説明

フライヤーで使用される食用油の濾過装置及びその濾過装置に用いる濾紙

【目的】必要な部品を省略してコストを抑え、濾紙交換時における食用油へのろ剤混入を防ぎ、食用油が熱い状態でもろ剤を載せた濾紙を安全で速やかに交換できるフライヤーで使用される食用油の濾過装置及びその濾過装置に用いる濾紙を提供する。
【解決手段】濾紙18は、使用時にろ剤60を収容する容器状の本体部22と容器状の本体部22と一連に形成した耳部24とから成る。濾紙18の本体部22はフィルタータンク46の内部に収納し、フィルタータンク46に取付ける際に本体部22の上部をフィルタータンク46の上縁を越えて外部に至る折り曲げ部30を形成する。その折り曲げ部30とフィルタータンク46の上部とフィルタータンク46内の本体部22の上部とを固定手段32で固定する。濾紙18の交換は、固定手段32及び漉し網20を外し、耳部24を持ち上げることで食用油が熱い状態でも濾紙18をフィルタータンク46から取り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライヤーで使用される食用油を濾過するための濾過装置とその濾過装置に用いる濾紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、フライヤーと呼ばれる揚げ物用調理器具が、レストランやスーパーマーケットや揚げ物専門店の調理場等で使用されている。フライヤーを使用して揚げ物をすると、食用油に揚げ物の揚げカス等が混入するが、大粒の揚げカス等は漉し網で漉して除去していた。一方、食用油は、揚げ物の数が増加するに伴って酸価が進行して徐々に劣化する。食用油の劣化によって、食品の味が落ちる不具合があったり、食用油に重金属等の不純物も含まれるようになって、お客様の健康に影響を及ぼす不具合があったりする。この不具合を解消するものとして、酸価された食用油を還元すると共に、食用油から重金属等の不純物を除去するための粉状のろ剤(酸価抑制剤即ち吸着還元剤)が従来から使用されている。
【0003】
粉状のろ剤は、濾過装置の内部に備えられる濾紙の上に敷き詰められ、食用油を粉状のろ剤に通すことで、ろ剤によって食用油を還元すると共に不純物を食用油から除去する。また、濾紙は、漉し網で漉すことができなかった細かい揚げカス等を除去している。食用油から大小の揚げカス等を除去し、食用油を還元すると共に不純物を除去して再生した食用油は、再びフライヤーに戻して使用する。このように、食用油をフライヤーと濾過装置との間で循環して使用することで、食用油を長く使用することが可能となる発明が、特許文献1に提案されている。
【0004】
ここで、特許文献1の濾過装置を図5に基づいて説明する。濾過装置40は、フライヤーから下方へ落下排出される食用油を濾過するための濾過構造体42と、その濾過構造体42で濾過された食用油を外部に取り出すための油取出し装置44とから成る。油取出し装置44は、濾過構造体42を内部に収容するためのフィルタータンク46を有する。油取出し装置44は、濾過構造体42で濾過された食用油をフライヤーに戻すためのポンプ手段(図示せず)を備えるものである。油取出し装置44には、戻しパイプ48が着脱自在に取付けられ、その戻しパイプ48を介して再生された食用油がフライヤーに戻される。
【0005】
フィルタータンク46内に収納される濾過構造体42は、複数の部材を重ね合わせて構成されるものであり、下方から上方に向けて順に(先にフィルタータンク46内に収容するものから順に)、濾布50、金属製の網体52、濾紙54、濾紙押え56、漉し網58が配置される。濾過構造体42の最下位に備えられる濾布50は、濾紙54の上に保持する粉状のろ剤(後述する)が食用油に混ざるのを阻止するためのものである。金属製の網体52は、その上方に備えられる剛性のない濾紙54を下方から支持するためのものである。濾紙54は、食用油を再生するための粉末状のろ剤60をその上に敷き詰めるためのものである。このろ剤60は、オイルパンで使用された食用油を再生(酸価を還元する)して、食用油を再び使用できるようにするものである。濾紙押え56は、ろ剤60を敷き詰めた濾紙54を上方から押さえるものである。漉し網58は、フライヤーから濾過装置40に向けて落下する食用油の中に含まれる大粒の揚げカス等を漉し取るためのものである。漉し網58は前後の両側にフック62が備えられており、そのフック62を油取出し装置44のフィルタータンク46の開口部の上縁にひっかけることで、フィルタータンク46に取付けるものである。
【0006】
この濾過装置40では、フライヤーから下方に向けて落下排出される食用油から、先ず、漉し網58で大粒の揚げかす等を除去する。大粒の揚げかす等が除去された食用油は濾紙54の上に敷き詰められたろ剤60に接触して、ろ剤60によって食用油は還元されると共に不純物が除去されて、新品の食用油に近い状態に再生される。その再生された食用油は油取出し装置44から、戻しパイプ48を経由してフライヤーに移送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−296295
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、濾紙54はフィルタータンク46等に固定されることは無く、その上下の部材に挟まれた状態でフィルタータンク46内に入れられる。濾紙54がフィルタータンク46内で移動しないため(ろ剤60が濾紙54の上からこぼれ落ちないようにするために)に、濾布50、網体52、濾紙54、濾紙押え56の外形形状は、フィルタータンク46の内壁の形状に合致した大きさや形状に設定される。このため、濾紙54は網体52の上に単に載せられ、ろ剤60を敷き詰めた濾紙54の上から濾紙54を下方に押える濾紙押え56が単に載せられていた。
【0009】
ろ剤60は食品添加物であるため体内に摂取しても問題はないが、食用油の中にろ剤60混じり込むことが好ましくないものである。このため、濾紙54の交換時に、気をつけて作業をするが、ろ剤60が粉状のものであるので、どうしても濾紙54の周りからろ剤60が漏れ、濾布50でも完全にろ剤60が食用油の中に入るのを防ぐことができないという不具合があった。また、フィルタータンク46内の食用油の温度が充分下がってからのろ剤60と濾紙54の交換作業ができる場合は良いが、食用油の温度が充分下がる前に交換作業を行わなければならない場合があり、そのような場合には濾紙54やろ剤60を交換する人が高温の食用油によって作業をする者が火傷をする危険性があった。更に、フィルタータンク46は、大小幾つかの種類があるが、フィルタータンク46の大きさに合わせて、外形の大きさの異なる数種類の濾布50と網体52と濾紙54と濾紙押え56とを準備しなければならず、コストがかかるものであった。
【0010】
本発明は、濾紙の交換作業を容易にし、かつ従来必要とした部品を省略してコストを低減し、更にフィルタータンクの大小に拘わらず共通部品を使用してコストを低減することができるフライヤーで使用される食用油の濾過装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
本発明は更に、濾紙の交換時に、ろ剤が食用油の中に入り込むことを防ぎ、食用油が充分冷めない状態でも安全で速やかに交換を行うことができるフライヤーで使用される食用油の濾過装置に用いる濾紙を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係わる食用油の濾過装置は、フライヤーから排出される食用油を通過させるフィルタータンクと、前記フィルタータンク内で食用油を濾過するためのろ剤並びにそのろ剤を保持するための濾紙と、を備える濾過装置において、前記濾紙を前記ろ剤を内部に収容するための容器状の本体部と前記容器状の本体部に取付けられる2個以上の耳部とから構成し、前記容器状の本体部を前記フィルタータンク内に収容し、前記本体部と前記フィルタータンクとを固定手段で固定することを特徴とするものである。本発明は、前記本体部の上部を前記フィルタータンクの上端を乗り越えて前記フィルタータンクの外側に折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部を前記本体部と前記フィルタータンクと共に、前記固定手段で固定することを特徴とするものである。本発明は、前記ろ剤を収用した前記濾紙を交換する際に、前記フィルタータンクや前記本体部から前記固定手段を外し、前記濾紙の前記耳部で容器状の本体部の開口部を縛ることで前記ろ剤が前記本体部の内部から外部へこぼれ出ないようにすることを特徴とするものである。本発明は、前記2個以上の耳部が、前記本体部の中心位置を中心とする対角線方向に配置される一対以上の偶数の耳部から成ることを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係わる食用油の濾過装置の装置に用いる濾紙は、フライヤーから排出される食用油を収容するフィルタータンクを備える濾過装置に取付ける濾紙であって、ろ剤を内部に収容するための容器状の本体部と、前記容器状の本体部に取付けられる2個以上の耳部とから成り、その交換時に前記耳部を互いに縛ることで前記本体部の内部に収容したろ剤を前記本体部の内部からこぼれ出ないようにすることを特徴とするものである。本発明は、前記2個以上の耳部が、前記本体部の中心位置を中心とする対角線方向に配置される一対以上の偶数の耳部から成ることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係わる食用油の濾過装置は、濾紙を容器状とし、その容器状の濾紙の内部にろ剤を収容し、その容器状の濾紙をフィルタータンクに固定手段で着脱自在に取付けるようにしたものである。濾紙を容器状として、その容器状の濾紙の内部にろ剤を収容したので、濾紙からろ剤が漏れ出ることはなくなり、従来必要とした濾紙より下方位置において漏れ出たろ剤を捕捉するための濾布を省略することができる。また、濾紙を容器状としたことから、濾紙の上部から濾紙を押える濾紙押えを設ける必要が無くなる。よって、従来必要とした、濾紙の下方の濾布と濾紙の上方の濾紙押えを省略することができるので、従来のものと比べて、濾紙の着脱を容易に行うことができ、しかもコストダウンを図ることができる。
【0015】
フィルタータンクには大小幾つかの大きさの種類があるが、従来は、フィルタータンクの大きさに合わせて、外形の大きさの異なる濾布、網体、濾紙、濾紙押え、漉し網を準備しなければならなかった。これに対して、本発明の濾過装置は、変形可能な濾紙を容器状とし、その容器状の濾紙をフィルタータンクに固定手段で着脱自在に固定するようにしたものである。このため、濾紙を一番大きなフィルタータンクに応用できる大きさとすれば、それより小さなフィルタータンクにも同一の濾紙を使用することができる。同一の濾紙を全ての大きさのフィルタータンクに適用できるようにしたことから、網体も漉し網も大きさの制限が無くなり、どのような大きさのフィルタータンクにでも、共通した網体や漉し網を使用することができ、従来のようなフィルタータンクの大きさに合致したものを使用するものと比べて、大幅なコストダウンを図ることができる。
【0016】
本発明に係わる食用油の濾過装置に用いる濾紙は、内部にろ剤を収容するための容器状(袋状)の形状の本体部と、ろ剤を本体部の内部から外側に出ないように本体部の開口部を縛るためのものであって本体部に接続形成した2個またはそれ以上の耳部とから成るものである。容器状の本体部にろ剤を収容したので、ろ剤が本体部から漏れ出ることはない。よって、食用油にろ剤が入り込むという不具合を無くすことができる。一方、ろ剤を収容した濾紙を交換する際に、耳部で風呂敷を縛るように本体部の開口部を閉じることができ、交換時においてもろ剤を濾紙の内部から外部にこぼれ出ること防止できる。濾紙に設けられる複数対の耳部は、フィルタータンクの外部に折り曲げられて備えられることが可能であるので、濾紙の耳部は食用油に触れないようにすることができる。従って、油の温度が高い時でも、ろ剤を収容した濾紙をろ剤が漏れ出ないように耳部で縛り、その耳部を持って濾紙を油受けフィルタータンクから容易に取り出して捨てることができる。よって、ろ剤を収容した濾紙の交換作業時間を短縮し、作業者に火傷の危険性が及ぶのを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るフライヤーで使用される食用油の濾過装置の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】図1の濾過装置の組み立てた状態の要部断面図である。
【図3】図1の濾過装置をフライヤーの下方に装着する状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に用いる濾紙を縛る状態を示す斜視図である。
【図5】従来のフライヤーで使用される食用油の濾過装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るフライヤーで使用される食用油の濾過装置の一実施例を示す分解斜視図、図2は図1の濾過装置の組み立てた状態の要部断面図、図3は図1の濾過装置をフライヤーの下方に装着する状態を示す斜視図、図4は本発明に用いる濾紙を縛る状態を示す斜視図である。図1乃至図3において、図5と同一符号は同一部材を示す。図1に示すように、本発明の濾過装置10は、フライヤー12(図3)から下方に落下する食用油を濾過する濾過構造体14と、その濾過構造体14で濾過された食用油を外部に取り出すための油取出し装置44とから成る。油取出し装置44は、濾過構造体14を内部に収容するためのフィルタータンク46を有する。油取出し装置44は、濾過構造体14で濾過された食用油をフライヤーに戻すための循環手段(図示せず)を備えるものであるが、その食用油をそのまま外部に排出するためのものであっても良い。濾過構造体14は、下方から上方に向けて順に(先にフィルタータンク46内に収容するものから順に)、金属製の網体16、濾紙18、漉し網20を有する。金属製の網体16は、その上方の剛性のない濾紙18の下方を支持するためのもので、多数の上下方向の隙間を形成したものである。網体16に多数の隙間を形成するのは、濾紙18の底面が接合しても濾紙18からの食用油の濾過速度が遅くなるのを防ぐためである。
【0019】
濾紙18は、使用時に容器状(袋状)となる本体部22と、容器状の本体部22と連続して形成する耳部24とから成り、フィルタータンク46に取付けられるものである。本体部22と耳部24とは1枚のシートを折り曲げて形成されることが望ましい。濾紙18は厚みが約0.3mmのものであり、柔軟で形状可変可能な素材を使用する。容器状の本体部22は、その内部にろ剤60(酸価抑制剤即ち吸着還元剤)を保持収容するためのものである。耳部24は、一対のものを1箇所以上で縛ることによって本体部22の開口部を閉じて本体部22からろ剤60を漏れ出さないようにする役割と、濾紙18をフィルタータンク46から取り外す際に本体部22を持ち上げる取っ手の役割とを果たすためのものである。フィルタータンク46が例えば矩形の立方体形状の場合には、本体部22の側面形状は、フィルタータンク46の側面形状に合わせて形成され、本体部22は、1つの底部26と4つの側面部28とから形成される。なお、本体部22の形状や構造はこれに限るものではない。
【0020】
濾紙18に形成される耳部24は、容器状の本体部22の中心位置を中心とする対角線方向に一対(2個)の耳部24を1箇所以上備えるようにする。図1に示すように、濾紙18に形成される耳部24は、異なる対角線方向に一対(2個)の耳部24を2箇所の合計4個設けるのが望ましいが、2個以上偶数個の耳部24を設けても良い。本体部22は、その内部にろ剤60を収容した状態ではろ剤60がこぼれ出ない形状や大きさとし、2個以上の偶数個の耳部24は、耳部24を互いに対に結び合わせた際に、ろ剤が本体部22の内部から漏れ出ないような形状や大きさに設定する。フィルタータンク46の大きさは、大小複数の種類のものがあるが、濾紙18は全ての種類のフィルタータンク46に適用できる大きさに設定する。
【0021】
次に、濾紙18をフィルタータンク46に固定する手順について説明する。図1に示すようにフィルタータンク46が矩形の立方体の場合、濾紙18の本体部22を1つの底部26と4つの側面部28とから成る矩形の立方体とし(図1の濾紙18の本体部22を図1のフィルタータンク46の大きさに合致した形状に折り曲げる)、本体部22の側面部28の上部をフィルタータンク46の上縁の外側に折り曲げて折り曲げ部30とする(図2)。その折り曲げ部30を形成した状態を保ったまま、折り曲げ部24とフィルタータンク46とフィルタータンク46の内側に位置する本体部22の側面部28とを、例えば断面U字形のセットブラケット(固定手段)32(図1及び図2参照)で挟持固定する。この固定手段32によって、濾紙18の本体部22はフィルタータンク46に固定される。なお、フィルタータンク46とフィルタータンク46の内側に位置する本体部22だけを固定するよりも、折り曲げ部24も含めて固定手段32及び漉し網20で固定する方が、固定状態が強くなる。
【0022】
濾紙18の本体部22をフィルタータンク46に固定した状態では、濾紙18の耳部24は、折り曲げ部24と同様に、フィルタータンク46の外側に折り曲げる。これによって、耳部24は食用油に触れない位置に配置される。
【0023】
濾紙18をフィルタータンク46に固定した後、ろ剤60を内部に収容した袋34を開封して、袋34からろ剤60を濾紙18の容器状の本体部22の内部に均等に敷き詰める。濾紙18の本体部22の内部にろ剤60を敷き詰めた後、濾紙18(ろ剤60)の上方に漉し網20を置く。この漉し網20は、そのフック20aをフィルタータンク46の上縁に引っ掛ける。漉し網20を濾紙18内のろ剤60の上に配置した後、漉し網20にフライヤーからの食用油を通過させ、食用油に含まれる大粒の揚げカス等を漉し網20で除去する。漉し網20を通った食用油は、その後、濾紙18の本体部22内に収容したろ剤60に接触し、そのろ剤60によって食用油は還元再生されると共に不純物も除去される。ろ剤60と濾紙18で再生された食用油は、油取出し装置44から戻しパイプ48(図5)を経由してフライヤー12に戻される。
【0024】
ろ剤60と共に濾紙18を交換する場合には、固定手段32及び漉し網20を外すことで、濾紙18はフィルタータンク46から自由に離れる状態となる。食用油と接触しない状態の対角線状にある一対の耳部24を持って風呂敷を縛るように互いに縛ることで、濾紙18の本体部22の開口部が閉じられ、本体部22の内部から外部へろ剤60が漏れださないようにする。その後、耳部24を縛った状態の濾紙18を、耳部24を持ってフィルタータンク46から外して捨てることができる。耳部24は食用油と接触しない状態に保たれていたので、食用油が熱い状態でも、火傷の危険性が無く、濾紙18の交換作業が容易である。濾紙18を容器状にしたので、ろ剤60で食用油を濾過する際にも濾紙18を捨てる際にも、容器状の濾紙18からろ剤60が漏れ出ることはないので、食用油内にろ剤60が混合することはない。よって、ろ剤60が漏れ出ることによるフィルタータンク46の清掃作業を省略することができる。
【符号の説明】
【0025】
10 濾過装置
12 フライヤー
14 濾過構造体
18 濾紙
22 本体部
24 耳部
28 側面部
30 折り曲げ部
32 固定手段
46 フィルタータンク
60 ろ剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フライヤーから排出される食用油を通過させるフィルタータンクと、前記フィルタータンク内で食用油を濾過するためのろ剤並びにそのろ剤を保持するための濾紙と、を備える濾過装置において、前記濾紙を前記ろ剤を内部に収容するための容器状の本体部と前記容器状の本体部に取付けられる2個以上の耳部とから構成し、前記容器状の本体部を前記フィルタータンク内に収容し、前記本体部と前記フィルタータンクとを固定手段で固定することを特徴とするフライヤーで使用される食用油の濾過装置。
【請求項2】
前記本体部の上部を前記フィルタータンクの上端を乗り越えて前記フィルタータンクの外側に折り返して折り返し部を形成し、前記折り返し部を前記本体部と前記フィルタータンクと共に、前記固定手段で固定することを特徴とする請求項1記載のフライヤーで使用される食用油の濾過装置。
【請求項3】
前記ろ剤を収用した前記濾紙を交換する際に、前記フィルタータンクや前記本体部から前記固定手段を外し、前記濾紙の前記耳部で容器状の本体部の開口部を縛ることで前記ろ剤が前記本体部の内部から外部へこぼれ出ないようにすることを特徴とする請求項1または2記載のフライヤーで使用される食用油の濾過装置。
【請求項4】
前記2個以上の耳部が、前記本体部の中心位置を中心とする対角線方向に配置される一対以上の偶数の耳部から成ることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1項記載のフライヤーで使用される食用油の濾過装置。
【請求項5】
フライヤーから排出される食用油を収容するフィルタータンクを備える濾過装置に取付ける濾紙であって、ろ剤を内部に収容するための容器状の本体部と、前記容器状の本体部に取付けられる2個以上の耳部とから成り、その交換時に前記耳部を互いに縛ることで前記本体部の内部に収容したろ剤を前記本体部の内部からこぼれ出ないようにすることを特徴とするフライヤーで使用される食用油の濾過装置に用いる濾紙。
【請求項6】
前記2個以上の耳部が、前記本体部の中心位置を中心とする対角線方向に配置される一対以上の偶数の耳部から成ることを特徴とする請求項5記載のフライヤーで使用される食用油の濾過装置に用いる濾紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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