説明

フレキシブル液晶ディスプレイの製造方法

【課題】屈曲状態での使用時でもセルギャップ均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイを提供する。
【解決手段】2枚のプラスチック基板に液晶を挟持させたフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法において、第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子4、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインク3を塗布する工程と、第1のプラスチック基板を加熱して、スペーサーインク3中の分散溶媒を乾燥させる工程と、第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかの外縁部にシール剤を塗布し、第1のプラスチック基材と第2のプラスチック基材が球状微粒子4を介して重なり合うように位置合わせし、両者を貼り合わせる工程と、シール剤及び接着性樹脂を硬化させる工程と、第1と第2のプラスチック基板の間に、真空注入法により液晶を充填し、その後注入口を封止する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明なプラスチック基板上に形成したカラーフィルタ基板、および透明なプラスチック基板上に形成したTFT基板により形成される液晶パネルにおいて、双方のセルギャップを狭持する球状微粒子が接着性樹脂により双方の基板と接着することで、屈曲状態での使用時でもセルギャップ均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの市場拡大に伴い、そのアプリケーションも多種多様化している。液晶ディスプレイとは、一般的にカラーフィルタ基板とTFT基板が数ミクロンのセルギャップで狭持された一定の隙間に、液晶材料が充填された液晶層が電圧駆動することで表示されるディスプレイである。よって、この液晶層のセルギャップを一定間隔で狭持させることが非常に重要である。
【0003】
通常、セルギャップはスペーサーと呼ばれる一定の高さを有する構造物で制御される。スペーサーの材料としては、粒子径を一定に制御した球状微粒子を基板上に配置する方法や、基板上に感光性樹脂を一定の膜厚で塗布し、マスクを介して露光、現像することで配置する方法が挙げられる。
【0004】
また、近年においては、基板として可撓性を有するプラスチック基板を使用したフレキシブル液晶ディスプレイの市場参入が期待されている。しかしながら、フレキシブル液晶ディスプレイは、表示状態が任意に屈曲させて使用することが可能だが、それに伴いセルギャップムラが生じ、表示状態が不均一になるという問題点が挙げられる。
【0005】
こうした背景で、フレキシブル液晶ディスプレイにおけるセルギャップの安定性を目的とした発明として、例えば特許文献1〜3においては、パネル形成時に加圧によりプラスチック基板での液晶層の均一性を確保する方法、特許文献4,5においては、片側の基板とスペーサー粒子を接着させ、液晶中でのスペーサー流動を回避する方法、特許文献6においては、スペーサー粒子の分散密度を規定してセルギャップを均一化する方法、特許文献7においては、接着剤で被覆されたスペーサーを一方の基板と接着する方法、が提案されているが、いずれも液晶を狭持する双方の基板と接着はしていないため、屈曲時にセルギャップムラを生じる可能性が極めて高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−72541号公報
【特許文献2】特開平6−160791号公報
【特許文献3】特開平10−186382号公報
【特許文献4】特開平6−308504号公報
【特許文献5】特開平7−20479号公報
【特許文献6】特開平6−281941号公報
【特許文献7】特開2008−76782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、透明なプラスチック基板上に形成したカラーフィルタ基板、および透明なプラスチック基板上に形成したTFT基板により形成される液晶パネルにおいて、双方のセルギャップを狭持する球状微粒子が接着性樹脂により双方の基板と接着することで、セルギャップ均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイを提供するものであり、特に屈曲状態での表示におけるセルギャップ均一性の保持に有効である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討したところ、以下のような発明に到った。
(請求項1)
2枚のプラスチック基板に液晶を挟持したフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法において、
(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程と、
(b)前記第1のプラスチック基板を加熱して、前記スペーサーインク中の前記分散溶媒を乾燥させる工程と、
(c)前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかの外縁部にシール剤を塗布し、前記第1のプラスチック基材と前記第2のプラスチック基材が前記球状微粒子を介して重なり合うように位置合わせし、両者を貼り合わせる工程と、
(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程と、
(e)前記第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板の間に、注入口から真空注入法により液晶を充填し、その後注入口を封止する工程とを含むことを特徴とするフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項2)
前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかにTFTが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項3)
前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかにカラーフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項4)
前記(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程が、インクジェット印刷法によりパネルの非表示領域に選択的にスペーサーインクを塗工する工程であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項5)
前記接着性樹脂が熱硬化型であり、前記(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程が、両基板を100〜150℃で加熱する工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項6)
前記分散溶媒の沸点150℃以上であり、かつ前記スペーサーインクに占める添加量が50〜90重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項7)
前記スペーサーインクの23℃条件下での粘度が30cps以下であり、かつ表面張力が40mN/m以下であることを特徴とする請求項1〜4記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項8)
前記球状微粒子の粒子径が1〜10μmであることを特徴とする請求項1〜7記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項9)
前記球状微粒子の配置密度が1000〜50000個/cm2であることを特徴とする請求項1〜8記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項10)
前記第1のプラスチック基板及び第2のプラスチック基板のガラス転移温度が150℃以上で、全光線透過率が88%以上であることを特徴とする請求項1〜9記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
(請求項11)
前記第1のプラスチック基板及び第2のプラスチック基板の両外側面にガスバリア層が成膜され、当該ガスバリア層の全光線透過率が88%以上であり、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1〜10記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
即ち、請求項1に係る発明によれば、多数の球状微粒子は、第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板の双方に、接着性樹脂を介して固定され、また第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板もシール剤により固定されるから、屈曲下でもセルギャップ均一性に優れた表示が可能である。請求項2の発明によれば、液晶ディスプレイはTFTによりアクティブマトリクス駆動が可能となり、また請求項3の発明のよれば、カラーフィルタにより液晶ディスプレイはフルカラーで表示することが可能となった。
【0010】
また、上記スペーサーインクの基板上への配置が、インクジェット印刷法によりパネルの非表示領域に選択的に配置することにより、表示領域の透過性に優れた表示が可能である。
【0011】
また、上記スペーサーインク中の接着性樹脂が熱硬化型であり、その硬化温度が100〜150℃であることにより、プラスチック基板への熱ダメージを与えずに双方の基板を接着することが可能である。
【0012】
また、上記スペーサーインクをインクジェット印刷で配置する場合の分散溶媒が沸点150℃以上で、その添加量が50〜90%であることにより、ノズル詰まりなく、吐出安定性の優れたインクジェット印刷が可能である。
【0013】
上記スペーサーインクをインクジェット印刷で配置する場合の23℃条件下での粘度が30cps以下、表面張力が40mN/m以下であることにより、ノズル詰まりなく、吐出安定性の優れたインクジェット印刷が可能である。
【0014】
上記スペーサーインク中の球状微粒子の粒子径が1〜10μmであることにより、分散性の優れたスペーサーインクを形成することが可能である。
【0015】
また、上記球状微粒子の配置密度が1000〜50000個/cm2であることにより、パネル化によるセルギャップや液晶注入の均一性を確保することが可能である。
【0016】
また、上記透明プラスチック基板のガラス転移温度が150℃以上で、全光線透過率が88%以上であることにより、高輝度のフレキシブル液晶ディスプレイの製造が可能である。
【0017】
また、上記透明プラスチック基板の両面にガスバリア層が成膜され、その全光線透過率が88%以上、および水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であることで、寸法安定性、表示均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイの製造が可能である。
【0018】
また、上記カラーフィルタ基板はロール状に加工、供給され、シート状に加工、供給されるTFT基板と位置合わせ、貼合後に断裁し、液晶を真空注入することにより、生産性に優れた安価なフレキシブル液晶ディスプレイの製造が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明によるフレキシブル液晶ディスプレイ製造工程の概略図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
本発明は、2枚のプラスチック基板に液晶を挟持したフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法であって、以下の(a)〜(e)工程からなる。
(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程と、
(b)前記第1のプラスチック基板を加熱して、前記スペーサーインク中の前記分散溶媒を乾燥させる工程と、
(c)前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかの外縁部にシール剤を塗布し、前記第1のプラスチック基材と前記第2のプラスチック基材が前記球状微粒子を介して重なり合うように位置合わせし、両者を貼り合わせる工程と、
(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程と、
(e)前記第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板の間に、注入口から真空注入法により液晶を充填し、その後注入口を封止する工程とを含むことを特徴とするフレキシブル液晶ディス
【0021】
まず、(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程を行う。
【0022】
スペーサーインクを塗布する方法としては、インクの粘度や溶媒の乾燥性によって公知の塗工方法を用いることができる。例えばインクジェット印刷法、スプレーコート法、スピンコート法、コンマコート法、ダイコート法、などが挙げられ、基板表面への影響の少ない方法が好ましい。また、パネルの非表示部分に選択的に配置するという観点からインクジェット印刷法が最も好ましい。インクジェット方式は、インク滴の生成原理により、連続ジェット(コンティヌアス)方式とドロップ・オン・デマンド方式の2方式に分類される。本発明では、いずれの方式も好ましく採用できる。
連続ジェット方式は、インク滴を連続して生成させ、記録信号に応じてインク滴を選択して記録を行う方式であり、Sweet型、マイクロドット型、Herz型、IRIS型などがある。また、ドロップ・オン・デマンド方式は、記録信号に応じてスペーサーインクを噴出させる方式であり、圧力パルス方式、サーマルジェット方式、ERF方式などがある。
【0023】
基板上における球状微粒子の配置は、特に限定されるものではなく、ランダム配置であっても良いし、特定の位置にパターン化して配置したパターン配置であってもよい。球状微粒子に起因する光抜けなどの表示品質の低下を抑制するという観点からは、パネルの非表示部分に球状微粒子を選択的に配置することが好ましい。また、基板上における球状微粒子の密度は、特に限定されるものではないが、通常1cm平方の領域に1000〜50000個であることが好ましい。1000個未満では、一定のギャップを保持するのが困難となり、また、50000個以上では表示状態へ影響を及ぼす恐れがあるため好ましくない。
【0024】
なお、必要に応じ、前記(a)工程を行う前に、第1のプラスチック基板とスペーサーインクとの濡れ性を制御し、転写性能を向上させる目的で表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、コロナ処理、常圧プラズマ処理、UVオゾン処理など任意の方法が選択できる。
【0025】
次に(b)前記第1のプラスチック基板を加熱して、前記スペーサーインク中の前記分散溶媒を乾燥させる工程を行う。
分散溶媒を揮発させることで、球状微粒子の後工程内での流動を抑制することが可能である。分散溶媒を揮発させない場合、後工程内で球状微粒子が流動し、偏在する可能性がある。
この加熱は、オーブン、ホットプレート、を用いて行うことが望ましい。
【0026】
次に、(c)前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかの外縁部にシール剤を塗布し、前記第1のプラスチック基材と前記第2のプラスチック基材が前記球状微粒子を介して重なり合うように位置合わせし、両者を貼り合わせる工程を行う。
このように、両基板の貼合後に加熱硬化処理することで、第1、第2のプラスチック基板双方をシール剤、および球状微粒子周囲の接着性樹脂で接着することが可能である。貼合前に硬化し場合は、セルギャップ均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイを得ることは不可能である。
【0027】
次に(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程を行う。
この加熱は、接着性樹脂に熱硬化性樹脂を用いた場合は、オーブン、ホットプレートで行うことが望ましい。また、接着性樹脂にUV硬貨樹脂を用いた場合には、紫外線露光単独、又はこれに前記加熱工程を組み合わせて硬化工程を行うことができる。
【0028】
次に(e)前記第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板の間に、注入口から真空注入法により液晶を充填し、その後注入口を封止する工程を行う。
これにより屈曲下でもセルギャップ均一性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイを得ることが可能である。液晶を滴下方式で充填する場合は、基板貼合前に行わなければならず、その際に球状微粒子が流動し、セルギャップ均一性が損なわれる。また、球状微粒子を先に硬化させた場合は、他方の基板のみとの接着になり、使用時のセルギャップ均一性が低下する。
【0029】
さらに、本発明の応用展開として、プラスチック基板上に連続で形成したカラーフィルタ基版をロール状に供給し、間欠に繰り出しながらシート状のTFT基板と位置合わせ、貼合後に断裁し、液晶を真空注入することが可能である。
【0030】
本発明の第1又は第2のプラスチック基板として、透明でフレキシブルな基材を用いることができる。例えば、一例としてPET、PC、PS、PE、PVC、PVA、PPなどのプラスチックフィルムを挙げることができ、これらを積層したものを用いることもできる。また、フレキシブルなガラス基板を用いることができる。
また、第1又は第2のプラスチック基板をカラーフィルタ基板とする場合には、上記プラスチックフィルム上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したものを用いることができる。
また、第1又は第2のプラスチック基板をTFT基板とする場合には、上記プラスチックフィルム上にTFT層、配向膜を順次積層したものを用いることができる。
【0031】
ここで、液晶ディスプレイは2枚の基板を重ね合わせて形成される。このため、通常は一方の基板に本発明のスペーサーインクが配置される。そして他方の基板と重ね合わせて液晶表示素子を作製する。スペーサーインクを形成する第1又は第2のプラスチック基板は、位置合わせの点から、ブラックマトリクスを有するカラーフィルタ基板とすることが好ましい。
【0032】
本発明のスペーサーインクは球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒を含むことが好ましい。これにより、球状微粒子を介して第1、第2のプラスチック基板の双方を接着することが可能である。配向膜を形成する前にスペーサーインクを配置した場合や、スペーサーインク中に接着性樹脂が含まれない場合には、双方の基板を接着することは困難である。
【0033】
本発明に用いられるスペーサーインクの分散溶媒としては、水、およびメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、2,2‘−チオジエタノール等の多価アルコール類が用いられ、その他にN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の有機溶剤を添加することが出来る。
【0034】
本発明におけるペーサーインクは、球状微粒子が単粒子状に分散していることが好ましく、その効果を阻害しない範囲で、各種添加剤、例えば、粘接着性付与剤、粘性調整剤、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤が添加されていても良い。
【0035】
本発明におけるスペーサーインクをインクジェット印刷で配置する場合に用いる分散溶媒としては沸点150℃以上、好ましくは180℃以上のものが用いられ、1種または2種以上を混合して用いることができる。沸点が150℃以下であるとインクジェットノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、ノズル詰まりの原因となるため好ましくない。
【0036】
また、本発明におけるスペーサーインクをインクジェット印刷で配置する場合に用いる沸点150℃以上の分散溶媒の添加量は50〜90%であることが好ましい。添加量が50%以下であるととスペーサーインクの揮発性が高くなり、インク安定性を低下させ、また、90%以上であるとスペーサーインクの粘度が上昇し、インクジェット印刷時の吐出不良の原因となるため好ましくない。
【0037】
本発明のスペーサーインクに用いる球状微粒子としては液晶表示のギャップとして好ましい範囲の粒子径1〜10μmの球状粒子を、1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0038】
球状微粒子の材質としては特に限定されず、例えば、樹脂、有機物、無機物、これらの化合物や混合物等が挙げられる。上記樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール等の線状又は架橋高分子重合体;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン重合体、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジアリルフタレート重合体、トリアリルイソシアヌレート重合体等の架橋構造を有する樹脂等が挙げられる。また、無機物としてはシリカ等が挙げられる。
本発明のスペーサーインク中における球状微粒子の固形分濃度は、特に限定されないが、例えば分散液全体の5%以下であることが好ましい。
スペーサーインク中の球状微粒子の固形分濃度が5%以上であると、パネル内のスペーサーの含有量が多くなり、表示品質の低下を引き起こす恐れがあるため好ましくない。また、インクジェット印刷時においても、5%以上であるとノズル詰まりの原因となる恐れがあるため好ましくない。
【0039】
本発明におけるスペーサーインクをインクジェット印刷で配置する場合は、スペーサーインクの23℃条件下での粘度が30cps以下、表面張力が20〜50mN/mであることが好ましく、この範囲外の物性であるとインクジェットヘッドに対する吐出適性が著しく低下するため好ましくない。
【0040】
本発明のスペーサーインク中の接着性樹脂としては、熱硬化性樹脂又はUV硬化樹脂を用いることができる。ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸エステル、スチレンーブタジエン共重合体、ブタジエン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグアナミン樹脂、フエノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、n−イソブチルアクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0041】
上記樹脂成分に水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基などの反応性部位を付与したもの、更にはこれらに必要に応じて架橋剤を添加したものを熱硬化型接着性樹脂として使用できる。
【0042】
また、本発明における接着性樹脂の添加量は球状微粒子の添加量に準じて0.2〜20%であり、且つ球状微粒子と同量以上であることが好ましい。添加量が0.2%以下であるとカラーフィルタ基板上での密着性が乏しくなり、また、20%以上であると球状微粒子の被覆率が高くなることにより、セルギャップの均一性を著しく低下させるため好ましくない。また、インクジェット印刷時においても、20%以上であるとノズル詰まりの原因となる恐れがあるため好ましくない。
【実施例】
【0043】
以下、本発明を更に詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0044】
<実施例1>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/5/94.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、実施例1のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は13.4mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、80℃で5分間加熱処理して溶媒を乾燥させた。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板を球状微粒子、シール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0045】
<実施例2>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/10/89.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、実施例2のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は15.6mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、80℃で5分間加熱処理して溶媒を乾燥させた。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板を球状微粒子、シール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0046】
<実施例3>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/15/84.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、実施例3のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は19.2mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、80℃で5分間加熱処理して溶媒を乾燥させた。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板を球状微粒子、シール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0047】
<比較例1>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/1/98.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、比較例1のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は8.2mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、80℃で5分間加熱処理して溶媒を乾燥させた。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板を球状微粒子、シール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0048】
<比較例2>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/20/79.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、比較例2のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は27.9mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、80℃で5分間加熱処理して溶媒を乾燥させた。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板を球状微粒子、シール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0049】
<比較例3>
〜スペーサーインクの調製〜
ポリビニルアセタール樹脂(積水化学製、KW−1、固形分20%)を攪拌しながら、エポキシ化合物(ナガセケムテックス製、デナコールEX−521)を固形分比で5%となる添加量で少量ずつ添加し、熱硬化型ポリマー液を調製した。次いで球状微粒子(積水化学製、ミクロパールEX004、粒子径4μm)、前記熱硬化型ポリマー液、エチレングリコール/ブチルセルソルブ/水=65/5/30(重量比)の混合溶媒を、球状微粒子/ポリマー液/混合溶媒=0.5/5/94.5(重量比)となるように混合、超音波分散させ、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、比較例3のスペーサーインクを得た。得られた分散液の粘度は13.4mPa・s(23℃)であった。
〜液晶パネルの作成〜
前記スペーサーインクをインクジェット印刷法で、透明なプラスチック基板上にカラーフィルタ層、透明導電膜、配向膜を順次積層したカラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に選択的に配置し、120℃で30分間加熱処理して溶媒を乾燥させると共に接着性樹脂を熱硬化し、球状微粒子をカラーフィルタ基板上に接着した。次いで、透明なプラスチック基板上にTFT層、配向膜を順次積層したTFT基板の周囲にシール剤を塗布し、カラーフィルタ基板と双方のアライメントマークで位置合わせをした上で貼合し、120℃で30分間加熱処理してカラーフィルタ基板とTFT基板をシール剤を介して接着した。次に液晶を真空注入で充填し、注入口を封止剤で封止し、フレキシブル液晶ディスプレイを得た。
【0050】
以上のようにして得られたフレキシブル液晶パネルを下記基準に基づいて評価した。
【0051】
〜インクジェット印刷性〜
インクジェットヘッドからの吐出性能を下記基準で評価した。
○;吐出ノズルが90%以上
△;吐出ノズルが50%以上、90%未満
×;吐出ノズルが50%以下
【0052】
〜セルギャップ均一性(1)〜
作成した液晶セルを直径3インチの曲率で屈曲した状態で表示した時の状態を目視で評価した。
○;目視上の表示ムラなく、均一性良好な状態
×;目視レベルで表示ムラが確認できる状態
【0053】
〜セルギャップ均一性(2)〜
作成した液晶セルを直径3インチの曲率に屈曲して元に戻す動作を100回行った上で、表示した時の状態を目視で評価した。
○;目視上の表示ムラなく、均一性良好な状態
×;目視レベルで表示ムラが確認できる状態
【0054】
上記評価基準に基づく、実施例1〜3、比較例1〜3の評価結果一覧を下表1に示す。
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は微小な空間を得る為の構造物を微細パターン上の一定位置に選択的に形成する用途、例えば各種表示素子やタッチパネル等に使用可能であるが、特にガラス基板やプラスチック基板を用いた液晶ディスプレイのセルギャップ狭持用スペーサー形成に利用可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 インクジェットヘッド
2 ノズル
3 スペーサーインク
4 球状微粒子
5 カラーフィルタ基板
6 ブラックマトリクス
7 赤色画素
8 緑色画素
9 青色画素
10 透明導電膜
11 配向膜
12 TFT基板
13 TFT素子
14 シール剤
15 液晶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚のプラスチック基板に液晶を挟持させたフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法において、
(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程と、
(b)前記第1のプラスチック基板を加熱して、前記スペーサーインク中の前記分散溶媒を乾燥させる工程と、
(c)前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかの外縁部にシール剤を塗布し、前記第1のプラスチック基材と前記第2のプラスチック基材が前記球状微粒子を介して重なり合うように位置合わせし、両者を貼り合わせる工程と、
(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程と、
(e)前記第1のプラスチック基板と第2のプラスチック基板の間に、注入口から真空注入法により液晶を充填し、その後注入口を封止する工程とを含むことを特徴とするフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項2】
前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかにTFTが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項3】
前記第1のプラスチック基板又は第2のプラスチック基板のいずれかにカラーフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項4】
前記(a)第1のプラスチック基板上に多数の球状微粒子、接着性樹脂、分散溶媒からなるスペーサーインクを塗布する工程が、インクジェット印刷法によりパネルの非表示領域に選択的にスペーサーインクを塗工する工程であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項5】
前記接着性樹脂が熱硬化型であり、前記(d)前記シール剤及び前記接着性樹脂を硬化させる工程が、両基板を100〜150℃で加熱する工程であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項6】
前記分散溶媒の沸点150℃以上であり、かつ前記スペーサーインクに占める添加量が50〜90重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項7】
前記スペーサーインクの23℃条件下での粘度が30cps以下であり、かつ表面張力が40mN/m以下であることを特徴とする請求項1〜4記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項8】
前記球状微粒子の粒子径が1〜10μmであることを特徴とする請求項1〜7記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項9】
前記球状微粒子の配置密度が1000〜50000個/cm2であることを特徴とする請求項1〜8記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項10】
前記第1のプラスチック基板及び第2のプラスチック基板のガラス転移温度が150℃以上で、全光線透過率が88%以上であることを特徴とする請求項1〜9記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。
【請求項11】
前記第1のプラスチック基板及び第2のプラスチック基板の両外側面にガスバリア層が成膜され、当該ガスバリア層の全光線透過率が88%以上であり、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1〜10記載のフレキシブル液晶ディスプレイの製造方法。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2012−220877(P2012−220877A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89113(P2011−89113)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】