説明

プロキシサーバーを介した検索システム及び検索方法

【課題】プロキシサーバーを介した検索システム及び検索方法
【解決手段】分散型コンピュータシステムから取り出されるデータを検索する方法であって、該方法は、少なくとも1つの検索基準を具備する検索要求をユーザーエンド端末において生成することと、少なくとも1つのユーザー選好を示すためにユーザーエンド端末において該検索要求を修正することと、該分散型コンピュータシステムからデータを取り出すことができるデータソースに該検索要求を転送するように構成されたプロキシ端末に該検索要求を転送すること、とを具備し、該データソースは、1つ以上の予め決められたユーザー選好に従って選択されたユーザーエンド端末に検索結果を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、検索システム及び検索方法に関するものである。本発明は、具体的には(但し、限定することなしに)、エンティティによって生成された検索要求に対して個別化された応答を提供する検索方法に関するものである。この個別化は、検索が実施される方法、検索結果を引き渡すフォーマットとモード、及び、提供される情報の性質を決定する。データは分散型コンピュータシステムを通じて検索されて取り出されるが、ファクシミリ、電子メール、及び対話型音声認識技術、等のその他の手段を用いて取り出すことができる。
【背景技術】
【0002】
該検索システム及び検索方法は、アドレス(静的であること又は動的であることができる)にマッピングすることができる永久的なアイデンティティとユーザーを関連づけることを可能にするプロトコルを使用する。
【0003】
特に(但し、限定することなしに)、該検索システム及び検索方法は、セッション開始プロトコル(SIP)ユーザーリソース識別子(URI)、等の永久的アイデンティティを使用して分散型コンピュータシステムからデータを取り出すことによって、最初の検索セッションが終了している場合においても検索結果をユーザーに送ることを可能にする。送信されかつ取り出されたデータは、特別な目的を有することができ、例えば、該データは、1つ以上の品目又はサービスに関連するデータを検索することを可能にし、更に、これらの結果は、"PURCHASING SCHEME"(購入方式)という題名を有する本発明の発明者の同時係属中の特許出願GB−A−0322880(該特許出願の内容は、本明細書において参照することによって本明細書に組み入れられている)において説明されているフォーム等の、1つ以上の品目又はサービスの購入を容易にするフォームで提示することができる。
【0004】
インターネット、等の分散型コンピュータシステムからデータ(即ち情報)を取り出すための検索システムは、幾つかの制約を有することが知られている。インターネット検索サイト(例えば、Google(登録商標))は、該検索サイトのユーザーにとってほとんど一瞬であると思われる制限時間内に結果を戻すように構成されている。
【0005】
ある人が、該検索サイトにおいて非常に複雑な検索要求(例えば、複雑なストリングのキーワードとブール演算子が関わる検索要求)を入力した場合を考える。該検索要求が十分に複雑である場合は、従来の検索サイトは、検索問い合わせ基準を満たしている結果を、これらの検索結果を決定して表示するために通常設定されている短時間内に戻すことはできない。
【0006】
従来の検索サイトにおいて入力される検索は、通常は、特定の時間内に少なくとも1つの検索結果を生成しなければならず、該生成が行われない場合は、該検索サイトは、検索エンジンのユーザーに対して否定的な検索結果を表示することになる。複雑な検索に対応する機構は存在せず、更に、ユーザーが該検索サイトを事実上ログオフして後に検索結果を取り出せるようにするための検索保存機能を提供する機構も存在しない。該検索サイトのユーザーは、当該ユーザーが検索“サーバー”との間で持つことができるセッションの長さに実効的に制限される。
【0007】
その他の制約は、検索サイトのユーザーが検索結果の送信場所及び検索結果をフォーマット化して提示する方法を選択できないことを含む。例えば、ユーザーは、従来の表示装置が取り付けられたパソコンタイプの端末において検索要求を入力する場合がある。しかしながら、該ユーザーは、複雑な情報が取り出せるようにするために2,3時間経過するまでは結果を入手することを望まない場合があり、更に、これらの検索結果が自己の携帯電話において表示されることを望む場合がある。
【0008】
もう1つの制約は、現在は、通常はユーザーの端末において又は検索「サーバー」においてユーザーのために保存されるのは制限された選好(preference)のみであることである。例えば、ユーザーの端末に保存された選好は、Internet Explorer6(IE6)予測タイピング、保存された過去のサイトのリスト又はコンテンツフィルタによって提供可能である。Yahooポータルのカスタム化は後者の一例である。しかしながら、ユーザーがマンチェスター市を検索して市自体に関する情報を希望するが、同じ名前のサッカーチームを希望しない場合に、将来の検索結果の構文解析を目的として保持されることになる否定的な選好(例えば、「サッカーではない」)を記録することは不可能である。
【0009】
もう1つの制約は、現行の検索方法は、様々な異なるフォーマットで検索結果を提供することをサポートしていないことである。例えば、現在の検索方法は、検索エンジンが自動的に電子メールを送信し、ホテルに電話をかけ、ウェブフォームに記入することを可能にしない。この理由は、既知の検索方法は検索の文脈(例えば、ユーザーの所在場所、時間、選好、等)を理解するための仕組みを備えておらず、更に、現在の検索方法は永久的な状態保存を提供しないのと同様に、当業において知られている検索方法は、このような精巧な検索方法を実装するために要求される検索選好についてより深く理解していないためである。
【0010】
さらなる制約は、検索者が非常に詳細な検索基準を入力するのは負担になることが時々あるということであり、該詳細な検索基準が通常は個人的なものであると思われる情報を含む場合には、該ユーザーは、自己の検索の中にこのような情報を含めることを躊躇する可能性がある。更に、ユーザーが一定の情報を要求ることができ、更に、該検索を要求するユーザーが送信される情報の内容を入力する必要なしにさらには該内容を承知している必要なしに該ユーザーに関する特定情報を自動的に該一定の情報に付随させることができれば、非常に有利である。このことは、例えば、検索プロセス中に情報に関する問い合わせが行われた1つ以上のサイトによって戻される情報の種類に対してユーザーの医療記録が影響を及ぼす可能性がある医療上の状況において、又は、ユーザーが一定の金融情報(例えば、ローン)を検索時に提供される情報の種類と金利に対してユーザーの財務情報が影響を及ぼす可能性がある金融上の状況において非常に有用である。
【0011】
本発明は、入力されている複雑な検索問い合わせをサポートし更にユーザーの選好に応じて検索を修正する検索システム及び検索方法を提供することによって、当業において知られている制約を軽減する及び/又は取り除くものである。更に、より詳細な情報を入手することを目的とした補足的な検索を実施するためと、検索結果が送信されるエンド端末を指定するために、ユーザー選好が用いられる。更に、当該ユーザーに関する追加情報を、ユーザーのクライアント端末によって又は該検索を管理するプロキシサーバーによって提供することもできる。該追加情報は、秘密情報を含む。該秘密情報は、該当する検索において、伝達される該秘密情報の詳細がユーザーに見えないような形で伝達することができる。伝達された該秘密情報は、ユーザーによって入力された検索基準に関連する情報に関する要求をプロキシサーバーから受け取る一定の安全なサイトのみによって閲覧することができる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面は、分散型コンピュータシステムから取り出されるデータを検索する方法に関するものであり、該方法は、少なくとも1つの検索基準と、ユーザーエンド端末において検索要求を生成するエンティティに関する識別子と、を具備する検索要求を該ユーザーエンド端末において生成することと、少なくとも1つのユーザー選好を示すためにユーザーエンド端末において該検索要求を修正することと、該分散型コンピュータシステムからデータを取り出すことが可能なデータソースに対して該検索要求を転送するように構成されたプロキシサーバーに対して該検索要求を転送すること、とを具備し、該データソースは、1つ以上の予め決められたユーザー選好に従って選択されたユーザーエンド端末に対して検索結果を提供することができる。
【0013】
本発明のもう1つの側面は、分散型コンピュータシステムから取り出されるデータを検索する方法であって、該分散型コンピュータシステムは、プロキシサーバーと通信可能な少なくとも1つのユーザーエンド端末を具備し、該プロキシサーバーは、該分散型コンピュータシステムから情報を取り出すことが可能な少なくとも1つのデータソースと通信することが可能であり、該ユーザーエンド端末は、一意のユーザーアイデンティティとともに該プロキシサーバーに登録されたユーザーによって操作できるように適合化されており、該ユーザーアイデンティティは、一組のユーザー選好に関連づけられている、方法に関するものであり、該方法は、該少なくとも1つのユーザーエンド端末の1つにおいて検索要求を生成するステップであって、該検索要求は、取り出されるデータによって満たされるべき少なくとも1つの検索基準を示すステップと、該検索要求をカプセル化した検索要求メッセージを該プロキシサーバーに送信するステップと、該検索要求メッセージを、該ユーザーの一意のアイデンティティと関連づけられた一意の検索番号と関連づけるステップと、該受信された検索要求メッセージを処理するように構成された少なくとも1つのデータソースに該検索要求メッセージを送信するステップと、該カプセル化された検索要求に従って検索を実施するステップと、検索結果メッセージ内にカプセル化された検索結果を前該プロキシサーバーに送信するステップと、該検索結果メッセージのカプセルを解除するステップと、該ユーザー選好の組に従って該検索結果を処理するステップと、前記ユーザー選好の組に従って該少なくとも1つのユーザーエンド端末の1つを選択するステップと、該処理された検索結果をカプセル化した検索結果メッセージを該少なくとも1つの選択されたユーザーエンド端末に送信するステップと、を具備する。
【0014】
本発明の残りの側面及び好ましい特長は特許請求の範囲において詳述されている。本発明においては、検索結果は、プロキシサーバーが電子メールメッセージを該検索結果に関連する電子メールリストに送信することによって、又は自動的に(例えば保険見積もりに関して)ウェブページに記入することによって、データソースに転送することが可能である。該データソースはその他のサーバーを介してはアクセスできないが、その代わりに(例えば、プロキシサーバーが、該検索要求のテキストバージョンを音声バージョンに変換するなんらかの変換手段を用いてホテルに電話をかけて実際に価格を要求する自動音声生成・認識技術を使用する場合は)IP−PSTNゲートウェイを通じてアクセス可能である。該データソースは、サーバー及び関連する検索エンジンを具備する。本発明は、検索結果が生成される前にユーザーが検索サーバーとのセッションを終了させることを可能にするものであり、それによってより複雑な検索要求を処理することを可能にする。更に、本発明は、検索結果が高い優先度を持つと決定されるようなレベルでユーザー選好を満たしている場合はユーザーがより迅速に該検索結果を受け取ることを可能にするものである。このようにして、ユーザーは、関連性がより高い結果がより高速に提供される。
【0015】
好ましいことに、ユーザーアイデンティティは、1つ以上の静的及び/または動的アドレスに関連づけられる。静的/動的アドレスの例は、E164アドレス(これが何であるか/何を意味するかを説明すること)、IPアドレス、ファックス用電話番号、ページャー番号、を含む。データソース例は、分散型コンピュータシステムを通じて入手可能なあらゆる情報源を含む。該データソースは、好ましいことに、より良い機能及びより良い最適化を確保することを目的として特別な検索ソフトウェア(モジュール♯3)を動作させている。代替実施形態においては、該データソースは、ウェブページ具備する。
【0016】
検索結果メッセージは、処理された検索結果をカプセル化することができる。代替として、検索結果メッセージは、ユーザーが処理された検索結果を取り出すことを可能にするキーを提供する。例えば、特定の検索結果が入手されていることに対するユーザーの注意を喚起するためと、該ユーザーが保存装置から映像を取り出すことを可能にするキー(例えばコードあるいは暗号化メッセージ)を該ユーザーに提供するための、SMSを送信することができる。該“「注意の喚起」は、該ユーザーが適切な帯域幅の接続を用いてプロキシサーバーに接続することを可能にするため、ファイルが見つけ出されていることを検索結果が示す場合に非常に有用になると考えられている。
【0017】
有利なことに、本発明は、ユーザーに検索結果への注意を喚起するためのSMSメッセージ送信と、ユーザーが高帯域幅接続(WLAN、等)を介してファイルを取り出すことを可能にするキーを該ユーザーに提供すること、とをサポートする。例えば、ビデオクリップの所在場所が突き止められてた場合において、該ファイルは大きすぎてダイヤルアップ帯域幅接続を介して閲覧/ダウンロードできないため、該ユーザーは、WLANから該ファイルにアクセスすることを希望することがある。
【0018】
本発明は、検索要求においてユーザー選好によって提供される追加情報を含めることによって、及び/又は、ユーザー選好によって提供された追加情報を使用し、拡張型SIPサーバーに戻された関連性が低い検索結果がユーザーに転送される前に削除することによって、検索プロセスがより効率的に実施されることを可能にするものである。即ち、本発明は、該サーバーのRFC(定義すること)機能を、サーバーが有する通常の検索ソフトウェアよりも拡張させるものである。検索は、検索結果の内容に関して最も適切なユーザーエンド端末に転送することができる。更に、検索は、検索結果を転送時にユーザーが操作中のユーザーエンド端末に転送することもできる。SIPプロキシサーバーは、該当するユーザーエンド端末を当該ユーザーによって操作されているユーザーエンド端末であるとして特定できないときに受け取られた結果を保存することができる。これで、SIPプロキシサーバーは、少なくとも1つの検索結果を修正すること、又は、検索結果へのユーザーの注意を喚起するため及び検索結果の取り出し方をユーザーに示すための別の形態の通知を生成することができる。
【0019】
従属の請求項を付随させることによって説明されている本発明の好ましい特長は、独立した請求項によって説明されている本発明のあらゆる側面と、当業者にとって明らかなあらゆる形で組み合わせることができる。以下では、例示することのみを目的として、本発明の具体的な実施形態が、添付図面を参照しつつ説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
現時点において発明者によって企図されている本発明の最良の形態が、本発明の具体的な実施形態を用いて説明される。現時点において発明者によって企図されている最良の形態は、セッション開始プロトコル(SIP)によってサポートされる。SIPは、IPを通じてのマルチメディア会議のためのインターネットエンジニアリングタスクフォースIETF基準である。SIPは、ASCIIを基礎とするアプリケーションレイヤ制御プロトコルであり、RFC2543において定義されている。尚、該RFC2543のコピーが本明細書に添付されており、その内容は、本明細書において参照することによって本明細書に組み入れられている。
【0021】
SIPは、2つ以上のエンドポイント間における呼/セッションを確立、維持及び終了させるために使用することができる。より具体的には、SIPは、エンドツーエンド呼の属性を制御する能力と、ネットワーク境界を横断して呼情報を搬送することを可能にするシグナリングと、を提供するセッション管理を、パケットテレフォニーネットワーク内において提供する。従って、当業においてよく知られているように及びRFC2543によって定義されているように、SIPは、アドレス解決、名前マッピング及び呼のリダイレクション(redirection)を通じてエンドポイントの所在場所を突き止める能力と、エンドポイントのメディア能力を決定する能力と、エンドポイントの利用可能性を決定する能力と、セッションを確立する能力と、呼の転送と終了を処理する能力と、1つのアイデンティティを1つ以上のアドレスマッピングと関連づけさせる能力と、を提供する。
【0022】
本発明は、RFC2543において説明されているようなSIPプロトコルの文脈において説明されているが、本発明は、該SIPプロトコル自体に限定されるものではなく、SIPプロトコルから派生しさらに本発明によって使用されるSIP機能をサポートするあらゆるプロトコルに拡大されるということを当業者は理解することになる。例えば、本発明は、プロキシサーバーが、アドレス解決、名前マッピング及び呼のリダイレクションを通じてエンドポイントの所在場所を突き止めることと、エンドポイントのメディア能力を決定することと、エンドポイントの利用可能性を決定することと、セッションを確立することと、呼の転送と終了を処理することと、1つのアイデンティティを幾つかの静的及び/又は動的アドレスにマッピングすること、とを可能にするあらゆるプロトコルによって実装することができ、更に、該プロトコルを提供することは、プロキシサーバー検索ソフトウェアによって一意の検索アイデンティティを検索セッションに与えることも可能にし、検索を提供することは、プロキシサーバーに登録されていてさらに上記のプロパティを有する一意のユーザーアイデンティティが割り当てられているユーザーによって開始され、該プロキシサーバーを提供することは、該ユーザーアイデンティティを1つ以上のユーザー選好と関連づけることができる。該プロトコルのこれらの機能は、該プロキシサーバーが検索問い合わせを適宜修正及び/又はフィルタリングすることを可能にするため及び検索結果を該当するフォーマットで転送する先であるユーザーエンド端末を選択することを可能にするために必要である。
【0023】
添付図面の図1においては、本発明に従った検索方法を用いてデータを取り出すときに使用することができる分散型コンピュータシステムが示されている。図1においては、本発明の実施形態に従った分散型コンピュータシステムを用いてデータを検索するための、SIPによってサポートされたデータ検索システム、が示されている。該SIPによってサポートされたデータ検索システムは、複数のデバイスが該分散型コンピュータシステムを通じて互いにインタフェースすることを可能にする適切なソフトウェアモジュールによってサポートされた該複数のデバイスを具備する。
【0024】
図1に示される分散型コンピュータシステムは、少なくとも1つのユーザーが操作可能なエンド端末10と、SIPプロキシサーバー12と、少なくとも1つのデータソース14と、を含む通信ネットワークを具備する。エンド端末10は、情報を検索要求の形態でSIPプロキシサーバー12に中継することができるあらゆる型のデバイスを具備することができる。図1において示されるように、例えば、これらのデバイスは、該通信ネットワークを通じてSIPプロキシサーバーに接続することができるパソコン10a又は携帯電話型デバイス10bであり、SIPプロキシサーバー12自体は、複数の構成要素(例えば、中央サーバー12a及びデータ保存装置12b、等)を具備し、データ保存装置12bは、例えば、ユーザー選好及び/又は過去の検索結果のデータベース、又は、検索要求を出しているユーザーに対してまだ伝達されていない及び/又は該ユーザーによってまだ取り出されていない検索結果を提供することができる。本発明の幾つかの一定の実施形態においては、SIPプロキシサーバー14自体が分散型コンピュータシステムを具備することができ、例えば、該プロキシサーバーは、通信ネットワークを介して別個のデータベース保存システムからユーザー選好を検索することができる。
【0025】
当業者は、種々の形態の接続(ワイヤーライン、ワイヤレス、ダイヤルアップ、ブロードバンドASDL、LAN、等の接続)が可能であること、及び、エンド端末10は携帯型デバイスであることが可能であることを認識することになる。該接続は永久的である必要がないため、検索要求をSIPサーバー12に送信するエンド端末10は、検索がSIPサーバー12に送信された後にSIPサーバー12に接続された状態である必要がない。本発明は、ユーザーによって及び/又はエンド端末ソフトウェア及び/又はプロキシサーバーソフトウェアによって確立された1つ以上のユーザー選好に従って、検索結果を転送するための適切なエンド端末10の所在場所を突き止めることを可能にする。ユーザーエンド端末10、SIPプロキシサーバー12及びデータソース14は、本発明の特定の実施形態に従って適宜直接に又は間接的に互いにインタフェースする。例えば、本発明の一実施形態においては、データソース14によって戻された検索結果は、(ユーザー選好/検索要求が許可する場合において)エンド端末10に直接送信することができる。
【0026】
より具体的に図1を参照すると、一例として示されている2つのエンド端末10a、10bは、パソコン型デバイス10a及び携帯電話型デバイス10bを具備する。エンド端末10a、10bは、各々が、コンピュータシステム内のその他の要素(即ち、SIPプロキシサーバー12及び少なくとも1つのデータソース14)に独立して接続可能である。情報が取り出されるデータソース14又は情報が取り出されるときの仲介となるデータソース14は、図1に示される具体例14a、14b、14cに限定する必要がないことを当業者は認識することになる。図1において、データソース14aは、ウェブサーバーを具備し、データソース14bは、検索エンジン(又はデータベース)を具備し、データソース14cは、電話端末を具備する。
【0027】
複数のソフトウェアモジュール♯1、♯2、及びオプションの♯3が提供され、これらのソフトウェアモジュールの構成要素は、個々のデバイスにおいて局在化させること又は1つ以上のデバイスにわたって分散させることができる。ソフトウェアモジュール♯1は、ユーザーエンド端末10a上で動作するエンド端末ソフトウェア(ETS)を具備し、SIPユーザーエージェントを介してソフトウェアモジュール#2とインタフェースする。ソフトウェアモジュール#2は、SIPプロキシサーバー12によって動作されるSIPサーバーソフトウェア(SSS)を具備する。ソフトウェアモジュール♯3は、データソース14においてオプションで提供される。データソース14は、例えば、ソフトウェアモジュール#3を備えていない従来の検索サーバー又は電話型デバイス(図1の14c、等)を具備することがある。例えば、プロキシサーバー14がGoogle(登録商標)、等の従来の検索エンジンに照会中である場合で、新たなソフトウェアが提供されていない場合(即ち、照会された装置上にソフトウェアモジュール♯3が存在しない場合)について検討する(例えば、図14aにおけるウェブサーバー)。
【0028】
Google(登録商標)は、従来の方法で問い合わせることができるが、Googleは、より複雑な、拡張された又はより効率的なSIP検索を可能にすることができるAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)をのちに提供することができる。代替として、プロキシサーバー14は、戻された検索結果を予め処理し、特定の方法でフォーマットされた検索結果を特定のウェブサイト(例えば、航空便を確認又は予約するための旅行ウェブサイト)に再送信すべきであることを決定しておくことが可能である。該ウェブサイトは、SIPによってイネーブル(enabled)された形で又はSIPによってイネーブルされない形で動作することができる。一例として、図3において、ソフトウェアモジュール#3は、検索サーバー14b(同じ意味で検索エンジンとも呼ばれる)において動作する検索データベース/エンジンソフトウェアSDBを具備する。
【0029】
本明細書において用いられているエンド端末10という表現は、検索要求生成及び/又は検索結果の受け取りに適したあらゆるデバイスを意味する。ユーザーエンド端末10は、図1において示されているようなパソコン型デバイス10aを具備するが、ユーザーエンド端末10は、検索エンジンに遠隔的にアクセスすること及び/又は検索結果を表示することができさらにユーザーが操作可能なあらゆるデバイス(例えば、PalmPilot(登録商標)のようなパーソナルデジタルアシスタント型デバイス、又は、図1に示されているような携帯電話型デバイス10b、等)を具備することを、当業者は認識することになる。検索結果が送信されるエンド端末10は、検索要求を生成したエンド端末と同じエンド端末10でなくてもよい。
【0030】
本発明の一実施形態においては、検索結果を受け取るエンド端末10は、検索要求を生成することができないが、検索結果を表示することができる(例えば、ユーザーエンド端末10bは、検索要求の生成をサポートすることができる十分なメモリ容量を有さないがスモールメッセージサービス(SMS)テキストメッセージの形態の検索結果を受け取ることができる携帯電話型デバイス、を具備することができる)。
【0031】
エンド端末10のユーザーは、例えばRFC2543において説明されている形でSIPアイデンティティURIを設定済みであると想定されており、該当する検索問い合わせを該当する検索アプリケーションに入力することによって検索を要求する。該検索アプリケーションは、該ユーザーが検索語を入力するための適切なインタフェースを提供することができる。図1に示すようなコンピュータ型端末は精巧なグラフィカルユーザーインタフェースをサポートする一方で、それよりも精巧でないデバイスによって検索が要求された場合は、該ユーザーインタフェースははるかに単純にすることができるということが当業者によって評価されることになる。
【0032】
図2は、本発明に従って分散型コンピュータシステムから取り出すべきデータを検索する方法におけるステップを示した図である。
【0033】
図2のステップ20において、ユーザーは、エンド端末10においてSIP検索セッションを開始し、ユーザーのSIPアイデンティティに関する情報を含む検索要求を生成する。ユーザーのSIPアイデンティティは、検索要求の一部としてユーザーによって手作業で入力可能であるが、本発明の最良の形態においては、ユーザーがSIP検索セッションを開始させた結果として自動的に生成される。
【0034】
該検索要求は、少なくとも1つの検索基準を具備し、ETS(エンド端末検索ソフトウェアモジュール♯1)とインタフェースするように適合化された適切な検索ソフトウェアアプリケーションを用いて生成される。検索がユーザーによって要求されたとき、該検索ソフトウェアアプリケーションは、該検索要求をETSに渡す。次に、ステップ21において、ETSソフトウェアモジュールは、少なくとも1つのユーザー選好に従って当該検索要求を修正する。
【0035】
エンド端末10において該検索結果を修正するために用いられるユーザー選好は、様々な方法で予め決定しておくことができる。例えば、該ユーザー選好は、一組の1つ以上のユーザー選好(例えば、サッカーには興味がない、又は、町/場所としてのBathには強い興味あるが、浴室の品目としてのBathには興味がない、等)を具備する個人的プロフィールを入力したユーザーによって予め決めておくことができる。ETSソフトウェアモジュールは、該ユーザー選好の組をユーザーのSIPアイデンティティと関連づけていることになる。これらのユーザー選好は、ETSソフトウェアモジュールがユーザーの過去の来歴的な検索活動の分析に基づいて(即ち、ウェブサイトを示しているいずれの検索結果によってユーザーが該ウェブサイトを訪れることになったかを分析することによって)自動的に決定している1つ以上のユーザー選好によって補足すること又は取り替えることができる。
【0036】
次に、図2のステップ22において、ETSは、本発明に従った検索記述プロトコル(SEDP)を用いてSIPメッセージ内において検索結果をカプセル化してプロキシサーバーに送る。
【0037】
次に、図2のステップ23において、プロキシサーバーは、カプセル化された検索メッセージをプロキシサーバーソフトウェアモジュールSSSに渡す。ステップ24において、SSSは、該検索結果のカプセルを解除し、ユーザー選好に従って該検索要求をさらに処理する。該検索結果の該さらなる処理は、プロキシサーバーが予め決定しておいた追加のユーザー選好に基づくことができ、例えば、それまでにある1つの特定のデータソースから得られた結果に基づいて、該検索結果内において示されているウェブサイトにアクセスする可能性が高くなっている場合は、プロキシサーバーは、該データソースが再度アクセスされるようにするユーザー選好を生成することができる。
【0038】
代替として、プロキシサーバーは、ユーザーが加入している割引制度に従って特定の種類のウェブサイトから戻された検索結果内の価格を割り引くための中央方式を有することができる。割引金額は、固定させること又は一定条件に従って変動させることができる。割引を確保すべきであるということ及び/またはユーザーが会員である組織の詳細は、検索要求を修正するために使用されるユーザー選好として提供することが可能である。
【0039】
プロキシサーバーが注記(note)しているユーザー選好は固定ではなく、例えば該検索が生成される時間に従って及び該検索の優先度に従って可変である。例えば、プロキシサーバーは、当該検索が緊急あることを注記することができ、このため、ETSによって転送されたユーザー選好ではただちに通知しないユーザー選好であることが示されている場合においても、結果が受け取られたことをユーザーに対して常に直ちに通知する。従って、本発明のいくつかの実施形態においては、プロキシサーバー側の1つ以上のユーザー選好は、エンド端末側の1つ以上のユーザー選好に優先する。
【0040】
次に、ステップ25において、プロキシサーバーは、該検索結果を処理し、例えば、電子メールとして、又は、図1において12aとして示されているような非SIPイネーブル検索サーバーに対する通常の検索要求として、該当するフォーマットでデータソースに転送する。更に、プロキシサーバーは、該検索要求を適切な問い合わせに変換し、図1に示されるような電話データソース14cに接続する。
【0041】
次に、ステップ26において、データソース14は、該検索要求を処理し、検索結果メッセージとしてプロキシサーバー12に転送される検索結果を生成する。データソースの種類に依存して、該検索結果は、音声ファイルを具備し(例えば、該データソースが14cである場合)、該問い合わせに答える人は、自己の返答を音声メモとして記録させること及び音声フォーマットで保存させることができる。しかしながら、該返答は、いずれかの適切な時点において音声認識(Speech−to−Text)技術を用いてテキストファイルに変換することができ、該検索結果は、従来のフォーマットにより近いフォーマットを有することになる。
【0042】
本発明の幾つかの実施形態においては、ユーザーは、検索結果を該ユーザーのエンド端末に直接送るべきであるとする指示を該検索結果とともに伝達する選好を設定しておくことができる。例えば、該要求が非常に緊急である場合、又は、電子メールフォーマットで戻された結果はユーザーのメールサーバーに直接転送し、プロキシサーバーによるさらなる処理のために返送しない旨の選好をユーザーが設定済みである場合である。一般的には、該検索結果は、SIPによって処理されて保存するための適切な場所が決定されるか及び/又はエンド端末に送られるため、検索結果を直接戻すこのオプションは図2には示されていない。
【0043】
ステップ27において、プロキシサーバー12は、検索結果が入った検索メッセージのカプセルを解除し、次に、受け取られた検索結果を処理し、ユーザー選好に適合するフォーマット及び/又は該プロキシサーバーが検索結果の送り先として決定しているエンド端末と適合するフォーマットを有する検索結果を生成する。
【0044】
検索要求が行われたときに単にある1つのウェブサイトのみを戻し、このためユーザーが「エジプトへの格安航空便」に関する検索要求を生成する場合は該ウェブサイトにおいて追加情報を入力しなければならない従来の検索要求とは異なり、SIPプロキシサーバー12は、該検索結果を処理してデータソースに関する追加質問を可能にすることによってより関連性が高い検索詳細を決定することができる。この追加質問は、ユーザーエンド端末に引き渡す前に、図2のステップ24において実施される最初の処理によって、又は図2のステップ27において実施される処理の中で実施される検索プロセスステップ24乃至26の繰り返しの一部として、可能にすることができる。
【0045】
一例として、データソース14aが、オンライン予約システムを備えた旅行会社のウェブサイトに関するURLを戻した場合は、SIPプロキシサーバーは、該オンライン予約システムが航空便に関する特定の詳細を見つけ出すために要求することになるフォーマットを既に承知していることができ、予約システムのフォームに有効に記入することを可能にする情報を提供する。代替として、SIPプロキシサーバーは、要求される情報を決定するために該オンライン予約システムに質問することができる。SIPサーバーが、ユーザーの検索要求を要求されたレベルで満たしている特定の結果を入手した(即ち、特定の航空便情報が入手された)時点で、SIPサーバーは、この情報を検索結果としてユーザーに転送する。該ユーザーが頻繁に旅行するマイレッジ会員であるか又は(個人として、又は該ユーザーが一員であり(更に自己のユーザー選好において記録されている)いずれかの組織が割引制度を有している場合に)別の割引制度の会員であることを承知している場合は、この情報も該SIPサーバーによって提供され、このため、該ユーザーは、自己の頻繁旅行者マイレージ数を考慮した航空料金に関する情報も提供される。このように、該SIPサーバーによって戻される検索結果は、該ユーザーにとってはるかに適切なものとなる。同様に、自動車保険サイト、劇場チケットサイト、等のすべてのサイトに対して、ユーザーの最初の検索問い合わせに該当する特定情報を入手するための追加質問を行うことができる。
【0046】
SIPメッセージ内で検索をカプセル化する方法は、エンド端末10においてユーザーによって生成される検索要求に対して1つの構造を提供するように考案することができるあらゆる適切な検索記述プロトコル(SEDP)を用いて実施される。例えば、本発明の一実施形態においては、SEDPは、一組の検索特徴を示すためのフィールドを含む構造化検索要求フォーマットを提供する。提供される検索特徴は、検索の種類及び少なくとも1つの検索基準の範囲を示し、オプションとして1つ以上のユーザー選好を含むことができる。これらの1つ以上のユーザー選好は、エンド端末SIPソフトウェアモジュール♯1によって又はプロキシサーバーソフトウェアによって生成可能である。
【0047】
図4は、SEDPの一例を示した図であり、のちにより詳細に説明されるが、一般的には、本発明に従った検索記述プロトコルは、次の特徴のうちの1つ以上をサポートする。
【0048】
セキュリティ(暗号化)
ユーザーSIPid
様々な検索記述フィールド(例えば、XML/フリーテキスト/キーワード選択)
現在のセッションコンテキストに関する情報(電子メールを使用しているユーザーの種類、接続時間、現在のIPアドレスにおける時間、等)
端末においてキャッシュ内に保存されている最近の検索に関する情報(例えば、大きなファイルが端末上に保持されている可能性があり、再送すべきでない)

図4は、本発明に従った検索記述プロトコルSEDPのほんの一部の特長を示したものであるにすぎず、SIPメッセージ内で検索要求をカプセル化することができる別のプロトコルを代わりに実装できることを当業者は理解することになる。本質的な特長は、いずれの検索記述プロトコルも、少なくとも検索要求情報と、ユーザーのSIPアイデンティティユニバーサルリソースインジケータ(URI)と、を伝達する必要があるということである。本発明の一実施形態においては、ETSは、ユーザーが入力した検索ストリングがより効率的な検索表現と適合するようにフォーマット化するように構成させることができる。本発明のもう1つの実施形態においては、ETSは、1つ以上の以前の検索をキャッシュ内に保存することができる。このことは、ETSが、検索要求プロセスを容易にするために、更新情報をキャッシュ内に保存された検索に追加することを可能にする。
【0049】
再度図1において、ユーザー端末は、エンド端末SIPソフトウェアによってカプセル化される検索要求を生成する。次に、カプセル化されたSIPメッセージは、ユーザーエンド端末から、ユーザーがSIP端末10として該ユーザーエンド端末を登録しているSIPプロキシサーバー12に送信される。SIPプロキシサーバー12は、特定のユーザーSIPアイデンティティと関連づけられているとSIPプロキシサーバー12が決定することができるいくつかの登録されたユーザーエンド端末を有することができる。
【0050】
SIPプロキシサーバー12は、カプセル化されたSIPメッセージを受け取った時点で、該カプセル化されたメッセージをSIPプロキシサーバーソフトウェアモジュール#2 SSSに転送する。次に、SSSソフトウェアモジュールは、受け取ったメッセージを処理してカプセルを解除する。次に、SSSソフトウェアモジュールは、SSSによって構成されていて、更にSSSがユーザーのSIPアイデンティティURIと関連づけることができる少なくとも1つのユーザー選好によって少なくとも部分的に決定される、予め決められた一組の検索規則、に従って検索要求を解析する。
【0051】
一実施形態においては、SSSソフトウェアモジュールは、ユーザーのSIPアイデンティティURIと関連づけられたユーザー選好に従い、検索表現をさらに修正し及び/又は該検索表現の転送先である分散型コンピュータシステム内の特定のサーバーを選択する。
【0052】
検索は、いずれかの特定のユーザー選好に従って修正される。検索を修正するために使用されるユーザー選好は、入手可能な全ユーザー選好の部分組であり、SIPプロキシサーバー12は、検索要求を解析していずれのユーザー選好が該検索に該当するかを決定することによって、該検索を修正するために用いるべきユーザー選好を選択する。例えば、SIPプロキシサーバー12は、検索結果が送信されるべきエンド端末が、ユーザーが要求しているコンテンツの種類に従って選択されるように指示するユーザー選好を選択することができ、例えば、検索結果が娯楽活動に関連する場合は家庭に送信されるべきであり、検索結果が例えば金融項目に関連する場合は職場に送信されるべきであることを示すユーザー選好を選択することができる。ユーザー選好を組み込むことによって、SIPプロキシサーバーソフトウェアは、ユーザーのSIPアイデンティティと関連づけられたいずれかの個人的な選好が補助的な検索表現として検索要求内に確実に組み込まれるようにするための一定の追加ステップを実施することができ、又は、より関連性の高い結果を得るためにユーザーの個人的な詳細を使用して補足検索を実施することができ、さらには、検索によって見つけ出された品目を購入することさえもできる。
【0053】
例えば、SIPプロキシサーバー12aは、データベース12bにアクセスし、ユーザーのSIPアイデンティティと関連づけられている一組の少なくとも1つのユーザー選好(例えば、該ユーザーの趣味、該ユーザーの検索選好、該ユーザーの過去の検索結果、検索結果後における該ユーザーの過去の行動、及び、該ユーザーが最も頻繁にアクセスしているウェブページ、等)を検索することができる。次に、これらのユーザー選好は、検索要求を再構成するために使用される。ユーザー選好情報は、否定的検索基準を含む補足的検索表現を追加するためにSIPサーバーによって使用することが可能である。例えば、1つのキーワードとして明示で入力されないかぎりどのような結果も特定のキーワードを示さないように指示するユーザー選好を含めるべきである。このようにして、ユーザーは、「サッカー」等のキーワードが検索結果において強調されないようにユーザー選好を設定することができる。これで、SIPサーバーは、ブール式「そしてサッカーではない」に相当する情報が検索表現の中に自動的に含められるように、受け取られた検索結果を修正することができる。検索表現が修正された結果、サッカー関連情報を除外した検索結果がユーザーに戻される。このことは、インターネット上においてワールド・ワイド・ウェブ等の通信情報ネットワークを通じて検索を実施中にサッカー関連サイトに関する検索結果を除外することをユーザーが希望していることをユーザー選好が示している場合に有利であり、例えば「マンチェスター」を検索した場合に、「マンチェスター・シティ」又は「マンチェスター・ユナイテッド」若しくは「マンチェスター」に関係するその他のあらゆるサッカー関連サイトがユーザーに転送されない。
【0054】
ユーザー選好は、1つ以上の検索サイトを検索の中に含めること(及び/又は検索サイトを除外すること)、検索を継続させる最長検索時間、及び検索結果端末及び/又は結果フォーマット化情報を示す検索サイト選好を含めることができる。
【0055】
次に、SIPサーバー12は、さらなるSIPメッセージ内において幾つかの検索エンジン/サーバー/サイトを選択する。これらのさらなるSIPメッセージは、照会中の特定サーバーにとってどのフォームが最も適しているかに応じてカプセル化される場合とされない場合がある。例えば、サーバーがSSSとSDBとの間における適切な検索インタフェース−API)を備えている場合は、幾つかのメッセージは、新たなプロトコルを使用することができる。該プロトコルは、以下の1つ以上の機能(理想的にはこれらのすべての機能)を有している必要がある。
【0056】
セキュリティが確保されている(例えば、該プロトコルは、Ipsecを使用することができる)
認証機能を備えている−例えば、該プロトコルは、(偽物かどうかを確認するために)サーバーの認証を要求することができる
(問い合わせの及び/又は結果の)圧縮をサポートする
理想的にはSIPプロキシにおけるキャッシュへの保存を可能にする(例えば、非常に高いレベルにおいては、非常に人気のあるサッカーチームがゴールした場合には、該ゴールのビデオクリップを検索してダウロードするユーザー数は、1000万人にも達する可能性がある。しかしながら、SIPサーバーは、このビデオクリップを1回検索するだけでよいことになる)
例えばSIPプロキシサーバーが幾つかの方法で問い合わせを提供する必要がある場合は、SIPメッセージをトランスポートするために2つ以上のプロトコルを利用することができる。例えば、SIPプロキシサーバーは、検索表現(又は、該検索表現から派生した表現)に関する追加情報を要求する通常の電子メールをメールリストに送ることができ、さらには、(適切な自動音声生成アプリケーションを用いて)ホテルに電話すること、又はウェブフォームに記入することさえもできる(さらなる問い合わせのフォームはすべて、異なったトラスポートプロトコルを使用する)。
【0057】
一例として、本発明に従った典型的問い合わせメッセージにおいては、下記の情報を提供することができる。
【0058】
起点IPアドレス:123.32.123.001
起点URL:name.surnameofuser@atelco.com
ハッシュ
4387t84gf8t4f84tg83rft8p32yh239f8y[98fy9[8747643865gffgyfrjylegfgv,uegyvjgvy
検索レファレンス:653467252
検索端末型式:Pentium(登録商標)
III PC
アカウント型:個人
平均インターネットアクセス活動時間:2時間
前回の活動:電子メール
端末所在地:イングランドのイプスウイッチ
要求の種類:旅行
要求:日付2004年1月23日
発信:スタンステッド
受信:モスクワ
時間:指定なし
最低費用:
返信番号
要求の種類終了
返信::Instant(123.32.123.001), update (day, Mobile-name.surnameofuser@atelco.com)
費用−請求書1
終了
各検索は、一意の検索番号がSIPプロキシサーバー12によって割り当てられ、このため、SIPプロキシサーバー12は、ユーザーがユーザーエンド端末10を通じてSIPプロキシサーバー12ともはや通信中でない場合でも、原検索要求へのあらゆる返答をマッチングさせることができる。
【0059】
検索要求を運ぶSIPメッセージがデータソース14(一般的には、検索サーバー14b、等の情報源)によって受け取られた時点で、他方のサーバー内に配備された該当するSIPソフトウェアモジュール(例えば、検索サーバーの検索エンジン内に配備された検索エンジンSDBソフトウェアモジュール#3)によってメッセージ内容が抽出されて処理される。代替として、SIPサーバーが別のトランスポートプロトコルを選択した場合は、従来の検索エンジン(即ち、SIPによってイネーブルされない検索エンジン)がSIPプロキシサーバー14によって照会された場合に起こることになるように、問い合わせが行われたサイトに関して通常の方法で(例えばウェブフォームで)メッセージ内容を処理することができる。更に、SIPサーバー14が、検索要求に関する特定の対象機関又は組織に関するメールリスト又は電子メールアドレス等のデータソースに検索要求を転送する場合は、該データソースは、SIPによってイネーブルされない(これらのアドレスは、ユーザーによるそれ以前の検索要求によって所在場所を突き止めておくこと又は従来の検索エンジンかSIP検索エンジンによって生成された予備の検索結果によって提供しておくことができる)。
【0060】
検索要求メッセージがデータソース14によって受け取られた時点で、データソース14が、ユーザーの検索要求によって設定された検索基準(複数の基準を含む)に従って1つ以上の結果を決定した場合は、データソース14は、これらの検索結果を適切な方法でSIPプロキシサーバーに転送する。SIPサーバー14が実際に電話をして音声合成(Text−to−Speech)技術を用いて該検索を知らせている場合は、該検索に応答する者は、のちに該問い合わせに応答できるようにするための連絡番号とパスワードが与えられる。この者が該番号にダイヤル時には、該コードを入力する選択肢が示され、次にメッセージを記録することが許可される。該メッセージは、入力されたコードを用いて、ユーザーのSIPアイデンティティ及び検索アイデンティティと関連づけることができる。この関連づけは、該メッセージをSIPサーバーに転送することを可能にし、SIPサーバーは、音声認識(Speech−to−Text)技術を用いて音声ファイルをテキストファイルに変換すること、又は、ユーザーが自己の機械において再生するために該音声ファイルを検索結果としてユーザーに転送することができる。SIP検索メッセージが電子メールアドレス又はメールリストアドレスに転送される場合も同様のプロセスが実施され、このため、どのような応答も、ユーザーのSIP URI(又は、のちに情報を入手するためのキー)を用いてSIPプロキシサーバーによって識別することができる(上記の説明を参照)。
【0061】
SIPによってイネーブルされた検索エンジン14bが、SIPメッセージにおいて1つ以上の結果を一意の検索番号とともにカプセル化してSIPサーバーに転送した時点で、このことは、SPプロキシサーバー12が、該検索結果を、該検索を要求したユーザーのSIPアイデンティティと関連づけることを可能にする。
【0062】
SIPプロキシサーバー12は、SIPメッセージを受け取ると、検索結果及び検索番号を抽出する。SIPプロキシサーバー12は、該検索結果を、該検索を要求したユーザーのSIPアイデンティティと関連づける。SIPプロキシサーバー検索ソフトウェアモジュール#2SSSは、予め決められた時間だけ、又は、特定の数の肯定的な検索結果が受け取られるまで、ユーザー選好の組に従って特定の検索番号に関する結果を保存することができる。更に、ユーザー選好に従い、ヌル検索結果をSIPプロキシサーバーによってユーザーに転送すること及び/又はほぼマッチした項目を提供することができる。
【0063】
次に、SSSソフトウェアモジュールは、(SIP所在場所データベース内において探し出された)ユーザーの現在位置、該所在場所におけるユーザーの端末の型及びフォーマット(ユーザー選好に従って決定される)を決定する。例えば、ユーザーがある一定の時間まで検索結果を受け取ることを希望しない場合、又は、邪魔されることを希望しない場合において、この情報がSIPユーザー選好のSIPデータベースに記録される場合は、SIPプロキシサーバーは、検索結果を適宜処理し、該検索結果を該当する端末表示装置に表示するためにフォーマット化することができる。
【0064】
ユーザーは、結果の送信場所として2カ所以上の場所を指定することもでき、例えば、短い記述フォーム(例えば、ユーザーが会社の所在場所を探している場合は町だけ)をユーザーの携帯電話に送信することができ、該ユーザーが(SIPプロキシサーバーソフトウェアが、その会社の完全なアドレスを検索結果としてカプセル化したSIPメッセージを送信していることになる)自分のパソコンにログインするように注意を喚起することができる。
【0065】
SIPは、現在有効なアドレスをSIPユーザーIDと関連づけ、これらのアドレスを用いて検索結果を引き渡すため、検索を実施中に検索エンジンとの間でオープンな検索セッションを保持する必要がない。該検索は、データの照合を可能にする永久的SIPアドレスを使用することができ、従って、ユーザーは、例えば、検索時間が終了するまでは10の「ヒット」があるまで結果を収集してから該結果を戻すことを希望し、その後は残りのすべての検索結果をユーザーに送信すべきかどうかを指定することができる。
【0066】
ユーザーは、検索結果を提供時の端末とフォーマットを指定することができるため、これらの検索結果は、該ユーザーが検索ソフトウェアモジュール#1検索アプリケーションを次に実行時にアクセス可能なフォームで提供できること、又は、その代替として、電子メールメッセージ又はショートメッセージサービス(SMS)メッセージの形で送信できることを、当業者は理解することになる。
【0067】
ユーザーと関連づけられたプロトコルユーザーアイデンティティ(例えば、SIP URI name.surnameoftheuser@atelco.com)は永久的であるため、このアイデンティティは、静的であること又は動的であることができる幾つかのアドレス/電話番号(例えば、01234 123 456、等の電話番号、又は、111.23.123.011...、等のアドレス)と関連づけることができる。
【0068】
本発明のもう1つの側面は、SIPプロキシサーバー検索ソフトウェアモジュール#2が分散型コンピュータシステム内の1つ以上の検索エンジン/サーバーの能力/専門機能を決定する分散型検索環境に関するものである。例えば、この側面は、該検索エンジン/サーバーに情報要求を送ることによって(但し、使用することができるその他の機構は、例えばGoogle(登録商標)が実装するようなウェブクローリングを含む)、又は、広告を送ることによって、若しくは、プロキシサーバーが自己の能力/専門機能を発見することができるその他の方法で、達成させることができる。これらの機械上で動作する検索ソフトウェアは、別のプロトコル(検索能力プロトコルCCP)を用いて、これらの機械の能力(例えば、速度、検索されるデータベース、検索されるファイルの型(例えば.docファイル名、又は.pdfファイル名)をSIPプロキシサーバー14に説明する。SIPプロキシサーバー14は、例えば検索要求又はユーザー選好、等を考慮して、ユーザーに関して及び/又は該ユーザーによって要求された具体的な要求に関していずれの検索エンジンが最も適しているかを決定することができる。
【0069】
例1
以下では、一例を示すことを目的として、添付図面の図1及び2を参照しつつ本発明の1つの具体的な実施形態について説明する。
【0070】
ある1人のユーザーが市街電車に関する情報を探し出すことを望んでいると想定する。該ユーザーは、インターネット上の数多くの市街電車関連の及び輸送関連のウェブサイトへのアクセス歴を有し、市街電車の模型を購入したことを記録するトランザクションを有し、更に、少なくとも1つの輸送ファン電子メールリストに記載されている。
【0071】
SIPプロキシサーバーは、この情報を該ユーザーのSIPアイデンティティと関連づけて記録しており、該ユーザーは、輸送に興味があることを示すユーザー選好を設定していると想定されている。従って、ETSソフトウェアモジュール及びSSSソフトウェアモジュールの両方は、該ユーザーがあたかもすべてのセッション(ブラウジング、電子メール、及びインスタントメッセージ送信、等)に関してSIPを使用しているものとしてこの情報を記録し、該ユーザーの情報源及び選好に関して構築されたすべての情報は、該ユーザーのSIP URI識別子(例えば、users.name@businessname.sip)と関連づけて累積される。
【0072】
該ユーザーが本発明に従った情報検索システムを繰り返し使用することは、(例えば、検索結果とともに戻された強調付きURLをクリックすることによって)該組(サイトの種類=博物館、要求=情報、等)の中に入る機能を起動させていることになり、この情報は、SSSに保存される。更に、該ユーザーのそれまでのセッションに関するその他のデータを用いて、該ユーザーの選好に合わせて検索を最適化することもできる。
【0073】
該ユーザーは、旧型の市街電車の復元を希望するという特定の要求を有していると仮定すると、該ユーザーは、図2のステップ20において、検索句「市街電車、復元、プロジェクト、購入」を入力する。当然のことであるが、該ユーザーは、適切なブール演算子及びワイルドカード文字、等によってこれらの検索言葉を補足することができるが、ここでは、一例として1個の単純なキーワードが示されている。更に、これらのキーワードは固有の“AND”によってコンマとリンクによって分離されていると暗黙に想定されており、このため、検索結果が戻されるためにはその前にこれらのすべてのキーワードが存在していなければならない。
【0074】
次に、図2のステップ21において、ETSソフトウェアは、該検索要求を構文解析し、ETSソフトウェアにとってアクセス可能な追加情報を指示する。例えば、以下のとおりである。
【0075】
検索端末型式:Pentium III PC
アカウント型:個人
平均インターネットアクセス活動時間:2時間
前回の活動:電子メール
端末所在地:イングランドのイプスウイッチ
次に、図2のステップ23において、この要求は、検索記述プロトコルを用いて、RFC2543において説明されている方法で標準SIPメッセージ内に実装され、通信リンクを通じてSIPプロキシサーバー12に伝送される。
【0076】
次に、図2のステップ24において、SIPプロキシサーバー12は、(開けられていない、即ち、まだカプセル化されている)メッセージをSSSに渡す。SSSは、多数のデータベースと特定サイト又は特定の検索エンジンに対して要求を行うことができる「インテリジェントモジュール」である(このうちのすべてではなく一部は、SDBソフトウェアモジュールを有することができる)。一例として、SSSは、複数の異なった情報フォーラムのうちの1つ以上に対して要求を送ることができる。例えば、
i)SSSは、SIPサーバーが自動的に生成する情報要求の形で、市街電車に関するニュースグループに対して要求を送ることができる。
【0077】
ii)SSSは、可能性のあるプロジェクト及び復元者を記録しており(更にこれらの2つのマッチングを試みる)輸送ウェブサイトであって、これらの2つのソフトウェアモジュールがユーザーエントリを作り出すことを可能にするSDBソフトウェアを有する輸送ウェブサイト、に該要求を送ることができる(ユーザーは、返答のスクリーニングが必要になることがあるため、この検索エントリ専用に作られた電子メールアカウント876462965@atelco.comに転送することができ、従って、ユーザーの通常の電子メールアドレスが与えられた場合に生成される可能性がある迷惑メールからユーザーをスクリーニングすることになる)
iii)SSSは、SSSが特定の数の結果(例えば、1000件の応答)を要求することができる標準的な検索エンジン(Google(登録商標)(www.google.com又はwww.google.co.uk)、等)に対して要求を送ることができる。次に、SSSは、従来の検索エンジンによって提供された応答をフィルタリングし、該検索を要求したSIPユーザーアイデンティティに関してSSSが承知しているユーザー選好に検索結果が適合していることを確認する。SSSは、曖昧な結果が生成中であることをSSSが検出した場合は該ユーザーに対して追加質問することができる(例えば、組み込まれている統計/パターンマッチングプログラムを使用することによって、「市街電車を購入したいという意味ですか」という質問を該ユーザーに対して行うことができる)。次に、SSSは、当該追加の問い合わせに対する該ユーザーの応答を組み入れて、SSSが標準検索エンジンに質問するために使用する検索上の言葉を向上させることができる。
【0078】
(iv)SSSは、電子メールを通じて、対象となる主題としての市街電車と関連しているとSSSが決定することができる1人以上のその他の個人又は1つ以上のメールリストに該要求を送ることができる。
【0079】
v)SSSは、電子メールを通じて博物館(国立輸送博物館、等)に該要求を送ることができる。
【0080】
例2
図3は、ユーザーのエンド端末において検索要求を生成するプロセスにおけるステップをより詳細に示した図である。図3のステップ30において、ユーザーは、ユーザー端末において、例えばテキスト又は音声(及び、音声による検索要求からテキストを生成するための適切なアプリケーション)を用いて検索セッションを開始させる。例えば該検索が旅行上又は金融上の側面を有している場合は、ステップ31において、ETSは、該検索要求を構文解釈し、この種類の問い合わせに関して承知している可能なプロフォルマを特定する。このことは、旅行サイト等のウェブサイトに関する直接の質問を可能にし、図2のステップ27の文脈において説明されているようなプロキシサーバーによる検索要求/結果の追加処理を不要にすることができる。追加情報が必要な場合は、ETSは、該追加情報を該ユーザーに要求することができ、更に、ETSが誤りを検出した場合は、この誤りを該ユーザーに問い合わせることができる。旅行に関する問い合わせという文脈においては、ETSは、出発日、費用選好、等を要求する一般フォームをユーザーに提供し、該出発日が到着日よりも早い場合は、この出発日を誤りとして検出する。
【0081】
ETSは、ステップ33において、それ以前の検索が実施されているかどうかを確認する。例えば、該ユーザーは数日前に同じ情報を要求していた可能性があり、この場合は、一般フォームを、既に記入されている該当情報とともに該ユーザーに提供することができ、又は、ETSは、代替として、いくつかの検索結果をキャッシュに保存しておくことができる。類似の検索が最近実施されており、エンド端末又はサーバー(例えばプロキシサーバー12)のキャッシュに保持されている場合は、更新のみを該ユーザーに送ればよい。
【0082】
次に、ETSは、ステップ34において検索要求をフォーマット化する。例えば、該旅行検索要求は、予め設定された「行先、時間、出発地点、出発時間」フィールドフォーマットを有することができる。
【0083】
次に、ステップ35において、ETSは、エンド端末のアドレスとSID idの関連づけを開始時にユーザーが認証時に設定されたセッションキーを用いて該検索要求を暗号化する。
【0084】
次に、ステップ36において、ETSは、暗号化されたペイロードを、SEDP(検索記述プロトコル)において設定されたTYPEとともにSIPメッセージ内に入れる。
【0085】
次に、ステップ37において、ETSは、該SIPメッセージをプロキシサーバーに送る。
【0086】
図4は、本発明の実施形態に従ったSIPヘッダとSEDP検索記述のフォーマットを示した例である。
【0087】
該SIPヘッダは、少なくとも下記の情報を含む。
【0088】
i)INVITE sip:search@bt.co.uk SIP/2.0−該SIPヘッダはSIPサーバーから検索エンジンへのインビテーションに関するものであることを示している
ii)VIA: SIP/2.0/UDP spainltel:5060
iii)From: Joe Bloggs<sip:joe@atelco.net>−ユーザーのSIP URIである
iv)To: Search <sip: search@uk.net>−検索サービスのSIP URLを提供する
v)Call-ID: 10000001@atelco.net−SIPセッションの呼び出しであり、検索結果が戻される前に早期終了することができる
vi)Cseq: 1 INVITE−SIP呼び出しのシーケンス番号である
vii)Subject: Urgent Search−プレーンテキストを入力することができるか、又は、エンドポイントが使用するフィールドとして提供することができる
viii)Contact: Joe Bloggs <sip: joe@atelco.net>
本発明がSIPヘッダにおいて提供する追加フィールドは、SIPペイロードを示しており、以下の項目を含む。
【0089】
ix)Content−Type:application/SEDP−このタイプは、IPアドレスを送るために使用できるが、一般的には、該アプリケーションは、MIME型アプリケーションではなく本発明に従ったセッション記述プロトコルSEDP(検索記述プロトコル)であることを示すために使用される
x)Content−Length:160−ペイロードのサイズを示す。数字の160は、一例として示したものであるにすぎない。
【0090】
図4は、旅行に関する問い合わせが検索表現の本体を形成している本発明の実施形態に従ったSEDPも示している。図4において示されているように、SEDPは、以下の項目を具備する。
【0091】
i) Type: travel.air−具体的な検索フィールドを適宜示す
ii) F= Luton; 13,4,04; d = Ulan Botar; 28,4,04;;;−出発地点がルートン、出発日が2004年4月13日、行先がウランバートル、帰国日が2004年4月28日であることを示しており、幾つかの空白フィールドが後続している
iii) AP = British A, NOT Aeroflot, other−肯定的選好(ブリティッシュ航空)と否定的選好(アエロフロート)を示すユーザー選好である
iv)P = Price−価格が検索上の1つの優先項目であることを示すために使用される
v) U = instant; update (phone1)−検索結果が到着次第、電話1によって示されたユーザーエンド端末に伝えるように指示するために使用される。
【0092】
vi) T = urgent−検索の優先度を示す
vii) OS = Hotel, Car Hire, Insurance−検索カテゴリを考慮した場合に関連するその他のサービスであり、このため、プロキシサーバーは、これらのサービスがデータソースによって戻された場合はこれらのサービスに関する情報を報告することを希望することができる。
【0093】
ix) Sid = 7684∧∧*jjkkj84−SIP idの上方に常駐するETSセッション識別子であり、SIPと関連づけても関連づけなくてもよい
本発明の一部の実施形態においては、添付図面の図3のステップにおいて示されているように、SIPヘッダ内のフィールドix)とx)(及び、ペイロード内のSEDP検索記述内の全フィールド)を暗号化することができる。
【0094】
例3
図5は、ステップ50の検索要求において、ユーザーが特定の所在地(例えばザルツブルク)のホテルの部屋に特定の費用(例えば、1泊30ポンド)で特定の期間(例えば2泊)滞在することを希望する本発明の非常に具体的な実施形態を示した図である。
【0095】
ステップ51において、ETSは、検索結果を渡し、より多くの情報(例えば、人数、正確な所在場所、部屋の種類、開始日、等)を求める。
【0096】
ステップ52において、ETSは、該メッセージをSIPプロキシサーバーに転送し、SIPプロキシサーバーのSIP検索サーバーソフトウェアSSSが該メッセージを処理する(カプセル化を解除しておく)。
【0097】
ステップ53において、SSSは、数カ所の旅行検索サイトに最初の検索を送る。これらの旅行検索サイトの一部は拡張型SIP検索インタフェースを有しているが、一部は標準のWWWサーバーである。
【0098】
ステップ54において、価格に関する要求が満たされていないため戻される結果は否定的な結果である。プロキシサーバーは、より多くの情報をユーザーに求めるか又は検索を修正することを要求し、及び/又は、後日に(例えば、1日後に)検索結果を戻すことができるようにするために検索期間を延長可能であるかどうかをユーザーに尋ねる。図5においては、ユーザーは、検索を延長可能であること及び検索結果を1日遅れて提供可能であることを内容とする応答をSIPサーバーに送る。該応答を受け取ったSSSは、オンライン予約機能を備えていないホテルを探し出し、旅行ウェブサイト及び観光情報サイトにおいて電子メールアドレス及び/又は電話番号を決定する。
【0099】
ステップ55において、SSSは、検索要求から生成されたフォーマットの電子メール問い合わせを送出し、テキスト−音声変換器及び音声−テキスト変換器を用いてホテルに電話をする。SSSは、近似の結果を入手し、更に、該ユーザーが少なくとも1つの関連する可能性がある組織の一員であることを注記しつつ、該近似の結果を提供しているホテルにこの追加情報を提供して(例えば10%の)割引を確保する。
【0100】
ステップ56において、SSSは、ユーザーの所在場所データベースを確認し、SMSが最も適していることを決定する(例えば、SSSは、該当する時間が、自宅又は職場においてユーザーがコンピュータを操作する通常の時間帯外であることを認識することができる)。SSSは、検索上の要求事項をすべて満たしている部屋が見つかったことを該ユーザーに連絡し、予約を自動的に完了させるべきかどうかを尋ねる。このオプションは、該ユーザーが、自動購入を可能にするための銀行口座/クレジットカード詳細を既に登録済みであり、更に、自動購入を可能にすべきであることを示すユーザー選好を決定しているために可能である。その他の実施形態においては、該ユーザーは、すべての判定基準が満たされている場合はプロンプトなしで自動的に購入を進めるように指示するユーザー選好を設定することができる。
【0101】
図5のステップ57において、SSSは、電子メール又はファックスで金融情報をホテルに提供し、この提供が完了していることをユーザーに連絡する。図5においては、SSSは、ホテルからの確認番号が受け取られるまで待ち、この確認番号をSMSによって該ユーザーに転送する。代替として、SSSは、該金融上の詳細がホテルに送られ次第、又はホテルによって受け取られたことが示され次第(例えば、電子メールを送信した場合は、受取証を受取時、又は、ファックスの場合は、ファックス送信が成功したことを確認時に)、該ユーザーに通知することができる。
【0102】
本発明の具体的な実施形態を参照しつつ上述されているように、エンド端末ソフトウェアETS及びSIPプロキシサーバーソフトウェアSSSの両方とも、SIPによって自動的に生成されたあらゆる情報要求が検索要求メッセージの転送先に関して適切なフォーマットを有するように特定の検索表現(即ち、エンド端末において該ユーザーによって入力された句)を修正するように構成されているのは本発明の1つの特長である。
【0103】
これらの検索からの応答は、実質上瞬間的な時間(従来の検索エンジンによる結果の場合)から数日、数週間、数ヶ月、さらには数年(電子メールで送信された情報要求の場合)までに至る幾つかの異なった時間の長さにわたって生成することができる。ユーザーは、検索を実施することができる最長時間を、検索表現内において又はユーザー選好(検索表現から導き出すことができる)として、指示することができる。この指示は、制限時間以降に戻された検索結果は廃棄するいわゆるカットオフ時間をプロキシサーバー14に示すことによって実装可能である。SSSは、SSSによって発行されて各検索と関連づけられている一意の検索識別子(1234567@aserver.telco.umtsの形で与えることができる)を用いて検索結果と原要求を関連づけることができるため、最初の検索セッションが終了後にプロキシサーバー14に戻される検索結果を処理することができる。これで、SSSは、応答を処理することができ、検索結果が該ユーザーに通知される前に該検索結果を処理することによって、該検索結果が到着するのに応じて検索手順を繰り返して追加情報を入手する。
【0104】
検索結果のフォーム及びユーザーが検索結果を受け取る仕組みはすべて、ユーザー選好によって設定することができる。一般的には、ユーザーは、以下のフォームのうちの1つ以上のフォームで結果を提供するように指示することができる。
【0105】
i)1週間ごとの応答要約を提供する
ii)瞬時に(1分以内に)提供する
iii)最も良くマッチしている応答のみを高優先項目として電子メールで送信する
ユーザーは、検索を何時でも取り消すように常に指示することができ、この指示もまた、SIP検索番号が検索を一意で識別するため簡単に達成させることができる。更に、ユーザーは、
(ユーザーのIPアドレスは、数分後や数時間後には信頼できる所在場所ではないため)SSSは、SIPプロキシサーバーの機能とその関連する所在場所データベースを使用して、あらゆる所定の時間におけるユーザーの所在場所を突き止めることができる。所在場所データベースは、ユーザーの現在の端末型式を戻し、SSSは、応答をユーザーの現在の端末に適合させることができる。一例として、ある1人の市街電車ファンが、フェリックスストウの裏庭において1933 GECノーウィッチ市街電車を所有する旨のニュースグループ項目に応答すると仮定する。この場合、SSSは、該電子メールの送信者がフェリックスストウに所在するユーザーエンド端末の場所にいると決定することができ、更に、SSSは、(該当するアプリケーション/データベースにアクセスすることによって)該ユーザーが半径20マイル以内の所在場所からの結果の優先順位を高くすべきであるとするユーザー選好を設定していることに鑑みて、イプスウイッチまでの距離は該ユーザーにとって非常に好ましい順位にする上で十分に近いと決定することができる。次に、SSSは、該ユーザーが移動中であることを突き止め、該ユーザーの携帯電話へのSMSメッセージ形式で結果をフォーマット化する。
【0106】
SIPサーバーは、ユーザーが予め定義した一組のユーザー選好との一致度に従って結果の優先度を評価することができる。結果が緊急であるとSIPサーバーがみなした場合は(このことは、該検索が緊急であるとユーザー該当する指定したことが理由で、又は、検索結果が近い所在場所、安い価格、等を示している場合は優先させるべきであることをユーザーが指示したことが理由で生じる可能性がある)、SIPサーバーは、該ユーザーがユーザー選好の組において与えているフォーマットで、直ちに(又は緊急の検索結果を引き渡すべき時間の長さとして該ユーザーがユーザー選好の組の中で与えている時間の長さ以内に)検索結果を該ユーザーに引き渡す。例えば、緊急検索結果は、ユーザーが現在自分のSIPアイデンティティを用いて自分のコンピュータ端末においてネットワークにログオンしている場合は該コンピュータ端末に所在する該ユーザーに送ることができ、及び/又は(ユーザー選好に依存して)検索結果は、SMS又は自動的に生成される音声メッセージを介してユーザーの携帯電話に送ることができる。
【0107】
ユーザーは、検索問い合わせを生成することができ、更に、音声を含むいずれかのフォーマットで結果を提供すべきであるかを指示するユーザー選好を設定することができる。検索結果を可聴フォーマットで提供することによって、視覚障害者は、ユーザーによりやさしい形で検索結果を受け取ることができる。視覚障害者は、入力した検索ストリングの口頭確認を生成するようにETSソフトウェアユーザー選好を設定すること(又は、該検索要求生成モードが使用されている場合は音声による検索要求を繰り返すこと)が可能である。
【0108】
検索結果が検索コンテンツに基づいて行先ユーザーエンド端末に送られるようにするために、ユーザー選好は、SIPサーバーSSSソフトウェアモジュールによって送信者のSIP URIと関連づけることができる(例えば、ユーザーの職場の電子メールアドレスがユーザーの家庭の端末装置よりも高い帯域幅でインターネットに接続されている場合は、ユーザーの家庭の電子メールアドレスの代わりに該職場の電子メールアドレスに映像ファイルを送ることができる)。代替として、SIP SSSソフトウェアは、例えば映像ファイルの静止クリップを1つの所在場所に送り、全映像ファイルを別の所在場所に送るようにすることによって、検索結果を予め決められた帯域幅に自動的に圧縮するようにユーザー選好によって構成することができる。代替として、SIP SSSソフトウェアは、単純に、大きなファイルが検索によって突き止められたことをユーザーに通知し、該ユーザーが該大きなファイルをダウンロードするまで予め決められた時間だけ該ファイルを保存するようにすることができる。
【0109】
セキュリティ強化を目的として、これらの中央に保存されたファイルは、ユーザーがセキュリティキーを追加入力した場合しかアクセスできないようにすることができ、SIPサーバー12は、該ファイルが突き止められている旨の原通知及び/又は該ファイルにアクセスできるアドレスとともに該セキュリティキーを送ること、又は別個の通知を通じて該セキュリティキーを送ることができる。SIPサーバーは、検索結果をユーザーに通知するためにメッセージ型の通知(例えば、音声メッセージ、電子メール又はSMS)を使用する必要がない。その代わりに、SIPサーバーは、検索結果が入ったファイルを該ユーザーの公のドロップファイル、等の中に保管することができる。
【0110】
ユーザーがある品目を購入するために該品目の検索を要求する場合は、SIPサーバーには、該ユーザーの金融情報(クレジットカードの番号、等)及び価格が該ユーザーによって設定された選好と一致する場合は該要求品目を自動的に購入するために必要なその他のあらゆる情報を提供することができる。一例として、SIPサーバーが、ユーザーが特定の価格で要求している例えばある1つの飛行便又は休暇地に問い合わせ、更に、例えばユーザーが要求している日付前後における特定の価格のカイロまでの帰りの便を探し出す場合について検討する。該価格が、例えば該ユーザーの「即購入」限度価格よりも低いか、又は、所定の検索時間内に戻された一組の検索結果の中で最も安い価格である場合は、SIPサーバーは、該価格情報が正確であるようにするために、及び、該ユーザーが検索結果を受け取るまでに該価格が変化しないように、該航空便の即購入を行う。該自動化された購入方式は航空便の購入に限定されたものではなく、分散型コンピュータシステムを通じて売り込みが行われるあらゆる品目(競売にかけられているが即座に購入する選択肢を有する品目を含む)又はサービスにまで拡大可能であることは当業者にとって明白であろう。
【0111】
該プロキシサーバーは、ユーザーの検索問い合わせにより該当すると確信する一定の所在場所を知的に問い合わせることができるため、該プロキシサーバーは、検索結果を提供するサイトとの優先的な手配を示す結果を戻すことができる。このことは、価格が検索問い合わせと関連している場合に特に当てはまる。例えば、該プロキシサーバーがアクセスする検索エンジンは、予め決められた一定の割引(固定させること又は検索継続時間中の一時的なものにすることができる)を常に提供するように構成させることが可能である。従って、特定の団体又は組織に加入していることを示すユーザー選好を有するユーザーに対してSIPサーバー検索サービスを提供することができる。
【0112】
例えば、あるユーザーが自動車協会の会員であり更に公務員でもあることを示している場合で、該ユーザーが、10年間の無事故ボーナスを有する“S−reg”フォルクスワーゲン「プント」に関する最も安い保険の検索を要求した場合は、SIPサーバーは、SIPサーバーが契約する保険会社のサーバーにこの追加会員情報を提供することができ、戻される結果は、いずれかの保険会社がユーザー選好において示されている組織に基づいて該ユーザーに対して追加割引を提供することができるかどうかを示すことができる。
【0113】
代替として、該ユーザーが加入しているインターネットサービスプロバイダ(又は同等の機関)が、ホテル、ソフトウェアプロバイダ、等の一定の第三者と割引契約をしており、このため、SIPサーバー自体が、これらの第三者から該ユーザーに結果を戻すときに該ユーザーに対して1つ以上の割引を提供するようにインターネットサービスプロバイダによって構成されていることがある。
【0114】
SIPサーバーは、ユーザーが一定の機関において行う購入を追跡すること、及び、行われた購入の金額及び/又は数量に従って該ユーザーに1つ以上のポイントを割り当てることができる(更に、該ポイントは、一定の期間内にリセットすることが可能である)。これらの「ポイント」は、ユーザーが例えば戻された検索価格から一定の割引を受けるために、又は、該ユーザーが所有するポイントを用いてある品目を即座に購入できる価格を検索が戻した場合は該品目を無料で手に入れるために、使用することができる。このようにして、現在数多くのチェーンストア小売業者によって提供されている「報奨」制度と類似の報奨制度をSIP検索機構を通じてユーザーに提供することができ、購入される各品目にポイントが付けられ、ユーザーは、貯めたポイントを使ってさらなる品目を購入すること及び/又はその他の品目に関する割引を受けることができる。
【0115】
本発明の精神及び適用範囲は、本明細書において上述されている具体的な実施形態に限定されるものではなく、付属の請求項によって定められるものであることを当業者は理解することになる。
【0116】
本発明の一実施形態は、ユーザーが移動端末を有する無線環境において有利である。本発明は、大量のデータが所在する場所が突き止められている場合にSIPプロキシサーバーが該ユーザーに通知することを可能にする。このことは、該ユーザーが無線の「ホットスポット」(即ち、該移動端末が大量のデータをダウンロードすることを可能にするために高帯域幅の無線接続を利用可能な領域)に移行するのを可能にする。
【0117】
本発明のもう1つの実施形態は、ビデオ画像ファイルのコンテンツの種類を示すために、ビデオ画像ファイルからの静止画像をSIPサーバーによって抽出してユーザーに送ることを可能にする。該ユーザーは、該ビデオ画像をダウロードするかどうかを選択することができる。例えば、古い映画のリメーク版に関するトレーラーをダウンロードすることをユーザーが希望する場合は、該リメーク版ではなく原映画に関連する大量の映像ファイルが検出される可能性がある。本発明は、有利なことに、該ユーザーが希望されるコンテンツに関連していない大量の映像ファイルをダウンロードすることを防止する。
【0118】
本発明の上記の実施形態は、ユーザーのクライアント端末によって又は検索を管理するプロキシサーバーによって自動的に又は要求に応じて入手される追加情報を組み入れることもできる。例えば、該プロキシサーバーは、該追加情報が入ったデータベースレコードに対する該ユーザーのSIP識別子に基づいてルックアップを実施する。この追加情報は、取り出すこと、及び該ユーザーが生成する検索基準とともに自動的に含めることができる。
【0119】
本発明の幾つかの実施形態においては、該追加情報は、秘密情報であるか、又は、秘密である情報の入手要求を含む。追加情報、特に秘密情報は、ユーザーによって、又はプロキシサーバーによって、若しくは該情報に関するデータソースによって課すことができる様々なアクセス制御の適用対象になる。
【0120】
一般的には、これらのアクセス制御は、検索を要求するユーザーにとって透明な形で実装することができる。即ち、該追加情報は、該ユーザーが追加情報を提供する必要があること及び提供された追加情報の内容のいずれについても認識せずに自動的に送られる。しかしながら、その他の実施形態においては、ユーザーは、例えば一定の情報を発行する権限を第三者に付与するデジタル証明書に署名することによって、秘密情報の発行権限を付与しなければならない。発行された情報は、検索要求の中に直接組み入れられるか、又は、その代替として、該追加情報を要求しており更に一定のセキュリティ基準を満たしているエンティティに対して要求に応じて提供される。一般的には、より個別化された情報を提供することができるエンティティのみが該要求を出すことになる。追加情報の要求は、一般情報を含む応答を提供することができる。SIPサーバーは、該一般情報を処理し、該情報に関心があることをユーザーの検索要求が示している場合は該ユーザーに転送する。代替として、SIPサーバーは、特定の情報のみに関心があることを検索要求が示している場合は該一般情報を保留するか又は廃棄する。
【0121】
追加情報を組み入れるプロセスは、あらゆる適切な方法で自動化することができ、例えば検索の文脈が1つ以上の基準を満たしている場合は、追加情報を組み入れること及び該追加情報を提供するための適切な措置を講じることが要求される。
【0122】
本発明は、いずれかのエンティティ(一般的には検索者であるが必ずしも検索者ではない)にとっての特定の情報に文脈及び/又は内容が依存している特定情報が提供される検索を実施する方法を提供するものである。本発明のこの側面の一実施形態が図6に示されており、ステップ60において、検索者は、検索基準に関連する何らかの情報の検索要求を出す。
【0123】
この実施形態においては、該検索要求は、SIPサーバーによって処理され、上述されている方法で様々なデータソースに転送される。情報提供要求を受け取るデータソースは、該検索要求は一般的なレベルで応答できる情報要求であるが、検索された情報が関連するエンティティを識別する追加情報が提供される場合はより具体的な情報によって補足することが可能な情報要求を具備する、と決定することができる。この実施形態におけるデータソースは、何らかの一般情報で応答し、更に、より具体的な情報を提供するために必要な追加情報を要求する(ステップ61)。プロキシサーバーは、(例えば署名入りデジタル署名書を提供することによって)第三者であるデータソースが要求された情報を提供する権限を付与するユーザーにこの要求を転送する(ステップ62)。ステップ62は、検索者が自己のアカウントをSIPサーバーにおいて適切に構成済みである場合は自動的に実施され、このことは、SIPサーバーが、権限付与を提供する必要がある検索者/エンティティに代わって直接該権限付与を行うことを可能にする。
【0124】
再度図6において、SIPサーバーは、該権限を該第三者データソースに転送する(ステップ63)。該権限付与は、該第三者データソースが、要求された追加情報を要求しているデータソースに提供することを可能にする。この実施形態においては、要求しているデータソースが該検索要求に関連づけられているエンティティ専用のより多くの情報を提供できるようにするために、該第三者データソースによって提供された追加情報を受け取って該要求しているデータソースに該追加情報を転送するのはSIPサーバーである。一般的には、この情報は、発行機関によって暗号化及び署名される(ステップ64)。次に、SIPサーバーは、該追加情報を要求しているデータソースにこの情報を転送する(ステップ65)。該追加情報は、該データソースによって検証され(ステップ66)、該追加情報は、より具体的な情報を検索結果として提供するために(原検索基準と関連されて)適切に処理され、該検索結果は、SIPサーバーを通じて該検索者に再転送される(ステップ66)。
【0125】
情報を要求する方法及び検索要求と検索結果の中に組み入れる方法は数多くの変形が可能であることを当業者は理解することになる。本発明は、各事例において、特定のエンティティ(例えば、検索を行っている個人)に関連しており更に特に該個人に関連するデータを戻すことを可能にする情報が提供される機会を提供する。
【0126】
本発明は、検索を行っているエンティティが、提供された追加情報の内容を承知している必要がないような形でこの情報を組み入れる手段をさらに提供する。秘密情報をセキュリティが確保された形で提供することを可能にすることによって、ユーザーは、該当する情報(例えば、自分が持っている病状に関する情報)を、自分の病状に関連する特定情報を承知している必要なしに検索することが可能である。
【0127】
例えば、ユーザーは、「花粉症治療」に基く判定基準に従って検索を行うことができる。この場合は、プロキシサーバーは、検索の文脈が医療であることを認識可能である。追加情報(例えば、該ユーザーが飲んでいるその他の薬、既知のアレルギー、特定の薬に対する反応、等)は、検索者が該情報を明示で含める必要なしに検索要求に添付することができる。このことは、例えば本来であれば花粉症の治療に非常に適している可能性がある既知の薬に反応するかどうかを既に考慮している情報を再度受け取ることを可能にする。同様に、該ユーザーが「ジョーに関する花粉症治療」について検索する場合は、プロキシサーバーは、該ユーザーのアイデンティティを用いてレコードに関するルックアップを実施し、「ジョー」に関する識別子が要求されることを決定し、検索要求内に組み入れる前に権限付与コードを提供するように検索者に依頼する。該ユーザーが「ジョー」に関連する追加情報を含める権限を有していない場合は、戻される検索結果は、ジョーに関する特定情報が提供されず一般情報のみが提供されることを示すことができる。しかしながら、いずれの場合においても、該ユーザーは、どのような情報が提供されるかを正確に知っている必要がない。
【0128】
代替として、検索結果の文脈が認識されて該当する追加情報が添付される代わりに、伝達される追加情報は、検索結果を受け取り更に自己の応答の中に該追加情報を組み入れることができるデータソースのちの1つ以上によって要求することができる。このことは、情報の機密性が高い場合により該当し、その場合は、例えば、該追加情報は、セキュリティが確保されたサイトにしか伝達することができない。
【0129】
次に、原検索では自由に入手できない追加情報への制限されたアクセスを許容する許可及びセキュリティ上の関連づけを組み入れた、本発明に従った検索方法の一実施形態について説明される。
【0130】
この実施形態においては、ユーザーは、ローン等の金融情報を探索中である。金融「スーパーサイト」にアクセスして特定の金額(例えば5000ポンド)に関するローン金利を比較することができる一方で、提供されるローンは、該ユーザーのクレジット歴、等に関するステータス確認の対象になり、これらの確認の結果は、該ローンに関する年間金利(即ち、請求される金利)に対して影響を及ぼすことになる。
【0131】
該検索方法は、ユーザーがインテリジェント検索を実施時にユーザーのクレジット歴が含められることを可能にするか、又は、検索プロセスにおいて接触された銀行サイト又はその他の金融サイトがユーザーのクレジット歴を要求することを可能にする。いずれの場合においても、該ユーザーは、自己のクレジット歴を承知している必要がない。このことは、例えば、ユーザーが情報にアクセスする必要なしに又は情報がのちに送られるように手配する必要なしに、該ユーザーの銀行取引詳細を保有するサイトから該情報を提供できることを意味する。代替として、該情報は、ユーザーの銀行データソースから、又はその他の何らかの仲介機関から、若しくは専用データバンクから取り出され、該情報を要求しているサイトに提供されるか、又は、該ユーザーの検索基準に添付できるようにするために該ユーザーのクライアント端末又はプロキシサーバーに提供される。
【0132】
本発明のこの実施形態において本発明によって生成されてプロキシサーバーによって送出される検索結果は、ユーザーのために既に保持されている追加情報と関連づけられた特定サイトに向けて送出されるようにすることができる(例えば、検索者が既存の口座を有する銀行クレジットカード会社を送出先として特定することができる)。その結果、該金融機関は既存の顧客に対してより有利な金利を申し出ることができるため、より有利な貸出金利になる。
【0133】
検索は、極めて具体的にすることも可能であり、テンプレートに基づくことができる。例えば、ユーザーは、ローンに関する重要な質問(即ち、早期返済オプション、ローン目的(担保に加えることができるか−検索者は担保を有しているか)、等)を有する検索を要求することができる。
【0134】
検索要求に関連するデータが取り出されるサイトは、検索者(該検索者がローンの受取人でない場合は、ローン当事者)のアイデンティティを承知していないかぎりより具体的な情報を提供できないことを当業者は理解することになる。従って、本発明の一実施形態においては、2種類の情報が取り出される。1つの種類の情報は、(今回の例においては提供されているローン商品/サービスに関する)一般情報、即ち、特定のエンティティ又は個人にとっての専用情報でない情報である。他方の種類の情報は、一般的でない情報、即ち、特定情報であり、このため、一般情報を提供すべき対象者のアイデンティティをデータソースによって決定することができる場合は(この同じデータソースが、一般情報、即ち、この例においては提案されているローン受取人のアイデンティティを提供する)、別のより個別化されたレベルの情報が提供情報として存在することになる。このことは、例えば、特定情報が提供されるエンティティをデータソースに紹介するための適切な識別子を要求する。該識別子は、出された検索要求の中に含められるか、又は、いずれかのサイトがSIPサーバーを通じて該情報を要求する場合は要求に応じてアクセス可能である。本発明は、検索が実施されたときにこの第2の種類の情報(即ち、個別化された情報)が受け取られることを可能にし、検索基準又は検索サイトは、該情報のターゲットとなる受取人又は該情報が関連しているターゲット受取人を識別することができる。
【0135】
個別化された情報を提供する利点は、検索によって戻された情報を、ユーザーが戻された情報の内容に基づいてさらなる行動をとることを可能にする形で提示することを可能にすることである。例えば、ある検索者が、自分自身のためのローンを求めて、個別化されていない一般的なレベルの情報のみが戻される場合において、該検索者が、ローンを選択した場合は、信用調査に合格する必要があり、ローン業者による認証が必要になり、更に、該ユーザーは、お金を受け取る前に、該ローンの受取人本人であることを証明する必要がある。
【0136】
本発明は、ユーザーが、真のローン情報(例えば、条件、A.P.R.、補助的便益又は要件、等)を自分自身のクレジット歴に合わせて実効的に適合化させた後に、これらの情報を見て比較することを可能にする。ローン受取人によって提供された秘密情報が十分であるみなされる場合(例えば、ローンサイトによって提供された/要求された秘密情報が、要求されたすべての該当する金融情報(例えば、銀行取引詳細、ローン、その他のクレジットカード口座、貯蓄、等)を含む場合)は、該当するすべての信用確認が実施されていることになる。このことは、提供される金利及び条件が該ユーザーのクレジット歴及び現在の財務状態を反映させたものとなることを意味する。これで、該ユーザーは、情報が正しいフォーマットで提示された場合は、さらなる行動、例えば、提供されたローン商品を受諾する、該当品目を購入する、等を行うことができる(又は、例えば医薬に関する検索等のその他の何らかの行動をすることができ、該医薬は、購入可能な形で、又は、ある人に関して処方可能な形で、提示することができる)。
【0137】
更に、ユーザーがいずれかの特定のローンを受け取ることを選択した場合に、提供される情報は、該ユーザーが省略時銀行口座又は指定の銀行口座に電信為替で振り込まれたローン金額を受け取る前に本人であることをさらに証明する必要性をなくすことができる。このことは、有効なことに、ユーザーが、「5,000ポンドを借り入れるための最も安いローン」という検索基準を入力し、更に、検索結果に応答し、銀行Aによって申し出られた年金利5%、期間3年のローンを選択し、該金額を自己の銀行口座に電信為替で振り込ませることが可能であることを意味する。このような継ぎ目のない一体的な銀行業務環境は、ユーザーに対してリスクを負わせる可能性があり、このため、様々な銀行機関は、さらなる確認を課すことを希望することがある。しかしながら、本発明は、各金融機関が申し出る条件の真の比較を行うことができる便宜を提供することを可能にする。
【0138】
第三者に特に関連する情報を取り出すことを目的として検索が要求された場合は、該第三者は、自己の個人情報を特に入力することを可能にする識別子又はアクセスコードを検索者に提供することが必要になる。該識別子は、セキュリティ手段として有限の期間だけ提供するようにすることができる。要求された情報が検索者に関する特定情報である場合は、該識別子は、該検索者が検索アプリケーション内にログインすることと関連づけることができ、又は、該検索者によって、何らかの適切な手段を用いて自分自身の識別子が検索基準内に含められるようにすることができる。
【0139】
本発明の一実施形態においては、検索方法によって提供される個別化情報は、医療上の主題に関する検索を、第三者が患者に関して一般的に行うこと及びこれらの患者が患者自身のために行うことを可能にする。
【0140】
「識別子」という用語が使われている一方で、検索に関連する情報へのアクセスを可能にするあらゆるセキュリティ機構を使用することができる。たとえば、特定情報にアクセスできるようにするため、検索者又はSIPサーバーは、第三者が検索に関連する情報にアクセスすることを許容するセキュリティ機構を埋め込むことができる。
【0141】
ローン申請者の場合は、このセキュリティ機構は、(例えば)自己の銀行における信用格付けの確認を許可することにすることができる。この許可は、申請者によって又は(申請者とセキュリティが確保された関係を有することになる)SIP検索エンジンによって生成することができる。SIP検索エンジンは、一般的には、(その時点における)有利な金利を探し、(既存のSIP検索において発生することになる)検索者プロフィールを用いてこれらの金利を絞り込み、次に、第三者(即ち、ローン提供者)によるアクセスを許容するか又はローン提供者によって信用されている方法で情報にアクセスするための追加のセキュリティ機構を用いて1つの特定の金利と条件の見積もりを申請する。
【0142】
本発明の一実施形態は、デジタル証明書を使用する。この実施形態においては、SIPサーバーは、信用照会確認書を検索者に送る。検索者は、自己の銀行によって発行された証明書を有する該信用照会確認書にデジタル署名する。SIPサーバーは、署名された要求を該銀行に送り、該銀行は、自己の記録を確認し、信用照会書(暗号化可能)を提供する。この信用照会書がローン提供者に転送され、該ローン提供者は、該信用照会書が該銀行から送られたものであり更に原申請者に関するものであるかどうかを確認することができる。このことは、個人を特定することなしに及び申請者が伝統的な信用調査合格を待つ必要なしに秘密情報を銀行からローン提供者に渡すことを許容することになる。
【0143】
添付図面の図7及び8は、この実施形態が実装される方法及び関係するステップの一部をそれぞれ概略的に示した図である。
【0144】
図7においては、ユーザーがローン検索を行うことを希望するときにデータを取り出すためと、ユーザー(検索者)に個人的に該当する検索結果を受け取るために、本発明のSIP検索方法が使用される本発明の実施形態が示されている。
【0145】
図7においては、ユーザー端末70は、ユーザー端末70を操作中の検索者に対して適切な検索インタフェースを提供するように構成された第1の検索ソフトウェアモジュール71をサポートする。該検索者は、ソフトウェアモジュール71を用いて、ローン及び最も低い金利に関する情報の要求を生成する。図7に示されている実施形態においては、検索ソフトウェアモジュール71は、該検索要求を処理し、SIPユーザーエージェント72を通じてこの検索要求をSIPプロキシサーバー74に転送する(ステップA)。
【0146】
SIPプロキシサーバー74は、SIPクライアント端末70によって提供された検索要求に基づいて適切な検索を生成する検索ソフトウェアモジュール75をサポートする。SIPユーザーエージェント78は、通信ネットワーク(図示されていない)を通じて様々なデータソースから情報を取り出すことを求めることによって検索を実施する(ステップB)。
【0147】
データソース67は、SIPユーザーエージェント78のためのインタフェースとして動作する第3のSIPソフトウェアモジュール66をサポートするプラットフォームを提供し、SIPプロキシサーバー74から受け取られたメッセージを処理することによってユーザーの検索要求を満たしている情報を提供できるかどうかを決定することを可能にする。データソース67(「ローン会社」)は、受け取った検索要求を処理し、いくつかの一般情報(典型的なローン金利、等)で応答し(ステップC)、更に、所定のローン申請者のアイデンティティ又はクレジット歴のいずれか又はその両方の形のより具体的な情報を要求する。
【0148】
この実施形態においては、より具体的な情報の要求を受け取ることは、SIPプロキシサーバー74により多くの情報を要求させる。SIPプロキシサーバー74は、この要求を再パッケージ化し、ユーザーに転送するか(ステップD)又は信用照会情報源(例えばユーザーの銀行−該銀行がSIPプロキシサーバーにとって既知の場合)に転送する(即ち、直接ステップFに進む)。
【0149】
SIPソフトウェアモジュール71のためのプラットフォームを提供するユーザー端末70は、デジタル証明書73及びユーザーの秘密キー(該ユーザーが自己の(オンライン)口座を開設時に確定させることができる)を用いて信用照会提供者(この場合は銀行)と確立済みであるセキュリティ上の関連づけを用いてサーバーの要求に署名することによって、この情報要求の受け取りに応答する(ステップE)。次に、サーバーは、ローン見積もりをサポートするために要求される信用情報を要求し(ステップF)、銀行が該信用情報を戻す(ステップG)。
【0150】
この情報は、暗号化することができ、このため、エンドユーザーのみが該暗号を解除することができ(この場合は、サーバーが該情報をユーザーに送る)、又は、この情報は、承認された金融機関のみが暗号解除できるような形で暗号化することができる(この場合は、これらの金融機関が秘密キーを有する一般的公開キー、又は要求している金融機関用の特定キーのいずれかでロックされる)。
【0151】
サーバーは、銀行からの情報を単に渡す(ステップH)か、又は、ロック解除のためにユーザーに送り(又は、該ユーザーがSIPサーバーと強力なセキュリティ関係を有する場合は該情報自体のロックを解除し)、該情報に関する追加処理を行う(図示されていない)。この処理は、申請者のアイデンティティ又は関連しない情報を削除することを含むことができる。(銀行によって送られた情報の部分組である)この処理された情報に加えて、銀行情報の完全版が署名されて暗号化され、ローン会社に送られる情報内に含められる。ローン会社は、受け取った情報及び暗号化された完全版を銀行に送り戻すことができ、銀行は、ユーザー又はSIPサーバーから送られた情報に手が加えられていないこと、及び、要求される箇所が完全であることを検証する。これで、銀行は、ローン会社が申請者の名前を必ずしも知らずに及び厳密に必要である以上の情報にアクセスすることなしに、該情報が正確でありさらに申請者に関連するものであることを確認することができる。
【0152】
これで、金融機関は、一定の金利の実際価値を決定することと、サービスと金利について一般的に説明する情報を提供するのではなく特定のローン商品、関連サービス及び実際のローン条件を実際に申し出ることが可能であるかどうかを決定すること、とができる。
【0153】
プロキシサーバー74は、この追加情報がその他の検索結果と共にユーザーに戻される前に、該追加情報を処理する(例えば、ユーザーの原検索基準及び/又はユーザーのその他の選好を満たしているかどうかを調べる)(ステップI)。クレジット歴に依存する情報及びその他の秘密情報は、ユーザーが申し出られたローン条件を簡単に受諾できるような形でSIPプロキシサーバー74によってフォーマット化される。
【0154】
図8は、上記の実施形態におけるステップの一部を要約した図である。即ち、検索者が検索要求を生成し(ステップ81)、該検索要求がSIPサーバーを介してローン提供者に転送される。ローン提供者は、いくつかの一般的金利情報を提供し、いくつかのより具体的な情報(例えば、意図されているローン申請者のアイデンティティとクレジット歴)を要求する(ステップ82)。SIPサーバーは、意図されているローンの申請者に関して検索者に問い合わせ、この申請者が検索者であると想定し、該検索者の財務情報を該検索者の銀行口座から取り出す要求にデジタル署名するように要求する。ユーザーは、予め生成されており更に(自己の銀行によって予め発行されている)デジタル証明書と関連づけられている公開キー/秘密キーの対を用いて該要求に署名する(ステップ83)。
【0155】
次に、SIPサーバーは、署名された要求(ローンに関して要求される詳細を含む)を検索者の銀行に送り、ローン提供者に提供すべき必要情報を提供する(ステップ84)。検索者の銀行は、(好ましいことに、暗号化されさらに署名されたフォーマットの)情報で応答する(ステップ85)。この情報は、ローン提供者に転送され、ローン提供者は、受け取った情報を処理し、意図されているローンの申請者のクレジット歴を検証する(ステップ86)。次に、ローン供給者は、特定情報で応答し、例えば、申し出る予定であるローンの条件を含める(又は、ユーザーのクレジット歴に基づいて応答することができないことを示す)(ステップ88)。
【0156】
本原則は、検索の一助として又は検索を向上させるために遠隔当事者が交換する必要があるが(最も広義の意味における)権限付与/認証を要求するあらゆる種類の「付随」情報及び補足情報を用いた検索に関連する一般的情報交換を網羅するようにさらに拡大させることができることを当業者は理解することになる。
【0157】
医療記録へのアクセスが提供されないかぎり検索が一般情報しか戻すことができない場合、例えば、検索者が保険商品を検索する場合は、入手可能な一般情報は存在することになるが、具体的な価格は、保険に入る当事者の医療歴に依存する。この場合は、SIP検索エンジンは、保険会社が申請者の医療記録にアクセスできるように手配することが必要になる。
【0158】
秘密情報へのアクセスレベルは、当事者の感受性及び/又は受け取る側のサイトのセキュリティ状態のいずれかに応じて異なる。例えば、一連のアクセス制御を実装すること、及び、秘密情報を要求している当事者の性質に従った規則をアクセス許可に適用することができる。異なった医療カテゴリ例が以下に示されている。これらのカテゴリは、秘密情報を生成する機関によって自動的に生成することができ、又は、SIPサーバーがアクセスを制限することでき、若しくは、該秘密情報が関係する個人がアクセスを制限することができる。
【0159】
・完全アクセス−GP及び医療機関
・要約−保険会社、雇用者(ユーザーの同意を要する)
・データ保護要約−個人(本人認証時)
各グループは、第三者が各々のレベルの情報にアクセスする権限又は特定の目的のために(生命保険を確保するために)副カテゴリを生成する権限を付与することができる。この場合におけるSIPサーバーの役割は、プライバシーとセキュリティを確保しつつ当事者間の情報交換を仲介することである。
【0160】
検索結果の通知は、いくつかの事例においては、検索結果全体又は縮小されたデータセット(例えば、音声ファイル自体ではなくその音声ファイルのタイトルとアーティストだけ、又はビデオの静止画像、等)を具備することを当業者は理解することになる。該通知は、あらゆる適切な手段によって電子で引き渡すことができ、更に、電子メールメッセージ、smsメッセージ、(適切な音声生成技術を用いて生成された)電話メッセージ、又はマルチメディア携帯電話型メッセージを具備することができる。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明の実施形態に従った、SIPによってサポートされるデータ検索システム、を概略的に示した図である。
【図2】本発明の実施形態に従ったデータ検索方法におけるステップを概略的に示した流れ図である。
【図3】本発明の実施形態に従った、分散型コンピュータシステムから取り出されるデータの検索方法において、エンドユーザーエンド端末で生じるステップを示した図である。
【図4】図3に示されている実施形態に従ったSIPヘッダ及び検索記述プロトコル内のフィールドの一例を概略的に示した図である。
【図5】本発明のもう1つの条件に従い、検索結果によって戻された品目を確保するためのトランザクションを自動的に完了させる実施形態を概略的に示した図である。
【図6】本発明の一実施形態に従った検索方法において、検索中に接触されたデータソースが追加情報を検索者から要求するステップを示した図である。
【図7】図6に示されている本発明の実施形態に従った検索方法が実装されるシナリオを概略的に示した図である。
【図8】図7に示されている本発明の検索方法実施形態におけるステップを概略的に示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型コンピュータシステムから取り出すデータを検索する方法であって、
ユーザーエンド端末において検索要求を生成することと、
前記検索要求を満たしているデータを前記分散型コンピュータシステムから取り出すことができるデータソースに前記検索要求を転送するように構成されたプロキシ端末に前記検索要求を転送することと、
前記最初の検索セッションが終了後に1つ以上のユーザー選好に従って選択されたユーザーエンド端末に前記検索結果を提供すること、とを具備し、前記検索要求は、検索基準と、前記分散型コンピュータシステムにおいてアドレスにマッピングすることができる永久的ユーザー識別子と、を具備し、前記検索基準は、前記エンド端末においてユーザーによって入力された情報と、前記入力された情報に自動的に追加される追加情報と、を具備し、前記追加情報は、前記ユーザー識別子と関連づけられている、方法。
【請求項2】
前記データソースによって戻された前記検索結果は、前記検索要求を生成する前記エンティティに関する特定情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データソースによって戻された前記検索結果は、前記少なくとも1つの検索基準が関連するエンティティに関する特定情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザー選好の1つは、検索結果をユーザーエンド端末に伝達できるようにする前に検索結果が前記検索要求を満たしていなければならない程度を定義する基準を含む、請求項2又は請求項3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記検索結果は、前記データソースによって前記プロキシサーバーに転送され、前記ユーザー選好は、検索結果が前記検索要求を十分に満たしている場合は、前記検索結果が予め決められたユーザーエンド端末に前記プロキシサーバーによって伝達されるように指示する基準を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記検索要求は、優先度指標を示し、前記ユーザー選好は、検索結果が前記優先度指標とともに受け取られた場合は、前記検索結果が予め決められたユーザーエンド端末に前記プロキシサーバーによって伝達されるように指示する基準を含む、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記検索結果は、コンテンツ指標を示し、前記ユーザー選好は、検索結果が前記コンテンツ指標とともに受け取られた場合は、前記検索結果が予め決められたユーザーエンド端末に前記プロキシサーバーによって伝達されるように指示する基準を含む、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記コンテンツ指標は、ファイルの種類を示すために前記プロキシサーバーによって割り当てられる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記コンテンツ指標は、ファイルの主題コンテンツを示すために前記プロキシサーバーによって割り当てられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記予め決められたユーザーエンド端末は、前記プロキシサーバーが前記検索結果を受け取り時に前記ユーザーが関連づけられる前記ユーザーエンド端末である、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記データソースは、サーバー及び関連する検索エンジンを具備する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記データソースは、前記検索結果に該当する主題と関連づけられた1つ以上の電子メールアドレスを具備し、前記プロキシサーバーは、電子メール形式の前記検索要求を前記1つ以上の電子メールアドレスに転送する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記データソースは、IP−PSTNゲートウエイを具備し、前記プロキシサーバーは、電話番号を呼び出し更に自動音声技術を用いて前記検索要求を話すことによって前記検索要求を転送する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記検索結果は、前記検索結果の転送先である前記データ端末に適した媒体とフォーマットで提供される、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項15】
分散型システムから取り出すデータを検索する方法であって、前記分散型コンピュータシステムは、プロキシサーバーと通信できる少なくとも1つのユーザーエンド端末を具備し、前記プロキシサーバーは、前記分散型コンピュータシステムから情報を取り出すことができる少なくとも1つのデータソースと通信することができ、前記ユーザーエンド端末は、前記プロキシサーバーにおいて一意のユーザーアイデンティティとともに登録されているユーザーによって操作できるように適合化されており、前記ユーザーアイデンティティは、一組のユーザー選好と関連づけられており、
最初の検索セッションにおいて前記少なくとも1つのユーザーエンド端末の1つにおいて検索要求を生成するステップであって、前記検索要求は、取り出される前記データによって満たすべき複数の検索基準を示し、前記検索基準は、前記ユーザーが前記ユーザー端末において入力した情報と、検索基準として自動的に含められる前記ユーザーアイデンティティを用いて導き出される追加情報と、を具備するステップと、
前記検索要求をカプセル化した検索要求メッセージを前記プロキシサーバーに送信するステップと、
前記検索要求メッセージを、前記ユーザーの一意のアイデンティティと関連づけられた一意の検索番号と関連づけるステップと、
前記受け取られた検索要求メッセージを処理するように構成された少なくとも1つのデータソースに前記検索要求メッセージを転送するステップと、
前記カプセル化された検索要求に従って検索を実施するステップと、
検索結果メッセージ内にカプセル化された検索結果を前記プロキシサーバーに送るステップと、
前記検索結果メッセージのカプセルを解除するステップと、
前記ユーザー選好の組に従って前記検索結果を処理するステップと、
前記ユーザー選好の組に従って前記少なくとも1つのユーザーエンド端末のうちの1つを選択するステップと、
前記の最初の検索セッションが終了後に、前記処理された検索結果をカプセル化した検索結果メッセージを、前記少なくとも1つの選択されたユーザーエンド端末に送信するステップと、を具備する方法。
【請求項16】
前記分散型コンピュータシステムは、前記セッション開始プロトコル(SIP)をサポートし、前記ユーザーエンド端末は、SIPによって登録された端末であり、前記プロキシサーバーは、SIPプロキシサーバーであり、前記ユーザーは、前記プロキシサーバーにおいて一意のSIPアドレスとともに登録されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記検索結果メッセージは、前記検索を要求した前記ユーザーの現在の所在場所であることが前記SIPプロキシサーバーによって決定されたアドレスの前記ユーザーに送信されるSIPメッセージである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記検索結果SIPメッセージは、前記ユーザーの登録されたSIPアイデンティティと関連づけられた複数のアドレスに送信される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記検索結果SIPメッセージは、前記検索要求を前記SIPプロキシサーバーに送信するために前記ユーザーによって操作された前記ユーザーエンド端末とは異なるユーザーエンド端末と関連づけられたアドレスに送信される、請求項16又は請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザーエンド端末は、移動デバイスである、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも1つのユーザー選好は、前記検索結果のフォーマット化方法を指示するフォーマット化ユーザー選好を具備する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つのユーザー選好は、ユーザーエンド端末の型と関連づけられたフォーマット化ユーザー選好を具備する、請求項6乃至10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項23】
少なくとも1つのユーザー選好に従って少なくとも1つの検索基準を修正する前記プロキシサーバーのステップをさらに具備する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのユーザー選好に従って前記検索結果を修正する前記プロキシサーバーのステップをさらに具備する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項25】
前記検索が前記プロキシサーバーによって転送される前記少なくとも1つのデータソースは、少なくとも1つのユーザー選好に従って前記プロキシサーバーによって決定される、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項26】
前記プロキシサーバーは、前記ユーザーの記載された関心に該当しないことが少なくとも1つのユーザー選好によって示された少なくとも1つの結果を削除するために、前記戻された検索結果を処理する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項27】
前記プロキシサーバーは、前記戻された検索結果によって示された品目又はサービスに関するあらゆる戻された費用額を修正するために、前記戻された検索結果を処理し、前記修正は、ユーザー選好に関連づけられた割引制度に従う、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項28】
前記プロキシサーバーは、前記検索結果を処理し、前記検索結果によって記載された少なくとも1つの品目が満たしている検索基準数に従って、前記少なくとも1つの品目を前記ユーザーに引き渡す優先順位を設定する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項29】
前記プロキシサーバーは、通信ネットワークを通じて前記ユーザーに送信されるスモールメッセージサービスSMSメッセージにおいて検索結果をカプセル化することによって、前記検索結果に対する注意を前記ユーザーに喚起する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記検索要求は、予め保存されている検索要求を少なくとも1つの更新された検索基準に従って修正する前記ユーザーエンド端末によって生成される、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1つのユーザー選好の前記組は、検索結果を生成する上での最長制限時間を指定する、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項32】
前記分散型コンピュータシステムは、通信ネットワークを通じて接続される、前記のいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項33】
ユーザーが前記請求項のいずれかの請求項の方法を用いて検索要求を生成する際に使用するために操作できるように構成されたユーザーエンド端末
【請求項34】
請求項33に記載のユーザーエンド端末から検索要求メッセージを受け取るように構成されたプロキシサーバーであって、請求項1乃至32のいずれかに従った方法において使用されるように構成されたプロキシサーバー。
【請求項35】
請求項1乃至32のいずれか1つに従った方法を実装するように構成された一連のコンピュータプログラムであって、前記分散型コンピュータシステムにおいて提供されている一連のコンピュータシステム。
【請求項36】
請求項1乃至32のいずれか1つに従った方法によって生成された検索要求を通信ネットワークを通じて搬送する信号であって、前記通信ネットワークは、前記分散型コンピュータシステムを具備する、信号。
【請求項37】
請求項1乃至32のいずれか1つに従った方法によって生成された検索結果を通信ネットワークを通じて搬送する信号であって、前記通信ネットワークは、前記分散型コンピュータシステムを具備する、信号。
【請求項38】
請求項36又は請求項37のいずれかに従って信号を伝達するように構成された通信ネットワーク。
【請求項39】
検索結果通知が関連する検索結果の前に、前記通知が前記プロキシサーバーによってエンド端末に送信される、請求項1乃至32のいずれか1つに記載の方法。
【請求項40】
前記通知の引き渡しに引き続き、前記ユーザーは、前記通知を受け取るために使用された接続ではない高帯域幅接続に接続する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記検索基準が関連するエンティティに特定された追加情報をデータソースが提供することを可能にする追加情報を前記データソースが前記プロキシサーバーから要求するステップをさらに具備する、請求項1乃至32のいずれか1つの請求項、又は請求項39乃至40に記載の方法。
【請求項42】
前記追加情報は、前記SIPサーバーによって提供される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記SIPサーバーは、前記追加情報をデータソースから取り出す権限を前記ユーザーによって付与されている、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記追加情報は、前記ユーザーが提供された前記追加情報の内容を承知していない状態で、前記要求しているデータソースに提供される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
追加情報は、前記追加情報を要求しているデータソースが、要求された前記追加情報を受け取るための予め決められたセキュリティ基準を満たしている場合のみに提供される、請求項41乃至44のいずれか1つに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−507777(P2007−507777A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530576(P2006−530576)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004171
【国際公開番号】WO2005/033971
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】