説明

プログラムと情報処理装置と画像処理装置

【課題】 利用する画像処理装置の機種が増える度に新たなドライバを再インストールしなくても新たな画像処理装置の機能を利用できるようにする。
【解決手段】 汎用ドライバ搭載機能情報記憶部20に画像処理装置2のドライバの搭載機能情報を保持し、画像処理装置汎用ドライバ部13の制御によって双方向通信機能部14と入出力I/F部15により画像処理装置2から搭載機能情報41を取得し、実行可能機能検出部23によって上記取得した搭載機能情報41と上記保持されている汎用ドライバ搭載機能情報記憶部20とを比較して実行可能な機能情報を検出し、ユーザI/F構築部25によって上記検出された機能情報を含むドライバのユーザインタフェースを構築する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンピュータに実行させるための手順からなるプログラムと、コンピュータを含む情報処理装置と、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、複合機を含む画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置のドライバ(例えば、プリンタドライバ)をインストールする際、予め複数種類の機種の機種依存モジュールを保持し、インストールを開始すると、画像処理装置から機種情報を取得し、その機種情報に対応する機種依存モジュールをロードしてドライバの構成モジュールとする情報処理装置(例えば、特許文献1参照)があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の情報処理装置では、新たな機種の画像処理装置を利用する場合、その画像処理装置の機種依存モジュールを保持したドライバを再インストールしなければならないという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、利用する画像処理装置の機種が増える度に新たなドライバを再インストールしなくても新たな画像処理装置の機能を利用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は上記の目的を達成するため、コンピュータに、画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手順と、上記画像処理装置から搭載機能情報を取得する取得手順と、上記取得手順によって取得した上記画像処理装置の搭載機能情報と上記搭載機能情報保持手順によって保持されている上記ドライバの搭載機能情報とを比較して実行可能な機能情報を検出する検出手順と、上記検出手順によって検出された機能情報を含む上記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手順を実行させるためのプログラムを提供する。
また、上記検出手順を、上記画像処理装置と上記ドライバの両方でサポートされていて実行可能な機能情報を検出する手順にするとよい。
さらに、上記検出手順を、上記画像処理装置と上記ドライバのいずれか一方でサポートされている機能情報であり、そのサポートのみでも実行可能な機能情報を検出する手順にするとよい。
【0005】
また、コンピュータに、画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手順と、上記画像処理装置のドライバの搭載機能毎の処理コスト情報を保持する処理コスト情報保持手順と、上記画像処理装置から搭載機能情報と搭載機能の処理コスト情報とを取得する取得手順と、上記取得手順によって取得した上記画像処理装置の搭載機能情報と上記搭載機能情報保持手順によって保持されている上記ドライバの搭載機能情報とを比較し、上記画像処理装置と上記ドライバのいずれか一方でサポートされている機能情報であり、そのサポートのみでも実行可能な機能情報について、上記取得手順によって取得した上記画像処理装置の搭載機能の処理コスト情報と上記処理コスト情報保持手順によって保持されている処理コスト情報とを比較し、上記画像処理装置で実行する場合と上記ドライバで実行する場合とで処理コストの少ない方の機能情報を検出する検出手順と、上記検出手順によって検出された機能情報を含む上記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手順を実行させるためのプログラムも提供する。
【0006】
さらに、上記のようなプログラムに、上記検出手順による検出をプラグ&プレイ時に実行する実行手順を含めるとよい。
また、上記のようなプログラムにおいて、上記検出手順によって検出された処理コストの少ない方の機能情報を上記ドライバの初期設定値に設定する設定手順を含めるとよい。
さらに、上記のようなプログラムの各手順によって実現される各手段を備えた情報処理装置と、上記画像処理装置の搭載機能情報を保持し、その保持した搭載機能情報を上記のような情報処理装置に送信する送信手段を備えた画像処理装置も提供する。
【発明の効果】
【0007】
この発明によるプログラムは、コンピュータに、利用する画像処理装置の機種が増える度に新たなドライバを再インストールしなくても新たな画像処理装置の機能を利用できるようにするための機能を実現させることができる。
また、この発明による情報処理装置は、利用する画像処理装置の機種が増える度に新たなドライバを再インストールしなくても新たな画像処理装置の機能を利用することができる。
さらに、この発明の画像処理装置は、この発明による情報処理装置とプログラムを容易に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施例の情報処理装置と画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す情報処理装置においてプラグ&プレイ時に画像処理装置汎用ドライバ部が行う処理を示すフローチャート図である。
【図3】図1に示す画像処理装置汎用ドライバ部の汎用ドライバ搭載機能情報の一例を示す図である。
【図4】図1に示す画像処理装置の搭載機能情報と搭載機能情報コスト情報の一例を示す図である。
【0009】
【図5】図1に示す画像処理装置汎用ドライバ部における検出結果の一例を示す図である。
【図6】図1に示す画像処理装置汎用ドライバ部の汎用ドライバ搭載機能情報の他の例を示す図である。
【図7】図1に示す画像処理装置の搭載機能情報と搭載機能情報コスト情報の他の例を示す図である。
【図8】図1に示す画像処理装置汎用ドライバ部における検出結果の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔実施例〕
図1は、この発明の実施例の情報処理装置と画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
この実施例の情報処理装置1と画像処理装置2は、インターネット,ローカルエリアネットワークを含むネットワーク3を介して通信可能であり、情報処理装置1における印刷要求を画像処理装置2へ送って実行することができる印刷ネットワークを構築している。
情報処理装置1は、サーバを含むコンピュータであり、CPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータによって実現され、この情報処理装置1の全体の制御を司る制御部10と、図示を省略した入力装置と表示装置を備えている。
【0011】
制御部10は、CPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより実現される機能であり、この情報処理装置1の全体の制御処理を実行するOS部11と、OS部11が実行する文書作成,表計算,図作成,画像処理を含む各種のアプリケーションプログラムを記憶したアプリケーション部12と、上記各アプリケーションプログラムの実行時に行われる印刷とこの発明に係る制御処理を実行する画像処理装置汎用ドライバ部13と、OS部11により画像処理装置2との間でネットワーク3を介した双方向データ通信に係る制御を行う双方向通信機能部14と、双方向通信機能部14による制御によって画像処理装置2との間でデータをやり取りする入出力インタフェース(I/F)部15との各機能部を備えている。
【0012】
画像処理装置汎用ドライバ部13は、OS部11が実行するプリンタドライバプログラムによって実現される機能部であり、汎用ドライバ搭載機能情報記憶部20、汎用ドライバ搭載機能処理コスト情報記憶部21、汎用ドライバ搭載機能モジュール22、実行可能機能検出部23、最少(最小)処理コスト検出部24、ユーザI/F構築部25の各機能部が含まれる。
汎用ドライバ搭載機能情報記憶部20は、この発明に係る搭載機能情報保持手順の実行によって実現される搭載情報保持手段に相当し、汎用ドライバ搭載機能処理コスト情報記憶部21は、この発明に係る処理コスト情報保持手順の実行によって実現される処理コスト情報保持手段に相当する。
【0013】
また、汎用ドライバ搭載機能モジュール部22は、画像処理装置汎用ドライバ部13が実行可能な各機能の処理を行うモジュール群であり、実行可能機能検出部23は、この発明に係る検出手順の実行によって実現される検出手段に相当し、最少処理コスト検出部24も、この発明に係る検出手順の実行によって実現される検出手段に相当し、ユーザI/F構築部25は、この発明に係る構築手順の実行によって実現される構築手段に相当する。
さらに、画像処理装置汎用ドライバ部13,双方向通信機能部14,入出力I/F部15が、この発明に係る取得手順の実行によって実現される取得手段に相当する。
なお、この情報処理装置1について、この実施例の説明において重要な部分ではないその他の機能部の説明は省略する。
【0014】
一方、画像処理装置2は、プリンタ,複写機,コピー・プリント・ファクシミリの各機能を含む複数種類の機能を備えた複合機を含む画像形成装置であり、CPU30,ROM31,RAM32,操作表示部33,記憶部34,入出力インタフェース(I/F)部35,画像処理エンジン部36を備えている。
CPU30は、RAM32を作業領域としてROM31に記憶された本体制御プログラム40を実行することにより、この画像処理装置2のプリント機能を含む全体の制御を司る。ROM31には、この画像処理装置2に搭載している機能を示す情報の搭載機能情報41と、その各機能を使用することによる処理コストを示す搭載機能処理コスト情報42とを記憶しており、情報処理装置1からの要求に対してそれらの搭載機能情報41又は搭載機能処理コスト情報42を情報処理装置1へ送信することができる。上記ROM31が、画像処理装置2の搭載機能情報41を保持する手段に相当する。
【0015】
操作表示部33は、この画像処理装置2に対する操作情報の入力と、各種の作業画面や処理情報を表示するオペレーションパネルである。
記憶部34は、情報処理装置1から受信した印刷データを含む各種のデータを記憶するハードディスク装置を含む記憶装置である。
入出力I/F部35は、CPU30の制御処理によって情報処理装置1との間でデータをやり取りする。
画像処理エンジン部36は、情報処理装置1から受信した印刷データの印刷や画像処理装置2上でのコピー処理を行う。
上記CPU30,入出力I/F部35が、ROM31に保持した搭載機能情報41を情報処理装置1に送信する送信手段の機能を果たす。
【0016】
次に、この実施例の情報処理装置におけるドライバに係る処理を説明する。
図2は、図1に示す情報処理装置1においてプラグ&プレイ時に画像処理装置汎用ドライバ部13が行う処理を示すフローチャート図である。
まず、画像処理装置汎用ドライバ部13には、例えば、画像処理装置2の本体電源がオンにされた時のプラグ&プレイのタイミング時、汎用ドライバ搭載機能情報記憶部20に、情報処理装置1の画像処理装置汎用ドライバ部13を実現するドライバの搭載機能情報を保持する。また、汎用ドライバ搭載機能処理コスト情報記憶部21に、情報処理装置1の画像処理装置汎用ドライバ部13を実現するドライバの搭載機能毎の処理コスト情報を保持する。
例えば、この情報処理装置1がネットワーク3に接続された場合、この情報処理装置1におけるプラグ&プレイ時に実行され、ステップ(図中「S」で示す)1で、画像処理装置汎用ドライバ部は、双方向通信機能部と入出力I/F部による双方向通信によって、画像処理装置に搭載機能情報と搭載機能処理コスト情報の送信を要求し、画像処理装置から搭載機能情報と搭載機能処理コスト情報を受信して取得する。
【0017】
ステップ2で、画像処理装置汎用ドライバ部は、画像処理装置から取得した搭載機能情報と搭載機能処理コスト情報に基づいて、画像処理装置に搭載された各機能毎に処理コストの比較が必要な機能か否かを判断し、処理コストの比較が必要ではない機能と判断したら、ステップ3で、画像処理装置から取得した搭載機能情報と汎用ドライバ搭載機能情報記憶部に保持されている汎用ドライバ搭載機能情報とを比較し、画像処理装置と情報処理装置の画像処理装置汎用ドライバ部の両方でサポートしている機能か否かを判断し、両方でサポートしている機能ではないと判断したら、ステップ5へ進み、両方でサポートしている機能と判断したら、ステップ4で、画像処理装置と画像処理装置汎用ドライバ部の両方でサポートしている機能情報として検出し、画像処理装置汎用ドライバ部によって表示部に表示するユーザインタフェース(UI)に機能登録し、ステップ5へ進む。
【0018】
一方、ステップ2で処理コストの比較が必要な機能と判断したら、ステップ7で、画像処理装置と画像処理装置汎用ドライバ部の両方で処理が必要な機能か否かを判断し、両方で処理が必要な機能と判断したら、ステップ8で、画像処理装置と画像処理装置汎用ドライバ部の両方での処理コストの合計値が最も少ない(小さい)機能情報を検出し、その機能情報をユーザインタフェースに機能登録し、ステップ5へ進む。
また、ステップ7で両方で処理が必要な機能ではないと判断したら、ステップ9で、画像処理装置と画像処理装置汎用ドライバ部での処理コストの少ない方の機能情報を検出し、その機能情報をユーザインタフェースに機能登録し、ステップ5へ進む。
【0019】
ステップ5では、全ての機能情報について比較したか否かを判断し、全ての比較が終了していなければ、ステップ2へ戻って上述の処理を繰り返し、全ての比較が終了したら、ステップ6で、ユーザインタフェースに機能登録された機能情報に基づいて画像処理装置汎用ドライバ部によって表示部に表示するユーザインタフェースを構築し、この処理を終了する。
上記構築されたユーザインタフェースを、情報処理装置1の図示を省略した表示部に表示する。
このように、機器依存情報を比較対象にするのではなく、機能情報を比較対象にし、処理コストの比較が必要ない機能(例えば、対応用紙サイズ)については、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方がサポートしている機能か否かを調べ、両者がサポートしている機能の場合はUI情報に機能登録する。
【0020】
また、処理コストの比較が必要な機能に関しては、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方で処理が必要な機能か否かを判断し、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方で処理が必要な機能の場合は、各ケースで処理コストを合計し、最も処理コストの小さい方式を採用する。
また、どちらか一方で処理可能な機能は、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方で処理が必要な機能のそれぞれの処理コストを比較し、処理コストの小さい方を採用する。
そして、採用された機能情報をUI情報に登録する。
こうして、全ての機能情報をチェックしたら、登録されたUI情報に基づいてUIを構築又は再構築する。
【0021】
このようにして、機器依存情報を比較対象にするのではなく、機能情報を比較対象にすることにより、画像処理装置汎用ドライバ部13は画像処理装置2の機種依存情報を保持する必要がなく、汎用化することができる。
また、情報処理装置1側の処理コストの計算は、単純な重み付けでも良いし、関数を用いた計算式でも良い。
上述の処理で、ページ記述言語(Page Description Language:PDL)が自動選択の際には、最も処理コストの小さいPDL方式を採用する。
また、ラスターイメージ処理(Raster Image Processor:RIP)の方式についても、最も処理コストの小さい方式を採用する。
さらに、複数の選択肢がある場合は、最も処理コストの小さい選択肢を画像処理装置汎用ドライバ部13の初期設定値に設定する。
【0022】
次に、上記情報処理装置1における検出結果の一例について説明する。
図3乃至図5は、それぞれ画像処理装置汎用ドライバ部の汎用ドライバ搭載機能情報の一例と、画像処理装置の搭載機能情報と搭載機能情報コスト情報の一例と、画像処理装置汎用ドライバ部における検出結果の一例を示す図であり、画像処理装置2は海外に設置された用紙サイズA4まで印刷可能な複合機であり、情報処理装置1側のCPU性能による処理負荷をα=30とした場合の例を示す。
また、図6乃至図8は、それぞれ画像処理装置汎用ドライバ部の汎用ドライバ搭載機能情報の他の例と、画像処理装置の搭載機能情報と搭載機能情報コスト情報の他の例と、画像処理装置汎用ドライバ部における検出結果の他の例を示す図であり、画像処理装置2は国内に設置された用紙サイズA3まで印刷可能な複合機であり、情報処理装置1側のCPU性能による処理負荷をα=30とした場合の例を示す。
【0023】
図3の汎用ドライバ搭載機能情報と図4の搭載機能情報の場合では、図5の検出結果により、PDLについては、RPCS(イメージ転送),RPCS(コマンド転送),PS(コマンド転送),PCL(コマンド転送)をUIに表示するようにし、情報処理装置1側でRIP処理をしてイメージ転送するRPCS(イメージ転送)が最も処理コストが少なく(例えば、130)、PDLが自動選択であるから、PDLについては、RPCSのイメージ転送を初期設定値とする。
また、用紙サイズは、A4,A5,B5,B6,Com10,Monarchの各サイズが、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
【0024】
さらに、トレイは、トレイ1,トレイ2,自動選択が、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
また、両面機能については、片面,短辺上綴じ,長辺横綴じ,短辺横綴じ,長辺上綴じが、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応でき、UIにはそれらを選択可能に表示する。また、180度回転は画像処理装置汎用ドライバ部13で処理した方が処理コストが少ないので、画像処理装置汎用ドライバ部13で180度回転処理することを初期設定値とする。
さらに、逆順印刷は、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるが、画像処理装置2側で処理した方が処理コストが少ないので、UIには画像処理装置2側で処理を設定する。
また、集約印刷は、しない,2in1,4in1,…が画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
【0025】
図6の汎用ドライバ搭載機能情報と図7の搭載機能情報の場合では、図8の検出結果により、PDLについては、RPCS(コマンド転送),PS(コマンド転送)をUIに表示するようにし、情報処理装置1側でRIP処理をしてコマンド転送するRPCS(コマンド転送)が最も処理コストが少なく(例えば、180)、PDLが自動選択であるから、PDLについては、RPCSのコマンド転送を初期設定値とする。
また、用紙サイズは、A3,A4,A5,B4,B5,B6,郵便はがき,往復ハガキの各サイズが、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
【0026】
さらに、トレイは、トレイ1,手差し,自動選択が、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
また、両面機能については、片面,短辺上綴じ,長辺横綴じ,短辺横綴じ,長辺上綴じが、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応でき、UIにはそれらを選択可能に表示する。また、180度回転は画像処理装置2側で処理した方が処理コストが少ないので、画像処理装置2で180度回転処理することを初期設定値とする。
さらに、逆順印刷は、画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるが、情報処理装置1側で処理した方が処理コストが少ないので、UIには情報処理装置1側で処理を設定する。
また、集約印刷は、しない,2in1,4in1,…が画像処理装置汎用ドライバ部13と画像処理装置2の両方とも対応できるので、UIにはそれらを選択可能に表示する。
【0027】
このようにして、プリンタドライバの搭載機能情報と画像処理装置2本体の搭載機能情報を双方向通信にて交換することにより、両者の相互作用で対応可能な機能で、両者ともに搭載されている機能(例えば、両面機能)や、片方で対応可能な機能で、片方に搭載されている機能や、どちらか一方だけで対応可能な機能で、両者に対応されている時、処理速度の速い方で処理する(例えば、180度回転機能)を検出し、両者ないしどちらで処理するかを決定することにより、情報処理装置1の使用者に画像処理装置2による最適且つ最速な機能を提供することができる。
また、画像処理装置2の本体電源がオンにされた時のプラグ&プレイのタイミングで画像処理装置2のユーザインタフェースを最適化することができる(オプション追加に追随できる)。
【0028】
さらに、情報処理装置1側のプリンタドライバが機種依存情報を保持しないので、プリンタドライバを汎用化でき、画像処理装置2の機種が増える度に再インストールする必然性がなく、コンピュータシステムの保守と管理のコストを減らすことができる。
上記実施例では、搭載機能情報41,搭載機能処理コスト情報42をROM31に記憶させた場合について説明したが、RAM32に不揮発性メモリを用いれば、そのRAM32に記憶するようにしても良いし、あるいは記憶部34に記憶するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0029】
この発明によるプログラムと情報処理装置は、デスクトップパソコン,ノートブックパソコン等のパーソナルコンピュータにおいて適用することができる。また、この発明による画像処理装置は、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、複合機を含む画像形成装置において適用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1:情報処理装置 2:画像処理装置 3:ネットワーク 10:制御部 11:OS部 12:アプリケーション部 13:画像処理装置汎用ドライバ部 14:双方向通信機能部 15,35:入出力I/F部 20:汎用ドライバ搭載機能情報記憶部 21:汎用ドライバ搭載機能処理コスト情報記憶部 22:汎用ドライバ搭載機能モジュール部 23:実行可能機能検出部 24:最少処理コスト検出部 25:ユーザI/F構築部 30:CPU 31:ROM 32:RAM 33:操作表示部 34:記憶部 36:画像処理エンジン部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】特開2002−175258号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手順と、前記画像処理装置から搭載機能情報を取得する取得手順と、前記取得手順によって取得した前記画像処理装置の搭載機能情報と前記搭載機能情報保持手順によって保持されている前記ドライバの搭載機能情報とを比較して実行可能な機能情報を検出する検出手順と、前記検出手順によって検出された機能情報を含む前記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項2】
前記検出手順は、前記画像処理装置と前記ドライバの両方でサポートされていて実行可能な機能情報を検出する手順である請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記検出手順は、前記画像処理装置と前記ドライバのいずれか一方でサポートされている機能情報であり、そのサポートのみでも実行可能な機能情報を検出する手順である請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
コンピュータに、画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手順と、前記画像処理装置のドライバの搭載機能毎の処理コスト情報を保持する処理コスト情報保持手順と、前記画像処理装置から搭載機能情報と搭載機能の処理コスト情報とを取得する取得手順と、前記取得手順によって取得した前記画像処理装置の搭載機能情報と前記搭載機能情報保持手順によって保持されている前記ドライバの搭載機能情報とを比較し、前記画像処理装置と前記ドライバのいずれか一方でサポートされている機能情報であり、そのサポートのみでも実行可能な機能情報について、前記取得手順によって取得した前記画像処理装置の搭載機能の処理コスト情報と前記処理コスト情報保持手順によって保持されている処理コスト情報とを比較し、前記画像処理装置で実行する場合と前記ドライバで実行する場合とで処理コストの少ない方の機能情報を検出する検出手順と、前記検出手順によって検出された機能情報を含む前記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項5】
前記検出手順による検出をプラグ&プレイ時に実行する実行手順を含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記検出手順によって検出された処理コストの少ない方の機能情報を前記ドライバの初期設定値に設定する設定手順を含む請求項4又は5記載のプログラム。
【請求項7】
画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手段と、
前記画像処理装置から搭載機能情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した前記画像処理装置の搭載機能情報と前記保持手段に保持されている前記ドライバの搭載機能情報とを比較して実行可能な機能情報を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された機能情報を含む前記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
画像処理装置のドライバの搭載機能情報を保持する搭載機能情報保持手段と、
前記画像処理装置のドライバの搭載機能毎の処理コスト情報を保持する処理コスト情報保持手段と、
前記画像処理装置から搭載機能情報と搭載機能の処理コスト情報とを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した前記画像処理装置の搭載機能情報と前記搭載機能情報保持手段に保持されている前記ドライバの搭載機能情報とを比較し、前記画像処理装置と前記ドライバのいずれか一方でサポートされている機能情報であり、そのサポートのみでも実行可能な機能情報について、前記取得手段によって取得した前記画像処理装置の搭載機能の処理コスト情報と前記処理コスト情報保持手段に保持されている処理コスト情報とを比較し、前記画像処理装置で実行する場合と前記ドライバで実行する場合とで処理コストの少ない方の機能情報を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された機能情報を含む前記ドライバのユーザインタフェースを構築する構築手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記画像処理装置の搭載機能情報を保持し、該保持した搭載機能情報を請求項7又は8記載の情報処理装置に送信する送信手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−205019(P2010−205019A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−50446(P2009−50446)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】