説明

プログラムタイマ

【課題】各季節や各曜日の各時間帯に応じたタイマ設定作業の手間を軽減する。
【解決手段】プログラムタイマ1を、1時間毎に所定エリア内に設置された第1〜第3の操作対象機器2a〜2cの使用状況情報を取得する使用状況情報取得部3と、使用状況情報の取得時の取得日時情報を計時する取得日時計時部5と、使用状況情報と取得日時情報とを関連付けして記憶する情報記憶部7と、各曜日の各時間帯毎に、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cをオン/オフ動作させる制御部11と、を備えて構成し、制御部11を、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cのオン/オフ動作制御を、各曜日の各時間帯毎に行う曜日制御パターンと、各季節毎において各曜日の各時間帯毎に行う季節制御パターンとの、2つの制御パターンを備えるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各曜日の24時間を時分割した各時間帯において、所定エリア内に設置された操作対象機器をオン/オフ動作させるプログラムタイマに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定の時間帯において操作対象機器をオン/オフ動作させる技術は、特許文献1のプログラムタイマ等、多くのものが開示されている。例えば特許文献1の技術は、時刻を刻む基準タイマー2と、運転時刻および運転内容を入力する入力手段3と、運転時刻および運転内容を記憶する記憶手段4と、記憶手段4に記憶された時刻と基準タイマー2の現在時刻とを比較する比較手段5と、比較手段5によって記憶手段4に記憶された時刻と基準タイマー2の現在時刻の一致がみられたとき、記憶手段4の4運転内容でエアコン本体1を制御するエアコン制御回路6を有するプログラムタイマーに関する。このプログラムタイマーによれば、動作を行わせたい時刻を設定でき、その時刻にどのような動作を行わせるかといったことも設定できる。
【0003】
この従来技術を使用する使用者は、1日の所定の時間帯毎にオン/オフ動作状態を設定する設定作業を事前に行い、設定後にタイマ機能を有効にする。
【0004】
【特許文献1】特開2000−75068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、一週間の各曜日または一年間の各季節に応じて、オン/オフ動作回数等の使用状況のパターンが異なる操作対象機器を動作させる場合には、各曜日や各季節に応じてタイマの設定作業が必要となり、設定作業の手間が掛かる点で問題があった。
【0006】
そこで、本発明では上記課題を鑑み、各曜日や各季節の各時間帯に応じた設定作業の手間を軽減できるプログラムタイマの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、所定の時間間隔毎に、所定エリア内に設置された操作対象機器のオン/オフ動作の動作状態を、使用状況の情報として取得する使用状況情報取得部と、前記使用状況の情報の取得時の日付および時刻を、該使用状況の情報に関連付けした取得日時の情報として計時する取得日時計時部と、前記使用状況の情報と前記取得日時の情報とを記憶する情報記憶部と、一週間単位で繰り返す各曜日において、一日単位で繰り返す24時間を時分割した各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させる制御部と、を備えたプログラムタイマであって、前記制御部が、取得した前記使用状況の情報が属する曜日と時間帯を、関連付けした前記取得日時の情報に基づき判断する判断手段と、前記各曜日における前記各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された曜日と時間帯が一致する前記使用状況の情報に基づき集計して保存する集計保存手段と、前記各曜日における前記各時間帯毎において、集計保存した前記動作回数がより多い動作状態で前記操作対象機器を動作させるオン/オフ動作手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、前記制御部が、各曜日における各時間帯毎に、または、一年間単位として繰り返す各季節毎において、各曜日における各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させるものであり、前記判断手段が、取得した前記使用状況の情報が属する曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯を、関連付けした前記取得日時の情報に基づき判断するものであり、前記集計保存手段が、前記各曜日における前記各時間帯毎に、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯が一致する前記使用状況の情報に基づき集計保存するものであり、前記オン/オフ動作手段が、前記各曜日における前記各時間帯毎に、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎に、集計保存した前記動作回数がより多い動作状態で前記操作対象機器を動作させるものであることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、さらに、前記各曜日における前記各時間帯毎、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎のうち、いずれか一方の各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させるように選択する選択部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1、2の発明によれば、集計保存手段によって各時間帯毎にオン/オフ動作のそれぞれの動作回数を集計して保存し、運転時に対応する時間帯の集計保存した動作回数を参照して、オン/オフ動作手段より動作回数がより多い動作状態で動作させるので、操作対象機器の使用状況が曜日毎または季節毎に変化する場合であっても、その各曜日や各季節の各時間帯に応じた煩わしい設定作業を行う事無く、設定作業の手間を省くことができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、選択部によって、曜日毎または季節毎のオン/オフ動作を選択するので、異なる使用状況に応じて最適なオン/オフ動作をさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係るプログラムタイマの実施形態の一例を図面に基づいて説明する。図1は本プログラムタイマの使用例を示す説明図であり、図2は本プログラムタイマの構成説明図であり、図3は本プログラムタイマが取得した各種情報を格納するテーブルの説明図である。
【0013】
図1において、1は本プログラムタイマ、2aは各曜日毎に使用状況パターンが異なる第1の操作対象機器としてのエアコン、2bは各季節毎に使用状況パターンが異なる第2の操作対象機器としての床暖房装置、2cはその他の使用状況パターンが異なる第3の操作対象機器、9は所定エリアを示す宅内の居住エリアである。プログラムタイマ1は、例えば宅内一室の壁面に設置された箱体に収納されている。箱体の操作パネルには、プログラムタイマ1を起動させるための起動スイッチが配置されている。
【0014】
図2において、プログラムタイマ1は、所定の時間間隔として1時間毎に、室内に設置された第1〜第3の操作対象機器2a〜2cのオン/オフ動作のいずれか一方の動作状態を、使用状況の情報として取得する使用状況情報取得部3と、使用状況の情報の取得時の日付および時刻を、取得日時の情報として計時する取得日時計時部5と、使用状況の情報と取得日時の情報とを関連付けして記憶する情報記憶部7と、一週間単位で繰り返す各曜日における一日単位で繰り返す24時間を時分割した各時間帯毎に、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cをオン/オフ動作させる制御部11と、を備えて構成されている。
【0015】
使用状況情報取得部3は、オン/オフ動作の動作状態に相当する信号を生成可能に構成された第1〜第3の操作対象機器2a〜2cに、任意の通信ネットワークを介して接続された通信インターフェイスである。第1〜第3の操作対象機器2a〜2cで生成されたオン/オフ動作信号を使用状況情報として取得する。例えば、使用状況情報は、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cの電源部の電源電圧や電流を検出手段によって検出し、制御部11により検出結果をオン動作またはオフ動作に対応させることによって生成される。
【0016】
取得日時計時部5は、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cから使用状況情報を取得した時の日付および時刻を示す計時信号を取得日時情報として出力する時計回路である。例えば日時が「YY年MM月DD日(YY/MM/DD)」、時刻が「AA時BB分CC秒(AA:BB:CC)」を示す信号として出力可能に構成されている。
【0017】
情報記憶部7は、使用状況情報取得部3で取得した第1〜第3の操作対象機器2a〜2cのオン/オフ動作に対応した使用状況情報と、取得日時計時部5で計時した取得日時に対応した取得日時情報とを、使用状況データと取得日時データとし、両データを取得時で関連付けして記憶可能に構成されている。例えば、使用状況データと取得日時データは、図3(a)〜(c)に示すように、情報記憶部7の所定領域に割り当てられた第1〜第3の操作対象機器2a〜2cのそれぞれのテーブルに、1時間毎の取得時に格納される。各テーブルには、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cを識別する「機器番号」、「使用状況情報」、「取得日時情報」が、それぞれ関連付けされた状態で格納される。
【0018】
制御部11は、一週間単位で繰り返す各曜日における一日単位で繰り返す24時間を時分割した各時間帯毎に、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cをオン/オフ動作制御可能とする曜日制御パターンと、一年間単位で繰り返す各季節毎において、各曜日における各時間帯毎に、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cをオン/オフ動作制御可能とする季節制御パターンとの、2つの制御パターンを備えるように構成されている。
【0019】
2つの制御パターンは、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cのそれぞれについて、いずれか一方を選択可能に構成されている。この選択は、2つの制御パターンを選択可能とするために本プログラムタイマ1が備えた選択部21としての選択スイッチを、使用者が選択操作することで行われる。選択スイッチは、壁面の操作パネルの起動スイッチに並べて配置されている。
【0020】
制御部11は、2つの制御パターンをそれぞれ実現するため、取得した使用状況の情報が属する曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯を、関連付けした取得日時の情報に基づき判断する判断手段13と、各曜日における各時間帯毎に、または、各季節において各曜日における各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯が一致する使用状況の情報に基づき集計保存する集計保存手段15と、各曜日における各時間帯毎に、または、各季節において各曜日における各時間帯毎に、集計保存した動作回数がより多い動作状態で第1〜第3の操作対象機器2a〜2cを動作させるオン/オフ動作手段17と、を備えるように構成されている。また制御部11は、第1〜第3の操作対象機器2a〜2cをそれぞれ独立してオン/オフ動作制御可能とする。
【0021】
ここで、一年間単位で繰り返す各「季節」は、3月から5月の「春」、6月から8月の「夏」、9月から11月の「秋」、12月から2月の「冬」の4つの季節に予め設定され、一週間単位で繰り返す各「曜日」は、「月曜日」〜「日曜日」として予め設定され、一日単位で繰り返す24時間を時分割した各「時間帯毎」は、「0時〜3時」、「4時〜6時」、「7時〜9時」、「10時〜12時」、「13時〜15時」、「16時〜18時」、「19時〜21時」、「22時〜24時」の8分割された時間帯に予め設定される。
【0022】
次に、上記構成の本プログラムタイマ1による一連のタイマ動作を説明する。図4、図5は、本プログラムタイマ1による第1〜第3操作対象機器2a〜2cの処理手順を示し、図4(a)は季節制御パターン時の集計保存処理S1、(b)は同パターン時のオン/オフ動作処理S2、図5(a)は曜日制御パターン時の集計保存処理S3、(b)は同パターン時のオン/オフ動作処理S4の手順をそれぞれ示すフローチャートである。
【0023】
本プログラムタイマ1は、操作パネルの起動スイッチが使用者によってオン操作されると、先ず、操作対象機器2a〜2cのうち稼働中のものに対して、1時間間隔毎に、それぞれのオン/オフ動作の動作状態を、使用状況情報として使用状況情報取得部3で取得処理する。また取得処理に連動して、使用状況情報の取得時の日付および時刻を、使用状況情報に関連付けした取得日時情報として取得日時計時部5で計時処理する。そして取得計時処理毎に、それぞれの使用状況情報と取得日時情報を、情報記憶部7の所定記憶領域に割り当てられた各テーブル(図3(a)〜(c))に格納して記憶処理する。使用状況情報と取得日時情報は、1組のみを一時的に記憶させても良いし、複数組を任意の取得数だけ記憶させても良い。
【0024】
次に、本プログラムタイマ1は、季節制御パターンまたは曜日制御パターンによるオン/オフ動作処理で使用される使用状況情報と取得日時情報の集計保存処理を行う。
集計保存処理において、本プログラムタイマ1の制御部11は、判断手段13によって、操作対象機器2a〜2c毎に対して、使用状況情報と関連付けした取得日時情報とを、対応する使用状況データ、取得日時データとして情報記憶部7のテーブルから読み出し、その使用状況情報が属する「季節」と「曜日」と「時間帯」を取得日時情報に基づき判断する。
例えば、図3(a)〜(c)の使用状況データと取得日時データは、「季節」が「春」、「曜日」が「水曜」、「時間帯」が「16時〜18時」と判断される(図4(a)S1−1およびS1−2)(図5(a)S3−1およびS3−2)。
【0025】
次に、制御部11は、集計保存手段15によって、季節制御パターン時および曜日制御パターン時におけるオン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された「季節」と「曜日」と「時間帯」が一致する使用状況情報に基づき集計して保存する。
【0026】
ここで、情報記憶部7には、季節制御パターン時および曜日制御パターン時におけるオン/オフ動作のそれぞれの動作回数を集計する集計ファイルが所定の記憶領域に予め割り当てられている。季節制御パターン用の集計ファイルには、4つの「季節」について、7つの「曜日」、8つの「時間帯」を組み合わせて特定される個々の時間帯に対応して、季節制御用枠が計224個規定されるとともに、曜日制御パターン用の集計ファイルには、7つの「曜日」、8つの「時間帯」を組み合わせて特定される個々の時間帯に対応して、曜日制御用枠が計56個規定される。また各枠には、オン動作回数およびオフ動作回数の初期値が予め保存されているものとする。初期値は、設置される住居の環境の地域差、寒冷地や温暖地等、に応じて調整可能である。
【0027】
図3(a)〜(c)の使用状況データと取得日時データの場合、季節制御パターン用の集計ファイルについては、「春」「水曜」「16時〜18時」で特定される季節制御用枠についてオン動作回数の初期値が+1、オフ動作回数の初期値が現状維持されるように判断され(図4(a)S1−3)、特定された季節制御用枠のオン/オフ動作回数が集計更新されて情報記憶部7に保存される(図4(a)S1−4)。季節制御パターン用の集計ファイルでは、1年間の連続した集計処理毎に、計224枠の全てが更新される。
【0028】
曜日制御パターン用の集計ファイルについては、上記同データの場合、「水曜」「16時〜18時」で特定される曜日制御用枠についてオン/オフ動作回数が同様に集計され情報記憶部7に保存される(図5(a)S3−3)(図5(a)S3−4)。曜日制御パターン用の集計ファイルでは、1週間の連続した集計処理毎に、計56枠の全てが更新される。
【0029】
次に、本プログラムタイマ1によるオン/オフ動作処理について説明する。
先ず、季節制御パターンまたは曜日制御パターンのうちの一方パターンが、使用者により選択操作された選択部21と協働する制御部11によって選択される。
選択部21の選択操作によって、第2の操作対象機器2bに対して季節制御パターンが選択された場合、制御部11は、第2の操作対象機器2bの運転時の日時から、対応する時間帯の季節制御用枠を判断し(図4(b)S2−1およびS2−2)、オン/オフ動作手段17によって、判断された枠から操作対象機器2bのオン動作回数とオフ動作回数を読み出して参照比較し、動作回数がより多い動作状態で第2操作対象機器2bを動作させる。
【0030】
例えば、第2の操作対象機器2bの運転時において、運転時の「季節」が「春」、「曜日」が「水曜」、「時間帯」が「16時〜18時」の場合、「春」「水曜」「16時〜18時」で特定される季節制御用枠のオン動作回数(初期値+1)とオフ動作回数(初期値)が参照比較され(図4(b)S2−3)、オン動作回数が多い場合、その時間帯はオン動作させる一方、オフ動作が多い場合、その時間帯はオフ動作させる(図4(b)S2−4)。
【0031】
また、季節制御パターン起動中に、任意の時間帯において、使用者が手動操作によって操作対象機器のオン/オフ操作を行った場合、オン/オフ動作手段17によるオン/オフ操作よりも手動操作が優先される。そして、対応する時間帯の季節制御用枠において、手動操作による変更後のオン動作またはオフ動作の動作回数が+1されるとともに、変更前のオン動作またはオフ動作の動作回数が−1される。
【0032】
また、選択部21によって曜日制御パターンが選択された場合のオン/オフ動作処理についても同様に、制御部11は、例えば第1の操作対象機器2aの運転時の日時から、対応する時間帯の曜日制御用枠を判断し(図5(b)4−1およびS4−2)、特定される曜日制御用枠のオン/オフ動作回数が参照比較され(図5(b)S4−3)、オン/オフ動作手段17によって、動作回数がより多い動作状態で第1の操作対象機器2aをオン/オフ動作させる(図5(b)S4−4)。
【0033】
上記構成のプログラムタイマ1によれば、集計保存手段15によって各時間帯毎にオン/オフ動作のそれぞれの動作回数を集計して保存し、運転時間帯に対応する時間帯の集計保存した動作回数を参照して、オン/オフ動作手段17によって動作回数がより多い動作状態で動作させるので、使用状況が変化する曜日毎または季節毎に、煩わしい設定作業を行う事無く、設定作業の手間を省くことができる。さらに集計保存された過去のオン/オフ動作状況を考慮して操作対象機器2bをオン/オフ操作できるので、操作対象機器2bの使用状況により合致したオン/オフ動作を行うことが可能となる。
【0034】
また、選択部21によって、季節毎または曜日毎のオン/オフ動作を選択するので、異なる使用状況に応じて最適なオン/オフ動作をさせることができる。
【0035】
上記構成に加えて、本プログラムタイマ1は、所定エリア内の所定位置の温度を測定し、温度情報として出力する温度測定部23(図1の温度センサ)を備えるように構成されている。
使用状況情報取得部3は、1時間間隔毎に、所定エリア内に設置された第1〜第3操作対象機器2a〜2cに関する使用状況の情報として、オン/オフ動作状態に加えて温度測定部23から温度情報を取得する。取得日時計時部5は、温度情報を加えた使用状況情報の取得時の日時および時刻を同様に計時する。情報記憶部7は、温度情報を加えた使用状況情報と取得日時情報をテーブルに格納して記憶する。制御部11において、集計保存手段15は、各時間帯毎にオン/オフ動作のそれぞれの動作回数に加えて所定位置の温度を、判断された曜日と時間帯が一致する使用状況の情報に基づき集計保存する。オン/オフ動作手段17は、各曜日における各時間帯毎において、集計保存した動作回数がより多い動作状態で操作対象機器を動作させ、かつ、集計保存した温度の平均値が予め設定した所定温度範囲に含まれるようにオン/オフ動作する。
【0036】
温度測定部23を備える場合、本プログラムタイマ1によれば、上記効果に加えて、所定エリア内の温度状況をオン/オフ動作条件に加えるので、使用者が感じる快適さをより高めることが可能となる。
【0037】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。例えば、所定の時間間隔は、1時間に限らず、30分等の他時間でも良いし、等しい間隔で無くても適用可能である。所定エリアは、住居に限らず、会社の1フロア、事務所の1室等でも良い。操作対象機器は、単数でも良い。またエアコン、床暖房装置に限らず、曜日毎、季節毎で使用パターンが異なる機器、例えばその他の第3の操作対象機器(図1の2c)に適用可能である。季節は、四季に限らず、二十四節気等の他の暦で設定しても良い。また「春」を「春分の日〜夏至の前日」、「夏」を「夏至〜秋分の日の前日」、「秋」を「秋分の日〜冬至の前日」、「冬」を「冬至〜春分の日の前日」等、他の分け方で設定しても良い。また「春夏秋冬」の4つに限らず、「初夏」「晩夏」等を加えてより多くしても良いし、「前半」「中盤」「後半」3つに少なくしても良い。時間帯は、4つに時分割した3時間に限らず、他の時間間隔でも良い。また等しい時間間隔でなくても良い。プログラムタイマは、選択部を省き、季節制御パターンまたは曜日制御パターンの一方のみで構成することも可能である。
【0038】
また、制御部は、各曜日における各時間帯毎に、または、一年間単位として繰り返す各季節毎において、各曜日における各時間帯毎に、さらにまたは、各季節毎における各時間帯毎に、操作対象機器をオン/オフ動作させるように構成することも可能である。この場合、判断手段は、取得した使用状況の情報が属する季節と時間帯を、関連付けした取得日時の情報に基づき判断し、集計保存手段は、各季節における各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された季節と時間帯が一致する前記使用状況の情報に基づき集計保存し、オン/オフ動作手段は、各季節における各時間帯毎に、集計保存した動作回数がより多い動作状態で操作対象機器を動作させるように、それぞれの手段の機能を追加して構成する。この場合も、同様の作用効果を得ることができ、さらに各季節における各時間帯の使用状況に応じてオン/オフ動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係るプログラムタイマの使用例を示す説明図である。
【図2】本発明に係るプログラムタイマを構成説明図である。
【図3】本発明に係るプログラムタイマが取得した情報を格納するテーブルの説明図である
【図4】本発明に係るプログラムタイマのオン/オフ動作手順に関し、(a)は季節制御パターンの集計保存処理、(b)は同パターンのオン/オフ動作処理のフローチャートである。
【図5】本発明に係るプログラムタイマのオン/オフ動作手順に関し、(a)は曜日制御パターンの集計保存処理、(b)は同パターンのオン/オフ動作処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0040】
1・・プログラムタイマ、2a〜2c・・第1〜第3の操作対象機器、3・・使用状況情報取得部、5・・取得日時計時部、7・・情報記憶部、11・・制御部、13・・判断手段、15・・集計保存手段、17・・オン/オフ動作手段、21・・選択部、23・・温度測定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の時間間隔毎に、所定エリア内に設置された操作対象機器のオン/オフ動作の動作状態を、使用状況の情報として取得する使用状況情報取得部と、
前記使用状況の情報の取得時の日付および時刻を、該使用状況の情報に関連付けした取得日時の情報として計時する取得日時計時部と、
前記使用状況の情報と前記取得日時の情報とを記憶する情報記憶部と、
一週間単位で繰り返す各曜日において、一日単位で繰り返す24時間を時分割した各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させる制御部と、
を備えたプログラムタイマであって、
前記制御部は、
取得した前記使用状況の情報が属する曜日と時間帯を、関連付けした前記取得日時の情報に基づき判断する判断手段と、
前記各曜日における前記各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された曜日と時間帯が一致する前記使用状況の情報に基づき集計して保存する集計保存手段と、
前記各曜日における前記各時間帯毎において、集計保存した前記動作回数がより多い動作状態で前記操作対象機器を動作させるオン/オフ動作手段と、
を備える、
ことを特徴とするプログラムタイマ。
【請求項2】
前記制御部は、
各曜日における各時間帯毎に、または、一年間単位として繰り返す各季節毎において、各曜日における各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させるものであり、
前記判断手段は、
取得した前記使用状況の情報が属する曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯を、関連付けした前記取得日時の情報に基づき判断するものであり、
前記集計保存手段は、
前記各曜日における前記各時間帯毎に、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎に、オン/オフ動作のそれぞれの動作回数を、判断された曜日と時間帯、または、季節と曜日と時間帯が一致する前記使用状況の情報に基づき集計保存するものであり、
前記オン/オフ動作手段は、
前記各曜日における前記各時間帯毎に、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎に、集計保存した前記動作回数がより多い動作状態で前記操作対象機器を動作させるものである、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラムタイマ。
【請求項3】
さらに、前記各曜日における前記各時間帯毎、または、前記各季節において前記各曜日における前記各時間帯毎のうち、いずれか一方の各時間帯毎に、前記操作対象機器をオン/オフ動作させるように選択する選択部を備える
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラムタイマ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−117261(P2010−117261A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291238(P2008−291238)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】