フレグランス拡散装置
【課題】フレグランス供給源と、フレグランスを放出する空気流の発生手段とを備えるフレグランス拡散装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様のフレグランス拡散装置(10)は、運ばれる1つまたは2つのフレグランス(102)の上方で空気を通過させる単一のファン(101)を有する。第2の形態においては、それぞれ異なるフレグランスを順番に蒸発させる2つの異なった空気流(29a、29b;60a、60b)を提供する可逆式ファン(11)を有する。2つのフレグランスがあるとき、それぞれに対応する電気ヒーターによって蒸発がなされてもよい。フレグランス供給源は、2枚のシート(31、40:47、48)を合わせて2つのチャンバーを形成し、各チャンバーにそれぞれ芯(37a、37b;56a、56b)を収容して、露出される芯部分を設けることにより形成される。フレグランス供給源には、電源(45)が組み込まれてもよい。
【解決手段】本発明の一態様のフレグランス拡散装置(10)は、運ばれる1つまたは2つのフレグランス(102)の上方で空気を通過させる単一のファン(101)を有する。第2の形態においては、それぞれ異なるフレグランスを順番に蒸発させる2つの異なった空気流(29a、29b;60a、60b)を提供する可逆式ファン(11)を有する。2つのフレグランスがあるとき、それぞれに対応する電気ヒーターによって蒸発がなされてもよい。フレグランス供給源は、2枚のシート(31、40:47、48)を合わせて2つのチャンバーを形成し、各チャンバーにそれぞれ芯(37a、37b;56a、56b)を収容して、露出される芯部分を設けることにより形成される。フレグランス供給源には、電源(45)が組み込まれてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレグランス拡散装置、フレグランス供給源、フレグランス容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フレグランス拡散装置は、部屋などの閉鎖空間に1つ以上のフレグランスを放出するのに使用される。一般に、フレグランスは、フレグランス供給源に保持されているものが自然対流または強制対流によって放出されるか、あるいはフレグランスを保持している例えば芯またはパッドを加熱することによって放出される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の態様によると、フレグランス供給源と、フレグランスを放出する空気流の発生手段とを備えるフレグランス拡散装置が提供される。
【0004】
フレグランス供給源の1つの形態は、液体フレグランスを入れた容器である。フレグランスは、フレグランス放出路を通過する対流空気流に乗って放出される。この方法では、方向性のある空気流を提供できないことが問題である。
【0005】
本発明の第2の態様によると、液体フレグランスを入れるリザーバと、リザーバに通じていてリザーバ内のフレグランスを放出する空気流の通路となる放出路とを備えるフレグランス容器が提供される。
【0006】
多くのフレグランス供給源は、独立した容器や芯などを含んでおり、製造するのが厄介である。
【0007】
本発明の第3の態様によると、フレグランス供給源として、芯材料が間に挟まった背面シートおよび前面シートを備えており、背面シートと前面シートは、閉じた線に沿って接合されてフレグランスのリザーバを形成し、芯材料の一部は、フレグランスを放出するためにこの閉じた線の外部に露出可能になっており、接合部は、芯材料がフレグランスをリザーバから露出可能な部分へと運ぶことが可能になっている、フレグランス供給源が提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によると、2つのフレグランス供給源と、これらフレグランス供給源からフレグランスを拡散させる手段と、この拡散手段を制御するための制御システムとを備えるフレグランス拡散装置が提供される。
【0009】
以下に、例証として、添付の図面を参照して本発明のいくつかの実施態様に関して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1形態のフレグランス拡散装置の概略正面図であって、拡散装置の前面カバーを取り除かれ、フレグランス拡散装置のファンとフレグランス供給源を見せ、ファンが第1の方向に回転している、第1形態のフレグランス拡散装置の概略正面図である。
【図2】ファンが逆方向に回転している、図1と同様の図である。
【図3】図1と図2に示したフレグランス拡散装置の側方断面図である。
【図4】図3の線A-Aに沿って切断した断面図である。
【図5】図1から図4に示したフレグランス供給源の斜視図である。
【図6】図5に示したフレグランス供給源の分解図である。
【図7】図1から図4に示したフレグランス拡散装置の動作状態に対する時間を示したグラフである。
【図8】図1と図2に示したフレグランス拡散装置で使用する第2形態のフレグランス供給源の斜視図であって、見やすくするため、2つの供給源の芯をフレグランス供給源から離して示す、第2形態のフレグランス供給源の斜視図である。
【図9】図8に示した第2形態のフレグランス供給源の分解図である。
【図10】第2形態のフレグランス拡散装置と2つのフレグランス供給源との正面図である。
【図11】図10に示した第2形態のフレグランス拡散装置の正面図であって、前面カバーが取り除かれ、ファンが1つの方向に回転している、第2形態のフレグランス拡散装置の正面図である。
【図12】ファンが逆方向に回転している、図11と同様の図である。
【図13】第2形態のフレグランス拡散装置を上方から見た内面図である。
【図14】図12の線B-Bに沿って切断した断面図である。
【図15】第2のフレグランス拡散装置が、異なる動作モードを可能にするボタンを備える、図10と同様の図である。
【図16】第2のフレグランス拡散装置が、拡散されるフレグランスの量を制御するシャッターを有する、図10と同様の図である。
【図17】図16と同様の図であるが、一方のシャッターは全開状態であり、他方のシャッターは一部閉じた状態である点が異なっている図である。
【図18】第2のフレグランス拡散装置が、拡散されるフレグランスの量を制御する芯カバー組立体を有する、図11と同様の図である。
【図19】図18と同様の図であるが、一方の芯カバーは芯を最小限に覆っており、他方の芯カバーは芯を最大限に覆っている状態を示す図である。
【図20】フレグランス供給源がペグを有し、フレグランス拡散装置が、ペグによって操作されるマイクロスイッチを有する、図14と同様の図である。
【図21】図9から図13に示したフレグランス供給源の側面図であって、ペグは含まれているが、フレグランスと芯とが除去されている、フレグランス供給源の側面図である。
【図22】第2形態のフレグランス拡散装置のファンをシャッターとともに示した概略図である。
【図23】摩擦クラッチによって相互に連結される部分を示す、図22のファンとシャッターの概略断面図である。
【図24】遠心クラッチによって相互に連結される部分を示す、図22のファンとシャッターの概略断面図。
【図25】図24に示した遠心クラッチの第1クラッチ部分の平面図である。
【図26】図24に示した遠心クラッチの第2クラッチ部分の平面図である。
【図27】第3形態のフレグランス拡散装置と2つのフレグランス供給源との正面図である。
【図28】第3形態のフレグランス拡散装置の正面図であって、前面カバーが取り除かれ、ファンが1つの方向に回転している、第3形態のフレグランス拡散装置の正面図である。
【図29】ファンが逆方向に回転している、図24と同様の図である。
【図30】図28と図29に示したフレグランス拡散装置の側方断面図である。
【図31】図29の線C-Cに沿って切断した断面図である。
【図32】第3形態のフレグランス拡散装置で使用するフレグランス供給源の側面図であって、フレグランス供給源のキャップが取り外されている、フレグランス供給源の側面図である。
【図33】フレグランス供給源に通じる放出路の内部構造を示す、図32と同様の図である。
【図34】フレグランス供給源に通じる放出路を通過する空気流を示す、図32と同様の図である。
【図35】キャップと放出路を省略して示された第2のフレグランス供給源と隣接する、図32から図34に示したタイプのフレグランス供給源の側面図である。
【図36】キャップと放出路を省略して示された第2のフレグランス供給源と隣接する、図32から図34に示したタイプのフレグランス供給源の変形形態の側面図である。
【図37】ファンと単一のフレグランス供給源とを有する、第4形態のフレグランス拡散装置の概略側面図である。
【図38】フレグランス供給源が2つのフレグランスを備えている、図37と同様の図である。
【図39】熱によって拡散される2つのフレグランス供給源と制御システムとを有する、第5形態のフレグランス拡散装置の概略図である。
【図40】フレグランスを熱によって拡散させる別の方法が示す、図39と同様の図である。
【図41】図1から図4、図10から図19、図27から図31のいずれかに示したタイプのフレグランス拡散装置であって、鉛直面に取り付けた状態のフレグランス拡散装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に図1から図4を参照すると、フレグランス拡散装置は、ハウジング10と、ファン11と、フレグランス供給源12とで形成されていることがわかる。
【0012】
ハウジング10は、例えば金属またはプラスチックなど適当な任意の材料で形成されることが可能であり、後方壁部13と、側壁部14と、前方カバー部15によって形成されている(図3を参照)。後方壁部13は、互いに平行な側縁部16を有するほぼ長方形状になっており、側縁部16の一方の端は直線状の下端縁部17とつながり、他方の端部はほぼ半円形の端縁部18とつながる。側壁部14は、側縁部16と半円形の上方端縁部18を取り囲むように延びている。側壁部14のうちで半円形の上方端縁部18を取り囲んでいる部分は、2つの部分からなる螺旋によって形成された内面19を備え(図1と図2を参照)、螺旋は端縁部18の頂点で交わり、その地点から半径が増大する。ハウジングのこの部分には、駆動軸22によってモータ21に接続されたファン11が収容されている(図3参照)。モータ21は、後方壁部13に取り付けられた制御盤23に接続されており、この制御盤23によって制御される。
【0013】
フレグランス供給源12は、ファン11の下方で後方壁部13によって支持されている。このフレグランス供給源12の構造を以下にさらに詳しく説明する。
【0014】
ハウジング10の前面は、図3と図4からわかるように、前面カバー15によって閉じられている。カバー15は、後方壁部13とほぼ同じ形状であるが、ファン11と整列された空気採取口26を備えている。さらに、図3からわかるように、カバーには内側に向かって傾斜した壁部27と中央仕切り部28を備える。特に図3と図4を参照すると、壁部27と仕切り部28は、並置された一対のダクト29a、29bを形成し、これらダクト29a、29bは、ファン11から遠ざかるにつれて互いに近づき、末端部がそれぞれの放出路になっており、放出路の一方を図3では参照番号30で示してある。フレグランス供給源12に対する仕切り部28の位置については後述する。
【0015】
フレグランス供給源12を図5と図6にさらに詳しく示してある。これら図面を参照すると、フレグランス供給源12は、背面シート31を備え、該背面シート31はほぼ長方形状であり、例えばプラスチック製ラミネートから形成されることができる。背面シート31は、該背面シート31を本体部33と翼部34とに分割する横断方向の折り線32を有する。翼部34の端部にはタブ35が備えられており、折り線32で折り返したときに翼部で内側になる面には、2つの接着性フレーム36が設けてあり、該接着性フレーム36の機能については後述する。
【0016】
芯材料からなる第1のストリップ37aと第2のストリップ37bが、背面シート31の本体部33の内面に配置される。芯材料からなるそれぞれのストリップ37a、37bは細長い長方形状であり、一方の端部近傍に内側を向いた一対の見当ノッチ39a、39bを備え、ノッチ39a、39bの機能については後述する。図6からわかるように、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bは、互いに平行になるように並置される。
【0017】
第1のストリップ37aと第2のストリップ37bは、前面シート40で覆われ、該前面シート40もプラスチック製ラミネートでよく、背面シート31の本体部33と同じサイズである。前面シート40は、一方の端部近傍に2つのウインドウ41a、41bを有する。それぞれのウインドウは、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bのうちで対応する一方のストリップの短いほうの部分と一致した位置、すなわちノッチ39a、39bと、対応するストリップ37a、37bのノッチに近いほうの端部とに挟まれた部分と一致した位置にある。もちろん、前面シート40を背面シート31と一体に形成し、背面シート31の折り線32があるのとは反対側の端部から前面シート40が延在するようにすることもできる。
【0018】
前面シート40は、背面シートと一体に形成されているのでなければ、線42、43、44に沿って例えば溶接または接着により背面シートに結合される。第1の結合線42は、本体部33と前面シート40の周辺部を取り囲む長方形の線であり、したがって本体部33と前面シート40との間に閉じた主チャンバーを形成する。第2の結合線43は、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bの間隙に沿って延在する長手方向の線であり、主チャンバーを分割して独立した小チャンバーにし、該小チャンバーの各々に、それぞれのストリップ37a、37bが収容される。第3の結合線44は、本体部33と前面シート40の各側縁部と間で延在する横断方向の線であり、結合線44はノッチ39a、39bに対応するように延在し、ノッチ39aの間の部分とノッチ39bの間の部分が途切れている。したがって対応するストリップ37a、37bが収容されたそれぞれの小チャンバーは、首部で隔てられた大きな部分と小さな部分に分割され、小さな部分が、対応するウインドウ41a、41bの下にくる。
【0019】
それぞれの小チャンバーの大きな部分には、それぞれ異なる液体フレグランスが充填されている。翼部34はウインドウ41a、41bの上に折り畳まれ、接着性フレーム36がウインドウ41a、41bの周辺部をシールしてウインドウ41a、41bが閉じられた状態になる。最後に、背面シート31の下面に電源45を取り付ける。電源は、平坦な乾電池にすることが可能である。
【0020】
使用時においては、タブ35を引っ張って接着性フレーム36で形成された引き剥がし可能なシールを剥がすことにより、フレグランス供給源12は開放される。上記に簡単に説明したように、フレグランス供給源12はハウジング10に取り付けられる。この状態では、図1と図2からわかるように、ウインドウ41a、41bは放出路30の近くにあり、仕切り部28が長手方向の結合線43に沿って延在し、各ウインドウ41a、41bは、それぞれのダクト29a、29bの中に位置する。各フレグランスは、ストリップ37a、37bの特性と、ノッチ39a、39b間のギャップ(間隙)とによって制御された速度で、対応するそれぞれのウインドウ41a、41bに運ばれる。電源45は、該電源45をファン11のモータ21の制御システム23に接続するための接点を有する。
【0021】
モータ21は、電源45に接続されると作動し、ファン11が、例えば図1に示したように時計方向に回転する。その結果として第1のウインドウ41aに対応するダクト29aを流れる空気流が発生し、対応するフレグランスが周囲の大気に運ばれる。ダクト29aは対応する放出路30に向かって狭まっているため、ウインドウ41aを通過するときには空気の速度が増加する。
【0022】
所定の時間が経過すると制御システム23はファン11の回転方向を逆転させるため、ファン11は図2に示したように反時計方向に回転する。このようにすると空気がダクト29bに沿って流れてウインドウ41bを通過するため、対応するフレグランスが放出路30から周囲の大気に放出される。
【0023】
次に図7を参照すると、制御システム23を用いて制御するファン11の1つの動作モードが示してあることがわかる。T1は、ファン11が例えば時計方向に回転している時間である。この時間は、第1のフレグランスの濃度が最大値に達することができるように設定する。休止期間T2は、第1のフレグランスが拡散された後に第2のフレグランスが放出されるように設定する。T3は、ファンが例えば反時計方向に回転して第2のフレグランスを放出し、最大値に達することができるような時間であり、T4は、第2のフレグランスを拡散させるための休止期間である。各芯が不活性になっている間にフレグランスを対応するウインドウに運び、芯が活性になったとき、直ちにフレグランスを蒸発させることができる。図からわかるように、これらの間隔は同じである必要はない。フレグランスに依存して変えられる。ある安定した濃度で1つのフレグランスを所定の時間にわたって人が嗅いだ後には嗅覚が麻痺するという嗅覚疲労と呼ばれる知られた現象がある。この時間はフレグランスごとに異なっており、上述された間隔は、それらの時間に応じて調節されることができる。また、時間間隔は使用者が手動で調節することも可能である。さらに、制御システムは、部屋が狭いか広いかに合わせてプログラムされることや、要求に応じてブースター用フレグランスを提供できるようにプログラムされることも可能である。
【0024】
タイミングは、部屋のサイズに応じて多数の異なった方法で変化させることができる。例えば広い部屋では、フレグランス1に関してオンになっている時間T1とフレグランス2に関してオンになっている時間T3を長くし、オフの時間(休止期間)T2、T4は変えないことが望ましい。別の方法として、オンの時間T1、T3は変えないが、休止期間T2、T4を短くすることによってサイクルを変化させることもできる。別の可能性は、オン/オフの比は一定にしたまま、オンの時間とオフの時間の両方を長くするというものである。同様に、狭い部屋では、T1、T3だけを短くするか、あるいは休止期間T2、T4だけを長くするか、あるいは同じ比を維持したまま両方を短くすることが望ましい。
【0025】
フレグランス供給源12が消費されると、対応する電源45が付いた新しいフレグランス供給源12と取り換えることができる。電源45の電力はフレグランスの量に合わせてあるため、電源の電力が少なくなるにつれて残っているフレグランスの量も少なくなる。制御システム23は、電池の電力をモニターし、電力が少なくなったとき、フレグランスがなくなりかけていて交換が必要であることを示す指示を出すことができる。この指示は、例えばハウジング10に取り付けたLED(発光ダイオード)による視覚的指示にすることができる。
【0026】
図1と図2に示したフレグランス拡散装置で使用する第2の形態のフレグランス供給源を図8と図9に示す。第2のフレグランス供給源46は、長方形の背面シート47と、同じ形の前面シート48とで構成され、背面シート47はプラスチック製ラミネートにすることが可能であり、前面シート48も同じ材料である。2つのバルブ挿入部材49a、49bも提供される。それぞれのバルブ挿入部材49a、49bは、短いチューブ50a、50bと、直径を挟んで反対側にあって外向きに延在する一対の翼部51a、51bとで形成される。各チューブ50a、50bは引き剥がし可能なシール(図示せず)を有する。
【0027】
背面シート47は前面シート48の下方に配置され、両者の間に、バルブ挿入部材49a、49bが背面シート47と前面シート48の見当用縁部に沿って互いに離して配置される。次に、背面シート47と前面シート48を、線53、54に沿って例えば溶接または接着により一緒に結合する。第1の線53は、背面シート47と前面シート48の周辺部に沿って延在し、バルブ挿入部材49a、49bの翼部51a、51bとチューブ50a、50bにもつながっている。第2の線54は、背面シート47と前面シート48のバルブ挿入部材49a、49bが存在する側の縁部と、それとは反対側の縁部とをつなぐ長手方向の線である。背面シート47と前面シート48は、その両者の間にチャンバーを形成し、該チャンバーは、長手方向の線によって2つの小チャンバーに分割される。各小チャンバーには対応する異なる液体フレグランスが収容される。
【0028】
第2のフレグランス供給源46は、さらに2つの挿入部材55a、55bを有する。各挿入部材55a、55bは、芯材料からなるほぼ長方形状の領域と、対応する芯材料56a、56bから突起している細長いキャピラリー(capillary)・コネクタ57a、57bとで形成される。
【0029】
使用時においては、バルブ挿入部材49a、49bの中にあるシール52が、それぞれのフレグランスを小チャンバー内に保持する。第2のフレグランス供給源を使用したい場合には、それぞれのキャピラリー・コネクタ57a、57bをバルブ挿入部材49a、49bの対応するシールを通じて挿入し、小チャンバーの中にあるフレグランスに到達するようにする。フレグランスはキャピラリー・コネクタ57a、57bを通じて対応する芯材料56a、56bに到達し、その場所で蒸発する。
【0030】
第2のフレグランス供給源46は、図1から図4を参照して上記に説明したフレグランス拡散装置に取り付けられて使用されることができる。
【0031】
次に図10から図14を参照すると、第2の形態のフレグランス拡散装置は、図1から図4のフレグランス拡散装置と共通の要素を有することがわかる。これらの要素には図1から図4の対応する要素と同じ参照番号を付してあり、詳しくは説明しない。
【0032】
この第2のフレグランス拡散装置では、フレグランスが2つの容器58a、58bから供給される。各容器58a、58bは、以下に説明するようにしてハウジング10に接続され、各容器58a、58bは突起した芯59a、59bを有し、該芯59a、59bが、ハウジング10内に形成された対応する形状のダクト60a、60bに受け入れられる。
【0033】
各容器58a、58bは、口部62a、62bを取り囲む首部61a、61bを備えている。各首部は外向きのフランジ63a、63bを有し、対応する芯59a、59bがそれぞれの口部62a、62bから延在する。ハウジングの下方端縁部17には2つの開口部64a、64bがあり、各開口部は対応する容器58a、58bの首部61を受け入れる。特に図14からわかるように、それぞれの開口部64a、64bは、ハウジング10に接続されるそれぞれの容器58a、58bを保持するための保持メカニズムを有する。この保持メカニズムは、各容器58a、58bのフランジ63a、63bから下方に延びる内向きの突起部65と、ペグ(peg)66とで形成され、ペグ66は、首部61a、61bが対応する開口部64a、64bの中に押し込まれるときにバネ67を収縮させてフランジ63a、63bがペグ66の位置を通過できるようにし、その後はバネ67からの外向きに力によってフランジ63a、63bの裏に係合し、対応する容器58a、58bを所定の位置に保持する。
【0034】
それぞれの成形ダクト60a、60bは、最初はファン11のそれぞれの側からファン11の接線方向に延在する。次に、図14からわかるように、ダクト60a、60bは90°向きを変え、カバー15の放出路68a、68bとなって終端する。図11、図12、図14からわかるように、それぞれの芯59a、59bは、対応するダクト60a、60bに沿って延在し、ファン11の周辺部近傍で終端する。ファン11はシャッター69と協働し、該シャッター69は、駆動軸22に担持されており、アーチ(弓)状壁部70を有する。図11からわかるように、ファン11が時計方向に回転すると、シャッター69の壁部70がダクト60bを閉じ、ダクト60aは開放されたままになるため、ダクト60bから出る空気の量が最少になる。ファン11が反時計方向に回転すると、シャッター69の壁部70が他方のダクト60aを閉じ、ダクト60bは開放されたままになるため、ダクト60aから出る空気の量が最少になる。
【0035】
シャッター69の構成と動作を以下に詳しく説明する。
【0036】
使用時においては、図10から図14を参照して説明した上記第2のフレグランス拡散装置は、図1から図4を参照して上記に説明したのとほぼ同様に作動する。ファンからの空気は成形ダクト60a、60b一方に沿って流れ、フレグランスが対応する芯59a、59bから蒸発し、対応する放出路68a、68bから周辺の大気へと出ていく。ダクト60a、60bの形状により、ファン11からの空気が単純に芯59a、59bの軸線方向に沿って流れることのないようになっている。ダクト60a、60bの形状により、空気は、むしろ芯59a、59bのまわりでの周方向に向かって流れる。その結果、フレグランスが芯59a、59bからより効率的に蒸発する。
【0037】
モータ21の電力は、電池(図示せず)や主電源などの外部電源から供給される。
【0038】
容器58a、58bは、空になると、保持メカニズムから取り外して新しい容器と交換することができる。
【0039】
ここで図15を参照すると、図15と図10から図14とで共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。この構成では、ハウジング10は3つの制御ボタン111、112、113を有する。ボタン111を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、狭い部屋に適した状態になる。ボタン112を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、広い部屋に適した状態になる。ボタン113を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、時間が限定された設定になる。この時間限定の設定では、放出されるフレグランスの量が増加する。これはフレグランスのブースト(boost)を提供する。ファン11が動作する時間を変化させる代わりにファン11の速度を増減させて放出されるフレグランスの量を変えることもできる。これは、モータに供給する電力を変えることによって実現できる。
【0040】
放出されるフレグランスの量を制御する他の手段について、図16から図19を参照して以下に説明する。図10から図15と図16から図19で共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。
【0041】
まず図16と図17を参照すると、それぞれのダクトの開口部68a、68bのサイズが、対応するシャッター組立体210a、210bによって制御される。それぞれのシャッター組立体210a、210bは、フレグランス拡散装置の前面カバー15に設けられた鉛直スロット213a、213bの中を滑動するペグ212a、212bに接続されたシャッター211a、211bを有し、ペグ212a、212bがスロット213a、213bの最上部にあるときには、シャッターは全開状態になり、ダクトの開口部68a、68bは最大サイズになり、ペグがスロットの最下部にあるときには、シャッターは完全閉鎖状態になり、ダクトの開口部は最小サイズになる。これは、ダクトの開口部68a、68bが完全に閉じていることに対応してもよい。
【0042】
放出される各フレグランスの相対量を制御するため、それぞれのシャッター組立体210a、210bを独立に制御することができる。図16では、両方のシャッター211a、211bが全開になった状態が示してあるため、それぞれのペグ212a、212bは、対応するそれぞれのスロット213a、213bの最上部に位置していることがわかる。図17では、右側のシャッター組立体210aは中間状態であり、シャッター211aが対応するダクトの開口部68aを半ばまで塞いでいるため、対応する容器58aから放出されるフレグランスの量を減じる。同じ図面において、左側のシャッター組立体211bは全開状態になっている。したがってファンの速度が所定の値である場合、あるいはファン11が所定に期間にわたって動作する場合には、より多く割合のフレグランスが放出されるのは、容器58aからではなく容器58bからである。
【0043】
上記に説明したように、それぞれのシャッター組立体は、対応するペグ212a、212bを用いて手動で調節する。別の方法として、シャッター211a、211bは電子的に制御することもでき、その場合、ペグ212a、212bとスロット213a、213bを取り除くことができる。
【0044】
ここで図18と図19を参照すると、それぞれの芯59a、59bの露出表面が、対応する芯カバー組立体220a、220bによって制御される。それぞれの芯カバー組立体220a、220bは、キャップ221a、221bと、カバー222a、222bと、スライダ223a、223bとを有する。キャップ221a、221bは実質的に円筒形であり、対応する芯59a、59bの上面に取り付けられていて、下端部に環状の肩部224を有する。カバー222a、222bは実質的に円筒形であり、それぞれの上端部と下端部に、内向きに突起した環状の突起部225、226をそれぞれ有する。スライダ223a、223bも実質的に円筒形であり、その上端部には環状の肩部227を、下端部近傍には水平に突起したペグ228a、228bを有する。ペグ228a、228bは、フレグランス拡散装置の側壁部14に設けられた鉛直スロット(図示せず)内を滑動する。スライダ223a、223bは、対応する芯59a、59bに滑動可能に取り付けられており、スライダの環状肩部227とカバーの下方環状状突起部226の付近でカバー222a、222bに接続される。これにより、スライダ223a、223bを芯59a、59bの上を滑動させることで、それに対応してカバー222a、222bがキャップ221a、221bの上を滑動し、スライダ223a、223bのこの運動は、対応するペグ228a、228bを手動で、対応するスロット内を滑動させることによって制御される。代替として、カバー222a、222bとスライダ223a、223bは、単一の部材として組み合わされることもできる。
【0045】
図18に示した芯カバー組立体220a、220bの状態と、図19に示した右側の芯カバー組立体220aの状態に対応する第1の状態では、スライダ223a、223bは上方位置にあり、その状態ではスライダ223a、223bの環状肩部227がキャップ221a、221bの環状肩部224に当接する。この状態ではカバー222a、222bがキャップ221a、221bを実質的に完全に覆っているため、対応する芯59a、59bの露出が最大になる。
【0046】
図19に示した左側の芯カバー組立体220bの状態に対応する第2の状態では、スライダ223bは下方位置にあり、その状態ではカバー222bの上方突起部225がキャップ221bの環状肩部224に当接する。この状態ではカバー222bがキャップ221bを超えて延在し、芯59bの一部を覆っている。この第2の状態では、芯の露出が最少になり、ファンの速度が所定の値である場合、あるいはファン11が所定に期間にわたって動作する場合には、露出する芯の面積が少なくなるため、放出されるフレグランスの割合は、芯カバー組立体220a、220bが第1の状態にあるときよりも少なくなる。スライダ223a、223bは、第1の状態と第2の状態の中間状態にすることができ、それぞれの容器58a、58bから放出されるフレグランスの相対量を制御するため、それぞれのスライドは独立に制御することができる。
【0047】
図16と図17のシャッター組立体210a、210bと同様、芯カバー組立体220a、220bも手動で制御せねばならないわけではない。実際、制御は自動または電子式にすることが可能であり、そのいずれの場合にもペグ228a、228bと、側壁部14に設けた対応するスロットを用意する必要はない。
【0048】
次に図20と図21を参照すると、それぞれの容器58a、58bからの情報に従ってフレグランス拡散装置の動作が変化するようにできるように、図10から図14のフレグランス拡散装置を変更する。図20および図21と、図10から図14に共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。この構成では、それぞれの容器58a、58bの首部61a、61bのフランジ63a、63bにはペグ109が備えられる。容器58a、58bがハウジング10と係合すると、ペグ109が対応するマイクロスイッチ110と係合する。マイクロスイッチ110は、制御システム23の動作を変化させる信号を制御システム23に送る。例えばマイクロスイッチからの信号を受け取ると、ペグ109が存在していないときと比べてサイクル時間を変化させることができる。
【0049】
別の構成も可能である。例えば容器が読み取り可能なマイクロチップまたはバーコードを有し、ファン11の動作を調節するための情報が制御システム23に送られるようにすることができる。
【0050】
次に図22から図25を参照すると、これら図面にはシャッター69のさまざまな動作モードが図示されている。図23からわかるように、シャッター69は、徐々に先細になっていて端部が端壁部72によって閉じられたほぼ円錐台状部分71を有する。駆動軸22はこの端部壁を貫通しており、円錐台状部分71の軸線と同軸である。外縁フランジ73が円錐台状部分71の広いほうの端部の周囲で外側に向かって延在し、壁部70がこのフランジ73の一部の周辺に延在する。壁部70と重さのバランスを取るため、フランジ73の直径を挟んだ反対側を厚くし、シャッター69が駆動軸22の周辺で静的なバランス状態になるようにしてある。
【0051】
シャッター69は、最も単純な動作形態では、ファン11によって発生した空気流だけで回転させることができる。ファン11が反時計方向に回転しているときには、対応する反時計回りの空気流が存在していることになり、シャッター69はバランスしているため、シャッターを図11に示した状態まで回転させるのにはこの空気流で十分である。同様に、ファン11が時計方向に回転しているときには、それに対応して空気が時計方向に回転し、シャッター69を図12に示した状態にする。
【0052】
しかし空気だけを用いたのではこの運動を信頼性よく実現できない場合がある。その場合には、図23を参照すると、別の構成として、フェルト・ワッシャ(felt washer)74とクリンプ・ワッシャ(crimped washer)75とが、シャッター69の端壁部72とファン11の取り付け用ボス76との間で駆動軸22上に取り付けられ、ファン11は、駆動軸22に接続される。この構成では、モータ21が一方向に回転すると、ファン11の回転運動がワッシャ74、75による摩擦を通じてシャッター69に伝えられるため、シャッター69はファンと同じ方向に回転する。この構成は、モータ21がどちらの方向に回転しても機能する。
【0053】
別の可能性を図24、図25、図26に示してある。この構成では、図25に示したようにファン11が第1のクラッチ部分77を有する。このクラッチ部分77は、3本のアーチ状アーム78を有し、該アームは、ファン11が回転するにつれて、図25に示した実線位置からこの図に点線で示した外側の位置まで移動する。シャッター69は、等角度に離間した三つの外向き突起部80を有する第2のクラッチ部分79(図26参照)を有する。アーム78は、図25に示した実線位置にあるとき、これら突起部80と係合し、第1のクラッチ部分77と第2のクラッチ部分79を固定し、シャッター69をファン11とともに回転させる。ファン11の速度が増すと、アーム78は図25の点線で示した位置に移動して突起80からはずれるため、ファン11はシャッター69とは独立に回転することが可能になり、シャッター69のほうは、空気流(と、おそらく摩擦)によってそのままの位置に維持される。
【0054】
これらは、シャッター69を動かすことのできるほんのいくつかの方法であることが理解される。他の方法も可能である。
【0055】
次に図27から図31を参照すると、第3のフレグランス拡散装置は、図10から図14に示した第2のフレグランス拡散装置と共通の要素を有する。そのような共通する要素には同じ参照番号を付してあり、その構造と動作については詳しく説明しない。
【0056】
第3のフレグランス拡散装置は、2つのフレグランス供給源81a、81bを有し、該フレグランス供給源81a、81bの中では、芯が、フレグランス供給源の一部によって形成された放出路によって囲まれる。
【0057】
特に図28と図29を参照すると、それぞれのフレグランス供給源81a、81bは、液体フレグランスを入れた容器82a、82bと、その容器と一体化した放出路83a、83bを有する。それぞれの放出路83a、83bには、容器82a、82bから遠いほうの端部に入口84a、84bが形成されており、対応する容器82a、82bに隣接する地点に出口85a、85bが形成されている(図30参照)。図27と図30からわかるように、出口85a、85bは、ハウジング10のカバー15に設けられたそれぞれの開口部86a、86bと整列される。それぞれの放出路83a、83bには細長いストリップ状の芯87a、87bの上部を含み、この芯の下端部が容器82a、82b内のフレグランスに浸されている。各放出路は、ハウジング10の対応する成形ダクト60a、60bにスナップ式固定される。
【0058】
使用時においては、ファン11が時計方向に回転すると空気流が発生し、強制的に第1のダクト60aを通過して、対応するフレグランス供給源81aの放出路83aの入口84aに入る。次に空気は芯87aの周囲を通過してフレグランスを放出させ、出口85aを通り、カバー15の開口部86aを通って周囲の大気へと出る。図25で見たようにファン11が反時計回りに回転すると、放出路83bの入口84bを通過する空気流が発生し、その空気流は対応する芯87bを通過し、出口85bを通り、カバーの開口部86bを通って出る。
【0059】
図16と図17を参照して説明したのと同様、カバーの開口部86a、86bには、それぞれシャッター組立体を備えることができる。
【0060】
フレグランス供給源81a、81bは、空になると、新しい容器と交換することができる。
【0061】
この実施態様では、芯87a、87bは、放出路83a、83bの内部にパッケージされて保護されている。空気ダクトはフレグランス供給源81a、81bの一部であるため、消費可能である。各芯87a、87bには、図18と図19を参照して上記に説明したのと同様だが消費可能なフレグランス供給源に適合するようにした芯カバー組立体を備えることができる。
【0062】
次に図32、図33、図34を参照すると、図27から図31を参照して上記に説明した第3の形態のフレグランス拡散装置で使用するタイプのフレグランス供給源が示される。フレグランス供給源は、リザーバ89と放出路90を有する容器88で形成される。これらの要素は、プラスチック材料またはガラスなど、適当な任意の材料で形成することができる。図34からわかるように、放出路90には、リザーバ89から遠いほうの端部に入口91が形成されており、リザーバ89に隣接する地点に出口92が形成されている。芯93が、リザーバ89から導かれ、放出路90内で入口91に隣接する地点で終端する。
【0063】
リザーバ89にはフレグランスが収容されている。キャップ94が放出路90を覆っている。
【0064】
この容器88は図27から図31のフレグランス拡散装置で使用されることができる。キャップ94をはずし、放出路90をハウジング10の中に挿入する。すると、上記に説明したように空気が入口91を経由して放出路90内を通過する。空気は出口92を通って出ていく。
【0065】
図27から図31に示されているように、フレグランス供給源81a、81bは、ハウジング10に取り付けたときに互いに並置される。2つのフレグランス供給源81a、81bには異なるフレグランスを収容できることが理解されうる。あらゆるペアのフレグランスが互いに相補的であると鼻に感じられるわけではないため、非相補的であると感じられる組み合わせは避けることが大いに望ましい。
【0066】
この問題点を解決する提案を図35と図36に示す。
【0067】
最初に図35を参照すると、図32から図34を参照して上記に説明したタイプの2つの容器88a、88bが提供される。第1の容器88aには表面に模様95が施してあり、該模様95は、第2の容器88bの対応する模様96と連続する模様を形成し、模様は、容器88a、88bの隣接した側面97aと側面97bとの間の接合部を超えて連続する。これら容器88a、88bは相補的なフレグランス(すなわち嗅覚において相補的なフレグランス)を収容するように構成され、非相補的なフレグランスを収容した容器はどれも、図30のどちらの容器の模様とも適合しない異なる模様を有する。よって、非相補的なフレグランスを収容した容器を図30に示した容器の一つとともに使用する場合には、模様の不適合が明白になる。この効果は、浮き彫り模様による必要はないことが理解されうる。インセット模様(Inset pattern)または単純な印刷効果を利用できる。
【0068】
別の可能性が図36の構成により提供される。この図では、一方の容器88aの1つの側面97が、相補的なフレグランスを収容した他方の容器88bの非平面状側面97bと相補的な非平面形状を有し、そのため側面97a、97bは、容器88a、88bをハウジング10内で並置したときに互いに結合される。非相補的なフレグランスを収容した容器は側面を異なった形状で提供されるため、互いに結合されることはなく、使用することもできない。
【0069】
フレグランスを拡散させるのにファンを用いるという行為が2つのフレグランスの拡散に限定される必要はない。次に図37を参照すると、第4の形態のフレグランス拡散装置が図示され、該フレグランス拡散装置は、チャンバーを有するハウジング98で形成され、該チャンバーは、半径が徐々に大きくなる螺旋状の内壁99を有し、チャンバーが、内壁99から接線方向に延在する放出路100へと通じる。ファン101がハウジング98の内部に取り付けられ、モータ(図示せず)で駆動される。放出路にはフレグランス供給源102が収容され、該フレグランス供給源102は、図5と図6を参照して上記に説明したフレグランス供給源を半分にしたもので形成することができる。ウインドウ41aが放出路100の中にあり、ファンが回転すると空気がウインドウ41aを通過してフレグランスを蒸発させる。
【0070】
この実施態様では、ファン101が一方向にだけ回転するため、高効率の設計にすることができる。モータは手動式スイッチで制御され、要求に応じてフレグランスを放出させる。モータには図5と図6を参照して上記に説明したタイプの電源から動力を供給する。
【0071】
この実施態様に対する変形例を図38に示す。図37および図38に共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。図38の実施例においては、フレグランス供給源は図5と図6に示したフレグランス供給源と同じであり、両方のウインドウ41a、41bが放出路100の中にある。フレグランス供給源の2つのフレグランスは、拡散位置で合わさって所望の単一のフレグランスになるように選択される。この構成は、所望のフレグランスが、合わせた状態で保管したならば劣化する成分で構成されている場合に特に有効である。拡散位置でのみにおいて成分組み合わせることにより、この劣化が回避される。
【0072】
もちろん、図8と図9のフレグランス供給源をこれら実施例のいずれかで用いることもできうる。また、ウインドウ41a、41bのサイズは、図16と図17を参照して上記で説明したのと同様の構成によって制御されてもよい。
【0073】
2つのフレグランスを交互に蒸発させる場合、蒸発は強制的空気流により行なわせる必要はない。次に図39を参照すると、第5の形態のフレグランス拡散装置は2つのフレグランス供給源103a、103bを有する。それぞれのフレグランス供給源103a、103bは、容器104a、104bと、対応する容器104a、104bから突起した対応する芯105a、105bとを有する。各芯105a、105bは、対応するヒーター(加熱器)106a、106bで囲まれる。各ヒーター106a、106bは制御盤107に接続され、該制御盤107が外部電源(図示せず)に接続される。制御盤は、所定のプログラムに従ってヒーター106a、106bに電流を流す。各ヒーターが電流を受けると温度が上昇し、フレグランスが対応する芯105a、105bから蒸発する。制御盤は、図7に示したのと同様の蒸発サイクルとなるように構成されてもよい。さらに、制御は、図15を参照して上記に説明したように異なるタイミング・プロトコルで提供されてもよい。また、供給する電力を変化させてヒーターの温度を変化させると、フレグランスの蒸発量が変化する。
【0074】
別の構成を図40に示す。図39と図40に共通する要素には同じ参照番号を付し、これら要素については詳しく説明しない。この実施例においては、ヒーター106a、106bを取り除き、芯108a、108bを導電性材料で形成し、あるいは芯108a、108bに導電性材料を有するようにし、該導電性材料を制御盤107に接続する。したがって電流がいずれかの芯108a、108bに供給されると、芯の温度が上昇してフレグランスが蒸発する。
【0075】
図1から図4、図10から図19、図27から図31を参照して上記に説明したどのフレグランス拡散装置も壁に取り付けられてもよい。次に図41を参照すると、これら図面と図41に共通する要素については詳しく説明せず、同じ参照番号を付すことにする。図41を参照すると、空気採取口26が削除され、カバー15は連続している。その代わり、空気採取口114が後方壁部13に設けられる。さらに、電気的コネクタ115が後方壁部13から突起しており、電気的コネクタ115は、1つが参照番号116で示してあるピンを有し、該ピンが、例えばフレグランス拡散装置を支持する壁のような鉛直面117上の電気ソケットに差し込まれ、電力を供給する。空気採取口114の位置は、安全上の特徴になっている、というのも、その位置にあることで、例えば指がファン11の中に入らないようにできるからである。
【符号の説明】
【0076】
10 ハウジング
11 ファン
37a、37b フレグランス供給源
55a、55b フレグランス供給源
58a、58b フレグランス供給源
81a、81b フレグランス供給源
88a、88b フレグランス供給源
103a、103b フレグランス供給源
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレグランス拡散装置、フレグランス供給源、フレグランス容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フレグランス拡散装置は、部屋などの閉鎖空間に1つ以上のフレグランスを放出するのに使用される。一般に、フレグランスは、フレグランス供給源に保持されているものが自然対流または強制対流によって放出されるか、あるいはフレグランスを保持している例えば芯またはパッドを加熱することによって放出される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第1の態様によると、フレグランス供給源と、フレグランスを放出する空気流の発生手段とを備えるフレグランス拡散装置が提供される。
【0004】
フレグランス供給源の1つの形態は、液体フレグランスを入れた容器である。フレグランスは、フレグランス放出路を通過する対流空気流に乗って放出される。この方法では、方向性のある空気流を提供できないことが問題である。
【0005】
本発明の第2の態様によると、液体フレグランスを入れるリザーバと、リザーバに通じていてリザーバ内のフレグランスを放出する空気流の通路となる放出路とを備えるフレグランス容器が提供される。
【0006】
多くのフレグランス供給源は、独立した容器や芯などを含んでおり、製造するのが厄介である。
【0007】
本発明の第3の態様によると、フレグランス供給源として、芯材料が間に挟まった背面シートおよび前面シートを備えており、背面シートと前面シートは、閉じた線に沿って接合されてフレグランスのリザーバを形成し、芯材料の一部は、フレグランスを放出するためにこの閉じた線の外部に露出可能になっており、接合部は、芯材料がフレグランスをリザーバから露出可能な部分へと運ぶことが可能になっている、フレグランス供給源が提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によると、2つのフレグランス供給源と、これらフレグランス供給源からフレグランスを拡散させる手段と、この拡散手段を制御するための制御システムとを備えるフレグランス拡散装置が提供される。
【0009】
以下に、例証として、添付の図面を参照して本発明のいくつかの実施態様に関して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1形態のフレグランス拡散装置の概略正面図であって、拡散装置の前面カバーを取り除かれ、フレグランス拡散装置のファンとフレグランス供給源を見せ、ファンが第1の方向に回転している、第1形態のフレグランス拡散装置の概略正面図である。
【図2】ファンが逆方向に回転している、図1と同様の図である。
【図3】図1と図2に示したフレグランス拡散装置の側方断面図である。
【図4】図3の線A-Aに沿って切断した断面図である。
【図5】図1から図4に示したフレグランス供給源の斜視図である。
【図6】図5に示したフレグランス供給源の分解図である。
【図7】図1から図4に示したフレグランス拡散装置の動作状態に対する時間を示したグラフである。
【図8】図1と図2に示したフレグランス拡散装置で使用する第2形態のフレグランス供給源の斜視図であって、見やすくするため、2つの供給源の芯をフレグランス供給源から離して示す、第2形態のフレグランス供給源の斜視図である。
【図9】図8に示した第2形態のフレグランス供給源の分解図である。
【図10】第2形態のフレグランス拡散装置と2つのフレグランス供給源との正面図である。
【図11】図10に示した第2形態のフレグランス拡散装置の正面図であって、前面カバーが取り除かれ、ファンが1つの方向に回転している、第2形態のフレグランス拡散装置の正面図である。
【図12】ファンが逆方向に回転している、図11と同様の図である。
【図13】第2形態のフレグランス拡散装置を上方から見た内面図である。
【図14】図12の線B-Bに沿って切断した断面図である。
【図15】第2のフレグランス拡散装置が、異なる動作モードを可能にするボタンを備える、図10と同様の図である。
【図16】第2のフレグランス拡散装置が、拡散されるフレグランスの量を制御するシャッターを有する、図10と同様の図である。
【図17】図16と同様の図であるが、一方のシャッターは全開状態であり、他方のシャッターは一部閉じた状態である点が異なっている図である。
【図18】第2のフレグランス拡散装置が、拡散されるフレグランスの量を制御する芯カバー組立体を有する、図11と同様の図である。
【図19】図18と同様の図であるが、一方の芯カバーは芯を最小限に覆っており、他方の芯カバーは芯を最大限に覆っている状態を示す図である。
【図20】フレグランス供給源がペグを有し、フレグランス拡散装置が、ペグによって操作されるマイクロスイッチを有する、図14と同様の図である。
【図21】図9から図13に示したフレグランス供給源の側面図であって、ペグは含まれているが、フレグランスと芯とが除去されている、フレグランス供給源の側面図である。
【図22】第2形態のフレグランス拡散装置のファンをシャッターとともに示した概略図である。
【図23】摩擦クラッチによって相互に連結される部分を示す、図22のファンとシャッターの概略断面図である。
【図24】遠心クラッチによって相互に連結される部分を示す、図22のファンとシャッターの概略断面図。
【図25】図24に示した遠心クラッチの第1クラッチ部分の平面図である。
【図26】図24に示した遠心クラッチの第2クラッチ部分の平面図である。
【図27】第3形態のフレグランス拡散装置と2つのフレグランス供給源との正面図である。
【図28】第3形態のフレグランス拡散装置の正面図であって、前面カバーが取り除かれ、ファンが1つの方向に回転している、第3形態のフレグランス拡散装置の正面図である。
【図29】ファンが逆方向に回転している、図24と同様の図である。
【図30】図28と図29に示したフレグランス拡散装置の側方断面図である。
【図31】図29の線C-Cに沿って切断した断面図である。
【図32】第3形態のフレグランス拡散装置で使用するフレグランス供給源の側面図であって、フレグランス供給源のキャップが取り外されている、フレグランス供給源の側面図である。
【図33】フレグランス供給源に通じる放出路の内部構造を示す、図32と同様の図である。
【図34】フレグランス供給源に通じる放出路を通過する空気流を示す、図32と同様の図である。
【図35】キャップと放出路を省略して示された第2のフレグランス供給源と隣接する、図32から図34に示したタイプのフレグランス供給源の側面図である。
【図36】キャップと放出路を省略して示された第2のフレグランス供給源と隣接する、図32から図34に示したタイプのフレグランス供給源の変形形態の側面図である。
【図37】ファンと単一のフレグランス供給源とを有する、第4形態のフレグランス拡散装置の概略側面図である。
【図38】フレグランス供給源が2つのフレグランスを備えている、図37と同様の図である。
【図39】熱によって拡散される2つのフレグランス供給源と制御システムとを有する、第5形態のフレグランス拡散装置の概略図である。
【図40】フレグランスを熱によって拡散させる別の方法が示す、図39と同様の図である。
【図41】図1から図4、図10から図19、図27から図31のいずれかに示したタイプのフレグランス拡散装置であって、鉛直面に取り付けた状態のフレグランス拡散装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に図1から図4を参照すると、フレグランス拡散装置は、ハウジング10と、ファン11と、フレグランス供給源12とで形成されていることがわかる。
【0012】
ハウジング10は、例えば金属またはプラスチックなど適当な任意の材料で形成されることが可能であり、後方壁部13と、側壁部14と、前方カバー部15によって形成されている(図3を参照)。後方壁部13は、互いに平行な側縁部16を有するほぼ長方形状になっており、側縁部16の一方の端は直線状の下端縁部17とつながり、他方の端部はほぼ半円形の端縁部18とつながる。側壁部14は、側縁部16と半円形の上方端縁部18を取り囲むように延びている。側壁部14のうちで半円形の上方端縁部18を取り囲んでいる部分は、2つの部分からなる螺旋によって形成された内面19を備え(図1と図2を参照)、螺旋は端縁部18の頂点で交わり、その地点から半径が増大する。ハウジングのこの部分には、駆動軸22によってモータ21に接続されたファン11が収容されている(図3参照)。モータ21は、後方壁部13に取り付けられた制御盤23に接続されており、この制御盤23によって制御される。
【0013】
フレグランス供給源12は、ファン11の下方で後方壁部13によって支持されている。このフレグランス供給源12の構造を以下にさらに詳しく説明する。
【0014】
ハウジング10の前面は、図3と図4からわかるように、前面カバー15によって閉じられている。カバー15は、後方壁部13とほぼ同じ形状であるが、ファン11と整列された空気採取口26を備えている。さらに、図3からわかるように、カバーには内側に向かって傾斜した壁部27と中央仕切り部28を備える。特に図3と図4を参照すると、壁部27と仕切り部28は、並置された一対のダクト29a、29bを形成し、これらダクト29a、29bは、ファン11から遠ざかるにつれて互いに近づき、末端部がそれぞれの放出路になっており、放出路の一方を図3では参照番号30で示してある。フレグランス供給源12に対する仕切り部28の位置については後述する。
【0015】
フレグランス供給源12を図5と図6にさらに詳しく示してある。これら図面を参照すると、フレグランス供給源12は、背面シート31を備え、該背面シート31はほぼ長方形状であり、例えばプラスチック製ラミネートから形成されることができる。背面シート31は、該背面シート31を本体部33と翼部34とに分割する横断方向の折り線32を有する。翼部34の端部にはタブ35が備えられており、折り線32で折り返したときに翼部で内側になる面には、2つの接着性フレーム36が設けてあり、該接着性フレーム36の機能については後述する。
【0016】
芯材料からなる第1のストリップ37aと第2のストリップ37bが、背面シート31の本体部33の内面に配置される。芯材料からなるそれぞれのストリップ37a、37bは細長い長方形状であり、一方の端部近傍に内側を向いた一対の見当ノッチ39a、39bを備え、ノッチ39a、39bの機能については後述する。図6からわかるように、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bは、互いに平行になるように並置される。
【0017】
第1のストリップ37aと第2のストリップ37bは、前面シート40で覆われ、該前面シート40もプラスチック製ラミネートでよく、背面シート31の本体部33と同じサイズである。前面シート40は、一方の端部近傍に2つのウインドウ41a、41bを有する。それぞれのウインドウは、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bのうちで対応する一方のストリップの短いほうの部分と一致した位置、すなわちノッチ39a、39bと、対応するストリップ37a、37bのノッチに近いほうの端部とに挟まれた部分と一致した位置にある。もちろん、前面シート40を背面シート31と一体に形成し、背面シート31の折り線32があるのとは反対側の端部から前面シート40が延在するようにすることもできる。
【0018】
前面シート40は、背面シートと一体に形成されているのでなければ、線42、43、44に沿って例えば溶接または接着により背面シートに結合される。第1の結合線42は、本体部33と前面シート40の周辺部を取り囲む長方形の線であり、したがって本体部33と前面シート40との間に閉じた主チャンバーを形成する。第2の結合線43は、第1のストリップ37aと第2のストリップ37bの間隙に沿って延在する長手方向の線であり、主チャンバーを分割して独立した小チャンバーにし、該小チャンバーの各々に、それぞれのストリップ37a、37bが収容される。第3の結合線44は、本体部33と前面シート40の各側縁部と間で延在する横断方向の線であり、結合線44はノッチ39a、39bに対応するように延在し、ノッチ39aの間の部分とノッチ39bの間の部分が途切れている。したがって対応するストリップ37a、37bが収容されたそれぞれの小チャンバーは、首部で隔てられた大きな部分と小さな部分に分割され、小さな部分が、対応するウインドウ41a、41bの下にくる。
【0019】
それぞれの小チャンバーの大きな部分には、それぞれ異なる液体フレグランスが充填されている。翼部34はウインドウ41a、41bの上に折り畳まれ、接着性フレーム36がウインドウ41a、41bの周辺部をシールしてウインドウ41a、41bが閉じられた状態になる。最後に、背面シート31の下面に電源45を取り付ける。電源は、平坦な乾電池にすることが可能である。
【0020】
使用時においては、タブ35を引っ張って接着性フレーム36で形成された引き剥がし可能なシールを剥がすことにより、フレグランス供給源12は開放される。上記に簡単に説明したように、フレグランス供給源12はハウジング10に取り付けられる。この状態では、図1と図2からわかるように、ウインドウ41a、41bは放出路30の近くにあり、仕切り部28が長手方向の結合線43に沿って延在し、各ウインドウ41a、41bは、それぞれのダクト29a、29bの中に位置する。各フレグランスは、ストリップ37a、37bの特性と、ノッチ39a、39b間のギャップ(間隙)とによって制御された速度で、対応するそれぞれのウインドウ41a、41bに運ばれる。電源45は、該電源45をファン11のモータ21の制御システム23に接続するための接点を有する。
【0021】
モータ21は、電源45に接続されると作動し、ファン11が、例えば図1に示したように時計方向に回転する。その結果として第1のウインドウ41aに対応するダクト29aを流れる空気流が発生し、対応するフレグランスが周囲の大気に運ばれる。ダクト29aは対応する放出路30に向かって狭まっているため、ウインドウ41aを通過するときには空気の速度が増加する。
【0022】
所定の時間が経過すると制御システム23はファン11の回転方向を逆転させるため、ファン11は図2に示したように反時計方向に回転する。このようにすると空気がダクト29bに沿って流れてウインドウ41bを通過するため、対応するフレグランスが放出路30から周囲の大気に放出される。
【0023】
次に図7を参照すると、制御システム23を用いて制御するファン11の1つの動作モードが示してあることがわかる。T1は、ファン11が例えば時計方向に回転している時間である。この時間は、第1のフレグランスの濃度が最大値に達することができるように設定する。休止期間T2は、第1のフレグランスが拡散された後に第2のフレグランスが放出されるように設定する。T3は、ファンが例えば反時計方向に回転して第2のフレグランスを放出し、最大値に達することができるような時間であり、T4は、第2のフレグランスを拡散させるための休止期間である。各芯が不活性になっている間にフレグランスを対応するウインドウに運び、芯が活性になったとき、直ちにフレグランスを蒸発させることができる。図からわかるように、これらの間隔は同じである必要はない。フレグランスに依存して変えられる。ある安定した濃度で1つのフレグランスを所定の時間にわたって人が嗅いだ後には嗅覚が麻痺するという嗅覚疲労と呼ばれる知られた現象がある。この時間はフレグランスごとに異なっており、上述された間隔は、それらの時間に応じて調節されることができる。また、時間間隔は使用者が手動で調節することも可能である。さらに、制御システムは、部屋が狭いか広いかに合わせてプログラムされることや、要求に応じてブースター用フレグランスを提供できるようにプログラムされることも可能である。
【0024】
タイミングは、部屋のサイズに応じて多数の異なった方法で変化させることができる。例えば広い部屋では、フレグランス1に関してオンになっている時間T1とフレグランス2に関してオンになっている時間T3を長くし、オフの時間(休止期間)T2、T4は変えないことが望ましい。別の方法として、オンの時間T1、T3は変えないが、休止期間T2、T4を短くすることによってサイクルを変化させることもできる。別の可能性は、オン/オフの比は一定にしたまま、オンの時間とオフの時間の両方を長くするというものである。同様に、狭い部屋では、T1、T3だけを短くするか、あるいは休止期間T2、T4だけを長くするか、あるいは同じ比を維持したまま両方を短くすることが望ましい。
【0025】
フレグランス供給源12が消費されると、対応する電源45が付いた新しいフレグランス供給源12と取り換えることができる。電源45の電力はフレグランスの量に合わせてあるため、電源の電力が少なくなるにつれて残っているフレグランスの量も少なくなる。制御システム23は、電池の電力をモニターし、電力が少なくなったとき、フレグランスがなくなりかけていて交換が必要であることを示す指示を出すことができる。この指示は、例えばハウジング10に取り付けたLED(発光ダイオード)による視覚的指示にすることができる。
【0026】
図1と図2に示したフレグランス拡散装置で使用する第2の形態のフレグランス供給源を図8と図9に示す。第2のフレグランス供給源46は、長方形の背面シート47と、同じ形の前面シート48とで構成され、背面シート47はプラスチック製ラミネートにすることが可能であり、前面シート48も同じ材料である。2つのバルブ挿入部材49a、49bも提供される。それぞれのバルブ挿入部材49a、49bは、短いチューブ50a、50bと、直径を挟んで反対側にあって外向きに延在する一対の翼部51a、51bとで形成される。各チューブ50a、50bは引き剥がし可能なシール(図示せず)を有する。
【0027】
背面シート47は前面シート48の下方に配置され、両者の間に、バルブ挿入部材49a、49bが背面シート47と前面シート48の見当用縁部に沿って互いに離して配置される。次に、背面シート47と前面シート48を、線53、54に沿って例えば溶接または接着により一緒に結合する。第1の線53は、背面シート47と前面シート48の周辺部に沿って延在し、バルブ挿入部材49a、49bの翼部51a、51bとチューブ50a、50bにもつながっている。第2の線54は、背面シート47と前面シート48のバルブ挿入部材49a、49bが存在する側の縁部と、それとは反対側の縁部とをつなぐ長手方向の線である。背面シート47と前面シート48は、その両者の間にチャンバーを形成し、該チャンバーは、長手方向の線によって2つの小チャンバーに分割される。各小チャンバーには対応する異なる液体フレグランスが収容される。
【0028】
第2のフレグランス供給源46は、さらに2つの挿入部材55a、55bを有する。各挿入部材55a、55bは、芯材料からなるほぼ長方形状の領域と、対応する芯材料56a、56bから突起している細長いキャピラリー(capillary)・コネクタ57a、57bとで形成される。
【0029】
使用時においては、バルブ挿入部材49a、49bの中にあるシール52が、それぞれのフレグランスを小チャンバー内に保持する。第2のフレグランス供給源を使用したい場合には、それぞれのキャピラリー・コネクタ57a、57bをバルブ挿入部材49a、49bの対応するシールを通じて挿入し、小チャンバーの中にあるフレグランスに到達するようにする。フレグランスはキャピラリー・コネクタ57a、57bを通じて対応する芯材料56a、56bに到達し、その場所で蒸発する。
【0030】
第2のフレグランス供給源46は、図1から図4を参照して上記に説明したフレグランス拡散装置に取り付けられて使用されることができる。
【0031】
次に図10から図14を参照すると、第2の形態のフレグランス拡散装置は、図1から図4のフレグランス拡散装置と共通の要素を有することがわかる。これらの要素には図1から図4の対応する要素と同じ参照番号を付してあり、詳しくは説明しない。
【0032】
この第2のフレグランス拡散装置では、フレグランスが2つの容器58a、58bから供給される。各容器58a、58bは、以下に説明するようにしてハウジング10に接続され、各容器58a、58bは突起した芯59a、59bを有し、該芯59a、59bが、ハウジング10内に形成された対応する形状のダクト60a、60bに受け入れられる。
【0033】
各容器58a、58bは、口部62a、62bを取り囲む首部61a、61bを備えている。各首部は外向きのフランジ63a、63bを有し、対応する芯59a、59bがそれぞれの口部62a、62bから延在する。ハウジングの下方端縁部17には2つの開口部64a、64bがあり、各開口部は対応する容器58a、58bの首部61を受け入れる。特に図14からわかるように、それぞれの開口部64a、64bは、ハウジング10に接続されるそれぞれの容器58a、58bを保持するための保持メカニズムを有する。この保持メカニズムは、各容器58a、58bのフランジ63a、63bから下方に延びる内向きの突起部65と、ペグ(peg)66とで形成され、ペグ66は、首部61a、61bが対応する開口部64a、64bの中に押し込まれるときにバネ67を収縮させてフランジ63a、63bがペグ66の位置を通過できるようにし、その後はバネ67からの外向きに力によってフランジ63a、63bの裏に係合し、対応する容器58a、58bを所定の位置に保持する。
【0034】
それぞれの成形ダクト60a、60bは、最初はファン11のそれぞれの側からファン11の接線方向に延在する。次に、図14からわかるように、ダクト60a、60bは90°向きを変え、カバー15の放出路68a、68bとなって終端する。図11、図12、図14からわかるように、それぞれの芯59a、59bは、対応するダクト60a、60bに沿って延在し、ファン11の周辺部近傍で終端する。ファン11はシャッター69と協働し、該シャッター69は、駆動軸22に担持されており、アーチ(弓)状壁部70を有する。図11からわかるように、ファン11が時計方向に回転すると、シャッター69の壁部70がダクト60bを閉じ、ダクト60aは開放されたままになるため、ダクト60bから出る空気の量が最少になる。ファン11が反時計方向に回転すると、シャッター69の壁部70が他方のダクト60aを閉じ、ダクト60bは開放されたままになるため、ダクト60aから出る空気の量が最少になる。
【0035】
シャッター69の構成と動作を以下に詳しく説明する。
【0036】
使用時においては、図10から図14を参照して説明した上記第2のフレグランス拡散装置は、図1から図4を参照して上記に説明したのとほぼ同様に作動する。ファンからの空気は成形ダクト60a、60b一方に沿って流れ、フレグランスが対応する芯59a、59bから蒸発し、対応する放出路68a、68bから周辺の大気へと出ていく。ダクト60a、60bの形状により、ファン11からの空気が単純に芯59a、59bの軸線方向に沿って流れることのないようになっている。ダクト60a、60bの形状により、空気は、むしろ芯59a、59bのまわりでの周方向に向かって流れる。その結果、フレグランスが芯59a、59bからより効率的に蒸発する。
【0037】
モータ21の電力は、電池(図示せず)や主電源などの外部電源から供給される。
【0038】
容器58a、58bは、空になると、保持メカニズムから取り外して新しい容器と交換することができる。
【0039】
ここで図15を参照すると、図15と図10から図14とで共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。この構成では、ハウジング10は3つの制御ボタン111、112、113を有する。ボタン111を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、狭い部屋に適した状態になる。ボタン112を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、広い部屋に適した状態になる。ボタン113を押すと、タイミング・プロトコルが変化し、時間が限定された設定になる。この時間限定の設定では、放出されるフレグランスの量が増加する。これはフレグランスのブースト(boost)を提供する。ファン11が動作する時間を変化させる代わりにファン11の速度を増減させて放出されるフレグランスの量を変えることもできる。これは、モータに供給する電力を変えることによって実現できる。
【0040】
放出されるフレグランスの量を制御する他の手段について、図16から図19を参照して以下に説明する。図10から図15と図16から図19で共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。
【0041】
まず図16と図17を参照すると、それぞれのダクトの開口部68a、68bのサイズが、対応するシャッター組立体210a、210bによって制御される。それぞれのシャッター組立体210a、210bは、フレグランス拡散装置の前面カバー15に設けられた鉛直スロット213a、213bの中を滑動するペグ212a、212bに接続されたシャッター211a、211bを有し、ペグ212a、212bがスロット213a、213bの最上部にあるときには、シャッターは全開状態になり、ダクトの開口部68a、68bは最大サイズになり、ペグがスロットの最下部にあるときには、シャッターは完全閉鎖状態になり、ダクトの開口部は最小サイズになる。これは、ダクトの開口部68a、68bが完全に閉じていることに対応してもよい。
【0042】
放出される各フレグランスの相対量を制御するため、それぞれのシャッター組立体210a、210bを独立に制御することができる。図16では、両方のシャッター211a、211bが全開になった状態が示してあるため、それぞれのペグ212a、212bは、対応するそれぞれのスロット213a、213bの最上部に位置していることがわかる。図17では、右側のシャッター組立体210aは中間状態であり、シャッター211aが対応するダクトの開口部68aを半ばまで塞いでいるため、対応する容器58aから放出されるフレグランスの量を減じる。同じ図面において、左側のシャッター組立体211bは全開状態になっている。したがってファンの速度が所定の値である場合、あるいはファン11が所定に期間にわたって動作する場合には、より多く割合のフレグランスが放出されるのは、容器58aからではなく容器58bからである。
【0043】
上記に説明したように、それぞれのシャッター組立体は、対応するペグ212a、212bを用いて手動で調節する。別の方法として、シャッター211a、211bは電子的に制御することもでき、その場合、ペグ212a、212bとスロット213a、213bを取り除くことができる。
【0044】
ここで図18と図19を参照すると、それぞれの芯59a、59bの露出表面が、対応する芯カバー組立体220a、220bによって制御される。それぞれの芯カバー組立体220a、220bは、キャップ221a、221bと、カバー222a、222bと、スライダ223a、223bとを有する。キャップ221a、221bは実質的に円筒形であり、対応する芯59a、59bの上面に取り付けられていて、下端部に環状の肩部224を有する。カバー222a、222bは実質的に円筒形であり、それぞれの上端部と下端部に、内向きに突起した環状の突起部225、226をそれぞれ有する。スライダ223a、223bも実質的に円筒形であり、その上端部には環状の肩部227を、下端部近傍には水平に突起したペグ228a、228bを有する。ペグ228a、228bは、フレグランス拡散装置の側壁部14に設けられた鉛直スロット(図示せず)内を滑動する。スライダ223a、223bは、対応する芯59a、59bに滑動可能に取り付けられており、スライダの環状肩部227とカバーの下方環状状突起部226の付近でカバー222a、222bに接続される。これにより、スライダ223a、223bを芯59a、59bの上を滑動させることで、それに対応してカバー222a、222bがキャップ221a、221bの上を滑動し、スライダ223a、223bのこの運動は、対応するペグ228a、228bを手動で、対応するスロット内を滑動させることによって制御される。代替として、カバー222a、222bとスライダ223a、223bは、単一の部材として組み合わされることもできる。
【0045】
図18に示した芯カバー組立体220a、220bの状態と、図19に示した右側の芯カバー組立体220aの状態に対応する第1の状態では、スライダ223a、223bは上方位置にあり、その状態ではスライダ223a、223bの環状肩部227がキャップ221a、221bの環状肩部224に当接する。この状態ではカバー222a、222bがキャップ221a、221bを実質的に完全に覆っているため、対応する芯59a、59bの露出が最大になる。
【0046】
図19に示した左側の芯カバー組立体220bの状態に対応する第2の状態では、スライダ223bは下方位置にあり、その状態ではカバー222bの上方突起部225がキャップ221bの環状肩部224に当接する。この状態ではカバー222bがキャップ221bを超えて延在し、芯59bの一部を覆っている。この第2の状態では、芯の露出が最少になり、ファンの速度が所定の値である場合、あるいはファン11が所定に期間にわたって動作する場合には、露出する芯の面積が少なくなるため、放出されるフレグランスの割合は、芯カバー組立体220a、220bが第1の状態にあるときよりも少なくなる。スライダ223a、223bは、第1の状態と第2の状態の中間状態にすることができ、それぞれの容器58a、58bから放出されるフレグランスの相対量を制御するため、それぞれのスライドは独立に制御することができる。
【0047】
図16と図17のシャッター組立体210a、210bと同様、芯カバー組立体220a、220bも手動で制御せねばならないわけではない。実際、制御は自動または電子式にすることが可能であり、そのいずれの場合にもペグ228a、228bと、側壁部14に設けた対応するスロットを用意する必要はない。
【0048】
次に図20と図21を参照すると、それぞれの容器58a、58bからの情報に従ってフレグランス拡散装置の動作が変化するようにできるように、図10から図14のフレグランス拡散装置を変更する。図20および図21と、図10から図14に共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。この構成では、それぞれの容器58a、58bの首部61a、61bのフランジ63a、63bにはペグ109が備えられる。容器58a、58bがハウジング10と係合すると、ペグ109が対応するマイクロスイッチ110と係合する。マイクロスイッチ110は、制御システム23の動作を変化させる信号を制御システム23に送る。例えばマイクロスイッチからの信号を受け取ると、ペグ109が存在していないときと比べてサイクル時間を変化させることができる。
【0049】
別の構成も可能である。例えば容器が読み取り可能なマイクロチップまたはバーコードを有し、ファン11の動作を調節するための情報が制御システム23に送られるようにすることができる。
【0050】
次に図22から図25を参照すると、これら図面にはシャッター69のさまざまな動作モードが図示されている。図23からわかるように、シャッター69は、徐々に先細になっていて端部が端壁部72によって閉じられたほぼ円錐台状部分71を有する。駆動軸22はこの端部壁を貫通しており、円錐台状部分71の軸線と同軸である。外縁フランジ73が円錐台状部分71の広いほうの端部の周囲で外側に向かって延在し、壁部70がこのフランジ73の一部の周辺に延在する。壁部70と重さのバランスを取るため、フランジ73の直径を挟んだ反対側を厚くし、シャッター69が駆動軸22の周辺で静的なバランス状態になるようにしてある。
【0051】
シャッター69は、最も単純な動作形態では、ファン11によって発生した空気流だけで回転させることができる。ファン11が反時計方向に回転しているときには、対応する反時計回りの空気流が存在していることになり、シャッター69はバランスしているため、シャッターを図11に示した状態まで回転させるのにはこの空気流で十分である。同様に、ファン11が時計方向に回転しているときには、それに対応して空気が時計方向に回転し、シャッター69を図12に示した状態にする。
【0052】
しかし空気だけを用いたのではこの運動を信頼性よく実現できない場合がある。その場合には、図23を参照すると、別の構成として、フェルト・ワッシャ(felt washer)74とクリンプ・ワッシャ(crimped washer)75とが、シャッター69の端壁部72とファン11の取り付け用ボス76との間で駆動軸22上に取り付けられ、ファン11は、駆動軸22に接続される。この構成では、モータ21が一方向に回転すると、ファン11の回転運動がワッシャ74、75による摩擦を通じてシャッター69に伝えられるため、シャッター69はファンと同じ方向に回転する。この構成は、モータ21がどちらの方向に回転しても機能する。
【0053】
別の可能性を図24、図25、図26に示してある。この構成では、図25に示したようにファン11が第1のクラッチ部分77を有する。このクラッチ部分77は、3本のアーチ状アーム78を有し、該アームは、ファン11が回転するにつれて、図25に示した実線位置からこの図に点線で示した外側の位置まで移動する。シャッター69は、等角度に離間した三つの外向き突起部80を有する第2のクラッチ部分79(図26参照)を有する。アーム78は、図25に示した実線位置にあるとき、これら突起部80と係合し、第1のクラッチ部分77と第2のクラッチ部分79を固定し、シャッター69をファン11とともに回転させる。ファン11の速度が増すと、アーム78は図25の点線で示した位置に移動して突起80からはずれるため、ファン11はシャッター69とは独立に回転することが可能になり、シャッター69のほうは、空気流(と、おそらく摩擦)によってそのままの位置に維持される。
【0054】
これらは、シャッター69を動かすことのできるほんのいくつかの方法であることが理解される。他の方法も可能である。
【0055】
次に図27から図31を参照すると、第3のフレグランス拡散装置は、図10から図14に示した第2のフレグランス拡散装置と共通の要素を有する。そのような共通する要素には同じ参照番号を付してあり、その構造と動作については詳しく説明しない。
【0056】
第3のフレグランス拡散装置は、2つのフレグランス供給源81a、81bを有し、該フレグランス供給源81a、81bの中では、芯が、フレグランス供給源の一部によって形成された放出路によって囲まれる。
【0057】
特に図28と図29を参照すると、それぞれのフレグランス供給源81a、81bは、液体フレグランスを入れた容器82a、82bと、その容器と一体化した放出路83a、83bを有する。それぞれの放出路83a、83bには、容器82a、82bから遠いほうの端部に入口84a、84bが形成されており、対応する容器82a、82bに隣接する地点に出口85a、85bが形成されている(図30参照)。図27と図30からわかるように、出口85a、85bは、ハウジング10のカバー15に設けられたそれぞれの開口部86a、86bと整列される。それぞれの放出路83a、83bには細長いストリップ状の芯87a、87bの上部を含み、この芯の下端部が容器82a、82b内のフレグランスに浸されている。各放出路は、ハウジング10の対応する成形ダクト60a、60bにスナップ式固定される。
【0058】
使用時においては、ファン11が時計方向に回転すると空気流が発生し、強制的に第1のダクト60aを通過して、対応するフレグランス供給源81aの放出路83aの入口84aに入る。次に空気は芯87aの周囲を通過してフレグランスを放出させ、出口85aを通り、カバー15の開口部86aを通って周囲の大気へと出る。図25で見たようにファン11が反時計回りに回転すると、放出路83bの入口84bを通過する空気流が発生し、その空気流は対応する芯87bを通過し、出口85bを通り、カバーの開口部86bを通って出る。
【0059】
図16と図17を参照して説明したのと同様、カバーの開口部86a、86bには、それぞれシャッター組立体を備えることができる。
【0060】
フレグランス供給源81a、81bは、空になると、新しい容器と交換することができる。
【0061】
この実施態様では、芯87a、87bは、放出路83a、83bの内部にパッケージされて保護されている。空気ダクトはフレグランス供給源81a、81bの一部であるため、消費可能である。各芯87a、87bには、図18と図19を参照して上記に説明したのと同様だが消費可能なフレグランス供給源に適合するようにした芯カバー組立体を備えることができる。
【0062】
次に図32、図33、図34を参照すると、図27から図31を参照して上記に説明した第3の形態のフレグランス拡散装置で使用するタイプのフレグランス供給源が示される。フレグランス供給源は、リザーバ89と放出路90を有する容器88で形成される。これらの要素は、プラスチック材料またはガラスなど、適当な任意の材料で形成することができる。図34からわかるように、放出路90には、リザーバ89から遠いほうの端部に入口91が形成されており、リザーバ89に隣接する地点に出口92が形成されている。芯93が、リザーバ89から導かれ、放出路90内で入口91に隣接する地点で終端する。
【0063】
リザーバ89にはフレグランスが収容されている。キャップ94が放出路90を覆っている。
【0064】
この容器88は図27から図31のフレグランス拡散装置で使用されることができる。キャップ94をはずし、放出路90をハウジング10の中に挿入する。すると、上記に説明したように空気が入口91を経由して放出路90内を通過する。空気は出口92を通って出ていく。
【0065】
図27から図31に示されているように、フレグランス供給源81a、81bは、ハウジング10に取り付けたときに互いに並置される。2つのフレグランス供給源81a、81bには異なるフレグランスを収容できることが理解されうる。あらゆるペアのフレグランスが互いに相補的であると鼻に感じられるわけではないため、非相補的であると感じられる組み合わせは避けることが大いに望ましい。
【0066】
この問題点を解決する提案を図35と図36に示す。
【0067】
最初に図35を参照すると、図32から図34を参照して上記に説明したタイプの2つの容器88a、88bが提供される。第1の容器88aには表面に模様95が施してあり、該模様95は、第2の容器88bの対応する模様96と連続する模様を形成し、模様は、容器88a、88bの隣接した側面97aと側面97bとの間の接合部を超えて連続する。これら容器88a、88bは相補的なフレグランス(すなわち嗅覚において相補的なフレグランス)を収容するように構成され、非相補的なフレグランスを収容した容器はどれも、図30のどちらの容器の模様とも適合しない異なる模様を有する。よって、非相補的なフレグランスを収容した容器を図30に示した容器の一つとともに使用する場合には、模様の不適合が明白になる。この効果は、浮き彫り模様による必要はないことが理解されうる。インセット模様(Inset pattern)または単純な印刷効果を利用できる。
【0068】
別の可能性が図36の構成により提供される。この図では、一方の容器88aの1つの側面97が、相補的なフレグランスを収容した他方の容器88bの非平面状側面97bと相補的な非平面形状を有し、そのため側面97a、97bは、容器88a、88bをハウジング10内で並置したときに互いに結合される。非相補的なフレグランスを収容した容器は側面を異なった形状で提供されるため、互いに結合されることはなく、使用することもできない。
【0069】
フレグランスを拡散させるのにファンを用いるという行為が2つのフレグランスの拡散に限定される必要はない。次に図37を参照すると、第4の形態のフレグランス拡散装置が図示され、該フレグランス拡散装置は、チャンバーを有するハウジング98で形成され、該チャンバーは、半径が徐々に大きくなる螺旋状の内壁99を有し、チャンバーが、内壁99から接線方向に延在する放出路100へと通じる。ファン101がハウジング98の内部に取り付けられ、モータ(図示せず)で駆動される。放出路にはフレグランス供給源102が収容され、該フレグランス供給源102は、図5と図6を参照して上記に説明したフレグランス供給源を半分にしたもので形成することができる。ウインドウ41aが放出路100の中にあり、ファンが回転すると空気がウインドウ41aを通過してフレグランスを蒸発させる。
【0070】
この実施態様では、ファン101が一方向にだけ回転するため、高効率の設計にすることができる。モータは手動式スイッチで制御され、要求に応じてフレグランスを放出させる。モータには図5と図6を参照して上記に説明したタイプの電源から動力を供給する。
【0071】
この実施態様に対する変形例を図38に示す。図37および図38に共通する要素には同じ参照番号を付してあり、これら要素については詳しく説明しない。図38の実施例においては、フレグランス供給源は図5と図6に示したフレグランス供給源と同じであり、両方のウインドウ41a、41bが放出路100の中にある。フレグランス供給源の2つのフレグランスは、拡散位置で合わさって所望の単一のフレグランスになるように選択される。この構成は、所望のフレグランスが、合わせた状態で保管したならば劣化する成分で構成されている場合に特に有効である。拡散位置でのみにおいて成分組み合わせることにより、この劣化が回避される。
【0072】
もちろん、図8と図9のフレグランス供給源をこれら実施例のいずれかで用いることもできうる。また、ウインドウ41a、41bのサイズは、図16と図17を参照して上記で説明したのと同様の構成によって制御されてもよい。
【0073】
2つのフレグランスを交互に蒸発させる場合、蒸発は強制的空気流により行なわせる必要はない。次に図39を参照すると、第5の形態のフレグランス拡散装置は2つのフレグランス供給源103a、103bを有する。それぞれのフレグランス供給源103a、103bは、容器104a、104bと、対応する容器104a、104bから突起した対応する芯105a、105bとを有する。各芯105a、105bは、対応するヒーター(加熱器)106a、106bで囲まれる。各ヒーター106a、106bは制御盤107に接続され、該制御盤107が外部電源(図示せず)に接続される。制御盤は、所定のプログラムに従ってヒーター106a、106bに電流を流す。各ヒーターが電流を受けると温度が上昇し、フレグランスが対応する芯105a、105bから蒸発する。制御盤は、図7に示したのと同様の蒸発サイクルとなるように構成されてもよい。さらに、制御は、図15を参照して上記に説明したように異なるタイミング・プロトコルで提供されてもよい。また、供給する電力を変化させてヒーターの温度を変化させると、フレグランスの蒸発量が変化する。
【0074】
別の構成を図40に示す。図39と図40に共通する要素には同じ参照番号を付し、これら要素については詳しく説明しない。この実施例においては、ヒーター106a、106bを取り除き、芯108a、108bを導電性材料で形成し、あるいは芯108a、108bに導電性材料を有するようにし、該導電性材料を制御盤107に接続する。したがって電流がいずれかの芯108a、108bに供給されると、芯の温度が上昇してフレグランスが蒸発する。
【0075】
図1から図4、図10から図19、図27から図31を参照して上記に説明したどのフレグランス拡散装置も壁に取り付けられてもよい。次に図41を参照すると、これら図面と図41に共通する要素については詳しく説明せず、同じ参照番号を付すことにする。図41を参照すると、空気採取口26が削除され、カバー15は連続している。その代わり、空気採取口114が後方壁部13に設けられる。さらに、電気的コネクタ115が後方壁部13から突起しており、電気的コネクタ115は、1つが参照番号116で示してあるピンを有し、該ピンが、例えばフレグランス拡散装置を支持する壁のような鉛直面117上の電気ソケットに差し込まれ、電力を供給する。空気採取口114の位置は、安全上の特徴になっている、というのも、その位置にあることで、例えば指がファン11の中に入らないようにできるからである。
【符号の説明】
【0076】
10 ハウジング
11 ファン
37a、37b フレグランス供給源
55a、55b フレグランス供給源
58a、58b フレグランス供給源
81a、81b フレグランス供給源
88a、88b フレグランス供給源
103a、103b フレグランス供給源
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレグランス供給源(12;46)を有するフレグランス拡散装置(10)であって、フレグランスを放出する空気流を発生させるための手段(11;101;106a;106b;108a;108b)を特徴とする、フレグランス拡散装置。
【請求項2】
2つの前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)が提供され、いずれかのフレグランスを放出させるために、前記手段(11;101;106a;106b;108a;108b)が選択的に操作されることを特徴とする、請求項1に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項3】
前記手段はファン(11;101)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項4】
各前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b)は、対応する空気の流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を有し、前記ファン(11)を操作して、選択されたフレグランスの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)に沿って空気流をもたらすことを特徴とする、請求項2に依存する場合の請求項3に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項5】
選択されないフレグランスの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を閉じるための閉鎖部材(70)を有することを特徴とする、請求項4に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項6】
前記ファン(11)がモータ(21)によって駆動され、前記ファン(11)の回転方向が可逆的であって、それぞれ異なった空気流が提供され、各空気流によってそれぞれのフレグランスが放出されることを特徴とする、請求項2、請求項2に依存する場合の請求項3、請求項4、請求項5のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項7】
前記ファン(11)が一方向に回転することによってフレグランスを放出する空気流が第1の流路(29a;60a;83a)にもたらされ、前記ファンが他方向に回転することによってフレグランスを放出する空気流が第2の流路(29b;60b;83b)にもたらされることを特徴とする、請求項3に依存する場合の請求項6に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項8】
前記ファン(11)は軸(22)のまわりを回転する複数の羽根を有し、前記ファン(11)は、前記ファンの前記軸(22)と同軸の軸線と、2つの放出路とを有するハウジングによって囲まれており、各前記放出路は、それぞれ対応する流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)に通じていることを特徴とする、請求項7に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項9】
各前記放出路は、前記軸(22)に対してほぼ接線方向に延在することを特徴とする、請求項8に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記ファン(11)の径方向に最も遠い端部とハウジングとの間に、対応する前記放出路に向かって体積が増加していく空間を有する形状であることを特徴とする、請求項8または9に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項11】
各前記羽根は、前記軸(22)と前記軸(22)に対する半径とを含む平面内に存在し、前記羽根が前記軸(22)の周囲に等しい角度間隔で配置されることを特徴とする、請求項8から請求項10のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項12】
前記閉鎖部材(70)はシャッター(69)を有し、前記ファン(11)が前記一方向に回転することによって、前記シャッター(69)が空気の前記第2の流路(29b;60b;83b)を閉じさせ、前記ファン(11)が前記他方向に回転することによって、前記シャッターが空気の前記第1の流路(29a;60a;83a)を閉じさせることを特徴とする、請求項5に依存している場合の請求項6と請求項7に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項13】
前記シャッター(69)は、弓状であって角度方向に可動であり、摩擦係合部(74、75;77、79)により前記モータ(21)に結合され、前記モータ(21)の一方向への回転によって摩擦力がもたらされ、前記シャッター(69)を一方向に動かし、前記モータ(21)が逆方向に回転することにより前記シャッター(69)を逆方向に動かすことを特徴とする、請求項12に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項14】
クラッチ機構(77、78、79)が、前記モータ(21)と前記シャッター(69)との間に提供され、前記モータ(21)の回転が前記クラッチ機構(77、78、79)を介して前記ファン(11)に伝達されて空気流路を閉じさせ、その後、前記クラッチが前記モータ(21)を前記ファン(11)から解放することを特徴とする、請求項12に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項15】
前記フレグランスの放出を制御するための制御手段(23;107;111;112;113;210a、210b;220a、220b)を有することを特徴とする、請求項2、または請求項2に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項16】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により前記フレグランスが交互に放出されることを特徴とする、請求項15に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項17】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により前記フレグランスが連続的に放出されることを特徴とする、請求項16に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項18】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により、連続放出(T1、T3)の間に時間間隔(T2、T4)を有して、前記フレグランスを放出することを特徴とする、請求項16に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項19】
2つの前記フレグランスの放出時間(T1、T3)が等しいことを特徴とする、請求項16から請求項18のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項20】
2つの前記フレグランスの放出時間(T1、T3)が等しくないことを特徴とする、請求項16から請求項18のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項21】
前記制御手段(23;107;111;112;113;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項16から請求項20のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項22】
前記放出速度は、前記放出時間(T1、T3)を変化させることにより制御されることを特徴とする、請求項18に依存する場合の請求項21に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項23】
前記放出速度は、前記時間間隔(T2、T4)を変化させることにより制御されることを特徴とする、請求項18または請求項22に依存する場合の請求項21に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項24】
前記時間間隔(T2、T4)に対する前記放出時間(T1、T3)の比を変えずに、前記放出時間(T1、T3)と前記時間間隔(T2、T4)との両方を変化させることにより、前記放出速度は制御されることを特徴とする、請求項23に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項25】
前記制御手段(23;107;112;113;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を所定の放出速度よりも増大させるように操作可能であることを特徴とする、請求項21から請求項24のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項26】
前記制御手段(23;107;111;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を所定の放出速度よりも低下させるように操作可能であることを特徴とする、請求項21から請求項24のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項27】
前記フレグランスの放出速度を変化させるように、前記制御手段(23;107;210a、210b;220a、220b)を操作するための手動で操作可能な手段(111、112、113;212a、212b;228a、228b)を有することを特徴とする、請求項21から請求項26のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項28】
フレグランスの放出路(41a、41b;68a、68b)を有し、前記制御手段(210a、210b)が、前記放出路のサイズを変えるための手動で調節可能なシャッターを有することを特徴とする、請求項27に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項29】
少なくとも1つの前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)は、前記フレグランスの放出を変化させるために、前記制御手段(23;107)を制御するための手段を備えることを特徴とする、請求項15から請求項28のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項30】
少なくとも1つの前記フレグランス供給源(58a)は、前記制御手段(23;107)に含まれるスイッチ(110)と係合可能なピン(109)を有し、前記ピン(109)が前記スイッチ(110)と係合することにより前記制御手段(23;107)を制御し、前記フレグランスの放出を変化させることを特徴とする、請求項29に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項31】
請求項37から請求項39のいずれか一つの請求項に記載の少なくとも1つの容器(82a;82b;88a;88b)と組み合わされることを特徴とする、請求項1から請求項30のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項32】
2つの容器(82a、82b;88a、88b)を備え、それぞれの流路の少なくとも一部が、対応する容器の放出路(83a、83b;90)によって形成されることを特徴とする、請求項4に依存する場合の請求項31に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項33】
別の容器(82a、82b;88a、88b)と交換するために、それぞれの容器(82a、82b;88a、88b)は、前記フレグランス拡散装置から分離可能であることを特徴とする、請求項31または32に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項34】
2つの前記フレグランス供給源が、請求項38から請求項46のいずれか一つの請求項に記載の一対の容器(82a、82b;88a、88b)により提供されることを特徴とする、請求項2と、請求項2に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項35】
前記ハウジングは、空気採取口(114)と、前記ハウジングを鉛直面(117)上に支持するための取り付け部(115)とを有し、前記空気採取口(114)は、前記取り付け部(115)を有する前記ハウジングの側部に提供されることを特徴とする、請求項8、または請求項8に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項36】
請求項47から請求項52のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源と組み合わされる、請求項1から請求項26のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項37】
液体フレグランスを収容するためのリザーバと、前記リザーバに通じる放出路(83a、83b)とを有するフレグランス容器(82a、82b)であって、前記放出路(83a、83b)が、前記リザーバ内のフレグランスを放出するための空気流の通路を形成する、フレグランス容器(82a、82b)。
【請求項38】
前記放出路(83a、83b)は、前記リザーバから遠いほうの端部に位置する入口(84a、84b)と、前記リザーバに隣接する位置にある、フレグランスを含んだ空気の出口(85a、85b)とを有する前記空気流のための流路を有することを特徴とする、請求項37に記載のフレグランス容器。
【請求項39】
前記リザーバから前記流路(83a、83b)に前記液体フレグランスを運ぶために、芯(87a、87b)が前記流路の中に配置されることを特徴とする、請求項38に記載のフレグランス容器。
【請求項40】
液体フレグランスを収容するためのリザーバ(89)と、前記リザーバに通じる放出路(83a、83b)とを各々が有する一対の容器(88a、88b)であって、それぞれの側面(97a、97b)が互いに近接した状態または接触した状態で使用され、一対で使用するためのものであることを示す手段(95、96)が備えられている、一対の容器(88a、88b)。
【請求項41】
前記リザーバ(89)は、相補的なフレグランスをそれぞれ収容することを特徴とする、請求項40に記載の一対の容器。
【請求項42】
前記側面(97a、97b)は、前記容器(88a、88b)を並置したときに、前記側面が互いに係合されるように相補的な非平面になっていることを特徴とする、請求項40または41に記載の一対の容器。
【請求項43】
前記側面(97a、97b)へと誘導する誘導面をそれぞれ有し、前記誘導面が、合わさって単一の模様を形成する印(95、96)をそれぞれ有することを特徴とする、請求項40または41に記載の一対の容器。
【請求項44】
前記印(95、96)は、前記誘導面の高くなった部分または低くなった部分であることを特徴とする、請求項43に記載の一対の容器。
【請求項45】
前記印(95、96)が二次元であることを特徴とする、請求項43に記載の一対の容器。
【請求項46】
請求項37から請求項39のいずれか一つの請求項に記載の各前記放出路(83a、83b)を有することを特徴とする、請求項40から請求項45のいずれか一つの請求項に記載の一対の容器。
【請求項47】
背面シート(31;47)と前面シート(40;48)を有し、前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)との間に芯材料(37a、37b)を有し、フレグランスのリザーバを形成するために、前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)とが閉じた線(42、43、44;53、54)に沿って互いに接合され、フレグランスを放出するために、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)の一部は前記閉じた線(42、43、44;53、54)の外側に露出可能になっていて、前記接合は、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)が前記リザーバから露出可能な部分にフレグランスを運ぶことができるようになされていることを特徴とする、フレグランス供給源(12;46)。
【請求項48】
前記露出可能な部分は、取り外し可能なカバー(34)で覆われている、請求項47に記載のフレグランス供給源。
【請求項49】
前記カバー(34)は、前記前面シート(40)を超えて延在する前記背面シート(31)の一部で形成され、前記前面シート(31)の上に折り畳まれることを特徴とする、請求項48に記載のフレグランス供給源。
【請求項50】
前記の閉じた線(42、43、44)は、2つのリザーバを形成し、各前記リザーバはそれぞれフレグランスを収容し、各前記リザーバは露出可能なそれぞれの放出部分と協働する、請求項47から請求項49のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項51】
前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)がプラスチック材料で形成され、前記接合(42、43、44;53、54)が、前記前面シートおよび前記背面シート(31、40;47、48)の間の溶接によりなされることを特徴とする、請求項47から請求項50のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項52】
前記前面シート(31;47)と前記背面シート(40;48)が単一の部材で形成されることを特徴とする、請求項47から請求項51のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項53】
前記背面シート(31;47)に接続された電源(45)をさらに有するとを特徴とする、請求項47から請求項52のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項54】
前記露出可能な部分からフレグランスが蒸発させるために、前記露出可能な部分を選択的に加熱するための加熱手段と組み合わせられる、請求項47から請求項53のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項55】
前記加熱手段を提供するために、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)は導電性であることを特徴とする、請求項54に記載のフレグランス供給源。
【請求項56】
前記導電性材料は、電源(45)から電力が供給されることを特徴とする、請求項53に依存している場合の請求項54に記載のフレグランス供給源。
【請求項57】
前記導電性材料は、電気の幹線から電力が供給されることを特徴とする、請求項55に記載のフレグランス供給源。
【請求項58】
各前記露出可能な部分は、それぞれのヒーターと協働し、前記ヒーターは、対応するフレグランスを蒸発させるために、選択的に操作可能であることを特徴とする、請求項50に依存している場合の請求項54から請求項57のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項59】
2つのフレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)と、前記フレグランス供給源からフレグランスを拡散させるための手段(11;101;106a、106b;108a、108b)と、前記拡散手段(11;101;106a、106b;108a、108b)を制御するための制御システム(23;107;111、112、113;210a、210b;220a、220b)とを有する、フレグランス拡散装置(10)。
【請求項60】
各前記フレグランス供給源は、フレグランスのための容器と芯(37a、37b;56a、56b;59a、59b;87a、87b;93、105a、105b;108a、108b)とを有し、前記拡散手段が前記芯からフレグランスを放出させることを特徴とする、請求項59に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項61】
各前記フレグランスは、対応する流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を有し、前記制御システム(210a、210b)は、放出されるフレグランスの量を制御するために、それぞれの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)の放出路(41a、41b;68a、68b)のサイズを制御するための手段を有することを特徴とする、請求項59または請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項62】
前記制御手段は滑動可能なシャッター(211a、211b)を有することを特徴とする、請求項61に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項63】
前記制御システム(220a、220b)は、それぞれの前記芯(37a、37b;56a、56b;59a、59b;87a、87b;93;105a、105b;108a、108b)の露出面積を制御するための手段を有することを特徴とする、請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項64】
前記制御手段は、前記芯上に滑動可能に取り付けられたカバー(222a、222b)を有することを特徴とする、請求項63に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項65】
前記制御手段は、手動で操作可能であることを特徴とする、請求項61から請求項64のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項66】
前記拡散手段は、フレグランスを蒸発させて拡散させる空気流をもたらすためのファン(11)を有することを特徴とする、請求項59または60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項67】
前記制御システム(23;111、112、113)は、前記ファンに供給される電力を制御し、よって前記ファンの速度を制御するように操作可能であることを特徴とする、請求項66に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項68】
前記拡散手段は、前記フレグランスを蒸発させて拡散させる電気的加熱手段(106a、106b;108a、108b)を有することを特徴とする、請求項59または請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項69】
前記制御システム(107;111、112、113)は、前記ヒーターへの電力供給を制御することにより前記ヒーターの温度を制御するように操作可能であることを特徴とする、請求項68に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項70】
前記加熱手段は、2つのヒーター(106a、106b;108a、108b)を有し、各前記ヒーターは、それぞれのフレグランス供給源(103a、103b)と協働することを特徴とする、請求項68または請求項69に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項71】
各前記ヒーター(106a、106b)は、対応する芯(105a、105b)を取り囲むことを特徴とする、請求項59に依存している場合の請求項70に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項72】
各前記芯(108a、108b)は、前記電気的加熱手段(108a、108b)を形成するために、導電性であることを特徴とする、請求項60に依存している場合の請求項68または請求項69に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項73】
各前記芯(108a、108b)は、織材料から形成され、前記織材料は導電性繊維を有し、前記電気的加熱手段を形成することを特徴とする、請求項72に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項74】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、連続放出(T1、T3)の間に時間間隔(T2、T4)があるようにして前記フレグランスを放出させることを特徴とする、請求項59から請求項73のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項75】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、前記放出時間(T1、T3)を変えることにより前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項74に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項76】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、前記時間間隔(T2、T4)を変えることにより前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項74または請求項75に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項77】
前記時間間隔に対する前記放出時間の比(T1:T2;T3:T4)を変えずに前記放出時間(T1、T3)と前記時間間隔(T2、T4)との両方を変化させることにより、前記放出速度は制御されることを特徴とする、請求項75に依存している場合の請求項76に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項1】
フレグランス供給源(12;46)を有するフレグランス拡散装置(10)であって、フレグランスを放出する空気流を発生させるための手段(11;101;106a;106b;108a;108b)を特徴とする、フレグランス拡散装置。
【請求項2】
2つの前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)が提供され、いずれかのフレグランスを放出させるために、前記手段(11;101;106a;106b;108a;108b)が選択的に操作されることを特徴とする、請求項1に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項3】
前記手段はファン(11;101)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項4】
各前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b)は、対応する空気の流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を有し、前記ファン(11)を操作して、選択されたフレグランスの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)に沿って空気流をもたらすことを特徴とする、請求項2に依存する場合の請求項3に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項5】
選択されないフレグランスの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を閉じるための閉鎖部材(70)を有することを特徴とする、請求項4に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項6】
前記ファン(11)がモータ(21)によって駆動され、前記ファン(11)の回転方向が可逆的であって、それぞれ異なった空気流が提供され、各空気流によってそれぞれのフレグランスが放出されることを特徴とする、請求項2、請求項2に依存する場合の請求項3、請求項4、請求項5のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項7】
前記ファン(11)が一方向に回転することによってフレグランスを放出する空気流が第1の流路(29a;60a;83a)にもたらされ、前記ファンが他方向に回転することによってフレグランスを放出する空気流が第2の流路(29b;60b;83b)にもたらされることを特徴とする、請求項3に依存する場合の請求項6に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項8】
前記ファン(11)は軸(22)のまわりを回転する複数の羽根を有し、前記ファン(11)は、前記ファンの前記軸(22)と同軸の軸線と、2つの放出路とを有するハウジングによって囲まれており、各前記放出路は、それぞれ対応する流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)に通じていることを特徴とする、請求項7に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項9】
各前記放出路は、前記軸(22)に対してほぼ接線方向に延在することを特徴とする、請求項8に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記ファン(11)の径方向に最も遠い端部とハウジングとの間に、対応する前記放出路に向かって体積が増加していく空間を有する形状であることを特徴とする、請求項8または9に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項11】
各前記羽根は、前記軸(22)と前記軸(22)に対する半径とを含む平面内に存在し、前記羽根が前記軸(22)の周囲に等しい角度間隔で配置されることを特徴とする、請求項8から請求項10のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項12】
前記閉鎖部材(70)はシャッター(69)を有し、前記ファン(11)が前記一方向に回転することによって、前記シャッター(69)が空気の前記第2の流路(29b;60b;83b)を閉じさせ、前記ファン(11)が前記他方向に回転することによって、前記シャッターが空気の前記第1の流路(29a;60a;83a)を閉じさせることを特徴とする、請求項5に依存している場合の請求項6と請求項7に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項13】
前記シャッター(69)は、弓状であって角度方向に可動であり、摩擦係合部(74、75;77、79)により前記モータ(21)に結合され、前記モータ(21)の一方向への回転によって摩擦力がもたらされ、前記シャッター(69)を一方向に動かし、前記モータ(21)が逆方向に回転することにより前記シャッター(69)を逆方向に動かすことを特徴とする、請求項12に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項14】
クラッチ機構(77、78、79)が、前記モータ(21)と前記シャッター(69)との間に提供され、前記モータ(21)の回転が前記クラッチ機構(77、78、79)を介して前記ファン(11)に伝達されて空気流路を閉じさせ、その後、前記クラッチが前記モータ(21)を前記ファン(11)から解放することを特徴とする、請求項12に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項15】
前記フレグランスの放出を制御するための制御手段(23;107;111;112;113;210a、210b;220a、220b)を有することを特徴とする、請求項2、または請求項2に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項16】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により前記フレグランスが交互に放出されることを特徴とする、請求項15に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項17】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により前記フレグランスが連続的に放出されることを特徴とする、請求項16に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項18】
前記制御手段(23;107;111;112;113)により、連続放出(T1、T3)の間に時間間隔(T2、T4)を有して、前記フレグランスを放出することを特徴とする、請求項16に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項19】
2つの前記フレグランスの放出時間(T1、T3)が等しいことを特徴とする、請求項16から請求項18のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項20】
2つの前記フレグランスの放出時間(T1、T3)が等しくないことを特徴とする、請求項16から請求項18のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項21】
前記制御手段(23;107;111;112;113;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項16から請求項20のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項22】
前記放出速度は、前記放出時間(T1、T3)を変化させることにより制御されることを特徴とする、請求項18に依存する場合の請求項21に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項23】
前記放出速度は、前記時間間隔(T2、T4)を変化させることにより制御されることを特徴とする、請求項18または請求項22に依存する場合の請求項21に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項24】
前記時間間隔(T2、T4)に対する前記放出時間(T1、T3)の比を変えずに、前記放出時間(T1、T3)と前記時間間隔(T2、T4)との両方を変化させることにより、前記放出速度は制御されることを特徴とする、請求項23に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項25】
前記制御手段(23;107;112;113;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を所定の放出速度よりも増大させるように操作可能であることを特徴とする、請求項21から請求項24のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項26】
前記制御手段(23;107;111;210a、210b;220a、220b)は、前記フレグランスの放出速度を所定の放出速度よりも低下させるように操作可能であることを特徴とする、請求項21から請求項24のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項27】
前記フレグランスの放出速度を変化させるように、前記制御手段(23;107;210a、210b;220a、220b)を操作するための手動で操作可能な手段(111、112、113;212a、212b;228a、228b)を有することを特徴とする、請求項21から請求項26のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項28】
フレグランスの放出路(41a、41b;68a、68b)を有し、前記制御手段(210a、210b)が、前記放出路のサイズを変えるための手動で調節可能なシャッターを有することを特徴とする、請求項27に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項29】
少なくとも1つの前記フレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)は、前記フレグランスの放出を変化させるために、前記制御手段(23;107)を制御するための手段を備えることを特徴とする、請求項15から請求項28のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項30】
少なくとも1つの前記フレグランス供給源(58a)は、前記制御手段(23;107)に含まれるスイッチ(110)と係合可能なピン(109)を有し、前記ピン(109)が前記スイッチ(110)と係合することにより前記制御手段(23;107)を制御し、前記フレグランスの放出を変化させることを特徴とする、請求項29に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項31】
請求項37から請求項39のいずれか一つの請求項に記載の少なくとも1つの容器(82a;82b;88a;88b)と組み合わされることを特徴とする、請求項1から請求項30のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項32】
2つの容器(82a、82b;88a、88b)を備え、それぞれの流路の少なくとも一部が、対応する容器の放出路(83a、83b;90)によって形成されることを特徴とする、請求項4に依存する場合の請求項31に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項33】
別の容器(82a、82b;88a、88b)と交換するために、それぞれの容器(82a、82b;88a、88b)は、前記フレグランス拡散装置から分離可能であることを特徴とする、請求項31または32に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項34】
2つの前記フレグランス供給源が、請求項38から請求項46のいずれか一つの請求項に記載の一対の容器(82a、82b;88a、88b)により提供されることを特徴とする、請求項2と、請求項2に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項35】
前記ハウジングは、空気採取口(114)と、前記ハウジングを鉛直面(117)上に支持するための取り付け部(115)とを有し、前記空気採取口(114)は、前記取り付け部(115)を有する前記ハウジングの側部に提供されることを特徴とする、請求項8、または請求項8に従属する任意の請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項36】
請求項47から請求項52のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源と組み合わされる、請求項1から請求項26のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項37】
液体フレグランスを収容するためのリザーバと、前記リザーバに通じる放出路(83a、83b)とを有するフレグランス容器(82a、82b)であって、前記放出路(83a、83b)が、前記リザーバ内のフレグランスを放出するための空気流の通路を形成する、フレグランス容器(82a、82b)。
【請求項38】
前記放出路(83a、83b)は、前記リザーバから遠いほうの端部に位置する入口(84a、84b)と、前記リザーバに隣接する位置にある、フレグランスを含んだ空気の出口(85a、85b)とを有する前記空気流のための流路を有することを特徴とする、請求項37に記載のフレグランス容器。
【請求項39】
前記リザーバから前記流路(83a、83b)に前記液体フレグランスを運ぶために、芯(87a、87b)が前記流路の中に配置されることを特徴とする、請求項38に記載のフレグランス容器。
【請求項40】
液体フレグランスを収容するためのリザーバ(89)と、前記リザーバに通じる放出路(83a、83b)とを各々が有する一対の容器(88a、88b)であって、それぞれの側面(97a、97b)が互いに近接した状態または接触した状態で使用され、一対で使用するためのものであることを示す手段(95、96)が備えられている、一対の容器(88a、88b)。
【請求項41】
前記リザーバ(89)は、相補的なフレグランスをそれぞれ収容することを特徴とする、請求項40に記載の一対の容器。
【請求項42】
前記側面(97a、97b)は、前記容器(88a、88b)を並置したときに、前記側面が互いに係合されるように相補的な非平面になっていることを特徴とする、請求項40または41に記載の一対の容器。
【請求項43】
前記側面(97a、97b)へと誘導する誘導面をそれぞれ有し、前記誘導面が、合わさって単一の模様を形成する印(95、96)をそれぞれ有することを特徴とする、請求項40または41に記載の一対の容器。
【請求項44】
前記印(95、96)は、前記誘導面の高くなった部分または低くなった部分であることを特徴とする、請求項43に記載の一対の容器。
【請求項45】
前記印(95、96)が二次元であることを特徴とする、請求項43に記載の一対の容器。
【請求項46】
請求項37から請求項39のいずれか一つの請求項に記載の各前記放出路(83a、83b)を有することを特徴とする、請求項40から請求項45のいずれか一つの請求項に記載の一対の容器。
【請求項47】
背面シート(31;47)と前面シート(40;48)を有し、前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)との間に芯材料(37a、37b)を有し、フレグランスのリザーバを形成するために、前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)とが閉じた線(42、43、44;53、54)に沿って互いに接合され、フレグランスを放出するために、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)の一部は前記閉じた線(42、43、44;53、54)の外側に露出可能になっていて、前記接合は、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)が前記リザーバから露出可能な部分にフレグランスを運ぶことができるようになされていることを特徴とする、フレグランス供給源(12;46)。
【請求項48】
前記露出可能な部分は、取り外し可能なカバー(34)で覆われている、請求項47に記載のフレグランス供給源。
【請求項49】
前記カバー(34)は、前記前面シート(40)を超えて延在する前記背面シート(31)の一部で形成され、前記前面シート(31)の上に折り畳まれることを特徴とする、請求項48に記載のフレグランス供給源。
【請求項50】
前記の閉じた線(42、43、44)は、2つのリザーバを形成し、各前記リザーバはそれぞれフレグランスを収容し、各前記リザーバは露出可能なそれぞれの放出部分と協働する、請求項47から請求項49のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項51】
前記背面シート(31;47)と前記前面シート(40;48)がプラスチック材料で形成され、前記接合(42、43、44;53、54)が、前記前面シートおよび前記背面シート(31、40;47、48)の間の溶接によりなされることを特徴とする、請求項47から請求項50のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項52】
前記前面シート(31;47)と前記背面シート(40;48)が単一の部材で形成されることを特徴とする、請求項47から請求項51のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項53】
前記背面シート(31;47)に接続された電源(45)をさらに有するとを特徴とする、請求項47から請求項52のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項54】
前記露出可能な部分からフレグランスが蒸発させるために、前記露出可能な部分を選択的に加熱するための加熱手段と組み合わせられる、請求項47から請求項53のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項55】
前記加熱手段を提供するために、前記芯材料(37a、37b;56a、56b)は導電性であることを特徴とする、請求項54に記載のフレグランス供給源。
【請求項56】
前記導電性材料は、電源(45)から電力が供給されることを特徴とする、請求項53に依存している場合の請求項54に記載のフレグランス供給源。
【請求項57】
前記導電性材料は、電気の幹線から電力が供給されることを特徴とする、請求項55に記載のフレグランス供給源。
【請求項58】
各前記露出可能な部分は、それぞれのヒーターと協働し、前記ヒーターは、対応するフレグランスを蒸発させるために、選択的に操作可能であることを特徴とする、請求項50に依存している場合の請求項54から請求項57のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス供給源。
【請求項59】
2つのフレグランス供給源(37a、37b;55a、55b;58a、58b;81a、81b;88a、88b;103a、103b)と、前記フレグランス供給源からフレグランスを拡散させるための手段(11;101;106a、106b;108a、108b)と、前記拡散手段(11;101;106a、106b;108a、108b)を制御するための制御システム(23;107;111、112、113;210a、210b;220a、220b)とを有する、フレグランス拡散装置(10)。
【請求項60】
各前記フレグランス供給源は、フレグランスのための容器と芯(37a、37b;56a、56b;59a、59b;87a、87b;93、105a、105b;108a、108b)とを有し、前記拡散手段が前記芯からフレグランスを放出させることを特徴とする、請求項59に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項61】
各前記フレグランスは、対応する流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)を有し、前記制御システム(210a、210b)は、放出されるフレグランスの量を制御するために、それぞれの前記流路(29a、29b;60a、60b;83a、83b)の放出路(41a、41b;68a、68b)のサイズを制御するための手段を有することを特徴とする、請求項59または請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項62】
前記制御手段は滑動可能なシャッター(211a、211b)を有することを特徴とする、請求項61に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項63】
前記制御システム(220a、220b)は、それぞれの前記芯(37a、37b;56a、56b;59a、59b;87a、87b;93;105a、105b;108a、108b)の露出面積を制御するための手段を有することを特徴とする、請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項64】
前記制御手段は、前記芯上に滑動可能に取り付けられたカバー(222a、222b)を有することを特徴とする、請求項63に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項65】
前記制御手段は、手動で操作可能であることを特徴とする、請求項61から請求項64のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項66】
前記拡散手段は、フレグランスを蒸発させて拡散させる空気流をもたらすためのファン(11)を有することを特徴とする、請求項59または60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項67】
前記制御システム(23;111、112、113)は、前記ファンに供給される電力を制御し、よって前記ファンの速度を制御するように操作可能であることを特徴とする、請求項66に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項68】
前記拡散手段は、前記フレグランスを蒸発させて拡散させる電気的加熱手段(106a、106b;108a、108b)を有することを特徴とする、請求項59または請求項60に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項69】
前記制御システム(107;111、112、113)は、前記ヒーターへの電力供給を制御することにより前記ヒーターの温度を制御するように操作可能であることを特徴とする、請求項68に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項70】
前記加熱手段は、2つのヒーター(106a、106b;108a、108b)を有し、各前記ヒーターは、それぞれのフレグランス供給源(103a、103b)と協働することを特徴とする、請求項68または請求項69に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項71】
各前記ヒーター(106a、106b)は、対応する芯(105a、105b)を取り囲むことを特徴とする、請求項59に依存している場合の請求項70に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項72】
各前記芯(108a、108b)は、前記電気的加熱手段(108a、108b)を形成するために、導電性であることを特徴とする、請求項60に依存している場合の請求項68または請求項69に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項73】
各前記芯(108a、108b)は、織材料から形成され、前記織材料は導電性繊維を有し、前記電気的加熱手段を形成することを特徴とする、請求項72に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項74】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、連続放出(T1、T3)の間に時間間隔(T2、T4)があるようにして前記フレグランスを放出させることを特徴とする、請求項59から請求項73のいずれか一つの請求項に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項75】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、前記放出時間(T1、T3)を変えることにより前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項74に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項76】
前記制御システム(23;107;111、112、113)は、前記時間間隔(T2、T4)を変えることにより前記フレグランスの放出速度を変化させるように操作可能であることを特徴とする、請求項74または請求項75に記載のフレグランス拡散装置。
【請求項77】
前記時間間隔に対する前記放出時間の比(T1:T2;T3:T4)を変えずに前記放出時間(T1、T3)と前記時間間隔(T2、T4)との両方を変化させることにより、前記放出速度は制御されることを特徴とする、請求項75に依存している場合の請求項76に記載のフレグランス拡散装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図2】
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【図11】
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【図13】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
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【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
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【図36】
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【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【公開番号】特開2009−213912(P2009−213912A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−138305(P2009−138305)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【分割の表示】特願2003−532103(P2003−532103)の分割
【原出願日】平成14年10月4日(2002.10.4)
【出願人】(507183491)カーボネイト リミティド (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138305(P2009−138305)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【分割の表示】特願2003−532103(P2003−532103)の分割
【原出願日】平成14年10月4日(2002.10.4)
【出願人】(507183491)カーボネイト リミティド (3)
【Fターム(参考)】
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