説明

プランニングシステム、サーバ、プランニング方法、コンピュータプログラム

【課題】プランニング時の視認性を向上させるプランニングシステムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末20が、公衆回線網Nに接続されたサーバ10を遠隔操作してプランニングを行う。プランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリに形成するとともに、操作者が注目している第1区画をディスプレイの中央付近に表示させる。注目区画を第1区画から第2区画へ切り替えるときは、各区画の座標の差分と所定の関数とに基づいて仮想メモリ上の第2区画の相対位置をディスプレイの中心付近へ移動させる。これにより、第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で出現するので、操作者は、目線を動かさなくとも第1区画と第2区画との相対的な位置関係を容易に把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばケアプラン(介護サービス計画)の際のデータ記録のような、あるサービスの実施計画の内容と、そのサービスの実施予定時間帯の作成、修正、削除等をコンピュータ装置上で実現するためのプランニング(
planning )手法に係り、より詳しくは、プランニングにおけるディスプレイ表示の視認性を改善した技術に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の到来に向けて、ケアプランやその実施予定時間(スケジュール)を正しく適切に管理する技術が望まれている。「ケアプラン」とは、要支援、要介護に認定された本人や家族の希望に添った介護サービスを適切に利用できるように、本人や家族の心身の状況や生活の環境などに配慮して、利用する介護サービスの種類や内容を定めた一種の「計画」をいう。ケアプランの内容やスケジュールは、利用者の心身の状態の変化などに配慮して、常に適切な支援サービスが利用できるように、随時変更される。
【0003】
ケアプランの内容は多岐にわたっており、個々の支援サービスとの関連性を無視してプランニングを行ったり、その修正、削除等を行うことは難しい。そのため、一般には、コンピュータ装置を用いてプランニング(プラン及びスケジュールの作成、修正、削除等)が行われている。しかし、プランニングを行う者の視線は、ディスプレイに表示されている表示画面の中を上下・左右と頻繁に動くこととなり、疲れ目やドライアイの原因になる。そのため、視認性の改善を図る技術が望まれていた。
【0004】
プランニングにおけるディスプレイ表示の視認性を改善する従来技術として、例えば、特許文献1に記載されたスケジュール表示システムがある。このシステムは、プランニングに関するものではないが、複数のスケジュールをディスプレイ表示させる際に、その視認性を向上させる点で、コンピュータ装置を用いてプランニングを行う際の問題解決に関連する。
【0005】
同様に、特許文献2には、スケジュールの文字情報を表示する際に、表示する文字情報がほかの文字情報に重ならない行に移動させて表示を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−061603号公報
【特許文献2】特開平8−30675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載のスケジュール表示システムでは、時間帯が重複するスケジュールがある場合には、どの時間帯が空いているかを容易に理解することが可能となる点で便利である。しかし、このシステムでは、スケジュールを表示する際の操作者の目線の移動に対する配慮がなされておらず、それ故に、必ずしも当該操作者の身体上の負担が軽減されるとはいえない、という課題が残る。
また、特許文献2記載のシステムでは、文字情報同士の重複表示は解消される利点はあるが、スケジュールの設定を行う際に、どこに空き時間があるかをすぐに把握することは出来ないため、プランニングの目的によっては、必ずしも視認性が向上されるとはいえない、という課題が残る。
【0008】
本発明は、プランニングの際にディスプレイに表示される情報の視認性を向上させることにより、プランニングを行う者の身体上の負担を軽減し、これによって、正しく適切なプランニングを迅速に行えるようにするプランニング技術を提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、プランニングシステム、サーバ、プランニング方法、及び、コンピュータプログラムを提供する。
本発明のプランニングシステムは、予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段と、前記フローシート上で操作者が注目している第1区画をディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段と、操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段と、表示中の前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段と、を備える。
【0010】
この様に構成されるプランニングシステムでは、注目する区画を第1区画から第2区画に切り替える際に、第2区画がもともと存在したフローシート上の位置から連続した変化で第1区画の位置に出現するため、フローシートにおける第1区画と第2区画との相対位置関係の把握が容易となり、また、目線を変えることなく第2区画を視認できるので、操作者の操作上及び視覚上の負担が軽減される。
【0011】
前記フローシートは、具体的には、前記イベントの実施時間帯を規定する時間帯領域を軸の一つとして含むマトリクス状の区画の集合を含んで構成されている。
前記フローシート形成手段は、新たな実施時間帯の前記イベントの内容又はその要約情報が記録された区画が追加された場合、あるいは、いずれかの区画についての前記実施時間帯が修正された場合は、前記時間帯領域方向のすべての区画を並び替え、且つ、区画に記録されている文字又は記号が重ならないように区画のサイズを変えるものであり、前記第1表示制御手段は、直前に追加又は修正された区画を前記第1区画として前記ディスプレイに表示させる。
これにより、区画が追加又は修正された場合であっても、操作者は、目線を変えることなくその内容を確認することができる。また、画面切替えやロールアップ、ロールダウンなどの操作も減るので、操作上の負担も軽減される。
【0012】
ある実施の態様では、前記区画毎に、当該区画のイベントの内容に関連する関連情報を記録するための1又は複数の情報ページの集合から成るコンテンツ表示枠を所定のレイアウト情報を取得することにより作成するコンツ表示枠作成手段と、前記コンテンツ表示枠を、それが対応する区画との距離の変動に関わらず、当該区画毎に固有となる関係線または吹き出し線で1対1に対応付けて前記ディスプレイ上に表示させる第3表示制御手段とを備えてプランニングシステムを構成する。
コンテンツ表示枠を作成し、これを区画の内容と共に表示することで、例えば区画毎のイベントに関わる関連情報が複数のカテゴリに分類されるほど膨大であっても、画面切替をすることなく、関連情報を視認することができ、視覚上の負担が軽減される。また、コンテンツ表示枠を、区画毎に固有となる関係線又は吹き出し線で関連付けて表示することにより、コンテンツ表示枠がどの位置に表示させる場合であっても、また、複数のコンテンツ表示枠を同時に表示させる場合であっても、各区画との関連性を把握しやすくなり、さらに、個々の区画に記録し、あるいは表示させる情報のサイズを小さくすることができるので、区画のサイズを小さくすることができ、フローシート全体を俯瞰しやすくなる。
【0013】
ある実施の態様では、前記複数の情報ページを、前記ディスプレイ上の固定位置で、当該ページの表方向又は裏方向に所定速度で連続して回転するように変化する回転アニメーションにより、ページ毎に切り替える第4表示制御手段を備えてプランニングシステムを構成する。
コンテンツ表示枠の情報ページが回転アニメーションにより切り替わるので、操作者は目線を変えることなく、複数ページの関連情報を区画の内容との関連性を確認しながら容易に視認できるようになる。
【0014】
ある実施の態様では、前記コンテンツ表示枠の情報ページを、前記ディスプレイ上の固定位置で、当該コンテンツ表示枠から新たな表示領域がせり出す動きのオープンアニメーションにより、表示させる第5表示制御手段を備えてプランニングシステムを構成する。
関連情報のうち例えば異なるカテゴリの情報の把握が必要となる場合だけ、それを表示させる表示領域がオープンアニメーションによってせり出すので、操作者は目線を変えることなく、当該表示領域の情報を視認できるようになる。
【0015】
本発明のプランニング方法は、サーバとユーザ端末とを公衆回線網を介して接続して実行する方法であって、前記サーバに予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを前記ユーザ端末の仮想メモリ上に形成する段階と、前記フローシート上で前記ユーザ端末の操作者が注目している第1区画を当該ユーザ端末のディスプレイの所定位置に表示させる段階と、前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける段階と、前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる段階と、を有するプランニング方法である。
【0016】
本発明のサーバは、本発明の第1コンピュータプログラムによって動作するコンピュータ装置の一種であって、ディスプレイを有するユーザ端末と公衆回線網を介して接続され、前記ユーザ端末と協働でプランニングを行うサーバである。第1コンピュータプログラムは、サーバを以下のように機能させるものである。
(1)予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを前記ユーザ端末の仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段、
(2)前記フローシート上で、前記ユーザ端末の操作者が注目している第1区画を当該ユーザ端末のディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段、
(3)前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段、
(4)前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記ディスプレイの所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段。
【0017】
本発明は、第2コンピュータプログラムも提供する。第2コンピュータプログラムは、
サーバと公衆回線網を介して接続された、ディスプレイを有するユーザ端末を、前記サーバと協働でプランニングを行うプランニングシステムとして機能させるコンピュータプログラムであって、前記ユーザ端末を、以下のように機能させるものである。
(1)予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段、
(2)前記フローシート上で、操作者が注目している第1区画を前記ディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段、
(3)前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段、
(4)前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、フローシート上で操作者が注目する区画を切り替えたり、情報ページを切り替えるときに、切替後の区画や情報ページが、ディスプレイの固定的な位置に、もともと存在した位置から連続した変化で出現するように表示されるので、操作者は、目線を大きく上下、左右に動かしたり、画面切替作業を行ったりすることなく、切替後の区画の内容や情報ページを把握することができ、視認性を高めることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態例の全体構成図。
【図2】アカウントマスタ等の内容説明図。
【図3】フォーム等の内容説明図。
【図4】イベント情報の内容説明図。
【図5】プロットデータが生成される際の画面例の説明図。
【図6】プロットデータを表示させる際の画面例の説明図。
【図7】移動アニメーションの説明図。
【図8】移動アニメーションのパターン例。
【図9】プロットデータを表示させる際の他の画面例の説明図。
【図10】コンテンツ表示枠が表示される際の画面説明図。
【図11】関係線の別例の説明図。
【図12】回転アニメーション実施時の画面説明図。
【図13】回転アニメーションの原理説明図。
【図14】プロットデータによる実施予定時刻の修正の説明図。
【図15】イベント情報の入力受け付けの処理手順説明図。
【図16】プロットデータを表示する際の移動アニメーションの処理手順図。
【図17】コンテンツ表示枠の表示及び、関係線の描画の処理手順説明図。
【図18】回転アニメーションの処理手順説明図。
【図19】プロットデータによるケア実施予定時刻の修正の処理手順説明図。
【図20】ケア実施予定時刻の修正後のプロットデータ並び替えの処理手順説明図。
【図21】コンテンツ表示枠内でせり出す詳細情報エリアの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を、老人ホーム、老人福祉施設等に入居する被介護者に対して行うべき介護サービスのプランニング、すなわち、ケアプラン及びその予定時間(スケジュール)の作成・修正、介護の実施(ケア)記録または複数の介護担当者相互の引き継ぎ等の連絡事項の記録の管理、被介護者の居室の振分け等を行うプランニングシステムに適用した場合の実施の形態例を説明する。ケアプランは介護サービス計画であり、プランニングを行う者が特定の日付・特定の時間帯(開始時刻/終了時刻)に実施すべき介護の内容を入力し、承認者がそれを承認することにより作成される。
以下の説明では、介護の具体的内容、例えば食事の提供、血圧や脈拍等をチェックするバイタル等を「イベント」、イベントを含みかつ当該イベントに関連する情報を「イベント情報」、プランニングを行う者を「プランナー」と称する。
【0021】
≪第1実施形態≫
図1は、本発明のプランニングシステムの全体構成図である。
プランニングシステム1は、 プランナー、あるいは承認者が操作するユーザ端末20との間で、公衆通信網Nを通じて双方向通信を行うサーバ10を主たる構成要素として含む。
プランニングは、ビューアのような簡易なプログラムを除いて、プランニング用のコンピュータプログラム、各種フォーム、コンテンツその他のデータ並びにデータストレージ手段をサーバ10が保有し、ユーザ端末20が所定権限のもとで、ビューアを通じてサーバ10を遠隔操作することにより実行する第1形態と、ビューアを含む一部のプランニング用プログラムと一部のデータとをサーバ10からユーザ端末20に一時的にダウンロードさせ、必要な情報の入力やディスプレイへの表示をユーザ端末20で行い、入力結果をサーバ10に伝達してプランニングを完結させる第2形態とがある。
この実施形態では、第1形態について説明する。
【0022】
第1形態を採用する場合、ユーザ端末20は、情報表示用のディスプレイ、情報入力用のマウス・キーボード等のようなポインティングデバイス、ハードディスク等のストレージ装置、年月日を表す時刻情報を出力するRTC(Real
Time Clock)モジュール等を備え、また、公衆通信網Nを通じてサーバ10と双方向通信を行う通信機能と、コンピュータプログラムを実行して情報処理を行う機能とを備えたコンピュータ装置であればよい。また、サーバ10にアクセスする者(操作者)を認証できればよいので、ユーザ端末20はどのようなコンピュータ装置であってもよい。ここでは、スマートフォンや携帯型PC(PCはパーソナルコンピュータの略)を想定するが、このような端末に限定されない。
【0023】
サーバ10は、公衆通信網Nを介してユーザ端末20との間で情報の授受を可能にする通信機構、内部メモリ、ハードディスク等の大容量ストレージ手段、各種プロセッサを含むハードウエア資源と、サーバ用プログラムとを有している。サーバ用プログラムは、上記ハードウエア資源を制御することにより、サーバ10を、権限管理部11、情報受付部12、フローシート管理部13、表示枠管理部14、表示制御部15、データベース管理部(DBMS)16として機能させる。
【0024】
DBMS16は、サーバ10の大容量ストレージ手段に、アカウントDB161、
表示モジュールDB162、イベントDB163を構築し、これらのDB(データベースの略、以下同じ)への記録・読み出しを制御する。
【0025】
アカウントDB161には、サーバ10へのアクセス権限やフローシート及び必要なデータを特定するための情報が記録される。アカウントDB161に記録される情報の一例を図2に示す。図2の例では、アカウントマスタ1611、法人マスタ1612、利用者マスタ1613、職員マスタ1614、及び、各マスタに記録される情報の関連が示されている。なお、「マスタ」は情報の塊を格納するフォルダの一種である。
【0026】
アカウントマスタ1611には、サーバ10へのアクセス権限、ID(Identification)、被介護者、介護担当者等を識別するための個人識別情報のほか、他のマスタ1612,1612,1613,1614を相互に関連付けるための法人コード、利用者コードなどの情報が記録される。アカウントマスタ1611には、また、その作成日時、イベントを特定するためのサービス種別コード、イベントの種別を表すサービス種別名称、承認者を特定するための承認者コード、承認されたケアプラン等に基づき被介護者を介護する(ケアする)とともに実施結果を記録する職員を特定するための実施者コードなどが記録される。
【0027】
法人マスタ1612には、被介護者を擁する施設の運営法人を特定するための法人コード、法人名称のような、当該運営法人に関する情報が記録される。利用者マスタ1613には、当該施設を利用する被介護者を特定するための利用者コード、利用者の氏名、性別、生年月日、住所のような、当該被介護者に関する情報が記録される。職員マスタ1614には、当該施設で働く職員を特定するための職員コード、職員名、当該職員の職種(当該職員が保有する資格によって識別される職種コード)のような、当該職員に関する情報が記録される。
【0028】
表示モジュールDB162には、プランニングの際に表示するフローシートやコンテンツ表示枠その他の表示領域を形成するためのデータ、コンテンツ(ケア項目、画像等)その他のレイアウト情報、後述するアニメーションの速度を規定する関数が保持される。
関数は、例えば表示領域を2秒で150ドット分変位させる/2秒で90度回転させる/2秒で出現させる、というものである。
レイアウト情報は、階層的に記録されており、上位層はフローシート・コンテンツ表示枠・その他の表示領域の形成用、中位層は介護の場面毎のサービス内容、つまり複数のケア項目を体系的にまとめて定義したフォーム等のイベント識別用、下位層は各種ケア項目用のレイアウト情報である。
【0029】
図3には、中位層のイベント識別用のフォーム(図3(a))が示されている。図示の例では、フォーム「起床時ケア」には、「着替え」、「排泄」、「歯磨き」、「髭剃り」等のケア項目が含まれている。フォーム「バイタル」には、「体温」、「血圧(上)」、「血圧(下)」等のケア項目が含まれている。この様に、それぞれの介護の場面毎のサービス内容を自由に定義することができる。また、同一のケア項目、例えばフォーム「バイタル」に含まれる「体温」を他のフォーム(例えば、図示しないフォーム「入浴」など)に重複して含ませることもできる。下位層の各種ケア項目用のデータテーブルA,B,C(図3(b))は、各ケア項目に対応する情報を、例えば事業所別に記録しておくためのものである。これらの情報が参照されて、プランニングの際に表示される画面が構成される。
【0030】
イベントDB163は、ユーザ端末20で入力された、イベント情報が記録される。
イベント情報の一例を図4に示す。図示されたイベント情報の例では、上述した利用者コード、法人コードの他、イベントの実施予定・年・月・日・(開始/終了)時刻と実施・年・月・日・(開始/終了)時刻、実施予定者と実施者、イベントが承認されているか否かを表す承認フラグ(1:未承認、0:承認済み)が記録される。また、具体的なイベントの内容、例えば食事について被介護者に提供する予定の主食の量、実際に被介護者が食した主食量(実績)等も記録される。これにより、予定と実施の実績とを比較することが可能になる。
【0031】
権限管理部11、情報受付部12、フローシート管理部13、表示枠管理部14、表示制御部15は、上述したDBMS16及び各DB161,162,163に記録された情報を用いて以下のような情報処理を行う。
【0032】
<権限管理部>
権限管理部11は、ユーザ端末20の操作者のアクセス権限を管理する。具体的には、アカウントDB161へのアカウント情報(ID・パスワード等)を操作者毎に登録するとともに、ユーザ端末20を通じてアクセスしてきた操作者が、アカウントDB161に登録された正規のアカウント情報を有する権限者かどうかを判別し、権限者であれば、以後のアクセスを許可する。
【0033】
<情報受付部>
情報受付部12は、ユーザ端末20から入力された情報あるいは各種指示の内容を判別し、判別した内容に応じて情報あるいは指示の内容を他の機能部分に振り分ける。
【0034】
<フローシート管理部>
フローシート管理部13は、プランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリ上に形成する。仮想メモリは、内部メモリに構築されるもので、ディスプレイの表示可能領域(後述するビューア領域201)をさらに拡張したサイズで構築される。この技術自体は、公知のメモリ拡張技術を用いることができる。
フローシートは、例えばX軸方向が日付領域、Y軸方向が時間帯(開始時刻/終了時刻)となる二次元マトリクス状の区画の集合から構成される。日付領域には、例えば14日分、時間帯領域には、例えば00:00〜23:59までの時間帯がそれぞれ割り当てられており、被介護者毎に、表示モジュールDB152に記録されているレイアウト情報を用い、IDで識別可能なレイアウトに形成される。
フローシート管理部11は、イベントの新たな実施時間帯の区画を追加したり、不要となったイベントの区画を削除したり、各区画についての実施時間帯が修正された場合に、時間帯領域方向のすべての区画を並び替え、且つ、区画に記録されている文字又は記号が重ならないように区画のサイズを変えたりする機能も有する。
【0035】
<表示枠管理部>
表示枠管理部14は、後述するコンテンツ表示枠その他の表示枠の作成及び修正等を行うとともに、関係線及び吹き出し線の描画を行う。また、マウス操作によってドラッグ中かどうかを表すドラッグ中フラグ(ONで許可状態)や後述する回転アニメーションの回転方向フラグ(表方向、裏方向)等も管理する。
【0036】
<表示制御部>
表示制御部15は、アクセス中のユーザ端末20のディスプレイにおけるプランニングに必要な情報の表示位置を含む種々の表示態様を制御するものである。本実施形態では、特にフローシート200の基本的な表示態様を制御する第1表示制御部151、後述する移動アニメーションのような表示態様を制御する第2表示制御部152、表示枠管理部14で作成されたコンテンツ表示枠及び関係線、吹き出し線の表示態様を制御する第3表示制御部153、後述する回転アニメーションのような表示態様を制御する第4表示制御部154、後述するオープンアニメーションのような表示態様を制御する第5表示制御部155を有している。
【0037】
[運用形態]
次に、上記のように構成されるプランニングシステムにおいて、プランナーがユーザ端末20を操作してケアプランをプランニングする場合の運用形態例を説明する。
【0038】
<プランニング準備>
まず、図15を参照して、プランナーがサーバ10にログインしてプランニング準備を行うまでの手順を説明する。
プランナーが、アカウント情報を入力すると(ステップS101:Yes)、そのアカウント情報がユーザ端末20からサーバ10へ送信される(ステップS102)。サーバ10は、送信されたアカウント情報と、登録されたアカウント情報とを照合し、一致する場合は、そのプランナーによるログインを許可する(ステップS103:Yes)。
ログインを許可すると、サーバ10は、例えば表示モジュールDB162からレイアウト情報その他プランニングに必要な各種データを取得する。取得するデータは、入力時のIDによって特定されるものである。上記各種データを取得すると(ステップS104:Yes)、これに基づいて入力・確認用画面をディスプレイに表示させる(ステップS105)。そして、既に入力された情報についてはその確認を可能とし、新規の場合にはイベント情報の入力を待つ。これにより、プランニングの準備が整う。
ケアプランでは、被介護者用のイベントが時系列に実施されるため、本実施形態では、被介護者毎に、フローシートを作成し、このフローシートの一部をディスプレイ上に表示して、それを入力・確認用画面とする。
なお、承認者、イベントの実施担当者等がログインする場合も同様の手順となる。
【0039】
図5は、入力・確認用画面の一例を示した図であり、上述したフローシートの一部の領域が示されている。フローシート200には、被介護者の識別名称(「尾空二郎」)のほか、承認済又は未承認のイベント情報を簡易表示するためのビューア領域201と、サブ領域202とが存在する。ビューア領域201には、Y軸方向の時間帯領域203とX軸方向の日付領域204とが形成されており、ある日付のある時間帯の区画を特定できるようになっている。
【0040】
<イベント情報入力、表示>
イベント情報は、上述したフローシート上の区画のうち、該当する区画を選択しながら別途表示される入力ウインドウを通じて逐次入力されていくが、個々の区画のサイズが小さいこと、できるだけ広い範囲を俯瞰したいとの要請があることから、各区画に対応するイベント情報を、入力された内容とは別に、イベントのタイトルだけで表現したり、当該イベントの内容を端的に表すアイコンで表現したり、あるいはこれらを組み合わせたりして、簡易に表現している。このように簡易に表現したデータを本明細書では「プロットデータ」と呼ぶ。
プロットデータは、イベント情報の入力を契機に自動的に作成され、ビューア領域201の該当区画に表示される。入力されたイベント情報は、表示されているプロットデータと関連付けられているため、当該プロットデータあるいはそれが存在する区画をクリックするなどして指示することで、いつでも画面上に呼び出すことができる。
なお、マトリックス内に表示されるプロットデータのサイズによって、区画のサイズやプロットデータの表示サイズを最適化させるようにしてもよい。
【0041】
サブ領域202には、フローシート200の特定領域の情報、例えば特定の日付の全時間帯のイベント(あるいはプロットデータ)だけを抽出して表示したり、全日付の全時間帯を所定順に抽出して表示させることができる。図5の例では、12日(日)の時間帯を左側、当該時間帯のイベント情報を中央、承認/未承認フラグを右側に表示させた場合の例が示されている。
【0042】
ここで、承認/未承認フラグについて説明する。ケアプランのプランニングに際しては、入力されたイベント情報毎の承認が必要となる。そのため、プランナーが入力したイベント情報は、入力時点では全て未承認フラグを立てた状態(未承認:1)となる。未承認フラグは、図5に示したサブ領域202では「未」と表示される。他方、承認者が承認した時点で予定として確定したことを表す承認フラグの状態に変更される(承認済み:0)。その結果、サブ領域202での表示は「承」に変更(更新)される。ビューア領域201では、未承認のイベント情報は破線枠で表示され、承認済のイベント情報は実線枠で表示される。未承認のイベントを確定させるための操作(承認フラグへの変更)は、承認者がユーザ端末20を通じて破線枠を所定回クリックするか、ワンクリック後、キーボード操作することで実現される。
【0043】
<イベント情報送信>
入力されたイベント情報は、所定のタイミング、又は、所定のデータ量までユーザ端末20の一時記憶領域に記録された後、サーバ10へ送信される。
既入力のイベント情報を修正する場合、あるいは、上記のようにイベント情報を承認する場合、イベント情報が未だサーバ10へ送信されていなければ、必要に応じてユーザ端末20の一時記憶領域から読み出して修正を加えたり、承認フラグを更新させることができる。他方、既にサーバ10へ送信されている場合には、ユーザ端末20からサーバ10へ修正対象あるいは承認対象のイベント情報の抽出を要求する。これにより、ユーザ端末20でそのイベント情報を再表示し、必要な修正あるいは承認を行うことができる。
【0044】
[イベント情報等の表示形態]
ケアプランの内容が多岐にわたり、イベント情報相互の関連性を無視してプランニングを行うことが難しいこと、ディスプレイを見ながらプランニングを行う者の視線がディスプレイに表示されている表示画面の中を上下・左右と頻繁に動くと疲れ目やドライアイの原因になることは、上述したとおりである。そこで、本実施形態では、フローシート200上の既入力のイベント情報や新規のイベント情報を入力する区画を確認する際に、ビューア領域201の表示を変化させる場合、表示の変化前後の状態を把握しやすくする種々の表示態様を実現している。以下、これらの表示態様及びそのための表示制御の手順について説明する。
【0045】
(1)移動アニメーション
ユーザ端末20の操作者、例えばプランナーが着目する、ビューア領域201(フローシート200)上のある区画(あるいは区画群)を、現在表示されていない他の区画に変える場合、当該他の区画が、フローシート200のどの位置から移動してビューア領域201に出現してきたのかを把握しやすくするため、区画が連続したゆっくりした変化で動くようにする。このような変化を「アニメーション」と呼び、ビューア領域201において表示される領域(表示領域)が変位することになる場合は、特に「移動アニメーション」と呼ぶ。
【0046】
フローシート管理部13によって、フローシート200が、ビューア領域201よりも大きなサイズの仮想メモリ上に形成されることは、上述したとおりである。移動アニメーションは、ビューア領域201の表示領域を、フローシート200でプランナーが現在注目している区画から、これから着目しようとする他の区画に、仮想メモリ内で所定速度で移動させることにより実現が可能である。移動先は、ビューア領域201の所定位置、例えばほぼ中央の位置とする。
【0047】
この移動アニメーションを実現するための情報処理について図16,図6〜図8を参照して説明する。図6は、図5に示したフローシート200において、複数のイベント情報がすべて承認済となっている場合の例である。現在、プランナーが注目しているイベント情報は、6月13日(月)の09:00に実施予定の「看護バイタル」212であり、そのイベント情報の区画がビューア領域201のほぼ中央に配置されている。サブ領域202には、図5右側に示したものと異なり、プランナーが現在着目しているイベント情報の実施日時以降のすべてのイベント情報の内容が示されている。
【0048】
ディスプレイがこのような表示内容のときに、注目したいイベント情報を、サブ領域202の下部に存する6月18日(土)の15:00に実施予定の「生活活動」213に切り替えるときの表示制御部15(第2表示制御部152)による制御の手順を示したのが図15であり、処理の概念を示したのが図7,8である。
【0049】
図16を参照すると、切り替えたいイベント情報が新たに選択されたことを検知した場合(ステップS201:Yes)、表示制御部15は、その選択されたイベント情報に含まれる、当該イベントの実施予定の日付・時間帯を取得する(ステップS202)。
そして、図7に示されるように、現在表示されている「看護バイタル」の区画(区画A)の原点(原点A)と、新たに選択された「生活活動」の区画(区画B)の原点(原点B)とを、それぞれ、フローシート全体200(A)における時間帯領域203と日付領域204との相対位置関係(座標)より算出する(ステップS203)。原点は、図7の例では左上角であるが、各区画で共通であれば、どの位置であってもよい。
その後、表示モジュールDB162から移動速度を決定するための関数を取得し、表示領域を、現在の区画Aの原点Aから、次の区画Bの原点Bへ移動させる移動アニメーションA、Bを同時に実施する(ステップS204)。
【0050】
移動アニメーションA,Bは、以下のように実施する。
図7の例でいえば、原点Aの座標は(100、150)、原点Bの座標は(700、300)である。従って、原点Aから原点Bへの変化量は、X軸方向は移動アニメーションAによって600ドット、Y軸方向は移動アニメーションBによって150ドットとなる。この原点の変化により、現在のビューア領域201に表示されていなかった区画Bが、所定の方向からビューア領域201の中へ出現したかのように見える。このような移動アニメーションA,Bにより、ビューア領域201の表示内容が変化する過程を、ゆっくり連続的に視認することがでるため、プランナーは、それぞれの区画の相対的な位置関係を把握しやすくなる。
【0051】
移動アニメーションによる動きのパターンは、様々である。例えば図8に示すグラフは、縦軸を移動量(ドット)、横軸を時間(秒)で規定しており、移動アニメーションAでは600ドットを2秒かけて線形に増加させ、移動アニメーションBでは150ドットを2秒かけて非線形に増加させる。これにより、X軸方向の変化の様子と、Y軸方向の変化の様子とが、それぞれ異なる速度で移動するように見え、フローシート全体200(A)における個々の区画の相対的な位置関係が、より把握しやすくなる。これらのパターンは、上述した関数によって決定される。
【0052】
ここで、承認/未承認フラグに替えて、これらを実施/未実施フラグとして用いた場合の例について、その特徴的な部分を中心に説明する。図9に示すユニットシート300では、被介護者毎に表示されるフローシートとは異なり、例えばある職員が担当している複数の被介護者を一つのユニットとしてまとめ、当該ユニット毎に表示される。図9に示すサブ領域302では、特定の日付の時間帯毎のイベント情報が、ユニットを構成する被介護者全員分表示される。また、図9に示すビューア領域301では、後述する実績として確定されたイベント情報が表示される。図9の例では、時間帯を左側、当該時間帯のイベント情報を中央、実施/未実施フラグを右側に表示させた場合の例が示されている。
実施/未実施フラグは、例えば、ある被介護者のある時間帯のイベントが未だ実施されていなければ、未実施フラグを立てた状態(未実:1)であり、サブ領域302では「未実」と表示される。他方、イベントが実施され、承認フラグへの変更と同様の操作を行い実績として確定させた時点で、実施フラグの状態に変更される(実施:0)。その結果、サブ領域302では「済」に変更(更新)される。ビューア領域301では、例えばプロットデータにより、未実施のイベント情報は破線枠で表示され、実施済みのイベント情報は実線枠で表示される。これにより、限られた表示領域の中で、より多くの被介護者に対するイベントの実施状況が把握できると共に、ある時間帯に実施すべきイベントの内容等の確認を行いながら、実施済みイベントを実績として確定させることもできる。
【0053】
(2)コンテンツ表示枠と関係線等
カーソルをプロットデータに重ねたり、プロットデータをマウス操作でクリックすることにより、当該プロットデータに対応する詳細情報を別途出現するコンテンツ表示枠に表示させることができる。
図10に示すコンテンツ表示枠215は、表示枠管理部14によって作成され、表示制御部15(第3表示制御部153)によってビューア領域201のフローシート200上に、変位自在に重畳表示されるもので、複数出現させることができる。
各コンテンツ表示枠215は、それぞれ対応するプロットデータと関係線により連結されており、どのコンテンツ表示枠215がどのプロットデータについてのものかを一目で判別することができるようになっている。関係線も表示枠管理部14によって作成され、当該プロットデータに固有の表示態様で表現される(例えば色、太さ)。連結される位置は、それぞれ座標によって確定されており、コンテンツ表示枠215を移動させても、移動を停止した位置でコンテンツ表示枠215の外周上の一点が新たに算出される。これにより、双方が連結された状態が、常に維持される。
【0054】
このような表示態様を可能にするための情報処理について、図17及び図10を参照して説明する。図17は、表示枠管理部14及び表示制御部15(第3表示制御部153)によって行われる制御等の手順を示した図である。
すなわち、フローシート200上のある区画のプロットデータ、例えば図9に示されるように「看護バイタル」が選択された場合(ステップS301:Yes)、表示枠管理部14が表示モジュールDB162からレイアウト情報を取得してコンテンツ表示枠215を作成し、表示制御部15がそれをユーザ端末20のディスプレイに表示させる(ステップS302)。
【0055】
コンテンツ表示枠215には、ヘッダエリアとデータエリアとが形成されている。ヘッダエリアの中央付近には、当該枠が関係する区画を端的に表現する内容、例えばサービス内容を表す「看護バイタル」が表示される。
ヘッダエリアには、また、ピン画像216及び切替指示画像217が描かれている。
ピン画像216は、当該表示枠の移動、編集、ページ切替等の許可又は制限を表すアイコンであり、刺してある状態(立っている状態)のときは許可されていること、抜いてある状態(横になっている状態)のときは制限されていることを表す情報が、それぞれ生成されるため、表示枠管理部14で移動、編集等が可能かどうかを判別することができる。なお、ピン画像216は、1回クリックすることで許可/制限に移行し、2回のクリックで元に戻る。
切替指示画像217は当該枠が複数ページで構成されている場合のページ切替を指示するためのアイコンである。これについては、後述する。
データエリアは、プロットデータに関わる種々のデータを表示するための領域である。
表示枠管理部14は、このコンテンツ表示枠215の枠内に表示させるコンテンツデータを表示モジュールDB162より取得し、これをコンテンツフォームに従って配置して、コンテンツ表示枠215に表示させる(ステップS302)。
表示枠管理部14は、表示されたコンテンツ表示枠215に対応しているプロットデータの区画の現在座標を取得し、取得した区画の現在座標から、コンテンツ表示枠215の現在座標までの関係線218を描画する(ステップS303)。
【0056】
コンテンツ表示枠215のヘッダエリアに対するドラッグ(マウス操作による)が開始された場合(ステップS304:Yes)、表示枠管理部14は、ヘッダエリアに表示されているピン画像216の状態を監視する。横になっている場合は(ステップS305:Yes)、このドラッグは許可されたものとして、ドラッグ中フラグをON(許可状態)(ステップS306)にして、ドラッグ状態か否かの検出を開始する(ステップS307)。ドラッグ中であれば(ステップS307:Yes)、現在のマウス座標(マウスポインタの座標)から前回マウス座標(ドラッグ開始前のマウスポインタの座標)を減算し、マウス移動量(ドラッグ操作による移動量)を算出する(ステップS308)。
【0057】
表示枠管理部14は、前回操作時、すなわちドラッグ開始時のコンテンツ表示枠215の原点座標に、算出したマウス移動量を加算し、コンテンツ表示枠215の現在座標(ドラッグ開始後の座標)を算出する(ステップS309)。そして、算出されたコンテンツ表示枠215の現在座標に、表示制御部15がコンテンツ表示枠215を移動させる(ステップS310)。
表示枠管理部14は、ドラッグされたコンテンツ表示枠215に対応しているプロットデータの区画の現在座標を取得し(ステップS311)、取得した区画の現在座標から、コンテンツ表示枠215の現在座標までの関係線218を新たに描画する(ステップS312)。コンテンツ表示枠215のドラッグが中止されたときは(ステップS307:No)、ドラック中フラグをOFF(不許可状態)にし(ステップS313)、処理を終了する。
【0058】
このように、プロットデータとコンテンツ表示枠215とを関係線218で連結しておくことにより、どのコンテンツ表示枠215がどのプロットデータ(区画)についてのものかを一目で判別することができるようになる。関係線218で連結される位置は、それぞれ座標によって確定されており、コンテンツ表示枠215を移動させても、移動を停止した位置でコンテンツ表示枠215の外周上の一点が新たに算出されるため、双方が連結された状態は、常に関係線218により維持される。多数のコンテンツ表示枠215を同時にビューア領域201に表示するときは、どのコンテンツ表示枠215がどのプロットデータのものかを容易に識別することができて便利である。
【0059】
プロットデータ(その区画)とコンテンツ表示枠215とのつながりを表現する方法の別例として、図11(a)では、ビューア領域201内に表示されているプロットデータとコンテンツ表示枠とが、吹き出し線219によって関連付けされている。また、図11(b)に示すように、それぞれプロットデータに1対1に対応する複数のコンテンツ表示枠215と関係線218とを同時に表示させることもできる。
【0060】
(3)コンテンツ表示枠の回転アニメーション
コンテンツ表示枠215のページを他のページに切り替えて表示する際に、当該コンテンツ表示枠215を回転させながらページを連続的に変化させることができる。このような変化を「回転アニメーション」と呼ぶ。回転アニメーションの原理を図13を参照して説明する。
回転アニメーションは、それぞれコンテンツフォームと関連付けた複数のコンテンツ表示枠215を風車のように回転させて表示することによって実現する。図13は、回転する過程を4対のコンテンツ表示枠215及びコンテンツフォーム230の組として、Y軸方向の上部から見たときの様子を模式的に示した図である。コンテンツ表示枠215上のコンテンツフォーム230でページを構成する。1つのページは、それぞれ風車の一枚の羽根車のような関係となる。図13の例では、それぞれ90度ずつ回転して得られるA、B、C、Dの4ページ分のグループとして示されている。
【0061】
回転アニメーションには、表(オモテ)側から裏(ウラ)側へ向けての回転アニメーションAと、裏(ウラ)側から表(オモテ)側へ向けての回転アニメーションBとがある。両者は、予め設定した「回転方向フラグ」によって判別することができる。
コンテンツフォーム230の入れ替えは、コンテンツ表示枠215が表示されていない状態のときに実施される。例えば図13のAの状態で、あるコンテンツフォームが表示されている場合、Bの状態(90度)にあるコンテンツ表示枠215のコンテンツフォーム230が入れ替わる。入れ替えられたコンテンツフォームは、Dの状態(270度)を経てAの状態(360度)で見る方向に対し、正面に表示されることになる。
【0062】
実際に回転アニメーションを適用した状況を示したのが図12(a)〜(d)である。図12(a)は、フローシート200上のプロットデータ「バイタル」に対応するコンテンツ表示枠215の表示例である。図12(b)、(c)はコンテンツ表示枠215が回転している過程を示しており、図12(d)は1回の回転アニメーションが終了したときの様子である。この回転アニメーションにより、フローシート200上で目線を変えることなく、プロットデータに対応する詳細な情報が複数ページ存在すること、及び各ページの情報を把握できるようになる。
【0063】
図12のような表示態様を実現する際の情報処理について図18を参照して説明する。
図18は、表示枠管理部14及び表示制御部15(第4表示制御部154)により行われる制御の手順を示している。
表示枠管理部14は、ページ切替が許可されている状態(ピン画像216が横になっている状態)で(ステップS401:Yes)、指示切替ボタン画像217がクリックされたことを検知すると(ステップS402:Yes)、ページ切替が許可されていると判断して、回転方向フラグを確認する(ステップS403)。
回転方向フラグが表方向への回転を示すものであれば(ステップS404:Yes)、オモテ(表)をカレントページグループに設定し(ステップS405)、他方、回転方向フラグが表方向への回転を示すものでない場合は(ステップS404:No)、ウラ(裏)をカレントページグループに設定する(ステップS406)。カレントとは現在表示中であることを意味する。表示中のページがカレントページであり、ページが複数存在する場合はカレントページグループとなる。
表示枠管理部14は、コンテンツ表示枠215を回転方向フラグによってその方向が定まる回転アニメーションを0度から90度まで実施し(ステップS407)、カレントグループページにおけるカレントページに対応したコンテンツフォームとコンテンツデータとを取得する(ステップS408)。表示制御部15は、取得されたコンテンツフォームをコンテンツ表示枠215内にセットして表示し(ステップS409)、セットされたコンテンツフォームに取得されたコンテンツデータをセットし(ステップS410)、コンテンツ表示枠215をビューア領域201のある位置に固定的に表示させるために、270度から360度まで、つまりコンテンツ表示枠215が正面に表示されるまでの回転アニメーションを実施する(ステップS411)。
【0064】
この回転アニメーションは、例えばコンテンツ表示枠215を0度から90度まで回転させる回転アニメーションを0.5秒で実施し、これと並行して、予めデータをセットしておいたコンテンツフォームを0.5秒で、オモテ(表)の透明度を1から0、即ち完全に不透明な状態から完全に透明な状態へ、ウラ(裏)の透明度を0から1、即ち完全に透明な状態から完全に不透明な状態へとそれぞれ変化させるアニメーションを同時に実施し、その後270度から360度までの回転アニメーションを実施させることもできる。これにより、合計1秒で全てのアニメーションを完結できるため、素早くページの切替が行える。また、回転アニメーションの際の回転速度を、回転方向フラグに応じて変化させるようにしてもよい。また、非線形な関数による曲線的な回転アニメーションとすることも可能であり、この場合にはより視覚的に訴えることが可能になる。
【0065】
(4)オープンアニメーション
コンテンツ表示枠215内から新たな表示領域がせり出す動きのアニメーションにすることもできる。このようなアニメーションを「オープンアニメーション」と呼ぶ。
例えば、図21(a)に示すコンテンツ表示領域215(a)には、イベント情報の一部であるコンテンツの表示領域のほかに、そのコンテンツの詳細情報を表示するための詳細情報表示エリアが表示枠管理部14によって形成されるが、詳細情報の表示が要求されていないときの詳細情報表示エリアの高さは0ドットであるため、コンテンツ表示枠215(a)内には表示されていない。
所定の指示ボタン画像をマウス操作でクリックすることで、表示制御部15(第5制御部155)が、詳細表示エリアがせり出してくるように表示制御する。詳細情報表示エリアがせり出した状態を示したものが、図21(b)に示すコンテンツ表示枠215(b)である。詳細情報表示エリアの高さが100ドットとなっている様子が示されている。
このオープンアニメーションは、詳細情報表示エリアの高さを、2秒かけてY軸方向に100ドット線形移動をさせることにより実現される。
【0066】
このように、コンテンツ表示枠215からオープンアニメーションによって詳細情報表示エリアがせり出すように現れるため、例えば異なるカテゴリの情報が表示されることが視覚的に訴えられ、視認性が向上される。また、プランナーの目線を大きく上下・左右に移動させることなく情報の確認が可能になるため、視認性が向上されると共に、負担の軽減も図れる。
【0067】
(5)時間帯修正時の表示位置の自動編集
例えば予定されたイベントの実施時間帯を修正する場合の表示形態について、図14を参照して説明する。
図14(a)は、ビューア領域201の時間帯10:00に、「生活活動」に関する2種類のプロットデータ221,222が表示されている状態を示す。最初のプロットデータ221は、10:20が開始時刻、もう一つのプロットデータ222は、10:45が開始時刻となっている。図14(b)は、10:45が開始時刻となるプロットデータ222の情報を修正することが示されている。ピン画像は横になっている。図14(c)は、プロットデータ222についての開始時刻を10:05に修正した状態を示している。修正する時刻によってはプロットデータ同士が重なって表示されることもあるため、開始時刻が修正された場合は修正後の開始時刻を含め、各プロットデータの開始時刻に基づいてビューア領域201ではプロットデータの再配置(並び替え)が行われる。図14(d)は、図14(a)のプロットデータ222の開始時刻が修正されたことに伴い、ビューア領域201が再配置された様子が示されている。
【0068】
開始時刻の修正と、修正後のプロットデータの再配置(並び替え)の処理手順について、図19、図20を参照しながら説明する。
この処理は、フローシート管理部13と表示制御部15とで行う。すなわち、プロットデータがドラッグされている場合(ステップS501:Yes)、フローシート管理部13は、ドラッグ中のプロットデータの時間帯領域の座標を取得し(ステップS502)、取得した時間帯領域のY座標から、対応する垂直ヘッダ領域の行番号(カレント行番号)と、その行の高さ(カレント行の高さ)とを取得する(ステップS503)。カレント行とは、時間帯領域の区画であり、例えば10:00の区画、11:00の区画である。
時間帯領域の区画を超えてプロットデータがドラッグされたか、つまりカレント行が前回と変わったかを判別し(ステップS504)、カレント行が前回と変わっていれば(ステップS504:Yes)、予め設定されている先頭行の開始時刻から、カレント行番号の開始時刻を算出し(ステップS505)、カレント行の高さから1分当たりのピクセル数を算出する(ステップS506)。
カレント行が前回と変わっていない場合(ステップS504:No)や、ステップS506を処理した後に、カレント行番号の開始時刻及び、カレント行番号の1分当たりのピクセル数、ドラッグ中の時刻表示領域のY座標から時刻(カレント時刻)を算出し(ステップS507)、カレント時刻を、例えば1時間を5分毎に区分した時刻に換算して、プロットデータの時刻プロパティにセットすると同時に、時刻表示領域に表示する(ステップS508)。プロットデータのドラッグが中止されていれば(ステップS501:No)、プロットデータの並び替え処理(ステップS509)へと進む。
【0069】
以下、開始時刻が修正されたプロットデータの並び替え処理について説明する。
全てのプロットデータの時刻プロパティから、対応する垂直ヘッダの行番号を取得し、プロットデータの行番号プロパティにセットする(ステップS510)。これにより、各プロットデータそれぞれと、時間帯領域の区画とが関連付けられる。
垂直ヘッダの1行目から行番号を順番に取り出し(ステップS511)、行番号が取り出せたならば(ステップS512:No)、取り出した行番号を保持しているプロットデータを時間順にソートして全て抽出し(ステップS513)、「カレントプロット開始Y座標」に取り出した行番号の開始Y座標をセットし(ステップS514)、抽出したプロットデータの中から1件取り出す(カレントプロットデータ)(ステップS515)。
カレントプロットデータが取り出されたならば(ステップS516:No)、プロットデータのY座標に指定した行番号の「カレントプロット開始Y座標」をセットし、また、プロットデータの表示に必要な表示用データもセットし(ステップS517)、「カレントプロット開始Y座標」にカレントプロットデータの高さにマージンを加算(ステップS518)して、再度ステップS515の処理へと進み、カレントプロットデータが取り出せなければ(ステップS516:Yes)、次の行番号を取り出して上記した処理を繰り返す。
【0070】
取り出すべき行番号がなければ(ステップS512:Yes)、全てのプロットデータを表示する(ステップS519)。全てのプロットデータの表示とは、システム的な状態を指しており、実際に視認できるのはビューア領域に表示されるプロットデータのみとなる。
【0071】
[本実施形態による表示の効用]
時間帯領域203が表示されたビューア領域201にプロットデータが表示されるため、フローシート200における各イベントの相対位置を時系列に俯瞰しながらプランニングを進めることができる。また、プロットデータは、ビューア領域201の所定位置、例えば中心付近にいつも表示されるため、プランナーは目線を大きく上下、左右に動かさずに済み、負担が軽減される。
ビューア領域201にプロットデータが表示されるときには、移動アニメーションにより、あたかもビューア領域201の外からビューア領域201の中央付近に移動してきたように視認されるため、フローシート200におけるそれぞれの相対的な位置関係の把握が容易となり、プランニングしやすくなる。
【0072】
マウス操作で特定したプロットデータに対応するイベント情報の内容がコンテンツ表示枠215内に表示され、更に、それぞれが関係線218等で連結されてビューア領域201に表示されるため、個々のイベント情報の内容を簡便な操作で確認することができると共に、それぞれのつながりが一目でわかり視認性も向上される。
【0073】
ビューア領域201に表示されているプロットデータの時間帯領域203に、イベントの実施開始時刻が表示されており、時間帯領域203に平行してプロットデータを移動させることで、実施開始時刻の修正を簡単に行うことができる。これにより、プランナーの操作上の負担が軽減される。また、移動に伴い時間帯領域203には、ドラッグされた位置における時刻情報と連動して変化して、所望の修正時刻を容易に確認することができるため、視認性の向上に寄与することができる。
実施開始時刻が修正されても、修正後の実施開始時刻を含めた各プロットデータの時刻情報に基づいて、重なることなく再配置(並び替え)されてビューア領域201にそれぞれが表示されるため、視認性の向上に寄与することができる。
【0074】
時間帯領域203、日付領域204で規定されるマトリックス枠は、当該マトリックス枠内に表示するプロットデータの数に応じて最適化されたサイズになるため、ビューア領域201の画面に多くのプロットデータが表示されることになる。時系列に俯瞰できるプロットデータの数も増えるため、視認性の向上にも寄与することができる。
【0075】
コンテンツ表示枠215の表裏に切換えてそれぞれに情報を表示することができるため、プランナーはカテゴリの異なるイベントの内容について目線を変えることなくその内容を確認することができると共に、カテゴリに分けることで視認性の向上にも寄与する。
【0076】
≪第2実施形態≫
次に、ビューアその他の一部のプログラムと一部のデータとをサーバ10からユーザ端末20に一時的にダウンロードさせ、必要な情報の入力やディスプレイへの表示をユーザ端末20で行い、入力結果をサーバ10に伝達してプランニングを完結させる形態について説明する。このような形態を実現するために、ユーザ端末20にダウンロードさせるプログラムは、上述した情報受付部12、フローシート管理部13、表示枠管理部14、表示制御部15の機能をユーザ端末20において実現するものである。
上述した機能の一部をユーザ端末20において実現することで、ユーザ端末20の操作者が多い場合に、サーバ10の負担が軽減されるという効用がある。
【0077】
本発明の第1,2実施形態は以上の通りであるが、本発明は上述した実施の形態に限ることなく、スタンドアロン形態のプランニングシステムとしての実施も可能である。この場合は、ユーザ端末20が実行する部分がすべてサーバ10の入力手段に置き換わる。
【符号の説明】
【0078】
10・・・サーバ、11・・・権限管理部、12・・・情報受付部、13・・・フローシート管理部、14・・・表示枠管理部、15(151〜155)・・・表示制御部、16・・・DBMS、161・・・アカウントDB、162・・・モジュールDB、163・・・イベントDB、20・・・ユーザ端末、N・・・公衆通信網。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段と、
前記フローシート上で操作者が注目している第1区画をディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段と、
操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段と、
表示中の前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段と、
を備えるプランニングシステム。
【請求項2】
前記フローシートは、前記イベントの実施時間帯を規定する時間帯領域を軸の一つとして含むマトリクス状の区画の集合を含んで構成されており、
前記フローシート形成手段は、
新たな実施時間帯の前記イベントの内容又はその要約情報が記録された区画が追加された場合、あるいは、いずれかの区画についての前記実施時間帯が修正された場合は、前記時間帯領域方向のすべての区画を並び替え、且つ、区画に記録されている文字又は記号が重ならないように区画のサイズを変えるものであり、
前記第1表示制御手段は、直前に追加又は修正された区画を前記第1区画として前記ディスプレイに表示させる、
請求項1記載のプランニングシステム。
【請求項3】
前記区画毎に、当該区画のイベントの内容に関連する関連情報を記録するための1又は複数の情報ページの集合から成るコンテンツ表示枠を所定のレイアウト情報を取得することにより作成するコンツ表示枠作成手段と、
前記コンテンツ表示枠を、それが対応する区画との距離の変動に関わらず、当該区画毎に固有となる関係線または吹き出し線で1対1に対応付けて前記ディスプレイ上に表示させる第3表示制御手段と、
をさらに備える、請求項1又は2記載のプランニングシステム。
【請求項4】
前記コンテンツ表示枠の複数の情報ページを、前記ディスプレイ上の固定位置で、当該ページの表方向又は裏方向に所定速度で連続して回転するように変化する回転アニメーションにより、ページ毎に切り替える第4表示制御手段をさらに備える、
請求項1、2又は3記載のプランニングシステム。
【請求項5】
前記コンテンツ表示枠の情報ページを、前記ディスプレイ上の固定位置で、当該コンテンツ表示枠から新たな表示領域がせり出す動きのオープンアニメーションにより、表示させる第5表示制御手段をさらに備える、
請求項1、2又は3記載のプランニングシステム。
【請求項6】
ユーザ端末と公衆回線網を介して接続され、前記ユーザ端末と協働でプランニングを行うサーバであって、
予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを前記ユーザ端末の仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段と、
前記フローシート上で、前記ユーザ端末の操作者が注目している第1区画を当該ユーザ端末のディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段と、
前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段と、
前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記ディスプレイの所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段と、
を備えるサーバ。
【請求項7】
サーバとユーザ端末とを公衆回線網を介して接続して実行する方法であって、
前記サーバに予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを前記ユーザ端末の仮想メモリ上に形成する段階と、
前記フローシート上で前記ユーザ端末の操作者が注目している第1区画を当該ユーザ端末のディスプレイの所定位置に表示させる段階と、
前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける段階と、
前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる段階と、
を有するプランニング方法。
【請求項8】
ディスプレイを有するユーザ端末と公衆回線網を介して接続されたサーバを、前記ユーザ端末と協働でプランニングを行うプランニングシステムとして動作するコンピュータプログラムであって、
前記サーバを、
予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを前記ユーザ端末の仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段、
前記フローシート上で、前記ユーザ端末の操作者が注目している第1区画を当該ユーザ端末のディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段、
前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段、及び、
前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段、
として機能させるコンピュータプログラム。
【請求項9】
サーバと公衆回線網を介して接続された、ディスプレイを有するユーザ端末を、前記サーバと協働でプランニングを行うプランニングシステムとして動作するコンピュータプログラムであって、
前記ユーザ端末を、
予め蓄積されているプランニング用のレイアウト情報に基づいて、それぞれプランニング対象となるイベントの内容又はその要約情報を記録するための複数の区画を有するフローシートを仮想メモリ上に形成するフローシート形成手段、
前記フローシート上で、操作者が注目している第1区画を前記ディスプレイの所定位置に表示させる第1表示制御手段、
前記操作者からの第1区画から第2区画への切替指示を受け付ける受付手段、及び、
前記ディスプレイに表示されている前記第1区画及び前記第2区画の座標を特定するとともに、切替速度を規定する関数を所定の関数保持手段より取得し、取得した座標の差分と前記関数とに基づいて前記仮想メモリ上の前記第2区画の相対位置を前記ディスプレイの所定位置へ移動させることにより、前記第2区画を、それがもともと存在した位置から連続した変化で前記所定位置に出現するように表示させる第2表示制御手段、
として機能させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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