説明

ブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置。

【課題】 従来、ブロッコリーを1本ずつ茎の下部を切断して手で保持して茎の円周を取り巻く葉柄を、片手包丁により手作業で行われているので作業に手間及び時間が掛かり収穫高揚に障害となっているという問題点を有している。
【解決手段】本発明は以上の目的を達成するため、図2の開放状態で、葉柄切断装置を保持する筒に花蕾を包囲できる一対の葉柄切断機構図1の03、04及び03、04に付属する08、09によって茎外周に放射状に付く全葉柄を押さえ込み図1の01、02の閉塞の時に於いて、茎心を中心に下方向に加圧する事によって図1の円形切断刃33、34で、葉柄類の茎外周に付く全葉柄を一瞬に切断することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は主としてブロッコリーなど花蕾と茎とを食用にする葉菜類の葉柄を切断するブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にブロッコリーなどの葉菜類は、茎の切断側周面には、多くの長い葉柄が放射状に付いており、これら葉柄を作業者が、1本ずつ茎切から始まり、茎を手作業で回転しつつ葉柄を一本ずつ、片手刃物やハサミ等の切断用具で切断してから茎を所定の長さに切断した後、収穫出荷されている。
この葉柄切断は、片手包丁により手作業で行われているので手間及び時間が掛かるという問題点を有しているのが通常である。
一方、このような葉菜類を自動的に切り落とす装置が、例えば特開平5−138590号公報(特許文献1)に開示されている。これは生産者側から持ち込まれるブロッコリーの茎部を固定台の差込み孔に差込み固定した後、枝切り機構を駆動して、回転リングに枢着した各刃取付けアームを回転中心側に水平回動させながら切断方向に回転し、同各刃取付けアームに取付けた各切断刃でブロッコリーの茎部周面に突出した各枝部を所定長さに切断するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平5−138590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、ブロッコリーを1本ずつ茎の下部を切断して手で保持して茎の円周を取り巻く葉柄を、片手包丁により手作業で行われているので作業に手間及び時間が掛かり収穫高揚に障害となっているという問題点を有している。
また、上述のようなブロッコリーを作業上に持ち込んで固定台に差し込むのでは、圃場からブロッコリーを持ってくる作業、工場で固定台にブロッコリーを投入する作業が大変な作業となり、全体としては作業性が悪い。
本発明の目的は、前記葉菜類の葉柄を、圃場で能率よく茎外周に放射状に付く全葉柄を一工程で切断できるようになるので切断時間が大幅に短縮できるものであり、作業の省力化及び能率アップを図ることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ブロッコリー等を包囲できる大きさの筒と、その筒の側面に軸支され筒の底面部分に配置された一対の円形保持部を含む円形切断刃と、その円形切断刃が筒の底面を開放し、または底面を覆うように円形切断刃を駆動する駆動手段を設けたものである。
そしてより好ましくは、円形切断刃は、円形保持部の近傍にブロッコリー等の茎外周に放射状に付く全葉柄を纏めるガイドピンを有し、筒は、筒自体を上下させる取っ手を有し、その取っ手には円形切断刃が筒の底面を覆うように駆動するための駆動手段の駆動レバーを設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、葉菜類の花蕾外径より大きな間隔で対向する一対の円形茎保持部と円形切断刃によって、葉菜類の茎を保持しながら上下方向の茎心を中心に下方向に加圧する事で葉柄類の茎外周に放射状に付く全葉柄を切断できる。また、1本のブロッコリーの葉柄切断作業に要する時間はブロッコリーに被せて駆動レバーを握り、下向きに加圧するだけなので大幅に短縮でき、作業の省力化及び能率アップを図ることができるものである。このように本発明の葉柄切断装置は、軽量で小型コンパクトにして、作業者が気軽に持ち運びが出来、圃場での使用場所、或いは設置場所の選択の必要なく、目的花蕾に被せ取っ手に付加する駆動レバーを握って下向きに押すのみで、手軽さを極め、刈り取り収穫時のコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明のブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置の底面側傾斜図。
【図2】本発明のブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置の側面図。
【図3】本発明のブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置の要部側面図。
【図4】花蕾茎保持板に合成された円形保護器と円形切断刃の切断図。
【図5】刈り取りを対象とするブロッコリーを本装置で包囲した状態図。
【図6】圃場畝列で生育するブロッコリーの現状を示す図。
【図7】生育されているブロッコリーを葉柄切断装置で切断した状態図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明は、ブロッコリーの花蕾を本装置の筒内部に固定して、茎部を一対の葉柄切断機構の閉塞により花蕾を保持しながら上下方向の茎心を中心に下方向に加圧することによって、茎外周に放射状に付く全葉柄を切断するものである。又、図3の取っ手21に連携するレバー23を開放することにより、図1の、駆動始点07が降下して、レバープレート05、06と連動して一対の葉柄切断機構も開放され、花蕾に損傷を与えることなく収穫用茎きり作業に移行出来得るので、手作業労力が大幅に軽減されるものである。
【実施例】
【0009】
この発明の一実施例を以下図に基づいて詳述する。本装置はブロッコリーの茎外周に放射状に付く全葉柄を纏めるガイドピンを有し、茎周面に突出した枝部を茎元より切断するために用いられる。図1に於いて、このブロッコリーの葉柄切断装置の茎保護部と、図4に於いて葉菜類の葉柄切断刃を示したものである。図1は、ブロッコリーである花蕾を包囲できる大きさの筒と、その筒の側面に軸支され筒の底面部分に配置された一対の円形保持部を含む円形切断刃と、その円形切断刃が筒の底面を開放し、または底面を覆うように円形切断刃を駆動する駆動手段を設けたものである。
これらの図において、ブロッコリー等を包囲できる大きさの筒30と、筒30の側面に軸支され筒30の底面部分に配置された一対の円形保持部を含む円形切断刃03,04と、円形切断刃33,34が筒30の底面を開放し、または底面を覆うように円形切断刃33、34を駆動する駆動手段05、06、07、23、25を設けた。円形切断刃33、34は、円形保持部の近傍にブロッコリー等の茎外周に放射状に付く全葉柄を纏めるガイドピン08、09を有し、筒30は、筒自体を上下させる取っ手22を有し、取っ手22には円形切断刃33、34が筒30の底面を覆うように駆動するための駆動手段の駆動レバー23が設けられている。
【0010】
筒30は、図1及び図2等に記載されているブロッコリー図5、6の40の外形を十分に包囲・保護できる大きさを持ち、側面に軸支され筒の底面部分に配置された一対の円形保持部を含む円形切断刃と、その円形切断刃が筒の底面を開放し、または底面を覆うように円形切断刃を駆動する駆動部分を保持し、合わせて図3に記載されている21、22、23、24を連携して切断作業、又は作業者が気軽に持ち運びが出来、圃場での使用場所、或いは設置場所の選択の必要なく、目的花蕾に被せ葉柄切断作業を継続できる基本の躯体容器であります。
【0011】
円形切断刃は、図1、2に示す花蕾を保持する茎を安全に保護することが出来る対面開閉板03、04と同一状態で中心部分が円形に加工されて空洞になっており、その円形に沿って下向き刃を図4の様に合成されたものであります。
図1及び図2に示す07は、図3の23に連携されたもので、筒の底面を開放し、または底面を覆うように円形切断刃を駆動する駆動部分の上昇、下降を行ない01、03、33及び02、04、34を閉塞、叉は、開放する駆動の始点であり、21と23の連携とあわせて21の下向き加圧によって、ブロッコリーの葉柄切断作業に直動する始点であります。
【0012】
ガイドピンは図1、2に示す08、09で、圃場に生育する、葉菜類のブロッコリーを図5の様に、花蕾を包囲するように定置するには、図6の葉柄42の様に、ブロッコリー40の茎外周に放射状に付く全葉柄を纏めるガイドピン08、09で、葉柄を下向きに押し込みをするものであり、ピン保持部は、筒の底面を開放し、または底面を覆うように可動する茎保護部03、04に接続されているので、ガイドピンを含め360°花蕾より葉柄を押し分け押し込むことができる。
図1に示す03、04は、前記07によって駆動する図1の05、06に連携する01、02が、閉塞され、ブロッコリーの茎元を安定に保護されるものであります。前記03、04は中心部分が円形に加工されて空洞になっており、花蕾を保持する茎を安全に保護することが出来る。
【0013】
一実施例を以下図面に基づいて詳述する。図6は圃場畝列の一株を示してあるが、図6の様に茎の外周に放射状に付く全葉柄を、図7のように、茎元より不具合無く加圧速度にあわせて切断することが出来るものである。
図1に示す33、34は、前記23のレバーを前記21の取っ手側に引くことによって前記07に連携するレバープレート05、06と連動して一対の葉柄切断機構が閉塞され、前記21を下方向に加圧することにより、ブロッコリーの茎元より円形切断刃によって、葉柄を切断することが出来る。
取っ手とは、前記筒の移動又は、下方向加圧、及び駆動機構を作動するには、筒に接続固定されている支柱、図3の22を安全に取り扱うことが出来るように保護兼把握圧力分配を良好にするために支柱22の主要部に追加加工されたものである。
レバープレートとは図1及び図2の01、02を押し又は引きに可動する駆動力の伝達をするプレート図1及び図2の05と06の一対をいう。
図3のレバーワイヤー23に連動する図1又は図2の07の下向き可動の動きをレバープレート05、06によって前記01、02を押し対面する一対の円形保持部を含む円形切断刃03、33及び04、34が開き、併せて03に付属する08、09と04に付属する08、09が開くので、花蕾に損傷を与えることなく収穫、刈り込みに移行出来得るように構成したことを特徴とするブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置であります。
下向き圧力は21の取っ手を下方向に押すことによって発生される。これによって切断されるものである。
【0014】
図6は圃場畝列の一株を示してあるが、図6の様に茎の外周に放射状に付く全葉柄を、図7のように、もれなく茎元より不具合無く全葉柄を加圧速度にあわせて切断することが出来るものである。
通常において図3のレバー23は、開放状態であり、前記レバー23、07に連携するスプリングによって05、06が下方向に押さえられ01、02は広角度になっており、収穫対象野菜のブロッコリーの上部より図4の様に図2の花蕾保護ケース躯体である筒30を被せ図3のレバー23を取っ手側に引くことによって図2の07が上昇し05、06によって01、03、33及び02、04、34が閉塞される。
【符号の説明】
【0015】
33、34 円形切断刃
22 取っ手
30 筒
08、09 ガイドピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロッコリー等を包囲できる大きさの筒と、該筒の側面に軸支され前記筒の底面部分に配置された一対の円形保持部を含む円形切断刃と、該円形切断刃が前記筒の底面を開放し、または底面を覆うように前記円形切断刃を駆動する駆動手段を具備したことを特徴とするブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置。
【請求項2】
前記円形切断刃は、前記円形保持部の近傍にブロッコリー等の茎外周に放射状に付く全葉柄を纏めるガイドピンを有し、前記筒は、筒自体を上下させる取っ手を有し、該取っ手には前記円形切断刃が前記筒の底面を覆うように駆動するための前記駆動手段の駆動レバーが設けられていることを具備した前記請求項1記載のブロッコリー葉菜類の葉柄切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−244986(P2012−244986A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132669(P2011−132669)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(507034698)
【Fターム(参考)】