説明

プリント基板のパターン検査方法及び装置及びプリント基板の製造方法

【目的】高精度・高速なプリント基板のパターン検査方法及び装置及びプリント基板の製造方法を提供する。
【構成】プリント基板のパターン検査装置は、パターンプリント基板よりなる被検査基板8を撮像するライン状に設けられた複数の電荷結合デバイス(CCD)カメラよりなるラインセンサ1と、ラインセンサ1のレンズ前に付けられる第1の色フィルタ2aと、被検査基板8表面を斜め方向からライン状に照明するライン光照明手段A,Bと、前記ライン光照明手段A,B夫々の発光面前に付けられる第2の色フィルタ2b,第3の色フィルタ2cと、画像検出処理部3と、欠陥判定部4と、制御部5と、移動手段としての数値制御(NC)テーブル7及び該NCテーブル7を駆動させる数値制御(NC)駆動部6とで構成される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅張り積層板からなるプリント基板に回路パターンに対応するように塗布されたエッチングレジストインクのパターン形成状態を検査するプリント基板のパターン検査方法及び装置に関し、また、前記プリント基板のパターン検査方法及び装置を利用したプリント基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、従来の印刷技術によるプリント基板の(銅箔による)回路パターン形成方法を以下に説明する。所定のサイズに切断された絶縁板の表面に銅箔を積層してなる銅張り積層板(以下、プリント基板と称す)は、銅箔表面への印刷密着性をよくするために銅箔表面をブラシ研磨などにより均一に粗面化し、洗浄・クリーニングを行う。次に、スクリーン印刷機によって銅箔表面に印刷用の(回路パターンに対応する)抜きパターンを有するスクリーン版を通してエッチングレジストインクを塗布(印刷)することにより回路パターンに対応するエッチングレジストパターンを形成し、前記エッチングレジストインクを乾燥させる。続いて、前記エッチングレジストインクをマスクとして回路パターン部以外の銅箔をエッチングし、前記エッチングレジストインクを有機溶剤などにより剥離除去して銅箔を露出させることによって銅箔による回路パターンを形成している。
【0003】この印刷技術により製造されるプリント基板はドライフィルムレジストを使用する露光技術により製造されるプリント基板に比べ低価格であり、量産ラインにおいて一枚当たり通常6〜12秒の高速なサイクルタイムで生産されている。しかし、近年、電子機器の小型化・高密度化に伴い、プリント基板の回路パターンの微細化・高密度化が進められており、印刷技術においても、回路線幅200μm、線間隙200μmという微細且つ高密度な回路パターンが要求され、今後も更に微細化・高密度化の要求レベルが上がると見られる。
【0004】このように回路パターンの微細化・高密度化が進むと、製造工程における空気中のゴミの付着、機械や人から落ちた異物の付着、プリント基板の取扱上のキズ、エッチングレジストインクの塗布条件の変動などにより、エッチングレジストパターンに欠陥が生じ易くなり、その結果、プリント基板の不良率が増加してしまう。
【0005】ここで、印刷技術による回路パターンの不良発生の特徴として連続不良が多いことが上げられる。連続不良発生原因の一つとして、前述のゴミ、異物などが前記スクリーン版の抜きパターンの一部に付着してしまうことが挙げられる。このような場合には、前記スクリーン版の抜きパターンに対応して形成されるエッチングレジストパターンが途中で切れてしまうなどの不良品が連続して発生してしまう。したがって、前記エッチングレジストインクをマスクとして銅箔のエッチングを行なうと、回路パターンが途中で切れてしまっている不良品が連続して発生してしまい、銅箔のエッチング後に検査して不良品と判定されたプリント基板は再生できず、廃棄されるので、多額な損失となってしまう。
【0006】このような不良品の発生を防ぐため、プリント基板の製造工程では作業環境のクリーン化や、エッチングレジストインク印刷後又は銅箔エッチング後の回路パターンの目視による外観検査(以下、目視検査と称す)や、電気的ショート(短絡)・オープン(開放)検査などを行なっている。しかし、プリント基板のサイズは、通常、250×500〜500×600mmの大きさが多く、例えば、500×500mmの大きさのプリント基板では、回路パターンの目視検査に、通常、数十分かかり、目視検査の時間を短縮しようとすれば不良見逃しが多発してしまう可能性が高くなる。そこで、印刷工程においては、サイクルタイムが6〜12秒と短いため、エッチングレジストインク乾燥後に数十枚に一枚の割合でプリント基板を抜き取り、エッチングレジストインクによりなるエッチングレジストパターンの目視検査を行なっているのが実状である。
【0007】ところが、抜き取り目視検査ではある程度の不良損失が発生してしまうので、根本対策として、プリント基板の製造工程途中でプリント基板のパターン検査装置によりプリント基板全数のパターン検査を行なうことが望まれている。現在、プリント基板のパターン検査装置としては、ドライフィルムパターンや銅箔エッチング後の回路パターンを検査するものが市販されている。
【0008】また、印刷技術によるプリント基板は低価格で高速生産されるため、パターン検査装置も低価格で且つ高速検査機能を有していなければならなく、よりシンプルなプリント基板のパターン検査装置が必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅箔エッチング前にエッチングレジストのパターン(印刷パターン)を高速に検査するパターン検査装置で実用レベルのものはない。これは、銅箔のエッチング前のエッチングレジストパターン検査は、以下に示す独特な問題のため、ドライフィルムパターンや、銅箔エッチング後のパターン検査とは異なるパターン検査方法及び装置が必要になるためである。
【0010】(1)銅箔表面にμmオーダの凹凸列の研磨筋が研磨された方向に沿って多数形成されているので、研磨筋で乱反射した光が撮像素子に入射されてしまい、エッチングレジストパターンの検出が難しい。
(2)銅張り積層板の銅箔表面の複数の凹部が研磨では完全には除去されず、銅箔の細かいバリや銅箔のエッジも残存するので、これらが撮像する際に輝点ノイズとなってしまい、エッチングレジストパターンの検出が難しい。
【0011】(3)エッチングレジストインクは、通常、青系色の顔料と樹脂とからなる紫外線(UV)硬化性インクが使用される。従って、エッチングレジストパターンは青系色となるが、エッチングレジストパターンの端部はエッチングレジストインクが薄くなるので薄い青系色から無色透明に近くなり、前記端部の検出が難しい。
【0012】(4)エッチングレジストパターンの欠陥の種類としては、エッチングレジストインクのにじみ・はみ出し・飛散などによりエッチングレジストインクの厚さが通常の厚さより薄くなる欠陥があり、エッチングレジストインクが薄い部分は薄い青系色から無色透明に近くなる。このようなエッチングレジストインクが薄い部分も銅箔エッチング時のマスクになるので、エッチングレジストインクの薄い部分も検出する必要がある。
【0013】本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、高精度・高速なプリント基板のパターン検査方法及び装置及びプリント基板の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記目的を達成するために、銅張り積層板からなるプリント基板の銅箔表面を研磨した後に前記銅箔上に回路パターンに対応するように塗布されたエッチングレジストインクのパターン形成状態を検査するパターン検査方法であって、前記プリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明し、前記被検査領域の上方から前記被検査領域を撮像素子により撮像することを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、銅箔の研磨方向が一方向であって、前記研磨方向と平行する方向から前記プリント基板の被検査領域を照明することを特徴とする。請求項3の発明は、研磨方向と平行する相対する2方向夫々からプリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明することを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする。請求項5の発明は、銅系色を少なくした照明にすることを特徴とする。請求項6の発明は、銅系色を少なくした照明にして、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像すること特徴とする。
【0017】請求項7の発明は、前記研磨方向の下流側から照明する第1の照明の照度を相対する第2の照明の照度より大きくしたことを特徴とする。請求項8の発明は、プリント基板表面に対して略10°乃至略45°の角度で斜めに照明し、撮像素子による撮像の方向を前記プリント基板表面の垂直上方とすることを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、撮像素子のピントをぼかせて撮像することを特徴とする。請求項10の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする。請求項11の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明することを特徴とする。
【0019】請求項12の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明して、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする。
【0020】請求項13の発明は、照明にライン光照明手段、検出用の撮像素子にラインセンサを用いて、ライン状に部分検査領域を検出し、プリント基板を前記ラインセンサと直交する方向に移動して、全検査領域を前記ラインセンサにより撮像することを特徴とする。請求項14の発明は、プリント基板表面に対して斜め方向から被検査領域をライン状に照明するライン光照明手段と、前記ライン状に照明された被検査領域を撮像するラインセンサと、前記プリント基板を載せて前記ラインセンサと直交する方向に移動させる移動手段とを備えてなることを特徴とする。
【0021】請求項15の発明は、銅張り積層板の銅箔表面を研磨した後に前記銅箔上に回路パターンに対応するエッチングレジストインクを塗布し、前記エッチングレジストインクをマスクとして前記銅箔をエッチングし、前記エッチングレジストインクを除去するプリント基板の製造方法であって、エッチングレジストインクによる回路パターン形成状態を銅箔のエッチング前に請求項1〜13のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法で検査することを特徴とする。
【0022】請求項16の発明は、エッチングレジストインクの乾燥前に検査することを特徴とする。請求項17の発明は、検査により不良であると判断されたプリント基板をエッチングレジストインクの乾燥後に取出すことを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、プリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明し、前記被検査領域の上方から前記被検査領域を撮像素子により撮像するので、プリント基板表面に対し斜め方向からの照明の照射光は銅が露出している領域では斜め方向に正反射して撮像素子では暗く撮像され、エッチングレジストインク領域では照射光が屈折・反射・散乱して撮像素子では明るく撮像され、その結果、銅箔エッチング前にエッチングレジストインクのパターンの検査ができる。
【0024】請求項2の発明の構成によれば、プリント基板の銅箔の研磨方向と平行する方向から前記プリント基板の被検査領域を照明するので、銅箔の研磨スジによる光の乱反射を防止でき、撮像素子の出力映像信号のS/N比が向上し、請求項1の発明よりエッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。請求項3の発明の構成によれば、研磨方向と平行する相対する2方向夫々からプリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明するので、各照明の照度を1方向の場合の半分にでき、その結果、露出している銅箔表面の凹部や細かいバリ、エッジからの輝点ノイズ成分の各輝度を低下でき、撮像素子の出力映像信号のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。
【0025】請求項4の発明の構成によれば、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像するので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比を向上でき、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。請求項5の発明の構成によれば、銅系色を少なくした照明にするので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。
【0026】請求項6の発明の構成によれば、銅系色を少なくした照明にして、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像するので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比が向上し、請求項4及び請求項5の発明よりもエッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。請求項7の発明の構成によれば、前記研磨方向の下流側から照明する第1の照明の照度を相対する第2の照明の照度より大きくしたので、凹部とバリとの形状の特徴を利用して研磨筋発生方向の下流側の照明の照度を大きくすることで撮像素子による検出時のS/N比を向上する。
【0027】請求項8の発明の構成によれば、プリント基板表面に対して略10°乃至略45°の角度で斜めに照明し、撮像素子による撮像の方向を前記プリント基板表面の垂直上方とするので、プリント基板のエッチングレジストインクの状態に合わせて照明の角度を最適に調節することで撮像素子による検出時のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。
【0028】請求項9の発明の構成によれば、撮像素子はピントをぼかせて撮像するので、ピントをぼかせることで輝点ノイズのピーク輝度を下げることができ、撮像素子による検出時のS/N比が向上でき、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上する。請求項10の発明の構成によれば、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像するので、エッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上する。
【0029】請求項11の発明の構成によれば、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節した照明にするので、エッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上する。請求項12の発明の構成によれば、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明して、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像するので、請求項10及び請求項11の発明よりもエッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上する。
【0030】請求項13の発明の構成によれば、照明にライン光照明手段、検出用の撮像素子にラインセンサを用いて、ライン状に部分検査領域を検出し、プリント基板を前記ラインセンサと直交する方向に移動して、全検査領域を前記ラインセンサにより撮像するので、ライン光照明とラインセンサによりライン状の部分領域に幅広く平行斜め照明、上方撮像を実現でき、幅方向にも同時に均一・安定した検出が得られ、これを直交方向に移動させることで、高速に高精度なエッチングレジストインクのパターンの検査ができる。
【0031】請求項14の発明の構成によれば、プリント基板表面に対して斜め方向から被検査領域をライン状に照明するライン光照明手段と、前記ライン状に照明された被検査領域を撮像するラインセンサと、前記プリント基板を載せて前記ラインセンサと直交する方向に移動させる移動手段とを備えてなるので、請求項13の効果と同様に、高速に高精度なエッチングレジストインクのパターンの検査ができる。
【0032】請求項15の発明の構成によれば、プリント基板のエッチングレジストインクによる回路パターン形成状態を銅箔のエッチング前に請求項1〜13のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法で検査するので、プリント基板の不良発生の発見が早くなると共に不良品の再生が可能となり、不良損失を低減できる。
【0033】請求項16の発明の構成によれば、エッチングレジストインクの乾燥前にパターン検査を行なうので、最短の工程でプリント基板の不良を発見でき、前工程に品質情報を迅速にフィードバックでき、更に、連続不良の阻止など不良損失の低減と工程品質管理の向上が図れる。請求項17の発明の構成によれば、検査により不良であると判断されたプリント基板をエッチングレジストインクの乾燥後に取出すので、迅速検査・フィードバックの効果を減少させずに、不良なプリント基板の取扱い作業性を向上させることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)本発明に係わる一実施例のプリント基板のパターン検査装置は、図1(a),(b)(ただし、図1(a)は図1(b)の上面図である)に示すように、プリント基板よりなる被検査基板8を撮像するライン状に設けられた複数の電荷結合デバイス(CCD)カメラよりなるラインセンサ1と、ラインセンサ1のレンズ前に付けられる第1の色フィルタ2aと、被検査基板8表面をライン状に照明するライン光照明手段A,Bと、前記ライン光照明手段A,B夫々の発光面前に付けられる第2の色フィルタ2b,第3の色フィルタ2cと、画像検出処理部3と、欠陥判定部4と、制御部5と、移動手段としての数値制御(NC)テーブル7及び該NCテーブル7を駆動させる数値制御(NC)駆動部6とで構成される。
【0035】被検査基板8はブラシなどにより一方向に研磨された銅張り積層板の銅箔表面にエッチングレジストパターンがスクリーン印刷機によって印刷されていて、被検査基板8はNCテーブル7上に配置される。ただし、被検査基板8は、被検査基板8の銅箔の研磨筋がラインセンサ1の長手方向と直交するように配置している。
【0036】本実施例では、NCテーブル7の(垂直)上方、即ち、被検査基板8の上方にラインセンサ1を配すると共に、ラインセンサ1の両側にその長手方向に1対のライン光照明手段A,Bを配し、これら各ライン光照明手段A,Bによって被検査基板8の被検査領域(被検査ラインL)を照明した状態で被検査ラインLをラインセンサ1により撮像する。つまり、被検査基板8の被検査ラインLを検出して、被検査基板8を前記被検査ラインLと直交する方向へ移動させ全検査領域をラインセンサ1によって撮像することで、銅箔8b表面の研磨筋に平行な斜め照明の効果を広範囲に大きく発揮でき、高速にパターン検査することが可能になる。
【0037】各ライン光照明手段A,Bは夫々55.0mmの集光レンズ付きライン型光ファイバ照明で、その各光源にはハロゲンランプを用いている。各ライン光照明手段A,B夫々は、被検査基板8表面に対して10°〜45°の角度で斜めに配してラインセンサ1下の被検査ラインLに両側より照明する。つまり、各ライン光照明手段A,Bは夫々斜め下方を照明し、被検査基板8上の撮像面を照明する。ただし、各ライン光照明手段A,B夫々を被検査基板8に対して斜めにする角度は15°〜30°が最適である。
【0038】また、各ライン光照明手段A,B夫々の照明の照度は、研磨筋下流側のライン光照明手段Bの方を大きくしている。更に、各ライン光照明手段A,B夫々の発光面前には、銅系色をカットする第2の色フィルタ2b,第3の色フィルタ2cを付けている。ラインセンサ1は、CCDカメラを5台使用して、約100mmずつの視野を分担させている。これは画像分解能を高めるためと、エッチングレジストパターンの位置ずれ・伸縮を各CCDカメラ毎に領域分割して細かく検査するためである。
【0039】また、ラインセンサ1の各CCDカメラは、撮像用の各レンズ毎にエッチングレジストパターンのインク部分の検出プロファイルが均一な輝度レベルになるように色成分を調節した第1の色フィルタ2aを各CCDカメラのレンズ前に付けている。被検査基板8は、1軸のNCテーブル7上に位置決めして配置され、NCテーブル7がNC駆動部6からの信号によって移動することで被検査基板8の全検査領域がラインセンサ1によって撮像される。ここで、NC駆動部6はNCテーブル7を駆動する際のエンコーダ信号を制御部5へ送り、ラインセンサ1による被検査基板8のスキャンタイミングは前記エンコーダ信号と同期させている。
【0040】制御部5は、画像検出処理部3、欠陥判定部4、NC駆動部6のシーケンスやタイミングの制御をする。また、制御部5は、NC駆動部6からのエンコーダ信号を受けて撮像タイミング信号を発生し、この撮像タイミング信号を画像検出処理部3へ入力する。ラインセンサ1からの撮像信号は、画像検出処理部3に入力され画像データとしてメモリされ、画像検出処理部3のCPUによる画像処理によって、予め入力されているエッチングレジストパターンの基準パターンと比較され、パターン欠陥候補部分の抽出が行なわれる。
【0041】欠陥判定部4では抽出されたパターン欠陥候補部分の良否判定および欠陥種類、発生位置の認識などを行い、検査結果として出力する。本実施例では、被検査基板8の銅箔8b表面の研磨スジに対して、図2(a)に示すように、研磨筋に平行で且つ被検査基板8に対し斜め方向から被検査領域をライン光照明手段A,Bによって照明し、被検査基板8の垂直上方からラインセンサ1によって被検査領域を撮像している。すると、被検査基板8表面に対して斜め方向から入射された照明光が平坦な銅箔8b表面では斜め方向に正反射するので、正反射された光はラインセンサ1には入光せず、銅箔8b表面はラインセンサ1によって暗く撮像される。一方、エッチングレジストインク8f表面では斜め方向から入射された照明光のの一部が上方に反射し、ラインセンサ1によって明るく撮像されるので、ラインセンサ1による検出時のS/N比が良く、高精度にエッチングレジストパターンを検査することができる。
【0042】また、図3(a)に示すように、被検査基板8表面に、斑点状に残存する銅よりなる凹部8cや細かいバリ8dやエッジ8eの部分があると、図2(b)に示すように斜め方向からの照明光が凹部8c、バリ8d、エッジ8eで屈折・反射・散乱してラインセンサ1に入光する光の輝度が高くなり、輝点ノイズ成分となり、ラインセンサ1による検出時のS/N比が低下してしまう。このような場合は、第1の色フィルタ2aとして銅系色をカットするフィルタを用い、第1のフィルタ2aを介してラインセンサ1により撮像するか、または、銅系色を少なくした照明にすることで前記輝点ノイズ成分を減少させ、ラインセンサ1による検出時のS/N比を向上することで高精度なパターン検査ができる。
【0043】また、照明を斜め両側の2方向に分散させることで輝点部の数は増えるが輝点1点当たりの輝度(つまり、輝点ノイズの大きさ)を低下させることができ、ラインセンサ1による検出時のS/N比を向上させることができる。また、片方向からのみ被検査基板8の被検査領域を照明した場合、前記研磨筋と直交するエッチングレジストパターンの両側端部の明るさは非対称となるが、2方向から(ライン光照明手段A,Bにより)前記被検査領域を照明することにより前記非対称性を改善できる。また、ラインセンサ1でピントをぼかして撮像することで輝点ピークの輝度を低下させることができ、ラインセンサ1による検出時のS/N比を向上させることができる。
【0044】また、被検査基板8の銅箔8b表面には、研磨によって図2(b)に示すように銅の凹部8cの上でバフやブラシの回転方向に沿って銅よりなるバリ8dが発生していることがある。このような場合、前記回転方向の下流側から照明(本実施例ではライン光照明手段Bにより照明)した方がラインセンサ1による検出時のS/N比が良いことが多い。従って、片側照明の場合は、回転方向の下流側に設けたライン光照明手段Bを用いる方がバリ8dの影響を受けにくいので、ラインセンサ1による検出時のS/N比を良くすることができる。また、ライン光照明手段A,Bによる両側照明の場合は、前記回転方向の下流側に配置されているライン光照明手段Bの照度を相対する方向に配置されているライン光照明手段Aの照度よりも大きくしてラインセンサ1によって撮像すれば、バリ8dの影響を小さくできるのでラインセンサ1による検出時のS/N比を向上できる。
【0045】ところで、エッチングレジストインクとしては青系色の顔料と樹脂とからなるUV硬化性インクを用いている。このため、エッチングレジストパターンは、その中央部では青系色となるが、その端部では青系色がら無色透明になり、従来のパターン検査方法では端部の検出が難しかった。しかし、本実施例では、例えば、図2(a)に示すように、被検査基板8に厚いエッチングレジストインク8f(青系色)と薄いエッチングレジストインク8g(無色透明)とが混在する場合であっても、ライン光照明手段A,Bの斜め照明を適度に被検査基板8上方へ光散乱させることによって、被検査基板8上方のラインセンサ1は各エッチングレジストインク8f,8gを均一なレベルで(明るく)検出することができる。この場合、各ライン光照明手段A,Bの各照明光は銅箔8b表面では夫々正反射するので銅箔8b表面はラインセンサ1によって暗く撮像される。このように、ラインセンサ1で銅箔8b表面を暗く且つエッチングレジストインク8f,8g表面を明るく検出する方が、銅箔8b表面を明るく且つエッチングレジストインク8f,8g表面を暗く検出するよりも薄いインク状態の検出が容易で、エッチングレジストインクの検出性能を高くできる。更に、細い繊維状の異物欠陥に対しても検出性能が高い。
【0046】図3(a)はエッチングレジストインク8fによる銅箔8b上のエッチングレジストパターンの上面図であり、エッチングレジストパターン(インク)の端部が薄い青系色から無色透明に近くなっているとする。ここで、前記エッチングレジストパターンのC−C’ラインを撮像する場合について以下に説明する。第1の色フィルタ2aとして青色透過フィルタを用い、第1の色フィルタ2aを介してラインセンサ1により撮像した場合、図3(b)に示すようにエッチングレジストパターンの中央部(正常な厚さのエッチングレジストインク部)は青色の輝度レベルが高いが、エッチングレジストパターンの端部では青色の輝度レベルが低くなり、エッチングレジストパターンの端部の検出ができないので正確なエッチングレジストパターンの検出ができない。
【0047】また、第1の色フィルタ2aとして赤色透過フィルタを用い、第1の色フィルタ2aを介してラインセンサ1により撮像した場合、図3(d)に示すようにエッチングレジストパターンの中央部の赤色の輝度レベルは低く、端部の赤色の輝度レベルが高くなり、また、赤色フィルタでは銅箔8b表面の凹部8cによる輝点ノイズレベルが高くなるので正確なエッチングレジストパターンの検出ができない。
【0048】また、第1の色フィルタ2aとして緑色透過フィルタを用い、第1の色フィルタ2aを介してラインセンサ1により撮像した場合、図3(c)に示すようにエッチングレジストパターンの中央部(青系色の部分)は緑色の輝度レベルが高いが端部では緑色の輝度レベルが低くなり、エッチングレジストパターンの端部の検出ができないので正確なエッチングレジストパターンの検出ができない。
【0049】従って、青系色のみ透過する青系色透過フィルタを介してラインセンサ1により撮像すればエッチングレジストのパターンエッジ部の検出レベル(輝度)が下がってしまうが、第1の色フィルタ2aとして、若干の銅系色を透過するように色成分の透過率を調節した色フィルタを介してラインセンサ1により撮像すれば、エッチングレジストパターンの中央部と端部とが均一な輝度レベルでエッチングレジストパターンを検出することが可能である。
【0050】本実施例では、第1の色フィルタ2aとして薄青色のフィルタと薄緑色のフィルタとを重ねて用いて、ラインセンサ1によって撮像することで図3(e)に示すようなほぼ均一な輝度レベルを達成している。均一な輝度レベルで検出することでエッチングレジストパターンをその端部まで高精度にパターン検査できる。なお、図3(e)で発生している輝点ノイズは画像検出処理部3のCPUによる画像処理で対策可能である。
【0051】(実施例2)本実施例のプリント基板の製造方法を図4を用いて説明する。図4(a)に示すように、銅張り積層板を投入し、前記銅張り積層板の銅箔8b表面をブラシ研磨などにより粗面化し洗浄する研磨・洗浄工程11、スクリーン印刷機によって銅箔8b表面に回路パターンに対応する抜きパターンを有するスクリーン版を通してエッチングレジストインクを印刷する印刷工程12、前記エッチングレジストインクを乾燥させる乾燥工程13を順次行い、前記エッチングレジストインクをマスクとして前記銅箔8bをエッチングするエッチング工程16の前に前記エッチングレジストインクによるエッチングレジストパターンの外観を実施例1のプリント基板のパターン検査方法で検査する検査工程14と、検査工程14で不良に判定された不良基板(被検査基板8)の取出し15とを順次行なう。もし、検査工程14において連続不良が発生すれば、印刷工程12に警報を出し、印刷工程12を停止して、不良原因確認とその対策とを行なう。このとき乾燥工程13に不良基板が数枚滞留することになる。
【0052】また、図4(b)に示すように、銅張り積層板を投入し、研磨・洗浄工程11、印刷工程12を順次行い、乾燥工程13の前に検査工程14と、検査工程14で不良に判定された不良基板の取出しを順次行なう。もし、連続不良が発生すれば、迅速に印刷を停止させ、不良原因確認と対策を印刷工程12の近くで行なう。このとき不良基板の連続発生は最少となる。ただし、不良基板のエッチングレジストインクは未乾燥なので周囲や作業者へインクが付着しないように注意する必要がある。この場合の不良基板の再生は、有機溶剤などによってエッチングレジストインクを拭き取ればよいので前記不良基板を廃棄する必要はなく、不良による損失を低減できる。
【0053】また、図4(c)に示すように、銅張り積層板を投入し、研磨・洗浄工程11、印刷工程12を順次行い、乾燥工程13の前に検査工程14を行い、検査工程14において連続不良が発生すれば警報を出し迅速に印刷を停止させ、検査工程14で不良に判定された不良基板は乾燥13を行なった後に取り出す。このとき不良基板の連続発生は最少で、不良基板の取扱いが容易になり、欠陥の確認・修正作業が容易となる。不良基板を取出すタイミングはパターン検査装置が制御している。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明は、プリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明し、前記被検査領域の上方から前記被検査領域を撮像素子により撮像するので、プリント基板表面に対し斜め方向からの照明の照射光は銅が露出している領域では斜め方向に正反射して撮像素子では暗く撮像され、エッチングレジストインク領域では照射光が屈折・反射・散乱して撮像素子では明るく撮像され、その結果、銅箔エッチング前にエッチングレジストインクのパターンの検査ができるという効果がある。
【0055】請求項2の発明は、プリント基板の銅箔の研磨方向と平行する方向から前記プリント基板の被検査領域を照明するので、銅箔の研磨スジによる光の乱反射を防止でき、撮像素子の出力映像信号のS/N比が向上し、請求項1の発明よりエッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。請求項3の発明は、研磨方向と平行する相対する2方向夫々からプリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明するので、各照明の照度を1方向の場合の半分にでき、その結果、露出している銅箔表面の凹部や細かいバリ、エッジからの輝点ノイズ成分の各輝度を低下でき、撮像素子の出力映像信号のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。
【0056】請求項4の発明は、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像するので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比を向上でき、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。請求項5の発明は、銅系色を少なくした照明にするので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。
【0057】請求項6の発明は、銅系色を少なくした照明にして、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像するので、銅系色の輝点ノイズをカットでき、撮像素子による検出時のS/N比が向上し、請求項4及び請求項5の発明よりもエッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。
【0058】請求項7の発明は、前記研磨方向の下流側から照明する第1の照明の照度を相対する第2の照明の照度より大きくしたので、凹部とバリとの形状の特徴を利用して研磨筋発生方向の下流側の照明の照度を大きくすることで撮像素子による検出時のS/N比を向上するという効果がある。請求項8の発明は、プリント基板表面に対して略10°乃至略45°の角度で斜めに照明し、撮像素子による撮像の方向を前記プリント基板表面の垂直上方とするので、プリント基板のエッチングレジストインクの状態に合わせて照明の角度を最適に調節することで撮像素子による検出時のS/N比が向上し、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。
【0059】請求項9の発明は、撮像素子はピントをぼかせて撮像するので、ピントをぼかせることで輝点ノイズのピーク輝度を下げることができ、撮像素子による検出時のS/N比が向上でき、エッチングレジストインクのパターン検査の信頼性が向上するという効果がある。請求項10の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像するので、エッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上するという効果がある。請求項11の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節した照明にするので、エッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上するという効果がある。
【0060】請求項12の発明は、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明して、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像するので、請求項10及び請求項11の発明よりもエッチングレジストインクのパターン検査の精度や信頼性が向上するという効果がある。
【0061】請求項13の発明は、照明にライン光照明手段、検出用の撮像素子にラインセンサを用いて、ライン状に部分検査領域を検出し、プリント基板を前記ラインセンサと直交する方向に移動して、全検査領域を前記ラインセンサにより撮像するので、ライン光照明とラインセンサによりライン状の部分領域に幅広く平行斜め照明、上方撮像を実現でき、幅方向にも同時に均一・安定した検出が得られ、これを直交方向に移動させることで、高速に高精度なエッチングレジストインクのパターンの検査ができるという効果がある。
【0062】請求項14の発明は、プリント基板表面に対して斜め方向から被検査領域をライン状に照明するライン光照明手段と、前記ライン状に照明された被検査領域を撮像するラインセンサと、前記プリント基板を載せて前記ラインセンサと直交する方向に移動させる移動手段とを備えてなるので、請求項13の効果と同様に、高速に高精度なエッチングレジストインクのパターンの検査ができるという効果がある。
【0063】請求項15の発明は、プリント基板のエッチングレジストインクによる回路パターン形成状態を銅箔のエッチング前に請求項1〜13のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法で検査するので、プリント基板の不良発生の発見が早くなると共に不良品の再生が可能となり、不良損失を低減できるという効果がある。
【0064】請求項16の発明は、エッチングレジストインクの乾燥前にパターン検査を行なうので、最短の工程でプリント基板の不良を発見でき、前工程に品質情報を迅速にフィードバックでき、更に、連続不良の阻止など不良損失の低減と工程品質管理の向上が図れるという効果がある。請求項17の発明は、検査により不良であると判断されたプリント基板をエッチングレジストインクの乾燥後に取出すので、迅速検査・フィードバックの効果を減少させずに、不良なプリント基板の取扱い作業性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例の上面図である。
(b)本発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】(a),(b)は本発明の原理を示す説明図である。
【図3】(a)〜(e)は本発明の原理を示す説明図である。
【図4】(a)〜(c)は本発明の実施例を含むプリント基板製造工程の説明図である。
【符号の説明】
1 ラインセンサ
2a 第1の色フィルタ
2b 第2の色フィルタ
2c 第3の色フィルタ
3 画像検出処理部
4 欠陥判定部
5 制御部
6 NC駆動部
7 NCテーブル
8 被検査基板(プリント基板)
A 第1のライン光照明手段
B 第2のライン光照明手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】 銅張り積層板からなるプリント基板の銅箔表面を研磨した後に前記銅箔上に回路パターンに対応するように塗布されたエッチングレジストインクのパターン形成状態を検査するパターン検査方法であって、前記プリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明し、前記被検査領域の上方から前記被検査領域を撮像素子により撮像することを特徴とするプリント基板のパターン検査方法。
【請求項2】 銅箔の研磨方向が一方向であって、前記研磨方向と平行する方向から前記プリント基板の被検査領域を照明することを特徴とする請求項1記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項3】 研磨方向と平行する相対する2方向夫々からプリント基板表面に対し斜め方向から前記プリント基板の被検査領域を照明することを特徴とする請求項2記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項4】 銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項5】 銅系色を少なくした照明にすることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項6】 銅系色を少なくした照明にして、銅系色をカットするフィルタを介して撮像素子により撮像すること特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項7】 研磨方向の下流側から照明する第1の照明の照度を相対する第2の照明の照度より大きくしたことを特徴とする請求項3記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項8】 プリント基板表面に対して略10°乃至略45°の角度で斜めに照明し、撮像素子による撮像の方向を前記プリント基板表面の垂直上方とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項9】 撮像素子はピントをぼかせて撮像することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項10】 エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項11】 エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項12】 エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の照度を調節して照明して、エッチングレジストインクの厚さの厚い部分と薄い部分との輝度レベルが均一になるように色成分の透過率を調節した色フィルタを介して撮像素子により撮像することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項13】 照明にライン光照明手段、検出用の撮像素子にラインセンサを用いて、ライン状に部分検査領域を検出し、プリント基板を前記ラインセンサと直交する方向に移動して、全検査領域を前記ラインセンサにより撮像することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法。
【請求項14】 プリント基板表面に対して斜め方向から被検査領域をライン状に照明するライン光照明手段と、前記ライン状に照明された被検査領域を撮像するラインセンサと、前記プリント基板を載せて前記ラインセンサと直交する方向に移動させる移動手段とを備えてなることを特徴とするプリント基板のパターン検査装置。
【請求項15】 銅張り積層板の銅箔表面を研磨した後に前記銅箔上に回路パターンに対応するエッチングレジストインクを塗布し、前記エッチングレジストインクをマスクとして前記銅箔をエッチングし、前記エッチングレジストインクを除去するプリント基板の製造方法であって、エッチングレジストインクによる回路パターン形成状態を銅箔のエッチング前に請求項1〜13のいずれか1項に記載のプリント基板のパターン検査方法で検査することを特徴とするプリント基板の製造方法。
【請求項16】 エッチングレジストインクの乾燥前に検査することを特徴とする請求項13記載のプリント基板の製造方法。
【請求項17】 検査により不良であると判断されたプリント基板をエッチングレジストインクの乾燥後に取出すことを特徴とする請求項14記載のプリント基板の製造方法。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開平8−304300
【公開日】平成8年(1996)11月22日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−115938
【出願日】平成7年(1995)5月15日
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)