説明

プローブ

【課題】プローブの装着部位の皮膚を傷つける虞がない。
【解決手段】生体組織に向けて発光する発光部と、前記発光部により発光されて前記生体組織を透過した光を受光する受光部と、前記発光部および前記受光部が取り付けられるとともに、一方の面の一部に面状ファスナーのフック部またはループ部の一方が設けられ、他方の面の一部に前記面状ファスナーの前記フック部または前記ループ部の他方が設けられ、前記生体組織に巻回して前記面状ファスナーの前記フック部および前記ループ部を係着することにより前記生体組織に装着される装着バンドと、前記装着バンドにおける前記生体組織との対向面に取り付けられ、前記装着バンドが前記生体組織に装着されたときに前記生体組織と当接する圧縮性部材と、を備え、前記圧縮性部材は、前記装着バンドよりも幅が広く、前記装着バンドの端部よりも外側まで延在していることを特徴とするプローブを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば動脈血酸素飽和度を光学的に測定するパルスオキシメーターに好適に用いられるプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
パルスオキシメーターは、生体組織に光を照射したときの照射光に対する生体組織を透過した透過光の強度の比に基づいて生体組織における動脈血酸素飽和度を測定するための装置であり、測定に際しては光源を有する発光部および受光した光の強度に応じた大きさの電気信号に変換する受光部を備えたプローブを指などに装着する。
【0003】
このようなプローブとしては、例えば特許文献1に記載されているようなプローブが知られている。このプローブは、指などに巻回するための略帯状の支持部材と、支持部材に取り付けられた発光部および受光部とで構成されており、支持部材を指などに巻回した状態で支持部材に設けられた接着面で接着することにより指などに装着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−225215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなプローブでは、プローブを指などに装着したときに比較的硬い支持部材が指などに直接接触するのを防ぐために、支持部材における生体との接触面側にスポンジなどの柔らかい素材が取り付けられている。しかしながら、支持部材とスポンジの幅がほぼ同じであることから、支持部材の取り付け方や取付部位によっては、支持部材の端部が装着部位の皮膚に直接接触して当該部位を圧迫することがあった。とりわけ皮膚がまだ弱い未熟児や新生児の指などにプローブを取り付ける際には、上記のように支持部材が皮膚に直接接触すると、装着部位の皮膚を傷つける虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、以下の特徴を有するプローブを提供する。
【0007】
(1)
生体組織に向けて発光する発光部と、
前記発光部により発光されて前記生体組織を透過した光を受光する受光部と、
前記発光部および前記受光部が取り付けられるとともに、一方の面の一部に面状ファスナーのフック部またはループ部の一方が設けられ、他方の面の一部に前記面状ファスナーの前記フック部または前記ループ部の他方が設けられ、前記生体組織に巻回して前記面状ファスナーの前記フック部および前記ループ部を係着することにより前記生体組織に装着される装着バンドと、
前記装着バンドにおける前記生体組織との対向面に取り付けられ、前記装着バンドが前記生体組織に装着されたときに前記生体組織と当接する圧縮性部材と、
を備え、
前記圧縮性部材は、前記装着バンドよりも幅が広く、前記装着バンドの端部よりも外側まで延在していることを特徴とするプローブ。
【0008】
(2)
(1)に記載のプローブにおいて、
前記圧縮性部材は、前記装着バンドの前記端部を覆うように設けられていることを特徴とするプローブ。
【0009】
(3)
(1)または(2)に記載のプローブにおいて、
前記装着バンドは、長手方向に伸縮しにくい材料で形成されていることを特徴とするプローブ。
【0010】
(4)
(1)から(3)のいずれかに記載のプローブにおいて、
前記装着バンドにおける前記対向面に前記圧縮性部材が取り付けられていない部分は、前記圧縮性部材が取り付けられている部分よりも幅が狭くなっていることを特徴とするプローブ。
【0011】
(5)
(1)から(4)のいずれかに記載のプローブにおいて、
前記装着バンドにおける前記発光部の取付部および前記受光部の取付部の間を繋ぐ接続部は、前記装着バンドの他の部分より幅が狭いことを特徴とするプローブ。
【0012】
(6)
(1)から(5)のいずれかに記載のプローブにおいて、
前記圧縮性部材はシート状のスポンジであり、前記発光部の発光面および前記受光部の受光面の各面上にも配されることを特徴とするプローブ。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のプローブは、かかる特徴を有することにより、装着バンドの幅方向の端部が生体組織に直接接触するのを確実に防ぐことができるので、プローブの装着部位の皮膚を傷つける虞がない。また、面状ファスナーで固定することができるので、接着テープなどで固定する形態と比べて装着時に余分な力を掛けて装着バンドを固定する虞が少なく、また、接着テープなどで固定する形態と比べて装着および取り外しを繰り返しても係合力が低下することがない。
【0015】
また、圧縮性部材を装着バンドの端部を覆うように設けることで、装着バンドの幅方向の端部が生体組織に直接接触するのをより確実に防ぐことができる。
【0016】
また、指などに巻回するための部材が伸縮性を有する材料で形成されていると、プローブの装着時に当該部材を伸ばした状態で固定することによって当該部材が収縮する力によって装着部位の皮膚を圧迫する虞がある。そこで、装着バンドを長手方向に伸縮しにくい材料で形成することにより、プローブを装着した時に装着バンドが上記のような収縮力によって皮膚を圧迫する虞がない。
【0017】
また、装着バンドにおける生体組織との対向面に圧縮性部材が取り付けられていない部分の幅を、圧縮性部材が取り付けられている部分の幅よりも狭くすることで、装着バンドが幅方向にずれた状態で固定された場合でも、装着バンドの幅方向の端部が圧縮性部材の幅方向の端部よりも外側にとび出しにくくなるので、装着バンドの幅方向の端部が生体表面に直接接触するのをより確実に防ぐことができる。
【0018】
また、装着バンドにおける発光部の取付部と受光部の取付部の間を繋ぐ接続部の幅を他の部分よりも狭くすることにより、例えば新生児の足の表裏に発光部と受光部が配されるようにプローブを装着したときには足の側部に接続部がくるが、接続部の幅が狭いので装着バンドを接続部で容易に折り曲げることができる。
【0019】
また、圧縮性部材をシート状のスポンジとして、発光部の発光面および受光部の受光面を覆うことで、発光面および受光面の各面上に孔を設ける形態と比べて、孔縁が新生児の皮膚を局所的に圧迫する虞がない。また、圧縮性部材がシート状のスポンジであることから、発光部から発光する光および受光部へ入射する光を透過することができる。なお、発光部の発光面および受光部の受光面を覆う圧縮性部材の厚さは、勿論、発光部から発光する光および受光部へ入射する光の大半を遮断せずに透過することができる程度の厚さである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係るプローブ10の表面図である。
【図2】プローブ10の裏面図である。
【図3】プローブ10からセンサ部200を取り外した状態でのバンド部100の表面図である。
【図4】図3におけるA−A断面矢視図である。
【図5】プローブ10を新生児の足に装着する様子を示す図である。
【図6】図3におけるB−B断面矢視図である。
【図7】装着バンド110の端部を覆うようにスポンジシート150を設けた例における図6に対応する断面図である。
【図8】本発明の実施形態の他の例に係るプローブ11の表面図である。
【図9】プローブ11の裏面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るプローブ10の上面図である。また、図2は、プローブ10の裏面図である。また、図3は、プローブ10からセンサ部200を取り外した状態でのバンド部100の上面図である。また、図4は、プローブ10からセンサ部200を取り外した状態でのバンド部100の表面図である。また、図5は、プローブ10を新生児の足に装着する様子を示す図である。また、図6は、図3におけるB−B断面矢視図である。また、図7は、装着バンド110の端部を覆うようにスポンジシート150を設けた例における図6に対応する断面図である。
【0022】
本実施形態に係るプローブ10は、例えば動脈血酸素飽和度を光学的に測定するパルスオキシメーターに好適に用いられるものであり、大別してバンド部100とセンサ部200とで構成される。バンド部100は使用のたびに新しいバンド部100をセンサ部200に取り付けて使用され、センサ部200は患者が替わる毎に新しいセンサ部200に交換して使用される。
【0023】
センサ部200は、発光部210と、受光部220と、接続部230と、フレキシブル配線240と、プローブタブ250とを備える。発光部210は、プローブ10が指などの生体組織(本例では新生児の足500)に装着されたときに図4に示す発光面211から当該生体組織へ向けて発光する。発光部210は、例えば発光ダイオードで構成される。受光部220は、発光部210から生体組織へ向けて発光されて当該生体組織を透過した光を図4に示す受光面221で受光する。受光部220は、例えばフォトダイオードで構成される。
【0024】
また、本例のセンサ部200において、発光部210および受光部220は、それぞれ発光面211および受光面221を除く部分が樹脂パッケージで覆われており、互いに接続部230で接続されている。また、センサ部200の発光部210側にはプローブタブ250が設けられており、センサ部200をバンド部100から取り外す際などに持ち手として機能する。
【0025】
また、センサ部200の受光部220からは、略平板上で可撓性のフレキシブル配線240が延びている。このフレキシブル配線240は、発光部210および受光部220と図示しないパルスオキシメーターなどの測定装置本体との間を電気的に接続する配線を内蔵しており、当該装置本体から発光部210へ発光に必要な電力を供給し、また、受光部220からの受光信号を当該装置本体へと送る。
【0026】
バンド部100は、装着バンド110と、スポンジシート150とを備える。装着バンド110は、プローブ10の装着対象である生体組織に巻回すことができる程度の可撓性を有し、かつ長手方向に伸縮しにくい材料で形成された略帯状の部材であり、図3に示すように、表面の一端側にセンサ部200の発光部210を取り付けるための発光部取付部117と、受光部220を取り付けるための受光部取付部118とが設けられている。
【0027】
そして、発光部取付部117には、発光部210が発光部取付部117に取り付けられたときに発光面211と対向する位置に開口H1が設けられている。また、受光部取付部118にも、受光部220が受光部取付部118に取り付けられたときに受光面221と対向する位置に開口H2が設けられている。また、発光部取付部117における装着バンド110とスポンジシート150との間には、外形寸法が開口H1よりも大きな両面テープ127が配されている。また、受光部取付部118における装着バンド110とスポンジシート150との間には、外形寸法が開口H2よりも大きな両面テープ128が配されている。
【0028】
そして、両面テープ127の中央には、図3および図4に示すように、開口H1よりも小さな開口H1’が設けられている。また、同様に、両面テープ128の中央にも、図3および図4に示すように、開口H2よりも小さな開口H2’が設けられている。したがって、両面テープ127および両面テープ128におけるスポンジシート150と反対側の粘着面の一部は、それぞれ開口H1および開口H2を通じて露出している。センサ部200がバンド部100に取り付けられると、発光部210および受光部220は、開口H1および開口H2を通じて露出する上記粘着面の粘着力により発光部取付部117および受光部取付部118に固定される。
【0029】
なお、本例では、スポンジシート150には、開口H1および開口H1’から繋がる開口は設けられておらず、また、開口H2および開口H2’から繋がる開口は設けられていない。また、本例では、開口H1と開口H2は略同じ大きさであり、開口H1’と開口H2’は略同じ大きさであるが、発光部210の発光面211および受光部220の受光面221の大きさに応じた大きさであればこれに限られない。
【0030】
また、両面テープ127,128は、例えば黒色など有色に着色されており、発光部210からの光が周囲に散乱するのを防ぐとともに、受光部220が発光部210からの光以外の外光を受光するのを防ぐことができる。また、発光部取付部117および受光部取付部118には、図3に示すように、プローブ10の使用者が発光部210および受光部220を発光部取付部117および受光部取付部118に取り付ける際に取付位置が分かるようにガイドマーク130が付されている。
【0031】
本例では、ガイドマーク130は、発光部210および受光部220を発光部取付部117および受光部取付部118に平面投影した外形に沿って例えば青などの目立つ色の太線で描かれており、センサ部200の発光部210側に設けられたプローブタブ250の外形も描かれているので、発光部210を受光部取付部118に取り付けるなどの取付間違いが生じにくい。
【0032】
また、装着バンド110の表面における発光部取付部117および受光部取付部118が設けられている側とは反対側の端部から中央部には、面状ファスナーのループ部115が設けられている。本例では、ループ部115は装着バンド110の表面全体に亘って形成されている。装着バンド110の裏面の一端側には、面状ファスナーのフック部116が設けられている。また、装着バンド110の裏面における中央部から他端側にはスポンジシート150が貼り付けられている。このスポンジシート150は、本発明における圧縮性部材の一例である。なお、フック部116とスポンジシート150との間には、スポンジシート150よりも薄い不織布119が設けられており、スポンジシート150の適正な長さを確保している。すなわち、不織布119を設けない場合、スポンジシート150が長すぎると、装着した時に厚くなって密着しにくくなり、短すぎると装着バンド110が皮膚に直接接触する可能性があるため、皮膚に優しくかつスポンジシート150よりも薄い不織布119を設けたものである。
【0033】
スポンジシート150は、装着バンド110よりも幅が広く、装着バンド110の端部よりも外側まで延在している。すなわち、図1乃至図3に示すように、装着バンド110は、裏面にスポンジシート150が取り付けられている部分では、発光部取付部117および受光部取付部118を含めて端部が側方に露出していない。
【0034】
また、スポンジシート150は、発光部210の発光面211および受光部220の受光面221の各面上にも配されている。すなわち、スポンジシート150は、図2および図4に示すように、上記の開口H1,H1’および開口H2,H2’を覆うように設けられている。
【0035】
また、図3に示すように、装着バンド110における発光部取付部117と受光部取付部118との間の接続部140は、装着バンド110の他の部分より幅が狭くなっている。また、センサ部200の発光部210と受光部220とを繋ぐ接続部230は、図1に示すように、装着バンド110の接続部140に沿って配されるが、この接続部230も装着バンド110の接続部140と同様に両側の発光部210および受光部220よりも幅が狭くなっており、装着バンド110の接続部140よりもさらに幅が狭い。
【0036】
また、スポンジシート150における装着バンド110の接続部140の裏面に取り付けられている部分についても、図1乃至図3に示すように、他の部分よりも幅が狭くなっている。したがって、本例のプローブ10は、発光部210と受光部220との間、すなわち、装着バンド110の接続部140およびセンサ部200の接続部230(図3および図5に「P」を付して示す部分)において幅方向に両側から括れた形状となっている。
【0037】
上記の構成を有するプローブ10を図5に示すように例えば新生児の足500に装着する際には、発光部210の発光面211および受光部220の受光面221が足500の表と裏とで互いに対向するように配されるように発光部210および受光部220を配置する。そして、バンド部100を、装着バンド110の裏面側(スポンジシート150が取り付けられている側)を新生児の足500に当接させつつ巻回させた後、装着バンド110の裏面に設けられた面状ファスナーのフック部116を装着バンド110の表面に設けられた面状ファスナーのループ部115に当接させることにより、バンド部100が新生児の足500に巻回された状態で固定される。
【0038】
本例のプローブ10は、上記のように、スポンジシート150が装着バンド110よりも幅が広く、かつ、装着バンド110の端部よりも外側まで延在しているので、プローブ10の装着時に新生児の足500が装着バンド110の端部によって直接圧迫されることがない。また、プローブ10の装着後においても、プローブ10のスポンジシート150のみが新生児の足500と直接接触するので、同様に、装着バンド110が新生児の足500を直接圧迫することがない。
【0039】
また、本例のプローブ10は、ループ部115およびフック部116で構成される面状ファスナーで固定することができるので、接着テープなどで固定する形態と比べて装着時に余分な力を掛けて装着バンド110を固定する虞が少なく、また、接着テープなどで固定する形態と比べて装着および取り外しを繰り返しても係合力が低下することがない。係合力の調節は、装着対象に合わせて適切なループ部115およびフック部116を選択することにより可能である。
【0040】
また、本例のプローブ10は、センサ部200と測定装置本体とを繋ぐ配線にフレキシブル配線240を用いているので、プローブ10の装着時に配線が生体組織の表面に食い込むなど生体組織を圧迫する虞が少ない。
【0041】
また、本例のプローブ10における幅方向の断面形状は図6に示すとおりであるが、例えば、図7に対応する断面形状として示すように、装着バンド110の端部を覆うようにスポンジシート150を設けてもよい。これにより、装着バンド110の幅方向の端部が新生児の足500の表面に直接接触するのをより確実に防ぐことができる。
【0042】
また、本例のプローブ10では、スポンジシート150が、上記の開口H1および開口H2を覆うように設けられているので、上記の開口H1,H1’および開口H2,H2’を裏面まで貫通させるための開口をスポンジシート150に設けた形態と比べて、開口の縁が新生児の足500の皮膚を局所的に圧迫する虞がない。また、スポンジシート150は一定の光透過性を有し、少なくとも開口H1および開口H2を覆う部分においては非常に薄い。したがって、発光部210から発光する光および受光部220へ入射する光の大半を遮断せずに透過することができる。
【0043】
また、本例のプローブ10は、発光部210と受光部220との間が幅方向に両側から括れた形状となっているので、装着バンド110およびスポンジシート150をこの部分で容易に折り曲げることができる。
【0044】
また、本例のプローブ10は、装着バンド110を長手方向に伸縮しにくい材料で形成したため、伸縮性を有する材料で形成されている場合と比べて、プローブ10を装着した時に装着バンド110の収縮力によって皮膚を圧迫する虞がない。
【0045】
また、本例のプローブ10は、フック部116とスポンジシート150との間に、スポンジシート150よりも薄い不織布119が設けられているので、不織布119を設けない形態と比べて、装着バンド110が皮膚に直接接触するのをより確実に防ぐことができる。また、スポンジシート150がフック部116との境界まで設けられている形態と比べて、容易に装着することができる。
【0046】
図8は、本発明の実施形態の他の例に係るプローブ11の上面図である。また、図9は、プローブ11の裏面図である。本例のプローブ11において、上記のプローブ10と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0047】
本例のプローブ11は、プローブ10の装着バンド110に替えて装着バンド111を備えたバンド部101と、センサ部200とで構成されている。装着バンド111は、裏面にスポンジシート150が取り付けられていない部分の幅が、スポンジシート150が取り付けられている部分の幅よりも狭くなっている。これにより、装着バンド111が幅方向にずれた状態で固定された場合でも、装着バンド111の幅方向の端部がスポンジシート150の幅方向の端部よりも外側にとび出しにくくなるので、装着バンド111の幅方向の端部が生体表面に直接接触するのをより確実に防ぐことができる。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0049】
例えば、上記のプローブ10,11では、圧縮性部材の一例としてスポンジシート150を用いたが、スポンジシート150に替えてウレタンなどを用いてもよい。また、上記のプローブ10,11の装着バンド110における裏面にスポンジシート150が取り付けられていない部分の長さは、本例に限られず、装着性などを考慮して所望に設定されてよい。
【符号の説明】
【0050】
10,11…プローブ
100,101…バンド部
110,111…装着バンド
115…ループ部(面状ファスナー)
116…フック部(面状ファスナー)
117…発光部取付部
118…受光部取付部
119…不織布
127,128…両面テープ
130…ガイドマーク
150…スポンジシート(圧縮性部材)
140…接続部
200…センサ部
210…発光部
211…発光面
220…受光部
221…受光面
230…接続部
240…フレキシブル配線
250…プローブタブ
500…新生児の足(生体組織)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体組織に向けて発光する発光部と、
前記発光部により発光されて前記生体組織を透過した光を受光する受光部と、
前記発光部および前記受光部が取り付けられるとともに、一方の面の一部に面状ファスナーのフック部またはループ部の一方が設けられ、他方の面の一部に前記面状ファスナーの前記フック部または前記ループ部の他方が設けられ、前記生体組織に巻回して前記面状ファスナーの前記フック部および前記ループ部を係着することにより前記生体組織に装着される装着バンドと、
前記装着バンドにおける前記生体組織との対向面に取り付けられ、前記装着バンドが前記生体組織に装着されたときに前記生体組織と当接する圧縮性部材と、
を備え、
前記圧縮性部材は、前記装着バンドよりも幅が広く、前記装着バンドの端部よりも外側まで延在していることを特徴とするプローブ。
【請求項2】
請求項1に記載のプローブにおいて、
前記圧縮性部材は、前記装着バンドの前記端部を覆うように設けられていることを特徴とするプローブ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプローブにおいて、
前記装着バンドは、長手方向に伸縮しにくい材料で形成されていることを特徴とするプローブ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のプローブにおいて、
前記装着バンドにおける前記対向面に前記圧縮性部材が取り付けられていない部分は、前記圧縮性部材が取り付けられている部分よりも幅が狭くなっていることを特徴とするプローブ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のプローブにおいて、
前記装着バンドにおける前記発光部の取付部および前記受光部の取付部の間を繋ぐ接続部は、前記装着バンドの他の部分より幅が狭いことを特徴とするプローブ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のプローブにおいて、
前記圧縮性部材はシート状のスポンジであり、前記発光部の発光面および前記受光部の受光面の各面上にも配されることを特徴とするプローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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