説明

プリンタ

【課題】
本発明は、作業者等が携帯する携帯型のプリンタで、特にプリンタを誤って地面に落下させたとしても破損することのない堅牢性を兼ね備えたプリンタを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るプリンタ1は、プリンタ本体2と、プリンタ本体2に対して開閉可能なカバー3を有し、カバー3にプラテン軸21を中心として正逆方向に回転可能に支持されたプラテンローラ16と、プリンタ本体2に設けられかつ、プラテン軸21を係脱可能に保持するヘッド支持部20と、ヘッド支持部20の外側に固定され、プラテン軸21を保持するプラテン案内板41、41と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字媒体を搬送し、所定の印字を施すプリンタに関し、特にプリンタ本体に対して開閉可能なカバーを備えたプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
長尺帯状の印字媒体をロール状に巻回したロール紙を回転可能に保持するプリンタ本体と、このプリンタ本体に対して回動可能な開閉カバーを設けたプリンタが知られている。このようなプリンタにおいて、開閉カバーをプリンタ本体に対してロックし、かつこのロックを解除するロック機構が備えられ、開閉カバーを開けた状態でロール紙の交換を行い、開閉カバーをロックした状態で印字媒体への印字や搬送が行われる。
ロール状に巻回された長尺紙を収納する収納部および長尺紙を搬送するプラテンローラが設けられたプリンタ本体と、このプリンタ本体に回動自在に保持されたカバーと、このカバーに保持された印字ヘッドと、カバーをロックするロック機構を有する携帯用ラベルプリンタが知られている。(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−300752
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1における携帯用ラベルプリンタは、例えば作業者のズボンなどに引っ掛けて携帯したまま印字発行が行えるという利便性があるが、携帯用ラベルプリンタを誤って地面に落としてしまう恐れがある。このため携帯用ラベルプリンタのプリンタ本体は、ある程度の堅牢性を持った構造としてあるが、落下時の衝撃によりロック機構によるカバーのロックが解除されてカバーが勢いよく開いて地面に強く叩きつけられることにより、カバーが破損してしまう恐れがあった。カバーが閉じた状態に比べてカバーが開いた状態の場合の方が強度が弱いため、落下の衝撃によりカバーのロックが解除されると破損の恐れが高くなってしまう。また、カバーが破損してプリンタに対してロックできなくなると、プラテンローラと印字ヘッドを固定できないので印字発行もできなくなってしまうという問題があった。
本発明は、作業者等が携帯する携帯型のプリンタで、特にプリンタを誤って地面に落下させたとしても破損することのない堅牢性を兼ね備えたプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るプリンタは、プリンタ本体と、プリンタ本体に対して開閉可能なカバーを有するプリンタであって、前記カバーにプラテン軸を中心として正逆方向に回転可能に支持されたプラテンローラと、前記プリンタ本体に設けられかつ、前記プラテン軸を係脱可能に保持するヘッド支持部と、ヘッド支持部の外側に固定され、前記プラテン軸を保持するプラテン案内板と、を有することを特徴とする。また、前記ヘッド支持部は、サーマルヘッドを支持し、ヘッド支持部をプラテン軸方向に付勢させる付勢部材を有することを特徴とする。また、人体に携帯可能な携帯保持部を更に有することを特徴とする。また、ヘッド保持部に設け、プリンタの落下方向に開口が向いた係合溝と、前記プラテン案内板に設け、プリンタの落下方向と直交する方向に開口が向いた案内溝とを有し、前記係合溝と案内溝によりプラテン軸を保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
プリンタ本体に回動可能に設けられたカバーのプラテンローラをヘッド支持部およびプラテン案内板の2つの部材でより強固に保持することにより、プリンタ落下の際にその衝撃でカバーが開く事がないため、プリンタ本体およびカバーの破損を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタの斜視図であり、図2はプリンタ本体の一部構成を取り外した状態の斜視図、カバーを開放させた状態のプリンタの概略斜視図、図3はカバーロック状態のプリンタの一部切り欠いて示す概略平面図である。尚、図2および図3において説明上、スライド部材15やその他構成を省略している。
【0009】
本発明のプリンタ1は、図1に示すように、主としてプリンタ本体2と、カバー3を有している。プリンタ本体2には、プリンタ本体2に対してカバー3を固定(ロック)し、このロックを解除するための開閉レバー5と、プリンタ1の電源をオンオフするための電源キー6及び印字媒体の搬送を行わせる搬送キー7並びに印字媒体への印字指示を行うプリントキー8から構成される入力部9と、図示しないハンドスキャナや携帯電話等の携帯端末と赤外線通信を行う赤外線受信部10と、プリンタ1の状態を示すLED11およびバッテリの残量を示すバッテリ表示部12からなる表示部13と、プリンタ1を人体に携帯するために用いる携帯保持部としてのショルダーベルトを係合する係合孔14と、長尺帯状の台紙82(図3参照)に複数仮着されたラベル83からなるラベル連続体81から台紙82とラベル83を分離させる剥離板25と、剥離板25を用いて台紙82からラベル83を剥離して排出する剥離発行状態と、剥離板25を用いずに台紙82からラベル83を剥離せずラベル連続体81をそのまま排出する連続発行状態を切替え可能なスライド部材15を有している。尚、プリンタ本体2およびカバー3は、その材質がポリカーボネートにより形成されている。
【0010】
図2および図3に示すようにカバー3は、その一端側を回動軸4(図3参照)を介してプリンタ本体2に設けられ、回動軸4を中心として回動可能としてある。回動軸4には図示しない離反バネが設けられ、プリンタ本体2から離れる方向にカバー3を付勢させる力を与えている。また、カバー3の回動軸4から離れた他端側に一対の軸受26、26が設けられ、この軸受26、26によってプラテンローラ16の両端のプラテン軸21を保持し、プラテンローラ16を正逆方向に回転可能としている。プラテンローラ16の近傍にはラベル83の位置を検出するセンサ17が設けられている。また、プラテンローラ16の長手方向端部に設けられた図示しないギアがプリンタ本体側に設けられた図示しない駆動モータのギアに噛合し、モータの駆動によりプラテン軸21を中心としてプラテンローラ16が回転する。
【0011】
プリンタ本体2内には、ラベル連続体81がロール状に巻回されたロール紙80を回転可能に保持する空間である供給部18と、表面に感熱発色層が設けられたラベル83に所定量の熱量を加えることにより印字を施すサーマルヘッド19と、開閉レバー5と一体形成され、サーマルヘッド19を支持するヘッド支持部20と、ヘッド支持部20の外側に配置された一対のプラテン案内板41、41を有している。
【0012】
供給部18は、円筒形状のロール紙80の円周に合わせた円筒形状の空間であり、この空間内に入れられたロール紙80を回転可能な状態に保持する。また、ロール紙80の幅方向の両側面をガイドする一対のガイド部材28、28を設け、一対のガイド部材28、28によりロール紙80の幅方向両側面を規制する。一対のガイド部材28は、ラックアンドピニオン機構等によりラベル連続体の幅方向に可動であり、種々のラベルサイズに対応可能となっている。
【0013】
センサ17は、受光素子と発光素子を備える反射式センサであり、ラベル連続体81の台紙82に印刷された図示しない位置検出マークを検出することによりラベル83の位置を検出する。また、カバー3側に受光素子または発光素子のいずれか一方を設け、プリンタ本体2側に発光素子または受光素子の他方を設け、ラベル83と台紙82の透過率の差によりラベル83の位置を検出できる透過センサとしても良い。
【0014】
サーマルヘッド19は、ヘッド支持部20に支持され、ヘッド支持部20の一端に設けられた軸51(図3参照)を支点としてプリンタ本体2内に回動可能に設けられ、サーマルヘッド19とプラテンローラ16間にラベル連続体81を挟持し、搬送しながらラベル83の表面に印字を施す。
【0015】
また、プリンタ本体2内のヘッド支持部20の後方に位置する軸51側には、プリンタ1の電源となるバッテリを収納するバッテリ収納室22が設けられている。バッテリ収納室22は、外壁23に四方を囲まれた空間であり、この空間内にバッテリが収納される。
【0016】
ヘッド支持部20は、開閉レバー5と一体形成され、バッテリ収納室22の外壁23に固定された付勢部材としてのばね24がヘッド支持部20の支持体52(図4参照)の背面板58が当接し、プラテン軸21(またはサーマルヘッド19)側に向かってヘッド支持部20を付勢させ、プラテン軸を係脱可能に保持し、常時カバー3をプリンタ本体2にロックさせる力(ヘッド支持部をプラテン軸方向に付勢させる力)が作用している。また、開閉レバー5がスライド部材15の開口部27から露出するように構成され、開閉レバー5による開閉操作が可能となっている。
【0017】
図4はヘッド支持部20の分解斜視図であり、図5はヘッド支持部20の組立斜視図を示し、これらの図に基づき、ヘッド支持部20の詳細な構成について説明する。
図4に示すようにヘッド支持部20は、開閉レバー5と一体形成された支持体52と、この支持体52に一対の加圧ばね53、53を介して着脱可能に設けられた加圧板54を有している。
【0018】
支持体52は、長手方向両端部に位置する一対の側面板56、56と、開閉レバー5側に位置する正面板57と、正面板57に平行に配置された背面板58と、正面板57と背面板58を繋ぐ上面板59と、開閉レバー5と、を有し、これらが一体形成されて構成されている。
【0019】
一対の側面板56、56には、軸51を挿通する一対の軸孔60、60と、プラテン軸21に係合する一対の係合溝61、61と、後述する加圧板54のツメ71と係合する一対の切欠部62、62と、支持体52の内側方向に植立し、後述する加圧板54の突出部72を載置して加圧板54を保持する一対の保持部63、63が設けられている。
【0020】
正面板57の長手方向の略中央付近に正面板57と一体形成した開閉レバー5が設けられ、この開閉レバー5の先端にはカバー開閉時の指の引っかかりとなるように二列の溝65が設けられている。開閉レバー5は、その先端が下方に延出した延出部74を設け、図3に示すようにカバー3を開放する際にプリンタ本体内側に指が入り込まないようにプリンタ本体1との隙間を塞ぐ形状としている。また、開閉レバー5には、サーマルヘッド19側の位置に設けた剥離センサ66と、開閉レバー5の両側面に設けた一対の凸部67、67を有している。
【0021】
剥離センサ66は、プリンタ1が剥離発行状態に設定され、台紙82から剥離されたラベル83に対して光を出射する発光部68と、ラベル83に反射した発光部68からの光を受光する受光部69を有し、剥離されたラベル83を検出する。発光部68の光がラベル83により遮られて受光部69にて光を検出していない状態から光を検出する状態に変わると、剥離センサ66下にラベル83がない、すなわちラベル83が取り去られたと検出し、この検出結果を持って次のラベル83を発行する。また、開閉レバー5の受光部69を設けた孔を発光部68の孔よりも小径とし、発光部68以外からの外光が入り込んで剥離センサ66が誤検出しないようにしている。
【0022】
一対の凸部67、67は、開閉レバー5とプリンタ本体2との隙間を塞ぐスライド片70と係合するもので、軸51を支点として開閉レバー5を回動させる動作と合わせて上下方向にプリンタ本体2に沿ってスライドする。また、スライド片70には、カバー3を開ける方向を示す矢印が表示されている。
【0023】
上面板59には加圧ばね53、53の位置を固定する一対の位置決め溝64、64が設けられている。
【0024】
加圧板54は、支持体52の切欠部62、62と係合するツメ71、71と、支持体52の保持部63、63上に載置保持される一対の突出部72、72と、サーマルヘッド19をねじ55、55で係合するねじ孔73、73を有している。
ツメ71、71は、加圧板54の両端に位置し、加圧板54の長手方向に弾性を持つもので、加圧板54のツメ71、71が支持体52の側面板56、56の内側に当接することによりツメ71、71が内側に弾性変形する。さらに加圧板54を支持体52に押し込む事によってツメ71、71が支持体52の切欠部62、62に到達し、弾性力によりツメ71、71が外側に押し戻され、ツメ71、71と切欠部62、62が係合する。このように加圧板54は、支持体52に対して着脱可能に設けられ、サーマルヘッド19の取り外しに際しては、このツメ71、71を内側に押し込み、切欠部62とツメ71、71の係合を外すことにより行われる。その後、加圧板54からねじ55を緩めて、サーマルヘッド19が取り外される。
【0025】
突出部72、72は、支持体52の保持部63、63の上端に当接して載置保持され、加圧ばね53の弾性力によって加圧板54が支持体52から飛び出さないようにしている。
以上のように、サーマルヘッド19を加圧板54にねじ55で固定し、加圧板54と支持体52の間に加圧ばね53、53を挟んだ状態で加圧板54と支持体52とを着脱可能に係合させることで図5に示すようにヘッド支持部20として構成される。このヘッド支持部20を軸51を支点としてプリンタ本体2に支持し、係合溝61がプラテン軸21から離れる位置から係合溝61がプラテン軸21に係合する位置までの間を回動可能となり、
支持体52の背面板58にばね24が当接し、係合溝61、61がプラテン軸21に係合する方向にヘッド支持部20をばね24により付勢させることで常にプリンタ本体2に対してカバー3をロックする状態を保つことができる。また、図3のばね24に抗する方向に開閉レバー5およびヘッド支持部20を回動することで係合溝61とプラテン軸21の係合が解除されてカバー3を開放し、ロール紙80の交換やプリンタのメンテナンス等を行うことが可能となる。
【0026】
図6は、カバーをプリンタ本体に固定させる固定構造であるプラテン案内板とヘッド支持部の位置関係を説明するための説明図であり、この図6および図2に基づき、プリンタ本体に対してプラテンローラを有するカバーを固定する構造について説明する。
図2に示すようにプリンタ本体2内には、ヘッド支持部20の側面板56よりも外側に僅かに間隔を空けた位置に一対のプラテン案内板41、41が固定されている。プラテン案内板41、41はプリンタ1の落下方向Xと直交するY方向に植立し、このY方向に開口が位置する案内溝42、42が形成されている。案内溝42、42は、回動軸4を支点として回動するカバー3の先端にあるプラテンローラ16のプラテン軸21がカバー3を閉めた状態のときに案内溝42に入る位置に形成されている。
尚、落下方向Xとはプリンタを携帯した状態からプリンタ1を落とした場合にプリンタ1が地面に向かって落下する方向であり、地面から離れた方向から地面に近づく方向である。本実施形態においては、係合孔14にショルダーベルトを係合させ、入力部9が地面から離れた方向を向くように携帯し、ロール紙80を収納した供給部18側が地面から近い方向にあるので、ここでいう落下方向とは入力部9側から供給部18側に向かう方向のことを示す。
【0027】
また、ヘッド支持部の係合溝61は、その開口が落下方向Xに位置するように形成されており、この係合溝61、61および案内溝42、42によってプラテン軸21を固定することでプリンタ本体2にカバー3を固定(ロック)する。
【0028】
以上のような位置に設けられたカバー固定構造において、カバー3をプリンタ本体2に固定する場合、まず図6(a)に示すように開閉レバー5を図3に示すばね24の付勢力に抗して反時計方向に回動させた状態で、カバー3をプリンタ本体2側に向かって回動させると、プラテン軸21がプラテン案内板41、41の案内溝42、42に入り込む。この状態のまま開閉レバー5から手を放すとばね24の付勢力により図6(b)に示すようにヘッド支持部20の係合溝61、61がプラテン軸21と係合し、カバー3がプリンタ本体2に対して固定される。このようにして係合溝61、61および案内溝42、42によってプラテン軸21を固定することによってプリンタ本体2にカバー3を固定(ロック)し、ばね24に抗して開閉レバー5を反時計方向に回動させることでプリンタ本体2に対するカバー3の固定(ロック)を解除することができる。
また、カバー3をプリンタ本体2に固定する別の方法として、ヘッド支持部20の側面板56、56の軸孔60から離れた先端側に所定角度傾斜させた傾斜面45を設けているので、この傾斜面45にプラテン軸21を押し付けることでプラテン軸21が傾斜面45に沿って開閉レバー5を反時計方向に回動させ、さらに押し込むことでプラテン軸21が傾斜面45を乗り越えて係合溝61、61および案内溝42、42によってプラテン軸21を固定することもできる。
【0029】
すなわち、プリンタ1を誤って落下させた場合、プリンタ本体2の供給部18側(底面)が地面に衝突し、この衝撃がカバー3に伝わる。このとき、カバー3は衝撃を吸収するためにその材質により落下方向に撓もうとするが、プラテン軸21をプラテン案内板41、41により保持しているので、カバー3の撓みを防止し、落下の衝撃でカバー3のロックが解除されることがない。
【0030】
また、プリンタ1は、制御部30を備え、図7に示すプリンタ1の制御部30の制御ブロック図に基づき説明する。制御部30は、所定の制御プログラムを記憶するROM31と、ROM31に記憶されている制御プログラムに従って動作し、各部を制御するCPU32と、CPU32が動作する上で必要となる各種データを記憶するRAM33と、駆動モータにパルス信号を供給し、プラテンローラ16によるラベル連続体81の搬送を制御する搬送制御回路34と、CPU32から供給される印字すべき文字、図形などの印字データに対応する制御信号を生成してサーマルヘッド19に供給し、印字動作を行わせる印字制御回路35と、CPU32の制御下、センサ17または剥離センサ66の発光部を制御し、印字媒体向かってに光を出射させるとともに、受光部から出力される電気信号を受け取り、デジタルのデータに変換してCPU32に供給するラベル検出回路36と、入力部9および表示部13を接続するインタフェース37と、現在の日時を計時するカレンダIC38と、プリンタ1の各種設定情報などを記憶するフラッシュROM39と、を有している。
これら各部は、データバス40を介してCPU32に接続され、CPU32の管理下、赤外線受信部10から受信した印字データに従ってサーマルヘッド19によりラベル83に印字を行う。
【0031】
以上、本発明の実施の形態において、プラテンローラ16を有するカバー3をプリンタ本体2に固定した状態において、プラテン案内板41、41により落下方向に対するカバー3の撓みを防止し、かつ、ヘッド支持部20によりカバー3が回動(開放)しないようにプラテンローラ16のプラテン軸21を保持するので、プリンタ1を誤って落下させた場合においても、カバー3が開く事がなく、カバー3またはプリンタ本体2の破損を防止する事ができる。
また、実施の形態において、長尺帯状の台紙82に複数仮着されたラベル83をラベル連続体81として構成したが、これに限らず、ラベルの一面に粘着剤層と、他面に剥離剤層を有してロール状に巻回した台紙のない台紙なしラベルであっても良い。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上述した各種構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施の形態に係るプリンタの斜視図。
【図2】プリンタ本体の一部を取り除き、カバーを開放させた状態のプリンタの概略斜視図。
【図3】カバーロック状態のプリンタの一部切り欠いて示す概略平面図。
【図4】ヘッド支持部の分解斜視図。
【図5】ヘッド支持部の組立斜視図。
【図6】プラテン案内板とヘッド支持部の位置関係を説明するための説明図。
【図7】プリンタの制御部の制御ブロック図。
【符号の説明】
【0033】
1 プリンタ
2 プリンタ本体
3 カバー
4 回動軸
5 開閉レバー
6 電源キー
7 搬送キー
8 プリントキー
9 入力部
10 赤外線受信部
11 LED
12 バッテリ表示部
13 表示部
14 係合孔
15 スライド部材
16 プラテンローラ
17 センサ
18 供給部
19 サーマルヘッド
20 ヘッド支持部
21 プラテン軸
22 バッテリ収納室
23 外壁
24 ばね
25 剥離板
26 軸受
27 開口部
28 ガイド部材
30 制御部
31 ROM
32 CPU
33 RAM
34 搬送制御回路
35 印字制御回路
36 ラベル検出回路
37 インタフェース
38 カレンダIC
39 フラッシュROM
40 データバス
41 プラテン案内板
42 案内溝
45 傾斜面
51 軸
52 支持体
53 加圧ばね
54 加圧板
55 ねじ
56 側面板
57 正面板
58 背面板
59 上面板
60 軸孔
61 係合溝
62 切欠部
63 保持部
64 位置決め溝
65 溝
66 剥離センサ
67 凸部
68 発光部
69 受光部
70 スライド片
71 ツメ
72 突出部
73 ねじ孔
74 延出部
80 ロール紙
81 ラベル連続体
82 台紙
83 ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタ本体と、プリンタ本体に対して開閉可能なカバーを有するプリンタであって、
前記カバーにプラテン軸を中心として正逆方向に回転可能に支持されたプラテンローラと、
前記プリンタ本体に設けられかつ、前記プラテン軸を係脱可能に保持するヘッド支持部と、
ヘッド支持部の外側に固定され、前記プラテン軸を保持するプラテン案内板と、
を有することを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記ヘッド支持部は、サーマルヘッドを支持し、ヘッド支持部をプラテン軸方向に付勢させる付勢部材を有することを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
【請求項3】
人体に携帯可能な携帯保持部を更に有することを特徴とする請求項1または2記載のプリンタ。
【請求項4】
前記ヘッド保持部に設け、プリンタの落下方向に開口が位置する係合溝と、前記プラテン案内板に設け、プリンタの落下方向と直交する方向に開口が位置する案内溝とを有し、前記係合溝と案内溝によりプラテン軸を保持することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプリンタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−93948(P2008−93948A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−277865(P2006−277865)
【出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】