フィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法
【課題】管理が容易で、かつ、適切なフィルタリングを行う。
【解決手段】入力受付手段1aにより、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段1bにより、受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段1cにより、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアが記憶手段1eに基づいて算出される。フィルタリング実行手段1dにより、算出されたスコアに基づいて、情報が送信され、または情報が送信されずに遮断される情報のフィルタリングが行われる。
【解決手段】入力受付手段1aにより、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段1bにより、受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段1cにより、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアが記憶手段1eに基づいて算出される。フィルタリング実行手段1dにより、算出されたスコアに基づいて、情報が送信され、または情報が送信されずに遮断される情報のフィルタリングが行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不適切な情報の送信についてフィルタリングするフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術の発達および普及に伴い、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)等の情報処理装置およびインターネット(Internet)等のネットワーク通信等の情報技術を用いて、掲示板サービスやブログ提供等の、利用者によって送信された情報を公開するサービスが広く利用されている。
【0003】
これに伴い、インターネット上の掲示板等への軽率な投稿(犯罪予告等)により、投稿した利用者が逮捕される等の事例が増加している。これらのケースの大部分は、投稿した利用者自身は悪戯や冗談のつもりで投稿したものであると言われているが、瞬時に多くの人の目に留まる機会があるような利用者の多い掲示板に書き込まれると、短時間で大きな問題へと発展してしまうことも多い。
【0004】
現状、このようなサービスを提供するサイトに対するデータ送信(書き込み等)は、「フィルタリングソフト」で制限を行うのが一般的である。フィルタリングソフトは、URL(Uniform Resource Locator)に基づいて作成されたブラックリストや、送信文に含まれる単語等から、利用者がそのサイトに対して情報を送信してよいかどうかを判断している。ここで、フィルタリングに関して、以下の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−28006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、フィルタリング機能は、適切に機能させることが難しい場合がある。例えば、予め定められている単語であってこれを含む情報の送信を規制する単語(NGワード)を用いてフィルタリングを行う場合、本当に有用な情報の送信(例えばニュースを引用したBlogの掲載)も制限されてしまい、利便性を損なうこととなる。この結果、情報の送信を確保するため等により、本来リスク回避のために必要であるフィルタリング機能を外して運用してしまうという、本末転倒な状況にもなりかねないという問題点がある。
【0007】
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、適切なフィルタリングを行うフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示のフィルタリングプログラムは、コンピュータを、前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段、前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段、前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、記憶手段に基づいて算出するスコア算出手段、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段として機能させる。
【0009】
開示のフィルタリングプログラムによれば、入力受付手段により、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段により、入力受付手段によって受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段により、ワード抽出手段によって情報から抽出された単語に付与されるスコアが、記憶手段に基づいて算出される。フィルタリング実行手段により、スコア算出手段によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングが行われる。
【発明の効果】
【0010】
開示のフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法によれば、利用者が入力した情報について精度の高いフィルタリングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の概要を示す図である。
【図2】第1の実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図3】情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】NGワードテーブルの構成例を示す図である。
【図6】OKワードテーブルの構成例を示す図である。
【図7】スコア付与テーブルの構成例を示す図である。
【図8】フィルタリング処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】送信制限処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】ワードデータ更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】入力された情報が「問題なし」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図12】入力された情報が「警告」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図13】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図14】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図15】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図16】入力された情報が「遮断」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図17】警告通知画面を示す図である。
【図18】検閲通知画面を示す図である。
【図19】遮断通知画面を示す図である。
【図20】検閲結果受付画面を示す図である。
【図21】第2の実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図22】第2の実施の形態のフィルタリング用サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示すフィルタリング装置1は、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。フィルタリング装置1は、入力受付手段1a、ワード抽出手段1b、スコア算出手段1c、フィルタリング実行手段1d、記憶手段1eを有する。また、フィルタリング装置1は、通信回線(図示省略)によりWEBサーバ等の情報処理装置2と接続されている。
【0013】
フィルタリング装置1は、コンピュータであってもよい。その場合、フィルタリング装置1は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
入力受付手段1aは、利用者による送信される情報の入力を受け付ける。これにより、利用者が通信回線を介して情報処理装置2に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。
【0014】
ワード抽出手段1bは、入力受付手段1aによって受け付けられた情報から単語を抽出する。これにより、利用者が送信しようとしている情報に含まれている単語が抽出される。
【0015】
スコア算出手段1cは、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアを記憶手段1eに基づいて算出する。これにより、利用者が入力した情報に付与されるスコアが算出される。
【0016】
フィルタリング実行手段1dは、スコア算出手段1cによって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行手段1dによるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者によって入力された情報は、通信回線を介して情報処理装置2に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者によって入力された情報は、情報処理装置2に送信されない。
【0017】
記憶手段1eは、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報およびNGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0018】
このようなフィルタリング装置1によれば、入力受付手段1aにより、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段1bにより、入力受付手段1aによって受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段1cにより、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアが記憶手段1eに基づいて算出される。フィルタリング実行手段1dにより、スコア算出手段1cによって算出されたスコアに基づいて、情報が送信され、または情報が送信されずに遮断される情報のフィルタリングが行われる。
【0019】
これによって、利用者が入力した情報について精度の高いフィルタリングを行うことができる。
[第1の実施の形態]
以下、第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図2は、第1の実施の形態のシステム構成を示す図である。図2に示す第1の実施の形態のフィルタリングシステムは、利用者100aが使用する情報処理装置100からWEBサーバ400に対してインターネット40を介して送信される情報について、フィルタリングを行うシステムである。
【0021】
第1の実施の形態に係るフィルタリングシステムでは、利用者100aによって情報処理装置100に入力された、利用者100aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信したい情報を情報処理装置100が事前にフィルタリングすることにより、不適切な内容がWEBサーバ400によって提供される掲示板等に公開されてしまうことを未然に防止する。
【0022】
情報処理装置100は、インターネット40により、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と接続可能である。さらに、検閲用サーバ200は、インターネット40により、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400と接続可能である。
【0023】
情報処理装置100は、WEBサーバ400に送信される情報の利用者100aによる入力を受け付けると共にフィルタリングによる判定を行い、判定の結果に基づいて情報の送信を許可する場合には、利用者100aが入力した情報をWEBサーバ400に送信する。また、情報処理装置100は、フィルタリングによる判定の結果に基づいて送信を遮断する場合には、利用者100aが入力した情報をWEBサーバ400に送信しない。また、情報処理装置100は、フィルタリングによる判定の結果に応じて検閲用サーバ200を介して管理者用情報処理装置300に検閲を依頼する。
【0024】
検閲用サーバ200は、利用者100aにより入力された情報の情報処理装置100によるフィルタリングにおける判定の結果、検閲を行う旨の判定がされた場合に情報処理装置100から送信された利用者100aにより入力された情報を受信する。次に、検閲用サーバ200は、管理者300bが使用する管理者用情報処理装置300に利用者100aが入力した情報についての検閲を依頼する。
【0025】
管理者用情報処理装置300は、管理者300bが行う検閲に使用される。このとき管理者用情報処理装置300は、検閲用サーバ200からの検閲の依頼を受け付けて、利用者100aが情報処理装置100からWEBサーバ400に送信しようとした情報を管理者300bに対して接続されたモニタ(図示省略)に表示する。管理者300bは、この管理者用情報処理装置300に接続されたモニタに表示される利用者100aが入力した情報を見て検閲を行い、WEBサーバ400に送信することを認めるか否かを判定して判定結果を入力する。
【0026】
WEBサーバ400は、情報処理装置100によるフィルタリングにおける判定の結果、送信を許可する場合、情報処理装置100から送信された情報を表示する。WEBサーバ400は、例えば、インターネット40を介して利用者100a等により送信された情報を第三者に向けて発信する掲示板等のサービスを提供するサーバである。
【0027】
図3は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。図3に示す情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105および通信インタフェース106が接続されている。
【0028】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションソフトのプログラム(アプリケーションプログラム)の少なくとも一部が一時的に記憶される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが記憶される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが記憶される。
【0029】
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
【0030】
通信インタフェース106は、インターネット40やその他の図示しないネットワークに接続可能である。通信インタフェース106は、これらのネットワークを介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行うことができる。
【0031】
なお、図2において前述した検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400も、情報処理装置100と同様のハードウェア構成によって実現される。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
【0032】
図4は、第1の実施の形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図4に示す情報処理装置100は、利用者100a(図2において前述)によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。
【0033】
情報処理装置100は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400とインターネット40(図2において前述)で接続されている。また、検閲用サーバ200は、管理者用情報処理装置300とインターネット40で接続されている。
【0034】
情報処理装置100は、入力受付部111、ワード抽出部112、スコア算出部113、フィルタリング実行部114、通信部115、NGワード情報記憶部151、OKワード情報記憶部152を有する。情報処理装置100は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
【0035】
入力受付部111は、利用者100aによる送信される情報の入力を受け付ける。これにより、利用者100aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。また、入力受付部111は、利用者100aによる送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付ける。これにより、利用者100aは、図17において後述する警告通知画面により、自己が入力した情報について送信を行うか否かについて確認することができる。
【0036】
ワード抽出部112は、入力受付部111によって受け付けられた情報から単語を抽出する。これにより、利用者100aが送信しようとしている情報に含まれている単語が抽出される。
【0037】
スコア算出部113は、ワード抽出部112によって情報から抽出された単語に付与されるスコアを、NGワード情報記憶部151およびOKワード情報記憶部152に基づいて算出する。
【0038】
具体的には、スコア算出部113は、ワード抽出部112によって情報から抽出された単語と、NGワード情報記憶部151に記憶されているNGワード情報に示されているNGワードとを比較して情報に含まれているNGワードを特定し、特定したNGワードに基づくスコアを情報に付与する。また、スコア算出部113は、情報から抽出された単語と、OKワード情報記憶部152に記憶されているOKワード情報に示されているOKワードとを比較して情報に含まれているOKワードを特定し、特定したOKワードに基づくスコアを情報に付与する。次に、スコア算出部113は、NGワードに基づいて付与されたスコアとOKワードに基づいて付与されたスコアとを合計することにより、情報に付与されるスコアを算出する。これにより、利用者100aが入力した情報に付与されるスコアが算出される。
【0039】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行部114によるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者100aによって入力された情報は、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者100aによって入力された情報は、WEBサーバ400に送信されない。
【0040】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが、閾値によって特定される複数の範囲のいずれに該当するかに基づいてフィルタリングを行う。このスコアの範囲を特定する閾値については、詳しくは図8および図9において後述する。
【0041】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲に該当する場合には、送信を許可する。これに基づいて、情報処理装置100からWEBサーバ400に、利用者100aが入力した情報が送信される。
【0042】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、利用者100aに対して「警告」を行い、入力受付部111によって受け付けられた利用者100aによる確認の結果に基づいてフィルタリングを行う。ここで、「遮断すべき」とは、例えば、入力された情報にNGワードに基づいて付与されたスコアの絶対値が多い、またはOKワードに基づいて付与されたスコアの絶対値が少ない等により、入力された情報の利用者100aまたは第三者に対する危険性が高いと考えられることとする。
【0043】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「警告」が行われる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、入力された情報に対して「検閲」を行わせる。この場合、フィルタリング実行部114は、通信部115に検閲用サーバ200に対して入力された情報を送信させる。次に、フィルタリング実行部114は、この送信した情報に対する返信である、検閲用サーバ200から送信された入力された情報に対する検閲の結果を通信部115が受信すると、受信した情報に対する検閲の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0044】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが最も高い段階で「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、情報を送信しない。
通信部115は、インターネット40を介して、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と通信可能である。この通信部115により、情報処理装置100は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400との間で情報を送受信することができる。
【0045】
NGワード情報記憶部151は、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報を記憶する。
【0046】
OKワード情報記憶部152は、NGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0047】
検閲用サーバ200は、情報処理装置100から送信された利用者100aが入力した情報の検閲を、管理者用情報処理装置300に送信する。また、検閲用サーバ200は、スコア付与情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報の生成および更新を行う。検閲用サーバ200は、生成部221、更新部222、検閲部223、スコア付与情報記憶部261を有する。
【0048】
生成部221は、インターネット40を介して情報処理装置100の通信部115と接続することにより、利用者100aによって情報処理装置100を使用して入力された情報に含まれていた単語を収集する。次に、生成部221は、収集結果に基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
【0049】
更新部222は、生成部221が生成したNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40を介して情報処理装置100に配布する。
検閲部223は、フィルタリング実行部114によるフィルタリングの結果、検閲が行われる場合には、通信部115によって送信された利用者100aが入力した情報を管理者用情報処理装置300にインターネット40を介して送信することにより、管理者300b(図2において前述)に検閲を依頼する。また、検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信される検閲結果を受信し、受信した検閲結果に基づき、検閲結果が送信を許可する場合には、利用者100aが入力した情報をインターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0050】
スコア付与情報記憶部261は、更新用のNGワード情報およびOKワード情報の生成に使用されるスコア付与情報を記憶する。
次に、本実施の形態で使用されるデータのデータ構造例について説明する。
【0051】
図5は、NGワードテーブルの構成例を示す図である。図5に示すNGワードテーブル151aは、情報処理装置100(図2において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。NGワードテーブル151aは、情報処理装置100が有するフィルタリング機能における、書き込まれた情報が他人に不快感や危害を与える恐れを有しているか、書き込んだ本人が脅迫等の犯罪に該当する可能性を有しているNGワードを示すNGワード情報を記憶するテーブルである。
【0052】
NGワードは、入力された情報に含まれていた場合に上記の恐れや犯罪に該当する可能性が高いことを示すスコアが付与されるキーワードである。NGワードテーブル151aには、NGワードとして設定されたキーワードが、抽出された場合に応じて付与される付与スコア毎に設定されている。
【0053】
例えば、付与スコアとして“−8点”が設定されているキーワードが、利用者100a(図2において前述)が送信するために入力した情報に含まれていた場合には、その情報に対して、−8点のキーワードが含まれていた個数に応じて“−8点”が付与される。
【0054】
このNGワードテーブル151aに設定されているNGワード情報に基づき、利用者100aによって入力された情報にNGワード情報が示すキーワードが含まれていた場合には、含まれていたキーワードに応じて入力された情報に対してスコアが付与される。
【0055】
例えば、利用者100aによって入力された情報にキーワード「刺す」が1個、「大量」が2個、「ライター」が1個、「ストレス」が1個含まれていたとする。この場合には、NGワードテーブル151aに基づいて判定すると、利用者100aによって入力された情報には、−8点のキーワードである「刺す」が1個含まれている。また、同様に−4点のキーワードである「大量」が2個含まれている。また、−2点のキーワードである「ライター」が1個、「ストレス」が1個、合計2個含まれている。これらにより、この入力された情報にNGワードテーブル151aによって付与されるスコアは、(−8点)×1+(−4点)×2+(−2点)×2=−20点となる。
【0056】
図6は、OKワードテーブルの構成例を示す図である。図6に示すOKワードテーブル152aは、情報処理装置100(図2において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。OKワードテーブル152aは、情報処理装置100が有するフィルタリング機能における、書き込まれた情報が他人に不快感や危害を与える恐れが低く、書き込んだ本人が脅迫等の犯罪に該当する可能性が低い場合に含まれるOKワードを示すOKワード情報を記憶するテーブルである。
【0057】
OKワードは、入力された情報に含まれていた場合に上記の恐れや犯罪に該当する可能性が低いことを示すスコアが付与されるキーワードである。OKワードテーブル152aには、OKワードとして設定されたキーワードが、抽出された場合に応じて付与される付与スコア毎に設定されている。
【0058】
NGワードテーブル151aと同様、例えば、付与スコアとして“4点”が設定されているキーワードが、利用者100a(図2において前述)が送信するために入力した情報に含まれていた場合には、その情報に対して、4点のキーワードが含まれていた個数に応じて“4点”が付与される。
【0059】
前述したようにNGワードテーブル151aの付与スコアには負の値が設定されていたが、OKワードテーブル152aの付与スコアには正の値が設定されている。これにより、OKワードテーブル152aに設定されるOKワードは、NGワードが含まれている情報が実は他人に危害を加えるものではなかったり犯罪性を有しないものであったりする場合に含まれる単語が設定されている。すなわち、OKワードテーブル152aに設定されるOKワードとしては、NGワードの影響を打ち消すような単語や、NGワードの影響を緩和させる単語が設定される。
【0060】
このOKワードテーブル152aに設定されているOKワード情報に基づき、利用者100aによって入力された情報にOKワード情報が示すキーワードが含まれていた場合には、含まれていたキーワードに応じて入力された情報に対してスコアが付与される。
【0061】
例えば、利用者100aによって入力された情報にキーワード「ニュース」が2個、「警察」が1個、「ブログ」が1個、「宿題」が1個含まれていたとする。この場合には、OKワードテーブル152aに基づけば、利用者100aによって入力された情報には、4点のキーワードである「ニュース」が2個、「警察」が1個、合計3個含まれている。また、同様に2点のキーワードである「ブログ」が1個含まれている。また、1点のキーワードである「宿題」が1個含まれている。これらにより、この入力された情報にOKワードテーブル152aによって付与されるスコアは、4点×3+2点×1+1点×1=15点となる。
【0062】
図7は、スコア付与テーブルの構成例を示す図である。図7に示すスコア付与テーブル261aは、検閲用サーバ200(図2において前述)で動作するアプリケーションソフトのユーザによる操作に基づき検閲用サーバ200によって作成および管理され、検閲用サーバ200が有するHDD(図示省略)に記憶されている。スコア付与テーブル261aは、検閲用サーバ200が有するOKワード情報およびNGワード情報の更新に用いられるスコア付与情報を記憶するテーブルである。
【0063】
スコア付与テーブル261aには、項目として“変化数”、“付与するスコア(NGワード)”、“付与するスコア(OKワード)”が設けられている。スコア付与テーブル261aでは、各項目の横方向に並べられた情報同士がスコア付与情報として互いに関連付けられている。
【0064】
変化数は、利用者100a等の利用者によってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に含まれているキーワードの抽出回数の、前回の取得時からの増加分を示す。この変化数に基づいて、設定されているキーワードに付与されているスコアが加算される。
【0065】
例えば、図5において前述した−4点のNGワード「無差別」が、前回の取得時と比較して200件増加していたとする。この場合、NGワード「無差別」の付与スコアは、−4点に加えてさらにスコア付与テーブル261aによる付与スコアの−2点が加算され、合計−6点となる。この合計結果に基づいて、NGワードテーブル151aに記憶されているNGワード情報においてNGワード「無差別」の付与スコアが−6点となるように更新される。OKワードについても同様に更新される。
【0066】
次に、本実施の形態で実行される処理について説明する。
図8は、フィルタリング処理の手順を示すフローチャートである。図8に示すフィルタリング処理は、情報処理装置100(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報についてフィルタリングを行う処理であり、情報処理装置100の起動に基づいて実行が開始される。フィルタリング処理は、情報処理装置100上に常駐して動作し、常にユーザによって入力された情報の送信を監視する。
【0067】
[ステップS11]通信部115(図4において前述)は、検閲用サーバ200(図4において前述)と通信を行い、検閲用サーバ200が有する更新部222(図4において前述)で生成された更新データを取得する。次に、通信部115は、取得した更新データに基づいて、NGワード情報記憶部151(図4において前述)に記憶されているNGワード情報およびOKワード情報記憶部152(図4において前述)に記憶されているOKワード情報を更新する。
【0068】
[ステップS12]入力受付部111(図4において前述)は、利用者100aによってWEBサーバ400(図4において前述)に送信される情報の入力を検出したか否かについて判定する。情報の入力が検出されるまで、ステップS12の処理が繰り返される。情報の入力が検出されれば、処理はステップS13に進められる。
【0069】
[ステップS13]ワード抽出部112(図4において前述)は、ステップS12で検出された、利用者100aによって入力された情報から、NGワード情報記憶部151に記憶されているNGワード情報、OKワード情報記憶部152に記憶されているOKワード情報に示されたキーワードを抽出する。
【0070】
[ステップS14]スコア算出部113(図4において前述)は、ステップS13で抽出された、利用者100aによって入力された情報に含まれている各キーワードに基づいて、入力された情報にスコアを付与する。
【0071】
[ステップS15]スコア算出部113は、ステップS14で抽出された各キーワードに基づいて、入力された情報に付与されたスコアを集計する。
[ステップS16]フィルタリング実行部114(図4において前述)は、ステップS15で集計された、入力された情報のスコアが、送信制限処理(図9において後述)で送信制限を行うか否かを決定するために予め定められた、「問題なし」か否かを決定する閾値(例えば、−10)以上であるか否かについて判定する。スコアが閾値以上であれば、処理はステップS17に進められる。一方、スコアが閾値未満であれば、処理はステップS18に進められる。
【0072】
[ステップS17]通信部115は、利用者100aによって入力された情報を、WEBサーバ400に送信する。その後、処理はステップS12に進められる。
[ステップS18]フィルタリング実行部114は、送信制限処理(図9において後述)を実行する。その後、処理はステップS12に進められる。
【0073】
図9は、送信制限処理の手順を示すフローチャートである。図9に示す送信制限処理は、情報処理装置100(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報について、フィルタリング処理(図8において前述)による判定結果に基づいて、送信制限を行う処理であり、フィルタリング処理による呼び出しに基づいて実行が開始される。
【0074】
[ステップS21]フィルタリング実行部114(図4において前述)は、フィルタリング処理のステップS15において集計された、入力された情報のスコアが予め定められた「遮断」レベルの閾値(例えば、−30)未満であるか否かについて判定する。スコアが「遮断」レベルの閾値未満であれば、処理はステップS23に進められる。一方、スコアが「遮断」レベルの閾値以上であれば、処理はステップS22に進められる。
【0075】
[ステップS22]フィルタリング実行部114は、フィルタリング処理のステップS15において集計された、入力された情報のスコアが予め定められた「検閲」レベルの閾値(例えば、−20)未満であるか否かについて判定する。スコアが「検閲」レベルの閾値未満であれば、処理はステップS24に進められる。一方、スコアが「検閲」レベルの閾値以上であれば、処理はステップS26に進められる。
【0076】
[ステップS23]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報の送信を行わず、その情報の送信を遮断した旨をモニタ11(図3において前述)に表示する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0077】
[ステップS24]通信部115(図4において前述)は、利用者100aによって入力された情報を検閲用サーバ200(図2において前述)に送信する。この場合、検閲の結果、送信が許可されれば、利用者100aが入力した情報は検閲用サーバ200からWEBサーバ400(図4において前述)に送信される。検閲の結果、送信が遮断されれば、情報処理装置100および検閲用サーバ200のいずれからも情報がWEBサーバ400に送信されない。
【0078】
[ステップS25]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報の送信は、管理者300b(図2において前述)による検閲の結果待ちになる旨をモニタ11に表示する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0079】
[ステップS26]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報のプレビューおよび情報の送信についての警告をモニタ11に表示する。
[ステップS27]フィルタリング実行部114は、ステップS26で表示されたプレビューおよび警告を確認した利用者100aによる確認結果の入力を受け付ける。
【0080】
[ステップS28]フィルタリング実行部114は、ステップS27において入力された利用者100aの確認結果が「送信」であるか否かについて判定する。入力された確認結果が「送信」であれば、処理はステップS29に進められる。一方、入力された確認結果が「送信」でなければ、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0081】
[ステップS29]通信部115は、利用者100aによって入力された情報を、WEBサーバ400に送信する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0082】
図10は、ワードデータ更新処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すワードデータ更新処理は、検閲用サーバ200(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報を更新する処理であり、例えば必要に応じて定められた一定期間毎等、所定の契機で実行が開始される。
【0083】
[ステップS31]生成部221(図4において前述)は、利用者が使用する情報処理装置(例えば、図2において前述した情報処理装置100)と通信を行い、利用者100aが入力した情報から抽出された単語を収集する。
【0084】
[ステップS32]生成部221は、ステップS31で収集した各情報処理装置で入力された単語から、一定期間内において入力されたキーワードの個数を集計する。
[ステップS33]生成部221は、ステップS32で集計したキーワードの個数とスコア付与情報記憶部261(図4において前述)に記憶されているスコア付与テーブル261a(図7において前述)とを比較して、集計したキーワードの個数に基づいて付与されるスコアを決定する。
【0085】
[ステップS34]生成部221は、各キーワードに対して以前付与されたスコアにステップS33で決定したキーワードに付与されるスコアを合計して、新たなスコアを算出する。
【0086】
[ステップS35]生成部221は、ステップS34で算出したスコアに基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
[ステップS36]更新部222(図4において前述)は、ステップS35で生成された更新用のNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40(図2において前述)を介して送信することにより、情報処理装置100を初めとする各情報処理装置に配布する。その後、処理は終了する。
【0087】
図11は、入力された情報が「問題なし」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図11に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「問題なし」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。
【0088】
[ステップS111]情報処理装置100の入力受付部111(図4において前述)は、利用者100aによる情報の入力を受け付ける。入力受付部111によって入力が受け付けられた情報から、情報処理装置100が有するワード抽出部112(図4において前述)によりキーワード(NGワードおよびOKワード)が抽出される。
【0089】
[ステップS112]情報処理装置100が有するスコア算出部113(図4において前述)は、ワード抽出部112によって抽出されたキーワードより入力された情報のスコアを算出する。
【0090】
[ステップS113]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「問題なし」と判定されたものとする。
【0091】
[ステップS114]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、入力された情報がステップS113で「問題なし」と判定された場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介してWEBサーバ400に送信する。
【0092】
[ステップS115]WEBサーバ400は、通信部115から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0093】
図12は、入力された情報が「警告」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図12に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「警告」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図12では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0094】
[ステップS123]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「警告」と判定されたものとする。
【0095】
[ステップS124]フィルタリング実行部114は、入力された情報がステップS123で「警告」と判定された場合、入力された情報のプレビューを表示すると共に、利用者100aに入力された情報の送信の確認を要求する。また、フィルタリング実行部114は、確認結果の入力を受け付ける。この確認結果は、確認対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を行う「送信」または確認対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を中止する「中止」の2通りのうちのいずれかで示される。なお、確認結果が「中止」であった場合には、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。
【0096】
[ステップS125]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、ステップS124で受け付けた確認結果の入力が「送信」する旨であった場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介してWEBサーバ400に送信する。
【0097】
[ステップS126]WEBサーバ400は、通信部115から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0098】
図13から図15は、入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図13から図15に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「検閲」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図13から図15では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0099】
[ステップS133]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「検閲」と判定されたものとする。
【0100】
[ステップS134]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、入力された情報がステップS133で「検閲」と判定された場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介して検閲用サーバ200に送信する。
【0101】
[ステップS135]フィルタリング実行部114は、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信が管理者300b(図2において前述)による検閲の結果待ちになる旨を表示する。
【0102】
[ステップS136]検閲用サーバ200の検閲部223(図4において前述)は、インターネット40を介して通信部115から送信された情報を受信する。
[ステップS137]検閲部223は、ステップS136で受信した情報を管理者用情報処理装置300に送信し、管理者300bに利用者100aによって入力された情報の検閲を依頼する。
【0103】
[ステップS138]管理者用情報処理装置300は、受信した情報を表示する。これにより、管理者300bは、利用者100aによって入力された情報を視認して確認することができる。
【0104】
[ステップS139]管理者用情報処理装置300は、表示した情報について管理者300bによる検閲結果の入力を受け付ける。この検閲結果は、検閲対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を許可する「許可」または検閲対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断する「遮断」の2通りのうちのいずれかで示される。なお、検閲結果が「遮断」であった場合には、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。
【0105】
[ステップS140]管理者用情報処理装置300は、ステップS139で入力を受け付けた管理者300bによる情報の検閲結果を、インターネット40を介して検閲用サーバ200に送信する。
【0106】
[ステップS141]検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信された情報を受信する。
[ステップS142]検閲部223は、ステップS141で受信した検閲結果が「許可」であった場合、入力された情報を、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0107】
[ステップS143]WEBサーバ400は、検閲部223から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0108】
図16は、入力された情報が「遮断」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図16に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「遮断」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図16では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0109】
[ステップS153]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「遮断」と判定されたものとする。
【0110】
[ステップS154]フィルタリング実行部114は、入力された情報がステップS153で「遮断」と判定された場合、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断した旨を表示する。また、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。これにより、利用者100aが入力した情報がWEBサーバ400に接続した第三者に対して表示されることが防止される。
【0111】
次に、本実施の形態で表示される表示画面について説明する。
図17は、警告通知画面を示す図である。図17に示す警告通知画面170は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について警告する警告通知画面の一例である。
【0112】
警告通知画面170は、掲示板表示領域171、メッセージ表示領域172、プレビュー表示領域173を有する。また、メッセージ表示領域172は、事例リンク表示領域172a、はいボタン172b、いいえボタン172cを有する。
【0113】
掲示板表示領域171は、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
メッセージ表示領域172は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に対して警告するメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「警告」である場合には、利用者100aに警告し、入力された情報をWEBサーバ400に送信するか否かの確認を求めて送信の再考を促す。
【0114】
事例リンク表示領域172aは、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。このWEBサイトは、検閲用サーバ200が提供するものであってもよく、外部のサーバによって提供されているものを用いてもよい。
【0115】
はいボタン172bは、利用者100aが入力した情報のWEBサーバ400に対する送信を行う場合に操作するボタンである。いいえボタン172cは、利用者100aが入力した情報のWEBサーバ400に対する送信を中止する場合に操作するボタンである。
【0116】
プレビュー表示領域173は、利用者100aによって入力された情報が表示された場合にはどのように表示されるかを利用者100aに対して提示するために、入力された情報を表示する領域である。プレビュー表示領域173には、利用者100aによって入力された情報が、WEBサーバ400に送信される前にもかかわらず、利用者100aに対してあたかもWEBサーバ400よって表示されたように表示される。これにより、メッセージ表示領域172における利用者100aによる情報の送信の確認を強く促すことができる。
【0117】
図18は、検閲通知画面を示す図である。図18に示す検閲通知画面180は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が行われることを通知する検閲通知画面の一例である。
【0118】
検閲通知画面180は、掲示板表示領域181、メッセージ表示領域182を有する。また、メッセージ表示領域182は、事例リンク表示領域182aを有する。
掲示板表示領域181は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0119】
メッセージ表示領域182は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に対して検閲が行われることを示すメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「検閲」である場合には、入力された情報がWEBサーバ400に送信する前に管理者300b(図2において前述)による検閲が行われる。さらにその旨を利用者100aに通知することにより、入力された情報が検閲の対象にされたことを利用者100aに認識させて、以後に送信する情報の内容について注意を払うことを促すことができる。
【0120】
事例リンク表示領域182aは、図17において前述した警告通知画面170と同様、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。
【0121】
図19は、遮断通知画面を示す図である。図19に示す遮断通知画面190は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が行われることを通知する遮断通知画面の一例である。
【0122】
遮断通知画面190は、掲示板表示領域191、メッセージ表示領域192を有する。また、メッセージ表示領域192は、事例リンク表示領域192aを有する。
掲示板表示領域191は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0123】
メッセージ表示領域192は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報について送信を行わずに遮断することを示すメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「遮断」である場合には、入力された情報がWEBサーバ400に送信されずに遮断される。さらにその旨を利用者100aに通知することにより、入力された情報が遮断の対象にされたことを利用者100aに認識させて、以後に送信する情報の内容について注意を払うことを促すことができる。
【0124】
事例リンク表示領域192aは、図17において前述した警告通知画面170と同様、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。
【0125】
図20は、検閲結果受付画面を示す図である。図20に示す検閲結果受付画面370は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が依頼されると共に、検閲結果の入力を受け付ける検閲結果受付画面の一例である。
【0126】
検閲結果受付画面370は、掲示板表示領域371、メッセージ表示領域372、プレビュー表示領域373を有する。また、メッセージ表示領域372は、利用者情報表示領域372a、はいボタン372b、いいえボタン372cを有する。
【0127】
掲示板表示領域371は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0128】
メッセージ表示領域372は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報について管理者300bに対して検閲を依頼するメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「検閲」である場合には、利用者100aによって入力された情報の検閲を管理者300bに依頼し、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を許可するか否かの入力を求める。これにより、利用者100aに対して管理者300bの検閲が存在することで、軽はずみにより危険な情報が入力されることをけん制することができる。
【0129】
利用者情報表示領域372aは、検閲の対象である情報を入力した利用者100aに関する情報が表示される領域である。これにより、管理者300bは、検閲の対象である情報を入力した利用者100aを特定することができる。また、管理者300bは、利用者情報表示領域372aに表示されている情報から検閲の対象である情報を入力した利用者100aを特定して、例えば電子メールやその他の手段によって直接連絡を取って事情を聴いて注意する等の対応をすることもできる。
【0130】
はいボタン372bは、管理者300bが検閲の結果、利用者100aによって入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を許可する場合に操作するボタンである。いいえボタン372cは、管理者300bが検閲の結果、利用者100aによって入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断する場合に操作するボタンである。
【0131】
プレビュー表示領域373は、利用者100aによって入力された情報を管理者300bに対して表示する領域である。プレビュー表示領域373には、利用者100aによって入力された情報が、WEBサーバ400に送信される前にもかかわらず、利用者100aに対してあたかもWEBサーバ400よって表示されたように表示される。これにより、利用者100aによって入力された情報がWEBサーバ400によって表示された場合の様子を管理者300bに対して実際に近い状態で提示することにより、管理者300bによる検閲の判断の正確性を向上させることができる。
【0132】
フィルタリングでは、NGワードを含むデータの送信が規制される。一般的に、このフィルタリングの対象であるNGワードは、利用者や管理者が個々に設定する必要がある。しかし、NGワードの設定が十分でないとフィルタリングが適切に機能しない可能性が高い。
【0133】
また、NGワードは、社会で話題に上る単語の変化に応じて頻繁に追加する必要があるため、適切なフィルタリングを行うためには相当量の管理作業が必要となってしまう。また、NGワードをデータとして提供する場合には、データ作成元におけるNGワードのデータを設定する作業量が負担となるとともに、社会の変化に対するNGワードの追随速度を維持する必要がある。
【0134】
また、単純にNGワードの設定のみによってフィルタリングを行う場合、本当に有用なサイトへのデータ送信(例えばニュースを引用したBlogの掲載)も制限されてしまい、利便性を損なうこととなる。この結果、本来必要な送信データのフィルタリング機能を外して運用してしまうという本末転倒な形にもなりかねない。
【0135】
以上のように、第1の実施の形態によれば、利用者100aが入力した情報について、情報に含まれるNGワードに基づいて付与されるスコアが、情報で含まれるOKワードに基づいて付与されるスコアで相殺されることにより、NGワードが含まれていても有害でない情報の送信が許可される、精度の高いフィルタリングを行うことができる。
【0136】
また、利用者100aが入力した情報のフィルタリングを行うキーワードについてNGワードおよびOKワードを用意することにより、NGワードのみで評価した場合に遮断されてしまうような情報であってもOKワードに基づく評価により送信されるようにすることができる。
【0137】
また、情報処理装置100等、各利用者が操作する情報処理装置で実際に入力された情報に含まれているキーワードを集計してキーワードのスコアを更新することで、新たな社会現象の発生等の状況の変化に応じたフィルタリングを行うことができる。
【0138】
また、フィルタリングにおいて管理者300bによる検閲が行われることで、機械的にフィルタリングを行うのみでなく、人間系によってより入力された情報の送信についてより正確な判定を行うことができる。また、フィルタリング機能によって情報に付与されたスコアが一部の範囲のもののみ検閲を行うことにより、
また、管理者300bによる検閲が行われることにより、利用者100aが悪意を持って情報を入力することをけん制することができる。
【0139】
また、フィルタリング機能によって情報に付与されたスコアに応じて、送信の遮断や利用者100aに対する確認等、複数段階の異なる処理が行われることで、入力された情報の内容に応じて柔軟な処理を行うことができる。
【0140】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上記の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いると共に説明を省略する。
【0141】
第2の実施の形態は、利用者による送信する情報の入力を受け付ける情報処理装置と、入力された情報のフィルタリングを行うフィルタリン用グサーバとが分離され、それぞれ別個に設けられている点で、第1の実施の形態と異なる。
【0142】
図21は、第2の実施の形態のシステム構成を示す図である。図21に示す第2の実施の形態のフィルタリングシステムは、利用者600aが使用する情報処理装置600から、第1の実施の形態と同様、WEBサーバ400に対してインターネット40を介して送信される情報について、フィルタリングを行うシステムである。
【0143】
第2の実施の形態に係るフィルタリングシステムでは、利用者600aによって情報処理装置600に入力された、利用者600aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信したい情報をフィルタリング用サーバ500が事前にフィルタリングすることにより、不適切な内容がWEBサーバ400によって提供される掲示板等に公開されてしまうことを未然に防止する。
【0144】
フィルタリング用サーバ500は、LAN50により情報処理装置600と接続可能である。また、フィルタリング用サーバ500は、インターネット40により、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と接続可能である。さらに、検閲用サーバ200は、インターネット40により、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400と接続可能である。
【0145】
情報処理装置600は、WEBサーバ400に送信される情報の利用者600aによる入力を受け付けると、受け付けた情報をLAN50を介してフィルタリング用サーバ500に送信する。
【0146】
フィルタリング用サーバ500は、LAN50を介して情報処理装置600から送信された利用者600aによって入力された情報についてフィルタリングによる判定の結果に基づいて情報の送信を許可する場合には、利用者600aが入力した情報をWEBサーバ400に送信する。また、フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングによる判定の結果に基づいて送信を遮断する場合には、利用者600aが入力した情報をWEBサーバ400に送信しない。また、フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングによる判定の結果に応じて検閲用サーバ200を介して管理者用情報処理装置300に検閲を依頼する。なお、フィルタリング用サーバ500は、複数台の情報処理装置についてフィルタリングを行ってもよい。
【0147】
検閲用サーバ200は、利用者600aにより入力された情報のフィルタリング用サーバ500によるフィルタリングにおける判定の結果、検閲を行う旨の判定がされた場合にフィルタリング用サーバ500から送信された利用者600aにより入力された情報を受信する。次に、検閲用サーバ200は、管理者300bが使用する管理者用情報処理装置300に利用者600aが入力した情報についての検閲を依頼する。
【0148】
管理者用情報処理装置300は、管理者300bが行う検閲に使用される。このとき管理者用情報処理装置300は、検閲用サーバ200からの検閲の依頼を受け付けて、利用者600aがWEBサーバ400に送信しようとした情報を管理者300bに対して接続されたモニタ(図示省略)表示する。管理者300bは、この管理者用情報処理装置300に接続されたモニタに表示される利用者600aが入力した情報を見て検閲を行い、WEBサーバ400に送信することを認めるか否かを判定して判定結果を入力する。
【0149】
WEBサーバ400は、フィルタリング用サーバ500によるフィルタリングにおける判定の結果、情報処理装置600から送信された情報を表示する。WEBサーバ400は、例えば、インターネット40を介して利用者600a等により送信された情報を第三者に向けて発信する掲示板等のサービスを提供するサーバである。
【0150】
図22は、第2の実施の形態のフィルタリング用サーバの構成を示すブロック図である。図22に示すフィルタリング用サーバ500は、利用者600a(図21において前述)が情報処理装置600を使用して入力した情報の入力を受け付けると共に、受け付けた情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。
【0151】
フィルタリング用サーバ500は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400とインターネット40(図21において前述)で接続されている。また、フィルタリング用サーバ500は、情報処理装置600とLAN50(図21において前述)で接続されていると共に、LAN50およびインターネット40を介して検閲用サーバ200と接続可能である。また、検閲用サーバ200は、管理者用情報処理装置300とインターネット40で接続されている。
【0152】
フィルタリング用サーバ500は、入力受付部511、ワード抽出部512、スコア算出部513、フィルタリング実行部514、通信部515、NGワード情報記憶部551、OKワード情報記憶部552を有する。フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
【0153】
入力受付部511は、通信部515によって受信された利用者600aが送信する情報の入力を受け付ける。これにより、利用者600aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。また、入力受付部511は、利用者600aによる送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付ける。
【0154】
ワード抽出部512は、第1の実施の形態のワード抽出部112と同様、入力受付部511によって受け付けられた情報から単語を抽出する。
スコア算出部513は、第1の実施の形態のスコア算出部113と同様、ワード抽出部512によって情報から抽出された単語に付与されるスコアを、NGワード情報記憶部551およびOKワード情報記憶部552に基づいて算出する。
【0155】
具体的には、スコア算出部513は、ワード抽出部512によって情報から抽出された単語と、NGワード情報記憶部551に記憶されているNGワード情報に示されているNGワードとを比較して情報に含まれているNGワードを特定し、特定したNGワードに基づくスコアを情報に付与する。また、スコア算出部513は、情報から抽出された単語と、OKワード情報記憶部552に記憶されているOKワード情報に示されているOKワードとを比較して情報に含まれているOKワードを特定し、特定したOKワードに基づくスコアを情報に付与する。次に、スコア算出部513は、NGワードに基づいて付与されたスコアとOKワードに基づいて付与されたスコアとを合計することにより、利用者600aが入力した情報に付与されるスコアを算出する。
【0156】
フィルタリング実行部514は、第1の実施の形態のフィルタリング実行部114と同様、スコア算出部513によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行部514によるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者600aによって入力された情報は、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者600aによって入力された情報は、WEBサーバ400に送信されない。
【0157】
フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが、閾値によって特定される複数の範囲のいずれに該当するかに基づいてフィルタリングを行う。
【0158】
フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲に該当する場合には、送信を許可する。これに基づいて、フィルタリング用サーバ500からWEBサーバ400に、利用者600aが入力した情報が送信される。
【0159】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、利用者600aに対して「警告」を行い、入力受付部511によって受け付けられた利用者600aによる確認の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0160】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「警告」が行われる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、入力された情報に対して「検閲」を行わせる。この場合、フィルタリング実行部514は、通信部515に検閲用サーバ200に対して入力された情報を送信させる。次に、フィルタリング実行部514は、この送信した情報に対する返信である、検閲用サーバ200から送信された入力された情報に対する検閲の結果を通信部515が受信すると、受信した情報に対する検閲の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0161】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが最も高い段階で「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、情報を送信しない。
通信部515は、LAN50を介して情報処理装置600と通信可能である。また、通信部515は、インターネット40を介して、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と通信可能である。この通信部515により、フィルタリング用サーバ500は、情報処理装置600、検閲用サーバ200、WEBサーバ400との間で情報を送受信することができる。
【0162】
NGワード情報記憶部551は、第1の実施の形態のNGワード情報記憶部151と同様、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報を記憶する。
【0163】
OKワード情報記憶部552は、第1の実施の形態のOKワード情報記憶部152と同様、NGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0164】
検閲用サーバ200は、第1の実施の形態と同様、フィルタリング用サーバ500から送信された利用者600aが入力した情報の検閲を、管理者用情報処理装置300に送信する。また、検閲用サーバ200は、スコア付与情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報の生成および更新を行う。検閲用サーバ200は、生成部221、更新部222、検閲部223、スコア付与情報記憶部261を有する。
【0165】
生成部221は、第1の実施の形態と同様、インターネット40を介してフィルタリング用サーバ500の通信部515と接続することにより、利用者600aによって情報処理装置600を使用して入力された情報に含まれていた単語を収集する。次に、生成部221は、収集結果に基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
【0166】
更新部222は、第1の実施の形態と同様、生成部221が生成したNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40を介してフィルタリング用サーバ500に配布する。
【0167】
検閲部223は、第1の実施の形態と同様、フィルタリング実行部514によるフィルタリングの結果、検閲が行われる場合には、通信部515によって送信された利用者600aが入力した情報を管理者用情報処理装置300にインターネット40を介して送信することにより、管理者300b(図21において前述)に検閲を依頼する。また、検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信される検閲結果を受信し、受信した検閲結果に基づき、検閲結果が送信を許可する場合には、利用者600aが入力した情報をインターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0168】
スコア付与情報記憶部261は、更新用のNGワード情報およびOKワード情報の生成に使用されるスコア付与情報を記憶する。
以上のように、第2の実施の形態によれば、利用者600aが他の情報処理装置から入力した情報について、利用者600aが使用する情報処理装置600にフィルタリング機能を持たせることなく、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0169】
また、複数台の情報処理装置をフィルタリング用サーバ500と接続して、複数の情報処理装置で入力された情報を1つのフィルタリング用サーバ500でフィルタリングすることもできる。
【0170】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、情報処理装置100、フィルタリング用サーバ500が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0171】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。
【0172】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに記憶しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0173】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に記憶する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0174】
以上、開示のフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、開示の技術に他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。また、開示の技術は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【0175】
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、開示の技術は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【符号の説明】
【0176】
1 フィルタリング装置
1a 入力受付手段
1b ワード抽出手段
1c スコア算出手段
1d フィルタリング実行手段
1e 記憶手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、不適切な情報の送信についてフィルタリングするフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術の発達および普及に伴い、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)等の情報処理装置およびインターネット(Internet)等のネットワーク通信等の情報技術を用いて、掲示板サービスやブログ提供等の、利用者によって送信された情報を公開するサービスが広く利用されている。
【0003】
これに伴い、インターネット上の掲示板等への軽率な投稿(犯罪予告等)により、投稿した利用者が逮捕される等の事例が増加している。これらのケースの大部分は、投稿した利用者自身は悪戯や冗談のつもりで投稿したものであると言われているが、瞬時に多くの人の目に留まる機会があるような利用者の多い掲示板に書き込まれると、短時間で大きな問題へと発展してしまうことも多い。
【0004】
現状、このようなサービスを提供するサイトに対するデータ送信(書き込み等)は、「フィルタリングソフト」で制限を行うのが一般的である。フィルタリングソフトは、URL(Uniform Resource Locator)に基づいて作成されたブラックリストや、送信文に含まれる単語等から、利用者がそのサイトに対して情報を送信してよいかどうかを判断している。ここで、フィルタリングに関して、以下の技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−28006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、フィルタリング機能は、適切に機能させることが難しい場合がある。例えば、予め定められている単語であってこれを含む情報の送信を規制する単語(NGワード)を用いてフィルタリングを行う場合、本当に有用な情報の送信(例えばニュースを引用したBlogの掲載)も制限されてしまい、利便性を損なうこととなる。この結果、情報の送信を確保するため等により、本来リスク回避のために必要であるフィルタリング機能を外して運用してしまうという、本末転倒な状況にもなりかねないという問題点がある。
【0007】
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、適切なフィルタリングを行うフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示のフィルタリングプログラムは、コンピュータを、前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段、前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段、前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、記憶手段に基づいて算出するスコア算出手段、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段として機能させる。
【0009】
開示のフィルタリングプログラムによれば、入力受付手段により、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段により、入力受付手段によって受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段により、ワード抽出手段によって情報から抽出された単語に付与されるスコアが、記憶手段に基づいて算出される。フィルタリング実行手段により、スコア算出手段によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングが行われる。
【発明の効果】
【0010】
開示のフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法によれば、利用者が入力した情報について精度の高いフィルタリングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の概要を示す図である。
【図2】第1の実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図3】情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】NGワードテーブルの構成例を示す図である。
【図6】OKワードテーブルの構成例を示す図である。
【図7】スコア付与テーブルの構成例を示す図である。
【図8】フィルタリング処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】送信制限処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】ワードデータ更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】入力された情報が「問題なし」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図12】入力された情報が「警告」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図13】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図14】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図15】入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図16】入力された情報が「遮断」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。
【図17】警告通知画面を示す図である。
【図18】検閲通知画面を示す図である。
【図19】遮断通知画面を示す図である。
【図20】検閲結果受付画面を示す図である。
【図21】第2の実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図22】第2の実施の形態のフィルタリング用サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示すフィルタリング装置1は、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。フィルタリング装置1は、入力受付手段1a、ワード抽出手段1b、スコア算出手段1c、フィルタリング実行手段1d、記憶手段1eを有する。また、フィルタリング装置1は、通信回線(図示省略)によりWEBサーバ等の情報処理装置2と接続されている。
【0013】
フィルタリング装置1は、コンピュータであってもよい。その場合、フィルタリング装置1は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
入力受付手段1aは、利用者による送信される情報の入力を受け付ける。これにより、利用者が通信回線を介して情報処理装置2に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。
【0014】
ワード抽出手段1bは、入力受付手段1aによって受け付けられた情報から単語を抽出する。これにより、利用者が送信しようとしている情報に含まれている単語が抽出される。
【0015】
スコア算出手段1cは、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアを記憶手段1eに基づいて算出する。これにより、利用者が入力した情報に付与されるスコアが算出される。
【0016】
フィルタリング実行手段1dは、スコア算出手段1cによって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行手段1dによるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者によって入力された情報は、通信回線を介して情報処理装置2に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者によって入力された情報は、情報処理装置2に送信されない。
【0017】
記憶手段1eは、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報およびNGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0018】
このようなフィルタリング装置1によれば、入力受付手段1aにより、利用者による送信される情報の入力が受け付けられる。ワード抽出手段1bにより、入力受付手段1aによって受け付けられた情報から単語が抽出される。スコア算出手段1cにより、ワード抽出手段1bによって情報から抽出された単語に付与されるスコアが記憶手段1eに基づいて算出される。フィルタリング実行手段1dにより、スコア算出手段1cによって算出されたスコアに基づいて、情報が送信され、または情報が送信されずに遮断される情報のフィルタリングが行われる。
【0019】
これによって、利用者が入力した情報について精度の高いフィルタリングを行うことができる。
[第1の実施の形態]
以下、第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図2は、第1の実施の形態のシステム構成を示す図である。図2に示す第1の実施の形態のフィルタリングシステムは、利用者100aが使用する情報処理装置100からWEBサーバ400に対してインターネット40を介して送信される情報について、フィルタリングを行うシステムである。
【0021】
第1の実施の形態に係るフィルタリングシステムでは、利用者100aによって情報処理装置100に入力された、利用者100aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信したい情報を情報処理装置100が事前にフィルタリングすることにより、不適切な内容がWEBサーバ400によって提供される掲示板等に公開されてしまうことを未然に防止する。
【0022】
情報処理装置100は、インターネット40により、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と接続可能である。さらに、検閲用サーバ200は、インターネット40により、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400と接続可能である。
【0023】
情報処理装置100は、WEBサーバ400に送信される情報の利用者100aによる入力を受け付けると共にフィルタリングによる判定を行い、判定の結果に基づいて情報の送信を許可する場合には、利用者100aが入力した情報をWEBサーバ400に送信する。また、情報処理装置100は、フィルタリングによる判定の結果に基づいて送信を遮断する場合には、利用者100aが入力した情報をWEBサーバ400に送信しない。また、情報処理装置100は、フィルタリングによる判定の結果に応じて検閲用サーバ200を介して管理者用情報処理装置300に検閲を依頼する。
【0024】
検閲用サーバ200は、利用者100aにより入力された情報の情報処理装置100によるフィルタリングにおける判定の結果、検閲を行う旨の判定がされた場合に情報処理装置100から送信された利用者100aにより入力された情報を受信する。次に、検閲用サーバ200は、管理者300bが使用する管理者用情報処理装置300に利用者100aが入力した情報についての検閲を依頼する。
【0025】
管理者用情報処理装置300は、管理者300bが行う検閲に使用される。このとき管理者用情報処理装置300は、検閲用サーバ200からの検閲の依頼を受け付けて、利用者100aが情報処理装置100からWEBサーバ400に送信しようとした情報を管理者300bに対して接続されたモニタ(図示省略)に表示する。管理者300bは、この管理者用情報処理装置300に接続されたモニタに表示される利用者100aが入力した情報を見て検閲を行い、WEBサーバ400に送信することを認めるか否かを判定して判定結果を入力する。
【0026】
WEBサーバ400は、情報処理装置100によるフィルタリングにおける判定の結果、送信を許可する場合、情報処理装置100から送信された情報を表示する。WEBサーバ400は、例えば、インターネット40を介して利用者100a等により送信された情報を第三者に向けて発信する掲示板等のサービスを提供するサーバである。
【0027】
図3は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。図3に示す情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105および通信インタフェース106が接続されている。
【0028】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションソフトのプログラム(アプリケーションプログラム)の少なくとも一部が一時的に記憶される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが記憶される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが記憶される。
【0029】
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
【0030】
通信インタフェース106は、インターネット40やその他の図示しないネットワークに接続可能である。通信インタフェース106は、これらのネットワークを介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行うことができる。
【0031】
なお、図2において前述した検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400も、情報処理装置100と同様のハードウェア構成によって実現される。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
【0032】
図4は、第1の実施の形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図4に示す情報処理装置100は、利用者100a(図2において前述)によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。
【0033】
情報処理装置100は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400とインターネット40(図2において前述)で接続されている。また、検閲用サーバ200は、管理者用情報処理装置300とインターネット40で接続されている。
【0034】
情報処理装置100は、入力受付部111、ワード抽出部112、スコア算出部113、フィルタリング実行部114、通信部115、NGワード情報記憶部151、OKワード情報記憶部152を有する。情報処理装置100は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
【0035】
入力受付部111は、利用者100aによる送信される情報の入力を受け付ける。これにより、利用者100aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。また、入力受付部111は、利用者100aによる送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付ける。これにより、利用者100aは、図17において後述する警告通知画面により、自己が入力した情報について送信を行うか否かについて確認することができる。
【0036】
ワード抽出部112は、入力受付部111によって受け付けられた情報から単語を抽出する。これにより、利用者100aが送信しようとしている情報に含まれている単語が抽出される。
【0037】
スコア算出部113は、ワード抽出部112によって情報から抽出された単語に付与されるスコアを、NGワード情報記憶部151およびOKワード情報記憶部152に基づいて算出する。
【0038】
具体的には、スコア算出部113は、ワード抽出部112によって情報から抽出された単語と、NGワード情報記憶部151に記憶されているNGワード情報に示されているNGワードとを比較して情報に含まれているNGワードを特定し、特定したNGワードに基づくスコアを情報に付与する。また、スコア算出部113は、情報から抽出された単語と、OKワード情報記憶部152に記憶されているOKワード情報に示されているOKワードとを比較して情報に含まれているOKワードを特定し、特定したOKワードに基づくスコアを情報に付与する。次に、スコア算出部113は、NGワードに基づいて付与されたスコアとOKワードに基づいて付与されたスコアとを合計することにより、情報に付与されるスコアを算出する。これにより、利用者100aが入力した情報に付与されるスコアが算出される。
【0039】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行部114によるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者100aによって入力された情報は、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者100aによって入力された情報は、WEBサーバ400に送信されない。
【0040】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが、閾値によって特定される複数の範囲のいずれに該当するかに基づいてフィルタリングを行う。このスコアの範囲を特定する閾値については、詳しくは図8および図9において後述する。
【0041】
フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲に該当する場合には、送信を許可する。これに基づいて、情報処理装置100からWEBサーバ400に、利用者100aが入力した情報が送信される。
【0042】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、利用者100aに対して「警告」を行い、入力受付部111によって受け付けられた利用者100aによる確認の結果に基づいてフィルタリングを行う。ここで、「遮断すべき」とは、例えば、入力された情報にNGワードに基づいて付与されたスコアの絶対値が多い、またはOKワードに基づいて付与されたスコアの絶対値が少ない等により、入力された情報の利用者100aまたは第三者に対する危険性が高いと考えられることとする。
【0043】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが「警告」が行われる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、入力された情報に対して「検閲」を行わせる。この場合、フィルタリング実行部114は、通信部115に検閲用サーバ200に対して入力された情報を送信させる。次に、フィルタリング実行部114は、この送信した情報に対する返信である、検閲用サーバ200から送信された入力された情報に対する検閲の結果を通信部115が受信すると、受信した情報に対する検閲の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0044】
また、フィルタリング実行部114は、スコア算出部113によって算出されたスコアが最も高い段階で「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、情報を送信しない。
通信部115は、インターネット40を介して、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と通信可能である。この通信部115により、情報処理装置100は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400との間で情報を送受信することができる。
【0045】
NGワード情報記憶部151は、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報を記憶する。
【0046】
OKワード情報記憶部152は、NGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0047】
検閲用サーバ200は、情報処理装置100から送信された利用者100aが入力した情報の検閲を、管理者用情報処理装置300に送信する。また、検閲用サーバ200は、スコア付与情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報の生成および更新を行う。検閲用サーバ200は、生成部221、更新部222、検閲部223、スコア付与情報記憶部261を有する。
【0048】
生成部221は、インターネット40を介して情報処理装置100の通信部115と接続することにより、利用者100aによって情報処理装置100を使用して入力された情報に含まれていた単語を収集する。次に、生成部221は、収集結果に基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
【0049】
更新部222は、生成部221が生成したNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40を介して情報処理装置100に配布する。
検閲部223は、フィルタリング実行部114によるフィルタリングの結果、検閲が行われる場合には、通信部115によって送信された利用者100aが入力した情報を管理者用情報処理装置300にインターネット40を介して送信することにより、管理者300b(図2において前述)に検閲を依頼する。また、検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信される検閲結果を受信し、受信した検閲結果に基づき、検閲結果が送信を許可する場合には、利用者100aが入力した情報をインターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0050】
スコア付与情報記憶部261は、更新用のNGワード情報およびOKワード情報の生成に使用されるスコア付与情報を記憶する。
次に、本実施の形態で使用されるデータのデータ構造例について説明する。
【0051】
図5は、NGワードテーブルの構成例を示す図である。図5に示すNGワードテーブル151aは、情報処理装置100(図2において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。NGワードテーブル151aは、情報処理装置100が有するフィルタリング機能における、書き込まれた情報が他人に不快感や危害を与える恐れを有しているか、書き込んだ本人が脅迫等の犯罪に該当する可能性を有しているNGワードを示すNGワード情報を記憶するテーブルである。
【0052】
NGワードは、入力された情報に含まれていた場合に上記の恐れや犯罪に該当する可能性が高いことを示すスコアが付与されるキーワードである。NGワードテーブル151aには、NGワードとして設定されたキーワードが、抽出された場合に応じて付与される付与スコア毎に設定されている。
【0053】
例えば、付与スコアとして“−8点”が設定されているキーワードが、利用者100a(図2において前述)が送信するために入力した情報に含まれていた場合には、その情報に対して、−8点のキーワードが含まれていた個数に応じて“−8点”が付与される。
【0054】
このNGワードテーブル151aに設定されているNGワード情報に基づき、利用者100aによって入力された情報にNGワード情報が示すキーワードが含まれていた場合には、含まれていたキーワードに応じて入力された情報に対してスコアが付与される。
【0055】
例えば、利用者100aによって入力された情報にキーワード「刺す」が1個、「大量」が2個、「ライター」が1個、「ストレス」が1個含まれていたとする。この場合には、NGワードテーブル151aに基づいて判定すると、利用者100aによって入力された情報には、−8点のキーワードである「刺す」が1個含まれている。また、同様に−4点のキーワードである「大量」が2個含まれている。また、−2点のキーワードである「ライター」が1個、「ストレス」が1個、合計2個含まれている。これらにより、この入力された情報にNGワードテーブル151aによって付与されるスコアは、(−8点)×1+(−4点)×2+(−2点)×2=−20点となる。
【0056】
図6は、OKワードテーブルの構成例を示す図である。図6に示すOKワードテーブル152aは、情報処理装置100(図2において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。OKワードテーブル152aは、情報処理装置100が有するフィルタリング機能における、書き込まれた情報が他人に不快感や危害を与える恐れが低く、書き込んだ本人が脅迫等の犯罪に該当する可能性が低い場合に含まれるOKワードを示すOKワード情報を記憶するテーブルである。
【0057】
OKワードは、入力された情報に含まれていた場合に上記の恐れや犯罪に該当する可能性が低いことを示すスコアが付与されるキーワードである。OKワードテーブル152aには、OKワードとして設定されたキーワードが、抽出された場合に応じて付与される付与スコア毎に設定されている。
【0058】
NGワードテーブル151aと同様、例えば、付与スコアとして“4点”が設定されているキーワードが、利用者100a(図2において前述)が送信するために入力した情報に含まれていた場合には、その情報に対して、4点のキーワードが含まれていた個数に応じて“4点”が付与される。
【0059】
前述したようにNGワードテーブル151aの付与スコアには負の値が設定されていたが、OKワードテーブル152aの付与スコアには正の値が設定されている。これにより、OKワードテーブル152aに設定されるOKワードは、NGワードが含まれている情報が実は他人に危害を加えるものではなかったり犯罪性を有しないものであったりする場合に含まれる単語が設定されている。すなわち、OKワードテーブル152aに設定されるOKワードとしては、NGワードの影響を打ち消すような単語や、NGワードの影響を緩和させる単語が設定される。
【0060】
このOKワードテーブル152aに設定されているOKワード情報に基づき、利用者100aによって入力された情報にOKワード情報が示すキーワードが含まれていた場合には、含まれていたキーワードに応じて入力された情報に対してスコアが付与される。
【0061】
例えば、利用者100aによって入力された情報にキーワード「ニュース」が2個、「警察」が1個、「ブログ」が1個、「宿題」が1個含まれていたとする。この場合には、OKワードテーブル152aに基づけば、利用者100aによって入力された情報には、4点のキーワードである「ニュース」が2個、「警察」が1個、合計3個含まれている。また、同様に2点のキーワードである「ブログ」が1個含まれている。また、1点のキーワードである「宿題」が1個含まれている。これらにより、この入力された情報にOKワードテーブル152aによって付与されるスコアは、4点×3+2点×1+1点×1=15点となる。
【0062】
図7は、スコア付与テーブルの構成例を示す図である。図7に示すスコア付与テーブル261aは、検閲用サーバ200(図2において前述)で動作するアプリケーションソフトのユーザによる操作に基づき検閲用サーバ200によって作成および管理され、検閲用サーバ200が有するHDD(図示省略)に記憶されている。スコア付与テーブル261aは、検閲用サーバ200が有するOKワード情報およびNGワード情報の更新に用いられるスコア付与情報を記憶するテーブルである。
【0063】
スコア付与テーブル261aには、項目として“変化数”、“付与するスコア(NGワード)”、“付与するスコア(OKワード)”が設けられている。スコア付与テーブル261aでは、各項目の横方向に並べられた情報同士がスコア付与情報として互いに関連付けられている。
【0064】
変化数は、利用者100a等の利用者によってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に含まれているキーワードの抽出回数の、前回の取得時からの増加分を示す。この変化数に基づいて、設定されているキーワードに付与されているスコアが加算される。
【0065】
例えば、図5において前述した−4点のNGワード「無差別」が、前回の取得時と比較して200件増加していたとする。この場合、NGワード「無差別」の付与スコアは、−4点に加えてさらにスコア付与テーブル261aによる付与スコアの−2点が加算され、合計−6点となる。この合計結果に基づいて、NGワードテーブル151aに記憶されているNGワード情報においてNGワード「無差別」の付与スコアが−6点となるように更新される。OKワードについても同様に更新される。
【0066】
次に、本実施の形態で実行される処理について説明する。
図8は、フィルタリング処理の手順を示すフローチャートである。図8に示すフィルタリング処理は、情報処理装置100(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報についてフィルタリングを行う処理であり、情報処理装置100の起動に基づいて実行が開始される。フィルタリング処理は、情報処理装置100上に常駐して動作し、常にユーザによって入力された情報の送信を監視する。
【0067】
[ステップS11]通信部115(図4において前述)は、検閲用サーバ200(図4において前述)と通信を行い、検閲用サーバ200が有する更新部222(図4において前述)で生成された更新データを取得する。次に、通信部115は、取得した更新データに基づいて、NGワード情報記憶部151(図4において前述)に記憶されているNGワード情報およびOKワード情報記憶部152(図4において前述)に記憶されているOKワード情報を更新する。
【0068】
[ステップS12]入力受付部111(図4において前述)は、利用者100aによってWEBサーバ400(図4において前述)に送信される情報の入力を検出したか否かについて判定する。情報の入力が検出されるまで、ステップS12の処理が繰り返される。情報の入力が検出されれば、処理はステップS13に進められる。
【0069】
[ステップS13]ワード抽出部112(図4において前述)は、ステップS12で検出された、利用者100aによって入力された情報から、NGワード情報記憶部151に記憶されているNGワード情報、OKワード情報記憶部152に記憶されているOKワード情報に示されたキーワードを抽出する。
【0070】
[ステップS14]スコア算出部113(図4において前述)は、ステップS13で抽出された、利用者100aによって入力された情報に含まれている各キーワードに基づいて、入力された情報にスコアを付与する。
【0071】
[ステップS15]スコア算出部113は、ステップS14で抽出された各キーワードに基づいて、入力された情報に付与されたスコアを集計する。
[ステップS16]フィルタリング実行部114(図4において前述)は、ステップS15で集計された、入力された情報のスコアが、送信制限処理(図9において後述)で送信制限を行うか否かを決定するために予め定められた、「問題なし」か否かを決定する閾値(例えば、−10)以上であるか否かについて判定する。スコアが閾値以上であれば、処理はステップS17に進められる。一方、スコアが閾値未満であれば、処理はステップS18に進められる。
【0072】
[ステップS17]通信部115は、利用者100aによって入力された情報を、WEBサーバ400に送信する。その後、処理はステップS12に進められる。
[ステップS18]フィルタリング実行部114は、送信制限処理(図9において後述)を実行する。その後、処理はステップS12に進められる。
【0073】
図9は、送信制限処理の手順を示すフローチャートである。図9に示す送信制限処理は、情報処理装置100(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報について、フィルタリング処理(図8において前述)による判定結果に基づいて、送信制限を行う処理であり、フィルタリング処理による呼び出しに基づいて実行が開始される。
【0074】
[ステップS21]フィルタリング実行部114(図4において前述)は、フィルタリング処理のステップS15において集計された、入力された情報のスコアが予め定められた「遮断」レベルの閾値(例えば、−30)未満であるか否かについて判定する。スコアが「遮断」レベルの閾値未満であれば、処理はステップS23に進められる。一方、スコアが「遮断」レベルの閾値以上であれば、処理はステップS22に進められる。
【0075】
[ステップS22]フィルタリング実行部114は、フィルタリング処理のステップS15において集計された、入力された情報のスコアが予め定められた「検閲」レベルの閾値(例えば、−20)未満であるか否かについて判定する。スコアが「検閲」レベルの閾値未満であれば、処理はステップS24に進められる。一方、スコアが「検閲」レベルの閾値以上であれば、処理はステップS26に進められる。
【0076】
[ステップS23]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報の送信を行わず、その情報の送信を遮断した旨をモニタ11(図3において前述)に表示する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0077】
[ステップS24]通信部115(図4において前述)は、利用者100aによって入力された情報を検閲用サーバ200(図2において前述)に送信する。この場合、検閲の結果、送信が許可されれば、利用者100aが入力した情報は検閲用サーバ200からWEBサーバ400(図4において前述)に送信される。検閲の結果、送信が遮断されれば、情報処理装置100および検閲用サーバ200のいずれからも情報がWEBサーバ400に送信されない。
【0078】
[ステップS25]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報の送信は、管理者300b(図2において前述)による検閲の結果待ちになる旨をモニタ11に表示する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0079】
[ステップS26]フィルタリング実行部114は、利用者100aによって入力された情報のプレビューおよび情報の送信についての警告をモニタ11に表示する。
[ステップS27]フィルタリング実行部114は、ステップS26で表示されたプレビューおよび警告を確認した利用者100aによる確認結果の入力を受け付ける。
【0080】
[ステップS28]フィルタリング実行部114は、ステップS27において入力された利用者100aの確認結果が「送信」であるか否かについて判定する。入力された確認結果が「送信」であれば、処理はステップS29に進められる。一方、入力された確認結果が「送信」でなければ、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0081】
[ステップS29]通信部115は、利用者100aによって入力された情報を、WEBサーバ400に送信する。その後、送信制限処理は終了してフィルタリング処理に復帰する。
【0082】
図10は、ワードデータ更新処理の手順を示すフローチャートである。図10に示すワードデータ更新処理は、検閲用サーバ200(図2において前述)が利用者100a(図2において前述)によって入力された情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報を更新する処理であり、例えば必要に応じて定められた一定期間毎等、所定の契機で実行が開始される。
【0083】
[ステップS31]生成部221(図4において前述)は、利用者が使用する情報処理装置(例えば、図2において前述した情報処理装置100)と通信を行い、利用者100aが入力した情報から抽出された単語を収集する。
【0084】
[ステップS32]生成部221は、ステップS31で収集した各情報処理装置で入力された単語から、一定期間内において入力されたキーワードの個数を集計する。
[ステップS33]生成部221は、ステップS32で集計したキーワードの個数とスコア付与情報記憶部261(図4において前述)に記憶されているスコア付与テーブル261a(図7において前述)とを比較して、集計したキーワードの個数に基づいて付与されるスコアを決定する。
【0085】
[ステップS34]生成部221は、各キーワードに対して以前付与されたスコアにステップS33で決定したキーワードに付与されるスコアを合計して、新たなスコアを算出する。
【0086】
[ステップS35]生成部221は、ステップS34で算出したスコアに基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
[ステップS36]更新部222(図4において前述)は、ステップS35で生成された更新用のNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40(図2において前述)を介して送信することにより、情報処理装置100を初めとする各情報処理装置に配布する。その後、処理は終了する。
【0087】
図11は、入力された情報が「問題なし」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図11に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「問題なし」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。
【0088】
[ステップS111]情報処理装置100の入力受付部111(図4において前述)は、利用者100aによる情報の入力を受け付ける。入力受付部111によって入力が受け付けられた情報から、情報処理装置100が有するワード抽出部112(図4において前述)によりキーワード(NGワードおよびOKワード)が抽出される。
【0089】
[ステップS112]情報処理装置100が有するスコア算出部113(図4において前述)は、ワード抽出部112によって抽出されたキーワードより入力された情報のスコアを算出する。
【0090】
[ステップS113]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「問題なし」と判定されたものとする。
【0091】
[ステップS114]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、入力された情報がステップS113で「問題なし」と判定された場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介してWEBサーバ400に送信する。
【0092】
[ステップS115]WEBサーバ400は、通信部115から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0093】
図12は、入力された情報が「警告」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図12に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「警告」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図12では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0094】
[ステップS123]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「警告」と判定されたものとする。
【0095】
[ステップS124]フィルタリング実行部114は、入力された情報がステップS123で「警告」と判定された場合、入力された情報のプレビューを表示すると共に、利用者100aに入力された情報の送信の確認を要求する。また、フィルタリング実行部114は、確認結果の入力を受け付ける。この確認結果は、確認対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を行う「送信」または確認対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を中止する「中止」の2通りのうちのいずれかで示される。なお、確認結果が「中止」であった場合には、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。
【0096】
[ステップS125]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、ステップS124で受け付けた確認結果の入力が「送信」する旨であった場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介してWEBサーバ400に送信する。
【0097】
[ステップS126]WEBサーバ400は、通信部115から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0098】
図13から図15は、入力された情報が「検閲」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図13から図15に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「検閲」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図13から図15では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0099】
[ステップS133]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「検閲」と判定されたものとする。
【0100】
[ステップS134]情報処理装置100が有する通信部115(図4において前述)は、入力された情報がステップS133で「検閲」と判定された場合、入力された情報を、インターネット40(図2において前述)を介して検閲用サーバ200に送信する。
【0101】
[ステップS135]フィルタリング実行部114は、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信が管理者300b(図2において前述)による検閲の結果待ちになる旨を表示する。
【0102】
[ステップS136]検閲用サーバ200の検閲部223(図4において前述)は、インターネット40を介して通信部115から送信された情報を受信する。
[ステップS137]検閲部223は、ステップS136で受信した情報を管理者用情報処理装置300に送信し、管理者300bに利用者100aによって入力された情報の検閲を依頼する。
【0103】
[ステップS138]管理者用情報処理装置300は、受信した情報を表示する。これにより、管理者300bは、利用者100aによって入力された情報を視認して確認することができる。
【0104】
[ステップS139]管理者用情報処理装置300は、表示した情報について管理者300bによる検閲結果の入力を受け付ける。この検閲結果は、検閲対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を許可する「許可」または検閲対象の情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断する「遮断」の2通りのうちのいずれかで示される。なお、検閲結果が「遮断」であった場合には、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。
【0105】
[ステップS140]管理者用情報処理装置300は、ステップS139で入力を受け付けた管理者300bによる情報の検閲結果を、インターネット40を介して検閲用サーバ200に送信する。
【0106】
[ステップS141]検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信された情報を受信する。
[ステップS142]検閲部223は、ステップS141で受信した検閲結果が「許可」であった場合、入力された情報を、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0107】
[ステップS143]WEBサーバ400は、検閲部223から送信された情報を受信すると、受信した情報を、インターネット40を介して表示可能に設定する。これにより、WEBサーバ400に接続した第三者に対して、利用者100aが入力した情報が表示可能になる。
【0108】
図16は、入力された情報が「遮断」と判定された場合の処理の手順を示すシーケンス図である。図16に示すシーケンス図を用いて、利用者100a(図2において前述)が情報処理装置100を使用して入力した情報をWEBサーバ400に送信する際に、入力された情報が「遮断」と判定された場合の情報処理装置100、検閲用サーバ200、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400で実行される処理の手順を説明する。なお、図16では、利用者100aによって入力された情報が受け付けられてから、入力された情報のスコアが算出されるまでの処理の手順は、図11のステップS111,S112と同様であるので省略する。
【0109】
[ステップS153]ステップS112で算出された入力された情報のスコアが、情報処理装置100が有するフィルタリング実行部114(図4において前述)によって「遮断」と判定されたものとする。
【0110】
[ステップS154]フィルタリング実行部114は、入力された情報がステップS153で「遮断」と判定された場合、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断した旨を表示する。また、利用者100aによって入力された情報はWEBサーバ400に対して送信されない。これにより、利用者100aが入力した情報がWEBサーバ400に接続した第三者に対して表示されることが防止される。
【0111】
次に、本実施の形態で表示される表示画面について説明する。
図17は、警告通知画面を示す図である。図17に示す警告通知画面170は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について警告する警告通知画面の一例である。
【0112】
警告通知画面170は、掲示板表示領域171、メッセージ表示領域172、プレビュー表示領域173を有する。また、メッセージ表示領域172は、事例リンク表示領域172a、はいボタン172b、いいえボタン172cを有する。
【0113】
掲示板表示領域171は、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
メッセージ表示領域172は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に対して警告するメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「警告」である場合には、利用者100aに警告し、入力された情報をWEBサーバ400に送信するか否かの確認を求めて送信の再考を促す。
【0114】
事例リンク表示領域172aは、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。このWEBサイトは、検閲用サーバ200が提供するものであってもよく、外部のサーバによって提供されているものを用いてもよい。
【0115】
はいボタン172bは、利用者100aが入力した情報のWEBサーバ400に対する送信を行う場合に操作するボタンである。いいえボタン172cは、利用者100aが入力した情報のWEBサーバ400に対する送信を中止する場合に操作するボタンである。
【0116】
プレビュー表示領域173は、利用者100aによって入力された情報が表示された場合にはどのように表示されるかを利用者100aに対して提示するために、入力された情報を表示する領域である。プレビュー表示領域173には、利用者100aによって入力された情報が、WEBサーバ400に送信される前にもかかわらず、利用者100aに対してあたかもWEBサーバ400よって表示されたように表示される。これにより、メッセージ表示領域172における利用者100aによる情報の送信の確認を強く促すことができる。
【0117】
図18は、検閲通知画面を示す図である。図18に示す検閲通知画面180は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が行われることを通知する検閲通知画面の一例である。
【0118】
検閲通知画面180は、掲示板表示領域181、メッセージ表示領域182を有する。また、メッセージ表示領域182は、事例リンク表示領域182aを有する。
掲示板表示領域181は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0119】
メッセージ表示領域182は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報に対して検閲が行われることを示すメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「検閲」である場合には、入力された情報がWEBサーバ400に送信する前に管理者300b(図2において前述)による検閲が行われる。さらにその旨を利用者100aに通知することにより、入力された情報が検閲の対象にされたことを利用者100aに認識させて、以後に送信する情報の内容について注意を払うことを促すことができる。
【0120】
事例リンク表示領域182aは、図17において前述した警告通知画面170と同様、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。
【0121】
図19は、遮断通知画面を示す図である。図19に示す遮断通知画面190は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が行われることを通知する遮断通知画面の一例である。
【0122】
遮断通知画面190は、掲示板表示領域191、メッセージ表示領域192を有する。また、メッセージ表示領域192は、事例リンク表示領域192aを有する。
掲示板表示領域191は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0123】
メッセージ表示領域192は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報について送信を行わずに遮断することを示すメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「遮断」である場合には、入力された情報がWEBサーバ400に送信されずに遮断される。さらにその旨を利用者100aに通知することにより、入力された情報が遮断の対象にされたことを利用者100aに認識させて、以後に送信する情報の内容について注意を払うことを促すことができる。
【0124】
事例リンク表示領域192aは、図17において前述した警告通知画面170と同様、例えば、他の利用者が送信した情報によって発生したトラブルを示す情報等を提供するWEBサイト(図示省略)のリンク(link)が設定されている領域である。これにより、低年齢者等、情報ネットワークの利用に関する知識に乏しい利用者に対してネットワークの利用の危険性や処罰の対象となり得ることを認識させることができる。
【0125】
図20は、検閲結果受付画面を示す図である。図20に示す検閲結果受付画面370は、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)に表示される画面であり、情報処理装置100が有するフィルタリング機能により、利用者100a(図2において前述)がWEBサーバ400(図2において前述)によって提供される掲示板サービスに対して送信しようとする情報について検閲が依頼されると共に、検閲結果の入力を受け付ける検閲結果受付画面の一例である。
【0126】
検閲結果受付画面370は、掲示板表示領域371、メッセージ表示領域372、プレビュー表示領域373を有する。また、メッセージ表示領域372は、利用者情報表示領域372a、はいボタン372b、いいえボタン372cを有する。
【0127】
掲示板表示領域371は、図17において前述した警告通知画面170と同様、WEBサーバ400によって提供される掲示板サービスにおいて既に投稿されている内容を表示する領域である。
【0128】
メッセージ表示領域372は、利用者100aによってWEBサーバ400に送信するために入力された情報について管理者300bに対して検閲を依頼するメッセージが表示される領域である。本実施の形態のフィルタリング機能により入力された情報のスコアによる判定結果が「検閲」である場合には、利用者100aによって入力された情報の検閲を管理者300bに依頼し、入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を許可するか否かの入力を求める。これにより、利用者100aに対して管理者300bの検閲が存在することで、軽はずみにより危険な情報が入力されることをけん制することができる。
【0129】
利用者情報表示領域372aは、検閲の対象である情報を入力した利用者100aに関する情報が表示される領域である。これにより、管理者300bは、検閲の対象である情報を入力した利用者100aを特定することができる。また、管理者300bは、利用者情報表示領域372aに表示されている情報から検閲の対象である情報を入力した利用者100aを特定して、例えば電子メールやその他の手段によって直接連絡を取って事情を聴いて注意する等の対応をすることもできる。
【0130】
はいボタン372bは、管理者300bが検閲の結果、利用者100aによって入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を許可する場合に操作するボタンである。いいえボタン372cは、管理者300bが検閲の結果、利用者100aによって入力された情報のWEBサーバ400に対する送信を遮断する場合に操作するボタンである。
【0131】
プレビュー表示領域373は、利用者100aによって入力された情報を管理者300bに対して表示する領域である。プレビュー表示領域373には、利用者100aによって入力された情報が、WEBサーバ400に送信される前にもかかわらず、利用者100aに対してあたかもWEBサーバ400よって表示されたように表示される。これにより、利用者100aによって入力された情報がWEBサーバ400によって表示された場合の様子を管理者300bに対して実際に近い状態で提示することにより、管理者300bによる検閲の判断の正確性を向上させることができる。
【0132】
フィルタリングでは、NGワードを含むデータの送信が規制される。一般的に、このフィルタリングの対象であるNGワードは、利用者や管理者が個々に設定する必要がある。しかし、NGワードの設定が十分でないとフィルタリングが適切に機能しない可能性が高い。
【0133】
また、NGワードは、社会で話題に上る単語の変化に応じて頻繁に追加する必要があるため、適切なフィルタリングを行うためには相当量の管理作業が必要となってしまう。また、NGワードをデータとして提供する場合には、データ作成元におけるNGワードのデータを設定する作業量が負担となるとともに、社会の変化に対するNGワードの追随速度を維持する必要がある。
【0134】
また、単純にNGワードの設定のみによってフィルタリングを行う場合、本当に有用なサイトへのデータ送信(例えばニュースを引用したBlogの掲載)も制限されてしまい、利便性を損なうこととなる。この結果、本来必要な送信データのフィルタリング機能を外して運用してしまうという本末転倒な形にもなりかねない。
【0135】
以上のように、第1の実施の形態によれば、利用者100aが入力した情報について、情報に含まれるNGワードに基づいて付与されるスコアが、情報で含まれるOKワードに基づいて付与されるスコアで相殺されることにより、NGワードが含まれていても有害でない情報の送信が許可される、精度の高いフィルタリングを行うことができる。
【0136】
また、利用者100aが入力した情報のフィルタリングを行うキーワードについてNGワードおよびOKワードを用意することにより、NGワードのみで評価した場合に遮断されてしまうような情報であってもOKワードに基づく評価により送信されるようにすることができる。
【0137】
また、情報処理装置100等、各利用者が操作する情報処理装置で実際に入力された情報に含まれているキーワードを集計してキーワードのスコアを更新することで、新たな社会現象の発生等の状況の変化に応じたフィルタリングを行うことができる。
【0138】
また、フィルタリングにおいて管理者300bによる検閲が行われることで、機械的にフィルタリングを行うのみでなく、人間系によってより入力された情報の送信についてより正確な判定を行うことができる。また、フィルタリング機能によって情報に付与されたスコアが一部の範囲のもののみ検閲を行うことにより、
また、管理者300bによる検閲が行われることにより、利用者100aが悪意を持って情報を入力することをけん制することができる。
【0139】
また、フィルタリング機能によって情報に付与されたスコアに応じて、送信の遮断や利用者100aに対する確認等、複数段階の異なる処理が行われることで、入力された情報の内容に応じて柔軟な処理を行うことができる。
【0140】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上記の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いると共に説明を省略する。
【0141】
第2の実施の形態は、利用者による送信する情報の入力を受け付ける情報処理装置と、入力された情報のフィルタリングを行うフィルタリン用グサーバとが分離され、それぞれ別個に設けられている点で、第1の実施の形態と異なる。
【0142】
図21は、第2の実施の形態のシステム構成を示す図である。図21に示す第2の実施の形態のフィルタリングシステムは、利用者600aが使用する情報処理装置600から、第1の実施の形態と同様、WEBサーバ400に対してインターネット40を介して送信される情報について、フィルタリングを行うシステムである。
【0143】
第2の実施の形態に係るフィルタリングシステムでは、利用者600aによって情報処理装置600に入力された、利用者600aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信したい情報をフィルタリング用サーバ500が事前にフィルタリングすることにより、不適切な内容がWEBサーバ400によって提供される掲示板等に公開されてしまうことを未然に防止する。
【0144】
フィルタリング用サーバ500は、LAN50により情報処理装置600と接続可能である。また、フィルタリング用サーバ500は、インターネット40により、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と接続可能である。さらに、検閲用サーバ200は、インターネット40により、管理者用情報処理装置300、WEBサーバ400と接続可能である。
【0145】
情報処理装置600は、WEBサーバ400に送信される情報の利用者600aによる入力を受け付けると、受け付けた情報をLAN50を介してフィルタリング用サーバ500に送信する。
【0146】
フィルタリング用サーバ500は、LAN50を介して情報処理装置600から送信された利用者600aによって入力された情報についてフィルタリングによる判定の結果に基づいて情報の送信を許可する場合には、利用者600aが入力した情報をWEBサーバ400に送信する。また、フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングによる判定の結果に基づいて送信を遮断する場合には、利用者600aが入力した情報をWEBサーバ400に送信しない。また、フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングによる判定の結果に応じて検閲用サーバ200を介して管理者用情報処理装置300に検閲を依頼する。なお、フィルタリング用サーバ500は、複数台の情報処理装置についてフィルタリングを行ってもよい。
【0147】
検閲用サーバ200は、利用者600aにより入力された情報のフィルタリング用サーバ500によるフィルタリングにおける判定の結果、検閲を行う旨の判定がされた場合にフィルタリング用サーバ500から送信された利用者600aにより入力された情報を受信する。次に、検閲用サーバ200は、管理者300bが使用する管理者用情報処理装置300に利用者600aが入力した情報についての検閲を依頼する。
【0148】
管理者用情報処理装置300は、管理者300bが行う検閲に使用される。このとき管理者用情報処理装置300は、検閲用サーバ200からの検閲の依頼を受け付けて、利用者600aがWEBサーバ400に送信しようとした情報を管理者300bに対して接続されたモニタ(図示省略)表示する。管理者300bは、この管理者用情報処理装置300に接続されたモニタに表示される利用者600aが入力した情報を見て検閲を行い、WEBサーバ400に送信することを認めるか否かを判定して判定結果を入力する。
【0149】
WEBサーバ400は、フィルタリング用サーバ500によるフィルタリングにおける判定の結果、情報処理装置600から送信された情報を表示する。WEBサーバ400は、例えば、インターネット40を介して利用者600a等により送信された情報を第三者に向けて発信する掲示板等のサービスを提供するサーバである。
【0150】
図22は、第2の実施の形態のフィルタリング用サーバの構成を示すブロック図である。図22に示すフィルタリング用サーバ500は、利用者600a(図21において前述)が情報処理装置600を使用して入力した情報の入力を受け付けると共に、受け付けた情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリングを行う。
【0151】
フィルタリング用サーバ500は、検閲用サーバ200、WEBサーバ400とインターネット40(図21において前述)で接続されている。また、フィルタリング用サーバ500は、情報処理装置600とLAN50(図21において前述)で接続されていると共に、LAN50およびインターネット40を介して検閲用サーバ200と接続可能である。また、検閲用サーバ200は、管理者用情報処理装置300とインターネット40で接続されている。
【0152】
フィルタリング用サーバ500は、入力受付部511、ワード抽出部512、スコア算出部513、フィルタリング実行部514、通信部515、NGワード情報記憶部551、OKワード情報記憶部552を有する。フィルタリング用サーバ500は、フィルタリングプログラムの実行により、以下の機能を有する。
【0153】
入力受付部511は、通信部515によって受信された利用者600aが送信する情報の入力を受け付ける。これにより、利用者600aがインターネット40を介してWEBサーバ400に送信しようとしている情報の入力が受け付けられる。また、入力受付部511は、利用者600aによる送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付ける。
【0154】
ワード抽出部512は、第1の実施の形態のワード抽出部112と同様、入力受付部511によって受け付けられた情報から単語を抽出する。
スコア算出部513は、第1の実施の形態のスコア算出部113と同様、ワード抽出部512によって情報から抽出された単語に付与されるスコアを、NGワード情報記憶部551およびOKワード情報記憶部552に基づいて算出する。
【0155】
具体的には、スコア算出部513は、ワード抽出部512によって情報から抽出された単語と、NGワード情報記憶部551に記憶されているNGワード情報に示されているNGワードとを比較して情報に含まれているNGワードを特定し、特定したNGワードに基づくスコアを情報に付与する。また、スコア算出部513は、情報から抽出された単語と、OKワード情報記憶部552に記憶されているOKワード情報に示されているOKワードとを比較して情報に含まれているOKワードを特定し、特定したOKワードに基づくスコアを情報に付与する。次に、スコア算出部513は、NGワードに基づいて付与されたスコアとOKワードに基づいて付与されたスコアとを合計することにより、利用者600aが入力した情報に付与されるスコアを算出する。
【0156】
フィルタリング実行部514は、第1の実施の形態のフィルタリング実行部114と同様、スコア算出部513によって算出されたスコアに基づいて、情報を送信し、または情報を送信せずに遮断する情報のフィルタリングを行う。このフィルタリング実行部514によるフィルタリングの結果、送信されると判定された場合には、利用者600aによって入力された情報は、インターネット40を介してWEBサーバ400に送信される。一方、フィルタリングの結果、遮断すると判定された場合には、利用者600aによって入力された情報は、WEBサーバ400に送信されない。
【0157】
フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが、閾値によって特定される複数の範囲のいずれに該当するかに基づいてフィルタリングを行う。
【0158】
フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲に該当する場合には、送信を許可する。これに基づいて、フィルタリング用サーバ500からWEBサーバ400に、利用者600aが入力した情報が送信される。
【0159】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「送信」を許可すべきとされる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、利用者600aに対して「警告」を行い、入力受付部511によって受け付けられた利用者600aによる確認の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0160】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが「警告」が行われる範囲よりもさらに1段階高く「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、入力された情報に対して「検閲」を行わせる。この場合、フィルタリング実行部514は、通信部515に検閲用サーバ200に対して入力された情報を送信させる。次に、フィルタリング実行部514は、この送信した情報に対する返信である、検閲用サーバ200から送信された入力された情報に対する検閲の結果を通信部515が受信すると、受信した情報に対する検閲の結果に基づいてフィルタリングを行う。
【0161】
また、フィルタリング実行部514は、スコア算出部513によって算出されたスコアが最も高い段階で「遮断すべき」とされる範囲に該当する場合には、情報を送信しない。
通信部515は、LAN50を介して情報処理装置600と通信可能である。また、通信部515は、インターネット40を介して、検閲用サーバ200、WEBサーバ400と通信可能である。この通信部515により、フィルタリング用サーバ500は、情報処理装置600、検閲用サーバ200、WEBサーバ400との間で情報を送受信することができる。
【0162】
NGワード情報記憶部551は、第1の実施の形態のNGワード情報記憶部151と同様、含んでいる情報が遮断の対象として予め設定された単語であるNGワードとNGワードに基づいて付与されるスコアとを示すNGワード情報を記憶する。
【0163】
OKワード情報記憶部552は、第1の実施の形態のOKワード情報記憶部152と同様、NGワードを含んでいるにもかかわらず、含んでいる情報が遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語であるOKワードとOKワードに基づいて付与されるスコアと示すOKワード情報を記憶する。
【0164】
検閲用サーバ200は、第1の実施の形態と同様、フィルタリング用サーバ500から送信された利用者600aが入力した情報の検閲を、管理者用情報処理装置300に送信する。また、検閲用サーバ200は、スコア付与情報に基づいてNGワード情報およびOKワード情報の生成および更新を行う。検閲用サーバ200は、生成部221、更新部222、検閲部223、スコア付与情報記憶部261を有する。
【0165】
生成部221は、第1の実施の形態と同様、インターネット40を介してフィルタリング用サーバ500の通信部515と接続することにより、利用者600aによって情報処理装置600を使用して入力された情報に含まれていた単語を収集する。次に、生成部221は、収集結果に基づいて更新用のNGワード情報およびOKワード情報を生成する。
【0166】
更新部222は、第1の実施の形態と同様、生成部221が生成したNGワード情報およびOKワード情報を、インターネット40を介してフィルタリング用サーバ500に配布する。
【0167】
検閲部223は、第1の実施の形態と同様、フィルタリング実行部514によるフィルタリングの結果、検閲が行われる場合には、通信部515によって送信された利用者600aが入力した情報を管理者用情報処理装置300にインターネット40を介して送信することにより、管理者300b(図21において前述)に検閲を依頼する。また、検閲部223は、インターネット40を介して管理者用情報処理装置300から送信される検閲結果を受信し、受信した検閲結果に基づき、検閲結果が送信を許可する場合には、利用者600aが入力した情報をインターネット40を介してWEBサーバ400に送信する。
【0168】
スコア付与情報記憶部261は、更新用のNGワード情報およびOKワード情報の生成に使用されるスコア付与情報を記憶する。
以上のように、第2の実施の形態によれば、利用者600aが他の情報処理装置から入力した情報について、利用者600aが使用する情報処理装置600にフィルタリング機能を持たせることなく、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0169】
また、複数台の情報処理装置をフィルタリング用サーバ500と接続して、複数の情報処理装置で入力された情報を1つのフィルタリング用サーバ500でフィルタリングすることもできる。
【0170】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、情報処理装置100、フィルタリング用サーバ500が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0171】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。
【0172】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに記憶しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0173】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に記憶する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0174】
以上、開示のフィルタリングプログラム、フィルタリング装置およびフィルタリング方法を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、開示の技術に他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。また、開示の技術は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【0175】
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、開示の技術は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【符号の説明】
【0176】
1 フィルタリング装置
1a 入力受付手段
1b ワード抽出手段
1c スコア算出手段
1d フィルタリング実行手段
1e 記憶手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を実行させるフィルタリングプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段、
前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段、
前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、記憶手段に基づいて算出するスコア算出手段、
前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段として機能させることを特徴とするフィルタリングプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、他の情報処理装置と通信する通信手段として機能させ、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが所定の範囲に該当する場合には、前記通信手段に前記他の情報処理装置に対して前記情報を送信させると共に、前記他の情報処理装置から送信された前記情報に対する検閲の結果を前記通信手段が受信すると、受信した前記情報に対する前記検閲の結果に基づいて前記フィルタリングを行うことを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項3】
前記入力受付手段は、前記利用者による送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付け、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが所定の範囲に該当する場合には、前記入力受付手段によって受け付けられた前記確認の結果に基づいて前記フィルタリングを行うことを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、他の情報処理装置と通信する通信手段として機能させ、
前記入力受付手段は、前記利用者による送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付け、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが第1の範囲に該当する場合には、前記入力受付手段によって受け付けられた前記確認の結果に基づいて前記フィルタリングを行い、前記スコア算出手段によって算出された算出された前記スコアが前記第1の範囲よりも遮断すべきとされる第2の範囲に該当する場合には、前記通信手段に前記他の情報処理装置に対して前記情報を送信させると共に、前記他の情報処理装置から送信された前記情報に対する検閲の結果を前記通信手段が受信すると、受信した前記情報に対する前記検閲の結果に基づいて前記フィルタリングを行い、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが前記第2の範囲よりも遮断すべきとされる第3の範囲に該当する場合には、前記情報を送信せず遮断することを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項5】
利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を行うフィルタリング装置において、
前記情報が遮断の対象として予め設定された単語に基づいて付与されるスコアを記憶する第一記憶手段と、
前記情報が前記遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語に基づいて付与されるスコアを記憶する第二記憶手段と、
前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段と、
前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、前記第一記憶手段および前記第二記憶手段に記憶されたスコアに基づいて算出するスコア算出手段と、
前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段とを有することを特徴とするフィルタリング装置。
【請求項6】
コンピュータが、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を実行するフィルタリング方法において、
入力受付手段が、前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付け、
ワード抽出手段が、前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出し、
スコア算出手段が、前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを記憶手段に基づいて算出し、
フィルタリング実行手段が、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うことを特徴とするフィルタリング方法。
【請求項1】
コンピュータに、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を実行させるフィルタリングプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段、
前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段、
前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、記憶手段に基づいて算出するスコア算出手段、
前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段として機能させることを特徴とするフィルタリングプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、他の情報処理装置と通信する通信手段として機能させ、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが所定の範囲に該当する場合には、前記通信手段に前記他の情報処理装置に対して前記情報を送信させると共に、前記他の情報処理装置から送信された前記情報に対する検閲の結果を前記通信手段が受信すると、受信した前記情報に対する前記検閲の結果に基づいて前記フィルタリングを行うことを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項3】
前記入力受付手段は、前記利用者による送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付け、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが所定の範囲に該当する場合には、前記入力受付手段によって受け付けられた前記確認の結果に基づいて前記フィルタリングを行うことを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、他の情報処理装置と通信する通信手段として機能させ、
前記入力受付手段は、前記利用者による送信される情報について送信するか否かの確認の結果の入力を受け付け、
前記フィルタリング実行手段は、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが第1の範囲に該当する場合には、前記入力受付手段によって受け付けられた前記確認の結果に基づいて前記フィルタリングを行い、前記スコア算出手段によって算出された算出された前記スコアが前記第1の範囲よりも遮断すべきとされる第2の範囲に該当する場合には、前記通信手段に前記他の情報処理装置に対して前記情報を送信させると共に、前記他の情報処理装置から送信された前記情報に対する検閲の結果を前記通信手段が受信すると、受信した前記情報に対する前記検閲の結果に基づいて前記フィルタリングを行い、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアが前記第2の範囲よりも遮断すべきとされる第3の範囲に該当する場合には、前記情報を送信せず遮断することを特徴とする請求項1記載のフィルタリングプログラム。
【請求項5】
利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を行うフィルタリング装置において、
前記情報が遮断の対象として予め設定された単語に基づいて付与されるスコアを記憶する第一記憶手段と、
前記情報が前記遮断の対象から除外されるものとして予め設定された単語に基づいて付与されるスコアを記憶する第二記憶手段と、
前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出するワード抽出手段と、
前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを、前記第一記憶手段および前記第二記憶手段に記憶されたスコアに基づいて算出するスコア算出手段と、
前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うフィルタリング実行手段とを有することを特徴とするフィルタリング装置。
【請求項6】
コンピュータが、利用者によって入力された情報の送信を許可し、または送信を遮断するフィルタリング処理を実行するフィルタリング方法において、
入力受付手段が、前記利用者による送信される前記情報の入力を受け付け、
ワード抽出手段が、前記入力受付手段によって受け付けられた前記情報から単語を抽出し、
スコア算出手段が、前記ワード抽出手段によって前記情報から抽出された前記単語に付与されるスコアを記憶手段に基づいて算出し、
フィルタリング実行手段が、前記スコア算出手段によって算出された前記スコアに基づいて、前記情報を送信し、または前記情報を送信せずに遮断する前記情報のフィルタリングを行うことを特徴とするフィルタリング方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図13】
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【図17】
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【図19】
【図20】
【図21】
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【公開番号】特開2011−22886(P2011−22886A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168680(P2009−168680)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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