説明

プリコーディング制御指示情報を受信およびフィードバックする方法、ならびにその通信デバイス

本発明は、無線ネットワーク通信分野に属し、端末から基地局へのアップリンク多入力多出力(MIMO)を従来技術が実現できないという問題を解消するために、アップリンク多入力多出力(MIMO)伝送またはアップリンク閉ループ送信ダイバーシチ伝送を行う一方で、プリコーディング制御指示(PCI)情報を受信およびフィードバックする方法およびデバイスを提供する。ここで、基地局の送信方法は、プリコーディング制御指示情報を表す符号シーケンスが、基地局のフィードバックチャネル内で搬送されることを含む。本発明の有益な効果は、PCI情報をフィードバックすることにより、アップリンクMIMOを使用した後、端末が、既存のチャネル条件によって支持されるブロック長を最大化し、アップリンク伝送速度が上昇することが実現されることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワーク通信の分野に関し、詳細には、プリコーディング制御指示(PCI)情報をフィードバックおよび受信する方法ならびに通信デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の急速な発達により、第3世代の移動通信システムにおける主流技術の1つとして、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access)(WCDMA)が広く開発され、世界中で利用されている。従来技術では、基地局(BS)が、ユーザ機器(UE)によってフィードバックされたPCI情報を使用して、ダウンリンク多入力多出力(MIMO)を行う。ダウンリンクMIMOの処理を、以下に簡潔に記載する。
【0003】
BSは、UEによってフィードバックされたPCI情報に従って、重み係数w1、w2、w3、およびw4を生成する。具体的には、w2は、受信したPCIに従ってマッピングされ、w4=-w2および
【0004】
【数1】

【0005】
が得られ、ここで、(w1、w2)は、主プリコーディングベクトルと呼ばれ、(w3、w4)は、副プリコーディングベクトルと呼ばれる。
【0006】
1. 主伝送ブロックは、主プリコーディングベクトルを使用することによって重み付けされ、次いで2つのアンテナに送られ、ここで、w1はアンテナ1上の主伝送ブロックの重み係数であり、w2はアンテナ2上の主伝送ブロックの重み係数である。
【0007】
2. 副伝送ブロックは、副プリコーディングベクトルを使用することによって重み付けされ、次いで2つのアンテナに送られ、ここで、w3は、アンテナ1上の副伝送ブロックの重み係数であり、w4は、アンテナ2上の副伝送ブロックの重み係数である。
【0008】
現在、WCDMAシステムにおけるアップリンク方向にあるのは、単一のアンテナである。WCDMAシステムのアップリンク伝送速度をさらに改善し、データ伝送遅延を減らすためには、アップリンク方向ではまた、マルチアンテナ技術を使用することによってデータを搬送して、アップリンクMIMOを達成する必要がある。また、WCDMAシステムは、アップリンク閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)伝送モードを使用することもできる。したがって、本発明の発明者らは、基地局がPCI情報をフィードバックするための方法を設計する必要があり、それによって、端末が、BSによってフィードバックされたPCI情報に従って、アップリンクMIMO伝送またはCLTD伝送を行うことができることを十分認識している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、PCI情報を送受信する方法およびデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態は、PCI情報をフィードバックする方法を提供し、この方法は、BSが、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送を行うとき、PCI情報を表す符号シーケンスを、フィードバックチャネル内で搬送するステップを含み、フィードバックチャネルのフレームフォーマットは、2msの拡張専用チャネル(Enhanced Dedicated Channel)(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(Hybrid ARQ Indicator Channel)(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(E-DCH Relative Grant Channel)(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(Fractional Dedicated Physical Channel)(F-DPCH)のものと同じである。
【0011】
本発明の別の実施形態は、BSを提供し、このBSは、BSが、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送を行うとき、PCI情報を表す符号シーケンスを、BSのフィードバックチャネル内で搬送するよう構成された搬送モジュールを含み、フィードバックチャネルのフレームフォーマットが、2msのEHICHもしくは2msのERGCHのものと同じ、またはF-DPCHのものと同じである。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態は、端末サイドでPCI情報を受信する方法を提供し、この方法は、BSが、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送を行うとき、BSによってフィードバックされた、PCI情報を表す符号シーケンスを受信するステップであって、BSによって使用されるフィードバックチャネルのフレームフォーマットが、2msのEHICHもしくは2msのERGCHのものと同じ、またはF-DPCHのものと同じ、ステップと、符号シーケンスに従ってPCI情報を獲得するステップとを含む。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態は、端末を提供し、この端末は、BSが、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送を行うときに、BSによってフィードバックされたPCI情報を表す符号シーケンスを受信するよう構成された受信モジュールであって、BSによって使用されるフィードバックチャネルのフレームフォーマットは、2msのEHICHもしくは2msのERGCHのものと同じ、またはF-DPCHのものと同じである、受信モジュールと、符号シーケンスに従ってPCI情報を獲得するよう構成されたマッピングモジュールとを含む。
【0014】
本発明の実施形態は、以下の有益な効果を有する。本発明の実施形態による解決策において、2msのEHICHもしくは2msのERGCHのものと同じフレームフォーマットを有する、またはF-DPCHのものと同じフレームフォーマットを有するフィードバックチャネルが、PCI情報を搬送するために使用され、その結果、端末は、PCI情報に従って、アップリンクMIMO伝送を実施するまたはアップリンクCLTD伝送を行うことができ、それにより、既存のチャネル条件によって支持されるブロック長を最大化させ、アップリンク伝送速度を改善することができる。
【0015】
本明細書において説明する添付の図面は、本発明のさらなる理解をもたらし、本願の一部を構成するが、本発明を制限することを意図したものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態による、PCI情報をフィードバックする方法のフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態による、PCIチャネル(PCICH)によって使用される直交シグネチャシーケンスの概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による、PCICHのi番目のスロットのインデックスの概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、PCI情報をフィードバックするBSの構造図である。
【図5】本発明の一実施形態による、端末サイドでPCI情報を受信する方法のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による端末の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより理解しやすくするために、本発明をさらに、添付の図面を用いて、実施形態によって以下で詳細に説明する。本明細書において、本発明の例示的な実施形態および実施形態の説明は、本発明を限定するのではなく、本発明を説明することのみ意図している。
【0018】
本発明の実施形態は、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送において、PCI情報を送受信する方法およびデバイスを提供する。本発明を、添付の図面を参照しつつ、以下で詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態による、PCI情報をフィードバックする方法のフローチャートである。
【0020】
ステップ101:アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送が行われるとき、PCI情報を表す符号シーケンスが、BSのフィードバックチャネル内で搬送される。
【0021】
この場合、PCIは、端末にフィードバックされるプリコーディングベクトルであり、既存のチャネル条件によって提供されるブロック長を端末が最大化させることを可能にする。
【0022】
本発明の一実施形態として、フィードバックチャネルは、プリコーディング制御指示チャネル(PCICH)を含み得る。PCICHは、説明を容易にするために、フィードバックチャネル用に定義された名称であり、本発明を限定することは意図しないことが当業者には理解できる。
【0023】
本発明の一実施形態において、PCICHのフレームフォーマットは、2msの拡張専用チャネル(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(F-DPCH)のものと同じであり得る。
【0024】
本発明の別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、PCICHの最初の2つのスロットが、符号シーケンスを搬送するために使用され得る。
【0025】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、PCICHの3つのスロットが、符号シーケンスを搬送するために使用され得る。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、PCICHの単一スロットが、符号シーケンスを搬送するために使用され得る。
【0027】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、PCICHの2つのスロットが、符号シーケンスを搬送するために使用され得る。
【0028】
以下の実施形態によって説明を行う。
【0029】
実施形態1:本実施形態では、PCICHのチャネルは、PCI情報をフィードバックする物理チャネルであり、2msのEHICHまたはERGCHのものと同じフレーム構造をもち、シグネチャ(またはチャネリゼーション符号)を使用してユーザを識別する。PCICHチャネルのスロットiで送信されるシーケンスbi,0、bi,1、...、bi,39は、式bi,j=aiCss,40,m(i),jによって定義される。本明細書において、直交シグネチャシーケンスCss,40,m(i),jおよびi番目のスロットのインデックスm(i)は、以下の通り決定される。
【0030】
Css,40,m(i)は、図2に示されるものであり、i番目のスロットのインデックスm(i)は、図3に示されるものである。
【0031】
直交シグネチャシーケンスを選択する具体的な方法は、上位レイヤによって構成されるシグネチャシーケンスインデックスLの値に従って、図3に示されるインデックスリスト(L)内の対応する行を見つけ出すことと、次いで、スロットiの値に従って、その行における異なるスロットのインデックスm(i)の値を獲得することと、m(i)の値に従って、図2内の対応する行を見つけ出すこととを含み、ここで、行によって表されるシグネチャシーケンスは、スロットiにおいて使用されるシグネチャシーケンスである。
【0032】
aiの値は、スロットごとに異なっていてもよく、例えば、0または1であり得る。
【0033】
PCICHチャネルの3つのスロットの値は、3つのaiに対応し、3つのaiによって形成される符号シーケンスは、PCI情報を表し、マッピング関係は図1に示してある。PCICHは、2msのサブフレームのみを含み、各サブフレームは、3つのスロットを含み、3ビットのPCI情報を搬送することができ、PCI情報は、(2つのアンテナを有する端末に対して)4つの値を含む。したがって、3ビットの符号シーケンスは、PCIの4つの値を表すために使用され得る。3つ以上のアンテナを有する端末の場合は、PCI値情報を表すためにより多くのビットを使用することができる。Table 1(表1)は、PCIと符号シーケンスのマッピング関係を示す。
【0034】
【表1】

【0035】
本発明の別の実施形態において、符号シーケンスとPCI値のマッピング関係は、符号シーケンス000に対応するPCI値0、符号シーケンス011に対応するPCI値1、符号シーケンス101に対応するPCI値2、および符号シーケンス110に対応するPCI値3、であり得る。上に列挙したマッピング関係は例示的なものでしかなく、他の異なるマッピング方法も本発明の保護範囲に入ることが、当業者には間違いなく理解され得る。
【0036】
実施形態2:本実施形態の方法は、実施形態1と類似しており、異なっているのは、PCICHの最初の2つのスロットのみが、PCI情報を表す符号シーケンスを搬送するために使用され、第3のスロットは残しておかれる、すなわち、2ビットの符号シーケンスが、PCIの4つの値を表すために使用されることである。マッピング関係の例は、Table 2(表2)に示してあるが、Table 2(表2)のものとは異なる他のマッピング関係も本発明の保護範囲に入る。
【0037】
【表2】

【0038】
実施形態3:本実施形態では、PCICHのフレームフォーマットは、F-DPCHのものと同じである。
【0039】
本実施形態では、PCICHの各スロットが2ビットのPCI情報を搬送し、各スロットは1つの完全なPCI情報をフィードバックする。例えば、Table 2(表2)のマッピング関係に従って、異なるPCI値を提示するために2ビットの情報が使用される。
【0040】
実施形態4:本実施形態では、PCICHのフレームフォーマットは、F-DPCHのものと同じである。本実施形態では、2つのPCICHスロットは、1つの完全なPCI情報に対応する符号シーケンスを搬送し、ここで、符号シーケンスの第1ビットは、第1のPCICHスロットで搬送され、符号シーケンスの第2ビットは、第2のPCICHスロットで搬送され、その結果、2つのPCICHスロットが1つの完全なPCI情報を搬送する。
【0041】
図4は、本発明の一実施形態による、PCI情報をフィードバックするBSの構造図である。
【0042】
BSは、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送が行われるとき、PCI情報を表す符号シーケンスを、BSのフィードバックチャネル内で搬送するよう構成された搬送モジュール401を備える。
【0043】
本発明の一実施形態において、フィードバックチャネルは、PCICHを含み得る。PCICHは、説明を容易にするために、フィードバックチャネル用に定義された名称であり、本発明を限定することは意図しないことが当業者には理解できる。
【0044】
本発明の別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットは、2msのEHICHもしくは2msのERGCHのものと同じ、またはF-DPCHのものと同じであり得る。
【0045】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、搬送モジュール401が、PCICHの最初の2つのスロットで符号シーケンスを搬送し得る。
【0046】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、搬送モジュール401が、PCICHの3つのスロットで符号シーケンスを搬送し得る。
【0047】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、搬送モジュール401が、PCICHの単一スロットで符号シーケンスを搬送し得る。
【0048】
本発明のさらに別の実施形態において、PCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、搬送モジュール401が、PCICHの2つのスロットで符号シーケンスを搬送し得る。
【0049】
搬送モジュール401がPCI情報を表す符号シーケンスをPCICH上で搬送するための詳細な方式は、PCI情報をフィードバックする方法の実施形態の説明を参照して得ることができ、本明細書ではさらに繰り返して詳細に説明はしない。
【0050】
図5は、本発明の一実施形態による、端末サイドでPCI情報を受信する方法のフローチャートである。
【0051】
ステップ501:アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送が行われるときにフィードバックされる、PCI情報を表す符号シーケンスを受信する。
【0052】
ステップ502:符号シーケンスに従ってPCI情報を獲得する。
【0053】
本発明の一実施形態において、ステップ501では、受信したPCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、符号シーケンスを、PCICHの最初の2つのスロットから獲得することができる、または符号シーケンスを、PCICHの3つのスロットから獲得することができる。
【0054】
本発明の別の実施形態において、ステップ501では、受信したPCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、符号シーケンスを、PCICHの単一スロットから獲得することができる、または1つの1ビットのPCI情報が、PCICHの2つのスロットのそれぞれから獲得され、次いで、その2つの1ビットのPCI情報が組み合わされて符号シーケンスになる。
【0055】
PCICHは、説明を容易にするために、フィードバックチャネル用に定義された名称であり、本発明を限定することは意図しないことが当業者には理解できる。
【0056】
本発明の別の実施形態において、ステップ502の後、方法は、Table 3(表3)によって、PCI情報に対応する第2のアンテナのプリコーディング重み
【0057】
【数2】

【0058】
を獲得することをさらに含み得る。
【0059】
【表3】

【0060】
Table 3(表3)において、jは、複素数である。
【0061】
最初のアンテナの重み係数
【0062】
【数3】

【0063】
は一定で、
【0064】
【数4】

【0065】
および
【0066】
【数5】

【0067】
は、主プリコーディングベクトル
【0068】
【数6】

【0069】
を形成する。オプションの副プリコーディングベクトルは、主プリコーディングベクトルの固有の決定関数であり、したがって端末は、主プリコーディングベクトルおよび副プリコーディングベクトルによって、アップリンクMIMOモードでの通信を達成することができる。
【0070】
図6は、本発明の一実施形態による端末の構造図である。
【0071】
端末は、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送においてフィードバックされるPCI情報を表す符号シーケンスを受信するよう構成された受信モジュール601、および符号シーケンスに従ってPCI情報を獲得するよう構成されたマッピングモジュール602を備える。
【0072】
本発明の一実施形態において、受信モジュール601によって受信したPCICHのフレームフォーマットが、2msのEHICHまたは2msのERGCHのものと同じ場合、マッピングモジュール602は、PCICHの最初の2つのスロットから符号シーケンスを獲得することができ、またはPCICHの3つのスロットから符号シーケンスを獲得することができる。
【0073】
本発明の別の実施形態において、受信モジュール601によって受信したPCICHのフレームフォーマットが、F-DPCHのものと同じ場合、マッピングモジュール602は、PCICHの単一スロットから符号シーケンスを獲得することができ、または1つの1ビットのPCI情報を、PCICHの2つのスロットのそれぞれから獲得することができ、次いで、その2つの1ビットのPCI情報を組み合わせて符号シーケンスにすることができる。
【0074】
本発明のさらに別の実施形態において、端末は、MIMOモジュールまたはアップリンクCLTDモジュールをさらに備えることができる。MIMOモジュールは、PCI情報を使用することによってアップリンクMIMO伝送を行うよう構成されており、アップリンクCLTDモジュールは、PCI情報を使用することによってアップリンクCLTD伝送を行うよう構成されている。
【0075】
本発明のさらに別の実施形態において、PCI値とプリコーディング重みのマッピング関係の表がさらに含まれる。MIMOモジュールは、PCI値に従って、PCI値とプリコーディング重みのマッピング関係の表を探索して、第2のアンテナのプリコーディング重み
【0076】
【数7】

【0077】
を得、
【0078】
【数8】

【0079】
に従って、アップリンクMIMOモードでの通信を達成する。
【0080】
実施形態による方法の諸ステップのすべてまたは一部が、関連するハードウェアにプログラムが指示することによって実施され得ることを当業者には理解されたい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。プログラムが走るとき、実施形態による方法のステップが実行される。記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、および光ディスクなどの、プログラムコードを格納することが可能な任意の媒体を含む。
【0081】
本発明の実施形態の有益な効果は、PCI情報をフィードバックすることによって、端末が、アップリンクMIMO伝送またはアップリンクCLTD伝送において、既存のチャネル条件によって支持されるブロック長を最大化して、アップリンク伝送速度を向上させられることである。
【0082】
PCIをフィードバックおよび受信する方法ならびに本発明の実施形態による通信デバイスは、アップリンクMIMO伝送だけでなく、アップリンクCLTD伝送にも適用可能である。
【0083】
本発明の目的、技術的解決策、および有益な効果を、上記の具体的な実施形態によって詳細に説明してきた。上記の説明は、本発明の例示的な実施形態でしかなく、本発明の保護範囲を限定する意図はないことを理解されたい。本発明の趣旨及び原理から逸脱することなく行われる任意の修正、等価な置換、または改良が、本発明の範囲内に入ることになる。
【符号の説明】
【0084】
401 搬送モジュール
601 受信モジュール
602 マッピングモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリコーディング制御指示(PCI)情報をフィードバックする方法であって、
基地局(BS)が、アップリンク多入力多出力(MIMO)伝送またはアップリンク閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)伝送を行うとき、PCI情報を表す符号シーケンスを、フィードバックチャネル内で搬送するステップを含み、
前記フィードバックチャネルのフレームフォーマットは、2msの拡張専用チャネル(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(F-DPCH)のものと同じである、方法。
【請求項2】
前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記2msのEHICHまたは前記2msのERGCHのものと同じ場合、前記符号シーケンスを搬送するために前記フィードバックチャネルの最初の2つのスロットが使用される、または前記符号シーケンスを搬送するために前記フィードバックチャネルの3つのスロットが使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記2msのEHICHまたは前記2msのERGCHのものと同じ場合、前記フィードバックチャネルのi番目のスロットで送信されるシーケンスが、bi,j=aiCss,40,m(i),jであり、
iおよびjの値が、0から39の範囲であり、Css,40,m(i),jが、シグネチャシーケンスであり、各スロットi内のaiの値が、0または1であり、前記符号シーケンスが、aiの組である、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記F-DPCHのものと同じ場合、前記符号シーケンスを搬送するために前記フィードバックチャネルの単一スロットが使用される、または前記符号シーケンスを搬送するために2つのスロットがそれぞれ使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
アップリンク多入力多出力(MIMO)伝送またはアップリンク閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)伝送が行われるとき、プリコーディング制御指示(PCI)情報を表す符号シーケンスを、基地局(BS)のフィードバックチャネル内で搬送するよう構成された搬送モジュールを含む基地局(BS)であって、前記フィードバックチャネルのフレームフォーマットが、2msの拡張専用チャネル(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(F-DPCH)のものと同じである、基地局。
【請求項6】
前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記2msのEHICHまたは前記2msのERGCHのものと同じ場合、前記搬送モジュールは、前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの最初の2つのスロットで搬送する、または前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの3つのスロットで搬送するようさらに構成された、請求項5に記載の基地局。
【請求項7】
前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記F-DPCHのものと同じ場合、
前記搬送モジュールは、前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの単一スロットで搬送するようさらに構成される、または
前記搬送モジュールは、1ビットの前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの2つのスロットの両方でそれぞれ搬送するようさらに構成される、請求項5に記載の基地局。
【請求項8】
端末サイドでプリコーディング制御指示(PCI)情報を受信する方法であって、
アップリンク多入力多出力(MIMO)伝送またはアップリンク閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)伝送を行うとき、基地局(BS)によってフィードバックされた、PCI情報を表す符号シーケンスを受信するステップであって、前記基地局(BS)によって使用される前記フィードバックチャネルのフレームフォーマットが、2msの拡張専用チャネル(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(F-DPCH)のものと同じ、ステップと、
前記符号シーケンスに従って前記PCI情報を獲得するステップとを含む方法。
【請求項9】
前記PCI情報を表す前記符号シーケンスを受信する前記ステップにおいて、前記受信したフィードバックチャネルのフレームフォーマットが、前記2msのEHICHまたは前記2msのERGCHのものと同じ場合、
前記フィードバックチャネルの最初の2つのスロットから前記符号シーケンスを獲得するステップ、または
前記フィードバックチャネルの3つのスロットから前記符号シーケンスを獲得するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記PCI情報を表す前記符号シーケンスを受信する前記ステップにおいて、前記受信したフィードバックチャネルのフレームフォーマットが、前記F-DPCHのものと同じ場合、
前記フィードバックチャネルの単一スロットから前記符号シーケンスを獲得するステップ、または
1つの1ビットの情報を、前記フィードバックチャネルの2つのスロットのそれぞれから獲得し、前記2つの1ビットの情報を組み合わせて前記符号シーケンスにするステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記符号シーケンスに従って前記PCI情報を獲得する前記ステップの後、
前記PCI情報を使用することによってアップリンクMIMO通信を行うステップをさらに含む、請求項8から請求項10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記PCI情報を使用することによって前記アップリンクMIMO通信を行う前記ステップが、
PCI値とプリコーディング重みのマッピング関係表によって、前記PCI情報に対応するプリコーディング重み
【数1】

を獲得するステップと、
前記プリコーディング重みを使用することによって、前記アップリンクMIMO通信を実現するステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
アップリンク多入力多出力(MIMO)伝送またはアップリンク閉ループ送信ダイバーシチ(CLTD)伝送を行うときに、基地局(BS)によってフィードバックされたプリコーディング制御指示(PCI)情報を表す符号シーケンスを受信するよう構成された受信モジュールであって、前記基地局(BS)によって使用される前記フィードバックチャネルのフレームフォーマットは、2msの拡張専用チャネル(E-DCH)ハイブリッドARQインジケータチャネル(EHICH)もしくは2msのE-DCH相対許可チャネル(ERGCH)のものと同じ、またはフラクショナル専用物理チャネル(F-DPCH)のものと同じである、受信モジュールと、
前記符号シーケンスに従って前記PCI情報を獲得するよう構成されたマッピングモジュールとを含む端末。
【請求項14】
前記受信モジュールによって受信した前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記2msのEHICHまたは前記2msのERGCHのものと同じ場合、
前記マッピングモジュールは、前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの最初の2つのスロットから獲得するようさらに構成される、または
前記マッピングモジュールは、前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの3つのスロットから獲得するようさらに構成される、請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記受信モジュールによって受信した前記フィードバックチャネルの前記フレームフォーマットが、前記F-DPCHのものと同じ場合、前記マッピングモジュールは、前記符号シーケンスを、前記フィードバックチャネルの単一スロットから獲得するようさらに構成される、または
前記マッピングモジュールは、1つの1ビットのPCI情報を、前記フィードバックチャネルの2つのスロットのそれぞれから獲得して、次いで、前記2つの1ビットのPCI情報を組み合わせて前記符号シーケンスにするようさらに構成される、請求項13に記載の端末。
【請求項16】
前記PCI情報に従ってアップリンクMIMO伝送を行うよう構成されたMIMOモジュールをさらに含む、請求項13から請求項15のいずれかに記載の端末。
【請求項17】
PCI値とプリコーディング重みのマッピング関係表をさらに含み、
前記MIMOモジュールは、前記PCI値に従って、PCI値とプリコーディング重みの前記マッピング関係表を探索して、第2のアンテナのプリコーディング重み
【数2】

を得、
【数3】

に従って、アップリンクMIMOモードでの前記通信を達成するようさらに構成された、請求項16に記載の端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−521107(P2012−521107A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500036(P2012−500036)
【出願日】平成21年3月20日(2009.3.20)
【国際出願番号】PCT/CN2009/070926
【国際公開番号】WO2010/105439
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】