説明

フィードバック及びフィードフォワード閉ループ純度及び回収率制御

閉ループ純度及び回収率制御システム及びキシレン精製システム、例えばパレックス(Parex )ユニットを作動させる方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キシレンの生産における純度及び回収率制御、特に、高純度パラキシレンを生産する方法に関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、2009年10月30日に出願された米国特許仮出願第61/256,383号及び2009年5月29日に出願された米国特許仮出願第61/182,466号の優先権主張出願であり、これら米国特許仮出願を参照により引用し、これらの記載内容を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
パラキシレンを他のキシレン異性体、エチルベンゼン及び非芳香族炭化水素の混合物から選択的に吸着する連続分離方法が当業界において普及している。一般に、このような方法は、パラキシレンを混合物の残部から分離するために優先的にパラキシレンを保持する固体吸着剤を用いる。多くの場合、固体吸着剤は、擬似移動床の形態をしており、この場合、固体吸着剤の床は、静止状態に保持され、種々の流れが床に入ったり出たりする場所は、定期的に動かされる。吸着剤床それ自体は、通常、一連の固定された部分床(サブベッド)である。床を通る流体流れの方向における液体入力及び出力の場所のシフトは、逆方向の固体吸着剤の運動をシミュレートしている。液体入力及び出力の場所を動かすことは、吸着剤部分床相互間に配置されたディストリビュータと関連して働く回転弁と通称されている流体方向付け装置によって達成される。回転弁は、先ず最初に液体導入又は引出しラインを吸着剤部分床相互間に配置された特定のディストリビュータに差し向けることによって入力及び出力場所の移動を達成する。ステップ時間と呼ばれる指定された期間後、回転弁は、インデックス1つ分前進し、液体入力及び出力を先に用いられたディストリビュータのすぐ隣りでこの下流側に配置されたディストリビュータに再方向付ける。新たな弁位置への回転弁の各前進は、一般に、弁ステップと呼ばれており、弁ステップの全ての完了は、弁サイクルと呼ばれている。ステップ時間は、弁サイクル中の各弁ステップについて一定であり、一般に、約60〜約120秒であり、例えば、90秒である。典型的なプロセスは、24個の吸着剤部分床、24個の吸着剤部分床相互間に配置された24個のディストリビュータ、2本の液体入力ライン、2本の液体出力ライン及び関連のフラッシュラインを有する。
【0004】
吸着剤システムの主要な液体入力及び出力は、4つの流れ、即ち、供給材料、抽出物、ラフィネート及び脱着剤から成る。各流れは、特定の流量で吸着剤システムに出入りし、各流量は、別個独立に制御される。吸着剤システムに導入される供給材料は、供給材料流れ中の他の成分から分離されるべきパラキシレン(PX)を含み、このような他の成分としては、典型的には、エチルベンゼン(EB)、メタキシレン(MX)、オルトキシレン(OX)、トルエン、種々のC9+芳香族炭化水素及び非芳香族炭化水素が挙げられる。吸着剤システムに導入される脱着剤は、供給材料成分を吸着剤から追い出すことができる液体を含む。吸着剤システムから引き出される抽出物は、吸着剤により選択的に吸着された分離状態のパラキシレン及び脱着剤としての液体を含む。吸着剤システムから取り出されるラフィネートは、他のキシレン異性体、エチルベンゼン、吸着剤によって選択的にそれほど吸着されなかった非芳香族炭化水素及び脱着剤としての液体を含む。また、吸着剤システムに導入されたりこれから取り出される関連のフラッシュ流も又存在する場合がある。これらフラッシュ流は、組成及び流量が様々である場合があり、このようなフラッシュ流としては、パラキシレン、エチルベンゼン、メタキシレン、オルトキシレン及び脱着剤が挙げられるが、これらには限定されない。フラッシュ流量は、典型的には、別個独立に制御される。4つの主要な流は、吸着剤システム全体にわたって巧妙に間隔を置いて配置され、部分床を4つの主要なゾーンに分割し、これらゾーンの各々は、互いに異なる機能を実行する。
【0005】
ゾーンIは、供給物入力とラフィネート出力との間に配置された吸着剤部分床を有し、パラキシレンの選択的吸着は、このゾーンで行なわれる。ゾーンIIは、抽出物出力と供給材料入力との間に配置された吸着剤部分床を有し、更に、パラキシレン以外の成分の脱着は、このゾーンで起こる。ゾーンIIIは、脱着剤入力と抽出物出力との間に配置された吸着剤部分床を有し、パラキシレンは、このゾーンで脱着される。最後に、ゾーンIVは、ラフィネート出力と脱着剤入力との間に配置された吸着剤部分床を有し、このゾーンの目的は、パラキシレンの他の成分による汚染を阻止することにある。フラッシュ流は、主要なゾーンのうちの幾つかの部分床中に導入され、このようなフラッシュ流は、主要なゾーン流量及び僅かなフラッシュ流量の関数である2次的なゾーンを作る。
【0006】
他の2つの重要な流れは、ポンプアラウンド流及びプッシュアラウンド流である。典型的なパラキシレン分離法では、24個の部分床から成る吸着剤床は、2つの主要なチャンバに分けられる。一方のチャンバは、部分床1〜12を収容し、他方のチャンバは、部分床13〜24を収容する。機能的に吸着剤システムは全体として、頂部又は底部を備えていないが、各チャンバは、物理的な頂部及び底部を有する。ポンプアラウンド流及びプッシュアラウンド流は各々、一方の吸着剤床チャンバの物理的底部から出た流出液を上方に導き戻して他方の吸着剤床チャンバの物理的頂部に再び流入するようにする。ポンプアラウンド流は、第2のチャンバの物理的底部からの部分床24の流出液を導いて第1のチャンバの物理的頂部のところで部分床1に再流入させる流れである。プッシュアラウンド流は、第1のチャンバの物理的底部からの部分床12の流出液を導いて第2のチャンバの物理的頂部のところで部分床13に再流入させる。ポンプアラウンド流又はプッシュアラウンド流の組成が各弁ステップにつれて変化し、1つの弁サイクルにおいて、両方の流れが各弁位置に対応した組成物を連続的に運ぶことに注目することが重要である。
【0007】
この点に関しては米国特許第5,470,480号明細書を参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
【0008】
当業界における通常のやり方では、オンラインガスクロマトグラフィ分析、生成物流のオフライン実験室分析又は生成物流のオンラインガスクロマトグラフィによってパラキシレン擬似移動床分離法を制御する。オンラインで制御する場合、ポンプアラウンド流のガスクロマトグラフィ分析では、一般に、約10分の時間が必要であり、これは、回転弁の通常ステップ時間よりもかなり長い。したがって、選択した弁位置だけをサンプル採取して分析する場合がある。一般に、ゾーンII及びゾーンIVだけがサンプル採取して分析される。このオンラインガスクロマトグラフィ手順により提供されたデータは、プロセス混乱状態を検出するのに有効であるが、残念ながら、2つの弁位置だけの成分を分析することによっては、分離プロセスの性能に関する情報が制限される。
【0009】
より徹底した制御は、弁サイクル中の各弁位置で取られたポンプアラウンド流のサンプル中の成分の濃度の値を求めるオフライン実験室ガスクロマトグラフィ分析を用いて達成される。次に、測定した濃度をこれらの相対弁位置に対してプロットし、それにより、一般にプロフィールと呼ばれるものを形成する。このプロフィールを用いると、パラキシレンの回収率及び純度を計算することができ、そして分離の最適化度を視覚的に評価することができる。この場合、ステップ時間及び液体流れ流量の所要の変化を求めて具体化する実現することができる。このように分離プロセスを制御する場合の欠点は、サンプル採取と分析結果との間に時間的遅延が生じるということであり、この場合、分析結果は、変化を行なうべきであるかどうか又はどの変化を行なうべきであるかどうか、流れサンプルを手動で収集するのに要する労力及びオペレータが流れサンプルを手動で収集する場合の個人暴露を判定するために用いられる。分析は、オフラインで実施されるので、時間の遅延は、1日から数日このような場合がある。このような欠点に鑑みて、精製装置は、一般に、分離プロセスの健全性を判定するのにこの手順をたまにしか実施せず、例えば、6箇月ごとに約1回実施し又は分離プロセスに問題が生じた場合に実施する。
【0010】
他の分離法、例えば、蝋からの油の分離は、分離された純粋生成物中の不純物の分光学的測定を用いて制御される。例えば、カナダ国特許第2,050,108号明細書は、混合物のその成分への分離に続き、混合物の別の成分中の混合物の一成分を分光学的に測定する技術を開示している。測定結果は、純粋生成物中の不純物の量が所望の値に制御するよう分離を制御するために用いられる。
【0011】
例えば上述したパラキシレン法は、開ループ方式で制御可能であり、この場合、オペレータは、生成物純度及び生成物回収率分析器を利用してプロセスパラメータを調節する。このプロセスに起因してパラメータ調節と最終生成物純度及び回収率の入手との間にはタイムラグが存在する。供給材料供給量、供給材料組成及び他の変数の通常のばらつきに起因して、オペレータは、標的純度と回収率及び実際の生成物純度と生成物回収率との間にクッションを残す。このクッションは、より多くのエネルギーを必要とし、生産を制限する場合がある。
【0012】
追加の関連特許は、米国特許第5,470,482号明細書、同第5,457,260号明細書、同第6,072,576号明細書、同第6,162,644号明細書、同第6,217,774号明細書、同第7,192,526号明細書並びに米国特許出願公開第2006/0006113号明細書及び同第2007/0119783号明細書である。
【0013】
本発明者は、最近において、2009年5月29日に出願した米国特許仮出願第61/182,466号明細書において、予想モデルを用いたParex法における分析器の使用を記載している。この米国特許仮出願に記載されているように、生成物純度及び回収率標的に適合するようプロセスパラメータを自動的に調節するプロセス制御応用例を構成することができる。この応用例は又、分析器を用いてパラメータを調節して予測誤差を是正する。コントローラが生成物純度及び回収率のばらつきを減少させることができるので、標的を純度仕様及び回収率要望に近づけることができる。これは、エネルギーを節約すると共に生産を増大させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第5,470,480号明細書
【特許文献2】カナダ国特許第2,050,108号明細書
【特許文献3】米国特許第5,470,482号明細書
【特許文献4】米国特許第5,457,260号明細書
【特許文献5】米国特許第6,072,576号
【特許文献6】米国特許第6,162,644号明細書
【特許文献7】米国特許第6,217,774号明細書
【特許文献8】米国特許第7,192,526号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2006/0006113号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2007/0119783号明細書
【特許文献11】米国特許仮出願第61/182,466号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明者は、生成物純度のばらつきを減少させるようパラメータを自動的に調節する改良型是正制御装置により供給物組成に関して制御変数値のうちの1つに対する調節を含む改良型フィードフォワードアルゴリズムを発見した。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、フィードバック及びフィードフォワード閉ループ純度及び回収率制御システム及び生成物純度のばらつきを減少させるよう予測誤差を是正するようパラメータを自動的に調節するプロセス制御システムを提供するよう分析器を予想モデルと一緒に用いるシステム、例えばParex(登録商標)ユニットを作動させる方法が提供される。
【0017】
エチルベンゼン(EB)、メタキシレン(MX)、オルトキシレン(OX)、トルエン(TOL)、非芳香族炭化水素(NA)、パラジエチルベンゼン(PDEB)任意のC9+材料及びこれらの混合物から選択された不純物を測定する1種類又は2種類以上の生成物分析器が周知のParex(商標)法ではパラキシレン(PX)である標的生成物の生成物純度を計算するために使用される。分析器は、ラフィネートシステム又はラフィネート塔形システム内のパラキシレン分析器及び/又は生成物回収率を計算するための供給材料システム内のパラキシレン分析器を更に含むのが良い。分析器は、生成物純度を予測するためにふるい分けプロセスにおいて同一又は異なる分析器を更に用いる。
【0018】
実施形態では、ふるい分け作業を調節する2つのパラメータ(2つには限定されない)にはアプリケーションが出力される。
【0019】
他の好ましい実施形態では、フィードフォワード方式で用いられる1つ又は2つ以上の供給材料純度分析器コンポーネント、供給量、リサイクル組成物及びフラッシュ量は、振り分け作業、生成物純度及び生成物回収率の変化を予測する。アプリケーションは、ふるい分けシステム分析器、ポンプアラウンド分析器、プッシュアラウンド分析器又はこれらの組み合わせ内における供給材料の存在位置、フィードフォワード変数並びにフィードバック純度及び回収率計算に基づいてふるい分けパラメータを調節する。
【0020】
リアルタイム(即ち、「現在」)値の測定は、一般に、分光学的に行なわれる。好ましい実施形態では、測定は、あらゆる弁位置について行なわれるが、1つ置きの位置或いは測定位置の他の何らかの周期的又はランダムな選択について実施される場合がある。
【0021】
上述の実施形態のうちの任意のものの好ましい実施形態では、溶質のうちの1つ又は2つ以上の濃度の値は、各弁ステップで測定され、結果を弁の相対位置に対してプロットしてプロフィールを作成し、このようなプロフィールは、予測モデルを作ると共に/或いはプロセスの問題を解決するために使用できる。別の実施形態では、単一ステップからの濃度の値を用いることができる。
【0022】
上述の実施形態のうちの任意のものの他の実施形態では、ステップ(I)、(II)及び(III)のうちの1つ又は2つ並びにサブルーチンステップ(a)〜(d)、ステップ(e)〜(h)又はステップ(i)〜(l)のうちの1つ又は2つ以上を省くことができる。
【0023】
これは、特に、1つの分析器(又は2つ以上の分析器)が利用できずしかも/或いはどのような理由があるにせよシステムの部分だけが動作状態である場合に特に有用である。
【0024】
大抵の制御方式の場合と同様、好ましい作動について観察されるはずのプロセス上の制約が存在する。本発明の好ましい実施形態では、考慮されるべきプロセス変数について最小値及び最大値が存在する場合がある。また、プロセスパラメータの変化に対して課される変化率の制限が存在する場合があり、パラメータ調節が制御方式によりどれほど頻繁になされるかについての制限がある等である。本発明の制御方式は、このような制約に基づいて制限される場合があり、制約上の制限へのパラメータの最適化を可能にすることができる。
【0025】
コントローラで用いられるプロセス値は又、プロセスパラメータに対する変化を平滑化するためにフィルタリングされるのが良い。フィルタアルゴリズムは、変数の変化における「真の」情報を失うことなく通常の信号ノイズを最小限に抑えるようセットアップされるべきである。当業者であれば、利用できる多くのフィルタリング技術を知っている。
【0026】
上述の目的、特徴及び利点並びに他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明、好ましい実施形態、実施例及び添付の特許請求の範囲の記載を参照すると明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態(本発明を限定するものではない)の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明によれば、フィードバック及びフィードフォワード閉ループ純度及び回収率制御システム及びこのようなシステムの作動方法が提供される。
【0029】
実施形態では、疑似移動吸着剤床を有するパラキシレン分離方法の少なくとも1つの特性を連続的に制御する方法が提供される。
【0030】
一般的に、特性は、初期値Vi(又は便宜上、Vi)及び標的又は所望値Vf(又は、便宜上、Vf)を含む。実施形態では、例えば背景技術の項で説明したように先行技術において示唆された標的値δからの偏差を選択することは必要ではなく、望ましくもない。実施形態では、本方法は、ViをVfに向かって連続的に近づけるよう働く。
【0031】
本システムは、回転弁サイクルの少なくとも1つの弁位置におけるポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中の成分の濃度を測定し、ステップ時間及び液体の流れの流量の値の必要な変化を測定することによって制御され、その目的は、適当なアルゴリズムを手動で又はコンピュータの助けを借りてこれらの値に適用することによって標的特性を達成することにある。
【0032】
流量を調節することができる液体流れは、主として、供給材料の流れ、抽出物流れ、ラフィネート流れ、脱着剤流れ及びゾーン流れである。関連のフラッシュ流の流量も又調節可能である。濃度が測定される成分は、一般に、パラキシレン、他のキシレン異性体、エチルベンゼン及び非芳香族炭化水素であるが、これらには限定されない。アルゴリズムは、特性の変化をステップ時間及び流量の変化に関連付け、その結果、測定された各弁位置での成分の濃度の値の変化が生じる。アルゴリズムを適用することにより、ステップ時間及び流量の所要の変化が測定されて新たな特性VNが生じ、これは、好ましくは、数値的に標的値に近い。この関係を|Vf−VN|≦|Vf−Vi|と表すことができる。次に、ステップ時間及び流量を所望に応じて、好ましくは自動的に調節し、制御プロセスをオペレータにより必要に応じて又は自動的に制御されるように繰り返す。流量及びステップ時間を調節することが好ましいが、これら両方が調節することが必要ではないということに注目することが重要である。流量だけを調節し、特性を依然として制御することが可能である。
【0033】
本発明者は、本発明の動的システム(Parexのような)のためのプロセス制御は、上述した先行技術において記載されているような統計学的制御又はデルタ制御方式よりも良好な結果をもたらすことを発見した。プロセス制御システムは、フィードフォワード情報を利用することができ、制御パラメータの実際の値がこの制御パラメータの標的に等しい場合であっても出力を変化させる決定を行なう。プロセス制御システムは又、制御変数の実際の値と制御変数の標的との差が小さく又はゼロである場合であっても制御パラメータの先の及び/又は予想値を利用する。これにより、サイクリング又は緩慢な応答が生じる場合がある。フィードフォワード制御が行なわれないデルタ制御は、実際の弁の貧弱な制御をもたらす到来している変化を予想しない。
【0034】
また、実施例において、EB、MX及びOX濃度(又はこれら種の他の何らかの特性)を考慮に入れることが重要である。Parexユニットは、パラキシレン(PX)を他の不純物の中からエチルベンゼン(EB)、メタキシレン(MX)及びオルトキシレン(OX)に関して分離する。本発明者は又、プロセス制御との組み合わせにおいて、純度に関して制御を行ない、EB、MX及びOXを考慮に入れるコントローラが、EBだけを制御するコントローラよりも良好であることを発見した。これは、EBに対してMX又はOXに関する種々の影響を持つParexプラントに変化があるからである。EBだけを制御する場合、MX及びOXをも含む全体の純度は、正確ではなくなり、効果は、相乗的であって、全くの加法的であるわけではない。
【0035】
制御される特性は、一般に、パラキシレン生成物流の純度及び供給材料流れから抽出物流れへのパラキシレンの回収率である。特性は、測定されるか計算されるかのいずれであっても良い。好ましい実施形態では、成分の濃度の測定値から理論的特性値を計算する。というのは、実際の測定値は、実際の分離の場合ではなく場所において導入される変数を含む場合があるからである。このような計算は、慣例であり、一般に当業者には知られている。純度又は回収率のいずれかを制御することができ又は両方を同時に制御することができ、上述したように、制御は、標的特性値を達成するか特性値を最大にし又は最小にするかのいずれかを行なうことができる。
【0036】
ポンプアラウンド及びプッシュアラウンド流は、成分の濃度の測定を実施する好ましい場所である。というのは、回転弁のあらゆるステップに関し、これら流れは、弁の相対位置に対応した新たな組成物を運ぶからである。1つの弁サイクル全体では、この流れは、弁の各相対位置に対応した組成物を順次運ぶことになる。一般に、ポンプアラウンド又はプッシュアラウンドかのいずれかの1つの流れだけが測定される。選択されることは、本発明の成否にとって重要ではなく、選択は、都合に応じて行なわれるのが良い。実施形態では、選択をいったん行うと、選択された流れは、少なくとも1つの弁サイクル全体について用いられるべきである。実施形態では、ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中の濃度が測定される成分は、関心のある特性を計算するのに必要な成分である。
【0037】
ポンプアラウンド及びプッシュアラウンド流中の成分の濃度は、任意適当な分析技術により測定可能である。分析時間は、回転弁のステップ時間よりも短く、一般に、約60〜120秒、例えば90秒であることが好ましい。好ましい分析技術は、分光法である。本発明によるポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中の成分の濃度の値の分光学的測定は、先ず最初に、ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流の吸光、反射又は伝送スペクトルを測定し、次に成分の濃度をスペクトルに関連付ける所定のアルゴリズムに従って濃度の値を計算することによって行なわれる。
【0038】
近赤外領域と中赤外領域の両方の一部分を用いた1回の測定を行なうことができる器具を用いて、例えば近赤外又は中赤外の単一の測定領域に専用の分光計と比較して優れた結果をもたらすことが判明した。また、2つ又は3つ以上のモデルを用いることによって優れた結果を得ることができるということが確認された。というのは、各モデルに関して互いに異なる波長範囲を持つ主要な成分が優れた結果をもたらすからである。制御システムは、好ましくは、各モデルの最適化された測定範囲に基づいて適当なモデルを自動的に選択する。これは、本発明の開示内容に照らして当業者によって達成できる。
このような光学測定法は、スペクトルデータを分析する幾つかの数学アルゴリズムの場合のように当該技術分野において知られており、スペクトルデータとしては、潜在的な変数を含む部分最小自乗、多重直線回帰及び主成分回帰が挙げられるが、これらには限定されない。
【0039】
実施形態では、回帰モデルを生じさせる好ましい数学的方法は、米国特許第5,121,337号明細書に記載されている「条件付き主スペクトル分析(Constrained Principal Spectral Analysis)」技術の使用による。当業者であれば又、多変量解析に関する最適化のため、例えば、Martens, H.; Near, T. In Multivariate Calibration by Date Compression; Williams, P,; Norris, K. Eds.; Near Infrared Technology in the Agricultural and Food Industries; Amer. Assoc. Cereal Chemists: St. Paul; Chapter 4. Applying NIR or FT-IR spectroscopyのような文献を調べることを望む場合がある。
【0040】
実施形態では、分光法は、オンラインで実施されても良く、この場合、サンプルは、ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流から分光光度計に自動的に送られ、或いはインラインで実施されても良く、この場合、プローブが直接ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中に配置される。データは、1分足らずで利用でき、それにより、本発明で用いられた場合、特性値を迅速且つ正確に制御する能力が得られる。
【0041】
本発明の好ましい実施形態は、ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中の成分の濃度が全ての弁位置で測定される場合である。当業者には通常知られているように、分光法による測定値のランダムなノイズを減少させるには、スペクトルを繰り返し測定し、スペクトルの平均を実施するのが良い。したがって、測定値の精度を高めるため、本発明は、所与の弁位置に対応した成分の1組の濃度が、弁がその位置にある間に繰り返し行なわれた実験結果の平均値である状況を具体化している。複数回の測定は、好ましくは、流動中の動的ポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流に対して行なわれ、平均値は、弁ステップの持続時間又は弁ステップの一部分にわたる成分の平均濃度を表すようになっている。さらに、該当する場合には、一弁ステップ内における流動中の動的流を用いると、平均ではなく、弁ステップの持続時間にわたる成分の濃度のプロフィールを求めることができるということが分かる。また、適当なサンプルセル内に含まれているポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流からの静的サンプルを繰り返し測定して平均することが計画される。静的測定の結果は、弁ステップの持続時間にわたる平均値とは対照的に、弁ステップ内における一時点に特有である。
【0042】
好ましい実施形態の場合、弁ステップ内でどれほど多くの測定値を取ることができるかどうかは、分析器の速度及び回転弁のステップ時間で決まる。例えば、ステップ時間が60秒であり、分光法による測定のための分析時間が6秒である場合、弁が前進する前に最大10個のスペクトルを測定することができる。ステップ時間内で考えられる最大回数の測定により得られた精度が不十分な場合、静的サンプルを用いると共に測定の数を増大させるのが良い。しかしながら、結果的に、これらの条件下において、全ての弁位置を測定できるというわけではない。本発明の目的上、測定が必要な弁位置の数は、3つ以下である。
【0043】
成分の濃度の値が各弁ステップで測定される好ましい実施形態では、測定結果を弁の相対位置に対してプロットしてプロフィールを作成するのが良い。このようなプロフィールを作成することは必要ではないが、これにより、追加の利点が得られる。プロフィールを検査することにより、オペレータは、問題解決情報を当てにし、例えば、プロセス混乱状態があるかどうか、吸着剤が駄目になっているかどうか或いは吸着剤の水和度が正しいかどうかを判定することができる。測定された弁位置の数が好ましい数から減少しているとき、プロフィールを依然としてプロットするのが良いが、これは、有用性が低くなり、しかも得ることができる上述の方法が少なくなる。
【0044】
1つの弁サイクルについてポンプアラウンド又はプッシュアラウンド流中の成分の濃度の値をいったん集めると、適当なアルゴリズムを適用してステップ時間及び/又は液体流れの流量の所要の変化を求めて制御される特性値の所望の変化を実施することができる。適当なアルゴリズムは、通常用いられているアルゴリズムのうちのどれであっても良く、このようなアルゴリズムとしては、線形モデル、ファーストオーダー・プラス・デッドタイム(first order plus deadtime)モデル、市販の多変数コントローラ、多変量回帰、ニューラルネットワークモデル化等が挙げられる。それ自体当該技術分野において良く知られている多くの市販のプログラムが利用可能である。アルゴリズムを手動で又は好ましくはコンピュータの助けを借りて適用することができる。
【0045】
次に、ステップ時間及び液体流れ流量を所望に応じて調節する。所要の調節は、任意の組み合わせであって良い。例えば、1つの液体流れ流量だけを調節しても良く、全ての流れを調節しても良く、或いは任意の群を調節しても良い。さらに、各流れの流量に必要な方向及び調節度は、互いに異なっていても良い。例えば、1つの流量を実質的に増大させる一方で、別の流量を僅かに減少させても良い。また、流量の調節の組み合わせに伴ってステップ時間調節を行なっても良い。ステップ時間を長い時間に調節し又は短い時間に調節しても良い。極めて多くの場合、1つの変数を所要の新たな値に調節するのが良く、その結果、種々のプロセス条件を一定に保つために他の変数を変化させるのが良い。
【0046】
調節は、手動で又は自動的に実施可能である。好ましい方法は、調節を自動的に実施することである。この場合、制御手順全体を繰り返すのが良い。標的特性値を達成し又は特性値を所望の値に調節した後、制御プロセスは、特性値が許容可能な範囲から外れるまで、単に続行するのが良いが、この場合、調節は行なわれない。変形例として、プロセスを定期的にしか繰り返さなくても良く、その目的は、特性をモニタすることにある。
本発明の内容は、図1を参照すると良好に理解できる。図1は、本発明の実施形態の略図であるが、本発明を限定するものではない。当業者であれば認識されるように、開示内容全体に照らして、多くの改造例を想到できる。
【0047】
図1は、本発明の実施形態としての基本的制御構造の略図である。ポンプアラウンド分析器制御装置(Pumparound Analyzer Control)、純度制御装置(Purity Control)及び回収率制御装置(Recovery Control)は、有利には、発見的モデルに基づくコントローラであるのが良く、このようなコントローラは、(1)最終生成物純度(Final Product Purity)、(2)Parexプロセス中の多数の成分の中間レベル、(3)ユニット回収率を制御する。モデルに基づくコントローラは、当該技術分野においてそれ自体周知である標準モデルを利用したコントローラであるのが良い。これらコントローラは、プロセス中にダウンロードされる動作パラメータ、例えばL2/A(ゾーンIIの流量と吸着剤流量の比)及び供給量A/F(吸着剤/全芳香族炭素供給量の比)をParex法に出力する。このダウンロードは、Parex法における種々の流量及びタイマを変化させる。各コントローラとコントローラの出力対象の変数とのモデルに基づく関係が成り立つ。このフィードバック制御論理は、標的値及び実際のコントローラ値と制御装置の出力対象の変数の変化に基づくコントローラの値の予測値との関係を用いる。
【0048】
例えば、A/Fが標準ステップ変化方式で変化した場合、回収率は、最終的に、或る程度のダイナミックスを持って新たな値に変化する。回収率の結果を予測するためにモデルで用いられるのはA/Fにおける最終的な変化と回収率及び回収率変化のダイナミックスとの関係である。回収率の予測値と実際の値がマッチしていない場合、或いは、回収率標的が変わった場合、A/Fに対する調節は、回収率をその標的に至らせるよう行なわれる。
【0049】
また、図1に示されているように、考慮された場合に外乱を制御変数まで最小限に抑えることができるフィードフォワード変数が存在する。例えば、供給材料PXが変化する場合、ポンプアラウンド分析器コントローラは、L2/A変数を検出してこれを予測フィードフォワード方式で変化させてポンプアラウンド分析器値に対する影響を軽減する。
【0050】
モデルに基づくコントローラとコントローラが操作する変数との関係を求めるために工場における試験が用いられる。上述したように、工場が安定した状態で、ステップの変化が操作される変数(例えば、A/F)に関して行なわれ、制御変数(例えば、回収率)の応答が測定される。ステップと応答との数学的関係がモデルに基づくコントローラにおいて用いられる。工場における試験は又、モデルに基づくコントローラとフィードフォワード変数との関係を求めるためにも用いられる。工場の要求に応じて、追加のコントローラ、操作される変数及びフィードフォワード変数が存在する場合のあることが注目される。
【0051】
ポンプアラウンドにおけるトルエンは、分析器の形式に応じてEBピークを妨害する場合がある。例えば、FTIRがトルエンを「見て」これをEBとして報告する場合があり、それによりEBの報告値が増大する。P/Aモデルに基づくコントローラの読みに関する訂正がユニットへの供給材料中のトルエンに基づいて行なわれる。供給材料中のトルエンが変化した場合、この影響は、単一のゲインを介してEB読みから除去される。
【0052】
図1に記載されている方法では、或る幾つかのプロセス変数に関して制限があり、コントローラが妨害すべきではない他の制約が存在する。図1のダウンロード制御及び最適化と記載されたブロックは、ユニット制約を追跡し、これら制約を妨害するダウンロードを許可しないようにする。このブロックは、ユニットをプロセス制約のうちの1つ又は2つ以上に最適化するために使用可能である。
【0053】
制御方式で用いられる信号の多くはダウンロード制御及び最適化ブロックによって行なわれるプロセスに合わせて変化を平滑化するようフィルタリングされる。
【0054】
本発明を特定の細部及び実施形態に関して上述したが、これらは、当業者によって理解されるように、例示であり、本発明を限定するものではない。したがって、本発明は、本明細書において具体的に説明した以外の形態で実施できる。
【0055】
商標は、用いられる場合、TM(商標)記号又は登録商標記号で示されており、このことは、これら名称が、或る特定の商標権で保護可能であることを意味しており、例えば、これらは、種々の管轄区域において登録商標である場合がある。全ての特許、特許出願、試験手順(例えば、ASTM法、UL法等)及び本明細書において引用した他の文献を参照により引用し、これらの開示が本発明と不一致ではない範囲まで且つこのような組み込みが許容される全ての管轄区域に関し、これらの記載内容を本明細書の一部とする。数値的な下限及び数値的な上限が記載されている場合、任意の下限から任意の上限までの範囲が想定されている。本発明の例示の実施形態を具体的に説明したが、理解されるように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の他の改造が当業者には明らかであり、当業者であればこれらを容易に実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の床を含むと共に各々が個々の流量、ステップ時間、多数の弁位置並びにポンプアラウンド及び/又はプッシュアラウンド流を含む多数の入力及び出力流を有する擬似移動床を用いて組成上、少なくとも、溶質であるパラキシレン(PX)、オルトキシレン(OX)、メタキシレン(MX)及びエチルベンゼン(EB)を含む流れから溶質を分離する方法であって、前記方法は、前記ポンプアラウンド及び/又はプッシュアラウンド流の特性値VPAcを予測フィードフォワード方式のモデルに基づく制御装置の使用により所望の値VPAfに制御するステップと、前記溶質の回収率の特性値VRcを予測フィードフォワード方式のモデルに基づく制御装置の使用により所望の値VRfに制御するステップと、製品純度の特性値VPcを予測フィードフォワード制御方式のモデルに基づく制御装置の使用により所望の値VPfに制御するステップとを有し、前記方法は、サブステップルーチン(a)〜(d)、(c)〜(h)、(i)〜(l)をそれぞれ含む(I)、(II)、(III)のうちの少なくとも1つのステップを有し、即ち、
(I)(a)前記1つ又は2つ以上の弁サイクル内における少なくとも1つの弁位置に関する弁位置変化後の指定された時点における前記ポンプアラウンド及び/又はプッシュアラウンド流中の前記溶質のうちの少なくとも1つの現在の濃度のオンラインサンプル採取及びインラインサンプル採取のうちの少なくとも一方を含む情報からVPAcを求めるサブステップを有し、
(I)(b)VPAcとVPAfを比較するサブステップと、
(I)(c)前記プロセス中の少なくとも1つの流れの前記ステップ時間及び前記流量から選択された少なくとも1つのパラメータを所定のモデルに基づくアルゴリズムに従って調節するサブステップを有し、前記アルゴリズムは、前記現在の特性値の変化を好ましくは少なくとも1つの他のプロセス変数からのフィードフォワード行為を含む前記少なくとも1つのパラメータ及びVPAfの変化に関連付け、より好ましくは、前記少なくとも1つの他の変数は、前記PVAcの値を調整するために用いられたトルエンの濃度であり、
(I)(d)前記サブステップ(a)、前記サブステップ(b)及び前記サブステップ(c)を少なくとも1回繰り返すサブステップを有し、
(II)(e)前記プロセス中の少なくとも1つの流れ中の前記溶質のうちの少なくとも1つの現在の濃度のオンラインサンプル採取、インラインサンプル採取及び少なくとも1つの流量計のうちの少なくとも1つを含む情報からVRcを求めるサブステップを有し、
(II)(f)VRcとVRfを比較するサブステップを有し、
(II)(g)前記プロセス中の少なくとも1つの流れの前記ステップ時間及び前記流量から選択された少なくとも1つのパラメータを所定のアルゴリズムに従って調節するサブステップを有し、前記アルゴリズムは、前記現在の特性値の変化を好ましくは少なくとも1つの他のプロセス変数からのフィードフォワード行為を含む前記少なくとも1つのパラメータ及びVRfの変化に関連付け、次に、前記サブステップ(e)、前記サブステップ(f)及び前記サブステップ(g)の実施後、
(II)(h)前記サブステップ(e)、前記サブステップ(f)及び前記サブステップ(g)を少なくとも1回繰り返すサブステップを有し、
(III)(i)前記プロセス中の少なくとも1つの流れ中の前記溶質のうちの少なくとも1つの現在の濃度のオンラインサンプル採取、インラインサンプル採取及びオフラインサンプル採取のうちの少なくとも1つを含む情報からVPcを求めるサブステップを有し、
(III)(j)VPcとVPfを比較するサブステップを有し、
(III)(k)前記プロセス中の少なくとも1つの流れのVPAf、前記ステップ時間及び前記流量から選択された少なくとも1つのパラメータを所与のアルゴリズムに従って調節するサブステップを有し、前記アルゴリズムは、前記現在の特性値の変化を好ましくは少なくとも1つの他のプロセス変数からのフィードフォワード行為を含む前記少なくとも1つのパラメータ及びVPfの変化に関連付け、
(III)(l)前記サブステップ(i)、前記サブステップ(j)及び前記サブステップ(k)を少なくとも1回繰り返すサブステップを有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記サブルーチンを含む前記ステップ(I)、前記ステップ(II)及び前記ステップ(III)のうちの少なくとも2つを有する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記サブルーチンを含む前記ステップ(I)、前記ステップ(II)及び前記ステップ(III)の3つ全てを有する、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記サブルーチンを含む前記1つ又は複数の同一のステップを繰り返すステップを有する、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記溶質からパラキシレン(PX)を分離する方法である、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、Parax(商標)法である、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
プロセス制約の値は、ダウンロードコントローラによって考慮される、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセス制約は、ダウンロード相互間の最小時間及びどれほど多くのダウンロードパラメータを最適化できるかに関する限度を含む、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記ポンプアラウンド流及び/又は前記プッシュアラウンド流をGC分析器で分析するステップを有する、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ポンプアラウンド及び/又は前記プッシュアラウンド流をIR分析器で分析するステップを有する、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−528156(P2012−528156A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513082(P2012−513082)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/033088
【国際公開番号】WO2010/138271
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(599134676)エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク (301)
【Fターム(参考)】