説明

ブロック玩具

【課題】 立方体パズルにおいて、遊戯者が手軽に楽しめるブロック玩具を提供することを目的とする。
【解決手段】 キューブ10〜13を2行×2列にて1段に配列し、これらのキューブ10〜13を各行m1、m2毎又は各列n1、n2毎にそれぞれ対面方向X又は同Yに回転させることができるブロック玩具1であり、該ブロック玩具1の略中心に配置されると共に、半球状に分割され、その分割面30、40で摺動可能に構成され、且つ、分割面30、40に直交する外周に形成される軸受溝21及び各分割面30、40の一端31.41に形成される切欠32(33)、42(43)を備えた球状の軸受部2と、前記軸受溝21に支持される半月状リング部100〜131及び前記切欠32(33)、42(43)に没入される突起101〜131を備えた各キューブからなるブロック玩具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パズル的な要素、マジック的な要素を備えることにより、遊戯者に興趣を与えることができるブロック玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
立方体パズルとして、ハンガリーの学者エルノー・ルービックが発明したルービックのキューブが有名である(特許文献1)。また、我が国では、立方体パズルとしての回転式立体組合せ玩具が開示されている(特許文献2)。
これらの立方体パズルは、例えば各6面がそれぞれ3列×3行の各ブロックからなり、遊戯者が各面を各行又各列毎に回転させて、各面を揃える(例えば同一の色等)までの試行錯誤に興趣を与え、遊戯者が各面を揃えるまでの時間を争う等で興趣を与えている。
【0003】
しかし、この立方体パズルは、遊戯者によっては正解までの論理的な道筋を見つけることが難しく、ゲームの難易度が高く、手軽に楽しめるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4378116号明細書
【特許文献1】特公昭55−3956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、立方体パズルにおいて、遊戯者が手軽に楽しめるブロック玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、2行×2列にて配列されるエレメントを各行毎又は各列毎にそれぞれ各エレメントの対面方向に回転させるブロック玩具であって、該ブロック玩具内に配置されると共に、前記何れかの対面方向に沿って分割され、その分割面に直交する外周に形成される軸受溝及び各分割面の一端に形成される切欠を備えた軸受部と、前記軸受部の軸受溝に枢着されるリング部及び前記軸受部の切欠に没入される突起を備えた各エレメントからなることを特徴とするブロック玩具とした(請求項1の発明)。
【0007】
上記発明において、前記軸受部は、軸受溝を形成できる形状であればどのようなものでもよく、例えば球状又は円柱状に形成され(請求項2の発明)、卵型でもよい。
前記各エレメントは、キューブ状或いは直方体であり、従って各エレメントによって組み立てられる玩具は、立方体或いは直方体となる(請求項3の発明)。
その他、ブロック玩具が、角錐、円錐等の錐体の底面を対面として組み合わされた場合、角柱、円柱等の柱体の底面を対面として組み合わされた場合には、各列又は各行において、これらを2等分したものが各エレメントとなる。
【0008】
各エレメントは、各行毎に回転する場合の対面及び各列毎に回転する場合の対面を除いた面に図柄が設けられていることを特徴とするブロック玩具とした(請求項4の発明)。
【0009】
上記各発明において、各エレメントによって、物の形態を模した玩具に形成されることを特徴とするブロック玩具とした(請求項5の発明)。
即ち、物の形態(外観、外形)、例えば動産の形態を模した玩具であれば、動物の姿、人形の姿、販売促進に用いられるノベルティ商品等の玩具の形態が各エレメントで組み立てられることを特徴とするブロック玩具とする。さらに、不動産の形態を模した玩具であれば、建物の形態の玩具等が、各エレメントによって組み立てられることを特徴とするブロック玩具とする。これらの玩具は、形態玩具とも称する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のブロック玩具によれば、立方体パズルにおいて正解までの論理的な道筋を比較的容易に見つけることができ、遊戯者が手軽に楽しめるブロック玩具を提供することができる。
また、本発明の各エレメントを用いて、各種の物の形態(外観)に模したブロック玩具においては、ブロック玩具に形態の特徴をプラスすることができる玩具とすることができる。
このような形態玩具によれば、上記効果に加えて、その形態によって玩具の遊戯性、面白味等が発現され、幼児用の玩具となったり、販売促進用(ノベルティ)の玩具等にすることができ、応用範囲が広がる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は実施例1に係るブロック玩具の斜視図、
【図2】図2は同玩具の動作を説明するためのブロック玩具の斜視図、
【図3】図3は同玩具の動作を説明するためのブロック玩具の斜視図、
【図4】図4は同玩具を対面方向Xにおいて2分割すると共に、それらの対面を臨ませた場合の分解斜視図、
【図5】図5は同玩具を対面方向X、同Yにおいて4分割すると共に、対面方向Xの対面を臨ませた場合の分解斜視図、
【図6】図6は同玩具の全構成の分解斜視図、
【図7】図7(A)及び同(B)は実施例4に係る形態玩具の斜視図、
【図8】図8(A)及び同(B)は実施例5に係る形態玩具の斜視図、
【図9】図9(A)及び同(B)は実施例6に係る形態玩具の斜視図、
【図10】図10は実施例7に係る形態玩具の斜視図、
【図11】図11(A)及び同(B)は実施例8に係る形態玩具の斜視図、
【図12】図12は実施例9に係る形態玩具の斜視図、
【図13】図13は実施例10に係る形態玩具の斜視図、
【図14】図14(A)は実施例11に係る形態玩具の斜視図、同図(B)及び同(C)は同玩具の動作説明図、
【図15】図15(A)及び同(B)は実施例12に係る形態玩具の斜視図、
【図16】図16(A)及び同(B)は実施例13に係る形態玩具の斜視図、
【図17】図17は実施例14に係るブロック玩具の斜視図、
【図18】図18(A)及び(B)は実施例15に係るブロック玩具であって、その一つのエレメントを外して、軸受部を臨ませた場合の要部斜視図、
【図19】図19は同玩具の一つのエレメントの蓋状板部を外した場合の要部斜視図、
【図20】図20は同玩具の軸受部の分解斜視図、
【図21】図21は同玩具のエレメントの蓋状板部を取外した状態の斜視図、
【図22】図22(A)は実施例16に係るブロック玩具であって、その2つのエレメントを外して、軸受部を臨ませた場合の要部斜視図、同(B)は、同軸受部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る本発明のブロック玩具1は、複数のエレメントを2行×2列に配列し、これらのエレメントを各行毎又は各列毎にそれぞれ各エレメントの対面方向に回転させることができるものであって、該ブロック玩具の内側に配置されると共に、前記何れかの対面方向に沿って2つに分割され、その分割面で摺動可能に構成され、且つ、分割面に直交する外周に形成される軸受溝及び各分割面の一端に形成される切欠とを備えた球状の軸受部と、その軸受溝に枢着されるリング部及び前記切欠に没入される突起を備えた各エレメントからなることを特徴とするブロック玩具である。
【実施例1】
【0013】
実施例1に係るブロック玩具1は、図1に示すように、エレメント10〜13を2行×2列にて1段に配列されている。これらのキューブ状のエレメント(以下、キューブとも略称する)10〜13は、各行m1、m2毎又は各列n1、n2毎に、それぞれ各エレメントの面が対面する平面が含まれる対面方向の、それぞれ直交する対面方向(以下、面内方向とも称する)X、同Yに回転させることができる。
即ち、図2に示したように、各キューブ10、11と各キューブ12、13は、各行m1、m2毎に対面方向Xに回転させることができ、また図3に示したように、各キューブ10、12と各キューブ11、13は、各行n1、n2毎に対面方向Y、即ち対面方向Xに直交する方向に回転させることができる。
【0014】
かかる動作は、図4〜図6に図示したように、該ブロック玩具1の略中心に配置されると共に、前記方向Xに沿って半球状の軸受上部3と軸受下部4に分割される球状のものであって、その分割面30、40に直交する外周面20に形成される軸受溝21及び各分割面30、40の一端31、41に形成される切欠32、33、42、43とを備えた球状の軸受部2と、前記軸受溝21に支持される半月状のリング部100、110、120、130及び前記切欠32、33、42、43に没入される突起101、111、121、131とが形成される各キューブ10〜13により奏される。
【0015】
以下において、ブロック玩具1の上記各構成要素を説明する。
前記キューブ10〜13はそれぞれ略同一に形成されているので、主としてキューブ10をキューブ11〜13に代表させて説明する。
【0016】
前記キューブ10は、正方形状の第10a〜第4面10dと、平面を切り欠いて半月状リング部100を形成した第5面10eと、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102と、この凹部102によって平面に形成される半円周103に設けられた前記突起101を備えた第6面10fからなる。
【0017】
前記半月状リング部100は、キューブ10の第6面10fが、列n1方向に隣接するキューブ12の第6面12fに対面することにより、その半月状リング部120と共にリング状の回転軸となるもので、この回転軸は前記球状軸受部2の軸受溝21に支持され枢着される。よって、図3に示したように、各キューブ10、12は各列n1毎に対面方向Yに回転させることができる。
同様に、前記キューブ11の半月状リング部110は、同キューブ11の第6面11fが、列n2方向に隣接するキューブ13の第6面13fに対面することにより、その半月状リング部130と共に、リング状の回転軸となり、前記球状軸受部2の軸受溝21に支持、枢着されて、図3に示したように各キューブ11、13は各行n2毎に対面方向Yに回転させることができる。
【0018】
前記突起101は、軸受上部3の分割面30の一端31に形成される切欠32(33)に嵌めこまれるもので、面内方向Xに前記キューブ10と11を回転する場合に、その回転力が伝えられて、軸受上部3と同下部4をそれぞれの分割面30、40で、面内方向Xにおいて摺動可能にさせるものである。
【0019】
前記凹部102は、キューブ10の第5面10eとキューブ11の第5面11eとが対面して、その凹部112と共に、前記軸受上部3を収容する。
また、キューブ12の第5面12eとキューブ13の第5面13eとが対面して、その凹部112と132とより、前記軸受下部4を収容する。
そして、キューブ10の第6面10fとキューブ12の第6面12fとが対面し、キューブ11の第6面11fとキューブ13の第6面13fが対面することで、前記軸受部2を収容する球状の空間を形成させることができる。
【0020】
なお、前記キューブ10の前記凹部102と前記突起101を備えた第6面10fは、図6のように、そのキューブ10の本体104に対して、着脱自在な板部105に形成することで、組立の容易性が図られている。
【0021】
前記軸受部2の軸受上下部3、4の前記分割面30と40には小突起とこれを受ける受孔(それぞれ図示せず)が形成され、小突起と受孔が係合することで、各切欠32、33、42、43が対面してセットされると共に、ブロック玩具1の各6面が揃うこととなる。
【0022】
前記軸受部2の軸受上部3の分割面30には係合突起34が、軸受下部4の分割面40には係合孔部44が設けられ、係合突起34が係合孔部44に係合されることで球状の軸受部2が形成される。
【0023】
上記のように構成されるブロック玩具1の組立手順を例示すれば、次の通りである。
キューブ10とキューブ11の板部105、115の各凹部102、112に軸受上部3を配置する共に、前記突起101、111を前記切欠32、33に挿入する。
次に、板部105、同115にセットした軸受上部3と共に、それらの板部105、115を各本体104、114にセットする。
この時、同時に半月状リング部100、110は、前記軸受溝21に支持される。同様にキューブ12とキューブ13を組み立てる。
最後に、軸受上部3の係合突起34を軸受下部4の係合孔部44に係合させる。
なお、軸受上部3又は軸受下部4の何れか一方を前記凹部102〜凹部132に固定することが望ましい。けだし、球状の軸受部2が空転することを防止するためである。
【0024】
以上のように組み立てられたブロック玩具1は、次のように動作される。
遊戯者がキューブ10とキューブ11を把持し、キューブ12とキューブ13を把持し、前記X方向に回転力を加えると、その力が各突起101〜131から前記軸受部2の各切欠32〜43に伝達されて、前記係合突起34が係合孔部44で回転すると共に、それぞれの分割面30、40が面内方向Xに摺動され、キューブ10〜13が各行m1、m2毎に対面方向Xに回転する。
一方、遊戯者がキューブ10とキューブ12を把持し、キューブ11とキューブ13を把持し、前記Y方向に回転力を加えると、その力が前記半月状リング部100及び120からなるリング状の回転軸と、同110及び130からなるリング状の回転軸に伝達され、記軸受部2の軸受溝21を回転することとなり、キューブ10〜13が各列n1、n2毎に対面方向Yに回転する。
【実施例2】
【0025】
本発明に係るブロック玩具1において、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)及び各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)を除いた4面、即ち、第1面10a〜13a、第2面10bと12b、第2面11bと13b、第3面10cと11c、第3面12cと13c、第4面10d〜13dに、例えば赤色、青色、黄色、白色、緑色、黒色等図柄を施してもよい。
そして前記各面をバラバラにそれぞれ色違いにして、各6面の色を揃えるようなゲームとしてもよい。
【実施例3】
【0026】
また、第1面10a〜13a(例えばイチゴ)、第2面10bと12b(例えば葡萄)、第2面11bと13b(例えばバナナ)、第3面10cと11c(例えばナシ)、第3面12cと13c(例えばスイカ)、第4面10d〜13d(例えばパイナップル)のように、果物の図柄を施してもよい。
そして各面をバラバラにした後、各6面の果物の図柄を揃えることをゲームの正解とするようなゲームとしてもよい。
さらに複雑にして、第1面10a及び11aに亘って例えばイチゴ図柄、第1面12a及び13aに亘って例えばイチジク図柄、第2面10bと12bに亘って例えば葡萄図柄、第2面11b及び13bに亘って例えばバナナ図柄、第3面10cと11cに亘って例えばナシ図柄、第3面12c及び13cに亘って例えばスイカ図柄、第4面10d及び12dに亘ってパイナップル図柄、第4面11dと13dに亘ってパパイヤ図柄のように、果物の図柄を施し各8面の果物の図柄を揃えるようなゲームとしてもよい。
【0027】
以上の実施例では、球状の軸受部2は、前記対面方向Xに沿って半球状の軸受上部3と軸受下部4に分割されているが、前記対面方向Yに沿って半球状に分割するものでもよい。この場合、対面となる第5面10e〜13eに、凹部102〜132と、半円周103〜132に設けられた各突起101〜131を備え、第6面10f〜13fに半月状リング部100を備えればよい。
【0028】
以上のように構成されるブロック玩具1は、次のような効果を奏する。
(1) 各エレメント10〜13が各行m1、m2毎に対面方向Xに回転し、一方、各エレメント10〜13が各列n1、n2毎に対面方向Yに回転することで、各エレメントの分離と統合という矛盾するような動作が可能となり、遊戯者の興趣を引くことができる。
(2) 従来の立体パズルと異なり、正解までの論理的な道筋を比較的容易に見つけることができ、遊戯者が手軽に楽しめるブロック玩具を提供することができる。
(3) 上記ブロック玩具では、エレメントを2行×2列にて1段に配列して構成したことから、コンパクトなブロック玩具となっている。
(4) 上記ブロック玩具では、その中心に球状の軸受部2を配置したことで、キューブ状のエレメントの他、種々の形態を表現できるブロック玩具となっている。
即ち、立体を4分割することができることを条件に、各エレメントの形態を決めることができ、変化に富んだパズルとすることができる。例えば直方体型、球体型、ダイヤモンド型、円柱型、円錐型、次に詳述する各種形態玩具等である。
【実施例4】
【0029】
図7(A)及び図7(B)に示した実施例4に係る形態玩具1Aは飲料容器としてのカンの形態を模したもので、カンを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
以下の各実施例においては、詳細な図示は省略して、実施例1に係るブロック玩具1の図6等の各図面を参照しつつ、説明する。
【0030】
前記エレメント10〜13は、前記第1面10a〜13a、第2面10b〜13b、第3面10c〜13c及び第4面10d〜13d(以下、第1面第10a〜第4面13dとも略称する)に対応する、外周面を備え、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上下部3、4の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132の半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0031】
前記形態玩具1Aの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(5) 形態玩具1Aの外周面を、飲料の商品広告のスペースとして、ノベルティに有用なブロック玩具にすることができる。
【実施例5】
【0032】
図8(A)及び図8(B)に示した実施例5に係る形態玩具1Bは飲料容器としてのビン、ペットボドルの形態を模したもので、それらを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0033】
図8(A)の形態玩具1Bの前記エレメント10とエレメント11は、ビン等の上半部及び飲口部を2分割して前記第1面10a、11a、第2面10b、11b、第3面10c、11c及び第4面10d、11d(以下、第1面10a〜第4面11d)に対応する、外周面を備える。前記エレメント12とエレメント13は、ビン等の下半部を2分割して前記第1面12a、13a、第2面12b、13b、第3面12c、13c及び第4面12d、13d(以下、前記1面第12a〜第4面13d)に対応する、外周面を備えている。
また、図8Bの形態玩具1Bは、ビン等の形状に対して、縦方向に短冊状に4分割して、各エレメント10〜13としたもので、各エレメント10〜13は、それぞれ前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備えている。
そして、各形態玩具1Bは、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3、4の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132の半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0034】
前記形態玩具1Bの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例6】
【0035】
図9(A)及び図9(B)に示した実施例6に係る形態玩具1Cは、包装容器の箱、本等の形態を模したもので、それらを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
前記形態玩具1Cの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例7】
【0036】
図10に示した実施例7に係る形態玩具1Dは、袋状の包装容器等の形態を模したもので、これを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0037】
前記エレメント10〜13は、前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備え、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132によって平面に形成される半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0038】
前記形態玩具1Dの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例8】
【0039】
図11(A)及び図11(B)に示した実施例8に係る形態玩具1Eは、人形、動物、ロボット、キャラクタ等の形態を模したもので、それらを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0040】
図11(A)に示した形態玩具1Eの前記エレメント10とエレメント11は、人形の頭部を2分割して前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備え、前記エレメント12とエレメント13は、人形の首下部を2分割して前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備えている。
また、図11(B)に示した形態玩具1Eは、人形を縦方向に短冊状に4分割したもので、前記エレメント10とエレメント11は、人形の左右の半身部を2分割して前記第1面10a〜第4面11dに対応する、外周面を備え、前記エレメント12とエレメント13は、残りの左右の半身部を2分割して前記第12a〜第4面13dに対応する、外周面を備えている。
そして、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132によって平面に形成される半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0041】
前記形態玩具1Eの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような作用効果を奏する。
(6) 人形等の玩具という面と、パズルの玩具という面が融合した玩具を提供することができる。
(7) パズル玩具の面は、幼児の興味を高めつつ、能力向上に寄与する知育玩具とすることができる。
【実施例9】
【0042】
図12に示した実施例9に係る形態玩具1Fは、自動車玩具の形態を模したもので、これを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0043】
前記エレメント10〜11は、自動車の後半部の前記第1面10a〜第4面11dに対応する、外周面を備え、前記エレメント12〜13は、自動車の前半部の前記第12a〜第4面13dに対応する、外周面を備えている。
そして、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132の半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0044】
前記形態玩具1Fの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例10】
【0045】
図13に示した実施例10に係る形態玩具1Gは、地球儀、ホール等の球状の形態を模したもので、これを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0046】
前記エレメント10〜13は、前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備え、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132によって平面に形成される半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0047】
前記形態玩具1Gの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例11】
【0048】
図14(A)〜図14(C)に示した実施例11に係る形態玩具1Hは、リング形状、ドーナッツ形状の形態を模したもので、それらを4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0049】
前記エレメント10〜13は、リングの半径方向に沿って上下に分割する共に、その半径方向に直交する方向で左右に分割したもので、図14(B)のように各列n1、n2毎に回転させることができ、図14(C)のように各列m1、m2毎に回転させることができる。
即ち、各列n1、n2毎に回転する場合の対面と、各列m1、m2毎に回転する場合の対面が交差する、2カ所に形成される各エレメント10〜13の境界Zの何れか一方の内部に、前記軸受部2を配置すると共に、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3、4の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132の半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0050】
前記形態玩具1Hの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例12】
【0051】
図15(A)及び図15(B)に示した実施例12に係る形態玩具1Iは、カップ麺の容器の形態を模したもので、これを輪切り状又は短冊状に4分割し各部を各エレメント10〜13としたのである。
【0052】
前記エレメント10〜13は、前記第1面10a〜第4面13dに対応する、外周面を備え、各列n1、n2毎に回転する場合の対面(第5面10e〜13e)に、半月状リング部100〜130が形成され、各行m1、m2毎に回転する場合の対面(第6面10f〜13f)に、半球状の軸受上部3の1/2の部分が嵌めこまれる空間を形成した凹部102〜132と、これらの凹部102〜132によって平面に形成される半円周103〜133に設けられた前記突起101〜131を備えている。
【0053】
前記形態玩具1Iの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例13】
【0054】
図16(A)及び図16(B)に示した実施例13に係る形態玩具1Jは、丼状のカップ麺の容器の形態を模したもので、これを輪切り状又は短冊状に4分割し各部を各エレメント10〜13としたので、前記形態玩具1Jの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0055】
以上の形態玩具は上記各実施例に限定されるものではなく、例えばリンゴ、みかん等の果物の形態を模したもの、植物の形態を模したもの等、あらゆる物の形態が含まれる。
【実施例14】
【0056】
上記各実施例のブロック玩具について、紐、ストラップ、チェーン等の連結手段を取付けることができる取付部5を設けるようにしてもよい。
前記取付部5として、例えば前記ブロック玩具を構成する各エレメントの任意の場所に紐等を通すことができる孔を形成したり、突起を形成してその突起に孔を形成してもよい。
図17に示したブロック玩具1では、エレメント10〜13の第2面に突起を形成し、その突起に孔を形成した取付部5を設けている。
かかるブロック玩具の他の構成は、上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(8) ブロック玩具1を身に付けることができる程度にミニサイズとして、それに前記取付部5を設けたことにより、アクセサリーとしての機能を発揮させることができる。
【実施例15】
【0057】
この実施例15の一つ目の特徴は、図18(A)及び図19に示したように、軸受部2の軸受上部3又は同下部4の何れかの外周面20に係合凸部200を設け、この係合凸部200が係合する係合切欠201をエレメント10〜13の何れかの凹部102〜132に設けたことである。
上記各実施例1〜14では、球状の軸受部2が空転することを防止するため、軸受上部3又は軸受下部4の何れか一方を前記凹部102〜凹部132の何れかに固定することとしていた。固定方法は、例えば接着剤を用いてもよい。
この実施例15では、軸受部2側に前記係合凸部200を設け、エレメント10〜13側に係合切欠201を設けたので、軸受部2を前記凹部102〜凹部132にセットすると同時に、軸受部2が、エレメント10〜13側の凹部102〜凹部132の何れかに固定されることとなる。
前記係合凸部200は、外周面20の一部を四角形に区画して肉厚としたもので、軸受部2の軸受上部3又は同下部4の何れかの外周面20に、例えば前記切欠32の上方に一つだけ設ける。
これに対して、係合切欠201はエレメント10〜13の各凹部102〜132にそれぞれ設けてもよく、この場合には、ブロック玩具の組立が容易なる。
【0058】
この実施例15の2つ目の特徴は、図20に図示したように、前記係合突起34の具体例として、一対のリブ340、340を設け、他方、前記係合孔部44には、前記リブ340を受入れる受入溝440を設けた点である。
前記一対のリブ340は、スリットを介して円柱状に形成され、各リブの先端の頂面にはその外側に膨出される膨出部341が形成されている。
一方、係合孔部44は、一対のリブ340間のスリットを塞いで挿入させる径を備え、前記受入溝440まで臨まされた前記膨出部341が、スリットを閉じる力から解放されることで、軸受部2の軸受上部3と同下部4とが一体化されるようになっている。
よってかかる構成により、軸受上部3と軸受下部4とが確実に、且つ、容易に一体化されることとなる。
【0059】
この実施例15では上記各実施例の着脱自在な板部105〜135の構成を用いずに、各凹部102〜132が各エレメント10〜13に一体に成形され、軸受部2が各エレメント10〜13本体に安定的に配置され、他方、図21のように、各エレメント10〜13の第3面10c〜13cに蓋状板部を設けている。
また、前記軸受部2の軸受下部4の前記分割面40には小突起45が設けられ、軸受下部4と軸受上部3が180度毎にずれて回転する毎に、これら小突起45に対応する軸受上部3の受孔(図示せず)と係合して、その安定が図られている。
さらに、各行m1、m2毎に回転する場合の対面10f〜13f及び各列n1、n2毎に回転する場合の対面10e〜13eに、それぞれ図18(B)に図示したような面係合凸部107〜137及び面係合凹部108〜138を設けてもよい。
このように構成により、例えば図18(B)のように、エレメント10の面係合凸部107とエレメント12の面係合凹部128が係合し、エレメント10の面係合凹部108とエレメント12の面係合凸部127が係合する如く、それらの面同士のグリップ性を向上させることができる。
なお、各対面毎に一つの面係合凸部と一つの面係合凹部を設けた場合には、各エレメントを回転させたときに、面係合凸部同士、面係合凹部同士が対面する場合が生じるので、各面には対面する毎に係合し合う一組の面係合凸部と面係合凹部が必要である。
その他の構成は、上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例16】
【0060】
この実施例16の特徴は、図22(A)及び同図(B)のように、球状の軸受部2に代えて、円柱状の軸受部2Aとした点である。
この円柱状の軸受部2Aに対応させて、エレメント10〜13の各凹部102〜132も、それぞれ半円柱状に形成されるほか、その他の構成は、上記各実施例と同様である。
この実施例16では上記の作用効果の他、円柱状の軸受部2Aの場合、軸受部2Aを包むエレメント10〜13の各凹部102〜132の面積が前記球状の軸受部2よりも増大することで、各エレメント10〜13の回転の操作性を向上させることができる。
【0061】
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 ブロック玩具
1A〜1J 形態玩具
10〜13 エレメント(キューブ)
10a 11a 12a 13a 第1面
10b 11b 12b 13b 第2面
10c 11c 12c 13c 第3面
10d 11d 12d 13d 第4面
10e 11e 12e 13e 第5面
10f 11f 12f 13f 第6面

100 110 120 130 半月状リング部
101 111 121 131 突起
102 112 122 132 凹部
103 113 123 133 半円周
104 114 124 134 本体
105 115 125 135 板部
106 116 126 136 蓋状板部
107 117 127 137 面係合凸部
108 118 128 138 面係合凹部

2 球状の軸受部 2A 円柱状の軸受部
20 外周面
200 係合凸部
201 係合切欠
21 軸受溝
3 軸受上部 30 分割面
31 分割面の一端 32 33 切欠
34 係合突起
340 リブ 341 膨出部

4 軸受下部 40 分割面
41 分割面の一端 42 43 切欠
44 係合孔部 440 受入溝
45 小突起
5 取付部

m1 m2 行 n1 n2 列
X 対面方向 Y 対面方向
Z 境界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2行×2列にて配列されるエレメントを各行毎又は各列毎にそれぞれ各エレメントの対面方向に回転させるブロック玩具であって、
該ブロック玩具内に配置されると共に、前記何れかの対面方向に沿って分割され、その分割面に直交する外周に形成される軸受溝及び各分割面の一端に形成される切欠を備えた軸受部と、
前記軸受部の軸受溝に枢着されるリング部及び前記軸受部の切欠に没入される突起を備えた各エレメントからなることを特徴とするブロック玩具。
【請求項2】
前記軸受部は、球状又は円柱状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のブロック玩具。
【請求項3】
前記各エレメントは直方体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のブロック玩具。
【請求項4】
各エレメントは、各行毎に回転する場合の対面及び各列毎に回転する場合の対面を除いた面に図柄が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のブロック玩具。
【請求項5】
各エレメントによって、物の形態を模した玩具に形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のブロック玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図22】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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