行われる配信と、構内通信網(LAN)側で行われる配信とに分けられる。
広域通信網側で行われるビデオコンテンツの配信は、中央局110から各端末局120に対してなされている。具体的には、マスタービデオサーバ114に記録保存されているビデオコンテンツに係る映像・音声信号を、エンコーダ112でインターネット等からなる広域通信網100上で伝送させることに最適な圧縮形式にエンコードし、同時に第三者の不正な利用を防止するために暗号化して、端末局120のビデオサーバ11へ出力する。
また、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号に重畳してビデオコンテンツの配信順や配信時刻等を示した番組表に係るメニュー信号を、上記と同様にエンコード及び暗号化して、端末局のビデオサーバ11へ配信する。
本実施例では、図1に示すようにインターネットを利用したビデオコンテンツの配信を示したが、これに限定されるものではなく、衛星通信回線、デジタルテレビ放送回線等、他の通信回線を利用しても良い。
【0056】
広域通信網を介して端末局へ配信されたビデオコンテンツは、次にビデオコンテンツ課金システム10を介して有料配信される。
図2に示すように、中央局100から配信されたビデオコンテンツは、ビデオサーバ11へ入力され、該ビデオサーバ11からデジタルテレビ回線16を介してクライアント端末14へビデオコンテンツの配信が行われる。
このとき、図3に示すように、提供されるビデオコンテンツS100はロイヤリティの支払や不正な視聴を防ぐために暗号S110によって視聴制限がかけられている。クライアント端末14は所定の課金処理を行うと暗号S110が外されてビデオコンテンツS100の視聴制限を解除することができる。該課金処理に関して、ビデオコンテンツS100に課せられた視聴制限の解除や、視聴している時間の記録といったクライアント端末14の管理が構内通信網15を介して、管理サーバ13を用いて以下のようになされている。
【0057】
ビデオサーバ11へ入力されたビデオコンテンツS100は、外部記録媒体に記録保存される。
一時的にビデオコンテンツを記録した場合は、該ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を受信しながら、クライアント端末14へ送信し、該クライアント端末14は、略リアルタイムでビデオコンテンツを再生するといった、いわゆるストリーミング配信を行うことができる。
これにより、通常のテレビ放送と略同様に時間軸に沿ったビデオコンテンツの配信を行うことができる。そのため、視聴者は特に視聴を所望するビデオコンテンツを指定しなくても、クライアント端末14のモニタ14aで上映されるビデオコンテンツを楽しむことができる。
一方、永続的にビデオコンテンツを記録した場合は、ビデオサーバ11の外部記録媒体内に記録保存している多数のビデオコンテンツから、視聴者が視聴を所望するビデオコンテンツを選択することができる、いわゆるダウンロード配信を行うことができる。これにより、視聴者は上映開始時間を気にすることなく所望するビデオコンテンツを視聴することができる。
【0058】
ビデオサーバ11へ入力されたビデオコンテンツに係る映像・音声信号S100は、エンコード部19のエンコード手段24で広域通信網上を伝送することに最適な所定の圧縮形式から構内通信網上を伝送することに最適な所定の圧縮形式にエンコードされる。
さらに、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号から、該ビデオコンテンツのタイトルや、サムネイル画像を形成する映像信号が検索用のインデックス信号としてインデックス形成手段24aで抽出され、所定の圧縮形式でエンコードされる。
【0059】
そして、入力部17の外部暗号解読手段23では、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号S100にかけられていた広域通信網上を伝送することに最適な所定の暗号が一旦解読される。その後、エンコード部19の暗号化手段25aでビデオコンテンツに係る映像・音声信号S100に、課金サーバ12で視聴料金を支払った者にのみ視聴させる視聴制限付きビデオコンテンツに最適な所定の暗号S110が附加される。
また、この再暗号化と同時に、エンコード部の鍵生成手段25bでは、当該暗号を解読するために必要な、秘密鍵S120と第1公開鍵S130が生成される。
【0060】
視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号S100,S110と、検索用のインデックス信号は、デジタルテレビ回線16へ出力される。
また好ましくは、該デジタルテレビ回線16には、マスタービデオサーバから送信されたビデオコンテンツの番組表に係るメニュー信号も出力される。
一方、第1公開鍵に係る第1公開信号S130は、構内通信網15へ出力され、課金サーバ12へ入力される。そして、秘密鍵に係る秘密信号S120は、構内通信網15へ出力され、管理サーバ13へ入力される。
【0061】
課金サーバ12は、発券機12aへ視聴料金が投入されたとき、第2公開鍵発行手段32で、第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを記載したカード又はチケットを発券する。
ここで、ビデオサーバ11から送信された第1公開鍵S130は、第2公開鍵発行手段32で、第2公開鍵S140へ変換されている。
課金サーバ12から発行される第2公開鍵S140は、共通コードと独立コードとからなる。
共通コードは、ビデオサーバ11から送信された第1公開鍵S130であって、ビデオコンテンツにかけた暗号を解読するために秘密鍵S120と対となるものである。
一方、独立コードS135は、第2公開鍵発行手段32で新たに加えられた情報であって、発券機12aの端末番号、カード又はチケットの発券順、発券日時といった固有の情報からなり、他の独立コードと重複しないように形成されている。該独立コードは、カード又はチケットを購入した視聴者を特定し、ひいては第2公開鍵を入力したクライアント端末14を特定するため、第2公開鍵S140に含めて発行すると共に、管理サーバ13の端末特定手段36へ送信される。
【0062】
視聴者は、クライアント端末14の入力装置14bから第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを入力すると、第2公開鍵に係る第2公開信号S140が、管理サーバ13へ送信される。
ここで、第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードを入力するとき、クライアント端末14が設置されている部屋番号等をIDとして入力するようしても良い。これにより、第2公開鍵に含まれる独立コードS135と併せて、クライアント端末14を容易に特定することができる。
【0063】
管理サーバ13では、ビデオコンテンツの視聴制限を解除する暗号解読に係る鍵の照合と、クライアント端末14を特定するための独立コードの照合が行われる。
暗号解読については、ビデオサーバ11から送信された秘密鍵に係る秘密信号S120と、クライアント端末14から入力された第2公開鍵に係る第2公開信号S140のうち、共通コードS130を照合し、一致しているか否か判定する。一致しているときには、ビデオコンテンツS100に課せられている暗号S110が解除され、該視聴制限の解除信号がクライアント端末14に対して送信される。
【0064】
一方、管理サーバ13の端末特定手段36で、課金サーバ12からの独立コードS135と、クライアント端末14からの独立コードS135が一致したとき、該クライアント端末14を特定し、該クライアント端末14の利用者が正規に視聴料金を支払ったことを認証することができる。
これにより、クライアント端末14の近傍に課金装置を設置しなくても、クライアント端末14を特定して視聴制限を解除することができる。そのため、課金装置を含めた配線作業と、該課金装置を省いたことにより、手間とコストを抑えることができる。
ここで、独立コードを例えば管理サーバ13が有する外部記録媒体で所定の期間、例えば一日保持するように設定すれば、最初にパスワードを入力したクライアント端末14のみ視聴制限を解除することができ、同一のパスワードを入力した他のクライアント端末14が不正に視聴制限を解除することを防止することができる。
【0065】
管理サーバ13から特定クライアント端末14に対して解除信号が送信されると、該特定クライアント端末ではモニタ14aの画面でスクランブル画面や黒色画面、或いはノイズ画面で表示されていた視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限が解除される。
そして、該ビデオコンテンツS100の視聴を開始したとき、管理サーバは特定クライアント端末14の視聴ログを形成する。視聴ログは、ビデオコンテンツが視聴されている時間の記録からなり、該視聴ログの記録の開始は、第2公開信号S140の入力がトリガとなっている。
【0066】
端末局120の管理サーバ13で形成された視聴ログは、中央局110のマスター管理サーバ113で収集される。
収集された視聴ログは、ストリーミング配信のときは、視聴率に類するものとして利用することができ、ダウンロード配信のときは、人気投票に類するものとしても利用することができる。
さらに、視聴ログをマスター管理サーバで収集することにより、利用状況を各端末局120毎に把握することができるので、宿泊施設がビデオコンテンツの利用料金をごまかしたりすることを防止することができる。
【0067】
また、マスタービデオサーバ111から配信するビデオコンテンツに係る番組表が、中央局110から端末局120のビデオサーバ11に対して配信されている。
ビデオサーバ11では、当該番組表に係るメニュー信号を、ビデオコンテンツに係る映像・音声信号と同様に変調手段26で変調し、デジタルテレビ回線16を介して各クライアント端末14へ出力している。
これにより、クライアント端末14では、地上波デジタルテレビ放送によって提供され、デジタルテレビ回線16を介して該クライアント端末14へ入力された他の放送に係る電子プログラムガイド(EPG)に、本実施例の有料ビデオコンテンツに係る番組表を併せて表示することができる。
そのため、視聴者は、チャンネル選択を容易に行うことができ、該EPGを利用した番組の視聴予約を容易にセットすることができる。そのため、有料ビデオコンテンツの利便性を高めることができる。
【0068】
また、上記の番組表は、これから提供されるビデオコンテンツを示すものとして利用できるのに対し、ビデオサーバ11が現在配信しているビデオコンテンツは、該ビデオコンテンツに係る映像・音声信号からタイトルやサムネイル画像を抽出してインデックス形成手段24aで形成されたインデックス信号によって、クライアント端末14で検索することができる。
これにより、これから配信される番組は、電子プログラムガイドを利用した番組表から知ったり、予約することができ、現在配信中のビデオコンテンツは、空きチャンネルを利用した再生中の番組一覧表等から容易に選択することができる。
ここで、番組表は、暗号化する必要は無いが、現在提供しているビデオコンテンツに係るタイトルやサムネイル画像は、暗号化しても良いし、しなくても良い。
サムネイル画像を暗号化した場合には、番組一覧表において該サムネイル画像は、スクランブル画面で表示される。そのため、視聴者は、視聴制限を解除して有料ビデオコンテンツを視聴しようとするものと思われる。
一方、サムネイル画像を暗号化しない場合には、番組一覧表において該サムネイル画像は小さく表示されているので、視聴者は、視聴制限を解除して大画面で有料ビデオコンテンツを視聴しようとするものと思われる。
したがって、いずれにしても番組一覧表やプログラム等を空きチャンネルを利用して表示させることによって、視聴者に対してビデオコンテンツの購入を促す訴求力が期待できる。
【0069】
本実施例に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、各クライアント端末で視聴されるビデオコンテンツに係る映像・音声信号をデジタルテレビ回線16上へ伝送させ、該クライアント端末14の課金情報や管理情報、又は視聴情報に係る各信号を構内通信網15上へ伝送させるようにした。
これにより、デジタルテレビ放送に対応したビデオコンテンツの配信と、各クライアント端末14の一括管理を実現することができる。
また、映像・音声信号が伝送するテレビ回線をデジタル回線で統一したことにより、配線作業の手間を省くことができる。そして、管理サーバ13で各クライアント端末14を一括管理することで、各クライアント端末14の近傍に設けていた課金装置を省くことができる。
そのため、ビデオコンテンツ課金システムを簡素化することができ、コストを抑えることができる。
【実施例2】
【0070】
第2実施例に係るビデオコンテンツ課金システム10Aの構成の概略を図4に示す。第2実施例に示したビデオコンテンツ課金システム10Aが、第1実施例のビデオコンテンツ課金システム10と相違する点は、課金サーバ12の有無である。システムから課金サーバ12を省いた点以外の構成は第1実施例と同様であるから説明を省略する。
【0071】
クライアント端末14Aは、第1実施例に記載の構成に加えて、第1公開信号受信手段31Aと第2公開鍵発行手段32Aを有する。
第1公開信号受信手段31Aは、ビデオサーバ11から発信された第1公開鍵に係る第1公開信号を受信する。
第2公開鍵発行手段32Aは、第1公開鍵に新たな固有の情報を附加して第2公開鍵S140Aを形成する。
第2公開鍵は、第1実施例と同様に、暗号化して視聴制限を課したビデオコンテンツS100,S110の暗号解読のための共通コードS130と、クライアント端末14Aを特定するための独立コードS135Aとからなる。
共通コードS130は、第1実施例と同様に、秘密鍵S120と照合される第1公開鍵S130からなる。
独立コードS135Aは、クライアント端末14Aが有する固有の識別コードからなり、本実施例においては、クライアント端末14Aが有するMACアドレスが利用される。
MACアドレスとは、構内通信網15へクライアント端末14等を接続するために該クライアント端末14等の機器が有するROMに記録されている一意の番号をいう。これにより、構内通信網15内に接続しているクライアント端末14を特定することができる。
【0072】
ここで、第1公開鍵S130とMACアドレスS135Aからなる第2公開鍵S140Aは、16桁乃至64桁以上の長大な文字列になる。そのためクライアント端末14Aから入力される第2公開鍵又は第2公開鍵に係るパスワードが冗長化するので、クライアント端末14Aの入力装置14bから入力されるパスワードは、例えば宿泊施設の場合は部屋番号等が好ましい。そのため、管理サーバ13Aは、後述するように予めクライアント端末14Aが有するMACアドレスと、該クライアント端末14が設置されている部屋の部屋番号を関連付けて記録しておくことが好ましい。そして、3桁乃至は6桁程度の部屋番号を入力するようにすると、第2公開鍵S140Aの入力ミスを防ぐことができる。
クライアント端末14Aで形成された第2公開鍵S140Aは、クライアント端末14Aの第2公開信号送信手段から管理サーバ13Aへ送信される。
【0073】
管理サーバ13Aは、第1秘密信号受信手段33と、第2公開信号受信手段34Aと、鍵照合手段35と、端末特定手段36と、解除手段37を有する。
ここで、管理サーバ13Aは、自身が有する外部記録媒体に、構内通信網15に接続されているクライアント端末14AのMACアドレスと、該クライアント端末14が設置されている場所、例えば部屋番号を対応付て予め記録しているものとする。
第1秘密信号受信手段33は、第1実施例と同様であるので説明を省略する。
第2公開信号受信手段34Aは、クライアント端末14Aが有する入力装置14bから入力され、該クライアント端末14Aから送信された第2公開鍵に係る第2公開信号を受信可能に形成されている。該第2公開信号S140Aには、共通コードS130と独立コードS135Aに係る信号がそれぞれ含まれている。
そして、鍵照合手段35は、受信した秘密信号から秘密鍵S120を再構築し、また受信した第2公開信号から共通コードを抽出して第1公開鍵S130を再構築し、秘密鍵S120と第1公開鍵S130を照合して、その照合結果を形成している。
【0074】
端末特定手段36は、予め記録されている各クライアント端末14のMACアドレスと、クライアント端末から入力された第2公開信号に含まれている独立コードS135Aと照合して、該第2公開信号S140Aを送信したクライアント端末14を特定する。
独立コードS135Aは、MACアドレスからなるクライアント端末14の固有のコードであるから、予め記録されている独立コードとクライアント端末14から入力された独立コードが一致したとき、公開鍵を入力したクライアント端末14を特定することができる。
これにより、特定のクライアント端末のみ視聴制限を解除することができるので、部屋番号を騙って入力するといった不正使用を防止することができる。
【0075】
解除手段37は、第1実施例と同様であるので説明を省略する。
また、管理サーバ13で、第1公開鍵S130と秘密鍵S120を照合して、特定のクライアント端末14に対して視聴制限付きビデオコンテンツを集中的かつ一元的に解除するようにしたことにより、従来、クライアント端末14の近傍に設置されていた課金装置を省くことができる。そのため、ビデオコンテンツ課金システム10の機器の構成を簡素化することができるので、コストを抑えることができる。
【0076】
上記の構成を有するビデオコンテンツ課金システムは、第1実施例と同様に使用されるので、説明を省略する。
第1実施例と相違する点は、第2公開鍵に係る第2公開信号を構成する共通コードと独立コードのうち、独立コードS135Aが、クライアント端末が有する固有の識別コードであるMACアドレスを利用している点である。
これにより、第1実施例で示した課金サーバ12と、該課金サーバ12に係る発券機を、ビデオコンテンツ課金システムから省くことができるので、該システムを簡素化することができ、コストを抑えることができる。
【0077】
また、第2実施例に記載のビデオコンテンツ課金システムによれば、第2公開鍵S140Aをハードコピーで残さないので、第三者の不正な利用を防止することができる。該不正な利用とは、例えば、購入したカード又はチケットを落として紛失したとき、無関係な第三者が視聴料金を支払うことなく拾ったカードで不正に視聴することなどである。
【0078】
第1及び第2実施例に係るビデオコンテンツ課金システムによれば、クライアント端末14,14Aの近傍に設置していた課金装置を省くことができるようにした。また、地上波デジタルテレビ放送とデジタルテレビ回線を共用することができるようにした。
これにより、ビデオコンテンツ課金システムの機器の構成及び配線を簡素化することができる。そのため、余計な機器や回線が必要ないので、コストを抑えることができる。
また、管理サーバ13,13Aで、各クライアント端末13,13Aの視聴状況を監視し、視聴ログを採るようにした。これにより、一括で集中的に各クライアント端末13,13Aを管理することができるので、課金処理を容易にして、確実に視聴料金を回収することができる。
【符号の説明】
【0079】
10,10A…ビデオコンテンツ課金システム、
11…ビデオサーバ、12…課金サーバ、12a…発券機、13,13A…管理サーバ、14,14A…クライアント端末、14a…モニタ、14b…入力装置、
15…構内通信網、16…デジタルテレビ回線、
17…入力部、18…外部記録媒体、19…エンコーダ部、20…変調部、21…出力部、
22…入力端子、23…外部暗号解読手段、
24…エンコーダ手段、24a…インデックス形成手段、25a…暗号化手段、25b…鍵形成手段、
26…変調手段、27…信号分割手段、
28…ビデオコンテンツ出力手段、、29…第1公開信号送信手段、30…第1秘密信号送信手段、
31,31A…第1公開信号受信手段、32,32A…第2公開鍵発行手段、
33…第1秘密信号受信手段、34,34A…第2公開信号受信手段、35…鍵照合手段、36…端末特定手段、37…解除手段、
100…広域通信網、110…中央局、120…端末局、
111…マスタービデオサーバ、112…エンコーダ、113…マスター管理サーバ、114…中央局の外部記録媒体、
S100…ビデオコンテンツ、又はビデオコンテンツに係る映像・音声信号、S110…暗号、又は暗号に係る暗号信号、
S120…秘密鍵、又は秘密鍵に係る秘密信号、
S130…第1公開鍵、又は第1公開鍵に係る第1公開信号、或いは共通コード、又は共通コードに係る信号、
S135…独立コード、又は独立コードに係る信号
S140…第2公開鍵、又は第2公開鍵に係る第2公開信号。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオコンテンツを供給する少なくとも一台のビデオサーバと、
前記ビデオコンテンツが供給される複数台のクライアント端末と、
該クライアント端末で前記ビデオコンテンツを視聴する際に課金する少なくとも一台の課金サーバと、
該課金サーバで課金された前記クライアント端末、及び該クライアント端末で視聴される前記ビデオコンテンツを管理する少なくとも一台の管理サーバとからなり、
前記ビデオサーバと、前記クライアント端末と、前記課金サーバと、前記管理サーバとを構内通信網へ接続し、
前記ビデオサーバと前記クライアント端末とをテレビ放送回線で接続して、
前記ビデオサーバは、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を暗号化して、視聴制限付きビデオコンテンツを形成する暗号化手段と、
暗号化した前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を解読する秘密鍵と第1公開鍵を形成する鍵形成手段と、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を前記テレビ放送回線で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調し、前記第1公開鍵に係る第1公開信号、及び前記秘密鍵に係る秘密信号を前記構内通信網で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調する変調手段と、
前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号を出力するビデオコンテンツ出力手段と、
前記第1公開信号を出力する第1公開信号送信手段と、
前記秘密信号を出力する第1秘密信号送信手段と、
を有し、
前記課金サーバは、
前記第1公開信号送信手段から送信された前記公開信号を受信する第1公開信号受信手段と、
受信した前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵に、固有の情報を附加して形成した第2公開鍵を有料で発行する第2公開鍵発行手段と、
を有し、
前記クライアント端末は、
前記視聴制限付きビデオコンテンツが入力されるビデオコンテンツ入力手段と、
前記第2公開鍵を入力する第2公開鍵入力手段と、
入力した前記第2公開鍵に係る第2公開信号を送信する第2公開信号送信手段と、
を有し、
前記管理サーバは、
前記第1秘密信号送信手段から送信された前記秘密信号を受信する第1秘密信号受信手段と、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号を受信する第2公開信号受信手段と、
受信した前記秘密信号からなる前記秘密鍵と、受信した前記第2公開信号に含まれる前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵を照合して照合結果を形成する鍵照合手段と、
前記第2公開信号を送信した前記クライアント端末を特定する端末特定手段と、
特定した前記クライアント端末へ入力する前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号の暗号を解読して前記視聴制限を解除する解除手段と、
を有し、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記テレビ回線を伝送し、
前記第1公開信号が、前記ビデオサーバから前記課金サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記第2公開信号が、前記クライアント端末から前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記秘密信号が、前記ビデオサーバから前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送するようにして、
前記管理サーバで、秘密鍵と第1公開鍵とが一致したとき、
前記管理サーバは、第2公開鍵が入力された特定クライアント端末に対して、前記視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除するようにしたことを特徴とするビデオコンテンツ課金システム。
【請求項2】
前記第2公開鍵は、前記第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、該第1公開鍵が前記第2公開鍵発行手段で発行されるときに形成される発行順、発行日時といった固有の独立コードとからなり、
前記第2公開鍵に基づいて形成されたパスワードが、カード又はチケットに記載されて発行されることを特徴とする請求項1に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項3】
ビデオコンテンツを供給する少なくとも一台のビデオサーバと、
前記ビデオコンテンツが供給される複数台のクライアント端末と、
前記ビデオコンテンツが視聴される際に該クライアント端末へ課金し、該クライアント端末で視聴される前記ビデオコンテンツを管理する少なくとも一台の管理サーバとからなり、
前記ビデオサーバと、前記クライアント端末と、前記管理サーバとを構内通信網へ接続し、
前記ビデオサーバと前記クライアント端末とをテレビ放送回線で接続して、
前記ビデオサーバは、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を暗号化して、視聴制限付きビデオコンテンツを形成する暗号化手段と、
暗号化した前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を解読する秘密鍵と第1公開鍵を形成する鍵形成手段と、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号を前記テレビ放送回線で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調し、前記第1公開鍵に係る第1公開信号、及び前記秘密鍵に係る秘密信号を前記構内通信網で搬送可能な所定の変調方式にしたがって変調する変調手段と、
前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号を出力するビデオコンテンツ出力手段と、
前記第1公開信号を出力する第1公開信号送信手段と、
前記秘密信号を出力する第1秘密信号送信手段と、
を有し、
前記クライアント端末は、
前記視聴制限付きビデオコンテンツが入力されるビデオコンテンツ入力手段と、
前記第1公開信号送信手段から送信された前記第1公開信号を受信する第1公開信号受信手段と、
受信した前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵に、固有の情報を附加して形成した第2公開鍵を有料で発行する第2公開鍵発行手段と、
前記第2公開鍵を入力する公開鍵入力手段と、
入力した前記第2公開鍵に係る第2公開信号を送信する第2公開信号送信手段と、
を有し、
前記管理サーバは、
前記第1秘密信号送信手段から送信された前記秘密信号を受信する第1秘密信号受信手段と、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号を受信する第2公開信号受信手段と、
受信した前記秘密信号からなる前記秘密鍵と、受信した前記第2公開信号に含まれる前記第1公開信号からなる前記第1公開鍵を照合して照合結果を形成する鍵照合手段と、
前記第2公開信号を送信した前記クライアント端末を特定する端末特定手段と、
特定した前記クライアント端末へ入力する前記視聴制限付きビデオコンテンツに係る映像・音声信号の暗号を解読して前記視聴制限を解除する解除手段と、
を有し、
前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記テレビ回線を伝送し、
前記第1公開信号が、前記ビデオサーバから前記クライアント端末に向かって前記構内通信網を伝送し、
前記第2公開信号が、前記クライアント端末から前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送し、
前記秘密信号が、前記ビデオサーバから前記管理サーバに向かって前記構内通信網を伝送するようにして、
前記管理サーバで、秘密鍵と第1公開鍵とが一致したとき、
前記管理サーバは、第2公開鍵が入力された特定クライアント端末に対して、前記視聴制限付きビデオコンテンツの視聴制限を解除するようにしたことを特徴とするビデオコンテンツ課金システム。
【請求項4】
前記第2公開鍵は、前記第1公開鍵に係る第1公開信号からなる共通コードと、該第1公開鍵が入力された前記クライアント端末が有する固有の識別コードからなる独立コードとから構成されることを特徴とする請求項3に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項5】
前記独立コードが、前記クライアント端末が有するMACアドレスであることを特徴とする請求項3若しくは請求項4に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項6】
前記変調方式が直交波周波数分割多重デジタル変調方式であって、前記テレビ回線が地上波デジタルテレビ回線であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項7】
前記クライアント端末は、前記公開鍵入力手段を実行するための入力装置を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項8】
前記入力装置が、リモコンであることを特徴とする請求項7に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項9】
前記入力装置が、前記クライアント端末が有するモニタ画面に配したタッチパネルであることを特徴とする請求項7に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項10】
前記入力装置が、マイクであることを特徴とする請求項7に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項11】
前記ビデオサーバに、
前記ビデオコンテンツを特定する少なくともタイトルを含む検索用のインデックス信号を形成するインデックス形成手段と、
該インデックス信号をテレビ放送に準拠した変調方式へ変調する変調手段を設け、
前記インデックス信号が前記ビデオコンテンツに係る映像・音声信号に重畳されて前記テレビ回線を伝送するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項12】
前記管理サーバに、
前記ビデオサーバから前記クライアント端末へ入力された視聴制限が解除された前記ビデオコンテンツの上映記録からなる視聴ログを形成し、
前記第2公開信号送信手段から送信された前記第2公開信号をトリガとして、前記視聴ログの記録を開始する記録手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7又は請求項11の何れかに記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項13】
請求項1乃至請求項7又は請求項11若しくは請求項12の何れかに記載の前記ビデオサーバと前記管理サーバを備えた端末局と、
前記ビデオサーバに前記ビデオコンテンツを供給するマスタービデオサーバと、前記管理サーバから前記視聴ログを収集するマスター管理サーバを備えた中央局と、
を互いに広域通信網に接続して形成したビデオコンテンツ課金システムであって、
前記マスター管理サーバが収集した前記視聴ログに対する視聴料金に係る請求信号が、前記マスター管理サーバから前記管理サーバに向かって前記広域通信網を伝送するようにして、
前記中央局が前記端末局内で視聴されるビデオコンテンツの課金を集中的に一括で管理することができるようにしたことを特徴とするビデオコンテンツ課金システム。
【請求項14】
前記ビデオコンテンツに関する番組表に係るメニュー信号が、前記マスタービデオサーバから前記ビデオサーバに向かって広域通信網を伝送するようにしたことを特徴とする請求項13に記載のビデオコンテンツ課金システム。
【請求項15】
前記ビデオサーバが受信したメニュー信号を、前記変調手段でテレビ放送に準拠した変調方式へ変調し、
前記テレビ回線を介して、前記クライアント端末へ送信したとき、
該クライアント端末が有するモニタ画面上で、一般のテレビ放送番組に係る電子番組表へ、前記メニュー信号からなる番組表を同時に表示可能とすると共に、
前記入力装置で該番組表に記載された前記ビデオコンテンツを選択可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載のビデオコンテンツ課金システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−142806(P2012−142806A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294572(P2010−294572)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(592173434)株式会社日本ビデオセンター (6)
【Fターム(参考)】