説明

プログラム、情報記憶媒体、及びゲーム装置

【課題】プレーヤキャラクタがコンピュータが操作する非操作対象オブジェクトから攻撃目標に設定される。
【解決手段】操作対象オブジェクトPCの移動内容指示入力し、操作対象オブジェクトPCの仮想空間内の移動を制御する操作対象オブジェクト移動制御手段と、所定のアルゴリズムに従って非操作対象オブジェクトNPCの仮想空間内の移動及び動作の少なくとも一方を制御する非操作対象オブジェクト移動/動作制御手段と、操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を判定し、満たすとした場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態に設定する攻撃目標設定手段と、非操作対象オブジェクトが攻撃目標設定状態である場合には告知するための攻撃目標設定告知画像の表示制御を行う表示制御手段を機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクションゲームや戦闘ゲームや格闘ゲーム等の対戦ゲームにおいて、プレーヤが自キャラクタを操作して、障害物やコンピュータによって自動制御される敵キャラクタの攻撃をかわし或いは排除しながら、ゲーム空間内で移動動作する対戦ゲームが知られており、プレーヤが敵をロックオンして攻撃するロックオン機能を備えた対戦ゲームも存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−306394
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献では標的が照準範囲に入ったか判断し、プレーヤのシューティングによるショットがオブジェクトにヒットするか否か判断し、ヒットすると判定した場合、線状オブジェクトを標的オブジェクトに追尾させている。
【0005】
ここでプレーヤキャラクタが敵キャラをロックオンするだけでなく、プレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオンされるというシチュエーションがあるとより緊迫感に富んだゲームを実現することが出来る。ところがプレーヤキャラクタが敵キャラクタからロックオンされる場合、プレーヤキャラクタがロックオンされていることやロックオンしている敵キャラクタの所在がわからないと対処が困難で、ゲームを十分に楽しめなくなる可能性がある。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものである。本発明のいくつかの態様は、プレーヤキャラクタがコンピュータが操作する非操作対象オブジェクトから攻撃目標として設定される新しい対戦ゲームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成するためのプログラムであって、
操作対象オブジェクトの移動内容指示入力を受け付け、受け付けた移動内容指示入力に従って操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動を制御する操作対象オブジェクト移動制御手段と、
所定のアルゴリズムに従って非操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動及び動作の少なくとも一方を制御する非操作対象オブジェクト移動/動作制御手段と、
操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態に設定する攻撃目標設定手段と、
非操作対象オブジェクトが攻撃目標設定状態である場合には、その旨を告知するための攻撃目標設定告知画像の表示制御を行う表示制御手段と、
操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成する画像生成手段と、としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。
【0008】
また本発明は上記各部を含むゲーム装置に関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0009】
操作対象オブジェクトとは、プレーヤからの操作入力に基づいてインタラクティブに制御されるオブジェクトである。
【0010】
非操作対象オブジェクトとは、コンピュータが自動で制御するオブジェクトであり、例えばシングルプレーヤゲームにおける対戦相手のオブジェクト等である。
【0011】
攻撃目標設定手段は、操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を満たすか否か判定してもよい。
【0012】
所定のパラメータとはゲームの進行に応じて変化する可能性のある変数であり、属性情報とはゲームの進行に応じて変化せず固定的に設定されている情報である。
【0013】
攻撃目標設定告知画像は操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に関連づけて表示するようにしてもよい。例えば操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトを結ぶ矢印や線等でもよい。また攻撃目標設定告知画像として、操作対象オブジェクトの近傍に非操作対象オブジェクトの存在方向や種別を告知するためのマーク画像(矢印等)を表示してもよい。
【0014】
本発明によれば、プレーヤが操作する操作対象オブジェクトがコンピュータが操作する非操作対象オブジェクトから攻撃目標として設定される新しい対戦ゲームを提供することができる。
【0015】
(2)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記攻撃目標設定手段は、
非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲に入る位置にあることを条件に当該非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定してもよい。
【0016】
(3)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記画像生成手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲となる位置に仮想カメラを配置する制御してもよい。
【0017】
このようにするとゲーム画像から攻撃相手の存在が把握しやすく、回避行動を楽しむことが出来るゲームとなる。
【0018】
(4)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記攻撃目標設定手段は、
攻撃目標設定状態が設定可能な非操作対象オブジェクト数に上限値を設け、当該上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定してもよい。
【0019】
たとえば非操作対象オブジェクトの属性情報やレベル値に基づき優先順位を設け、優先順位の高い方から上限値Nになるまで非操作対象オブジェクトを選択してもよい。また操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトの距離の近い方から上限値Nになるまで非操作対象オブジェクトを選択してもよい。
【0020】
攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが無制限にふえすぎると、操作対象オブジェクトは攻撃を回避するのが困難となる。しかしこのようにすると攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが無制限にふえすぎることを防止することができる。
【0021】
また攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが増えることによる攻撃目標設定告知画像の増加によって画像が見にくくなるのを防止することを防止することができる。
【0022】
(5)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記表示制御手段は、
非操作対象オブジェクトの属性情報又はパラメータに基づき非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示態様を決定してもよい。
【0023】
例えば非操作対象オブジェクトの属性情報又はレベルや体力を示すパラメータに応じて攻撃目標設定告知画像の色や形状や大きさや長さや太さが異なるようしてもよい。このようにすると攻撃目標設定告知画像の表示態様に応じて危険度等を知らせることができる。
【0024】
(6)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記攻撃目標設定手段は、
操作対象オブジェクト及び第1の非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、第1の非操作対象オブジェクトと関連づけられた第2の非操作対象オブジェクトを前記攻撃目標設定状態に設定し、
前記表示制御手段は、
第2の非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示制御を行ってもよい。
【0025】
また前記攻撃目標設定手段は、
操作対象オブジェクト及び第1の非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、第1の非操作対象オブジェクト及び第1の非操作対象オブジェクトと関連づけられた第2の非操作対象オブジェクトを前記攻撃目標設定状態に設定し、
前記表示制御手段は、
第1の非操作対象オブジェクト及び第2の非操作対象オブジェクトのそれぞれに対応する攻撃目標設定告知画像の表示制御を行うようにしてもよい。
【0026】
このようにすると攻撃目標設定条件の条件判定となる非操作対象オブジェクト(第1の非操作対象オブジェクト)と、攻撃目標設定告知画像を対応付ける非操作対象オブジェクト(第2の非操作対象オブジェクト)が異なる設定も可能となる。
【0027】
例えば砲台と砲弾のように最初は同じ位置にありその後に分離するようなオブジェクトを第1のオブジェクト及び第2のオブジェクトとして関連づけておいてもよい。
【0028】
(7)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記表示制御手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと、操作対象オブジェクトの配置関係に基づき操作対象オブジェクトの最適移動方向を演算し、演算された最適移動方向を告知するための最適移動方向告知画像の表示制御を行ってもよい。
【0029】
このようにすると、複数の敵から攻撃目標とされた場合等にも逃げ路を示唆できるので、攻撃による回避行動を楽しむことが出来るゲームとなる。
【0030】
(8)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記表示制御手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された属性及び所定のパラメータの少なくとも1つに基づき、攻撃目標設定告知画像の表示態様を変化させる制御を行ってもよい。
【0031】
例えば攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された属性及び所定のパラメータの少なくとも1つに基づき、受けるダメージの大きさを判断し、受けるダメージの大きさに基づき攻撃目標設定告知画像の表示態様を変化させてもよい。
【0032】
(9)このプログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置は、
前記表示制御手段は、
表示する攻撃目標設定告知画像数に上限値を設け、所定の優先基準に基づいて、上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを選択し、選択した非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示を行ってもよい。
【0033】
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトの数が上限値を超える場合は、選択されなかった非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像は表示されない。例えば受けるダメージの大きさに基づき攻撃目標設定告知画像を表示する非操作対象オブジェクトを選択してもよい。
【0034】
このようにすると攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが増えることによる攻撃目標設定告知画像の増加によって画像が見にくくなるのを防止することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図。
【図2】本実施形態により生成されるゲーム画像の一例。
【図3】本実施形態により生成されるゲーム画像の一例。
【図4】本実施形態により生成されるゲーム画像の一例。
【図5】本実施形態により生成されるゲーム画像の一例。
【図6】ロックオン状態設定処理について説明するための図。
【図7】複数のロックオン状態設定処理について説明するための図。
【図8】非操作対象オブジェクトの属性情報とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図。
【図9】非操作対象オブジェクトのレベルや体力値(パラメータの一例)とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図。
【図10】非操作対象オブジェクトの種別とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図。
【図11】図11(A)(B)は仮想カメラの配置制御について説明するための図。
【図12】図12(A)(B)は仮想カメラの配置制御について説明するための図。
【図13】ロックオン条件の判定対象とロックオン表示対象が異なる場合の処理について説明するための図。
【図14】最適移動方向告知画像表示制御処理について説明するための図。
【図15】本実施の形態の非操作対象オブジェクトに設定されるパラメータの一例。
【図16】本実施の形態の攻撃目標設定告知画像を表示する処理の流れについて説明するフローチャート図。
【図17】本実施の形態の最適移動方向画像を表示する処理の流れについて説明するフローチャート図。
【図18】本実施の形態の変形例について説明するための図。
【図19】本実施の形態の変形例について説明するための図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0037】
1.構成
図1に、本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図の一例を示す。なお同図において本実施形態は、少なくとも処理部100を含めばよく(或いは処理部100と記憶部170を含めばよく)、それ以外の各部(機能ブロック)については任意の構成要素とすることができる。
【0038】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、シフトレバー、アクセルペダル、ブレーキペダル、マイク、センサー、タッチパネル、或いは筺体などのハードウェアにより実現できる。
【0039】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0040】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD、ブルーレイディスク)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部(各手段)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部をコンピュータに実現させるためのプログラム)が記憶(記録、格納)される。
【0041】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。ここでディスプレイは1つ設ける場合でもよいし、2つ設ける場合でもよい。
【0042】
また表示部190としてタッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤが操作入力を行う操作部として機能させるようにしてもよい。2つのディスプレイを有する場合にはいずれか一方のディスプレイをタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。
【0043】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどのハードウェアにより実現できる。
【0044】
携帯型情報記憶装置194は、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置194としては、メモリカードなどを考えることができる。
【0045】
通信部196は、サーバとの間で通信を行うための各種の制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0046】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバが有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信するようにしてもよい。このようなサーバの情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0047】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの各種の処理を行う。この場合、処理部100は、記憶部170をワーク領域として使用して、各種の処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(メインプロセッサ、描画プロセッサ、DSP等)又はASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0048】
処理部100は、操作対象オブジェクト移動制御部110、非操作対象オブジェクト移動/動作制御部112、攻撃目標設定部114、表示制御部116、画像生成部130、音生成部140を含む。
【0049】
操作対象オブジェクト移動制御部110は、操作対象オブジェクトの移動内容指示入力を受け付け、受け付けた移動内容指示入力に従って操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動を制御する。非操作対象オブジェクト移動/動作制御部112は、所定のアルゴリズムに従って非操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動及び動作の少なくとも一方を制御する。攻撃目標設定部114は、操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態に設定する。表示制御部116は、非操作対象オブジェクトが攻撃目標設定状態である場合には、その旨を告知するための攻撃目標設定告知画像の表示制御を行う。
【0050】
攻撃目標設定部114は、非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲に入る位置にあることを条件に当該非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定してもよい。
【0051】
攻撃目標設定部114は、攻撃目標設定状態が設定可能な非操作対象オブジェクト数に上限値を設け、当該上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定してもよい。
【0052】
また表示制御部116は、非操作対象オブジェクトの属性情報又はパラメータに基づき非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示態様を決定してもよい。
【0053】
攻撃目標設定部114は、操作対象オブジェクト及び第1の非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、第1の非操作対象オブジェクトと関連づけられた第2の非操作対象オブジェクトを前記攻撃目標設定状態に設定し、表示制御部116は、第2の非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示制御を行ってもよい。
【0054】
表示制御部116は、攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと、操作対象オブジェクトの配置関係に基づき操作対象オブジェクトの最適移動方向を演算し、演算された最適移動方向を告知するための最適移動方向告知画像の表示制御を行ってもよい。
【0055】
表示制御部116は、攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された属性及び所定のパラメータの少なくとも1つに基づき、攻撃目標設定告知画像の表示態様を変化させる制御を行ってもよい。
【0056】
表示制御部116は、表示する攻撃目標設定告知画像数に上限値を設け、所定の優先基準に基づいて、上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを選択し、選択した非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示を行ってもよい。
【0057】
画像生成部130は、操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成する。また攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲となる位置に仮想カメラを配置する制御を行ってもよい。
【0058】
画像生成部130は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、表示部190に出力する。この場合、画像生成部130が生成する画像は、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0059】
音生成部140は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0060】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0061】
2−1.ゲーム画像
次に、本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。本実施形態ではプレーヤの操作入力によって移動/動作するキャラクタオブジェクトを操作対象オブジェクトとし、操作対象オブジェクトをゲーム空間内で移動させ、非操作対象オブジェクトと対戦を行うゲームを例にとり説明する。
【0062】
図2は本実施形態により生成されるゲーム画像の一例である。
【0063】
本実施の形態では、操作対象オブジェクトPCと1又は複数の非操作対象オブジェクトNPC−1〜NPC−7が配置されたゲーム空間を所与の視点(仮想カメラ)から見た画像がゲーム画像として表示される。
【0064】
プレーヤは操作部を操作する事によって操作対象オブジェクトPCをゲーム空間内で移動させたり、非操作対象オブジェクトNPC−1〜NPC−7を攻撃したりすることが出来る。ここで非操作対象オブジェクトとは、プレーヤの操作入力によらず、ゲーム装置(コンピュータ)が所定のアルゴリズムに従って仮想空間内の移動や動作を制御するオブジェクトを意味する。例えばプレーヤがコンピュータ相手に対戦する場合の対戦相手は非操作対象オブジェクトである。
【0065】
本実施の形態では、操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方がロックオン条件(攻撃目標設定条件の一例)を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトをロックオンした状態であるロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)に設定する。そして非操作対象オブジェクトがロックオン状態である場合には、その旨を告知するためのロックオン告知画像(攻撃目標設定告知画像の一例)210を表示する表示制御を行う。
【0066】
ロックオン告知画像(攻撃目標設定告知画像の一例)が画面に表示されることにより、プレーヤは敵(非操作対象オブジェクト)が攻撃してくる状態であることやロックオンしている敵の位置や方向を把握してゲーム動作を行うことができる。
【0067】
図2では、非操作対象オブジェクトNPC−2がロックオン条件を満たしロックオン状態にあるため、ロックオン告知画像210が表示されている。ロックオン告知画像210は図2に示すようにロックオン状態にある非操作対象オブジェクトNPC−2と操作対象オブジェクトPCとを関連づける矢印でもよい。また図3に示すように、ロックオン告知画像210をロックオン状態にある非操作対象オブジェクトNPC−2と操作対象オブジェクトPCとを結ぶ線分等でもよい。このようにするとロックオン状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトの位置関係がゲーム画像から把握しやすい。
【0068】
また図4に示すようにロックオン告知画像210として、ロックオン状態にある非操作対象オブジェクトNPC−11を示すマーク(ここでは非操作対象オブジェクトNPC−11の方向を示す矢印画像)を操作対象オブジェクトPCの近傍に表示してもよい。また図5に示すようにロックオン告知画像210として、ロックオン状態にある非操作対象オブジェクトを特定するマークを当該非操作対象オブジェクトNPC−11の近傍に表示してもよい。このようにするとロックオン告知画像210をコンパクトに表示できるのでゲーム画像が煩雑で見にくくなるのを防止することが出来る。
【0069】
なおロックオン告知画像(攻撃目標設定告知画像の一例)210は、透視投影変換後の2次元画像に描画してもよい。また操作対象オブジェクトや非操作対象オブジェクトと同様に仮想3次元空間にオブジェクトとして配置して画像生成してもよい。
【0070】
ロックオン告知画像(攻撃目標設定告知画像の一例)210は、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトがロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)になったタイミングで表示するように制御してもよい。そして非操作対象オブジェクトがロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)にある間表示し続けるように制御してもよいし、非操作対象オブジェクトがロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)にあっても一定時間経過すると消えるようにしてもよい。また非操作対象オブジェクトの攻撃が終わると消えるようにしてもよい。
【0071】
2−2.ゲームパラメータ
図15は、本実施の形態の非操作対象オブジェクトに設定されるパラメータの一例である。
【0072】
本実施の形態では非操作対象オブジェクトを特定する非操作対象オブジェクトID410に関連づけて、非操作対象オブジェクトの位置座標420、向き430、レベル値440、ロックオン設定フラグ450等のパラメータが設定されている。
【0073】
位置座標420は、例えばゲーム空間のワールド座標系における非操作対象オブジェクトの代表点のx、y、z座標でもよい。向きはゲーム空間のワールド座標系における非操作対象オブジェクトのX軸、Y軸、Z軸に対する回転の値でもよい。レベル値440は、非操作対象オブジェクトに設定されるレベルの値である。ロックオン設定フラグ450は、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトをロックオンした状態にあることを示すフラグである。
【0074】
2−3.非操作対象オブジェクトのロックオン処理
本実施の形態では、プレーヤの操作入力とは無関係に非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトがロックオン条件(攻撃目標設定条件)を満たすか否か判定し、満たした場合には、非操作対象オブジェクトはロックオン設定状態となる。ロックオン設定状態にある非操作対象オブジェクトは、操作対象オブジェクトPCを攻撃目標として攻撃する動作を行う。例えば図2や図3に示すように非操作対象オブジェクトが戦闘機である場合には、操作対象オブジェクトを目標として砲撃するようにしてもよい。ロックオン状態で砲撃をうける場合には、操作対象オブジェクトが回避行動(例えば攻撃を避けるため移動や攻撃相手(非操作対象オブジェクト)を攻撃する動作(攻撃により相手を倒すこと)や移動を止める動作等)を取らないと砲弾を受ける事になる。
【0075】
また例えば図4や図5に示すように非操作対象オブジェクトがロボットやキャラクタである場合には、操作対象オブジェクトに対して移動して攻撃をしかけるようにしてもよい。ロックオン状態で攻撃をうける場合には、操作対象オブジェクトがよける移動を行わないと攻撃がヒットする事になる。
【0076】
なお例えば図4や図5に示すように非操作対象オブジェクトがロボットやキャラクタである場合には、ロックオン条件(攻撃目標設定条件)を満たすと、非操作対象オブジェクトが攻撃モーションに入るようにしてもよい。攻撃モーションに数フレームに渡って実行されるため、攻撃モーションの最中にロックオン条件(攻撃目標設定条件)を満たさなくなる場合がある。このような場合でも攻撃モーションは続行されるため、攻撃したが不発に終わったような画像が表示されることになる。
【0077】
2−4.攻撃目標設定状態(ロックオン状態)設定処理
本実施の形態では、操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態(ロックオン状態)に設定する。
【0078】
ここで所定のパラメータとはゲームの進行に応じて変化する可能性のある変数であり、例えば操作対象オブジェクトや非操作対象オブジェクトの位置情報や向きや、ゲーム中にゲーム状況に応じて変化の可能性のあるレベル値や体力値やライフ値等である。属性情報とはゲームの進行に応じて変化せず固定的に設定されている情報であり、例えば操作対象オブジェクトや非操作対象オブジェクトの種別情報や固定的に設定されているレベル値等である。
【0079】
図6はロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)設定処理について説明するための図である。
【0080】
本実施の形態のゲーム空間には、操作対象オブジェクトPC、非操作対象オブジェクトNPC−1、非操作対象オブジェクトNPC−2を含む複数の非操作対象オブジェクトが存在する。攻撃目標設定条件は、操作対象オブジェクトの位置座標(所定のパラメータの一例)と非操作対象オブジェクトの配置情報(位置座標と向き等、所定のパラメータの一例))に関する条件として設定してもよい。
【0081】
攻撃目標設定条件は、各非操作対象オブジェクト毎に設定されていても良い。例えば攻撃目標設定条件として、各非操作対象オブジェクトにロックオン範囲を設定して、ロックオン範囲内に非操作対象オブジェクトが入っているか(位置座標の所定の成分がロックオン範囲に含まれるか)否かを判断するようにしても良い。
【0082】
また攻撃目標設定条件は、操作対象オブジェクトに対して設定されていても良い。例えば操作対象オブジェクトの回りにロックオン範囲を設定し、ロックオン範囲に入る非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定するようにしてもよい。
【0083】
図6に示すように、非操作対象オブジェクトNPC−1の向きd1(非操作対象オブジェクトNPC−1によって決まる)に半径r1,中心角θ1の扇型領域E1をロックオン範囲としてを設定し、そのロックオン範囲内に操作対象オブジェクトPCの位置座標が入った場合にはロックオンするようにしてもよい。ゲーム空間内のオブジェクトが主に地表面(XZ平面)で移動動作する場合には、ロックオン範囲はXZ平面における2次元領域として設定してもよい。そして、操作対象オブジェクトPCのXZ平面における位置座標がロックオン範囲に含まれているか否かで判断してもよい。
【0084】
なお戦闘機による対戦ゲーム等のようにゲーム空間内のオブジェクトが3次元的に移動動作する場合には、3次元的なロックオン範囲を設定して、そのロックオン範囲内に操作対象オブジェクトPCのXYZ平面における位置座標が含まれているか否かで判断してもよい。
【0085】
ここでE1、E2は、非操作対象オブジェクトNPC−1、NPC−2のロックオン範囲であり、この範囲に操作対象オブジェクトPCが入っていたら非操作対象オブジェクトNPC−1、NPC−2それぞれをロックオン状態にする。ロックオン範囲は非操作対象オブジェクト毎に設定されていてもよい。また各非操作対象オブジェクトのロックオン範囲の形状や大きさは各非操作対象オブジェクトのパラメータや属性情報に基づいて設定してもよい。例えばレベル値の高い非操作対象オブジェクトのロックオン範囲は、レベル値の低い非操作対象オブジェクトのロックオン範囲に比べて面積や体積が大きくなるように設定してもよい。
【0086】
図6では非操作対象オブジェクトNPC−1にはロックオン範囲E1が、非操作対象オブジェクトNPC−2にはロックオン範囲E2が設定されている。ここで非操作対象オブジェクトNPC−1のレベル値=3、非操作対象オブジェクトNPC−2のレベル値=2とすると、非操作対象オブジェクトNPC−1のレベル値>非操作対象オブジェクトNPC−2のレベル値なので、ロックオン範囲の半径もr1>r2となるようにしてもよい。
【0087】
図6では、非操作対象オブジェクトNPC−1のロックオン範囲E1に、操作対象オブジェクトPCが入っているので、非操作対象オブジェクトNPC−1はロックオン状態となる。また非操作対象オブジェクトNPC−2のロックオン範囲E2には、操作対象オブジェクトPCが入っていないので、非操作対象オブジェクトNPC−2はロックオン状態とならない。
【0088】
なお操作対象オブジェクトの位置座標と非操作対象オブジェクトの配置情報(位置情報と向き)だけでなく、レベル情報(所定のパラメータの一例)に基づき判断するようにしてもよい。例えば操作対象オブジェクトの位置座標と非操作対象オブジェクトの距離が所定範囲内で、操作対象オブジェクトのレベル値(所定のパラメータの一例)が非操作対象オブジェクトのレベル値(所定のパラメータの一例)より低い場合にはロックオンされるようにしてもよい。
【0089】
なおこのような場合には操作対象オブジェクトに対してロックオン範囲を設定し、ロックオン範囲に入っている非操作対象オブジェクトを抽出して、抽出された非操作対象オブジェクトをロックオン状態としてもよい。
【0090】
また操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトのパラメータ(変数)だけでなく、属性情報(固定値として設定される情報)に基づき判断するようにしてもよい。例えば操作対象オブジェクトの属性情報と非操作対象オブジェクトの属性情報に予め優劣関係を設定しておき、距離が所定範囲内で、操作対象オブジェクトの属性情報が非操作対象オブジェクトの属性情報より優劣が低い場合にはロックオンされるようにしてもよい。
【0091】
図7はロックオン状態の個数制限について説明するための図である。
【0092】
ゲーム空間に操作対象オブジェクトPCと非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−16が存在する場合を例にとり説明する。E1〜E6は非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−16のそれぞれに対応して設定されたロックオン範囲である。非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−14のロックオン範囲E1〜E4に操作対象オブジェクトPCの位置座標が入っている。
【0093】
複数の非操作対象オブジェクトをロックオン状態に設定可能な構成の場合、ロックオン状態に設定可能な非操作対象オブジェクト数に上限値を設け、当該上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトをロックオン状態に設定してもよい。例えばロックオン状態に設定可能な非操作対象オブジェクト数の上限値が3個である場合、E1〜E4に対応する非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−14からランダムに又は所定の基準に従って3個選択して、攻撃目標設定状態に設定してもよい。例えば図7では、ロックオン範囲E1〜E3に対応する非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−13が選択されている。そして選択された非操作対象オブジェクトNPC−11〜NPC−13に対応してロックオン告知表示210−1〜210−3が表示される。
【0094】
なお選択されなかった非操作対象オブジェクトNPC−14はロックオン状態に設定されず、ロックオン告知表示も行われない。
【0095】
たとえば非操作対象オブジェクトの属性情報やレベル値に基づき優先順位を設け、優先順位の高い方から上限値Nになるまで非操作対象オブジェクトを選択してもよい。また操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトの距離の近い方から上限値Nになるまで非操作対象オブジェクトを選択してもよい。このようにすると攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが無制限にふえすぎるの防止し、非操作対象オブジェクトからの攻撃を回避しやすくすることができる。
【0096】
また攻撃目標設定状態が設定される非操作対象オブジェクトが増えることによる攻撃目標設定告知画像の増加によって画像が見にくくなるのを防止することができる。
【0097】
なお攻撃目標設定条件は固定的に設定されていても良いし、可変に設定されていてもよい。
【0098】
また非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲に入る位置にあることを条件に当該非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定するようにしてもよい。例えば仮想カメラの視野範囲に入る非操作対象オブジェクトを抽出し、その中からロックオン状態にする非操作対象オブジェクトを決定することで実現することが出来る。
【0099】
2−5.ロックオン表示の表示態様
図8は、非操作対象オブジェクトの属性情報とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図である。
【0100】
非操作対象オブジェクトNPC−6は戦車(属性が戦車)であり、非操作対象オブジェクトNPC−1は戦闘機(属性が戦闘機)であるとする。ここで破壊力が戦車>戦闘機であると定義されている場合、例えば非操作対象オブジェクトNPC−1に比べて破壊力の強い非操作対象オブジェクトNPC−6のロックオン告知画像210−6を、非操作対象オブジェクトNPC−1のロックオン告知画像210−1より太くなるような表示態様にしてもよい。また危険度に応じてロックオン告知画像を変えるようにしてもよい。
【0101】
このようにすると、プレーヤは攻撃目標設定告知画像の表示態様に応じて敵(非操作対象オブジェクト)の破壊力や危険度等を把握することが出来る。
【0102】
図9は、非操作対象オブジェクトのレベルや体力値(パラメータの一例)とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図である。
【0103】
非操作対象オブジェクトNPC−11のレベル又は体力値が5、非操作対象オブジェクトNPC−12のレベル又は体力値が2であるとする。このような場合、非操作対象オブジェクトNPC−12のレベル又は体力値に比べて高いレベル又は体力値である非操作対象オブジェクトNPC−11のロックオン告知画像210−1は、非操作対象オブジェクトNPC−12のロックオン告知画像210−2より太くなるよう表示態様にしてもよい。また危険度に応じてロックオン告知画像を変えるようにしてもよい。
【0104】
図10は、非操作対象オブジェクトの種別とロックオン告知画像の表示態様について説明するための図である。
【0105】
非操作対象オブジェクトNPC−11は種別が黒チーム、非操作対象オブジェクトNPC−12のは種別が赤チームであるとする。このような場合、非操作対象オブジェクトNPC−12のロックオン告知画像210−1と非操作対象オブジェクトNPC−2のロックオン告知画像210−2を、種別に対応して設定された色等で表示してもよい。例えば非操作対象オブジェクトNPC−11のロックオン告知画像210−1は黒チーム種別に対応した色である「黒」、非操作対象オブジェクトNPC−12のロックオン告知画像210−2は赤チーム種別に対応した色である「赤」にしてもよい。このようにするとロックオン告知画像の色から非操作対象オブジェクトの属するチームを直感的に連想することが出来る。従ってロックオン告知画像をコンパクトな表示とすることができ、画面が見にくくなるのを防止することが出来る。
【0106】
2−6.仮想カメラの配置制御処理
図11(A)(B)、図12(A)(B)は仮想カメラの配置制御について説明するための図である。図11(A)は、非操作対象オブジェクトNPCがロックオン状態に設定される前のゲーム画像であり、図11(B)は非操作対象オブジェクトNPCがロックオン状態に設定された後のゲーム画像である。図12(A)(B)は、図11(A)(B)のそれぞれの場合のゲーム空間における仮想カメラの配置状態を示している。図12(A)の場合、仮想カメラ300の視野範囲310−1には操作対象オブジェクトPCのみしか入っていないため、図11(A)のようにゲーム画面320−1には操作対象オブジェクトPCのみ表示され、非操作対象オブジェクトNPCは表示されていない。
【0107】
非操作対象オブジェクトがロックオン状態になると図12(B)に示すように、仮想カメラがより俯瞰した位置(操作対象オブジェクトから離れた位置)に移動してするので、仮想カメラ300の視野範囲310−2には操作対象オブジェクトPCと非操作対象オブジェクトNPCの両方が入るようになり、図11(B)のようにゲーム画面320−2には操作対象オブジェクトPCと非操作対象オブジェクトNPCが表示される。
【0108】
このように非操作対象オブジェクトNPCがロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)に設定されている場合には、非操作対象オブジェクトNPCと操作対象オブジェクトPCの両方がゲーム画像に収まるように仮想カメラの位置を制御することで、ロックオン状態にある非操作対象オブジェクトNPCの位置をゲーム画像により把握することができ、非操作対象オブジェクトNPCからの攻撃の回避行動が行いやすくなる。
【0109】
また例えば一人称視点の仮想カメラでゲーム画像を生成する場合、非操作対象オブジェクトがロックオン状態に設定されると、仮想カメラが三人称視点に切り替わるように制御してもよい。このようにすると操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトの位置関係が把握しやすくなるため、ロックオン状態に設定された非操作対象オブジェクトからの攻撃の回避行動が行いやすくなる。
【0110】
また例えば一人称視点の仮想カメラでゲーム画像を生成する場合、非操作対象オブジェクトがロックオン状態に設定されると、仮想カメラの視野範囲に当該非操作対象オブジェクト入るように仮想カメラの位置を制御してもよい。このようにすると一人称視点ではあるが、ロックオン状態にある非操作対象オブジェクトをゲーム画像により把握することができるので非操作対象オブジェクトからの攻撃の回避行動が行いやすくなる。
【0111】
2−7.ロックオン条件の判定対象とロックオン表示対象が異なる場合の処理
図13(A)(B)はロックオン条件の判定対象となる非操作対象オブジェクトと、ロックオン告知画像の表示対象となる非操作対象オブジェクトが異なる場合の処理について説明するための図である。
【0112】
操作対象オブジェクトPC及び第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方がロックオン条件(攻撃目標設定条件の一例)を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、第1の非操作対象オブジェクトNPC−P及び第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pと関連づけられている第2の非操作対象オブジェクトNPC−Cをロックオン状態に設定してもよい。例えば第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pがミサイル砲を積んだ戦車であり、第2の非操作対象オブジェクトNPC−Cが戦車の砲台から発射されたミサイルでもよい。このような場合、戦車である第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pと操作対象オブジェクトPCの位置関係に基づき、戦車である第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pと、戦車の砲台から発射されたミサイルである第2の非操作対象オブジェクトNPC−Cをロックオン状態に設定してもよい。
【0113】
そして図13(A)に示すように、第1の非操作対象オブジェクトNPC−Pに対応したロックオン告知画像210−Pと、第2の非操作対象オブジェクトNPC−Cに対応したロックオン告知画像210−Cが表示されるようにしてもよいし、図13(B)に示すように、第2の非操作対象オブジェクトNPC−Cに対応したロックオン告知画像210−Cが表示されるようにしてもよい。
【0114】
2−8.最適移動方向告知画像表示制御処理
図14は、最適移動方向告知画像表示制御処理について説明するための図である。
【0115】
ロックオン状態(攻撃目標設定状態の一例)にある非操作対象オブジェクトNPCと、操作対象オブジェクトPCの配置関係に基づき操作対象オブジェクトの最適移動方向を演算し、演算された最適移動方向を告知するための最適移動方向告知画像250の表示を行っても良い。
【0116】
例えばt0時(現在)の非操作対象オブジェクトNPC−t0のロックオン範囲Et0とt1時(1フレーム後)の非操作対象オブジェクトNPC−t1のロックオン範囲Et1を求め、これらのいずれにも入らない方向を演算し、その方向を最適移動方向告知画像250として表示してもよい。
【0117】
なお最適移動方向告知画像250は、透視投影変換後の2次元画像に描画してもよい。また操作対象オブジェクトや非操作対象オブジェクトと同様に仮想3次元空間にオブジェクトとして配置して画像生成してもよい。
【0118】
2−9.本実施の形態の処理
図16は本実施の形態の攻撃目標設定告知画像を表示する処理の流れについて説明するフローチャート図である。
【0119】
各フレーム毎に下記の処理を行うようにしてもよい。
【0120】
まず操作対象オブジェクトの移動内容指示入力を受け付け、受け付けた移動内容指示入力に従って操作対象オブジェクトの仮想空間内の位置座標及び向きを演算する(ステップS10)。
【0121】
次に所定のアルゴリズムに従って仮想空間内の非操作対象オブジェクトの位置座標及び向きを演算する(ステップS20)。
【0122】
次に操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの位置座標に基づいて、操作対象オブジェクトを攻撃対象とする可能性のある非操作対象オブジェクトを抽出する(ステップS30)。例えば操作対象オブジェクトの周囲の所定範囲に絞って攻撃の可能性のある非操作対象オブジェクトを抽出しておいてもよい。
【0123】
抽出された各非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定して、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態(ロックオン状態)に設定する処理を行う(ステップS40)。抽出された全ての非操作対象オブジェクトに対して行う。なお攻撃目標設定状態が設定可能な非操作対象オブジェクト数に上限値を設け、当該上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定してもよい。
【0124】
次に、各オブジェクトの配置情報に基づき仮想カメラの配置制御を行う(ステップS50)。例えば攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲となる位置に仮想カメラを配置する制御を行うようにしてもよい。
【0125】
次に各オブジェクトの位置座標及び向きに基づき、各オブジェクトを仮想空間に配置し、スクリーン座標系に透視投影変換を行い、仮想空間を仮想カメラからみた画像を生成する(ステップS60)。
【0126】
そして攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトについて、その旨を告知するための攻撃目標設定状態告知画像を、透視投影変換後の2次元画像に描画する(ステップS70)。
【0127】
なお表示する攻撃目標設定告知画像数に上限値を設け、所定の優先基準に基づいて、上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを選択し、選択した非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像を描画するようにしてもよい。
【0128】
図17は本実施の形態の最適移動方向画像を表示する処理の流れについて説明するフローチャート図である。
【0129】
各フレーム毎に下記の処理を行うようにしてもよい。
【0130】
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと、操作対象オブジェクトの配置関係に基づき操作対象オブジェクトの最適移動方向を演算する。(ステップS110)
次に透視投影変換後の2次元画像において、操作対象オブジェクトの近傍に最適移動方向を示す最適移動方向告知画像を描画する(ステップS120)。
【0131】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0132】
上記実施の形態では、プレーヤキャラクタである操作対象オブジェクトが非操作対象オブジェクトからロックオンされた場合に、ロックオン告知が像が表示される場合を例にとり説明したがこれに限られない。例えば、図18に示すようにプレーヤの操作対象オブジェクトPC−1とその仲間のキャラクタである操作対象オブジェクトPC−2(プレーヤが操作する第2のプレーヤキャラクタでも良いし、プレーヤの味方に属する他のプレーヤが操作する操作対象オブジェクトでもよい)が非操作対象オブジェクトからロックオンされた場合に、ロックオン告知画像210−2が表示されるように構成してもよい。
【0133】
また上記実施の形態では、ロックオン状態にある非操作対象オブジェクトが複数ある場合には図19(A)に示すように複数の非操作対象オブジェクトNPC−1からNPC−4のそれぞれに対応したロックオン告知画像210−1〜210−4が表示される場合を例にとり説明したがこれに限られない。例えば図19(B)に示すように複数の非操作対象オブジェクトNPC−1からNPC−4に対応した1のロックオン告知画像210を表示するようにしてもよい。このようにするとロックオン告知画像210で画面が見にくくなるのを防止することが出来る。
【0134】
また上記実施の形態では、ロックオン告知画像が主たるゲーム画像に表示される場合を例にとり説明したがこれに限られない。例えば主たるゲーム画面において、主たるゲーム画像とは別にまたは主たるゲーム画像の一部としてサブ画像(レーダー画像等)を設定し、サブ画像(レーダー画像等)においてロックオン告知画像を表示するようにしてもよい。このようにするとロックオン告知画像210で主たるゲーム画像が見にくくなるのを防止することが出来る。
【0135】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、携帯型ゲームシステム、ゲーム画像を生成するシステムボード等の種々のゲームシステムに適用できる。
【符号の説明】
【0136】
100 処理部、110 操作対象オブジェクト移動制御部、112 非操作対象オブジェクト移動/動作制御部、114 攻撃目標設定部、116表示制御部、130 画像生成部、140 音生成部、160 操作部、170 記憶部、180 情報記憶媒体、190 表示部、192 音出力部、194 携帯型情報記憶装置、196 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成するためのプログラムであって、
操作対象オブジェクトの移動内容指示入力を受け付け、受け付けた移動内容指示入力に従って操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動を制御する操作対象オブジェクト移動制御手段と、
所定のアルゴリズムに従って非操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動及び動作の少なくとも一方を制御する非操作対象オブジェクト移動/動作制御手段と、
操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態に設定する攻撃目標設定手段と、
非操作対象オブジェクトが攻撃目標設定状態である場合には、その旨を告知するための攻撃目標設定告知画像の表示制御を行う表示制御手段と、
操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成する画像生成手段と、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記攻撃目標設定手段は、
非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲に入る位置にあることを条件に当該非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定するプログラム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかにおいて、
前記画像生成手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトが仮想カメラの視野範囲となる位置に仮想カメラを配置する制御を行うプログラム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記攻撃目標設定手段は、
攻撃目標設定状態が設定可能な非操作対象オブジェクト数に上限値を設け、当該上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを攻撃目標設定状態に設定するプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記表示制御手段は、
非操作対象オブジェクトの属性情報又はパラメータに基づき非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示態様を決定するプログラム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記攻撃目標設定手段は、
操作対象オブジェクト及び第1の非操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された所定のパラメータ及び属性情報の少なくとも一方が攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、第1の非操作対象オブジェクトと関連づけられた第2の非操作対象オブジェクトを前記攻撃目標設定状態に設定し、
前記表示制御手段は、
第2の非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示制御を行うプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記表示制御手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと、操作対象オブジェクトの配置関係に基づき操作対象オブジェクトの最適移動方向を演算し、演算された最適移動方向を告知するための最適移動方向告知画像の表示制御を行うプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記表示制御手段は、
攻撃目標設定状態にある非操作対象オブジェクトと操作対象オブジェクトのそれぞれに関連づけて設定された属性及び所定のパラメータの少なくとも1つに基づき、攻撃目標設定告知画像の表示態様を変化させる制御を行うプログラム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記表示制御手段は、
表示する攻撃目標設定告知画像数に上限値を設け、所定の優先基準に基づいて、上限値を超えない範囲で複数の非操作対象オブジェクトを選択し、選択した非操作対象オブジェクトに対応する攻撃目標設定告知画像の表示を行うプログラム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかのプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項11】
操作対象オブジェクトと非操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成するためのゲーム装置であって、
操作対象オブジェクトの移動内容指示入力を受け付け、受け付けた移動内容指示入力に従って操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動を制御する操作対象オブジェクト移動制御手段と、
所定のアルゴリズムに従って非操作対象オブジェクトの仮想空間内の移動及び動作の少なくとも一方を制御する非操作対象オブジェクト移動/動作制御手段と、
操作対象オブジェクト及び非操作対象オブジェクトの少なくとも一方に基づき攻撃目標設定条件を満たすか否か判定し、満たすと判定した場合には、非操作対象オブジェクトが操作対象オブジェクトを攻撃目標に設定した状態である攻撃目標設定状態に設定する攻撃目標設定手段と、
非操作対象オブジェクトが攻撃目標設定状態である場合には、その旨を告知するための攻撃目標設定告知画像の表示制御を行う表示制御手段と、
操作対象オブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラから見た画像を生成する画像生成手段と、を含むゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−252932(P2010−252932A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104565(P2009−104565)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】