説明

フレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法

【課題】フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声とを同期させ、両者の間に時間的なズレが生じることを防止するフレームレート変換装置を提供する。
【解決手段】フレームレート変換装置2は、単位時間に更新される画像の枚数を入力画像信号とは異なる枚数に変更して出力するフレームレート変換を行うとともに画像信号の遅延時間が互いに異なる複数のフレームレート変換部20、30、40と、複数のフレームレート変換部から出力される複数の画像信号のうちの1つを選択して出力する第1の選択部17と、音声信号を遅延させる音声信号遅延部12とを備え、音声信号遅延部12は、第1の選択部17において選択された画像信号を出力するフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声出力機能を備えた画像表示装置に用いられる、単位時間に表示される画像の枚数を変更するフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン受像機等の画像表示装置には、これまで主にブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)が用いられてきたが、近年ではブラウン管に代えて液晶パネル等のいわゆるフラットパネルが用いられるようになってきている。
【0003】
ブラウン管では、蛍光体が塗布された表示面に電子銃から放出される電子をあて、画素毎に蛍光体を発光または非発光させることで画像を表示する。一方、液晶パネルを用いた画像表示装置(以下、「液晶テレビ」と記す)では、例えば、液晶パネルの背面に設けられた「バックライト」と呼ばれる光源から発せられる光を、液晶パネルにおいて画素毎に透過または遮断することで画像を表示する。ブラウン管を用いた画像表示装置と液晶パネルを用いた画像表示装置には、このような、画像を表示するときの仕組み上の違いがあるため、使用者が表示画像を目視するときに、ブラウン管に表示された動画像と、液晶パネルに表示された動画像とに、視覚的な差を感じることがある。
【0004】
ここで、テレビ受像機等の画像表示装置において、単位時間に更新される画像の枚数(以下、「フレームレート」と記す)を入力画像とは異なる枚数に変更する処理(以下、「フレームレート変換」と記す)を画像信号に施し、入力画像信号よりもフレームレートを増加させて画像表示することで動画像をより滑らかに表示する技術が提案されている。
【0005】
そして、液晶テレビにおいては、フレームレート変換を行い表示画像のフレームレートを増加させることで、液晶パネルに表示される動画像から得られる視覚的な感覚を、ブラウン管に表示される動画像から得られる視覚的な感覚に近づけられることが知られている。そこで、フレームレート変換を行う装置(以下、「フレームレート変換装置」と記す)を搭載し、より滑らかに動画像を表示できる液晶テレビ等も提案されている。
【0006】
フレームレート変換では、入力画像信号にもとづく1枚の画像(以下、「フレーム」と記す)とその次のフレームとの間に新たなフレーム(以下、「補間フレーム」と記す)を設けることでフレームレートを増加させる。このとき、入力画像信号にもとづく連続する複数のフレームから補間フレームを作成することで、同一フレームが常時2回連続して表示されるようにフレームレートを増加させるフレームレート変換よりも画像の動きを滑らかにし画像表示装置における画像表示品質を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2006−165602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、デジタルテレビジョン放送が開始され、また、高精細な画像信号を磁気的または光学的に記録・再生することができる記録装置および記録媒体(磁気ディスクや光ディスク等)が普及しつつあり、テレビ受像機に接続可能なゲーム機器の種類も増加してきている。それにともない、画像表示装置に入力される画像信号の種類も、例えば、従来の画像信号やゲーム機器から出力される画像信号に加え、デジタルテレビジョン放送で送信されてくる高精細な画像信号、光ディスク等に記録された高精細な画像信号の再生信号、といったように増加している。
【0008】
画像表示装置における画像表示品質の向上を図るためには、画像信号の種類に応じた最適なフレームレート変換を行うことが望ましい。通常の画像信号であれば、例えば、特許文献1に開示されたフレームレート変換を行うことで、より滑らかな動画像を表示することができる。また、フレームレートが低い画像信号(例えば、映画から作成された画像信号等)を記録した光ディスクの再生信号であれば、入力画像信号のフレームレートに対する表示画像のフレームレートの比率をより大きくできるフレームレート変換が望ましい。
【0009】
一方、フレームレート変換を行うと、画像信号が入力されてから画像が表示されるまでの時間(以下、入力信号に対する出力信号の遅れを、単に「遅延」と記す)が、フレームレート変換に費やした時間分だけ増加し、フレームレート変換を行わない場合と比較して表示画像の遅延時間が大きくなる。
【0010】
そして、フレームレート変換に費やされる時間は、その処理内容によって異なる。例えば、同一フレームが常時2回連続して表示されるようにフレームレートを増加させるフレームレート変換は、複数のフレームにもとづき補間フレームを作成するような複雑な処理を行うフレームレート変換と比較して比較的簡易な処理でよいため、その処理時間も比較的短くて済む。そのため、表示画像の遅延時間もその分少なくなり、例えば、ゲーム機器等の使用者の操作にもとづき表示画像が変化するような画像信号に関しては、使用時の操作性向上という点で、同一フレームを常時2回連続して表示するフレームレート変換が適している。
【0011】
しかしながら、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成し、入力される画像信号に応じて最適なフレームレート変換を選択するように構成した画像表示装置においては、フレームレート変換の方式を変更することで画像信号の遅延時間が変化してしまう。
【0012】
このとき、入力音声信号に対する出力音声(例えば、スピーカーから発せられる音声)の遅延時間を、いずれか1つのフレームレート変換の処理時間に合わせて設定すると、フレームレート変換の種類が切換えられて画像信号の遅延時間に変化が生じたときに、表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じてしまう。
【0013】
従来は、画像表示装置に入力される画像信号の種類が限られていたため、使用されるフレームレート変換の方式も比較的少なく、フレームレート変換の方式が切換えられたときに生じる処理時間の差もそれほど大きなものではなかった。したがって、入力音声信号に対する出力音声の遅延時間を、使用頻度の高いフレームレート変換による処理時間に合わせて設定しておけば実用上何ら問題なく、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じても、それは実質的に無視できる程度のものであった。
【0014】
しかしながら、近年では、上述したように画像表示装置に入力される画像信号の種類が増加し、使用されるフレームレート変換の方式もそれに応じて増加し、またフレームレート変換の方式が切換えられたときに生じる処理時間の差も大きくなってきている。
【0015】
そのため、入力音声信号に対する出力音声の遅延時間を、いずれか1つのフレームレート変換の処理時間に合わせて設定する構成では、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に大きな時間的なズレが生じるおそれがあった。
【0016】
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成したフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに両者の間に時間的なズレが生じることを防止し、表示画像と出力音声とを常に同期させることができるフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のフレームレート変換装置は、単位時間に更新される画像の枚数を入力画像信号とは異なる枚数に変更して出力するフレームレート変換を行うとともに画像信号の遅延時間が互いに異なる複数のフレームレート変換部と、複数のフレームレート変換部から出力される複数の画像信号のうちの1つを選択して出力する第1の選択部と、音声信号を遅延させる音声信号遅延部とを備え、音声信号遅延部は、第1の選択部において選択された画像信号を出力するフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させることを特徴とする。
【0018】
これにより、フレームレート変換の方式を切換え可能に構成されたフレームレート変換装置において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることが可能となる。
【0019】
また、このフレームレート変換装置において、複数のフレームレート変換部は、画像信号の遅延時間が異なる第1のフレームレート変換部と第2のフレームレート変換部と第3のフレームレート変換部とを有し、音声信号遅延部は、第1のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第1の音声信号遅延部と、第2のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第2の音声信号遅延部と、第3のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第3の音声信号遅延部と、第1の選択部において、第1のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには第1の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択し、第2のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには第2の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択し、第3のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには第3の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択する第2の選択部とを有する構成であってもよい。これにより、3つの異なるフレームレート変換のいずれか1つが選択的に行われるフレームレート変換装置において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることが可能となる。
【0020】
また、本発明の画像表示装置は、上述したフレームレート変換装置と画像表示部と音声出力部とを備えたことを特徴とする。
【0021】
これにより、フレームレート変換の方式を切換え可能に構成された画像表示装置において、表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることが可能となる。
【0022】
また、この画像表示装置において、画像表示部は、液晶パネルであってもよい。
【0023】
また、本発明のフレームレート変換方法は、単位時間に更新される画像の枚数を入力画像信号とは異なる枚数に変更して出力するとともに画像信号の遅延時間が互いに異なる複数のフレームレート変換のうちのいずれか1つのフレームレート変換を選択的に行い、選択されたフレームレート変換により生じる画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させることを特徴とする。
【0024】
これにより、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成したフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声とを同期させ、両者の間に時間的なズレが生じることを防止できるフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態におけるフレームレート変換装置を備えた画像表示装置について、図面を用いて説明する。
【0027】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態におけるフレームレート変換装置2を備えた画像表示装置1の回路ブロック図である。
【0028】
画像表示装置1は、フレームレート変換装置2、受信部3、受信信号処理部4、外部入力受付部5、画像信号選択部6、音声信号選択部7、ユーザーインターフェース部(以下、「ユーザーI/F」と記す)8、制御部9、判別部10、駆動部13、画像表示部14、スピーカー駆動部15、スピーカー16、各回路ブロックに電力を供給する電源部(図示せず)を備えている。
【0029】
受信部3は、無線あるいは有線で送信されてくる複数のテレビジョン放送信号から、制御部9からの制御信号にもとづきいずれか1つのテレビジョン放送信号を受信して後段に出力する。受信信号処理部4は、受信部3で受信されたテレビジョン放送信号から画像信号、音声信号、データー信号等を取出し、後段へ出力する。なお、図1では、画像信号、音声信号以外の信号を処理する経路は省略している。
【0030】
外部入力受付部5は、画像表示装置1外部の信号発生装置(図示せず)から外部入力端子(図示せず)を介して入力される複数の信号を受け付け、制御部9からの制御信号にもとづき、いずれか1つを後段に出力する。外部の信号発生装置としては、例えば、高精細な画像信号または従来の画像信号を磁気的または光学的に記録・再生することができる記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク等)の再生装置、ゲーム機器、セットトップボックスと呼ばれるテレビジョン放送信号受信用の受信装置等がある。
【0031】
画像信号選択部6は、受信信号処理部4から出力される画像信号および外部入力受付部5から出力される画像信号が入力され、制御部9からの制御信号にもとづき、いずれか1つを選択して後段に出力する。
【0032】
音声信号選択部7は、画像信号選択部6と同様に、受信信号処理部4から出力される音声信号および外部入力受付部5から出力される音声信号が入力され、制御部9からの制御信号にもとづき、いずれか1つを選択して後段に出力する。
【0033】
制御部9は、一般に用いられているマイクロコンピューター等で構成され、画像表示装置1の全体的な制御を行う。ユーザーI/F8は、使用者がリモートコントローラー(図示せず)や画像表示装置1に備えられた操作部(図示せず)等を操作することで画像表示装置1に与える指示、例えば画像表示装置1の電源オン・オフやチャンネル変更、外部入力の切換え等を受け付ける。そして、制御部9は、ユーザーI/F8で受け付けられた使用者の指示にもとづき、例えば画像表示装置1の電源オン・オフやチャンネル変更、外部入力の切換え等を実現するための制御信号を各回路ブロックに送信する。
【0034】
フレームレート変換装置2は、画像信号処理部11と音声信号遅延部12とを備えている。画像信号処理部11は、方式の異なる複数のフレームレート変換を行うように構成され、画像信号選択部6から出力される画像信号に対し、制御部9からの制御信号にもとづきいずれか1つのフレームレート変換を行う。そして、音声信号遅延部12は、音声信号選択部7から出力される音声信号を、制御部9からの制御信号にもとづく遅延時間で遅延させて後段に出力する。なお、フレームレート変換装置2の詳細は後述する。
【0035】
判別部10は、画像信号処理部11に入力される画像信号の垂直同期信号の周波数(以下、「フレーム周波数」とも記す)を検出し、その検出結果にもとづき制御部9を介して画像信号処理部11および音声信号遅延部12を制御する。例えば、フレーム周波数60Hzの画像信号が入力されたときには、後述する第2のフレームレート変換が行われるように、あるいはフレーム周波数24Hzの画像信号が入力されたときには、後述する第3のフレームレート変換が行われるように画像信号処理部11を制御する。また、音声信号が画像信号処理部11で行われるフレームレート変換に応じた遅延時間で遅延されるように音声信号遅延部12を制御する。
【0036】
なお、通常画像と同じフレーム周波数で画像信号を出力するゲーム機器に関しては、その判別を判別部10で行うことが困難なため、次のような構成にすることが望ましい。例えば、特定の外部入力端子をゲーム機器接続用とし、その外部入力端子に入力される画像信号が画像表示部14に表示されるときには、ゲーム機器からの画像信号が表示されるものとして、制御部9は後述する第1のフレームレート変換が行われるように画像信号処理部11を制御する。あるいは、使用者がユーザーI/F8を介してフレームレート変換の方式を直接選択できるようにする構成であってもよい。
【0037】
画像表示部14は、例えば一般に用いられている液晶パネルであり、駆動部13は、画像表示部14を駆動して、画像信号処理部11から送られてくる画像信号を画像表示部14に表示する。また、スピーカー駆動部15は、スピーカー16を駆動して、音声信号遅延部12から送られてくる音声信号をスピーカー16から音声出力させる。
【0038】
しかし、本発明は画像表示部14が液晶パネルに限定されるものではなく、例えばブラウン管やEL(Electro Luminescence)等、液晶パネル以外のものであってもよい。また、音声出力装置もスピーカー16に限定されるものではなく、例えばヘッドフォン等を接続するための音声信号出力端子であってもよい。
【0039】
次に、フレームレート変換装置2の概略構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施の形態におけるフレームレート変換装置2の回路ブロック図である。なお、以下、1秒間に更新される画像の枚数を「fps」という単位で表す。例えば、1秒間に60枚の画像を表示する画像信号は、「60fps」と表す。
【0040】
画像信号処理部11は、同一フレームを2回連続して表示することでフレームレートを2倍にする(例えば、60fpsの画像信号を120fpsの画像信号に変換する)第1のフレームレート変換を行う第1のフレームレート変換部20と、入力画像信号における1つのフレームとその直後のフレームとの間で動画領域およびその動画領域の動く方向(以下、「動きベクトル」と記す)を検出し、それらの検出結果にもとづき補間フレームを作成してフレームレートを2倍にする(例えば、60fpsの画像信号を120fpsの画像信号に変換する)第2のフレームレート変換を行う第2のフレームレート変換部30と、フレームレートの低い(例えば、24fpsの)画像信号をフレームレートの倍率をより高めた(例えば、120fpsの)画像信号に変換する第3のフレームレート変換を行う第3のフレームレート変換部40と、第1の選択部17とを備えている。なお、フレームレートの低い画像信号としては、例えば、映画から作成された画像信号を記録した光ディスクの再生信号等がある。
【0041】
音声信号遅延部12は、第1のフレームレート変換部20における画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を遅延させる第1の音声信号遅延部50と、第2のフレームレート変換部30における画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を遅延させる第2の音声信号遅延部60と、第3のフレームレート変換部40における画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を遅延させる第3の音声信号遅延部70と、第2の選択部18とを備えている。
【0042】
そして、第1の選択部17は、第1のフレームレート変換部20から出力される画像信号と第2のフレームレート変換部30から出力される画像信号と第3のフレームレート変換部40から出力される画像信号とのいずれか1つを制御部9からの制御信号に応じて選択して後段に出力し、第2の選択部18は、第1の選択部17においてなされる選択に合わせて、第1の音声信号遅延部50から出力される音声信号と第2の音声信号遅延部60から出力される音声信号と第3の音声信号遅延部70から出力される音声信号とのいずれか1つを選択して後段に出力する。
【0043】
本実施の形態では、このような構成により、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成したフレームレート変換装置2およびフレームレート変換装置2を備えた画像表示装置1において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることができる。
【0044】
次に、第1のフレームレート変換部20、第2のフレームレート変換部30、第3のフレームレート変換部40および第1の音声信号遅延部50、第2の音声信号遅延部60、第3の音声信号遅延部70の具体的な構成例について、図3から図8を用いて説明する。
【0045】
図3は、本発明の一実施の形態における第1のフレームレート変換部20および第1の音声信号遅延部50の回路ブロック図であり、図4は、本発明の一実施の形態における第1のフレームレート変換部20においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャートである。なお、図4には、入力画像信号における垂直同期信号、第1のフレームレート変換部20への入力画像信号、第1のフレームレート変換部20からの出力画像信号とを、それぞれ横軸を時間にして概略的に示す。
【0046】
第1のフレームレート変換部20は、フレームメモリー21とメモリー制御部22とを備えている。フレームメモリー21は、書き込みと読み出しとを互いに独立して制御することができる一般に知られた半導体メモリーからなり、少なくとも画像信号1フレーム分に相当する記憶容量を有する。メモリー制御部22は、制御部9からの制御信号に同期して動作し、フレームメモリー21への画像信号の書き込みとフレームメモリー21からの画像信号の読み出しとを行う。
【0047】
このとき、メモリー制御部22は、フレームメモリー21に書き込まれた画像信号を、書き込み時の2倍の速さで、すなわち1フレームの時間が入力画像信号に対して半分の時間になるように読み出し、かつ各フレームをそれぞれ連続して2度ずつ読み出す。例えば、図4に示すように、入力画像信号が60fpsであれば、約16.7msecの周期で書き込まれる画像信号(例えば、フレームA、フレームB、フレームC、・・・)をその半分の約8.3msecの周期で2度ずつ読み出す。すなわち、フレームA、フレームA、フレームB、フレームB、フレームC、フレームC、・・・となるように読み出して、120fpsの画像信号にする(なお、図面には、例えばフレームAは「A」というように簡略化して示す)。
【0048】
このようにして、第1のフレームレート変換部20は、フレームレートを2倍にする(例えば、60fpsの画像信号を120fpsの画像信号に変換する)第1のフレームレート変換を行う。
【0049】
なお、本実施の形態における第1のフレームレート変換は、同一フレームを常時2回連続して表示するフレームレート変換であるので、補間フレームを作成するための演算等は必要はない。そのため、第1のフレームレート変換部20においては入力画像信号に対する出力画像信号の遅延時間を、比較的短時間(例えば、約8msec)に抑えることができる。すなわち、第1のフレームレート変換は、画像表示装置1に画像信号が入力されてから実際に画像が表示されるまでの時間を比較的短くできるので、例えば、使用者の操作内容ができるだけ短時間のうちに表示画像に反映されることが望ましいゲーム機器の接続時等に適している。
【0050】
そして、第1の音声信号遅延部50は、入力信号を定められた時間遅延させて出力する一般に知られたシフトレジスターからなる遅延器51を用いて、第1のフレームレート変換部20において発生する画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を所定時間(例えば、約8msec)遅延させる。こうして、第1の音声信号遅延部50は、第1のフレームレート変換が行われているときに、表示画像と出力音声との間に時間的なズレが発生するのを防止する。
【0051】
図5は、本発明の一実施の形態における第2のフレームレート変換部30および第2の音声信号遅延部60の回路ブロック図であり、図6は、本発明の一実施の形態における第2のフレームレート変換部30においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャートである。なお、図6には、入力画像信号における垂直同期信号、第2のフレームレート変換部30への入力画像信号、第1の読み出し信号、第2の読み出し信号、動きベクトル、補間フレーム、第2のフレームレート変換部30からの出力画像信号とを、それぞれ横軸を時間にして概略的に示す。
【0052】
第2のフレームレート変換部30は、フレームメモリー31と、メモリー制御部32と、動きベクトル検出部33と、補間フレーム生成部34とを備えている。フレームメモリー31は、フレームメモリー21と同様に、書き込みと読み出しとを互いに独立して制御することができる一般に知られた半導体メモリーからなり、少なくとも画像信号2フレーム分に相当する記憶容量を有する。メモリー制御部32は、制御部9からの制御信号に同期して動作し、フレームメモリー31への画像信号の書き込みとフレームメモリー31からの画像信号の読み出しとを行う。
【0053】
メモリー制御部32は、フレームメモリー31に書き込まれた画像信号を、書き込み時の2倍の速さで、すなわち1フレームの時間が入力画像信号に対して半分の時間になるように、かつ各フレームをそれぞれ連続して2度ずつ読み出す。この読み出し信号を「第1の読み出し信号」と記す。また、メモリー制御部32は、第1の読み出し信号を入力画像信号の1フレーム分遅延させた「第2の読み出し信号」を、あわせてフレームメモリー31から読み出す。したがって、第1の読み出し信号、第2の読み出し信号は、入力画像信号のフレームレートが例えば60fpsであれば、その2倍のフレームレート120fpsの画像信号となる。
【0054】
動きベクトル検出部33は、連続する2つのフレーム、具体的には、第1の読み出し信号から得られる1つのフレーム(例えば、フレームA)と第2の読み出し信号から得られるその直後のフレーム(例えば、フレームB)とを比較し、動画領域を検出するとともに、一般に知られている手法(例えば、ブロックマッチング法、勾配法等)を用いて動画領域の動きベクトルを検出する。なお、図面には、フレームAとフレームBとから得られる動きベクトルを「A−>B」というように簡略化して示す。
【0055】
補間フレーム生成部34は、一般に知られた手法を用い、動きベクトル検出部33において検出された動きベクトルと、動きベクトルの検出に用いた2つのフレームとから、補間フレームを作成する。例えば、フレームAとフレームBとの間には、フレームAとフレームBとから生成する補間フレーム(図面には、「AB」と示す)を発生させる。そして、第2の読み出し信号の一部を補間フレームに置き換える。すなわち、フレームA、補間フレームAB、フレームB、補間フレームBC、フレームC、補間フレームCD、・・・となるように置き換える。
【0056】
このようにして、第2のフレームレート変換部30は、フレームレートを2倍にする(例えば、60fpsの画像信号を120fpsの画像信号に変換する)第2のフレームレート変換を行う。
【0057】
なお、本実施の形態における第2のフレームレート変換は、動きベクトルを検出して補間フレームを作成するフレームレート変換であるので、第1のフレームレート変換と比較して、入力画像信号に対する出力画像信号の遅延時間が大きく(例えば、約24msec)なる。しかし、補間フレームを作成することで第1のフレームレート変換と比較してより滑らかに動画を表示することができるので、例えば、通常のテレビジョン放送による動画像や、デジタルテレビジョン放送による高精細な動画像等の表示に適している。
【0058】
そして、第2の音声信号遅延部60は、入力信号を定められた時間遅延させて出力する一般に知られたシフトレジスターからなる遅延器61を用いて、第2のフレームレート変換部30において発生する画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を所定時間(例えば、約24msec)遅延させる。こうして、第2の音声信号遅延部60は、第2のフレームレート変換が行われているときに、表示画像と出力音声との間に時間的なズレが発生するのを防止する。
【0059】
図7は、本発明の一実施の形態における第3のフレームレート変換部40および第3の音声信号遅延部70の回路ブロック図であり、図8は、本発明の一実施の形態における第3のフレームレート変換部40においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャートである。なお、図7には、入力画像信号における垂直同期信号、第3のフレームレート変換部40への入力画像信号、第3の読み出し信号、第4の読み出し信号、動きベクトル、補間フレーム、第3のフレームレート変換部40からの出力画像信号とを、それぞれ横軸を時間にして概略的に示す。
【0060】
第3のフレームレート変換部40は、フレームメモリー41と、メモリー制御部42と、動きベクトル検出部43と、補間フレーム生成部44とを備えている。フレームメモリー41は、フレームメモリー21と同様に、書き込みと読み出しとを互いに独立して制御することができる一般に知られた半導体メモリーからなり、少なくとも画像信号3フレーム分に相当する記憶容量を有する。メモリー制御部42は、制御部9からの制御信号に同期して動作し、フレームメモリー41への画像信号の書き込みとフレームメモリー41からの画像信号の読み出しとを行う。
【0061】
メモリー制御部42は、フレームメモリー41に書き込まれた画像信号を、書き込み時の5倍の速さで、すなわち1フレームの時間が入力画像信号に対して5分の1の時間になるように、かつ各フレームをそれぞれ連続して5度ずつ読み出す。この読み出し信号を「第3の読み出し信号」とする。また、メモリー制御部42は、第3の読み出し信号を入力画像信号の1フレーム分遅延させた「第4の読み出し信号」を、あわせてフレームメモリー41から読み出す。したがって、第3の読み出し信号、第4の読み出し信号は、入力画像信号のフレームレートが例えば24fpsであれば、その5倍のフレームレート120fpsの画像信号となる。
【0062】
動きベクトル検出部43は、動きベクトル検出部33と同様に、連続する2つのフレームを比較し、動画領域を検出するとともに動画領域の動きベクトルを検出する。
【0063】
補間フレーム生成部44は、補間フレーム生成部34と同様に、一般に知られた手法を用い、動きベクトル検出部43において検出された動きベクトルと、動きベクトルの検出に用いた2つのフレームとから、補間フレームを作成する。このとき、補間フレーム生成部44は、2枚のフレームから4枚の補間フレームを生成する。例えば、フレームAとフレームBとの間には、フレームAの割合を4、フレームBの割合を1にして生成した補間フレーム(図面には、「AB1」と示す)と、フレームAの割合を3、フレームBの割合を2にして生成した補間フレーム(図面には、「AB2」と示す)と、フレームAの割合を2、フレームBの割合を3にして生成した補間フレーム(図面には、「AB3」と示す)と、フレームAの割合を1、フレームBの割合を4にして生成した補間フレーム(図面には、「AB4」と示す)とを発生させる。そして、第4の読み出し信号の一部を補間フレームに置き換える。すなわち、フレームA、補間フレームAB1、補間フレームAB2、補間フレームAB3、補間フレームAB4、フレームB、補間フレームBC1、・・・となるように置き換える。
【0064】
このようにして、第3のフレームレート変換部40は、フレームレートを5倍にする(例えば、24fpsの画像信号を120fpsの画像信号に変換する)第3のフレームレート変換を行う。
【0065】
なお、映画から作成された画像信号が記録された光ディスク等には、映画と同じフレームレート(例えば、24fps)の再生信号を発生させるものがある。このようなフレームレートが低い画像信号は、フレームレートを2倍よりも大きくすることで、より滑らかな動画像を表示することができる。そして、本実施の形態における第3のフレームレート変換は、出力画像のフレームレートを入力画像の5倍にするフレームレート変換であるので、上述したようなフレームレートの低い画像信号が記録された光ディスクの再生時等に適している。しかし、2枚のフレームから4枚の補間フレームを作成するため、第2のフレームレート変換と比較して、入力画像信号に対する出力画像信号の遅延時間はさらに大きく(例えば、約65msec)なる。
【0066】
そして、第3の音声信号遅延部70は、入力信号を定められた時間遅延させて出力する一般に知られたシフトレジスターからなる遅延器71を用いて、第3のフレームレート変換部40において発生する画像信号の遅延時間に合わせて音声信号を所定時間(例えば、約65msec)遅延させる。こうして、第3の音声信号遅延部70は、第3のフレームレート変換が行われているときに、表示画像と出力音声との間に時間的なズレが発生するのを防止する。
【0067】
以上示したように、本実施の形態によれば、上述した構成とすることで、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成したフレームレート変換装置2およびフレームレート変換装置2を備えた画像表示装置1において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声との間に時間的なズレが生じることを防止し、両者を常に同期させることが可能となる。
【0068】
なお、本実施の形態では、3つの異なる方式のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置2で選択的に行えるように構成した例を説明したが、本発明は何らこの構成に限定されるものではなく、4つあるいはそれ以上の異なる方式のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるような構成としてもよい。また、動きベクトルを検出する以外の手法を用いて補間フレームを作成する構成を用いてもよい。また、本実施の形態では、連続する2つのフレームから動きベクトルを検出する構成を説明したが、本発明は何らこの構成に限定されるものではなく、例えば、連続する3つのフレームあるいはそれ以上の連続するフレームから動きベクトルを検出する手法(例えば、特許文献1を参照)を用いる構成としてもよい。動きベクトルの検出に用いるフレーム数を多くすることで、動きベクトルの検出精度を向上させることができ、動画像の表示品質をさらに向上させることができる。ただし、動きベクトルの検出に用いるフレーム数を多くすると、入力画像信号に対する出力画像信号の遅延時間はより大きくなる。そして、本発明は、1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるフレームレート変換の方式が増え、フレームレート変換の方式を切換えたときの遅延時間の差が大きくなるほど、より大きな効果を得ることができる。
【0069】
なお、第2のフレームレート変換部30におけるフレームメモリー31は、画像信号1フレーム分に相当する記憶容量を有する半導体メモリーと、入力信号を所定時間遅延できる遅延器とを組み合わせたものに置き換えることも可能である。例えば、フレームメモリー31に代えてフレームメモリー21と入力画像信号の1フレーム分の遅延ができるシフトレジスターとを用い、フレームメモリー21から第1の読み出し信号を読み出し、第1の読み出し信号をさらにシフトレジスターで遅延させることで第2の読み出し信号を発生させる構成とすることもできる。同様に、第3のフレームレート変換部40におけるフレームメモリー41も、画像信号1フレーム分に相当する記憶容量を有する半導体メモリーと、入力信号を所定時間遅延できる遅延器とを組み合わせたものに置き換えることが可能である。例えば、フレームメモリー41に代えてフレームメモリー21と入力画像信号の2フレーム分の遅延ができるシフトレジスターとを用い、フレームメモリー21から第3の読み出し信号を読み出し、第3の読み出し信号をさらにシフトレジスターで遅延させることで第4の読み出し信号を発生させる構成とすることもできる。あるいは、フレームメモリー21、フレームメモリー31、フレームメモリー41を、少なくとも画像信号3フレーム分に相当する記憶容量を有する半導体メモリーを共通に用いて構成するようにしてもよい。また、補間フレーム生成部34と補間フレーム生成部44とを同一の回路を用いて構成することも可能である。したがって、そのような構成では、上述した第1のフレームレート変換部20と第2のフレームレート変換部30と第3のフレームレート変換部40とを1つのフレームレート変換部に含めた構成とすることもできる。その場合、1つのフレームレート変換部であっても、使用するフレームメモリーの容量、フレームメモリーへの書き込みの速さ、およびフレームメモリーからの読み出しの速さ等を切換えることで、フレームレート変換方式を任意に切換えることができる。
【0070】
なお、第1の音声信号遅延部50、第2の音声信号遅延部60、第3の音声信号遅延部70を共通の遅延器を用いて構成することもできる。例えば、第1の音声信号遅延部50の出力を第2の音声信号遅延部60の入力にし、第1の音声信号遅延部50における遅延時間と第2の音声信号遅延部60における遅延時間との差を遅延器61で遅延させるように構成してもよい。同様に、第2の音声信号遅延部60の出力を第3の音声信号遅延部70の入力にし、第2の音声信号遅延部60における遅延時間と第3の音声信号遅延部70における遅延時間との差を遅延器71で遅延させるように構成してもよい。
【0071】
なお、フレームメモリー21、フレームメモリー31、フレームメモリー41は、何ら半導体メモリーに限定されるものではなく、書き込みと読み出しとを互いに独立して制御することができるものであればどのようなものであってもよい。また、遅延器51、遅延器61、遅延器71も何らシフトレジスターに限定されるものではなく、入力信号を定められた時間遅延させて出力することができるものであればどのようなものであってもよい。
【0072】
なお、本実施の形態では、画像表示部14に液晶パネルを用いる構成を説明したが、本発明は、何らこの構成に限定されるものではなく、例えばブラウン管やEL等の液晶パネル以外のものを用いる構成であってもよい。ただし、液晶パネルは、その構造上、動画像表示時の視覚的な違和感を発生させやすいため、本発明は、液晶パネルを用いた画像表示装置に好適である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、方式の異なる複数のフレームレート変換を1つのフレームレート変換装置で選択的に行えるように構成したフレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法において、フレームレート変換の方式が切換えられたときに表示画像と出力音声とを同期させ、両者の間に時間的なズレが生じることを防止できるので、フレームレート変換装置およびフレームレート変換装置を備えた画像表示装置ならびにフレームレート変換方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の一実施の形態におけるフレームレート変換装置を備えた画像表示装置の回路ブロック図
【図2】同フレームレート変換装置の回路ブロック図
【図3】本発明の一実施の形態における第1のフレームレート変換部および第1の音声信号遅延部の回路ブロック図
【図4】同第1のフレームレート変換部においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャート
【図5】本発明の一実施の形態における第2のフレームレート変換部および第2の音声信号遅延部の回路ブロック図
【図6】同第2のフレームレート変換部においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャート
【図7】本発明の一実施の形態における第3のフレームレート変換部および第3の音声信号遅延部の回路ブロック図
【図8】同第3のフレームレート変換部においてフレームレート変換を行う際のタイミングチャート
【符号の説明】
【0075】
1 画像表示装置
2 フレームレート変換装置
3 受信部
4 受信信号処理部
5 外部入力受付部
6 画像信号選択部
7 音声信号選択部
8 ユーザーインターフェース部(ユーザーI/F)
9 制御部
10 判別部
11 画像信号処理部
12 音声信号遅延部
13 駆動部
14 画像表示部
15 スピーカー駆動部
16 スピーカー
17 第1の選択部
18 第2の選択部
20 第1のフレームレート変換部
21,31,41 フレームメモリー
22,32,42 メモリー制御部
30 第2のフレームレート変換部
33,43 動きベクトル検出部
34,44 補間フレーム生成部
40 第3のフレームレート変換部
50 第1の音声信号遅延部
51,61,71 遅延器
60 第2の音声信号遅延部
70 第3の音声信号遅延部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位時間に更新される画像の枚数を入力画像信号とは異なる枚数に変更して出力するフレームレート変換を行うとともに画像信号の遅延時間が互いに異なる複数のフレームレート変換部と、
前記複数のフレームレート変換部から出力される複数の画像信号のうちの1つを選択して出力する第1の選択部と、
音声信号を遅延させる音声信号遅延部とを備え、
前記音声信号遅延部は、前記第1の選択部において選択された画像信号を出力するフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させることを特徴とするフレームレート変換装置。
【請求項2】
前記複数のフレームレート変換部は、画像信号の遅延時間が異なる第1のフレームレート変換部と第2のフレームレート変換部と第3のフレームレート変換部とを有し、
前記音声信号遅延部は、
前記第1のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第1の音声信号遅延部と、
前記第2のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第2の音声信号遅延部と、
前記第3のフレームレート変換部における画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させる第3の音声信号遅延部と、
前記第1の選択部において、第1のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには前記第1の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択し、前記第2のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには前記第2の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択し、前記第3のフレームレート変換部から出力される画像信号が選択されたときには前記第3の音声信号遅延部から出力される音声信号を選択する第2の選択部とを有することを特徴とする請求項1に記載のフレームレート変換装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のフレームレート変換装置と画像表示部と音声出力部とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
前記画像表示部は、液晶パネルであることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
単位時間に更新される画像の枚数を入力画像信号とは異なる枚数に変更して出力するとともに画像信号の遅延時間が互いに異なる複数のフレームレート変換のうちのいずれか1つのフレームレート変換を選択的に行い、
選択された前記フレームレート変換により生じる画像信号の遅延時間に応じた遅延時間で音声信号を遅延させることを特徴とするフレームレート変換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−21814(P2010−21814A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180947(P2008−180947)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】