プログラム、情報記憶媒体およびゲーム装置
【課題】 アイテムの属性を当該アイテムと接したキャラクター等の状態等に応じて変更することが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】 キャラクターからアイテムが離脱することによって当該アイテムとヒット判定対象とが接したかどうかを判定するヒット判定部112と、アイテムの属性と、ヒット判定対象の属性とに基づき、アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定部113と、属性更新条件を満たしている場合にアイテムの属性を示すデータを含むアイテムデータ123を更新する更新部114と、アイテムデータ123に基づき、キャラクターから離脱した後のアイテムの動作を変化させる画像を生成する画像生成部111とを含んでゲームシステムを構成する。
【解決手段】 キャラクターからアイテムが離脱することによって当該アイテムとヒット判定対象とが接したかどうかを判定するヒット判定部112と、アイテムの属性と、ヒット判定対象の属性とに基づき、アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定部113と、属性更新条件を満たしている場合にアイテムの属性を示すデータを含むアイテムデータ123を更新する更新部114と、アイテムデータ123に基づき、キャラクターから離脱した後のアイテムの動作を変化させる画像を生成する画像生成部111とを含んでゲームシステムを構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム用のプログラム、情報記憶媒体およびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、所定のゲーム空間内で武器および格闘技を用いてキャラクター同士が対戦する対戦型格闘ゲームがある。
【0003】
このような対戦型格闘ゲームでは、キャラクターの有する武器等のアイテムを用いた演出が行われる。例えば、特許文献1では、キャラクターが保有する武器と、取得対象の武器の種別を判別して保有アイテムのデータを更新することにより、武器の弾数を増やしたり、武器を交換したりするゲーム装置が記載されている。
【0004】
また、このような対戦型格闘ゲームを行うゲーム装置は、一般的なキャラクター同士のヒット判定だけでなく、キャラクターが使用する武器と相手キャラクターとのヒット判定を行う必要がある。例えば、特許文献2では、キャラクターの四肢または武器の現時点の線分と所定期間前の線分とを含む面を生成し、当該面を用いてヒット判定を行うゲーム装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−37561号公報
【特許文献2】特開平8−196745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば、第1のキャラクターが第2のキャラクターに対して武器を投げた場合、第2のキャラクターが武器を蹴り返して第1のキャラクターにダメージを与える演出をゲーム装置が行う場合、特許文献1のように武器の種別を判別するだけではこのような演出を行えない。
【0007】
また、例えば、ゲーム装置が、第1のキャラクターが第2のキャラクター等に対して棒状の武器を投げた場合のヒット判定を行う場合、棒状の武器が回転する場合も考えられる。このような場合、特許文献2の手法では演算量が多大となり、リアルタイムな処理に影響を及ぼす可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、棒状のアイテムを用いる場合によりリアルタイムなヒット判定を行うことが可能なプログラム、情報記憶媒体およびゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、ゲーム用のプログラムであって、
コンピュータを、
キャラクターの有するアイテムまたはキャラクターから離脱したアイテムが、ヒット判定対象と接したかどうか、あるいは、所定時間後にヒット判定対象と接するかどうかを判定するヒット判定手段と、
前記アイテムの属性および前記ヒット判定対象の属性の少なくとも一方に基づき、前記アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定と、前記属性判定手段の判定とに基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターの有するアイテムまたはキャラクターから離脱したアイテムが、ヒット判定対象と接したかどうか、あるいは、所定時間後にヒット判定対象と接するかどうかを判定するヒット判定手段と、
前記アイテムの属性および前記ヒット判定対象の属性の少なくとも一方に基づき、前記アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定と、前記属性判定手段の判定とに基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ゲームシステム等は、アイテムの属性と、ヒット判定対象の属性に基づいてアイテムの属性を更新すべきかどうかを判定できるため、アイテムの属性を当該アイテムと接したキャラクター等の状態に応じて変更することができる。
【0013】
なお、前記ゲーム演出としては、例えば、ヒット判定対象の動作、姿勢、色等の変更、アイテムの動作、姿勢、色等の変更、ヒットした時の効果音、振動情報等の変更等が該当する。
【0014】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記アイテムの属性を更新する更新手段としてコンピュータを機能させ、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態または前記ヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す攻撃属性を含み、
前記更新手段は、前記属性更新条件に応じて前記攻撃属性を、前記攻撃可能状態または前記攻撃不能状態に設定してもよい。
【0015】
また、前記ゲームシステムは、前記アイテムの属性を更新する更新手段を含み、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態または前記ヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す攻撃属性を含み、
前記更新手段は、前記属性更新条件に応じて前記攻撃属性を、前記攻撃可能状態または前記攻撃不能状態に設定してもよい。
【0016】
これによれば、ゲームシステム等は、アイテムの属性を変更することができる。
【0017】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して反発することを示す反発属性または前記ヒット判定対象を貫通することを示す貫通属性を示す動作属性を含み、
前記ゲーム演出手段は、前記ゲーム演出を行う際に、前記アイテムが前記反発属性である場合は前記アイテムが前記ヒット判定対象に当たって跳ね返る画像を生成し、前記アイテムが前記貫通属性である場合は前記アイテムが前記ヒット判定対象を貫通する画像を生成してもよい。
【0018】
これによれば、ゲームシステム等は、アイテムの動作属性に応じた画像を生成することができる。
【0019】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定対象は、前記キャラクター以外の対象キャラクターであって、
前記更新手段は、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃していない場合であって、かつ、前記アイテムが前記反発属性である場合は前記攻撃属性を前記攻撃不能状態に設定し、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃した場合、あるいは、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃していない場合であって、かつ、前記アイテムが前記貫通属性である場合は前記攻撃属性を変更しないでもよい。
【0020】
これによれば、ゲームシステム等は、攻撃属性と動作属性に基づいて攻撃属性を設定することができる。より具体的には、例えば、ゲームシステム等は、対象キャラクターが武器を蹴り返した場合は攻撃可能状態を継続し、キャラクターが当該武器によってダメージを受ける画像を生成することができる。また、例えば、ゲームシステム等は、武器が貫通属性の場合は、対象キャラクターに武器を貫通させて攻撃可能状態を継続し、さらに別の対象キャラクターに武器を貫通させる画像を生成することができる。また、例えば、ゲームシステム等は、武器が反発属性の場合は、攻撃可能状態になっている武器がキャラクターに当たって跳ね返ることにより、武器を攻撃不能状態に変更することができる。
【0021】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定対象は、前記キャラクター以外の対象キャラクターであって、
前記ヒット判定手段は、前記キャラクターと前記対象キャラクターとの関係を示すキャラクターデータに基づき、前記キャラクターと前記対象キャラクターの属性が所定の状態にあるという条件を満たす場合、前記対象キャラクターが前記キャラクターから離脱した前記アイテムの保持に成功したかどうかを判定し、
前記更新手段は、前記対象キャラクターが前記アイテムの保持に成功した場合、前記攻撃属性を前記攻撃可能状態から前記攻撃不能状態に変更するように前記アイテムデータを更新してもよい。
【0022】
これによれば、ゲームシステム等は、対象キャラクターが飛んできたアイテムをつかむことによってアイテムを攻撃不能状態に変更することができる。
【0023】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球、当該軸部の一端の球または前記軸部を示す線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分または球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した球と前記ヒット判定対象をモデル化した線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した線分と前記ヒット判定対象をモデル化した球とのヒット判定を行うことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球、当該軸部の一端の球または前記軸部を示す線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分または球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した球と前記ヒット判定対象をモデル化した線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した線分と前記ヒット判定対象をモデル化した球とのヒット判定を行うことを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、ゲームシステム等は、アイテムがヒット判定対象の動作を変更する(例えば、武器がキャラクターを攻撃する)場合と、アイテムがヒット判定対象によって動作を変更させられる(例えば、武器がキャラクターによって蹴り返される)場合とで異なるヒット判定を行うことにより、リアルタイムで適切なヒット判定を行うことができる。
【0027】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムの位置を示すアイテム位置情報と、前記アイテムと基準線とのなす角度を示す角度情報と、前記アイテムの長さを示す長さ情報と、前記ヒット判定対象の位置を示す判定対象位置情報とに基づき、前記アイテムと前記ヒット判定対象が接したかどうかを判定し、
前記ゲーム演出手段は、前記角度情報と、前記ヒット判定とに基づき、前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る角度を決定して前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る画像を生成してもよい。
【0028】
これによれば、ゲームシステム等は、物理演算等によって適切な角度でアイテムが跳ね返る画像を生成することができる。
【0029】
また、本発明に係るプログラムは、ゲーム用のプログラムであって、コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分とが接したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定に応じてゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記線分が水平線に近い場合は前記軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記線分が垂直線に近い場合は前記軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とするとともに、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記軸部の一端の球と前記線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行うことを特徴とする。
【0030】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分とが接したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定に応じてゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記線分が水平線に近い場合は前記軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記線分が垂直線に近い場合は前記軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とするとともに、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記軸部の一端の球と前記線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行うことを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、ゲームシステム等は、棒状のアイテムの一端の球と、判定対象をモデル化した線分または球を用いてヒット判定を行うことにより、棒状のアイテムを用いる場合に、よりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施例におけるキャラクターが武器を対象キャラクターに投げた場合の模式図である。
【図2】本実施例における対象キャラクターから武器が跳ね返った場合の模式図である。
【図3】本実施例における対象キャラクターを武器が貫通した場合の模式図である。
【図4】本実施例における対象キャラクターが武器を蹴り返した場合の模式図である。
【図5】本実施例における対象キャラクターが武器をキャッチした場合の模式図である。
【図6】本実施例における対象キャラクターが武器のキャッチに失敗した場合の模式図である。
【図7】本実施例におけるキャラクターが武器を捨てた場合の模式図である。
【図8】本実施例における対象キャラクターが武器を拾った場合の模式図である。
【図9】本実施例におけるキャラクターが武器を対象オブジェクトに投げた場合の模式図である。
【図10】本実施例における対象オブジェクトから武器が跳ね返った場合の模式図である。
【図11】本実施例における対象オブジェクトに当たって武器が壊れた場合の模式図である。
【図12】本実施例における対象オブジェクトに当たって武器が分離した場合の模式図である。
【図13】本実施例におけるキャラクターが武器を対象キャラクターに投げた場合のヒット判定の模式図である。
【図14】本実施例における対象キャラクターが武器を蹴り返した場合のヒット判定の模式図である。
【図15】本実施例における武器が対象オブジェクトにほぼ垂直に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【図16】本実施例における武器が対象オブジェクトにほぼ水平に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【図17】本実施例におけるゲームシステムの機能ブロック図である。
【図18】本実施例におけるアイテムデータのデータ構造を示す模式図である。
【図19】本実施例におけるヒット判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】本実施例における第1段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本実施例における第2段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】本実施例におけるオブジェクト処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を、対戦型格闘ゲーム用のゲームシステムに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0035】
本実施例における対戦型格闘ゲームは、プレイヤーの操作とゲーム演算に基づき、複数のキャラクターが3次元ゲーム空間内(ゲーム画像内)において対戦するゲームである。各キャラクターは、アイテムの一種である武器を使って他のキャラクターを攻撃することができ、他のキャラクターに武器(例えば、剣、角材、ガラスビン等)を投げることによって攻撃することもできる。
【0036】
以下、キャラクターがヒット判定対象(対象キャラクターまたは対象オブジェクト)に武器を投げた場合の武器の動作とヒット判定方法について説明する。
【0037】
(武器の動作の説明)
まず、ヒット判定対象がキャラクターの場合について説明する。
【0038】
図1は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象キャラクター11に投げた場合の模式図である。また、図2は、本実施例における対象キャラクター11から武器20が跳ね返った場合の模式図である。また、図3は、本実施例における対象キャラクター11を武器20が貫通した場合の模式図である。また、図4は、本実施例における対象キャラクター11が武器を蹴り返した場合の模式図である。
【0039】
例えば、図1に示すように、キャラクター10が対象キャラクター11に向かって武器20を投げた場合、武器20の動作は以下のようになる。また、本実施例における武器20は、攻撃属性、動作属性、衝突属性等の種々の属性を有している。武器20を投げた場合の武器20の攻撃属性は対象キャラクター11がダメージを受け得る攻撃可能状態である。
【0040】
例えば、武器20の動作属性が反発属性である場合、図2に示すように、武器20は、対象キャラクター11に衝突した後、跳ね返る。この場合、武器20の攻撃属性はキャラクターがダメージを受けない攻撃不能状態に変わる。
【0041】
また、例えば、武器20の動作属性が貫通属性である場合、図3に示すように、武器20は、対象キャラクター11に衝突した後、貫通する。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態のままである。この場合、対象キャラクター11の背後に別の対象キャラクターがいた場合、当該対象キャラクターも武器20によってダメージを受け得る。
【0042】
また、対象キャラクター11が武器20に対して攻撃(例えば、殴り返す、蹴り返す等)をした場合、図4に示すように、武器20はキャラクター10に向かって飛んでいく。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態のままである。したがって、キャラクター10が武器20によってダメージを受け得る。
【0043】
また、対象キャラクターが敵ではなく、キャラクター10と友好関係にある場合、対象キャラクターは武器20をキャッチすることも可能である。
【0044】
図5は、本実施例における対象キャラクター12が武器20をキャッチした場合の模式図である。また、図6は、本実施例における対象キャラクター12が武器20のキャッチに失敗した場合の模式図である。また、図7は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を捨てた場合の模式図である。また、図8は、本実施例における対象キャラクター12が武器20を拾った場合の模式図である。
【0045】
例えば、キャラクター10とキャラクター10の属性が所定の状態(例えば、友好関係等)にある対象キャラクター12に向かって武器20を投げた場合、対象キャラクター12は、武器20をキャッチすることが可能である。なお、対象キャラクター12は、図5に示すように、武器20のキャッチに成功する場合もあるが、図6に示すように失敗する場合もある。これらの場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態に変わる。
【0046】
また、図7に示すように、キャラクター10は、武器20を捨てることもできる。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態である。
【0047】
また、図8に示すように、対象キャラクター12は、武器20を拾うこともできる。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態である。また、対象キャラクター12が拾った武器20を投げることにより、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態に変わる。
【0048】
次に、ヒット判定対象がキャラクター以外のオブジェクトの場合について説明する。
【0049】
図9は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象オブジェクト30に投げた場合の模式図である。また、図10は、本実施例における対象オブジェクト30から武器20が跳ね返った場合の模式図である。また、図11は、本実施例における対象オブジェクト30に当たって武器20が壊れた場合の模式図である。また、図12は、本実施例における対象オブジェクト30に当たって武器20が分離した場合の模式図である。
【0050】
図9に示すように、キャラクター10が対象オブジェクト30(例えば、壁、床、机等)に向かって武器20を投げた場合、武器20の衝突属性によって武器20の動作は異なる。
【0051】
例えば、武器20の衝突属性が非破壊属性である場合、図10に示すように、武器20は対象オブジェクト30から跳ね返る。このような武器20としては、例えば、剣、盾等が該当する。
【0052】
また、例えば、武器20の衝突属性が破壊属性である場合、図11に示すように、武器20は対象オブジェクト30に当たって破壊される。このような武器20としては、例えば、角材等が該当する。
【0053】
また、例えば、武器20の衝突属性が破壊属性である場合、図11に示すように、武器20は対象オブジェクト30に当たって2つの武器21、22に分離される。このような武器20としては、例えば、ガラスビン、石等が該当する。
【0054】
以上のように、本実施例のゲームシステムは、武器20の属性と、判定対象の種別および動作に基づいて武器20の動作を変化させる画像を生成する。
【0055】
(ヒット判定方法の説明)
次に、本実施例におけるヒット判定方法について説明する。まず、武器20と対象キャラクター11とのヒット判定について説明する。
【0056】
図13は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象キャラクター11に投げた場合のヒット判定の模式図である。また、図14は、本実施例における対象キャラクター11が武器20を蹴り返した場合のヒット判定の模式図である。
【0057】
ゲームシステムは、基本的に、移動速度が速いものを線分41、50、51でモデル化し、遅いものを球40、52、53でモデル化している。すなわち、ゲームシステムは、武器20が攻撃する状態にある場合は、武器20を示す線分50と対象キャラクター11を示す球40でヒット判定を行い、武器20が攻撃される状態にある場合は、武器20を示す球53と対象キャラクター11を示す線分41とでヒット判定を行う。
【0058】
次に、武器20と対対象オブジェクト30とのヒット判定について説明する。
【0059】
図15は、本実施例における武器20が対象オブジェクト30にほぼ垂直に衝突する場合のヒット判定の模式図である。また、図16は、本実施例における武器20が対象オブジェクト30にほぼ水平に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【0060】
ゲームシステムは、武器20の軸部を線分51でモデル化し、武器20の両端を球54、55でモデル化し、対象オブジェクト30を三角形、四角形、直方体等の少なくとも1つの面を有する図形60でモデル化する。そして、ゲームシステムは、線分51または球54、55が図形60と接触したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行う。
【0061】
なお、衝突時の武器20と垂直面(垂直線)とのなす角度が90度に近い場合(例えば、46度〜134度等)、ゲームシステムは、対象オブジェクト30に近い球54を用い、対象オブジェクト30から遠い球55を用いないでヒット判定を行う。ゲームシステムは、このようなヒット判定を行うことにより、よりリアルタイムにヒット判定を行うことができる。
【0062】
なお、ゲームシステムは、図14に示すように、判定対象を線分41でモデル化する場合は球53、52の大きさを通常よりも大きくし、ヒット判定を行いやすくしている。
【0063】
(機能ブロックの説明)
次に、このような機能を家庭用のゲーム装置に実装する場合のゲームシステムの機能ブロックについて説明する。
【0064】
図17は、本実施例におけるゲームシステムの機能ブロック図である。
【0065】
ゲーム装置は、画像生成等を行う処理部110と、種々のデータを記憶する記憶部120と、ディスプレイ191と、音出力部192と、操作部160と、通信部196と、情報記憶媒体180とを含んで構成されている。
【0066】
また、ゲームシステムは、ゲーム演出手段の一種である画像生成部111と、キャラクター10から武器20が離脱することによって武器20とヒット判定対象とが接したかどうかを判定するヒット判定部112と、武器20の属性等に基づき、武器20の属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定部113と、記憶部120内のデータを更新する更新部114とを含んで構成されている。画像生成部111等は処理部110に含まれる。また、処理部110には、一般的なゲームを行うための音生成部115、ゲーム演算部116も含まれる。なお、これらの音生成部115等もゲームシステムに含んでもよい。
【0067】
また、ゲームシステムとして機能させるためのデータとしては、キャラクター10等の位置、状態等を示すキャラクターデータ121、対象オブジェクト30の位置等を示すオブジェクトデータ122および武器20の属性を示すデータを含むアイテムデータ123がある。キャラクターデータ121等は記憶部120に記憶されている。また、記憶部120には、一般的なゲームを行うためのゲームデータ124も含まれる。
【0068】
ゲーム演算部116は、操作部160から入力されるプレイヤーの操作情報と、ゲームデータ124等に基づいてゲーム演算を行う。画像生成部111は、当該ゲーム演算やゲームデータ124等に基づいてゲーム画像を生成し、ディスプレイ191は、画像生成部111によって生成されるゲーム画像を表示する。また、音生成部115は、ゲーム演算やゲームデータ124等に基づいてゲームの音情報を生成し、音出力部192は、当該音情報に基づいてゲームの効果音等を出力する。
【0069】
ここで、アイテムデータ123のデータ構造について説明する。
【0070】
図18は、本実施例におけるアイテムデータ123のデータ構造を示す模式図である。
【0071】
アイテムデータ123の項目としては、アイテムデータ123−1に示すように、武器20を識別するための「アイテムID」、武器20の現在位置を示す「現在位置」、武器20の1フレーム前の位置を示す「直前位置」、直前のヒット対象を示す「直前ヒット対象」、武器20の長さを示す「長さ」、武器20の角度を示す「角度」、武器20の状態を示す「状態」、武器20の攻撃力を示す「攻撃力」等が該当する。
【0072】
また、アイテムデータ123のうちうち武器20の属性を示す項目としては、アイテムデータ123−2に示すように、ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態またはヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す「攻撃属性」、ヒット判定対象に対して反発することを示す反発属性またはヒット判定対象を貫通することを示す貫通属性を示す「動作属性」、衝突時に破壊されないことを示す非破壊属性、衝突時に破壊されることを示す破壊属性を示す「衝突属性」等が該当する。
【0073】
また、アイテムデータ123には、武器20の1フレームあたりの位置変化を示す「位置変化パラメータ」も含まれる。
【0074】
また、キャラクターデータ121には、キャラクターID、現在位置、直前位置、形状等の定義データ、友好関係にあるキャラクターのキャラクターID、キャラクターが有しているアイテム(武器20等)等を示すデータが含まれる。
【0075】
また、オブジェクトデータ122には、オブジェクトID、現在位置、形状等の定義データ等を示すデータが含まれる。
【0076】
なお、これらの各部は、例えば、処理部110としては、CPU、画像処理回路等、記憶部120としては、RAM、HDD等、操作部160としては、ボタン、レバー等、ディスプレイ191としては、一般的に用いられているLCD等、音出力部192としては、スピーカー等、通信部196としては、LANカード等を用いてコンピュータに実装できる。
【0077】
さらに、コンピュータが、情報記憶媒体180やネットワーク上のサーバーから通信部196を介してプログラムを読み取ることにより、画像生成部111等の機能を実装することも可能である。なお、情報記憶媒体180としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ICカード、ROM、RAM、メモリカード、HDD等のレーザーや磁気等を用いた記憶媒体を適用できる。また、情報記憶媒体180からのプログラムの読み取り方式は、接触式でも非接触式でもよい。
【0078】
(ヒット判定処理の説明)
次に、これらの各部を用いたキャラクター10が武器20を投げてから武器20の移動が停止するまでの武器20に関するヒット判定処理の流れについて説明する。
【0079】
図19は、本実施例におけるヒット判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0080】
武器20が投げられた場合、アイテムデータ123における武器20の攻撃属性は更新部114によって攻撃可能状態に設定される。
【0081】
更新部114は、1フレームごとにキャラクターデータ121およびアイテムデータ123の現在位置、直前位置を更新する(ステップS1)。また、武器20が回転する場合、更新部114は、アイテムデータ123の角度も更新する。
【0082】
ヒット判定部112は、アイテムデータ123の現在位置と、キャラクターデータ121に含まれる対象キャラクター11の現在位置およびオブジェクトデータ122に含まれる現在位置を比較することにより、ヒット候補となる判定対象があるかどうかを判定する(ステップS2)。
【0083】
ヒット判定部112は、ヒット候補がキャラクターかどうかを判定する(ステップS3)。ヒット候補がキャラクターである場合、ゲームシステムは後述するキャラクター処理を実行する(ステップS9)。
【0084】
ヒット候補がない場合、ヒットしなかった場合およびキャラクター処理実行後、ヒット判定部112は、武器20の移動が停止したかどうかを判定し(ステップS9)、移動が停止した場合はアイテムデータ123等の状態等を初期化し(ステップS10)、武器20のヒット判定を終了する。
【0085】
また、武器20の移動が継続している場合、ゲームシステムは、ステップS1以降の処理を続行する。
【0086】
また、ヒット候補がキャラクターではない場合、すなわち、ヒット候補が対象オブジェクト30である場合、ヒット判定部112は、図16に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20の軸部を線分51、武器20の両端を小さい球54、55でモデル化し、オブジェクトデータ122に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、対象オブジェクト30を所定形状の図形60でモデル化する(ステップS11)。
【0087】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS12)。ヒットした場合、ゲームシステムは、後述するオブジェクト処理(ステップS13)を実行する。
【0088】
なお、ヒット判定部112は、アイテムデータ123に含まれる角度のデータに基づき、武器20が対象オブジェクト30の存在する面(図15、図16に示す例では水平面であるが、垂直面でもよい。)に対して垂直に近い場合、図15に示すように、対象オブジェクト30に近い方の球54と図形60とのヒット判定を行い、垂直に近くない場合、球54、55と、図形60とのヒット判定を行う。
【0089】
対象オブジェクト30とヒットしなかった場合およびオブジェクト処理(ステップS13)が終了した場合、ゲームシステムは、上述した移動停止判定(ステップS9)以降の処理を実行する。
【0090】
(武器等の動作処理の説明)
次に、キャラクター処理(ステップS8)について説明する。
【0091】
図20は、本実施例における第1段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。また、図21は、本実施例における第2段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
ヒット候補がキャラクターである場合、武器20は対象キャラクター11から攻撃を受ける可能性があるため、ヒット判定部112は、図14に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20の軸部を線分51、武器20の両端を大きい球52、53でモデル化し、キャラクターデータ121に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、キャラクターを線分41でモデル化する(ステップS15)。
【0093】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS16)。ヒットした場合、すなわち、武器20への攻撃がある場合、更新部114は、アイテムデータ123に含まれる1フレームあたりの位置変化量を示す位置変化パラメータを変更する(ステップS17)。これにより、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20が逆方向に移動した状態でヒット判定が行われる。
【0094】
そして、武器20への攻撃がある場合、画像生成部111は、図4に示すように、対象キャラクター11が武器20を蹴り返し、武器20の移動方向を変えた画像を生成する(ステップS18)。この場合、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了し、ヒット判定処理を続行する。なお、武器20は、攻撃可能状態のままであってもよいし、攻撃不能状態になってもよい。
【0095】
一方、ヒット判定(ステップS16)でヒットしなかった場合、ヒット判定部112は、図13に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20を線分50でモデル化し、キャラクターデータ121に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、キャラクターを球40でモデル化する(ステップS19)。
【0096】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS20)。ヒットしなかった場合、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了し、ヒット判定処理を続行する。
【0097】
一方、ヒットした場合、すなわち、武器20によって対象キャラクター11が攻撃を受け得る状態である場合、属性判定部113は、キャラクターデータ121におけるキャラクター10の友好関係にあるキャラクターを示すキャラクターIDに対象キャラクターのキャラクターIDが含まれているかどうかを参照することにより、キャラクター10と判定対象となっているキャラクターが友好関係にあるかどうかを判定する(ステップS21)。
【0098】
友好関係にある場合、ヒット判定部112は、キャラクターデータ121の対象キャラクター12の動作を示すデータを参照して対象キャラクター12がキャッチ動作を行っているかどうかを判定することにより、キャッチが成功したかどうかを判定する(ステップS22)。
【0099】
画像生成部111は、キャッチが成功した場合、図5に示すように、対象キャラクター12が武器20をキャッチする画像を生成する(ステップS23)。
【0100】
また、画像生成部111は、キャッチが失敗した場合、対象キャラクター12が武器20を落とす画像を生成する(ステップS24)。
【0101】
そして、画像生成後、更新部114は、アイテムデータ123に含まれる武器20の攻撃属性を攻撃不能状態に変更し(ステップS25)、ゲームシステムはヒット判定処理を終了する。
【0102】
一方、キャラクター10と判定対象のキャラクターが友好関係にない場合、ゲームシステムは、図21に示す武器の属性に関する処理を実行する。
【0103】
属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の動作属性が反発属性になっているかどうかを判定する(ステップS34)。
【0104】
反発属性である場合、属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性かどうかを判定する(ステップS35)。
【0105】
破壊属性である場合、画像生成部111は、図11、図12に示すように、武器20が破壊される画像を生成する(ステップS36)。
【0106】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の状態を消滅にする等の更新を行い(ステップS37)、ゲームシステムは、ヒット判定処理を終了する。
【0107】
また、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性ではない場合、すなわち、非破壊属性である場合、画像生成部111は、図2に示すように、武器20が対象キャラクター11に当たって跳ね返る画像を生成する(ステップS39)。
【0108】
更新部114は、アイテムデータ123に含まれる位置変化パラメータを変更する(ステップS40)。これにより、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20が逆方向に移動した状態でヒット判定が行われる。
【0109】
また、更新部114は、武器20が攻撃不能状態になるようにアイテムデータ123に含まれる武器20のデータを更新し(ステップS41)、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0110】
また、武器20の動作属性が反発属性ではない場合、すなわち、貫通属性である場合、画像生成部111は、図3に示すように、対象キャラクター11を武器20が貫通する画像を生成し(ステップS38)、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0111】
なお、武器20に対して攻撃されなかった場合は、ゲーム演算部116は、アイテムデータ123の攻撃力に基づいて対象キャラクター11にダメージを与えたり、プレイヤーに得点を加算したりする処理を実行する。
【0112】
次に、オブジェクト処理(ステップS13)について説明する。
【0113】
図22は、本実施例におけるオブジェクト処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の動作属性が反発属性になっているかどうかを判定する(ステップS51)。
【0115】
反発属性である場合、属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性かどうかを判定する(ステップS52)。
【0116】
破壊属性である場合、画像生成部111は、図11、図12に示すように、武器20が対象オブジェクト30に衝突して破壊される画像を生成する(ステップS53)。
【0117】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の状態を消滅にする等の更新を行い(ステップS54)、ゲームシステムは、ヒット判定処理を終了する。
【0118】
また、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性ではない場合、すなわち、非破壊属性である場合、画像生成部111は、図10に示すように、武器20の角度に応じて武器20が対象オブジェクト30に当たって跳ね返る画像を生成する(ステップS60)。
【0119】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の位置変化パラメータを変更する(ステップS61)。これにより、ヒット判定部112は、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20を逆方向に移動させた状態でヒット判定を行うことができる。
【0120】
また、更新部114は、武器20の攻撃属性を攻撃不能状態にする等の更新を行い(ステップS62)、ゲームシステムは、オブジェクト処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0121】
また、武器20の動作属性が反発属性ではない場合、すなわち、貫通属性である場合、画像生成部111は、対象オブジェクト30を武器20が貫通する画像を生成する(ステップS63)。
【0122】
貫通属性の場合、ゲームシステムは、武器20の攻撃属性を攻撃可能状態に保ったまま、オブジェクト処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0123】
なお、画像生成部111は、武器20が衝突した対象が対象オブジェクト30の場合は貫通属性であっても反発させる画像を生成してもよく、更新部114は武器20の攻撃属性を攻撃不能状態に設定してもよい。
【0124】
(作用効果の説明)
以上のように、本実施例によれば、ゲームシステムは、武器20の属性と、ヒット判定対象の種別および動作に基づいて属性を更新すべきかどうかを判定できるため、キャラクター10から離脱した武器20の属性を当該武器20と接した対象キャラクター11等の状態に応じて変更することができる。
【0125】
また、本実施例によれば、ゲームシステムは、武器20が反発属性の場合、武器20の属性を攻撃可能状態から攻撃不能状態に変更することができる。
【0126】
また、ゲームシステムは、武器20が貫通属性の場合や対象キャラクター11が武器20を攻撃した場合、武器20を、攻撃可能状態を保ったままヒット判定を続行することができる。
【0127】
これにより、ゲームシステムは、武器20を連続して複数の対象キャラクター11に貫通させたり、キャラクター10の投げた武器20を対象キャラクター11が蹴り返した場合にキャラクター10がダメージを受けさせたりといった多彩な演出を行うことができる。
【0128】
また、ゲームシステムは、武器20を投げたキャラクター10と、判定対象のキャラクターの関係を判定して友好関係である場合は武器20をキャッチさせるといった演出を行うこともできる。
【0129】
また、ゲームシステムは、武器20の衝突属性に応じて武器20が破壊されたり、反発したりといった異なる画像を生成することができる。これにより、ゲームシステムは、より多彩なゲームの演出を行える。
【0130】
また、本実施例によれば、ゲームシステムは、アイテムがヒット判定対象の動作を変更する(例えば、武器20が対象キャラクター11を攻撃する)場合と、アイテムがヒット判定対象によって動作を変更させられる(例えば、武器20が対象キャラクター11によって蹴り返される)場合とで異なるヒット判定を行うことにより、リアルタイムで適切なヒット判定を行うことができる。
【0131】
また、ゲームシステムは、ヒット判定時の武器20の角度が対象オブジェクト30に対して90度に近い場合は図15に示すように片側の球54を用いてヒット判定を行うことにより、武器20が回転している場合であっても、よりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【0132】
また、ゲームシステムは、物理演算等によって適切な角度で武器20が跳ね返る画像を生成することができる。これにより、ゲームシステムは、例えば、急な坂道を武器20が跳ね返って移動する場合と、なだらかな坂道を武器20が跳ね返って移動する場合とで武器20の跳ね返りの異なる画像を生成することができ、プレイヤーにとって違和感のない画像を生成することができる。
【0133】
(変形例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
【0134】
例えば、上述した実施例では、属性判定部113は、武器20の属性と、判定対象の種別と属性に基づいて判定したが、例えば、武器20の属性と、判定対象の種別に基づいて判定したり、武器20の属性と、判定対象の動作に基づいて判定したり、武器20の属性と、判定対象の姿勢に基づいて判定したりしてもよい。
【0135】
また、上述した実施例では、アイテムとして武器20を用いたが、武器20以外にも、例えば、回復アイテム、育成アイテム等の種々のアイテムを採用可能である。
【0136】
また、ゲームシステムは、キャラクター10が、跳ね返った武器20を拾うことにより、武器20を使った攻撃を行えるようにしたり、投げられた武器20を、自分の有する武器20を投げて防御したりするように画像を生成してもよい。
【0137】
また、武器20を用いる場合、ゲームシステムは、キャラクターデータ121に基づいてキャラクターの種別と武器20の種別の組み合わせによって武器20の演出を決定してもよい。例えば、属性判定部113は、キャラクターの種別が剣士である場合は剣で直接攻撃することも剣を投げることによって攻撃することも可能と判定し、キャラクターの種別が魔法使いである場合は剣で直接攻撃することは可能であるが、剣を投げることによって攻撃することは不可能と判定してもよい。
【0138】
また、属性判定部113は、キャラクターデータ121に含まれるキャラクターの部位ごとの負傷レベルに基づいてキャラクターが武器20を落とすかどうかを決定してもよい。例えば、キャラクターが攻撃を受けることにより、当該キャラクターの右腕の負傷レベルが負傷から破損になった場合、画像生成部111は、キャラクターが持っている武器20を落とす画像を生成してもよい。
【0139】
また、本発明を適用可能なゲームは、対戦型格闘ゲームに限定されず、例えば、アクションゲーム等のキャラクターがアイテムを用いる種々のゲームに適用可能である。
【0140】
また、上述したゲームシステムは、3次元で処理を行うゲームだけでなく、2次元で処理を行うゲームにも適用可能である。例えば、ゲームシステムは、武器20の角度の判定を、3次元で処理する場合は垂直面または水平面を基準とし、2次元で処理する場合は垂直線または水平線を基準として処理してもよい。
【0141】
また、上述した実施例のように1対1で対戦するゲームだけでなく、1対多、多対1、多対多で対戦するゲームにも本発明を適用可能である。また、対戦相手は実在するプレイヤーでもCPUプレイヤーでもよい。
【0142】
また、ゲームシステムは、家庭用ゲーム装置だけでなく、業務用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、携帯電話、PDA等の種々の装置に実装可能である。
【0143】
また、ヒット判定部112は、武器20と対象キャラクター11が接した場合だけでなく、武器20と対象キャラクター11が所定時間後(例えば、数フレーム後等)に接すると予測される場合にヒットしたと判定してもよい。
【0144】
また、画像生成部111だけでなく、ヒット判定に応じて効果音の変更等を行う音生成部115をゲーム演出手段として機能させてもよく、ヒット判定に応じてゲーム装置(例えば、携帯電話や、コントローラー等)を振動させる制御部をゲーム演出手段として機能させてもよい。
【0145】
また、ゲームシステムは、図12に示す例のように、武器20の一種であるガラスビンが対象キャラクター11等に当たることにより、当該ガラスビンを複数のガラス片に変更し、各ガラス片に攻撃属性を設定し、当該ガラス片によって他のキャラクターにダメージを与えるといったゲーム演出を行ってもよい。
【0146】
また、ゲームシステムは、武器20の移動速度等に基づいてヒット判定を行ってもよい。これにより、ゲームシステムは、武器20等の棒状のアイテムを用いる場合によりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【0147】
より具体的には、例えば、ヒット判定部112は、武器20の移動速度と対象キャラクター11の移動速度とを比較し、速い方を線分で、遅い方を球でモデル化してもよく、武器20の移動速度が所定速度よりも速い場合は線分で、所定速度以下の場合は球でモデル化してもよい。なお、ヒット判定部112は、武器20の移動速度をアイテムデータ123に含まれる直前位置と現在位置の差分値から求めることができ、対象キャラクター11の移動速度をキャラクターデータ121に含まれる直前位置と現在位置の差分値から求めることができる。
【符号の説明】
【0148】
10 キャラクター
11、12 対象キャラクター
20〜22 武器(アイテム)
30 対象オブジェクト
40、52〜55 球
41、50、51 線分
111 画像生成部(ゲーム演出手段)
112 ヒット判定部
113 属性判定部
114 更新部
115 音生成部(ゲーム演出手段)
120 記憶部
121 キャラクターデータ
122 オブジェクトデータ
123 アイテムデータ
180 情報記憶媒体
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム用のプログラム、情報記憶媒体およびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、所定のゲーム空間内で武器および格闘技を用いてキャラクター同士が対戦する対戦型格闘ゲームがある。
【0003】
このような対戦型格闘ゲームでは、キャラクターの有する武器等のアイテムを用いた演出が行われる。例えば、特許文献1では、キャラクターが保有する武器と、取得対象の武器の種別を判別して保有アイテムのデータを更新することにより、武器の弾数を増やしたり、武器を交換したりするゲーム装置が記載されている。
【0004】
また、このような対戦型格闘ゲームを行うゲーム装置は、一般的なキャラクター同士のヒット判定だけでなく、キャラクターが使用する武器と相手キャラクターとのヒット判定を行う必要がある。例えば、特許文献2では、キャラクターの四肢または武器の現時点の線分と所定期間前の線分とを含む面を生成し、当該面を用いてヒット判定を行うゲーム装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−37561号公報
【特許文献2】特開平8−196745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば、第1のキャラクターが第2のキャラクターに対して武器を投げた場合、第2のキャラクターが武器を蹴り返して第1のキャラクターにダメージを与える演出をゲーム装置が行う場合、特許文献1のように武器の種別を判別するだけではこのような演出を行えない。
【0007】
また、例えば、ゲーム装置が、第1のキャラクターが第2のキャラクター等に対して棒状の武器を投げた場合のヒット判定を行う場合、棒状の武器が回転する場合も考えられる。このような場合、特許文献2の手法では演算量が多大となり、リアルタイムな処理に影響を及ぼす可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、棒状のアイテムを用いる場合によりリアルタイムなヒット判定を行うことが可能なプログラム、情報記憶媒体およびゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、ゲーム用のプログラムであって、
コンピュータを、
キャラクターの有するアイテムまたはキャラクターから離脱したアイテムが、ヒット判定対象と接したかどうか、あるいは、所定時間後にヒット判定対象と接するかどうかを判定するヒット判定手段と、
前記アイテムの属性および前記ヒット判定対象の属性の少なくとも一方に基づき、前記アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定と、前記属性判定手段の判定とに基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターの有するアイテムまたはキャラクターから離脱したアイテムが、ヒット判定対象と接したかどうか、あるいは、所定時間後にヒット判定対象と接するかどうかを判定するヒット判定手段と、
前記アイテムの属性および前記ヒット判定対象の属性の少なくとも一方に基づき、前記アイテムの属性を更新する条件である属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定と、前記属性判定手段の判定とに基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ゲームシステム等は、アイテムの属性と、ヒット判定対象の属性に基づいてアイテムの属性を更新すべきかどうかを判定できるため、アイテムの属性を当該アイテムと接したキャラクター等の状態に応じて変更することができる。
【0013】
なお、前記ゲーム演出としては、例えば、ヒット判定対象の動作、姿勢、色等の変更、アイテムの動作、姿勢、色等の変更、ヒットした時の効果音、振動情報等の変更等が該当する。
【0014】
また、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記アイテムの属性を更新する更新手段としてコンピュータを機能させ、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態または前記ヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す攻撃属性を含み、
前記更新手段は、前記属性更新条件に応じて前記攻撃属性を、前記攻撃可能状態または前記攻撃不能状態に設定してもよい。
【0015】
また、前記ゲームシステムは、前記アイテムの属性を更新する更新手段を含み、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態または前記ヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す攻撃属性を含み、
前記更新手段は、前記属性更新条件に応じて前記攻撃属性を、前記攻撃可能状態または前記攻撃不能状態に設定してもよい。
【0016】
これによれば、ゲームシステム等は、アイテムの属性を変更することができる。
【0017】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記アイテムの属性は、前記ヒット判定対象に対して反発することを示す反発属性または前記ヒット判定対象を貫通することを示す貫通属性を示す動作属性を含み、
前記ゲーム演出手段は、前記ゲーム演出を行う際に、前記アイテムが前記反発属性である場合は前記アイテムが前記ヒット判定対象に当たって跳ね返る画像を生成し、前記アイテムが前記貫通属性である場合は前記アイテムが前記ヒット判定対象を貫通する画像を生成してもよい。
【0018】
これによれば、ゲームシステム等は、アイテムの動作属性に応じた画像を生成することができる。
【0019】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定対象は、前記キャラクター以外の対象キャラクターであって、
前記更新手段は、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃していない場合であって、かつ、前記アイテムが前記反発属性である場合は前記攻撃属性を前記攻撃不能状態に設定し、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃した場合、あるいは、前記対象キャラクターが前記アイテムに対して攻撃していない場合であって、かつ、前記アイテムが前記貫通属性である場合は前記攻撃属性を変更しないでもよい。
【0020】
これによれば、ゲームシステム等は、攻撃属性と動作属性に基づいて攻撃属性を設定することができる。より具体的には、例えば、ゲームシステム等は、対象キャラクターが武器を蹴り返した場合は攻撃可能状態を継続し、キャラクターが当該武器によってダメージを受ける画像を生成することができる。また、例えば、ゲームシステム等は、武器が貫通属性の場合は、対象キャラクターに武器を貫通させて攻撃可能状態を継続し、さらに別の対象キャラクターに武器を貫通させる画像を生成することができる。また、例えば、ゲームシステム等は、武器が反発属性の場合は、攻撃可能状態になっている武器がキャラクターに当たって跳ね返ることにより、武器を攻撃不能状態に変更することができる。
【0021】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定対象は、前記キャラクター以外の対象キャラクターであって、
前記ヒット判定手段は、前記キャラクターと前記対象キャラクターとの関係を示すキャラクターデータに基づき、前記キャラクターと前記対象キャラクターの属性が所定の状態にあるという条件を満たす場合、前記対象キャラクターが前記キャラクターから離脱した前記アイテムの保持に成功したかどうかを判定し、
前記更新手段は、前記対象キャラクターが前記アイテムの保持に成功した場合、前記攻撃属性を前記攻撃可能状態から前記攻撃不能状態に変更するように前記アイテムデータを更新してもよい。
【0022】
これによれば、ゲームシステム等は、対象キャラクターが飛んできたアイテムをつかむことによってアイテムを攻撃不能状態に変更することができる。
【0023】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球、当該軸部の一端の球または前記軸部を示す線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分または球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した球と前記ヒット判定対象をモデル化した線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した線分と前記ヒット判定対象をモデル化した球とのヒット判定を行うことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球、当該軸部の一端の球または前記軸部を示す線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分または球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した球と前記ヒット判定対象をモデル化した線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記アイテムをモデル化した線分と前記ヒット判定対象をモデル化した球とのヒット判定を行うことを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、ゲームシステム等は、アイテムがヒット判定対象の動作を変更する(例えば、武器がキャラクターを攻撃する)場合と、アイテムがヒット判定対象によって動作を変更させられる(例えば、武器がキャラクターによって蹴り返される)場合とで異なるヒット判定を行うことにより、リアルタイムで適切なヒット判定を行うことができる。
【0027】
また、前記ゲームシステム、前記プログラムおよび前記情報記憶媒体において、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムの位置を示すアイテム位置情報と、前記アイテムと基準線とのなす角度を示す角度情報と、前記アイテムの長さを示す長さ情報と、前記ヒット判定対象の位置を示す判定対象位置情報とに基づき、前記アイテムと前記ヒット判定対象が接したかどうかを判定し、
前記ゲーム演出手段は、前記角度情報と、前記ヒット判定とに基づき、前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る角度を決定して前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る画像を生成してもよい。
【0028】
これによれば、ゲームシステム等は、物理演算等によって適切な角度でアイテムが跳ね返る画像を生成することができる。
【0029】
また、本発明に係るプログラムは、ゲーム用のプログラムであって、コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分とが接したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定に応じてゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記線分が水平線に近い場合は前記軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記線分が垂直線に近い場合は前記軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とするとともに、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記軸部の一端の球と前記線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行うことを特徴とする。
【0030】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶したことを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係るゲームシステムは、キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した軸部の両端の球と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した線分とが接したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定に応じてゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記線分が水平線に近い場合は前記軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記線分が垂直線に近い場合は前記軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とするとともに、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記軸部の一端の球と前記線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行うことを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、ゲームシステム等は、棒状のアイテムの一端の球と、判定対象をモデル化した線分または球を用いてヒット判定を行うことにより、棒状のアイテムを用いる場合に、よりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施例におけるキャラクターが武器を対象キャラクターに投げた場合の模式図である。
【図2】本実施例における対象キャラクターから武器が跳ね返った場合の模式図である。
【図3】本実施例における対象キャラクターを武器が貫通した場合の模式図である。
【図4】本実施例における対象キャラクターが武器を蹴り返した場合の模式図である。
【図5】本実施例における対象キャラクターが武器をキャッチした場合の模式図である。
【図6】本実施例における対象キャラクターが武器のキャッチに失敗した場合の模式図である。
【図7】本実施例におけるキャラクターが武器を捨てた場合の模式図である。
【図8】本実施例における対象キャラクターが武器を拾った場合の模式図である。
【図9】本実施例におけるキャラクターが武器を対象オブジェクトに投げた場合の模式図である。
【図10】本実施例における対象オブジェクトから武器が跳ね返った場合の模式図である。
【図11】本実施例における対象オブジェクトに当たって武器が壊れた場合の模式図である。
【図12】本実施例における対象オブジェクトに当たって武器が分離した場合の模式図である。
【図13】本実施例におけるキャラクターが武器を対象キャラクターに投げた場合のヒット判定の模式図である。
【図14】本実施例における対象キャラクターが武器を蹴り返した場合のヒット判定の模式図である。
【図15】本実施例における武器が対象オブジェクトにほぼ垂直に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【図16】本実施例における武器が対象オブジェクトにほぼ水平に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【図17】本実施例におけるゲームシステムの機能ブロック図である。
【図18】本実施例におけるアイテムデータのデータ構造を示す模式図である。
【図19】本実施例におけるヒット判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】本実施例における第1段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本実施例における第2段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】本実施例におけるオブジェクト処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を、対戦型格闘ゲーム用のゲームシステムに適用した場合を例に採り、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施例は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を何ら限定するものではない。また、以下の実施例に示す構成のすべてが、特許請求の範囲に記載された発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0035】
本実施例における対戦型格闘ゲームは、プレイヤーの操作とゲーム演算に基づき、複数のキャラクターが3次元ゲーム空間内(ゲーム画像内)において対戦するゲームである。各キャラクターは、アイテムの一種である武器を使って他のキャラクターを攻撃することができ、他のキャラクターに武器(例えば、剣、角材、ガラスビン等)を投げることによって攻撃することもできる。
【0036】
以下、キャラクターがヒット判定対象(対象キャラクターまたは対象オブジェクト)に武器を投げた場合の武器の動作とヒット判定方法について説明する。
【0037】
(武器の動作の説明)
まず、ヒット判定対象がキャラクターの場合について説明する。
【0038】
図1は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象キャラクター11に投げた場合の模式図である。また、図2は、本実施例における対象キャラクター11から武器20が跳ね返った場合の模式図である。また、図3は、本実施例における対象キャラクター11を武器20が貫通した場合の模式図である。また、図4は、本実施例における対象キャラクター11が武器を蹴り返した場合の模式図である。
【0039】
例えば、図1に示すように、キャラクター10が対象キャラクター11に向かって武器20を投げた場合、武器20の動作は以下のようになる。また、本実施例における武器20は、攻撃属性、動作属性、衝突属性等の種々の属性を有している。武器20を投げた場合の武器20の攻撃属性は対象キャラクター11がダメージを受け得る攻撃可能状態である。
【0040】
例えば、武器20の動作属性が反発属性である場合、図2に示すように、武器20は、対象キャラクター11に衝突した後、跳ね返る。この場合、武器20の攻撃属性はキャラクターがダメージを受けない攻撃不能状態に変わる。
【0041】
また、例えば、武器20の動作属性が貫通属性である場合、図3に示すように、武器20は、対象キャラクター11に衝突した後、貫通する。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態のままである。この場合、対象キャラクター11の背後に別の対象キャラクターがいた場合、当該対象キャラクターも武器20によってダメージを受け得る。
【0042】
また、対象キャラクター11が武器20に対して攻撃(例えば、殴り返す、蹴り返す等)をした場合、図4に示すように、武器20はキャラクター10に向かって飛んでいく。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態のままである。したがって、キャラクター10が武器20によってダメージを受け得る。
【0043】
また、対象キャラクターが敵ではなく、キャラクター10と友好関係にある場合、対象キャラクターは武器20をキャッチすることも可能である。
【0044】
図5は、本実施例における対象キャラクター12が武器20をキャッチした場合の模式図である。また、図6は、本実施例における対象キャラクター12が武器20のキャッチに失敗した場合の模式図である。また、図7は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を捨てた場合の模式図である。また、図8は、本実施例における対象キャラクター12が武器20を拾った場合の模式図である。
【0045】
例えば、キャラクター10とキャラクター10の属性が所定の状態(例えば、友好関係等)にある対象キャラクター12に向かって武器20を投げた場合、対象キャラクター12は、武器20をキャッチすることが可能である。なお、対象キャラクター12は、図5に示すように、武器20のキャッチに成功する場合もあるが、図6に示すように失敗する場合もある。これらの場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態に変わる。
【0046】
また、図7に示すように、キャラクター10は、武器20を捨てることもできる。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態である。
【0047】
また、図8に示すように、対象キャラクター12は、武器20を拾うこともできる。この場合、武器20の攻撃属性は攻撃不能状態である。また、対象キャラクター12が拾った武器20を投げることにより、武器20の攻撃属性は攻撃可能状態に変わる。
【0048】
次に、ヒット判定対象がキャラクター以外のオブジェクトの場合について説明する。
【0049】
図9は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象オブジェクト30に投げた場合の模式図である。また、図10は、本実施例における対象オブジェクト30から武器20が跳ね返った場合の模式図である。また、図11は、本実施例における対象オブジェクト30に当たって武器20が壊れた場合の模式図である。また、図12は、本実施例における対象オブジェクト30に当たって武器20が分離した場合の模式図である。
【0050】
図9に示すように、キャラクター10が対象オブジェクト30(例えば、壁、床、机等)に向かって武器20を投げた場合、武器20の衝突属性によって武器20の動作は異なる。
【0051】
例えば、武器20の衝突属性が非破壊属性である場合、図10に示すように、武器20は対象オブジェクト30から跳ね返る。このような武器20としては、例えば、剣、盾等が該当する。
【0052】
また、例えば、武器20の衝突属性が破壊属性である場合、図11に示すように、武器20は対象オブジェクト30に当たって破壊される。このような武器20としては、例えば、角材等が該当する。
【0053】
また、例えば、武器20の衝突属性が破壊属性である場合、図11に示すように、武器20は対象オブジェクト30に当たって2つの武器21、22に分離される。このような武器20としては、例えば、ガラスビン、石等が該当する。
【0054】
以上のように、本実施例のゲームシステムは、武器20の属性と、判定対象の種別および動作に基づいて武器20の動作を変化させる画像を生成する。
【0055】
(ヒット判定方法の説明)
次に、本実施例におけるヒット判定方法について説明する。まず、武器20と対象キャラクター11とのヒット判定について説明する。
【0056】
図13は、本実施例におけるキャラクター10が武器20を対象キャラクター11に投げた場合のヒット判定の模式図である。また、図14は、本実施例における対象キャラクター11が武器20を蹴り返した場合のヒット判定の模式図である。
【0057】
ゲームシステムは、基本的に、移動速度が速いものを線分41、50、51でモデル化し、遅いものを球40、52、53でモデル化している。すなわち、ゲームシステムは、武器20が攻撃する状態にある場合は、武器20を示す線分50と対象キャラクター11を示す球40でヒット判定を行い、武器20が攻撃される状態にある場合は、武器20を示す球53と対象キャラクター11を示す線分41とでヒット判定を行う。
【0058】
次に、武器20と対対象オブジェクト30とのヒット判定について説明する。
【0059】
図15は、本実施例における武器20が対象オブジェクト30にほぼ垂直に衝突する場合のヒット判定の模式図である。また、図16は、本実施例における武器20が対象オブジェクト30にほぼ水平に衝突する場合のヒット判定の模式図である。
【0060】
ゲームシステムは、武器20の軸部を線分51でモデル化し、武器20の両端を球54、55でモデル化し、対象オブジェクト30を三角形、四角形、直方体等の少なくとも1つの面を有する図形60でモデル化する。そして、ゲームシステムは、線分51または球54、55が図形60と接触したかどうかを判定することにより、ヒット判定を行う。
【0061】
なお、衝突時の武器20と垂直面(垂直線)とのなす角度が90度に近い場合(例えば、46度〜134度等)、ゲームシステムは、対象オブジェクト30に近い球54を用い、対象オブジェクト30から遠い球55を用いないでヒット判定を行う。ゲームシステムは、このようなヒット判定を行うことにより、よりリアルタイムにヒット判定を行うことができる。
【0062】
なお、ゲームシステムは、図14に示すように、判定対象を線分41でモデル化する場合は球53、52の大きさを通常よりも大きくし、ヒット判定を行いやすくしている。
【0063】
(機能ブロックの説明)
次に、このような機能を家庭用のゲーム装置に実装する場合のゲームシステムの機能ブロックについて説明する。
【0064】
図17は、本実施例におけるゲームシステムの機能ブロック図である。
【0065】
ゲーム装置は、画像生成等を行う処理部110と、種々のデータを記憶する記憶部120と、ディスプレイ191と、音出力部192と、操作部160と、通信部196と、情報記憶媒体180とを含んで構成されている。
【0066】
また、ゲームシステムは、ゲーム演出手段の一種である画像生成部111と、キャラクター10から武器20が離脱することによって武器20とヒット判定対象とが接したかどうかを判定するヒット判定部112と、武器20の属性等に基づき、武器20の属性更新条件を満たしているかどうかを判定する属性判定部113と、記憶部120内のデータを更新する更新部114とを含んで構成されている。画像生成部111等は処理部110に含まれる。また、処理部110には、一般的なゲームを行うための音生成部115、ゲーム演算部116も含まれる。なお、これらの音生成部115等もゲームシステムに含んでもよい。
【0067】
また、ゲームシステムとして機能させるためのデータとしては、キャラクター10等の位置、状態等を示すキャラクターデータ121、対象オブジェクト30の位置等を示すオブジェクトデータ122および武器20の属性を示すデータを含むアイテムデータ123がある。キャラクターデータ121等は記憶部120に記憶されている。また、記憶部120には、一般的なゲームを行うためのゲームデータ124も含まれる。
【0068】
ゲーム演算部116は、操作部160から入力されるプレイヤーの操作情報と、ゲームデータ124等に基づいてゲーム演算を行う。画像生成部111は、当該ゲーム演算やゲームデータ124等に基づいてゲーム画像を生成し、ディスプレイ191は、画像生成部111によって生成されるゲーム画像を表示する。また、音生成部115は、ゲーム演算やゲームデータ124等に基づいてゲームの音情報を生成し、音出力部192は、当該音情報に基づいてゲームの効果音等を出力する。
【0069】
ここで、アイテムデータ123のデータ構造について説明する。
【0070】
図18は、本実施例におけるアイテムデータ123のデータ構造を示す模式図である。
【0071】
アイテムデータ123の項目としては、アイテムデータ123−1に示すように、武器20を識別するための「アイテムID」、武器20の現在位置を示す「現在位置」、武器20の1フレーム前の位置を示す「直前位置」、直前のヒット対象を示す「直前ヒット対象」、武器20の長さを示す「長さ」、武器20の角度を示す「角度」、武器20の状態を示す「状態」、武器20の攻撃力を示す「攻撃力」等が該当する。
【0072】
また、アイテムデータ123のうちうち武器20の属性を示す項目としては、アイテムデータ123−2に示すように、ヒット判定対象に対して攻撃可能であることを示す攻撃可能状態またはヒット判定対象に対して攻撃不能であることを示す攻撃不能状態を示す「攻撃属性」、ヒット判定対象に対して反発することを示す反発属性またはヒット判定対象を貫通することを示す貫通属性を示す「動作属性」、衝突時に破壊されないことを示す非破壊属性、衝突時に破壊されることを示す破壊属性を示す「衝突属性」等が該当する。
【0073】
また、アイテムデータ123には、武器20の1フレームあたりの位置変化を示す「位置変化パラメータ」も含まれる。
【0074】
また、キャラクターデータ121には、キャラクターID、現在位置、直前位置、形状等の定義データ、友好関係にあるキャラクターのキャラクターID、キャラクターが有しているアイテム(武器20等)等を示すデータが含まれる。
【0075】
また、オブジェクトデータ122には、オブジェクトID、現在位置、形状等の定義データ等を示すデータが含まれる。
【0076】
なお、これらの各部は、例えば、処理部110としては、CPU、画像処理回路等、記憶部120としては、RAM、HDD等、操作部160としては、ボタン、レバー等、ディスプレイ191としては、一般的に用いられているLCD等、音出力部192としては、スピーカー等、通信部196としては、LANカード等を用いてコンピュータに実装できる。
【0077】
さらに、コンピュータが、情報記憶媒体180やネットワーク上のサーバーから通信部196を介してプログラムを読み取ることにより、画像生成部111等の機能を実装することも可能である。なお、情報記憶媒体180としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ICカード、ROM、RAM、メモリカード、HDD等のレーザーや磁気等を用いた記憶媒体を適用できる。また、情報記憶媒体180からのプログラムの読み取り方式は、接触式でも非接触式でもよい。
【0078】
(ヒット判定処理の説明)
次に、これらの各部を用いたキャラクター10が武器20を投げてから武器20の移動が停止するまでの武器20に関するヒット判定処理の流れについて説明する。
【0079】
図19は、本実施例におけるヒット判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0080】
武器20が投げられた場合、アイテムデータ123における武器20の攻撃属性は更新部114によって攻撃可能状態に設定される。
【0081】
更新部114は、1フレームごとにキャラクターデータ121およびアイテムデータ123の現在位置、直前位置を更新する(ステップS1)。また、武器20が回転する場合、更新部114は、アイテムデータ123の角度も更新する。
【0082】
ヒット判定部112は、アイテムデータ123の現在位置と、キャラクターデータ121に含まれる対象キャラクター11の現在位置およびオブジェクトデータ122に含まれる現在位置を比較することにより、ヒット候補となる判定対象があるかどうかを判定する(ステップS2)。
【0083】
ヒット判定部112は、ヒット候補がキャラクターかどうかを判定する(ステップS3)。ヒット候補がキャラクターである場合、ゲームシステムは後述するキャラクター処理を実行する(ステップS9)。
【0084】
ヒット候補がない場合、ヒットしなかった場合およびキャラクター処理実行後、ヒット判定部112は、武器20の移動が停止したかどうかを判定し(ステップS9)、移動が停止した場合はアイテムデータ123等の状態等を初期化し(ステップS10)、武器20のヒット判定を終了する。
【0085】
また、武器20の移動が継続している場合、ゲームシステムは、ステップS1以降の処理を続行する。
【0086】
また、ヒット候補がキャラクターではない場合、すなわち、ヒット候補が対象オブジェクト30である場合、ヒット判定部112は、図16に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20の軸部を線分51、武器20の両端を小さい球54、55でモデル化し、オブジェクトデータ122に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、対象オブジェクト30を所定形状の図形60でモデル化する(ステップS11)。
【0087】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS12)。ヒットした場合、ゲームシステムは、後述するオブジェクト処理(ステップS13)を実行する。
【0088】
なお、ヒット判定部112は、アイテムデータ123に含まれる角度のデータに基づき、武器20が対象オブジェクト30の存在する面(図15、図16に示す例では水平面であるが、垂直面でもよい。)に対して垂直に近い場合、図15に示すように、対象オブジェクト30に近い方の球54と図形60とのヒット判定を行い、垂直に近くない場合、球54、55と、図形60とのヒット判定を行う。
【0089】
対象オブジェクト30とヒットしなかった場合およびオブジェクト処理(ステップS13)が終了した場合、ゲームシステムは、上述した移動停止判定(ステップS9)以降の処理を実行する。
【0090】
(武器等の動作処理の説明)
次に、キャラクター処理(ステップS8)について説明する。
【0091】
図20は、本実施例における第1段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。また、図21は、本実施例における第2段階のキャラクター処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
ヒット候補がキャラクターである場合、武器20は対象キャラクター11から攻撃を受ける可能性があるため、ヒット判定部112は、図14に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20の軸部を線分51、武器20の両端を大きい球52、53でモデル化し、キャラクターデータ121に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、キャラクターを線分41でモデル化する(ステップS15)。
【0093】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS16)。ヒットした場合、すなわち、武器20への攻撃がある場合、更新部114は、アイテムデータ123に含まれる1フレームあたりの位置変化量を示す位置変化パラメータを変更する(ステップS17)。これにより、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20が逆方向に移動した状態でヒット判定が行われる。
【0094】
そして、武器20への攻撃がある場合、画像生成部111は、図4に示すように、対象キャラクター11が武器20を蹴り返し、武器20の移動方向を変えた画像を生成する(ステップS18)。この場合、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了し、ヒット判定処理を続行する。なお、武器20は、攻撃可能状態のままであってもよいし、攻撃不能状態になってもよい。
【0095】
一方、ヒット判定(ステップS16)でヒットしなかった場合、ヒット判定部112は、図13に示すように、アイテムデータ123に含まれる長さ、現在位置、角度のデータ等に基づき、武器20を線分50でモデル化し、キャラクターデータ121に含まれる現在位置、定義データ等に基づき、キャラクターを球40でモデル化する(ステップS19)。
【0096】
そして、ヒット判定部112は、モデル化したデータを用いてヒット判定を行う(ステップS20)。ヒットしなかった場合、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了し、ヒット判定処理を続行する。
【0097】
一方、ヒットした場合、すなわち、武器20によって対象キャラクター11が攻撃を受け得る状態である場合、属性判定部113は、キャラクターデータ121におけるキャラクター10の友好関係にあるキャラクターを示すキャラクターIDに対象キャラクターのキャラクターIDが含まれているかどうかを参照することにより、キャラクター10と判定対象となっているキャラクターが友好関係にあるかどうかを判定する(ステップS21)。
【0098】
友好関係にある場合、ヒット判定部112は、キャラクターデータ121の対象キャラクター12の動作を示すデータを参照して対象キャラクター12がキャッチ動作を行っているかどうかを判定することにより、キャッチが成功したかどうかを判定する(ステップS22)。
【0099】
画像生成部111は、キャッチが成功した場合、図5に示すように、対象キャラクター12が武器20をキャッチする画像を生成する(ステップS23)。
【0100】
また、画像生成部111は、キャッチが失敗した場合、対象キャラクター12が武器20を落とす画像を生成する(ステップS24)。
【0101】
そして、画像生成後、更新部114は、アイテムデータ123に含まれる武器20の攻撃属性を攻撃不能状態に変更し(ステップS25)、ゲームシステムはヒット判定処理を終了する。
【0102】
一方、キャラクター10と判定対象のキャラクターが友好関係にない場合、ゲームシステムは、図21に示す武器の属性に関する処理を実行する。
【0103】
属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の動作属性が反発属性になっているかどうかを判定する(ステップS34)。
【0104】
反発属性である場合、属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性かどうかを判定する(ステップS35)。
【0105】
破壊属性である場合、画像生成部111は、図11、図12に示すように、武器20が破壊される画像を生成する(ステップS36)。
【0106】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の状態を消滅にする等の更新を行い(ステップS37)、ゲームシステムは、ヒット判定処理を終了する。
【0107】
また、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性ではない場合、すなわち、非破壊属性である場合、画像生成部111は、図2に示すように、武器20が対象キャラクター11に当たって跳ね返る画像を生成する(ステップS39)。
【0108】
更新部114は、アイテムデータ123に含まれる位置変化パラメータを変更する(ステップS40)。これにより、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20が逆方向に移動した状態でヒット判定が行われる。
【0109】
また、更新部114は、武器20が攻撃不能状態になるようにアイテムデータ123に含まれる武器20のデータを更新し(ステップS41)、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0110】
また、武器20の動作属性が反発属性ではない場合、すなわち、貫通属性である場合、画像生成部111は、図3に示すように、対象キャラクター11を武器20が貫通する画像を生成し(ステップS38)、ゲームシステムは、キャラクター処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0111】
なお、武器20に対して攻撃されなかった場合は、ゲーム演算部116は、アイテムデータ123の攻撃力に基づいて対象キャラクター11にダメージを与えたり、プレイヤーに得点を加算したりする処理を実行する。
【0112】
次に、オブジェクト処理(ステップS13)について説明する。
【0113】
図22は、本実施例におけるオブジェクト処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の動作属性が反発属性になっているかどうかを判定する(ステップS51)。
【0115】
反発属性である場合、属性判定部113は、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性かどうかを判定する(ステップS52)。
【0116】
破壊属性である場合、画像生成部111は、図11、図12に示すように、武器20が対象オブジェクト30に衝突して破壊される画像を生成する(ステップS53)。
【0117】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の状態を消滅にする等の更新を行い(ステップS54)、ゲームシステムは、ヒット判定処理を終了する。
【0118】
また、アイテムデータ123の武器20の衝突属性が破壊属性ではない場合、すなわち、非破壊属性である場合、画像生成部111は、図10に示すように、武器20の角度に応じて武器20が対象オブジェクト30に当たって跳ね返る画像を生成する(ステップS60)。
【0119】
そして、更新部114は、アイテムデータ123の武器20の位置変化パラメータを変更する(ステップS61)。これにより、ヒット判定部112は、次回の位置更新時(ステップS1)に武器20を逆方向に移動させた状態でヒット判定を行うことができる。
【0120】
また、更新部114は、武器20の攻撃属性を攻撃不能状態にする等の更新を行い(ステップS62)、ゲームシステムは、オブジェクト処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0121】
また、武器20の動作属性が反発属性ではない場合、すなわち、貫通属性である場合、画像生成部111は、対象オブジェクト30を武器20が貫通する画像を生成する(ステップS63)。
【0122】
貫通属性の場合、ゲームシステムは、武器20の攻撃属性を攻撃可能状態に保ったまま、オブジェクト処理を終了してヒット判定処理を続行する。
【0123】
なお、画像生成部111は、武器20が衝突した対象が対象オブジェクト30の場合は貫通属性であっても反発させる画像を生成してもよく、更新部114は武器20の攻撃属性を攻撃不能状態に設定してもよい。
【0124】
(作用効果の説明)
以上のように、本実施例によれば、ゲームシステムは、武器20の属性と、ヒット判定対象の種別および動作に基づいて属性を更新すべきかどうかを判定できるため、キャラクター10から離脱した武器20の属性を当該武器20と接した対象キャラクター11等の状態に応じて変更することができる。
【0125】
また、本実施例によれば、ゲームシステムは、武器20が反発属性の場合、武器20の属性を攻撃可能状態から攻撃不能状態に変更することができる。
【0126】
また、ゲームシステムは、武器20が貫通属性の場合や対象キャラクター11が武器20を攻撃した場合、武器20を、攻撃可能状態を保ったままヒット判定を続行することができる。
【0127】
これにより、ゲームシステムは、武器20を連続して複数の対象キャラクター11に貫通させたり、キャラクター10の投げた武器20を対象キャラクター11が蹴り返した場合にキャラクター10がダメージを受けさせたりといった多彩な演出を行うことができる。
【0128】
また、ゲームシステムは、武器20を投げたキャラクター10と、判定対象のキャラクターの関係を判定して友好関係である場合は武器20をキャッチさせるといった演出を行うこともできる。
【0129】
また、ゲームシステムは、武器20の衝突属性に応じて武器20が破壊されたり、反発したりといった異なる画像を生成することができる。これにより、ゲームシステムは、より多彩なゲームの演出を行える。
【0130】
また、本実施例によれば、ゲームシステムは、アイテムがヒット判定対象の動作を変更する(例えば、武器20が対象キャラクター11を攻撃する)場合と、アイテムがヒット判定対象によって動作を変更させられる(例えば、武器20が対象キャラクター11によって蹴り返される)場合とで異なるヒット判定を行うことにより、リアルタイムで適切なヒット判定を行うことができる。
【0131】
また、ゲームシステムは、ヒット判定時の武器20の角度が対象オブジェクト30に対して90度に近い場合は図15に示すように片側の球54を用いてヒット判定を行うことにより、武器20が回転している場合であっても、よりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【0132】
また、ゲームシステムは、物理演算等によって適切な角度で武器20が跳ね返る画像を生成することができる。これにより、ゲームシステムは、例えば、急な坂道を武器20が跳ね返って移動する場合と、なだらかな坂道を武器20が跳ね返って移動する場合とで武器20の跳ね返りの異なる画像を生成することができ、プレイヤーにとって違和感のない画像を生成することができる。
【0133】
(変形例)
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
【0134】
例えば、上述した実施例では、属性判定部113は、武器20の属性と、判定対象の種別と属性に基づいて判定したが、例えば、武器20の属性と、判定対象の種別に基づいて判定したり、武器20の属性と、判定対象の動作に基づいて判定したり、武器20の属性と、判定対象の姿勢に基づいて判定したりしてもよい。
【0135】
また、上述した実施例では、アイテムとして武器20を用いたが、武器20以外にも、例えば、回復アイテム、育成アイテム等の種々のアイテムを採用可能である。
【0136】
また、ゲームシステムは、キャラクター10が、跳ね返った武器20を拾うことにより、武器20を使った攻撃を行えるようにしたり、投げられた武器20を、自分の有する武器20を投げて防御したりするように画像を生成してもよい。
【0137】
また、武器20を用いる場合、ゲームシステムは、キャラクターデータ121に基づいてキャラクターの種別と武器20の種別の組み合わせによって武器20の演出を決定してもよい。例えば、属性判定部113は、キャラクターの種別が剣士である場合は剣で直接攻撃することも剣を投げることによって攻撃することも可能と判定し、キャラクターの種別が魔法使いである場合は剣で直接攻撃することは可能であるが、剣を投げることによって攻撃することは不可能と判定してもよい。
【0138】
また、属性判定部113は、キャラクターデータ121に含まれるキャラクターの部位ごとの負傷レベルに基づいてキャラクターが武器20を落とすかどうかを決定してもよい。例えば、キャラクターが攻撃を受けることにより、当該キャラクターの右腕の負傷レベルが負傷から破損になった場合、画像生成部111は、キャラクターが持っている武器20を落とす画像を生成してもよい。
【0139】
また、本発明を適用可能なゲームは、対戦型格闘ゲームに限定されず、例えば、アクションゲーム等のキャラクターがアイテムを用いる種々のゲームに適用可能である。
【0140】
また、上述したゲームシステムは、3次元で処理を行うゲームだけでなく、2次元で処理を行うゲームにも適用可能である。例えば、ゲームシステムは、武器20の角度の判定を、3次元で処理する場合は垂直面または水平面を基準とし、2次元で処理する場合は垂直線または水平線を基準として処理してもよい。
【0141】
また、上述した実施例のように1対1で対戦するゲームだけでなく、1対多、多対1、多対多で対戦するゲームにも本発明を適用可能である。また、対戦相手は実在するプレイヤーでもCPUプレイヤーでもよい。
【0142】
また、ゲームシステムは、家庭用ゲーム装置だけでなく、業務用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、携帯電話、PDA等の種々の装置に実装可能である。
【0143】
また、ヒット判定部112は、武器20と対象キャラクター11が接した場合だけでなく、武器20と対象キャラクター11が所定時間後(例えば、数フレーム後等)に接すると予測される場合にヒットしたと判定してもよい。
【0144】
また、画像生成部111だけでなく、ヒット判定に応じて効果音の変更等を行う音生成部115をゲーム演出手段として機能させてもよく、ヒット判定に応じてゲーム装置(例えば、携帯電話や、コントローラー等)を振動させる制御部をゲーム演出手段として機能させてもよい。
【0145】
また、ゲームシステムは、図12に示す例のように、武器20の一種であるガラスビンが対象キャラクター11等に当たることにより、当該ガラスビンを複数のガラス片に変更し、各ガラス片に攻撃属性を設定し、当該ガラス片によって他のキャラクターにダメージを与えるといったゲーム演出を行ってもよい。
【0146】
また、ゲームシステムは、武器20の移動速度等に基づいてヒット判定を行ってもよい。これにより、ゲームシステムは、武器20等の棒状のアイテムを用いる場合によりリアルタイムなヒット判定を行うことができる。
【0147】
より具体的には、例えば、ヒット判定部112は、武器20の移動速度と対象キャラクター11の移動速度とを比較し、速い方を線分で、遅い方を球でモデル化してもよく、武器20の移動速度が所定速度よりも速い場合は線分で、所定速度以下の場合は球でモデル化してもよい。なお、ヒット判定部112は、武器20の移動速度をアイテムデータ123に含まれる直前位置と現在位置の差分値から求めることができ、対象キャラクター11の移動速度をキャラクターデータ121に含まれる直前位置と現在位置の差分値から求めることができる。
【符号の説明】
【0148】
10 キャラクター
11、12 対象キャラクター
20〜22 武器(アイテム)
30 対象オブジェクト
40、52〜55 球
41、50、51 線分
111 画像生成部(ゲーム演出手段)
112 ヒット判定部
113 属性判定部
114 更新部
115 音生成部(ゲーム演出手段)
120 記憶部
121 キャラクターデータ
122 オブジェクトデータ
123 アイテムデータ
180 情報記憶媒体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム用のコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した第1の軸部の両端の第1の球、当該第1の軸部の一端の球または前記第1の軸部を示す第1の線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した第2の線分または第2の球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記第1の球と前記第2の線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記第1の線分と前記第2の球とのヒット判定を行う、
プログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムの位置を示すアイテム位置情報と、前記アイテムと基準線とのなす角度を示す角度情報と、前記アイテムの長さを示す長さ情報と、前記ヒット判定対象の位置を示す判定対象位置情報とに基づき、前記アイテムと前記ヒット判定対象が接したかどうかを判定し、
前記ゲーム演出手段は、前記角度情報と、前記ヒット判定とに基づき、前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る角度を決定して前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る画像を生成する、
プログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記ヒット判定手段は、前記両端の第1の球と、前記第2の線分とが接したかどうかを判定する場合、前記第2の線分が水平線に近い場合は前記第1の軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記第2の線分が垂直線に近い場合は前記第1の軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とし、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記第1の軸部の一端の第1の球と前記第2の線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行う、
プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項5】
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した第1の軸部の両端の第1の球、当該第1の軸部の一端の球または前記第1の軸部を示す第1の線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した第2の線分または第2の球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記第1の球と前記第2の線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記第1の線分と前記第2の球とのヒット判定を行う、
ゲーム装置。
【請求項1】
ゲーム用のコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータを、
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した第1の軸部の両端の第1の球、当該第1の軸部の一端の球または前記第1の軸部を示す第1の線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した第2の線分または第2の球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段として機能させ、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記第1の球と前記第2の線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記第1の線分と前記第2の球とのヒット判定を行う、
プログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムの位置を示すアイテム位置情報と、前記アイテムと基準線とのなす角度を示す角度情報と、前記アイテムの長さを示す長さ情報と、前記ヒット判定対象の位置を示す判定対象位置情報とに基づき、前記アイテムと前記ヒット判定対象が接したかどうかを判定し、
前記ゲーム演出手段は、前記角度情報と、前記ヒット判定とに基づき、前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る角度を決定して前記アイテムが前記ヒット判定対象から跳ね返る画像を生成する、
プログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記ヒット判定手段は、前記両端の第1の球と、前記第2の線分とが接したかどうかを判定する場合、前記第2の線分が水平線に近い場合は前記第1の軸部と前記水平線とのなす角度を判定角度とし、あるいは、前記第2の線分が垂直線に近い場合は前記第1の軸部と前記垂直線とのなす角度を判定角度とし、前記判定角度が垂直から所定範囲内にある場合は前記第1の軸部の一端の第1の球と前記第2の線分とが接したかどうかを判定することにより前記ヒット判定を行う、
プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項5】
キャラクターから離脱した棒状のアイテムをモデル化した第1の軸部の両端の第1の球、当該第1の軸部の一端の球または前記第1の軸部を示す第1の線分と、前記アイテムのヒット判定対象をモデル化した第2の線分または第2の球とが接したかどうかを判定することによりヒット判定を行うヒット判定手段と、
前記ヒット判定手段の判定に基づき、前記アイテムと、前記ヒット判定対象とに対するゲーム演出を行うゲーム演出手段と、
を含み、
前記ヒット判定手段は、前記アイテムが前記ヒット判定対象によって動作を変更させられる場合は前記第1の球と前記第2の線分とのヒット判定を行い、前記ヒット判定対象が前記アイテムによって動作を変更させられる場合は前記第1の線分と前記第2の球とのヒット判定を行う、
ゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−189144(P2011−189144A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107929(P2011−107929)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【分割の表示】特願2005−122418(P2005−122418)の分割
【原出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【分割の表示】特願2005−122418(P2005−122418)の分割
【原出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
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