説明

フィルムストリップ用の包み構造体

包み構造体が、封入構造及びこれに設けられた引裂き構造を有する。引裂き構造は、封入構造の内部キャビティ内に収容されたフィルムストリップへに接近できるよう封入構造の特定の部分の引裂きを可能にする。引裂き構造は、封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少している。引裂き抵抗の減少により、封入構造の引裂きがその特定の部分に方向づけられる。変形例として、引裂き構造は、封入構造内に取り付けられると共に封入構造に設けられた孔を貫通して封入構造の外部に位置する場所まで延びる引きひもを有しても良い。孔の配設場所及び封入構造内への引きひもの取り付け部により、封入構造の引裂きがその特定の部分に方向づけられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、パウチ又は包みに関し、特に、収納されたフィルムストリップを取り出すことができるよう開放可能なパウチ又は包みに関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、2007年3月2日に出願された米国特許仮出願第60/904,727号の優先権及び権益主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
各種医薬品及びその類似物質は、典型的には、比較的正確な量で消化されることが必要である。医薬品を提供すると共に消化のためにかかる比較的正確な量を提供する一技術は、溶解可能なフィルムストリップに比較的正確な量の医薬品を含浸させることである。ユーザは、次に、フィルムストリップの自分の口の中に入れて比較的正確な量の医薬品を受け入れることができる。
【0004】
切り傷や創傷の治癒を容易にするために薬剤が切り傷や創傷に塗布される場合が多い。かかる薬剤を皮膚の切り傷や創傷に塗布する一技術は、フィルムストリップに薬剤を含浸させることである。次に、ユーザは、フィルムストリップを切り傷又は創傷及び多くの場合隣接の皮膚の上に置くのが良く、その結果フィルムストリップ上の薬剤が切り傷又は創傷に移されるようにする。フィルムストリップは、薬剤が切り傷又は創傷に移された後、溶けるのが良く又は取り出されるのが良い。
【0005】
かかる含浸フィルムストリップは、ユーザによる消化又は塗布前に、保管のためのパウチ又は包み内に収容されるのが良い。かかるパウチ又は包みは、フィルムストリップに対して保護をもたらし、医薬品又は薬剤をユーザによるその消化又は塗布に先立って、制御された環境中に維持する。パウチ又は袋は、典型的には、ユーザが手でパウチ又は包みを引き裂くことによって開かれ、それによりこれらの中に入っているフィルムストリップに接近することができる。
【0006】
ユーザは、パウチ又は包みを手で引き裂く場合、パウチ又は包みの縁部分を除去して、フィルムストリップが収容されているそのキャビティを開放するのが良い。典型的には、縁部分を除去しても、例えば引裂き等によってその影響がフィルムストリップに及ぼされないようにすることが必要である。縁部分の除去による影響をフィルムストリップに及ぼさないようにするには、例えば、フィルムストリップがパウチ又は包み内に入れられた状態で除去される縁部分のオーバーラップを制限することにより、除去されるパウチ又は包みの縁部分の寸法を制限するのが良い。したがって、パウチ又は包み内のキャビティを開くために除去されるパウチ又は包みの縁部分の寸法を制限することは、有利である。
【発明の概要】
【0007】
本発明の包み構造体は、封入構造及び封入構造中に形成された引裂き構造を有する。引裂き構造は、封入構造内の内部キャビティ内に保管されているフィルムストリップに接近できるようにするために封入構造の特定の区分又は部分の引裂きを可能にする。引裂き構造により、引き裂かれる封入構造の部分は、内部キャビティ内に保管されているフィルムストリップが内部キャビティ内のフィルムストリップへの接近を可能にする封入構造の引裂きによっては影響を受けないよう制限された寸法を有するのが良い。
【0008】
封入構造の隣接部分に対して引裂き抵抗が減少した引裂き構造は一実施形態により提供される。引裂き抵抗の減少により、封入構造の引裂きが制限された寸法を有するその特定の部分に方向づけられる。封入構造の引裂きは、ユーザが封入構造を掴み、封入構造から取り外し可能な縁部を引き裂くことによって行われ、それにより内部キャビティ内に保管されているフィルムストリップへの接近が可能になる。
【0009】
引裂き構造は、変形例として、封入構造内に取り付けられると共に封入構造に設けられた孔を貫通して封入構造の外部に位置する場所まで延びる引きひもを有しても良い。孔の配設場所及び封入構造内への引きひもの取り付け部により、封入構造の引裂きがその特定の部分に方向づけられる。封入構造の引裂きは、引きひもを封入構造に対して変位させることによって行われる。
【0010】
本発明の上記特徴及び他の特徴は、添付の図面を参照して行われる本発明の特定の実施形態についての以下の説明からより完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の包み構造体の平面図であり、包み構造が、封入構造及び封入構造に対して引裂き抵抗が減少した引裂き構造を有するものとして示されている図である。
【図2】図1の包み構造体の側面図であり、包み構造体の最初の引裂きの結果として生じる取っ手構造を示す図である。
【図3】図1の包み構造体の変形実施形態の平面図であり、包み構造体が、封入構造及び引きひもを含む引裂き構造を有するものとして示されている図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面の中の幾つかの図全体にわたり対応の参照符号は対応の部分を示している。
【0013】
図面を参照し、特に図1を参照すると、パウチ又は包み構造体10は、第1のパネル12及び第2のパネル14を有している。第1のパネル12と第2のパネル14は、封止構造16を形成するよう互いに封着されており、この封入構造は、互いに封着された第1のパネル12及び第2のパネル14の領域により定められた周辺封止領域18を有している。封入構造16は、封止領域18内に内部キャビティ20を有している。封入構造16は、側縁部22、取り外し可能な縁部24及び端縁部26,28を有している。
【0014】
包み構造体10は、引裂き構造30を有し、この引裂き構造は、封止領域18の一部分を貫通して延びる第1の穴32を有し、第1の穴の少なくとも一部は、図1に示されているようにキャビティ20と端縁部26との間に存在している。引裂き構造30は、封止領域18の一部分に設けられた第2の穴34を有し、第2の穴の少なくとも一部は、キャビティ20と端縁部28との間に位置している。
【0015】
引裂き構造30は、刻み目構造38により構成された方向づけ構造36を有する。刻み目構造38は、細長く、図1に示されているように、第1の穴32と第2の穴34との間でこれらに対して交差関係をなして延びている。刻み目構造38は、封止構造16の隣接部分に対して引裂き抵抗が減少している。刻み目構造38は、第1及び第2のパネル12,14の引っ掻き、切り込み又は厚さ減少によって構成されている。刻み目構造38は、連続しており、キャビティ20を構成する第1及び第2のパネル12,14の部分に配置されている。刻み目構造38の代替手段、例えば細長い小穴(ミシン目)又はスリットが方向づけ構造36について可能である。
【0016】
引裂き構造30は、全体として端縁部26に隣接して第1及び第2のパネル12,14に取り付けられた第1の標識40を有する。第1の標識40は、第1の穴32が図1に示されているように第1の標識と刻み目構造38との間に位置するようパネル12,14に設けられている。引裂き構造30は、全体として端縁部28に隣接して第1及び第2のパネル12,14に取り付けられた第2の標識42を有する。第2の標識42は、第2の穴34が第2の標識と刻み目構造38との間に位置するようパネル12,14に設けられている。また、切欠きが端縁部26,28に形成されても良く、この場合、切欠きは、方向づけ構造36の方に向くようになっている。
【0017】
高分子マトリックス又は有効物質を含むフィルムストリップ44が、包み構造体10のキャビティ20内に収納されている。有効物質は、溶解可能な高分子マトリックスに含浸された医薬品であるのが良い。変形例として、有効物質は、切り傷又は創傷のための薬剤であっても良く、かかる薬剤は、溶解可能であり又は薬剤が切り傷又は創傷に移された後に取り出される高分子マトリックスに含浸される。包み構造10とフィルムストリップ44は、ユニット組立体46を構成する。
【0018】
包み構造体10は、取り外し可能な縁部24を封入構造16から引き裂く方法に従って開放される。右利きのユーザの場合、包み構造体10は、図1に示されるように差し向けられる。第1の標識40及び端縁部26に隣接して位置する封入構造16の部分は、ユーザの左手で掴まれ、刻み目構造38が左手と取り外し可能な縁部24との間に位置するようにする。左手によるこの掴みと同時に、第1の標識40及び端縁部26に隣接して位置する封入構造16は、ユーザの右手で掴まれ、右手が取り外し可能な縁部24と刻み目構造38との間に位置するようにする。左手及び右手による封入構造16の掴みは、典型的には、それぞれの手の親指と人差し指との間で行われる。
【0019】
ユーザの左手と右手を封入構造16に垂直な方向に互いに遠ざかるよう変位させる。封入構造16の掴み場所が第1の標識40に隣接して位置する結果として、ユーザの右手と左手を変位させて互いに遠ざけると、引裂きが開始される。第1の標識40は、引裂きが第1の穴32に向かって方向づけられることを指示している。したがって、ユーザは、通常、右手と左手の相対変位具合を調節して第1の標識40によって指示されている引裂き方向が実現されるようにする。
【0020】
ユーザの右手と左手を引き続き変位させて互いに遠ざけた結果として、第1の穴34に達する刻み目構造38の引裂きが生じる。この結果、取り外し可能な縁部24及び端縁部26と境を接して連続している封入構造16の一部分は、図2に示されているように、封入構造に対して相当大きな角度、例えば90°をなして差し向けられることになる。端縁部26及び取り外し可能な縁部24と境を接して連続した封入構造16のこの部分は、図2に示されているように取っ手又はつまみ48を構成する。刻み目構造38の左側に位置する封入構造16の区分がユーザの左手で引き続き掴まれた状態で、取っ手48は、ユーザの右手で掴まれて、当初第2の穴34に向かう方向50で左手に対して動かされる。封入構造の隣接部分に対して刻み目構造の引裂き抵抗が減少している結果として、封入構造16の引裂きは、刻み目構造38と一致する。また、第1の標識40は、封入構造16の引裂きが刻み目構造38と一致するようになることを指示している。取っ手48の下向きの変位は、刻み目構造38の引裂きが第2の穴34に達するよう続けられる。刻み目構造38の引裂き前に、封入構造16を1回又は2回以上折り畳んで折り目が刻み目構造と一致するようにするのが良い。
【0021】
第1の穴32と第2の穴34との間における刻み目構造38の引裂き及びキャビティ20を構成する第1及び第2のパネル12,14の領域への刻み目構造の配置の結果として、キャビティ20が開放される。したがって、刻み目構造38を引き裂くと、キャビティ20を開放する上で第2の穴34と端縁部28との間における封入構造16の引裂きは不要である。第1の穴32と第2の穴34との間における刻み目構造38の引裂きに続き、第1のパネル12及び第2のパネル14、例えば、刻み目構造38の引裂き前に刻み目構造と境を接して連続していたこれらパネルの部分を引き剥がすことによりキャビティ20を開放することができる。
【0022】
封入構造16の引裂きは、端縁部28と交差した封入構造の部分を引き裂くことによって開始でき、これは、端縁部26と交差した封入構造の部分を最初に引き裂くことによって封入構造を引き裂く本明細書において開示した方法に従って実施される。その結果、右利きのユーザは、典型的には第2の標識42及び端縁部28に隣接して位置する封入構造16の部分を左手で掴んで刻み目構造38が左手と取り外し可能な縁部24との間に位置するようにする。左手によるこの掴みと同時に、第2の標識42及び端縁部28に隣接して位置する封入構造16は、ユーザの右手で掴まれ、右手が取り外し可能な縁部24と刻み目構造38との間に位置するようにする。ユーザの左手と右手を第2の標識42に指示されているように互いに遠ざかって変位させ、それにより端縁部28と第2の穴34との間で封入構造を最初に引き裂いて取っ手又はつまみ48を形成する。取っ手を先ず最初に第1の穴32に向かって、封入構造16を引き裂く方向50とは反対の方向に変位させる。封入構造16の引裂きは、刻み目構造38と一致しており、かかる引裂きは、裂け目が第1の穴32に達するよう続けられる。この結果、キャビティ20が開放される。封入構造16は、本明細書において開示した方法に従ってキャビティ20を開放するために封入構造の引裂きのための種々の向きを有するのが良い。これらの向きとしては、端縁部26が端縁部28の上に位置するか端縁部28が端縁部26の上に位置するかのいずれかが挙げられる。また、封入構造16の向きは、垂直であっても水平であっても斜めであっても良い。
【0023】
左利きのユーザによる包み構造体10の開放は、代表的には、封入構造16を取り外し可能な縁部24が側縁部22の左側に位置するよう差し向けることによって行われる。これにより、取り外し可能な縁部24と刻み目構造38との間の封入構造16の部分を左利きのユーザの左手で掴むことができ、これは、本明細書において開示した方法に従って封入構造16を右利きのユーザの右手で掴むのと対応した仕方で実施される。左利きのユーザの右手は、本明細書に開示した方法に従って右利きのユーザの左手で封入構造16を掴むのと対応した仕方で封入構造16を側縁部22と刻み目構造38との間で掴む。封入構造16は左利きのユーザによって掴まれると、本明細書において開示した方法に従って右利きのユーザによって掴まれたときの封入構造の向きに一致した種々の向きを取ることができる。
【0024】
刻み目構造38の引裂きによるキャビティ20の開放により、キャビティ内に配置されているフィルムストリップ44への接近が可能である。フィルムストリップ44は、先に取っ手48を掴んでいたユーザの手でキャビティ20から取り出される。これは、取っ手48から関連の手を放し、その手の親指と人差し指をキャビティ20の中に差し入れることによって行われる。フィルムストリップ44は、親指と人差し指との間で掴まれ、次に、キャビティ20から取り出される。
【0025】
キャビティ20からのフィルムストリップ44の取り出しに続き、フィルムストリップをユーザ又は別の人の開けた口の中に差し入れ、代表的には、その人の舌の上面の上に置く。次に、ユーザの手をフィルムストリップ44を貰った人の口から出し、その人の口が閉じられる。この結果、典型的には、貰った人によるフィルムストリップ44の消化が起こる。変形例として、キャビティ20からのフィルムストリップ44の取り出しに続き、フィルムストリップをユーザ又は別の人の切り傷又は創傷及び隣接の皮膚の上に置いても良い。次に、フィルムストリップ44の薬剤は、切り傷又は創傷に移り、その治癒を促進する。フィルムストリップ44の高分子マトリックスは、貰った人の切り傷又は創傷及び皮膚の上で溶けるのが良く、或いは、変形例として、高分子マトリックスの構造が貰った人の切り傷又は創傷の皮膚からのその物理的な除去が可能なよう保持されても良い。
【0026】
変形実施形態としての包み構造体10aが図3に示されている。図1及び図2に示された部分に相当する図3に示されている部分は、図3において、図1及び図2において用いられたのと同じ参照符号に添字“a”を付けて示されている。この変形実施形態では、引裂き構造30aは、近位端部54及び遠位端部56を備えた引きひも52を有している。遠位端部56は、封入構造16a内に配置され、図3に示されているように、キャビティ20aと端縁部28aとの間に位置する封止領域18aの部分における第1及び第2のパネル12a,14aへの連結部58によって封入構造16aに取り付けられている。連結部58は、接着剤又は他の結合手段によって提供される。引きひも52は、連結部58から封入構造16a及びキャビティ20aを通って端縁部26aに向かう方向に延びている。変形実施形態では、引きひも52の追加の部分を、例えば引きひもをキャビティ20aと端縁部26aとの間に位置する封止領域18aの部分における第1及び第2のパネル12a,14aに連結することにより、封入構造16a内に取り付けても良い。
【0027】
引裂き構造30aは、第1のパネル12aに形成された孔60を有している。具体的に説明すると、孔60は、図3に示されているように、キャビティ20aと端縁部26aとの間に位置する封止領域18aの部分に配置されている。引きひも52は、近位端部54が封入構造16aの外部に位置するよう孔60を貫通して延びている。封止領域18aの互いに反対側の部分への孔60及び連結部58の配置により、封入構造16aへの引きひも52の取り付け部を孔60から相当な距離を置いたところに配置することができる。
【0028】
包み構造体10aは、キャビティ20aと端縁部26aとの間に位置する封止領域18aの部分をユーザの一方の手で掴み、引きひも52をユーザの他方の手で掴む方法に従って開放される。ユーザが右利きの場合、包み構造体10aを取り外し可能な縁部24aが図3に示されているように右側の縁部を構成するよう差し向ける。これにより、ユーザの左手でキャビティ20aと端縁部26aとの間に位置する封止領域18aの部分を掴み、例えば、親指と人差し指と中指の間で掴むことができる。引きひも52の近位端部54は、ユーザの右手で、典型的には、親指と人差し指との間で掴まれる。近位端部54を第1のパネル12aに対して外方に且つ引きひも52の遠位端部56に向かう方向に引く。その結果、引きひも52は、第1のパネル12aの隣接部分をこれに垂直な外向きの方向に引き裂く。第1のパネル12aから遠ざかり且つ遠位端部56の方への方向に近位端部54を変位させることは、第1のパネル12aへの引裂きが第1のパネル及び第2のパネル14aへの引きひも52の連結部58に達するよう続けられる。孔60と連結部58との間における封入構造16の引裂き及びキャビティ20aを構成する封止構造16aの領域への引きひも52の配置の結果として、キャビティ20aが開放される。封入構造16aは、本明細書において開示した方法に従ってキャビティ20aを開放するために封入構造の引裂きのための種々の向きを有するのが良い。これらの向きとしては、端縁部26aが端縁部28aの上に位置するか端縁部28aが端縁部26aの上に位置するかのいずれかが挙げられる。また、封入構造16aの向きは、垂直であっても水平であっても斜めであっても良い。
【0029】
左利きのユーザによる包み構造体10aの開放は、代表的には、封入構造16aを取り外し可能な縁部24aが側縁部22aの左側に位置するよう差し向けることによって行われる。これにより、キャビティ20aと端縁部26aとの間に位置する封止領域18aの部分を左利きのユーザの右手で掴むことができ、これは、本明細書において開示した方法に従って封止領域18aのこの部分を右利きのユーザの左手で掴む仕方で実施される。また、引きひも52の遠位端部56は、本明細書において開示した方法に従って右利きのユーザの右手で引きひもを掴むのと一致した仕方で左利きのユーザの左手で掴まれる。封入構造16aは左利きのユーザによって掴まれると、本明細書において開示した方法に従って右利きのユーザによって掴まれたときの封入構造の向きに一致した種々の向きを取ることができる。
【0030】
孔60と連結部58との間における第1のパネル12aの引裂きによるキャビティの開放により、キャビティ20a内に配置されているフィルムストリップ44aへの接近が可能である。フィルムストリップ44aは、先に引きひも52を掴んでいたユーザの手でキャビティ20aから取り出される。これは、引きひも52から関連の手を放し、その手の親指と人差し指をキャビティ20aの中に差し入れることによって行われる。フィルムストリップ44aは、親指と人差し指との間で掴まれ、次に、キャビティ20aから取り出される。キャビティ20aからのフィルムストリップ44aの取り出しに続き、フィルムストリップは、キャビティ20aからのフィルムストリップ44aの取り出しに続き、ユーザ又は別の人によるフィルムストリップ44aの使用に一致した方法に従ってユーザ又は別の人によって用いられる。
【0031】
或る特定の好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、説明した技術的思想としての本発明の精神及び範囲内で多くの変更を実施できることは理解されるべきである。したがって、本発明は、開示した実施形態には限定されず、特許請求の範囲の記載によって許容される範囲全体を有するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包み構造体であって、
封入構造と、
前記封入構造中に形成された引裂き構造とを有し、前記引裂き構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少している、包み構造体。
【請求項2】
前記引裂き構造は、刻み目構造から成る、請求項1記載の包み構造体。
【請求項3】
前記引裂き構造は、前記封入構造に形成された穴を有し、
前記引裂き構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少した方向づけ構造を更に有し、前記方向づけ構造は、前記穴と交差している、請求項1記載の包み構造体。
【請求項4】
前記引裂き構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少した方向づけ構造を有し、
前記引裂き構造は、前記封入構造に取り付けられた標識を更に有し、前記標識は、前記方向づけ構造が引き裂かれる方向を指示するようになっている、請求項1記載の包み構造体。
【請求項5】
前記封入構造は、内部キャビティ及び外側封止領域を有し、
前記引裂き構造は、前記封止領域内に配置され、
前記引裂き構造は、連続しており、前記引裂き構造は更に、前記キャビティを備えた前記封入構造体に配置されている、請求項1記載の包み構造体。
【請求項6】
前記引裂き構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少した方向づけ構造を有し、
前記方向づけ構造は、前記封止領域内に配置され、
前記方向づけ構造は、連続しており、前記方向づけ構造は更に、前記キャビティを備えた前記封入構造体内に配置され、
前記引裂き構造は、前記封止領域に形成された穴を更に有し、前記穴は、前記方向づけ構造と交差している、請求項5記載の包み構造体。
【請求項7】
前記引裂き構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少した方向づけ構造を有し、
前記方向づけ構造は、前記封止領域内に配置され、
前記方向づけ構造は、連続しており、前記方向づけ構造は更に、前記キャビティを備えた前記封入構造体内に配置され、
前記引裂き構造は、前記封入構造に取り付けられた標識を更に有し、前記標識は、前記方向づけ構造が引き裂かれる方向を指示するようになっている、請求項5記載の包み構造体。
【請求項8】
包み構造体であって、
封入構造と、
前記封入構造内に配置されると共にこれに取り付けられた引きひもを有する引裂き構造とを有し、
前記引裂き構造は、前記封入構造に形成された孔を更に有し、前記引きひもは、前記孔を通って前記封入構造の外部に位置する場所まで延びるようになっており、
前記封入構造の外部への前記引きひもの前記配置により、前記引きひもを掴んで前記封入構造を引き裂くために前記封入構造に対して前記引きひもを変位させることができる、包み構造体。
【請求項9】
前記封入構造への前記引きひもの前記取り付け部は、前記孔から相当な距離のところに位置している、請求項8記載の包み構造体。
【請求項10】
前記封入構造は、内部キャビティ及び外側封止領域を有し、
前記引きひもは、前記封止領域及び前記キャビティ内に配置されている、請求項8記載の包み構造体。
【請求項11】
内部キャビティ及び外側封止領域を備えた封入構造を有する包み構造体を開放する方法であって、前記封入構造は、端縁部を有し、
前記包み構造体は、前記封止領域内に配置された引裂き構造を有し、前記引裂き構造は、連続しており、前記引裂き構造は更に、キャビティを備えた前記封入構造内に配置されている方向づけ構造を有し、前記方向づけ構造は、前記封入構造の隣接部分に対する引裂き抵抗が減少しており、
前記引裂き構造は、前記封止領域に形成された穴を有し、前記穴は、前記方向づけ構造と交差しており、
前記方法は、
前記封入構造を前記端縁部と前記穴との間で引き裂いて前記端縁部と境を接して連続した前記封入構造の一部分が、取っ手構造を構成するようにするステップと、
前記取っ手構造を掴んで前記封入構造を更に引き裂いて前記封入構造の前記引裂きが前記方向づけ構造と一致すると共に前記キャビティと交差するようにするステップとを有する、方法。
【請求項12】
前記掴みは、前記取っ手構造を前記封入構造に対して相当な角度をなして差し向けるステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
内部キャビティ及び外側封止領域を備えた封入構造を有する包み構造体を開放する方法であって、前記包み構造体は、前記封入領域及び前記キャビティ内に配置されている引きひもを備えた引裂き構造を有し、前記引きひもは、前記封入構造に取り付けられており、前記引裂き構造は、前記封入構造に形成された孔を有し、前記引きひもは、前記孔を通って前記封入構造の外部に位置する場所まで延びるようになっており、
前記方法は、前記引きひもを掴んで前記封入構造の引裂きのために前記封入構造に対して前記引きひもを変位させて前記引裂きが前記キャビティと交差するようにするステップを有する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−520128(P2010−520128A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552695(P2009−552695)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2008/002651
【国際公開番号】WO2008/108969
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(507026110)モノソル アールエックス リミテッド ライアビリティ カンパニー (15)
【Fターム(参考)】