説明

フィルタを洗浄するためのノズル構成物と方法

ノズルからフィルタエレメントに向けて加圧ガスの噴流を送出する送出工程を含むフィルタエレメントを洗浄する方法であって、前記噴流は、前記フィルタエレメントを支持する多孔板中の開口と全体的に同じ断面形状である非円形の断面形状を有する。前記ノズルは、障害物の無い加圧ガスの通路を有する。フィルタエレメント上に加圧ガスの噴流を送出するためのノズル構成物を設計する方法であって、フィルタエレメントを保持する多孔板中に丸くない形状の開口として全体的に同じ形状である丸くない断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるためにノズル構成物を設計する工程を含む。前記ノズル構成物が少なくとも1つのノズルを含み、各ノズルが障害物のない流路を有し、各ノズルが管状形状でありかつ少なくとも1つのオープンスロットを有する。加圧ガス発生器は、加圧ガスを貯蔵する圧縮空気マニホルドと、前記マニホルドと流体連絡する弁と、前記弁と連結する少なくとも単一ノズルを含むノズル構成物と、を有する。前記ノズル構成物は、前記弁に連結する少なくとも1つの単一ノズルを含む。各ノズルは、円筒状の壁または葉の裂片状の壁を有し、かつ内部通路を画定する。前記内部通路は障害物が無く、前記管状の壁は、少なくとも1つのオープンスロットを画定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、予め決められたパルス形状を生成するように設計されたノズル構成物を含む加圧ガス発生器を利用するフィルタエレメントの洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願への相互参照
本出願は、米国以外の全ての国を指定国とする出願人である米国国内企業であるドナルドソン会社と、米国のみを指定国とする出願人である米国人であるトーマスデー.リーザーとの名において、国際特許出願として2007年11月29日に出願されたものであり、2006年11月30日出願された米国仮特許出願第60/867,844号の優先権を主張するものであり、その内容は本明細書中に引用により合体される。
【0003】
背景技術
ダストコレクターデバイスは、弁と加圧タンク(リザーバ)からバックフラッシュフィルタへの排ガスを時々使用する。そのようなエアフィルターアセンブリの例は、例えば、米国特許出願第6,090,173号、同第4,218,227号、同第4,395,269号および米国特許出願公開第2006/0112667号A1で開示され、これらの特許出願は、引用により本明細書に合体される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第6,090,173号公報
【特許文献2】米国特許出願第4,218,227号公報
【特許文献3】米国特許出願第4,395,269号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/0112667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらのフィルタの適切で効果的な洗浄は、排気噴流が洗浄すべきフィルタの開口を満たす必要がある。多くの実施において、フィルタ開口は、フィルタが取り付けられている多孔板の開口に対応するフィルタ開口である。排気噴流は、通常は丸いものであり、丸い開口を効果的に満たしている。丸以外の形状を有するフィルタ開口(または、フィルタを取り付けている多孔板の開口)を満たすという問題は、過去にはデバイスを噴流の通路中に直接置くことによって対応してきた。この位置に噴流を置くことは、噴流のエネルギーの一部を消費し、乱流を引き起こし、騒音レベルを増加し、かつパルス持続時間のわずかな時間の間に噴流形状を変化させるだけである。これらの因子の全ては、洗浄効率の低下をもたらす。そのため改善が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
要約
例えば、Vパック、管状ミニVパック、封筒状バッグ、半球状Zパネルなどを含む同様の幾何学形状のフィルタを洗浄するために、楕円形、長方形、三角形、および、他の丸くない形状の多孔板の開口を成形したパルスで効果的に覆う方法と構成物が提供される。
【0007】
フィルタエレメントを洗浄する方法は、ノズルからフィルタエレメントに向けて加圧ガスの噴流を送出する送出工程を含む。前記噴流は、非円形の断面形状を有する。前記噴流は、フィルタエレメントを保持する多孔板中の非円形の開口と全体的に同じ断面形状である非円形の断面形状を有する。フィルタエレメントは、多孔板中の開口を覆ういかなる種類のフィルタエレメントでもあり得る。前記ノズルは、障害物の無い加圧ガスの通路を有する。
【0008】
丸くないフィルタエレメントを有する多孔板中の丸くない開口に加圧ガスの噴流を送出するためのノズル構成物を設計する方法が提供される。フィルタエレメントは、円形でない断面を有する開いている内部を有する管状部材、丸くない面を有するパネルエレメント、V型パック、封筒状バッグ、Z型フィルタ、半球状、あるいは円形でない断面を有するいかなるエレメントでもあり得る。この方法は、多孔板中の丸くない開口として、丸くなくかつ全体的に同じ形状である断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるために、ノズル構成物を設計する工程を含む。ノズル構成物は、少なくとも1つのノズルを含み、各ノズルは障害物のない流路を有し、各ノズルは、管状形状であり少なくとも1つのオープンスロットを有する。
【0009】
別の態様では、加圧ガス発生器が提供される。加圧ガス発生器は、加圧ガスを貯蔵する圧縮空気マニホルドと、前記マニホルドと流体連絡する弁と、ノズル構成物を含む。ノズル構成物は、前記弁と連結する少なくとも単一ノズルを含む。各ノズルは、管状の壁を有しかつ内部通路を画定する。前記内部通路は障害物が無い。前記管状の壁は、少なくとも1つのオープンスロットを有する。いくつかの実施例では、管状壁は、円筒形である。別の実施例では、管状壁は、葉の裂片状(lobed)である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】フィルタを洗浄するために加圧ガスを利用するエアフィルタシステムの1つの実施例の部分的に破断された側面図である。
【図2】図1のシステムで使用される円形でない開いている内部を有する実施例のフィルタエレメントの斜視図である。
【図3】圧縮空気マニホルド、弁、ノズル構成物、および円形でないフィルタ開口の概略形状を含む加圧ガス発生器の斜視図である。
【図4】図3のシステムで利用できるノズルの斜視図である。
【図4A】図4で示されたノズルの変形を示す斜視図である。
【図5】図3の構成物で利用できるノズルの別の実施例の斜視図である。
【図6】加圧ガス発生器およびフィルタエレメントの開口の概略形状を示す別の実施例の斜視図である。
【図7】図6の実施例で利用されるノズル構成物の斜視図である。
【図8】図9と図16のシステムで利用できるノズル構成物の別の実施例の斜視図である。
【図9】加圧ガス発生器およびフィルタエレメントの開口の概略形状を示す別の実施例の斜視図である。
【図10】加圧ガス発生器およびフィルタエレメントの開口の概略形状を示す別の実施例の斜視図である。
【図11】図10と図17のシステムで利用できるノズル構成物の斜視図である。
【図12】図13と図18のシステムで利用できるノズル構成物の別の実施例の斜視図である。
【図13】加圧ガス発生器およびフィルタエレメントの開口の概略形状を示す別の実施例の斜視図である。
【図14】加圧ガス発生器およびフィルタエレメントの開口の概略形状を示す別の実施例の斜視図である。
【図15】図13、14、18のシステムで利用できるノズル構成物の別の実施例の斜視図である。
【図16】図4、5のノズル構成物で使用可能な多孔板とパネルフィルタ構成物の斜視図である。
【図17】図8、11のノズル構成物で使用可能な多孔板とパネルフィルタ構成物の斜視図である。
【図18】図12、15のノズル構成物で使用可能な多孔板とパネルフィルタ構成物の斜視図である。
【図19】図13、14、18のシステムで利用できる葉の裂片状ノズル構成物の実施例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
エアフィルタシステムまたはアセンブリは、図1の10で一般的に示される。図示されたシステムは、エアフィルタアセンブリの様々な部分の構成物を示すために破断された側壁パネル17を含んでいる。上壁パネル16は、内壁表面19を有する。この実施例では、空気取入口20は、微粒子を含む空気または他の流体を濾過していない流体のチャンバ室22中に導入するように、上壁パネル16に配置されている。濾過していない流体のチャンバ室22は、ドア13、上壁パネル16、2組の対向する側壁パネル17、階段状の壁構造またはバッフル構成物28と、1組の傾斜面23、24によって画定される。この実施例では、傾斜面23、24は、エアフィルタアセンブリの基部部分内の収集領域あるいはホッパー25を部分的に画定する。底部基部パネルあるいはフレーム26は、適切な方法で側壁パネル17にシールされている。
【0012】
バッフル部材、スペーサ壁または多孔板構造28は、上記説明したように、それぞれの側壁パネル17に沿って構造フレーム部材27に固定されている。この実施例では、多孔板28は、各フィルタエレメント32が取り付けられる階段状の設計を有する。多孔板構造28は、好ましくは、濾過された流体のチャンバ室60から効率的に濾過していない流体のチャンバ室22をシールするために、全壁でシールされている。この実施例において、多孔板構造28は3つの階段を有し、各階段は、上方向に伸びている後方部材30と、そこから直角に伸びている脚部材31とを含む。
【0013】
示された実施例では、フィルタエレメント32は階段状の多孔板構造28に取り付けられており、フィルタエレメント32は、階段状または間隔をあけて離れて重なる関係で、この実施例では、上面パネル16の水平面に対して傾向の鋭角で一般に下向きの方向で、濾過していない空気のチャンバ室ー22中に取り付けられるている。この様に、分配空間33は、傾いたバッフル50、側壁パネル17、上側壁パネルの内部表面19、およびフロントアクセスドア13によって、フィルターアセンブリ10の最上部分に画定される。きれいでない流体は入口20からアセンブリ10に入ると、濾過される前に分配空間33に受け入れられる。
【0014】
各管状フィルタエレメント32は、この開示で使用される場合、円形でない開いているフィルタ内部70を有する。本明細書に使用される場合、用語「管状フィルタエレメント」は、管状フィルタエレメントが内部容積に外接するフィルタ媒体を有することを意味する。これらの構成物では、空気流は濾過工程の間、コーナー(角)を曲がる。前進流システムに対して、空気は、管状フィルタエレメントの外側の領域からフィルタ媒体を通って内部容積に流れ、次に、コーナーを曲がり、内部容積を出て端部キャップの1つの開口を通って流れる。逆流システムでは、空気流は前進流の逆である。図2の実施例において、開いているフィルタ内部70は楕円形形状である。図2の実施例では、フィルタエレメント32は、第1端部キャップ72と、対向する第2端部キャップ74とを有する。ひだ付媒体76の延長部分は、端部キャップ72と端部キャップ74の間に伸びている。軸ガスケット78は、第1端部キャップ72から突出していて、軸ガスケット78が圧縮されて多孔板28と軸シールを形成する。
【0015】
この開示で使用される場合、個々のパネルフィルタエレメント35(図16〜18)は、円形でないフィルタ面を有しかつ真っ直ぐな貫通を受け入れる。すなわち、空気は、濾過工程の間、コーナーを曲がる必要はない。図16では、フィルタ媒体37はZ型媒体であるが、図17と図18では、フィルタ媒体39はひだ付媒体である。Z型媒体によって、例えば、米国特許出願公開第2006/0112667号、米国特許第6,190,432号、および米国特許第6,348,085号で記載されたような媒体であって引用により本明細書に合体する媒体を意味する。図16に図示されるように、Z型媒体のパネルフィルタエレメントは、一般に、対抗する第1および第2端部を有し、フィルタ媒体は、多数の縦溝流路を有し、各縦溝流路のそれぞれは、フィルタエレメントの第1端部に隣接する第1端部部分とフィルタエレメントの第2端部に隣接する第2端部部分とを有し、縦溝流路のうちの選択された縦溝流路は、第1端部部分で開いていて第2端部部分で閉じていて、縦溝流路のうちの選択された縦溝流路は、第1端部部分で閉じていて第2端部部分で開いている。
【0016】
再び図1を参照すると、各フィルタエレメント32を洗浄するエアフィルタシステムが提供される。示された実施例では、エアフィルタシステムは、開いている内部70中に圧縮空気の噴流を送出するように、濾過された流体のチャンバ室60内でかつ多孔板構造28中の出口開口と直接に一直線上に配置されている複数の弁65を含む。
【0017】
作動において、空気などの濾過すべき流体は、入口20を通ってエアフィルタシステム10に流れる。そこから、流体はフィルタエレメント32を通って流れる。フィルタ媒体76は流体から微粒子物質を除去する。濾過された流体は、開いているフィルタ内部70内に流れ、多孔板28中の穴を通過し濾過された流体のチャンバ室60へ流れる。そこから、清浄な大気は出口64を通って流れる。定期的に、フィルタエレメント32は、フィルタ媒体76の下流側からフィルタ媒体76の上流側まで空気の噴流をパルスして洗浄される。特に、加圧ガスの噴流は、各弁65を通って送出される。これは多孔板28中の各開口を通して開いているフィルタ内部70に噴流を送出する。次に、加圧ガスの噴流は、媒体76の下流側から上流側に流れる。これは、フィルタ媒体76の上流側からゴミと微粒子をたたいてホッパー17に送出するのを助ける。
【0018】
図3〜18は、例えば、エアフィルタアセンブリ10で使用するための様々な加圧ガス発生器とノズル構成物を示す。図3には、加圧ガス発生器の第1実施例を80で図示する。加圧ガス発生器80は、加圧ガスを貯蔵する圧縮空気マニホルド82を含んでいる。図1に示される弁65は、図3ではマニホルド82と流体連絡して示されている。ノズル構成物84は、弁65に接続されて図示されている。図3の実施例では、ノズル構成物84は単一ノズル86を含んでいる。ノズル86は、管状壁88を有し、示された特定の実施例では、内部通路90を画定する円筒形状である。内部通路90には障害物は無い。言い換えれば、加圧噴流の流路を変更するために、内部通路90内にスプリッター、障害物、突起物、または他の材料はない。障害物の無い内部通路90は、内部通路90内にスプリッターや他の障害物を有するシステムよりも、少ない乱流と少ないノイズと加圧噴流のエネルギーのよりよい使用とをもたらす。
【0019】
図3の実施例では、管状壁88は自由端部92を有する。少なくとも1つのオープンスロット(開いている細長い穴)94が自由端部92から延びている。図3の実施例では、2つのオープンスロット94がある。この実施例では、2つのスロット94は、互いに均等に約180°離れて配置されている(12時と6時の位置)。各スロットは、ノズル86の自由端部92から水圧直径(hydraulic diameter)の5倍未満の長さで延びており、通常は、ノズル86の自由端部92から水圧直径の2倍未満の長さで、示された実施例では、ノズル86の自由端部92から水圧直径の1〜1.5倍の全体長さである。ノズル86は、スロット94の配置と幾何学形状とを含み、加圧噴流のパルスを形成するように調整されている。加圧噴流の形状は、開口100の多孔板と同じ形状になるように設計されており、加圧噴流の形状はフィルタエレメント32の内部の断面に適合している。開口100は、図3にフィルタエレメント32の開いているフィルタ内部の70の例示の断面形状を示す100で概略的に示されている。ノズル86は、障害物の無い内部通路90とスロット94を含み、開口100の形状に適合する断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させる。図3と16の実施例では、開口100の形状は、楕円形であり、(i)図2に示す楕円形のフィルタエレメント32の断面形状と(ii)図16のパネルフィルタ35の面の形状とほぼ同じ形状である。
【0020】
図4は、図3に示されていたノズル86を拡大した斜視図である。図4Aは、図4のノズル86の代替実施例の斜視図である。図4Aでは、ノズル86'は、ノズル88によって画定される単一スロットを示している。楕円形のパルス形状は単一スロット94を使用することによって発生することができるが、図4のノズル86の2スロットの実施例を使用することが好ましい。図5は102に、楕円形に形成されたパルスを発生させるために使用することができる別のノズルの実施例を示す。図5の実施例では、ノズル102は4つのスロット104を含む。図5に示す実施例では、スロット104は、細長片106によって分離された互いに隣接した2つのスロット104と、細長片108によって分離された互いに隣接した2つの別のスロット104とを含んでいる。細長片106と108は、互いに対向しており、一般に、12時と6時の位置に配置される。一般に、スロットの組は、互いに対向し、第1スロットの組は、11時と1時の位置に、第2スロットの組は、5時と7時の位置に配置される。
【0021】
図6にノズル構成物84、この実施例では、1組のノズル110、112を有する圧力ガス発生器80を示す。図7にノズル110、112の拡大図を示す。ノズル110、112は、互いに傾いている開いた管状部材114、115から形成される。示された実施例では、管状部材114、115は、互いに鋭角で形成されている。示された特定の実施例では、管状部材114、115は、互いに45°未満で傾いている。それぞれのノズル110、112は、それぞれ、オープンスロット116、117を有する。スロット116は、互いに180°離れて、約12時と6時の位置に間隔をあけて配置されている。図6と図7のノズル構成物84は、図6の楕円形の開口118を満たすように楕円形パルス形状を発生させるために使用することができる。開口118は、図3の開口100より細長い。
【0022】
図8と図9にノズル構成物84の別の実施例を示す。この実施例では、3つのノズル120、121、および122がある。3つのノズル120、121、122は、互いに傾いており、各ノズルは、示された実施例では、他の2つのノズルに対して鋭角に傾いて形成されている。この実施例では、各ノズル120、121、122は、それぞれ単一のオープンスロット124、125、126を有する。図9で示されるように、隣接する各スロット124、125、126は、隣接する各ノズル120、121、122から離れて向うように配置されている。言い換えれば、スロット126は、スロット126がノズル121とノズル120から離れるように向くように配向されている。同様に、スロット124は、スロット124がノズル121とノズル122から離れるように向くように配向されている。同様に、スロット125は、スロット125がノズル120とノズル122から離れるように向くように配向されている。
【0023】
図8と図9のノズル構成物は、一般に三角形形状の開口128を満たすために、一般に三角形形状のパルスをもたらす。図9と図17で示されるように、開口128は、一般に三角形であり、コーナは、鋭くとがった先端よりもむしろ丸いコーナを有する。
【0024】
図10と図11に、一般に三角形形状の開口128中に三角形形状のパルスを発生させるために使用することができるノズル構成物84の別の実施例を示す。この実施例では、ノズル130は、単一ノズルであり、3つのスロット132を画定する。スロット132は、ノズル130の周囲に等しく互いに間隔をあけて配置されている。この実施例では、スロット132は、約60°離れて、12時と4時と8時の位置に間隔をあけて配置されている。
【0025】
図12と図13に、ノズル構成物84の別の実施例を示す。この実施例では、ノズル構成物84は、4つのノズル134、135、136、137を含んでいる。それぞれのノズルは、対向する2組のノズルを形成するために隣接するノズルに鋭く傾けられている。例えば、ノズル135と137は、互いに対向し、約180°離れて傾けられており、ノズル134と136は、互いに対向し、約180°離れて間隔をあけて配置されている。ノズル134と135は、互いに鋭角で隣接しており、ノズル135と136、ノズル136と137、ノズル137と134についても同様である。
【0026】
それぞれのノズル134、135、136、137は、それぞれ4つのオープンスロット141、142、143、144を有する。各スロットのそれぞれは、互いに隣接して配置されているが、他のそれぞれのノズルの残りの部分から離れて配向されている。例えば、スロット141は、ノズル134の12時から3時の位置に配置され、ノズル135、136、137から離れる方向に向いている。スロット144は、ノズル137の3時から6時の位置に配置され、ノズル134、136、135から離れる方向に向いている。スロット143は、ノズル134の6時から9時の位置に配置されて、ノズル134、135、137から離れる方向に向いている。スロット142は、ノズル134の9時から12時の位置に配置され、ノズル134、136、137から離れる方向に向いている。
【0027】
図12と13のノズル構成物84は、一般に、長方形形状のパルスを発生させるために使用される。一般に長方形形状の開口は、図13と図18に146で示す。開口146は、丸コーナを有するが、そうでなければ、一般に、長方形形状である。
【0028】
図14と15にノズル構成物84の別の実施例を示す。この実施例では、ノズル構成物84は単一ノズル150である。ノズル150は4つの開いたスロット152を含む。スロット152は、ノズル150の周囲の周りを均等に互いに約90°の間隔をあけて配置されている。そういうものとして、スロット152は、12時、3時、6時、9時の位置に配置されている。ノズル150は、一般に、正方形形状の開口154を満たすために一般に正方形形状のパルスを発生させる。開口154は丸い周囲を有するが、そうでなければ正方形形状である。
【0029】
図19は、ノズル170の代替の実施例の斜視図である。上の実施例と異なりノズル170は、障害物の無い管状壁172を有するが、図19の管状壁172は、非円筒形である。図19に示す特定の例示では、壁172は葉の裂片状である。示された実施例において、壁172は、複数の葉を含み、まがったまたは丸い突起物176として示される。4つの葉174は図19に示されているが、所望のパルス形状に応じて、多いまたは少ないものを使用することができる。複数のスロット178は、壁172によって画定され、実施例では中央にほぼ対称的に間隔をあけて配置されている。ノズル170は、図13と図18に示されているような開口146および図14の開口154を満たような長方形形状のパルスを発生するために使用することができる。
【0030】
上記説明した構造と配置をフィルタエレメントを洗浄する方法に利用することができることは明らかである。この方法は、上記例示した様々なノズル構成物84などのノズルから円形でない多孔板開口中に加圧ガスの噴流を送出する工程を含んでいる。加圧ガスの噴流は、多孔板中の丸くない開口と全体的に同じ形状の丸くない断面形状である。ノズル構成物84で使用されるノズルは、障害物が無い、加圧ガスのための通路を有する。
【0031】
この方法は、多孔板中に楕円形形状をしている開口に楕円形の断面を持っている噴流を向けるのを含むことができる。楕円形の断面を有する噴流を送出する工程は、単一ノズルだけからの加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができ、ノズルは、管状であり少なくとも2つのオープンスロットを画定する。送出する工程は、少なくとも4つのオープンスロットを画定する管状ノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができる。あるいはまた、ノズル構成物は、少なくとも2つのノズルを含むことができ、各ノズルが少なくとも2つのオープンスロットを画定する。
【0032】
送出する工程は、多孔板中の一般に三角形形状の開口に三角形断面を有する有する噴流を送出する工程を含むことができる。送出する工程は、少なくとも3つのノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができ、各ノズルは、管状であり、単一スロットだけを画定する。あるいはまた、単一ノズルだけから加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができ、各ノズルは、管状であり、少なくとも3つのオープンスロットを画定する。
【0033】
送出する工程は、多孔板中の一般に長方形形状の開口に長方形断面を有する有する噴流を送出する工程を含むことができる。送出する工程は、少なくとも4つのノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができ、各ノズルは、管状であり、少なくとも3つの開いたスロットを有する。あるいはまた、単一ノズルだけから加圧ガスの噴流を送出する工程を含むことができ、ノズルは、管状であり、少なくとも4つのオープンスロットを画定する。
【0034】
上記説明した原理を使用して、フィルタエレメントを洗浄するために加圧ガスの噴流を送出するノズル構成物を設計する方法を実施することができる。フィルタエレメントは、(i)円形でない断面を有する管、(ii)円形でない面を有するパネルフィルタエレメント、(iii)V型パック、(iv)ミニV型パック、(v)封筒状バッグまたは(vi)多孔板の丸くない開口を覆ういかなるフィルタである。この方法は、多孔板中で丸くない開口と全体的に同じ形状である断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるようにノズル構成物を設計する工程を含む。ノズル構成物は少なくとも1つのノズルを含む。各ノズルは、流路を妨げるものはない。各ノズルは、管状形状であり、少なくとも1つのオープンスロットを有する。設計する工程は、例えば、楕円形の断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるようにノズル構成物を設計する工程を含むことができる。設計する工程は、(i)フィルタエレメントのエレメント内部断面、または(ii)パネルフィルタエレメントのそれぞれの形状に適合するような、楕円形、三角形、長方形(正方形を含む)から成るグループから選択された断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるためのノズル構成物を設計する工程を含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタエレメントを洗浄する方法であって、
(a)ノズルからフィルタエレメントに向けて加圧ガスの噴流を送出する送出工程を有し、
(i)前記噴流は、前記フィルタエレメントを支持する多孔板中の開口と全体的に同じ断面形状である非円形の断面形状を有し、
(ii)前記ノズルは、加圧ガスのための障害物の無い通路を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記送出工程は、楕円形の断面を有する噴流を送出する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記楕円形の断面を有する噴流を送出する工程は、(i)全体的に同じ楕円形の断面形状を有するフィルタエレメントの開いている内部か、または、(ii)パネルフィルタエレメントの楕円形面か、のいずれかに、楕円形の断面を有する噴流を送出する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記送出工程は、単一ノズルだけから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルは、管状でありかつ少なくとも1つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記送出工程は、ノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記単一ノズルは、管状でありかつ少なくとも4つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送出工程は、少なくとも2つのノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルは管状であり、各ノズルは少なくとも1つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送出工程は、三角形の断面を有する噴流を送出する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記三角形の断面を有する噴流を送出する送出工程は、(i)全体的に同じ三角形の断面形状を有するフィルタエレメントの開いている内部か、または、(ii)パネルフィルタエレメントの三角形面か、のいずれかに、三角形の断面を有する噴流を送出する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記送出工程は、少なくとも3つのノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルのぞれぞれは管状であり、各ノズルは単一のオープンスロットだけを画定することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記送出工程は、単一ノズルだけから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルは、管状でありかつ少なくとも3つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記送出工程は、長方形の断面を有する噴流を送出する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記長方形の断面を有する噴流を送出する送出工程は、(i)全体的に同じ長方形の断面形状を有するフィルタエレメントの開いている内部か、または、(ii)パネルフィルタエレメントの長方形面か、のいずれかに、長方形の断面を有する噴流を向けて送出する工程を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記送出工程は、少なくとも4つのノズルから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルのぞれぞれは管状であり、各ノズルは少なくとも3つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記送出工程が、単一ノズルだけから加圧ガスの噴流を送出する工程を含み、前記ノズルは、管状でありかつ少なくとも4つのオープンスロットを画定することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
フィルタエレメントを保持している多孔板中の丸くない開口中に加圧ガスの噴流を送出するためのノズル構成物を設計する方法であって、
(a)フィルタエレメントを保持する多孔板中の丸くない開口と全体的に同じ断面形状である丸くない断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるようにノズル構成物を設計する工程を有し、
(i)前記ノズル構成物が、少なくとも1つのノズルを含み、
(ii)各ノズルが、障害物のない流路を有し、
(iii)各ノズルが、管状形状であり少なくとも1つのオープンスロットを有することを特徴とする方法。
【請求項16】
前記設計する工程は、楕円形の断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるためのノズル構成物を設計する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
(a)前記楕円形の断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるためのノズル構成物を設計する工程は、(i)フィルタエレメント内部の円形でない断面か、あるいは、(ii)パネルフィルタエレメントの丸くない面か、のいずれかの楕円形形状と適合する噴流を発生させるためのノズル構成物を設計する工程を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
楕円形、三角形および長方形からなるグループから選択された断面形状を有する加圧ガスの噴流を発生させるようにノズル構成物を設計する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
(a)前記設計する工程は、筒状または葉の裂片状のいずれかである少なくとも1つのノズルを設計する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
(a)加圧ガスを貯蔵する圧縮空気のマニホルドと、
(b)前記圧縮空気のマニホルドに流体連絡する弁と、
(c)前記弁と連結する少なくとも1つのノズルを含むノズル構成物であって、各ノズルは、管状の壁を有しかつ内部通路を画定し、
(i)前記内部通路は、障害物が無く、
(ii)前記管状の壁は、少なくとも1つのオープンスロットを有する、前記ノズル構成物と、
を有することを特徴とする加圧ガス発生器。
【請求項21】
(a)各ノズルは180°の間隔を空けて配置された、2つより多くはないオープンスロットを含むことを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。
【請求項22】
(a)各ノズルは第1組のスロットと第2組のスロットを含み、前記第1組のスロットが前記第2組のスロットと対向していることを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。
【請求項23】
(a)各ノズルは3つまたはそれ以上のスロットを含み、前記スロットは互いに均等に離れて配置されていることを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。
【請求項24】
(a)前記ノズル構成物は、4つ未満のノズルを含むことを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。
【請求項25】
(a)各ノズルの管壁は円筒状であることを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。
【請求項26】
(a)各ノズルの管壁は葉の裂片状であることを特徴とする請求項20に記載の加圧ガス発生器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2010−511495(P2010−511495A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539478(P2009−539478)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/085905
【国際公開番号】WO2008/067448
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(591163214)ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド (96)
【Fターム(参考)】