ピントラクタ及び画像形成装置
【課題】連続複写紙3をピントラクタで搬送するに際し、層間ずれの発生を少なくすること。
【解決手段】搬送される連続複写紙3に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔30に嵌合する複数のピンを有し、前記複数のピンは、スプロケット孔30に嵌合するサイズを有するピン11と、前記ピン11より径の大きい大径ピン12を備える。大径ピン12は、楕円ピン42でもよい。連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピンに嵌合して搬送される構造であり、3ピン毎に径の大きな大径ピン12を配置する。
【解決手段】搬送される連続複写紙3に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔30に嵌合する複数のピンを有し、前記複数のピンは、スプロケット孔30に嵌合するサイズを有するピン11と、前記ピン11より径の大きい大径ピン12を備える。大径ピン12は、楕円ピン42でもよい。連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピンに嵌合して搬送される構造であり、3ピン毎に径の大きな大径ピン12を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置内に連続紙を搬送するピントラクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置で使用する連続複写紙は、その搬送方向の両側部に沿って設けられた複数のスプロケット孔を有し、該スプロケット孔に嵌合する複数のピンを有するピントラクタによって搬送されている。一方、画像形成装置内に設けられるフィードローラは、単票紙を搬送するのに適する。仮に、フィードローラによって連続複写紙を搬送しようとすると、連続複写紙の重量が重いためスリップを生じることとなり、複写紙に搬送のずれが発生するおそれがある。そのため搬送力の大きいピントラクタにより重量の重い連続複写紙を搬送している。
【0003】
図9はピントラクタに使用されている従来のトラクタベルトの外観図である。同図(a)はトラクタベルト50の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト50の平面図と連続複写紙3の平面図である。トラクタベルト50は環状に形成され、周囲には複数のピン61が形成されている。ピン61は等間隔に形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の間隔と等しい。そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン61の下部の直径は3.6mmである。トラクタベルト50は図示しない駆動手段によって回転し、ピン61がスプロケット孔30に嵌合することにより、連続複写紙3は搬送される。
【0004】
図10は従来のピン61とスプロケット孔30の関係を示す説明図である。連続複写紙3は複数枚の媒体により多層に構成されている。ピン61は、連続複写紙3のスプロケット孔30に挿入し易くするために略円錐形をなしている。更に、ピン61の下部がスプロケット孔30に嵌合し、搬送力が生じ易く構成してある。前述のようにスプロケット孔30の直径が4mmであり、これに嵌合するピン61の下部の直径は3.6mmであることにより、一般には、スプロケット孔30とピン61の間には間隙が生じている。同図は、この間隙の結果、連続複写紙3の最下層の媒体である印字ヘッド側媒体31と、最上層であるプラテン側媒体32との間に、後述する層間ずれB1が生じていることを示すものである。
【0005】
図11は従来のトラクタベルトによる層間ずれを示す説明図である。連続複写紙3は、ピントラクタ1によってプラテン6の方向へ搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。
【0006】
なお、特開平7−266640には、連続帳票を引っ張る引っ張りトラクタと連続帳票を押し込む押し込みトラクタに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−266640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述のようにスプロケット孔30の直径(4mm)とピン61の下部の直径(3.6mm)との間に寸法の差があるため、ピントラクタ1による搬送において、図10に示すようにピントラクタ1における層間ずれB1が生じるおそれがある。そして、層間ずれBが発生する要因として、図11に示すように連続複写紙3がプラテン6を巻回することにより、媒体の厚みの分の距離の差が生じることが挙げられる。仮に、真直ぐに置いた連続複写紙3があるとしたら、そこには層間ずれBは生じていない。層間ずれBが生じていない真直ぐな連続複写紙3を、図11に示すようにピントラクタ1に通し、かつプラテン6に沿って湾曲させるとすると、連続複写紙3の搬送方向前後に層間ずれB1及びB3が発生する。
【0009】
連続複写紙3の搬送方向後端であるピントラクタ1側では、図10に示すように印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32との間に、層間ずれB1が生じる。一方、連続複写紙3の搬送方向前端である印字部7を通過したところでは、印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32との間の層間ずれB3は、更に拡大する(B1<B3)。この層間ずれB3は、プラテン6の印字部7においても生じているものであり、その結果、連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれとなって現れることとなる。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、連続複写紙3をピントラクタで搬送するに際し、連続複写紙3の層間ずれBの発生を少なくすることにより、プラテン6の印字部7における連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれを少なくしたピントラクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明に関するピントラクタは、搬送される連続複写紙に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔に嵌合する複数のピンを有し、前記複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンと、前記第1のピンより大きいサイズの第2のピンを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
上記構成を有する本発明によれば、連続複写紙をピントラクタで搬送するに際し、層間ずれを生じるおそれを少なくし、プラテン6の印字部7における印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれを少なくしたピントラクタを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に関するトラクタベルトの外観図である。
【図2】第1の実施の形態に関するプリンタに連続複写紙をセットした状態を示す説明図である。
【図3】第1の実施の形態に関するプリンタ内部の連続複写紙の搬送ルートを示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態に関するピントラクタの搬送状態を示す平面図である。
【図5】第1の実施の形態に関するピントラクタの内部を示す側面図である。
【図6】第1の実施の形態に関するトラクタベルトの大径ピンの側面図である。
【図7】第1の実施の形態に関するピントラクタによる層間ずれを示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態に関するトラクタベルトの外観図である。
【図9】ピントラクタに使用されている従来のトラクタベルトの外観図である。
【図10】従来のピンとスプロケット孔の関係を示す説明図である。
【図11】従来のトラクタベルトによる層間ずれを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は第1の実施の形態に関するプリンタ100に連続複写紙3をセットした状態を示す説明図である。画像形成装置としての汎用プリンタ100は、連続複写紙3に印刷を行う場合、汎用プリンタ100の後方に設けた連続紙給紙部21から連続複写紙3の給紙を行う。汎用プリンタ100は、後述する搬送ルートで連続複写紙3を搬送し、プラテン6と印字ヘッド4により印刷を行う。その後、汎用プリンタ100の上方に設けた連続紙排出部26から連続複写紙3を後方へ排出する。
【0015】
連続複写紙3は、印刷前連続紙35と印刷済み連続紙36の両方の束からなる。印刷前連続紙35と印刷済み連続紙36は、汎用プリンタ100の下方に設置されるのが通常である。そのため前述の様に連続複写紙3の搬送には、重い負荷が掛かる。
【0016】
図3は第1の実施の形態に関するプリンタ100内部の連続複写紙3の搬送ルートを示す説明図である。連続複写紙3は、汎用プリンタ100の連続紙給紙部21から図中矢印Aで示す搬送方向に給紙される。連続紙給紙部21から給紙される連続複写紙3は、ピントラクタ1によって、円筒状のプラテン6の下方に向けて搬送される。プラテン6の下方には搬送用ローラ22が設けられ、連続複写紙3はプラテン6と搬送用ローラ22に挟持されて、プラテン6の印字部7に向けて搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。印字ヘッド4は円筒状のプラテン6の円筒にそって移動し、印字を行う。連続複写紙3は複数枚の媒体により多層に構成され、各層間に設けられたカーボン紙、又はノンカーボン式の媒体により構成されている。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。印字された後の連続複写紙3は、連続紙排出部26付近に設けられた一対の搬送用ローラ23、24によって引っ張り搬送され、連続紙排出部26より排出される。
【0017】
図4は、第1の実施の形態に関するピントラクタ1の搬送状態を示す平面図である。連続複写紙3は、該連続複写紙3の図中矢印Aで示す搬送方向に対する左右の媒体側端部33に沿って複数のスプロケット孔30が設けられている。左右の媒体側端部33付近には、媒体側端部33に沿って、ミシン目34が設けられ、印刷後に不要となったスプロケット孔30の部分を切断可能にしてある。そして、ピントラクタ1は左右対称に作られ、連続複写紙3の搬送方向に対して左右対称に配置されている。ピントラクタ1は、連続複写紙3の左右のスプロケット孔30の位置に配置され、左右均等な力で連続複写紙3を搬送可能としている。左右のピントラクタ1は、連続複写紙3の幅に合わせるため連続複写紙3の幅方向に沿って移動可能になっている。
【0018】
図5は第1の実施の形態に関するピントラクタ1の内部を示す側面図である。同図は、左右対称に作られた左右のピントラクタ1のうちの一方を示す。ピントラクタ1は、左右のフレーム13と、左右のフレーム13の間に回転可能に設けられるトラクタベルト10と、該トラクタベルト10の回転を支持するベルト支持部14と、図示しない駆動軸によって回転するとともにトラクタベルト10を回転させるドライブホイール15と、ガイドカバー16よりなる。
【0019】
ベルト支持部14は、左右のフレーム13のうちの一方のフレーム13と一体に形成される。ベルト支持部14の周囲は滑らかに形成され、トラクタベルト10はこのベルト支持部14の周囲を回転移動する。更に、ベルト支持部14には、ピントラクタ1を連続複写紙3の幅に合わせて幅方向に移動可能とするために、図示しない支持軸が貫通する支持軸用孔17を有する。
【0020】
ドライブホイール15には、図示しない駆動軸が貫通する駆動軸用孔18を有するとともに、トラクタベルト10の内歯と歯合する複数の歯を有する。ガイドカバー16は開閉可能に設けられる。トラクタベルト10の後述するピン11、12に連続複写紙3のスプロケット孔30を嵌合した後、ガイドカバー16を閉じることによって、連続複写紙3をピントラクタ1にセットすることができる。これにより、スプロケット孔30がピン11、12から外れないようにするものであり、連続複写紙3を矢印A方向に安定して搬送することができる。
【0021】
なお、トラクタベルト10の複数のピン11、12のうち、常にスプロケット孔30と嵌合しているピン数は3ピンである。即ち、同図の状態では、ピン11−1、12−2及び11−3がスプロケット孔30と嵌合している。
【0022】
図1は、第1の実施の形態に関するトラクタベルト10の外観図である。同図(a)はトラクタベルト10の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト10の平面図と連続複写紙3の平面図である。トラクタベルト10は環状に形成され、周囲には複数のピン11及び12が形成されている。複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンとしてのピン11及びピン11より大きいサイズの第2のピンとしての大径ピン12からなる。
【0023】
トラクタベルト10の本体と、ピン11及び大径ピン12とは一体に成形され、可撓性樹脂からなる。ピン11及び大径ピン12の中心は等間隔になるように形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の中心間の間隔と等しい。そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン11の下部の直径は3.6mmであり、大径ピン12の下部の直径は4.4mmである。即ち、ピン11の直径はスプロケット孔30より小さいが、大径ピン12の直径はスプロケット孔30より大きい。よって、大径ピン12はスプロケット孔30に圧入されることになる。
【0024】
連続複写紙3は、常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、12−2及び11−3に嵌合して搬送されるので、3ピン毎に径の大きな大径ピン12を配置する構造とする。これにより、3つのピンのうち常に一つはスプロケット孔30に圧入されている。
【0025】
図6は、第1の実施の形態に関するトラクタベルト3の大径ピン12の側面図である。大径ピン12は、ピン11と高さは同じであるが、ピン11より直径が大きい。大径ピン12はピン11と同様に略円錐形をなし、連続複写紙3のスプロケット孔30に挿入し易くかつ、下部がスプロケット孔30にしっかりと嵌合し、搬送力が生じ易く構成してある。特に大径ピン12の下部の直径はスプロケット孔30より大きいので、大径ピン12がスプロケット孔30に圧入されると、同図に示すようにスプロケット孔30の縁が変形し、嵌合する力が増すことになる。そして、ピントラクタ1における層間ずれB1は発生していないことになる(B1=0)。
【0026】
前述の通り、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、12−2及び11−3に嵌合しており、トラクタベルト10は3ピン毎に大径ピン12を配置する。従って、スプロケット孔30に圧入される大径ピン12が常に連続複写紙3に嵌合している状態なので(B1=0)、ピントラクタ1としては層間ずれB1が発生せずに搬送していることになる。
【0027】
図7は、第1の実施の形態に関するピントラクタ1による層間ずれを示す説明図である。連続複写紙3は、ピントラクタ1によってプラテン6の方向へ搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。
【0028】
そして、前述のように、ピントラクタ1としては層間ずれB1が発生せずに搬送することができる(B1=0)。この層間ずれBは、前記図11に示す層間ずれB1に対し、図7に示す層間ずれB1(=0)に修正される。この修正は、連続複写紙3がピントラクタ1を出た後、プラテン6を巻回し、印字部7に搬送される間でも行われることになる。
【0029】
なお、図7に示すように、この層間ずれBは連続複写紙3がプラテン6を巻回することにより、媒体の厚みによる距離の差として、印字部7通過後における層間ずれB2として生じる。しかしながら、この層間ずれB2は、前記図11で説明した層間ずれB3より小である(B2<B3)。この層間ずれB2は、プラテン6の印字部7においても生じているが、その結果、印字部7における印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間に現れる印字ずれは、少なくすることができる。
【0030】
本実施の形態において、大径ピン12がスプロケット孔30に圧入された状態で連続複写紙3を搬送するものであるが、連続複写紙3がピントラクタ1を離れるときは、大径ピン12がスプロケット孔30から抜けるための力が必要となる。これが搬送力の負荷となるが、駆動力を上げることにより、滑らかに搬送することができる。
【0031】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、第2の実施の形態に関するトラクタベルト40の外観図である。同図(a)はトラクタベルト40の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト40の平面図と連続複写紙3の平面図である。第2の実施の形態に関するトラクタベルト40が第1の実施の形態に関するトラクタベルト10と異なるところは、横断面が楕円形状の楕円ピン42を有するところである。
【0032】
トラクタベルト40は環状に形成され、周囲にはピン11及び他のピン11より大きいサイズのピンとしての楕円ピン42が形成されている。トラクタベルト40の本体とピン11及び楕円ピン42とは一体に成形され、可撓性樹脂からなる。ピン11及び楕円ピン42の中心は等間隔になるように形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の中心間の間隔と等しい。楕円ピン42は、連続複写紙3の搬送方向に楕円形の長軸を合わせて設けられる。
【0033】
そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン11の下部の直径は3.6mmである。これに対し、楕円ピン42の下部の楕円の長径は4.4mmであり、楕円の短径は3.6mmである。即ち、ピン11の直径はスプロケット孔30より小さいが、楕円ピン42の長径はスプロケット孔30より大きい。従って、連続複写紙3は、常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、42−2及び11−3で搬送されるので、3ピン毎に径の大きな楕円ピン42を配置する構造である。これにより、3つのピンのうち常に一つはスプロケット孔30に圧入されている。
【0034】
特に楕円ピン42の下部の長径はスプロケット孔30より大きいので、楕円ピン42がスプロケット孔30に圧入されると、図6に示した場合と同様に、スプロケット孔30の縁が変形し、嵌合する力が増すことになる。そして、ピントラクタ1における層間ずれB1は発生していないことになり(B1=0)、その結果、印字部7における連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間に現れる印字ずれは、少なくすることができる。
【0035】
前記実施の形態における説明において、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピンに嵌合しているので、3ピン毎に径の大きな大径ピンを配置する構造とした例を説明したが、これに限らない。即ち、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の4つのピンに嵌合している構造とし、4ピン毎に径の大きな大径ピンを配置するものとしても本発明を適用することができる。連続複写紙3と常に嵌合しているトラクタベルト10のピン数が多ければ、安定した搬送が可能である。
【0036】
前記実施の形態における説明において、複数のピンがトラクタベルトに設けられる場合を説明したが、複数のピンがトラクタホイールに設けられる場合でも本発明を適用可能である。この場合でも連続複写紙3のスプロケット孔30に常に嵌合しているピンの数が3ピンである場合、トラクタホイールには複数のピンのうち、3ピン毎に径の大きな大径ピンを配置する構造とすればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 ピントラクタ
3 連続複写紙
4 印字ヘッド
6 プラテン
7 印字部
10 トラクタベルト
11 ピン
12 大径ピン
42 楕円ピン
A 搬送方向
B 層間ずれ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置内に連続紙を搬送するピントラクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置で使用する連続複写紙は、その搬送方向の両側部に沿って設けられた複数のスプロケット孔を有し、該スプロケット孔に嵌合する複数のピンを有するピントラクタによって搬送されている。一方、画像形成装置内に設けられるフィードローラは、単票紙を搬送するのに適する。仮に、フィードローラによって連続複写紙を搬送しようとすると、連続複写紙の重量が重いためスリップを生じることとなり、複写紙に搬送のずれが発生するおそれがある。そのため搬送力の大きいピントラクタにより重量の重い連続複写紙を搬送している。
【0003】
図9はピントラクタに使用されている従来のトラクタベルトの外観図である。同図(a)はトラクタベルト50の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト50の平面図と連続複写紙3の平面図である。トラクタベルト50は環状に形成され、周囲には複数のピン61が形成されている。ピン61は等間隔に形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の間隔と等しい。そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン61の下部の直径は3.6mmである。トラクタベルト50は図示しない駆動手段によって回転し、ピン61がスプロケット孔30に嵌合することにより、連続複写紙3は搬送される。
【0004】
図10は従来のピン61とスプロケット孔30の関係を示す説明図である。連続複写紙3は複数枚の媒体により多層に構成されている。ピン61は、連続複写紙3のスプロケット孔30に挿入し易くするために略円錐形をなしている。更に、ピン61の下部がスプロケット孔30に嵌合し、搬送力が生じ易く構成してある。前述のようにスプロケット孔30の直径が4mmであり、これに嵌合するピン61の下部の直径は3.6mmであることにより、一般には、スプロケット孔30とピン61の間には間隙が生じている。同図は、この間隙の結果、連続複写紙3の最下層の媒体である印字ヘッド側媒体31と、最上層であるプラテン側媒体32との間に、後述する層間ずれB1が生じていることを示すものである。
【0005】
図11は従来のトラクタベルトによる層間ずれを示す説明図である。連続複写紙3は、ピントラクタ1によってプラテン6の方向へ搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。
【0006】
なお、特開平7−266640には、連続帳票を引っ張る引っ張りトラクタと連続帳票を押し込む押し込みトラクタに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−266640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述のようにスプロケット孔30の直径(4mm)とピン61の下部の直径(3.6mm)との間に寸法の差があるため、ピントラクタ1による搬送において、図10に示すようにピントラクタ1における層間ずれB1が生じるおそれがある。そして、層間ずれBが発生する要因として、図11に示すように連続複写紙3がプラテン6を巻回することにより、媒体の厚みの分の距離の差が生じることが挙げられる。仮に、真直ぐに置いた連続複写紙3があるとしたら、そこには層間ずれBは生じていない。層間ずれBが生じていない真直ぐな連続複写紙3を、図11に示すようにピントラクタ1に通し、かつプラテン6に沿って湾曲させるとすると、連続複写紙3の搬送方向前後に層間ずれB1及びB3が発生する。
【0009】
連続複写紙3の搬送方向後端であるピントラクタ1側では、図10に示すように印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32との間に、層間ずれB1が生じる。一方、連続複写紙3の搬送方向前端である印字部7を通過したところでは、印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32との間の層間ずれB3は、更に拡大する(B1<B3)。この層間ずれB3は、プラテン6の印字部7においても生じているものであり、その結果、連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれとなって現れることとなる。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、連続複写紙3をピントラクタで搬送するに際し、連続複写紙3の層間ずれBの発生を少なくすることにより、プラテン6の印字部7における連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれを少なくしたピントラクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明に関するピントラクタは、搬送される連続複写紙に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔に嵌合する複数のピンを有し、前記複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンと、前記第1のピンより大きいサイズの第2のピンを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
上記構成を有する本発明によれば、連続複写紙をピントラクタで搬送するに際し、層間ずれを生じるおそれを少なくし、プラテン6の印字部7における印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間の印字ずれを少なくしたピントラクタを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に関するトラクタベルトの外観図である。
【図2】第1の実施の形態に関するプリンタに連続複写紙をセットした状態を示す説明図である。
【図3】第1の実施の形態に関するプリンタ内部の連続複写紙の搬送ルートを示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態に関するピントラクタの搬送状態を示す平面図である。
【図5】第1の実施の形態に関するピントラクタの内部を示す側面図である。
【図6】第1の実施の形態に関するトラクタベルトの大径ピンの側面図である。
【図7】第1の実施の形態に関するピントラクタによる層間ずれを示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態に関するトラクタベルトの外観図である。
【図9】ピントラクタに使用されている従来のトラクタベルトの外観図である。
【図10】従来のピンとスプロケット孔の関係を示す説明図である。
【図11】従来のトラクタベルトによる層間ずれを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は第1の実施の形態に関するプリンタ100に連続複写紙3をセットした状態を示す説明図である。画像形成装置としての汎用プリンタ100は、連続複写紙3に印刷を行う場合、汎用プリンタ100の後方に設けた連続紙給紙部21から連続複写紙3の給紙を行う。汎用プリンタ100は、後述する搬送ルートで連続複写紙3を搬送し、プラテン6と印字ヘッド4により印刷を行う。その後、汎用プリンタ100の上方に設けた連続紙排出部26から連続複写紙3を後方へ排出する。
【0015】
連続複写紙3は、印刷前連続紙35と印刷済み連続紙36の両方の束からなる。印刷前連続紙35と印刷済み連続紙36は、汎用プリンタ100の下方に設置されるのが通常である。そのため前述の様に連続複写紙3の搬送には、重い負荷が掛かる。
【0016】
図3は第1の実施の形態に関するプリンタ100内部の連続複写紙3の搬送ルートを示す説明図である。連続複写紙3は、汎用プリンタ100の連続紙給紙部21から図中矢印Aで示す搬送方向に給紙される。連続紙給紙部21から給紙される連続複写紙3は、ピントラクタ1によって、円筒状のプラテン6の下方に向けて搬送される。プラテン6の下方には搬送用ローラ22が設けられ、連続複写紙3はプラテン6と搬送用ローラ22に挟持されて、プラテン6の印字部7に向けて搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。印字ヘッド4は円筒状のプラテン6の円筒にそって移動し、印字を行う。連続複写紙3は複数枚の媒体により多層に構成され、各層間に設けられたカーボン紙、又はノンカーボン式の媒体により構成されている。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。印字された後の連続複写紙3は、連続紙排出部26付近に設けられた一対の搬送用ローラ23、24によって引っ張り搬送され、連続紙排出部26より排出される。
【0017】
図4は、第1の実施の形態に関するピントラクタ1の搬送状態を示す平面図である。連続複写紙3は、該連続複写紙3の図中矢印Aで示す搬送方向に対する左右の媒体側端部33に沿って複数のスプロケット孔30が設けられている。左右の媒体側端部33付近には、媒体側端部33に沿って、ミシン目34が設けられ、印刷後に不要となったスプロケット孔30の部分を切断可能にしてある。そして、ピントラクタ1は左右対称に作られ、連続複写紙3の搬送方向に対して左右対称に配置されている。ピントラクタ1は、連続複写紙3の左右のスプロケット孔30の位置に配置され、左右均等な力で連続複写紙3を搬送可能としている。左右のピントラクタ1は、連続複写紙3の幅に合わせるため連続複写紙3の幅方向に沿って移動可能になっている。
【0018】
図5は第1の実施の形態に関するピントラクタ1の内部を示す側面図である。同図は、左右対称に作られた左右のピントラクタ1のうちの一方を示す。ピントラクタ1は、左右のフレーム13と、左右のフレーム13の間に回転可能に設けられるトラクタベルト10と、該トラクタベルト10の回転を支持するベルト支持部14と、図示しない駆動軸によって回転するとともにトラクタベルト10を回転させるドライブホイール15と、ガイドカバー16よりなる。
【0019】
ベルト支持部14は、左右のフレーム13のうちの一方のフレーム13と一体に形成される。ベルト支持部14の周囲は滑らかに形成され、トラクタベルト10はこのベルト支持部14の周囲を回転移動する。更に、ベルト支持部14には、ピントラクタ1を連続複写紙3の幅に合わせて幅方向に移動可能とするために、図示しない支持軸が貫通する支持軸用孔17を有する。
【0020】
ドライブホイール15には、図示しない駆動軸が貫通する駆動軸用孔18を有するとともに、トラクタベルト10の内歯と歯合する複数の歯を有する。ガイドカバー16は開閉可能に設けられる。トラクタベルト10の後述するピン11、12に連続複写紙3のスプロケット孔30を嵌合した後、ガイドカバー16を閉じることによって、連続複写紙3をピントラクタ1にセットすることができる。これにより、スプロケット孔30がピン11、12から外れないようにするものであり、連続複写紙3を矢印A方向に安定して搬送することができる。
【0021】
なお、トラクタベルト10の複数のピン11、12のうち、常にスプロケット孔30と嵌合しているピン数は3ピンである。即ち、同図の状態では、ピン11−1、12−2及び11−3がスプロケット孔30と嵌合している。
【0022】
図1は、第1の実施の形態に関するトラクタベルト10の外観図である。同図(a)はトラクタベルト10の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト10の平面図と連続複写紙3の平面図である。トラクタベルト10は環状に形成され、周囲には複数のピン11及び12が形成されている。複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンとしてのピン11及びピン11より大きいサイズの第2のピンとしての大径ピン12からなる。
【0023】
トラクタベルト10の本体と、ピン11及び大径ピン12とは一体に成形され、可撓性樹脂からなる。ピン11及び大径ピン12の中心は等間隔になるように形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の中心間の間隔と等しい。そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン11の下部の直径は3.6mmであり、大径ピン12の下部の直径は4.4mmである。即ち、ピン11の直径はスプロケット孔30より小さいが、大径ピン12の直径はスプロケット孔30より大きい。よって、大径ピン12はスプロケット孔30に圧入されることになる。
【0024】
連続複写紙3は、常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、12−2及び11−3に嵌合して搬送されるので、3ピン毎に径の大きな大径ピン12を配置する構造とする。これにより、3つのピンのうち常に一つはスプロケット孔30に圧入されている。
【0025】
図6は、第1の実施の形態に関するトラクタベルト3の大径ピン12の側面図である。大径ピン12は、ピン11と高さは同じであるが、ピン11より直径が大きい。大径ピン12はピン11と同様に略円錐形をなし、連続複写紙3のスプロケット孔30に挿入し易くかつ、下部がスプロケット孔30にしっかりと嵌合し、搬送力が生じ易く構成してある。特に大径ピン12の下部の直径はスプロケット孔30より大きいので、大径ピン12がスプロケット孔30に圧入されると、同図に示すようにスプロケット孔30の縁が変形し、嵌合する力が増すことになる。そして、ピントラクタ1における層間ずれB1は発生していないことになる(B1=0)。
【0026】
前述の通り、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、12−2及び11−3に嵌合しており、トラクタベルト10は3ピン毎に大径ピン12を配置する。従って、スプロケット孔30に圧入される大径ピン12が常に連続複写紙3に嵌合している状態なので(B1=0)、ピントラクタ1としては層間ずれB1が発生せずに搬送していることになる。
【0027】
図7は、第1の実施の形態に関するピントラクタ1による層間ずれを示す説明図である。連続複写紙3は、ピントラクタ1によってプラテン6の方向へ搬送される。プラテン6の印字部7に到達した連続複写紙3は、印字ヘッド4によって印字される。印字ヘッド4は、ワイヤードットインパクト方式の印字ヘッド4であり、ワイヤードットにより連続複写紙3をインパクトする。これにより、連続複写紙3に同一の内容が印刷され、複数枚の媒体に複写がとれる。
【0028】
そして、前述のように、ピントラクタ1としては層間ずれB1が発生せずに搬送することができる(B1=0)。この層間ずれBは、前記図11に示す層間ずれB1に対し、図7に示す層間ずれB1(=0)に修正される。この修正は、連続複写紙3がピントラクタ1を出た後、プラテン6を巻回し、印字部7に搬送される間でも行われることになる。
【0029】
なお、図7に示すように、この層間ずれBは連続複写紙3がプラテン6を巻回することにより、媒体の厚みによる距離の差として、印字部7通過後における層間ずれB2として生じる。しかしながら、この層間ずれB2は、前記図11で説明した層間ずれB3より小である(B2<B3)。この層間ずれB2は、プラテン6の印字部7においても生じているが、その結果、印字部7における印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間に現れる印字ずれは、少なくすることができる。
【0030】
本実施の形態において、大径ピン12がスプロケット孔30に圧入された状態で連続複写紙3を搬送するものであるが、連続複写紙3がピントラクタ1を離れるときは、大径ピン12がスプロケット孔30から抜けるための力が必要となる。これが搬送力の負荷となるが、駆動力を上げることにより、滑らかに搬送することができる。
【0031】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、第2の実施の形態に関するトラクタベルト40の外観図である。同図(a)はトラクタベルト40の側面図であり、同図(b)はトラクタベルト40の平面図と連続複写紙3の平面図である。第2の実施の形態に関するトラクタベルト40が第1の実施の形態に関するトラクタベルト10と異なるところは、横断面が楕円形状の楕円ピン42を有するところである。
【0032】
トラクタベルト40は環状に形成され、周囲にはピン11及び他のピン11より大きいサイズのピンとしての楕円ピン42が形成されている。トラクタベルト40の本体とピン11及び楕円ピン42とは一体に成形され、可撓性樹脂からなる。ピン11及び楕円ピン42の中心は等間隔になるように形成され、その間隔は連続複写紙3に形成されたスプロケット孔30の中心間の間隔と等しい。楕円ピン42は、連続複写紙3の搬送方向に楕円形の長軸を合わせて設けられる。
【0033】
そして、スプロケット孔30の直径は通常4mmであり、これに嵌合するピン11の下部の直径は3.6mmである。これに対し、楕円ピン42の下部の楕円の長径は4.4mmであり、楕円の短径は3.6mmである。即ち、ピン11の直径はスプロケット孔30より小さいが、楕円ピン42の長径はスプロケット孔30より大きい。従って、連続複写紙3は、常にトラクタベルト10上の3つのピン11−1、42−2及び11−3で搬送されるので、3ピン毎に径の大きな楕円ピン42を配置する構造である。これにより、3つのピンのうち常に一つはスプロケット孔30に圧入されている。
【0034】
特に楕円ピン42の下部の長径はスプロケット孔30より大きいので、楕円ピン42がスプロケット孔30に圧入されると、図6に示した場合と同様に、スプロケット孔30の縁が変形し、嵌合する力が増すことになる。そして、ピントラクタ1における層間ずれB1は発生していないことになり(B1=0)、その結果、印字部7における連続複写紙3の印字ヘッド側媒体31とプラテン側媒体32間に現れる印字ずれは、少なくすることができる。
【0035】
前記実施の形態における説明において、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の3つのピンに嵌合しているので、3ピン毎に径の大きな大径ピンを配置する構造とした例を説明したが、これに限らない。即ち、連続複写紙3は常にトラクタベルト10上の4つのピンに嵌合している構造とし、4ピン毎に径の大きな大径ピンを配置するものとしても本発明を適用することができる。連続複写紙3と常に嵌合しているトラクタベルト10のピン数が多ければ、安定した搬送が可能である。
【0036】
前記実施の形態における説明において、複数のピンがトラクタベルトに設けられる場合を説明したが、複数のピンがトラクタホイールに設けられる場合でも本発明を適用可能である。この場合でも連続複写紙3のスプロケット孔30に常に嵌合しているピンの数が3ピンである場合、トラクタホイールには複数のピンのうち、3ピン毎に径の大きな大径ピンを配置する構造とすればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 ピントラクタ
3 連続複写紙
4 印字ヘッド
6 プラテン
7 印字部
10 トラクタベルト
11 ピン
12 大径ピン
42 楕円ピン
A 搬送方向
B 層間ずれ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される連続複写紙に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔に嵌合する複数のピンを有し、
前記複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンと、前記第1のピンより大きいサイズの第2のピンを備えることを特徴とするピントラクタ。
【請求項2】
前記大きいサイズとは、前記第1のピンの直径より前記第2のピンの直径が大きいことを特徴とする請求項1記載のピントラクタ。
【請求項3】
第2のピンの横断面は楕円形であり、かつ、搬送方向に前記楕円形の長軸を合わせて設けられ、前記大きいサイズとは、前記第1のピンの直径より前記第2のピンの楕円の長径が大きいことを特徴とする請求項1記載のピントラクタ。
【請求項4】
前記用紙の搬送時に前記スプロケット孔に常時嵌合しているピンの数をNとしたとき、Nピン毎に前記第2のピンを備えることを特徴とする請求項2又は3記載のピントラクタ。
【請求項5】
前記複数のピンはトラクタベルトに設けられていることを特徴とする請求項4記載のピントラクタ。
【請求項6】
前記複数のピンはトラクタホイールに設けられていることを特徴とする請求項4記載のピントラクタ。
【請求項7】
前記請求項1乃至6いずれか一記載のピントラクタと、
前記ピントラクタにより搬送された用紙に画像形成を行う画像形成部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
搬送される連続複写紙に等間隔に設けられた複数のスプロケット孔に嵌合する複数のピンを有し、
前記複数のピンは、所定のサイズを有する第1のピンと、前記第1のピンより大きいサイズの第2のピンを備えることを特徴とするピントラクタ。
【請求項2】
前記大きいサイズとは、前記第1のピンの直径より前記第2のピンの直径が大きいことを特徴とする請求項1記載のピントラクタ。
【請求項3】
第2のピンの横断面は楕円形であり、かつ、搬送方向に前記楕円形の長軸を合わせて設けられ、前記大きいサイズとは、前記第1のピンの直径より前記第2のピンの楕円の長径が大きいことを特徴とする請求項1記載のピントラクタ。
【請求項4】
前記用紙の搬送時に前記スプロケット孔に常時嵌合しているピンの数をNとしたとき、Nピン毎に前記第2のピンを備えることを特徴とする請求項2又は3記載のピントラクタ。
【請求項5】
前記複数のピンはトラクタベルトに設けられていることを特徴とする請求項4記載のピントラクタ。
【請求項6】
前記複数のピンはトラクタホイールに設けられていることを特徴とする請求項4記載のピントラクタ。
【請求項7】
前記請求項1乃至6いずれか一記載のピントラクタと、
前記ピントラクタにより搬送された用紙に画像形成を行う画像形成部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−20562(P2012−20562A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162355(P2010−162355)
【出願日】平成22年7月18日(2010.7.18)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月18日(2010.7.18)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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