説明

フィブリン結合ペプチドおよびそのコンジュゲート

これまで知られていたフィブリン結合ペプチドと比較して高い結合親和性と優れた物理特性を有するフィブリン結合ペプチドを提供する。これら、フィブリン結合ペプチドは、検出可能な標識または治療剤とコンジュゲートし、血栓、血管新生および新生物の状態などのフィブリンの存在に関連する病的状態の検出および処置の促進のために用いることができる。これらのペプチドは、イメージング法(例えば、MRI、超音波および核医学イメージング(例えばPET、シンチグラフィーイメージングなど))に用いることができる。本ペプチドはまた、治療的に用いることができる。本発明はさらにそのようなペプチドおよびそのコンジュゲートの製造方法および使用方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Seq005およびSeq014−057からなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる単離されたフィブリン結合ペプチド。
【請求項2】
Seq005−P、Seq005−P2およびSeq005−P3からなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる単離されたフィブリン結合ペプチド。
【請求項3】
請求項1記載のフィブリン結合ペプチドまたはその製薬的に許容し得る塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項4】
製薬的に許容し得る成分、賦形剤、担体、アジュバントまたはビークルをさらに含んでなる請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記フィブリン結合ペプチドが、所望によりリンカーまたはスペーサーを介して、検出可能な標識に連結している、請求項1に記載の少なくとも1つのフィブリン結合ペプチドを含んでなる診断用造影剤。
【請求項6】
前記Tが、磁気共鳴映像法、放射性イメージング、超音波イメージング、X線イメージング、および光学イメージングからなる群から選択される手段における使用に適している、請求項5記載の診断用造影剤。
【請求項7】
前記造影剤が光学イメージングにおける使用に適している、請求項6記載の診断用造影剤。
【請求項8】
検出可能な標識が、色素分子、蛍光分子、リン光分子、紫外線スペクトルに吸収される分子、量子ドット、近赤外線または遠赤外線における吸収が可能な分子からなる群から選択される、請求項7記載の診断用造影剤。
【請求項9】
さらにリンカーを含んでなる請求項8記載の診断用造影剤。
【請求項10】
検出可能なリンカーが、Cy5.5、IRDye800、インドシアニングリーン(ICG)、テトラスルホン酸置換されたインドシアニングリーン(TS−ICG)、およびそれらの組合せからなる群から選択される、近赤外線または遠赤外線における吸収が可能な分子である、請求項8記載の診断剤。
【請求項11】
検出可能な標識が、拡張された非局在化環系および、400−1500nmの範囲内に最大吸収または放出を有する有機発色団および蛍光からなる群から選択される色素分子である請求項8記載の診断剤。
【請求項12】
検出可能な標識が蛍光分子である請求項8記載の診断用造影剤。
【請求項13】
前記Tが、超音波イメージングにおける使用に適している請求項4記載の診断用造影剤。
【請求項14】
ガス充填微小胞を含んでなる請求項4記載の診断用造影剤。
【請求項15】
前記微小胞がガス充填マイクロバブルを含んでなる請求項5記載の診断用造影剤。
【請求項16】
請求項1記載のフィブリン結合ペプチドおよびリン脂質を含んでなるペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項17】
リン脂質がDSPEおよびDPPEからなる群から選択される請求項16記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項18】
リン脂質がPEG化されている請求項16記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項19】
PEG化されたリン脂質がDSPE−PEG2000およびDPPE−PEG2000からなる群から選択される請求項18記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項20】
ペプチドおよびリン脂質が連結基によって結合している請求項16記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項21】
親水性ポリマーおよびアミノ酸鎖からなる群から選択される連結基が部分を含んでなる請求項19記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項22】
親水性ポリマーがポリエチレングリコールである請求項21記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項23】
アミノ酸鎖がプロリンを含んでなる請求項21記載のペプチド−リン脂質コンジュゲート。
【請求項24】
ペプチド−リン脂質コンジュゲートを含んでなる請求項16記載の超音波造影剤。
【請求項25】
造影剤がガス充填微小胞を含んでなる請求項24記載の超音波造影剤。
【請求項26】
ガス充填微小胞がリン脂質を含んでなる請求項25記載の超音波造影剤。
【請求項27】
リン脂質が、DSPC、DPPG、DPPE、DSPG、およびDSPAからなる群から選択される請求項25記載の超音波造影剤。
【請求項28】
リン脂質がDSPCおよびDPPGを含んでなる、請求項27記載の超音波造影剤。
【請求項29】
リン脂質がDPPEおよびDPPGを含んでなる、請求項27記載の超音波造影剤。
【請求項30】
リン脂質がDSPCおよびDSPGを含んでなる、請求項27記載の超音波造影剤。
【請求項31】
リン脂質がDSPCおよびDSPAを含んでなる、請求項27記載の超音波造影剤。
【請求項32】
ガス充填微小胞が、DSPC、DPPG、DPPA、DSPA、DPPE、DSPG、DSPE−PEG1000、DSPE−PEG2000、パルミチン酸およびステアリン酸からなる群から選択される2またはそれ以上の成分を含んでなる請求項25記載の超音波造影剤。
【請求項33】
ガスが、空気、窒素、酸素、CO2、水素、亜酸化窒素、希ガスまたは不活性ガス、放射性ガス、過分極希ガス、フッ素化ガス、低分子量炭化水素、シクロアルカン、アルケン、アルキン、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化ガスおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項26記載の超音波造影剤。
【請求項34】
ガスがフッ素化ガスを含んでなる、請求項33記載の超音波造影剤。
【請求項35】
ガスがC410と窒素の混合物である、請求項34記載の超音波造影剤。
【請求項36】
さらに治療薬剤を含んでなる、請求項26記載の超音波造影剤。
【請求項37】
請求項1記載の少なくとも1つのフィブリン結合ペプチドを含んでなる超音波造影剤。
【請求項38】
造影剤がガス充填微小胞を含んでなる、請求項37記載の超音波造影剤。
【請求項39】
ガス充填微小胞がリン脂質を含んでなる、請求項38記載の超音波造影剤。
【請求項40】
リン脂質が以下からなる群から選択される請求項39記載の超音波造影剤:ジラウリロイル−ホスファチジルコリン(“DLPC”)、ジミリストイルホスファチジルコリン(“DMPC”)、ジパルミトイル−ホスファチジルコリン(“DPPC”)、ジアラキドイルホスファチジルコリン(“DAPC”)、ジステアロイル−ホスファチジルコリン(“DSPC”)、1−ミリストイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン(“MPPC”)、1−パルミトイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン(“PMPC”)、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチジルコリン(“PSPC”)、1−ステアロイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(“SPPC”)、ジオレオイルホスファチジルyコリン(“DOPC”)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(エチル−DSPC)、ジラウリロイル−ホスファチジルグリセリン(“DLPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジアラキドイルホスファチジルグリセリン(“DAPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジミリストイルホスファチジルグリセリン(“DMPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジパルミトイル−ホスファチジルグリセリン(“DPPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジステアロイルホスファチジルグリセリン(“DSPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジオレオイルホスファチジルグリセリン(“DOPG”)およびそのアルカリ金属塩、ジミリストイルフォスファチジン酸(“DMPA”)およびそのアルカリ金属塩、ジパルミトイルフォスファチジン酸(“DPPA”)およびそのアルカリ金属塩、ジステアロイルフォスファチジン酸(“DSPA”)、ジアラキドイルフォスファチジン酸(“DAPA”)およびそのアルカリ金属塩、ジミリストイルホスファチジル−エタノールアミン(“DMPE”)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(“DPPE”)、ジステアロイルホスファチジル−エタノールアミン(“DSPE”)、ジミリストイルホスファチジルセリン(“DMPS”)、ジアラキドイルホスファチジルセリン(“DAPS”)、ジパルミトイルホスファチジルセリン(“DPPS”)、ジステアロイルホスファチジルセリン(“DSPS”)、ジオレオイルホスファチジルセリン(“DOPS”)、ジパルミトイルスフィンゴミエリン(“DPSP”)、およびジステアロイルスフィンゴミエリン(“DSSP”)。
【請求項41】
リン脂質がDSPC、DPPG、DPPE、DSPG、およびDSPAからなる群から選択される、請求項39記載の超音波造影剤。
【請求項42】
ガス充填微小胞が、DSPC、DPPG、DPPA、DSPA、DPPE、DPPG、DSPE−PEG1000、DSPE−PEG2000、パルミチン酸およびステアリン酸からなる群から選択される2またはそれ以上の成分を含んでなる、請求項38記載の超音波造影剤。
【請求項43】
ガスが、空気、窒素、酸素、CO2、水素、亜酸化窒素、希ガスまたは不活性ガス、放射性ガス、過分極希ガス、フッ素化ガス、低分子量炭化水素、シクロアルカン、アルケン、アルキン、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化ガスおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項38記載の超音波造影剤。
【請求項44】
ガスがフッ素化ガスを含んでなる請求項38記載の超音波造影剤。
【請求項45】
ガスがC410と窒素の混合物である、請求項44記載の超音波造影剤。
【請求項46】
さらに治療薬剤を含んでなる請求項38記載の超音波造影剤。
【請求項47】
請求項1に記載の少なくとも1つのフィブリン結合ペプチドおよび治療薬剤を含有する組成物。
【請求項48】
請求項1記載の少なくとも1つのフィブリン結合ペプチドを含有する組成物を哺乳類に投与することを含んでなる、診断または治療方法。
【請求項49】
組成物が、検出可能な標識または治療薬剤をさらに含有する請求項48記載の診断または治療方法。
【請求項50】
検出可能な標識が光学的造影剤を含んでなる、請求項48記載の診断または治療方法。
【請求項51】
検出可能な標識が超音波造影剤を含んでなる、請求項48記載の診断または治療方法。
【請求項52】
組成物が、凝血塊の溶解が可能な抗凝固−血栓溶解剤またはフィブリン溶解剤、抗血管形成剤、細胞毒性物質、化学療法剤、殺腫瘍剤、および放射線治療薬からなる群から選択される治療薬剤を含んでなる請求項48記載の診断または治療方法。
【請求項53】
請求項1に記載の少なくとも1つのフィブリン結合ペプチドを含有する組成物を哺乳類に投与することを含んでなる、フィブリン沈着に関連する病的状態を診断または治療するための方法。
【請求項54】
前記病的状態が、血栓、血栓塞栓性疾患、炎症性疾患、腫瘍、および転移プロセスからなる群から選択される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記組成物が検出可能な標識または治療薬剤をさらに含んでなる、請求項54記載の方法。
【請求項56】
検出可能な標識が光学的造影剤を含んでなる、請求項55記載の方法。
【請求項57】
検出可能な標識が超音波造影剤を含んでなる、請求項55記載の診断または治療方法。
【請求項58】
組成物が、凝血塊の溶解が可能な抗凝固−血栓溶解剤またはフィブリン溶解剤、抗血管形成剤、細胞毒性物質、化学療法剤、殺腫瘍剤、および放射線治療薬からなる群から選択される治療薬剤を含んでなる、請求項55記載の診断または治療方法。
【請求項59】
有効量の請求項5、7、14または25のいずれかに記載の組成物を哺乳類に投与し、哺乳類のイメージングを行うことを含んでなる、フィブリン含有組織のイメージングを行うための方法。
【請求項60】
有効量の請求項5、7、14、25、36または46のいずれかに記載の組成物を哺乳類に投与し、該哺乳類を超音波スキャニングに付して該フィブリン含有組織のイメージングおよび/または治療を行うことを含んでなる、哺乳類におけるフィブリン含有組織のイメージングおよび/または治療の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−512400(P2010−512400A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541359(P2009−541359)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/025403
【国際公開番号】WO2008/073458
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(504448162)ブラッコ・イメージング・ソシエタ・ペル・アチオニ (34)
【氏名又は名称原語表記】BRACCO IMAGING S.P.A.
【Fターム(参考)】