説明

ブラスト装置用ノズルおよび表面処理方法

【課題】 補修箇所が作業性の悪い場所にある場合であっても、その表面粗さを均一化することが可能なブラスト装置用ノズルおよび表面処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明にかかるブラスト装置用ノズルの構成は、研削材を圧縮空気によって噴射して被処理体(鋼材208)の表面を処理するブラスト装置100の先端部(ホルダー110)に取り付けられるブラスト装置用ノズル(ブラストノズル120)であって、ゴム系材料からなる長尺のホース部122と、ホース部の長手方向に沿って配置または巻き回され、自在に屈曲させることが可能であって、かつ屈曲された形状を保持しうる支持部材124と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削材を圧縮空気によって噴射して被処理体の表面を処理するブラスト装置の先端部に取り付けられるブラスト装置用ノズル、およびそれを用いた表面処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ブラスト装置は、研削材(投射材や研磨剤と称されることもある。)を被処理体(以下、ワークと称する。)に衝突させて表面処理を行う装置である。ブラストの投射方法には、大別して機械式、空気式、湿式がある。空気式には、負圧によって研削材を運ぶバキューム式と、正圧によって研削材を運ぶ直圧式がある。例えば特許文献1には、研磨材を収容するタンクにブラストホースを接続し、それを通じて圧縮空気によって圧送される研磨材を、ブラストホースの先端に接続した噴射ノズルから圧縮空気とともに噴射する構成が記載されている。
【0003】
ブラストの目的にはワークのバリの除去、表面の研削や研磨、梨地加工、加工硬化付与などがあり、それぞれ目的に応じた研削材の粒径や投射速度などが選択される。そのようなブラスト処理の目的の1つに、ケレン(錆落とし)がある。
【0004】
ケレンは、錆の生じた鋼材の補修の際に行われる。順に説明すると、鋼材に錆が生じていた場合、錆を落としてから下地剤(防錆剤)と塗料を塗装する。ケレンには処置の程度によって段階があり、光沢面が出るまで研削する1種ケレン、錆を全て除去する2種ケレン、錆を手工具で除去する3種ケレン、ひどい錆を落とすだけの4種ケレンというように分類されている。2種と3種ではワイヤーブラシなどの電動工具を用いるが、1種ケレンはブラスト処理によって行うこととされている。すなわち、ブラスト処理は最も程度の高いケレンとして用いられている。
【0005】
ブラスト処理には大別してショットブラストとグリッドブラストがあり、ショットブラストは球形の研削材(鉄球、金属球、ガラス、クルミ、樹脂等)を用いて塗装の下地処理や梨地加工などに使用されている。グリッドブラストは、鋭角な研削材(鉄、カットワイヤ、溶融アルミナ、ガーネット、ビーナスサンド等)を用いて溶射の下地処理や補修の錆取り処理に使用されている。
【0006】
グリッドブラストのなかでも、金属系グリッドブラストは、飛散した研削材が鉄で錆びるため主に屋内工場用で使われ、屋外での補修用のブラストには非金属系グリッドブラストが多く使われる。グリッドブラストはワークの粗化が大きいので溶射の下処理として用いられ、この粗化した表面の様子は、アンカーパターンと呼ばれる。例えば特許文献2には、セラミック鍋の表面をサンドブラストで粗化した後、アーク溶射によって金属層を形成することが記載されている。
【0007】
なお、ケレンによって錆を落とした後は、下地剤(防錆剤)と塗料を塗装するのが一般的である。しかしさらに、特許文献3には、金属(亜鉛−アルミ合金)を溶射することによって補修を行うことも提案されている。この場合、ブラストは、ケレンと粗化の両方の役割を有することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−276137号公報
【特許文献2】特開2010−240324号公報
【特許文献3】特開2009−113066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、電気事業者の発電所で発電された電気は、地上に建設された鉄塔に張架されている送電線を通じて長距離にわたって送電され、変電所で変電された後に需要家に供給される。送電線を張架する鉄塔は、建設時に塗装等によって鋼材の表面に防食処理が施されているものの、経年における塩害等の自然環境の腐食性因子の影響により防食効果が低下すると錆が生じ、補修が必要となる。
【0010】
また、電気事業者の管理する電柱には、柱上変圧器や開閉器など、様々な種類の鋼製(鉄製を含む)の機器が取り付けられている。このような機器類も、同様に錆が生じ、補修が必要となる。特に絶縁油が封入されている油入り機器では、腐蝕によって穴が空くと油が漏れだして絶縁性が失われるため、錆の補修は重要な課題の1つである。
【0011】
このような場合においても、ブラストによる1種ケレンを行い、さらに金属溶射を行うことが理想的である。しかしながらこれらの鉄塔や鋼製の機器の補修では、ブラスト処理および金属溶射は適用しにくい。
【0012】
その理由として、ブラスト後に溶射を行う場合においては、発明者らの研究によって、ブラスト装置等による処理後(錆除去後)の被処理体の表面状態が補修効果に大きく影響を与えることが明らかになった。すなわち、ブラスト装置等による処理後の被処理体の表面が所定の粗さで均一化されている(所定のアンカーパターンが形成されている)と、かかる処理後に施される防食塗装の皮膜と被処理体表面との密着性が向上し、高い補修効果が得られることがわかった。
【0013】
被処理体の表面を均一な粗さにするためには、その表面に対してブラスト装置の噴射ノズルの先端を略垂直に位置させた状態で処理を行う必要がある。被処理体の表面に対して噴射ノズルが傾斜していると、噴射ノズルに近い箇所は粗くなりすぎ、噴射ノズルから遠い箇所は粗さが不十分になり、処理範囲において粗さに著しいムラが生じるからである。また、斜めから噴射すると、研削材によってえぐられた溝(グルーブ)が線状になるため、溶射皮膜の密着強度が低下するという問題もある。すなわち、補修のためのブラスト処理では、単に錆を除去すればよいだけではなく、さらに略垂直に噴射して適切なアンカーパターンを形成する必要がある。
【0014】
ここで、仮に部材を取り外して平坦な場所でブラスト処理を行えるのであれば、部材表面に対して支障なく垂直に噴射することができる。しかし実際には、現地に設置された状態の機器に対して処理を施す必要がある。鉄塔や柱上機器などの補修は高所作業になるため、足場が極めて限られている。また鉄塔や柱上機器のまわりには各種の梁や柱、腕金などが存在しているため、補修箇所は、狭隘な場所や、作業員の立ち位置から離れた場所等の作業が悪い場所にあることもある。また作業員が入れない、あるいは作業員の手が届かないようなマンホール内面や壁際の幅が狭い場所等では錆の補修が困難な場合がある。
【0015】
上記のような状況において、特許文献1のような噴射ノズルを備えるブラスト装置であると、ブラストホースの先端を手で握った状態でノズルの先端を被処理体の表面に向けることとなる。ブラストホースは曲がるとはいえ太くて固い物であるため、補修箇所がブラストホースを握った手が入らないような狭隘な箇所では、その補修箇所(被処理体)の表面に対して噴射ノズルの先端を略垂直に向けることは難しい。
【0016】
また補修箇所が作業員の立ち位置から離れた場所にあった場合、特許文献1の噴射ノズルを有するブラスト装置であると、作業員はブラストホースを握った手を可能な限り伸ばして噴射ノズルを補修箇所に当てなければならない。すると、作業員の姿勢が不安定になるため、被処理体の表面と噴射ノズル先端との距離が一定に保てなくなり、表面粗さの均一化が困難になる。
【0017】
なお特開2005−007552には、ブラストホースに対して所定角度(ほぼ直角)方向に研磨材を噴射することができるノズルが提案されている。しかしながら、噴射可能範囲は若干増えるものの、角度が固定であるために、やはり全ての箇所についてブラスト処理が可能になるわけではない。
【0018】
本発明は、このような課題に鑑み、補修箇所が作業性の悪い場所にある場合であっても、その表面粗さを均一化することが可能なブラスト装置用ノズルおよび表面処理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するために、本発明にかかるブラスト装置用ノズルの代表的な構成は、研削材を圧縮空気によって噴射して被処理体の表面を処理するブラスト装置の先端部に取り付けられるブラスト装置用ノズルであって、ゴム系材料からなる長尺のホース部と、ホース部の長手方向に沿って配置または巻き回され、自在に屈曲させることが可能であって、かつ屈曲された形状を保持しうる支持部材と、を備えることを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、細いホース部を有するため、狭隘な場所であっても容易に挿入可能であり、且つホース部が長尺であるため、作業員の立ち位置から離れた場所であっても作業員が手を伸ばしたり姿勢を崩したりすることなくノズルの先端を補修箇所に配置することができる。そして、当該ノズルの先端が補修箇所(被処理体)の表面に垂直になるように曲げると、支持部材もそれに沿って曲がり、屈曲された形状が保持される。これにより、ホース部すなわち当該ノズルが長尺であっても、ノズルの先端が補修箇所の表面に対して垂直になった状態が安定して保たれる。したがって、補修箇所が作業性の悪い場所にある場合であっても、その表面粗さを均一化する(所定のアンカーパターンを確実に形成する)ことが可能となる。
【0021】
上記のホース部の長手方向に沿って配置されるまたは巻き回されるアース線を更に備えるとよい。これにより、ホース部において静電気が発生したとしても、アース線を通じて放電することが可能となる。これにより、作業者が静電気に感電するおそれを回避することができる。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明にかかる表面処理方法の代表的な構成は、ゴム系材料からなる長尺のホース部と、ホース部の長手方向に沿って配置または巻き回され、自在に屈曲させることが可能であって、かつ屈曲された形状を保持しうる支持部材とを有するノズルを備えたブラスト装置を用いてアンカーパターンを形成し、アンカーパターンの上に金属を溶射することを特徴とする。
【0023】
上述したように、本発明にかかるノズルを備えるブラスト装置を用いれば、被処理体の表面粗さを均一化すると共に、所定のアンカーパターンを形成することができる。これにより、そのアンカーパターンが形成された被処理体の表面に金属溶射によって皮膜を形成すればかかる表面と皮膜との高い密着強度が得られ、補修効果の向上を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、補修箇所が作業性の悪い場所にある場合であっても、その表面粗さを確実に均一化することが可能なブラスト装置用ノズルおよび表面処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ブラスト装置の全体構成を説明する図である。
【図2】ブラストノズルの詳細を説明する図である。
【図3】本実施形態にかかる表面処理方法を適用する作業現場を示す概略図である。
【図4】本実施形態にかかる表面処理方法を適用する作業現場を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0027】
(ブラスト装置100)
図1は、ブラスト装置の全体構成を説明する図である。図1に示すブラスト装置100は、研削材(不図示)を圧縮空気によって噴射して、後述する被処理体(後述する鋼材208(図3参照)の表面を処理する。図1に示すように、主に、コンプレッサ102、本体106、後に詳述する先端部であるホルダー110、本実施形態にかかるブラスト装置用ノズル(以下、ブラストノズル120と称する)、およびそれらを接続するホースによって構成される。
【0028】
コンプレッサ102は、空気を圧縮することにより圧縮空気を生成する。コンプレッサ102は空気ホース104によって本体106と接続されていて、生成された圧縮空気はかかる空気ホース104を通じて本体106に圧送される。本体106は、研削材を収容する、いわゆるタンクである。本体106はブラストホース108によってホルダー110と接続されていて、空気ホース104からの圧縮空気に混合された研削材がブラストホース108を通じてホルダー110に供給される。なお、研削材としては、金属系材料やセラミック系材料等を好適に用いることができる。
【0029】
ホルダー110は、ブラストホース108とブラストノズル120とを接続する部材であり、把持部としても機能する。ホルダー110の内部には、ベンチュリ管やオリフィス等に代表される絞り機構を設けるとよい。これにより、ブラストホース108からの研削材が混合された圧縮空気の噴射速度を高めることができる。
【0030】
(ブラストノズル120)
図2は、ブラストノズル120の詳細を説明する図であり、図2(a)は図1のブラストノズル120の拡大図、図2(b)は図2(a)の分解図であり、図2(c)および図2(d)は図2(a)に示すブラストノズル120を屈曲させた状態を示す図である。図2(a)に示すように、ブラスト装置のホルダー110には本実施形態にかかるブラストノズル120が取り付けられていて、これらは図2(b)および図2(d)に示すように分解可能である。
【0031】
ブラストノズル120は、ホース部122、支持部材124、アース線126、および被覆層128を備える。なお図2は、被覆層128の外径のみを示し、内部を透視した図となっている。これらの部材は口金130にネジ止めされており、口金130に設けられたネジ部130aによってホルダー110に着脱可能に構成されている。
【0032】
ホース部122は、可撓性を有するゴム系材料からなる長尺部材によって構成される。このように細いホース部122を有することにより、ブラストノズル120を狭隘な場所に容易に挿入可能となる。またホース部122が長尺であることにより、作業員が手を伸ばしたり姿勢を崩したりすることなく、その立ち位置から離れた場所にある補修箇所にブラストノズル120の先端を配置することができ、作業性の向上を図ることができる。
【0033】
ホース部122には、その長手方向に沿って支持部材124が配置されている。支持部材124は、人力で屈曲可能な金属線であって、例えば軟鉄の線材を用いることができる。これにより、図2(c)に示すようにホース部122を屈曲させると、その屈曲に沿うように支持部材124も屈曲し、ホース部122および支持部材124の屈曲された形状が保持される。これにより、補修箇所(被処理体)の表面に垂直になるようにブラストノズル120の先端を曲げると、その屈曲された形状が保持されるため、ホース部122すなわち当該ブラストノズル120が長尺であってもその先端位置が不安定になることがない。
【0034】
また本実施形態では、ホース部122に、その長手方向に沿ってアース線126が巻き回されている。アース線126は、ブラストホース108に組み込まれたアース線(不図示)に接続されている。これにより、ホース部122において静電気が発生したとしても、アース線126を通じて放電することが可能となり、作業者の感電を防ぐことができる。
【0035】
なお、本実施形態においては、支持部材124をホース部122の周囲にその長手方向に沿って複数本配置する構成としたが、これに限定するものではなく、支持部材124をホース部122の周囲に巻き回す構成としてもよい。同様に、アース線126においても、ホース部122に巻き回すのではなく、ホース部122の周囲にその長手方向に沿って複数本配置する構成としてもよい。
【0036】
(表面処理方法)
次に、本実施形態にかかるブラストノズル120を備えるブラスト装置100を用いた表面処理方法について説明する。図3および図4は、本実施形態にかかる表面処理方法を適用する作業現場を示す概略図である。図3に示す作業現場200では、鉄塔(全体像は不図示)の高さ方向の構成部材である鋼材202の周囲に足場204が設置されている。作業員206は足場204において、鋼材202に接合されて鉄塔の水平方向の構成部材となる鋼材208の表面処理を行う。すなわち本実施形態において例示する被処理体は鋼材208である。
【0037】
本実施形態の表面処理方法では、まず上述したブラスト装置100を用いてかかる鋼材208の表面に生じた錆208aを除去するとともに、かかる表面の粗さ(表面粗さ)を均一化して所定のアンカーパターンを形成する。上述したようにブラスト装置100は長尺部材からなるブラストノズル120(厳密にはホース部122)を備える。このため、図3に示すように、作業員206の立ち位置から離れている作業箇所(補修箇所)であっても、その先端を作業箇所に容易に到達させることができる。またホース部122に支持部材124が配置されることにより、ブラストノズル120を屈曲させた状態が保持されるため、ブラストノズル120の先端が鋼材208の作業箇所の表面に対して垂直になった状態が安定して保たれる。したがって、その表面粗さを好適に均一化し、所定のアンカーパターンを確実に形成することが可能となる。
【0038】
上記のようにブラスト装置100を用いて鋼材208に生じた錆208aを除去し、同時に鋼材208の表面へのアンカーパターンの形成を行ったら、そのアンカーパターンの上に金属を溶射する。これにより、アンカーパターンが形成された鋼材208の表面に金属溶射によって皮膜を形成される。なお、金属とは鋼材よりもイオン化傾向の大きな金属であり、亜鉛または亜鉛合金を用いることが一般的である。アンカーパターンが形成されていることにより、その表面と皮膜との高い密着強度が得られるため、高い補修効果を得ることが可能となる。
【0039】
また本実施形態にかかるブラストノズル120を備えるブラスト装置100によれば、図4に示すように狭隘な作業現場250であっても、容易に作業を行うことができる。すなわち、作業現場250のように、例えば、複数の地上設置型変圧器250aおよび250bが隣接して設置されていて、それらの狭隘な隙間に位置する面252の錆252aの錆を除去したい場合であっても、当該ブラスト装置100であれば、ブラストノズル120を容易に挿入して面252に対して垂直になった状態で作業することができるため、優れた作業性が得られる。
【0040】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、研削材を圧縮空気によって噴射して被処理体の表面を処理するブラスト装置の先端部に取り付けられるブラスト装置用ノズル、およびそれを用いた表面処理方法として利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
100…ブラスト装置、102…コンプレッサ、104…空気ホース、106…本体、108…ブラストホース、110…ホルダー、120…ブラストノズル、122…ホース部、124…支持部材、126…アース線、128…被覆層、130…口金、130a…ネジ部、200…作業現場、202…鋼材、204…足場、206…作業員、208…鋼材、208a…錆

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研削材を圧縮空気によって噴射して被処理体の表面を処理するブラスト装置の先端部に取り付けられるブラスト装置用ノズルであって、
ゴム系材料からなる長尺のホース部と、
前記ホース部の長手方向に沿って配置または巻き回され、自在に屈曲させることが可能であって、かつ屈曲された形状を保持しうる支持部材と、
を備えることを特徴とするブラスト装置用ノズル。
【請求項2】
前記ホース部の長手方向に沿って配置されるまたは巻き回されるアース線を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のブラスト装置用ノズル。
【請求項3】
ゴム系材料からなる長尺のホース部と、前記ホース部の長手方向に沿って配置または巻き回され、自在に屈曲させることが可能であって、かつ屈曲された形状を保持しうる支持部材とを有するノズルを備えたブラスト装置を用いてアンカーパターンを形成し、
前記アンカーパターンの上に金属を溶射することを特徴とする表面処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−179696(P2012−179696A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45574(P2011−45574)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(503195458)株式会社サンメタ (4)
【出願人】(505272618)株式会社TLC (18)
【出願人】(505176682)ヨシハタ工業株式会社 (6)