説明

ビデオ通信のための方法ならびにシステム

特定の金融商品に関する顧客のニーズを解決するため、顧客を認証し、識別し、ライブの双方向ビデオコミュニケーションを介して、対象分野の専門家と当該顧客を接続するための顧客に対するセールスおよびサービスツールならびに方法である。

【発明の詳細な説明】
【関連出願のデータ】
【0001】
本出願は、2006年4月17日に出願済みの米国仮特許出願番号60/792、348に基づいて優先権を主張するものであり、全体が参照のためここに取り込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般に、通信方法ならびにシステムに関する。限定する目的ではないが、本発明は、より具体的に述べると、ビデオ通信のための方法ならびにシステムに関する。限定する目的ではないが、本発明は、さらに具体的に述べると、顧客を認証し、迅速に識別し、ライブの双方向ビデオ通信を介して、対象となる分野の専門家と当該顧客を接続するための顧客セールスおよびサービスツールならびに方法に関する。
【背景技術】
【0003】
顧客関係は、それぞれ多くの異なる側面を有している。長期間にわたる区別(Differentiation)は、買い物に対するモチベーション、特定のサービスまたは購入理由、ならびに、顧客の意思決定プロセスを推進する他の様々な変数によって変化する。従来、顧客への販売ならびにサービスのプロセスは、主として対面または電話、あるいは、インターネットによってなされていた。電話による、ならびに、より具体的には、対面による通信において、顧客が販売担当者と話す際、かかる販売担当者は、顧客によりなされる広範囲に及ぶ質問に圧倒されてしまう場合もある。このことは、かかる販売担当者が特定の規則についての知識を有し、多様な製品に関する詳細な情報を提供することになっている場合に、特にいえることである。販売担当者がすぐに回答出来ないと、顧客は当惑し、不満を感じる。顧客は、しばしば個人的な対面でのやりとりを希望し、ある場所で製品を購入後に、同じ場所で期待するようなサービスを受けることができないことが理解できない。他方、特にコスト面からみると、組織は、その顧客にサービスを提供するため、その専門家の全員を常にそれぞれの場所に配置しておくことは合理的ではない。
【0004】
したがって、顧客に対して、高コスト効率で顧客のニーズを最も充足する事が可能な対象分野の専門家との対面式の体験を提供するためのシステムならびに方法についてのニーズがある。
【0005】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【0006】
金融サービス会社等の大きな組織を通じて提供される製品ならびにサービスの多様性から、顧客に正しいサービスを提供するのに必要なあらゆるニュアンスまで完全に精通することは、個人またはグループにとってほぼ不可能である。本発明は、必要に応じて、どの分野にも“集中(beamed)”する高度に訓練されたプロフェッショナル達のチームを有することによって、より複雑なサービスの取引を効率的に完了することを可能にする。また、本発明の実施形態は、いずれの部門の製品であっても、どの部門においてもサービスすることを可能にする。また、本発明の実施形態は、大きな法人顧客、および、場合によっては、正味財産の大きいプライベートバンクの顧客の自宅に設置してもよい。本発明の実施形態は、彼らの自宅のパーソナルコンピュータ、彼らの職場の、あるいは、モール、小売店等の金融機関以外の場所にあるコンピュータと同じ能力を有することにより、顧客が正しい専門家にたどり付くことを可能にする。本発明は、顧客が後で戻って来るものとは対照的に、一回で完結する(once and done)顧客の問題を解決する。
【0007】
本発明の実施形態は、適切な時点で正しい専門家への一瞬でのあるいは迅速なアクセスを提供する双方向通信手段であり、これにより、ややもすれば顧客のネガティブな経験を、ポジティブな販売ならびにサービスのチャンスに転換することが可能となる。更なる長所として、本発明の実施形態は、費用対効果が高く、組織の価値を高める用途(トレーニング、通信、セキュリティー、獲得サポート、遠隔での顧客身元照会、遠隔での販売ならびにサービス等)を有している。
【0008】
本発明の他の実施形態は、本物の双方向テレビによって効果的で自然な顧客経験を提供する。更なる実施形態においては、他の双方向映像のソースと異なり、本発明は、ビデオまたは音声待ち時間なしで、放送品質の双方向ビデオをオファーする。また、本発明の実施形態は、コールセンターに近似する環境として機能する能力を含む他の多くの機能を有している。
【0009】
本発明の更なる実施形態は、毎秒30フレームの映像を安定的に含んでおり、ボタンに触れるだけで適切な専門技術がある人物を顧客の前に配置する能力を提供する。顧客(あるいは顧客を補助する担当者)は、正しい専門家と連絡を取るため、例えば、銀行業務に関連するものとして、“証券口座”、“ビジネスのためのキャッシュマネージメント”等に触れることが可能である。相手側は、映像を介し、顧客が、彼/彼女が実際に誰かと話していると感じるような、向かい合って会うことができる専門家である。かかる顧客には、彼らの選んだ言語、例えば、英語またはスペイン語でサービスを受けるという選択枝もある。
【0010】
本発明の他の実施形態は、ユーザーを確認し、認証し、および/または、そうでなければ識別する。従来の方法によりユーザーを認証することは、遠くからでも容易ではなく、対面でさえも容易ではないが、本発明のある実施形態は、個人情報を尋ねることなくユーザーを識別するため、顔および/または音声認識を実行する。様々な質問をしなくても、一目で顧客を識別し、対応することで、顧客の満足度を向上させることが可能となる。また、本発明の実施形態は、担当者のスクリーン上に顧客の情報が現れるよう、顔認識および/または音声認識を一体化する。さらに、ユーザーは、彼/彼女のスクリーンで、担当者に関する記述データを見ることもできる。
【実施形態の詳細な説明】
【0011】
本発明について添付の図面を参照しつつ説明する。
【0012】
ここで、本発明の実施形態について詳細に説明する。それぞれの例は、発明を説明するためになされ、発明を限定するためのものではない。本発明の範囲を逸脱することなく、本発明についてさまざまな修正、変更を施すことは、当業者に明らかである。例えば、さらに別の実施形態を得るため、ある実施形態の一部として説明される特徴を他の実施形態に用いることが可能である。したがって、本発明は、発明の範囲に入る、かかる修正および変更をカバーすることを意図している。
【0013】
本発明は、手の届く専門家の範囲を拡大し、彼らの販売ならびにサービスの専門知識が、クライアントとの関係を強化するか、あるいは、競争者にビジネスを持って行かれてしまうかの相違を意味する場合に、一つの場所において彼らがより多くの顧客と接することを可能とする。本発明の実施形態は、組織の支店の人員が、リアルタイムで専門家の知識に触れることを本質的に妨げる地理的障壁を除去し、顧客を獲得するプロセスにおける環境においてもそれを同様に行う。本発明を用いると、“専門家による顧客アドバイス”は、顧客が電話を介して誰のものともわからない声(disembodied voice)と話しをするもの、である必要はない。顧客は、支店においてなされた質問に対する“一旦、我々の専門家のうちの一人と話した後に、ご返事いたします”という答えを、受け入れる必要がない。これに代え、例えば、顧客は、彼または彼女があたかも専門家の目の前に座っているような仮想的なミーティングの経験を作り出す電子的環境において、専門家と直接会うことができる。物理的な握手を交わすことを除いて、組織の専門家は、支店レベルにおいて、顧客に対して彼らの才能、知識と経験の全てを届ける事が可能である。ここで用いられる“リアルタイム”という文言は、ほぼ(実質的な)リアルタイムを含むことに注意すべきである。
【0014】
図1Aは、本発明の実施形態についてのシステム構成を示している。それには、パーソナルコンピュータ等のインターフェース装置11Aから11C、タブレット、現金自動預け払い機(ATMs)、キオスク(kiosks)、個人用デジタル補助装置(PDAs)、無線装置、ビデオ電話等が含まれている。関連する装置は、ビデオカメラ12、(スピーカー付の)モニター13、(ソフトウエアに沿って処理を行うための)プロセッサ14、(キーボード、タッチスクリーン等の)入力装置15、(指紋、虹彩スキャン、顔認証、音声認識等の)生体認証装置16A、プリンター16B、スキャナー16C、預け入れ/支払い装置16D、カードリーダー16E、PINパッド/電子署名キャプチャ16F、リモートカメラコントローラ16Gならびに他の装置16Hを含むが、これらに限定されない。インターフェース装置のユーザー17Aから17Bは、既存ならびに見込み客、サービスならびに販売員、従業員、マネージャー、個人のグループ等のエンティティーを含むが、これらに限定されない。通信ネットワーク18は、インターフェース装置、(プロセッサ、ソフトウエア等を含む)サーバー19A、ならびにデータベース19Bにリンクしている。かかる通信ネットワークは、インターネット、イントラネット、無線ネットワーク、既存の電話ネットワーク等を含むようにしてもよいが、これらに限定されない。図1Bは、本システムのユーザーとしての顧客と対象となる分野の専門家との間の、双方向ビデオ通信プロセスの実施形態を示している。
【0015】
前記システムのある実施形態は、リアルタイムまたはほぼリアルタイムでの双方向、広帯域品質の映像を提供する。システムのユーザーに提供されたかかる映像は、持続レート、一例として、二点間ならびにマルチポイント環境の両方において毎秒30フレーム(60フィールド)の持続率を有する全二重の映像ならびに音声を含んでいる。顧客が、自宅またはオフィスから低い接続速度のサービスを用いている場合、かかる能力は、低いレベルの映像ならびに音声品質を含むことになる。
【0016】
前記インターフェース11は、現金自動預け払い(ATM)システム等のシステムと提携する“小型の支店(Mini Branch)”を含んでもよい。また、当該インターフェース11は、銀行、家庭、オフィス、ならびに、職場における銀行(bank-at-work locations)等の他の非銀行チャンネル(non-bank channel)に位置するようにしてもよい。前記“小型の支店”システムの実施形態は、ライブ映像、双方向映像を介して顧客17Aとやりとりを行いつつ、預け入れを受け取り、現金を払い出し、口座を開設し、口座サービスを行う。
【0017】
本発明の実施形態は、旧式のシステム(legacy systems)を組み込むようにしてもよい。ユーザーは、異なる旧式のシステムを使ってもよいが、結合力があり統合された存在感(cohesive and integrated presence)を伝えるため、本発明は、ユーザが異なるシステムを用いることを可能にする。本発明の特定の実施形態は、構内電話交換機(PBX)等の切換システムと同様に動作する。本発明は、例えば、顧客17Aに対してサービスの提供が可能な、次に利用可能な専門家17Bを検索し、見つける。
【0018】
本発明のある実施形態において、“あなたは、住宅ローンについて誰かと話したいですか?”等の質問にユーザー17Aが回答可能とするため、タッチスクリーン等の入力装置15が設けられている。かかるユーザーは、彼/彼女を住宅ローンの専門家に連れて行き、当該専門家をライブの双方向映像を介して拘束するための“はい”を選択してもよい。また、本発明の実施形態は、ユーザー17Aが、“住宅ローンを組む”、“住宅ローンを変更する”あるいは“住宅担保ローンを組む”とだけ言えばいいように、音声認識兼音声自動応答装置19Cを組み込んでいる。
【0019】
本発明の更なる実施形態は、インターフェース11として動作する無線通信を用いた、持ち歩き可能タブレット(walk-around tablet )を含んでいる。サービス担当者は、タブレットを持って歩き回ることができ、顧客17Aが支店に入ってくると、かかる担当者は、顧客が有する問題に対してよりよい回答をすることが可能な専門家17Bのライブ映像を届けるため、持ち歩き可能タブレットを用いることができる。
【0020】
また、本発明の実施形態は、データベース19B中に双方向のビデオ映像を記録し、保存する。かかる映像は、例えば、デジタル的に保存され、適切な期間、記録として維持される。保存は、ハードドライブ型システムによってもよく、映像は、MPEGファイルとして保存するようにしてもよい。他の実施形態においては、書類、ATMカード等を遠くで印刷するためのプリンター16B、ならびに、小切手、書類、紙幣、身分証明カード等を読み取るためのスキャナー16Cが存在する。追加の装置としては、クレジットおよびデビットカード等の磁気ストライプおよび/またはスマートカードを読み取るためのカード読み取り機16Eを含んでいる。また、顧客が書類の特定の行または手紙の段落を見せることができ、顧客のエージェントが顧客の書類を拡大することができるよう、リモートカメラコントローラ16Gが設けられる。
【0021】
本発明の実施形態は、セキュリティーならびに識別能力を強化する機能も含んでいる。ここで、顧客21の身元照会に関する図2を参照すると、顧客の画面22がファイル上にある場合、顧客の識別は、音声電話と違い、経歴について一連の質問をするのではなく、システム上で彼/彼女を見ることによって確認され、あるいは、それに代えて、質問および視認の両方を用いるようにしてもよい。これは、顔、指紋、虹彩、音声等の顧客の身元を確認する様々な生体認証プロセスならびに他の確認装置を通じて達成することもできる。
【0022】
電話を通じて行われる伝統的な取引において、人は、母の旧姓とアカウント番号を不正に用いることにより、彼自身を不正に特定することが可能であった。自身を不正に特定している人物は、ビデオカメラ23を用いて顔認知技術24を逃れることも可能であった。カメラが既知の位置、例えば、銀行の入り口に存する実施形態においては、彼らが銀行内に入って行き、顧客が出納係25の処に達すると、当該出納係25は、その特定の顧客21についての画面22を表示しておくので、本発明の顔認識機能はかかる顧客21を識別する。銀行のロビーにいる他人が耳にすることが可能な個人情報を尋ねるのではなく、顔認識24が用いられる。この迅速なサービスにより、顧客21が親しく接遇され、より迅速なアシストを受けることが可能な点で、顧客の満足度を向上させる。
【0023】
顧客21が、映像を通じて対象分野の専門家とやりとりする場合、当該顧客21は、彼の運転免許証を見せることによって身元を証明してもよい。映像の他の側にいる専門家は、その運転免許証を実際に見ることができ、それを人物の顔の画像22と比較することができる。また、顧客は、身分証明カードをスキャニングし、専門家に情報を転送するため付属のスキャナー16Cを用いることができる。これを認証に代えることも可能である。本発明は、かかる認証を可能にするために、高解像度の映像を含んでいる。インターネットを伴う本発明の別の実施形態においては、顧客21の身元認証を自宅ですることができる。支店まで足を運ぶ必要がないよう、顧客の身分証明書のフォームのスナップショットを撮るようにしてもよい。
【0024】
ここで、図3を参照すると、書類をコラボレーション(document collaboration)させるための分割回線容量(split bandwidth)が提供され、これにより、例えば、パワーポイントによるプレゼンテーションまたは金融シュミレーションあるいはビデオ(ストリーミングビデオ、DVD等)31が、専門家32が当該顧客に対して話しをしているライブ映像とともに顧客に示される。かかるビデオ画像は、DVD、VHS放送品質のカメラ等のいずれの映像源からのものであってもよい。かかる専門家も、自身のパーソナルコンピュータから、インターネットサイトのライブデモンストレーション等のどのようなものを示すようにしてもよい。当該専門家は、同じデスクあるいはインターフェース装置からの映像ならびに電話の両方を途切れなく処理する能力も有しており、これにより、効率が向上する。顧客は、まるで彼/彼女が専門家と向かい合って座っているように感じる。
【0025】
本発明の実施形態は、担当者が顧客とともに書類を検査し、顧客が書類を実行に移し、かかる実行を記録することを許可するとともに、実行された書類を様々な方法(例えば、ファックス、電子メール)により前記担当者に送信する方法も提供する。
【0026】
本発明の実施形態は、マルチポイント機能(multipoint capabilities)も提供する。図4を参照すると、顧客42と話しをしている専門家41は、画面上に第2の専門家43を招き入れ、友好的な引き継ぎ(warm handoff)44を実行し、次に、顧客の許可の下、セッション45を引き継ぐ第2の専門家に当該セッションを引き継ぐ。また、一人の人物がシステム上ですべての個人に放送することができ、あるいは、双方向通信のため、システム上のいずれの数のノードを接続することもできる。
【0027】
本発明の実施形態は、参加人数が無制限であり、したがって、一の顧客セッション中に販売ならびにサービスを処理可能である等の顧客にとって様々な懸念がある、マルチポイント通信も可能にする。また、当座預金口座についてサービスの問題を有する顧客42が支店を訪れた場合、顧客はスタンドアローン端末に行き、例えば、“小切手を振りだす(checking)”ボタンを押し、小切手の専門家41とのライブの映像による接続を得る。顧客が住所変更したことを述べた場合、前記小切手の専門家41は、“どうして住所変更されたんですか?”と尋ねる。そうすると、顧客は、“実は、この間結婚しましてそれで引っ越したんです”と答える。前記専門家は、“それはおめでとうございます。ところで、配偶者や将来のご家族を守るための生命保険に加入されていますか?”と言うでしょう。そうすると、顧客は、“いいえ、興味はあるんですが”と言うことでしょう。これに対し、前記小切手の専門家は、保険の専門家43を招き入れる。この後、かかる保険の専門家43および元の専門家41とが顧客と話しをし、前記元の専門家41は、セッションにとどまっても、そこから外れるようにしてもよい。
【0028】
さらに、本発明は、インテリジェント・ルーティング(intelligent routing)を用いている。顔認証を用いることにより、例えば、カスタマーサービスを行う係員によって、顧客についての情報を引き出すようにしてもよい。本発明の実施形態は、インテリジェント・ルーティングを提供しており、これにより、システムは、だれが特定の顧客と取引するのに最も良いカスタマーサービス担当者かを自動的に判断し、その販売担当者にその顧客を回す。かかるルーティングは、誰が、当該特定の顧客と最後にやりとりした係員だったか等の様々な要素に基づいて行われる。
【0029】
本発明の実施形態においては、バックチャネルボイス機能(Backchannel Voice feature)も提供される。本発明は、個人的な通信のための複数のボイスチャネルをオファーする。例えば、顧客と話しをしている販売担当者41は、当該担当者が背後で補助を受けていたことを顧客に気づかれることなくリアルタイムで指導を受けること44も可能である。他の例は、2人のシニアマネージャー41、43が、通話中、互いに私的なやりとりをする機能を用いて複数の場所で会議を開くものであってもよい。ライブのビデオ画面上から彼自身がいなくなる必要がある場合、彼は、顧客を保留状態で待たせ、彼らに静止画あるいは広告等の動画スクリーンを表示し、その後、顧客との会話に戻る機能を有している。顧客が訪問して、ビジー信号を得る場合、当該顧客は、専門家が空いた場合に顧客との連絡を取るため、電話でのボイスメールと同様のビデオメールを残すことができる。
【0030】
本発明の実施形態は、他の会議システムを用いた個人からの入力を受け付ける。また、映像技術を用いることができない個人であっても、音声専用モードでセッションに参加可能である。
【0031】
本発明のさらに別の実施形態は、コールセンターを介して配達されるビデオサービスを含んでいる。図5を参照すると、コールセンター51は、例えば、ルーティングならびに処理能力を有する通信ハブであってもよい。かかるコールセンター51は、発信元52から信号を受け取り、それらを意図された目的地53に対し処理する。この構成は、セキュリティーならびに守秘性を提供する。前記コールセンター51は、さらに、ビデオ通信処理の様々な態様をカスタマイズする能力をオファーする。ネットワーク運営センターの技術者達は、現場において、処理機器に対するソフトウエアの更新を遠隔的に行うとともに、コールセンター51から監視を行い、トラブル解決作業を行うことが可能である。
【0032】
本発明の実施形態は、本発明が装備された全ての物理的拠点と組織の様々な“基地(silos)”を結合するものである。また、本発明のある実施形態は、インターネット上で動作するコールセンター51を用いることを要する。インターネットベースのコーデックを用いると、インターネットの使用者は、迅速に望ましい時間で適切な専門家53にアクセスすることが可能となる。
【0033】
本発明の更に別の実施形態は、予めプログラムされたカスタムメニューグラフィックスにより、ボタンに触れるのと同じくらい簡単に正しい相手または複数の相手に達することが可能な、イージーコネクトアクセス(easy connect access)を含んでいる。図6を参照すると、本発明のある実施形態は、ユーザーが簡単に認識可能なオプション61をユーザーに提供するスクリーンまたはキーボード15を含んでいる。その表示は、例えば2つの当初オプション、“個人(consumers)”または“法人(business)”を提示するようにしてもよい。次にユーザーは、“個人”に触れる。かかる選択から、更なるオプションが表示され、それには“小切手を発行”、“住宅ローン”、“預金口座”、“証券口座”等を含んでもよい。次に、ユーザーは、“住宅ローン”61Aを選択してもよく、更に選ぶべき特定のオプションがあってもよい。ユーザーが、彼/彼女の興味がある分野を認識した時点で、適切な人物62がライブでスクリーン上に現れる。さらなる実施形態は、特定の場所あるいは正確な専門性よりむしろ、次に利用できるエージェントを捜して、電話をかけることができる機能を有する、次に利用可能なエージェント61Bを含んでいる。
【0034】
本発明の実施形態は、インタラクティブな双方向のタウンホール・ミーティングならびに従業員が上級マネージャーと会って話しをすることが可能な社内会議等の通信を行うことも許容する。本発明は、コンバージョン期間(conversion periods)の間に新たに獲得したビジネスのロケーションに対し、通信、トレーニング、オペレーションのサポートならびにフィードバックが提供される、獲得サポートアプリケーションも含んでいる。他の実施形態は、トレーニング機能を含んでいる。本発明は、例えば、従業員ならびに彼らのマネージャーのための仮想の講堂を提供する。放送品質による双方向のビデオコミュニケーション環境のため、従業員とトレーナーは、高価な旅行または引越し(residency commitments)を必要とすることなく教育的な場を作り出すため、相互に対話し意見交換することができる。
【0035】
図7を参照すると、本発明のある実施形態は、リアルタイムに双方向の映像および音声通信を通じて顧客に応答する方法であって、顧客を認証するステップ71と、前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させるステップ72と、第1金融商品に関する前記顧客のニーズを確認するステップ73と、前記顧客の前記ニーズを解決するため、前記ニーズと、前記第1の金融商品について経験を有する第1の専門家を結びつけるステップ74と、通信ネットワークを通じ、顧客端末における前記顧客を前記第1の専門家に接続するステップであって、当該顧客と当該第1の専門家が、前記通信ネットワークを通じて、通信することをライブの双方向映像で示すステップ75と、前記顧客の前記ニーズを解決するため、リアルタイムの回答を提供するステップであって前記顧客端末ならびに前記第1の専門家は、地理的に離れているステップ76と、を備えている。
【0036】
ここでは、本発明の実施形態を説明した。これらの例は、単に発明の例示にすぎないことが理解される。当業者にとって、多くの変更ならびに修正が可能であることは明らかなことである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】図1Aは、本発明の一実施形態のシステム構成を示している。
【図1B】図1Bは、本発明の一実施形態のシステム構成を示している。
【図2】図2は、顔認識を用いた本発明の一実施形態を示している。
【図3】図3は、分割表示機能を提供する本発明の一実施形態を示している。
【図4】図4は、マルチポイント機能を提供する本発明の一実施形態を示している。
【図5】図5は、コールセンターを伴う本発明の一実施形態を示している。
【図6】図6は、対象分野の専門家を選択するための本発明の一実施形態を示している。
【図7】図7は、本発明の一実施形態のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイムに双方向の映像および音声通信を通じて顧客に応答する方法であって、
顧客を認証するステップと、
前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させるステップと、
第1金融商品に関する前記顧客のニーズを確認するステップと、
前記顧客の前記ニーズを解決するため、前記ニーズと、前記第1の金融商品について経験を有する第1の専門家を結びつけるステップと、
通信ネットワークを通じ、顧客端末における前記顧客を前記第1の専門家に接続するステップであって、当該顧客と当該第1の専門家が、前記通信ネットワークを通じて、通信することをライブの双方向映像で示すステップと、
前記顧客の前記ニーズを解決するため、リアルタイムの回答を提供するステップと、を備え、
前記顧客端末ならびに前記第1の専門家は、地理的に離れていること、
を特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、前記顧客を認証するステップは、身元確認資料を遠くで見て、かかる身元確認資料と前記顧客のライブ画像を比較するステップを備えること、
を特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1の方法において、前記顧客を認証するステップは、前記顧客の生体認証データとデータベース中に保存された生体認証データをリアルタイムで比較するステップを備えること、
を特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3の方法において、前記生体認証データは、顔認証データであること、
を特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1の方法において、前記顧客を前記専門家に結びつけるステップは、コールセンターによって実施されること、
を特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1の方法であって、さらに、前記顧客が、第2の金融商品に興味があるかどうか尋ねるステップ、ならびに
前記第1の金融商品とは対象(subject matter)が異なる前記第2の金融商品を専門とする第2の専門家に前記顧客を引き継ぐステップ、を備えること、
を特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1の方法において、前記ライブの双方向映像は、プレゼンテーション資料とともに前記専門家を見せること、
を特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1の方法において、前記顧客端末は、現金自動預け払い機(automated teller machine)であること、
を特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1の方法において、前記顧客端末は、パーソナルコンピュータであること、
を特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1の方法であって、さらに、ライブの双方向映像用の映像を提供するビデオカメラを遠くで制御するステップ、を備えること、
を特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1の方法において、前記第1の専門家または前記顧客からのリアルタイムのテキストメッセージが、前記映像上に現れること、
を特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1の方法おいて、前記第1金融商品に関する前記顧客のニーズを確認するステップは、
前記顧客による金融商品のリストからの前記第1金融商品の選択を受け取るステップ、を備えること、
を特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1の方法であって、さらに、ライブの双方向映像中、前記顧客がやりとりに用いることを希望する言語についての指示を受け取るステップ、を備えること、
を特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1の方法において、前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させるステップは、当該顧客からの能動的な入力が無くても起こること、
を特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1の方法において、前記第1金融商品に関する前記顧客のニーズを確認するステップは、前記第1金融商品に関する前記顧客からの音声による命令を認識するステップを備えること、
を特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1の方法であって、さらに、前記顧客による前記第1金融商品に関する書類の実行を記録するステップを備えること、
を特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1の方法であって、前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させるステップは、さらに、前記顧客と以前やりとりしたことがある専門家を識別するステップを備えること、
を特徴とする方法。
【請求項18】
リアルタイムに双方向の映像および音声通信を通じて顧客に応答するシステムであって、
顧客を認証する認証手段と、
前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させる関連手段と、
第1金融商品に関する前記顧客のニーズを確認する確認手段と、
前記顧客の前記ニーズを解決するため、前記ニーズと、前記第1の金融商品について経験を有する第1の専門家を結びつける結合手段と、
通信ネットワークを通じ、顧客端末における前記顧客を前記第1の専門家に接続する接続手段であって、当該顧客と当該第1の専門家が、前記通信ネットワークを通じて、通信することをライブの双方向映像で示し、前記顧客の前記ニーズを解決するため、リアルタイムの回答を提供する接続手段、を備え、
前記顧客端末ならびに前記第1の専門家は、地理的に離れていること、
を特徴とするシステム。
【請求項19】
リアルタイムに双方向の映像および音声通信を通じて顧客に応答するシステムであって、
前記顧客を認証する生体認証装置と、
前記顧客を、顧客データベースにおいて維持される顧客口座に関連させるプロセッサと、
第1金融商品に関する前記顧客のニーズの確認を受け取る入力装置と、
前記顧客の前記ニーズを解決するため、前記ニーズと、前記第1の金融商品について経験を有する第1の専門家を結びつけるマッチングエンジンと、
顧客端末における前記顧客を前記第1の専門家に接続する通信ネットワークであって、当該顧客と当該第1の専門家が、当該通信ネットワークを通じて、通信することをライブの双方向映像で示すものと、
前記顧客の前記ニーズを解決するため、リアルタイムの音声ならびに映像の回答を提供するインターフェース装置と、を備え、
前記顧客端末ならびに前記第1の専門家は、地理的に離れていること、
を特徴とするシステム。
【請求項20】
請求項19のシステムであって、さらに、前記第1の金融商品とは対象が異なる前記第2の金融商品を専門としている第2の専門家に前記顧客を引き継ぐスイッチングコンポーネントを備えること、
を特徴とするシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−533998(P2009−533998A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506524(P2009−506524)
【出願日】平成19年4月16日(2007.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/009203
【国際公開番号】WO2007/123860
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(506370917)
【Fターム(参考)】