説明

プロジェクター、およびプロジェクター制御方法

【課題】直前の使用状態により、電源オフ操作の直後に再度電源オン操作をすることで、プロジェクターを直前の使用状態に戻すことができるプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター1が電源オフ操作を受け付けた時、画像信号検出手段32により、画像信号が検出されている(ステップS102:Y)場合に、プロジェクター1を電源オフ保留状態に移行させる。制御手段は、電源オフ保留状態において、電源オフ保留時間T1を経過(ステップS107:Y)するか、画像信号検出手段により画像信号が検出されなくなった(ステップS106:N)場合に、当該プロジェクターの電源をオフ(ステップS110)する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報を投写するプロジェクター、およびプロジェクターの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像を投写するプロジェクターにおいて、投写中に誤って電源オフしてしまい、再度電源オンする場合、光源の再点灯処理や内部の初期設定、また、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されている画像情報を再生するための画像再生手段を一体的に備えたものにおいては、記録媒体内の情報の読出しなどに時間がかかることがあり、画像が再度投写されるまで待たなくてはならなかった。
特許文献1には電源オフ指示(電源のオフ操作)があってから一定の猶予時間経過後に光源を消灯し、電源オフするプロジェクターが開示されている。これによれば、電源をオフ操作し、猶予時間内に再度電源オン操作すれば直ちに電源オフの取り消しができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−119340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のプロジェクターでは、使用状態によらず、常に電源のオフ操作から電源オフまでの猶予時間が存在するので、実際に使用していないにもかかわらず、光源が点灯し、無駄な電力が消費されるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源から射出された光を画像情報に応じて変調して投写する画像投写手段を有するプロジェクターであって、入力操作を受け付ける入力操作手段と、画像信号が入力される画像入力端子と、前記画像入力端子に画像信号が入力されているか否かを検出する画像信号検出手段と、当該プロジェクターが電源オフ操作を受け付けた時、前記画像信号検出手段により、前記画像信号が検出されている場合に、当該プロジェクターを電源オフ保留状態に移行させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、電源オフ保留時間を経過するか、前記画像信号検出手段により前記画像信号が検出されなくなった場合に、当該プロジェクターの電源をオフし、前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、前記入力操作手段が当該プロジェクターの電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、当該プロジェクターを電源オン状態に移行させることを特徴とする。
【0007】
本適用例によれば、画像入力端子からの画像情報を投写中に電源オフ操作をした場合、画像信号が入力されていれば電源オフ保留時間が経過するまでは電源オフが保留され、この間に再度電源オン操作を行えば、再度プロジェクターが電源オン状態になる。また、電源オフ操作時、および電源オフ保留状態で画像信号が入力されていなければ直ちに電源オフする。これにより、有効な画像信号を投写中に誤って電源オフ操作をした場合は、電源オフ保留時間が経過するまでに電源オン操作すればすぐに画像の投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動して画像が再度投写されるまでの光源再点灯や内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。また、画像信号が入力されていない状態で電源オフ操作をした場合や電源オフ保留状態で画像信号が入力されなくなれば直ちに電源をオフするので、電源オフ保留状態での電力消費を削減することが可能となる。
【0008】
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、予め定められたミュート画像を前記画像投写手段に投写することを特徴とする。
【0009】
本適用例によれば、電源オフ保留状態において予め定められたミュート画像が表示されているので、プロジェクターが電源オフ保留状態になっていることを使用者(ユーザー)に知らせることが可能となる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、記録媒体に記録されている前記画像情報を読み出す読み出し手段と、前記記録媒体が当該プロジェクターに装着されたことを検出する装着検出手段と、をさらに備え、前記制御手段は、当該プロジェクターが前記電源オフ操作を受け付けた時、前記装着検出手段により、前記記録媒体が装着されていると判断された場合に、当該プロジェクターを前記電源オフ保留状態に移行させ、前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、前記電源オフ保留時間を経過するか、前記装着検出手段により前記記録媒体が装着されていないと判断された場合に、当該プロジェクターの電源をオフすることを特徴とする。
【0011】
本適用例によれば、記録媒体に記録された画像情報を投写中に電源オフ操作をした場合、記録媒体が装着されていれば電源オフ保留時間が経過するまでは電源オフが保留され、この間に再度電源オン操作を行えば、再度プロジェクターが電源オン状態になる。また、電源オフ操作時、および電源オフ保留状態で記録媒体が装着されていなければ直ちに電源をオフする。これにより、記録媒体内の画像情報を投写中に誤って電源オフ操作した場合は、電源オフ保留時間が経過するまでに電源オン操作すればすぐに画像の投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動して画像が再度投写されるまでの光源再点灯や内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。また、記録媒体が装着されていない状態で電源オフ操作した場合や、電源オフ保留状態で記録媒体が外された場合は直ちに電源がオフされるので、電源オフ保留状態での電力消費を削減することが可能となる。
【0012】
[適用例4]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、当該プロジェクターが前記画像入力端子からの画像信号に基づく画像情報を投写している状態において、前記画像信号検出手段が前記画像信号の無信号状態がスリープモード移行時間を継続したことを検出した場合に前記電源オフ保留状態に移行させるスリープモード実行手段をさらに備え、前記制御手段は、前記スリープモード実行手段により、前記電源オフ保留状態に移行し、前記電源オフ保留時間を経過した場合に、当該プロジェクターの電源をオフすることを特徴とする。
【0013】
本適用例によれば、プロジェクターを使用中、外部機器からの画像信号を一時停止させており、画像信号が入らないためにスリープモードが働いた場合、一旦電源オフ保留状態になるので、この間にユーザーが電源オン操作をすれば直ちに投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動して画像が再度投写されるまでの光源再点灯や内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。
【0014】
[適用例5]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記スリープモード実行手段によるスリープモード動作を有効にするか否かのスリープモード設定手段をさらに備え、前記制御手段は、前記スリープモード実行手段により、前記電源オフ保留状態に移行した状態において前記入力操作手段が当該プロジェクターの前記電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、前記スリープモード動作を無効にするか否かの確認メッセージを前記画像投写手段に投写させることを特徴とする。
【0015】
本適用例によれば、意図しないスリープモード実行により、プロジェクターが電源オフ保留状態になった場合、所定時間内に電源オン操作することにより、直ちに投写を再開するとともに、スリープモードを無効にするか否かの確認メッセージが投写され、スリープモードを無効にするかどうかを使用者に選択させることができる。これにより、スリープモードを必要としないユーザーはスリープモードを無効に設定し、意図しないスリープモードが実行されるのを防止することが可能となる。
【0016】
[適用例6]本適用例に係るプロジェクターの制御方法は、光源から射出された光を画像情報に応じて変調して投写する画像投写手段を有するプロジェクターの制御方法であって、入力操作を受け付ける入力操作手段と、画像信号が入力される画像入力端子と、前記画像入力端子に前記画像信号が入力されているか否かを検出する画像信号検出ステップと、当該プロジェクターが電源オフ操作を受け付けた時、前記画像信号検出ステップにより、前記画像信号が検出されている場合に、当該プロジェクターを電源オフ保留状態に移行させる制御ステップと、を備え、前記制御ステップは、前記電源オフ保留状態において、第1の時間を経過するか、前記画像信号検出ステップにより前記画像信号が検出されなくなった場合に、当該プロジェクターの電源をオフし、前記制御ステップは、前記電源オフ保留状態において、前記入力操作手段が当該プロジェクターの電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、当該プロジェクターを電源オン状態に移行させることを特徴とする。
【0017】
本適用例によれば、画像入力端子からの画像情報を投写中に電源オフ操作した場合、画像信号が入力されていれば電源オフ保留時間が経過するまでは電源オフが保留され、この間に再度電源オン操作を行えば、再度プロジェクターが電源オン状態になる。また、電源オフ操作時、および電源オフ保留状態で画像信号が入力されていなければ直ちに電源をオフする。これにより、画像信号を投写中に誤って電源オフ操作した場合は、電源オフ保留時間が経過するまでに電源オン操作すればすぐに画像の投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動して画像が再度投写されるまでの光源再点灯や内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。また、画像信号が入力されていない状態で電源オフ操作をした場合や電源オフ保留状態で画像信号が入力されなくなれば直ちに電源をオフするので、電源オフ保留状態での電力消費を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】プロジェクターの斜視図。
【図2】プロジェクターの概略構成を示すブロック図。
【図3】プロジェクターが外部入力画像を投写中に電源オフ操作を受け付けたときの動作を示すフローチャート。
【図4】プロジェクターがDVD画像を投写中に電源オフ操作を受け付けたときの動作を示すフローチャート。
【図5】プロジェクターが外部入力画像を投写中に無信号状態を検出したときの動作を示すフローチャート。
【図6】スリープモード確認メッセージの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明のプロジェクターについて説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態における特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクターの斜視図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、外装を構成する筐体2によって装置本体が覆われた構成を有している。筐体2の投写方向にある前面2fには、外部のスクリーン等に画像(画像光)を投写する投写レンズ13が露出しており、投写レンズ13の鉛直方向の下側には、記録媒体の一例であるDVDメディアを挿入するためのディスクスロット3が設けられている。また、筐体2の前面2fには、リモートコントローラー(リモコンとも称する)23から送信される操作信号を受信するための操作信号受信手段24が配置されている。
【0021】
筐体2には、プロジェクター1に対して各種指示を行うための本体操作手段22が設けられており、本体操作手段22は複数の操作キー(操作ボタン)220を備えて構成される。本体操作手段22を構成する複数の操作キー220のうち、ディスクスロット3からDVDメディアを排出するための操作キー(イジェクトキー)221は、筐体2の前面2f(ディスクスロット3の近傍)に配置されており、それ以外の操作キーは、筐体2の上面2tに配置されている。
また、リモコン23にも、本体操作手段22と同様、プロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キー230が備えられており、プロジェクター1を遠隔操作することが可能になっている。
【0022】
図2は、本実施形態のプロジェクターの回路構成を示すブロック図である。
図2に示すように、プロジェクター1は、画像投写手段10、制御手段20、記憶手段21、本体操作手段22、操作信号受信手段24、画像入力端子25、光源制御手段26、DVD再生手段27、画像信号検出手段32、入力選択手段33、画像処理手段34、OSD処理手段35、電源部36、電源端子37等で構成されており、これらは図1に示す筐体2の内部に収容されている。
【0023】
画像投写手段10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R、12G、12B、投写光学系としての投写レンズ13、液晶駆動手段14等を含んでいる。画像投写手段10は、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R、12G、12Bで変調して画像光を形成し、この画像光を投写レンズ13から投写することによってスクリーンSC等に画像を表示する。
【0024】
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R、12G、12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成されている。光源11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R、12G、12Bに入射する。
【0025】
液晶ライトバルブ12R、12G、12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R、12G、12Bには、マトリックス状に配列された複数の画素(図示せず)が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。
【0026】
液晶駆動手段14が、入力される画像情報に応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R、12G、12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラーの画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSC等に拡大投写される。
【0027】
本実施形態では、光源としてランプを用いて投射するプロジェクター1を例示したが、本発明は光源としてLED(Light emitting diode)光源やレーザー光源などを用いて投写するプロジェクターにも適用することができる。また、本実施形態では、画像投写手段10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R、12G、12Bを用いた透過型液晶方式の投写光学系を例示したが、表示原理については、反射型液晶表示方式やマイクロミラーデバイス方式(ライトスイッチ表示方式)など、他の表示方式を採用しても良い。
【0028】
制御手段20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられる図示しないRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶手段21に記憶されている制御プログラム(図示せず)に従って動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御手段20は、記憶手段21とともにコンピューターとして機能する。また、制御手段20は時間を計時するタイマー20aを含む。
【0029】
記憶手段21は、フラッシュメモリーやFeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の書き換え可能な不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶手段21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種設定データ等が記憶されている。本実施形態では、スリープモードの有効、無効、または中断状態が設定されるスリープモード情報21aが保存される。
【0030】
本体操作手段22及びリモコン23は、上述したように複数の操作キー220、230を備えており、ユーザーからの入力操作(複数の操作キー220、230の操作)を受け付ける入力操作手段に相当するものである。
複数の操作キー220には、上述したイジェクトキー221の他に、電源のオンとオフとを切り替えるための電源キーや、DVDメディアMの再生を開始させるための再生キー、DVDメディアMの再生を停止させるための停止キー、画像情報の入力元(入力ソース)を切り替えるための入力切替キー等が含まれ、これらは、本体操作手段22及びリモコン23の双方に備えられている。
また、設定メニュー等を重畳表示させるためのメニューキー、設定メニュー等で項目の選択に用いられる方向キー(上下左右に対応する4つの操作キー)、選択された項目を確定させる決定キー、動作の取り消し等を行うための取消キー、暗証番号を入力するための数字キー(0〜9に対応する10個の操作キー)等は、リモコン23にのみ備えられている。
ユーザーが本体操作手段22の複数の操作キー220を操作すると、本体操作手段22は、ユーザーの操作内容(操作された操作キー)に応じた操作信号を制御手段20に出力する。また、ユーザーがリモコン23の複数の操作キー230を操作すると、リモコン23は、ユーザーの操作内容に応じた赤外線の操作信号を送信し、操作信号受信手段24がこれを受信して制御手段20に伝達する。
【0031】
画像入力端子25には、パーソナルコンピューターやビデオ再生装置等、外部の画像出力装置から、各種形式の画像情報(画像信号)がケーブル(図示せず)を介して入力される。画像入力端子25に入力された画像信号は、入力選択手段33に供給される。
【0032】
入力選択手段33は、画像入力端子25を介して入力される画像情報(外部入力画像情報)と、DVD再生手段27から入力される画像情報(DVD画像情報)のいずれか一方を、制御手段20の指示に基づいて選択し、選択した画像情報を画像処理手段34に出力する。
ユーザーが、本体操作手段22或いはリモコン23に備わる入力切替キーを操作して所望の画像情報を指定すると、制御手段20は、指定された画像情報が画像処理手段34に出力されるよう、入力選択手段33に指示をする。
つまり、入力選択手段33は、外部入力画像情報に基づく画像(外部入力画像)を投写(表示)する状態と、DVD再生手段27によって再生されたDVD画像情報に基づく画像(DVD画像)を投写(表示)する状態とを、ユーザーの入力操作に応じて切り替えることができる。
【0033】
画像信号検出手段32は、入力選択手段33によって選択された画像入力端子25からの画像情報またはDVD再生手段27から入力される画像情報が有効な画像信号か否かの検出結果を制御手段20に通知する。
【0034】
DVD再生手段27は、記録媒体としてのDVDメディアMに記録された画像情報を再生する画像再生手段に相当するものであり、挿入センサー271、メディア搬送手段272、装着センサー273、データ読取手段274、データ処理手段275等を含んで構成されている。
【0035】
挿入センサー271は、ディスクスロット3の近傍に配置され、DVDメディアMの一部がディスクスロット3に挿入されたことを検出して制御手段20に通知する。
【0036】
メディア搬送手段272は、DVDメディアMを搬送するための搬送ローラー、及び搬送ローラーを回転駆動する駆動モーター(いずれも図示せず)等によって構成され、制御手段20の指示に基づいて、DVD再生手段27内におけるDVDメディアMの搬送を行う。
【0037】
具体的には、ユーザーがDVDメディアMの一部をディスクスロット3に挿入し、挿入センサー271がこの挿入を検出すると、制御手段20は、メディア搬送手段272に指示をして、DVDメディアMを内部に引き込んでターンテーブル(図示せず)上に装着させる。
また、ユーザーによりイジェクトキー221が操作されると、制御手段20は、メディア搬送手段272に指示をして、ターンテーブルからDVDメディアMを離脱させ、DVDメディアMをディスクスロット3から排出させる。
【0038】
装着センサー273は、ターンテーブルの近傍に配置され、ターンテーブルにDVDメディアMが装着されていることを検出して制御手段20に通知する。
【0039】
データ読取手段274は、制御手段20の指示に基づいて、ターンテーブル上に装着されたDVDメディアMをスピンドルモーター(図示せず)で回転させるとともに、光ピックアップ(図示せず)を走査して、DVDメディアMに記録されているデータストリームを順次読み取る。このデータストリームは、符号化された画像情報や音声情報が多重化された情報であり、データ読取手段274によって読み取られたデータストリームは、データ処理手段275に順次出力される。
【0040】
データ処理手段275は、デマルチプレクサーやデコーダー等で構成され、制御手段20の指示に基づいて、データ読取手段274から入力されるデータストリームを画像情報と音声情報とに分離する処理や、分離した画像情報及び音声情報をデコード(復号化)する処理等を行う。
データ処理手段275は、復号化された画像情報を入力選択手段33に出力し、復号化された音声情報を図示しない音声出力手段に出力する。なお、DVD再生手段27が、DVDメディアMからデータストリームを読み取って、このデータストリームに基づく画像情報を出力することを、本明細書では「画像情報を再生する」又は「DVDを再生する」と表記する。
【0041】
制御手段20は、本体操作手段22又はリモコン23が再生キーの操作を受け付けると、DVD再生手段27に指示をして、画像情報の再生を開始させ、本体操作手段22又はリモコン23が停止キーの操作を受け付けると、DVD再生手段27に指示をして、画像情報の再生を停止させる。
【0042】
挿入センサー271及び装着センサー273は、例えば、メカニカルスイッチ、光センサー、磁気センサー等の各種検出手段を用いて構成することができる。また、装着センサー273に関しては、上述したデータ読取手段274の光ピックアップが受光する反射光の信号レベルによってDVDメディアMの装着の有無を検出する態様とすることも可能である。
【0043】
画像処理手段34は、入力選択手段33から入力される画像情報を、液晶ライトバルブ12R、12G、12Bの各画素の階調を表す画像情報、即ち各画素に印加する駆動電圧を規定するための画像情報に変換する。さらに、画像処理手段34は、制御手段20の指示に基づいて、変換した画像情報に対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等を調整するための画質調整処理等を行う。画像処理手段34で画質調整等がなされた画像情報は、OSD処理手段35に出力される。
【0044】
OSD処理手段35は、制御手段20の指示に基づいて、投写画像(外部入力画像又はDVD画像)上に、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を重畳して表示するための処理を行う。OSD処理手段35は、図示しないOSDメモリーを備えており、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表すOSD画像情報を記憶している。
制御手段20が、OSD画像の重畳表示を指示すると、OSD処理手段35は、必要なOSD画像情報をOSDメモリーから読み出し、投写画像上の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像処理手段34から入力される画像情報にこのOSD画像情報を合成する。OSD画像情報が合成された画像情報は、液晶駆動手段14に出力される。なお、制御手段20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理手段35は、画像処理手段34から入力される画像情報を、そのまま液晶駆動手段14に出力する。
【0045】
液晶駆動手段14が、画像処理手段34から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R、12G、12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R、12G、12Bは、画像情報に応じた画像を形成し、この画像が投写レンズ13から投写される。
【0046】
電源部36には、AC100V等の電力が電源端子37を介して外部から供給される。電源部36は、供給された電力を、交流電源から所定の電圧の直流電源に変換して、プロジェクター1の各部に供給する。また、電源部36は、制御手段20の指示に基づいて、画像の投写に必要な電力(動作電力)を各部に供給する状態(電源オン状態)と、動作電力の供給を停止して、電源をオンにするための操作を待機する状態(スタンバイ状態)とを切り替えることができる。
【0047】
光源制御手段26は、制御手段20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯、及び消灯を切り替える。
【0048】
本実施形態のプロジェクター1は、上記のように構成されているため、電源端子37に電源ケーブル(図示せず)が接続され、電源部36に電力が供給されると、電源部36は、少なくとも制御手段20、記憶手段21、本体操作手段22、及び操作信号受信手段24に電力(スタンバイ電力)の供給を行い、制御手段20は、この電力供給を受けて、制御プログラムに従った動作を開始する。電力が供給された直後には、プロジェクター1は、スタンバイ状態(「電源オフ状態」ともいう。)であり、光源11を消灯させた状態を維持している。そして、本体操作手段22又はリモコン23に備わる電源キーがユーザーにより操作されると、制御手段20は、電源部36に指示をして、各部への動作電力の供給を開始させ、プロジェクター1を電源オン状態に移行させる。
【0049】
プロジェクター1が電源オン状態に移行すると、制御手段20は、光源制御手段26に指示をして光源11を点灯させる。
そして、ユーザーが外部の画像出力装置とプロジェクター1を、画像入力端子25を介して接続し、外部の画像出力装置からの画像情報の出力を開始させると、外部入力画像情報がプロジェクター1に入力される。
そこで、ユーザーが必要に応じて入力切替キーを操作して外部入力画像情報を指定すると、画像投写手段10から、指定された外部入力画像情報に基づく外部入力画像が投写される。一方、ユーザーが入力切替キーを操作してDVD画像情報を指定するか、またはDVDメディアMをディスクスロット3に挿入すると、DVD再生手段27は、DVD画像情報の再生を開始し、画像投写手段10からDVD画像が投写される。また、DVD画像情報の再生が行われている状態で停止キーが操作されると、DVD再生手段27は、DVD画像情報の再生を停止する。
【0050】
次に、本実施形態のプロジェクター1の動作を図3から図5のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
(外部入力画像を投写中に電源オフ操作を受け付けたとき)
図3に示すように、プロジェクター1が画像入力端子25からの入力画像(外部入力画像)を投写中に本体操作手段22またはリモコン23より電源オフ操作信号を受け付けると(ステップS101)、制御手段20は画像信号検出手段32より画像信号が検出されているか否かを調べる(ステップS102)。画像信号が検出されている場合(ステップS102:Y)、ステップS103に遷移する。画像信号が検出されていない場合(ステップS102:N)、ステップS110に遷移する。なお、ステップ103からステップ107が電源オフ保留状態に相当する。
【0052】
ステップS103において制御手段20は、予め定められたミュート画像(例えば、全画面黒表示)を、画像投写手段10により投写させ、ステップS104に遷移する。
【0053】
ステップS104において制御手段20は、タイマー20aによる計時を開始(スタート)し、ステップS105に遷移する。
【0054】
ステップS105において制御手段20は、本体操作手段22またはリモコン23より電源オン操作を受け付けたか否かを調べる。電源オン操作を受け付けた場合(ステップS105:Y)、ステップS108に遷移する。電源オン操作を受け付けていない場合(ステップS105:N)、ステップS106に遷移する。
【0055】
ステップS106において制御手段20は、画像信号検出手段32が画像信号を検出しているか否かを調べる。画像信号を検出している場合(ステップS106:Y)、ステップS107に遷移する。画像信号を検出していない場合(ステップS106:N)、ステップS110に遷移する。
【0056】
ステップS107において制御手段20は、タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過したか否かを調べる。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過した場合(ステップS107:Y)、ステップS110に遷移する。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過していない場合(ステップS107:N)、ステップS105に遷移する。
【0057】
ステップS108において、制御手段20は、画像投写手段10によるミュート画像投写を終了(解除)し、ステップS109に遷移する。
【0058】
ステップS109において、本動作フローを終了する。その後、制御手段20はプロジェクター1を通常の画像投写状態に移行する。
【0059】
ステップS110において制御手段20は、光源11を消灯し、プロジェクター1の電源をオフし、ステップS111に遷移する。
【0060】
ステップS111において制御手段20は、プロジェクター1をスタンバイ状態に移行し、本動作フローを終了する。
【0061】
(DVD画像を投写中に電源オフ操作を受け付けたとき)
図4に示すように、プロジェクター1が入力選択手段33によりDVD再生手段27からのDVD画像を投写中に、本体操作手段22またはリモコン23より電源オフ操作信号を受け付けると(ステップS201)、制御手段20はDVDメディアMが筐体2より排出されたか(排出済みか)否かを調べる(ステップS202)。DVDメディアMが排出されている場合(ステップS202:Y)、ステップS211に遷移する。DVDメディアMが排出されていない場合(ステップS202:N)、ステップS203に遷移する。
【0062】
ステップS203において制御手段20は、予め定められたミュート画像(例えば、全画面黒表示)を、画像投写手段10により投写させ、ステップS204に遷移する。
【0063】
ステップS204において制御手段20は、タイマー20aによる計時を開始(スタート)し、ステップS205に遷移する。
【0064】
ステップS205において制御手段20は、本体操作手段22またはリモコン23より電源オン操作を受け付けたか否かを調べる。電源オン操作を受け付けた場合(ステップS205:Y)、ステップS208に遷移する。電源オン操作を受け付けていない場合(ステップS205:N)、ステップS206に遷移する。
【0065】
ステップS206において制御手段20は、本体操作手段22またはリモコン23よりDVDメディアMの排出操作を受け付けたか否かを調べる。DVDメディアMの排出操作を受け付けた場合(ステップS206:Y)、ステップS210に遷移する。DVDメディアMの排出操作を受け付けていない場合(ステップS206:N)、ステップS207に遷移する。
【0066】
ステップS207において制御手段20は、タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過したか否かを調べる。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過した場合(ステップS207:Y)、ステップS211に遷移する。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過していない場合(ステップS207:N)、ステップS205に遷移する。
【0067】
ステップS208において、制御手段20は、画像投写手段10によるミュート画像の投写を終了(解除)し、ステップS209に遷移する。
【0068】
ステップS209において、本動作フローを終了する。その後、制御手段20はプロジェクター1を通常の画像投写状態に移行する。
【0069】
ステップS210において、制御手段20はDVD再生手段27に指示し、DVDメディアMを筐体2より排出し、ステップS211に遷移する。
【0070】
ステップS211において制御手段20は、光源11を消灯し、プロジェクター1の電源をオフし、ステップS212に遷移する。
【0071】
ステップS212において制御手段20は、プロジェクター1をスタンバイ状態に移行し、本動作フローを終了する。
【0072】
(外部入力画像を投写中に無信号状態を検出したとき)
図5に示すように、プロジェクター1が画像入力端子25を介した入力画像(外部入力画像)を投写中に画像信号検出手段32が有効な画像信号を検出しなくなった、つまり無信号状態を検出した場合(ステップS301)、制御手段20はスリープモード情報21aにスリープモードが有効に設定されているか否かを調べる(ステップS302)。スリープモードが有効に設定されている場合(ステップS302:Y)、ステップS303に遷移する。スリープモードが有効に設定されていない場合(ステップS302:N)、ステップS307に遷移する。
【0073】
ステップS303において制御手段20は、タイマー20aによる計時を開始(スタート)し、ステップS304に遷移する。
【0074】
ステップS304において制御手段20は、画像信号検出手段32が画像信号を検出したか否かを調べる。画像信号を検出した場合(ステップS304:Y)、タイマー20aによる計時を停止し(ステップS306)、ステップS307に遷移する。一方、画像信号を検出していない場合(ステップS304:N)、ステップS305に遷移する。
【0075】
ステップS305において制御手段20は、タイマー20aがスリープ移行時間T2を経過したか否かを調べる。タイマー20aがスリープ移行時間T2を経過した場合(ステップS305:Y)、ステップS308に遷移する。タイマー20aがスリープ移行時間T2を経過していない場合(ステップS305:N)、ステップS304に遷移する。
【0076】
ステップS307において本動作フローを終了し、画像信号が検出されていない場合は無信号状態を示す画面を、画像信号が検出されている場合は、検出された画像信号に基づく画像を画像投写手段により投写する。
【0077】
ステップS308において制御手段20は、予め定められたミュート画像(例えば全画面黒表示)を、画像投写手段10により投写させ、ステップS309に遷移する。
【0078】
ステップS309において制御手段20は、タイマー20aをリセットし、計時を再度開始(再スタート)し、ステップS310に遷移する。
【0079】
ステップS310において制御手段20は、本体操作手段22またはリモコン23より電源オン操作を受け付けたか否かを調べる。電源オン操作を受け付けた場合(ステップS310:Y)、ステップS311に遷移する。電源オン操作を受け付けていない場合(ステップS310:N)、ステップS315に遷移する。
【0080】
ステップS311において、制御手段20は、画像投写手段10によるミュート画像投写を終了(解除)し、ステップS312に遷移する。
【0081】
ステップS312において、制御手段20は、スリープモードを有効のままにする(解除しない)か、無効にする(解除する)か、中断する(次回起動時に有効にする)かの確認メッセージM1を画像投写手段10により投写し、ステップS313に遷移する。このときの確認メッセージM1の一例を図6に示す。
【0082】
ステップS313において、制御手段20は、ステップS312の確認メッセージM1に対する応答をスリープモード情報21aに設定し、ステップS314に遷移する。
【0083】
ステップS314において本動作フローを終了し、元の動作に戻る。
【0084】
ステップS315において制御手段20は、タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過したか否かを調べる。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過した場合(ステップS315:Y)、ステップS316に遷移する。タイマー20aが電源オフ保留時間T1を経過していない場合(ステップS315:N)、ステップS310に遷移する。
【0085】
ステップS316において制御手段20は、光源11を消灯し、プロジェクター1の電源をオフし、ステップS317に遷移する。
【0086】
ステップS317において制御手段20は、プロジェクター1をスタンバイ状態に移行し、本動作フローを終了する。
【0087】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、画像入力端子25を介した画像情報を投写中に電源オフ操作した場合、画像信号が入力されていれば電源オフ保留時間T1が経過するまでは電源オフが保留され、この間に再度電源オン操作を行えば、再度プロジェクター1が電源オン状態になる。また、電源オフ操作時、および電源オフ保留状態で画像信号が入力されていなければ直ちに電源オフする。これにより、有効な画像信号を投写中に誤って電源オフ操作した場合は、電源オフ保留時間T1が経過するまでに電源オン操作すればすぐに画像の投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動して画像が再度投写されるまでの光源再点灯や内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。また、画像信号が入力されていない状態で電源オフ操作した場合や電源オフ保留状態で画像信号が入力されなくなれば直ちに電源オフをするので、電源オフ保留状態での電力消費を削減することが可能となる。
【0088】
また、電源オフ保留状態において予め定められたミュート画像が表示されているので、プロジェクター1が電源オフ操作を受け付けた電源オフ保留状態になっていることを使用者に知らせることが可能となる。
【0089】
また。DVDメディアMに記録された画像情報を投写中に電源オフ操作した場合、DVDメディアMが装着されていれば電源オフ保留時間T1が経過するまでは電源オフが保留され、この間に再度電源オン操作を行えば、再度プロジェクター1が電源オン状態になる。また、電源オフ操作時、および電源オフ保留状態でDVDメディアMが装着されていなければ直ちに電源オフする。これにより、DVDメディアMに記録された画像情報を投写中に誤って電源オフ操作した場合は、電源オフ保留時間T1が経過するまでに電源オン操作をすればすぐに画像の投写を再開できる。従って、プロジェクターを再起動してDVDメディアMの情報読み込みや光源11の再点灯、内部の初期設定などの工程を省くことができ、再投写されるまでの無駄な待ち時間がなくなる。
また、DVDメディアMが装着されていない状態で電源オフ操作した場合や電源オフ保留状態でDVDメディアMが排出された場合は直ちに電源オフするので、電源オフ保留状態での電力消費を削減することが可能となる。
【0090】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
(変形例1)
上記実施形態では、電源オフ保留状態に所定のミュート画像を表示したが、電源オフ保留状態になったとき、筐体内部を冷却するファンを高速回転するようにしてもよい。これにより、使用者が画面を注視していなかった場合でも、ファンが高速回転になったことによる音の変化により電源オフ保留状態になったことを知らせることが可能となる。
【0091】
(変形例2)
上記実施形態では記録媒体としてDVD(Digital Varsatile Disc)について説明したが、これに限るものでなく、例えばBlu−ray(登録商標)ディスクなどのように、画像再生装置本体内に挿入するものや、USBメモリー等、プロジェクター本体に装着できるものでもよい。
【符号の説明】
【0092】
1…プロジェクター、2…筐体、3…ディスクスロット、10…画像投写部、11…光源、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…液晶駆動手段、20…制御手段、21…記憶手段、22…本体操作手段、23…リモコン、24…操作信号受信手段、25…画像入力端子、26…光源制御手段、27…DVD再生部、271…挿入センサー、272…メディア搬送手段、273…装着センサー、274…データ読手段部、275…データ処理手段、32…画像信号検出手段、33…入力選択手段、34…画像処理手段、35…OSD処理手段、36…電源部、37…電源端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出された光を画像情報に応じて変調して投写する画像投写手段を有するプロジェクターであって、
入力操作を受け付ける入力操作手段と、
画像信号が入力される画像入力端子と、
前記画像入力端子に画像信号が入力されているか否かを検出する画像信号検出手段と、
当該プロジェクターが電源オフ操作を受け付けた時、前記画像信号検出手段により、前記画像信号が検出されている場合に、当該プロジェクターを電源オフ保留状態に移行させる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、電源オフ保留時間を経過するか、前記画像信号検出手段により前記画像信号が検出されなくなった場合に、当該プロジェクターの電源をオフし、
前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、前記入力操作手段が当該プロジェクターの電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、当該プロジェクターを電源オン状態に移行させることを特徴とする、プロジェクター。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、予め定められたミュート画像を前記画像投写手段に投写することを特徴とする、プロジェクター。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプロジェクターであって、
記録媒体に記録されている前記画像情報を読み出す読み出し手段と、
前記記録媒体が当該プロジェクターに装着されたことを検出する装着検出手段と、
をさらに備え、
前記制御手段は、当該プロジェクターが前記電源オフ操作を受け付けた時、前記装着検出手段により、前記記録媒体が装着されていると判断された場合に、当該プロジェクターを前記電源オフ保留状態に移行させ、
前記制御手段は、前記電源オフ保留状態において、前記電源オフ保留時間を経過するか、前記装着検出手段により前記記録媒体が装着されていないと判断された場合に、当該プロジェクターの電源をオフすることを特徴とする、プロジェクター。
【請求項4】
請求項1または2に記載のプロジェクターであって、
当該プロジェクターが前記画像入力端子からの画像信号に基づく画像情報を投写している状態において、前記画像信号検出手段が前記画像信号の無信号状態がスリープ移行時間を継続したことを検出した場合に前記電源オフ保留状態に移行させるスリープモード実行手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記スリープモード実行手段により、前記電源オフ保留状態に移行し、前記電源オフ保留時間を経過した場合に、当該プロジェクターの電源をオフすることを特徴とする、プロジェクター。
【請求項5】
請求項4に記載のプロジェクターであって、
前記スリープモード実行手段によるスリープモード動作を有効にするか否かのスリープモード設定手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記スリープモード実行手段により、前記電源オフ保留状態に移行した状態において前記入力操作手段が当該プロジェクターの前記電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、前記スリープモード動作を無効にするか否かの確認メッセージを前記画像投写手段に投写させることを特徴とする、プロジェクター。
【請求項6】
光源から射出された光を画像情報に応じて変調して投写する画像投写手段を有するプロジェクターの制御方法であって、
入力操作を受け付ける入力操作手段と、
画像信号が入力される画像入力端子と、
前記画像入力端子に前記画像信号が入力されているか否かを検出する画像信号検出ステップと、
当該プロジェクターが電源オフ操作を受け付けた時、前記画像信号検出ステップにより、前記画像信号が検出されている場合に、当該プロジェクターを電源オフ保留状態に移行させる制御ステップと、を備え、
前記制御ステップは、前記電源オフ保留状態において、電源オフ保留時間を経過するか、前記画像信号検出ステップにより前記画像信号が検出されなくなった場合に、当該プロジェクターの電源をオフし、
前記制御ステップは、前記電源オフ保留状態において、前記入力操作手段が当該プロジェクターの電源オン操作を検出した場合、前記電源オフ保留状態を解除し、当該プロジェクターを電源オン状態に移行させることを特徴とする、プロジェクターの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−44850(P2013−44850A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181290(P2011−181290)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】