説明

フレックスコンテナスタンド

【課題】フレックスコンテナ開口耳部の4箇所を上方から垂れ下がる複数のロープの先端に設けた鋏みでクランプで固定して吊り下げる従来方式に替わって、フレックスコンテナの上方開口部を確実に開き、かつフレックスコンテナを自立した形に維持する。
【解決手段】移動用キャスタ8、9で支えられる下部台枠1、2に前後2対の支柱4、5を固着して立て、該支柱の上方の4隅には垂直軸を固着して設け、該軸にはフレックスコンテナの開口部の耳を着脱係合する突起桿13と嵌合軸孔部とを固着し形成した回動自在の支持腕12を4隅に設けた垂直軸に嵌合する。フレックスコンテナを吊り上げるための複数の吊り環を係合支持するためのフック15を、それぞれの回動自在の支持腕の下方に固着して形成する。下部枠体に前後2対の支柱のうち、荷役用のパレットの出し入れが容易になるように、1対対称の前方支柱の下方部において、左右対称に側面方向に曲折部を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は袋状のフレックスコンテナにその収容物を投入するとき、自立できないフレックスコンテナを構造体で支持して、フレックスコンテナ自体の基本形状を維持せしめ、確実に収容物を投入することの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
生産工程から生産される粒状物等の収容に用いられるフレックスコンテナを移送コンベア排出口等に設置する場合、工場の天井部につながる支持体からフレックスコンテナを吊り下げてセットされ事が多かった。このセットは踏み台にあがって、空中でこの作業を行なわねば成らず、複数の人手と相当な時間を要していた。
【0003】
従来、搬送用のパレットの上に置いたフレックスコンテナ開口耳部の4箇所を上方から垂れ下がる複数のロープの先端に設けた鋏みでクランプで固定して吊り下げた形で支持する方式が採られていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来フレックスコンテナ開口耳部の4箇所を上方から垂れ下がる複数のロープの先端に設けた鋏みでクランプで固定して吊り下げる方式に替わって、移動式の台車上にパレットを置き、さらにパレット上にフレックスコンテナを位置せしめた上、フレックスコンテナの上方開口部を確実に開き、かつフレックスコンテナを自立した形に維持すること。
【0005】
フレックスコンテナを交換する時期に先立って、上述のシッカリと開口した自立状態にフレックスコンテナをセットできること、及びセット後の移動・入替が容易に行えるよう該構成部を台車上に形成すること。
【課題を解決するための手段】
【0006】
移動用キャスタで支えられる下部台枠に前後2対の支柱を固着して立て、該支柱の上方の4隅には垂直軸を固着して設け、該軸にはフレックスコンテナの開口部の耳を着脱係合する突起桿と嵌合軸孔とを固着し形成した回動自在の支持腕を4隅に設けた垂直軸に嵌合した構成を基本とする。
【0007】
前述と同様の構成において、フレックスコンテナを吊り上げるための複数の吊り環を係合支持するためのフックを、それぞれの回動自在の支持腕の下方に固着して形成した構成を採る。
【0008】
下部枠体に前後2対の支柱のうち、荷役用のパレットの出し入れが容易になるように、1対対称の前方支柱の下方部において、左右対称に側面方向に曲折部を設けたて形成すること。
【発明の効果】
【0009】
フレックスコンテナを載貨する荷役用パレットのサイズに合った台車の上面4隅に固着して設けた2対の支柱上端部に垂直軸を固着して設け、該軸にはフレックスコンテナの開口部の耳を折り返して着脱係合する突起桿と嵌合軸孔部とを固着して設けた回動自在の支持腕を4隅に設けた垂直軸に嵌合した構成を成す。フレックスコンテナの開口部の円周長で出来る4角形の辺長は、一杯に太くなったフレックスコンテナの直径や荷役用パレットの辺長サイズよりも小であるため、回動自在の支持腕軸部より内側に偏心して位置するものとなる。当該必要偏心量に対応した突起桿と嵌合軸孔部を有する回動自在の支持腕を採用することによって偏心量を調整できる。このことによってフレックスコンテナの開口部を一杯に開くと共にフレックスコンテナに必要な丈高位置を支持できる効果が得られる。図面1と図面2参照。
【0010】
突起桿と嵌合軸孔部を有する回動自在の支持腕を採用したことによって、フレックスコンテナに収容物が満杯になった時、4箇所の支持腕の突起桿からフレックスコンテナの開口部の耳を外して、4箇所の支持腕をフレックスコンテナに当接しない位置に回動して位置せしめることにより、荷役用パレット上のフレックスコンテナをフォークリフト等で持ち上げて手前に引くことや、そのまま上方に吊り上げることが可能になる等の効果を得る。図面1参照。
【0011】
2対の支柱のうち前方の1対の支柱には左右対称に曲折部を設けることにより、荷役用パレット上のフレックスコンテナをフォークリフト等で前方より載貨する場合、該支柱のやや上方位置より侵入させて台枠上に乗せる過程で、荷役用パレット上のフレックスコンテナと支柱の間に左右余裕を持って差し込めること。その位置から台枠上に荷役用パレットとフレックスコンテナを下ろす時に荷役用パレットが支柱の曲折部に当接して左右内側に案内されることにより、台枠上の決められた位置に荷役用パレットを定置する事が可能となる効果を得る。
【0012】
上述により、フレックスコンテナのセット作業が事前に一人でも要領よく行える効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
後台枠1と左右の側台枠2、及びクロスメンバ3位置づけ固着して台枠を形成する。該台枠下面には、後台枠1には一対の自在キャスタ8を、側台枠2の前方には一対の固定キャスター9を備えて、床上を少ない力で自由に移動できるように組み立てる。
【0014】
フレックスコンテナ22のサイズに合わせて位置づけて、台枠には一対の前支柱5と、一対の後支柱4を固着する。前支柱5については荷役用パレット21を案内するため、左右対称に加工した曲折部を加工してもうける。
【0015】
一対の前支柱5と一対の後支柱4の上端には、後縁材6と左右2の側縁材7を位置せしめ、それどれの接合部を固着し上縁材を形成する。
【0016】
上縁材の上面の4隅に、フレックスコンテナ22のサイズに合わせた位置に支持腕12を嵌合するための回動軸11を接合して固着する。
【0017】
支持腕12には、フレックスコンテナ22の開口部の耳を係合する突起桿13とフレックスコンテナ22のサイズに合わせた偏心量間隔の位置に軸孔14を接合して固着する。該支持腕12の軸孔14を、上縁材に固着して設けた4箇所の回動軸11に嵌着し、ストッパピン16を打ち込んで支持腕12の脱落を防止する。フレックスコンテナ22の吊りフックを掛けるための鉤フック15をそれぞれの支持腕12に固着して設ける。
【0018】
台枠上に置いた荷役用パレット21にフレックスコンテナ22を位置せしめ、自由に回動可能な支持腕12の突起桿13にフレックスコンテナ22の開口部の耳を折り返して4箇所とも係合して用いる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】は本発明の実施例を示す正面図。
【図2】は本発明の実施例を示す側面図。
【符号の説明】
1 後台枠 8 自在キャスタ 15 鉤フック
2 側台枠 9 固定キャスタ 16 ストッパピン
3 クロスメンバ 10 軸 21 荷役用パレット
4 後支柱 11 回動軸 22 フレックスコンテナ
1 前支柱 12 支持腕 23 コンテナ吊りフック
6 後縁材 13 突起桿
7 側縁材 14 軸孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動用キャスターで支えられる下部枠体に前後2対の支柱を固着して立て、該支柱の上方の4隅には垂直軸を固着して設け、該軸にはフレックスコンテナの開口部の耳を着脱係合する突起桿と嵌合軸孔部を固着し形成した回動自在の支持腕を、4隅に設けた垂直軸に嵌合した構成を特徴とするフレックスコンテナスタンド。
【請求項2】
請求項1と同様の構成において、フレックスコンテナを吊り上げるための複数の吊り環を係合支持するためのフックを、それぞれの回動自在の支持腕の下方に固着して形成した構成を特徴とするフレックスコンテナスタンド。
【請求項3】
下部枠体に前後2対の支柱のうち、荷役用のパレットの出し入れが容易になるように、1対対称の該支柱の下端部において、対称に側面方向に曲折部を設けたて形成したことを特徴とするフレックスコンテナスタンド。

【図1】
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【図2】
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