説明

ビニル含有モノマーの重合プロセス

【課題】 本発明は、ビニル含有モノマー、特にモノマー性ハロゲン化ビニルを反応混合物中で重合し、少なくとも1種の重合生成物を反応混合物から分離し、次いでその反応混合物を精製し、再度使用する重合プロセスに関する。本発明によるプロセスの結果、先行技術に比べて、ポリマー製品を1トン生成するに当たり、新鮮な高純度溶媒、特に新しい完全な脱塩水は少量しか必要とせず、したがって廃棄物および/または廃水はより少なくなり、その結果作業は特に経済的で環境に優しくなる。
【解決手段】
反応混合物中でのビニル含有モノマーの重合に関するいずれの公知プロセスもそこに使用することができる。本発明によれば、「重合」という表現は、モノマーの単独重合およびさらに2種以上の異なるモノマーの共重合の両方を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセスの廃棄物がより少なくなる、反応混合物中において例えばハロゲン化ビニルなどのビニル含有モノマーを重合するプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば塩化ビニルなどのビニル含有モノマーのポリ塩化ビニル(PVC)への重合は、通常、例えば、PVC製造の技術進歩(Technical progress for PVC production)に関する総説、Progress in Polymer Science 27(2002年)、ELSEVIER、2070〜2071ページ;およびHarold Sarvetnick、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl Chloride)、42〜43ページ、van Nostrand Reinold Company、ニューヨーク、1969年;およびPVC百科事典(Encyclopedia of PVC)、第1巻、74ページ、Nass/Heiberger、Marcel Dekker、ニューヨーク、1986年;およびhttp : / /www. solvin . com/production/ producti .htmに記載されるように、完全な脱塩水中において懸濁法を使用して不連続的に行われる。それによって生成された懸濁液は、典型的には固形分が25〜40%である。通常、PVC懸濁液は、脱気処理後にデカンタにおいて脱水され、その後PVC生成物の残留含水量は、10〜30%に低下する。デカントされた反応混合物は、典型的には固形分が50〜250mg/lであり、通常、予備分離後に廃水の形で生物学的浄化装置に送られる。廃水量は、生成されるPVCのタイプに応じて、PVC1トン当たり2.3〜3.0mである。
【0003】
懸濁法を使用する例えば塩化ビニルなどのビニル含有モノマーの重合では、生成されたPVCの製品品質が、不純物によって悪影響を及ぼされることは当技術分野において周知である。その理由のため、今日では通常の不連続重合プロセスにおいて高純度の溶媒しか反応混合物に使用されず、例えば、新しい完全な脱塩水が、塩化ビニルのPVCへの重合での溶媒として使用される。例えば新しい完全な脱塩水などの新鮮な高純度溶媒の供給に関連するコストに加え、次いで使用済み溶媒または廃水の環境上許容される廃棄に関係するコストはまた、プロセスの経済性に不利な影響も及ぼす。
【非特許文献1】Progress in Polymer Science 27(2002年)、ELSEVIER、2070〜2071ページ
【非特許文献2】Harold Sarvetnick、Polyvinyl Chloride、42〜43ページ、van Nostrand Reinold Company、ニューヨーク、1969年
【非特許文献3】Encyclopedia of PVC、第1巻、74ページ、Nass/Heiberger、Marcel Dekker、ニューヨーク、1986年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の問題は、先行技術の欠点を回避するプロセスによってビニル含有モノマーの重合プロセスを利用可能にすることである。本発明の問題はまた、こうした種類の重合プロセスを行うための装置を提供することである。
【0005】
この問題は、独立および従属請求項ならびに図に関連した記載例の対象によって解決される。本発明は、先行技術の前述の欠点を克服することを可能にする。
【0006】
したがって、本発明は、ビニル含有モノマー、特にモノマー性ハロゲン化ビニルを反応混合物中で重合し、少なくとも1種の重合生成物を反応混合物から分離し、次いでその反応混合物を精製し、再度使用する重合プロセスに関する。本発明によるプロセスの結果、先行技術に比べて、ポリマー製品を1トン生成するに当たり、新鮮な高純度溶媒、特に新しい完全な脱塩水は少量しか必要とせず、したがって廃棄物および/または廃水はより少なくなり、その結果作業は特に経済的で環境に優しくなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
反応混合物中でのビニル含有モノマーの重合に関するいずれの公知プロセスもそこに使用することができる。本発明によれば、「重合」という表現は、モノマーの単独重合およびさらに2種以上の異なるモノマーの共重合の両方を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明によれば、厳密に1種の重合生成物を分離することが好ましく、それはまた、例えばPVCなど統計的分布を有するポリマー混合物でもよい。
【0009】
好ましくは、この反応混合物はさらに、使用するモノマーおよび少なくとも1種の溶媒およびさらに重合過程で形成される生成物に加えて、構成成分および添加剤、好ましくは開始剤、消泡剤、中和剤、懸濁剤、抗酸化剤などを含む。さらに、本発明は、本発明によるプロセスが行なわれることを可能にする装置に関する。
【0010】
ビニル含有モノマー、ハロゲン化ビニルおよび特に塩化ビニルの重合それ自体は公知である。通例の重合プロセスで生じた回収水は、その中にマイクロポリマーが存在するために後続反応に再使用できないことは当業者にはさらに公知であろう。というのは、こうしたマイクロポリマーは、重合の種結晶として働き、重合生成物の品質を修復できないほど低下させるからである。
【0011】
しかし、驚くべきことに、今回、本発明によるプロセスによって、通例のプロセスを使用して製造される生成物の特性と同じくらい良好な特性を有する生成物が製造され、生じた使用済み溶媒廃棄物量は、通例の製造プロセスに比べて大幅に減少することが分かった。その結果、有利なことに新鮮な高純度溶媒の供給のためのコストおよびさらに生じた使用済み溶媒廃棄物の環境上許容される廃棄のためのコストを低減させることと、また特に経済的な方法でポリマー製品を製造することとの両方が可能である。精製した反応混合物の一部と新鮮な溶媒とを併用することも可能であるが、好ましくは、精製した反応混合物すべては再使用される。
【0012】
また、驚くべきことに、本発明のプロセスを使用して、一貫した品質の重合生成物を繰り返し製造することが可能であり、その場合、溶媒を含む反応混合物の回収および再使用の結果として、ポリマー製品の特に経済的な製造に関してコストを低減できることも分かった。
【0013】
さらに、重合生成物の一貫した品質を、特に本発明によって十分に制御することができる。好ましくは、塩化ビニルをモノマー性ハロゲン化ビニルとして使用し、この場合、製造されるポリマーは、例えばポリ塩化ビニルを50%〜100%含むことができる。また好ましくは、同一または異なるモノマー単位を本発明に従って重合すると、単独重合体、共重合体、および/または三元重合体が形成され得る。本発明によるプロセスで生成されたポリマー製品は、有利なことに不純物を含んでいない。分離限界が10〜1000キロダルトンのろ過材を選択した結果、非常に微細なポリマー粒子が、重合混合物をプロセスに戻す前にその重合混合物からろ過される。また、収量が増加するように、本発明による方法において残存モノマーを重合プロセスに少なくとも一部を戻すことも可能であり、脱気処理は、その実施にほとんど費用がかからず、または完全に省くことができる。その結果、特にハロゲン含有ビニルモノマーの廃棄は、一部または完全に省かれる。
【0014】
本発明によれば、重合を溶液または分散状態で反応混合物中で行うことができ、すなわち、反応の出発材料および/または生成物は、溶媒中におよび/またはその中に分散する固体もしくは液体の形で溶解して、互いに無関係に存在することができる。本発明によるプロセスにおいて水性反応混合物中で重合反応を行うことが好ましく、特に、本発明によるプロセスにおいて水性懸濁液中で重合を行うことが好ましい。本発明によるプロセスを使用して、水性懸濁液中で塩化ビニルを重合してPVCを形成することを特に好ましい。この場合、特に有利なことに、水性反応混合物を精製し、完全な脱塩水の代わりに再使用することができ、大量の廃水を廃棄する必要がない。完全な脱塩水の代わりに、精製した反応混合物を、塩化ビニルの重合にすべてまたは一部再使用することができる。
【0015】
本発明のプロセスを、例えば常圧より高い圧力下で、好ましくは0.3〜2MPaの圧力下で行なうことができる。好ましくは、重合は不連続的に行われる。
【0016】
好ましくは、反応混合物を、重合後および少なくとも1種の重合生成物を分離する前に脱気処理する。脱気処理は任意の公知な方法で行われ得、好ましくは、反応混合物を、蒸留塔を使用して脱気処理する。反応混合物の脱気処理の結果、未反応の出発材料(モノマー)を回収することができ、それをプロセス(反応器)に戻すことができる。
【0017】
好ましくは、少なくとも1種の重合生成物を、反応混合物を遠心分離することによって分離する。この場合、どのような公知の遠心分離法も使用することができる。好ましくは、固体ボウル型遠心分離機またはスクリーン型遠心分離機が使用される。
【0018】
好ましくは、反応混合物を、少なくとも1種の反応生成物を分離した後、ろ過によって、好ましくは精密ろ過によって精製する。本発明によって理解されるようなろ過または精密ろ過は、分離限界が10〜1000キロダルトン、ろ液収率が99%よりも大きいろ過材を指す。
【0019】
本発明によれば、精密ろ過モジュールは、例えば、チューブ、プレート、またはその他の構造形態の形をしたろ材を含む当技術分野における従来からのモジュールとすることができる。フィルター材料として、例えば、セラミック、焼結金属、または金属メッシュ、好ましくはポリマーコーティングしたろ材を使用することができる。さらに、ろ過性能を向上させるために、例えばセルロースや珪藻土など、従来からのどのようなろ過補助材も使用することができる。例えばPVCなどのプラスチック材料は、ろ過補助材として同様に適切である。
【0020】
驚くべきことに、精密ろ過モジュールを経て精密ろ過によって精製された反応混合物、例えば水性PVC懸濁液を遠心分離して得られる水性反応混合物は、生成物の特性が損なわれることなく塩化ビニルの重合に再使用できることが分かった。
【0021】
好ましくは、本発明によるプロセスでは、ろ過または精密ろ過で分離した固形物を、少なくとも1種の重合生成物を分離する前に反応混合物に戻すことができる。驚くべきことに、特に、本発明によるプロセスで分離されたPVC固形微粒子をプロセスに戻し入れることができ、その結果固形廃棄物量が低減されることが分かった。
【0022】
本発明によるプロセスを実施するための装置は、反応混合物から重合生成物を分離するための装置(5)に流体連結部を経て接続されている反応容器(反応器)(1)、であり、この反応混合物から重合生成物を分離するための装置(5)は、反応混合物を精製するための装置(7)にさらに流体連結部を経て接続されており、この反応混合物を精製するための装置(7)は、反応容器(1)にさらに流体連結部を経て接続されている。重合生成物を分離するための装置(5)は、好ましくは遠心分離機である。反応混合物を精製するための装置(7)は、好ましくはろ過装置、特に精密ろ過装置である。プレートまたはチューブの形をしたフィルタエレメントを有する精密ろ過装置が特に好ましい。
【0023】
本発明は、先行技術に比べて、特に、ポリマー製品を1トン生成するに当たり、新鮮な高純度溶媒、特に新しい完全な脱塩水は少量しか必要とせず、廃棄物および/または廃水はより少なくなり、その結果、本発明による溶液は、特に生成物の特性を損なうことなく経済的で環境に優しいという点で先行技術の欠点を克服している。また、重合生成物の一貫した品質を、特に本発明によって十分に制御することができる。
【実施例】
【0024】
(比較例1)
S−PVC、K値70 塩化ビニルの重合を、図4に概説される従来からの装置を使用して53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された懸濁液を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。重合生成物の粉末特性を、表1に整理する。
【0025】
【表1】

【0026】
(比較例2)
S−PVC、K値68 塩化ビニルの重合を、図4に概説される従来からの装置を使用して53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された懸濁液を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。重合生成物の粉末特性を、表2に整理する。
【0027】
【表2】

【0028】
(実施例1)
S−PVC、K値70 塩化ビニルの重合を、図1に概説される本発明のプロセスを使用して、反応器において水性反応混合物中で53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された反応混合物を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。遠心分離機から出てきた反応混合物を、従来のプレートモジュールでろ過した。ろ過除去した固形物を廃棄し、ろ過済み反応混合物を反応器に戻し、別の重合に再使用した。この手順を、このPVCタイプのために数回繰り返した。ろ過済み反応混合物の品質(表3)および生成物の品質(表4)は、反応混合物を数回使用した結果、ごくわずかだけ変化した;特に生成物の粉末特性は、どのような有意な変化も受けなかった。
【0029】
【表3】

【0030】
【表4】

【0031】
(実施例2)
S−PVC、K値68 塩化ビニルの重合を、図1に概説される本発明のプロセスを使用して、反応器において水性反応混合物中で53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された反応混合物を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。遠心分離機から出てきた反応混合物を、従来のプレートモジュールでろ過した。ろ過除去した固形物を廃棄し、ろ過済み反応混合物を反応器に戻し、別の重合に再使用した。この手順を、このPVCタイプのために数回繰り返した。ろ過済み反応混合物の品質(表5)および生成物の品質(表6)は、反応混合物を数回使用した結果、ごくわずかだけ変化した;特に生成物の粉末特性は、どのような有意な変化も受けなかった。
【0032】
【表5】

【0033】
【表6】

【0034】
(実施例3)
S−PVC、K値70 塩化ビニルの重合を、図2に概説される本発明のプロセスを使用して、反応器において水性反応混合物中で53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された反応混合物を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。遠心分離機から出てきた反応混合物を、従来のチューブモジュールでろ過した。ろ過除去した固形物を廃棄し、ろ過済み反応混合物を反応器に戻し、別の重合に再使用した。この手順を、このPVCタイプのために数回繰り返した。ろ過済み反応混合物の品質(表7)および生成物の品質(表8)は、反応混合物を数回使用した結果、ごくわずかだけ変化した;特に生成物の粉末特性は、どのような有意な変化も受けなかった。
【0035】
【表7】

【0036】
【表8】

【0037】
(実施例4)
S−PVC、K値70 塩化ビニルの重合を、図3に概説される本発明のプロセスを使用して、反応器において水性反応混合物中で53℃の温度で実施した。脱気処理後、製造された反応混合物を遠心分離機において機械的に脱水し、重合生成物を分離した。遠心分離機から出てきた反応混合物を、従来のプレートモジュールでろ過した。ろ過除去した固形物を廃棄し、ろ過済み反応混合物を反応器に戻し、別の重合に再使用した。この手順を、このPVCタイプのために数回繰り返した。ろ過済み反応混合物の品質(表9)および生成物の品質(表10)は、反応混合物を数回使用した結果、ごくわずかだけ変化した;特に生成物の粉末特性は、どのような有意な変化も受けなかった。
【0038】
【表9】

【0039】
【表10】

【0040】
これらの実施例および比較例から、本発明によるプロセスを使用すると、一貫した品質の生成物を、各バッチに必要とされる新しい完全な脱塩水なしで生成することができ、その結果、より少ない廃水でPVCの製造が可能となり、ひいては生成物の特性を損なうことなく特に経済的で環境に優しい方法で行うことができることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本発明を、本発明による装置の好ましい実施態様を示す図に関連して以下に説明する。同じ機能を有する構成要素は、図において同じ参照番号で示されている。
【図1】本発明による装置の実施態様の流れ図を示している。重合後、重合反応器1において製造された反応混合物2は、脱気処理部3に送られる。脱気処理された反応混合物4は、遠心分離機5において重合生成物から機械的に分離される。分離された反応混合物6は、プレートろ過器7において固形物8が除去される。精製された反応混合物9は、重合反応器1に戻される。
【図2】本発明による装置の別の実施態様の流れ図を示す。重合後、重合反応器1において製造された反応混合物2は、脱気処理部3に送られる。脱気処理された反応混合物4は、遠心分離機5において重合生成物から機械的に分離される。分離された反応混合物6は、チューブモジュールろ過器7において固形物8が除去される。精製された反応混合物9は、重合反応器1に戻される。
【図3】本発明による装置の別の実施態様の流れ図を示す。重合後、重合反応器1において製造された反応混合物2は、脱気処理部3に送られる。脱気処理された反応混合物4は、遠心分離機5において重合生成物から機械的に分離される。分離された反応混合物6は、プレートろ過器7において固形物8が除去される。精製された反応混合物9は、重合反応器1に戻される。分離された固形物8は、脱気処理された懸濁液4と一緒に遠心分離機5に送られる。
【図4】新しい完全な脱塩水12を使用して重合反応器1中で製造された反応混合物2が、重合後に脱気処理部3に送られる従来からの装置の流れ図を示す。脱気処理された反応混合物4は、遠心分離機5において機械的に脱水され、重合生成物が分離される。分離された廃水6は、廃水処理部11に送られる。
【符号の説明】
【0042】
1 重合反応器
2 反応混合物
3 脱気処理部
4 脱気処理された反応混合物
5 遠心分離機
6 分離された反応混合物、分離された廃水
7 プレートろ過器、チューブモジュールろ過器
8 固形物
9 精製された反応混合物
11 廃水処理部
12 新しい完全な脱塩水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビニル含有モノマーを反応混合物中で重合し、少なくとも1種の重合生成物を該反応混合物から分離し、該反応混合物を精製し、再使用する重合プロセス。
【請求項2】
モノマー性ハロゲン化ビニルが、ビニル含有モノマーとして使用されることを特徴とする、請求項1記載のプロセス。
【請求項3】
塩化ビニルが、ビニル含有モノマーとして使用されることを特徴とする、請求項1記載のプロセス。
【請求項4】
該反応混合物が、水性反応混合物であることを特徴とする、請求項1〜3の一項記載のプロセス。
【請求項5】
該水性反応混合物が、水性懸濁液であることを特徴とする、請求項4記載のプロセス。
【請求項6】
該重合が、不連続的に行われることを特徴とする、請求項1〜5の一項記載のプロセス。
【請求項7】
該重合が、0.3〜2MPaの圧力で行われることを特徴とする、請求項1〜6の一項記載のプロセス。
【請求項8】
該反応混合物が、重合後および少なくとも該1種の重合生成物を分離する前に脱気処理されることを特徴とする、請求項1〜7の一項記載のプロセス。
【請求項9】
該少なくとも1種の重合生成物が、該反応混合物を遠心分離することによって分離されることを特徴とする、請求項1〜8の一項記載のプロセス。
【請求項10】
該反応混合物が、該少なくとも1種の重合生成物を分離した後にろ過によって精製されることを特徴とする、請求項1〜9の一項記載のプロセス。
【請求項11】
該反応混合物が、該重合生成物を分離した後に精密ろ過によって精製されることを特徴とする、請求項1〜10の一項記載のプロセス。
【請求項12】
ろ過または精密ろ過によって分離された該固形物が、該少なくとも1種の重合生成物を分離する前に該反応混合物に戻されることを特徴とする、請求項10または11の一項記載のプロセス。
【請求項13】
反応容器(1)が、該反応混合物から重合生成物を分離するための装置(5)に流体連結部を経て接続されており、該反応混合物から重合生成物を分離するための該装置(5)が、該反応混合物を精製するための装置(7)にさらに流体連結部を経て接続されており、該反応混合物を精製するための該装置(7)が、該反応容器(1)にさらに流体連結部を経て接続されている、請求項1〜12の一項記載の該プロセスを実施するための装置。
【請求項14】
反応容器(1)と重合生成物を分離するための該装置(5)との間に、該反応容器(1)および該装置に各々流体連結部を経て接続される、該反応混合物を脱気処理するための装置(3)を配置することを特徴とする、請求項13記載の装置。
【請求項15】
重合生成物を分離するための該装置(5)が、遠心分離機であることを特徴とする、請求項13または14の一項記載の装置。
【請求項16】
該反応混合物を精製するための該装置(7)が、ろ過装置であることを特徴とする、請求項13〜15の一項記載の装置。
【請求項17】
該反応混合物を精製するための該装置(7)が、精密ろ過装置であることを特徴とする、請求項13〜15の一項記載の装置。
【請求項18】
該精密ろ過装置が、プレートまたはチューブの形をしたろ材を有することを特徴とする、請求項17に記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−530281(P2008−530281A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554466(P2007−554466)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000687
【国際公開番号】WO2006/084584
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(507268156)ヴィノリット ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー (1)
【Fターム(参考)】