説明

ファイル管理装置、ファイル管理システム、制御方法、プログラム

【課題】複数のユーザが其々所有する画像ファイルが存在する場合、当該画像ファイル間の解析を行うことで、ユーザに関係する画像ファイルを閲覧可能とする文書管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】ログインユーザが撮影して得られた画像ファイルをファイル管理装置104へアップロードし(ステップS100からステップS114)、ファイル管理装置10は、アップロードされた画像ファイルの撮影日時、撮影場所等の属性情報を解析した後(ステップS116)、ログインユーザの画像ファイルとログインユーザ以外のユーザがファイル管理装置104へアップロードした画像ファイルとの関連性を属性情報から求め、ログインユーザに対して、ログインユーザに関連性のある画像ファイルを閲覧可能なように表示制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データへのアクセス制御に関する技術に関し、特に画像データの属性情報に従って、開示範囲を定めることでアクセス制御を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルスチルカメラ等で撮影して得られた画像ファイルを、ファイルを保管管理するファイルサーバへ格納し、適宜、ユーザが利用する際に画像ファイルへアクセスして参照、編集、及びダウンロード等の操作を行う。
【0003】
但し、学校、企業等のグループで扱われるファイルサーバは、複数のユーザによって利用され、個々のユーザは、自身が所有するデジタルスチルカメラ等で撮影して得られた画像ファイルを自由にファイルサーバへ格納することで、他のユーザが撮影して得られた画像ファイルを共有し、相互に必要とする情報の共有化を推し量ることが可能である。
【0004】
例えば、団体で参加がなされる旅行や式典等において、其々のユーザが、自身で撮影して得られた画像ファイルをファイルサーバへ格納し、適宜、各ユーザが、格納された画像ファイルの参照等を行うことが可能である。
【0005】
しかしながら、ファイルサーバに於いては、特定のユーザに対して画像ファイルへのアクセス範囲を定めることで、ユーザにとって無関係な画像ファイルのアクセス権をユーザから剥奪することで、画像ファイルの利便性を高める工夫がなされている。
【0006】
但し、大量に画像ファイルが存在する場合、アクセス権を付与するに当たり、撮影した日時や場所によっては、異なるアクセス範囲を設定する必要があり、画像ファイルの整理を行う際に、ユーザに対して労力を要してしまう。
【0007】
そこで画像ファイルの属性情報(撮影日時、位置情報、露光情報等)と予め登録されたユーザのプロファイル、地図、季節行事、暦、気象、及びイベント等の情報とを利用して、画像ファイルに記録された撮影内容を特色づけるようなタイトルを推測し設定することで、画像ファイルを分類整理する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−10178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ユーザが撮影して得られた画像ファイルに対してタイトルを推測し設定するため、複数のユーザで撮影して得られた画像ファイルのなかから自身の画像ファイルと関連性のある画像ファイルを特定することが難しい。
【0010】
例えば、ユーザが、ストーリー性を持たせて画像ファイルの閲覧等を望む場合、全てのユーザの画像ファイルから同一場所で撮影して得られた画像ファイルを選定すると共に、更に時系列的にこれらの画像ファイルを並べ替える必要がある。
【0011】
確かに、特許文献1に記載された発明に於いて、推測設定された画像ファイルのタイトルから画像ファイル間の類似性を判断することによって、こられの画像ファイルを分類整理することも考えられるが、これらの態様については特許文献1には記載や示唆はなく、複数の画像ファイルが存在する中で、当該画像ファイル間の関連性を解析する必要性が問われるような状況では、ユーザビリティーが低下してしまう。
【0012】
従って、本発明では、上記課題を解決するために、複数のユーザの其々所有する画像ファイルが存在する場合、当該画像ファイル間の解析を行うことで、ユーザに関係する画像ファイルを提供することが可能なファイル管理装置、ファイル管理システム、制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための第一の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置において、前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、前記設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示手段と、を備えたことを特徴とするファイル管理装置である。
【0014】
上記目的を達成するための第二の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムであって、前記クライアント端末は、ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示手段と、設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示手段と、を備え、前記ファイル管理装置は、前記送信指示手段によって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、を備えたことを特徴とするファイル管理システムである。
【0015】
上記目的を達成するための第三の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置の制御方法であって、前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップによって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定ステップと、前記設定ステップによって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示ステップと、を実行することを特徴とするファイル管理装置の制御方法である。
【0016】
上記目的を達成するための第四の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置において実行されるプログラムであって、前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、前記設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示手段と、を機能させることを特徴とするプログラムである。
【0017】
上記目的を達成するための第五の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムの制御方法であって、前記クライアント端末において、ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示ステップと、設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示ステップと、して実行し、前記ファイル管理装において、前記送信指示ステップによって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップによって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定ステップと、を実行することを特徴とするファイル管理システムの制御方法である。
【0018】
上記目的を達成するための第六の発明は、撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムにおいて実行されるプログラムであって、前記クライアント端末を、ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示手段と、設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示手段と、をして機能させ、前記ファイル管理装置を、前記送信指示手段によって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、して機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、画像ファイルの日時及び撮影場所等の属性情報を用いて画像ファイル間の関連性を特定すると共に、関連性のある画像ファイルに対してアクセス範囲を加味してユーザへ画像ファイルを提供することで、ユーザは自身に関連性のある画像ファイルを利用することが可能となるので、画像ファイルの分類整理等に要する労力を軽減すると共に、ユーザビリティーの向上を図ることが可能となる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係るファイル管理システムの概略の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るファイル管理装置、クライアント端末のハードウェアの概略の構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにログインする際に用いる画面の構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて画像ファイルをファイル管理装置へアップロードする、アップロードした画像ファイルを参照する際に用いる画面の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画像ファイルを検索する際に、画像ファイルを撮影した日時の絞り込みを行うための画面の構成を示す構成図である。
【図6】本発明の実施形態において、ユーザに関する情報を記憶管理するためのテーブルの構成を示す構成図である。
【図7】本発明の実施形態において、ユーザと交友ユーザとの関係を記憶管理する際に用いるテーブルの構成を示す構成図である。
【図8】本発明の実施形態において、画像ファイルの属性情報等を記憶管理するテーブルの構成を示す構成図である。
【図9】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画像ファイルをファイル管理装置へアップロードする、アップロードした画像ファイルを参照する処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画廊ファイルを参照する処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画廊ファイルを参照する処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態において、ユーザ同士の関係を説明するための説明図である。
【図13】本発明の実施形態において、ユーザが所有する画像ファイルの関連性の解析結果を説明するための説明図である。
【図14】本発明の実施形態において、ログインユーザに関連性のある画像ファイルを参照するための画面の構成を示す構成図である。
【図15】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて画像ファイル及びGPSデータをファイル管理装置へアップロードする、アップロードした画像ファイル及びGPSデータを参照する際に用いる画面の構成を示す構成図である。
【図16】本発明の実施形態において、画像ファイル及びGPSデータの属性情報等を記憶管理するテーブルの構成を示す構成図である。
【図17】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画像ファイル及びGPSデータをファイル管理装置へアップロードする、アップロードした画像ファイル及びGPSデータを参照する処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画廊ファイル及びGPSデータを参照する処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて、画廊ファイル及びGPSデータを参照する処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施形態において、ユーザが所有する画像ファイル及びGPSデータと画像ファイルの関連性の解析結果を説明するための説明図である。
【図21】本発明の実施形態において、地図データに対して、画像ファイル及びGPSデータをマッピングさせて表示した例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1の実施形態]
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図1には、ファイル管理システムの概略構成を示す構成図が図示されており、ファイル管理システム100は、複数のクライアント端末102、及びファイル管理装置104がネットワーク106を介して接続されている。
【0024】
ユーザは、クライアント端末102に予め組み込まれたソフトウェアを用いて、デジタルスチルカメラ等で撮影して得られた画像ファイルを当該デジタルスチルカメラ等から取り込みを行い、所定の記憶領域へ記憶する。
【0025】
そして、ユーザは、クライアント端末102に表示された所定の記憶領域へ記憶した画像ファイルの中から、ファイル管理装置104にて記憶管理する必要のある画像ファイルを選択し、ネットワーク106を介して、ファイル管理装置104へ選択した画像ファイルを送信する。
【0026】
ファイル管理装置104は、送信された画像ファイルを自身の所定の記憶領域へ記憶し、クライアント端末102からの要求指示に応じて、適宜、画像ファイル間の解析、及び画像ファイルへのアクセス範囲の設定等の処理を実行する。
【0027】
尚、画像ファイルの属性情報として撮影日時を示す日時情報、及び撮影位置を示す位置情報が予め画像ファイルへ記憶されており、既存のGPS(global positioning system)機能を有するデジタルスチルカメラ等で撮影された画像ファイルでも構わないし、GPS機能なしのデジタルスチルカメラ等で撮影した場合、帯同するGPSロガー等の時系列的に位置情報を取得する機器から時刻及び位置情報を取得して、画像ファイルに記憶された時刻に対応するGPSロガーから出力された撮影時刻の位置情報を用いる態様でも構わない。
【0028】
図2は、本発明の実施形態に係るファイル管理装置104のハードウェアの概略構成を示す構成図である。
【0029】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各端末の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0030】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0031】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボードや不図示のマウス等のポインティングデバイスを示す入力部209からの入力を制御する。
【0032】
ビデオコントローラ(VC)206は、表示部210等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTに関わらず、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
【0033】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0034】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0035】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、表示部210上での表示を可能としている。また、CPU201は、表示部210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0036】
本発明を実現するための画像ファイルの開示処理を実行するためのプログラムは外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイル及び各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。
【0037】
尚、クライアント端末102のハードウェア構成は、ファイル管理装置104と同等のハードウェア構成を有しているため説明は省略し、以後、必要に応じて同一の符号を用いて説明を行う。
【0038】
図3には、ユーザがファイル管理システム100にログインを行う際に利用するログイン画面300の構成が示されており、ログイン画面300は、クライアント端末102の表示部210へ表示される。
【0039】
ログイン画面300は、ユーザを一意に識別するためのユーザIDの入力欄を示すログインID302、ユーザがファイル管理システム100を利用することが可能であるか否かの認証を行う際に利用するパスワードの入力欄を示すパスワード304、ユーザの認証の開始を指示する際に押下するためのログインボタン306を備えて構成されている。
【0040】
図4には、ユーザがデジタルスチルカメラ等からクライアント端末102にて受付けて記憶した画像ファイルを選択して、当該画像ファイルをファイル管理装置104へ送信指示(アップロード)するか、あるいは、既にファイル管理装置104に記憶管理された画像ファイルを参照するのか、何れかの処理を行うのかをユーザが選択を行うための画像登録参照画面400の構成が示されており、画像登録参照画面400は、クライアント端末102の表示部210へ表示される。
【0041】
画像登録参照画面400は、画像登録ボタン402及び画像参照ボタン404を備えており、画像登録参照画面400を用いて、ユーザがデジタルスチルカメラ等からクライアント端末102に取得した画像ファイルを選択して、当該画像ファイルをファイル管理装置104へアップロードする場合は、画像登録ボタン402を、入力部209を介して押下した状態で、既にファイル管理装置104に記憶管理された画像ファイルを参照する場合は、画像参照ボタン404を、入力部209を介して押下する。
【0042】
図5には、ユーザがファイル管理装置104に記憶された画像ファイルを参照する際に、画像ファイルが撮影された時刻を条件に参照を行う際に利用する日付範囲選択画面500の構成を示しており、日付範囲選択画面500は、クライアント端末102の表示部210へ表示される。
【0043】
日付範囲選択画面500は、撮影した期間を指定することによって、指定した期間に撮影された画像ファイルを参照することが可能であり、期間の開始日付の入力欄を示す開始日付入力欄502、期間の終了日付の入力欄を示す終了日付入力欄504、画像ファイルの参照処理を開始する際に押下する選択ボタン506、及び期間の指定を行わずに日付範囲選択画面500を閉じる際に押下するキャンセルボタン508を備えて構成されている。
【0044】
図6には、ユーザが自身の画像ファイルのアクセス範囲等を設定するための情報を記憶するためのユーザ管理情報テーブル600の構成を示しており、ユーザ管理情報テーブル600は、ファイル管理装置104の外部メモリ211等の記憶媒体に記憶されている。
【0045】
ユーザ管理情報テーブル600は、ユーザを一意に識別するためのユーザID602、ユーザがファイル管理システム100へログインする際の認証時に利用するパスワード604、ユーザの名称を示す名前606、及びユーザが所有するメールアドレス608を備えている。
【0046】
また、ユーザ管理情報テーブル600は、アイコンファイルパス610を備えており、クライアント端末102の表示部210に画像ファイルと並べて当該画像ファイルの所有者を識別するためのアイコンを表示するため、当該アイコンが記憶されたファイルの所定の記憶領域へのパスがアイコンファイルパス610に記憶されている。
【0047】
また、ユーザ管理情報テーブル600は、顔情報612を備えており、ユーザの画像ファイルと別ユーザの画像ファイルとを解析する際に、ユーザの顔が別ユーザの画像ファイルに存在する場合、関連性のある画像ファイルとして特定する際に用いるため、各ユーザの顔が記録されたファイルの所定の記憶領域へのパスが顔情報612に記憶されている。
【0048】
また、ユーザ管理情報テーブル600は、開示範囲(距離)614を備えており、ユーザが自身の画像ファイルを他ユーザへ開示する際に、他ユーザが撮影した画像ファイルの位置と自身の画像ファイルが撮影された位置との差が、開示範囲(距離)614に記憶された距離内であれば開示を行うため。開示範囲(距離)614には、開示を許可すべき距離が記憶されている。
【0049】
更に、ユーザ管理情報テーブル600は、開示範囲(時間)616を備えており、ユーザが自身の画像ファイルを他ユーザへ開示する際に、他ユーザが撮影した画像ファイルの日時と自身の画像ファイルが撮影された日時との差が、開示範囲(時間)616に記憶された時間内であれば開示を行うため。開示範囲(時間)616には、開示を許可すべき時間が記憶されている。
【0050】
図7には、ユーザと交友のあるユーザの関係を記憶した交友情報テーブル700が示されており、交友情報テーブル700には、ユーザを一意に識別するためのユーザID702、ユーザID702に記憶されたユーザIDを有するユーザと交友のあるユーザを一意に識別するための交友ID704を備えており、交友情報テーブル700は、ファイル管理装置104の外部メモリ211等の記憶媒体に記憶されている。
【0051】
図8には、画像ファイルの属性情報を管理する画像属性記憶テーブル800が示されており、画像属性記憶テーブル800は、ファイル管理装置104の外部メモリ211等の記憶媒体に記憶されている。
【0052】
画像属性記憶テーブル800は、画像ファイルを一意に識別するための画像ID802、当該画像ファイルが記憶されている所定の記憶領域へのパスを示す画像ファイルパス804、当該画像ファイルの所有者のユーザIDを示す所有者806、当該画像ファイルの別ユーザの顔が存在する際の当該別ユーザのユーザIDを記憶する顔情報808を備えている。
【0053】
また、画像属性記憶テーブル800は、画像ファイルが撮影された日時を示す日時810、画像ファイルが撮影された位置を示す位置812、各画像ファイルの別ユーザへの開示範囲を定めるための当該別ユーザのユーザIDを示す個別画像の開示範囲814を備えている。
【0054】
個別画像の開示範囲814については、交友情報テーブル700に記憶された交友IDを有するユーザに画像ファイルを閲覧可能とする場合は、ユーザ設定の開示範囲が設定され、個別に画像ファイルを閲覧可能とするユーザを設定する場合は、閲覧可能とさせたいユーザのユーザIDを設定する。
【0055】
次に、本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて実行される画像ファイルの開示処理に関するフローチャートを図9に示しており、クライアント端末102、あるいはファイル管理装置104のCPU201の制御の下、実行される。
【0056】
まず、ステップS100では、クライアント端末102を起動した後、クライアント端末102の表示部210にログイン画面300を表示する。そして、次のステップS102では、ログイン画面300に備えられたログインボタン306が入力部209を介して押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合は、ステップS104へ処理を進め、ステップS104では、ログインID302及びパスワード304へ入力されたユーザID及びパスワードをユーザ情報として取得し、ステップS106へ処理を進める。
【0057】
ステップS106では、ステップS104で取得したユーザ情報を、ネットワーク106を介してファイル管理装置104へ送信し、ファイル管理装置104では、受信したユーザ情報に含まれるユーザID及びパスワードがユーザ管理情報テーブル600のユーザID602及びパスワード604に該当するレコードが存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合は、認証OKである旨を示す認証結果を認証要求がなされたクライアント端末102へ送信し、存在すると判定しない場合は、認証NGである旨を示す認証結果を認証要求がなされたクライアント端末102へ送信する。
【0058】
クライアント端末102では、ファイル管理装置104から送信された認証結果に基づいて、認証OKであれば、ステップS108へ処理を進め、認証NGであれば、ステップS102へ処理を進める。
【0059】
ステップS108では、画像登録参照画面400をクライアント端末102の表示部210へ表示し、次のステップS110では、画像登録参照画面400の画像登録ボタン402が入力部209を介して押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合は、ステップS112へ処理を進め、押下されたと判定しない場合は、ステップS118へ処理を進める。
【0060】
ステップS112では、クライアント端末102の表示部210に所定の記憶領域(例えば、クライアント端末102の外部メモリ211等)に記憶された画像ファイルを表示部210へ表示し、ユーザによって入力部209を介して画像ファイルが選択されたことを検知する。
【0061】
ステップS114では、ステップS112において選択された画像ファイルに対して、ユーザがファイル管理装置104へのアップロード指示がなされた後、当該画像ファイルとステップS104で取得したユーザ情報を、ネットワーク106を介してファイル管理装置104送信し、ファイル管理装置104は、所定の領域へ画像ファイルを記憶する。
【0062】
アップロード指示については、クライアント端末102の表示部210に表示されたファイル管理装置104の所定の記憶領域に対して、選択した画像ファイルをマウス等の入力部209を用いてドラック&ドロップ操作によって移動させても良いし、不図示の画面を用いてファイル管理装置104の所定の記憶領域を、入力部209を介して入力させた後、アップロードを開始するための不図示のボタンが押下されたことを検知して、選択された画像ファイルをファイル管理装置104へアップロードしても良い。
【0063】
尚、ファイル管理装置104は、クライアント端末102から送信された画像ファイルを所定領域へ記憶する際に、画像属性記憶テーブル800へ当該画像ファイルの属性情報等を記憶する。
【0064】
記憶する際に、画像属性記憶テーブル800に記憶された画像ID802が一意となるようにIDを生成し、生成したIDに対応して、所定領域を画像ファイルパス804、及び受信したユーザ情報のユーザIDを所有者806へ記憶する。
【0065】
ステップS116では、ファイル管理装置104において、ステップS114において所定の記憶領域へ記憶した画像ファイルの解析処理を行った結果を画像属性記憶テーブル800へ記憶する。
【0066】
まず、画像ファイルの属性情報の時刻情報及び位置情報の順に、ステップS114において生成したIDに対応して、日時810及び位置812を記憶し、次にユーザ管理情報テーブル600に記憶された顔情報612から特定される所定の記憶領域に格納されたユーザの顔を示すファイルを取得し、取得したファイルに記憶された顔が画像ファイルに存在するか否かの顔検出処理を行う。
【0067】
顔が存在すると判断した場合は、ユーザID602からその顔のユーザのユーザIDを取得して、顔情報808へ記憶する。
【0068】
尚、顔検出処理は、1つの画像ファイルに対して全てのユーザ管理情報テーブル600に記憶された情報に対して行われる。
【0069】
また、個別画像の開示範囲814には、受信したユーザ情報のユーザIDに該当する交友情報テーブル700のユーザIDに対応する交友ID704を利用することを示す、ユーザ設定の開示範囲を記憶する。
【0070】
ステップS118では、画像参照ボタン404が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合は、ステップS120へ処理を進め、押下されたと判定しない場合は、ステップS110へ処理を進める。
【0071】
ステップS120では、ファイル管理装置104に記憶管理された画像ファイルの参照処理を行うが、処理の詳細は、次の図10及び図11に示すフローチャートを用いて説明する。尚、本フローチャートの各ステップは、クライアント端末102、あるいはファイル管理装置104のCPU201の制御の下、実行される。
【0072】
ステップS200は、クライアント端末102の表示部210に日付範囲選択画面500を表示し、次のステップS202では、クライアント端末102において、日付範囲選択画面500の選択ボタン506が入力部209を介して押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合は、ステップS204へ処理を進める。
【0073】
ステップS204では、クライアント端末102において、日付範囲選択画面500の開始日付入力欄502及び終了日付入力欄504に入力された開始日付及び終了日付を日付範囲情報として取得し、次のステップS206では、クライアント端末102において、ステップS204において取得した日付範囲情報及びステップS104で取得したユーザ情報のユーザIDをファイル管理装置104へ送信し、ファイル管理装置104では、送信された日付範囲情報及びユーザIDを用いて、画像属性記憶テーブル800に記憶された情報に基づいて画像ファイル等を取得する。
【0074】
具体的には、送信されたユーザIDに該当する所有者806に記憶されたユーザIDに対応するレコードのうち、日付範囲情報の開始日付から終了日付の範囲内に日時810に記憶された日時を有するレコードを抽出する。
【0075】
そして、抽出したレコードの画像ファイルパス804に記憶された所定の記憶領域へのパスを取得して、当該パスを用いてログインユーザの所有する画像ファイル(以下、ログインユーザ画像ファイル)を取得する。更に本ステップでは、ログインユーザ画像ファイルに関する画像属性記憶テーブル800に記憶された画像ID802から個別画像の開示範囲814に記憶されたデータを取得する。
【0076】
次に、ステップS208では、ファイル管理装置104において、ステップS206において送信されたユーザIDに該当する交友情報テーブル700のユーザID702に対応する交友ID704に記憶されたユーザID(以下、交友ユーザID)を取得する。
【0077】
次に、交友ユーザIDに該当する所有者806に記憶されたユーザIDに対応するレコードのうち、日付範囲情報の開始日付から終了日付の範囲内に日時810に記憶された日時を有するレコードを抽出する。
【0078】
そして、抽出したレコードの画像ファイルパス804に記憶された所定の記憶領域へのパスを取得して、当該パスを用いて交友ユーザの所有する画像ファイル(以下、交友ユーザ画像ファイル)を取得する。
【0079】
更に本ステップでは、交友ユーザ画像ファイルに関する画像属性記憶テーブル800に記憶された画像ID802〜個別画像の開示範囲814に記憶されたデータを取得する。
【0080】
次のステップS210では、ファイル管理装置104において、ステップS208において抽出した交友ユーザ画像ファイルからログインユーザの顔が存在する交友ユーザ画像ファイル及び画像ID802及び所有者806を抽出する。
【0081】
次のステップS212では、以降の繰返し処理を行う際に利用するカウンタKを初期化するためにKに1を設定する。以降のステップS216からステップS226における1回の処理では、1つのログインユーザ画像ファイルに対する処理を行うが、ステップS216からステップS226の処理は、ステップS206で取得したログインユーザ画像ファイルの数だけ処理を行う。
【0082】
従って、Kは、ログインユーザ画像ファイルを順に処理を行うに当たり、何番目のログインユーザ画像ファイルの処理を行っているのかを識別している。
【0083】
次のステップS214では、ファイル管理装置104において、ステップS216からステップS226迄の処理をステップS206で取得したログインユーザ画像ファイルの数分だけ繰り返すための判定を行うため、Kがログインユーザ画像ファイルの数より小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合、ステップS216へ処理を進め、小さいと判定しない場合、ステップS230へ処理を進める。
【0084】
ステップS216では、ファイル管理装置104において、ステップS206で取得したログインユーザ画像ファイルの画像ID802、日時810、及び位置812のデータを抽出し、次のステップS218では、ステップS208で取得した全ての交友ユーザ画像ファイルの画像ID802、日時810、及び位置812のデータを抽出する。
【0085】
ステップS220では、ファイル管理装置104において、ステップS216において取得した位置812及び日時810とステップS218において取得した位置812及び日時810を用いて、距離及び時間を算出する。
【0086】
ステップS222では、ファイル管理装置104において、ステップS206において送信されたユーザIDに該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応する開示範囲(距離)614及び開示範囲(時間差)616を取得する。
【0087】
ステップS224では、ファイル管理装置104において、ステップS220で算出した距離及び時間が、ステップS222において取得した開示範囲(距離)614及び開示範囲(時間差)616以内であるか否かを判定し、以内であると判定した場合、ステップS226へ処理を進め、以内であると判定しない場合は、ステップS228へ処理を進める。尚、本ステップでは、ステップS206で取得した1ファイルのログインユーザ画像ファイルに対してステップS208で取得した全ての交友ユーザ画像ファイルに対して距離及び時間について判定を行う。
【0088】
ステップS226では、ファイル管理装置104において、以内であると判定した交友ユーザ画像ファイル、画像ID802、及び所有者806を抽出し、次のステップ228では、カウンタKをインクリメントしてKに設定し、次のステップS214へ処理を進める。
【0089】
ステップS230では、ファイル管理装置104において、ステップS226において抽出した結果、重複している交友ユーザ画像ファイルを、画像ID802を用いて削除する。
【0090】
次にステップS232では、ファイル管理装置104において、ステップS210において抽出したログインユーザが存在する交友ユーザ画像ファイルとステップS226において抽出した交友ユーザ画像ファイルを、画像ID802を用いて比較する。
【0091】
次のステップS234では、ファイル管理装置104において、ステップS232において比較した結果、一致すると判定した場合は、ステップS236へ処理を進め、一致すると判定しない場合は、ステップS238へ処理を進める。
【0092】
ステップS236では、ファイル管理装置104において、ステップS210において抽出したログインユーザが存在する交友ユーザ画像ファイルとステップS226において抽出した交友ユーザ画像ファイルの何れか1方を削除する。
【0093】
ステップS238では、ファイル管理装置104において、ステップS210において抽出したログインユーザが存在する交友ユーザ画像ファイル、ステップS226において抽出した交友ユーザ画像ファイル、及びステップS236において何れか1方を削除した結果残った少なくとも1つ以上の交友ユーザ画像ファイルが、開示条件を満たすか否かを判定する。
【0094】
開示条件を満たすか否かを判定するには、個別画像の開示範囲814を用いて判定を行い、個別画像の開示範囲814にユーザ設定の開示範囲が記憶されている場合は、ステップS206において送信されたユーザIDに該当する交友情報テーブル700のユーザID702に対応する交友ID704に記憶された交友ユーザIDを取得して、当該交友ユーザIDとステップS226において取得した所有者806とが一致するか否かによって判定する。
【0095】
あるいは、個別画像の開示範囲814にユーザIDが記憶されている場合は、当該ユーザIDとステップS226において取得した所有者806とが一致するか否かによって判定する。
【0096】
判定の結果、個別開示条件を満たさない場合は、処理を終了し、満たすと判定した場合は、ステップS240へ処理を進める。
【0097】
ステップS240では、ファイル管理装置104において、個別開示条件を満たすと判定した交友ユーザ画像ファイル、画像ID802、及び所有者806を抽出し、次のステップS242では、ファイル管理装置104において、ステップS240において抽出した交友ユーザ画像ファイルをサムネイル画像化し、次のステップS244では、ステップS240において抽出した画像ID802の所有者806に該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応するアイコンファイルパス610に記憶された所定の記憶領域のパスを用いて、交友ユーザ画像ファイルを所有するユーザのアイコンファイルを取得する。
【0098】
ステップS246では、ファイル管理装置104において、ステップS206において取得したログインユーザ画像ファイルをサムネイル画像化し、次のステップS248では、ステップS206において抽出した画像ID802の所有者806に該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応するアイコンファイルパス610に記憶された所定の記憶領域のパスを用いて、ログインユーザ画像ファイルを所有するユーザのアイコンファイルを取得する。
【0099】
ステップS250では、ファイル管理装置104において、ステップS206において抽出したログインユーザ画像ファイルの閲覧可能なユーザのアイコンファイルを取得する。これは、個別画像の開示範囲814にユーザIDが記憶されている場合は、そのユーザIDを取得し、取得したユーザIDに該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応するアイコンファイルパス610に記憶された所定の記憶領域のパスを用いて、ログインユーザ画像ファイルを所有するユーザのアイコンファイルを取得する。
【0100】
また、個別画像の開示範囲814にユーザ設定の開示範囲が設定されている場合は、所有者806に記憶されたユーザIDに該当する交友情報テーブル700のユーザID702に対応する交友ID704を取得し、取得した交友ID704に該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応するアイコンファイルパス610に記憶された所定の記憶領域のパスを用いて、ログインユーザ画像ファイルを閲覧可能なユーザのアイコンファイルを取得する。
【0101】
ステップS252では、ファイル管理装置104において、ステップS242においてサムネイル画像化した交友ユーザ画像ファイルとステップS244において取得した交友ユーザ画像ファイルの所有者のアイコンファイルとを合わせてクライアント端末102へ送信し、クライアント端末102では、表示部210へ受信したサムネイル画像化した交友ユーザ画像ファイルと並べて所有者のアイコンファイルを表示する。
【0102】
ステップS254では、ファイル管理装置104において、ステップS246においてサムネイル画像化したログインユーザ画像ファイルとステップS248において取得した所有者のアイコンファイルとステップS250において取得したログインユーザ画像データファイルの閲覧可能ユーザのアイコンファイルとを合わせてクライアント端末102へ送信し、クライアント端末102では、表示部210へ受信したサムネイル画像化したログインユーザ画像ファイルと並べて閲覧可能ユーザのアイコンファイルを表示する。
【0103】
尚、クライアント端末102の表示部210に画像ファイルとアイコンファイルとが表示された一例を図12から図14を用いて説明する。
【0104】
図12には、ユーザの交友関係を表す関連図が示されており、A、B、C・・・はユーザを示しており、矢印は、関連性のあるユーザ同士を相互に結びつけており、例えば、ユーザAは、ユーザBと親子関係、ユーザCと親子関係、及びユーザDと友人関係であることを示しており、ユーザBは、前述の通りユーザAと親子関係、及びユーザCと夫婦関係であることを示している。
【0105】
このように関連性のあるユーザ同士については、自身が撮影して得られた画像ファイルを閲覧可能とすることが望まれる可能性が高く、このように示した関連性を交友情報テーブル700に記憶させておき、本発明は実現されている。
【0106】
次に図13には、ファイル管理システム100へのログインユーザをAとして、ユーザAが参照可能な画像ファイルの範囲が示されたものである。
【0107】
図13の左から順に、ユーザA(図13の900)がデジタルスチルカメラ等を用いて撮影して得られた画像ファイル(写真Aから写真F)が示され、その隣に、ユーザB(図13の902)が、デジタルスチルカメラ等を用いて撮影して得られた画像ファイルが示されているが、写真C1及び写真D1については、ユーザAに関連性のある画像ファイルであるためユーザAは参照可能であるが、その他の画像ファイル、図の点線で囲まれた矩形については、ユーザAとは関連性のない画像ファイルであるため、ユーザAからは参照不可の画像ファイルを示している。
【0108】
ユーザBの画像ファイルの隣にユーザC(図13の904)の画像ファイル、その隣にユーザD(図13の906)の画像ファイル、その隣にユーザE(図13の908)の画像ファイルのうち、ユーザAに関連性のある画像ファイルが示され、ユーザAに関連性のない画像ファイルは、点線で囲まれた矩形で表示されている。
【0109】
また、ユーザAの画像ファイルの写真Dには、ユーザB及びユーザCの顔が存在しており、この画像ファイルに存在する顔と各ユーザの顔情報612を用いて、他のユーザの画像ファイルに自身の顔が存在する場合、関連性のある画像ファイルとして、参照することが、当システムでは可能である。
【0110】
また、ユーザAの写真Cについて、ユーザBの写真C1、及びユーザCの写真C2に関連性があるため、矢印910で結ばれており、この関連性は、ユーザAの写真Cの属性情報である撮影日時、撮影場所と、ユーザBの写真C1の属性情報である撮影日時、撮影場所とから関連性がある画像ファイルであることを示し、また、ユーザAの写真Dの属性情報である撮影日時、撮影場所と、ユーザBの写真D1の属性情報である撮影日時、撮影場所とから、関連性がある画像ファイルであることを示している。
【0111】
次に矢印912については、ユーザAの写真Cの属性情報である撮影日時、撮影場所と、ユーザCの写真C2の属性情報である撮影日時、撮影場所とから、関連性がある画像ファイルであることを示している。
【0112】
矢印914については、ユーザCの写真C2及びユーザDの写真Gには、ユーザAの顔が存在しているため、写真C2及び写真Gは、ユーザAに関連性がある画像ファイルであることを示している。
【0113】
矢印916については、ユーザAの写真Eの属性情報である撮影日時、撮影場所と、ユーザDの写真E1及び写真EFの属性情報である撮影日時、撮影場所と、から関連性がある画像ファイルであることを示している。
【0114】
矢印918については、ユーザEの写真Hには、ユーザAの顔が存在しているため関連性があるが、しかしがなら、図12に示す交友関係からユーザAとユーザEとは交友関係にはないため、例えば、偶然にユーザEの画像ファイルにユーザAが存在していると見做して、関連性がないものとしている。尚、ユーザAは、図12に示す交友関係からユーザB、ユーザC、及びユーザDと交友があることから、画像ファイル間に関連性が発生した場合は、そのまま関連性のあるものとして見做している。
【0115】
図14には、クライアント端末102の表示部210に画像ファイルとアイコンファイルとが表示された画像閲覧画面が示されている。
【0116】
画像閲覧画面1000は、図13に示す各ユーザの画像ファイルの関連性を解析した結果を表示しており、ファイル管理システム100にログインしたユーザが参照可能な画像ファイルを参照することが可能である。
【0117】
画像閲覧画面1000は、ログインユーザが参照可能な画像ファイルを表示する参照可能写真1002、参照可能写真1002に表示された画像ファイルの所有者がログインユーザの交友である場合、その交友を識別表示する交友の所有者1004、参照可能写真1002に表示されたログインユーザの画像ファイルを、何れのユーザに対して閲覧させるかを識別表示する開示者1006が備えられている。
【0118】
画像閲覧画面1000と図11に示すフローチャートとの関係を示すと、ステップS256において、交友ユーザ画像ファイルと当該交友ユーザ画像ファイルの所有者のアイコンファイルとを並べて表示する態様は、画像閲覧画面1000の参照可能写真1002に交友ユーザ画像ファイル、交友の所有者1004に当該交友ユーザ画像ファイルの所有者のアイコンファイルを表示している。
【0119】
例えば、図14に示すように、参照可能写真1002に表示された写真C2については、写真C2の所有者がユーザCであることが、交友の所有者1004から判明し、参照可能写真1002に表示された写真C1については、写真C1の所有者がユーザBであることが、交友の所有者1004から判明する。
【0120】
つまり、参照可能写真1002に表示された写真C1及び写真D1については、交友の所有者1004からユーザBの所有、参照可能写真1002に表示された写真C2については、交友の所有者1004からユーザCの所有、参照可能写真1002に表示された写真G、写真E1、写真EFについては、交友の所有者1004からユーザDの所有であることを示している。
【0121】
ステップS258では、ログインユーザ画像ファイルとログインユーザ画像ファイルの閲覧可能なユーザのアイコンファイルとを並べて表示する態様は、参照可能写真1002にログインユーザ画像ファイル、開示者1006に当該ログインユーザ画像ファイルの閲覧可能な交友ユーザのアイコンファイルを表示している。
【0122】
例えば、図14に示すように、参照可能写真1002に表示された写真C及び写真Dについては、写真C及び写真Dの閲覧可能なユーザがユーザB及びユーザCであることが、開示者1006から判明し、参照可能写真1002に表示された写真E及び写真Fについては、写真E及び写真Fの閲覧可能なユーザがユーザDであることが、開示者1006から判明する。
【0123】
ステップS260では、ログインユーザのアイコンファイルを表示する態様は、アイコンファイル1008にログインユーザのアイコンファイルを表示している。
【0124】
画像閲覧画面1000は、参照可能写真1002に表示された画像ファイルが、入力部209を介して選択されると、選択された画像ファイルを、選択対象画像ファイル1010へ表示する。
【0125】
また、各画像ファイルを表示する際に、ログインユーザ画像ファイルを何れのユーザに開示すべきか、つまり個別画像の開示範囲814の変更を行うための開示範囲(個別画像)1012、ログインユーザ画像ファイルと交友ユーザ画像ファイルとの属性情報である撮影日時、撮影場所を用いて関連性を解析する際に用いる開示範囲(距離)614、開示範囲(時間)616の変更を行うための開示範囲(ユーザ)1014を備えている。
【0126】
尚、参照可能写真1002に表示する画像ファイルは、日時810を用いることで、撮影した日時順に表示を行うことが可能となり、時系列的に画像ファイルを参照することができる。
【0127】
図11に戻り、ステップS262では、クライアント端末102において、個別開示条件へ入力がなされたか否かを判定し、入力がなされたと判定した場合は、クライアント端末102からファイル管理装置104へ参照可能写真1002で選択された画像ファイルの画像IDに該当する画像属性記憶テーブル800の画像ID802に対応する個別画像の開示範囲814の更新指示を行い、ファイル管理装置104において、開示範囲814の更新した後、ステップS242へ処理を進め、入力がなされたと判定しない場合は、ステップS244へ処理を進める。
【0128】
尚、この判定方法は、画像閲覧画面1000の開示範囲(個別画像)1012に変更が発生した場合は、入力がなされたと判定しており、具体的には、例えば、開示範囲(個別画像)1012へのフォーカスが移動したタイミングで、移動前、移動後の入力データに相違がある場合、入力がなされたと判定している。
【0129】
ステップS264では、クライアント端末102において、開示範囲(ユーザ)1014の距離の欄へ入力がなされたか否かを判定し、入力がなされたと判定した場合は、クライアント端末102からファイル管理装置104へログインユーザのユーザIDに該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応する開示範囲(距離)614の更新指示を行い、ファイル管理装置104において、開示範囲(距離)614の更新を行った後、ステップS224へ処理を進め、入力がなされたと判定しない場合は、ステップS266へ処理を進める。
【0130】
ステップS266では、クライアント端末102において、開示範囲(ユーザ)1014の時間の欄へ入力がなされたか否かを判定し、入力がなされたと判定した場合は、クライアント端末102からファイル管理装置104へログインユーザのユーザIDに該当するユーザ管理情報テーブル600のユーザID602に対応する開示範囲(時間)616の更新指示を行い、ファイル管理装置104において、開示範囲(時間)616の更新を行った後、ステップS224へ処理を進め、入力がなされたと判定しない場合は、処理を終了する。
【0131】
尚、ステップS264及びステップS266における判定方法は、ステップS262において説明した態様と同内容の態様をとることで実施することが可能である。
【0132】
あるいは、開示範囲(個別画像)1012、開示範囲(ユーザ)1014を入力後に、不図示の更新ボタンが入力部209によって押下されたことを検知して、入力がなされたと判定しても良い。
【0133】
尚、ステップS116において、個別画像の開示範囲814には、予め定めた交友ユーザを記憶するが、必ずしもこのような対応を取る必要はなく、ステップS234、ステップS236において求めた関連性のある画像ファイルの所有者のIDを個別画像の開示範囲814に記憶させて、各ステップを実行する態様を取ることも可能である。
【0134】
これにより、交友ユーザの情報を予め定めて記憶管理せずに、関連性のある画像ファイルを参照することが可能となる。
【0135】
以上、本発明によれば、画像ファイルの日時及び撮影場所等の属性情報を用いて画像ファイル間の関連性を特定すると共に、関連性のある画像ファイルに対してアクセス範囲を加味してユーザへ画像ファイルを提供することで、ユーザは自身に関連性のある画像ファイルを利用することが可能となるので、画像ファイルの分類整理等に要する労力を軽減すると共に、ユーザビリティーの向上を図ることが可能となる。
[第2の実施形態]
【0136】
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。
【0137】
尚、本発明の第2の実施形態におけるシステム、ハードウェア、画面、及びテーブル等の各構成、また、各フローチャートについては、本発明の第1の実施形態における構成及びフローチャートと同一である部分については、その説明を省略し、本発明の第1の実施形態における構成及びフローチャートと異なる部分について説明を行う。
【0138】
まず、図15には、図4に示される画像登録参照画面400に対して、画像登録ボタン402が画像/軌跡登録ボタン406へ変更している。
【0139】
画像/軌跡登録ボタン406は、ユーザがデジタルスチルカメラ等からクライアント端末102に取得した画像ファイルやデジタルスチルカメラ等に限らず、ハンディGPS(Global Positioning System)やGPSロガー等の機器からクライアント端末102に取得したユーザの経路情報を示すGPSデータを選択して、当該画像ファイルやGPSデータをファイル管理装置104へアップロードする場合、押下される。
【0140】
図16には、図8に示す画像属性記憶テーブル800が示されているが、構成自体に変更はなく、記録すべきデータが変更されており、画像ID802には、GPSデータを一意に識別するためのID、所有者806には、GPSデータの所有者のユーザID、日時810には、GPSデータが記録された日時、位置812には、GPSデータに含まれる位置が記録されている。
【0141】
図17には、本発明の実施形態に係るファイル管理システムにおいて実行される画像ファイルの開示処理に関するフローチャートを示しており、クライアント端末102、あるいはファイル管理装置104のCPU201の制御の下、実行される。
【0142】
ステップS100からステップS108、ステップS118、及びステップS120については、図9に示すフローチャートにおける各ステップと同様な処理を行うため、説明は省略する。
【0143】
ステップS122では、図15に示す画像登録参照画面400の画像/軌跡登録ボタン406が入力部209を介して押下されたか否かを判定し、押下されたと判定した場合は、ステップS124へ処理を進め、押下されたと判定しない場合は、ステップS118へ処理を進める。
【0144】
ステップS122では、クライアント端末102の表示部210に所定の記憶領域(例えば、クライアント端末102の外部メモリ211等)に記憶された画像ファイル及びGPSデータを表示部210へ表示し、ユーザによって入力部209を介して画像ファイル及びGPSデータが選択されたことを検知する。
【0145】
ステップS124では、ステップS122において選択された画像ファイル及びGPSデータに対して、ユーザがファイル管理装置104へのアップロード指示がなされた後、当該画像ファイル及び当該GPSデータとステップS104で取得したユーザ情報を、ネットワーク106を介してファイル管理装置104送信し、ファイル管理装置104は、所定の領域へ画像ファイル及びGPSデータを記憶する。
【0146】
アップロード指示については、クライアント端末102の表示部210に表示されたファイル管理装置104の所定の記憶領域に対して、選択した画像ファイル及びGPSデータをマウス等の入力部209を用いてドラック&ドロップ操作によって移動させても良いし、不図示の画面を用いてファイル管理装置104の所定の記憶領域を、入力部209を介して入力させた後、アップロードを開始するための不図示のボタンが押下されたことを検知して、選択された画像ファイル及びGPSデータをファイル管理装置104へアップロードしても良い。
【0147】
尚、ファイル管理装置104は、クライアント端末102から送信された画像ファイル及びGPSデータを所定領域へ記憶する際に、画像属性記憶テーブル800へ当該画像ファイル及び当該GPSデータの属性情報等を記憶する。
【0148】
記憶する際に、画像属性記憶テーブル800に記憶された画像ID802が一意となるようにIDを生成し、生成したIDに対応して、画像ファイルについては、所定領域を画像ファイルパス804、及び受信したユーザ情報のユーザIDを所有者806へ記憶し、GPSデータについては、所定領域に対して一定のパスで記憶している場合は、画像ファイルパス804への記憶は不要であるが、自由なパスで記憶している場合は、画像ファイルパス804へ当該パスを記憶し、当該ユーザIDを所有者806に記憶する。
【0149】
ステップS128では、ファイル管理装置104において、ステップS126において所定の記憶領域へ記憶した画像ファイル及びGPSデータの解析処理を行った結果を画像属性記憶テーブル800へ記憶する。
【0150】
まず、画像ファイル及びGPSデータの属性情報の時刻情報及び位置情報の順に、ステップS126において生成したIDに対応して、日時810及び位置812を記憶し、次に画像ファイルに対しては、ユーザ管理情報テーブル600に記憶された顔情報612から特定される所定の記憶領域に格納されたユーザの顔を示すファイルを取得し、取得したファイルに記憶された顔が画像ファイルに存在するか否かの顔検出処理を行う。
【0151】
顔が存在すると判断した場合は、ユーザID602からその顔のユーザのユーザIDを取得して、顔情報808へ記憶する。
【0152】
尚、顔検出処理は、1つの画像ファイルに対して全てのユーザ管理情報テーブル600に記憶された情報に対して行われる。
【0153】
また、画像ファイルについては、個別画像の開示範囲814には、受信したユーザ情報のユーザIDに該当する交友情報テーブル700のユーザIDに対応する交友ID704を利用することを示す、ユーザ設定の開示範囲を記憶する。
【0154】
次に、ファイル管理装置104に記憶管理された画像ファイル及びGPSデータの参照処理の詳細について、図18及び図19に示すフローチャートを用いて説明する。尚、本フローチャートの各ステップは、クライアント端末102、あるいはファイル管理装置104のCPU201の制御の下、実行される。
【0155】
尚、ステップS200からステップS204、ステップS208からステップS212、ステップS222からステップS240、及びステップS242からステップS262については、図10及び図11に示すフローチャートにおける各ステップと同様であるため処理の説明を省略する。
【0156】
次のステップS264では、クライアント端末102において、ステップS204において取得した日付範囲情報及びステップS104で取得したユーザ情報のユーザIDをファイル管理装置104へ送信し、ファイル管理装置104では、送信された日付範囲情報及びユーザIDを用いて、画像属性記憶テーブル800に記憶された情報に基づいて画像ファイル及びGPSデータ等を取得する。
【0157】
具体的には、送信されたユーザIDに該当する所有者806に記憶されたユーザIDに対応するレコードのうち、日付範囲情報の開始日付から終了日付の範囲内に日時810に記憶された日時を有するレコードを抽出する。
【0158】
そして、抽出したレコードの画像ファイルパス804に記憶された所定の記憶領域へのパス(パスが記憶されていたい場合、予め定めた所定の記憶領域へのパス)を取得して、当該パスを用いてログインユーザの所有する画像ファイル(以下、ログインユーザ画像ファイル)及びGPSデータを取得する。更に本ステップでは、ログインユーザ画像ファイルに関する画像属性記憶テーブル800に記憶された画像ID802から個別画像の開示範囲814に記憶されたデータを取得する。
【0159】
次のステップS212では、以降の繰返し処理を行う際に利用するカウンタKを初期化するためにKに1を設定する。以降のステップS218、ステップS222からステップS226、ステップS268、及びステップS270における1回の処理では、1つのログインユーザ画像ファイル及びGPSデータに対する処理を行う。つまりステップS216からステップS226の処理は、ステップS264で取得したログインユーザ画像ファイル及びGPSデータの数だけ処理を行う。
【0160】
従って、Kは、ログインユーザ画像ファイル及びGPSデータを順に処理を行うに当たり、何番目のログインユーザ画像ファイル及びGPSデータの処理を行っているのかを識別している。
【0161】
次のステップS214では、ファイル管理装置104において、ステップS218、ステップS222からステップS226、ステップS268、及びステップS270における処理をステップS264で取得したログインユーザ画像ファイル及びGPSデータの数分だけ繰り返すための判定を行うため、Kがログインユーザ画像ファイル及びGPSデータの数より小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合、ステップS268へ処理を進め、小さいと判定しない場合、ステップS230へ処理を進める。
【0162】
ステップS268では、ファイル管理装置104において、ステップS264で取得したログインユーザ画像ファイル及びGPSデータの画像ID802、日時810、及び位置812のデータを抽出し、次のステップS218では、ステップS208で取得した全ての交友ユーザ画像ファイルの画像ID802、日時810、及び位置812のデータを抽出する。
【0163】
ステップS270では、ファイル管理装置104において、ステップS268において取得した位置812及び日時810とステップS218において取得した位置812及び日時810を用いて、距離及び時間を算出する。
【0164】
ステップS272では、ファイル管理装置104において、ログインユーザへ各画像ファイルの表示を行うにあたり、表示方法として、時系列的に表示を行うか、地図データを用いて、地図データ上に表示を行うのか、何れかの選定を行う。
【0165】
当選定は、ステップS200において、図4に示す日付範囲選択画面500において、時系列的に表示を行うか、地図データ上に表示を行うのかを選択するチェックボックス(不図示)等を設けて、ログインユーザへ選択させる態様が想定される。
【0166】
ステップS272において、時系列的に表示を行うとした場合、ステップS252へ処理を進め、地図上へ表示を行うとした場合、ステップS274へ処理を進める。
【0167】
ステップS274では、ファイル管理装置104において取得した地図データをクライアント端末102の表示部210へ表示し、ステップS276では、ファイル管理装置104においてステップS264にて取得したGPSデータを取得して、クライアント端末102の表示部210に表示された地図データの緯度及び経度情報とGPSデータの緯度及び経度情報とを用いてマッピングして表示する。これによってログインユーザの走行の軌跡を明示することが可能である。
【0168】
ステップS278では、ファイル管理装置104において、ステップS242においてサムネイル画像化した交友ユーザ画像ファイルとステップS244において取得した交友ユーザ画像ファイルの所有者のアイコンファイルとを合わせてクライアント端末102へ送信し、クライアント端末102では、表示部210へ受信したサムネイル画像化した交友ユーザ画像ファイルと並べて所有者のアイコンファイルを、地図データの緯度及び経度情報と交友ユーザ画像ファイルの緯度及び経度情報とを用いてマッピングして表示する。
【0169】
ステップS280では、ファイル管理装置104において、ステップS246においてサムネイル画像化したログインユーザ画像ファイルとステップS248において取得した所有者のアイコンファイルとステップS250において取得したログインユーザ画像データファイルの閲覧可能ユーザのアイコンファイルとを合わせてクライアント端末102へ送信し、クライアント端末102では、表示部210へ受信したサムネイル画像化したログインユーザ画像ファイルと並べて閲覧可能ユーザのアイコンファイルを、地図データの緯度及び経度情報とログインユーザ画像ファイルの緯度及び経度情報とを用いてマッピングして表示する。
【0170】
尚、ステップS274からステップS280までの処理については、クライアント端末102に於いてマッピングを行ったが、ファイル管理装置104において、マッピングを行った後、マッピングした結果をクライアント端末102において表示する態様でも良い。
【0171】
尚、クライアント端末102の表示部210に画像ファイルとアイコンファイルとが表示された一例について図20を用いて説明する。
【0172】
図20には、ファイル管理システム100へのログインユーザをAとして、ユーザAが参照可能な画像ファイルの範囲が示されたものである。尚、図13を用いて説明を行った部分については説明を省略し、変更点のみの説明を行う。
【0173】
図20の左から順に、ユーザA(図13の900)がデジタルスチルカメラ等を用いて撮影して得られた画像ファイル(写真Aから写真F)が示され、その隣に、ユーザB(図13の902)が、デジタルスチルカメラ等を用いて撮影して得られた画像ファイルが示されている。
【0174】
ユーザAについては、自身のGPSデータも対象として表示されており、例えば、図20に示すようにGと示される部分については、GPSデータが対象となっていることを示している。
【0175】
矢印920は、ユーザAのGPSデータの属性情報である撮影日時、撮影場所と、ユーザDの写真E1及び写真EFの属性情報である記録日時、記録場所と、から関連性がある画像ファイルであることを示している。
【0176】
図21には、地図データとGPSデータ及び各画像ファイルとをマッピングして表示した例を示しており、GPSデータについては、図に示すように太線で表示され、当該太線がログインユーザの軌跡であることが分かる。
【0177】
また、地図データと画像ファイルとをマッピングした例として、写真Cに示されるように、写真Cの所有者はログインユーザであるので、三角形の内部に所有者を示すためのユーザIDが表示されており、更に、写真Cは、ユーザB及びユーザCに参照可能であるので、六角形の内部に参照可能ユーザのIDが表示されている。
【0178】
このような表示方法は、あくまでも例として図示しているのみであり、所有者あるいは参照可能ユーザが識別可能であれば、そのような態様を取っても構わない。
【0179】
以上、本発明によれば、画像ファイル及びGPSデータの撮影/記録日時及び撮影/記録場所等の属性情報を用いて画像ファイル及びGPSデータと画像ファイル間の関連性を特定すると共に、関連性のある画像ファイルに対してアクセス範囲を加味してユーザへ画像ファイルを提供することで、ユーザは自身に関連性のある画像ファイルを利用することが可能となるので、画像ファイルの分類整理等に要する労力を軽減すると共に、ユーザビリティーの向上を図ることが可能となる。
【0180】
また、ユーザがデジタルスチルカメラによって撮影をし忘れた場合、ユーザ自身の画像ファイルを得ることができないような状況が想定され、関連性のある画像ファイルの参照が難しい状況に陥るが、GPSデータを用いることによって、撮影をし忘れた場合でも、ユーザ自身に関連性のある他ユーザの画像ファイルを参照することが可能となる。
【0181】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0182】
ファイル管理システムにおける実施態様を記載しているが、ファイル管理装置の機能をクライアント端末に備え、クライアント端末単体の構成で実施することも可能である。
【0183】
また、本発明におけるプログラムは、各処理方法をコンピュータが実行可能(読み取り可能)なプログラムであり、本発明の記憶媒体は、各処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。
【0184】
なお、本発明におけるプログラムは、各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0185】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読取り実行することによっても、本発
【0186】
明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0187】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0188】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0189】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータで稼働しているOS等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0190】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0191】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。
【0192】
この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0193】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステム、あるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0194】
100 ファイル管理システム
102 クライアント端末
104 ファイル管理システム
106 ネットワーク
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/Fコントローラ
209 入力部
210 表示部
211 外部メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置において、
前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、
前記設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示手段と、
を備えたことを特徴とするファイル管理装置。
【請求項2】
前記抽出手段は、所有者の画像ファイル以外の画像ファイルに所有者の顔情報が存在する場合は、関連性を有する画像ファイルとして抽出を行うことを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
【請求項3】
前記属性情報は、撮影装置による撮影日時を含んで構成されており、
前記抽出手段は、所有者の画像ファイルの撮影日時と所有者の画像ファイル以外の撮影日時との差が所定の範囲内である場合は、所有者の画像ファイルと関連性を有するとして前記画像ファイルを抽出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファイル管理装置。
【請求項4】
前記属性情報は、撮影装置による撮影位置を含んで構成されており、
前記抽出手段は、所有者の画像ファイルの撮影位置と所有者の画像ファイル以外の撮影位置とから求まる距離が所定の範囲内である場合は、所有者の画像ファイルと関連性を有するとして前記画像ファイルを抽出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のファイル管理装置。
【請求項5】
前記所有者に対応して前記所有者と異なる所有者を記憶する記憶手段と、
前記設定手段は、前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者に該当する前記記憶手段に記憶された前記所有者に対応する前記所有者と異なる所有者に対して前記画像ファイルを参照可能として設定を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のファイル管理装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記画像ファイルの所有者を示す所有者情報を前記画像ファイルに並べて表示制御を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のファイル管理装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記所有者の画像ファイルを参照可能な前記所有者と異なる所有者を示す参照可能所有者情報を前記所有者の画像ファイルに並べて表示制御を行うことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のファイル管理装置。
【請求項8】
ユーザの経路の位置を示す経路情報を受付ける取得手段を更に備え、
前記抽出手段は、前記取得手段によって取得したユーザの経路情報と前記画像ファイルの属性情報の撮影位置とから求まる距離が所定の範囲内である場合は、所有者の画像ファイルと関連性を有するとして前記画像ファイルを抽出することを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載のファイル管理装置。
【請求項9】
前記経路情報は位置における日時を含んで構成され、
前記表示手段は、前記経路情報及び前記関連性を有する画像ファイルの位置情報を用いて位置情報を有する地図データに合わせて表示する、あるいは、前記経路情報の日時及び前記関連性を有する画像ファイルの撮影日時を用いて時系列に表示することを選択して表示することを特徴とする請求項8に記載のファイル管理装置。
【請求項10】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムであって、
前記クライアント端末は、
ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示手段と、
設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示手段と、
を備え、
前記ファイル管理装置は、
前記送信指示手段によって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、
を備えたことを特徴とするファイル管理システム。
【請求項11】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置の制御方法であって、
前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップによって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定ステップと、
前記設定ステップによって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示ステップと、
を実行することを特徴とするファイル管理装置の制御方法。
【請求項12】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置において実行されるプログラムであって、
前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、
前記設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示制御を行う表示手段と、
を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムの制御方法であって、
前記クライアント端末において、
ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示ステップと、
設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示ステップと、
して実行し、
前記ファイル管理装において、
前記送信指示ステップによって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップによって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定ステップと、
を実行することを特徴とするファイル管理システムの制御方法。
【請求項14】
撮影装置によって撮影して得られた画像ファイルを受付けて記憶するクライアント端末と前記クライアント端末から送信された前記画像ファイルを前記画像ファイルの所有者毎に記憶管理するファイル管理装置からなるファイル管理システムにおいて実行されるプログラムであって、
前記クライアント端末を、
ユーザ情報と共に前記記憶した画像ファイルのなかから選定した画像ファイルの送信指示を行う送信指示手段と、
設定手段によって設定した所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルの表示を行うクライアント表示手段と、
をして機能させ、
前記ファイル管理装置を、
前記送信指示手段によって送信された前記画像ファイルの属性情報の解析結果によって所有者の画像ファイルと関連性を有する画像ファイルを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出した関連性を有する画像ファイルの各所有者が、前記各所有者の画像ファイルに関連性を有する画像ファイルを参照可能として設定を行う設定手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−138058(P2012−138058A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72872(P2011−72872)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】