説明

フォーカス調整装置

【課題】カメラを構成するレンズのフォーカス調整を行うにあたり、簡素化されたシステム構成をもとにその調整を目視で行う作業者の利便性を高めるとともに、フォーカス位置を容易に確定可能としてモアレ発生の判定精度を高める。
【解決手段】カメラの光軸に直交する面に配置される正面チャート2の中央部にモアレを発生させるために配置される明暗縞パターン21a、21bとして、チャート中心点Pを直交する座標軸X、Y上で対称の位置に当該チャート中心点から放射線状又は同心円状に短冊形状の白黒パターンを配置し、この白黒パターンのピッチを、カメラを構成するセンサの画素ピッチ及びカメラからチャートまでの距離によって変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラを構成するレンズのフォーカス調整を行うフォーカス調整装置に係り、特に、当該調整の利便性及びモアレ発生の判定精度を高めたフォーカス調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、玄関等の住戸外に設置される子機にカメラを備え、このカメラにて撮像される映像を住戸内に設置される親機のモニタへ出画させるようなインターホン・テレビドアホン装置が適用されている。このカメラにて撮像される映像は、防犯上の観点から広角で撮像可能なワイドカメラの適用が望まれており、近年では、円周魚眼や対角魚眼等の広角レンズで撮像した映像について歪み補正等の所定の画像処理を行うことが知られている。
【0003】
また、前述のワイドカメラを適用するにあたっては、その技術として、レンズに入射され光軸方向を進行する光線を、撮像画面(撮像素子)の予め決められた場所に集束させ、かつ焦点を合わせることが必要とされている。
【0004】
そこで、具体的な対処手段としては、図7(A)、(B)の各パターン図に示す楔形チャート500やEIAJ(Electronic Industries Association of Japan)規格のテストチャート600をカメラで撮像しモニタに出画しながら、当該カメラのレンズ位置をフォーカス調整する技術が開示されている。この対処手段によれば、必要なパターンを配置したテストチャートをその作業者が目視にて判断しながら、最も解像感の高い位置までレンズを移動させフォーカス調整を行っていた。
【0005】
また、他の対処手段として、レンズのフォーカス調整を行うにあたっては、周辺部分の片ボケに対する精度を向上させるために撮像画面を8×8の64個の小分割エリアに分割し、小分割エリア毎に画焦位置を測定する工程と、小分割エリア毎での画焦位置を揃えるように偏芯移動量を算出する工程と、偏芯移動量に基づきレンズを移動させることができるレンズの偏心調整方法及び装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
このレンズの偏心調整方法及び装置によれば、簡単かつ高精度にレンズの偏芯を調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−14827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、カメラを構成するレンズの形態として画角が広い例えば、円周魚眼や対角魚眼等の広角レンズを備えたワイドカメラを適用するにあたっては、そのレンズ特性により、当該レンズの周辺部との非点収差や像面湾曲の相違に基づき、最適なフォーカス位置がシフトされている。
【0009】
具体的には、図8のグラフ図に示すように、実線で示されるレンズの中央部と点線で示されるレンズの周辺部との位置の相違に基づき、そのMTF(Modulation Transfer Function)が最大となるフォーカスポイントが変化するため、当該レンズの中央部及び当該レンズの周辺部のそれぞれでバランスを得ながら、レンズのフォーカス調整を行い、例えば、同図中の正規な調整位置とされる正常範囲にレンズを固定する必要があった。
【0010】
しかしながら、背景技術に記載した図7(A)、(B)にそれぞれ示す楔形チャート500やEIAJテストチャート600を適用するにあたっては、作業者の目視手段のみで解像度の判定を行っていたため、その作業に限界があり個人差も生じ、例えば、パンフォーカスタイプの場合、中央部の被写界深度が深く、レンズ位置による解像感の劣化を判定するにあたって、これらチャート500、600の使用による判定が困難となる虞があった。
【0011】
したがって、フォーカス調整の作業者にとっては、その調整工程において、図8に示す誤った調整位置とされる異常位置にレンズを固定してしまうことで、レンズの中央部ではデフォーカスとなり、解像度の低い例えば、ぼやけた映像が撮像される虞があった。
【0012】
また、背景技術に記載した特許文献1のレンズの偏心調整方法及び装置を適用するにあたっては、小分割エリアが8×8の64個の当該エリアのようにより複数のエリアが必要され、その分割工程及び当該小分割エリア毎の演算処理にそれぞれ煩雑さを有し、システム構成が大掛かりとなっていた。
【0013】
本発明は、これらの難点を解消するためになされたもので、カメラを構成するレンズのフォーカス調整を行うにあたり、簡素化されたシステム構成をもとにその調整を目視で行う作業者の利便性を高めるとともに、フォーカス位置を容易に確定可能としてモアレ発生の判定精度を高めたフォーカス調整装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるフォーカス調整装置は、カメラの光軸に直交する面に配置される正面チャートを設け、カメラにて撮像される映像をモニタに出画させてカメラを構成するレンズのフォーカス調整を行うにあたり、正面チャートは、当該正面チャートの中央部にモアレを発生させるための明暗縞パターンが配置されるものである。
【0015】
また、本発明の第2の態様であるフォーカス調整装置は、カメラの光軸を中心とする同心円の円弧上に対向配置される一対の側面チャートを設け、カメラにて撮像される映像をモニタに出画させてカメラを構成するレンズのフォーカス調整を行うにあたり、側面チャートは、光軸に対して周辺方向で縦、横に交互に延びる短冊形状の白黒パターンが配置されるものである。
【0016】
また、本発明の第3の態様であるフォーカス調整装置は、本発明の第1の態様において、明暗縞パターンは、チャート中心点を直交する座標軸上で対称の位置に配置される偶数個のパターンで構成され、短冊形状の白黒パターンがチャート中心点から放射線状に配置されるものである。
【0017】
また、本発明の第4の態様であるフォーカス調整装置は、本発明の第1の態様において、明暗縞パターンは、チャート中心点を直交する座標軸上で対称の位置に配置される偶数個のパターンで構成され、短冊形状の白黒パターンがチャート中心点から同心円状に配置されるものである。
【0018】
また、本発明の第5の態様であるフォーカス調整装置は、本発明の第3の態様又は第4の態様において、短冊形状の白黒パターンのピッチは、カメラを構成するセンサの画素ピッチ及びカメラからチャートまでの距離により変化するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明のフォーカス調整装置によれば、カメラの光軸に直交する面に配置される正面チャートの中央部にモアレを発生させるために配置される明暗縞パターンとして、チャート中心点を直交する座標軸上で対称の位置に当該チャート中心点から放射線状又は同心円状に短冊形状の白黒パターンを配置し、この白黒パターンのピッチを、カメラを構成するセンサの画素ピッチ及びカメラからチャートまでの距離によって変化させることにより、カメラを構成するレンズの形態として例えば、画角が広いパンフォーカスタイプ等のようなワイドカメラを適用するにあたって、このレンズの合焦状態の相違に基づきモニタの出画映像のコントラストが変化するため、フォーカス位置の確定が容易となるように、出画映像の中央部に発生するモアレの強弱レベルの判定が高精度で容易となり、簡素なシステム構成による目視作業によってフォーカス調整が可能であることから、作業者の作業負担も軽減されて利便性が高められる。
【0020】
また、本発明のフォーカス調整装置によれば、カメラの光軸を中心とする同心円の円弧上に対向配置される一対の側面チャートとして、光軸に対して周辺方向で縦、横に交互に延びる短冊形状の白黒パターンを配置することにより、カメラを構成するレンズの形態として画角が広いパンフォーカスタイプ等のようなワイドカメラを適用する場合、正面チャートのみではチャートが大きくなることやカメラからの光学的な距離が長くなることに起因して解像度の判定が困難とされることを容易に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1(A)は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置の具体的な構成として、当該装置を上方から見たシステム説明図である。また、図1(B)は、図1(A)の構成部である正面チャートをカメラ側から見た正面図である。
【図2】図2(A)、(B)はそれぞれ、本発明の実施例によるフォーカス調整装置において、正面チャートの具体的な形状例を説明するためのパターン図である。
【図3】図3は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置において、明暗縞パターンの一例を示すパターン図である。
【図4】図4は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置において、側面パターンの一例を示すパターンである。
【図5】図5(A)は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置におけるモニタの出画映像として、正面チャート全体を撮像するにあたっての出画例を示す広角画像図である。また、図5(B)は、図5(A)の出画映像の要部として、(第1の)明暗縞パターンを示す拡大画像図である。
【図6】図6(A)は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置におけるモニタの出画映像として、正面チャート全体を撮像するにあたっての出画例を示す広角画像図である。また、図6(B)は、図6(A)の出画映像の要部として、(第2の)明暗縞パターンを示す拡大画像図である。
【図7】図7(A)、(B)はそれぞれ、従来例のフォーカス調整装置として、カメラにて撮像させる楔形テストチャート、EIAJ規格のテストチャートの一例を示すパターン図である。
【図8】図8は、従来例のフォーカス調整装置において参照されるフォーカスシフト量及びMTF値の関係を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明のフォーカス調整装置を適用した最良の実施の形態例について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1(A)は、本発明の実施例によるフォーカス調整装置の具体的な構成として、当該装置を上方から見たシステム説明図である。このフォーカス調整装置は、カメラ1と、カメラ1の光軸Zに直交する面に配置される正面チャート2と、正面チャート2の印刷面2aであってカメラ1側へ光軸Lを中心とする同心円の円弧上に対向配置され、当該正面チャートの明るさを確保するための一対の透明板3、3と、透明板3、3の内周面側に貼り付けられる一対の側面チャート4、4と、カメラ1にて撮像される映像を出画するためのモニタ5と、モニタ5の出画映像を確認した作業者によりフォーカス調整操作が行われる操作部6と、操作部6の操作を検出してカメラ1を構成するレンズ10のフォーカス調整を行うための制御部7とが設けられている。また、図1(B)は、側面チャート4、4がその内周面側に貼り付けられる透明板3、3が配置された正面チャート2をカメラ1側から見た正面図である。
【0024】
なお、側面チャート4、4は、カメラ1を構成するレンズ10の形態として画角θが広いパンフォーカスタイプ等のようなワイドカメラを適用するにあたって、正面チャート2のみではチャートが大きくなることや、カメラ1からの光学的な距離が長くなることに起因して、解像度の判定が困難とされることを回避するために設けられるものである。
【0025】
次に、正面チャート2の具体的な形状を説明するにあたり、その第1、第2の各形状として図2(A)、(B)の各パターン図に示すように、チャート中心点Pを中心とするその中央部には、レンズ10の中央部で映像の撮像を行うための楔形テストチャート20が配置されている。また、正面チャート2におけるチャート対角線の長さが「D」であるとき、チャート中心点Pを直交する座標軸X、Y上の対称の位置であって、当該チャート中心点から「0.05×D」の位置には、モアレを発生させるための明暗縞パターン(以下、第1、第2の各明暗縞パターンという。)21a、21bがそれぞれ配置されており、この第1、第2の各明暗縞パターン21a、21bは、偶数個、ここでは、4個の当該パターンで構成されている。さらに、前述と同様、正面チャート2におけるチャート対角線の長さが「D」であるとき、チャート中心点Pを直交する座標軸X、Y上の対称の位置であって、当該チャート中心点から「0.25×D」の位置のように第1、第2の各明暗縞パターン21a、21bの外周辺部には、レンズ10の周辺部で映像の撮像を行うための解像度パターン22が配置されており、この解像度パターン22は、明暗縞パターン21a、21bが有するパターン数に対応した4個の当該パターンで構成されている。
【0026】
また、第1の明暗縞パターン21aを構成する4個の当該パターンはそれぞれ、図2(A)に示すように、図3のパターン図に示す短冊形状の白黒パターン210(210、210、210、210)がチャート中心点Pから放射線状に配置されている。一方、第2の明暗縞パターン21bを構成する4個の当該パターンはそれぞれ、図2(B)に示すように、同様な短冊形状の白黒パターン210(210、210、210、210)がチャート中心点Pから同心円状に配置されている。
【0027】
なお、図3に示す短冊形状の白黒パターン210(210、210、210、210)は、暗部210aと明部210bとが同一の間隔で交互に繰り返した縦縞パターンとなっている。具体的な印刷色の要素としては、暗部210aが黒色100%、明部210bが白色100%で形成されており、そのピッチは、図1(A)に示すカメラ1を構成するセンサ(図示せず。)の画素ピッチ及び当該カメラから正面チャート2までの距離によって変化するものである。
【0028】
また、解像度パターン22を構成する4個の当該パターンはそれぞれ、その形状として、チャート中心点Pに対して外周辺の方向に90°回転される一対の短冊形状の白黒パターン22a、22b(22a、22b、22a、22b、22a、22b、22a、22b)が配置されている。
【0029】
さらに、側面チャート4、4はそれぞれ、その形状として図4の説明図に示すように、図1(A)に示すカメラ1の光軸Zに対して周辺方向で縦、横に交互に伸びる短冊形状であり、レンズ10の周辺部より外側の外周部で映像の撮像を行うための白黒パターン40が複数個(40、40、40、・・・40)、正面チャート2の明るさを確保する透明板3、3の面積に対応させて任意の列、並べて配置されている。ここでは、前述の縦、横に交互に伸びるパターン列として、4列L1、L2、L3、L4が適用されており、短冊形状の白黒パターン40(40、40、40、・・・40)は、当該パターン列毎で縦方向においても縦、横に交互に配置されているものとする。
【0030】
このように構成された本発明の実施例によるフォーカス調整装置において、以下、具体的な動作、すなわち、カメラ1を構成するレンズ10のフォーカス調整動作について説明する。
【0031】
最初に、一般的にカメラ1で発生するモアレは、細かい明暗縞を撮像したときに発生するものであって、このモアレは、映像のコントラストが大きくなるほど強く表れる。言い換えれば、レンズ10の合焦状態の相違に基づきコントラストが変化するため、モアレの強弱レベルを調整することがレンズ10のフォーカス調整を実行することになる。
【0032】
この性質を利用するにあたり、第1の動作として、図2(A)に示す第1の明暗縞パターン21aが正面チャート2に配置されているとき、図1(A)に示すカメラ1にて撮像される映像をモニタ5に出画させると、このモニタ5には、図5(A)、(B)の各画像図に示す映像が出画されることになる。なお、図5(A)は、正面チャート2全体を撮像するにあたっての出画例を示す広角画像図であり、図5(B)は、図5(A)の出画映像の要部として、第1の明暗縞パターン21aの拡大画像図である。
【0033】
ここで、正面チャート2に配置されている第1の明暗縞パターン21aは、図3に示すような縦縞パターンであったが、図1(A)に示すカメラ1を構成するレンズ10の合焦状態におけるモニタ5の出画映像は、図5(B)に示すような横縞パターンとなりモアレが発生するため、このモアレの判定を高精度で確認可能な作業者にとっては、図5(A)に示す側面チャート4、4に配置された明暗縞パターン40(40、40、40、・・・40)の残像感と前述のモアレの強弱レベルとのバランスを得るように操作部6を使用してフォーカス調整操作を行うことができ、この操作を検出した制御部7の制御により、レンズ10のフォーカス調整が高精度で実行される。
【0034】
次に、第2の動作として、図2(B)に示す第2の明暗縞パターン21bが正面チャート2に配置されているとき、図1(A)に示すカメラ1にて撮像される映像をモニタ5に出画させると、このモニタ5には、図6(A)、(B)の各画像図に示す映像が出画されることになる。なお、図6(A)は、正面チャート2全体を撮像するにあたっての出画例を示す広角画像図であり、図6(B)は、図6(A)の出画映像の要部として、第2の明暗縞パターン21bの拡大画像図である。
【0035】
ここで、正面チャート2に配置されている第2の明暗縞パターン21bは、図3に示すように縦縞パターンであったが、図1(A)に示すカメラ1を構成するレンズ10の合焦状態におけるモニタ5の出画映像は、図6(B)に示すような横縞パターンとなりモアレが発生するため、このモアレの判定を高精度で確認可能な作業者にとっては、図6(A)に示す側面チャート4、4に配置された明暗縞パターン40(40、40、40、・・・40)の残像感と前述のモアレの強弱レベルとのバランスを得るように操作部6を使用してフォーカス調整操作を行うことができ、この操作を検出した制御部7の制御により、レンズ10の中央部のフォーカス調整が高精度で実行される。
【0036】
前述までの説明から明らかなように、本発明の実施例によれば、カメラ1を構成するレンズ10の形態として例えば、画角が広いパンフォーカスタイプ等のようなワイドカメラを適用するにあたって、レンズ10の合焦状態の相違に基づきモニタ5の出画映像のコントラストが変化するため、フォーカス位置の確定が容易となるように、出画映像の中央部に発生するモアレの強弱レベルの判定が高精度で容易となり、簡素なシステム構成による目視作業によってフォーカス調整が可能であることから、作業者の作業負担も軽減されて利便性が高められる。また、正面チャート2のみではチャートが大きくなることやカメラ1からの光学的な距離が長くなることに起因して解像度の判定が困難とされることを容易に回避できる。
【0037】
本発明のフォーカス調整装置においては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、これらの形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成の当該装置であっても採用できるということはいうまでもないことである。
【0038】
具体的に、本発明の実施例によれば、第1、第2の各明暗縞パターン21a、21bの個数として4個の当該パターンを適用したが、この個数に限定されるものではない。例えば、偶数個であれば、任意の個数で設けることができる。
【符号の説明】
【0039】
1……カメラ
10……レンズ
Z……光軸
2……正面チャート
P……チャート中心点
21a、21b……第1、第2の各明暗縞パターン
210……短冊形状の白黒パターン
4、4……側面チャート
40……短冊形状の白黒パターン
5……モニタ
X、Y……座標軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ(1)の光軸(Z)に直交する面に配置される正面チャート(2)を設け、前記カメラにて撮像される映像をモニタ(5)に出画させて前記カメラを構成するレンズ(10)のフォーカス調整を行うにあたり、
前記正面チャートは、当該正面チャートの中央部にモアレを発生させるための明暗縞パターン(21a、21b)が配置されることを特徴とするフォーカス調整装置。
【請求項2】
カメラ(1)の光軸(Z)を中心とする同心円の円弧上に対向配置される一対の側面チャート(4、4)を設け、前記カメラにて撮像される映像をモニタ(5)に出画させて前記カメラを構成するレンズ(10)のフォーカス調整を行うにあたり、
前記側面チャートは、前記光軸に対して周辺方向で縦、横に交互に延びる短冊形状の白黒パターン(40)が配置されることを特徴とするフォーカス調整装置。
【請求項3】
前記明暗縞パターンは、チャート中心点(P)を直交する座標軸(X、Y)上で対称の位置に配置される偶数個のパターンで構成され、短冊形状の白黒パターン(210)が前記チャート中心点から放射線状に配置されることを特徴とする請求項1記載のフォーカス調整装置。
【請求項4】
前記明暗縞パターンは、チャート中心点(P)を直交する座標軸(X、Y)上で対称の位置に配置される偶数個のパターンで構成され、短冊形状の白黒パターン(210)が前記チャート中心点から同心円状に配置されることを特徴とする請求項1記載のフォーカス調整装置。
【請求項5】
前記短冊形状の白黒パターンのピッチは、前記カメラを構成するセンサの画素ピッチ及び前記カメラから前記チャートまでの距離により変化することを特徴とする請求項3又は請求項4記載のフォーカス調整装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−256471(P2010−256471A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104017(P2009−104017)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】