説明

フラット基板の表面改質方法及び装置

本発明は一般的に、とりわけフラット基板の被覆のごとき、片側湿式の化学的表面改質に関する。特に本発明は、ガラス、金属またはプラスチックからなる薄膜太陽電池もしくはモジュールの生産時に、硫化カドミウムや硫化亜鉛などの金属化合物で基板を被覆する方法並びに装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に基板表面の片側湿式の化学的改質に関し、特にフラット基板の片側湿式の化学的改質被覆(コーティング)に関する。さらに詳しく言えば本発明は、ガラス、金属またはプラスチックからなる薄膜太陽電池もしくはモジュールの生産時に、硫化カドミウムや硫化亜鉛などの金属化合物で基板を被覆する方法並びに装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フラット表面の被覆に関しては、多くの異なる方法及び装置が当該分野で周知であり、それらの方法及び装置のうちどれを選択するかは主に、所望する被覆の種類及び厚さ、並びに被覆すべき基板の組成または構造に依存する。例えば、電流印加の析出と電流非印加(電流フリー)の析出、蒸気被着(蒸着)と液体被着、さらには高温処理と低温処理を、区別して用いることができる。特に太陽電池の生産においては、ほとんどの場合、電池に必要な安定度と所望の特性を与えるため、ガラス板などのキャリア(担持)基板つまり基板に数種類の被覆が施される。特に期待されているのは、高い光吸収度において優れたいわゆるCIS層を用いた方法である。この方法では、まず、ほとんどの場合層厚0.5−1μm
のモリブデン(Mo)からなる背面接点(バックコンタクト)、続いて1−2μmの銅-インジウム-硫化物、銅-インジウム-二セレン化物、銅-ガリウム-硫化物、または銅-ガリウム-二セレン化物(一般に CI(G)S(Se)と称する)からなる薄層が基板の片側面上に施される。このしかるべく改質された基板面が引き続く工程において、硫化カドミウム(CdS)や硫化亜鉛(ZnS)などによる、いわゆる硫化緩衝層で被覆される。出発物質としては通常、カドミウムや亜鉛の硫酸塩や酢酸塩などの、カドミウムや亜鉛を含む化合物及び塩が用いられる。そのような硫酸塩や酢酸塩は例えば、チオ尿素(THS、CHS)及びアンモニアゴム(NHOH)で、これらは別々に保存され、被覆の直前に所望の関係で混合される。被覆によって得られ、一般的には30−90nm、特には30−60nmの厚さを有するCdSまたはZnSの薄層は、最適な効率を得るため、その前に被着されたCI(G)S(Se)に堅固に接着し、且つその構造においてできる限り一様にすべきである。被覆する基板は典型的には、長さ1,200mm、幅600mm、及び厚さ3mmを有する一方、被覆全体はナノメータからミクロメータの領域の厚さに過ぎない。但し今後は、コスト最適化のため、さらに大きいサイズの基板が望まれている。
【0003】
基板の表面に対するCdSまたはZnSの有効な被着(析出)は、それぞれほぼ室温もしくは30°Cとほぼ95°Cとの間の一定の温度範囲内でのみ行えることが知られている。そのため、処理槽を用いた湿式の化学的被覆技術を適用する場合、被覆にリスクをもたらしたり、液体の消費量を増加させたり、洗浄(クリーニング)などその後の追加の処理工程を伴う当該分野で報告されている望ましくない反応(つまりコロイドの形成)が生じるほど液浴の温度が上昇しないようにしながら、所望の被着をトリガーするのに必要なほぼ20°C―30°Cの最低温度に達するように、浴内の液体温度が全体及び処理する表面を含む領域において適確に制御されるべく注意を払わなければならない。この問題に対処するため、当該分野では、例えば被覆すべき基板面側を被覆浴内には搬送せず、手動または自動により液体で湿らせる代替策が開発されてきた。最大限一様で、反応をサポートする温度を発生するために、基板は例えば、被覆を施さない下側面をしかるべく調整された水浴内に入れて搬送され、その表面上に置かれる。基板が処理すべき表面まで充分に加熱された後、所定の化学成分を有する液体組成物を基板表面へ上方から施し、所望の層が形成される。
【0004】
その実施のため当該分野では、基板に所望の被覆を形成する液体組成物を、キャリア基板上に片側面の上方から施すような装置が特に知られている。
【0005】
しかしながら、上記のような装置は数多くの欠点を有する。例えば、上側面の他に、基板の端縁(エッジ)も処理液で濡れてしまうのは望ましくないことが多い。処理液が基板側方を流れ落ちるのを防ぐには、かなり複雑なあるいは精確な塗布技術が必要である。その目的上、周囲密封リングが通常使われており、周囲密封リングは処理液が水浴内に入らず、水浴を汚染しないことも保証しなければならない。さらに、基板の汚染及びユーザへの危害を防ぐため、液体が施される上面側は遮蔽しなければならない。また、処理液の精確な量での投与も常時反復的に保証されなければならない。さもないと、異なる層厚及び/又は異なる進行が生じて一様でない層となり、その後に処理される製品の効率などの機能特性が影響される。起こり得る過剰な量の処理液も排出させて再調整するか、あるいは処分しなければならない。しかも、加熱に水浴を用いる場合には、水の温度を100°Cよりかなり低くしないと気泡や蒸気の形成が増加するため、温度上昇は比較的遅くしか生じないため、供給熱量が制限される。また、水浴の水で湿潤される基板面は処理後に再度乾燥しなければならないので、追加の処理工程を必要とし、乾燥により望ましくない物体が被着するというリスクも伴う。さらに、そのような装置はいわゆる「バッチモード」、すなわち非連続的なバッチ方式、で製造を行うため、スループット(処理量)が制限され、高い及び最高度の製造量を意図する場合には特に望ましくない。とりわけ、非連続的な処理では機械的及び流体的に高度な取り扱い能力が必要になるため、高コストと処理時間の増大につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の目的は、特にフラット基板の被覆のごとき片側湿式の化学的表面改質用の方法及び装置を提供し、当該分野の現況に伴う問題を解決することにある。本発明による方法及び装置は、最大限の一様性を保証すると共に、処理しない面側は処理の継続中加熱用の液体によって湿潤させず、フラット基板に対して連続的な方法で、つまり「インライン」方式での処理に適用可能である。また本方法は、基板を例えば真空チャックなどによって上方から保持せずに、あるいは処理液による湿潤に対して保護する必要なく、基板片側面の改質や被覆を可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的達成のため、主たる請求の範囲に基づく方法並びに請求の範囲第12項に基づく装置が提供される。好ましい実施形態は、請求の範囲の各従属項、以下の詳細な説明、及び図面に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、処理槽内に存在する液体を用いて、例えばガラス、金属、及び/又はプラスチック板もしくは箔等からなる実質上フラットな基板の被覆のごとき、片側湿式の化学的表面改質を行う方法であって、液体の化学的成分が永久的な層の形成に際し、基板表面上に適切な温度制御によって析出(被着)可能な方法に係わる。本発明によれば、所望な層の形成のために必要とされる被覆を施すべき基板下側面の加熱は処理液によってではなく、好ましくは液体または処理槽の外側に位置し、基板を必要な温度に加熱可能な少なくとも一つの適切な加熱手段によって行われる。また本発明によれば、処理を施さない基板上側面は処理中加熱液で湿潤されず、従って基板上側面は処理液と接触せず、また熱伝達用の別の処理液とも接触しない。本発明によれば、処理を施さない側の面は全く湿潤されないので、その後に液体を取り除く必要や、処理を施さない基板表面を乾燥させる必要もそれぞれ生じない。さらに本発明によれば、処理中、基板は上方から保持されこともなければ、保護されることもないので、基板は本発明による装置の少なくとも一つの適切な支持体上に単に載置されるに過ぎず、その載置は真空チャックなどのホルダーを用いずに行える。
【0009】
本発明によれば、基板の外周縁(エッジ)を含む下側面の改質もしくは被覆も、所望なら実施可能である。
【0010】
本発明による方法は、ガラス、金属及び/又はプラスチックからなる薄膜太陽電池もしくはモジュールの生産時に行われるのが特に好ましく、好ましくは水性の処理液がカドミウムまたは亜鉛それぞれの硫化物または酢酸塩、並びにチオ尿素(THS、CHS)などのイオウ源やアンモニアゴム(NHOH)などの窒素源を含む。最も好ましくは、各反応物の濃度がカドミウムまたは亜鉛の硫化物の場合ほぼ0.1モル/リットル(mol/l)、THSの場合最大1モル/リットル、アンモニアゴムの場合ほぼ16モル/リットルとなる処理液が用いられる。このような処理液は当該分野において周知であり、当業者であれば誰でも容易に入手できる。
【0011】
しかし本発明による方法は、上記の処理液や上記の適用法に限定されない。本発明による方法は固体の板状材料に対する被覆のほか、ポリイミドやステンレス鋼製箔など、フレキシブルなロールまたは箔状材料の被覆にも使える。また上記した材料のほか、それらの材料相互の組み合わせや、例えばSi、Ge、CdTeあるいは導電性ポリマーなど、光電池の分野で一般的なその他の元素または化合物半導体との組み合わせによる各種の層形成物も考えられる。本発明による方法は例えば、有機ルミネッセンスダイオード(OLED)の製造にも使用可能である。
【0012】
当業者にとって自明なごとく、本発明は上記したようなフラット基板に対する電流非印加及び電流印加での被覆どちらにも適するが、現時点においては電流非印加での被覆の方が好ましい。
【0013】
最大限に高度で一定の品質で被覆を行うために、本方法の好ましい実施形態によれば、処理液の組成及び/又は温度が連続的にモニターされ、必要に応じて再調整される。
【0014】
処理液の組成をモニターするには、適用例に応じて、例えばセンサなどそれぞれ適切な手段が用いられ、それらの手段は制御装置に接続されるのが特に好ましい。該当する場合、制御装置は処理液中への反応物の供給を調節する。上記に代えてあるいは加えて、各混合比及び/又は反応物の濃度を判定するためのサンプルを、好ましくは処理継続中の一定時間毎に、あるいは幾つかの基板の継続処理間毎に液体から採取し、その判定結果に基づいて再調整可能としてもよい。
【0015】
特に適用目的に基づく最高温度の維持など、処理液の所望な温度範囲をモニターするために、センサなど適用状況に応じた適切な手段を用いることができ、この場合もそれらの手段を別の制御装置に接続し、例えば冷却された処理液を収容したリザーバの各弁などを制御可能とするのが特に好ましい。
【0016】
別の好ましい実施形態によれば、処理中、基板はその処理すべき下側面が適切な搬送手段上に載置され、処理液上または処理液中を通って連続的に搬送される。特に好ましくは、基板の下側面だけが処理液と接触するように搬送が行われる。この実施形態によれば、本発明の方法を、サイクル時間が比較的短い大量処理用の連続的な「インライン」方式の生産に使用可能である。
【0017】
本方法の別の好ましい実施形態によれば、基板を加熱する幾つかの手段が用いられ、それら加熱手段の基板に対する熱伝達性またはパワーは相互に独立に制御可能である。この制御は、各手段の単純なオン/オフ切り換え、基板に加えられる熱もしくはパワー量の制御、及び/又は光線などの供給路中への適切なオリフィスやフィルタの導入などによって行い得る。
【0018】
静止する搬送手段を用いない場合あるいは用いる場合いずれの静的な処理においても、基板の下側面はその被覆中、異なる温度に一様に加熱されるのが好ましく、それによって特に良好な被覆結果が達成可能である。本発明によれば、処理中に基板の下側面が異なる温度となる場合に、基板の被覆は最高の品質的要求を満たすことが実証されており、この点は特に、基板の下側面が処理の初期に比較的低い温度に露出され、処理の更なる進行中に比較的高い温度に露出される場合に当てはまる。そのようにすると、一様に高い反応温度の場合と比較し、被覆すべき基板表面においてより微細で一様な被着が得られる。基板を連続搬送して処理を行う場合には、被覆すべき基板の下側面が処理液上または処理液中を通って搬送される間異なって加熱され、搬送方向に沿って所定の温度分布を生じるあるいは呈するように、加熱手段が相互に独立に制御されるのが好ましい。これに応じ、処理槽の搬送方向に沿って見た場合、加熱手段は処理槽の各異なる位置で、異なる高い熱量を基板に伝達あるいは誘起し、例えば浴の入口部分では低い熱パワーが存在し、浴の中間領域では充分な熱パワーが存在するように、加熱手段の各パワーを調整可能である。このように調整すれば、基板の下側面に対する異なる温度の作用によって生じる上記の効果を、連続的な処理においても達成できる。加熱時に温度分布中を通過させるのはあったとしてもごく限られたものであり、それに応じて長い反応時間が必要となる当該分野で周知な他の装置と異なり、本発明によれば、迅速で且つ局部的に良好に制御可能な基板への熱伝達あるいは熱誘起をそれぞれ行える。
【0019】
基板を連続搬送する場合には、搬送方向と直交する方向の基板の切断面において、上記の温度分布が基板の全幅に渡って、特に被覆すべき基板の下側面の領域においてほぼ一定となるように、加熱手段の制御が行われるのが特に好ましい。有利な条件として、基板下側面の領域における温度偏差は±1%以下とすべきである。
【0020】
加熱手段を直接制御する代わりに、加熱手段からは常時一定の熱量を放出させる一方、オリフィスやフィルタなど別の手段で熱量を減少させ、及び/又は鏡やレンズで熱量を集中させて、被覆すべき基板表面の下側面で所望の熱分布が得られるようにしてもよい。
【0021】
別の実施形態によれば、基板を加熱する手段のうち少なくとも一つは、熱放射器、熱伝達装置、熱誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群の中から選択される。熱放射器は基板と直接接触せず、熱は放射だけを介して基板に伝達され、長波長の赤外領域において好ましい一方、固体のほか高温空気などの気体も含む熱伝達装置は、処理を施さない基板の上側面と直接物理的に接触し、そこで熱伝達の形で熱を基板に伝える。さらに熱誘導体は、熱自体は供給しないが、例えば放射を介してエネルギー量を放出し、それが基板内部または基板表面で熱エネルギーに変換されるため、吸収体が基板に備えられていなければならない。つまり熱誘導体それ自体は熱を供給しないが、改質もしくは被覆を施すべき側の基板面を所望に加熱させるため、本発明による加熱手段の群に全面的に属するものである。従って、少なくとも一つの加熱手段の数、位置及び制御に関するここでの一般的な及び好適例の説明は、熱誘導体についても明らかに有効である。本発明によれば、熱放射器と熱誘導体、並びにそれらの組み合わせが好ましい。なぜならそれらの手段によってのみ、基板本体を直接貫通した基板下側面の選択的な加熱を行えるからである。特に、処理すべき基板の下側面に配置された適切な吸収体で放射が吸収され、放射は基板本体の残りの部分をほとんど邪魔されることなく通過するのが好ましい。
【0022】
熱放射器に関して言えば、例えば、太陽電池の生産で使われているような、金属を片側被覆したガラス基板に適用される。少なくとも部分的に透明な基板の場合、太陽電池やモジュールは、基板と形成すべきCdSやZnS層などの硫化物層との間に配置される金属層のような反射及び/又は吸収層も備えており、処理を施さない側の面に照射されて少なくとも部分的に基板本体を貫通する熱放射の吸収が、反射及び/又は吸収層自体によって行われる。同時に、反射及び/又は吸収層は加熱されるため、まさしく必要な箇所、すなわち処理すべき基板の下側面に直接熱が与えられる。また同時に、反射及び/又は吸収層は処理液内へ熱照射が貫通するのを防止し、この点は本発明において得に好ましい。なぜなら、熱照射が貫通してしまうと、基板表面の直近以外の箇所である処理液内で、熱に誘起された反応過程が生じ得るからである。熱照射に対して透明(透過性)でない基板材料の場合、サイトに固有な吸収は利用できない。その場合には、基板を全体的に加熱しなければならない。
【0023】
従って、少なくとも一つの熱放射器は、長波長の赤外線放射器、赤外線レーザ、及びマイクロ波装置からなる群の中から選択されるのが好ましい。
【0024】
少なくとも一つの熱伝達装置は、加熱可能なプレート、シリンダ、ローラ、バンド、マット、及び箔からなる群の中から選択されるのが好ましい。
【0025】
前述したように、被着に必要な熱は本発明によれば、電磁誘導などの誘導手段によっても発生または供給可能である。電磁誘導とは、例えば、好ましくは低周波数の交流場を印加することで、磁束の変化により導電ループに沿って電圧が形成されることを意味する。この磁束の変化は、磁場内における導電ループの位置や形状の変化、及び/又は磁場の強度や向きの変化によって誘起可能である。誘導電圧に基づいて電流が流れ、その結果導電ループの所望の加熱(渦電流による誘導加熱)が生じる。改質すべき基板から構成される導電ループは、本発明によれば一つまたは二つの部分から設計でき、また任意の形状を有する。さらに導電ループは、基板と一体またはその表面に載置される構成部品であってもよい。このように熱誘導体は、純粋に金属製の基板、並びに表面が全体的または部分的に、特に帯状またはドット状に導電性材料で覆われた基板について、本発明に基づく改質もしくは被覆を行うのに使用できる。
【0026】
熱誘導体は熱放射器と同様な利点を有しており、金属基板(金属板や箔)が存在する場合には体積加熱が生じる一方、非導電性基板の上に金属層が単に存在する場合には、この金属層だけが加熱される。特に後者の場合には、基板の残部と接触する金属層及び処理液から生じる二次的な加熱を考慮しなければ、残りの基板材料の加熱及び処理液の加熱どちらも生じない。但し二次的な加熱は、極めて効率的な熱発生のため非常に低い。誘導による熱の発生は、さらに多くの利点を有する。つまり、供給すべき熱量を高精度で調整でき、特に迅速且つ高い効率で熱を供給でき、しかも周囲の材料が誘導照射に対して透過性であれば、埋め込み層も加熱可能である。
【0027】
少なくとも一つの熱誘導体は、電磁誘導コイル及び電磁誘導体からなる群の中から選択されるのが好ましい。
【0028】
本発明の別の観点によれば、本発明に基づく方法を実施するための装置が提供される。
【0029】
特に実質上フラットな基板の被覆のごとき片側湿式の化学的表面改質を行う本発明による装置は、処理液を収容する少なくとも一つの処理槽と、被覆を施すべき前記基板の下側面を、所望な層の形成に必要な温度に加熱する少なくとも一つの適切な手段と、処理すべき側の面を下に向けて前記基板を支持及び位置決めする少なくとも一つの手段とを少なくとも備え、前記装置は基板を上方から保持可能なあるいは保護可能な手段を何ら備えていない。
【0030】
少なくとも一つの加熱手段は、熱放射器、熱伝達装置、熱誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群の中から選択されるのが好ましく、その場合少なくとも一つの熱放射器は、長波長の赤外線放射器、赤外線レーザ、及びマイクロ波装置からなる群の中から選択されるのが特に好ましい一方、少なくとも一つの熱伝達装置は、加熱可能なプレート、シリンダ、ローラ、バンド、マット、及び箔からなる群の中から選択されるのが好ましく、また少なくとも一つの熱誘導体は、電磁誘導コイル及び電磁誘導体からなる群の中から選択されるのが好ましい。本発明による装置は、少なくとも一つの熱放射器または熱誘導体を備えるのが好ましく、また少なくとも一つの熱伝達装置は本発明に基づいて構成可能である。もちろん、それらの加熱手段の組み合わせも可能である。
【0031】
少なくとも一つの加熱手段は、処理槽または処理液の外側並びに内側に配置可能である。しかし、加熱手段の保護の観点からは、処理槽または処理液の外側に配置するのが好ましい。他方、加熱手段と被覆すべき基板下側面との間の距離をできるだけ短くしたい場合、あるいは基板材料の残部が熱または誘導照射に対して非透過なため被覆すべき基板表面だけの加熱が行えない場合には、加熱手段を処理槽または処理液の内側に配置するのが有利なこともある。ここで、誘導体の使用は特に好ましい。なぜなら、誘導体を任意選択的に内部に設けることができる処理液は誘導的に加熱不能なため、加熱手段を処理液の内部に配置しても、処理液の温度は変化しないかあるいはわずかしか変化しないからである。
【0032】
本発明によれば、少なくとも一つの加熱手段を処理槽または処理液の内側に配置する場合、特に熱誘導体のような一つまたは複数の加熱手段だけが使われており、その加熱手段の付勢が許容量を超えた処理液の加熱を実質上生じないこと、あるいは当該分野で報告されている望ましくない反応(コロイドの形成など)を実質上誘起しないことが保証されねばならない。
【0033】
好ましい実施形態によれば、処理槽は、基板と接触可能な処理液の表面積のサイズが被覆すべき基板のサイズとほぼ対応し、基板の表面全体が同時に被覆可能なように設計される。基板をエッジに至るまで完全に(その表面全体に)被覆する場合、処理槽は基板の幅より少なくともわずかに大きいサイズとすればよい。あるいは、基板を幅の縁領域まで処理しない場合、処理槽は基板の幅より少なくともわずかに、好ましくはほぼ0.8cm小さいサイズとすればよい。
【0034】
本発明の好ましい実施形態によれば、本装置は更に、処理液が処理槽へと好ましくは連続的に流入通過する少なくとも一つの入口と、処理液が上方を通過して処理槽から流出し、好ましくは集水タンク内へと送り込まれる少なくとも一つのリップを備える。リップの堰(ダム)高さに応じて、処理槽から流出する処理液の異なる排出流量が得られる。液体の搬送には、循環ポンプを好ましく用いることができる。処理槽内の浴の深さは、1mmと40mmの間の範囲を取れるのが好ましく、調整可能とするのが特に好ましい。さらに、浴の深さは搬送方向に沿ってくさび状に上昇する及び/又は傾斜するように与えることができる。その結果、適用例に基づいた有利な、異なる流れ特性を、処理槽内に発生可能である。さらに、基板表面の直近における液体の組成に望ましくない変化が起こらないように、ポンプ容量の増減によって流量特性を調整することもできる。処理槽がその内部または上方に配置されるのが好ましい集水タンク内には、過剰の処理液が集められ、特に好ましくは、処理液の消費が最大限低くなるように、しかるべき回路内へと再び戻される。
【0035】
本発明の好ましい実施形態によれば、本装置は更に、処理液の組成及び/又は温度を記録可能で、必要なら、データを後段に配置された制御装置に送信可能なセンサを備える。この場合、制御装置は本装置の一部として構成されるか、あるいは機能的に本装置に付属されるのが好ましい。制御装置は実測値を記憶されている所望値と比較し、必要なら、例えば冷却された処理液を収容しているリザーバタンクの各弁を制御するなどの方法で、処理液の組成又は温度を調整する。好ましい実施形態によれば、本発明の装置は更に、処理液を混合する少なくとも一つの手段を備え、この混合手段は引きずり流(抗力流;drag flow)、対流、超音波、及び/又はノズルからなる群の中から選択される。一様な処理結果を得るためには、処理槽内における処理液の組成及び濃度が、基板表面のあらゆる箇所でできる限り同じであることが特に重要である。従って可能であれば、処理槽内に流入する所定の処理液は充分に混合されなければならず、この混合は適切な手段を設けて行うのが好ましい。そのような必要となる浴内濃度の調整は、例えば温度対流に基づいて行ったり、超音波発信器及び/又はノズルを設けて行うのが好ましく、超音波発信器及び/又はノズルは本発明による適切な装置内に複数設けて、流入液体の一様な分布を保証するのが特に好ましい。
【0036】
本発明による装置の好ましい実施形態によれば、基板を支持する少なくとも一つの手段は、処理中に基板を搬送する少なくとも一つの手段として設けられる。処理中に基板を搬送しない場合について前述したように、そのような少なくとも一つの手段は、処理すべき面側を下方に向けて基板を位置せしめるように、すなわち基板が搬送手段上に載置され、処理液上または処理液中を通って搬送可能であるように設計される。処理を施さない側の基板面については何らの保護も行われず、その必要もない。所望なら、基板エッジの湿潤を少なくともほぼ避けられるように、処理液の上方に高く基板を位置させることもできる。
【0037】
本発明による適切な少なくとも一つの搬送手段は、搬送ローラ、搬送バンド、及び搬送ベルトからなる群の中から選択され、この選択された搬送手段は基板の搬送速度をほぼ10cm/分からほぼ3.0m/分、特に好ましくはほぼ1.2から1.5m/分の範囲で与えられるのが好ましい。浴液の混合は、別の付属補助装置を必要とせず、被覆すべき表面で自然に生じる引きずり流によって達成可能であるか、あるいは少なくとも支援される。基板が処理槽の端の両側から突き出る場合、この基板の突出縁は、搬送手段の支持領域として使用できることが好ましい。搬送バンドで構成される搬送手段の特に好ましい実施形態によれば、搬送バンドは密封手段としても機能し、基板の周縁及び/又は上側面の望ましくない湿潤を回避可能である。さらにこの場合には、処理液が側方から集水タンク内へと溢れ出るのを回避できる。本発明によれば、リップの堰高さを、変化する搬送速度に対し好ましく適応させることで、処理液の消費を調整可能である。
【0038】
処理中基板を連続的に搬送する場合、処理槽はその幅、つまり搬送方向と直交する方向の水平な寸法が、被覆すべき基板の幅とほぼ対応し、基板をその全幅にわって同時に被覆可能となるように設計されるのが好ましい。場合により縁領域を処理しない方が望ましい際の寸法については、搬送を行わない処理に関する上記の説明が同様に適用される。
【0039】
好ましい実施形態によれば、本発明の装置は更に、基板を加熱する幾つかの独立に制御可能な手段、及びそれらの手段を別個に制御する制御装置を備える。つまり別個の制御は、基板を加熱手段にさらしながら、異なる熱またはパワーの供給が基板に作用する領域を発生可能とする。基板が搬送中それらの領域を通過することで、基板下側面上の各位置は本発明に基づく所定の温度分布を生じるもしくは呈する。但し温度分布は、搬送方向と直交する方向の基板切断面において、特に被覆すべき基板下側面の領域において、ほぼ一定となるように保証されるべきである。
【0040】
好ましい実施形態によれば、任意選択としての基板の断面加熱は、基板が処理液の表面上方に位置する場合にのみ行われる。そのため、基板の位置を検出する少なくとも一つの手段が備えられ、現時点で基板がその下方または上方に位置する加熱手段だけが付勢されるように、位置検出手段が加熱手段の目標別(ターゲット)制御を行わせる。従って、基板で覆われていない浴の望ましくない加熱は行われない。基板の位置を検出する手段は、機械的センサ、光学的センサ、及び搬送装置と連結した駆動部からなる群の中から選択されるのが好ましい。後者の場合には実測は行わず、基板の予測位置が制御装置に報告され、それに従って制御装置が加熱手段を付勢させる。
【0041】
好ましい実施形態によれば、本発明の装置は更に、処理液を冷却する手段を備える。好ましい実施形態によれば、基板表面からの熱伝達によって処理液が加熱される上記の望ましくない影響を相殺するため、処理液は能動的または受動的に冷却可能である。受動的な冷却の場合には、例えば処理液が通過して流れるように設計された冷却フィンを設けることができる。但し、冷却フィンの効率は周囲の温度に依存し、そのため特に温度差が小さい場合には制限される。従って、能動的な冷却の方が好ましく、例えば電気的に作動可能な熱交換器を用いれば、大きな熱量を処理液から取り出し可能である。そのような熱交換器は液体回路内に、処理槽から流出する液体が再度処理槽へ戻される前に熱交換器を通って流れるように配置されるのが特に好ましい。最も好ましくは、冷却された戻される処理液はまず混合タンク内に入り、そこで必要に応じて所望な組成の再調整を行い、良好に調整された新鮮な処理液が処理槽へ供給可能なようにする。
【0042】
別の好ましい実施形態によれば、基板に対する加熱手段の最大限一様な効果を達成するため、本発明の装置は更に、実際の被覆処理より前に基板を所望の温度に加熱する前加熱装置も備える。これにより、例えば、異なる周囲温度の影響を大幅に補償できる。前加熱温度は、上記した被覆処理の最適な開始温度に対応するように調整されるのが好ましい。
【0043】
本発明による装置は更に、例えば、実際の被覆処理より前にフィルタ洗浄などの洗浄工程を実施可能とする前洗浄装置、及び必要な場合には任意選択の前加熱工程を備えることができる。
【0044】
被覆後、生じ得る過剰な処理液は、例えば任意選択的に装置内に構成される空気流などの液除去装置によって、基板表面から除去可能である。
【0045】
本装置は更に、前述した処理工程に引き続いて、基板の洗い流し(rinsing)工程及び/又は乾燥工程をそれぞれ行う洗い流し装置及び/又は乾燥装置を備えることができる。
【0046】
本発明による装置は更に、基板が当初被覆すべき側の面を上向きにして搬送される場合、及び/又は基板が被覆後その向きにされるべき場合に、反転工程を行う一つまたは幾つかの反転装置を備えることができる。この目的のために使われる装置は、基板の迅速、安全で且つ損傷を起こさない反転を可能とするものでなければならない。
【0047】
以上、本発明による方法及び装置を、フラット基板の片側湿式の化学的被覆に関して例示した。しかしながら、本発明による方法及び装置は、発明の本質的な特徴を変更せずに、フラット基板の片側湿式の化学的表面改質に対し一般的に使用可能なことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、特にフラット基板の被覆における片側湿式の化学的表面改質用の、本発明に基づく装置1の主要な特徴を概略的に示している。
【0049】
図1はフラット基板2を示し、フラット基板2は部分的に処理槽3の上方に位置する。処理槽3には、処理液Fが満たされている。さらに処理槽3は、冷却槽4内に配置されている。冷却槽4には冷却液Kが満たされ、処理槽3から熱を吸収して除去し、処理槽3内の温度が所望の温度となるのを保証している。処理槽3は、図面では細い線で示した所定のダクト5によって混合タンク6に接続されている。混合タンク6に幾つかのリザーバ7が接続され、各リザーバ7には処理液Fの各成分がそれぞれ存在する。冷却液Kは冷却用手段8によって所望の冷却温度に保持され、冷却液Kは冷却用手段8と流体連通している。また、冷却用手段8と混合タンク6も流体連通しており、混合タンク6内に存在する新しい処理液Fの調整を可能としている。過剰なあるいは消費後の処理液Fは、処理槽3からドレイン9を介して流出可能である。
【0050】
処理液の液面高さは、処理槽3の入口10Aと出口にリップ10bの形状で配置された堰(ダム)によって調整可能である。
【0051】
加熱手段11が処理槽3の上方、従って基板2の上方に配置されている。加熱手段の動作に必要な電線などは、図面を見易くするため示してないが、それらはその他の存在する制御または調節装置など、さらには処理液Fや冷却液Kの搬送に必要な各ポンプにも施されるのが好ましい。
【0052】
基板2が搬送方向12に移動すると、基板2はその被覆されない上面側から加熱される。その結果、露出の継続時間や照射パワーのレベルに応じ、点線で示したような温度分布13が生じる。温度分布は、基板2の全幅に渡って一定であるのが好ましい。尚、基板の幅は図面上の投影面に対して直角に延びている。
【0053】
基板2の通過中に処理液Fをより良好に混合させると共に、処理液Fの表面に近い部分が基板によって望ましくなく加熱される可能性を取り除くため、図面で超音波変換器(トランスデューサ)として設けられた混合手段14が、処理槽3の下側に配置されている。
【符号の説明】
【0054】
参照符号のリスト
1 装置
2 基板
3 処理槽
4 冷却槽
5 ダクト
6 混合タンク
7 リザーバ
8 冷却手段
9 ドレイン
10A 入口
10B リップ
11 加熱手段
12 搬送方向
13 温度分布
14 混合手段
F 処理液、液体
K 冷却液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理槽(3)内に存在する液体(F)を用いて、特にフラット基板(2)の被覆のごとき片側湿式の化学的表面改質を行う方法で、液体の化学的成分は永久的な層の形成に際し、基板表面上に適切な温度制御によって析出可能な方法において、所望な層の形成のために必要となる被覆を施すべき基板下側面の加熱は処理液によってではなく、基板(2)を必要な温度に加熱可能な少なくとも一つの適切な加熱手段(11)によって行われ、処理を施さない基板上側面は処理中加熱液で湿潤されず、しかも基板(2)は上方から保持されたりあるいは保護されない方法。
【請求項2】
基板(2)はガラス、金属及び/又はプラスチックからなり、前記被覆は薄膜太陽電池もしくはモジュールの生産時に行われ、処理液(F)はカドミウムまたは亜鉛それぞれの硫化物または酢酸塩を含む請求の範囲第1項に記載の方法。
【請求項3】
処理液(F)の組成及び/又は温度は連続的にモニターされ、必要に応じて再調整される請求の範囲第1又は2項に記載の方法。
【請求項4】
処理中、基板(2)はその処理すべき下側面が搬送手段上に載置され、処理液(F)上または中を通って連続的に搬送される請求の範囲第1から3項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
基板(2)を加熱する幾つかの手段(11)が用いられ、それら加熱手段(11)のパワーは相互に独立に制御可能である請求の範囲第1から4項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記基板の下側面はその被覆中、異なる温度に一様に加熱される請求の範囲第1から3項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
被覆すべき前記基板の下側面が処理液(F)上または中を通って搬送される間、搬送方向(12)に沿って所定の温度分布(13)を生じるあるいは呈するように、加熱手段(11)が相互に独立に制御される請求の範囲第5項に記載の方法。
【請求項8】
温度分布(13)は、搬送方向(12)と直交する方向の基板(2)の切断面においてほぼ一定である請求の範囲第7項に記載の方法。
【請求項9】
基板(2)を加熱する手段(11)のうち一つまたは複数は、熱放射器、熱伝達装置、熱誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群の中から選択される請求の範囲第1から8項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
一つまたは複数の熱放射器は、長波長の赤外線放射器、赤外線レーザ、及びマイクロ波装置からなる群の中から選択される請求の範囲第9項に記載の方法。
【請求項11】
一つまたは複数の熱伝達装置は、加熱可能なプレート、シリンダ、ローラ、バンド、マット、及び箔からなる群の中から選択される請求の範囲第9項に記載の方法。
【請求項12】
一つまたは複数の熱誘導体は、誘導コイル及び誘導体からなる群の中から選択される請求の範囲第9項に記載の方法。
【請求項13】
特にフラット基板(2)の被覆のごとき片側湿式の化学的表面改質を行う装置(1)において、処理液(F)を収容する処理槽(3)と、被覆すべき前記基板の下側面を、所望な層の形成に必要な温度に加熱する少なくとも一つの適切な手段(11)と、処理すべき側の面を下に向けて前記基板を支持及び位置決めする少なくとも一つの手段とを少なくとも備え、基板(2)を上方から保持可能なあるいは保護可能な手段を何ら備えていない装置。
【請求項14】
基板(2)と接触可能な処理液(F)の表面積のサイズは、基板(2)のサイズとほぼ対応する請求の範囲第13項に記載の装置。
【請求項15】
処理液(F)が処理槽(3)内へと流入通過する少なくとも一つの入口(10A)と、処理液(F)が上方を通過して処理槽(3)から流出する少なくとも一つのリップ(10B)を更に備える請求の範囲第13又は14項に記載の装置。
【請求項16】
処理液(F)を混合する少なくとも一つの手段(14)であって、引きずり流、対流、超音波、及び/又はノズルからなる群の中から選択される手段を更に備える請求の範囲第13から15項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項17】
基板(2)を支持する前記少なくとも一つの手段は、処理中に基板を搬送する少なくとも一つの手段として設けられ、基板(2)はその処理すべき面側を下方に向け、処理液(F)上または中を通って搬送可能である請求の範囲第13から16項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項18】
前記少なくとも一つの搬送手段は、搬送ローラ、搬送バンド、及び搬送ベルトからなる群の中から選択され、この選択された搬送手段は基板(2)の搬送速度をほぼ10cm/分からほぼ3.0m/分、特に好ましくはほぼ1.2から1.5m/分の範囲で与えられるのが好ましい請求の範囲第17項に記載の装置(1)。
【請求項19】
基板(2)を加熱する幾つかの独立に制御可能な手段(11)、及びそれらの手段(11)を別個に制御する制御装置を更に備える請求の範囲第13から18項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項20】
前記基板の位置を検出する少なくとも一つの手段を更に備える請求の範囲第13から19項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項21】
処理液(F)を冷却する手段(8)を更に備える請求の範囲第13から20項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項22】
前加熱装置及び/又は前洗浄装置を更に備える請求の範囲第13から21項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項23】
洗い流し装置及び/又は乾燥装置を更に備える請求の範囲第13から22項のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項24】
一つまたは幾つかの反転装置を更に備える請求の範囲第13から23項のいずれか一項に記載の装置(1)。

【図1】
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【公表番号】特表2010−521068(P2010−521068A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553085(P2009−553085)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004053
【国際公開番号】WO2008/145285
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509254052)レナ ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】