説明

フィルタ付き転がり軸受

【課題】貯留オイル中の異物量を減少させることができるようにしたフィルタ付き転がり軸受を提供することである。
【解決手段】外輪11と内輪12間に形成された軸受空間の少なくとも一端の開口を覆うシールリング16に通油孔22を形成し、その通油孔22を覆うフィルタ23の軸受空間と対向する内面側にテーパ筒状のオイル案内筒24を設ける。オイル案内筒24をフィルタ23に一体化されたメッシュ体からなる異物収集カバー26で覆い、その異物収集カバー26のメッシュサイズをフィルタ23のメッシュサイズより小さくし、オイル案内筒24から異物収集カバー26内に侵入するオイル中の異物を異物収集カバー26で捕捉、収集して貯留オイル中の異物量の減量化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オイル潤滑される転がり軸受に係り、詳しくは、フィルタを通してオイル潤滑されるフィルタ付き転がり軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のトランスミッションやディファレンシャルに組み込まれる転がり軸受は、ギヤ等の回転部材の回転により掻き上げられたオイルによってオイル潤滑される。
【0003】
このとき、トランスミッションやディファレンシャルのケース内に収容されたオイルには、ギヤの摩耗粉等の異物が含まれており、その異物が転がり軸受の内部に侵入すると、その異物の噛み込みによって軌道面や転動面に剥離が生じて転がり軸受の耐久性を低下させることになる。
【0004】
このため、オイルの掻き上げによってオイル潤滑される転がり軸受には、特許文献1あるいは特許文献2に記載されているようなフィルタ付きの転がり軸受が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2628526号公報
【特許文献2】特開2002−250354公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1および特許文献2に記載されたフィルタ付き転がり軸受においては、フィルタによって潤滑オイルに含まれる異物を捕捉して、軸受空間内に異物が侵入するのを阻止する機能しか有しておらず、上記フィルタの外表面により捕捉された異物は掻き上げられるオイルによりフィルタから除去されて貯留オイルに戻されることになり、貯留オイル中の異物量を減少させることができない。また、異物はギヤの摩耗粉が殆どであり、その摩耗粉は時間の経過により次第に増大するため、フィルタが目詰まりし易く、その目詰まりによって潤滑不良になり易いという問題がある。
【0007】
この発明の課題は、貯留オイル中の異物量を減少させることができるようにしたフィルタ付き転がり軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、この発明においては、外側軌道輪と内側軌道輪との間に転動体を組み込み、前記外側軌道輪と内側軌道輪間に形成された軸受空間の少なくとも一端の開口をシールリングで覆い、そのシールリングに形成された通油孔を覆うフィルタにより潤滑オイルに含まれる異物を捕捉するようにしたフィルタ付き転がり軸受において、前記フィルタの軸受空間と対向する内面側にオイル案内筒を設け、そのオイル案内筒をフィルタよりメッシュサイズの小さなメッシュ体からなる異物収集カバーで覆うようにした構成を採用したのである。
【0009】
上記の構成からなるフィルタ付き転がり軸受において、その転がり軸受を潤滑するオイルがオイル案内筒から異物収集カバー内に流入すると、その異物収集カバーによって潤滑オイル中に含まれる異物が異物収集カバーで捕捉され、収集される。
【0010】
その結果、貯留オイル中の異物量を減少させることができ、フィルタの目詰まり防止に効果を挙げることができる。
【0011】
ここで、オイル案内筒を、フィルタ側のオイル入口が大径開口端とされるテーパ筒状とすると、異物収集カバーにより捕捉、収集された異物がオイル案内筒内に逆流して外部に逃げ出すというようなことが極めて少なくなり、異物を収集状態に確実に確保することができる。
【0012】
また、フィルタによって覆われる通油孔を複数とすることにより、複数のフィルタのそれぞれ背部に設けられた異物収集カバーによって異物を捕捉、収集することができるため、異物の収集量を高めることができ、貯留オイル中の異物量を効果的に減少させることができる。
【0013】
この発明に係るフィルタ付き転がり軸受において、オイル案内筒は、フィルタに一体に設けて、その大径側開口をフィルタの外表面で開口させるようにしてもよく、あるいは、異物収集カバーに一体に設けるようにして、その大径側開口をフィルタで覆うようにしてもよい。
【0014】
上記のように、オイル案内筒をフィルタと一体としてその大径側開口端をフィルタの外表面で開口させることにより、フィルタのメッシュサイズより大きな異物でも捕捉することができ、一方、上記オイル案内筒を異物収集カバーと一体として、その大径側開口をフィルタで覆うことにより、異物収集カバーで捕捉、収集された異物の逃げ出しをより効果的に防止することができる。
【0015】
ここで、異物収集カバー内に収集された異物は比重が大きいため、その異物収集カバー内の底部で浮遊し、オイル案内筒の小径側の開口が異物収集カバーの底部に近接する配置であると、その開口からオイル案内筒内に逆流して外部に逃げ出す可能性がある。そこで、オイル案内筒を異物収集カバーの中心より上側に片寄せて設けることにより、異物収集カバーの異物を受ける底部からオイル案内筒の小径側開口まで距離を長くとることができるため、捕集異物の逃げ出し防止に効果を挙げることができる。
【0016】
また、シールリングを合成樹脂の成形品とし、そのシールリングの成型時にフィルタをインサート成型することにより、コストの安いフィルタ付きシールリングを得ることができる。
【0017】
この発明に係るフィルタ付き転がり軸受は、建設機械の足回り等で使用される外輪回転使用のものであり、円すいころ軸受であってもよく、深みぞ玉軸受であってもよい。また、円筒ころ軸受であってもよい。
【発明の効果】
【0018】
この発明においては、上記のように、転がり軸受を潤滑する潤滑オイルがオイル案内筒から異物収集カバー内に流入すると、その潤滑オイルに含まれる異物が異物収集カバーで捕捉、収集され、その捕捉された異物はオイル案内筒内に逆流して外部に逃げ出すことがないため、貯留オイル中の異物量を減少させることができ、フィルタの目詰まり防止に効果を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明に係るフィルタ付き転がり軸受の使用の一例を示す縦断面図
【図2】フィルタ付き転がり軸受の断面図
【図3】図2の一部を拡大して示す断面図
【図4】図3の右側面図
【図5】フィルタの他の例を示す側面図
【図6】この発明に係るフィルタ付き転がり軸受の他の例を示す断面図
【図7】転がり軸受の他の例を示す断面図
【図8】転がり軸受のさらに他の例を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るフィルタ付き転がり軸受の使用の一例を示す。この例においては、軸1の外径面にフィルタ付き転がり軸受Aを取付け、そのフィルタ付き転がり軸受Aによりギヤ2を回転自在に支持しており、建設機械の足回りに組み込まれる外輪回転使用のものを示している。
【0021】
ここで、ギヤ2の外周一部は貯留オイルOに浸かり、その回転によってオイルを掻き上げるようになっており、転がり軸受Aは、その掻き上げられたオイルによって潤滑されるようになっている。
【0022】
図2に示すように、転がり軸受Aは、外側軌道輪としての外輪11の内側に内側軌道輪としての内輪12を組込み、その外輪11と内輪12間に転動体としての円すいころ13を組込み、その円すいころ13を保持器14で保持した円すいころ軸受からなっている。
【0023】
内輪12の大つば15上にはシールリング16が設けられている。シールリング16は、合成樹脂の成形品からなる。このシールリングは、内周および外周に同一方向に延びる円筒部17、18を有し、その内側円筒部17が内輪12の大つば15の外径面に嵌合されている。
【0024】
図3に示すように、内側円筒部17の内径面には周方向に延びる突出部19が形成され、その突出部19は大つば15の外径面に形成された環状のシール溝20に係脱自在に係合し、シールリング16に軸方向外方に向く外力を付加することにより、シール溝20に対する突出部19の係合が解除して、シールリング16の取り外しを可能としている。
【0025】
外側円筒部18の外径は、外輪11の外径より小径とされ、その開口端は外輪11の側面と対向し、その対向面間に微小な間隙21が形成されて軸受内に異物が侵入するのを防止している。
【0026】
図3および図4に示すように、シールリング16には、円弧状長孔からなる複数の通油孔22が周方向に間隔をおいて設けられ、その通油孔22のそれぞれは、フィルタ23により覆われている。
【0027】
フィルタ23として、ここでは、メッシュサイズが1mm〜3mm程度のものが採用されている。このフィルタ23は、シールリング16の成型時にインサート成型され、その外周部が通油孔22の外周壁により保持されている。
【0028】
複数のフィルタ23のそれぞれには、軸受空間に向くオイル案内筒24が一体に設けられている。ここで、図4では、一枚のフィルタ23に対して複数のオイル案内筒24を設けているが、図5に示すように、一枚のフィルタ23に対して、一つのオイル案内筒24を設けるようにしてもよい。
【0029】
オイル案内筒24は、テーパ筒状をなし、その大径側開口25がフィルタ23側に位置して、そのフィルタ23の外表面で開口している。オイル案内筒24は、異物収集カバー26により覆われている。27は、オイル案内筒24の小径側開口を示す。
【0030】
異物収集カバー26は、メッシュ体からなり、そのメッシュサイズは0.1mm〜1mm程度とされてフィルタ23のメッシュサイズより小さくされている。また、異物収集カバー26はフィルタ23に対して一体化されており、オイル案内筒24はその異物収集カバー26の中心より上側に片寄った位置に設けられている。ここで、メッシュ体は、金属からなるものであってもよく、あるいは、樹脂からなるものであってもよい。
【0031】
実施の形態で示すフィルタ付き転がり軸受は上記の構造からなり、図1に示すギヤ2の回転によって掻き上げられたオイルの一部は転がり軸受Aの側面に向けて飛散する。
【0032】
このとき、転がり軸受Aの側面にはシールリング16が装着され、そのシールリング16に形成された通油孔22はフィルタ23で覆われているため、飛散するオイルはフィルタ23に衝突し、あるいは、そのフィルタ23の外表面で開口するオイル案内筒24の大径側開口25からオイル案内筒24内に流入する。
【0033】
フィルタ23に衝突したオイルは、そのフィルタ23を透過する際、オイルに含まれる異物のうち、フィルタ23のメッシュサイズより大きい異物がフィルタ23で捕捉され、フィルタ23を透過したオイルは軸受空間内に流入して転がり軸受を潤滑する。
【0034】
一方、オイル案内筒24内に流入したオイルは、小径側開口27に向けて流れて、その小径側開口27から異物収集カバー26内に流入し、その異物収集カバー26によってオイル中に含まれる異物が捕捉される。
【0035】
このとき、オイル案内筒24は、フィルタ23側のオイル入口が大径側開口25とされ、オイル出口が小径側開口27とされるテーパ筒状であるため、異物収集カバー26により捕捉された異物がオイル案内筒24内に逆流して外部に逃げ出すようなことはない。
【0036】
また、異物収集カバー26内に流入したオイル中の異物は、異物収集カバー26内で浮遊することが考えられるが、その異物はギヤの摩耗粉を含んで比重が大きいため、異物収集カバー26内に底部で浮遊することになる。このとき、オイル案内筒24は、異物収集カバー26の中心より上側に片寄った位置に設けられているため、異物が異物収集カバー26内で浮遊したとしても、オイル案内筒24内に逆流するようなことはない。
【0037】
その結果、異物収集カバー26で捕捉された異物は、異物収集カバー26によって収集状態に保持されることになり、貯留オイルO中の異物量が減少し、フィルタ23を早期に目詰まりさせるようなことはない。
【0038】
なお、フィルタ23が目詰まりし、あるいは、異物収集カバー26内に収集された異物の量が多くなった場合には、そのシールリング16を新しいシールリング16と交換する。
【0039】
このとき、シールリング16は、内側円筒部17の内径面に形成された突出部19と大つば15の外径面に形成されたシール溝20の係合による取付けであり、上記シールリング16に軸方向外方に向く軸力を付加することによって、突出部19とシール溝20の係合が解除するため、シールリング16を簡単に取り外すことができ、シールリング16を簡単に交換することができる。
【0040】
図3に示す例においては、フィルタ23にオイル案内筒24を一体に形成したが、図6に示すように、異物収集カバー26にオイル案内筒24を一体に設けるようにしてもよい。この場合、異物収集カバー26にフィルタ23の内表面に重なり合う面板26aを設け、その面板26aにオイル案内筒24を設けるようにして、オイル案内筒24の大径側開口25がフィルタ23で覆われるようにする。
【0041】
図6に示すように、オイル案内筒24を異物収集カバー26と一体として、その大径側開口25をフィルタ23で覆うことにより、異物収集カバー26で捕捉、収集された異物の逃げ出しをより効果的に防止することができる。
【0042】
また、図2に示す例においては、転がり軸受Aとして、円すいころ軸受を示したが、転がり軸受Aはこれに限定されない。例えば、図7に示すように、外側軌道輪としての外輪31と内側軌道輪としての内輪32間に転動体としてのボール33を組込み、そのボール33を保持器34で保持した深みぞ玉軸受であってもよく、あるいは、図8に示すように、外側軌道輪としての外輪41と内側軌道輪としての内輪42間に転動体としての円筒ころ43を組込み、その円筒ころ43を保持器44で保持した円筒ころ軸受であってもよい。
【0043】
ここで、図7では、シールリング16の内周に形成された内側円筒部17を内輪32の端部外径面に嵌合し、その内径面に形成された突出部19を内輪32の端部外径面に形成されたシール溝36に係合させ、シールリング16の外周部に形成された外側円筒部18の外径面と外輪31の内径面間に微小な間隙35を設けるようにしているが、外側円筒部18を外輪31の内径面に嵌合させて、シール溝と突出部の係合により装着状態に保持するようにして、内側円筒部17の内径面と内輪32の外径面間に微小な間隙を設けるようにしてもよい。
【0044】
また、図8では、シールリング16の外周に形成された外側円筒部18を外輪41の端部内径面に嵌合し、その外径面に形成された突出部19を外輪41の端部内径面に形成されたシール溝45に係合させ、シールリング16の内周部に形成された内側円筒部17の内径面と内輪42の外径面間に微小な間隙46を設けるようにしているが、内側円筒部17を内輪42の外径面に嵌合させて、シール溝と突出部の係合により装着状態に保持するようにして、外側円筒部18の外径面と外輪41の内径面間に微小な間隙を設けるようにしてもよい。
【0045】
図2、図7および図8に示す例においては、軸受空間の片側の開口をシールリング16で覆うようにしたが、両側の開口をシールリングで覆うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
11 外輪 (外側軌道輪)
12 内輪(内側軌道輪)
13 円すいころ(転動体)
15 大つば
16 シールリング
17 内側円筒部
18 外側円筒部
19 突出部
20 シール溝
22 通油孔
23 フィルタ
24 オイル案内筒
25 大径側開口
26 異物収集カバー
27 小径側開口
31 外輪 (外側軌道輪)
32 内輪(内側軌道輪)
33 ボール (転動体)
36 シール溝
41 外輪 (外側軌道輪)
42 内輪(内側軌道輪)
43 円筒ころ (転動体)
45 シール溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側軌道輪と内側軌道輪との間に転動体を組み込み、前記外側軌道輪と内側軌道輪間に形成された軸受空間の少なくとも一端の開口をシールリングで覆い、そのシールリングに形成された通油孔を覆うフィルタにより潤滑オイルに含まれる異物を捕捉するようにしたフィルタ付き転がり軸受において、
前記フィルタの軸受空間と対向する内面側にオイル案内筒を設け、そのオイル案内筒をフィルタよりメッシュサイズの小さなメッシュ体からなる異物収集カバーで覆うようにしたことを特徴とするフィルタ付き転がり軸受。
【請求項2】
前記オイル案内筒が、前記フィルタ側のオイル入口を大径開口端として軸受空間の中央部に至るに従って通路断面積が次第に小さくなるテーパ筒状とされた請求項1に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項3】
前記通油孔が、複数とされ、その複数の通油孔が周方向に間隔をおいて形成された請求項1又は2に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項4】
前記オイル案内筒の大径側開口を前記フィルタの外表面で開口させた請求項1乃至3のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項5】
前記オイル案内筒が、前記異物収集カバーに設けられ、その大径側開口が前記フィルタで覆われた請求項1乃至3のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項6】
前記オイル案内筒が、異物収集カバーの中心より上側に片寄せて設けられた請求項1乃至5のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項7】
前記シールリングが、合成樹脂の成形品からなり、そのシールリングの成型時に前記フィルタをインサート成型した請求項1乃至6のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項8】
前記転がり軸受が、円すいころ軸受からなり、前記シールリングが、その円すいころ軸受における内側軌道輪の大つば外径面に嵌合される内側円筒部を内周に有し、円すいころ軸受における外側軌道輪の側面に微小間隙をおいて対向する外側円筒部が外周に形成され、前記内側円筒部に突出部が設けられ、その突出部が内側軌道輪の大つば外径面に形成された環状のシール溝に係脱自在に係合された請求項1乃至7のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。
【請求項9】
前記転がり軸受が、深みぞ玉軸受と円筒ころ軸受の一種からなり、前記シールリングが、その転がり軸受の内側軌道輪の端部外径面または外側軌道輪の端部内径面に嵌合される円筒部を有し、その円筒部と軌道輪の嵌合面の円筒部側の嵌合面に突出部が設けられ、その突出部が軌道輪側の嵌合面に形成されたシール溝に係脱自在に係合された請求項1乃至7のいずれかの項に記載のフィルタ付き転がり軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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