説明

プラスチック製容器

【課題】錠剤などを携帯しやすいコンパクトな容器であって、片手で簡単に開閉でき、密封性も良好な容器であり、かつ、容器をポケットやハンドバックなどに入れておいても簡単に蓋が開いたりして、中身がこぼれたりしない容器であり、さらに、蓋と上部容器を一体化して、安価に容器を製造できるような機構を提供すること。
【解決手段】容器本体が上部容器と下部容器で構成され、該上部容器に凹部を設け、該凹部に開口部と、開口部と嵌合する蓋を有し、上部容器と蓋とが第一のヒンジを介して結合し、蓋が途中から折れ曲がる第二のヒンジ部を有する容器であって、凹部は、開口部と開口部より低い部位とからなる段差を有し、低い部位の凹部側面に設けた遊嵌スリットと係合する軸を、二つのヒンジに挟まれた蓋の押圧部に設けた事を特徴とするプラスチック製容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラムネ菓子や濃縮ジュース、ビタミン剤など、食品や薬剤などの錠剤、顆粒等を入れる持ち運びに、又、取出しが容易な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、食品や薬剤などの錠剤や顆粒を入れる容器として、各種のものが提案されているが、その代表的なものとして、金属缶や、熱可塑性プラスチックで成形された携帯用のケースが多数提案されている。金属缶は、密封性が高く、防湿性が高いので、長期保存に利く利点があるが、開封する時、両手が必要であったり、開封に力が要る事、および、小さくしにくく、かさばる、製造コストが高い、衝撃で容易に凹んでしまう、などの問題があった。又、プラスチックの携帯用ケースでは、通常、蓋はスライドするか、回動して開く方法を採っていた。スライドする蓋は、一体化できず、別体で作成するしかなく、高価になる問題が出る。回動する蓋の場合、一体化しやすいが、密閉するシロを大きく取りにくい問題がある。このような蓋は、双方とも密封性に問題があり、特に錠剤は一部が少しでも当たったりすると、粉体化して、それが、蓋の摺動性に影響し、より密封性が低下して、蓋の開閉がスムースにできないなどの問題があった。
【0003】
上記問題に対し、特許文献1では、金属缶にプラスチック製のキャップを使用する油などの等に使用する栓体で、蓋とそれに連結したキャップが一体になった栓体である。この栓体は、二つのヒンジを持っており、一体で成形されるので、一度の射出成形だけで製造でき、価格も安くすることができる。しかしながら、缶にそのまま穿設して使用できる反面、注出筒やキャップが飛び出ており、全体がかさばっているので、携帯性が非常に悪い問題がある。
また、規制突起が案内壁に設けられ、キャップの操作片が該規制突起で幅が狭くなった所を無理に乗り越えてキャップを開けたり閉めたりするので、摩耗して利かなくなりやすい問題も発生する。また、キャップ開閉片側に支承突起があって、キャップが開けやすい反面、キャップ全体が凸状に飛び出ているので、周囲のものに当たりやすく、簡単にキャップが開いてしまい、中身がこぼれ出る恐れが大きい。
【0004】
特許文献2では、ボトルの蓋であり、二つのヒンジを持ったヒンジ蓋と、取出開口部と凹部を持った蓋本体からなる栓体で、蓋とそれに連結したキャップが一体になり、蓋全体は非常にコンパクトになっている。この栓体は一体で成形されるので、一度の射出成形だけで製造でき、価格も安くすることができる。容器全体では、ボトルにそのままねじ込んで使用できる反面、キャップ高さがあって、全体がかさばっているので、携帯性は悪い容器になっている。また、このヒンジ蓋は、密閉部のヒンジ中央の近傍にある突起が、蓋本体の凹部に挿嵌し、開く形式であるので、ヒンジ蓋の2つのヒンジで挟まれた根元側の押圧部を押すことで、簡単に開くが、密閉部が密閉する機構は、単に密閉部周囲が蓋本体の淵の突起に挿嵌するもので、連結板部分の考慮が無く、液体や吸湿性のある固形物などの保存には適さない。
又、押圧部の根元側である連結板が、蓋本体の切込に収められても、押圧部を押した時には、それ以上に、よりへこませる必要があり、この細部については不明確である。
特に段部側面のくぼみに係合する突起部が、力を掛ける押圧部ではなく、密閉部に設けられているので、位置安定しにくい成形ヒンジに力が掛かり易く、ヒンジ部に破損が発生する恐れが大きい。
【0005】
特許文献3もボトルの蓋で、特許文献1と同様で、金属缶にプラスチック製のキャップを使用する油などの等に使用する栓体であり、この栓体は、二つのヒンジを持っており、一体で成形されるので、一度の射出成形だけで製造でき、価格も安くすることができる。しかしながら、缶にそのまま穿設して使用できる反面、注出筒やキャップが飛び出ており、全体がかさばっているので、携帯性が非常に悪い問題がある。
また、規制突起が案内壁に設けられ、キャップの操作片が該規制突起で幅が狭くなった所を無理に乗り越えてキャップを開けたり閉めたりするので、摩耗して利かなくなりやすい問題も発生する。また、キャップの係止壁があるので、開口する時に、押圧すると、ヒンジ部を引っ張る力が働いて、無理な方向に力が働き、開けにくく、ヒンジが伸ばされて破損しやすい問題と、キャップ全体が凸状に飛び出ているので、周囲のものに当たりやすく、簡単にキャップが開いてしまい、中身がこぼれ出る問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案第1730163号公報
【特許文献2】公開実用新案平2−120352号公報
【特許文献3】公開特許昭56−23455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
錠剤などを携帯しやすいコンパクトな容器であって、片手で簡単に開閉でき、密封性も良好な容器であり、かつ、容器をポケットやハンドバックなどに入れておいても簡単に蓋が開いたりして、中身がこぼれたりしない容器であり、さらに、蓋と上部容器を同時に成形して、安価に容器を製造できるような機構を有するプラスチック製容器を提供することが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るプラスチック製容器は、容器本体が上部容器と下部容器で構成され、該上部容器に凹部を設け、該凹部に開口部と、開口部と嵌合する蓋を有し、上部容器と蓋とが第一のヒンジを介して結合し、蓋が途中から折れ曲がる第二のヒンジ部を有する容器であって、凹部は、開口部と開口部より低い部位とからなる段差を有し、低い部位の凹部側面に設けた遊嵌スリットと係合する軸を、二つのヒンジに挟まれた蓋の押圧部に設けた事を特徴とするプラスチック製容器である。
【0009】
さらに請求項2に係るプラスチック製容器は、開口部に嵌合するインナーリングを、蓋に設けたことを特徴とした請求項1に記載のプラスチック製容器である。
【0010】
次に請求項3に係るプラスチック製容器は、容器本体の上部の開口部より低い部位に対応する下部容器部位が、仕切り壁を設ける、または底面をかさ上げされ、錠剤が填まり込まないようにしてなることを特徴とした請求項請求項1または2に記載のプラスチック製容器である。
【0011】
次に請求項4に係るプラスチック製容器は、上部容器と下部容器の内部中央に、それぞれ、楕円形の立ち壁を設け、それらが嵌合することを特徴とした請求項1から3のいづれかに記載のプラスチック製容器である。
【0012】
次に請求項5に係るプラスチック製容器は、遊嵌スリットの端部に、軸と嵌合部位を設けたことを特徴とした請求項1から4のいづれかに記載のプラスチック製容器である。
【発明の効果】
【0013】
本発明のプラスチック製容器は、上部と下部の2つの筺体が合わさるだけで構成されるので、非常にコンパクトで、薄く、小さくすることができる。従って、ポケットの中に入れてもかさばらないし、小さなハンドバックの中に入れることも可能である。しかも、そのようなポケットの中やハンドバックの中にあっても、蓋が飛び出していないので、簡単に開いて内容物がこぼれたり、開封して湿気などを吸い込んだり、はたまた、内容物の破片がこぼれたりしない。また、単に、蓋の押圧部を押すだけで開口し、先端側の蓋を押し倒すだけで、完全に密封することができるので、子供でも、また、指の大きな人でも、開閉が容易にできる。さらに、蓋と上部容器を一体化してあるので、一回の射出成形で、蓋と容器上部を一回の射出成形で製造できる。上部容器と下部容器の共取り成形金型を使用すれば、容器全体が一回の射出成形で、同時に製造可能である。従って、大量生産も可能であるし、わずかな数量でも製造可能であり、その為、臨機応変に生産を組める。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の容器の一例の全体図である。
【図2】図1の容器の蓋4を嵌合させる前の図で、蓋側面の突起44を上部容器1の凹部11に嵌合させて使用する。
【図3】図1の容器の蓋4を上部容器に嵌合させ、蓋を開けた状態図である。
【図4】図1の容器における口元近傍断面図で、4−1は、蓋を閉じた図であり、4−2は、蓋を開けた図である。
【図5】図2の容器における口元近傍断面図で、成形時の形状を示したものである。
【図6】図2とは別の実施例の容器における口元近傍断面図で、6−1は、蓋を閉じた図であり、6−2は、蓋を開けた図である。
【図7】錠剤の大きさが容器の隙間に対して大きい場合に、下部容器2の底に仕切り壁を設け、内容物を入れる所を限定化した実施例である。
【図8】図7の容器の下部容器の実施例の斜視図である。
【図9】錠剤の大きさが容器の隙間に対して大きい場合に、下部容器2の底を上げ、内容物を入れる所を限定化した実施例である。
【図10】図9の容器の下部容器の実施例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の容器について、図面を用いて説明する。
【0016】
図1に実施例のひとつを示すように、本発明の容器は、主に表面をコーティングした医薬、粉体を固めた医薬錠剤やグミ・飴・チョコレート等の菓子などを錠剤に加工した内容物を携帯する場合に使用できる容器で、上部容器1と下部容器2で構成され、上部容器1には、開口部3と、蓋4が備わっている。この蓋4は、開口部3を閉鎖するだけではなく、開口部3を簡単に開口する役目を持っている。大きさは、どのような大きさにも可能ではあるが、通常、全体として、ポケットやハンドバックなどに簡単に入る、縦横とも数センチメートル、高さ1〜2センチメートルの小さな容器である。
【0017】
本発明の容器の上部容器1は、図2に示すように、開口部3に対し、蓋4は、上部容器1と根元ヒンジ13で一体化している。蓋4は、蓋本体41と、押し圧部42に別れ、それらは閉鎖側ヒンジ43で繋がっており、蓋本体41には開口部3に挿嵌するインナーリング45が設けられ、押し圧部42側面には軸44が左右2箇所に設けられている。図5に成形での断面形状を示しておく。このように蓋4は上部容器1にヒンジで連なって成形される。なお、図4に示すように、上部容器の凹部12の左右側面には、押し圧部42側面の軸44に遊嵌する2箇所の遊嵌スリット11が左右2箇所に設けられている。
【0018】
蓋本体41は、内側に、開口部3に嵌合するインナーリング45が設けられている。このインナーリング45の先端は、開口部3の形状と同じ断面を持っていて、先端にはそれ
よりもわずかに大きな寸法にしてある。その為、蓋本体41を開口部3に嵌合する時には、インナーリングの先端部にある大きな寸法部分を開口部3が乗り越えるように、圧縮変形して嵌合することになる。この方法を採った場合、嵌合したクリック感やクリック音が発生するので、閉めたり開いたりする場合の感触が、しっかり感じられるメリットがある。なお、このようなアンダーカットにするには、成形でも二段突き出しの方法を取ることで、アンダーカットの形状を保つことが肝要である。
ただ、場合によっては、単にインナーリングの根元径をわずかに大きくして、無理嵌合する方法もある、この場合は、クリック感もクリック音もないが、しっくり感を得るように嵌合の調整と共に成形条件の安定性が特に必要になる。
ただ、本発明の場合、単なる回動する蓋と違って、ヒンジが2箇所あり、軸44が固定化されていないので、嵌合シロを大きく取ることができ、インナーリングが無理嵌合の場合であっても、アンダーカットになっている場合でも、蓋は素直に入りやすい特徴がある。
【0019】
遊嵌スリット11は、食い切りで作ることも可能であるが、密封性を保持する為に、キャビティ側からの倒れピンや傾斜ピンで金型を作成することが好ましい。また、遊嵌スリット11を倒れピンや傾斜ピンを使用することで、遊嵌した後の最後の部分で一旦位置を保持・固定化できるように、その全開部分の位置で、軸44を締め付けられる嵌合調整を入れることが可能になる。
又、軸44は、上下のキャビティの合わせで作成できるが、スライドで真円になるようにして、動きをすべらかにすると、上記全開部分での保持もし易くなる。軸44の位置は、上部容器の強度を保つ為、できるだけ押し圧部表面側から軸44を離すことが好ましい。
【0020】
根元ヒンジ13と閉鎖側ヒンジ43は、いわゆる成形ヒンジで構成される。良好な成形ヒンジにするには、上部容器の材質をポリプロピレンに代表される結晶性の樹脂にして、溶融した樹脂を、狭いキャビティの一方方向から流動させ、樹脂の向きを揃えることで、一定方向の曲げに対し、非常に高い耐久性を持ち、蝶番の役目を担える。ただ、このヒンジは、射出成形後、あまり経過時間を置かないで、曲げの動作をさせておく必要があり、成形ラインの箱詰め前に開閉することで、対応することが好ましい。材質として、ポリプロピレンが好ましく、それは、ホモポリマーだけではなく、ポリエチレンとの共重合であるブロックコポリマーでも、ランダムコポリマーであってもかまわない。材質をポリエチレン単体にする事も可能ではあるが、ヒンジの耐久強度はやや低下する。従って、ポリプロピレンが好ましい。
【0021】
図4で指し示すように、蓋4は、押し圧部42が押され、押し圧部42が上部容器凹部12に入り込むと、上部容器凹部12が、開口部3のある面よりも一段低くなっているので、開口部3がある面の端部14に、蓋本体41の内側が当たり、それによって、閉鎖側ヒンジ43が外側に向かって曲がる。蓋4の軸44は遊嵌スリット11に合わせて下降し、遊嵌スリット11の最後の部分で軸44は嵌合して固定化し、蓋本体41は全開する。この端部14と閉鎖側ヒンジ43の位置、および開口部の位置、そして軸44の位置とインナーリング45の長さや嵌合力は、ヒンジに負担が掛かり過ぎない様に調整する必要がある。
この、遊嵌スリット11の最後の部分で軸44が嵌合して固定化させることは、必ずしも必要ではない。単に指で押し圧部42を押している間だけ、蓋本体41が開口していれば良いのであれば、単純に遊嵌スリット11はゆるい嵌合シロのままで問題は無い。
しかし、遊嵌スリット11の最後の部分で軸44が嵌合する固定化を行うと、蓋本体41が開口した状態を保持できるので、錠剤を確認、調製するのに便利である。
【0022】
蓋4の押し圧部42の形状は、図6で指し示すように、上部容器1の側面に掛かった形状でもかまわない。その時は、凹部12が全体に下がった形状になる。この方が、射出成形金型を作る時に、ヒンジ部を作り易い。また、錠剤がこの凹部下に入り込ませないよう
に工夫する場合、平面の為、下容器を設計しやすくなるし、調整もしやすくなる。
【0023】
下部容器単体で内容物を充填し、上部容器1との嵌合を閉める時、内容物の錠剤が大きめの場合、錠剤が狭い上部凹部12の位置に来て、閉められなくなる可能性がある。図6は、この対策であって、蓋4の押し圧部42の形状を上部容器1の側面に掛かった形状とし、かつ、下部容器2も上部容器1の凹部12に合わせて仕切り壁51を形成している。このようにすると、錠剤を充填する場合、狭くなる場所は仕切っているので、錠剤が容器を閉める場合、その部分に錠剤が避けられ、錠剤を挟みにくくなる。
もちろん、逆に、上部容器1側に内容物の錠剤を入れて、下部容器2をかぶせるようにして充填してもかまわない。
又、図7では、錠剤を入れる場所を楕円形の下部側立ち壁5と、楕円形の上部側立ち壁6で構成される範囲のみ充填できるようになっている。この立ち壁は、容器の上部容器、下部容器の嵌合を容易にする役目でもあるが、楕円形の為、嵌合が確実に、強度も強くできる特徴がある。それぞれの立ち壁の高さは、充填のし易さから、下部容器の立ち壁のみ高くしてもかまわない。
図8は、図7に使用する下部容器2の例を表わした。仕切り壁51は、下部側立ち壁5から離して設置する方が、成形品としての形状安定性は増すので、図のように底上げ部を離す方が好ましいが、その隙間は、錠剤の大きさに比べ、充分小さな寸法にする必要がある。小粒で、隙間が設けにくい場合は、離さなくてもかまわないが、肉厚の調整で、ヒケにくくすることや、立ち壁が無理嵌合で上部容器1と下部容器2を嵌合させるので、下部容器の立ち壁5の弾性が保たれるように工夫する必要がある。
【0024】
下部容器単体で内容物を充填し、上部容器1との嵌合を閉める時、内容物の錠剤が大きめの場合、錠剤が狭い上部凹部12の位置に来て、閉められなくなる対策として図7の仕切り壁の方法もあるが、仕切り壁ではなく、底上げの方法にしたのが図9であり、さらに、その下部容器の斜視図が図10で、同じような効果がある。
このようにすると、下部容器に錠剤を充填する場合、狭くなる場所は底上げして、仕切りよりも確実に錠剤が排除できるので、錠剤が容器を閉める場合、その部分に錠剤が残ることが避けられ、錠剤を挟みにくくなる。
【0025】
本発明の容器は、2つのキャビティだけで製造可能であるので、射出成形金型を共取りにするのであれば1型で製造でき、共取りにしなくても、2型で生産が可能であり、安価で大量に生産が可能である。また、非常にコンパクトにすることができるので、携帯性も良好である。ランダムポリマー型のポリプロピレンで作れば、透明性のある容器にすることも可能で、中身が見えて、取り出しやすくなるし、清潔感が出る。
また、本発明の容器は、片手で押し圧部42部分を押すだけで、容易に蓋を開けられ、錠剤やタブレットなどの内容物を取り出すことが可能である。もちろん、蓋を閉めるのも、単に蓋本体41を上から押すだけでできるので、片手でできるし、密封性も可能なので、湿気から守ることも可能で、メリットが大きい。
【符号の説明】
【0026】
1・・・・・・上部容器
11・・・・・遊嵌スリット
12・・・・・凹部
13・・・・・根元ヒンジ
14・・・・・端部
2・・・・・・下部容器
3・・・・・・開口部
4・・・・・・蓋
41・・・・・蓋本体
42・・・・・押し圧部
43・・・・・閉鎖側ヒンジ
44・・・・・軸
45・・・・・インナーリング
5・・・・・・下部側立ち壁
51・・・・・底上げ部
52・・・・・仕切り壁
6・・・・・・上部側立ち壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体が上部容器と下部容器で構成され、該上部容器に凹部を設け、該凹部に開口部と、開口部と嵌合する蓋を有し、上部容器と蓋とが第一のヒンジを介して結合し、蓋が途中から折れ曲がる第二のヒンジ部を有する容器であって、凹部は、開口部と開口部より低い部位とからなる段差を有し、低い部位の凹部側面に設けた遊嵌スリットと係合する軸を、二つのヒンジに挟まれた蓋の押圧部に設けた事を特徴とするプラスチック製容器。
【請求項2】
開口部に嵌合するインナーリングを、蓋に設けたことを特徴とした請求項1に記載のプラスチック製容器。
【請求項3】
容器本体の上部の開口部より低い部位に対応する下部容器部位が、仕切り壁を設けるか、または底面をかさ上げして、錠剤が填まり込まないようにしてなることを特徴とした請求項1または2に記載のプラスチック製容器。
【請求項4】
上部容器と下部容器の内部中央に、それぞれ、楕円形の立ち壁を設け、それらが嵌合することを特徴とした請求項1から3のいずれかに記載のプラスチック製容器。
【請求項5】
遊嵌スリットの端部に、軸と嵌合部位を設けたことを特徴とした請求項1から4のいずれかに記載のプラスチック製容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図8】
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【図10】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−79090(P2013−79090A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219066(P2011−219066)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】