説明

ブラシ付モータ

【課題】生産性を向上でき低コストで生産する事が可能で、ステータおよび永久磁石の脱落を防止することが可能なブラシ付モータを提供することである。
【解決手段】上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、筒状のケース2と、当該ケース2内に収容される筒状のステータ3とを備え、ステータ3が、筒状に形成されるとともに内周側が膨出される複数の磁極部4aと磁極部4aに永久磁石5を収容する孔4cを有するステータコア4と、ステータコア4の各磁極部4aの孔4c内に装着される永久磁石5とを備えてなるブラシ付モータ1において、ケース2内に圧入されてステータコア4の一端に当接してステータ3のケース2からの抜け止めとして機能するとともに、ステータコア4の孔4cの一端を閉塞する環状のストッパカバー12を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシ付モータに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、筒状のステータを備えたモータにあっては、筒状のステータを同じく筒状のケース内に圧入することで、上記ステータをケースに一体化している(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、ブラシ付モータは、通常、ケースをヨークとして機能させるので、当該ケースの内周に等間隔を持って円弧状の永久磁石を接着するようにしているが、筒状のステータコアに設けた孔に界磁用の永久磁石を埋め込むようにしてステータを構成することを考えた場合、ケースにステータを一体化するには、やはり、一般的なモータと同様に、圧入といった方法を採用することが想定される。
【特許文献1】特開2006−333657号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したモータのケースは、有底筒状であるため深絞りプレス加工によって形成されることが多く、この深絞りプレス加工では高い寸法精度を臨むことができず、寸法公差によってはステータをケース内に圧入しても、ケースがステータを締付ける締付力が不足してしまう虞がある。
【0005】
これを回避するには、ケースとステータの双方において高精度な寸法管理を強いられる事になるので、モータの生産性が悪化するとともに、加工コストも高くなってしまうことになる。
【0006】
また、ステータコア内に界磁用の永久磁石を埋め込む場合、ステータコアに設けた孔に永久磁石を固定する方法としては、接着が考えられるが、長期間の使用によって永久磁石がステータコアから剥離して永久磁石がステータコアから脱落してしまう可能性が無いとは言えない。
【0007】
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、生産性を向上でき低コストで生産する事が可能で、ステータおよび永久磁石の脱落を防止することが可能なブラシ付モータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、筒状のケースと、当該ケース内に収容される筒状のステータとを備え、ステータが、筒状に形成されるとともに内周側が膨出される複数の磁極部と磁極部に永久磁石を収容する孔を有するステータコアと、ステータコアの各磁極部の孔内に装着される永久磁石とを備えてなるブラシ付モータにおいて、ケース内に圧入されてステータコアの一端に当接してステータのケースからの抜け止めとして機能するとともに、ステータコアの孔の一端を閉塞する環状のストッパカバーを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ケースやステータコアの寸法公差や、線膨張係数の違いで温度変化によって生じる締付力の変化によって、ケースのステータを締付ける締付力が不足する事態となっても、ストッパカバーによって、ステータがケースから脱落することが阻止されるので、ケースやステータコアの寸法精度が高くなくとも、確実にステータをケース内に固定する事ができる。
【0010】
そして、ケースとステータの双方において高精度な寸法管理を強いられる事がなく、ケースやステータに寸法を出すための後加工を施す必要が無いから、圧入性も改善され、ブラシ付モータの生産性の向上と低コスト生産を両立する事ができる。
【0011】
また、ステータコアの孔は、ストッパカバーによって閉塞されているので、孔に固定されている永久磁石が孔内で遊んでしまうような事態となっても、永久磁石がステータコアから脱落してしまう事態を回避でき、ブラシ付モータが駆動不能となってしまうことがなく、ブラシ付モータの信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本発明の一実施の形態におけるブラシ付モータの横断面図である。図2は、本発明の一実施の形態におけるブラシ付モータのAA断面図である。図3は、本発明の一実施の形態におけるモータのステータの一部拡大断面図である。図4は、本発明の一実施の形態におけるモータのストッパカバーの平面図である。図5は、本発明の一実施の形態におけるモータのストッパカバーの側面図である。図6は、本発明の一実施の形態の一変形例におけるモータのストッパカバーの平面図である。
【0013】
一実施の形態におけるブラシ付モータ1は、図1および図2に示すように、有底筒状のケース2と、当該ケース2の内周に固定される筒状のステータ3と、ケース2の内周に圧入されてステータ3のケース2からの抜け止めとして機能する環状のストッパカバー12と、ケース2の開口部に取付けられるキャップ6と、ケース2の頂部に固定されるボールベアリング7とキャップ6の内周に固定されるボールベアリング8とで両端側が支持されてステータ3の内周側に回転自在に挿通されるロータ9と、ロータ9の下端側に設けられた整流子10と、整流子10の外周に摺接するブラシ11とを備えて構成されている。
【0014】
以下、詳細に説明すると、ステータ3は、筒状に形成されるとともに内周側が膨出されて肉厚を厚くして形成される複数の磁極部4aを有するステータコア4と、ステータコア4の各磁極部4a内に二つずつ埋設される希土類の永久磁石5とを備えて構成されている。
【0015】
なお、この実施の形態の場合、ステータコア4における磁極部4aは、磁極部4aは四つ設けられており、ブラシ付モータ1は4磁極のモータとして構成されている。
【0016】
さらに詳しくは、各磁極部4aの内周側のロータ9と対向する面の円弧方向の両端部は、図1に示すように、ロータ9の外周から遠ざかるように傾斜されてテーパ面4bが形成され、また、各磁極部4aの肉厚内には、二つの板状の永久磁石5,5がハの字に配置されて埋め込まれて設けられている。具体的には、各磁極部4aには永久磁石5,5が固定される孔4cが設けられており、この孔4c内に永久磁石5,5が接着等によって固定される。同じ磁極部4aに埋設される各永久磁石5,5は、磁極部4aが一つの磁極として機能するよう、たとえば、その磁極部4aがN極として機能する場合には、N極側をロータ9側に向けて配置され、磁極部4aがS極として機能する場合には、S極側をロータ9側に向けて配置される。
【0017】
このように、円弧状の磁極部4aに上記配置で永久磁石5が埋設されるので、図3に示すように、各永久磁石5における磁極部4aの円弧方向端側の端部5aが磁極部4aの内周側に接近するよう傾斜させられて磁極部4a内に配置されることになり、永久磁石5の端部5aの外方を向く背面側における磁極部4aの肉厚が厚く確保されることになる。
【0018】
ここで、永久磁石5の端部5aの背面側は磁束が集中するが、この端部5aの背面側の磁極部4aの肉厚が厚く確保されることにより磁束集中部Bにおける磁路断面積が大きく確保されることになり、磁束の飽和が抑制されることになる。このように、二つの永久磁石5を一つの磁極部4a内にハの字型に配置すれば上記磁束集中部Bにおける磁路断面積を大きく確保することができるのである。なお、この実施の形態にあっては、磁路断面積を確保しやすくするために、二つの永久磁石5,5を一つの磁極部4a内に設けるようにしているが、一つの磁極部4a内に設けられる永久磁石の数はこれに限定されるものではない。
【0019】
また、ステータコア4は、複数の鋼板を積層することによって上記した形状を実現するようにしているが、このように鋼板の積層による以外にも焼結成形によって上記形状を実現するようにしてもよい。
【0020】
つづいて、ロータ9は、図1に示したところでは、シャフト13と、シャフト13の外周に固定される22個のスロットを備えたロータコア14と、ロータコア14に巻回される巻線15とを備えた周知の構成とされている。
【0021】
そして、図1に示すように、ステータコア4の磁極部4aは、そのテーパ面4bの形成によって、その円弧方向端部がロータコア14の外周から徐々に遠ざかるようになっている。
【0022】
したがって、磁極部4aの周方向の両端部側では中央部に比較してロータコア14との間の空隙が大きくなるので、コギングトルクを軽減することが可能となる。つまり、このステータ3によれば、永久磁石5の形状を特に円弧状とし、かつ、周方向両端側の肉厚を薄くする加工を施すことなく、コギングトルクを軽減することが可能となり、ブラシ付モータ1にむらのないトルクを発生させることが可能となる。なお、この実施の形態の場合、コギングトルクの軽減のために磁極部4aの両端にテーパ面4bを設けているが、これを設けなくともよい。
【0023】
そして、上述のように、二つの板状の永久磁石5をステータコア4の一つの磁極部4a内に配置するようにして、各磁極部4aのそれぞれが一つの磁極を構成するようにしていることから、永久磁石5を円弧状に形成する必要が無くなり、永久磁石5を希土類磁石としてもコスト高とならず、強度上の問題が招来されることが無い。さらに、永久磁石5を希土類磁石としても、使用される永久磁石5の形状は全て板状で同一形状とすることができるので、製造工程が複雑化してしまう恐れも無く、両端を薄くする必要が無いので減磁の恐れも低減できる。
【0024】
このように、複数の板状の永久磁石5をステータコア4の一つの磁極部4a内に配置するようにして、各磁極部4aのそれぞれが一つの磁極を構成するようにしていることから、永久磁石5を希土類磁石としても、モータ1の製造コストが悪化する恐れが無く、強度上の問題が生じず、磁路断面積も確保されるので磁束飽和が抑制されてブラシ付モータ1は充分なトルクを発生することが可能となるので、希土類磁石の大きな磁力によって永久磁石5の図2中上下方向となる軸方向長さを短くすることができ、モータ1にとって好ましくない弊害が招来される事なくブラシ付モータ1の軸方向長さを小型化することが可能となる。
【0025】
他方、ステータ3が収容固定されるケース2は、底部2aと筒部2bとを備えて有底筒状とされ、筒部2bの内径がステータ3の外径より若干小径となるように設定されるとともに、筒部2bの同一円周上の複数箇所を外周側からポンチ加締めによって内方へ突出せしめて凸部2cが形成されている。
【0026】
このケース2内に上述のステータ3を内部に侵入させるとステータ3はケース2に締付けられるとともに、凸部2cによってそれ以上の侵入を阻まれてケース2内に軸方向に位置決めされて固定されるようになっている。すなわち、ステータ3は、ケース2内に圧入されて固定されるようになっている。なお、ステータ3のケース2に対する位置決めとケース2内への更なる侵入を防止するには、上記凸部2cを設けるほか、ケース2の筒部2bの内周にスナップリングを装着して、ステータ3の位置決めを行ってもよい。さらには、ケース2の底部2aとステータ3との間に、たとえば、樹脂製のリングを介装したり、ケース2の底部2aの一部をケース2内側へ突出させて凸部を設け、当該凸部にステータ3を当接させたりすることでステータ3の位置決めを行うようにしてもよい。
【0027】
そして、本発明では、ステータ3をケース2に圧入したのち、ストッパカバー12をケース2内に圧入させており、このストッパカバー12によってステータ3の抜けを防止している。
【0028】
このストッパカバー12は、図4および図5に示すように、環状本体12aと、環状本体12aの外周に設けられた爪部12bとを備えて構成されており、爪部12bをケース2に圧入することでケース2内に固定され、環状本体12aをステータコア4の一端となる図2中下端に当接させて、ステータ3を下方から支持し、ステータ3のケース2からの脱落を阻止している。
【0029】
さらに詳しくは、環状本体12aは、ケース2に固定された状態でステータコア4の下端に当接して少なくともステータコア4の孔4cの図2中下端を閉塞することができるようになっており、孔4cを閉塞して永久磁石5のステータコア4からの脱落を防止している。
【0030】
また、爪部12bは、この実施の形態の場合、ケース2の内周に対向する外周形状がケース2の内周と同じ曲率の円弧状に設定され、環状本体12aの外周全周に亘って放射状に16個設けられており、図5に示すように、ストッパカバー12のケース2への装着が容易で抜けにくくなるように、環状本体12aに対して反ステータコア側へ傾斜している。
【0031】
そして、このストッパカバー12は、ケース2内に圧入させると、爪部12bの先端となる外周がケース2の内周に接触して、爪部12bが撓んでケース2を拡径する方向へ附勢力を生じて、爪部12bが自身の附勢力によってケース2の内周に押付けられ、ケース2に強固に固定される。このようにストッパカバー12がケース2に強固に固定されると、環状本体12aがステータコア4の図2中下端に当接してステータ3のケース2からの脱落が阻止される。
【0032】
よって、ケース2やステータコア4の寸法公差や、線膨張係数の違いで温度変化によって生じる締付力の変化によって、ケース2のステータ3を締付ける締付力が不足する事態となっても、ストッパカバー12によって、ステータ3がケース2から脱落することが阻止されるので、ケース2やステータコア4の寸法精度が高くなくとも、確実にステータ3をケース2内に固定する事ができる。
【0033】
そして、ケース2とステータ3の双方において高精度な寸法管理を強いられる事がなく、ケース2やステータ3に寸法を出すための後加工を施す必要が無いから、圧入性も改善され、ブラシ付モータ1の生産性の向上と低コスト生産を両立する事ができる。
【0034】
また、ステータコア4の孔4cは、ストッパカバー12によって閉塞されているので、孔4cに固定されている永久磁石5が孔4c内で遊んでしまうような事態となっても、永久磁石5がステータコア4から脱落してしまう事態を回避でき、ブラシ付モータ1が駆動不能となってしまうことがなく、ブラシ付モータ1の信頼性が向上する。
【0035】
また、永久磁石5は、ステータコア4の磁極部4a内に埋設されることになるので、プロテクタやホルダといった永久磁石5の保護および飛散防止のためだけに使用される部材をブラシ付モータ1に設ける無駄を省くことが可能となる。
【0036】
なお、この実施の形態においては、ステータコア4の孔4cのうちストッパカバー12で閉塞していない上端から永久磁石5が外部へ突出する可能性があるが、ケース2が有底筒状であるので、ケース2によって完全に永久磁石5が孔4cの上端から外部へ脱落することがないが、孔4cの図2中上端を閉塞しておくようにしてもよい。また、ケース2が有底ではなく両端が開放される筒状である場合には、ストッパカバー12を二つ用いて一つを予めケース2内に装着しておき、ステータコア4の孔4cの両端を二つのストッパカバー12を対向させて挟み込むことで閉塞するようにしてもよい。このように、テータコア4の孔4cの両端を二つのストッパカバー12で閉塞する場合、ストッパカバー12がステータ3のケース2に対する位置決めとしても機能するので、凸部2cを設ける必要は無い。
【0037】
さらに、爪部12bの数は、ステータ3をケース2に固定し抜け止めとして機能できれば、二個以上設ければよいが、ケース2に対して偏心させることがないよう、3個以上設置することが好ましく、また、各爪部12bの円周方向幅は、全て同じに設定せずともよく、さらには、爪部12bの外周の形状は、上記した円弧状以外に、たとえば、鋸歯状や波型に設定されてもよい。
【0038】
つづいて、一実施の形態の一変形例におけるブラシ付モータのストッパカバー16について説明する。このストッパカバー16にあっては、環状本体16aの外周に設けた爪部16bの外周形状が上記した一実施の形態のブラシ付モータ1のストッパカバー12と異なるのみである。
【0039】
一実施の形態のブラシ付モータ1と異なるストッパカバー16について説明すると、ストッパカバー16は、図6に示すように、環状本体16aと、環状本体16aの外周に設けられた爪部16bとを備えて構成されており、一実施の形態と同様に、爪部16bをケース2に圧入することでケース2内に固定され、環状本体16aをステータコア4の一端に当接させて、ステータ3を支持し、ステータ3のケース2からの脱落を阻止するようになっている。
【0040】
詳しくは、環状本体12aは、ケース2に固定された状態でステータコア4に当接して少なくともステータコア4の孔4cの一端を閉塞することができるようになっており、孔4cを閉塞して永久磁石5のステータコア4からの脱落を防止している。
【0041】
また、爪部16bは、この実施の形態の場合、環状本体16aの外周全周に亘って放射状に16個設けられており、一実施の形態におけるストッパカバー12の爪部12bと同様に、環状本体16aに対して反ステータコア側へ傾斜しているとともに、外周形状が円弧とされ、当該円弧の曲率がケース2の内周の曲率より大きく設定されている。
【0042】
したがって、ストッパカバー16をケース2内に装着すると、ストッパカバー16は、爪部16の外周中央部分をケース2の内周に接して、ケース2内に固定される。
【0043】
すると、爪部16の接触面積は、ケース2の内周に外周が線当たりする一実施の形態におけるストッパカバー12に比較して小さくなり、その分、接触面圧が大きくなる。このようにストッパカバー16では、ケース2への接触面積を小さくしつつも、接触面圧を大きくすることでステータ3の抜け荷重(ステータ3がケース2から抜け出てしまう荷重)を一実施の形態におけるストッパカバー12と同等に保つことができる。
【0044】
すなわち、この一変形例におけるブラシ付モータにあっても、一実施の形態のブラシ付モータ1と同様の作用効果を奏することが可能である。
【0045】
加えて、ストッパカバー16のケース2内への圧入の際、爪部16bがケース2の内周をかじりながらストッパカバー16がケース2内へ侵入することになるが、上記したように、爪部16bとケース2との接触面積が低減されるので、上記かじりによって生じる削りカスの量を一実施の形態におけるストッパカバー12より低減することができる。
【0046】
当該削りカスがブラシ付モータ内に取り残されて、ブラシ付モータやブラシ付モータが適用される機器の作動に悪影響を与える機会、たとえば、ボールベアリング7,8内に削りカスが入り込んで動作不良を起こす等の機会を減少させることができる。
【0047】
なお、爪部16bの円弧の曲率は、ケース2の内周の曲率より大きく設定されるのは上述した通りであるが、爪部16bがケース2に接触可能なように設定されることは当然である。
【0048】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態におけるブラシ付モータの横断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるブラシ付モータのAA断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるステータ構造が具現化されたモータの一部拡大横断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるモータのストッパカバーの平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるモータのストッパカバーの側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態の一変形例におけるモータのストッパカバーの平面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 ブラシ付モータ
2 ケース
2a ケースにおける底部
2b ケースにおける筒部
2c ケースにおける凸部
3 ステータ
4 ステータコア
4a ステータコアにおける磁極部
4b ステータコアにおけるテーパ面
4c ステータコアにおける孔
5 永久磁石
5a 永久磁石の端部
6 キャップ
7,8 ボールベアリング
9 ロータ
10 整流子
11 ブラシ
12,16 ストッパカバー
12a,16a ストッパカバーにおける環状本体
12b,16b ストッパカバーにおける爪部
13 シャフト
14 ロータコア
15 巻線
B ステータコアにおける磁束集中部
M ステータコアにおける磁路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のケースと、当該ケース内に収容される筒状のステータとを備え、ステータが、筒状に形成されるとともに内周側が膨出される複数の磁極部と磁極部に永久磁石を収容する孔を有するステータコアと、ステータコアの各磁極部の孔内に装着される永久磁石とを備えてなるブラシ付モータにおいて、ケース内に圧入されてステータコアの一端に当接してステータのケースからの抜け止めとして機能するとともに、ステータコアの孔の一端を閉塞する環状のストッパカバーを設けたことを特徴とするブラシ付モータ。
【請求項2】
ストッパカバーは、ステータコアの一端に当接するとともにステータコアの孔を閉塞する環状本体と、環状本体の外周に設けられて反ステータコア側へ傾斜する複数の爪部とを備え、爪部をケース内周に圧入することを特徴とする請求項1に記載のブラシ付モータ。
【請求項3】
各爪部の外周形状を円弧とし、当該円弧の曲率をケース内周の曲率より大きく設定してなる請求項2に記載のブラシ付モータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−290996(P2009−290996A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141111(P2008−141111)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】