説明

ヘプシジンの吸着用の吸着剤

本発明は、体内の鉄の利用可能性を高めることによって、貧血の治療を改善することを目的に、特に慢性腎不全に罹患している貧血患者の鉄欠乏を治療するために、血液からヘプシジンを枯渇させるための装置および方法に関する。ヘプシジン吸着剤は、マトリックスと、200nM未満の解離定数KDを有する親和性でこのマトリックスに共有結合しているヘプシジン結合リガンドとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体内の鉄の利用可能性を高めることによって、既存の(pre-existing)貧血の治療を改善することを目的に、特に慢性腎疾患に罹患している貧血患者の鉄欠乏を治療するために、血液ヘプシジンレベルを低下させるための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトヘプシジンは、84個のアミノ酸を有するプレプロペプチドとしてコードされる。これらのうち、24個のN末端アミノ酸は小胞体に向けられるシグナル配列をコードし、35個のアミノ酸はプロ領域を形成し、25個のC末端アミノ酸は実際の生体活性配列を形成している。
【0003】
ヘプシジン−25とも呼ばれるC末端領域は、ホルモンによって体内の鉄バランスを調節している。ヘプシジン−25のN末端分解産物、特に、20個のアミノ酸を有するヘプシジン−20および22個のアミノ酸を有するヘプシジン−22も体内でよく見られる。ヘプシジン遺伝子の突然変異は、鉄が細胞に過剰に蓄積する、重度の若年性ヘモクロマトーシスと関連する。それとは対照的に、ヘプシジンは、炎症性刺激の存在下で過剰発現される場合がある。この刺激は、炎症性インターロイキンIL−6の分泌によって誘発される。それゆえ、鉄欠乏貧血とヘプシジン発現と慢性炎症(例えば、特に慢性腎疾患(CKD)に伴う炎症)の間に強い相関関係を認めることができる。
【0004】
ヘプシジンは、鉄排出タンパク質であるフェロポーチンを分解することによって、細胞による鉄の放出を阻害する。鉄は、フェロポーチンによって細胞から血漿中に出される。それゆえ、健康な体では、ヘプシジンの不在によって、細胞からの鉄の排除が増大し、血漿中の鉄レベルが過剰になる。慢性炎症を起こし、ヘプシジンレベルが上昇している患者では、細胞内に鉄が蓄積し、血漿中のトランスフェリン結合鉄が欠乏する。慢性腎不全患者では、腎臓による血液レベルからのヘプシジンの排除が不十分であることにより、この効果がさらに悪化する。効果的な赤血球生成(すなわち、赤血球の産生)のためには十分な鉄供給が確保されなければならないので、血漿中の鉄レベルが低すぎる場合、これは貧血の症状を伴う。したがって、血漿への適切な鉄供給の欠如は、貧血それ自体の考えられる原因であるだけでなく、(例えば、EPOの)投薬による貧血の治療の成功を妨げるものでもある。
【0005】
それゆえ、慢性腎不全に罹患している患者は、持続的な炎症状態のためにヘプシジンの分泌が上昇している上に、腎不全のために効果的なヘプシジン排除がさらに損なわれているので、特に高い頻度で鉄欠乏貧血を起こす。
【0006】
WO2009/058797号、WO08/097461号およびWO2009/044284号には、ヘプシジン結合抗体およびこの抗体の全身医療投与による貧血患者の治療が記載されている。全身抗体療法は、抗体それ自体への二次免疫応答によってしばしば誘発される、発熱、悪寒、掻痒、発汗、血圧低下、感染しやすい傾向、水貯留などの、典型的な有害効果の他に、身体を、上記のような、ヘプシジンの産生を促進する炎症状態にさらに陥らせる。
【発明の概要】
【0007】
本特許の目的は、血漿中のヘプシジンレベルを低下させると同時に、医療抗体療法のデメリットを回避するための手段および方法を提供することである。
【0008】
この目的は、本発明に従って独立クレームにより達成される。一部の目的は、従属クレームにより有利に達成される。
【0009】
本発明の範囲内では、ヘプシジンを体外循環中でのヘプシジンの吸着により減少させる。そうするために、血液を患者から連続的に回収し、そのようにして回収した血液を、ヘプシジンに結合する吸着剤に通して送り、ヘプシジンを枯渇させた血液を患者に戻す。この目的のために、体外循環を可能にし、かつヘプシジンを枯渇させるための枯渇化ユニットを含む装置が、本発明により入手可能になる。この枯渇化ユニットは、ハウジングと、その中に含まれる、ヘプシジンと特異的に結合する吸着剤とからなる。本発明の吸着剤は、特異的にヘプシジンと結合するリガンドが共有結合している固相マトリックスからなる。
【0010】
添付の図面を例として参照しながら、本発明を以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1のライン装置10と、第2のライン装置12と、枯渇化ユニット14と、体液送達装置16と、場合により血液透析器30とを備える本発明の装置の好ましい実施形態の概略ブロック図を示す。
【図2】第1のライン装置10と、第2のライン装置12と、枯渇化ユニット14と、流体送達装置16と、血漿フィルター20と、第3のライン装置24と、第4のライン装置27と、濾過されていない側にある流体供給入口22と、濾過されていない側の流体除去出口26と、濾過された側の流体除去出口28と、濾過された側の流体供給入口29と、場合により血液透析器30とを備える本発明の装置の別の好ましい実施形態の概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明によれば、全血からヘプシジンを枯渇させる体外循環を確立するための考えられる医療装置は、それゆえ、患者(P)に接続することができる第1のライン装置(10)および第2のライン装置(12)と、第1のライン装置(10)と第2のライン装置(12)の間にあり、かつ液密シールによってそれに接続されている枯渇化ユニットであって、請求項1に記載の吸着剤を含むこの枯渇化ユニット(14)と、第1のライン装置(10)および/または第2のライン装置(12)の中にある少なくとも1つの制御可能な体液送達装置(16)とを備え、ここで、これらのライン装置(10、12)および体液照射装置(14)を通る体液の制御可能な流れを、少なくとも1つの体液送達装置(16)によって、第1のライン装置(10)が、患者(P)から回収される体液を枯渇化ユニット(14)に連続的に供給するよう設計され、かつ第2のライン装置(12)が、照射された体液を患者(P)に連続的に供給するよう設計されるように作り出すことができる。
【0013】
鉄欠乏は、慢性腎不全患者において特に高い頻度で起こる。これらの患者は、多くの場合、腎臓の活動の代用として血液透析による治療を受ける。血液透析では、体外循環がさらに確立されている。この体外循環では、血液が患者から連続的に採取されて、半透膜に通され、それにより、毒性のある物質や流体が膜表面での透析によって血液から取り除かれ、精製された血液が患者に戻される。本発明の範囲内では、それゆえ、体外循環を確立するのに役立つ医療装置内で血液透析器とヘプシジン枯渇化ユニットの両方を組み合わせることにより、この2つの処置を組み合わせることが有利である。吸着によるヘプシジンの枯渇化は、この方法で血液透析と同時に遂行することができる。
【0014】
血漿からの物質の吸着は、多くの場合、全血からの吸着よりも効果的であることが知られている。それゆえ、別の本発明の装置は、二次循環によって、血液を、細胞を含まない血漿と細胞懸濁液とに分離する。次に、ヘプシジンを二次循環中の枯渇化ユニットによって血漿から吸着する。枯渇化された血漿はすぐに、二次循環から一次循環へと戻される。
【0015】
対応する医療装置はまた、上記の医療装置の他に、濾過されていない側と濾過された側がある血漿フィルター(20)を備え、濾過されていない側は、少なくとも1つのフィルター材料で濾過された側から隔てられており、ここで、
−濾過されていない側の流体供給入口(22)は、患者に接続することができる第3のライン装置(24)に接続され、
−濾過されていない側の流体除去出口(26)は、患者に接続することができる第4のライン装置(27)に接続され、
−濾過された側の流体除去出口(28)は、第1のライン装置(10)に接続され、かつ
−濾過された側の流体供給入口(29)は、第2のライン装置(12)に接続されている。
【0016】
血漿フィルターのフィルター材料は、血液細胞は一次循環中に留まるが、巨大分子は血漿フィルターを通過することができるように有利に設計されている。それゆえ、血漿フィルターのカットオフは、好ましくは1000〜5000kDaである。
【0017】
ヘプシジンは、血液または血漿中で主に結合した形態で見出される。ヘプシジンは、高い親和性でα2−マクログロブリンに結合し、解離定数は177nMである。生理活性のあるヘプシジン−25およびその断片は、3kDa未満の分子量を有する。とはいえ、ヘプシジンは、透析膜を通過することができないα2−マクログロブリン(750kDa)に結合することによって、血液透析では不十分にしか排除されない。血液または血漿からのヘプシジンの効果的な吸着を確保するために、枯渇化ユニットで使用される吸着剤に対する親和性は、α2−マクログロブリンに対するヘプシジンの親和性と少なくとも同じ程度でなければならない。これは、解離定数が200nM未満のヘプシジン−25に対する親和性を有する、固相に結合したリガンドを含む吸着剤によって達成される。解離定数は、好ましくは50nM未満、より好ましくは5nM未満、および特に好ましくは1nM未満である。
【0018】
本発明の意味におけるヘプシジン結合リガンドは、モノクローナル抗体およびその断片であり得る。本発明の意味における別のリガンドは、ヘプシジン結合ペプチドであり得る。そのようなペプチドは、α2−マクログロブリンのヘプシジン結合ペプチド配列に由来し得る。本発明の意味における好適なリガンドとしては、例えば、特許出願のWO2009/058797号、WO08/097461号およびWO2009/044284号に開示されている抗体が挙げられる。
【0019】
吸着剤は、固相に共有結合したリガンドを含む。固相は、有機材料または無機材料をベースにしていてもよいが、固相は、有機材料でできていることが好ましい。固相は、全血と適合することが理想的である。全血適合性の吸着剤は、血漿と細胞懸濁液への分離を伴わない体外循環中での吸着を可能にする。この方法では、同じく開示されているより複雑な代替手段、すなわち、一次循環の他に二次循環を備える医療装置とは対照的に、一次循環のみを備える医療装置を使用し得る。
【0020】
全血吸着剤は、血液細胞が移動できる隙間を形成するほど大きい粒子からなる。さらに、粒子は内部表面に通じる細孔を有する。これらの細孔は、巨大分子でさえもその中に浸透することができるほどの十分な大きさである。しかしながら、細孔は、血液細胞の浸透が妨げられるほど小さいものであるように選択される。したがって、血液細胞は、粒子の外部表面とのみ接触する。さらに、これらの粒子は、血小板がその上を滑ることができるように、不活性であるだけでなく「滑らか」でもある外部を有するために、欧州特許第0424698号に従って、可能な限り球状でかつ非塊状でなければならない。
【0021】
枯渇化ユニットは、有利には微粒子吸着剤で満たされた、好ましくは剛性のハウジングからなる。粒子は、血液または血漿の入口と出口にある細目スクリーンによってハウジングの内部に保持され、それにより患者の血液中へのこれらの粒子の移動が妨げられている。
【0022】
本発明の吸着剤の多孔質有機担体材料は、≦1.5μm、好ましくは≦1.0μmという値の平均細孔サイズおよび/または平均細孔直径を有し、細孔容積の最大50%が>1.5μmの細孔サイズの細孔中に存在する。1.5μmという最大平均細孔サイズは、約2μmの直径を有する最も小さい血液細胞のサイズによって決定されている。本発明によって定義される、最大平均細孔サイズでは、血液細胞が細孔に浸透することが本質的にできないことが保証されている。他方で、細孔は、枯渇化しようとする物質を収容することができるほど十分に大きくあるべきである。ヘプシジンの場合、細孔は、小さいヘプシジンだけでなく、はるかにより大きいヘプシジン結合α2マクログロブリンも収容することができるべきである。したがって、細孔は、分子量750kDaの巨大分子を収容するのに適していなければならない。このため、細孔は、好ましくは少なくとも0.05μmの平均サイズ、好ましくは少なくとも0.1μmのサイズ、および特に好ましくは少なくとも0.3μmのサイズを有する。
【0023】
本発明によれば、平均細孔サイズは、DIN 66 133に準ずる水銀圧入法(水銀圧入ポロシメトリー)によって決定することができる。この方法は、加えられた圧力の関数としての多孔質固体の中に押し込まれる水銀容積の測定に基づくものである。水銀などの非湿潤液体は、圧力を受けているときだけ多孔質系に浸透する。加えられる圧力は、細孔の穴の内部直径に反比例する。加えられた圧力で水銀が浸透することができる細孔は、この方法で検出される。円筒状の細孔の場合、細孔半径rpと圧力pの関係は、ウォッシュバーン(Washbum)の式で表され、その場合、sは水銀の表面張力[N/m]であり、Jは、液相を通して測定される、試料に対する水銀の接触角である。DIN標準66 133から逸脱する場合は、固定値141.3°を接触角に用い、粒子間容積を平均細孔サイズの測定に含めない。
【0024】
さらに、吸着剤粒子は、好ましくは50μm〜500μm、より好ましくは100μm〜300μmの粒子サイズを有する。全血を用いる体外循環において使用される場合、全血中に存在する最も大きい血液細胞は直径20μmであるので、吸着剤粒子は、少なくとも50μmの粒子サイズを有するべきである。それゆえ、吸着剤を保持するスクリーンは、全ての血液細胞が通過するために、少なくとも25μm、好ましくは少なくとも40μmの網目を有さなければならない。さらに、サイズが50μm以上の吸着剤粒子を充填したカラム中の粒子間の隙間は、血液細胞が通過するのに十分である。スクリーン材料を選択する際には、網目サイズが、最も小さい吸着体粒子の直径よりも常に小さいことを確認することも重要である。
【0025】
本発明の吸着剤は、好ましくは、多孔質微粒子担体材料を含む。この実施形態によれば、好適な担体材料として、例えば、炭水化物、セファロースまたは有機担体材料(例えば、アクリラートもしくはメタクリラートとポリアミドのコポリマー)が挙げられる。担体材料は、好ましくは、エポキシ基を有することが好ましい(メタ)アクリル酸エステルおよび/または(メタ)アクリルアミドから得られるコポリマーからなる。「(メタ)アクリル」という用語は、対応するアクリル化合物およびメタクリル化合物を含むことが理解される。
【0026】
リガンドは、当技術分野の水準で知られている任意の従来法を用いて担体材料に共有結合させ得る。従来法としては、例えば、エポキシ反応、Ni−塩基反応、カルボジイミドを用いる縮合反応、エステル活性化を用いる反応およびグルタルアルデヒドを用いる架橋反応による結合が挙げられる。固相表面にリガンドを固定するための上述の従来法の他に、固相の特性によって予め決まり、かつ/または特に有利である固相への一定の結合を保証する固相系(例えば、Eupergit、Toyopearl)の様々な供給業者も存在する。
【実施例】
【0027】
実施例1:
IgGタイプのモノクローナルヘプシジン−25結合抗体の精製画分を3mg/mLの濃度にてpH7.5でPBSに溶解させた。5mLのこの溶液に、1gのオキシランアクリルビーズ

を添加した。この懸濁液を室温暗所で48時間保存し、その後、追加の3mLのPBSで希釈した。ビーズを上清から分離した後、上清中で50μg/mL未満の濃度が見られた。得られた吸着剤をpH7.5のPBSで洗浄した。この吸着剤を10mLの10%エタノールアミン水溶液(pH9)とともに4℃の温度で12時間撹拌し、残りのオキシラン基を完全に反応させた。その後、吸着剤をpH7.5のPBSで再び洗浄した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックスと、
前記マトリックスに共有結合し、かつ200nM未満の解離定数KDを有する親和性でヘプシジンに結合するリガンドと
を含む、血液または血漿中のヘプシジンの濃度を低下させるための吸着剤。
【請求項2】
前記リガンドがモノクローナル抗体または抗体断片であることを特徴とする、請求項1に記載の吸着剤。
【請求項3】
前記抗体または前記抗体断片がヒト化されていることを特徴とする、請求項2に記載の吸着剤。
【請求項4】
前記リガンドが、α2−マクログロブリンの結合領域のペプチド配列との少なくとも80パーセントの相同性を有するペプチドであることを特徴とする、請求項1に記載の吸着剤。
【請求項5】
前記マトリックスが、本質的に球状で、非塊状の多孔質粒子からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸着剤。
【請求項6】
前記マトリックスが、1.5μm未満でかつ0.1μMよりも大きい平均細孔サイズの細孔を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸着剤。
【請求項7】
前記マトリックスが有機ポリマーから構成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸着剤。
【請求項8】
血液または血漿から望ましくない物質を枯渇させるための医療装置であって、
患者(P)に接続可能な第1のライン装置(10)および第2のライン装置(12)と、
前記第1のライン装置(10)と前記第2のライン装置(12)の間に位置し、かつ液密シールでそれらに接続され、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸着剤を含む枯渇化ユニット(14)と、
前記第1のライン装置(10)および/または前記第2のライン装置(12)の中に配置された少なくとも1つの制御可能な体液送達装置(16)と、
前記第1のライン装置(10)が、前記患者(P)からの体液を前記枯渇化ユニット(14)に連続的に供給するよう設計され、かつ前記第2のライン装置(10)が、照射された体液を前記患者(P)に連続的に供給するよう設計されているような、前記ライン装置(10、12)および体液照射装置(14)を通る前記少なくとも1つの体液送達装置(16)によるその中の前記体液の制御可能な流れと
を備える、医療装置。
【請求項9】
血液透析器を含む、請求項8に記載の医療装置。
【請求項10】
濾過されていない側が少なくとも1つのフィルター材料によって濾過された側から隔離されるように、前記濾過されていない側と前記濾過された側とを有するフィルター(20)をさらに含み、前記濾過されていない側の流体供給入口(22)が、前記患者に接続可能な第3のライン装置(24)に接続され、
−前記濾過されていない側の流体除去出口(26)が前記患者に接続可能な第4のライン装置(27)に接続され、
−前記濾過された側の流体除去出口(28)が前記第1のライン装置(10)に接続され、かつ
−前記濾過された側の流体供給入口(29)が前記第2のライン装置(12)に接続されている、請求項8〜9のいずれか一項に記載の医療装置。
【請求項11】
血液中の鉄の利用可能性を向上させるために体外循環中の枯渇化ユニットを用いて前記血液または血漿からヘプシジンを排除することによって貧血患者を治療するための方法。
【請求項12】
前記枯渇化ユニットがヘプシジン−25結合吸着剤で満たされた吸着体であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記貧血患者が慢性腎不全に罹患していることを特徴とする、請求項11〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が血液透析と同時に行なわれることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−533582(P2012−533582A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520933(P2012−520933)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004303
【国際公開番号】WO2011/009555
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(597075904)フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (55)
【Fターム(参考)】