説明

フェノール通電粒子

【課題】電子部品と基板を実装し、通電を行っても、実装時の熱あるいは圧力や、家電製品などに搭載された後の温度の時効変化による不具合を解消可能なフェノール通電粒子を提供する。
【解決手段】中心部に熱硬化プラスチック「フェノール」を主原料とした真球形状のボールを使用し、表面に通電性良好で経時変化の少ない金、銀などのメッキを施し、真球度99%以上の通電粒子とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は通電粒子の中心部分の材質に関する。
【技術背景】
【0002】
通電粒子において中心部の材質である球形微粒子材料と導電皮膜を形成する組合せに制約多く最適な組合せが無い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子実装において電子基盤と電子部品との通電を行う実装時の熱及び圧力、家電製品などに搭載された後の温度変化時効変化による不具合を解消する。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
以上の発明を解決する手段として第一の発明は、熱硬化プラスチック「フェノール」を主原料とした真球度99%以上を有する球状粒子を用い表面に導電性の良い金、銀などの金属皮膜を形成する。
【発明の効果】
【0005】
熱硬化プラスチック「フェノール」は熱により硬化反応が発生し固形化する性質があり電子機器の生産時に行われる実装時に熱及び圧力を加えて電子基盤と電子部品の接続を行うがこの際に熱及び圧力に強く良好な通電を可能とする。
それらが家電製品などに搭載された後の繰返し使用や気候変化、時効による劣化が著しく少なく家電製品の動作を安定した長寿命化する事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1で示す通り中心部に熱硬化性プラスチック「フェノール」材で作られた真球度99%の良質な真球状の物質を使用する。
これを必要とする大きさのみを分球装置で1μ〜100μ±10%の範囲で抽出する。
抽出の方法は得ようとする粒径により方法が異なるが既存の技術で行う。
通電性の無い絶縁物質である熱硬化性プラスチックにメッキを施すために球体表面をエッチング(粗す)で面積を広げニッケルを極めて薄く(10nm程度)メッキを施し通電性を持たせその後に通電性良好で経時変化の少ない金、銀などのメッキを行う。
また球体表面をエッチングする事で球体とメッキの結合を強化する。
ここで使用するニッケル、銅、半田は一般的に電子分野で使われている物を任意に選定して使用する。
通電性を得る為には他の金属でも良い。
【実施形態の効果】
【0007】
中心部に熱硬化性プラスチック「フェノール」を主原料とした真球形状のボールを使用する事で安易で大量に品質の良い通電粒子を製造出来また「図2」電子機器の製造及び使用時における熱による耐久性を確保出来る。
また電子部品の軽量化にも貢献し電子機器製品全体の重量を軽量化し希少金属を節約し電子部品と電子基盤間の安定性を得る事が出来る。
【0008】
「他の実施形態」熱硬化性プラスチックでなくても軟化温度高いプラスチックでも近しい性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
▲1▼通電粒子中心部分 ▲2▼1の表面状態
▲3▼ニッケル(Ni)層
▲4▼導電層(Au、Agなど通電性が良く、経時変化の少ない金属)
【図2】
この発明の利点を示す斜視図である。
【符号の説明】
▲1▼電子部品 ▲2▼電子基板 ▲3▼通電粒子(図1の物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェノール樹脂の球状硬化物に金メッキを施した半導体及び電子実装及びビルドアップ用、通電粒子

【図1】
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【図2】
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