説明

プラスチックボトル

【課題】底部を折らなくとも本体部を折り畳むことができ、それにより比較的粘性の高い内容物であっても底部に残留することを抑制することができる、プラスチックボトルを提供すること。
【解決手段】プラスチックボトル1の本体部3は、底部4から上方に延在する下側胴部14と、下側胴部14から上方に延在する中央胴部13と、下側胴部14と中央胴部13との間にある折目部22と、を有する。中央胴部13は、外力Fの作用により、外側に折り出されるようにして扁平形状に変形する。下側胴部14は、一対の第1の部分61,61と、一対の第2の部分62,62と、からなる。一対の第1の部分61,61は、中央胴部13が扁平形状に変形した場合に底部4と同一平面上に位置するように構成され、一対の第2の部分62,62は、中央胴部13が扁平形状に変形した場合に底部4及び第1の部分61に対し上側から重なるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼリー飲料など、比較的粘性の高い内容物に適したプラスチックボトルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の内容物を充填するのに適した容器として、スパウトパウチ容器が広く知られている。例えば、特許文献1に記載のスパウトパウチ容器は、柔軟性シートからなる袋状の容器本体に硬質樹脂製のスパウトをヒートシールしたものであり、飲用時に、消費者が、柔軟性シートを押してスパウトからゼリー飲料を絞りだせるようにしたものである。このようなスパウトパウチ容器としては、店頭の陳列棚等に自立させることができるものも実用化されている(特許文献2参照)。
【0003】
一方、PETボトルに代表されるプラスチックボトルとしては、ゼリー飲料よりも粘性の低い内容物(水、お茶、炭酸飲料など)を充填したものが市販されている。一般にプラスチックボトルでは、消費者の持ち易さなどを考慮して、全体の強度が確保されている。このため、スパウトパウチ容器のように、内容物を絞り出して飲用することを想定したプラスチックボトルは今まで開発されていなかった。
【0004】
ただし、廃棄回収性等を考慮して、飲用後に折り畳めることができるプラスチックボトル(特許文献3参照)や、積載輸送効率を考慮して、充填前にボトル容積を一時的に減容させることができるプラスチックボトル(特許文献4参照)は知られている。例えば、特許文献3に記載のプラスチックボトルは、軟質壁部と硬質壁部とを周方向に交互に形成し、飲用後に、肩部、胴部及び底部のうち軟質壁部からなる部分を内側に向かって折り入れることができるようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−29970号公報
【特許文献2】特開2006−219157号公報
【特許文献3】特開平8-24474号公報
【特許文献4】特開平10−230919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、プラスチックボトルの底部は、成形法によっては固くなり易い。例えば延伸ブロー成形法を用いてプラスチックボトルを製造した場合、プリフォームの底部をロッドで延伸するため、成形後のボトルの底部が固くなってしまう。底部が固くなると、底部を折り畳むことが困難であるか、折り畳めたとしてもきれいに折り畳むことができず、ボトルの底に比較的大きな空間が残ってしまう。このため、ボトルにゼリー飲料を充填したとしても、ボトルの底に溜まったゼリー飲料を出しきることができないという問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、底部を折らなくとも本体部を折り畳むことができ、それにより比較的粘性の高い内容物であっても底部に残留させないようにできる、プラスチックボトルを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するべく、本発明のプラスチックボトルは、口部と、内部が口部内に連通し、可撓性を有する筒状の本体部と、本体部の下側を閉塞し、本体部よりも剛性が高くてプラスチックボトルを自立させるように構成された底部と、を備える。本体部は、底部から上方に延在する下側胴部と、下側胴部から上方に延在する中央胴部と、下側胴部と中央胴部との間にある折目部と、を有する。中央胴部は、外力の作用により、外側に折り出されるようにして扁平形状に変形する。下側胴部は、一対の第1の部分と、一対の第1の部分の間にある一対の第2の部分と、からなる。一対の第1の部分は、中央胴部が扁平形状に変形した場合に底部と同一平面上に位置するように構成され、一対の第2の部分は、中央胴部が扁平形状に変形した場合に底部及び第1の部分に対し上側から重なるように構成される。
【0009】
本発明によれば、筒状の中央胴部を扁平形状に変形させた場合、筒状の下側胴部は、第1の部分が底部と同一平面上に位置して、第2の部分が第1の部分に重なるので、立体的形状から平面的形状へと変形される。これにより、変形前にボトルの底にあった空間(底部と下側胴部とで画成される空間)を、変形後には十分に小さくすることができるか、あるいはほとんどなくすことができる。
したがって、底部の剛性が高くて折れないような場合であっても、可撓性の本体部を折り畳むことができる。その結果、比較的粘性の高い内容物をボトルに充填した場合に、その内容物をボトルの底に溜めずに、口部から絞りだすことができる。また、中央胴部が外側に折り出されるようにして扁平形状に変形するので、内側に折り込まれるようにして扁平形状に変形する場合に比べて、中央胴部の内壁に付着し得る内容物の量を減らすことができる。さらに、底部の剛性が高いので、変形前では、ボトルを店の棚などに縦置きすることができる。
【0010】
本発明の好ましい一態様によれば、中央胴部が扁平形状に変形した場合に、中央胴部は下側胴部及び底部に対し側面視で略逆T字状を呈するように上下方向に延在し、且つ、折目部は略逆T字状における交差部のライン上に位置するとよい。
【0011】
好ましくは、中央胴部が扁平形状に変形した場合に、下側胴部は、底部と一体となった態様で、折目部を介して中央胴部側へと折り畳めるように構成されるとよい。
【0012】
このような折り畳みができることで、本体部の下側にあり得る内容物を口部に向かって絞りだし易くすることができる。
【0013】
より好ましくは、下側胴部は、中央胴部に重なるまで、折目部を介して中央胴部側へと折り畳めるように構成されるとよい。
【0014】
この構成によれば、スクイーズ性をさらに向上できる上、変形後の本体部をコンパクトにできる。
【0015】
より好ましくは、下側胴部の横断面形状及ぶ底部の平面形状は、それぞれ、対称形状からなると共に、次の(a)〜(c)を満たすように構成されるとよい。
(a) 弧BHD=曲線BGD
(b) 曲線BCD=曲線BFD>曲線BGD
(c) 直線CH=直線CG
ただし、点B及び点Dは、折目部上においてプラスチックボトルの中心軸を挟んで対向する位置にあり、点Hは、折目部上において点B及び点Dから最も遠い位置にあり、点Gは、底部と中心軸との交点であり、点C及び点Fは、点H及び点Gを含む平面と底部とが交差するライン上において点Gから最も遠い位置にある。
【0016】
このような幾何学的形状を採用することで、底部を折らずに下側胴部を折り畳むことができる。
【0017】
より好ましくは、中央胴部の横断面形状は、対称形状からなると共に、次の(d)を満たすように構成されるとよい。
(d) 弧AE=弧BHD
ただし、点A及び点Eは、中央胴部にあり、点B及び点Dを含む平面上において中心軸を挟んで対向する位置にある。
【0018】
この構成によれば、扁平形状になった中央胴部の幅と下側胴部及び底部の幅とが合致することになる。
【0019】
本発明の好ましい一態様によれば、折目部は、本体部に凹状に形成されるとよい。
【0020】
好ましくは、折目部は、本体部の全周又は略全周に亘って延在するとよい。
【0021】
この構成によれば、中央胴部と下側胴部との境界が明確になるので、中央胴部と下側胴部とをそれぞれ個別に変形させ易くなる。
【0022】
より好ましくは、中央胴部は、扁平形状において上下方向に平行な二辺を有し、折目部は、二辺の延長線上の部分が不連続となるように本体部の周方向に延在するとよい。
【0023】
この構成によれば、折目部の連続部分が内側におされた場合、不連続部分が外側に折り出されるようになる。これにより、本体部の変形を誘導できる。
【0024】
より好ましくは、折目部は、その不連続部分以外の位置に段差を有するとよい。
【0025】
この構成によれば、折目部に外力を印加したとき、折目部は、段差が頂点を構成するように折られ、この状態からさらに外力が印加されたとき、不連続部分が外側に折り出されるようになる。よって、折目部を段階的に折ることができ、段差が無いものに比べて、本体部が変形させ易くなる。
【0026】
より好ましくは、段差は、折目部の不連続部分の近傍に二つずつ、全体で少なくとも四つが形成されるとよい。
【0027】
好ましくは、中央胴部は、プラスチックボトルの中心軸を挟んで互いに対向する一対の第2の折目部を有し、一対の第2の折目部は、扁平形状において上下方向に平行な二辺に位置する一対の第2の折目部を有するとよい。
【0028】
この構成によれば、中央胴部に扁平形状の二辺のための部位が予め形成されているので、中央胴部が扁平形状に変形させ易くなる。
【0029】
好ましくは、第2の折目部は、中央胴部に凸状に形成されるとよい。
【0030】
この構成によれば、扁平形状への変形時に、中央胴部では、第2の折目部から外側に折り出され易くなる。
【0031】
本発明の好ましい一態様によれば、本体部は、中央胴部から上方に延在する上側胴部と、上側胴部と口部とを連続させるテーパ状の肩部と、上側胴部と中央胴部との間にある第3の折目部と、を有するとよい。中央胴部が扁平形状に変形した場合、折目部及び第3の折目部が扁平形状の上下の二辺に位置し、且つ、上側胴部の内壁が肩部の内壁に接触するように構成されるとよい。
【0032】
このような構成によれば、本体部全体を側面視略I字状へと折り畳むことができる。
【0033】
好ましくは、上側胴部及び肩部は、変形時に変化する長さを逃がすための形状を有するとよい。
【0034】
この構成によれば、変形後の上側胴部及び肩部がひずまないようにできる。
【0035】
より好ましくは、上側胴部は、肩部と一体となった態様で、第3の折目部を介して中央胴部側へと折り畳めるように構成されるとよい。
【0036】
このような折り畳みができることで、本体部の上側にあり得る内容物を口部に向かって絞りだし易くなり、より確実に内容物を最後まで出しきることが可能となる。
【0037】
より好ましくは、第3の折目部は、本体部に凹状に形成されるとよい。
【0038】
好ましくは、本発明のプラスチックボトルは、射出延伸ブロー成形されたものであるとよい。この構成によれば、二軸延伸により樹脂の強化が可能であり、同一樹脂による一つの成形品として、簡易に、底部の剛性を高くしつつ、本体部を可撓性に形成できる。
【0039】
好ましくは、本体部の内部には、ゼリー飲料が充填されるとよい。
【0040】
この構成によれば、消費者は、本体部を変形させることで、比較的粘性の高いゼリー飲料を絞りだして飲用することができる。
【0041】
本発明の別のプラスチックボトルは、口部と、内部が口部内に連通し、可撓性を有する筒状の本体部と、本体部の下側を閉塞し、本体部よりも剛性が高くてプラスチックボトルを自立させるように構成された底部と、を備える。本体部は、底部から上方に延在する下側胴部と、下側胴部から上方に延在する中央胴部と、下側胴部と中央胴部との間にある折目部と、を有する。中央胴部は、外力の作用により、外側に折り出されるようにして扁平形状に変形する。そして、中央胴部が扁平形状に変形した場合に、中央胴部が下側胴部及び底部に対し側面視で略逆T字状を呈するように上下方向に延在し、折目部が略逆T字状における交差部のライン上に位置するように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係るプラスチックボトルについて説明する。
【0043】
図1及び図2に示すプラスチックボトル1(以下、「ボトル1」という。)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて、射出延伸ブロー成形されている。この射出延伸ブロー成形は、プリフォームを予め所定形状に射出成形し、成形後のプリフォームを延伸ロッドによって縦方向に延伸させると共に、エアブローにより横方向に延伸させることにより行われる。なお、他の成形法を用いてボトル1を成形することもできるし、原料として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの他の可塑性樹脂を用いることもできる。
【0044】
ボトル1は、成形後に洗浄・殺菌処理された後、水などに比べて粘性の高い内容物が充填される。この種の粘性の比較的高い内容物としては、ゼリー飲料のほか、例えば、流動食、味噌、マヨネーズ、ジャムなどが挙げられる。ボトル1に充填されたゼリー飲料は、後述するボトル構造によって、スパウトパウチ容器のように、消費者が絞りだすことができるようになっている。
【0045】
ここで、本明細書で用いる各種の用語について以下のとおり定義する。
「上」や「下」などの向きを示す用語は、ボトル1を水平面に縦置きした状態(図3及び図4に示す状態)での用語として用いる。したがって、図3の紙面の奥側が「上」、手前側が「下」となる。上下方向とは、ボトル1の中心軸Y−Yの方向を意味する。横方向とは、中心軸Y−Yに直交する方向を意味する。横強度とは、横方向荷重に対する強度を意味する。高さとは、中心軸Y−Y方向に沿った長さを意味する。横断面形状とは、中心軸Y−Yに直交する平面におけるボトル1の断面形状を意味する。周方向とは、横断面形状の輪郭に沿った方向を意味する。
【0046】
図1及び図2に示すように、ボトル1は、口部2と、円筒状の本体部3と、本体部3の下側を閉塞する底部4と、本体部3の上部外側にある剛性部5と、を有する。これらの部分(2,3,4及び5)は、同一樹脂により一体成形される。口部2、本体部3及び底部4は、内部にゼリー飲料を貯留する貯留空間を構成する。一方で、剛性部5は、本体部3とともに口部2の下端部2aに連なるものの(図5参照)、貯留空間の外側にあり、ゼリー飲料には直接接触しないようになっている。
【0047】
本体部3の肉厚は、口部2及び剛性部5よりも薄くなっている(図5参照)。ボトル1を成形するのに一つの樹脂を用いながらも、その肉厚を変えることで、本体部3に可撓性を付与しつつ、口部2及び剛性部5に保形性、硬さ及び強度を付与している。底部4の肉厚は、本体部3の肉厚と同等であるが、本体部3よりも剛性が高くなっている。これは、上記の射出延伸ブロー成形法を用いる結果、底部4が固くなるからである。
【0048】
口部2は、上端が開口し、ゼリー飲料の導出口として機能する。口部2の開口は、図示省略したネジ式のキャップにより開閉される。口部2の下端部2aは、所定の肉厚でリング状に形成されている(図1参照)。
【0049】
底部4は、ボトル1を自立させることが可能な平板状の部位である。具体的には、図2及び図7に示すように、底部4は、底面視で線対称の長方形からなる。そして、図5に示すように、底部4の中心部分は、その輪郭部分に比べて僅かに上方に膨らんでおり、それにより底部4の剛性が高められている。また、本体部3及び剛性部5の横断面形状も、それぞれ中心軸Y−Yに対し線対称のものとして形成されている。
【0050】
本体部3は、図5に示すように、中心軸Y−Yの上側から順に連続する部分として、肩部11、上側胴部12、中央胴部13(筒状部分)及び下側胴部14を有する。肩部11は、口部2の下端部2aと上側胴部12とを連続させるテーパ状の部位であり、本体部3の上部壁を構成する。上側胴部12と中央胴部13との間には折目部21があり、また、中央胴部13と下側胴部14との間には折目部22がある。折目部21,22によって、上側胴部12、中央胴部13及び下側胴部14の領域が境界付けされている。また、図3及び図4に示すように、中央胴部13には、上下方向に延在する一対の折目部23,23が形成されている。
【0051】
本体部3は、図1、図3及び図4に示す状態から、図8〜10に示す状態を経て、図13〜15に示す状態へと変形可能に構成されている。図4に示す横方向の外力Fが中央胴部13に印加されると、中央胴部13は、真円の筒状形状から長円の筒状形状(図8参照)を経て、図15に示す扁平形状へと変形する。扁平形状の上下の二辺は折目部21,22により構成され、扁平形状の左右の二辺は折目部23,23により構成される。中央胴部13が扁平形状に変形した場合、上側胴部12及び下側胴部14はそれぞれの高さがなくなるように変形し、上側胴部12の内壁が肩部11の内壁に接触し、下側胴部14の内壁が底部4の内壁に接触する。その結果、図15に示すように、本体部3は、底部4とともに全体として側面視略I字状を呈するように減容化される。この一連の本体部3の変形過程において、剛性部5は本体部3の変形を阻害しないようになっている。
【0052】
続いて、本体部3の各構成について、折目部23、折目部21,22、肩部11、上側胴部12、下側胴部14の順に詳述する。なお、図8以降の図面では、ボトル1の構成を簡略化して示している。
【0053】
折目部23,23は、図3に示すように、中心軸Y−Yを挟んで互いに対向し、上下方向に平行に延在している。図4に示すように、折目部23,23は、上端が折目部21の直下にまで達すると共に、下端が折目部22の直上にまで達している。折目部23,23は、中央胴部13の外壁に凸状に形成されており、それにより折目部23,23から外側に折り出されるようにして扁平形状に変形することが誘導される。中央胴部13は、対向する内壁が互いに接触するまで扁平形状に変形可能であり(図15参照)、変形後の横幅W2(図14)は、変形前の横幅W1(図3)よりも伸びる。
【0054】
折目部21,22は、図3及び図4に示すように、本体部3の外壁に凹状に形成され、本体部3の略全周に亘って延在している。ただし、折目部21,22は、図4に示すように、折目部23,23の延長線上の部分では不連続である。そして、折目部22には、不連続部分の近傍に二つずつ、計四つの段差31が形成されている。一方、折目部21にも、不連続部分の近傍に二つずつ、計四つの段差32が形成されている。
【0055】
また、折目部21は、図3に示すように、折目部23に対し90度ずれた正面位置に一つの横溝33と、横溝33の両端に連続する凹溝34、34と、凹溝34,34に連続する横溝35,35と、を有している。横溝33、凹溝34,34及び横溝35,35の構造は、折目部21の背面側にも形成されている。凹溝34は、横向きの略二等辺三角形からなり、二等辺三角形の頂点が横溝33の一端に連続し、二等辺三角形の底辺の中間部が凹溝35の一端に連続している。凹溝34は、横溝33及び横溝35よりも深い溝となっている。このため、凹溝34と横溝33との間、及び凹溝34と横溝35との間にも段差が生じている。
【0056】
このように、折目部21,22に段差(段差31,32など)をつけておくことで、外力Fが印加されたとき、折目部21,22では、先ず段差が横断面形状の頂点を構成するように折られ、続いて不連続部分が外側に折り出されるようになる。これにより、折目部21,22を段階的に折ることができ、段差が無い構造に比べて、本体部3を変形させ易い。特に、折目部21では複数回段階的に折ることができる。
【0057】
また、折目部21を単一の溝幅及び溝深さのものとして形成するのではなく、横溝33,35とは異なる溝幅及び溝深さの凹溝34を形成しているので、消費者に横溝33を中心に外力Fを加えることを認識させ得る。さらに、外力Fを印加する側の面に折目部21,22の連続的な凹状部分を位置させ、この印加面と反対側の面に折目部21,22の不連続部分及び凸状の折目部23,23を位置させている。このような凹凸の位置関係により、中央胴部13を予め想定している扁平形状へと良好に誘導することができる。
【0058】
図5に示すように、側面視で、上側胴部12の下端12a及び中央胴部13の上端13aは折目部21に向かって内側に傾斜している。また、側面視で、中央胴部13の下端13b及び下側胴部14の上端14aは折目部22に向かって内側に傾斜している。このような構成によれば、折目部21及び折目部22を中心に外力Fを内側へと作用させた場合に、折目部21及び折目部22が内側へと落ち込むようになる。よって、上側胴部12、中央胴部13及び下側胴部14の各部分のうち、内側に変形させたい部分をそのように誘導することができる。なお、図5とは90度だけ異なる正面視では(図3参照)、上側胴部12の下端、中央胴部13の上端及び下端、並びに下側胴部14の上端は、折目部21,22に滑らかに連なるようにストレートに延在する。
【0059】
肩部11は、図3、図4及び図6に示すように、平面視扇形の一対の扇部41、41と、一対の扇部41,41間にある一対の窪部42,42と、で構成されている。窪部42は、扇部41よりも低い位置にある。窪部42は、上側胴部12の窪部52と連続しており、図4に示す側面視で、窪部52とあわせて逆三角形に構成されている。
【0060】
上側胴部12は、図3及び図4に示すように、一対の窪部52,52と、一対の窪部間にある一対の平坦部53,53と、で構成されている。
上側胴部12が変形する過程では、図8ないし図11に示すように、平坦部53が内側に落ち込み、平坦部53の両端側が横方向に伸びていく。また、平坦部53の変形に追従して、窪部42,53が横方向に伸びてその傾斜が緩やかになり、上側胴部12が折り畳まれていく。そして、完全に折り畳んだ後では、図13〜図15に示すように、平坦部53の大部分が扇部41に下側から重なって、両者の内壁が接触するようになる。
【0061】
このように、変形前に比べて、変形後の肩部11及び上側胴部12は横方向に伸びるが、この伸びた分が窪部42及び窪部52で吸収される。換言すると、肩部11及び上側胴部12にそれぞれ窪部42及び窪部52が形成されているので、肩部11及び上側胴部12の変化する伸び分(長さ)が逃がされる。これにより、変形後の肩部11及び上側胴部12にひずみが生じないようになっている。
【0062】
下側胴部14は、図3及び図4に示すように、底部4と折目部22との間で延在する筒状の周壁である。図3、図4及び図7に示すように、下側胴部14は、一対の第1の部分61,61及び一対の第2の部分62,62からなり、第1の部分61と第2の部分62とを交互に周方向に連続させている。
【0063】
下側胴部14が変形する過程では、図8〜10及び図12に示すように、第1の部分61,61の上部が外側に開くと共に第2の部分62,62の上部が内側に落ち込んで、下側胴部14の高さが低くなっていく。そして、下側胴部14の変形後では、図13〜図15及び図17に示すように、第1の部分61,61は底部4と同一平面上に位置し、且つ、第2の部分62,62は底部4及び第1の部分61,61に対し上側から重なる。この状態をボトル1の下部に着目して説明すれば、図15に示すように、下側胴部14及び底部4に対し中央胴部13が側面視で略逆T字状を呈するように立設しているといえる。そして、この逆T字の二辺の交差部のライン上には、折目部22が位置する。
【0064】
このように、ボトル1は、底部4を折らずに、本体部3全体を折り畳めることができるようになっている。この原理について図18及び図19を参照して説明する。
【0065】
図18及び図19は、ボトル1の下部を模式的に示す斜視図である。両図に示す点A及び点Eは、中央胴部13上に位置し、中心軸Y−Yを挟んで対向する。点B及び点Dは、折目部22上に位置し、中心軸Y−Yを挟んで対向する。また、点A、点B、点D及び点Eは、同一の平面上に位置する。点Hは、折目部22上において、点B及び点Dから最も遠い位置にある。点Gは、底部4と中心軸Y−Yとの交点である。点C及び点Fは、点H及び点Gを含む平面と底部4とが交差するライン上にあり、且つ、点Gから最も遠い位置にある。
【0066】
このような位置関係において、図18に示す変形前の形状において、ボトル1は次の(a)〜(c)を満たす。
(a) 弧BHD=曲線BGD
(b) 曲線BCD=曲線BFD>曲線BGD
(c) 直線CH=直線CG
また、図18に示す変形前の形状において、次の(d)を満たせば、扁平形状になった中央胴部13の幅が下側胴部14及び底部4の幅と合致することになる。
(d) 弧AE=弧BHD
【0067】
これを詳述するに、図18に示す形状で、点Bと点Dとをそれぞれ矢印70で示す外方向に開くと、図19に示すように、弧AEは直線になる。この変形のとき、曲線BGDが上方に引っ張られて、点B及び点Dを含む水平面に点Gが移動し、曲線BGDは直線になる。また、点Hが点B及び点Dを結ぶ直線上に移動し、弧BHDが、弧AEと平行な直線になって、直線BGDに上側から重なるように位置する。また、直線CHが、直線CGに上側から重なるように位置することになる。このような原理を踏まえた形状を下側胴部14及び底部4に設定しているので、底部4を折らずに下側胴部14を折り畳むことができるようになっている。
【0068】
なお、詳述しないが、上記原理を上側胴部12及び肩部11に設定することも可能である。こうすることで、肩部11を折らずに上側胴部12を折り畳むことができる。この場合には、変形時に変化する長さを逃がすための形状(窪部42及び窪部52)を上側胴部12及び肩部11に形成しなくて済むようになる。
【0069】
図15に示す変形後では、下側胴部14は、底部4と一体となった態様で、折目部22を中心に矢印72,74のいずれの方向にも中央胴部13側へと折り畳むことができるようになっている。同様に、上側胴部12は、肩部11と一体となった態様で、折目部21を中心に矢印76,78のいずれの方向にも中央胴部13側へと折り畳むことができるようになっている。この場合、下側胴部14の半部が中央胴部13に重なるまで折り畳むことができると共に、上側胴部12の半部も中央胴部13に重なるまで折り畳むことができる。
【0070】
次に、剛性部5について詳述する。
剛性部5は、本体部3よりも肉厚であり、本体部3よりも横強度及び剛性が大きくなっている。剛性部5は、図3、図4及び図6に示すように、周壁部81と、周壁部81と口部2とを連結する連結部82と、を有している。
【0071】
周壁部81は、中心軸Y−Yを挟んで対向する二箇所の部分で不連続となるように本体部3の周方向に延在している。詳細には、周壁部81は、二つの円弧部分81a,81aからなる。円弧部分81a,81aは、ボトル1において中心軸Y−Yから最も遠い位置に中心軸を挟んで対向する部位を有している。すなわち、円弧部分81a,81aのうち中心軸Y−Yから最も遠い部分が、ボトル1の最大外径を構成している。
【0072】
円弧部分81aは、本体部3の上部外周壁の外側にあり、より詳細には、扇部41と平坦部53との間の段部90に位置している(図5参照)。そして、円弧部分81aは、内壁が段部90の外壁に面接触している。また、円弧部分81aの上下中間部には、凹状リブ84がその延在方向(周方向)に沿って形成されており、これによって円弧部分81が補強されている。
【0073】
連結部82は、四つの帯状部分82a,82a,82b,82bからなり、肩部11の上側に位置している。二つの帯状部分82a,82aは、図6の平面視、一つの円弧部分81aと協同して扇形の輪郭を構成するように、円弧部分81aを片持ち支持している。詳細には、帯状部分82a,82aは、一端が円弧部分81aの各端部に連結され、他端が口部2の下端部2aに連結されている。この点、残りの二つの帯状部分82b,82bも同様である。
【0074】
帯状部分82a,82aの上面は、これらの間に配置される扇部41の上面と面一になっている。この点、帯状部分82b,82bも同様にこれらの間の扇部41と面一になっている。また、帯状部分82aと帯状部分82bとの間には、これらよりも低い位置に窪部42が臨んでいる。
【0075】
以上のような剛性部5の構成によれば、例えば自販機などでボトル1を横置きして積み重ねた場合には、隣り合うボトル1,1の剛性部5,5同士が接触することになる。剛性部5は上記のとおり横強度が高いので、隣のボトル1からの荷重を受けても塑性変形することが抑制される。よって、積み重ねたボトル1は形態が保たれる。特に、周壁部81が段部90に面接触するため、周壁部81が受ける横方向の外力を段部90へと広く逃がすことができる。一方で、本体部3が変形する場合には、その変形が剛性部5によって阻害されないようになっている。なお、図8〜17では示されていないが、一連の変形過程において、段部90は剛性部5から離間するようになり、変形後においては、さらに遠くに離間するようになる。
【0076】
以上説明した本実施形態のボトル1の作用効果について説明する。
先ず、変形前のボトル1に関しては、底部4が自立性能を有するので、店頭の棚などにボトル1を縦置きすることができる。また、剛性部5が横強度を有するので、ボトル1を変形させることなく、自販機や流通時のダンボール箱などに積み重ねた状態で横置きすることができる。これは、換言すれば、既存の自販機等の構造を改変等しなくとも、自販機等にボトル1を保管できることを意味する。また、底部4も剛性が高いので、ボトル1の上下二箇所で横強度・剛性が高くなっており、流通時・保管時の変形が好適に抑制される。
【0077】
このようなボトル1の強度は、消費者にとっても有用である。例えば、飲用のために口部2からキャップを開ける際、剛性部5を抑えとして使うことができる。特に、剛性部5が口部2に近い位置でこれに連結されているので、比較的小さい回転力でキャップを開けることができる。
【0078】
次に、飲用に際しては、可撓性の本体部3を押し潰せば、口部2から内容物を絞りだすことができる。特に、折目部21〜23及びこれらに連続する本体部3の各部位について、上記のように変形が誘導されるように工夫しているので、優れたスクイーズ性を発揮することができる。また、剛性の高い底部4を折り畳まなくとも、本体部3全体を折り畳むことができ、ボトル1内の空間をほぼなくすことができる。そして、図15の矢印72,74,76,78で示したように、上側胴部12及び下側胴部14を折ることで、上側胴部12と肩部11との間及び下側胴部14と底部4との間にあり得る内容物を口部2へと絞りだすこともできる。
【0079】
したがって、本実施形態のボトル1によれば、粘性の比較的高い内容物であってもこれを最後まで絞りだして飲用することができる。なお、可撓性の本体部3が変形し始める外力の大きさは、一般的な消費者がボトル1を取り扱うときの把持力と同等又はこれよりも少し大きい程度であるとよい。また、本体部3の変形は弾性変形ではなく塑性変形であるとよく、本体部3への外力を除去しても、本体部3は自然に元の状態に復元しない材料からなるとよい。なお、剛性部5は本体部3の変形の前後で形態が維持される。
【0080】
<変形例>
本体部3が円筒状である場合について説明したが、角筒状である場合にも本実施形態を適用できる。また、折目部21,22に不連続部分を設定したが、折目部21,22を本体部3の全周に亘って延在させてもよい。さらに、本実施形態のボトル1は、粘性が比較的高い内容物に好適であるが、水、お茶あるいは果汁等の非炭酸飲料又は炭酸飲料といった粘性が比較的低い内容物を充填できなくもない。
【0081】
剛性部5について、本体部3の一部でない態様を例に説明したが、剛性部5を本体部3の一部とする態様(すなわち、貯留空間を構成する態様)としてもよい。ただし、本体部3の一部である態様では、剛性部5が本体部3の変形を阻害する可能性が高く、本体部3の一部でない態様のほうが有利である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】実施形態に係るプラスチックボトルの斜視図である。
【図2】図1とは異なる角度から見たプラスチックボトルの斜視図である。
【図3】図1のプラスチックボトルの正面図である。
【図4】図1のプラスチックボトルの側面図であり、図1のプラスチックボトルを90度だけ横方向から見た図である。
【図5】図3のV−V線で切断した縦断面図である。
【図6】図3のプラスチックボトルの平面図である。
【図7】図3のプラスチックボトルの底面図である。
【図8】変形途中のプラスチックボトルの斜視図である。
【図9】図8のプラスチックボトルの正面図である。
【図10】図9のプラスチックボトルの側面図であり、図9のプラスチックボトルを90度だけ横方向から見た図である。
【図11】図9のプラスチックボトルの平面図である。
【図12】図9のプラスチックボトルの底面図である。
【図13】変形後のプラスチックボトルの斜視図である。
【図14】図13のプラスチックボトルの正面図である。
【図15】図14のプラスチックボトルの側面図であり、図14のプラスチックボトルを90度だけ横方向から見た図である。
【図16】図14のプラスチックボトルの平面図である。
【図17】図14のプラスチックボトルの底面図である。
【図18】底部を折らずに本体部を折り畳めることを説明するのに用いる図であり、折り畳み前のプラスチックボトルの下部を模式的に示す斜視図である。
【図19】図18と同様の図であり、折り畳み後のプラスチックボトルの下部を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0083】
1:プラスチックボトル、 2:口部、 3:本体部、 4:底部、 5:剛性部、 11:肩部、 12:上側胴部、 13:中央胴部(筒状部分)、 14:下側胴部、 21〜23:折目部、 31,32:段差、 42、52:窪部、 61:第1の部分、 62: 第2の部分、 81:周壁部、 82:連結部、 90:段部、 Y−Y:中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックボトルであって、
口部と、
内部が前記口部内に連通し、可撓性を有する筒状の本体部と、
前記本体部の下側を閉塞し、前記本体部よりも剛性が高くて当該プラスチックボトルを自立させるように構成された底部と、を備え、
前記本体部は、
前記底部から上方に延在する下側胴部と、
前記下側胴部から上方に延在する中央胴部と、
前記下側胴部と前記中央胴部との間にある折目部と、を有し、
前記中央胴部は、外力の作用により、外側に折り出されるようにして扁平形状に変形し、
前記下側胴部は、
前記中央胴部が扁平形状に変形した場合に前記底部と同一平面上に位置するように構成された一対の第1の部分と、
前記一対の第1の部分の間にあり、前記中央胴部が扁平形状に変形した場合に前記底部及び前記第1の部分に対し上側から重なるように構成された一対の第2の部分と、からなる、プラスチックボトル。
【請求項2】
前記中央胴部が扁平形状に変形した場合に、前記中央胴部は前記下側胴部及び前記底部に対し側面視で略逆T字状を呈するように上下方向に延在し、前記折目部は前記略逆T字状における交差部のライン上に位置する、請求項1に記載のプラスチックボトル。
【請求項3】
前記中央胴部が扁平形状に変形した場合に、前記下側胴部は、前記底部と一体となった態様で、前記折目部を介して前記中央胴部側へと折り畳めるように構成されている、請求項1又は2に記載のプラスチックボトル。
【請求項4】
前記下側胴部は、前記中央胴部に重なるまで、前記折目部を介して前記中央胴部側へと折り畳めるように構成されている、請求項3に記載のプラスチックボトル。
【請求項5】
前記下側胴部の横断面形状及ぶ前記底部の平面形状は、それぞれ、対称形状からなると共に、次の(a)〜(c)を満たすように構成されている、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
(a) 弧BHD=曲線BGD
(b) 曲線BCD=曲線BFD>曲線BGD
(c) 直線CH=直線CG
ただし、点B及び点Dは、前記折目部上において当該プラスチックボトルの中心軸を挟んで対向する位置にあり、点Hは、前記折目部上において点B及び点Dから最も遠い位置にあり、点Gは、前記底部と前記中心軸との交点であり、点C及び点Fは、点H及び点Gを含む平面と前記底部とが交差するライン上において点Gから最も遠い位置にある。
【請求項6】
前記中央胴部の横断面形状は、対称形状からなると共に、次の(d)を満たすように構成されている、請求項5に記載のプラスチックボトル。
(d) 弧AE=弧BHD
ただし、点A及び点Eは、前記中央胴部にあり、点B及び点Dを含む平面上において前記中心軸を挟んで対向する位置にある。
【請求項7】
前記折目部は、前記本体部に凹状に形成されている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項8】
前記折目部は、前記本体部の全周又は略全周に亘って延在している、請求項7に記載のプラスチックボトル。
【請求項9】
前記中央胴部は、前記扁平形状において上下方向に平行な二辺を有し、
前記折目部は、前記二辺の延長線上の部分が不連続となるように前記本体部の周方向に延在している、請求項7に記載のプラスチックボトル。
【請求項10】
前記折目部は、その不連続部分以外の位置に段差を有している、請求項9に記載のプラスチックボトル。
【請求項11】
前記段差は、前記折目部の不連続部分の近傍に二つずつ、全体で少なくとも四つが形成されている、請求項10に記載のプラスチックボトル。
【請求項12】
前記中央胴部は、当該プラスチックボトルの中心軸を挟んで互いに対向する一対の第2の折目部を有し、
前記一対の第2の折目部は、前記扁平形状において上下方向に平行な二辺に位置する、請求項1ないし11のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項13】
前記第2の折目部は、前記中央胴部に凸状に形成されている、請求項12に記載のプラスチックボトル。
【請求項14】
前記本体部は、
前記中央胴部から上方に延在する上側胴部と、
前記上側胴部と前記口部とを連続させるテーパ状の肩部と、
前記上側胴部と前記中央胴部との間にある第3の折目部と、を有し、
前記中央胴部が扁平形状に変形した場合、前記折目部及び前記第3の折目部が当該扁平形状の上下の二辺に位置し、且つ、前記上側胴部の内壁が前記肩部の内壁に接触するように構成されている、請求項1ないし13のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項15】
前記上側胴部及び前記肩部は、変形時に変化する長さを逃がすための形状を有している、請求項14に記載のプラスチックボトル。
【請求項16】
前記上側胴部は、前記肩部と一体となった態様で、前記第3の折目部を介して前記中央胴部側へと折り畳めるように構成されている、請求項15に記載のプラスチックボトル。
【請求項17】
前記第3の折目部は、前記本体部に凹状に形成されている、請求項14ないし16のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項18】
当該プラスチックボトルは、射出延伸ブロー成形されたものである、請求項1ないし17のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項19】
前記本体部の内部には、ゼリー飲料が充填されている、請求項1ないし18のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
【請求項20】
プラスチックボトルであって、
口部と、
内部が前記口部内に連通し、可撓性を有する筒状の本体部と、
前記本体部の下側を閉塞し、前記本体部よりも剛性が高くて当該プラスチックボトルを自立させるように構成された底部と、を備え、
前記本体部は、
前記底部から上方に延在する下側胴部と、
前記下側胴部から上方に延在する中央胴部と、
前記下側胴部と前記中央胴部との間にある折目部と、を有し、
前記中央胴部は、外力の作用により、外側に折り出されるようにして扁平形状に変形し、
前記中央胴部が扁平形状に変形した場合に、前記中央胴部が前記下側胴部及び前記底部に対し側面視で略逆T字状を呈するように上下方向に延在し、前記折目部が前記略逆T字状における交差部のライン上に位置するように構成されている、プラスチックボトル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−234615(P2009−234615A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82616(P2008−82616)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【出願人】(390007179)株式会社青木固研究所 (19)
【Fターム(参考)】