説明

プラグヘッドアタッチメントを有するプラグ組立体

プラグ組立体は、プラグステム基部を有するプラグステムと、プラグヘッドと、プラグステム基部をプラグヘッドに締結するための締結機構であって、プラグステム基部とプラグヘッドとの間に狭装されたインターフェースを取り囲みかつ提供する少なくとも2つの保持クランプを具備する、締結機構と、を含む。プラグヘッドを、交換し又はプラグステムに取り付ける方法は、プラグステム基部を有するプラグステムを提供する段階と、プラグヘッドを提供する段階と、少なくとも2つの保持クランプを具備する締結機構を提供する段階と、プラグステム基部とプラグヘッドとの間に狭装されたインターフェースを提供するように、プラグステム基部とプラグヘッドとの周りに締結機構を連結する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業用バルブに関する。さらに具体的には、本発明は、バルブプラグヘッドをバルブプラグステムに取り付けるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、“プラグヘッドアタッチメントを有するプラグ組立体(PLUG ASSEMBLY WITH PLUG HEAD ATTACHMENT)”に関する、2008年6月6日出願の米国仮特許出願61/059682号の実用特許への転換である。
【0003】
バルブ及びバルブプラグは、前記技術分野で周知である。典型的には、バルブプラグヘッドは、バルブ内部に配置され、バルブを通過する流量を制御する。バルブシートに対してバルブヘッドの位置を修正することによって、流量の制御が実現され、それにより、流体流れの進路変更及び制限を可能にする。プラグヘッドは、流体の力と、化学的攻撃と、熱応力と、粒子及び破片からの衝撃と、プラグヘッドをプラグステムに取り付けるのに使用される力と、プラグヘッドがバルブシートと接触するときに発生する場合があるシート荷重の力と、を受ける。バルブヘッドは典型的に、プラグステムに取り付けられ、プラグステムは次いで、作動装置に接続される。この作動装置は、プラグステムを移動するように制御され、当該プラグステムは、プラグヘッドの位置を変更するように働いて、バルブを通過する流れを制御する。
【0004】
プラグステムは、アクチュエータがプラグステムを移動させるときに、アクチュエータアタッチメントに関する取り付けの力である軸線方向の力を受け、長い円筒状区域は、曲げ力を受ける。プラグヘッド及びプラグステムは、はっきりと互いに異なる目的を果たし、互いに非常に異なる力を受ける。流れの途中に位置するプラグヘッドは、流れを進路変更させること及び制限することの両方又は一方を行い、流体の及びシート荷重の力とプラグヘッドをプラグステムに取り付けることに関する力とを受ける。対照的に、プラグステムは、密閉表面を提供する作動装置によって移動され、軸線方向の力及び曲げ力を受ける。産業用の高い体積流量率のバルブにおいて、プラグステム及びプラグヘッドに付与される力は典型的に、バルブの故障に対する大きな要因である。
【0005】
伝統的に、バルブプラグヘッドは、単一の材料から構成され、又は複数の材料を使用する。複数のタイプの材料を用いるプラグヘッドは特に有利であり、具体的には、さらに侵食及び腐食への良好な耐性、衝撃吸収の改善、可用時間、並びに熱膨張特性に有利である。しかしながら、複数のタイプの材料の使用は、複数の材料を経済的に効率よく結合する能力と、プラグヘッドの可用時間を制限する応力点(stress point)を作り出さない能力とによって、制限されている。
【0006】
バルブプラグで互いに異なる材料を共に固定する最も一般的な方法は、テーパはめあい(taper fitting)又は締まりばめであり、これら両方は、プラグヘッドの周りに固定される保持リングを用いる。テーパはめあいは、所望しない応力をプラグヘッドに与えることが典型的に示されており、熱膨張の問題の一因となり、修理をすることが難しい。典型的なテーパはめあい構造は、一方がプラグヘッドに、他方が保持リングにある、2つの円錐状表面の合致を必要とする。理想的な円錐形を有するプラグヘッド及び保持リングを製造することができないので、プラグ及びシートは、完全に結合することができない。したがって、2つの結合された構造同士の間の荷重を、均一にすることができない。加えて、プラグヘッド上の保持リングの力は、プラグヘッドの縁部の近傍に及ぼされ、円錐状表面の角度に対して概ね垂直である。当該力の場所及び角度は、この力に耐えるプラグヘッドの部分への所望しない張力を引き起こすおそれがある。しばしば、所望のプラグヘッド材料は、弱い引っ張り強さを示し、それにより、プラグヘッド材料の選択を制限し又はプラグヘッドの縁部の破壊を引き起こす場合があるさらなる張力を引き起こし、プラグステムからプラグヘッドを分離し、バルブの故障を引き起こすおそれがある。さらに、保持リングが通常の腐食及び浸食によって磨耗すると、接触部分が変形するおそれがあり、典型的には、保持リングは、プラグヘッドの縁部のさらに近傍に移動する。この接触領域の変形は、プラグヘッドの縁部に力を集中させる傾向があり、プラグヘッドの縁部が破壊されることになる可能性を増加させ、それにより、プラグヘッドをプラグステムから分離させる。テーパはめあいによって引き起こされる応力は、定量化することが難しく、したがって、バルブプラグの性能を損ねるおそれがある。溶接収縮、パス間温度、溶接のアンペア数、不活性ガス環境、初期バーンイン(initial burn in)の量などの、溶接工程で変化するものは、プラグヘッドでの応力の大きさを変えるおそれがある。
【0007】
上に記載されたように、典型的な従前のテーパはめあい構造は、溶接によってテーパはめあいリングをプラグステムに取り付ける。このアプローチにより、固定リング及びプラグステムが1つの要素に永続的に連結されるようになる。プラグヘッドが磨耗し又は壊れ、かつ、プラグステムがまだ使用可能であるならば、典型的なテーパはめあい構造は、プラグヘッドが交換された後に、プラグヘッドとプラグステムとの間の適切な同心度を達成するのに役立たない。テーパはめあいバルブプラグが修理されたときに、プラグステムはすでに機械加工されており、したがって、プラグヘッドとの同心度を確保するようにプラグステムで調節をすることができない。プラグヘッドが調整不良であるならば、テーパはめあいリングを切り離すことなしに調節をすることができない。少なくともこれらの理由のために、プラグヘッドが壊れ又は磨耗したときに、テーパはめあいバルブプラグは通常は、(修理されるのとは対照的に)捨てられる。組み立て中に、テーパはめあいリングは、典型的には、セラミックの周りに密接に嵌合し、プラグステムに溶接される。高い作用温度では、テーパはめあいリングは、プラグヘッドよりもサイズが増し、プラグヘッドは、テーパはめあいリング内でいくらか緩くなり、それにより、作用状態において、当該はめあいの早期な故障がもたらされる。
【0008】
締まりばめは典型的に、さらに大きな固定リングを必要とし、プラグヘッドでの荷重の一因となる。締まりばめではさらに、プラグヘッドを交換するためのさらに複雑な工程が必要とされ、概して、これらの稼働中の温度範囲が制限される。締まりばめは、テーパはめあいよりもプラグヘッドのより均一な荷重の付与を実現する。しかしながら、典型的な締まりばめは、プラグヘッドを固定するだけではなく、プラグステムにプラグヘッド・固定リング組立体も取り付ける、一体型固定リングを使用する。締まりばめはさらに、プラグヘッドがプラグステムから分離されることなしに、侵食及び腐食に起因する磨耗を可能にするのに十分な材料を有さなければならない。これらの要求の結果、所定の位置にプラグヘッドを保持するのに必要であるさらに大きな保持リングがもたらされ、当該保持リングは、プラグヘッドでのさらなる荷重の一因となる。このさらなる荷重は、プラグヘッドの破壊及び分離の一因となる傾向がある引っ張り応力をもたらし、当該引っ張り応力は、バルブを故障させるおそれがある。
【0009】
締まりばめ構造でも、プラグヘッドを交換する作業は、極めて複雑である。プラグヘッドを交換するために、締まりばめリングは、切断され、プラグステムからプラグヘッドとリングとの組立体を分離しなくてはならない。この工程は通常、旋盤又は工作機械(mill)で行われる。リングが再び使われるべきであるならば、リングをプラグヘッドから分離する必要がある。プラグヘッド及び締まりばめリングの材料の一定の結合を、産業用オーブンで組立体を加熱することによって分離することができる。保持リングの熱膨張率がプラグヘッドよりも十分に高いならば、保持リングはより迅速に膨張することになり、間隙が2つの表面同士の間に形成されるので、締まりばめは用をなさなくなる。このアプローチは、若干破壊的であり、締まりばめリングを再利用する前に慎重に確認する必要がある。さらに、この加熱の方法は、材料の一定の組み合わせでしか働かない。さらに、当該方法が働いたとしても、プラグヘッド交換の工程は、遠隔地にいるユーザには一般に利用できない特殊な製造設備を必要とする。したがって、バルブプラグのプラグヘッドの交換をすることは、材料の一定の組み合わせ又はユーザのいる場所が原因で、典型的な産業的慣習とはなっていない。
【0010】
締まりばめの他の問題は、稼動温度範囲がプラグヘッドの材料とリングの材料との間の互いに異なる熱膨張によって制限されることである。プラグヘッドとリングとの間の締め代の大きさは、プラグヘッドにおける応力の大きさに直接に関係する。周囲温度での締め代の大きさは、プラグヘッドに高い応力が付与されるときに問題となる。したがって、バルブプラグが導入され作用温度に温められると、プラグヘッドにはさらに高い応力が付与され、プラグヘッドは、さらに脆くなり、故障する。こうした応力により、一定のバルブプラグ、バルブヘッド及びリングが使用できず、これは、周囲温度又は周囲保存温度以下において、一定のバルブプラグ、ヘッド及びリングが使用される前にプラグヘッドが故障する場合があるという理由であるということが認識されている。
【0011】
さらに、テーパはめあい及び締まりばめの両方では、熱処理によって溶接部に影響された応力除去熱(stress relieving heat)の非実用性に悩まされる。高腐食性流体の適用のために、ある種の材料の場合、熱処理によって溶接部に影響される応力除去熱を印加することが重要である。従前の既存のテーパはめあい及び締まりばめ構造の両方の場合、応力除去作用は典型的に、プラグヘッドをリングで極端に緩くすることができるように十分に高い温度で行われるので、このことは実用的であると考慮されておらず、プラグヘッドが冷却するとその所定の位置に戻ることを保証することができない。したがって、熱処理が利益あるものであったにもかかわらず、熱処理は概して避けられてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述の欠点を考慮して、プラグヘッド及びプラグステムのために互いに異なる材料を使用することを可能にしつつ、バルブプラグヘッドをそのバルブプラグステムに取り付け、かつ、それにより、磨耗したプラグヘッドを現場で組立てかつ交換する手段を提供する、把持システムを使用するバルブプラグ構造を提供することが望ましく、当該互いに異なる材料は特に、プラグヘッド及びプラグステムの互いに異なる機能に対処するように選択される。このタイプのプラグ構造は、侵食性又は腐食性の流れ内で使用するのに特に望ましく、これらの種類の流れ内にあるプラグヘッドが典型的に、侵食及び腐食の両方又は一方に起因して材料の損失を被るという理由で、定期的な交換を必要とする。しばしば、プラグヘッドは、他のバルブ要素よりも先に磨耗する。したがって、プラグヘッドが故障し交換されなければならないことの発生を最小化することは、寿命期間の改善及びバルブの効率化に非常に望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態は、セラミック(又は他の犠牲材料)プラグヘッドをプラグステムに取り付けることを含む。当該実施形態は、2つの保持半リング(クランプ)と、プラグステム上にプラグヘッドを固定する2つ又はそれ以上のボルト/ナットとを使用する。こうして、プラグヘッドの交換を、現場で容易かつ迅速に行うことができる。2つのクランプは、両側に間隙がクランプ同士の間に残されるように構成される。ボルト/ナットは、安価な犠牲ボルトである。ボルト締めをやり直すよりも、これらのボルトを容易に切断し捨てることができる。その結果、ボルトが交換され、新しいプラグヘッドを取り付け、全ての主要な要素を再利用することができる。他の実施形態は、プラグステム上にプラグヘッドを固定する3つ又はそれ以上の保持リング(クランプ)を使用することができる。ここで議論される全ての改良及び実施形態がさらに、3つ又はそれ以上の保持リング(クランプ)を含むのに適することができることが理解される。
【0014】
セラミックプラグが使用されるときは、磨耗したプラグヘッドを新しいプラグヘッドと現地交換することが一般的である。セラミックプラグの適用はしばしば、スケーリング(scaling)、侵食及び高温を伴う。この構造は、現在の構造を超えるいくつかの利点を有する。この構造は、現地で及び工場で作業するのが容易である。この構造の組立ては、上記の構造よりも簡易である。いくつかの古い構造は、複数の部品を共に固定するように、当該部品の焼きばめ及び溶接さえも必要とした。このことにより、プラグの現地組立は不可能であった。この構造は、簡易な現地組立を可能にする。工場での組立も簡易化される。2つのクランプ同士の間に残された間隙は、侵食耐性プラグヘッドを必要とする態様の多くが流体流れ内で固体を有するので重要である。固体は、部品上に蓄積する傾向がある。ネジ山が切られた部品が使用されるときに、ネジ切りをやり直すのが実用的でなく又は不可能になる場合があり、前記ステムを再利用するのが不可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
(原文記載なし)
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態は、犠牲材料から作られるプラグヘッドを含むプラグ組立体を含み、当該犠牲材料は、2つの保持半リングを有するプラグステムに取り付けられる。本発明のプラグ組立体は、例えば、鉱業、化学処理、石油精製及びガス精製などの産業での使用に適しており、流れは、相当量の沈殿物、破片又はスケール(scale)を含むおそれがある、研削性及び腐食性の両方又は一方の性質を有している。一定の侵食性流れ及び腐食性流れの両方又は一方内に位置するバルブは、パイプラインを通って入る多量の沈殿物、破片又はスケールに衝突する。本発明は、互いに異なる性質を有する類似しない材料から作られたプラグヘッド及びプラグステムを提供し、当該性質により、プラグヘッド、プラグステム及び締結バンドの性能が最適化される。さらに、本発明は、バルブプラグ要素の修理及び交換の工程を容易にするのに適し、それにより、必要な専門製造装備又は熟練工なしに、現地で行われるべきメンテナンスを可能にする。本発明はさらに、プラグヘッドとシートリングとの改善された整列を可能にすることによって密封遮断(tight shutoff)を提供するのに適している。
【0017】
本発明の特定の実施形態において、プラグ組立体により、プラグヘッドが横方向に位置を変えることが可能になる。制御バルブが製造されると、常に、部品及び組立体において、一定のばらつきがある。しかしながら、密封遮断作用を提供するために、プラグヘッド及びシートリングは、完全に整列していなくてはならない。部品を完璧に製造することができないので、プラグ組立体には、一定の調節能力が必要となる。
【0018】
ほとんどのバルブで、シートリングにより、シートリングがプラグ上で心出しすることが可能になるように、少し横方向に位置を変えることができる。典型的には、これは、繰り返しシート内部にプラグを打ち付けつつ、ボンネットを少しゆるく保つことによって行われる。シートリングがそれ自体を心出しするように動かされると、次いでボンネットが締着され、所定の位置にシートを固定する。この工程は、マークワンユーザマニュアル(Mark One User Manual)(VLENIM0001)のステップ7.9〜7.9.2に詳細に説明されている。シートがネジ締めされているときに、いくつかのバルブ構造では、ボンネットがシートリングの位置を変える代わりに少々横方向に位置を変えることが可能になる。最終的には、シートリングは、バルブ出口とバルブ本体との間に挟まれる。シート心出し工程を評価することはさらに難しく、サバイバユーザマニュアル(Survivor Users Manual)(VLENIM0036)において説明されている。
【0019】
この工程を行うことがとても難しいという理由で、本組立体の1つの特定の実施形態は、プラグヘッドを(ボンネット又はシートリングの代わりに)浮動させることを可能にするように構成されている。この特定の実施形態は、プラグヘッドを横方向にわずかに移動させることを可能にする。この動きは、プラグヘッドをシートリングの自然な中心を確認することを可能にし、それにより、最適な遮断を提供することができる。
【0020】
図1及び図3を参照すると、本発明のプラグヘッド及びプラグステムの特定の実施形態が説明されている。バルブプラグ100が、プラグステム基部103に固定されるプラグヘッド101を有し、当該プラグステム基部103が、次いで、プラグステム102に取り付けられているのが示される。図2に示されるように、プラグヘッド101は、勾配付き縁部110を有する基部を含む。プラグステム102の遠位部は、勾配付き縁部112を含む。プラグヘッド101は、2つのクランプ(半リング)104によってプラグステム基部103に固定され、当該2つのクランプ104は、プラグヘッド101とプラグヘッド101とプラグステム102との間に狭装されたインターフェースを提供する。2つのクランプは、プラグヘッド101とプラグステム基部103とにわたって取り付けられ、4本のボルト120によって所定の位置に固く保持される。本発明の特定の実施形態において、ボルトは、ナット107a,bによって所定の位置に固定される。あるいは、2つのクランプを、ピン、ネジ、溶接部、ロウ付け部、クランプ又はこれらの均等物によって所定の位置に保持することができる。加えて、クランプ104は、一方の端部で2つのクランプ104を共に保持するように蝶番機構又はさねはぎ機構を含む一方で、反対の端部で2つのクランプ104を共に固定するように2本のボルト120を用いることができる。2つのクランプ104は、使用中にプラグヘッド101に対してショック吸収能力及び応力緩和作用を提供することができる。
【0021】
侵食性であり(細かい粒子を有する)かつ腐食性である(流れの化学成分に起因する)流れによる磨耗及び劣化に対するプラグヘッド101の強度の理由で、好ましいプラグヘッド101を構造用セラミックスから構成することができる。構造用セラミックスは、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭化タングステン、ウィスカ強化配合のセラミックス(whisker−reinforced blends of ceramics)、二相セラミックス(two−phase ceramics)等を含む種類の材料であるが、これらに限られない。プラグヘッド101のための構造用セラミックスに代えられることのできる他の材料は、サーメットを含み、サーメットは、セラミックスと、金属、鋳鉄、ケイ素鉄、白鋳鉄、(440又は416グレード鋼などの)熱処理マルテンサイト系鋼、(ステライト(登録商標)3番、ステライト(登録商標)6番及びステライト(登録商標)12番などの)クロムコバルト鉄合金又は他の金属との、結合体である化合物であるが、必ずしもこれに限られない。類似の性質を有する他の材料を、本発明の概念から離れることなく代用することができる。
【0022】
滑らかな表面に対して機械加工を容易にするために選択され、かつ、良好な引っ張り強度と適度な延性とコスト効率とを有する材料からプラグステム102、プラグステム基部103及びクランプ104を構成することができる。チタニウム及びその合金、ジルコニウム及びその合金、ニオブ及びその合金、チタニウム−ニオブ合金、合金鋼、炭素鋼、鉄ベースの超合金、ステンレス鋼、ニッケル及びその合金、ニッケルベースの超合金、銅ベースの合金、コバルト合金、コバルトベースの超合金、アルミニウム及びその合金、マグネシウム合金、タンタル等は、この種類の材料に含まれる。類似の性質を有する他の材料を、本発明の概念から離れることなく代用することができる。
【0023】
チタニウム及びその合金、ジルコニウム及びその合金、ニオブ及びその合金、チタニウム−ニオブ合金、合金鋼、炭素鋼、鉄ベースの超合金、ステンレス鋼、ニッケル及びその合金、ニッケルベースの超合金、銅ベースの合金、コバルト合金、コバルトベースの超合金、アルミニウム及びその合金、マグネシウム合金、タンタル並びに類似の性質の金属を含む金属合金から、クランプ104を構成することができるが、これらに限定されない。類似の性質を有する他の材料を、本発明の概念から離れることなく代用することができる。
【0024】
図4は、バルブ組立体300における本発明のバルブプラグ100の代表的なシステムを示す。バルブプラグ100は、バルブ室301からの第1の流路303と第2の流路302とをプラグヘッド101によって閉じる略閉鎖位置にあるのが示されている。バルブプラグステム102は、アクチュエータ304に接続され、バルブ軸部支持(又はシャフト支持)パッキン(図示しない)によって閉鎖状態、好ましくは流体密封近接状態に、シャフト305により密閉されているのが示されている。図2は、典型的なバルブ300における稼動環境にあるバルブプラグ100の実施形態を示す。アクチュエータ304は、示された閉鎖位置に、又は第1の流路303から第2の流路302への流体流れを可能にするように引っ込められた位置に、バルブプラグ100を位置決めするために働く。あるいは、流れは、いくつかのバルブで一般的であるように、反対の方向に流れることができる。
【0025】
図5は、プラグステム202のプラグステム基部203に取り付けられたプラグヘッド201を有するバルブプラグ200の他の実施形態の断面図を示し、この実施形態は、提供されたさらなるコンプライアンス構造を有する。図1で説明された実施形態と対比して、本実施形態は、勾配の付いていない端部又は縁部214を備える基部を有するプラグステム基部203を含む。加えて、プラグステム基部203は、プラグヘッド201の直径よりも小さい直径を有することができる。この構造により、プラグヘッド201及びクランプ204がプラグステム202に対する移動及び調節ができるようになり、このことにより、バルブ組立体300の使用時に、プラグが自己心出しできるようになる。バルブプラグ200の実施形態は、プラグステム基部203とプラグヘッド201との間のクッション作用及び分離作用を提供するように、プラグステム基部203内部又はその近傍にワッシャ又はバネ220を含むことができる。代表的なスペーサは、ベルビルワッシャ(Bellville washers)及びバネ機構を含むが、これらには限られない。
【0026】
本発明の他の実施形態は、クランプ204の偏りを避けるためにプラグヘッド201に隣接したクランプ204の区域同士の間のボルト区域にスペーサ(図示しない)を含む。
【0027】
様々な材料、特殊な要素及び寸法を含む説明された実施形態は、全ての態様において、例証としてのみ役立つものとして考慮されるべきであり、制限的なものとしては考慮されるべきでない。本発明は、特定の好ましい実施形態及び他の実施形態に制限されて考慮されるべきものではなく、むしろ本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と同等の意味及び範囲内に含まれる全ての変更、改良及び代替案は、特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ組立体であって、
プラグステム基部を有するプラグステムと、
プラグヘッドと、
プラグステム基部をプラグヘッドに締結するための締結機構であって、プラグステム基部とプラグヘッドとの間に狭装されたインターフェースを取り囲みかつ提供する少なくとも2つの保持クランプを具備する、締結機構と、
を具備する、プラグ組立体。
【請求項2】
締結機構が、プラグヘッドがシートクランプの自然な中心を確認することを可能にするために、プラグヘッドが横方向に移動することを可能にするように、構成される、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項3】
プラグヘッドが、犠牲材料から作られる、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項4】
少なくとも2つの保持クランプが、犠牲ボルトによって所定の位置に固定される、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項5】
ボルトが、ナットによって所定の位置に固定される、
請求項4に記載のプラグ組立体。
【請求項6】
さらに、少なくとも2つの保持クランプの1又は複数の区域同士の間にスペーサを具備する、
請求項4に記載のプラグ組立体。
【請求項7】
少なくとも2つの保持クランプが、犠牲のピン、ネジ、溶接部、ロウ付け部又はクランプによって所定の位置に保持される、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項8】
少なくとも2つの保持クランプが、一方の端部で少なくとも2つのクランプを共に保持するように蝶番機構又はさねはぎ機構を具備する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項9】
締結機構が、プラグヘッドに衝撃吸収能力を提供する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項10】
プラグステムが、チタニウム、ジルコニウム、ニオブ、合金鋼、炭素鋼、鉄ベースの超合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケルベースの超合金、銅ベースの合金、コバルト合金、コバルトベースの超合金、アルミニウム、マグネシウム合金、タンタル、又はこれらの任意の合金を含んでなる、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項11】
プラグヘッドが、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭化タングステン、ウィスカ強化配合のセラミックス、二相セラミックス、及びサーメットを含んでなる、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項12】
締結機構が、チタニウム、ジルコニウム、ニオブ、合金鋼、炭素鋼、鉄ベースの超合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケルベースの超合金、銅ベースの合金、コバルト合金、コバルトベースの超合金、アルミニウム、マグネシウム合金、タンタル、又はこれらの任意の合金を含んでなる、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項13】
プラグステム基部が勾配付き縁部を有する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項14】
プラグヘッドが勾配付き縁部を有する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項15】
プラグステム基部が、プラグヘッドの直径よりも小さい直径を有する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項16】
さらに、プラグステム基部とプラグヘッドとの間のクッション作用及び分離作用を提供するように、プラグステム基部内部又はその近傍に位置決めされたワッシャ又はエスピークランプを具備する、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項17】
少なくとも2つの保持クランプが、互いから離間されるように構成される、
請求項1に記載のプラグ組立体。
【請求項18】
プラグヘッドを、交換し又はプラグステムに取り付ける方法であって、
プラグステム基部を有するプラグステムを提供する段階と、
プラグヘッドを提供する段階と、
少なくとも2つの保持クランプを具備する締結機構を提供する段階と、
プラグステム基部とプラグヘッドとの間に狭装されたインターフェースを提供するように、プラグステム基部とプラグヘッドとの周りに締結機構を連結する段階と、
を含む、方法。
【請求項19】
締結機構がさらに、少なくとも2つの保持クランプのそれぞれを共に接続するための犠牲相互接続機構を具備する、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
犠牲相互接続機構が、ボルト、ピン、ネジ、溶接部、ロウ付け部又はクランプを含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
さらに、前記相互接続機構を切断する段階を含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項22】
プラグ組立体であって、
プラグステム基部を有するプラグステムと、
プラグヘッドと、
プラグステム基部をプラグヘッドに締結するための締結手段であって、当該締結手段が、プラグステム基部とプラグヘッドとの間に狭装されたインターフェースを取り囲みかつ提供する少なくとも2つのバンド区域を具備し、当該少なくとも2つのバンド区域が、犠牲相互接続手段と結合され、かつ、当該手段によって離間された、締結手段と、
を具備する、プラグ組立体。

【公表番号】特表2011−523001(P2011−523001A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512746(P2011−512746)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/046623
【国際公開番号】WO2009/149454
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(506204405)フロウサーブ マネージメント カンパニー (1)
【Fターム(参考)】