説明

ビデオデコーダ

【目的】装置規模を大規模化することなくアナログの複合ビデオ信号をノイズの抑制された輝度信号及び色差信号に変換することが可能なビデオデコーダを提供することを目的とする。
【構成】A/D変換後の複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色差成分を担う色差成分データを取得し、これら輝度成分データ及び色差成分データの各々にディザ処理を施したものをディジタルの輝度信号及び色差信号として出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログの映像信号をディジタル信号に変換して出力するビデオデコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、かかるビデオデコーダとして、入力されたアナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度・色信号に変換して出力するものが知られている(特許文献1の図3参照)。
【0003】
又、このようなビデオデコーダを、例えばPND(personal navigation device)に搭載したものが製品化されている。この際、PNDに搭載されている表示デバイス(例えば液晶ディスプレイ)としては、高画質が要求されないことから、表現可能な輝度階調数が低いものを採用することにより低価格化を図るようにしている。従って、ビデオデコーダ側の処理中に発生した1ビット分の誤差(以下、ノイズと称する)だけでも、人間の目に認識できる程度の画像乱れが発生してしまう場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−223417号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる問題を解決すべく為されたものであり、装置規模を大規模化することなくアナログの複合ビデオ信号を、ノイズの抑制された輝度信号及び色差信号に変換することが可能なビデオデコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴によるビデオデコーダは、アナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度信号及び色差信号に変換して出力するビデオデコーダであって、前記複合ビデオ信号をディジタルの複合ビデオデータに変換するA/D変換部と、前記複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色成分を担う色成分データ夫々分離抽出するYC分離手段と、前記輝度成分データ及び前記色成分データに基づいて色差成分を担う色差成分データを算出する色差処理手段と、前記輝度成分データ及び前記色差成分データの各々にディザ処理を施したものを前記輝度信号及び前記色差信号として出力する出力手段と、を有する。
【0007】
又、本発明の第2の特徴によるビデオデコーダは、アナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度信号及び色差信号に変換して出力するビデオデコーダであって、前記複合ビデオ信号をディジタルの複合ビデオデータに変換するA/D変換部と、前記複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色成分を担う色成分データ夫々分離抽出するYC分離手段と、前記輝度成分データ及び前記色成分データに基づいて色差成分を担う色差成分データを算出する色差処理手段と、前記輝度成分データ及び前記色差成分データ各々の内の前記輝度成分データのみにディザ処理を施したものを前記輝度信号として出力すると共に、前記色差成分データを前記ディザ処理に費やされる時間だけ遅延したものを前記色差信号として出力する出力手段と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、アナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度信号及び色差信号に変換するにあたり、A/D変換後の複合ビデオデータから分離抽出した輝度成分データ及び色差成分データに対してディザ処理を施すようにしている。これにより、小規模な構成にて、A/D変換部の変換誤差に伴うノイズを抑制させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明によるビデオデコーダの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す出力フォーマット変換部8の内部構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示す出力フォーマット変換部8の内部構成の他の一例を示す図である。
【図4】図1に示す出力フォーマット変換部8の内部構成の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
A/D変換後の複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色差成分を担う色差成分データを取得し、これら輝度成分データ及び色差成分データの各々にディザ処理を施したものをディジタルの輝度信号及び色差信号として出力する。
【実施例】
【0011】
図1は、本発明によるビデオデコーダの全体構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、かかるビデオデコーダは、クランプ回路1、アンプ2及びA/D変換器3からなるA/D変換部、同期検出部4、Y/C分離部5、輝度処理部6、色差処理部7、及び出力フォーマット変換部8から構成される。
【0013】
クランプ回路1は、入力されたアナログの複合ビデオ信号CVBSに対して、そのレベルを後段のA/D変換器3のダイナミックレンジに適合させるべきクランプ処理を施し、得られた複合ビデオ信号CV1をアンプ2に供給する。アンプ2は、かかる複合ビデオ信号CV1を所望に増幅して得られた複合ビデオ信号CV2をA/D変換器3に供給する。
【0014】
A/D変換器3は、複合ビデオ信号CV2をサンプリングしてこれを10ビットのディジタルの複合ビデオデータVDに変換して、Y/C分離部4及び同期処理部5の各々に供給する。
【0015】
同期検出部4は、複合ビデオデータVD中から同期信号を検出し、検出された同期信号を同期信号SYCとして出力フォーマット変換部8に供給する。
【0016】
Y/C分離部5は、複合ビデオデータVDから輝度成分及び色成分を夫々分離し、輝度成分を示す10ビットの輝度データYYを輝度処理部6に供給すると共に、上記した色成分に対応した10ビットの色データC及び輝度データYYを色差処理部7に供給する。
【0017】
輝度処理部6は、輝度データYYにて示される輝度レベルを調整して得られた10ビットの輝度データYを出力フォーマット変換部8に供給する。
【0018】
色差処理部7は、色データCによって表される青色成分から輝度データYYにて示される輝度レベルを減算したものを色差データCbとして生成すると共に、色データCによって表される赤色成分から輝度データYYにて示される輝度レベルを減算したものを色差データCrとして生成する。色差処理部7は、夫々が8ビット又は10ビットからなる色差データCb及びCrを出力フォーマット変換部8に供給する。
【0019】
出力フォーマット変換部8は、同期信号SYCに応じて、輝度データY、色差データCb及びCrを、以下の如く赤色信号R、緑色信号G及び青色信号Bに変換する。更に、出力フォーマット変換部8は、かかる同期信号SYCに応じて、これら輝度データY、色差データCb及びCrを多重化した輝度色差多重化信号YCbCrを出力する。
【0020】
図2は、出力フォーマット変換部8の内部構成の一例を示す図である。
【0021】
図2に示す出力フォーマット変換部8は、色差/RGB変換部81、RGBディザ処理部82、Yディザ処理部83、Cbディザ処理部84、Crディザ処理部85及びBT656フォーマット変換部86からなる。
【0022】
色差/RGB変換部81は、輝度処理部6から供給された10ビットの輝度データYと色差処理部7から供給された夫々10ビットの色差データCb及びCrとに基づき、夫々が8ビットからなる赤色データRD、緑色データGD及び青色データBDを生成して、RGBディザ処理部82に供給する。
【0023】
RGBディザ処理部82は、例えば4行×4列分の画素(R、G、Bトリオで1画素)からなる単位画素ブロック毎に、その単位画素ブロック内の各画素に夫々異なるディザ値(例えば2ビットで表される値)を割り当てたディザマトリクスを用いて、色差/RGB変換部81から供給された夫々8ビットの赤色データRD、緑色データGD及び青色データBDに対して以下の如き処理を施す。つまり、RGBディザ処理部82は、上記の如きディザマトリクスにて示される各画素毎のディザ値をその画素に対応した赤色データRD、緑色データGD及び青色データBDの各々に加算し、夫々の加算結果から下位2ビット分を間引くことにより、夫々が6ビットからなる赤色信号R、緑色信号G及び青色信号Bを出力する。尚、下位2ビットとは、最下位ビットと、この最下位ビットよりも1ビット分だけ上位のビットと、の2ビット分のことである。かかるディザ処理により、RGBディザ処理部82は、6ビットでも8ビット相当の階調を表現し得る赤色信号R、緑色信号G及び青色信号Bを生成するのである。
【0024】
Yディザ処理部83は、上記の如きディザマトリクスに基づき、輝度処理部6から供給された10ビットの輝度データYに対して以下の如き処理を施す。つまり、Yディザ処理部83は、上記ディザマトリクスにて示される各画素毎のディザ値を、その画素に対応した10ビットの輝度データYに加算し、その加算結果から下位2ビット分を間引くことにより、8ビットの輝度データYを生成する。かかるディザ処理により、Yディザ処理部83は、8ビットでも10ビット相当の階調を表現し得る輝度データYを生成する。そして、Yディザ処理部83は、この8ビットの輝度データYをBT656フォーマット変換部86に供給する。
【0025】
Cbディザ処理部84は、上記の如きディザマトリクスに基づき、色差処理部7から供給された10ビットの色差データCbに対して以下の如き処理を施す。つまり、Cbディザ処理部84は、上記ディザマトリクスにて示される各画素毎のディザ値を、その画素に対応した10ビットの色差データCbに加算し、その加算結果から下位2ビット分を間引くことにより、8ビットの色差データCbを生成する。かかるディザ処理により、Cbディザ処理部84は、8ビットでも10ビット相当の階調を表現し得る色差データCbを生成する。そして、Cbディザ処理部84は、この8ビットの色差データCbをBT656フォーマット変換部86に供給する。
【0026】
Crディザ処理部85は、上記の如きディザマトリクスに基づき、色差処理部7から供給された10ビットの色差データCrに対して以下の如き処理を施す。つまり、Crディザ処理部85は、上記ディザマトリクスにて示される各画素毎のディザ値を、その画素に対応した10ビットの色差データCrに加算し、その加算結果から下位2ビット分を間引くことにより、8ビットの色差データCrを生成する。かかるディザ処理により、Crディザ処理部85は、8ビットでも10ビット相当の階調を表現し得る色差データCrを生成する。そして、Crディザ処理部85は、この8ビットの色差データCrをBT656フォーマット変換部86に供給する。
【0027】
BT656フォーマット変換部86は、輝度データY、色差データCb及びCr各々を、ITU−R(International Telecommunication Union Radiocommunications Sector)にて勧告されているBT.656に基づいて多重化し、これを8ビットの輝度色差多重化信号YCbCrとして出力する。
【0028】
ここで、上記RGBディザ処理部82、Yディザ処理部83、Cbディザ処理部84及びCrディザ処理部85各々のディザ処理によれば、A/D変換部での変換誤差に伴って生じるノイズが抑制される。
【0029】
すなわち、クランプ回路1でのDCレベルの微変動を主要因とするA/D変換部の変換誤差によると、A/D変換器3の出力である複合ビデオデータVDの例えば下位2ビットに変動が生じる。つまり、複合ビデオデータVD中の下位2ビット分に、A/D変換部の変換誤差に伴うノイズが重畳されるのである。ディザ処理部(82〜85)では、ディザ値の加算後、そのノイズが重畳される下位2ビット分を間引くようにしている。よって、その下位2ビットに生じたノイズによるノイズピークが抑制され、ノイズが目立たない輝度色差多重化信号YCbCr、赤色信号R、緑色信号G及び青色信号Bが得られるようになる。この際、A/D変換部での変換誤差に伴うノイズをディザ処理によって低減させるようにしたので、隣接するフレーム同士のデータ比較によってノイズリダクションを行うような処理を実施する場合に比して、その装置規模を小規模化することが可能となる。又、上記した如きディザ処理によれば、画面全体に亘り輝度レベルと色差レベルとが一定となる、いわゆるラスタ映像等の静止画表示時において、そのノイズの低減効果が大となる。
【0030】
尚、上記実施例における色差/RGB変換部81としては、夫々10ビットの輝度データY、色差データCb及びCrを、8ビットの色データ(RD、GD、BD)に変換するものを採用しているが、10ビットの赤色データRD、緑色データGD及び青色データBDに変換するものを採用しても良い。この際、RGBディザ処理部82としては、夫々が10ビットの赤色データRD、緑色データGD及び青色データBDに対して上記したようなディザ処理を施して、夫々8ビットの赤色信号R、緑色信号G及び青色信号Bを生成するものを採用する。これにより、合計24ビットのRGB信号(R:8ビット/G:8ビット/B:8ビット)を提供することが可能となる。
【0031】
又、出力フォーマット変換部8の内部構成としては、図2に代わり図3の構成を採用することにより、その回路規模を更に縮小化することが可能となる。
【0032】
図3に示す内部構成を有する出力フォーマット変換部8では、図2に示すCbディザ処理部84に代えて遅延回路91、Crディザ処理部85に代えて遅延回路92を採用した点を除く他の構成(色差/RGB変換部81、RGBディザ処理部82、Yディザ処理部83、BT656フォーマット変換部86)は、図2に示すものと同一である。
【0033】
図3において、遅延回路91は、色差処理部7から供給された8ビットの色差データCbを所定期間だけ遅延させたものを色差データCbとして、BT656フォーマット変換部86に供給する。遅延回路92は、色差処理部7から供給された8ビットの色差データCrを所定期間だけ遅延させたものを色差データCrとして、BT656フォーマット変換部86に供給する。尚、所定期間とは、Yディザ処理部83に輝度データYが供給されてから、この供給された輝度データYに応じた輝度データYが出力されるまでに費やされるYディザ処理部83での処理時間と同一の期間である。
【0034】
すなわち、図3に示す構成では、輝度データY、色差データCb及びCrを多重化して出力するにあたり、これら輝度データY、色差データCb及びCrの内の輝度データYに対してのみ、A/D変換部での変換誤差に伴って生じるノイズを抑制させる為のディザ処理を施すようにしたのである。
【0035】
つまり、視覚上において色の認識度は輝度の1/100程度であり、例え色成分にノイズが生じていても認識されにくいこと、並びにA/D変換誤差の主要因となるクランプ回路1でのDCレベルの微変動は輝度信号にのみ影響を及ぼすことから、輝度データYのみにノイズ低減の為のディザ処理を施すようにしたのである。
【0036】
図3に示す構成によれば、図2に示す構成に対して、遅延回路91及び92が付加されるものの、これら遅延回路91及び92よりも大規模な回路構成となるCbディザ処理部84及びCrディザ処理部85が不要となる分だけ、全体の構成が小規模化される。
【0037】
又、出力フォーマット変換部8の内部構成としては、図3に示すものに代えて図4の構成を採用することにより、更なる回路規模の縮小化が可能となる。
【0038】
図4に示す内部構成を有する出力フォーマット変換部8は、Yディザ処理部101、遅延回路102、遅延回路103、色差/RGB変換部104及びBT656フォーマット変換部105からなる。
【0039】
Yディザ処理部101は、例えば4行×4列分の画素(R、G、Bトリオで1画素)からなる単位画素ブロック毎に、その単位画素ブロック内の各画素に夫々異なるディザ値(例えば2ビットで表される値)を割り当てたディザマトリクスを用いて、輝度処理部6から供給された10ビットの輝度データYに対して以下の如き処理を施す。つまり、Yディザ処理部101は、上記ディザマトリクスにて示される各画素毎のディザ値を、その画素に対応した10ビットの輝度データYに加算し、その加算結果から下位2ビット分を間引くことにより、8ビットの輝度データYを生成する。かかるディザ処理により、Yディザ処理部101は、8ビットでも10ビット相当の階調を表現し得る輝度データYを生成する。そして、Yディザ処理部101は、この8ビットの輝度データYを色差/RGB変換部104及びBT656フォーマット変換部105の各々に供給する。
【0040】
遅延回路102は、色差処理部7から供給された8ビットの色差データCbを所定期間だけ遅延させたものを色差データCbとして、色差/RGB変換部104及びBT656フォーマット変換部105の各々に供給する。遅延回路103は、色差処理部7から供給された8ビットの色差データCrを所定期間だけ遅延させたものを色差データCrとして、色差/RGB変換部104及びBT656フォーマット変換部105の各々に供給する。尚、所定期間とは、Yディザ処理部101に輝度データYが供給されてから、この供給された輝度データYに応じた輝度データYが出力されるまでに費やされるYディザ処理部101での処理時間と同一の期間である。
【0041】
色差/RGB変換部104は、Yディザ処理部101から供給された8ビットの輝度データY、遅延回路102から供給された8ビットの色差データCb、及び遅延回路103から供給された8ビットの色差データCrに基づき、夫々が6ビットからなる赤色信号R、緑色信号G及び青色信号B各々を生成して出力する。
【0042】
BT656フォーマット変換部105は、輝度データY、色差データCb及びCr各々を、ITU−Rにて勧告されているBT.656に基づいて多重化し、これを8ビットの輝度色差多重化信号YCbCrとして出力する。
【0043】
このように、図4に示す構成においても図3に示す構成と同様に、Y/C分離して得られた輝度データY、色差データCb及びCrの内の輝度データYに対してのみ、上述した如きノイズを抑制させる為のディザ処理を施すようにしている。ただし、図4に示す構成では、このディザ処理の施された輝度データY、及びディザ処理の施されていない色差信号(Cb、Cr)に基づき、RGB変換(104)と共にBT656フォーマット変換(105)を行うようにしている。
【0044】
よって、図4に示す構成によれば、図3の如きRGB変換後の色データ(RD、GD、BD)に対してディザ処理を施すような構成に比して、RGBディザ処理部82が不要となる分だけ、回路規模を小規模化することが可能となる。
【符号の説明】
【0045】
1 クランプ処理部
3 A/D変換部
5 Y/C分離部
8 出力フォーマット変換部
81,104 色差/RGB変換部
82 RGBディザ処理部
83,101 Yディザ処理部
84 Cbディザ処理部
85 Crディザ処理部
86,105 BT.656フォーマット変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度信号及び色差信号に変換して出力するビデオデコーダであって、
前記複合ビデオ信号をディジタルの複合ビデオデータに変換するA/D変換部と、
前記複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色成分を担う色成分データ夫々分離抽出するYC分離手段と、
前記輝度成分データ及び前記色成分データに基づいて色差成分を担う色差成分データを算出する色差処理手段と、
前記輝度成分データ及び前記色差成分データの各々にディザ処理を施したものを前記輝度信号及び前記色差信号として出力する出力手段と、を有することを特徴とするビデオデコーダ。
【請求項2】
前記出力手段は、単位画素ブロック毎に、当該単位画素ブロック内の各画素に予め割り当てられているディザ値をその画素に対応した前記輝度成分データ及び前記色差成分データの各々に加算し、当該加算の結果から前記A/D変換部による変換誤差に伴うノイズが重畳される下位ビット群を間引いたものを前記輝度信号及び前記色差信号として出力することを特徴とする請求項1記載のビデオデコーダ。
【請求項3】
前記出力手段は、前記輝度信号及び前記色差信号を多重化して出力することを特徴とする請求項1記載のビデオデコーダ。
【請求項4】
アナログの複合ビデオ信号をディジタルの輝度信号及び色差信号に変換して出力するビデオデコーダであって、
前記複合ビデオ信号をディジタルの複合ビデオデータに変換するA/D変換部と、
前記複合ビデオデータから輝度成分を担う輝度成分データ及び色成分を担う色成分データ夫々分離抽出するYC分離手段と、
前記輝度成分データ及び前記色成分データに基づいて色差成分を担う色差成分データを算出する色差処理手段と、
前記輝度成分データ及び前記色差成分データ各々の内の前記輝度成分データのみにディザ処理を施したものを前記輝度信号として出力すると共に、前記色差成分データを前記ディザ処理に費やされる時間だけ遅延したものを前記色差信号として出力する出力手段と、を有することを特徴とするビデオデコーダ。
【請求項5】
前記出力手段は、単位画素ブロック毎に、当該単位画素ブロック内の各画素に予め割り当てられているディザ値をその画素に対応した前記輝度成分データに加算し、当該加算の結果から前記A/D変換部の変換誤差に伴うノイズが重畳される下位ビット群を間引いたものを前記輝度信号として出力することを特徴とする請求項4記載のビデオデコーダ。
【請求項6】
前記出力手段は、前記輝度成分データ及び前記色差成分データに基づき赤色成分を表す赤色信号、緑色成分を表す緑色信号及び青色成分を表す青色信号を生成して出力する手段を更に含むことを特徴とする請求項4記載のビデオデコーダ。
【請求項7】
前記出力手段は、前記輝度信号及び前記色差信号を多重化して出力することを特徴とする請求項4記載のビデオデコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−49669(P2011−49669A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194509(P2009−194509)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】