説明

プロジェクター

【課題】投写レンズの自重や衝撃等による画質の劣化を抑制するプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置、および光変調装置にて変調された光を投写する投写レンズ5を備え、投写レンズ5を保持する保持部6と、投写レンズ5および保持部6を収納する外装筐体2と、外装筐体2の内面から突出し、投写レンズ5または保持部6を、投写レンズ5の光軸5Cに略直交する方向から挟持する第1の挟持部27および第2の挟持部28を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置、および光変調装置にて変調された光を投写する投写レンズを備え、スクリーン等の投写面に投写するプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、近年、投写面に近い位置からの投写(近接投写)が可能な短焦点レンズを備えたプロジェクターが知られている。
【0003】
特許文献1に記載されているプロジェクターは、光学部品用筐体、および光学部品用筐体に取り付けられる保持部材を備えている。光学部品用筐体は、光源から光変調装置に至る光学系を収納する。保持部材は、投写レンズ(投射光学装置)を保持し、光軸に直交する方向に張り出す張出部が光学部品用筐体の側面に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−211114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の技術は、投写レンズの自重やプロジェクターに加わる衝撃等によって、光学部品用筐体に対する投写レンズの倒れやずれが生じたり、光学部品用筐体が破損したりする恐れがある。そして、投写レンズの倒れやずれ、光学部品用筐体の破損が生じると、投写レンズの光軸と光学部品用筐体内の光学系の光軸とがずれ、投写される画像の画質が劣化するという課題ある。また、投写レンズが近接投写可能な短焦点レンズを備えている場合には、投写レンズがさらに重くなるのでこの課題は顕著となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置、および前記光変調装置にて変調された光を投写する投写レンズを備えたプロジェクターであって、前記投写レンズを保持する保持部と、前記投写レンズおよび前記保持部を収納する外装筐体と、前記外装筐体の内面から突出し、前記投写レンズまたは前記保持部を、前記投写レンズの光軸に略直交する方向から挟持する挟持部を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、投写レンズまたは投写レンズを保持する保持部は、光軸に直交する方向において外装筐体から突出する挟持部に挟持される。これによって、投写レンズは、光軸に直交する方向における移動が規制されるので、自重や、プロジェクターに衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れが抑制され、所定の位置に安定して維持される。よって、プロジェクターは、重い重量の投写レンズを備えた構成、例えば近接投写が可能な短焦点レンズ等を備えた構成であっても、投写レンズの自重や衝撃等による画質の劣化を抑制し、高品位な画像の投影が可能となる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記外装筐体は、前記光軸を含む仮想面に対して互いに対向して配置される第1筐体および第2筐体を有し、前記挟持部は、前記第1筐体および前記第2筐体に設けられていることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、外装筐体は、光軸を含む仮想面に対して互いに対向して配置される第1筐体および第2筐体を有している。そして、挟持部は、この第1筐体および第2筐体に設けられている。これによって、第1筐体と第2筐体とを固定することで、投写レンズまたは保持部を挟持することができる。よって、挟持部を外装筐体以外の部材で構成する場合に比べ、部品点数の削減や省スペース化を図りつつ投写レンズを所定の位置に安定して維持させることが可能となる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記保持部は、前記挟持部に挟持される被挟持部、および前記光変調装置を取り付ける取付部を有していることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、保持部は、投写レンズおよび光変調装置を保持し、挟持部に挟持される。これによって、投写レンズは、光変調装置に対して高精度に配置される状態の維持が高められると共に、自重や、プロジェクターに衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れが抑制される。よって、光変調装置にて変調された光は、精度良く投写レンズに入射し、プロジェクターは、高品位な画像の投影が可能となる。
【0013】
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記光源および前記光変調装置を収納し、前記外装筐体に固定される固定部を有する光学部品用筐体をさらに備え、前記保持部は、前記挟持部に挟持される被挟持部を有して前記光学部品用筐体に取り付けられ、前記被挟持部は、前記光変調装置の光路後段側に設けられ、前記固定部は、前記光変調装置の光路前段側で、前記光軸を含む仮想鉛直面の一方の側に設けられていることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、光学部品用筐体には、固定部が設けられ、保持部を介して投写レンズが取り付けられる。これによって、外装筐体を構成する一部の構成部材に光学部品用筐体を仮固定した後、投写レンズまたは保持部を挟持することができるのでプロジェクター製造の簡素化が図れる。
また、被挟持部は、光変調装置の光路後段側に設けられ、固定部は、光変調装置の光路前段側で、光軸を含む仮想鉛直面の一方の側に設けられている。つまり、固定部は、光変調装置に対して被挟持部の反対側で、光軸に跨らないように形成されている。これによって、光学部品用筐体が外装筐体を構成する一部の構成部材に固定された後、挟持部が被挟持部を挟持した際にも、光学部品用筐体と投写レンズとの間には、捩れ等の負荷が抑制される。よって、光学部品用筐体および投写レンズは、精度よく所定の位置に配置される。
したがって、プロジェクター製造の簡素化を図りつつ、投写レンズと光学部品用筐体に収納されている光学部品とを所定の位置に安定して配置させることが可能となる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記投写レンズは、内部に複数のレンズを収納する鏡筒と、前記鏡筒に対する回転により、前記複数のレンズのうち少なくとも1つのレンズを移動させ、前記被挟持部の光路後段側に配置される回転部材と、を備えていることが好ましい。
【0016】
回転部材としては、例えば、投写される画像のズームやフォーカスを調整する部材がある。この構成によれば、回転部材は、被挟持部の光路後段側に形成されているので、ズーム調整やフォーカス調整が可能な投写レンズを構成しつつ挟持部および被挟持部を容易に形成することが可能となる。また、回転部材を回転することに伴って、投写レンズには、倒れる方向の力が加わることになるが、回転部材の近傍に被挟持部を形成することで、投写レンズに加わるモーメントの低減が可能となる。よって、ズーム調整やフォーカス調整を行う際の、投写レンズの倒れによる画質の劣化を抑制することが可能となる。
【0017】
[適用例6]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記挟持部は、前記光軸を含む仮想鉛直面を挟んで両側に設けられた第1の挟持部および第2の挟持部を有していることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、第1の挟持部および第2の挟持部は、投写レンズの光軸の両側において、投写レンズまたは保持部を挟持することとなる。これによって、投写レンズは、光軸に直交する方向における移動が光軸の両側において規制されるので、自重や、プロジェクターに衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れがさらに抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態のプロジェクターの外観を示す斜視図。
【図2】本実施形態のプロジェクターの分解斜視図。
【図3】本実施形態の光学ユニットの概略構成を示す模式図。
【図4】本実施形態のロアーケースおよび光学ユニットを上方から見た平面図。
【図5】本実施形態の光学装置、投写レンズ、および保持部を示す斜視図。
【図6】本実施形態の光学部品用筐体、光学装置、および保持部を示す斜視図。
【図7】本実施形態のプロジェクターの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調してスクリーン等の投写面に拡大投写する。
【0021】
図1は、本実施形態のプロジェクター1の外観を示す斜視図である。図2は、プロジェクター1の分解斜視図であり、一部の部材を省略した図である。
プロジェクター1は、図1、図2に示すように、外装を構成する外装筐体2、制御部(図示省略)、および光源装置31、投写レンズ5等を有する光学ユニット3を備えている。
【0022】
なお、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内には、制御部や光学ユニット3に加え、プロジェクター1の内部を冷却するためのファンや空気を導くダクト、制御部や光源装置31等に電力を供給する電源装置等が配置されている。また、以下では、説明の便宜上、光源装置31から光束が射出される方向を+X方向(右方向)、プロジェクター1から投写される光の方向を+Y方向(前方向)、図1における上方向を+Z方向(上方向)として記載する。
【0023】
〔外装筐体の構成〕
外装筐体2は、合成樹脂製であり、図1に示すように、第1筐体としてのアッパーケース21、第2筐体としてのロアーケース22、フロントケース23、ランプ蓋24およびサイドケース25等を備えており、これらは、ネジ等により固定されている。
【0024】
アッパーケース21は、図1、図2に示すように、外装筐体2の上部を構成し、ロアーケース22は、外装筐体2の下部を構成する。そして、アッパーケース21およびロアーケース22は、投写レンズ5の光軸5Cを含む仮想面(X−Y平面)に対して互いに対向して配置される。
【0025】
アッパーケース21の上面21Aには、図1に示すように、略中央に複数の開口部が形成されており、この開口部からプロジェクター1を操作するための複数の操作キー26が露出している。操作キー26の後方の上面21Aには、光源装置31が着脱される開口部213(図2参照)が設けられており、この開口部213は、ランプ蓋24によって閉塞されている。
【0026】
操作キー26の前方の上面21Aには、図1に示すように、上方に膨出する膨出部211が形成され、膨出部211の後方には、開口部212が設けられている。この膨出部211および開口部212が形成された領域に対応する外装筐体2の内部には、投写レンズ5が配置されている。そして、この開口部212から投写レンズ5のレバー541が露出する。
【0027】
ロアーケース22の下部には、図2に示すように、プロジェクター1が机上等に設置される際に設置面に当接する脚部221が設けられている。ロアーケース22の−X側の側面には、内部の空気が排出される排気口224が設けられている。
【0028】
また、アッパーケース21およびロアーケース22には、図2に示すように、内面から突出する挟持部(第1の挟持部27、第2の挟持部28)等の複数のボスが形成されている。第1の挟持部27、第2の挟持部28は、後述する保持部6を挟持するように形成されている。なお、アッパーケース21およびロアーケース22の内面側の構成については、後で詳細に説明する。
【0029】
フロントケース23は、外装筐体2の前部を構成する。フロントケース23には、図1に示すように、アッパーケース21の膨出部211に倣う形状の膨出部231が形成され、この膨出部231の下方には、投写レンズ5から投写される光が通過する投写用開口部232が設けられている。また、フロントケース23には、投写用開口部232の下側が前方に膨出する膨出部233が形成されている。
【0030】
サイドケース25は、図1に示すように、外装筐体2の+X側の側面の一部を形成し、アッパーケース21とロアーケース22との間に配置される。サイドケース25には、外気を取り込むための吸気口251が設けられている。
【0031】
制御部は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、コンピューターとして機能するものであり、プロジェクター1の動作の制御を行う。
【0032】
〔光学ユニットの構成〕
光学ユニット3は、制御部による制御の下、光源装置31から射出された光束を光学的に処理して投写する。
図3は、光学ユニット3の概略構成を示す模式図である。図4は、ロアーケース22および光学ユニット3を上方から見た平面図である。
【0033】
光学ユニット3は、図3、図4に示すように、光源装置31、インテグレーター照明光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34、電気光学装置35、これら光源装置31〜電気光学装置35を光路上の所定位置に配置する光学部品用筐体4、投写レンズ5、および保持部6を備えている。
光学ユニット3は、図3、図4に示すように、光源装置31〜投写レンズ5が一端から他端に向かって順次配置され、平面視略L字状に構成されている。
【0034】
光源装置31は、図3に示すように、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源311、リフレクター312および光透過部材としての平行化レンズ313等を備えている。光源装置31は、光源311から射出された光束をリフレクター312にて反射した後、平行化レンズ313よって射出方向を揃え、インテグレーター照明光学系32に向けて射出する。
【0035】
インテグレーター照明光学系32は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、および重畳レンズ324を備える。
第1レンズアレイ321は、光源装置31から射出された光束を複数の部分光束に分割する光学素子であり、光源装置31から射出された光束の光軸Lに対して略直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えている。
【0036】
第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、第1レンズアレイ321から射出された部分光束を後述する液晶パネル352の表面に重畳させる。
偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム偏光光を液晶パネル352で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有する。
【0037】
色分離光学系33は、2枚のダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を備え、インテグレーター照明光学系32から射出された光束を赤色光(以下「R光」という)、緑色光(以下「G光」という)、青色光(以下「B光」という)の3色の色光に分離する機能を有する。
【0038】
リレー光学系34は、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を備え、色分離光学系33で分離されたR光をR光用の液晶パネル352Rまで導く機能を有する。なお、光学ユニット3は、リレー光学系34がR光を導く構成としているが、これに限らず、例えば、B光を導く構成としてもよい。
【0039】
電気光学装置35は、色分離光学系33で分離された各色光を画像情報に応じて変調し、変調した各色光を合成する。電気光学装置35は、図3に示すように、入射側偏光板351、光変調装置としての液晶パネル352、射出側偏光板353、クロスダイクロイックプリズム354、フレーム355および支持部材7(いずれも図4参照)を備えている。また、液晶パネル352、射出側偏光板353、クロスダイクロイックプリズム354、フレーム355および支持部材7は光学装置350として構成される。
【0040】
入射側偏光板351、液晶パネル352および射出側偏光板353は、3色の色光毎に備えられている(R光用の液晶パネルを352R、G光用の液晶パネルを352G、B光用の液晶パネルを352Bとする)。そして、入射側偏光板351は、光学部品用筐体4に配置され、液晶パネル352および射出側偏光板353は、フレーム355を介してクロスダイクロイックプリズム354に取り付けられる。
【0041】
クロスダイクロイックプリズム354は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。
クロスダイクロイックプリズム354は、各色光の入射側偏光板351および液晶パネル352がそれぞれ取り付けられる3つの光入射側端面を有している。そして、クロスダイクロイックプリズム354は、誘電体多層膜が液晶パネル352R,352Bにて変調された色光を反射し、液晶パネル352Gにて変調された色光を透過して、各色光を合成する。
【0042】
図5は、光学装置350、投写レンズ5、および保持部6を示す斜視図である。図6は、光学部品用筐体4、光学装置350、および保持部6を示す斜視図であり、図5とは反対方向から見た図である。
フレーム355は、板金製であり、図5、図6に示すように、各液晶パネル352を保持するように形成されている。
【0043】
支持部材7は、液晶パネル352および射出側偏光板353が取り付けられたクロスダイクロイックプリズム354を支持し、保持部6に取り付けられる。
支持部材7は、図5、図6に示すように、クロスダイクロイックプリズム354の3つの光入射側端面に交差する上面に固定される。
【0044】
支持部材7は、図6に示すように、X−Z平面に沿って延出する延出部71を有し、延出部71には、Y方向に貫通し、ネジSCが挿通される3つの挿通孔が形成されている。この挿通孔は、延出部71の中央部、+X側端部近傍および−X側端部近傍に形成されている。そして、延出部71の隣り合う挿通孔の間には、保持部6との位置決めを行うための2つのガイド穴71Gが設けられている。
【0045】
光学部品用筐体4は、図6に示すように、下部筐体41、および上部筐体42を備えている。
下部筐体41は、BMC(Bulk Molding Compound)等の高耐熱材料で形成され、ロアーケース22の底面に沿って配置される底面部と、底面部の端縁から起立する側面部とを有し、上方が開口する箱状に形成されている。
下部筐体41は、一方の端部(−X側端部)に光源装置31が着脱可能に収納される光源収納部411が形成され、他方の端部に光学装置350が収納される光学装置収納部412が形成されている。そして、光源収納部411と光学装置収納部412との間の側面部の内壁面には、複数の溝が設けられている。第1レンズアレイ321等の各光学部品は、側端部がこの溝に挿入されて配置される。
【0046】
光学装置収納部412には、図6に示すように、+Y側の側面部に開口部が設けられ、この開口部の両端には、一対の壁部4121が形成されている。
一対の壁部4121の+Y側の面には、ネジ穴412Nおよびガイド穴412Gが設けられている。また、一対の壁部4121には、ガイド穴412Gの下方に、前方に突出する突起部4122がそれぞれ設けられている。そして、この突起部4122には、上下方向に貫通し、ネジSCが挿通される挿通孔4122Hが形成されている。
【0047】
また、下部筐体41には、側面部から突出する2つの固定部413,414が形成されている。
具体的に、固定部413は、図6に示すように、光源装置31近傍の前側(+Y側)の側面部から突出して形成されている。固定部414は、図4に示すように、光軸5Cを含む仮想鉛直面の−X側の後側(−Y側)の側面部から突出して形成されている。このように、固定部413,414は、電気光学装置35の光路前段側で、光軸5Cを含む仮想鉛直面の−X側に設けられている。そして、固定部413,414には、ネジSC(図4参照)が挿通される挿通孔41Hがそれぞれ形成されている(固定部414の挿通孔41Hは図示省略)。
【0048】
上部筐体42は、ガラス繊維入りのPC(Polycarbonate)等の合成樹脂製であり、図6に示すように、下部筐体41の上方の開口部を覆いうように形成されている。そして、上部筐体42は、光学装置収納部412の上方においては、光学装置350が配置可能に凹部を有し、下部筐体41にネジ固定される。
【0049】
投写レンズ5は、光軸5C(図3参照)に沿って配置される複数のレンズ(一部のレンズは、図示省略)を有して構成され、クロスダイクロイックプリズム354から射出された光をスクリーン上に拡大投写する。本実施形態の投写レンズ5は、短焦点および広角化に寄与するレンズを備え、近接投写が可能に構成されている。投写レンズ5の構成については、後で詳細に説明する。
【0050】
保持部6は、図4に示すように、電気光学装置35の光路後段側に配置される。そして、保持部6は、投写レンズ5および光学装置350を保持し、光学部品用筐体4に取り付けられる。保持部6の構成については、後で詳細に説明する。
【0051】
〔投写レンズの取付構造〕
ここで、投写レンズ5の取付構造について説明する。
先ず、投写レンズ5について、詳細に説明する。
投写レンズ5は、図5に示すように、複数のレンズの中で最も光路後段側に位置する前側レンズ51、鏡筒52、鏡筒52内に配置される複数のレンズ(図示省略)、レンズ枠53、およびフォーカスリング54を備えている。フォーカスリング54は、複数のレンズのうち少なくとも1つのレンズを移動させる回転部材に相当する。
【0052】
前側レンズ51は、広角化に寄与するレンズであり、外形寸法が鏡筒52の外形寸法より大きく形成されている。また、前側レンズ51は、図5に示すように、下側の端部が削除されたような形状を有し、投写レンズ5に入射する光は、前側レンズ51から上方に向かって射出される。
【0053】
鏡筒52は、図5に示すように、フランジ部521、フランジ部521の光路前段側(−Y側)を形成する前段側形成部522、フランジ部521の光路後段側(+Y側)を形成する後段側形成部523を有している。
フランジ部521は、光軸5C方向における鏡筒52の略中央部に設けられ、光軸5Cに対して略直交する方向に突出し、平面視矩形状に形成されている。フランジ部521は、平面視矩形状に形成され、四隅には、ネジ孔521Nが形成されている。フランジ部521は、投写レンズ5が保持部6に支持される部位であり、鏡筒52の略中央部に形成されることで、投写レンズ5は、重心位置に近い位置が支持されることとなる。また、フランジ部521には、保持部6との位置決めを行うためのガイド穴521Gが設けられている。
【0054】
前段側形成部522は、図5に示すように、フランジ部521の光路前段側から延出し、外形が直方体状の角柱部5221、および角柱部5221の光路前段側から延出し、外形が円柱状の円柱部5222を有している。
【0055】
後段側形成部523は、詳細な図は省略するが、外形が円柱の筒状に形成され、内部に図示しない回転筒やフォーカス調整に寄与するレンズ等が配置される。
レンズ枠53は、前側レンズ51を保持し、後段側形成部523に図示しない部材を介して固定される。
【0056】
フォーカスリング54は、筒状に形成され、後段側形成部523が挿通される。そして、フォーカスリング54は、フランジ部521とレンズ枠53との間に、鏡筒52に対して回転可能に配置される。
フォーカスリング54の外周面には、図5に示すように、光軸5Cに交差する方向に突出するレバー541が設けられている。このレバー541は、前述したようにアッパーケース21の開口部212から露出する(図1参照)。
【0057】
投写レンズ5は、レバー541が把持されてフォーカスリング54が回転されることによって、後段側形成部523内の回転筒が回転し、この回転筒に案内されたフォーカス調整に寄与するレンズが移動してフォーカスが調整される。なお、本実施形態のプロジェクター1は、電気的に調整する電子ズームによってズーム調整が行われるように構成されている。
【0058】
〔保持部の構成〕
次に、保持部6について詳細に説明する。
保持部6は、アルミニウム等の金属製であり、図5に示すように、筒状に形成されている。保持部6には、+Y側の端部に投写レンズ5が取り付けられ、−Y側の端部に光学装置350が取り付けられる。
【0059】
保持部6は、図5、図6に示すように、フランジ部521を支持するフランジ支持部61、および鏡筒52の前段側形成部522が挿通される鏡筒挿通部62を有し、鏡筒挿通部62の外面には、一対のリブ63,64、および一対の突起部65,66が設けられている。なお、保持部6は、金属製に限らずガラス繊維等を含む剛性の高い合成樹脂等で形成してもよい。
【0060】
フランジ支持部61は、図5に示すように、投写レンズ5のフランジ部521に対向して形成され、フランジ部521と同様に平面視矩形状に形成されている。そして、フランジ支持部61には、フランジ部521のガイド穴521Gに挿入されるガイドピン61P、およびフランジ部521のネジ孔521Nに螺合するネジが挿通される挿通孔61Hが設けられている。
【0061】
鏡筒挿通部62は、平面視においてフランジ支持部61より小さい直方体状に形成されている。鏡筒挿通部62の−Y側の端部(取付部621)には、光学装置350が取り付けられる。
取付部621には、図5に示すように、支持部材7のガイド穴71G(図6参照)に挿通されるガイドピン62P、および延出部71の挿通孔から飛び出るネジSC(図6参照)が螺合するネジ穴62Nが形成されている。
【0062】
リブ63は、図5に示すように、鏡筒挿通部62の+X側に設けられ、フランジ支持部61、および鏡筒挿通部62から突出している。
リブ63は、光軸5Cを含むX−Y平面に沿う板状の被挟持部63K、および被挟持部63Kの後方に設けられたL字状の突起部631を有している。
【0063】
被挟持部63Kは、外装筐体2の後述する第1の挟持部27(図2参照)に挟持される部位であり、フランジ支持部61近傍には、上下方向に貫通する貫通孔63Hが形成されている。そして、貫通孔63Hの前側の被挟持部63Kの上下には、被挟持部63Kとフランジ支持部61とにそれぞれ接続される補強部632が設けられている。また、貫通孔63Hの後側の被挟持部63Kの上下には、被挟持部63Kと鏡筒挿通部62とにそれぞれ接続される補強部633が設けられている。
【0064】
突起部631は、被挟持部63Kの後端から下方に延出した後、後方に延出するL字状に形成され、後方に延出する部位には、下方に延出するネジ穴631Nが形成されている。また、突起部631の後方に延出する部位は、光学部品用筐体4の+X側の突起部4122(図6参照)の下方に位置するように形成されており、ネジ穴631Nは、挿通孔4122Hに対応する位置に設けられている。
【0065】
リブ64は、図6に示すように、鏡筒挿通部62の−X側に設けられ、リブ63と略対称の形状を有して形成されている。具体的に、リブ64は、リブ63と同様に、被挟持部64K、および突起部641を有し、被挟持部64Kには、貫通孔64Hが形成され、貫通孔64Hの前側および後側には、補強部642,643が設けられている。
【0066】
被挟持部64Kは、外装筐体2の後述する第2の挟持部28(図2参照)に挟持される部位である。突起部641の後方に延出する部位は、光学部品用筐体4の−X側の突起部4122(図6参照)の下方に位置するように形成されており、挿通孔4122Hに対応する位置にネジ穴(図示省略)が形成されている。
このように、被挟持部63K,64Kは、光軸5Cを含む仮想鉛直面を挟んで両側に形成されている。
【0067】
突起部65は、図6に示すように、鏡筒挿通部62の−X側に設けられ、光学部品用筐体4の−X側の壁部4121に対応して形成されている。突起部65には、壁部4121のガイド穴412Gに挿通されるガイドピン65P、および壁部4121のネジ穴412Nに螺合されるネジが挿通される挿通孔65Hが形成されている。
【0068】
突起部66は、図5に示すように、鏡筒挿通部62の+X側に設けられ、光学部品用筐体4の+X側の壁部4121に対応して形成されている。突起部66には、突起部65と同様に、壁部4121のガイド穴412Gに挿通されるガイドピン66P、および壁部4121のネジ穴412Nに螺合されるネジが挿通される挿通孔66Hが形成されている。
【0069】
保持部6には、前述したように、取付部621(−Y側の端部)に光学装置350が取り付けられ、+Y側の端部に投写レンズ5が取り付けられる。そして、光学装置350および投写レンズ5が取り付けられた保持部6は、挿通孔65H,66Hおよび挿通孔4122Hにネジが挿通されて光学部品用筐体4の壁部4121に取り付けられる。そして、光学ユニット3は、ロアーケース22に取り付けられる。
【0070】
〔光学ユニットの取付構造〕
先ず、アッパーケース21およびロアーケース22の内面側の構成について説明する。
前述したように、アッパーケース21およびロアーケース22には、第1の挟持部27および第2の挟持部28が設けられている。
【0071】
図2に戻って、第1の挟持部27は、アッパーケース21の内面から突出する上側挟持部27U、およびロアーケース22の内面から突出する下側挟持部27Dを有し、被挟持部63Kを光軸5Cに直交する方向から挟持するように形成されている。上側挟持部27Uの下面には、ネジ穴が設けられ、下側挟持部27Dは、上面にネジが挿通される挿通孔を有して筒状に形成されている。そして、上側挟持部27Uのネジ穴および下側挟持部27Dの挿通孔は、被挟持部63Kに設けられた貫通孔63Hに対応する位置に形成されている。
【0072】
第2の挟持部28は、アッパーケース21の内面から突出する上側挟持部28U、およびロアーケース22の内面から突出する下側挟持部28Dを有し、被挟持部64K(図6参照)を光軸5Cに直交する方向から挟持するように形成されている。上側挟持部28Uの下面には、ネジ穴が設けられ、下側挟持部28Dは、上面にネジが挿通される挿通孔を有して筒状に形成されている。そして、上側挟持部28Uのネジ穴および下側挟持部28Dの挿通孔は、被挟持部64Kに設けられた貫通孔64Hに対応する位置に形成されている。
このように、第1の挟持部27および第2の挟持部28は、光軸5Cを含む仮想鉛直面を挟んで両側に形成される。
【0073】
また、ロアーケース22には、図2に示すように、上方(+Z方向)に向かって突出するユニット固定用ボス222,223、およびケース固定用ボス225が設けられている。
【0074】
ユニット固定用ボス222,223は、光学ユニット3が仮固定されるボスである。ユニット固定用ボス222は、図2に示すように、光学部品用筐体4の固定部414の下方に位置するように形成され、ユニット固定用ボス223は、固定部413(図4参照)の下方に位置するように形成されている。ユニット固定用ボス222,223は、図2に示すように、先端側の径が基端側の径より小さい円柱状の突起が2段に重なる形状を有し、先端側には、固定部413,414の挿通孔41Hに対応するネジ穴が設けられている。なお、ユニット固定用ボス222,223の基端側の円柱状の突起は、成形時にヒケが生じないように筒状に形成されている。
【0075】
ケース固定用ボス225は、詳細な説明は省略するが、下側挟持部27D,27Uと同様に、上面にネジが挿通される挿通孔を有して筒状に形成され、ロアーケース22の角部近傍等に複数設けられている。
【0076】
また、アッパーケース21には、ロアーケース22のケース固定用ボス225に対応する位置にケース固定用ボス(図示省略)が設けられ、このケース固定用ボスには、ロアーケース22のケース固定用ボス225の挿通孔に対応するネジ穴が設けられている。
【0077】
次に、光学ユニット3が固定される手順について説明する。
光学ユニット3は、図4に示すように、固定部413,414の挿通孔41H(図6参照)にネジSCが挿通されてユニット固定用ボス222,223(図2参照)に仮固定される。
【0078】
ロアーケース22に仮固定された光学ユニット3は、アッパーケース21がロアーケース22に固定されることによって本固定され、所定の位置に安定して配置される。
具体的に、アッパーケース21は、下側挟持部27D,28Dおよびケース固定用ボス225の挿通孔から挿入されたネジがアッパーケース21の上側挟持部27U,28Uおよびケース固定用ボスのネジ穴にネジ締めされて、ロアーケース22に固定される。
【0079】
光学ユニット3は、下側挟持部27D,28Dの挿通孔から挿通されたネジが上側挟持部27U,28Uのネジ穴にネジ締めされることによって本固定される。
図7は、プロジェクター1の斜視図であり、一部を断面で示した図である。
アッパーケース21がロアーケース22に固定されることで、被挟持部63Kは、図7に示すように、第1の挟持部27(上側挟持部27Uと下側挟持部27Dと)に挟持され、図示は省略するが、被挟持部64Kは、第2の挟持部28(上側挟持部28Uと下側挟持部28Dと)に挟持される。
【0080】
このように、投写レンズ5を保持する保持部6は、外装筐体2に設けられた第1の挟持部27および第2の挟持部28によって、光軸5Cに略直交する方向から挟持される。また、保持部6は、光軸5Cを含む仮想鉛直面を挟んで両側が挟持される。
【0081】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)投写レンズ5を保持する保持部6は、光軸5Cに直交する方向において外装筐体2から突出する挟持部(第1の挟持部27および第2の挟持部28)に挟持される。これによって、投写レンズ5は、光軸5Cに直交する方向における移動が規制されるので、自重や、プロジェクター1に衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れが抑制され、所定の位置に安定して維持される。よって、プロジェクター1は、重い重量の投写レンズ5を備えた構成、例えば近接投写が可能な短焦点レンズ等を備えた構成であっても、投写レンズ5の自重や衝撃等による画質の劣化を抑制し、高品位な画像の投影が可能となる。
【0082】
(2)ロアーケース22(第2筐体)とアッパーケース21(第1筐体)とを固定することで、保持部6を挟持することができる。よって、第1の挟持部27や第2の挟持部28を外装筐体2以外の部材で構成する場合に比べ、部品点数の削減や省スペース化を図りつつ投写レンズ5を所定の位置に安定して維持させることが可能となる。
【0083】
(3)保持部6は、投写レンズ5および光学装置350を保持し、挟持部に挟持される。これによって、投写レンズ5は、光学装置350に対して高精度に配置される状態の維持が高められると共に、自重や、プロジェクター1に衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れが抑制される。よって、光学装置350にて変調された光は、精度良く投写レンズ5に入射し、プロジェクター1は、高品位な画像の投影が可能となる。
【0084】
(4)光学ユニット3をロアーケース22に仮固定した後、アッパーケース21をロアーケース22に組み付けることで、保持部6を挟持することができるのでプロジェクター1製造の簡素化が図れる。
また、被挟持部63K,64Kは、光学装置350の光路後段側に設けられ、固定部413,414は、光学装置350の光路前段側で、光軸5Cを含む仮想鉛直面の一方の側に設けられている。つまり、固定部413,414は、光学装置350に対して被挟持部63K,64Kの反対側で、光軸5Cに跨らないように形成されている。これによって、光学ユニット3がロアーケース22に仮固定された後、挟持部が被挟持部63K,64Kを挟持した際にも、光学部品用筐体4と投写レンズ5との間には、捩れ等の負荷が抑制される。よって、光学部品用筐体4および投写レンズ5は、精度よく所定の位置に配置される。
したがって、プロジェクター1製造の簡素化を図りつつ、投写レンズ5と光学部品用筐体4に収納されている光学部品とを所定の位置に安定して配置させることが可能となる。
【0085】
(5)フォーカスリング54は、被挟持部63K,64Kの光路後段側に形成されているので、フォーカス調整が可能な投写レンズ5を構成しつつ挟持部および被挟持部63K,64Kを容易に形成することが可能となる。また、フォーカスリング54を回転することに伴って、投写レンズ5には、倒れる方向の力が加わることになるが、被挟持部63K,64Kは、フォーカスリング54の近傍に形成されているので、投写レンズ5に加わるモーメントの低減が可能となる。よって、フォーカスを調整する際の、投写レンズ5の倒れによる画質の劣化を抑制することが可能となる。
【0086】
(6)第1の挟持部27および第2の挟持部28は、光軸5Cの両側において、保持部6を挟持する。これによって、投写レンズ5は、光軸5Cに直交する方向における移動が光軸5Cの両側において規制されるので、自重や、プロジェクター1に衝撃や振動が加わることによる位置ずれや倒れがさらに抑制される。
【0087】
(7)投写レンズ5は、重心位置に近い位置に設けられたフランジ部521が保持部6に支持され、フランジ部521接続されている被挟持部63K,64Kが挟持されるので、所定の位置へのさらに安定した維持が可能となる。
【0088】
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記実施形態の挟持部は、保持部6を挟持するように構成されているが、投写レンズ5を挟持するように構成してもよい。例えば、フランジ部521に挟持部で挟持可能な被挟持部を形成し、この被挟持部を挟持するように構成してもよい。
【0089】
前記第1の挟持部27および第2の挟持部28は、外装筐体2に形成されているが、外装筐体2とは異なる部材で構成してもよい。
【0090】
上側挟持部27U,28Uと被挟持部63K,64Kとの間、あるいは下側挟持部27D,28Dと被挟持部63K,64Kとの間に、他の部材(例えば、断熱部材や、高さ調整用のスペーサー等)を介在させて挟持するように構成してもよい。
【0091】
前記実施形態のプロジェクター1は、ズーム調整を電子ズームで行うように構成されているが、投写レンズ5にズーム調整できる機能を盛り込むように構成してもよい。
【0092】
前記実施形態のプロジェクター1は、光変調装置として透過型の液晶パネル352を用いているが、反射型液晶パネルを利用したものであってもよい。
【0093】
光源311は放電型のランプに限らず、その他の方式のランプや発光ダイオード等の固体光源で構成してもよい。
【符号の説明】
【0094】
1…プロジェクター、2…外装筐体、3…光学ユニット、4…光学部品用筐体、5…投写レンズ、5C…光軸、6…保持部、7…支持部材、21…アッパーケース、27…第1の挟持部、27U,28U…上側挟持部、27D,28D…下側挟持部、22…ロアーケース、28…第2の挟持部、31…光源装置、35…電気光学装置、52…鏡筒、54…フォーカスリング、63K,64K…被挟持部、311…光源、350…光学装置、352,352B,352G,352R…液晶パネル、621…取付部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置、および前記光変調装置にて変調された光を投写する投写レンズを備えたプロジェクターであって、
前記投写レンズを保持する保持部と、
前記投写レンズおよび前記保持部を収納する外装筐体と、
前記外装筐体の内面から突出し、前記投写レンズまたは前記保持部を、前記投写レンズの光軸に略直交する方向から挟持する挟持部を備えることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記外装筐体は、前記光軸を含む仮想面に対して互いに対向して配置される第1筐体および第2筐体を有し、
前記挟持部は、前記第1筐体および前記第2筐体に設けられていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のプロジェクターであって、
前記保持部は、前記挟持部に挟持される被挟持部、および前記光変調装置を取り付ける取付部を有していることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記光源および前記光変調装置を収納し、前記外装筐体に固定される固定部を有する光学部品用筐体をさらに備え、
前記保持部は、前記挟持部に挟持される被挟持部を有して前記光学部品用筐体に取り付けられ、
前記被挟持部は、前記光変調装置の光路後段側に設けられ、
前記固定部は、前記光変調装置の光路前段側で、前記光軸を含む仮想鉛直面の一方の側に設けられていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のプロジェクターであって、
前記投写レンズは、内部に複数のレンズを収納する鏡筒と、
前記鏡筒に対する回転により、前記複数のレンズのうち少なくとも1つのレンズを移動させ、前記被挟持部の光路後段側に配置される回転部材と、
を備えていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記挟持部は、前記光軸を含む仮想鉛直面を挟んで両側に設けられた第1の挟持部および第2の挟持部を有していることを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−198463(P2012−198463A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64035(P2011−64035)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】